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Instructions:
あまりに
ボックス
PRET4県神めだがの後継者編のご家と同時期に関するお
2017年7月19日の原作・西尾線新・漫画・開月あきら
あはははあ...
カラー版
「めだ関門」
PART4
「特別な存在だなんて」
«
黒神めだかの後継者編日
「黒神めだかに勝てるかも」
いや、そんなに
「これがきみ達の言うところの」
受付を新しい環境を受ける通り、開催者10年前、これ、それはそれを第一次第17条第11日第187条1197号第19番「配成者は2015号」「大学生」とは
2箱「4
第128113第114第15116第17第1回第149第18第1301201
3箱
神器神~箱農箱箱に箱一箱に
3456789.
2.
「これから「俺は」
「俺は「お前は」
120箱11に
「変わろうとしているんだ」
「鶴喰鴎」
「にこりともしない」
おまけ、エピローグラフカット
「人を一人殺しておいて」
32947s9891131331531731932
214
★この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには
いっさい関係ありません。著者かラー原画に加え、著者の原画を
もとに集英社でデジタル彩色を行った特別編集版です。
心の原石
ブリリアントカット/
あなたの近くの
魔法少女...
間近でマジカル
ワンダーツギハ!!
......
せくべつーそんさ
特別な年をだなんて
今更
与次郎!
第112箱
与次郎ちゃんだー
遂に
与次郎ちゃん!
ブラヴァー
与次郎ー
あいや
だから私
ワンダーツギハなんで
与次郎次葉?
誰かなそれ
お友達?
お友達じゃなくなるかも...!
そうかい
じゃあ初めまして
ワンダーツギハ
出会いがしらに
悪いがお願いが
あるんだ
あの姿の与次郎ちゃんを
あっさり受け入れた!!
赤さんのことを
優しいっていうだけ
あるわこの人!!
きみの魔法で
俺達を助けて
もらえないかな?
...ふっ
あそこにいるのは
美化委員長ーいやさ
魔女の廻栖野うずめさん
俺達は彼女が
魔法陣で召喚した
見えない敵
地獄の門番ケルベロスを
倒さなくちゃならないんだよ
見えない敵?
何言ってんのよ
丸見えだわ!
だって私の
額には
何でも見える
...そりゃ頼もしいな
お見それしたよ!
俺にはないもんなあ
第三の目
さすが心の原石
ブリリアントカットだ!
第三の目が
あるんだもんっ!!
......
第三の目でも
うずく右腕でも
なんでもいいから
早くしてくださいな
うかうかしてると
今度はケルちゃんの
方から攻撃に
出ますよ
三つの首で三方向から
あなた達に
喰らいついたりしてー
え?
それはおかしいわ
不思議だわ
それにケルベロスの
主食は死人の魂だから
生きてる私が食べられる
はずなんてないし
だってケルベロスは三つの首が
代わりばんこに眠るから
同時に喰らいつけるのは
首ふたつまででしょう?
あーでも甘いものが好きって説もあるからつまり私がスイートってことかな?
あーでも甘いものが
好きって説もあるから
つまり私がスイートって
ことかな?
...なんですか
詳しい!?
悪魔とか天使とか
神とかモンスターとか
そーゆーのには
詳しいんだよね
与次郎ちゃん...
うん...
成績は
冗談みたいに
悪いのにね...
:いずれにせよ
これでとりあえず
同じ土俵には立てた
問題はこの先の
展開なんだがー
ふぅんーーやっるじゃない
だけど
私にとっては
その突っ込み
喜界島さんが取った手と
大差ないわよ
ケルベロスのケルちゃんは
あくまで私の空想だと
いうことを
忘れてもらっちゃあ
困るわよ☆
確かに
普通のケルベロスなら
そうかもしれませんね
でもケルちゃんは
特別なケルベロス
なんです
寝なくても平気だし
なんでも食べるし
それに召喚者である私の
命令はなーんでも
聞いてくれるとっても
いい子なんですよ!
特別な
ケルベロス:?
ええー
特別なケルベロス
それがどうか
しましたか?
やっぱり
そうなんだ
じゃあやっぱり
その子は
私が前世で飼ってた
ラピスちゃん
なんだ!
面影が残ってるからもしかしてって最初から思ってた
面影が残ってるから
もしかしてって
最初から思ってた
百五十年前
ミリオンハートの戦いで
離れ離れになった
ラビスちゃんだ
まさかこんな形で
再会できるなんて
.....
そうーーそれだ!
相手の個人的な空想に
対抗するためには
その空想を
奪ってしまえばいい!
球磨川さんは
相手の空想に
自分の空想で
対抗したけれど
いわば
この作戦は
その一歩先!
相手の空想を
自分の空想に取り込む
武力介入!!!
俺が助言するまでも
なかったな...
わかってるじゃないか
与次郎さん
まあ多少
演技過剰のきらいが
あるがー
いえあの
阿久根せんぱい...
あれ演技とかじゃ
ないんです
あれ...
心の底から本気で、
言ってるんです
魔法少女
ワンダーツギハは
あらゆる空想も
あまねく幻想も
すべて自分の妄想に
取り込んでしまうんです
私は与次郎ちゃんとは
友達ですけど
好きな漫画の話とか
絶対したくないですね...
だってかっこいいキャラが
全員あの子の友達に
なっちゃうんですもん...
;大丈夫だよ
ラピスちゃん
あなたを解放して
あげるからね
あなたを召喚した
悪い魔法使いを私が
この
『賢者の石』で
やっつけてあげるから!
私がすぐに
瓦礫じゃん!!
ジャック・オ・ランタンは
天国にも地獄にも
存在を拒否された
さまよえる魂
その魂がカボチャに
取り憑いた姿こそが
そのバンプキンヘッド・
つまりそのカボチャを
破壊すれば
あなたを倒すことが
できるのよ!
知らねー
え...いやほら
私は特別な
ジャック・オ・ランタン
ですから
そんなやり方じゃ
倒せないー
あなたねえ!
自分のことを
特別な存在だなんて::
妄想も
いい加減に
しなさいよっ!!
ま...
待ってください!
ほらそもそも!
関門内容はあくまで
魔獣を倒せるかどうかで
あって私は関係ないー
ちょ...
そんな都合のいい
展開...
いやわかった
それでいい!
それでいいから
許して...
謝るんだったら
私じゃなくて
あなたのことを
ずっと心配してた
何言ってるの?
だから私はあなたを
倒すのよ!
召喚者である
あなたを
やっつければ
誰それっ...
アクアマリンと
ペリドットに
謝って!!
ラピスちゃんは
おうちに
帰れるんだから!
は
はー
はー
はー
その姿ー
呪いが
解けたんですね!
小柄さん!!
え...その私
私は
廻栖野
あ...いや
小林
小林です...
ありがとう
呪いを解いて
くれて...
...じゃあ
小林さん
俺には見えないから
よくわからないけど
ケルベロスは魔界に
帰ったってことで
いいのかな?
......
こうなるって
わかってたの?
禊ちゃん
「いや
まさか
あそこまでとは
思わなかった
それこそまさに
想像以上
だったぜ
第一回
オリエンテーション
トレジャー
ハンティング!
遂に一人の脱落者も
出すことなくー
最終関門
突破ァ!!
...しかしまあ
喜ばしいことでは
あるけれど
反面少し困ったことに
なったな
レースの優勝者は
一名に限られるのに
あとは屋上へ
昇るだけという
この段階で八人全員が
生き残っているなんて...
優勝者はジャンケンで
適当に決めれば
いいんじゃない?
ここまで来たら
誰が優勝したって
まぁどうしても
優勝したいって人が
いるなら
僕は譲るよ
『みんなの助けが
なかったら
僕なんてとっくの昔に
脱落してたんだから
そんな...
やめてくださいよ
球磨川せんぱい
全員優勝みたいな。
もんじゃん
僕のおかげか...
ふふっ
変な気分だ
そうですよ!
あなたがいなければ
第四関門は絶対
突破できませんでしたし、
最終関門を突破できたのも
与次郎ちゃんを呼び戻してくれた
球磨川せんぱいの
おかげじゃないですか!!
『そんなこと今まで
言われたこと
なかったな
『そして
これからもないっ!!
うううっ。ひっくりちゃって
~~~...~っ!!
「きみ達の
厚い友情と
尊い犠牲を!
高貴ちゃん喜界島さん
財部ちゃん喜々津さゃん
鰐塚ちゃん与次郎ちゃーん
希望が丘ちゃん!
『ありがとう
そして
さようなら!
僕は明日まで
忘れない!!!
スタイリイイッー
あんな場面からでも
裏切れるんだ
あのお人
たっ...
大変だよーっ!
禊ちゃんが
優勝したら
女子は全員
裸エプロン
だよーーっ!
いやあああぁああ
あああぁああっ!
裸エプロン
先輩いいいぃいいっ!!
だっ...
大丈夫だ!焦るな!
球磨川さんが
あんなペースで
走り切れるはずがない
すぐに息が上がる!
で...でも
この螺子の本数!
そう簡単には
引き干切れないで
あります...!!!
いや無理に
引き千切るんじゃない
上着を脱ぐんだ!
今からでも
追いかければ
きっと間に合う!
それから螺子を
一本ずつ丁寧に
抜けばいい!
...しかしそれでも
一分はかかる...
ほんの一分とは言え!!
気休めを言ったものの
おそらくは間に合わない!
まずは両腕を
自由にして!
ほんの
目を離した隙に
また
負けてるー
...ていうか
めだかさん?
どうして
ここに...?
ようこそ
貴様達
屋上で会えて
嬉しいし
屋上で会えて
誇らしいぞ
それでは早速
始めようか
めだ関門/
五つ以上の関門を
クリアした者だけが挑める
ボーナスステージ
もちろん、普段は
直天っ当な
女子高生です
まあ
コスプレとか
好きですけど
それでは早速
始めようか
めだ関門/
ボーナス
ステージ
めだかさん...
遠い
どうして
屋上に...?
「めだ関門」
第113箱
優勝
何でこの人
こんな嬉しげに
気絶してるの...?
さあ...
裸エプロンの
夢でも
見てんじゃない?
めだかさん
球磨川さんはその:
めだ関門』とやらに
敗れてこんな有様に?
いや球磨川は
『めだ関門』という
ネーミングを笑ったので
痛めつけた。
暴君だ!!
...まあ
名前はともかく
めだかさん
要するに
そのめだ関門を
クリアして
ようやく
本当のゴールと
いうことなんですね
あなたに勝って初めて
このトレジャーハンティング
宝を手に入れる
ことができるー
...少し会わんうちに
いい顔つきになったな
阿久根書記
誕生日でも
迎えたか?
もっとも
ただし
推理のほうは
相変わらず
的外れだ
先述のように
めだ関門はあくまで
ボーナスゲーム
挑戦してクリアすれば
もちろん宝は
手に入るが
ただし挑戦して
クリアできなければ
失格だ
その場合は
手ぶらで家に
帰ることになる
別に挑戦しなくても
宝はくれてやる
どうする?
やるか?
やらんか?
やるっ!!
よかろう
最高だぞ貴様達
それでは
トレジャーハンティング
ボーナスステージ
めだ関門
『屋上PK』
開催決定だ!
『いや僕は
そんなのには
参加しない
『早く宝を
頂戴...』
さてと
『屋上PK
まずはルールの説明だがー
まずはルールの
説明だがー
まさかやるって
答えてなきゃ
私達も同じ目に...っ
なんのことはない
つまりは
PK勝負だ
門番たる
私から
ゴールを奪えば
貴様達の勝ちだ
PK勝負...
ボーナスゲームで
ペナルティキックとは
なかなか気が利いて
おりますな
しかし
サッカーゴールなしで
どのようにPKを
行うのです?
案ずるな鰐塚候補生!
ゴールは友達が
届けてくれることに
なっておる
は?
届けてくれるって
どうやってこんな
屋上にー
やーお待たせ
めだかちゃん
地下から持ってくるのは
やっぱ無理だったから
第七グラウンドから
運んできたよ
しかしこの悪平等に
こんな雑用を
押し付ける奴なんて
有史以来
きみくらいの
もんだぜ
...っ!
安心院さんっっ...!!
あ...いや
じゃなくって
えっと.....
知らない人!
そうだ
知らない人!
どうして
知らない人がここに!?
知らない人に
こえるなんて
感激です!
ボンジュール
知らない人
きみたち
馬鹿だろ
安心院なじみ...
まさかサッカーゴールを
かついで時計塔の壁面を
昇ってきたのか...?
ありえない...
いや!
じゃなくって
それよりも!
封印されていた
左手が!
不完全とはいえ
解放されている...?
あっはっは!
球磨川くんはこのイベント中
随分と幸せな思いを
したようだからね
僕もちゃっかり
そのおこぼれに
預かれたってわけさ
........?
そうか
球磨川さんの
『却本作り』!
なんで気付かなかったー
さっきの胸騒ぎの理由は
それか!
対象者を自分と同じ弱さにまで
引き下げる過負荷「却本作り」
つまり球磨川さんが
改心すればするほど/
幸せになればなるほど!
そして何より
いい人になればなるほど
安心院さんを縛る螺子は
外れていくんだ!
そもそもNの封印が緩んだから
安心院さんは箱庭学園に
転校して来られたんだった
そして封印が緩んだ肝心の理由は
めだかさんとのベトルを通じて
球磨川さんが、幸せ」になったから
それにもちろん
こんな面白そうな
そう不安そうな
顔をするなよ
阿久根くん
このまま封印が
解け続けて
残る五本の螺子が
全部ほつれても
あくまで僕は
きみ達と戦うつもりなんて
ないんだからさ
世紀の見世物を
見逃すつもりも
ない
がぶりつきで
見学させて
もらうぜ
黒神めだかの
PK勝負!
さあだれ
誰からでも
いいぞ
宝は先着一名の
早い者勝ちだ
野心を見せろ
ただし
蹴れるのは
一人一回までだ!
サッカーか...
あんまりやったこと
ないけど
PKなら
望みはあるかな
そうだなー
黒神殿が
相手とは言え
ゲームならば
幾許かの
勝ち目はあるはず...
となると
挑戦の順番だが
どうする?
アミダくじででも
決めるか?
いや
きみ達
番手は俺に
行かせてくれ
構わないだろう?
みんなでここに
辿り着くにあたって
俺はそれくらいの
貢献はしたつもり
だぜ
おやおやどうやら
このイベント中に
変化があったのは
球磨川くんだけじゃ
なかったみたいだね
この分じゃあ
ひょっとすると
ふーむ
阿久根くんでも
いいのかもな...
阿久根高貴VS
黒神めだか!!
まあそれは
結果を見て決めるんだぜ
優勝後
あなたに挑戦するに
あたっていい前哨戦に
なりそうです
ただしゲームだからって
手を抜いて勝ちを
譲るとかなしですよ
めだかさん
ふん
ぬかしおるわ
一体どの口が
言っておるのやら
気を揉むな
阿久根書記
貴様相手に
手を抜くほど
私は
自惚れては
いない。
改神モード・
サッカーで
使うかあ!?
黒神めだかの
改神モードを受けて
阿久根高貴は
即座に行動を
開始する
まさかこんなボーナスゲームで
改神モードを使われるのは
彼にとっても予想外だったが、
だからこそ
シュートまで時間を
かけるわけには
いかなかった
スキル『完成』に基づく
改神モードはいわば
『観察』の極致
シュート前の様子を
凝視されればされるほど
狙うコースを
読まれやすくなる
それを避けるためには
ノータイムでキックに
出るしかなかったのだ
ただしこれは
阿久根高貴の無策を
意味しない
彼はあくまで勝算を持って
黒神めだかに挑んでいるし、
たとえ身内のものであれ
完成の如き危険な異能の
対策を用意しておかないほど
無用心でもなかった
観察」の極致?
だったらむしろ
見せてやればいい
一魅せてやればいい
利き足を軸に回転し
敬愛する者へ
トルネード・
ヒールキック
だった
背を向けて放たれたのは
あまりにも鮮やかな
フェイントの
欠片もない
そのシュートに
フェイントの欠片もないそのシュートに
黒神めだかは動けない
黒神めだかは
動けない
その鮮やかさに見蕩れてしまって
その鮮やかさに
見蕩れてしまって
動くことができない
動くことが...
できない
完全に完成された
改神モードの
弱点ーーそれは
初見の技に対しては
『反応』よりも
『反射』よりも先に
観察』することを
優先してしまう
その審美眼にこそあった
決まったーーっ!
すごい!
阿久根せんぱいが
黒神めだかに
勝ったーーっ!!
...
ちゃんとした
黒神ファントム...!
日之影先輩が
生徒会戦拳で
見せたという
衝撃波キャンセル!
ノーダメージの光速移動が
ネーミングセンスは
ともかくとして...
参考にならないとか
言いつつしっかり
身に付けてたのね!!
た服!!
ちゃんとし
とは言え
『光化静翔』は
『観察』の難しい
スキルだからな
今のところ私には
一日三度しか使えない
限度付き臭技だ
じゃねーよ
おとなげねー!
手を抜かないって
言っても...
いくらなんでも
全力過ぎるっ!!
...やれやれ
全部キャッチング
するつもりだったのに
いきなりパンチングを
使わせてくれたな
腹立たしい
これで貴様の優勝は
なくなったわけだが
まあしかし
健闘に免じて
副賞だけはくれてやろう
これからはいつでも
好きなときに
かかってこい
高貴!
...この人から
呼び捨てにされるのは
選ばれじ者の特権で
少なくとも
俺にはありえないんだと、
思っていた
だけど
だけどそれは
こんな簡単な
ことだったんだ
はいっ!
いつでも
好きです
めだかさんっ!
俺はただ
全力であればよかった
ふふっいやいや
史上稀に見る
名勝負だったね
どちらが勝っても
おかしくなかった
強いて言うなら
決めのヒールキックが
いただけなかったかな
しっかし
ズルいぜ
めだかちゃん
いくら相手の反応が
遅れても
球速が遅かったら
意味がないぜ
いやはや
さすがにしゅじんこう
「主人公」
阿久根くんが優勝するという
僕の予想はこれで外れた
わけだが
まさかきみが
直接介入するなんて
思わなかったもん
しかしこれで
僕の腹は
決まったぜ
やっぱり
阿久根くんは
違う
やっぱり計画は
予定通りに
進めるとしよう
彼はちょっと
そつがなさ過ぎる
...それにしても
黒神さんはやっぱり
凄すぎる
阿久根さんで駄目なら
あとは二体誰が
ゴールを決めれるって
言うの?
少なくとも私には
絶対無理
陸上じゃあ私
ー
運動神経ゼロだもん
そんでもって
禊ちゃんは
絶賛気絶中だし
つまり
トレジャー
優勝候補は
事実上
この五人に絞られた
次なる挑戦者は
新人達かな
まあさすがに
改神モードは
控えよう
そして
ハンデが欲しければ
先に言え
...ハンデなど
いりませんよ
黒神殿
自分達が
欲しているのは
あなたの座る
椅子のみであります。
いい野心だ
誰から
死にたい?
自分!
ちなみに
こんな笑いかれてした。
『めだ関門...?
『うわあ...
い
それは
ないわあ...
さーて死ぬ気で
意気込めよ
鰐塚候補生
もしも私の後ろの
ゴールネットを
揺らせたら
生徒会長の座など
今すぐ貴様に
くれてやろう
...あまり褒美が
豪勢だと
怯えてしまいますな
可愛い後輩を
いじめないで
くださいよ
黒神殿
くーろうか...み
黒神めだから勝てるかーも
第114箱
鰐塚さん
サッカーの経験は?
小学生の頃に
やって以来で
あります
そうか...じゃあ
自分が何をするべきか
わかっているね?
はいっ!
阿久根殿が先ほどやったように
トルネード・ヒール・キックで
コースを狙います!!
いいかい
俺のシュートを
まず忘れろ
そしてコースを
狙うのも禁止だ
狙うのは
ど真ん中だ
めだかさんの胸元を
抉るつもりで
爪先で蹴れ
ど真ん中...
ですか?
しかしそれでは
セービングしてくれと
言っているような
ものでは...
大丈夫だよー
どうせ狙った通りに
なんて飛ばない
そのためにも
蹴る瞬間まで
ボールから目を
離すな
十中八九ボールは
勝手にスライスし
運がよければコースを
突くこともあるだろう
むしろ変に狙いをつけて
枠から外れることの
ほうが怖い
極端に言えば
ゴールなんて見ずに
ボールだけを見て
シュートするんだ
:つまり偶然に
頼れと仰るのですか?
どうせ何も
できないのだから
余計な工夫はせず、
そうだ
行先はボールに
訊いてくれとでも:
もしも現時点のきみが
あだかさんに勝ちたい
のなら
それ以外に
方法はない
お喋りは
終わったか
貴様達
ならばさっさと
競技に戻れ
私を銅像にでも
するつもりか?
突っ立っておるのも
いささか飽きたぞ
めだかさん...
意外と悪役
似合うんデスネ/
はははっ!
ご安心ください
黒神殿!
銅像になるのは
優勝者である
この自分で
ありますっ!!
俺の
全部
無視した
あはは!
阿久根くんも
師匠としては
まだまだだねえ
あんな
プライドに障る
アドバイスをされて
生意気盛りの
中学二年生が
従うわけないだろうに
とは言え
その反抗心が
なければ
人は育ちも伸びも
しないけどね
...どうする?
次は誰が行く?
鰐塚ちゃんの次に
運動神経がいいのって
喜々津ちゃん?
んー...でも
自信にゃいにゃあ
せめて一日でも
練習させてくれたら
にゃー
何を弱気なことを
言っているのだ
お前達は!
いいか!
負けたら承知
しないからな!!
...でも鰐塚ちゃんのミスは
ただの馬鹿だとしても
そもそも無茶なんだよなあ
黒神めだかに一対一で
勝つなんて
こんなの難ゲーっていうか
無理ゲーじゃん
鰐塚ちゃん
ちょっと黙ってて
いや...
それを言い出したら、
最初からそうか
チームプレイだったからこそ
なんとかここまで来れたものの
第三関門から最終関門まで
「人でクリアできる奴なんて
結局のところ二人もいない。
あ...そっか
『屋上PK』って
ん?
勝てるかも
PK勝負って
そういう意味か
どうしたの
喜々津ちゃん
黒神
めだかに
勝てるかも
いにゃ!
私達五人の
チームワークで
100パーセント
勝てる!!
次の挑戦者は
やっぱり
喜々津さんか...
まあ妥当な
人選だろうね
とは言え
無策というわけでは
なさそうだな
何をするつもりか
楽しみだ
うっらああ
あああっ!
行っくぞ
〜〜〜っ!!
...じゃなくて
行って!
希望が丘ちゃん!!
!!
タッププレイ!?
え...?
それって
ありなのか...!?
ありですっ!
つまりこの
『屋上PK』は!
通常の!
試合中のPKと
同じ扱いだからー
だって黒神会長は
一度もこれを
PK戦とは言っていない!!
一貫して『PK勝負』としか!
ペナルティキックとしか
言っていない!!
チームプレイが
ありなんだ!!
左右に意識を
振ってからの...
与次郎さんの
ボレーシュート!!
無駄っ!
さすがに
GK一人で
四人がかりの
パスワークに
ついていけるはずが
ない!!
大人気のなさに
迷いがないっ!!
思いファン
ひゃんと
ワンダフルな
作戦だったな
喜々津候補生
中学生が
私に改神モードを
使わせるとは
大したものだ
だがまあ
予想通りでも
ある
私の意図に
最初に気付くのは
貴様だろうと思っておった
貴様はスタート直後から
全員でチームを組もうと
していたしな
宝物を前に
いつまでチームで
いられるか』を試す
このトレジャー
ハンティングの
優勝候補筆頭だと
思っておった
いつまでチームで
いられるか
を試す...?
え...?
それって
どういうこと?
どうもこうも
ない
ゆえに関門の大半は
チームワークを問うもの
だったであろう?
仲間割れを煽ったり
仲間同士で戦わせたり
個人では参加できなかったり
一人の勝ちで全員が勝ったり
一人の負けで全員が負けたり、
元より今回のイベントは
候補生達の異様な仲の良さを
計るためのものだったのだ。
そして
それでいい
何より最終的には
私が出張ってきて
早い者勝ちの個人戦に
持ち込んだりな
誰が悪平等でもいいとか
全員悪平等でもいいとか
言いながら
その実きっちり
探りを入れてたって
わけかい
抜け目ないねえ
めだかちゃん
人を信じるだけの
ただの馬鹿を
主人公とは
僕は呼ばない
...だけど結局
最後には勝者は一人に
絞られるんでしょう?
今のPK勝負なら
最後に蹴った与次郎さんが
優勝者になるだけで...
結局全員が
優勝できるわけじゃ
ない
だったら
このイベント自体
意味なくない?
意味はある
チームワークを経て
仲間割れを経て
仲直りを経て
『誰が勝っても
いい」
そして
最後には
優勝者も含め
全員が
そう思えたなら
それは素晴らしい
意味だ
だから本当に
惜しかったぞ
喜々津候補生
貴様は正解を
見つけていたが
だがその正解に
後一歩
届かなかったのだ
チームプレイがあり
しかしそれは
私が仕掛けた
謎掛けだぞ?
ならばあんな
当たり前なチームワークで
私を倒せるものが
...いや~~あ
的確な助言
耳が痛いです
でもお噂通り
親切ですねえ
黒神会長
私を驚かせたかったのなら裸でオーバーヘッドキックくらいのことをしてみせろ!
私を驚かせたかったのなら、
裸でオーバーヘッドキック
くらいのことをしてみせろ!
継続...
私達の
チームプレイは
まだまだ
絶賛継続中
だってのに
中...?
...そうだ!
これが試合中の
PK扱いだと
いうのなら!
ホールを上に弾いただけでは
まだインプレー中ー
即ち!
ボールはまだ
生きている!!
鰐塚候補生::
五人目!?
そうーー
言ったでしょう?
私達五人の
チームワークで
百パーセント
勝つってー
だっ...だが饅塚さんは
既に参加資格を
失っている!
だって彼女は一度
ボールを蹴って
いるんだからー
そう!
『ボールを蹴っていいのは
一人一回まで』
つまり
ヘディングでの
参加ならば
ボール同様
三段構えのベティングシュート:
これもめだかさんの謎掛けか?
いや違う!
喜々津さん達はめだかさんの
言葉の喉をついたんだーー鮮やかに!!
私もまだ
生きている!!
最後の最後で
彼女達は
めだかさんを
驚かせた!!
で...でも!
黒神ファントムCSVの
限度は一日三回!!
つまりあと一回分
残ってる!
どんなシュートだって
どんな意表をついたって
あの光速機動に
かかっちゃあ
あますところなく
セービングされちゃう!!
パソコンビー
!?
ふむ
やはり..
四度目は
無理か
これも貴様の
計算通りか?
喜々津候補生
ええ!
あの球磨川せんばいが
あなたにただ負けるとは
思えなかったのでね
最低一回は
黒神ファントムを
使わせているはずだと
信じてました
........
見事だ
貴様の
決めろ
否
貴様達の
勝ちだー
あれ?
すかっ
鰐塚ちゃー
「んっ!
鰐塚ちゃん!!
お願い!明日から
眼帯外してーーっ!!
いやまあ確かに
眼帯による
遠近感の狂いもあるけどさ...
浮いたボールに
ヘッドで合わせるなんて
素人には無理だって、
......
え?
~~~......
え~~~
〰〰〰とお
...
決めちゃえよ
喜界島さん
真ん中を狙って
『爪先で蹴って
シュート
その距離なら
素人だって
決めれるぜ
禊ちゃん...
いいの?
いいさ
『誰が勝っても
いい
きみもそう
思っているなら
「きみが勝っても
いいんだ
私で
......
えいっ
優勝は!
第一回オリエンテーション
『トレジャーハンティング』!
生徒会執行部会計
喜界島もがな
1つ!!
行ってもらったんだろう。
まぁ、自分の
第一回オリエンテーション
『トレジャーハンティング』!
優勝は!
生徒会執行部会計
喜界島もがなーっ!!
......
たいち
「これでは「み達の言うところこの
第15名
携帯
って:
流れでついシュート
しちゃったけれど
本当にこれでよかったのは?
おいしいとこどりって言うか...
私なんかが優勝しちゃって
みんな怒ってるんじゃ...?
おめでとー
喜界島せんぱい!
ーいっ!!
いえー
ありがとう
わかの
ありがとう
みんな...
わいの
:球磨川さんは
行かないんですか?
合法的に
女子に抱きつく
チャンスですよ
高貴ちゃんこそ
僕みたいな
「裏切り者に構ってないで
行けばいいじゃん
最後に先走っちゃったことに
引け目なんて感じなくても
いいのに
俺らにはちょっと
眩し過ぎますよね
そうだね
お安くないや
まったく
『ちょっとした
パンツよりも
眩しいぜ
......
お疲れさま
黒神ちゃん
まさかあなたが
負けるなんてね
......
おう貴様達
今回は面倒
かけたな
今日の貴様達の
働きを私は決して
忘れんぞ
...もしかして
勝たせてあげたの?
だったらそれは
よくないことだよ
それじゃやってることが
高貴くんと同じじゃない
いや
かんぱい
完敗だよ
だから私は
あの連中に
私には生涯
あんな仲間は
持てないだろう
からな
人として
大きく負けている
......
...ま
そうでもないと
箱庭学園の
百代目の
生徒会長なんぞ
任せられんがな
おーい喜界島会計!
祝勝会もいいが
まずはお宝を
受け取れ!
それをもって
このイベントは
終結だ!
皆で一丸となって
つかんだ勝利とは言え
立役者は貴様だ
仲間のためにも
きっちり栄誉を
賜るがよい!
ここまでの
首険が
何よりの宝物だ
やっぱり
ーっ!!
あああとこれ
副賞の8億円
かさばると
いけないから
小切手で用意したぞ
そんなには
いただけません!!
...さ!
オチもついたところで
帰ろうか!
だな
気付けばそろそろ
日暮れ時だ
明日もあるし
家に帰って休養を
取らなければな!
.......
なー
テメーら
帰る前に
一個訊きてーん
だけどよ
人吉の奴は
いったいどこに
いるんだ?
オレの関門には
とうとう来なかったん
だが...
?
う...
嘘でしょ...?
こんなことって
あっていいの...?
まさか
第一関門さえ
突破することも
できず
人吉せんぱい
一日中スタート地点で
頭を抱えていたの...?
たとえ暗号が
解けなかったとしても
そのときは別ルートを
探るべきでしょう?
時間はかかっちゃう
けれど
大猫だってもうちょっと
賢く行動するだろ!
愚かという事葉の
立場がねーよ
ええーさすがの
私でも機械的には
てきません
時計塔を示す
ヒントは学園中に
あったんだから...
てゆーか
気まず過ぎるよ
これ..
我々はこれから
どんな顔をして
あの先輩と接すれば
よいのでしょうか...?
はっはッは!
今回は格好悪かったな
善吉!
まあこういうことも
あるさ
さ!
イベントは
終わったから
もう帰るぞ!
るっせえよ!
ま..まだ
途中なんだから!
もう少しで
解けそうなんだ
から
こんな...
こんなの何かの
間違いだ!
最後まで
やらせろよ!!
わかるだろ!?
出だしで失敗しただけ
なんだよ俺は!
俺が最下位だ
なんて...
あの賭けのせいで
むしろ遠慮しちまって
俺は本気が出せな
かったんだよ!
そ...そうだ!
もう一度最初から
やり直しだ!!
そうだ!
球磨川と変な賭けを
したのがよくなかったんだ!!
正しい結果を出すためにも
もう一回最初から
公平な条件でー
...ふむ
意外だったな
この程度の
男を
オナ
私は心から
信頼していたのか
..最下位のペナルティだ
時計塔の後片付けは
貴様がひとりでやれ
嫌なら別に
やらなくても
いいぞ
人吉庶務
よししょ
む。
え...ちょっと待って
私今何に驚けばいいの?
そうじゃなくってー
殴ったときのあの目だ
まるで解いた問題を
検算してるときみたいな
あの目...!
どうして黒神さんが
人昔くんを
あんな目で見るの...?
なんなのこれ
...嫌だよ
黒神さんが人吉くんを殴ったこと?
あまりにも厳し過ぎる措置?
ううんーーそうじゃない
さっきまで
皆で楽しく
やってたのに
こんなの
おかしいよ
まるで
するで、ここまでのビスがすべてでもないがらくださなっていくよう...!
はい
できあがり
これがきみ達の
言うところの
絆の壊しかたって
奴さ
めだかちゃんが
人吉くんにこだわる
理由を考えてみた
どうして彼女のような
完全に最も近い者が
人吉くんのような
普通の人間を
そばに置き続けるのか
答えは簡単だ
要するに彼女にとって、
物珍しいんだよ
普通でありながら
自分のそばにい続けることの
できる人間がね
だからあの子は
己の異常性に則り
善吉くんを『観察』
しているのさ
友情とか恋愛感情としか
そんな甘ったるいものじゃあ
断じてないーーだから
めだかちゃんの周囲を
普通の人間で固めてしまえば
人吉くんの個性は価値を失う
そのために僕は
あの五人の悪平等を
五人の普通を
彼女の下に
送り込んだんだぜ
たったそれだけのことで
彼はどこにでもいる
ありふれた短気な
頑張り屋さんに
なっちゃうのさ
なーんて
そんなこと
きみ達には
言うまでも
ないか♡
:そうだね
安心院さん
そして忘れて
欲しくないのは
ここにいる僕達は
だから問題は
ここから先
だろーがよ
本当にちゃんと
言ってた通りに
できるんだろうな
一人残らず
そんな人吉くんの
味方だということだ
頼むぜ
安心院さん
わっはっは
心配無用だ
安心院さんに
任せたまえよ
名瀬ちゃん真黒くん
江迎ちゃん宗像くん
半袖ちゃん
僕がいったい
何年生きてると
思ってるんだい?
若造ひとり
誑かすなんて
週刊少年ジャンプを
卒業するのと
同じくらい
簡単なこと
なんだよ
DIGITAL
SHUESMAJUNPCOMC
細工は流々
仕上げを御覧じろ
男の子ひとり
口説き落とす
くらい
週刊少年ジャンプを
卒業するのと
同じくらい
簡単なこと
なんだよ
はこ
おれ
第116箱「俺は」
安心院なじみ...
そういえば、
だい
第116箱
ここは
...
「俺は
おれ
ふぅ
そうか...
何かおかしいと
思ってたら
あんたの
仕込みで
あんたの企み
だったのかよ
何もかも
変な視力を無理矢理
貸し付けたり
めだかちゃんと
仲違いさせたり!
何がしたいんだよ!
あんたのせいで
俺の人生
台無しだぜ!!
そうだね
僕のせいできみの人生は
大変なことになった
だから
是非とも
僕に償いを
させてくれたまえ
...!?
!?
ま!でも
てゆーかさ
僕が特に何を
しなくとも
君達の破局は
避けられなかったと
思うけどね
だってめだかちゃんに
きみが必要だった
ことなんて
一度もない
めだかちゃんを
守れる奴に
なりたいなんて
言うけれど
きみはめだかちゃんを
泣かせるばかりじゃ
ないか
もしもきみが彼女にとって
価値があるとするなら
それは希少価値だ
あんな完璧な彼女を
いまだに心配している!!
守ろうとしているという
奇想天外な希少価値
貴様だけ
今でも変わらず
私のことを
守ってくれ
もっとも今回
その貴重さを
僕がかき消して
やったわけだが
おっともう一つ
あったっけ
幼少期に才を
持てあましていた
めだかちゃんを
正しく導いてあげた
十三年にわたる
かけがえのない絆
きみはめだかちゃんを
一生縛り付ける
つもりだったのかい?
誰が相手でも
言えるような
あんな台詞で
恩着せがましく
~~~...~~...
.......
ああ言って
いたけれど
安心院さんは
もむ
......
どう思う?
人吉くんを
説得できると
思うかい?
...安心院さんが
できるかどうかは
あまり関係ないですよ
ーです
私達にとっての問題は
人吉くんがどうするのか
おにーたん的には
断って欲しいとこ
じゃねーの?
あんたは
俺達と違って
そうだね
確かに
変態たる
僕にとっては
妹以外のことは
どうでもいいよ
昔心ないことを
言って悪かったね
妹のめだかちゃんの
ことしか
頭にねーんだからよー
だけど
一緒に強くなって
これからも
僕の大切な妹を
守ってやっておくれよ
だけど
今から思えば
僕はあの時
高校一年生の
男の子に
なんて重い要求を
してしまったん
だろうねー
いいだろう
御託聞いてやるよ
安心院なじみ
俺は俺の人生を
取り戻すためにいったい
何をすればいい?
僕のことは親しみを
込めて安心院さんと
呼びなさい
なあに
簡単なことさ
人吉くん
きみの価値は
僕のせいで
雲散霧消した
だからきみは
獲得しなければ
ならない
一京のスキルを
持つ僕でも
七億の個性を
持つ僕でも
かき消すことの
できない
強固な価値を
そうすることで
きみは初めて
そして
ようやく
特別..
めだかちゃんにとっての
特別になれる
めだかちゃんにとっての特別になれる
ああ
唯一と言い換えても
いいがね
それができれば
苦労はないという
顔だが
いや
これは本当に
簡単なんだ
聞いてしまえば
拍子抜けする
くらいにね
黒神めだかに
勝てばいい
人きくん
きみが
めだかちゃんを
倒すんだ
悪平等でも
勝てない
絶対的存在
彼女に勝てたら
それ以上の
価値はないし
『主人公』
その価値は
僕にも消しようが
ないぜ
~~~......
なるほど
そういうことがよ
何を画策して
いるのかと
思ったら
つまりはそういう
ことかよ
安心院なじみ
要はあんた
俺をラスボスに
祭り上げたいん
だな?
自分は主人公と
戦うのが嫌だから
代わりに俺を
戦わせて
あわよくば
同士討ちの共倒れを
望んでるって
わけだ!!
痩せても枯れても
男人苦善苦!
ふざけんな!
俺を見くびるんじゃ
ねーぜ悪平等!
敵に寝返るような真似はしねえ!!
敵に寝返るような
真似はしねえ!!
...大体俺は
めだかちゃんを守れる奴に
なりてーんだよ!
価値とか
言って
めだかちゃんを
倒す奴になったら
本末転倒だろうがッ
どうして?
考えたことがない
とは言わせないぜ
人吉くん
というか
気付いている
はずだろう?
敵も味方も
大切にすると言いながら
めだかちゃんは明らかに
敵の方を好んでいる
味方との他愛のない
日常よりも
強敵とのバトルを
楽しんでいる
風紀委員長
雲仙冥利
そして負完全の
球磨川禊|
君なんかよりずっと
高い次元の深いところで
めだかちゃんと
繋がっている
創帝
都城王士
彼らを羨ましく
思ったことがない
とは言わせない
賭けてもいいが
人吉くん
もしもきみが
めだかちゃんを
倒せるほどの男に
なれば
めだかちゃんは
間違いなく
大喜びするよ
きみがめだかちゃんに
とって特別な存在で
あり続けたいなら
それしか方法はない
僕がそう
仕向けた
あの五人を
送ることで
きみの価値を
消したように
極めて
平和的に
...だとしたら
選択の余地なんか
ねーじゃねーか
仮に他の
方法があっても
それはすべて
僕が潰す
なにが
平和的だー
こんなの
おいおい酷いな
人吉くん
きみの株価を
暴落させるぜ
選択の余地は
ちゃんと残っている
敵対的買収も
いいところだぜ!
誤解しないで
くれたまえ
きみがめだかちゃんを
諦めればいいのさ
きみの代わりは
五人の悪平等が
務めるし
そしてもうひとつ
誤解を解いて
おくと
人吉くん
これぞ
だ
誰も困らない
選択肢だ
僕は
困るけどね
僕はきみに
ラスボスに
なって欲しい
わけではない
だってそうだろう?
ラスボスなんて
所詮は主人公に
倒されるためだけの
存在だ
ラスボスじゃあ
めだかちゃんは
倒せない
だから僕は
きみにはその
正反対
勝つことが宿命づけ
られた存在になって
欲しいと思っている
最初から負けることが
確定している
球磨川くんのような
存在こそがラスボスだぜ
勝つことが
宿命つけられた
存在...?
え...でも
それって...?
その通りだぜ
人吉くん
僕は
きみに
主人公になって
欲しいんだ
...
これこそが
めだかちゃんを倒すために
僕が編み出したウルトラC
いうなれば
究極の抜け道だよ
めだかちゃんが
絶対に負けない
主人公なら
こちらも
絶対に負けない
主人公を
立てればいい
主人公対
主人公ー
これなら
負けしかなかった
戦いの勝率を
五分にまで戻せる
馬鹿じゃねーのか
あんた?
矛盾してんじゃ
ねーかよ
言ってること!
前に主人公は
数千年に一人の
逸材だって
言ってたじゃねえか!!
数千人じゃねえ
数千年だ!!
それとも何か?
俺にそれだけの資質が
あるってのか!?
数千年にひとりの
逸材って奴が!
馬鹿なことを
言ってるのは
きみだよ
恥ずかしいなあ
きみの普通さは
きみが一番
わかってるだろうに
たまたまこの時代に
かぶったとでも
言うのかよ!!
ただしそんな
普通なきみを
読者視点キャラにしか
なれないきみを
主人公にする方法が
ひとつだけある
それが
フラスコ計画だ。
否
そのための
フラスコ計画だ
...あんた
俺に
まさか
フラスコ計画の
実験体になれって
言ってんのか...??
ピンポン!
そういえば
生徒会は
フラスコ計画で
犠牲者が出ることを
嫌がっていたんだよねえ
だとしたら
やったね!
これでその問題も
解決だ
普通のきみが自己犠牲の
精神でフラスコ計画に
身を投じることは
一般生徒の被害を
なくすことに
つながるんだから
さあ選択肢は
示したぜ
人吉くん
あとは
きみの意志で
決めてくれ
地球育ちのサイヤ人
孫悟空のように
強く
宇宙海賊
コブラのように
ダンディで
現代の本因坊秀策
進藤ヒカルのように
懸命で
表裏一体の決闘者
武藤遊戯のように
伝説となり
ジョースター家の末裔
空奈承太郎のように
クールで
シティーハンター
冴羽獠のように
頼り甲斐があり
北斗神拳伝承者
ケンシロウのように
愛に生き
前田太尊のように
帝拳高校の番長
仲間思いで
男塾総代制光大
剣桃太郎のように
漢気に満ち
小さな勇者
ダイのように
勇気を持ち
霊界探偵
浦飯幽助のように
型破りで
崑崙山一の策士
太公望のように
機転が利き
天才バスケットマン
桜木花道のように
努力家で
テニスの王子様
越前リョーマのように
小気味よく
セクシーコマンドー部部長
花中島マサルのように
剽軽で
正義超人
キン肉マンのように
友情に厚く
熱血で
青銅聖闘士
ペガサス星矢のように
サッカーの申し子
大空翼のように
爽やかで
電影少女の再生者
素内洋太のように
ピュアで
人斬り抜刀斎
緋村剣心のように
優しく
大ふへん者
前田慶次のように
傾く
そんな
主人公に
きみもなって
みないか?
...ちなみに
きみに秋波を送るのは
この一度きりだ
きみには僕が
悪魔に見えて
いるかもしれないが
実のところ僕は親切心で
きみにモーションを
かけている
だからもし
きみがめだかちゃんを
諦められるなら
彼女の特別に
なることを
諦められるなら
僕はあっさり
撤退するよ
軟弱な男に
用はないぜ
代わりの女を
用意して
やるから
そいつの尻でも
追いかけてろ。
もちろん
めだかちゃんに
代わりがいると
思うのなら
だけどね...
......
十秒
十秒だけ
考えさせてくれ
安心院
お願いします
さん
いいだろう
きみの一生に
かかわる問題だ
十秒と言わず
十五秒くらい
考えたまえ
........
善古
遙古
善吉
善吉
善士
善吉
善吉
善士0
善吉
善吉
ありがとうっ
善吉!
......~~~.
俺は
こういう
ぎりぎりの場所に立つと
飛び降りたく
なるんだよな...
俺は
めだかちゃんが
好きだ
だから
俺は
めだかちゃんに
敵対する。
まえ
「そうだけど」
ああ...
だい
第117領
俺は二歳の時からめだかちゃんのそばにいて
俺は二歳の時から
めだかちゃんの
そばにいて
ずっとめだかちゃんを
守れる奴に
なりたかったけど
だけど
めだかちゃんにはそんな奴が
必要ないこともわかっていた
だからこれからも
めだかちゃんのそばに
いられるのなら
俺は
めだかちゃんの
敵でいい
守れる奴に
なれないのなら
戦う奴でいい
......
確認するよ
人吉くん
人吉善吉くん
きみは
本当にそれで
いいのかい?
いいよ
俺は別に
正しくありたい
わけじゃない
めだかちゃんの
そばにいられる
なら俺は
敵にでも
悪にでも
完全な
人間にでも
主人公にでも
なってやる
そう!
その言葉が
聞きたかったよ
人吉くん
女を守りたいだけの男を
主人公にする気は
僕にはないからね
...とは言え
安心院さん
あんたの描いた
絵にまるっきり
乗っかるつもりも
ねえぞ
もしもあんたの
目論見通りに
俺がめだかちゃんに
勝ったとしても
今度は俺が
フラスコ計画を
潰すかもしれねーぜ
俺にとっちゃ
その時点で
フラスコ計画は
用済みなんだからよ
まああんたのことだから
どうせその辺も
計算済みなんだろうし
その辺は自分で
体験してから
決めてみるさ...
はい
できあがり
めだかちゃん
対応
人吉くん
マッチメイク
完了だ
........
旅番組のレポーター
みてーな移動の
仕方すんなや
心臓に悪いわ!!
こめんごめん
驚かせるつもりは
なかったんだけど
僕は人を
驚かせるのが
大好きなものでね
...確かに
驚いたよ
あのふたりが
仲違いするなんて
僕には想像も
できないことだった
そうかい?
宗像くん
僕から見れば
あの二人の関係は
最初から亀裂だらけ
だったんだけどね
人吉くんは
めだかちゃんのために
無私とも言える
働きを見せるけれど
むしろ
人吉くんの敵のほうに
肩入れするくらいでね
めだかちゃんは
そんな人吉くんのために
何をしたこともない
あたかも彼の忠誠と
自己犠牲を当たり前の
ものだと思っているかの
ようじゃないか
それを信頼と呼ぶのは
たやすいけれど
僕だったらそんな信頼は
いらないわ
めだかちゃんは
見知らぬ他人のために
生まれてきたか
知らないけれど
人吉くんは
めだかちゃんのために
生まれてきたわけじゃ
ないんだから
......
とか
女子のわがままに
振り回されるのが
好きっ!
あの子が笑顔なら
それで満足♪
そんな奴は
ライトノベルの中にしか
いねーんだぜ
...仮にあんたの
言う通りだとして
しかし俺に言わせれば
できあがりからは
程遠いぜこの状況
主人公対主人会って
カードをでっち上げるのは
名案だが
しかしそれでも
勝率は五分にしか
なんねーだろ?
一寸の虫の
魂でもあるまいし
それともあんたは
たった五分の勝率で
満足なのが?
そうだねーそれに
現実的には勝率は
五分もないだろう。
主人公と主人なが、
戦えばより主人公度が
高いほうが勝つに
決まっている
いい指摘だね
さすがは
めだかちゃんの
兄と姉だよ
きみ達は
その点において
善吉くんがめだかちゃんに
勝るとは思えないよ
安心院さん
...?
主人公同士が戦えば
主人公度が高いほうが
勝つ
僕もそう思う
だからこそ
僕は人吉くんが
勝つ方に賭けるのさ
つまり
めだかちゃんには
傷があるんだぜ
主人公として
大きな傷がね
父親を
殺してるんだよ
あの子は
親殺し
人喰い・メメメンと
並ぶ人類三大タブーの
ひとつだ
主人公として
この傷は
相当に痛いぜ
何言ってんだあんた
黒神の父親は
生きてるよ!
あの男は俺達のパパでも
あるんだから
あいつは今日も元気に
親々とビジネスに
勤しんでいるはずだぜ!!
ああー
違う違う
ここで僕が言う
父親とは
黒神グループ会長
黒神舵樹くんの
ことじゃない
そうじゃ
なくって
そう
黒神めだかの
もうひとりの
父親だよ
........
もうひとりの
父親...?
そうだよー
まあこれ以上は
勘弁してくれ
信じるも信じないも
勝手だが
これはいわゆる
秘中の秘って奴でね
特に人吉くんには
絶対に秘密だ
それにこれでもまだ
安心はできない
安心院さんだけど
最近はあんまり
見なくなったけれど
昔の週刊少年ジャンプじゃ
主人公はよく
家族をぶっ殺していて!
しかもそれが容認されて
いたからねえ
確かに!
まだまだいっぱい
手を打たなきゃ駄目だぜ
きみ達や
僕は
...わかってますよ
安心院さん
その代わり
あなたも
ちゃんと
もちろんだぜ
江迎ちゃん
念のために繰り返すが
めだかちゃんと敵対するのは
あくまでも人吉くんだけで
どこまで行っても
傍観者で
両方のお友達だからね
私達との約束を
守ってくださいね
僕は生まれてこの方
約束を破ったことが
ない気がする
さてと
そして
僕達の主人公候補は
あれからいったい
どこへ行ったのかな?
ひょっとして
めだかちゃんに
宣戦布告とかしに
行ってたりして
箱庭
生徒会執
きゃぁあああ
すあああっ!!
......
...どうした
人吉庶務
時計塔の撤収が
もう終わったというのなら、
褒めてやってもよいぞ
......
めだかちゃん...
お前は
正しいよ
...だけど!だけと。
めだかちゃんは
もっと正しい
だけど
めだかちゃんは
正しい!
正し過ぎる
ほどに!!
めだかちゃん
お前は
間違って
いる。
:もっと早く
言うべきだった
幼稚な頭で
二歳の浅知恵で
お前に道を
示してしまった者の
責任として
俺がお前に
言ってやらなきゃ
いけなかった
人間って
奴は
正し過ぎたら
駄目なんだ!
例にやるほど
安心院さんは
私達を送り込んで
こうやってこの二人を
対立させたかったのか:
だけど肝心の
黒神めだかが
それに乗るとは
限らないんじゃ...?
......
そうかえうか!!
善古!
貴様もようやく
だしょって、
私の敵に
回るのか!!
よかった
よかった!
私もいつかは
貴様と戦いたい!
意見を戦わせたいと
思っておったのだ!
地下で洗脳されて
戦ったが!
あれは勘定には
入れられんからなあ!!
そういう意味では
タイミングもベストだ。
素晴らしい!
安心院なじみと
対立している混乱に
付け込んだ奇襲!
......
噛み合わない...やっぱり!
今の俺の言葉は
全然こいつには届かない...
わかっていたことだ
それなのに俺は
がっかりしているのか?
見直したぞ!
さっきは酷いことを
言って悪かった!
ひょっとして
名瀬先輩みたいに
引き止めてもらえるとでも
思ったのか?
馬鹿馬鹿しいー
マイナスキミ組と対立していた
あのときとは状況が違うし
それにあのときだって
めだかちゃんは
俺や不知火が止めなきゃ
名瀬先輩を見逃してたじゃねえか
......
...いや
言い訳はよそう
これは俺が
めだかちゃんにとって
名瀬先輩ほど重要じゃないって
だけの話だと受け止めよう...
言いたかったのは
それだけだ
まあ
心配するな...
それはそれとして
庶務の業務はこれからも
ちゃんとやらせてもらう
つもりだから
はぁ?
........!?
善吉貴様何を
帰ろうとしておるのだ?
この私に宣戦布告を
しておいて!
ただで帰れる
はずがなかろう?
さあ立てよ
喜吉
今この瞬間から
戦闘開始だ
まさか修業が済むまで
待ってもらえると
思ってたわけでも
あるまい?
『なんて卑怯な
ことをするんだ
めだかちゃん...
『考えられないぜ』
『敵を修業前に
不意打ちで
襲うなんて...」
いやまあ
球磨川さん
つい最近
あんたが俺達に
やったことです
けどね?
じゃなくて!
何を面白いこと
言ってるんです!
止めないので
ありますか!?
せんぱい方!!
止めない
んじゃなくて
止まらないんだよ
あの人吉くんが
めだかさんに
あそこまで
言ったんだ
こうなってしまえば
もうとことんまで
行くしかない
俺達は
みんな
いや...でも
いくら黒神殿でも
よしよしまだ
元気そうだな善吉
この場の全員で
止めれば...
...わかってないね
鰐塚さんーー
止まらないのは
人吉くんのほうだ
それを嫌というほど
知っている!
そして誰よりもそれを
知っているのが
ならば折角だから
私の新技を
体験してみろ
先だって
廃神モードと
名付けてもらったの
だがなー
安心院さんは
好きに移動できるかも
しれないけど
後ろのあの人
ついていくの
大変そう...
ここは
「変わろうとしているんだ」
一般的にセミは
地上に出てきて
七日で死ぬと言われるが
実際には
もっと長命だ
どうやら
観察される
ストレスに
耐え切れず
人の見ている前では
早死にするという
ことらしいな
まあそれは
それとして善吉
貴様話に
ならんほど
こち
適当く
弱いな。
貴様との戦いは
オールカットだよ
貴様はやっぱり
私の下で
私の屁護下で
がんばっているのが
お似合いだ
ま;待ってよ
黒神さん!
ふ服!
服服!!
.......
人吉くん
まあ俺と
球磨川さんには
きみの気持ちが
なんとなくわかるよ
......
だけど大抵の
人には
きみがどうして
めだかさんに反旗を
翻したのか
わからないんじゃ
ないのかな
だからきみを
責める気はない
無茶しないで
我慢してれば
いいのに」
今のきみを見て
そう思わない人は
「素直に謝れば
いいのに」
そういないって
ことは
わかるよね?
......
そうだぜ
善吉ちゃん
『もしもこのまま
めだかちゃんとの
対立を続ける
つもりなら
『きみはマイナス十三組
以上に誰からも
応援されない戦いに
挑むことになるよ
高貴ちゃんの
言う通り
責める気もないし
止める気もないけど
だけどやめるなら
今だと思うぜ
善吉ちゃんーー
...無駄ですよ
せんぱい方
人吉せんぱいは
既に
安心院さんに
唆されてますから
こうなった以上
これ以上隠しておく
意味はないですね
私達五人は
五人とも
悪平等であり
安心院なじみ
なんです
さっき屋上で
もじやと思ったけれど
やっぱりそうか
と言うことは
つまり
小芝居
むかつく!!
えー!きみ達が
五人とも悪平等
だったなんて!
でしょう?
人吉せんぱい?
今までずっと僕を
騙していたんだね
この裏切り者!
........
阿久根せんぱいなら
私達の正体が
わかってしまえば
安心院さんが
人吉せんばいを
どう唆したのか
想像はつきますよね?
だからもう
後には引けないん
ですよ
俺はー
なっ...!?
自分で自分を
殴っ......?
な...何?
どうしたの
人昔せんばい...?
何か言いかけてた
みたいだけど!!
『そーです
安心院さんに
呟されました
とか
『だから僕には
責任はあります
せーん
恥知らずな言葉を
危うく口にするところ
だったんだろうぜ
ギリギリ
踏みとどまったな
善ちゃん
お前は
こっ恥ずかしく
負けはしたけれど
誇りは失わずに
済んだ
名瀬さん...?
宗像先輩!?
ま...まさか
名瀬さん!
きみ達は、
安心院さん側に
ついたとでも
言うのかい!?
馬鹿な!さみ達は
めだかさんの仲間に
なったはずじゃあーー
仲間だよ
今も別に
敵じゃあねえ
なんだったらこの後
借りてた本でも
返しに行くさ
ただなあ
高貴くん
俺が思う
仲間って奴は
ぬるい馴れ合いとは
違うんだよ
少なくとも俺は
観客席から主人公が
次の敵と戦ってるのを
見て
「す...すげえ!今のあいつは
俺でも勝てるかどうか!!
とか言ってる奴が仲間だとは
思わないし
そんな奴には
なりたかねえわな
まー
こんな価値観
押し付ける気も
ねーけどな
主人公だなんだと
言っても
同じようなメンバーが
似たような展開を
ずーっと繰り返してる
最近の漫画は
そんなんばっか
なんだからよ
ただ
人音と黒神が戦うと
いうのなら俺達は
人音に味方するって
だけのこった
誰にも応援されない戦い?違うね
誰にも応援されない
戦い?
違うね
無茶を
おれ
俺達はこの馬鹿の
全面的に応援する
阿久根くんにも
球磨川くんにも
...人吉くんの気持ちが
わかると言ってたけど
無理だと思うよ
人吉くんの気持ちは
わからない
きみ達は黒神さんの
いいところしか
見ていない
あの子の完全さの
犠牲となった
ひと
人昔くんの十三年間は
所詮は
彼女に助けられた
きみ達になんか
わかるはずがない。
ずっと黒神さんの
そばにいながら
変わらなかった
人昔くん
その人吉くんが
今自ら変わろうと
しているんだ
『待って
教えてよ
名瀬さん
仲間だろ?
友達として
力にならないわけには
いかないさ...
......
そういう理由なら
他にも善吉ちゃんの
味方をしそうな奴は
いるよね
「他には誰が
そっち側だい?
黒神真黒
江迎怒江
不知火半袖
俺が知ってるのは
その三人だー
だがたぶん
他にもいるな
神殿がどうかたところじゃ安心校さんは納店先輩や世界くんにも向かけたらしいぜーもっともそのふたりには勝られたらじいが
確認がとれたところじゃ
安心院さんは
鍋島先輩や鹿屋くんにも
声かけたらしいぜーー
もっともそのふたりには
断られたらしいが
そういう奴なら
この学園にわんさが
いるだろ?
とにかく予当たり水邪!現場よりも人生のほうを詳細してる奴を集めてるって感じだ
とにかく手当たり次第!
黒神よりも人吉のほうを
評価してる奴を
集めてるって感じだ
ひと
人吉善吉対
黒神めだかー
この最後の戦い
だからお前らも
身の振り方
考えとくことだな
いったいどっちに
つくつもり
なのか...
........
...して
やられたな
安心院さんが
ここまで狙って
めだかさんとの非戦を
選んだのなら
戦術において
俺達は彼女に
勝ち目はないよ
戦わない
という戦術
暴力的であろうと
平和的であろうと
結局のところ戦うことで
勝ってきた俺達相手に
これほど有効な作戦はない
組織って奴は
戦う相手がいないと
仲間割れを起こすもの
だからね
だからこそどんな組織も
仮想敵を持って
活動するものなのだが、
安心院さんは
その仮想敵にさえ
なってくれなかったん
だから...
それにめだかさんを
ピンチに追い込まないと
いうのも秀逸だな
めだかさんを
追い詰めると
かつての敵が
駆けつけてくるからだ
その点人吉くん
という人選には
惚れ惚れするよ
はたから見れば
ただの内輪もめとしか
思えないだろう:
あの
:フラスコ計画の
統括経験者が二人
それに不知火ちゃんが
善吉ちゃん側についたのも
痛いね
安心院さんは善吉ちゃんを
フラスコ計画で強化する
つもりなんだろうから
...阿久根殿
自分達はいったい
どうすれば!
...きみ達の正体が
なんであろうと
きみ達がめだかさんの
後継者候補であることに
変わりはない
当然これからも
プログラムを
受け続けてもらう
だけど
身の振り方は
考えておいてくれ
めだかさんと
人吉くん
どちらに
つくのか
ねえ!待ってよ
どういうことなの
黒神さん!
やっぱり
さっきのは
よくないって!
今からでも戻って
やり過ぎたって
謝ろうよ!
黒神さんにとって
人苦は特別な
人なんでしょう!?
ねえってば!!
きかいじまかいけい
:喜界島会計
この世に
特別な人間など
いない。
......
球磨川が使う
却本作りの
マイナーチェンジみたいな
ものなのだがな
それに
やり過ぎても
いない
相手より弱くなる
スキルー
それが廃神モードだ
そもそも
先ほど見せた
廃神モード
あれは..
やり過ぎないための
モードだ
つまり実力やスキルの差を
考慮することなく
全力で!
あの状態になれば
どんな弱い相手よりも
弱くなれる
手加減抜きの
本気で戦うことが
できるモードなのだ
ま責様もやりかけた
改化合宿の到達地点と
いうわけだが
『完成』させてみると、
正直私以外には
あまり意味のない
スキルだな
........
そっか...
そういえば凶化合宿って
そういうものだったもんね
フラスコ計画の一環:
っていうか副産物の
マイナス対策...
禊ちゃんを代表例とする
「弱い人達」を理解するために、
自ら弱くなるという逆説的な発想が
体験してみれば確かに
理事長が廃止したのも
頷ける話だった...
そっか..
そうなんだ!!
だけどそんな状態の
黒神さんに負ける
なんて
ただーー黒神さんは
そんな合宿で得たスキルでさえ
戦うために使っちゃうんだ...
それは弱い心を理解するための
スキルのはずなのにー
じゃあ確かに
やり過ぎることは
ないね...
この子は本当に
人の心がわからないんだーー
本当に見込みが
なかったんだね
人昔はー
否。
あの男は
伸びる。
人吉善吉
少なくとも
あの男を好いた
私は正しかった
だからこそ
さっきは必要以上に
挑発したのだ
あれは
打てば響く
素材だぞ
善吉は
しかし迂闊にも
置く場所を
間違えたな
敵に回したほうが
面白いー
......
.......保健室?
誰かが運んで
くれたのか?
おっと
目が覚めたかい
人吉くん
さすが赤さんの
治療は
的確だなあ
...ん?
って...え?
お前
誰だ!?
鶴喰鴎
きみよりも
少しだけ
主人公に
近い男さ
ちなみに
赤さんは、スキルをと
基本隠しているので、
これになりてない限り、
ファイブフォークス
五本の病派のは
使ってくれません
普通の治療も
得意なのよ
私は
鶴喰鴎
きみよりも
少しだけ
主人公に
近い男さ
「鶴岐鴎創
はこ
第119箱
めだかちゃんに
近い...?
なんだと!?
それは
どういう意味だ
てめえ!!
悪いが私を
見ないでくれる
かな
私は人と
目が合うと
キョドって
うまく喋れなく
なるんだ
え...?
何こいつ...
すげーいい声で
今なんて言った!?
...ていうか今、俺
どういう状況なんだ!?
確かにめだかちゃんに
ボコボコにされて...
じゃあ
ひょっとしてこいつが俺を
保健室に運んできてくれたのか。
だけど鶴喰なんて奴
聞いたことねーぞ:
あ/もしかしてこの性格/
さてはこいつマイナス十三組だな!?
あそこは転校生ばかりだから
まだ俺が知らない奴がいても
不思議じゃねえ!
となるとコミュニケーションの取り方には、
要注意だが...えっと
マイナス十三組ってことは大体
ジャンプの話から入ればいいんだよな。
なあ
鶴喰くん
お前今のジャンプで
どの漫画が好き?
は?きみ
高校生にもなって
まだジャンプ
読んでるんだ
ないわー!
だってあの雑誌
子供向けじゃん!
わーお!
マイナス十三組じゃ
ないわこいつ...
そうだね
そう言えば昔幼稚園の頃
弟に借りて読んでたよ!
そうだねそう言えば昔幼稚園の頃、弟に借りて読んでたよ!
『ジャンプを否定できる
俺』の人だ...
っる
鶴喰鴎
人呼んで
『ひとりぼっちの
誕生日
いわゆる
ダークヒーローって
奴さ
主人公対主人会の
構図を実現するに
あたって一応僕も
調べてみたんだ
同時代にもうひとり
めだかちゃんみたいな
主人公がいないものかを
可能性は低いにしても
もしもそんな人物がいれば
人吉くんを育成する
手間暇が省けるからね
もちろんそんな奴は
いなかったわけだが
ただし副産物として
その探索中に
見つけたのが
彼というわけさ
なかなか面白い
人材だったのでね
はあん...
折角なので
箱庭学園に
持って帰ってきたぜ
保健室で
すれ違った
限りじゃ
ただの陰気な
暗い奴って感じ
だったけどな..
まさか暗いから
ダークヒーローって
言ってんじゃ
ねーだろうな?
人昔の奴を
『主人公』に
するにあたって
もちろんだよ
名瀬ちゃん
タークヒーローは
主人公ではないけど
ちゃんと役に立つ奴だと
期待していいのか?
『影の主役』では
あるからねえ
まきみ達には
今度改めて
紹介するけれど
とりあえず鶴喰くんは
理事長に話をつけて
一年一組に入れるつもりだ
人吉くんとは
きっといいお友達に
なるだろう。
カストアップの
第参保健室
大体今のジャンプって
メディアミックスに
力入れ過ぎだよね?
...なんでも、
アニメ化すりゃあ
いいってもんじゃ
ないと思うのよ私は
ほらもう私って
大人だからアニメとか
見ないわけじゃない?
だったらむしろ漫画本体に
もっと力を入れて欲しいって
言うかさあ
おっとごめん!
また本当のこと言っちゃった!
これだから私ってよく人から
変わってる」って
言われちゃうんだよねー
多数派に合わせるって
ことができないんだ!
損を承知で自分の意見を
通しちゃうっていうかさあー
でもこれが私だから!
友達に
なれねーっ!!
えっと...じゃあ
鶴喰くんはどんな
漫画雑誌が好きなの
かな?
男は
黙って
ジャンプ
SQ:だ。
ん?馬鹿だな
そんなの決まって
いるじゃないの
ああ...
俺も好きだよ
月刊に移ってから
本当にやりたい放題
だもんな
ToLOVE3
ダークネス。
ばっ...
きみ何勘違い
してんの!?
へー今あの漫画
SQでやってたんだ!
知らなかったー!
知らなかったー!
私ネットとか
やらないから
そういう情報
知らないんだよねー!
ほら私
ネットとか
やらないからー!
......
『ネットやらない俺』
の人でもあるのか
まお前が何者か
知らねーが
付き添ってくれた
ことには
礼を言うぜ
けど俺今
新キャラに構ってられる
気分じゃねーんだよ
悪いけど
そーゆー話は
他でやってくれ
――ああだけど
...構ってられる
気分じゃ
鶴喰くん
マイナス十三組の前じゃ
口が裂けても言うなよ?
たぶん殺されるくらいじゃ
済まねーからよー
ない
ね
そんな
「ア見の狭いことで、
きみは
本当に主人公に
なれると思って
るのかな
人吉くん
安心院さんに
スカウトされて
舞い上がっているのかも
しれないけれど
断言しよう
今のきみじゃあ
主人公どころか
黒神めだかを
敵にしたことで
ハイになっているのかも
しれないけれど
影の主役にも
なれないよ
嘘だと思うなら
自慢のキックを
繰り出してご覧
きみの蹴りは
私の身体に
...お前
本当に一体
何者だ...?
きっとかすりも
しないから
言ったろ?
きみよりも主人公に
近い男ーーそして
かつて主人公に
なれなかった男さ
........
かかって
来ないのかい?
それはつまり
認めるということ
だね
所詮ジャンプは
SQ.の二軍に
過ぎないということを!
......
なんでジャンプ派と
SQ:派の抗争みでーに
なってんだよ
しかし口振りからすると
こいつが安心院さんと
絡んでることは
間違いねえ:
既にフラスコ計画が
始まっているんだとしたら俺は
ここで退ぐわけにはいかない
めだかちゃんに宣戦布告
しちまった以上
もう俺に退路なんてないんだから
..
ただし安心院さんの
名前を知っているだけの
向こう見ずって可能性も
まだあるからな
二応は手加減――
足加減はしておくか
上段を蹴り抜かずに
寸止めする感じでー
なっ.....
蹴ろうとした足を
踏まれている...!?
いつ!
いつの間に!?
まるで黒神ファントムのような
スピード...いや違う!
スピードじゃない!
たとえ反射神経の
だからほせん
高千穂先輩でも
こうげきゃ
攻撃する前に防御する
・まえ...!?
...
なんてことはできやしなかったぜ!!
鶴喰鴎ソ
こいつ二体ー
な?私の
言った通り
だろう?
人吉くん
だがしかし
私は評価する
この私を相手に
加減をしたきみの
身のほど知らずの
優しさのようなものを
評価する
訂正しようー
まるで見込みがないって
わけでもなさそうだ
『ジャンプよりも
SQのほうが
百倍面白いです」
って言えたら
友達として
協力してあげても
いいんだよ
あれー?
喜界島さん
まだ帰って
なかったの?
そろそろ下校
時間だよお
...禊ちゃん
こそ
こんな時間まで
どうしたの?
いやほら
怒江ちゃんの
ことが心配で色々
調べてたんだよ
くう
自分から離れて
いった子の心配
なんて
.......
名瀬さんの話じゃ
彼女も今回の件に
かかわってるらしいからさ
優しいんだね
禊ちゃんは
ねえ
禊ちゃん
どうしよう
私
みんなに
ついていけない
かもしれない
黒神さんに
巻き込まれたいって
思ってた
私こんなの
望んでなかった
ふたりの対立を
冷静に受け止められる
阿久根さんの気持ちも
人吉の味方をする
名瀬さん達の気持ちも
わからない
だけどこれは
なんか違うよ
こんなの私
どっちの味方も
できないよ!
黒神さんも人吉も
私にとっては
大事な友達なのに
こんな状況どう考えても、
普通じゃないのに
なんでみんな平気なの?
禊ちゃん!
私いったい
どうしたらいいの!?
,,,0,000
『さあ。』
相談する相手を
『?』
間違えたー
「ただし
めだかちゃんと
善吉ちゃんの争いを
止めたいだけなら
方法はあるよ
喜界島さん
え...何?
方法って...?
ふたりの争いに
割り込むのさ
どちらにも属さない
第三勢力として
横車を押して
割り込んで
『しっちゃか
めっちゃかに
かき回す
そうだね
例えば
それも
できる限り
どーでもいい
理由でね
好きな子にキス
してもらうためとか
女の子のパンツが
見たいとか
ご飯を食べたいとか
眠いからとか
なんとなくムカつく
とか」
幼稚な欲望と直結した
志とは無縁の理由が
素敵かな
そうすることで
高尚なる聖戦を
ただの茶番に
しちゃうんだぜ
深刻な理由で
離婚しようとしている
両親の間に
あるいは美術館に
子供の落書きを
飾るようなもので
シリアスな空気が
一気に滑稽になる
「喧嘩はやめて
仲良くしようよ」と
幼い一人娘が
割って入るような
ものでね
.......
あの二人みたいな
真面目なタイプは
確実にそれで
やる気をなくすよ
あの二人みたいな真面目なタイプは確実にそれでやる気をなくすよ
喜界島さん
高貴ちゃんは身の
振り方を考えなければ
ならないと言ったけれど、
はっきり言って僕は
どちらの味方を
するつもりもない
「安心院さんとは
個人的に決着を
つけるとしても
めだかちゃんと
善吉ちゃんが
戦うなら
僕は観客としてそれを
眺めているつもりだった
...どうして?
だけどもしも
きみがそれを
望むのなら
喜界島さん
僕はきみと組んで
第三勢力を作ろう
僕はきみのために
彼らの戦いを台無しに
してあげてもいい
どうして禊ちゃんは
私の味方をして
くれるの...?
決めてるんだ
争いが起こったとき
僕は善悪問わず」
一番弱い子の
味方をするって」
だから僕は
きみの味方だ
「頼ってくれて
いいよ
喜界島さん
やめてよね
禊ちゃん
そんなこと
言われたら
女の子は
恋に
落ちちゃうん
だからね
やれやれ
相変わらず
例によって
人の心に
入り込むのが
うまいんだね
球磨川くん
むなかたせんぱい
宗像先輩!
え...
どうして...?
さっき帰った
はずじゃ...?
帰った振りを
したんだよ
球磨川くんの動向を
こっそり隠れて
見張るためにね
そして安心院さんが
予見していた通りだ
......
やっぱり
球磨川くんは
今回の件を
そうやって
善も悪も正も誤も
ないまぜに―すべてを
台無しにするつもりなんだね
だけど
させないよ
人昔くんの
邪魔は
僕の友達の邪魔は
僕が絶対にさせない
...やめておけよ
宗像くん
僕なんか相手に
しないほうがいい」
それとも
善吉ちゃんのことに
かこつけて
『大昔僕に螺子伏せられた
恨みをここで晴らすつもりかい?
まさか
怪我をしていたときに
不意をつかれたことなど
僕は全然気にして
いないし
既に改心したきみを
憎しみ恨む理由なんて
何一つない
だから
殺す!
僕は
悪くない!』
怪我さしていえときに
『不文さっかれたことなど
僕は全然、気にして
いないし
既に改心したきっと
隠しみ根む理由をして、
行ーっない
気にしてる
混沌よりも
這い寄る過負荷
球磨川禊
一見魅力的にも思えるこのカードは
一見魅力的にも
思えるこのカードは
対
殺さない殺人鬼
宗像形
「にこんともしかい
第120箱
しかし思いのほか
強い
消化試合の要素が
何故なら現在
宗像は悪平等側の
人間で
それは即ち
死なない限りは
安心院なじみの
端末である
保健委員長
赤青黄からの
後遺症の残らない
完全なる治療が
保証されている
ことを意味する
逆に球磨川は
大嘘憑きを
失っていて
しかも本日生じた
因縁により
赤からは通常の治療さえ
期待できないのが
現状である
つまりこの勝負
球磨川の敗北以外の
結果がないのだ
その結果が最初から決まっていて
その結果が
最初から
決まっていて
あとは遅いか早いかの違いだけなのだ
あとは
遅いか早いかの
違いだけなのだ
しかし彼は
球磨川禊
負け戦なら
百戦錬磨ー
愛
人間
第120名
『たこりともしない』
おじさん連中が
昔の週刊誌は
話の展開が
スピーディーだった
とか言うけどさあー
今求められてる
絵のレベルであの時代の
ペースを維持できる
わけないじゃん!
つまり二十一世紀においては
無理があるわけさ
週刊誌ってシステムは!
そこに行くと
月刊誌はじっくり
腰を据えて描けるから
内容の濃いこと!
ね?だから私の好みってだけじゃなくって論理的にも証明されたでしょ?
ね?だから私の
好みってだけじゃなくって
論理的にも証明
されたでしょ?
ジャンプよりも
SQ.のほうが
面白いってー
え?いやだって
俺こっちだし...
...ってえ!
びっくりしたなあ
もう!
私に背を向けて
どこへ行くのよ
人昔くん!!
ん?ひょっとして
その動きが
さっきの技?
なんだよ!
そんなにジャンプが
好きなのかよ!
あの漫画があるからか!?
あの漫画があるからか!?
あの漫画があるからかけ
だったら大丈夫だよ!
面白い漫画は
どうせそのうち
全部SQ。に
いらっしゃるんだから!!
俺の友達を
名乗るのなら
まず黙れ鶴喰くん
お前のせいで
SQ・が若干
嫌いになってきたよ
...友達といえば
人吉くん
三年十三組の
宗像先輩と
きみは
ん?
ああまあ
夏休み明けてから
あの人にはよく遊んで
もらってるけど?
両方と戦った
ことのあるきみに
訊きたいな
仲のいい友達
なんだってね
もしも宗像先輩と
球磨川先輩が
互いに万全の
コンディションで
戦ったら
あー?
なんだよ
その質問
んー
どうだろう
果たして
どちらが勝つと
思うかな?
宗像先輩って
異常とはいえ
性質的には過負荷に
近いからなあ
案外
意気投合して
仲良くなっちゃうん
じゃねーの?
すごい
あの二人!
殺意と過負荷を
螺子と暗器を
撒き散らしながら、
戦ってる
...って
感心している場合じゃ
ないって!
なんとかして、
ふたりを
止めなくちゃ!!
廊下は
密閉空間じゃないから
効果は薄くなるけど
それでも
指向性を持たせる
バージョンなら
ふたりまとめて
『せーあつ』できる!
諸共でごめんね
禊ちゃん
せいった、いっぱい
声号砲!!
あ
旧キャラを
置き去りにしたと
思ったかい?
音を
斬った!?
...あれから
成長したのは
自分だけだと
思っていたかい?
甘いよー
生徒会戦拳の
最中
病院で過ごして
悔しい思いを
したのは
きみだけじゃないと
いうことだ
そして
球磨川くん
背を向けた僕を
攻撃してこない
ところを見ると
どうやら僕の読みは
的中している
ようだね
派手に戦って
いるように見えて
その実きみは
ロクに戦っちゃいない
........
普通は攻撃を
避けようと思う
ものだけど
きみはむしろ
刃に自ら
突っ込んでくる
急所を避けようと
いう僕の攻撃を
あえて急所に
喰らいにくる
そうやって
自分の命を
人質に
僕を
怯ませようと
しているわけだ
あっはっは
その通りだよ
宗像くん
殺したがりのくせに
病的に殺人が嫌いだと
いつ矛盾した
きみの性格を
その人間的な弱点
つけ込まざるを
得ないぜ
僕が特攻すれば
きみは
「勝手に手加減して
くれるんだからね
夏休み前の一戦で
僕は既に
看破している
...そうかい
球磨川くん
確かに
どうやら
刃物じゃあきみは
殺せないようだね
なら
スーメランだ
!?
ぶっ...
ぶーめらん!?
そうだよ!
しかもほとんど
直線の軌道で
戻ってくる
カーボン製の
最新の航空力学を
採用した一品だ
あは!
だけど所詮は
フーメランだろ?
知ってる?
宗像くん
その武器が手元に
戻ってくるのって
外れた時だけ
なんだぜ?
知ってるよ
だから
殺す!
危ない
禊ちゃんっ!
避けてっ!!
言われなくても
避けるよ
喜界島さん
僕に対して
飛び道具ってのは
実に妙手だ
確かにこれは
避けるしかない
『!』
『........
一旦手元を離れた
武器じゃ加減のしようが
ないからね
まあ奇を衒わず
普通に銃器を使えば
いいと思うけどーー
『ぐうっ...』
『ううっ...』
『なんで』は
ないだろう
え...?
禊ちゃん...
なんで
避けなかったの!?
おいおい
喜界島さん
戻ってきた
ブーメランに当たる
ならともかく...
球磨川くんは
きみを
あ...
ほとんど直線の軌道で
戻ってくるブーメラン:
禊ちゃんが避けてたらー
その上で宗像先輩が
避けてたら...私に?
身を挺して
かばってくれたって
いうのにさ
声を絞り尽くした
直後のきみじゃあ
まあ
避けることは
できなかっただろうから
正しい判断だよ
謀殺。
球磨川くん
きみって
意外と大したこと
ないね。
あ...あう...
う...あ...
ひ...
卑怯者!!
卑怯者?
おいおいだったら
さっき僕を背中から
撃ったきみは
卑怯じゃないのかい?
ヒーローが必殺技を
使うのだって
秘密の特訓を
積むのだって
見方によっちゃあ
卑怯だろう
だけどそれらを
非難する者は
いないーなぜか?
なぜならそれらが
正しいことを目的と
するからた
正しければ
どんな行為も
草怯じゃない
友達のために
戦う僕が
卑怯者で
あるはずがない。
だから
殺す
喜界島さん
きみも
殺す
え...?
私...も?
当然だろう?
第三勢力を
作ろうという
球磨川くんの
アイディアは
それともまさか
喜界島さん
僕と人吉くんとの戦いを
横で騒がしく見ていた
だけの癖に
そもそもきみが
発端じゃないか
もしも
そうだと
したら
便乗してこの僕と
友達になったつもりで
いたのかな......
だから
殺されるんだ
きみは
球磨川...
くんっ......!!
禊ちゃん!!
...こんな時に
言うのもなんだけど
喜界島さん
『初めて
会った時
『おっぱい揉んで
ごめん...
禊ちゃあああ
ああんっ!
本当にこんな時に
言うのも
なんだよおおお
!!
死角をすり抜けた上で
またも身を挺して
喜界島さんを庇った...
背後から僕に螺子でも差し込めば
その衝撃で僕が引き金を
引きかねないからか:
こいつ下手すれば僕以上に
殺さない方法に長けているぞ!
......
宗像くん
........
『僕は名瀬ちゃんから
きみのことを
「過負荷に一番近い
異常と聞いて
いたけれど
しかしどうやら
それは事実に
反するみたいだ
どころかきみは
過負荷からは一番遠い
『だって宗像くん』
『さっきからずっと
仏頂面で』
『にこりとも
しないじゃん
滅多に笑わないのが
格好いいと思って
いるのか
世界と相容れない
自分を拗ねているのか
知らないけれど
それじゃあ
過負荷とは
言えないぜ
思い通りに
ならなくても
負けても
勝てなくても
「馬鹿でも
踏まれても
蹴られても
「痛くても
辛くても
弱くても
悲しくても
苦しくても
貧しくても」
正しくなくても
卑しくても!
それでも
くらへら笑うのが
過負荷だ!!
これだけ
........?
禊ちゃん...!!
無論
笑おうと
括弧つけるのを
やめようと
球磨川禊は負ける
彼は宿命的に
そういう星の下に
生まれついているのだ
どころか彼は
この直後に絶命する
惨めな敗北の末に
命を落とす
そして
その死を開戦の
合図として
箱庭学園最後の戦いは
火蓋を切るのだったー
およそそれ以上はない
来いよ
友達思い
きみ達の
友情なんか
鼻で
笑ってやる
最近見ない武器の
二枚者板
人はみんな
自分は死なないと
思っている
いつか命が
尽きることを
頭では理解していても
それは今日や明日じゃ
ないと思っている
だけど死ぬ
今日も死ぬし明日も郊ぬ
事件で事故で
病で偶然で
寿命で不注意で
裏切りで信条で
愚かさで賢さで
いつだって
みんな死んでいく
そんな中
女の子のために
死ねる僕は
残念ながら
幸せだ。
「人を一人殺しておいて」
第121箱
人はみんな
自分は殺さないと
思っている
殺人事件が
連日連夜報道されようと
それを
人生とは無関係な
ドラマと同じように
眺めている
だけど殺す
人は人を殺す!
何があろうと殺す
恋愛感情で損得勘定で
戦争で平和で
車で食事で
うっかりで甘やかしで
漫画の影響で勘違いで
いつだって
人は人を殺してきた
それもきっと
勘違いなのだろう。
友達のために殺すのなら
少しだけ許される気も
するけれど
...ところで
宗像くん
「先に動いたほうが
負ける」
って
例の言説
せ
信じる?
漫画じゃよく見る
台詞だけど
現実的には
どうなのかなあ
普通に考えたら
先に動いたほうが
勝つよねえ
.......
だったら試しに
先に動いてみたら
どうだい?
漫画好きの
球磨川くん
えー?
先に動いて
いいのー?
あーでも折角の
お勧めだけど
さすがに気が
引けるかな
ここは公平に
いち、にの、さんで
動こうよ
いいかい?
カウントダウン
いくよ?
いち
にの,
がっ...ふっ
はっ!!
瞬殺。
なるほど
真黒くんが言っていた
通りだ
武器をすべて
捨てたほうが
軽くなって
殺しやすい
そして
生まれて初めて
人を殺した
けれど
意外と
つまらないぞ
殺人...
みっ
いっ...
いやああぁああっ!
禊ちゃああんっ!!
わ
あ
あ
あああぁぁぁあっ
...無駄だよ
喜界島さん
完全に殺した
ー僕がだ
心マや人工呼吸で
蘇生するほど柔な
殺しかたはしていない
人殺しっ!
どうして
殺したのっ!
あなたは
殺人衝動の
あぶのーまるだけど
それでも人を
殺したくないんじゃ
なかったの!?
殺したくなくとも
殺さないよう
万全を尽くしても
それでも人は
人を殺すんだよ
喜界島さん
それともきみは
誰も死なない
誰も殺さない
ここがそんな世界
だとでも
思っていたのかな:
なんなら
ドラゴンボールでも
集めに行けば?
七つ揃えたら
人が生き返る
らしいぜ
う
うう
あれ
うぅうう
ただし
さすがは
球磨川禊だ
負けるにしても
ただ負けは
しなかった
僕は
もう
人を殺したくは
なくなったよ
最初からそのつもり
だったのかなーー彼は
そのためにわざと
殺された節がある
殺人がこんなに
つまらないものだと
球磨川くんは
教えてくれた
つまりそれは
僕のアブノーマルの
消失を意味する
きみに何も
しないのは
それが理由だ
感謝するんだね
喜界島さん
そのつまらなさに
僕の中にあった
無限の殺意が
消えていったよ
どうしてあんなに
人を殺したかったのか
ー今の僕には
全然わからない
彼に勝つことで
僕は完全に無力化
されてしまった::
球磨川くんは
殺されることで
きみを守った...
人を一人
殺しておいて
これから
どこにいくつもり
ですか
あなたは
!!
...もちろん警察に
自首しにいく
つもりだけれど
お前
先ほどは無視
されてしまい
ましたが
今度はちゃんと
挨拶させて
もらいますよ
お懐かしゅう
ございます
父上!
あ
じゃなかった
兄上
...お前こそ
相変わらず
抜けているね
恋
いや今は
宗像恋の名を
捨てて
鰐塚処理と
名乗ってるん
だったか.....
......
宗像の家を出たときは
ただの反抗期かと
思ったがまさかお前が
あんな人外の端末
だったとはね
その左目を潰して
ノーマルになったのも
安心院さんのため
だったのかい?
まあどうでも
いいけどさ...
でこんな時間に
何の用だい?
黒神さんにつくか
人吉くんにつくかー
身の振り方でも
決まったのかな?
といっても
きみ達の場合は
決まっているか
きみ達は全員
悪平等なんだから
当然安心院さんが
応援する人吉くんに
つくんだよね
...兄上
ええ
確かに
私達は
悪平等です
しかしそれ以前に
自由でもありますので
それぞれの意見を
持ち寄り
話し合った結果
私達はこのたび
安心院さんに
反逆することを
決意致しました
安心院さんに
そうお伝えください
きっと
お喜びになる
ことでしょう..
...じゃあきみ達は
黒神さんにつくわけだ
相変わらずと
言ったのは取り消そう
――賢くなったじゃ
ないか
現時点ではどう考えても
彼女のほうが優勢だものね
いえいえ
兄上
それが
そういうわけでも
ないのです
もちろん
そういう意見も
出たのですが
しかし結論として
我々は長年の友人を
ああもあっさり見限れる
彼女のことを
安心院さんの
計画は理解
できますが
わからないな
どんなに正しくても
肯定する気には
なれません
だからと言って
人吉せんぱいの
肯定もできない
先程の戦闘から
判断する限り
彼の反旗は今のところ、
ただの無謀でしかありません
人吉くんの味方も
黒神さんの味方も
しないということは
つまりは中立って
ことでいいのかな?
違います
私達は
球磨川せんぱいの
作る
第三勢力に
つくのです
私達ではあの二人は
止められませんからね
......
球磨川せんぱいに
お願いして
私達のリーダーに
なってもらうつもり
でしたが
既に画策して
おられたのなら
話が早いと
いうわけです
...なるほど
考えたね
そういう立場を
取れば
きみ達は
つまり二人を
仲直りさせて
きみ達にとっての
当初の予定通り
研修を続け
堂々と
黒神めだかの
後継者になりー
...いやもちろん
そういう小賢しい
読みもあるには
あるんですがね
でも
それ以前に
個人の自由も
端末の責務も
同時に果たせると
いうわけだ
フラスコ計画を
おおっぴらに
再開させるという
腹積もりなんだろう?
私達は
好きなんですよ
生徒会執行部の
皆さんが
あの人達が
仲良くわいわい
やっているのがね
あの仲良しを
もう一度見る
ためになら
ご本人達でも
安心院さんでも
私達は敵に
回しますよ
...いいんじゃ
ないかな
感動的で
だけど一手
遅かったねー
第三勢力のリーダーに
つくべき球磨川禊は
死んだ
無力化された僕では
もう第三勢力の
設立自体は
止められないが
球磨川くんが
いないんじゃあ
その脅威も
半減だよ
ありませんね
僕が殺した
一京のスキルを持つ
安心院さんでさえ
死んだ人間を
生き返らせることは
できません
それともドラゴンボール
以外に彼を生き返らせる
方法でもあるのかな?
失われた命を
取り戻すスキルなんて
この世にはないのです:
ただし
死そのものを
なかったことにする
スキルなら
ありましたよね
衣擦れの音"?
後ろに誰かが
立っている...?
馬鹿な!!
ありえない!!
だって『あれ』は!!
『あのスキル』は
安心院さんが回収したはず!!
だから
使えるはずがないんだ
できるはずがないんだ
そんなこと!!
初めてできた友達を
思っての独断先行
だったのでしょうが
事前に安心院さんに
相談するべきでしたね
兄上
あなたの軽率な
行動は
結果として
取り返しのつかないものを
蘇らせてしまった
パチンッ
『「大嘘憑き」!」
僕の
絶命を
『なかった
ことにした!
はっだか
エプロン:
せんぱー
いっ!!
......
禊ちゃん...
...どうしてだ
球磨川くん!
きみは『翔本作り』と
引き換えに!
そのスキルを
安心院さんに返したんじゃ
なかったのか!?
さあ?
知らないよ
そんなこと
死に瀕して
眠っていたパワーが
目覚めたとか
女の子のキスで
奇跡が起きたとか
そういうので
いいんじゃない
この場合?
確かにお前の
言う通りだ
恋ーーいや
処理
大嘘憑きの件
安心院さんに
相談しよう
端末の意見も
ちゃんと伝えておいて
あげるよ
兄上!
お待ちください!!
無駄だよ
鰐塚ちゃん
!!
宗像くんの本気のー
本来のスピードには
誰も追いつけないよ
殺人衝動は失われても
真黒ちゃんに鍛えられた
暗器と素早さは健在だ
無力化なんて言ってたけれど
実際には僕は彼をより
強化したようなものさ
それよか正気かよ
女子中学生
よりによって
この僕につこうだ
なんて』
きっと後悔する
ことになるぜ
『オッケー
わかった
じゃあもう
何も言わないよ
生徒会執行部
副会長
球磨川禊!
今ここに
第三勢力
裸エプロン同盟の
設立を宣言する!!
...ごめん
禊ちゃん
私そんな名前の
組織には
加盟したくない:
『え!?』
オ水着
「盟ならー
「忘れない」
第号の議論の末、
多数決で
裸ユプロン同盟に
決定。
すで
DIGITAL
SHUESMA,JUMPCOMKS
DIGITAL
SHUESBAJUMPCONCS
めだかボックスカラー版
PART4.黒神めだかの後継者編3巻
西尾維新
○西尾維新2012.2006
発行所・集英社
暁月あきら
◎暁月あきら2012.2006
初版発行
デジタル版発行-2016年
2012年
http://www.shueisha.co.jp
この作品は、著者カラー原画に加え、著者の原画をもとに
集英社でデジタル彩色を行った特別編集版です。
本作品の内容あるいはデー夕を、全部・一部にかかわらず
無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載
を含む)することは、法律で禁禁じられています。また、個人
的な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなど
の著作権保護技術を解除して行うことはできません。