「etsucalma」「Presentの

ONTENIS

Alleeto_Zouroku

Tachone.tmailProsonts

Charlon22

C・3「紛絡のしゅくだい

これはPler.と、

ひみつがある

う...樫村家には

しかしcoter.と

...

初出:「OOMICリュウ」

2015年12月号〜2016年3月号

Chrrler25

2.9●地下の国/

はじまりの日

兄弟は

うあいつを見物に行こうぜ!!と

わめいて

それから

二人がアリスの手を

片方ずつとり

アリスを

王様の眠っている

ところまで連れて

いきました

”ね

かわいくない?”と

トゥイードルダムが

言いましたが

正直なところ

アリスは

うん。そうね

...とは

言えませんでした

ールイス・キャロル

鏡の国のアリス

第4章

アリスと蔵一

chan.22.紗名のしゅくだい

も、

おはよう!

行きましょ

学校

うん

...

わみでは

-6月

ピッ

おはよう

ございます!

運転手さん

おはよう!

おはよう

ございまーす

は〜〜〜い

おはよう

ございますー

発車しまーす

...

えっ

なあに?

なに

さっきの話?

次は

明治神宮

原宿駅

「渋谷駅川沿」

「ぼくたちが

あまりの

やっぱり

紗色ちゃんと

友達同士になって

一緒の学校に

行きはじめて

2か月

たちました

はあみなが!

きょう社長

来るのって何時

だったっスかね

外で打ち合わせ

2つと...

田沼さんの事務所

寄ってから来るって

言ってたから

3時すぎ

くらいじゃない

了解ーっス

その間

ぼくたちの

まわりの世界は

前よりすこし

さわがしくなりました

次はー

代々木公園

お出口は

右側です

でも

のりかえー

のり

かえっ

のりかえ!

ぼくたちは

元気です

―政府による

衝撃的な発表から

およそ2か月

次第に明らかに

なってきた

『アリスの夢』という

超能力の実態に

ついて

...。アリスの悪いになった

何を出しますか?

お金?

お金

出しちゃうかな

かハハハ

本日はスタジオに

お招きした

ゲストの皆さんと

ともに徹底的に!

本日はスタジオにお招きしたケストの皆さんとどもに徹底的にー

何を出しますかっ

パンダさん

しかし危険じゃ

ないんですか?

私たちの中に

そういう人が

紛れてるって

ことですよね

即時情報

周囲をよ

うちのヨメさんの

職場の上司がさ

子供の小学校に

その『アリス』の子が

転校してきたん

だって

もうね

緊急保護者会で

大紛糾

結局その子だけ

別の特別クラスで

授業受けてるってさ

どうも前の学校で

超能力使って

トラブル起こして...

それで転校したらしくて

え~~~

でもそれって

誰でもなるかも

しれないん

ですよね

怖いよ

|官房長官

これは組織的な

隠蔽では

ないのですか

〝アリスの夢〟の

存在を政府は

10年以上前から

把握していたとす

場合によっては

死亡する危険も

あるというのは

本当なんですか

えー

ですから...

重要なのはですね

この現象が

頭のなかで何を

想像するか

いいかえれば

私たちが世界を

どういうイメージで

見ているかに

大きく左右される

ものだという点です。

つまり

ーつまり

アリスの夢の夢”と...

いうものがあると

認識した人が

多ければ多いほど:

世界が

変わりますね

能力に目覚める

人も増えていく

「いよいよ

一条先パイ

ーできれば

よく変わると

いいですね...

オー

フッフ

フンフー

...

あーあ今日

体育面どう...

おもしゃーっ

さなちゃん!?

こめはー

うまいーよ

大丈夫?

どうしたの?

おお...

ビックリ

した...

なんか

すべったぞ

これ

踏んだのか...

ーこれ...

ーそれ

定期入れ?

ビックリした

大丈夫かな

踏んじゃって

ァみィ

魚のケース

かわいい...

...あんまり

傷はついて

ないみたい

本当か?

見せろ

さなちゃん

体重軽いものね

そうだな...

ン?でも今

おまえも私も

能力使えないぞ

さなちゃん

ーこういうのはね

駅員さんに

届けてあげれば

いいのよ!

早く届けて

あげましょ

なるほど!

そういう

しくみか!

落としたやつ

どうやって探す?

そうすれば

落とした人が

取りに来られるわ

ちょっと待って

ン?

これって...

―...

歩?

ーあの!

.....はい?

あの...

すみません

もしかして

ジャラッ

これ

落としません

でしたか

あー!

ホントだ!

私の私の

ありがとー

全然気づか

なかったー!

あ朝...

ときどき

同じ時間に

会うから

カバンと

お揃いだなって

見てたの

思い出して

―歩は...

そうかなと思って

思ったけど

記憶力とか

すごいな...

ね...

サッカーの試合でも

カンがすごいって

褒められるそうよ

あ...

あのな

それ

さっき落ちてるの

踏んだ...

ごめんなさい

ン?

べつに

大丈夫じゃない?

元々汚れてたし

うん

てか

見られてんじゃん

そのヘンな

魚集める趣味

ヘンじゃないし

そういえば

最近よく

朝見るかも

あそうなの?

いいょいいよ

この子

金髪だーー!

綺麗ー

ね!いつも

仲良さそうだよねー

いいなー

友達なの?

はい

「これは

少しずつ

変わっていく

ぼくたちの

世界の話

ーそういえばさ

こないだ

先輩が

あの超能力者?

見たんだって

ーまもなく

2番線に

新宿・池袋

方面行きが

まいります

パチッ

えー怖っ

だってさあ

あれって誰でも

......

えっ

えええ!?

あっあっ

これっ

アレだよ

ソレだよ

嘘!?

え!?

ちょっとなに

どうすんだっけコレ

なに?

何あれ

嘘!!

ちょっと

...ど...

どうしよ

だってこれ

死ぬことも

あるって...

やだやたやだ

ちょっ

危...

大丈夫

ギャッ

2番線

ドアが閉まります。

くるくるるく...

プッ

あははは、は!

え~~~!

ちょっとー!

これ!

魚!?

ビックリし...

大丈夫?

うん

......

すんませーん

アハハ

さっきの

てかこれ

あたしのネタじゃん

だって...

なんか...

考えてたら

てかなに

こんななの?

あははほはは

大丈夫??

おいあれ

アレだよ

アリスの夢

へー

初めて見た

あの子

大丈夫なの?

パンッ

けど別に

なんもなって

なくない?

......

ーおい

さあ..

おいお前それ

なにしてるんだ

お前

すげー本当に

居るんだ

えっ...?

え?じゃないよ

お前だよお前

さわざわ

!?

お前

なに考えて

るんだよお

まったくよう

ん?

お前

ナントカって

あれだろ?

超能力者だろ

迷惑だと

思わないのかよ

こんな公共の場でよお

...えっ...

そんな

だってこれ

今急に...

そんなのは

あれだよお前

気をつけてれば

すむ事だろ!?

人の迷惑とか

考えられないのか?

ほんとにもう

こんな

駅のまん中で

ふざけてよう

まったく

......

......

知らないのか?

人死んだり

してるんだよ

京都の

観覧車だってなあ

何か月もずっと

あのままでなあ

わかってんのか

おれなあ京都に

知り合いが居るんだよ

たくさんなあ

...さ...

お前みたいのが

電車なんか乗って

いいと思ってんのか

危険だよ危険

あれだぞ

今やったのはお前

テロと一緒だぞ

おまえ...

~~...

~~~

う~~~

なんだ...

セシャモシャ

するぞあいつ

さなちゃん

ーおい!

おい

そのへんに

しておきな

兄さん

..あ?

ガヤガヤ

なんっ...

なんだあんた

ーなんでもないさ

只のジジイだ

でもな

おれは

曲がった事が

大嫌いなんだ

蔵六

パチッ

バチッ

パチッ

パチ

パチッ

じゃ

パチ

バイッ

パチッ

パチッ

パチッ

ドキッ

!!?

カーン

はー

では出席を

とりまーす

かしむら

樫村紗名さん

はい

敷島羽鳥

さん

はい

美浦歩さん

はい

ん&?

オッケー

はい

おう!

今日も全員

いるねー

みんな元気

かな?

はい

はーい

じゃ朝の

読書の時間

からねー

はーい

スタート

ーそっかあ

でも三人とも

きちんと

定期拾ったり

届けてあげたり

偉かったじゃん

先生感心だよー

それは朝から

お疲れさまだ

いいえ

あゆちゃんが

すごかったんです

高田先生

うん!

たまたまだよ..

それより

紗名ちゃんの

おじいちゃんは

やっぱり

かっこいい

なあって

いいねえー

きみたち

ひとに興味を

もつのは

いいことだよ

えー?

ほっはっは

まああんまり

知らない人に

ホイホイ話しかけたり

しすぎるのも困るけどねー

はあい

ン?

そうなのか?

そうかもね

まあ今回のは

全然いいよ

よくやった

けど蔵六は

私にホイホイ

話しかけてきたぞ

初めて会った

とき

んー...

ーじゃあ

ちょっとだけ

ちゃんと話そうか

なにが心配かと

いうとね

そうだねえ

それはきみたちが

まだ小さい上に

女の子だからです

楽しくない

話だけど...

聞いてね

世のなかには..

相手が自分より

小さくて弱いぞって

思ったとたん

急に乱暴に

なにしてもいいって

思っちゃう人が

たくさん居るんだよ

意外と

......

ーそれにね

たいていの人は...

よく知らないものを

よく知らないって

理由だけで

こわがる

たとえばいまの

このクラスも

そうでしょ?

コラー

のぞいてんじゃ

ないぞー

用があるなら

ノックして

入ってこーい

うわっ

やべー

逃げろ

ホントにもう

...まったく

お先にー

ーバカみたいだと

思うけどね

なんで超能力を

使ったことがある

くらいで

別のクラスにしなきゃ

いけないのかね

......

ごちそう

さまっ

ーまあでも

そういうことも

あるから

気をつけてね

―アレよ...

知らない人には

ついて行かない

ように!

はい

むー...

おまえの話は

ときどき

よくわからん

先生ね!

じゃあ...

そうだな

えーと...

いい

うーん

そっかー

宿題を出します

えー!!!

なんでだ!!

いやウソ...

いやホント

ホント

樫村さんはねえ

特にね

学校に来て

なかったぶん

ちょっとだけ遅れてる

教科がある

うぬぬ...

ホントに

次の時間出そうと

思ってたやつだから

まあまあ...

知らないことを

知ろうとしてみる

練習だよ

ー宿題

「3人で...

身近な人の

仕事について

調べてみましょう」

......

...なにを

しとるのかね

そんなところで

お前さんら

な...

なんでも

ない!

気にするな

なんでもいいが

あまり

ウロチョロして

ヘンなところを

いじらんでくれよ

ど...

どうして

隠れるの?

さなちゃん

これ何?

そうだよ...

う...

うるさい!

え...

え~~~

ほらアレだ

こわいぞ!

蔵六は

「紗名ちゃんの

お友達も遊びに

来るようになって

にぎやかでいいっ

スねー!

最近

フン

学校慣れた

みたいで

よかったっスねー

「一郎

すまん

こいつは...

こっちで何本

もらっていいん

だったかな

ああ...

はい

ええと

4本です

4な

ありがとう

......

!!?

うん...

このあと

宅配便で

送るんスよー

おい..

お花屋さんって

素敵.....

う~~~

ふふふ...

これは

プレゼント用の

注文のお花っスよ

わあー!

おい!

......

えっ

なあに?

「ここって...

物置だ

どこ行くの?

雨の日とか

よくここで

勉強してる

わあ...

なあ...

あのな...

宿題な

「べつに...

蔵六の花屋の

ことじゃなくても

いいんじゃないか

...

お母さん

ええー

!?

うっ!

いや

だから...

だって...

身近な人から

お仕事について

お話を聞きなさいって

三人でやる

宿題でしょ?

はーい

世のなかでは

いろんな人が

いろんな仕事を

しています

自分たちで

話を聞いて:

そうだなあ

このプリントに

まとめてきて

もらおうかな

期限は1週間

「どんな仕事か

毎日

どういうことを

どんな順番で

しているのか

私断然

さなちゃんの

おじい様が

いいと思うわ!

だって素敵

ですもの

その仕事についた

きっかけ

楽しかったこと

大変だと思ったこと

もちろん...

ご迷惑じゃ

なければだけど

でもおじい様は

いつでも遊びに

来ていいって

おっしゃって

下さってるし

...最近は

ほんとに毎日

来てるし...

...まあ私と羽鳥は

能力があるから

なるべく一緒に

居なきゃだからな

けどなあ...

う~~...

駄目なの?

どうして?

...はあちゃんが

わがまま言うの

かわいい...

あのな...

...なーんて

.....私...

蔵六の中を

......

......

蔵六と

見たことあるんだ

前に

能力を使って

中...?

初めて

会ったときだ

カー

|樫村蔵六

1943年

6月19日生まれ

家族は孫が一人:

今日は高校の

合宿っていうのに

行ってるのが

なんだ...

ちがうな...

ただの

―そのころ...

私は研究所から

出たばかりで

分からないこと

ばかりで

それで

蔵六の心の

なかを覗いた

知らない人間だ..

それで

そのとき

ちょっとだけだけど

いまはそういうのは

やってないぞ

怒られたしな

触れたんだ

あんまり古くて

そのころの私は

そもそも長い時間って

ものが分からなかったし、

しかも

いろんな想い出や

たくさんの気持ちが

いっぺんに押しよせてきて

だからほとんど

なにも理解

できなかった

ーでも

あれは

だれかが居たのは

わかった

たぶん

蔵六にとって

すごく

たいせつな人だ

仕事のことも...

家族のことも

全部

蔵六の心は

全部あの人に

つながってる

ーそれって...

私が聞いても

いいものなのか

私はわからない

......

ーねえ

誕生日なの?

紗名ちゃんの...

おじいちゃんって

いま6月だよ

ーもうすぐ

ホントだ

誕生日って...

なにするんだ?

なにって...

プレゼントあげたり

とか...

お祝いとか

お祝い

したことない

蔵六って

なにあげたら

喜ぶんだ?

ーそうだわ

それなら...

3人で

誕生日プレゼントを

考えましょうよ

そうすれば

お仕事のことも

そのうちなにか

分かるかもしれないわ

明日の日

前回から

どう?

うーん.....

そうだな...

いいかも

それ!

おじい様の

好きなものを

さりげなく

聞き出すの!

きっと...

紗名ちゃんの

おじいちゃん

喜んでくれるよ

「このときの

ぼくたちの思いつきが

ぼくたちの

思いつきが

まさか

あんな大事件に

なるなんて

まだ

ぼくたちは全然

思ってもいません

でした

ーーこれは

「これは

少しずつ

変わりはじめた

ぼくたちの世界と

K&C社

日本法人...

ー〝研究所〟

ここの地下には

今でも

本当なんですか

ここの地下で

また異変が

起こっているって

らしいね

紗名ちゃんが生まれた

はじまりの

アワンダーランドがある

ま直接

見てみんことには

なんとも

行こうか

といっても..

あそこの地下は

元々メチャクチャ

だからなあ

はい

その世界で

ぼくたちが

出会った

世界を拒んだ

世界を拒んだ

あの子の話

私たちは、

INTERLUDE

失礼ですが

この異界区画...

「ワンダーランド」に

入られたことは?

同じく

ー。研究所”が

政府の管理下に

入ったときに

何度か

では話が

早いですね

ご存知のとおり

この場所は

意志ーーと

呼んでいいのかは

分かりませんが...

なにかバターンの

ようなものを

持っていて

“赤の女王”!

紗名ちゃんが

外に出たあとも

ずっと変化

し続けています

お二人もご覧に

なったでしょう

あの

おもちゃ箱をひっくり

返したような

サイケな光景

ええ

紗名ちゃんが

いた頃の

資料も見ました

そう!

ところが最近

その活動の

パターンに変化が

起こっている

ようなんです

変化.....

まああとは

見てもらったほうが

早いでしょう

この奥です

これは...

Chapter23

樫村家にはひみつがある

チュ

蔵六...

蔵六

私の

紗名

なんだ?

ちょっと

こっちに来て

ここに座り

なさい

.....

なんだ?

この椅子

使ってるの

初めて見たな

なんか

お菓子食べて

いいのか?

おか...

お前さん

いま夕飯

食ったばかりだろう

なんだ

違うのかー

つまらん

おしいちゃん...?

食ったとか

言わないの~~

...まあ

いいから

座りなさい

大事な話が

ある

これは

そういう時に

使う椅子なんだ

ルヤ

もうじき4月だ

お前さんが学校に

通いはじめる

前に...

もうひとつ

訊いておきたい

ことがある

「これを

「お前さん

正式に

うちの子になる

気は

あるかね?

ッ.....

ソー・ロク?

不思議な名前ね

怖がらなくても

いいわ

よろしくね

今日からここが

あなたの家よ

小さなサムライさん

ーへくちっ!

何だ

花粉かな...

あれ

......朝だ

寝てる間に

出てた..

ヘンな夢見た

ガーッ

ヴーッ

い...

い...ま

まはお前は

は...と...り..が

お...き...た..の

わ...か...っ

っ...

小さいっ

えー!

わははは!

なんだこれ!

おはようやさな

おはよ

おはようご

ん?

おじい様のお誕生日のご

鳥,美浦歩

う〜

もぃてみる、さる

さる

いい

......!

これ..

ーなんだ

起きとったのか

紗名

!!

あっ

...何しとる

まったく..

ちゃんと

戻しておけよ

あっ

う...

うん

わっ

あっ

わかってる

いっいや

なんでも

ない!

何を隠した?

あっ顔

洗ってくるな

ウン

あっ...

あの...

つい...

たまたま...

ーおい

それは

大切なものだ

あっ...

その

写真立てを

返せ

あっ...

やっ...

ちっ

違うんだ

本当に

嘘をつけ

朝っぱらから

なんだ?

それをどうする

つもりだったんだ

言ってみろ

今度は何の

イタズラだ?

ぃつもいつも

人に見られて

堂々と説明も

できんようなことを

するんじゃない

だから...

ん〜〜

おれはなあ

何〜~~~っ

そういう

曲がった事がー

ーはい

もう一度~~?

―...

すまん!!

私じゃなくて

紗名ちゃんに

謝るんです~~~

紗名

すまん本当に

申し訳ない

おれの

早とちりだった

許してくれ

.......

グスッ

なにを~~っ..

紗名がなにも

悪いことを

してないのに

自分の

カン違いで

頭ごなしに

怒鳴ってしまい

ました

.......

もっとよく

気をつけて

見るべきだった

くっく~~~っく...

だって

申し訳ない

ーすまない!

本当に

気をつけます

ええ?

グスっ

だっ...

ヒッ

違うって蔵六

私言ったのに

おれが悪い

ーだって~~

うん...

ね~~~もう~~?

紗名ちゃん~~~

悲しかったね~~~

ごめんね〜〜〜っ?

うん

いい...

ゆるしてやる

......

...だが

......

だって

なんだって急に

写真なんて

見ようと思ったんだね

いやひとこと

言ってくれりゃあ

なんだって構わ

ないんだが

みんなで

誕じょうび

......

誕生日〜~~~?

あっ

......

あ...

いや...

なんでもない

ひみつだ

気にするな

ピーーン

ばっ

バカおまえ

くくくっくっ

もしかして~~~

誕生日って~~~

おじいちゃんの~~~?

えっえっ

さなちゃんが

おじいちゃんの~~~

あっ

おまえー!!

!!

えー

さなちゃん

しゃべっちゃったの?

...

うっ

うん...

いや

だって

フレゼントの

こと...

いや...

その...

なりゆき...

というか...

すまん

せっかく秘密に

しましょうねって

三人で決めたのに!

んー...

まあ

ーまあ

すぎたことは

仕方ないけど

でも

サプライズって

すごく素敵だと

思ったのに

残念だわ

本当に

残念そう...

――さなちゃんの

おじいちゃん..

なにか言ってた?

ン?

あっそうだ

ーそれがな

なんか...

なんだ...

すごい...

ヘンな話を

きいたぞ

「もしかしたら

なにか...

えっ?

何?

どういう

ほいほーい

席についた

ついたー

出席とるよー

蔵六には

すごい秘密が

あるのかもしれない

はー

おっはよー

あっ...

また後でね

さなちゃん

えー

樫村紗名

さん

はい

敷島羽鳥

さん

はい

美...

ううう

ん?

えっ

今ですか?

でも...

ゴメン

ちょっと待ってね

なんスか

教頭

えっ?

はあ...

ごめんねー

みんな

いや...

まあ...

こちらの方が

急用だって

ー一条?

ーすみません

急に学校まで

早退してもらう

ことになって

しまって

どうしても

紗名ちゃんに見て

もらいたいものが

あって...

なるべく早い

ほうがいいからと

上から命令

されてしまいました

こんな形で皆さんの

学校生活を

邪魔したくは

なかったんですが

ーまあべつに

いいけどな!

けど

きょうの給食

揚げパン

だったのに

好きなのに

あの...

けど

ぼくたちも

ついて行って

いいんですか?

はい用事は

紗名ちゃんだけ

ですけど

三人は

なるべく一緒に

行動してもらった

ほうが安心

ですから

それに

皆さんとしても

そのほうが

いいでしょう?

まあ..

―三人とも

おうちの方の

許可は取って

あります

樫村さんには

うちの内藤が

怒られて

ましたけど

ブロット

ーそれで...

どこに行くん

ですか?

|静岡県

富士山の麓です

いまは政府が管理していますがそこに

いまは政府が

管理していますが、

そこに

研究所”と

呼ばれていた

施設があります。

こっから研究所に

行くのか?

でも...

ここって

知ってるわ

都庁よね

地下鉄に乗るんじゃ

ないかしら

ーこちらへ

広ーい!

なんだかドキドキ

してきた

ねえ

さっきの

ンヒソ

おじい様の話

だけど...

ン?

どういうこと?

お誕生日の話

してたんじゃ

ないの?

あー...

うん...

そうなんだけど

あの女の人...

きのう

話しただろ

きのう話しただろ

その人の写真が

家にもあって

それで私

聞いたんだ

―この人は

大事な人なのかって

そしたら

すごいヘンな

ことを言われた

ーヘン?

あのな

ナイショだぞ

...たぶん

蔵六は

なんか

ウソをついてるんじゃ

ないかと思う

もしかしたら

私にあの人のこと

知られたくないんだ

でも

そうだとしたら

それがわかれば

あいつのほしいものも

わかるかもしれない

これか

この人はね

クロエという

おれの

かみさんだよ

おれは

うんと昔

パリにある花屋で

修業をしていてお

もう

10年以上前に

死んじまったがね

そこで出会って

結婚した

早苗の

ばあさんだな

いま思うと...

なにからなにまで

不思議な人だった

不思議って?

ーあのね~~~

おばあちゃんはね〜〜〜

クロエは...

年を

とらなかったんだ

おれが生まれる

ずっと前から

この姿だったと

本人は言っていた

えっ

素敵......!

そうなのか!?

うんとっても

ロマンチック

だわ!

そそうか

えっじゃあ

さなちゃんの

おばあちゃんって

フランス人

なの?

すごいわ!

パリの花屋さんで

恋に落ちる

なんて

完璧よ!

...なんの話

してるのかな

さ、さから

紗名ちゃんすっかり

年頃の女子に

なってきましたね

けど...

ヒッヒン

うん...

いやまあ

私のじゃ

ないけどな

年をとらない

人間なんて

いるのか?

いないだろう

ハハハ

うーん...

ヘンじゃないか?

いくら私が

外の世界のこと

よく知らないって

いっても

もしかして..

おはあ様も

“アリスの夢”だったとか

どうだろう

それなら

そうだって

言うんじゃないか

ヒソヒソ

それに

アリスの夢”は

そんなに昔には

いない

そっか...

アアリスの夢”って

10年前くらいに

現れはじめたって

テレビでも言ってた

見つかってなかった

だけかもしれないわ

私や紗名ちゃん

みたいな子が

いるんだし

そのくらい

不思議なことが

あっても

おかしくないわよ

ーそうかな...

けど...

私は

蔵六がなにか

私に隠してるんじゃ

ないかと思う

どうして?

それは...

だって...

私が...

蔵六のうちの

本当の

子供じゃないから

そんなこと..

「着きましたよ

!!?

研究所〟まで

ーこれで

40分です

うわー

!!!

うわー

すごーい!!

高ーい!!

音すごい!!

平日ですし

なるべく

すぐ行って

帰れるように

無理矢理手配

させました

ヘリコプターなんて

初めて乗ったわ!!

耳がキーンって

する!

うん!!

唾を飲み込むと

いいですよ

窓が小さいのが

申し訳ないです

......

さなちゃん!

見て見て

さなちゃん?

......

きもちわるい

!!!

私...

車とかすぐ

酔うんだ

バスとかは

平気なん

だけどエプッ

大丈夫!?

わっわっ

袋ありますから

ちょっと待って

ーーーッッンッッッ!!

それは

養子縁組の

書類だ

今までは

お前さんはただ

うちで預かってる

だけの子供だったが

お前さんさえ

よければ...

この書類で

手続きすれば

お前さんを

樫村家の

樫村紗名に

なるっていうわけだ

もちろん

今のままでも

学校は通えるが

そっちの方が

安心だと思う

形のうえでも

本当にうちの

家族だということに

することができる

万が一病気のときや

おれや早苗に

なにかあった

ときでも

どうかね?

...え...

...いいのか?

私が...

もちろんだとも

むしろ今日まで

時間がかかっちまって

すまなかったと思う

それと

あくまで書類上だが

お前さんはおれの

娘ってことになる

だから紗名が

早苗のおばさんって

わけだな

お前さん生まれが

フクザツだからなあ

内藤のやつが

骨を折ってくれたよ

それでもよければ

うん

そんなの

うれしい..

いやなもんか

ありがとう

ありがとう:

「つまり

まだ子供だった

私はそのとき

こう思って

しまったのだった

〝蔵六の家の子に

なったとはいっても

あまだ私には

きっとなにかが

足りていないの

かもしれない

だから蔵六は

私には秘密を

教えてくれないのだ。

でも

だとしたら、

“もし

蔵六にうんと

喜んでもらえたなら

蔵六が一番

ほしいものを

手に入れられたら

「見えてきましたよ」

研究所〟です

ほら

もう少し

ですよ!

あと少しだけ

我慢してください

がんばれ!

さなちゃん

がんばれ!!

お客さんは、お

INTERLUDE

ーここが...

さなちゃんの

生まれた場所...

ファンティリエイト...いいですけど

これからの記事はこのままあれでもさんなんて

...やったのですなんですかなんだなんか

さてさまざまなけぁないこんにちなのは、

こhapter.24

ーこの場所は

もともと...

ある製薬会社の

研究施設だったんだ

といっても

見ての通り...

“研究所”は閉鎖されて地上の建物は全部からっぽだけどね

研究所は閉鎖されて

地上の建物は全部

からっぽだけどね

今はこうやって

ぼくたち国の

研究チームが

24時間体制で

『ワンダーランド』の

ようすをここから

観察してるって

わけ

―あらためまして

主任研究員の

東堂です

よろしくね

初めまして

敷島羽鳥です

初めまして敷島羽鳥です

よろしく

お願いします

あっ

み...

美浦です..

本当に

大丈夫なの?

さなちゃん...

......

ん?

くい

ㇷフフフ

このくらい平気ウズ!ツ

フ...

フフフ

平気平気

もう慣れた

ふ〜〜

......

ー大丈夫だ

このためにわざわざ

私たちをここまで

連れてきたんだろ

ー行こう

〝ワンダーランド〟へ

ーここから廊下の

突き当りまで行って

そこから階段ね

......

すごい下まで

行くんですね...

ーこの建物は

もともと敷地の

はしっこの

斜面に建っていてね

何度か増築されてて

ヘンな形なんだ

ついでに一番

むこうのエレベーターは

『ワンダーランド』の出現で

壊れちゃってさあ

おかげでぼくなんか

いい運動だよ

痩せちゃいそう

......?

ピピッ

カチャ

ーさなちゃん...

ン?

本当に...

大丈夫?

フフ...

平気だ

ちょっと中を

見てくれば

いいんだろ?

無理しないでね

そのくらい

すぐすむ

ここはもともと

私の家みたいな

もんだからな

ーそれより

羽鳥

......

「気をつけろよ

ううん

私は大丈夫

みんな一緒に

いるもの

......

...

ほお...?

ーまた

魔法が

はあちゃん

勝手に...

カチャッ

ん?

なんだここは

「紗名ちゃん

あなたに

見てほしいものが

あると言ったのは

これです

数日前...

ここにあったはずの

広大な。ワンダーランドが

突然この

白い部屋を残して

消えてしまいました

......

ーなくなった?

〝ワンダーランド»

がか?

東堂主任の

考えでは...

なくなったというより

ここが新しく

姿を変えた

いまの。ワンダーランドの

そのものなのでは

ないかと

この部屋...

電子機器の表示が

めちゃくちゃに狂うんです

ほら

...TE:6

本当だ

これ..

前に羽鳥と

閉じ込められたときも

なったやつだな

壁や天井も

なにで出来ているのか

分析できないそうです。

力を貸して

もらえませんか?

今ここで

何が起こって

いるのか

調査したいんです

「なるほど

ここは

羽鳥とパーンって

ならないんだな

世界が別なんだ

いいか!

おまえは酔い止めの

くすりだ!

苦くないやつ

ORIMK

ME

気持ち悪いの

治った

オレンジ味な!

いいな!

ぶるるっ

「紗名ちゃん

大丈夫

なんですか?

ああ

いいぞ

ここはたしかに

〝ワンダーランド”だ

どうなってるのか

探検して

やろうじゃないか

バチッ

じゃあ

......

「はあちゃん

うん

平気よ

あゆちゃん

ありがとう

...もうあなたに

振り回されたり

なんか

しないわ

命令するのは

私よ

静かになさい

......!?

フフッ...

!?

!!?

えっ

はあちゃん!?

何そ...

わプッ

2.

ーさなちゃん!?

ここどこ!?

何コレ!?

ーやあ

羽鳥も歩も

ちゃんと来たな

ここは

パワンダーランドのだ

あゆちゃん?

...うん

はあちゃんなの?

ーどうせなら

みんなのほうが

楽しいと思ってな

おまえたちは今

外からこの

中を覗いてる

おまえたちは今外からこの中を覗いてる

すごいだろう!

電話みたいな

やつだ

...うん

すごい...

私が考えた!

おもしろいから

ちょっとそのへん

みんなで探検しよう

能力が使えるから

気持ち悪いのも

治ったしな!

「紗名ちゃん!

こっちです

こっち!

おー!

あと二人は

どこに

行ったんだ?

一条!

こっちです!

紗名ちゃん

ン?

ーこれ

どうなって

いるんですか!?

おー

無事ですか?

いま

白い部屋が突然

なくなって...

今そちらへ...

!?

おまえも

こんなとこに

いたか

??

今どこから...

このタマゴ

もしかして..

東堂でーす

!??

よーし

行くかー

すごい...

...うん...

前に閉じ込め

られたときも

すごくムチャクチャ

だったけど

いまはもっと

すごいわ

ーでも...

なんだか綺麗

うん

あれっ

ン?

い一条さん...

あんなところに

居るよ

本当だ

おーい!

一条!

えっ...

あれ?

紗名ちゃん!?

どこですか?

ほう

迷子になると

あとで捜すの

めんどくさいぞー

どこに...

わっ

大人のくせに

迷子になんか

なるな!

ムギュッ

一条ふだんは

できるやつなのに

ぜんぜんダメだな

あれ?

一条さん

まだあそこに

いる...

あれはさっきの

一条だ

???

すみません...

!!?

本当だ

時間とかが

あんまりここでは

ちゃんとしてないからな

あ消えた

すみません

ちょっとなにが

なんだか

ーふーむ...

すごいな...

ーー紗名ちゃんには...

あの白い部屋が

どうなっているのか

把握できたんだね

うん

さっきのままだと

わかりづらいから

能力でちょっと

見やすくした

それがこれだ

すごく大きく

なってるぞここ

......!?

「なるほど

ですか?

ーどういう事

ーつまりね

あの白い部屋...

〝ワンダーランド〟が

急に狭くなった

わけじゃなくて

逆なんだ

『ワンダーランド』は

いま...

ぼくたちの居る

世界よりもずっと

高次元の存在

みたいなものにまで

シフトしている

紗名ちゃんのような

。アリスの夢〟の

>鏡の門〟を通してしか

ぼくたちには知覚

できないようなね

だから見ても

分からなかったんだ

ーそんなとこだ

このカベとか

床みたいなのは

全部...

カベとか

床じゃなくて

...??

光の速さとか...

重さとか

すみません...

私にはもう

意味がよく..

法則だな

いや〜〜〜...

ぼくも頭では

わかるけど

なかなか実感が

追いつかないよ

そういうものの

ルールが..

ここでは

モノみたいに

扱える

んー...

でも

よかった

人類には

なかなかできる

体験じゃないん

じゃないかなコレ

どうかな

よくわからん

“ワンダーランド』も

いろんなことを

たくさん覚えたんだな

外の世界の

ことを

きれい...

うん

たぶん...

“ワンダーランド”も

たのしいんじゃ

ないかな

ーさなちゃん

ン?

さなちゃんには...

〝ワンダーランド〟の

言葉がわかるの?

なんて

言ってるのかも

んー...

言葉っていうか

もっとこう...

ーこの景色が...

かたち?

構造...

みたいなもの

だけど

ーまあ

なんとなくだけど

これを通して

たいていのことは

なんとなくわかる

もともとは私も

それの一部分

だったからな

......

1〝鏡の門〟

まえはもっと

いろんなことを

能力でやってたしな

ーさなちゃんは...

私が...

いっしょに居ても

迷惑じゃ...

ない?

ーなんでだ?

......

だって...

さっきも

私がいっしょに

居るときなちゃんは

自分の力が

使えないでしょ

ムギュッ

ーせっかくこんな

素敵なことが

なんでもできるのに

具合が悪かったのを

自分で治し

ちゃったって

それって...

私が一緒に

いなかったら

もっと...

ちょっ...

!?

やっ...

やっやめっ

くすぐったい

ーちょっと!!

どうして

あゆちゃんまで

くすぐるのよ

もー!!

えー

だって

フッフフフブ

嫌ー

キャハハハ!

!!

私は

みんなといる

ほうが楽しいぞ

能力が

出ないのは

ちょっと...

不便だけど

でも...

家族とか

友達なんて

前はあんまり

いなかった

......

フフッ

フフフ

...そういえば

また二人とも

いなくなってる

けど...

ーホントだ

まったく!

なにしてるんだ

あいつら

ちょっと待てよ

いま見てみる

いた

前に羽鳥と

閉じ込められたのと

近い領域だ

ホントにもう

ダメだな!

しょうがないな

一条は

どっかから

落っこちたんだな

二つくらい

下の階層に

いるな

......下って

どっち?

ー見て見て!

一条くん

あれもしかして

頭だよね!?

カメかな!?

...いや...

それは

いいんですけど

どこですか

ここ!?

ーまいいや

あのへんは

ウサギのやつも

ウロウロしてるし

なんとかなるだろ

放っとこう

うん

一条はこう..

できるやつだしな

それより..

別の領域に

私にもアクセス

できない場所がある

え...

いいの?

なんだろう

コレ?

気になるな

.......

......ウサギや

ほかのやつが

使ってる

わけでもない...

私が中を

見られないなんて

ヘンだぞ

初めてだ

...もシャモシャ

するな...

行ってみるか

探検?

うん

探検だな!

つづきだ!

じゃあ出発な

えっ

いまの何!?

わー

!?

!??

すごい

ここは...

洞窟...?

なんだか

すごく

さびしい場所...

ここ...

たぶん

私が最初に

生まれた場所だ

ーえ?

ーなつかしいな...

まだ

そのままの形が

残ってたのか

!!?

やっぱり

アクセスできないな

なんでここが

こんな高い場所に

まぎれ込んでるんだ?

......

誰か今

この中に

いるのか?

わからん

Pr.

探検だ!

おー!

なんかヘンなやつを

さがすぞ!

ねえ...

ン?

...うん

...ひとりで?

うん

さなちゃんは...

むかしはずっと

この場所にいたの?

...さびしくなかった?

んー...

どうだろうな

むかしは

あんまり

そういうこと

考えてなかった

気がする

自分とか...

気持ちとかもよく

知らなかった

ーでも...

そうだな

なんだか

今は...

ずごくすごく

遠くまで来られた

ような気がする

この場所を出てから

ーだって

私が

蔵六のうちの

本当の

子供じゃないから

「さなちゃん?

どうしたの?

ン!?

んいや

なんでもない

べつに...

そうだった

いま私

ここでなら能力が

使えるんだ

じゃあ..

これか

この人はね

クロエという

おれの

かみさんだよ

もう

10年以上前に

死んじまったかね

「もしかしたら

いま思うと..

なにからなにまで

不思議な人だった

ーなーんだ

!!

いつもそんな

つまらないこと

考えてるの?

!?

わっ

羽鳥.....

歩!?

ーわかった

きみが

そんなだから...

〝ワンダーランド”が

がっかりしてるんだ

ダメじゃないか

「交代だよ

赤の女王

いや、でも、

JNTERLUDE

Chapter.25

地下の国/はじまりの日

ーなーんだ

いつもそんな

つまらないこと

考えてるの?

!!

わっ

羽鳥

ガラッ

歩!?

!!!

わっ

......

!!?

っ...?

いま

見た?

はあちゃん

........え?

......

いま

さなちゃんが

もう一人

いた......

ーダメじゃないか

交代だよ

赤の女王。

.....?!?

えっ...

おまえ...

私.....?

パチッ

なんだおまえ

わっ

わっ

わたし...?

僕が?

...ン?

いや...

僕ときみは

同じものなの?

え?

なんだ

やっぱり...

違うね

僕ときみは

違うものだよ

見た目は

似ているし...

しくみは同じだけど

......

おまえ...

もしかして

>ワンダーランド”に

新しく

つくられたのか?

私と同じ

ような

赤の女王が

もう一人...?

......

あけど

女王じゃないな

それって

つまり私が

お...

なんだ?

王様か?

お姉ちゃんって

ことか!?

ううわー

そうかー!

そうかー!

あっ服!

おまえ服

着たほうがいいぞ

それだとヘンだからな

ちょっと

大きかったかな?

うーん

ちょっと大き

かったかー

そうかーフフ

わー

どうしよう!

つ連れて帰ったら

みんな驚くかな

大丈夫か?

あのな!

外の世界は

すごいぞ!!

楽しいぞ

......

やっぱり...

ン?

つまらないね

...え?

!!

!??

身体が

動かない

動かない」

「身体が

うんそう

パチッ

僕がそうした

僕ときみの

身体のしくみは

だいたい同じ

人間...そう

人間っていうんだね

しくみは

わかったから

どうしたら

動かなくなるかも

わかった

簡単だね

........

...?

ーそんなに

たくさんのことを

いっぺんに考えても

わからないよ

うるさいなあ

どうしてそんなに

ゴチャゴテャしてるの?

した。

えうッ

ーもう少し

静かにしてよ

うんこのほうが

わかりやすい

「樫村紗名

紗名っていう

名前は

ずっと前に人間の

双子の女の子に

もらった

樫村っていう

名前は

それよりずっと後

わりと最近

どっちの名前も

すごく好き

気に入ってる

なんだこいつ

誕生日は

記録を調べれば

わかるけど

わざと調べてない

おい

やめろ

こいつ

私のなかを

覗いてるのか

蔵六の家に

初めて来た日を

あとで誕生日って

いうことにした

最初の誕生日が

楽しみ

家族は

やめろ

蔵六と早苗

やめろ

蔵六はこわくて

歳をとってる

早苗は優しくて

がわいい

やめろ

こわい

ーどっちの

ことも大好き

「気持ち

悪い?」

なにが?

ーだって

だって僕は

きみと同じように

つくられたもの

だから

きみと同じ

ことを

したんだけど

それが僕たちの

役割だから

自分で考えて

いたでしょ?

自分は失敗作

なんじゃないかって

ーさっききみも

すごく

つまらなさそう

だったよ

_違う

それは

交代して

ーーだから僕が

もっと

ちゃんとやって

あげるね

だからもう

デチャゴチャしなくて

大丈夫だよ

あっ

ダメだ

こいつ

むちゃくちゃだ

パチ。

ふうん

人間のからだって

死ぬとこう

なるんだ

不便だな

僕も気を

つけなきゃ

携帯電話は

圏外...

衛星通信も

反応なし

無線機も...

やはり

使えませんね

パチ

「「術式」

7-3

これ...

やっぱり

これも無効

ですか...

突然破裂して

東堂主任と

繋がらなくなって

しまいましたけど

一度割れたら

もう使えない

ものなんでしょうか

......

「状況からは

判断がつき

ませんが...

これは単純に

私が迷子に

なったわけでは

なくて

なんらかの理由で

紗名ちゃんの能力が

途絶したと想定

するべきですね

ガシャッ

「「術式

4!1

護符

加えて

「術式13-16

召喚獣

〝善なる森の王〟

私を護りなさい

ふふん...

「術式

13-9」

召喚獣

「時空の鋭角に棲む者」

〝ワンダーランド〈内を

可能なかぎり走って

紗名ちゃんを捜索

「「66番」

発見後はただちに

その安全確保を

万一ほかの三人が

いた場合も同様に

さて...

行きなさい

「1番」

まずは

一刻も早く

紗名ちゃんを...

んっ

......

☆ー

うっ

じゃ

どこだっけ...

ここ

知っているような

気かする

うんと昔だ

私たちは

どこかを目指して

来たんだ

ーでもこれは

誰の記憶だった

だろうか?

ーああ

だけど

たどり着いたのだ

たぶん

私たちは

新しい

ふしぎの国に

待って

くださいったら!

そっちに何が

あるんですか?

「41番」!

〝魔法の箒〟

乗ってください

こちらの方が

早いです

―あなた...

紗名ちゃんが

よく話している

ウサギさんですよね

紗名ちゃんよりも

前から

〝ワンダーランド〟に

住んでいるっていう

どこに居るのか

できれば教えて

ほしいんですけど

どこに案内

しようとして

くれてるんですか?

ヒクヒク

「紗名ちゃんが今

...通じてます?

私の言葉

わからない...

わっ

危な...

!!

いっぱい!!

いらっしゃる

「大丈夫です

念のために

防衛術式をいくつか

張ってますから

それに

「〝ワンダーランド〟に

紗名ちゃんが一人で

入る?

こんな体調で...

どんな危険か

あるかも

わからないんですよ

「大丈夫だ」

ワンダーランド”は

いままで

ずっと居たから

わかるけど

いままでずっと居たからわかるけど

中に入ったやつを

傷つけたりは

したがらない

おもしろがったり..

なんなのか

見ようとしたりは

するけどな

ーおまえらも

ずっと観察

してたなら

わかるだろ

そうだね

〝研究所〟時代の

資料をみても

その点に関しては

所見が一致してる

とはいえ

ーすこし様子が

おかしいですね

これは

「出番です

〝森の王〟!!

ーウサギさん

ルチッ

...何となく

わかって

きました

了解です

方向はこっちで

大丈夫ですか?

穴..

!!

あそこに行けって

ことですか?

わっ

ちょっ...

!?

......

あれは...

紗名ちゃん?

「紗名ちゃん!

よかった

見つかって

どうしたん

ですか?

その格好...

何があっ...

ちょっと

何ですか!!

はい?

!?

行くなって?

どうして...

パチッ

ボッ

!!!

なにそれ

邪魔だなあ

えっ?

紗名ちゃ...

......

中が見られるね

うんこれで...

「一秒名ちゃん」?

...紗名ちゃん...?

...僕は

紗名ちゃんなの?

...ううん違う

紗名ちゃんって

いうのはあの子だ

死んだよ

ーあの子なら

自分のこと

不良品だって

言ってたから

僕がそうした

だから僕が

あの子のかわりに

外の世界に行って

役目を果たすんだ

ー僕が

誰かって?

誰だろう...

僕も

わからない

...僕は誰?

うーん...

もっと

聞いておけば

よかったな

......

...そうだ王様って

あの子は言ってた

“王様”...

キングっていうんだ

ーじゃあ

僕は〝キング〟かな

赤の王”

キングだ

ガタガタが

アルフルアル

なにこれ?

あれ?

居なく

なっちゃった..

~んっ

ーはあっ

はあっ...

はー

...た

助かりました

ありがとう

ございます

ここは...

ーさっき

捜索に放った

召喚獣

戻ってきたん

ですか!?

という

事は...

―まさか

「あの子なら

死んだよ

ーはあっ

はあっ

はあっ

やっぱり...

つまらないな

この中は

はあ

はあっ

はあっ

はあっ

はあっ

...

......

ごめんなさい..

...せっかく

勉強だって

こんな...

どうして..

あんなに沢山

頑張って

していたのに

今は...

...駄目だ

しっかりしろ

考えを止めるな

今は

やるべきことを

考えなくては

お願いが

あります

......ウサギさん

紗名ちゃんを...

外に連れて行って

あげて

くれませんか

このことを

外に知らせて

ください

私は

あの子を追います。

「「1番」

あの子は...

紗名ちゃんの

かわりに自分が

外の世界に行くんだと

言っていましたね

自分のことを

赤の王〟だとも

ーーあの子の

能力が..

本当に紗名ちゃんと

同等なのかは

わかりませんが

少なくとも

あの子は

明確な害悪を

人へ向けることに

まったく躊躇が

ありませんでした

――紗名ちゃんが

それだけは決して

やらなかったことです

あの子に

もう一度接触して

止める必要が

あります

......

いま...

この場にいる人間は

私だけなんです

出られないん

ですか?

あなたも?

.....どうして?

あの子が

すでに

〝ワンダーランド』を

掌握しているから...

ただ

......

ありがとう

ごめんなさい..

少しだけ

待っていて

くださいね

心強いです

紗名ちゃん

行きましょう

......

大丈夫かな...

さなちゃん

一条さんも

どこに居るのか

まだ

わからないって

なにが...

あったのかな

ー大丈夫よ

不思議なことが

起こるのは

いつものことだし、

さなちゃんは

あの中でなら

どんなことだって

できるもの

...きっと

大丈夫

...そうだね

しまうと

「さきに言って

このとき

さなちゃんは

本当に大丈夫

だったのですが

それでも..

このあとの騒動は

本当にたいへん

でした

これは

〝ワンダーランド〟と

さなちゃんの

おじいちゃんと

変わりはじめた

ぼくたちの世界の

秘密の話

アリスと蔵六

担当編集

渚飼幹太

(C)MICリューウ編集部

デザイン・装備

アフターグロウ

取材協力

MassakAristの皆さん、

はなっ葉。野崎伊佐夫さん

作画アシスタント

永美太郎

心み心みこせがよまれ認画を描いてくれたよ()

なあ羽鳥

なんで女子は

一緒にトイレに

行くんだ?

さあね

なんで羽鳥は

行かないんだ?

意味ないからよ

まあ二人グループ

だったりすると

教室で一人に

なるのが嫌なん

じゃない?

せっちん

そしてそんな

グループ?

じゃあ私達も

一緒に行かな

くちゃだな!

トイレに

いくぞーっ

ちょっと!

ちょっと!

私今行きたく

ないんだけど!

ボクも〜?

要するに

仲良しってこと!

だいたいでいいでしょ...

おお!

そうか!

なるほどな!

ってことが

あったんだ!

でもな!

個室は一緒に

入らないん

だってな!

羽鳥がすごく

怒ってたぞ!

...

~~~っっっ

わっ...かわ..!

なんだ

そのネコ!

みふみこ、だよかったよね現地を描いていたように

消しゴム

だけど?

...私のはこんな

ただ四角いやつ

だ..

...そんな

可愛くない

あ~...

かぶほかいたんだが...

蔵六さんが

選んだん

だろうな...

...これ

あげるよ

消しゴム

なのか?

駄目だ!

だっ

知らない人に

物もらって

ついていっちゃ

だめって

言われてるんだ!

知ってる人

じゃん

そうだけど

駄目だ!

...じゃあさ

交換

ならいいよね

みろ羽鳥!

いーだろ

...ああ!

...ふーん...

ちょっとここっちましい

これがその

消しゴムだ!

どうだ?

かわいい

だろ!

「花生まんが」とうございました!!

あ!

交換だから

悪いことじゃ

ないよな?

ないよな!

~~~っっっ

おいいちゃんに支倉の具は、今度なら

私がえらぶって言わなきゃい

単行本購入特典

お買いませまりがとう

ございます。

2016.4.

RYUCOMICS

アリスと蔵六®

者今井哲也

@TETSUYAIMAI2

発行所株式会社徳間書店

〒1058055東京都港区芝大門2-2-

TEL:03-54034346(編集)

この作品は、

「アリスと蔵六0」(2016年5月1日発行

に基づいて製作されました。

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