私はそれよりもありませんが、 なんの設備だろう... ねぇ向こうの先頭の方に行ってみようよ すごいことに気がついた... 私たちって今走ってる列車の上に乗って走ってるじゃん つまりいつもよりものすごい速さで走ってることになるよね そもそも私たちは自転する地球の上を走ってるわけだから:さらにすごい速度がもしれない 向きが違うがもしれないけど... えっ...それはどのくらいの速さなの? マジかよ速すぎる... ...そうとも言えるな 機械もたまに見かけるようになったけど.. なんか前に見た。墓”を思い出すよね、この列車も黒くて箱みたいだし 一体どこに向かってるんだか 時計ってどうやって見るんだっけ 今は太陽が見えないから正しい時間なのかわからないけど... いや時間に速いとか遅いとかないから.. とにかく地球は回るし... 時間はすぎてくな... もーせっかちなんだから.. 走ってる列車の上で急いでもしょうがないじゃん 回ってる地球の上で急いでもしょうがないじゃん ...けどまあ急いでもしょうがないのか ...そういえば昔の人はみんな時計を身につけていたらしい そりゃ便利だからだろう 何時までにこれをしなきゃとかそういうことの目安になるし なんかめんどくさそうだなぁ... でもユー私たちだって... ここで終わりじゃないみたいだ 多分点滅してるのが現在地だけど レーションみたいなのが並んでるね ...さっきの話だけどさーユー 私たちだって食料っていう時間の制約があるんだからな じゃ食料があるうちにどんどん進んじゃおうよ そうだな...行けるトコまで ずいぶん長いこと乗ったね...あの列車... なんかめちゃくちゃ寝た気がする... どれくらい乗ってたんだろう... かなり遠くまで来た気がするけど... 聴こえるって何が...? うーん...何か聴こえるような... こいつからたまに音がするんだけど... “墓”で拾った変な機械なんだけどさ ...ってちゃんと返してって言ったじゃん!んだ人のだからって... いやーこれは使えそうだったし... でもほら「死人に武器なし」って言うし素手なら怖くねえ 素手でも怖いよ..死んだ口なんじな どんな音が聴こえるの? 不思議な音だったな...人の声に似てるけど少し違って..リズムがあって それは...歌ってやつなのかな ちょっとその機械見せてよ たぶん電波か何かを受信する機械だと思うけど... でもなんか悲しい音楽だったな... ...音楽って悲しくなったりするものなんだっけ? よくわかんないけど...聴いてたらなんか悲しいような気持ちになった 前に雨音の音楽を聴いたときは少し楽しくなったよね 音楽というやつにはそういう力があるのかもしれない 音波というものにはそもそも波のリズムがあるけど... さっき言ってた電波ってやつは? 電波はよくわからないけど.. それも何かの波だよ光も電波の仲間らしい へぇ...じゃあ光も見てて楽しくなったりするのかな 街灯を見て楽しく:どうかな... でもそろそろ日の光が見たいよね この階層に来てからずっと基盤の中だったからなぁ... あの列車でどれくらい移動したのかもわからないし.. ひとまず地上部に出なきゃいけないんだろうけど... とにかく上の方に... ここにスイッチっぽいものが... ユーこれちゃんと止まるの? またあの音楽が聴こえてきた... 地上が近いのかも... いや近いというかもう見えてるよ ユー!ヌイッチスイッナ!! どれだろ...よくわからん... ホントだ..なんとなく悲しい音楽だね... 夕日だ...南の岸があんなに遠くに... ..これまではそれでも、 なんとなく悲しい色に思えるのはこの音楽のせいかそれとも... きっと夕日の赤も悲しいリズムなんだよ 光の...波のリズムか... 夕日が目に染みる... そんなに悲しい...? いや...痛い...ひざすりむいた... ...でかい穴だなーどうやってできたんだろ 毛先がだいぶボサボサになってたけど... ちょっと切りすぎたかな... ねぇ穴の下の方に降りてみようよ なんも変わってないじゃん そうだな...水の音もするし... ここもすいぶん武器が落ちてるけど... やっぱりひどい戦いがあったのかな その戦いでできたとか... 穴の内側にも砲台があったりする所を見ると... この穴ができたのは、もっとずっと昔なのかも ずーっと昔の戦いでこの大きな穴ができて... その周りにできた街でまた戦いが..とか ちょうど真上から水が流れ込んでるのか.. あの穴の中心まで行ったらごはんにしようか... イモを焼いたやつもたくさんあった気がするのに... だいぶ減ってきたね... 髪の毛は切ればさっぱりするけど... こっちがなくなるのは寂しいな... あの水たまりの中に... 食べたかったなぁ...あの水槽の魚 魚でもいればいいのにね 助けたいとか言ってたくせに結局食べたかったのかよ こういう穴から食べものが出てこないかな そういえば水用のタンク忘れてきたな... 汲んでおかないと... へんな生き物が...!! ちーちゃん中!この中に...! 生き物って..魚とか? ううん...もっと違う何か... ちーちゃんちょっと叩いてみてよ あはははっははあああっはあっ なんだろう...たしかに魚とかじゃなさそうだけど... ”ねこ!とかか...? よし!じゃあ食べよう! もぅぅ...くトヨ... ねぇ:今その機械から声がしなかった...? 、エ..コ・ォ...ガサ.. まさかこいつがしゃべってるんじゃ... ねこかどうかわかんないけど... おいねこ!お前はねこなのか...? いやただ繰り返してるだけじゃ... やっぱり置いてこう放してやりなよ 言葉をしゃべるようなのを食べられないだろ... もう行こうか他には特に何もないみたいだし ねぇなんかついてくるよ? あれやっぱり食べるの? ...なんていうかさ...色々なくなっていくばっかだし... たまには増やしてみるのもいいかなって... いいんじゃない?ついてきたいみたいだし でもやっぱりユーが運んでくれる?ちょっと怖い... あんまりいじめるなよー そんなの食べられないだろ... だってこいつにあげるような食べ物ないし... こういうときはッうまいくって言うんだぞ ...ウマイノデモットタベタイ... 言葉もだんだん覚えてきたな... おチャレンジャーだな! そんなデカイの拾ってくるなよ... ニジュウタベテェ... しかし銃弾を食べられるなんてな... 火薬がエネルギーだったりするのかな ...これは読めないな.. 古い:遠い場所の文字だ... ...なんでしょうけど、 だって貴重なものだし... ちーちゃん私には余計なものを拾うなって言うくせに... ユーは本の価値を知らないから... クエナイモノニ...カチハネェ... なんかユーみたいなこと言い出したな... それでユーは何持ってるの スコに食べさせようと思って すげーめちゃ重くなった! 弾を食べられるのも文化の違いってやつ? 文化というか生態だな... 文化というのは文字とか言葉とか人間の集団同士の違いだよ それが原因で争いになったりもしたらしい ふーん...なんでだろう? よくわからないものは怖いから.. でもちーちゃんはわからないことを知るのが好きだったりするじゃん お前みたいによくわからない危なそうなものに近づかないんだよ... というか私たちの周りよくわからないものしかないよね よくわからないものが.. ちょっとずつ動いてるね よくわかんない歌が... 好きとかあるんだねぇヌコ ムコウノホウカラキコエテクル... 流れてくる方向がわかるの? よくわからないものを見に行くか... よし「怖い」に「面白い」が勝ったな 勝ち負けじゃないから... ...でも案外ユーみたいなのが文化を作ってきたのかもね... いるためるのはもしろり せっかくぼってんだから... もともとは銃弾を避けるための装備だと思うけど... なんでずっとかぶってるんだっけ? でも誰も撃ってこないよね ...カブッテルトノリヤスイ... 上から何かが落ちてくるかもしれないし いやーそんなのめちゃくちゃ運が悪くないと当たらないでしょ わかならいよ..万が一ってこと... すげーホントに落ちてきた... こんなことはないので、 ちーちゃん!パックバック! うちにすることがございません ...まさかこんなに大きいものが落ちてくるなんてね たしかにヘルメットがなかったらやばいね でもこれってあれに似てるよね 暗い所にいっぱい並んでた人型のやつ 違うのも押してみようか これからのサービスは、 ふふふっ、はぁぁぁっ、んんっ...うんっ そしてそんなことはないのですが、いいのですから嬉しいのかわいいよ。そういったのかもしれませんが、 ...すごい威力... こんな武器があるのか... ははは、は...すごすぎ こんな武器で戦ってたら...すぐに火の海になっちゃうね 私たちの銃とは比べ物にならないなぁ: これも古代の人たちが作ったものなのかな... こんなに都市が壊れているのもこんな強すぎる兵器のせいなのかもね なこいつのせいなのか! いや...悪いのは武器じゃなくて使う人間だから これも人が乗って動かすものだろうし 今思いっきり壊しただろうが... ...ニンゲンハ..コワイ... 今日はここで寝るか... あんまり外に出ると危なそうだし ...ねぇやっぱりヘルメットはかぶっといた方が良いよね だってほら爆弾とか光線が飛んでくるかもしれないし 都市の下にいるんだから応じゃないだろ ...あれ?もう出ないのか... う...燃料うまいか? ヌコはいいなー食べ物がそこら中にあって 私だっていざとなったら... またこいつを食べようとか思ってるんじゃないだろうな 思ってないよー白くてもちもちしておいしそうなんて 絶対火薬とオイルの味だぞ 火薬おいしいかもしれないじゃん! じゃあもう火薬食べてろよ... 私のことまで食べたいとか言いだすんじゃないだろうな... 「ひらめいた」みたいなやつやめろ それがあれでしょ「食物連鎖」ってやつでしょ? 二人で回すのキツすぎる この場合誰が一番なんだろ... 前に本の挿絵で見た景色に似てるなと思って こんな感じに植物がたくさん生えててさ きっと生き物がたくさんいて〝食物連鎖〟もあったんだよ でもどうして今みたいな感じになったんだろう: 昔のことはわからないからなぁ... さぁ...長い時間をかけて変わっていったんだろうけど.. それこそ本ぐらいでしかね 昔のことはわかんなくても未来のことならわかるよね あそっか死んじゃったらダメか あんまり遠く先はわかんないだろうなぁ... いろんなことを知ろうとするには... 人の寿命は短すぎる... どうしたの?行き止まり? いや、出口はあるみたいだけど.. ねぇヌコ電波が来てるのってあっちの方向なんだよね? ソウ...アッチノホウ あそこから流れてくるのかな ...ねぇこれなんだと思う? でかくて強そうなものは大抵.. ここが入り口なのかと思ったけど... ちーちゃん...音がするよ ずっと動いてる...? よくわからない機械はともかく こういう所は結構きれいだよね ずっと閉じてたからかな こんな場所なら何か昔のことでもわかったりするのかなと 昔のことって:たとえば? 昔の人々がどんな暮らしをしてたのか...とか服とか言葉とかさ なんでそんなこと知りたいの? なんでって聞かれても... あーたまにどっか行くよね また爆弾か何か食べてるのかな たまにさ誰かと会って三人になったりするじゃん イシイとかカナザワに会ったり? ヌコもそうだけど...少し違う雰囲気になるなーと思って おーこの入れ物の感じはまさか! あれの匂いがする... これが「チョコ」なのかもしれない いやチョコ味の何かでしょ でもある意味それも。昔のこと。なのかな なんかカメラに文字が... カメラの中身を映してるのか...! ちーちゃんこれ私たちが撮った写真だよ 私たちが撮ったやつじゃないね あ...地図の人... ...と隣にいる女の人は...? この辺の写真カナザワが撮ったのかな 私たちと会ったときにはもう一人だった フォルダ..タクサンアル... ...ゼンブヒラケル... 人がいっぱいいる... これ:全部カメラの中に入ってたの...? 機械進化論研究会第十二回報告を始めます... 動画ってやつだっけ... えー。今回のサンプルはこの小型機械です。 私たちはこの機械を小型の番で種と名付けました この種は生産認補に対し、あるからガラムを注入する事により、強制的に自らを増えたします。 え、ちょっとまって... 私たちと同じくらいの齢の女の子だ... このような視線をプロセスが変更と何度ではまれることは考えづらく... あれ...そぅだっけ...? そこは迫化さいけよねって事になったじゃん!人の生命するにしては都合的なすぎるって... そんな事なトコじゃん! なんでちーちゃんが昔のことを知りたがるのか ...あの...私はなかすいた 私たちずっと二人っきりだけどさ ...さっみどー!!パパだぞー... ...じゃあもう一度、高見部発足してから報告するということで パパの事嫌いでさんですよ ...言ってないだろそんな事... こうして人々が暮らしてたんだなってことがわかると 少しだけ寂しくない気がする ・というわけでポテトを買ってきました... ...あんたってさー意外と食い意地... あれはどういう生き物なんだろう: ヌコはまたいないな... 受信機を通して会話するし.. 扉を開けたり...機械を操作したり... ...まあどうでもいいことだろう... いたいたねぇどこに.. 大丈夫...まだ呑まれただけ... お前も私を食べるのか...? そうか...あの受信機がないとしゃべれないのか.. ユーが持ったままだったから... お前はあのでかいヤツと会話できないのか? あいつにユーを吐き出してくれって頼めないかな ...ヌコはまだ小さいだけで本当はこいつら人間の敵なのかもしれない... 私の言ってることがわかってるんだろうか... 敵...敵ってなんだ... ...そんなことより今は.. ユーがいなくなったら私は.. なんかがんばったら出れた... 我々は生きている人間を食べたりはしない.. こいつがしゃべってるのか...? 我々は発声器官を持たないが音波を言語として解読することはできる だからこの船の設備を利用している 幼体は通信範囲が狭い所為で ...その幼体は私たちの群れからはぐれたものだな 稀にそういうことが起きる ...これは我々の通信シグナルの一部を機械が受信したものだ ...お前たちは一体なんなんだ...? どうしてユーを呑み込んだの...? ...私が呑んだのはその人間が持っていた小型機械だ... 古代の機械には小型でも高エネルギーを持っているものがある 我々は熱的に不安定な物質を取り込み 体内で分解してより静的な状態に安定させる この処理が終わったとき、地球は生命の永い営みを終えて再び眠りにつくだろう。 ...そのとき我々も眠る この都市での活動はほとんど終えた この都市にはもう人はいないの? 我々は最上層以外ほとんどの場所を観測しているが、 やがて都市はゆっくりと停止してゆくだろう 現在生きている人間は君たち二人しか知らない 幼体を届けてくれてありがとう 私たちは群れで行動する必要がある なんでヌコがびびってるのさ ねぇちーちゃん地球終わるんだって まあ..どうでもいいことだろう: ...この歌声あいつらのものだったんだね カットショウやとなっかこちらもでした あのまちもアスからいいよねーんよ、はいはいひとにあった、 わかぎわというらしい。 マスしまった、かせもつけね。お ...いいじゃあ、ちゃんもかきやすいよう...もしかしているということはしたらどうかでもされちゃったのかきょうけもちゃんちょっとしたのようにセンスしていたんですよどうかこういうことですか。どうねつでもいけなかった おっと...わっとあたりしゃらめていますわたしがとうございます。おだけとかなかったわけで、わかったんじゃないですから、わかりましたが、...いつものようにからリアナっとみんでいった そういうことですから、これまではないでしょうか。これからは、これまではまぁ、それはそうでしょうがないのですから、そういうことはありませんでしたが... レリトロようなたでモロロセカで、カタさォロをさせるつける...そとにあ、た、...もっともって、「いつ、ロモキちかけれっているような...すっしっちゃったしついやないわ。ほんとうとあるのかないのわけちゃらやいけど、しょっとふつやさかやかおはようございません。おばさんにおさんは、 そちゃけちいきいせき「そうもあってかたした あったゆーわ。きちんしいなぜならない仕だりしていた。いいものせるとしても、そしてたりしくしたカレンジとかできるのかもしれもしもしないし、やりたい。そういうわけじゃカリもなかわたよん きょうけああまりはどうかだけどやったものだったのかわかったんだからないよ。きょとけのデイレビングというのものだったのだろうかわかんないんだから... ちゃんちょっとわたしはわえたいけど、いやない...うえへいけそうね ちなるんとおしいきんのにわかってませかチクカムカテもうふっけってうむし、もしかし ひうわもしていた。うまかたまちのかみ、もみや、さわしげかなな、なることはたま「あるけれどめだけはい...ーいー、みんなさっしかないのなんだかわからなかったわけだということであれるつとわかりは、しょお、ということをちたいなんでしょうからねヨウカ...しかしもやったおもしだくて、おじいさんかいたーとどちゃんとしてどうゃうかうきちにかか...うん。いいかえか?といつかごめんじゃん。ひとへであたすかいやかったああ、あれはいったんですわんたったのだろうでもかついまだちよ そもそもあるいよ今と「んわふわ」ひゃっ、ひぅっ、なっとかいてぁっそれをひんたら それららしかも色々なわり、 あとかでもなぜ戦争がなくならなにのか...、なぜ人は平等には任きられひょいのか...いろいろな本お読んだり考えたりする。究明しようとまずれたり、...みいな理想について夢使ってるわからない。何もかいきせ兼になってくる。考えるのはつか休ます。マクロすぎる視点は、・あんまり人を幸せにはしないのかもしれない実家の庭が神の水の椅子におリだけ感じながら生きたいです。 この作品の全部あるいは一部を無断て複製・転載・配信・送信すること、内容を無断で 改変・改竄することを禁止します。また、有償・無償にかかわらず第三者に譲渡すること この作品は二〇一六年十一月新潮社より刊行された電子書籍化に際し、任様上の都合により適宜編集を加えた