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卓凪みずほ
...
ヨナ
...Yo!!
『2000円で、花とのお
社内科入TOYUNECOMIC
花とゆめ
暁のヨナ
草凪みずほ
それが...
そのため、これまでのデザインは
YてONTA
[目次]
34.
ちょうどうだいしょう
第18話・龍池の代償...
あか
第9話、赤い血の執着...
きいき
第15話「最後の願い...
うばーものうばここで
第15話、奪う者に、奪われた揃みを。
第7話「ふるえる文字...」
第18話・王家の人間...
この作品はフィクションてす。実在の人物・
国体・事件にはいつきい関係ありません。
.....!?
ヨンヒ
神官共は全て
処刑した
もうお前の秘密を
見抜く者はいない
詮索し利用される
事もない
弟には
口止めしておく
勝手
この...
安心して
過ごせよ
勝っ
だいじゃ、
ええへえ
基本
第198話「簡単の代償」
あの日
私の血筋を知った
大神官様達は
私の一族の屋敷に
押し入りました
ユホン様の計らいで
空都の外れに賜った
住み家が突き止められて
しまったのです
それに激怒したユホン様は
大神官様をはじめ
多くの神官様を処刑し
ユホン様の行為に
ジュナム陛下は怒り
激しく叱責しました。
神殿も
焼き払われたのです
しかし民衆は神官側が
常軌を逸した政治介入を
したのではないかと
ユホン様を支持したのです
神官見習い...
でございますか?
ええ...見習いの
カシという少女と
イクスという
小さな男の子を
捜して欲しいんです
分かりました
...ですが
神官様の殆どが
処刑されたと
聞いております..
その子達も...もう...
まだ子供です
いくら何でも...
...ヨンヒ様は
お幸せですね
ご存知
ないのですか?
え...
ユホン様は戦においては
敵を非情な拷問にかける事も
女子供を火あぶりにする事も
厭われません
しかしだからこそ
我が国は他国を圧し
民は平和という恩恵を
受けているのです。
でも...
神官様は同じ
高華国の民で...
神官様は王の上に
立とうとなさって
おいででしたから
ユホン様はいずれ
高華国の王と
なられる御方
守るべき者の為に
行動されたのだと
民は理解しております
神官弾圧から一月
広い..
私は空都の外れにある
一族の屋敷を訪れました
ヨンヒ...!
来てくれたのか...
叔父様
みんな...
母様は
どこに?
お会い
したくて
死んだ
え..
お前の母親
ヨシノは
自殺したんだ
何を...
言って...
俺達も何が
起こっているのか
大神官様が
この家にやって来た話は
聞いているだろう?
まさか...
大神官様が母に
何かしたのですか
...!?
ああ...
大神官様は私達に
最大限の礼を尽くして
下さったよ
これまで我々が
堪え忍んで来た
歴史を憂い
命の短さに涙し
我々の存在が如何に
神官様にとって
希望であるか
語って下さった
これまでの苦しみが
浄化される
思いだったよ
そんな尊い御方が
生きながらに
火あぶりにされる
なんて...!
ヨシノは自分が
一族の秘密を
ユホン王子に
打ち明けたせいだと
泣いていた
違う...
自分のせいで
多くの神官様を
死へ追いやったのだと
責め続け...
首を吊ったんだ
それは私が...
ヨンヒ...
俺達がわからないのは
大神官様は何故
処刑されたのかと
いうことだ
...彼らはユホン様が
詮索を禁じた我が一族の
家に踏み入って...
人を殺したのか?
それは火あぶりに
される程の罪か
...?
物を盗んだのか?
誰かを
騙したのか?
大神官様はお前の
>血を見抜いたの
だろう?
それこそ
本物の神官である
証ではないのか!?
あの方にお会いして
私は初めて自分の生に
意味を見出せたのに
なんと酷い事を...
私は印象だけで
恐れ
大神官様はただ純粋に
第15万円の病気だとしていました。お兄ちゃんは
大神官様には非が
あったのではないかと
自分を納得
させようとしていたのです
あんな子供達まで
巻き込んで
ヨンヒ
迎えに来た
何故
泣いている...?
...母が
なんだと...!?
亡くなり
ました...
...親族に会おう
原因を...
待って...!
それは
貴方が...
約束する
私があなたに出会わなければ
誰かが傷つくのを
ヨンヒとお前達は
必ず守ると
誰かが死ぬのを
止められたでしょうか?
私が緋龍王の血族でなければ
私が
生まれなければ
ヨンヒ...
泣くな
あなたが
恐ろしい
泣くな...
あなたが
愛しい
...
スウォン
スウォン
どこにいるのーっ
スウォン様ーっ
いた?
いいえ
ヨンヒ
ユホン様...
スウォン...!
もう:目を離すと
すぐいなくなるん
だから...
...2009COC201
執務室に
入り込んでいた
まあ...
会議中の会話を
暗唱してたぞ
ええっ
あれから
約9年...
ユホン様は数々の
他国との戦に
勝利し英雄と
称されていました
ただいま
かえりました
ははう...
スプンしようぐんの
おはなし
おもしろかったです
わかるの...っ
ちちうえが、こんど
ぐんじえんしゅうを
みせてくれるんです
私は長い間体調を崩し
漸く男児を授かりましたが、
生まれてきた子は
とても明るく好奇心旺盛
里事漫
お喋りも運動量も
人三倍でした
早すぎませんか?
こいつは聡い
王家に生まれれば
これが普通だ
歴史に名を残す
英傑となるだろう
...ヨンヒ
イルが妻を
娶ったそうだ
何の前触れもなく
突然変だと
婚礼の儀も
大々的にやるのを
拒んだ
...
どうして..
女の顔に
大きな傷があって
他人に見せたく
ないらしい
相手は平民の女で
貴族共は当然
反発したが
意外にも親父は
すんなり承諾した
ユホン様はどう
お考えなのですか
...?
結婚したければ
俺は力を貸す
俺達の時も
イルは祝福した
ご結婚...
ご結婚...
あれからイル様とは
疎遠になってしまった
ユホン様からも離れ
イル様は城の中で
孤立されている
ようにも見える
俺は
力を貸す
あれ
だいじょうぶ
ですか?
きぶんが
わるいですか?
どうしました?
立てますか?
日陰に
行きましょう
誰か..
呼びましょうか
...
ふる
見かけない人...
この庭は今
王家か特別な
許可が下りた人しか
入れないのだけど...
あおいで
あげます
...スウォン!
もういいわ
はい
お見苦しい姿を...
いいいえ...っ
火傷...
顔に大きな
傷があって
あなた...
もしかしてイル様の
奥方様...?
...はい
まあ:そうなの
そうだったの
あなたが...
お会い出来て
嬉しいわ
...!
よろしく..
私はユホン様の妻
ヨンヒと申します
この子は息子の
スウォン
はじめまして
そのかおは
どうしたん
ですか?
スウォン...
ごめんなさい
無礼な事を
あの時とは
逆ですね
ヨンヒ様
カ...シ..?
生きて...
イル様...
行こう
待って下さい...!
生きていたの...?
カン
私ずっと...
あの子は
死んだ!
あの日の
神殿の中で...!
お願いだ
これ以上彼女を
...っ
私...言いません!
誰にも
約束します
イル様...っ
私は
全て私の
せいなのです
どうか私を
お恨み下さい
でも...
ユホン様は...
...もう
いいよ
幸せだから
時間を
かけても
歩み寄れる日が
来たらいいと
この時
私は
平和にも
ヨンヒ様は
お幸せですね
あなたは
甘いと
いつかの女官が
私に言った
第193話/おわり
まあ
では無事に
産まれたのですね
ああ
母子共に
健康だそうだ
::
イル様もさぞ
お喜びのことでしょう。
女児で「ヨナ」と
名付けられた
後で祝いの品を
届けさせなければ
ヨナ...
はッ
珍しい赤い髪の
赤子だそうだ
だい
あか
しゅうちゃく
第19話「赤い血の執着」
ち
スウォンがまた
部屋を出ていって
しまったの?
もう...いつも
ふらっと出ていって
ふらっと戻って来て
猫みたいな子ね
ヨンヒ様...!
スウォン様が
申し訳ありません
今お探ししております
もう慣れたわ
見つかった?
イル様...!
スウォンあなた
どうしたの?
会いに
行ったって...
ヨナに会いに
行ってました
妻の部屋に
入り込んでいた
衛兵が通して
しまったらしいが
貴女も気を付けて
頂きたい
その子がカシとヨナに
近付かないように
も..
申し訳
ありません
ヨナが誕生して
半年..
カンは私やユホン様の前に
姿を現しませんでした
城内でもカシとヨナに
近付ける者は一部:
なぜですか?
私が小さい頃は
毎日たくさんの人が
来てくれました
そのほうが
ヨナも楽しいと
思います
お小さい
スウォン様に対して
なんと冷たい仰りよう!!
スウォン
何かしたの?
その子は嫌な感じが
するんでね
そしたらカシ様が
ヨナを抱き上げて
イル叔父上には
追い出されました
ヨナの赤い髪が
ふわふわで
とっても可愛かったので
そっとなでなでしました。
まあまあ...!
イル様も心無いこと!!
スウォン様は
ゆくゆくは太子様になる
御方ですよ...!
イル様は
ユホン様だけでなく
スウォンも警戒
しているの....?
小さな子に、とても
お優しい方だったのに...
私
嫌な感じ
ですか?
ヨナも
嫌だったかな
そんなことないわと
抱きしめたけど
私の言葉は
この子には響いて
いないようでした
月日が経ち
ユホン様が戦や
政務でお忙しく
されている中
徐々に
カシはヨナと共に
庭園に姿を見せる
ようになりました
あれは..
火の部族のイグニだわ
良かった...カシ
お友達がいたのね
お邪魔にならないように
今日は帰ろう
スウォン
母上ーっ
スウォン
帰るわ...よ
きゃ...!
スウォン
何やってるの
スタッ
楽しかったです
今
降ります
えっ...と
どこの子...?
ハクっていう子です
ハク...?
えっと
風の部族のムンドク将軍が
五部族会議に出席されている
のでついて来たんですって
庭園の前で迷子になってたので
誘いました、ハクはすごいん
ですよ一番高い木にひょい
ひょい登るんです木から木へ
どんどん移動するから私も負せ
てはいられませんよ一緒に
登ってたらさらなる高みへ
臨む姿はさながら孤高の獣
スウォン
落ちついて!!
迷子なら早く
ムンドク将軍の
とこへ...
そして
ついて来た
んじゃなく
連れて
来られた
んわ
迷子じゃない
迷子じゃなくて
お散歩中でした
ごめんねー!!
ねえ母上
もう少しハクと
遊んでも良いですか?
城には同じ年頃のお友達
いなかったものね...
...わかったわ
でも木登りは
危ないから...
ヨンヒ様
ヨンヒ様
ご無沙汰しております
庭園にいらっしゃるとは知らず
ご挨拶が遅くなって
大変ご無礼を致しました
いえ...!
いいのよ
私の事は...
イグニ
ああイグニ
駄目よ
私の事は
無視して...
そこにはカシと
ヨナがいるのだから
近付いても
良いの...?
私も...
長きに渡り
ご無礼を
お詫び致します
カシ...
私は
初めて彼女を見た時
その場に座り込んで
しまいそうになりました
何故なのか
わからない
ただその
美しい赤い髪が
忘れかけていた
緋龍王の存在を
思い出させたのです。
ヨナ..
...こんにちは
こんにちは
ヨナ...
スウォン
待っ
私はヨンヒです
あなたのお父上の
兄上の...
あれっ
ヨナ?
わあ
大きくなりましたね
でもふわふわの赤い髪で
すぐわかりました。
従兄の
スウォンです
ヨンヒ様
大丈夫です
すみません
ヨチ
こっちは
ハクです!
......
嫌がってね?
オレ帰る?
帰ってたの
!?
...この庭
猫いたけど
見に行く?
ねこ...?
知らない人ばかりで
緊張してるんですよ
ね
木登りで
見かけた
猫いましたか?
見たいです
ヨナ猫ふわふわで
可愛いですよ!
待って
どこ行くの?
庭からは
出ませんから
...
ヨナを...
守ってね...
.....?
大丈夫ですよ
ここから
見えますし
子供達だけで
大丈夫かしら
私も行って..
今日は
悪いことは
起きません
.....
カシ様は本当に
不思議な方
まるで占い師の
ような事を仰るの
ほらヨナ様が
お生まれになった
ばかりの頃も
「この子には、しろと
あおとみどりときいろの
守護がついている」って
...それは
どういう
...妄想です
お気になさらず
あら...
妄想...?
でもカシは
あの時も...
私もです
大神官様
この方から
緋龍王の血の流れを
感じます
私の血を
見抜いた
イグニ様
スジン将軍が
お呼びです
...!
申し訳ありません
もう帰らなくては
...
イグニ...
ありがとう
楽しかった
ーヨンヒ様
子供たち
もう打ち解けた
みたいです
可愛いですね
...カシ...
あなたとイル様が
結婚したばかりの時
イル様は幸せだと
仰っていたわ
あなたは...
幸せ?
...イル様が
幸せだと仰ったのは
赤い髪の子供を
授かったからだと
思います
でもあれは
ヨナが生まれる前よ。
.....
...赤い髪の子が
生まれると...
カシ...
わかっていたの...?
あなたは...
何が
見えてるの...?
自分以外の
人間の未来が...
未来...
私は...昔から
目に見えぬものを
見たり感じたり
出来る子供でした
大神官様だけが
そこに共感して
下さって...
それは神様が私に
大切なことを告げようと
してくれているのだと
教えて下さいました
あの子を授かった時
その力はますます
強くなった気がします
燃え盛る神殿の中から
イル様に助け出されたあの日
イル様と
私の間に
赤い...光のようなものが
降りて来るのを感じました
私がなか
お願いしたんです
妻にして欲しいと
そうすれば
あなたの願いは
叶うと
赤い髪の子が...
イル様の願い...?
...カシ...
あの子は
ヨナは...
なに...?
さっきの
イグニの話...
白と青と緑と黄の
守護がついてるって
まるで
それはまるで
緋龍王:
マイキン
ふぅ
どういうこと...
ヨナが..
どうして..
ここまでは
なぜ今...
あなた達の
娘が...!?
何が...
起ころうと
しているの...?
私も全てが
視えている訳では
ありません
わかるのは
あの子が再び
四龍を集結
させること
四龍...
彼らはあの子が
来るのを待っている
まさか...
だって
おかしいじゃない..
ヨナは王でも
血筋でもないのよ...
あの子が
緋龍王なら
私は
スウォンは...
私の一族は
一体何...!?
ヨンヒ
お前は
神の血を引く
特別な一族の子
残された者は
それを守って
ゆかねば
ならないの..
母様...
ほら
やっぱり
私達が血を守る
意味なんて
なかったんじゃ
ないの...?
未来が視えても
今の私に出来るのは
イル様をお支えし
あの子の母として
務めを果たすこと
だけです
...
ユホン様のために
どうしよう
私もよ...
それなのに
スウォンのために
生きると
それだけが
私の道標
でも
どうしたら
いいの...?
カシ...
あなたに私の
未来が視える?
ひどく
頭が痛いの...
今
発病したんだわ
神様
神様
お願いします
スウォンにだけは
この痛みを
負わせないで
おねがい...っ
神は全て
燃やしちゃったじゃないか
都合のい
おりをし
ヨンヒ
具合はどうだ?
問題ありません...
無理を
するなよ
お前は体が
弱いんだから
あれから頭の痛みは
消えたり現れたりを
繰り返し
2年が過ぎようと
していました
このままならば
退えられる
緋の病に
かかっている事は
ユホン様に
伝えぬまま...
きゃっ
すみ
ユホン様...
何...!?
ユホン様...!?
親父が
倒れた
危篤だそうだ
第194話/おわり
...今...
なんと...?
...父上
今父上は病で
正常な判断が
つかないのだ
その話は落ちついて
からでも良いだろう
せっかく少し
持ち直したのだから
息子達よ..
余の話を
聞け...
もう長くは
ないのだ...
次期国土は
高華国王
ジュナムの
イルだ
さいに
最後の願い
ねが
最期の厳命である
2日後
ジュナム陛下は
崩御されました
次期国王はイル様
それは城内
空の部族に留まらず、
全部族に大変な衝撃を
与えました
戦では常勝
民にも絶大な人気を
誇っていたユホン様は
ジュナム陛下を凌ぐ
王になるであろうと
期待されていたからです
それは
ユホン様自身も
何故だ...
何故親父は
イルを...
イルでは駄目だ
向いていない...
何故
俺ではないんだ
神殿なきあと
ジュナム陛下とイル様は
城の地下に残された
緋龍王の廟に通われ
敬虔な祈りを捧げておられた
やはり陛下は
神官様を断罪したユホン様を
最期までお許しには
ならなかったのだと
とても苦しくなりました
私を守ろうとした為に
ユホン様は
選ばれなかった...
痛...っ
ヨンヒ様...!
無理なさらないで
無理くらい:
するわ...
世継を育てる事が
私の役割だと思って
いたのだから..
.....
...カシ...
あなたはヨナが
緋龍王だと感じたの
でしょう?
それはイル様が
王に選ばれた事と
関係があるの...?
ジュナム陛下には
伝えたの...?
...どう
あったにしても
彼女は
斜龍王だと
この運命は
変わりません
じゃあ...
私の役割は...
もう
終わり...?
いや
そもそも役割など
なかったのだ
あなたが
血筋でありながら
ただの人であるように
あの子も特別な力など
ありません
あの子がこれから
手にするものは
全て自分で
撮み取るもの
あなたも
そうです
私が...
掴み取った
ものなど...
ヨンヒ様
あなたが
生きているだけで
幸福になる人が
いると...
お信じには
なれませんか?
そうかしら..
ヨンヒ様...
私の存在が
なければ...
本当は私も
あなたと
もっと
お話を...
ヨンヒ様...っ
ユホン...様
庭園で
倒れたそうだな
申し訳ありません
少し目眩がして...
もう
治りました
...ヨンヒ
必ず守ると
言っただろう
俺に隠し事は
するな
私は..
緋の病にかかっている事を
打ち明けました
え..
スウォン
お城から
出ていくの...?
はい
静かな場所で
母上を養生させる
そうです
ヨンヒさま
大丈夫...?
スウォンにも
もう会えない...?
大丈夫ですよ
お引っ越ししても
会いに来ます
緋龍城とも
もうすぐお別れ:
ヨンヒ様
陛下が
誰か
来た...?
誰...?
このまま私:
逝くのかしら...
イル...
...そのままで
いいよ
ヨンヒさん...
動かないで...
さ...ま
病だと聞いてね
お見舞いに
来たんだ
もうなかなか
会えなくなって
しまうから...
イル様が
お見舞いに...?
イル様がお見舞いに...?私を..う
私を...?
私は..
あなたの心を
傷つけていた
だろうね...
あなたには
何の非もないのに
冷たくあたった
日もあった
イル様...
イル様...
何を...
私...
私こそ
あなたがカシに
優しくしてくれたこと
あなたやカシに
もっと
感謝しているよ
何かして
あげられたらって
ごめんなさい
どうか身体を労って
ゆっくり..
元気になって下さい
ごめんなさい
イル様
そういえば...
戴冠式は
如何でしたか?
あんな静かな
戴冠式が
あるものだな
歓声が全く
上がらないのだ
誰もが暗い顔で
イルの冠を見ていた
......
だが
その空気の中
イルは堂々と式を
やり遂げていた
まるで敗戦国の
捕虜のように
俺はというと
民衆があまりに
ぶすくれてるんで
だんだん腹立ってきて
新しい国王に対し
何だその態度は、と
イルは立派に
やってるじゃねぇかと
いやまだやる前から
落ち込んでんじゃねぇと
ただ一人
ムンドクだけが
「イル陛下万歳」と叫んだ
あいつは流石だ
...味方が少ないのなら
俺が支えてやらんと
国が纏まらん
ユホン様...
考えてみれば
王になるか
どうかなど
大した問題では
なかった
王家と民を
守る事こそ
我が本懐
これからは弟を助け
俺は前線で
戦い続けようぞ
ああ...
初めて会った時と
変わらず
ユホン様はイル様を
想っておられる
私は
私は
これが見たかったのかも
しれない
もう大丈夫...
きっと
お二人は
...そういえば
今日初めて
まともに
カシを見た
あれはどういう女か
全く分からん
カシ...?
カシ...は...
いや良い
お前は
もう休め
お茶を
お持ちしました
ん
あの...
ユホン様
カシ王妃ですが...
あの御方は先日
ヨンヒ様と不思議な
お話をされていました
あの御方は...ヨナ姫が
緋龍王なのだと
それはイル陛下が
王に選ばれた事に
関係しているのかとか
何とか..
何の話だ?
私にもよく..
でも私...
思い出したん
です
神殿が焼け落ちた後
ヨンヒ様が私に...
一度だけ...
神官見習いの
カシという少女と
イクスという男の子を
捜して欲しい...と
ミンスさんっ
凄いです
私は5日
かかりましたよ
あっ
ケイシュクさーん
お借りした本
すっごく面白かった
です!
もう読まれたん
ですか?
ケイシュクさんも
読みませんか?
面白いブ
...
...はあ...
私は医学書より
戦術を...
戦術書なら
私がお貸しします!!
そうじゃ
賑やかに
なってきたわね
ここも
申し訳ありません
息子まで
お世話になって...
何を言ってるの
スウォンが一番
喋ってるじゃない
ケインっ
ンスは大
は気配が
それにあなたが
来てくれて
少し楽になったの
:恐れ入ります
緋の病の
「特効薬は無い
今は睡眠薬で
やり過ごはだけ...
当然ね
呪いのような
病だから
でもここに
越して来てからは
落ちつく:
そういえば今日は
どなたかお客様が
お見えになるの
でしょう?
そうなの
カシ王妃を
お招きしたのよ
王妃様が!?
私が
お誘いしたの
本来なら私が城に
出向くべきなのだけど
私を気遣って
来て下さるって
ええ
来ると思うわ
ヨナも
来ますか?
やった!
一緒に遊びましょう
ミンスさん
ヨナ姫様と
ですか!?
私なんかが
宜しいのでしょうか
勿論ですよ
ケイシュクさんも!
私は結構です..
カシとヨナが我が屋敷を
訪れる事はありませんでした
馬車に乗ってこちらに
向かっていた道中
カシは賊に襲われ
殺されたそうです
ヨナは馬車には
乗っておらず
難を逃れました
カシがイル様に嫁いでから
城の外に出たのは
これが初めて
私が
屋敷に誘ったから...
...ええ
では母上
行って参ります
しばらく城に
お泊まりして来ます
ヨナきっと
泣いてるから
ついていて
あげて...
何かあったら
使いを出して
下さいね
......
具合はどうだ
大丈夫です
イル陛下は:
どうしていらっしゃる
でしょうか...
......後日
顔を見に行く
お前はとにかく
ちゃんと食って
寝ろ
イル陛下も...
きっと泣いて
いらっしゃいます..
お慰めを
ーーーっ
分かっている...
緋の病か...
俺はお前を娶ってから
日に日に耕籠王が
憎くなってゆく...
何が初代王だ
何が神だ
俺の大切なものを
壊されてなるものか
ユホン様
私は幸せです
あなたと
スウォンがいるから
だからとうか
少しでも長く
共に生きる事を
お許し下さい
私の最後の願いが
神に許される事はなかった
ユホン様がこの二か月後
亡くなられたのです。
第195話/おわり
ヨンヒ様
どうか少しでも
お召し上がりに
なって下さい
母様
ヨンヒ様は...
そも
...そうですか
お辛いだろうな...
私も信じられ
ないです..
ユホン様がもう
いらっしゃらないなんて...
第196話「頼ろう
です
言う者に奪われた痛みを」
もの
うば
いた
ユホン様が
亡くなられた...
遠乗りに
出掛けられて
崖から滑落
変わり果てた姿を
私は直視する事が
出来ませんでした
どうして
私より先に
逝かれたの...?
母上お外に
出ませんか?
私より先に...
お散歩したら
お腹も空きます
...ごめ:..なさい
この世がとても暗くて
恐ろしくて
震えが..
止まらないの...
立てないの...
スワォンが...
何を
言っているの
こんなに、
気丈なのに!!
ではここで
お話ししましょう
カシ王妃が
亡くなられた時
ずっとヨナの側に
いました
これからは
母上と一緒に
います
私が父上の代わりに
なりますから
今すぐは
難しいけれど
ちょっと
待っていて下さい
優しい子...
この子を
授かったこと...
感謝します...
いつの間にか
寝てた..
スウォン
どこへ行ったの
かしら
しっかりしなくては...
スウォンが明るく
振る舞って
いるからといって
大好きな
父様を亡くして
平気な訳ないわ:
あら..
何かしら
人が集まってる...
スウォン..
ケイシュク
それにユホン様の
護衛兵...
こんな夜に
何を...
父上の御遺体を
調べて来ました
それで...
如何でしたか?
御遺体を...?
ユホン様の墓を
暴いたの...?
スウォン...!?
一体何を...
損傷が激しくて
分かりにくかったの
ですが
ありました
背中に剣で
刺された痕が
!!?
...ではケイシュクの
言ったことは
真だったのか...
ユホン様は
イル陛下に
おかしいとは
思っていた
あのユホン様が誤って
崖から落ちるなど
殺されたと
いうことが
これで
はっきりした
なに...
なに..
を.....
を.....
しかしユホン様が
あの軟弱な王に
負けるとは...
一騎打ちでは
ありません...
イル王が背後から
刺したのです...
卑劣な...!
どうして
そんな事に...
ケイシュクお前
ユホン様の御供を
したのだろう?
何があったのだ
御供をしたのは
城までです...
遠乗りに行かれる時
二人で話をしたいから
席を外すよう言われました。
イル王から
誘っていたので
少し気になって
そっと後を
追ったんです
初めはたわい無い
話をされている
ようでした
まさかお前から
遠乗りに誘うと...
初めてではないか?
少し...
気晴らしが
したくてね...
カシを亡くしてから
ずっと出てなかった
から..
...そうか
これから
いつでも呼べよ
...ねぇ
兄上
私の妻
カシはね...
神官の
生き残りの...
巫女だったんだよ
知っていたかい...?
...
...いや
そうだったのか?
...そう
...
...う
イ...
兄弟なんだ
ル...
...どうしてそんな
不思議そうな
顔をするの...?
兄上の嘘くらい
見抜けるよ
知っていたんだよね?
だから
いや...
知ってしまったのか...?
カシを
殺したんだろ...?
ユホン様が...
カシを...?
それは本当か?
ユホン様が
カシ王妃を...
弾圧の生き残りを
ユホン様は許さなかった
のか...
そうではないと
仰っていました
いいえ...
イル...
ただの見習い
巫女ならば
俺は見逃して
やった
兄上はいつだって
そうだ
見逃してやったって
何だよ...
理解出来ない人間を
上から押さえつけ
審判を下す
それは
大罪だよ
そして...確かに彼女は
ただの巫女じゃない
...イル...
ヨナを...
緋龍王を産んだ
偉大なる母なんだよ...!
お前はあの女に
騙されているんだ...
彼女はそんな
人間じゃない!
父上も分かって
下さった
やはり親父まで
あの女に...
それで国が傾くのが
分からんのか..
歪んでいるのは
兄上だ!!
ヨナは緋龍王の
生まれ変わりで
伝説の四龍と共に
この国を守っ...
いい加減に
しろ!!
訳のわからん妄想に
取り憑かれてないで
現実を見ろ!!
お前は
高華国の
王なんだぞ!!
お前が王として
正しく君臨するのなら
俺は喜んで忠誠を
誓おう
残りの人生を
お前にくれてやろう
だがそんな所で
何の役にも立たん
藁にしがみつくな!!
俺達の国を
神なんかに
任せられるか!!
......
あなたと共には
一歩も歩けない...
意味不明の妄言を吐く
イル王をユホン様は
必死で説得されている
ようでした...
御自分の剣は
決して抜かず...
そのまま崖の下へ...
ケイシュク!
貴様...!
見ていたのなら
何故ユホン様を
お助けしなかった!!
貴様が剣を抜き
イル陛下:いやイルを
止めるべきだったのに!!
ケイシュクさんは
戦で負傷して
足や腕が不自由
なんです
役立たずが...っ
俺が御供すべき
だった...!!
無念..
何と無念なことか...
イルが王になったのも
何かの間違いだと
思っていたが
恐らくその巫女と
イルの虚言に
ジュナム先王は
洗脳されて...
本来王になるべき御方は
ジュナム先王の厳命を
甘んじて受けたと
いうのに...!
でもそれは
イル陛下がユホン様を殺した...
イル...
ユホン様が
あの日、私のもとへ来るはずだったカシを......
ユホン様がカシを殺したから...
あの男だけは
許してなるものか...!
カシ...
ユホン様...
このままあの男を
玉座に居据わらせる
わけにはいかない
何としても
引き摺り下ろし
緋龍王だ何だと
思い上がった考えを
正さなくては
そうだユホン様の
遺志を継いで
我らがこの国を
守ろう...
待っ...
待って
下さい
頭に血が上った状態で
動くのは良いと
思いません
スウォン
し...しかし
イル陛下のお考えも
よく分からない所が
多いですし
王が代わったばかりで
政権争いを起こせば
国が乱れます
私に時間を
下さい
スウォン・
何と落ちついた
ものよ..
まだ9歳だぞ:・
ユホン様の墓も
自ら暴くと仰って...
自分がやった方が
誰かに見られた時
言い訳がつくと
......
...おい
あの御方が
王になれば...
父上様の御遺体に
動揺もせず...
ユホン様が
成し得なかった
夢が...
ああ...今
俺も考えていた
大陸全土を
支配する
高華国が...
叶うのでは
ないか...?
カタ...
...スウォン...
お散歩ですか?
いらっしゃらないから
びっくりしました
あ...
あ母上
お身体に
隣ります
寝床へ
あの...
スウォン...っ
何か..
聞きましたか?
イ...イル陛下の
ことは...
今は...って
...今は何も
しませんよ
母上も早く
イル陛下を
殺したいですか?
わた...しは...
ごめんなさい母上
すぐには
難しいです
見極めないと
イル陛下が
国を守れる
人物かどうかを
ヨナが緋龍王の
生まれ変わり
とかいう話は
よく分かりませんが...
イル陛下が...
国を守れないと
判断したら...?
降りて頂くか
或いは...
スウォン...
父上の仰る事は
正しいです
父上の最期の言葉に
共感出来て
私は
嬉しいです
スウォン...
待って...
混乱する...
神様に国は
任せられない
イル陛下への
憎しみは
わかるわ...
どこから
何を言えば
いいの...?
この子は
なぜ
でも
ヨナは..
こんなに
淡々と...
ヨナはどうするの...
イル陛下を
断罪したら
ヨナもただでは
済まないのよ?
あなた達:
とても仲良し
でしょう...?
母上
イル陛下と
ヨナの話は
別です
え..
考えるべき事を
全て同じ箱に
入れてしまうと
一生かかっても
答えは出ません
効率よく判断し
素早く回答しないと
国を壊してしまうと
父上は仰っていました
ヨナは
仲良しですが
その箱を一番に
掬い上げるのは
私は違うと
思います
父上の代わりになると、
言ったでしょう
神様は必要
ありません
私は全て自分で
見極めます
第106話ノおわり
すっしゃるさて。
お手伝いをしてくれたアジセんつみにみんなし、C.Fさん...作意義せん...危さん、妹さん
担当さまーっておりさす、歴代担当さま、花wめ編集羽さま
ヨナの販売に携わって下さった皆さま
す、お世話になってるか?
いつも応援し支えてくれる家族に友人たち
癒してくれる猫たち
ずっと読み続けて下さっている方、最近読み始めて下さったお
お手紙...イラスト、SNSでメッセージ送って下さるお
私が漫画に集や出来るよう手助けしてたって本当にありがとう!!
体力に気をつけて頑張りすっ
自分の選択が皆さまに楽しんでもらえる事を願いつつ、
だい
第197話「ふるえる文字
わ
でも...
...
もし、
外巻限定版婚活、〈卓上カレンダー〉
『月イラストをアラブ風のジェハに
しょうか、キジャにしようか送って
『ジャパにしてしまいまして。
キジャパージョンもせっかくなので
ここに。
それ
はッ
母上は...
ユホン伯父上に
殺されていた...
だから父上は
伯父上を...
私は襲われた馬車に
乗っていなかったと
あるけど...
きっと
母上が何かを感じて
乗せなかったんだ...
私を
守って下さった::
日々頭痛が酷くなり
意識を保つのが
困難になりました
私はもうじき
この世を去るでしょう。
ひっそりと
書き綴ってきた
この手記は
意識があるうちに
貴方様に託す事を
決意致しました
信頼する主治医
スイメイに
お渡しするよう
頼みます
イル陛下
突然一方的に
この様な物を
お渡しし...
筆を持つ力も弱く
乱れた文字にて
お目汚し致します事を
どうかお許し下さい
もしも陛下が
私やユホン様に関わる
全てが憎いとお思いならば
この手記は
燃やして下さって
構いません
この手記は
スウォンではなく
父上のもとに
あったの...!?
ただ...
これから貴方様と
ヨナに起こるかもしれない
未来を
私は何としても
阻止したいのです
あれから...屋敷には
ユホン様を慕っていた
部下達が徐々に
集まりつつあります。
どのような人物か
把握は出来ませんが
城の武官らしき人も
出入りしているようです
その中心には
スウォンがいます。
その後、スウォンが私と
陛下のお話をする事は
ありません
あの子が今
いえこれからの陛下を
どう見てゆくのか
知る事も出来ません
あの子が顔色も変えず
「イル陛下を殺したいですか」
と問うた時
とても恐ろしくなりました。
優しいスウォンから
そんな言葉が
出てくるなんて
信じたくなかった
でもそれは私が
あの子をちゃんと
知らなかっただけ
私に見せた
全ての振る舞いは
どの姿も
偽りない
本当の
あの子
今は
死を前にして
その事に
向き合えている
気がします
私はあの子が何より
大切で愛しい
それだけは
変わる事は
ありません
ならば何故私が
この手記を貴方様に託し
スウォンの立場を危うくする事を
伝えようとしているのか
貴方様は不審に
思われるでしょう
どう思われても
私は過去に
大神官様に対し
偏見と...
差別にも似た
感情を抱き
止められたかも
しれない過ちを
犯しました
そうあれは
もしかしたら
私が大神官様を
理解し
お互い
歩み寄れるよう
私がユホン様に
お願いすれば
私がもっと
働きかけていれば
たくさんの悲劇は
起こらなかったかも
しれません
私は
この死の連鎖を
断ちたい
これ以上
スウォンと陛下を
延いては
スウォンとヨナを
憎しみ合わせたく
ないのです
どうか
イル陛下
スウォンには
私の声は響きません
子供達の為にも
和解の道を探しては
頂けませんか
残りの時が
少ない事を理由に
勝手ばかり...
申し訳ありません
本当は
最後に
お会いして
お話ししとう
御座いました
イル陛下の御世が
絶える事ない幸福で
満たされますよう...
...ここが
手記の終わり...
ヨンヒ様は
父上との和解を
願っていた...
でも父上は
どんな思いで
この手記を...
スウォンは
駄目だ
これを読んで
いたのだとすれば
スウォンかいつか
自分を殺しに来ると
分かっていたはず...
憎しみが
残った!?
お前がどれだけ望んでも
スウォンを与える事は
出来ない
分かっていたから
あんな事を...
それとも...
ユホン伯父上の息子だから
この栞...
中に何か...
これは
父上の字...
父上の字...
どうして栞に...
どうして
栞に...
ヨンヒさん
これは
ヨンヒ様に
宛てた...
文...
それでこれから
あなたはもう
旅立っただろうか
こんな所に認めても
届く事は無いと
分かっていながら
あなたの文字を
見ていると涙が
止まらなくて
書く事で
あなたと向き合い
...
...
...
自分と
向き合っています。
...
あなたは...長年
私達兄弟の不仲に
心を痛め
巻き込まれてきた
あなたは自分のせいで
しんかんだ
神官弾圧が起こり
私達が決裂したと
思っているようだけど
それは違う
私達は幼少期から
性格も思想も
まるで違っていた
私は兄上のように優れず、
民に愛されていない事を
気にしていなかった
つもりだけど
緋龍王の血筋という
存在が現れて
ドロドロした
兄上への妬みが
一気に吹き出した
でもそれは
あなたのせいではない
私達には
信頼関係が
なかった
兄上の大切なもの
私の大切なもの
全く違うから
触れてほしくないところも
互いに違う
兄上が私を
気にかけていた事も
分かっていたんだ
だけど私は昔から
兄上と話をするのが
苦手で
体は震え
思い出して
言葉に詰まり
本当に言うべき事と
違う事を口走ってしまう。
なんねん
何年も後悔する
カシが偉大なる母だとか
ヨナが緋龍王の
生まれ変わりだとか
あの時、伝えたかったのは、
理解して欲しかったのは
そんな事ではなかったのに
カシが好きだった
愛していた
兄上があなたを何より
大切にしていたように
私にも代え難い存在
だったのだと
彼女は私を
騙してなどいないと
信じて欲しかった
イル様が幸せだと
仰ったのは
赤い髪の子供を
授かったからだと
思います
思えばカシにも
気持ちを真っすぐに
伝えられなかった
手記を読んで
愕然としたよ
もう伝える術は
どこにもないのだと
彼女は巫女だから
何でもお見通しだと
思っていたんだ
ヨンヒさん
私はこの通り
未熟で
臆病で
人どころか
自分ですら上手く
動かす事が出来ない
誰に言われずとも
分かっているよ
私は王に
向いていない
きっとあなたの
ご子息の御眼鏡には
適わないだろう
私は彼に
殺される
これはカシも
予言していた
でも私は彼を
迎え撃ったりは
しない
その日が来たら
受け入れる
決して
武器も持たず
争いを滅案する
もう二度と
誰かを殺したくないんだ
カシに
私は緋龍王の
父になると
言われた
私がこんなにも
緋龍王に心惹かれる
理由が明かされた
気がして
高揚した
だが自分が
王になりたいと
願った事は
無かった
ただ強く
決意したのは
兄上だけは
王にしては
ならないということで
私は
〝つなぎ〟だ
次の王が立つまで
ヨナがいずれ
四龍を集結
させるまで
今の私に
出来る事は
緋龍王の
生まれ変わりであるヨナを
無事に育てる」と
カシのような哀しみは
二度と起こさせない
私はカシを亡くしてから
人を信じる事が出来ず、
最低限の人間しか
側に置けないでいるんだ
ヨナはいつも
淋しそうに
スウォンが来るのを
待っているよ
どうしても
だがスウォンと
歩み寄るのは
難しい
どうしても彼は
駄目なんだ
あなたの手記にも
あっただろう
スウォンはヨナの箱を
揃い上げないと
その選択も一つの
運命かもしれない
でも
私が死んで
ヨナを切り捨てると
分かっていて
受け入れる事は
出来ない
いつかヨナが
独りぼっちになっても
ヨナを誰より大切に
想ってくれる者を
私は側に置きたい
何があっても
裏切らない者を
ヨンヒさん
あなたにとって
私は敵で
あるはず
幸せを祈って
くれるんだね
時折
闇のような重圧と哀しみに
押し潰されそうになる
そんな時
無意識に
兄上の事を
考えていて
少し驚くよ
兄上はいつものように
強引な助言を
するんだけど
私は不思議と
素直に返事が
出来るんだ
こんなふうに
話したかった
なぜだろうね
この手記は
辛い思い出ばかり
なのに
もういない人の
面影を探して
しまって
ケビハウル、
バーサルカットチェックは、
あんたは...
ボクサプリケットに
ふふふっ
燃やせそうにないよ。
ハイハウサイト人から
第197話/おわり
千樹草
千樹草...
わ
第198話「
「王家の
おう
にんげん
あ
また会ったね
...
こんにちは
あの...っ
千樹草の話
えっ...
でも...
やはり詳しく
教えて欲しいの
ですが...!
とある病を治す為
薬を探してるんです
お願いします
...どんな病?
それは...
言えません
緋の病は母様も
治せなかった
薬草でどうにかなる
病ではないけど
あらゆる可能性を
試し続けなくては
...俺の一存では
言えない
......
本当ですか!?
でも俺が千樹草が
ある所に行って
お願いすれば
分けてもらえるかも
ただ...外出の許可
出るかなあ...
俺はヨナと一緒に
城に入った者
だから
!!
あなたが..
姫様の
お仲間:/
.......
また来ます
...
お終わ
あの子に外出許可を...!
千樹草を何としても
入手しなきゃ
ケイシュク
今まーっ
あれは
陛下...!
これは...
はっ
..
四龍!?
軍事演習中に
具合が悪くなった
ようだ
誰か呼ぼうにも
この者が拒否
するのでな
まずい..
ここにいると
人目につく
ご心配なく
陛下は
寝不足で...
頭が痛い
ようだぞ
ですから
お疲れで...
どこかに運ぶなら
手伝うよ
問題ありません
お戻り下さい
持ち直した..
凄い精神力だな
駆け寄って来た彼も
冷静にごまかしてる
感じだったね
そりゃ
そうだ
ただでさえ
王の病状というのは
国の最重要秘事
加えて
ひた隠しにされてる
「緋の病」だ
それを知った時点で
普通の人間なら
死罪だぞ
...もしかして
僕ら見逃して
もらったのかな?
ゼノ達は見逃しても
他の人間に洩れたら
そいつが死罪だ
さっきから..
見張られてる...
道理で視線
感じるわけだ
暗殺者?
あれ...でも
この状況...
ヨナちゃんが
僕らやハクに
会わないって
言い出したのって
王の体調を
知ったから...?
...かもな
娘さんも
王家の人間として
秘密の重さを
解っているはず
...でも
今俺達も
その秘密を
知った
俺は
ヨナ一人で
抱え込む
必要はない...
ヨナが一緒に行こうって
言ってくれたから
ここにいるんだ
...そうだね
僕らは彼女を
護る為に
旅を始めた
ヨンヒ様は
イル王の娘である私の事も
気遣って下さっていた...
そして母上の事を
少しでも知れて
良かった..
ふう
ミンス
遅いな...
まだ雪庫に
いるのかしら
ミンスからの伝言です
急な仕事が入ったので
今日はお部屋にお戻りに
なられるようにと
お部屋までは
ヒューリが
お供します
......
私はスウォンが
戻るまで
ここで待つわ
ミンスに
伝えて
........
ひとつ
宜しいか?
あの御方の事は
陛下とお呼び下さい
...口先だけの
忠誠に
意味はない
でしょう
ミンスが急な仕事...
スウォンの体調が
良くないのかも
しれない
姫様...!
まだ執務室に
いらしたのですか
あれから3日
ですよ!?
大丈夫
食事は運んで
もらったから
それに本読んでて
退屈しなかったし
流石
スウォン様の
親戚...
スウォンは?
話したい事が
あるの
今日は南戒からの
使者がいらっしゃいます
今地の部族と
揉めてるっていう?
そうです
大切な会談なので
今日もここには
お戻りにならないかと
...そう
ミンス
ちょっと来い
少しはず
外します
私も行く
......
お控え下さい
スウォンに何か
あったんでしょ
病については
とうに承知
している
約束を守り
これからも
口外はしない
私がそこに行くのに
何の問題があるの?
.っ
陛下...
お薬を
...要りません
もうすぐ南戒の
使者が来ます
それを飲むと
眠ってしまう..
その薬は...
無理矢理眠って
痛みをごまかして
いるだけ...
頭を砕かれる
ような痛み...
母上はこれに
堪えてきたのか...
ケイシュクさん...
羽織りを...
母上は36で発病し
39で亡くなった
流石にこれは
想定外...
いくら何でも
早すぎる...
陛下..
まだだ
立ち上がら
なくては...
ジュド将軍!
なぜ姫まで
お連れしたんですか
ヨナ姫
お引き取りを...
静かに
スウォンが
頭痛がってるわ
...スウォン
そんなやつれた姿で
他国の使者の前に
出るの?
王が病にかかっていると...
最も知られてはならない
相手でしょう?
...
...いいや、...
あなたは会談に
出るべきじゃない
そういう訳には
いきません
会談の相手は
戒帝国
緋龍城まで来た
使者に
王が姿を見せぬなど
あり得ません
...そうかしら
常識を語って
危険を冒す方が
「スウォン」として違和感よ。
頭冷やして
寝ていた方が
いいと思う
ヨンヒ様は
ずっと寝たきり
だったけど
あなたは
働きすぎなのよ
...それは...
・っ
ミンス
薬を
は...はいっ
待って下さい
もう使者は
来ています
使者を帰せとは
言ってないわ
王に会わせず
帰すなど...
王家の人間なら
ここにもいる
いつまで
待たせるのだ?
高華国の王は
まだか!?
我々は
南戒のチャゴル殿下よりの
使者なるぞ!
申し訳ありません
今しばらくお待ちを
そう言ってもう
随分待たされている
空の玉座を
眺めるのにも
飽きたわ
おい
来たぞ
む...
女...?
何だ
王ではないのか
そぎらめし
お待たせ
致しました
誰だ?
この御方は
スウォン陛下の
従妹君
ヨナ姫様です
......
王は
どうした
陛下は本日
会談には参加
されません
代理としてヨナ姫様が
話し合いの席に
着かれます
馬鹿な...!
さんざん待たされた
挙げ句こんな娘に
我々の相手をさせる
だと...!
無礼にも
程がある!
王を出せ!
大国・戒は
こちらがどんなに力をつけても
高華国は下であるという
考えが根底にある
ヨナ姫には到底
御しきれない
やはりここは
時間を稼ぎ
陛下の回復を
待つより他ないか
私はスウォンの
従妹である前に
先王イルの子です
この度は私が望んで
この場に立っています。
血縁とはいえ
この場で主を呼び捨てるとは
この娘...
高華国において
かなりの地位に
いるのか...?
...しかし今回は
地の部族の長も、ここへ
出向くべきではないのか
...
金州での彼らの
振る舞いは
目に余る
...グンテ将軍
ですか?
そうだ!
奴らは鉱物資源を
取り尽くし
我が国の民にも
乱暴狼藉を
働くという
これは侵略的
行為である
本来なら報復されても
おかしくないところ
まだ謝罪の一つも
ないのだぞ!
我々は謝罪を
求める!
謝罪を!
鉱物資源は
金州の戦において
勝利した我が国の
ものです
あの戦こそが
侵略行為に
他ならぬ!
完全に
ナメられている
謝罪を!!
ヨナ姫が失言を
する前に止めなくては...
あの戦の時...
近隣の村に
居ました
...私は...
突然南戒の敗残兵が
村に押し入り...
先刻まで自国であった
金州の人々に対し
腹いせとばかりに
殺し略奪を
行ったのです
ご存知
ありませんか?
し...
知らんな
他にも地の部族
阿波で人身売買
水の部族で麻薬を使い
我が民を廃人にした
これら全て
私は見て来ました
...だから
何だ?
そうだ
我々には全く
身に覚えの
ない話だ
...そうですか
...いえ
いいんです
あの時高華国に
やって来た船は
全て沈めましたし
人身売買も麻薬も
止めさせて
南戒の商人も貴族も
高華国で捕らえているので
今更ですがご報告
しておきます
何だと!?
あら
お心当たりでも?
それでは
会談を
始めましょうか
第198話/おわり
あとがき
暁のヨナ34巻
読んで下さって
ありがとう
ございます
体操や
軽いストレッチで
翌日またまた
ヨンヒの手記編
初期からさらちらと
出ていた親世代の話を
描き終えられて
感慨深いです
7月末道路近く一匹で
何時間もウロウロしてた
キジトラの子猫を
拾いました。
最終的に
其々が空きからセルリ株に入って隠してた
甘えん坊の男の子です。
シャーシャ!
言ってたけど
なでなですると
あっという間に
陥!!
懐っこい
ケージに入れて
もう一匹の猫とは隔離
その頃の
もう一匹の猫(♀)
エレェレエレ...
!
きゃー
パルが吐いたー
それまでの
パルという子
寝てる私の足を
噛む
ヒマだォッ
みずほでも
噛むか
ぎゃー
この小悪魔...!可愛い顔して
この小悪魔...!
可愛い顔して
しかしビビリで人見知りイキッと
なでようとしたら
噛む
あーん
ふつうに
なでさせて
ゴロとか
ない
しかしビビリで人見知り、大きさと
食欲もなくし
私を噛む元気もない
パルちゃん...!
まだ姿も見て
ないのに
子猫の気配だけで
【家の中になんか
いる...
子猫を家族に迎えるか
里親さん探すか泣く程悩お姉妹
多頭飼いに向かない
性格【検索
神経質・怖がり
来客や新しいものを
警戒する
お前だよぉぉ
なにこれええ
仕事
手につかない
ちょっとだけ
子猫見てみよ?
むこうに
子猫のケレジ
いや、
これで駄目なら子猫と
さよならするつもりで
見せてみる
ほら
怖くない
...
ちっちゃい...
ドアのすさま
いたっ
パルが噛んだ
みずほを
噛んだ
よかった
なぞの
...成功した
くってって、
ちっちゃい...
急に足取り
軽くなる
しなんか
良いやがって
次の日
固まること
40分
自分から子猫を
見に来るバル
それを見守る
人間達
〈物音立てると
バルが家の
果てまで逃げるので
動けず
ケージ越しに
あいさつ
パルえらい
大人になって
泣いちゃう!!
きょとんとしてみ
えらかったね
リボン遊び
しょう
...
パルパル?
パルパルー
緊張の糸が切れる
子猫は「切り株」から
カブと名付け
家族に迎えました。
日々変化する関係
今は大きくなって
ハルにのしかかる
あとぶ!!
面倒そうにしてるけど
君のやんちゃっぷりは
カブの比ではなかった
んやで
抱え目な子に
なっちゃって...
いつもお手紙
応援メッセージ
下さる方
ありがとう!!
マスクをたくさん
送って下さった方も
いました
ありがたく使わせて
頂いてます...
人になり返まなくなった
35巻はヨナ達に
カメラが戻ります。
ヨナも頑張るし
私も頑張る
あとがきノおわり
花とゆめCOMCS
暁のヨナ@
草凪みずほ
(平成24)は(C)MicunoKusanagr200
高木靖文株式会社白泉社2000年12月1日
著者
2020年12月1日
発行日
デジタル版
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