飯田はやち

...

電撃コミックス

...

Thesister

ofthe

ocdswitha

お...sandyouns

姉なら

Contents

第十四夜

...

第十五夜

...

第十六夜

...

第十七夜

...

第十八夜

ひぅぅ

第十九夜

073

第二十夜

...

第二十一夜

105

カペー・本文デザイン◆図、夢見(magesiack)

担当編集●求野議太郞

編集補助●加藤裕介

カオカナーカナカナ...

...

第十四夜

むー...

ふふ...

ゆーうくん

.......

タくん?

.......

ゆうくぅ〜ん

じゃあっ

随分と熱心ねぇ

そのお勉強は

どうしても今日しなきゃ

ならないことなの?

あ...

あの..

このところ

昼間暑くて

怠けちゃってたので

涼しいうちに

進めようかなと...

ヒトは気温が高いと

活動に支障が出ると

いうものね

あとどのくらい

かかるのかしら?

えっと...

じゃあ十時まで

集中しようかな

まぁ三時間も?

タくんは

えらいわねぇ

わかったわ

それじゃあ:

お姉ちゃんも一緒に

勉強しよーっと

はじめての

ひらがな

鉛筆はちゃんと

持てるように

なりましたね

タくんが

教えてくれたお陰で

バッチリよ

とはいえ

いざ紙に書こうとすると

グネグネしちゃうし

折れちゃうし破れるしで

うまくいかないのよね

なるほど...

なるほど...

梓は!!

まずは線を引くのに

慣れたほうが

いいかもですね

文字より先に

区形や絵を描いて

みるとか...

ちからを抜いて

それなら楽しく

練習できそうだわ

絵...

何かお手本に

なるもの...

そうだわ

これ

みぢかな

海のいきもの

.....

あら...?

これ..

たのしい!

これも

これも

ふふ

いっぱい描けたわ

後で夕くんに

見てもらいましょ

あら?

絵が消えてる?

!!

.......

......

.......

......

ん?

わもう九時半

すごい集中

しちゃった誰かと一緒に

勉強すると

捗るって本当

なんですね

...ってあれ?

お姉ちゃん...?

なに

:そういうこと

だったんですね

一応全部回収

できたと思うけど...

ごめんね夕くん

せっかく集中

していたのに...

今日はこの辺にして

デザートいただき

ましょうか

あぁ

キリがいいところ

だったので大丈夫です

ヨーグルト!

たのしみだったの

イチゴ味に

しようかな

じゃあお姉ちゃんは

プルーベリーにするわ

半分ずつ交換

しましょ

いいですね

......

第十五夜

にんじん

じゃがい...も

どーんこんでいいでやっていいぞ

...ヤレーの

カレーのム...

...ルー...

お...に...く..?

どう?

ちゃんと

読めるかしら

読めます

読めます

そーお?

夕くんは優しいから

だいぶ甘く評価されてる

気がするわ

いやそんな...

一気に

上達しましたね

もっと綺麗に

書けるように

練習しなくちゃ

あらやだ

傘が

逃げちゃったわ

こらこら

待ちなさ〜い

も〜

髪の毛が使えれば

すぐなのに〜

あぅ

あら?

タくん

みてみて

一つだけ

変わった

葉っぱがあるの

他は葉が三枚なのに

これだけ四枚なの

わすごい

四葉のクローバー

ですね

見つけた人には

幸せが訪れる

らしいです

まあ!

はやくはや~

こんな小さな葉が

幸福を呼ぶなんて

夕くんの分も

探しましょ

私には

どんな幸せが

来るのかしら

楽しみだわ

思ったより

ないものなのね...

ありそうで

ないですね

買い物に行くの

遅くなっちゃうし

そろそろ

切り上げます...?

でもタくんの分が

まだ...

僕は大丈夫

ですから

歩いてたらきっと

そのうち

見つかりますよ

でも...

!!

わ...っ

すごいこれ全部

四葉のクローバー?

全ての幸福は

神の祝福を受けた

ダくんにこそ相応しいわ

さあ受け取って

......?

ありがとうございます

大切にします

一つだけで

いいの?

残しておけば

後からこの四葉を

見つけた人たちも

幸せになれるかなって

それに僕は

お姉ちゃんから

毎日十分すぎるほどの

幸せを貰ってますから

ゆうくーんっ

わわっ

はい

確認できました

保険証お返ししますね

次はこちらの

書類にサインを

はい

入院保証金は

いただいていますので

退院時に清算になります

はい...

あとは

こちらの同意書

ですがー

難しい手続きが

いっぱいだなぁ

市役所にも

行かなきゃ

ならないのかぁ

あとで図書室の

パソコンで

調べないと..

あの

ひまわり...

......?

第十六夜

ほっ

ん〜♡

バッチリだわ

ジャリジャりしないし

ドロドロでもないし

味もついてる

それに勝手に

動き出さないし

ちょっと丁寧に

やりすぎて時間は

かかったけど...

ちょうど夕くんが

帰ってくる頃合いだし、

むしろ大成功ね

ふふっ

きっと夕くん

びっくりするわ

それでは今晩の

お天気です

急速に雨雲が発達し

関東地方ではこの後

強い雨となりそうです

これからお帰りの方は

交通情報にご注意ください

あら本当に

雨...

タくん今日は

傘を持って出たかしら

栃木県全域と茨城県北部に

大雨渋水警報が出ています

フフック...

肉じゃが

冷めちゃうわねぇ

一時間あたりの

降水は

まあ

冷めるときに

味が染み込むって

聞くし...

タくん

何してるのかしら

......

たしかこのバス停から

出かけているはずだから...

えっと...

夕くんはいつも

どのバス停で

降りているのかしら

そこから先は?

歩いているの?

どこまで?

おじさんのいる

病院の名前は?

おじさんの

名前は

何だったかしら

帰りに寄っている

図書館はどこ?

夕くんは今

どこにいるのかしら

わたしと出逢う前

どこで誰と

暮らしていたのかも

どうして

口癖のように

「ごめんなさい」と

言うのかも

繰り返し見ている

悪夢の理由も

あの日

なぜ泣いていたのかも

わたし本当は

何も知らないんだわ

...お姉ちゃん?

どうしてここに?

迎えにきて

くれたんですか?

ごめんなさい

この天気なので

バスが遅れてて...

びしょ濡れですね

早く帰って

拭かないと...

えっ

あの

えっと...

お姉ちゃん?

あの...

...お姉ちゃん

ありがとう

僕は大丈夫です

大丈夫

ですから

震える彼女の手の温かさは

たしかにヒトの体温で

彼女の頬から

伝い落ちる水滴の温度もまた、

紛れもなくヒトのそれだった。

第十七夜

家に帰るまでの間、

彼女から言葉は

なかったように思う。

ただ、

いつもより遠慮がちに

手を握っていたことだけは

はっきり憶えている。

身体を絞ったら

海ができそうなくらい

びしょ濡れね

玄関をくぐった

ところにいたのは、

いつも通りの

お姉ちゃんだった。

お風呂で

温まってらっしゃい

あの時僕は

なんて言うのが

正しかったんだろう

...

...

わーっ

あ停電...?

これからもうちょっとしていた

一闇に溶け這い寄るのは

小さく卑しいモノたちの

常だけれど

憐れ

原初の泥の中

私のダくんを一目見る

ことも叶わない

でしょう

たちまち

終わりも始まりもない

混沌へと成り果てて

だから

お姉ちゃんに任せて♡

なーんだ

電気が止まった

だけなのね

この天気なので..

しばらくしたら

戻ると思います

せっかくだし

お姉ちゃんも

入っちゃおうかしら

じゃじゃあ

僕は後で

入り直します

また

冷えちゃう

じゃない

一緒に

入りましょうよ

えと

あの

さすがに

なんというか

恥ずかしいって

いうか

なら

ちょうどいいわ

えっと...

あら

ヒトの目では

暗くて見えて

いないでしょう?

ね?

お姉ちゃんも

見ないようにするから

これくらいで

大丈夫ですか?

はぁー♡

タくん上手ねえ

ありがとう

お姉ちゃんの髪は

思ったより

ずっと重くしなやかで

掌に馴染んだ

その感触は

思わず溜息が

漏れるほど流麗で

水の中を流れるように

指の隙間を

零れていった

茫と浮かび上がる

白い肢体をなぞりながら

流れ落ちて

闇の中へと

溶けていく

月のない夜のように

黒い髪ーー

僕は今

この世で一番美しいものを

見ているのでは

ないだろうか

さ今度は私が

夕くんを

洗ってあげる

目に入らないように

ぎゅーっと

瞑ってね

タくんの髪

やわらかーい

する

すみ

視覚が遮られた分

頭皮の感覚が

鋭敏になる

ふふ綺麗に

しましょうねー

シャンプー

つけまーす

あわあわ〜〜

髪を掻き分けて

蠢く十本の

細く長い指が...

...十本???

あの

お姉ちゃ...

いやっ...

うなじは

しっかりゴシゴシ

してー...

お耳の裏も

忘れずにもみもみ

しまーす♪

生え際も...あら

泡がお顔に

垂れちゃったわ

痒いところは

ありませんが〜?

ふぁい

ふふ

気持ちいいですか〜♪

ふぁい...

じゃあ

もっとしっかり

ゴシゴシしましょうね

身体中の筋肉が

弛緩していく

はぁッ...

さてッ...ういあッ!!

魂まで

溶け出てしまいそう

はいおしまい

うううっすっ

お姉ちゃん〜

ふふふぁ

雨:やみましたね

そうね

静かですね

......

あの

さっきは...

そうねぇ

まぁ

これはホタルね

図鑑で見たわ

陸に上がって

飛び回れるのは

長くても二週間だって

そんなに

短い命を削ってまで

なぜ懸命に光るのかしら

寿命が短いからこそ

暗い中でも誰かに

見つけてほしいから

...かもしれませんね

お姉ちゃんから見たら

ヒトの命も蛍のような

ものなんでしょうか

触らないで!

あなたなんて結局

あなたなんて結局

私たちのことなんか虫か何かだと思っているのでしょう!

私たちのことなんか

虫か何かだと思って

いるのでしょう!

......

そう...

がもしれないわね

きっとそうなんだわ

でもね

私は夕くんのことを

見つけたわ

今はそれだけで

いいかしら

.....はい

ない

ない

ここにも

な〜い...

どう見ても

ないわねえ

タくんに

買ってきて

もらうんだったわ

あら?

策十八夜

あった

あった

これもあった

頼まれた分は...

えっと...

これで全部かな

書紀

お願いします

千夜姉の読書好きは

相変わらずだった

綴じてある活字なら

何でも貪るように

読んでいたけれど

この頃は特に

神話に関する本が

お気に入りのようだった

嵐の威女とかエリ

僕の借りてくる童話にも

興味があるようで

肩を寄せ合って

本を覗くこともあった

物語を読み聞かせて

くれるときの

いつもより低く

ゆったりした声は

静謐な慈愛と

深い知性を湛えていて、

僕は決まって

うとうとしてしまった

お姉ちゃん

今日は

どの本から

読むのかな

ただい...

さ〜〜〜ッへい

おかえり

なしゃ~~い♡

ふふふぶふ♡

うれしい~~~♡

夕くんが帰ってきて

くれた〜♡♡♡

タくん

わたしのタくん

甘い匂い...

はちみつ?

はぁぁぁ♡

汗と太陽の

匂い♡

いや

これは;

あの...

もしかして..

お酒飲んでます?

えぇ〜?

飲んでは

ないわよぉ〜?

料理酒の

かわりになるかなって

たしかめただけらよ〜?

ちょっとだけ...

ほんの

ちょっとだけ..

神様って

酔っ払うんだ...

顔が

真っ赤ですよ

お水とか飲んで

休んだほうが

いいんじゃ...

あぅう~

ほぇえぇぇぇ〜〜

タくんが

いぢわるするぅ〜

ひどいわ

多くんがいなくて

すっごくすつごく

さびしかったのにい

えっ

えっ

えっ

どうしてなでなで

させてくれないのぉ〜

お姉ちゃんのこと...

嫌いになっちゃっ

たのぉ〜?

いやいやそんな...

ごめんなさい..

もう!

夕くんったら!

ここに

座りなさい!

夕くんはねー

ぜーんぜん

わかってないわ!

ますお姉ちゃんが

どれだけ夕くんを

心配してるか

わかってないわ!

はい...

早く夕くんに

帰ってきてほしくて

座布団ぎゅーって

してることも!

よい...

お留守番してるとき

どれだけ寂しい

ことか!

夕くんが帰ってきたら

嬉しくてほんとは

いっぱいぎゅーして

なでなでしたいのに

我慢してるのよ

こっちは!

なのにタくんは

もう〜...!

あうぅ...

それに

それに...

お姉ちゃんだって...

お姉ちゃんだって...

お姉ちゃんだって

夕くんに甘えたいのに〜!

あの

お姉ちゃん...?

...撫でて

え?

はぁ〜

やぁ〜

くぅう〜!

お姉ちゃんの頭

なでなでしてー!

僕は人の頭を撫でた

経験はなかったので、

いつも彼女が

僕の頭にする仕草を

思い出していた。

なぞり、玩び

包み込む。

その指の動き

一つ一つに

どんな意味があって、

どんな気持ちが

込められているのか、

お姉ちゃんの想いが

指先からじんわりと

伝わってくるようだった。

ふふっ

タくんに

甘やかされてる

夕くんのおてて

気持ちいいぃー...

お姉ちゃん

トロトロって

蕩けちゃいそう

ね♡

お姉ちゃんのこと

かわいいって

言って?

いい子ぃい子して?

...ね?

か.....

かわいい...です

い.....

いい子...いい千..

お姉ちゃんのこと...

好きって言って?

ゆうくぅん

おねがい

あ...

う...

す...

...さ..

.......

.......

ありがとうございます。

おやすみなさい

わたしったらなんて

みっともないことを...

もう恥ずかしくって

触手から火が出そう...

お姉ちゃんもう

生きていかれないわ:

ごめんね

タくんごめんね

大丈夫ですよ

その.....

面白かったので...

またあんなお姉ちゃんが

見たい...と、

ちょっとだけ思ったことと、

ひどいぃ〜

僕が言おうとした

ことについては、

秘密にしておいた。

第十九夜

みんみん

みーんみん

みんなんみー

...

知っている場所に

全然出ないわね

ここは

何処なのかしら...?

人もぜんぜん

見当たらないですね

暑いから

畑に出てないのかも

ごめんなさい

近道になると

思ったんだけど...

方角は間違って

ないと思うので

大きな道に

出ればなんとか

なりますよ

はぁ...

水の音...?

これはもしかして

川かしら

わりと近くまで

来てたんだ

橋を目指して歩けば

家の裏手のほうに

出れますね

こーへいる

はやく

はやくー

冷たくて

気持ちいいわよ

もう

靴まで

脱いでる

足元見ないと

危ないです

はーーーっ!

タくん

大丈夫?

怪我はない?

あっ...あの

だいじょうぶ

です

ここ

てのひらを

切ってるわ

うぁ...

はぅ...

..つっ...

はい

元通りに

なりました

はッ...

じゃうっ

素敵な場所ね

次は

お弁当をもって

来ましょうね

大きなお花

ぜんぶ同じ方を

向いているのね

ひまわりは

太陽の方を向いて

咲いている

らしいですね

そうなの

きっと

お日様のことが

大好きなのね

ひまわりー

そういえば

叔父さんの

病室にも

夕くんはずっと

お姉ちゃんの方を

向いていてくれるかしら

もしも背の高いお花や

昏い森深い夜の中で

はぐれて見失ってもー

きっと

お姉ちゃんを

見つけて

わたしのことを

見ていてね

夢を見ているんだろうか、

と思った。

僕の名前を呼び

ひまわりの中を駆ける

千夜姉の姿は

追いかけても

追いかけても

追いつかなくて

絵画のように

幻想的で

身体と陽射しの

境界が曖昧に

なって

全ての感覚が

ぼんやりと

滲んでいく

はぁ...

はぁ...

はぁっ...

はッ...

ゆうくん?

どうしたの?

ああ

ああ

本当に

夢の中に

いるみたいだ

ここで、

くそう...

うわううっ!!

う.....

おやすみ

よい夢を

第二十夜

嫌だとか言うな!

痛いとか

言うな!

お姉ちゃんと

兄さんのほうが

ずっとずつと

痛かったんだ!

......ごめんなさい

その通りだと

思った。

なんで

あんただけ...っ

ごめんなさい

どうして...

どうしてよぉ...

にいさん...

おねえちゃん...

ごめんなさい

ごめんなさい

その通りだと、

思った。

畳の匂いに

混じって

椿に似た

知らない花の

匂いがする

押し殺すような

微かな吐息が

頬にかかる

身体に絡みつく

ひんやりした

何かー

そうだ

これは

お姉ちゃんの

匂いだ

す...

頭が重い

腕が上がらない

声が出ない

とく..

とく...

お姉ちゃん...

...タくん

気がついたのね

よかった

えっと

あの

僕は..

というか

お姉ちゃん

その格好は...

どこも

怪我してないのに

目を醒まさないし

身体は熱いし

魔法で熱を吸ったら、

体温をすべて

奪ってしまう

かもしれないから

こんな方法しか

思いつかなくて..

大丈夫?

痛いところは

なぁい?

だだだ大丈夫です

痛いところもないし

ほんとにもう全然

大丈夫ですから

大丈夫じゃ

ないでしょう...!

お...お

おねえ

ちゃん...?

タくん

おねがいよ

無理して大丈夫って

言わないで

嫌なときは

嫌って言って

辛いときは辛いって

お姉ちゃんに教えて

じゃないとわたし

わからないの

わからないのよ

...おねえちゃん...

:ごめんなさい

こんなの八つ当たりだわ

夕くんが

目を醒ましてくれて

ずごくすごく

嬉しいのに

夕くんか

辛い思いをしてるのに

気づけなかったこと

ばかり浮かんできて

どうすれば

よかったんだろう

どうしてくれれば

よかったんだろうって

勝手なことばかり

考えてしまって

胸の内側を

知らない気持ちが

ぐるぐるして

今にも掻き雀って

しまいそうで

わたし

どうしていいか...

わからないの

それは

初めて見る表情で、

そしておそらく

初めて向けられた

感情だったので、

僕もどんな言葉で

返すのが正しいのか、

わからなかった。

ごめんなさい

.....ありがとう

第二十一夜

軽い熱中症ですね

少し徐脈気味ですが、

もう特に問題ないでしょう。

...ありがとう

ございました

ふう...

会計は一階

おじさんの病室は...

診察前に寄ったから

大丈夫かな

自分まで

病院にかかるつもりは

なかったんだけど

ヒトはヒトに

診てもらったほうが

いいわ

何もないなら

それはそれで

いいじゃない

......ね?

番号が

表示されたら

会計してください

お姉ちゃんはどんどん

ヒトらしくなってきて

ときどき彼女が

何者であるのかを

忘れそうになる

人間とは

相容れないもの

人間をなんとも

思っていないもの

人間には

理解することなど

できないもの

あっ

すみません...

喪服のように

真っ黒なセーラー服

どこか懐かしい

面差しー

...

...あの...

どこかでお会い

しましったけ?

君もそう思う?

僕もなんだか

初めて会った気が

しないんだよね

『僕』...

実際の

悪魔に

興味があるの?

というか...

あの

えっと...

...はい...

それはそれほど

可愛い顔をして

悪い子だね

なんだい

悪魔を召喚でも

するのかい?

君みたいな子が

悪魔と渡り合えるとは

思えないけどな

えっと...

中にはいい悪魔も

いるんじゃないかって...

思います

あの...

なんだい?

いい悪魔って

話し合いの余地が

あるかどうかを

良い悪いという言葉に

置き換えるのは

感心しないな

たまたま

君に都合の良いことを

してくれたところで

利害が一致しただけ

そうでなくても

一時の気紛れかも

しれないだろう?

悪魔や神に

良いも悪いもないよ

次の瞬間には

頭からガブリかも

しれない

邪神はただ

邪神である

だけだよ

そうそう

302号室に

寝ているヒト

いるだろう?

君はあのヒトと

どういった

関係なんだい?

あえっと...

僕の叔父で...

なるほど

それでね

その本は君に譲るよ

悪魔召喚

精誠がんばるといい

じゃあまたね

タくん

あのっ...

あなたの...名前は

名前?

僕の?

そうだなぁ...

陽だまりと書いて

ハル

皮肉が効いていて

いい名だろう?

陽:さん

またねって

どういう意味だろう。

なぜ

おじさんのことを

聞いてきたんだろう

「なんで僕の名前を

知っていたんだろう

全身が震えて

冷や汗が吹き出す。

...だんだん

近付いてくる

擦るような足音

べったりと背中に

張り付く視線

僕はこういう時どうすべきかを知っている

僕はこういう時

どうすべきかを

知っている

早く家に

帰らないと

「見てはいけない」

はぁ...

家に帰れば

お姉ちゃんがいる

あと少し...

あと少し...

はやく...

はやく...!

はっ...

バスが悪くなるほうがないから、

電子書きますが、マンシャンセンターに対する

普通じゃないでしょうか。なんですが、

.....シテ?

ゴン

ド...シテ

ドーシテ?

この時はこちらにありますが、

はあぁぁああははぁぁぁっはっ!!

見ちゃだめだ

見ちゃダメだ

見ちゃダメ...ッ

しかし、

ドゥルルシテ?

お姉ちゃん...!

...

おねえちゃ...

ん.....

やあ

また会ったね

一鱗に覆われた鞭のような

長い尾と

三対の獣の耳

蒼穂めた液体を滴らせる

肥大した歪な爪ー

陽..さん...?

あなたは...

いったい..

ボクはただの

野良犬だよ

いい匂いがしたから

寄ってきただけさ

ダメだぞぉ

こんなおいしそーな

匂いをさせてちゃ

君はほんとーに

悪い子だね♡

う...あ.....

......

おいおい嘘だろ

流石にこれは

聞いてないぞ

ーもう

夕くんったら

捨て犬なんて

拾ってきたら

ダメでしょう?

...

躾のされていない

浅ましい野良犬さんに

教えてあげる

タくんは

とってもとったも、

やさしくていい子なの

それにね

夕くんは

犬が嫌いなのよ

「第4巻に続く

っているわけでは

『、単行本発売がまた

てすまったは

ってりょしに

こうやっているわけではないのですから、少なくなった時に、ベースでしたかとも思う反面、それを見た読んでいたという時だけになる事もいい。

狙んなちけ的

にいにう出会香

夏に読んでいいただくのか

別な夏もお内一

よい味付けになる気もします。

しかし執筆ペースだったら、ここであれば

同じ執筆ペースだって、同じ行本派の方とは単行一年後の夏です

一部の話ですかね...お付き合いいんださかこうございました、かとも子供さん、ダムみたいなんて言えるしくお願いします。

また一年後の夏ですかね...

付き合いいただきどうございました、お子夜さん、ダくん、暑さんをよろしくお願いします。

付5千さろおとも帰よもがとてぞ参り後しう3あ今そど

「さん、タくん

おともほよもがとてぞ巻り後しら3あ今そど

...ほっと、

飯、田っぽっちゃ

Thesister

ofthe

っcdswitha

andyoud:

「悪魔や神に

良いも悪いもないよ」

胸に小さな不安を抱えながらも

つつましく幸せに暮らす千夜と夕。

だがそんな姉弟に名状しがたい影が差す

陽と名乗る少女は何を企むのかー?

電撃コミックスNEX

姉なるもの3

著者・飯田ぽち。

2018年8月27日発行

©WDAPOCH/TEKERISTUDO2018

本電子書籍は下記にもとづいて制作しました

電撃コミックスNEXT"姉なるもの3

2018年8月27日-初版発行

発行者・青柳・昌行...

発行日月明日・発行・株式会社KADOKANA

...https://www.kadokawa.comaco.jp/

カバー本文デザイン團夢見(mageiack)

カスタマーサポート(アスキー・メディアワー一クス、ブランド)

TwiEBlhttps//wwwikatakawacoip/(お問い1合わせ】へお進みください)

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初出電撃Gsコミック2017年11月号、2018年1月号、3月号~8月号(KADCXAWAF)

...

EOOK☆WALKER

飯田はやち

...

電撃コミックス

...

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