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Instructions:
おはそのMCSUPEROR
小山ゆう
...
BlGCMC-SUPEROR
小山ゆう
爆矢襲来
十一爆矢襲来
これが
私の夢
です!!
1.爆矢就来
第一話「爆矢戦来」。
第二話「動宍...
...
第三話「弥吉の幸せ」が、
第四話「月庵和尚」の
第五話「せいたくな暮らし、お
第六話「俊次郎の夢」は
第七話「村祭り」の
第一話爆矢襲来
連れの女が病み、看病のため、あの百姓家を借りているようだ。
連れの女が病み、
看病のため
あの百姓家を
借りている
ようだ
見ていた
限りにおいては
百姓夫婦と
幼子が二人と
思われる。
標的は、
とにかく
信じられない
素早い身の
こなしをする
小娘だ。
一の矢をはずされた時
二の矢を射るまでの間に
斬り込まれる恐れが
ある。
あずみは
それほど
素早い
娘だ。
だが都合の良いことに、
病人の連れと百姓の
親子が居る。
全員を標的として
狙えば、必ず他を
かばおうとする
...あずみは
そういう娘だ
そこが、あずみ
の不利、
命とりと
なる!!
どうだ!?
子供とて
ためらわず
殺れるか!?
そのぐらいの覚悟が
なければ、とても
為留められんぞ、
あのあずみと
いう娘は。
できる
か!?
ん!?
どうなん
だ!?...
そこまで
非情に
なれるか!?
ぐっ!!
ごちゅごちゃと
うるせえ!!
このどの
土蔵、火蔵は、
山の獣や鳥に
飽きて、
子供だろうと
女だろうと、
人間を
殺りたくて
ウズウズ
してるん
だとよ。
うっうぐ
あはは!
気持ち
いい!!
次、
私だよ!!
何か手伝わせて
ください。
気にせんで
いいから。
水くみですか?
やります
重いよ。
へっちゃらです。
これでも
力あるんです。
あずみ姉ちゃん
どこ行くの!?
水くみを
手伝ってくれ
るんだ。
ふーん。
済んだら
遊ぼうね!!
うん!!
弥吉さんは
ずっとここで
お百姓さんを
してらしたの
ですか!?
その.....
腕や肩...
ん?...
古い刀傷の
ように
見えます
が.....
どうして!?
...
そりゃあ
食うや
食わず
で.....
家では
やっかい者
だった...
毎日...
くやしくって
な......
若かった
から...
わしは、近江の
百姓の三男坊
百姓から天下人に
までなった、あの
太闇様(秀吉)に
あこがれて...
功名心を
かきたてられ...
戦に出て
手柄を
立てようと
志願して
朝鮮にまで
行ったよ
あの、
朝鮮を
攻めた
戦ですね。
爺から
教わりました。
ひどい戦
だった...
負け戦
だったな
負け戦だったな......
それから
関ヶ原の戦でも、
石田三成様の
軍に入って
戦った...
これも
負け戦
だった...
落ち武者狩りに
追われ......
命からから
逃げ回り
...
故郷には
帰れす...
食っていく術も
見つけられず
やけをおこして、
野伏せり
の群れに
加わり
野伏せり
の群れ!?
ああ...
そりゃあ...
ひどい事を
くり返した
この手で
惨い事
え...
...
戦を待ちかねた!!
戦がなきゃ、
生きる術も
のし上がる道も
見つからん
早く戦が
起こらぬか
と.....
そして...
待ちに待った、
あの大坂の陣
だ!!
あこがれの
太閤様の為にと、
豊臣方で
戦った!!
またまた
負け戦
......
死にぞこ
なって
またも、
命からがら
落ち武者
狩りから
逃げ回った
......?
それから
何を考えた
と思う!?
どうせ死ぬなら、ずっと
敵軍の大将だった
家康の駕籠にでも
斬り込んで、派手に
戦死してやろう
と考えて...
たった一人で
駿府に向かって
やって来たんだ
...
何を!?...
くっ...
ふふふ
......
情けない話だ
腹が使っ
減って
腹が減って
......
行き倒れて
しまった
気がついた時
......
目の前に
やさしい
顔があった
......
菩薩かと
思った
それが、あの
かいだ。
えっ!?
......
じゃあ
ちよちゃん、
平太くんは、
弥吉さんの
お子さんでは
ないのですか!?
ああ。
かいの亭主
...
平太、ちょ
の父親は
病死した
そうだ。
かいは
大地のような
女だ...
ちよも
平太も、
時は
かかったが、
今では
わしに、
ほんとうの
父親のように
なついてくれる
ようになった。
功名心だか
闘争心だか
...???!?
何かわからん
ギラギラした
ものが...
かいの世話に
なっている
うちに...
すっと抜けて
無くなった
ふしぎな
ほどに.....
若い頃から、ずっと
わしに取り付いていた。
何してるの
ーっ!?
遅いよ
っ!!
ああ!!
今
行く!!
気分はどう!?
きくさん...
...
かいさんは
なんの得にも
ならんのに
なぜ他人の
私の看病など
するのだ!?
え!?...
病人を看病するのは
あたりまえでしょ!!
変なこと
聞くのね...
......
俺....いや、
私はね...
なあに!?
目的に向かわぬ
行為はするな!!
と教えられて
育った...
え!?
他人に親切にするのも、
喜ばすのも
怒らせるのも...
一見、無駄の
ように見せ
ながらも
全て計算の
上にあり
結果的に
目的を果たす
ことにつなげねば、
なんの価値も無い!!
...と教えられた...
...!!???...?
え......
何!?...
難しくて
意味が
え!?
何!?...
......!?そうだなんですけど
いや.....
いいんだ
おい!!
まる出し
だ!!
このまま
水風呂に
入れちまう
ぞ!!
やだーっ!!
あはは
ははは!!
こら
待て!!
あはははっは
きゃはは
ははは!
家族ができて
......
ここで
暮らす
川のせせらぎ
や......
鳥の声が
いつも
聞こえる
おだやかな
日々...
これが人間の
暮らした!!
これこそが
幸せという
ものだ!!
かけがえのない
ものだ!!と
気付く
までに
四十年近く
かかった
よかったら
いつまでも
のんびり
して行き
なさい。
...
遊ぼ!!
刺客か!?...
どうした
の!?.....
刺客だったら
迎え討つ!!
弥吉さんたちに
絶対、迷惑は
かけない!!
なっ!!
向こうにも!!
どこを狙ってる!!
俺はここだー
っ!!
!???
えっ?
な...
何!?
なんの
つもりだ
くそー
ーっ!!
くそーーっ!!
!!
なっ...
なっ...
何者だ!?...!?
何者だ
!?
な、なぜ
......?
隠れて
いるんだ!!
上がって来ちゃ
だめだよ!!
あっ!!
火が!!
相手は俺を
狙う刺客
ですが!!
この家ごと
狙って
ます!!
まず
向こうの
男をやっつけ
ますから
弥吉さん!!
あっちの
男だけに
注目して
爆矢を避けて
ください!!
ちよちゃん
平太くんは、
俺が守り
ますから!!
千裏剣を...
あ~~ん
おっ母ーーっ!!
来ちゃ
だめだ!!
ちよ〜〜っ!!
平太~~っ!!
あ〜〜~~ん
怖いよ~~っ!!
あ~~~ん!!
第三話(動天
ふひょっぴょっ!!
逃げ回れ
逃げ回れ!!
きひー
ぶっつぶれ
たーっ!!!
下敷きになり
たくなかったら、
外に出て来ーーい!!
だめだ!!下の
川原も、逃げ場は
無い...
あ~~~ん!!
この中の、こういう
固い物の陰に隠れて
いるんだ!!いいね!!
出て来ちゃ
だめだよ!!
あ~ん
怖いよ
~~~っ!!
心配
しないで!!
俺が絶対
やっつける
から!!
出ちゃ
だめだよ!!
おっ母~~っ!!
かっ、かい!!
今だ!!
次の矢
までの
間だ!!
くそっ!!
!
俺はここだ!
弥吉さん、
こいつに
止めを!!
弥吉さんこいつに止めを!!
俺は
もう一人を
倒します!!
俺はもう一人を倒します!!
?......
火蔵は
俺はここだ
ーっ!!
当てられる
もんなら
当ててみろ
ーっ!!
くひゃ!!
おまえは
最後の楽しみ...
餓鬼共が
先だ!!
平太くん!!
ちよちゃん!!
くひゃっ
ひゃっ!!
!
思い知ったか。
!!
平太くん
ちよちゃん
くひょっ!!
ぎょっ!!
おのれ〜〜〜...
よくも
ーっ!!
平太くん
ちよちゃん
が......?
俺のせいで
俺のせいで...
かい!!
しっかりしろ!!
だいじょうぶ
です!!
それより
きくさんが
見あたりません!!
きくさん!!
ちよは!?
平太は!?
どこなの!?
無事なの!?
ちょと平太は、
あすみさんが
安全な所へ
隠したと
思う...
捜して
ーっ!!
ちよと
平太を!!
ああ!!
1
平太――
ちよ
っ!!
二人は下の川原
か......!?
爆発が
止んだ...
もう一人を
あずみさんが
倒したのがな!?...
けへっ!!
こっ...
隠れているん
だろーーっ!!
俺を尾行て
いる奴!!
出て
来ーい!!
俺はいつでも
受けて立つ!!
俺だけを
狙って来い!!
なぜ、罪も無い
人たちまで、
巻き込んだり
するのだ~~っ!!
第三話、弥吉の幸せな
...
平太くん...
巻き込んで
しまった
......
何の罪も無い
平太くん
ちよちゃんまで...
ちよちゃん...
ごめんよ
ごめん
もう
だいじょう
ぶ!?...
あずみ姉ちゃん...
!!
あっ!!
しかし、
どうなった
の!?...
...
...
平大くんの着物が
ちぎれてたから
...
屋根から火が
落ちてきて、
着物に
付いたから
脱いだの。
二人共
やっつけた
よ!!
弥吉さんも
かいさんも
きっと
無事だから!!
桶の中に
入ってたん
だね...
済んだ
の!?
あいつらは!?
よかった
......
ーっ!!
ちよちゃん、
平太くん、
無事だったん
だねーっ!!
あははは
はーーっ、
よかった
......
っ!!
ごめんね
ーっ!!
怖い思い
させて
...
ごめんね
...
ここに居たのか
それで、
よく無事
だった...
無事だった
のね...
よかった!!
!!
うん!!
おっ母は!?
だいじょうぶ。
ちょっと足を
くじいただけ。
家が...
こんなに
ひどく...
きくさんが
見つから
ないのよ。
いっしょに居たけど、
屋根が壊れ落ちて
きた後、見えなく
なったの...
どこかに
下敷きに
なってるんじゃ
きく!!
きく!!
あ~~~
私を放って
おいて~~っ!!
よかった!!
無事
だった
のね!!
済みません。
俺のせいで、
平和に暮らしていた
ご家族を、
とんだ事に
巻き込んで
しまった...
お詫びの言葉も
ありませんが...
せめて、壊された家の分は
俺の持ち合わせの金で
弁償させてください!!
訳を話してくれ!!
あずみさんは
何者なんだ!?
なぜ、あんな男たちが
突然、命を狙って
来るのだ!?
それは
それは...
俺が
家康を討った
からです!!
なっ!!
あずみが家康様を
討ったー
ーっ!?
おいおい
ほんとかよ!?
それは俺も
聞かされて
なかったぜ...
家康が討たれたこと。
まだ公になっていない
ようですが
確かに俺が
鷹狩り場で
討ちました!!
おそらく
近々
病死したとか
いう嘘で
天下に
知れ渡ると
思われます。
あの...天下の家康が
討たれた...!?
及ばずながら
わしも
討ちたい!!
と狙った
大敵
家康を
こんな少女か...
あずみさんが
........
討ったのか...
あの爆楽の
付いた矢、
川で火薬を流し出し
処分してきます。
え!?
何!?
あずみ
姉ちゃん
何をした
の!?...?
あなた
どうか
なさった
の!?
いや...
それは
受け取ら
ないよ。
弁償など
いらない!!
それより早く
逃げなさい!!
え...
この先も
命を狙われ
逃亡の旅を
続けるの
だろう。
いえ、
受け取って
ください!!
逃げおおせる
ためには、
金は何より
大切にしなきゃ
いかん!!
いらない。
断る!!
家のことは
いいのよ、
あずみさん。
命があっただけで
もうけものよ!!
いや...俺のせいで...
俺がここに
来なけりゃ...
わしが殺りたかった。
ずっと、わしにとって
敵の総大将だった家康を...
あんたみたいな
少女が、みごとに
討ち倒したとは...
痛快だ!!
実に
痛快だ!!
逃げろ!!逃げ
きるんだ!!
ここを襲って
来たと
いうこと
は...
はい
ずっと
尾行ている
奴がどこかに
いるんです、今も...
なら、
次の追手が
来る前に
早く行きなさい!!
ちょうど
馬が
あまっている。
あの馬で
尾行ている
奴を振り切る
といい!!
急いで!!
私たちの家なんか、
気にしないで
早く逃げなさい。
もたもた
してると、
次の追手が
来る!!
...
きくさん、
まだ熱が
あるでしょう
けど...
全く関係の無い
人たちまで
狙うなんて、
刺客の道を
はずれた奴らよね。
馬で
走られるぞ。
急がねば!!
馬で
追ったら、
追う姿が
まる出しだ
そうか
......
どうする
...
ここは
ひとまず
あきらめる
しかない。
ちよちゃん、
平太くん、
怖い目に
合わせて
ごめんね。
行っちゃうの
なあに、手配の
網は張ってある。
どこへ
逃げても、必ず
見つかる。
あずみ姉ちゃん、
元気でねー
ーっ!!
道手をまいて
逃げきるん
だぞ!!
どこまでも
あら、
どうしたの!?
かい、
落ちついて
聞いてくれ...
さっきの
戦いで、
油断して
腹を刺さ
れた...
えっ!!
腹だ...
内臓を
切られた
のだ...
医者を
呼んでも
助からぬ
...
頼む!!
落ちついて
聞いてくれ
あんた...
こんな予感は
していたのだ...
きっといつか、
こんな時が来る
...と...?
わしが
いつまでも
こんな......
穏やかな中で
暮らして、
年を重ねて
いけるはずが
ない...
戦場では...
やむをえないに
しても...
野伏せりと
なってまで
......!!
ずいぶんあん
人を殺めた
いつも...
そう感じて
いたのだ...
それが、
かい...
おまえの
おかげで..
短い間
だったが
夢の
ような
穏やかな
日々が
送れた
あれ!?
どうした
の!?
ちょ
平太...
あっ!!
お腹が
まっ赤だ!!
どうしたのーっ!?
あいつらに
やられたの
ーっ!?...
あんた...
あずみさんには知られずに済んだ!!
あずみさんには
知られずに
済んだ!!
知られたら
あずみさんは
わしが死ぬまで
ここに留まって
しまっただろう。
みごと家康を
討ってくれた
あずみさん
逃げきるん
だぞ!!
討たれるんじゃ
ないぞ!!
あずみさん!!
俺のせいで
俺が
立ち寄った
ばかりに...
嘆くでないぞ!!
八か月前
の......
わしがここに
来る前の暮らしに
戻るだけのことだ
やだよ!!
ありがとう
おまえたちの
おかげで、
夢のような
幸せな日々が
送れた......
おじちゃん!!
平太は男だ!!
......
早く強い
大人になって、
かいさんと
ちよを...
守っていくん
だぞ!!...
おじちゃん
死んじゃ
やだよ!!
あんた!!
おじちゃ~~~ん...
これで尾行者は
まけただろう...
きく、
熱はどうだ!?
あずみと
くっつけて
嬉しい!!
...
俺のせいで
家をあんなに
壊されたのに..
文句一つ
言わず、
金も受け取らず、
早く逃げろと...
ああ~~~
なんて
やさしい
人たちを
俺は
巻き込んで
しまったのだ...
この先だって...
俺を狙う
刺客らとの
戦いに...
関係の無い
やさしい人たちを
巻き込まないとは
かぎらない...
爺...
皆...?
天下の家康様を
殺した刺客、
あずみ......か...
相手に
とって...
不足は
ないな...
第四話月庵和尚
何度もお断り
したはずです。
お離しくだされ!!
いや、
そなたは
あらぬ噂に
惑わされて
おるだけ
じゃ!!
わしは
決して
噂ほどの
すけべ和尚では
ござらぬぞ!!
ああ!!
決して!!
頼む!!
どうしても
女手が
必要なの
じゃ!!
来てくださ
らぬか!!
いやです!!
お離し
くだされ!!
また来やがったか、
朝っぱらから...
和尚ともあろう
者が...
わしの娘の
手を離せ!!
!!
そなたに
来て欲しい
のじゃ!!
このやろう!!
ままに
~~~っ
ならぬが、
チョイ
浮き世、
とね!
コリャサ。
!!
...
...
ありゃあ
!!
う...
美しい...
どうする!?
...
どうする
か.....!?
どうすれば
......?
あうっ!!
う~~っ!
苦しい
~~っ!!
う~~
たまらん
!!
おー、来る来る!!
顔も美しいが...
苦しいの
ですか!?
なんだ!?
う~~~ん!!
柔らかい
どうしたの、
その坊さん
は!?
苦しがって
るんだ。
おっ!!
可愛い女が
もう人!!
今日は
なんと
ついている!!
違う違う。
医者ではなく、
違う違う。医者ではなく、
わしの寺へ
連れて行って
くれ...
遠くはない
から...
可愛い女の
二人旅とは、
なんと
願ってもない。
よ~~し!!
逃がさんぞ~っ!!
ー...どこへ
あー
向かう旅の途中
だったのかな!?
丹後のやえちゃんに
会いに行くつもりだけど
そのことは、
きくにも
知られない方がいい!!
やえちゃんの所には
刺客を一人たりとも
連れ込みたくない...
別に
あては無い。
ただ、まだ
都(京)の方へ
行こうかと
そうなのか!!
なら急ぎ旅では
ないのだな!!
なんと
好都合な!!
その奇抜な衣装から見て、
“門付け”か”大道芸人”かな!?
親はおらん
のだろ!?
美人二人の芸なら、
それなりに
稼げるのだろうな。
え!?
だが、時を持たない
浮き草稼業...
旅の風は
冷たかろう。
へっ!!
そこでどうじゃ!?
三度三度の
うまい飯と、
風呂も有り、
毎日
あったかーい
布団で眠れる、
定まった住み家が
欲しいと思う
だろう!?
二人に与え
よう!!
わははは
ははーっ!!
何、言ってるの?
変な坊主。
あー
馬だ!!
あれ!!
和尚さんが
乗ってる。
こらこら、
席に着け。
まだ休みでは
ないぞ。
あっ!!女が二人
来るぞ!!
和尚さんが
寺で働いてくれる
女を見付けて
来たんだよ、二人も!!!
よく見付かったなあ。
誰からも断られっぱなし
だったのに。
誰からも
じゃねえよ。
オラん家の
おっ母ァも、
婆っちゃも、
働いてもいいって
言ってるのに..
和尚さんが、
若くてきれいな
女でなきゃやだ!!
って言ってるから
じゃねえか!!
そうだよ!!
ほいで、若くて
きれいな女は、
来てもすぐ
逃げちまうん
だぜ。
和尚さんが
いやらしいって!!
あはは
ははは!!
ぱははは!!
小坊主さんらにも、
みーんな
逃げられち
まったんだってさ。
この寺じゃ
修行に
ならんって。
あーはは
ははは!
...
着席ーーっ!!
いいか、皆...
よく
聞くんだぞ!!
月庵和尚のことを
悪く言う噂が
皆の耳にも入る
だろう。
だがな...
噂という
ものは、
おもしろ
おかしく
するために...
人から人へと
伝わるごとに、
どんどんと
ほんとうの事
よりも、
大袈裟になって
しまうもの
なんだぞ!!
だから皆も
降......
特に他人の
悪口というものは、
そのまま
信じては
いけないし、
また、自分が
他人の悪口を
陰で言うことは
恥ずべきこと
なんだぞ!!
いいな
ーっ!!
これは
確かに
ほんとうの
事だ!!
この寺の小坊主さんたちや
家事の手伝いに来た
女の人たちが、皆
辞めてしまったこと...
だが月庵和尚は、
皆が
噂するほど、
いやらしく
ひどい和尚では、
決してないぞ!!
月庵和尚には
すばらしい所だって
いっぱいあるだろ!?
ん!?
考えて
みろ。
人の良い所を
見つけることは
とっ...
大切なことだぞ!!
さあ!!
月庵和尚の
良い所は
なんだ!?
考えて
みよう!!
お経を読み
ながら
眠っちゃうこと。
きゃはっ!!
いびきと
屁の音が
でかい!!
きゃはは
ははは!
あーは
ははは!
昨日の屁は
ものすっごく
長くって、
ぷ~~~
戦の終わった
これからの
世の中には
何が大切か!!
もう!!
人と人が
殺し合い、
剣や鉄砲が
世を動かす
時代は、
終わりに
しなくては
ならん!!
これからは
学問と教育
だ!!
これからは、
より多くの
人々が、
学問を
学び...
平和で...
豊かな世を...
だから何より
大切なのは、
これからは
武士の子だけ
でなく
おまえたち
のような
町人、
百姓の
子供
までが...
読み書き
ツロバンは
もちろんの
こと!!
もっと深い
学問を
学び!!
身につける
ことだ!!
俊次郎先生、
もう何十ぺんも
聞きました。
ああ!!
何百回でも
言うぞ!!
私はこの考えを
説いて、方々を
回ったが、
誰も相手にして
くれなかった...
月庵和尚だけが
それは
良い考えだ!!
と賛同してくれ
ここを与えて
くれナ!!
だから
こうして
おまえたちが
学問を
学べるのも
月庵和尚の
おかげなの
だ!!
おー
よしよし。
ペロベロベーッ!
亀吉、
おまえの母に
言って、
ここは学問を
する所で、
子守を
する所では
ないから
この弟や妹たち
まで預けるのは
やめるよう
言ってくれ。
頼む!!
おー、よし
よしよし。
やっぱり仮病
だったんだな。
そんな
ことより
どうじゃ!?
条件に
不満があるなら
言ってくれ!!
本堂の掃除は
女にはさせられない。
それは、
後で紹介する
若者が
している
あんたらは
この家や庭の
掃除と
台所仕事
などをして
くれれば
それだけで
いいんだ。
それで賃金も
払うぞ!!
どうすん
の!?
!???...??
よし!!
こういう
条件にしよう。
ここが飽きて
旅立ちたく
なったら、
その時は
止めない
うん...
止めない
ただ、ここの暮らしが
気に入るかどうか
わかるまで
しばらく
住んでみる。
その間、
三度の飯と
あったかい
布団と風呂が
あり、
家事が済めば
あとは
勝手気まま。
その上、賃金も
もらえる。
こんな
うまい話が
どこにあるか!!
追手は
まいたし
馬で走った
俺の行き先を
.....敵は
もっと西に
行っていると
読むだろう
な...
街道をはずれた
ここにしばらく
留まった方が
裏をかく
ことになるかも
しれない...
それに...
寺は、幕府の権限が
及びにくい場所だとも
...爺が言っていた。
ぎく、
しばらく
ここに世話に
なろうか。
あずみが
そうするなら、
きくは
いつだって
いっしょだよ。
おお
っ!!
ありが
たい!!
ありが
とう!!
そう
なるのか
やった!!
口説き落と
したぞ!!
静かな
所だ.....
しばらく
ここで...
着替えて
くるから
静かに
自習して
待ってるん
だぞ。
おお!!
どうした!?
俊さん。
前、後ろから
小便を
もらされ
びしょ濡れだ。
まいり
ますよ、
全く...
あの子らの親たちは、
ここを都合のいい子供の預け場所
ぐらいにしか思っておらんから、
赤ん坊まで預けていく...
あっ!!
あ!!
あー、紹介しよう。
今日から泊まり込みで
働いてくれることになった
あずみ殿ときく殿だ。
彼が
さっき言った若者で、
真弓俊次郎
武家の次男坊で、
この寺に住み込み
子供たちに学問を
教えておる。
ど、どうも
とんだ姿で...
い、今
着替えに...
真弓俊次郎です...
あ、改めて
また...
先生
さいなら
っ!!
ああ!!
また明日
な!!
皆、字は
上達して
るぞ!!
この先、
学問は
学べば
学ぶほど、
ずっと
おもしろく
なるからなーーっ!!
改めまして。
真弓俊次郎
と申します。
あずみと
言います。
世話に
なります。
私は、
...
女の身で
......
なぜ刀を持って
いるのかな!?
幼い頃より、
剣を学んで
育ちました。
もう刀は
俺の身体の
一部のような
ものですから
どうか
気になさら
ないでくだ
さい...
フフフラフランスクリスマスタッフの
私は、そういう刀などが
いらなくなる世が来ることを
強く願っています。
刀を持って
人と人が殺し合うなど、
もっとも愚かな行為だと
思いますからね。
...
うううん...うう..
俊さんは固くて
いかんなあ
会った早々
そんな事を
言わんでも
なにも
あずみ殿が
刀を持って
人を殺めたって
わけでは
ないんじゃ
から...
こんな
可愛い
娘さん
なんだよ。
あ!!
失礼を...
勘弁して
ください。
そんなつもりで
言ったのでは...
いえ...
いいん
です..
こいつ...
まだ
女を知らない
初心男だな...
食ってやろうかな...
それにしても、
美しい
...
透き通るような肌...
たまらんな
第五話はいたの
くな暮らし
買い物
してきたよ。
お帰り。
金は
足りたか!?
それがさあ...
人ごみを通って
きたら、
増え
ちゃった!!
またやったか
まったく...
夕食の仕度が
できました。
は、はい。
行きます!!
うまいっ!!
こりゃ
うまい!!
あずみ殿が
こんなに
料理上手
だったとは。
おいしい
ですか!?
よかった!!
これは...
ほんとに
おいしいです!!
えへ!!
子供の頃から
やってきまし
たから。
...
よく働いて
くれるし...
どうだ、
俊さん!?おなに
良い女子を
見付けたもの
じゃろう!!ほっはっは。
はい!!
三度三度の飯と
あったかーい
風呂と布団が
欲しいと
思うだろ!?
こんなに
のんびり
した気分に
なれたのは
久しぶりだ
なあ......
ぜいたくな
暮らしだ
なあ......
和尚...
...
ああ
...
あの
美しい
あずみ殿が
今、裸で...
......!?
!!
よくそし
行くぞ
~~~っ!!
ん!?...
あれ!?
ありゃ!?
いい風呂だったぞ
じゃ、
私も
入ろ!!
あのな
ん!?
何!?
あの
すけべ和尚め!
...
あのふし穴が
見つかったの
かな!?...
となると
別の手を
考えんとな
俊次郎どの
おはよう
ございます。
洗い物が
あったら、
いっしょに
やりますので、
あ、
おはよう
...!!
あ...
えっ...
私の着物も!?
あ、これ
ですね。
溜まって
ますね。
いいです
よ.....
私の着物は
自分でします
ので.....
ついでですから、
遠慮なく。
はあ...
それは
助かります
あっ!!
こ、
これは
いいです
自分で
やります。
ふんどしですか!?
だいじょうぶ
ですよ。
他の着物の色が
付かないよう、白い物は
分けて洗いますから、
まかせて
ください。
あっ!!
いや...
私のふんとし
まで...
あずみさん
が......
ああ...
私のふんどし
を......
...ファイルストライブラックスクック
毎日...
よく働く
なあ...
あずみは
......
嬉しそうな
顔して
洗たくが
楽しいの!?
人の役に立つって、
嬉しいじゃ
ないか!!
和尚さんが
あんなに
喜んでくれ
る.....
ふーん
じゃ...
私も、
庭の掃除でも
しようかな。
違うぞ。
よーく
見てみろ!!
この字は、
こうだろう。
あっ、そうか!!
あっ!!
あの
お姉ちゃん、
洗たく物
干してる!!
きれいな
あのお姉ちゃん、
あずみさんって
いうんだよ。
なんで
知ってん
だよ!?
昨日
聞いたもん!!
もう一人が
きくって
いうんだよ!!
おいおい、
席を離れる
な...
あーっ!!
今、干してるの、
あれ、ふんどし
だぜ!!
きゃはは!!
じゃあ
俊次郎先生の
ふんどした!!
きゃはは
ははは!!
和尚さんの
ふんどしか!!
あれは
俊次郎
先生の
ふんどし
だ!!
違うよ!!和尚さんの
ふんどしは、
細い紐に、
こうやって
布が垂れてる
やつだよ!!
あずみさんが
俊次郎先生の
ふんどしを
干してるぜ!!
み
見るんじゃ
ない...
お姉ちゃーん!!
あずみ
さー
ーん!!
それ、
俊次郎先生の
ふんどし
なのーーっ!?
こらっ!!
あずみ
姉ちゃーん!!
ブツブツ
俊次郎どのは
ほんとうに
勉強熱心
ですね。
これからの世は、
学問こそが
泰平と
豊かな世を
つくる力だと、
私は信じて
いるのです!!
いつまでも
剣など...?の
“武”にすがり、
生きる術を
無くした
注ノナちか
あふれ...
無頼漢と化し
強奪を繰り返し、
.......世は
乱れています。
彼らはまだ
“武”に頼り、
仕官を夢みて
いるのです
しかし
そんな夢など、
もう
叶わない!!
私は彼らに
言いたい!!
と!!
無知と
貧困と、
暴力
武を捨て
なさい!!
剣を捨て
なさい!!
そして
学問を
学びなさい!!
世を乱すのは
世を救い
整えるのが、
学問による
英知です。
英知が生む
新たな
産業です
産業...
...!?
そうです!!
産業が
国を
豊かにし
貧困を
無くし、
職にあぶれた
浪人をも
無くすのです。
剣など
からは、
何も
生まれ
ない!!
...!!??
そうでしょ!?
あいつ......
まちがいなく
あずみに惚れ
るな...
それとも、
もうすでに
惚れち
まったか!?
......
まさか
あずみは
惚れない
だろうな
あんな
初心男にゃ...
俊次郎どのが
うらやましい
な......
目が
輝いています。
えっ!?
ど、
どうし
て!?
とても...
...
自信を持って
信じている道と
...あが.....
あるんです
ね。
だから
目が輝いて
......
美しいです。
と...
そ...
じゃあ、買い物
して来るよ。
うん、
頼む。
あの
俊次郎が...
あんまりあずみに
本気になると
まずいぞ...
やっぱり
その前に..
食ってやる
か...
そうすりゃ俺に
惚れちゃうかもな。
あいつ
女を知らない
ようだから...
知らせが
遅過ぎる
ぞ...!
捜させ
おって...
お頭.....
ああ~~
おおー
ーっ!!
気持ち
いい!!
こりゃ
たまらん!!
み...み...
耳掃除も
してくれん
かの!?...
ほんとか!!
わはっ!!
んんん~~っ♡
いいですよ。
ほんとうだな!?
ほんとうだな!?
その言葉に
偽りはないな!?
その言葉に偽りはないな!?
お頭は、私が
使命を捨てて
逃げたとでも
思ったのです
か!?
それなら
居所を
知らせたり
しませんよ。
ならいいが...
いったいや
いつ殺る気だ!?
あれからずっと
いっしょに居て、
隙が無かったと
いうのか!?
いつまでに
殺れとは
言われなかった
ですよ。
だから
いつ殺るんだ!?
私がお頭から教わった技は
隙を見て殺る技では
ありませんよ。
標的を
信じさせ、
心底
信頼させ、
身内以上に
気を許すまでに
もっていく
標的をこっちに
惚れさせることでも
できたら、
それが一番。
そうさせて
おいて......
刺す!!
その時、標的は
信じられない...
ま、まさか...
と...
その表情は
驚愕し...
やがて...
苦痛と悔しさ
そして...
あまりに
みごとに欺かれた
自嘲が浮かび...
私の足元に
倒れる
そういう殺し方が
お頭から教わった
技であり、
遂げた時は、
この上ない
快感だと
...
私は見たいん
ですよ!!
心底.....
あずみの
その時の
...?...
最高の表情を!!
...
わかった!!
わしも
おまえが一番
その才能が有ると
思っているぞ!!
フフフラフラスランスファイルス...
しゃぶれ。
ん~
きく
おまえは
最高
だよ...
ん〜〜〜...
ああ~~
...
目が輝いて
美しいです。
とんでも
ない!!
...
美しいのは
あずみさん!!
あなたの
目だ!!
ああ!!...
ただいま。
お帰り。
遅かったじゃ
ないか。
うん...
他の市も
回ってみた
のよ...
これ、カッ
初めて
作ってみた!
食って
みろ!!
うまく
できたぞ!!
第六話校次郎の募
次男坊に生まれても
だな...
たとえば、
道場に通って
剣に秀で、
師範代を
務められるように
でもなれば
どこからか
良い養子縁組みの
申し込みが
ないとも限らない
のだぞ!!
同い年の正二郎君や
樹三郎君は、次男や三男に
生まれても..
決して
腐らず
道場に通って
剣の修業に
励んでおるぞ!!
私も決して
腐ってなど
おりませぬ。
武家の友との
付き合いを
絶って、
あんな
評判の悪い
和尚の寺に、
逃げ込む
ように
住み込み、
百姓町人の
餓鬼共に
読み書きなど
教えていて...
いったい
どうなると
いうのだ!!
おまえは、
自分で
自分の将来を
見限ったとしか
思えぬでは
ないか!!
父上に話しても、
決してわかって
もらえない夢と
目標が、私には
あるんです!!
...と言いたいが、
......
やめよう。
あなた.....もう
そのぐらい
にして、
少し
お小遣いを
あげてくださいな、
俊次郎に...!!
また小遣いを
せびりに来た
のか?
着物もない
裃も
すり切れて
まいります。
何も遊ぶ金を
欲しいと言っている
のではありません。
どうしても
手に入れたい
書物が有り
ますし...
あ、着物なら
慎一郎どのの
着なくなった
着物が何着か
有りますよ。
ちょっと
古いけど、
破れては
いませんから
いつもの兄上の
お古ですか
はいはい、
喜んで
頂きますよ。
お!!
来てたの
か...
...
いつまで
続ける
気だ!?
今のような
暮らしを。
ご心配なく。
決して
兄上にご迷惑は
かけませんから。
ああ。
頼むぞ!!
次男坊は、
ご主君に
なんのご奉公も
できぬが、
もし
粗相を
起こせば...
よー
わかって
おります。
兄上はご奉公に励み、
この真弓家を、しっかり
お守りくだされ。
でも私は、
次男坊に
生まれた
ことを、
決して
嘆いてなど
おりませぬ。
きくさん...
どうか
されたの
ですか!?
そんな所
で......
ううん
なんでも
ない...
泣いてたのか...
お帰りなさい。
ただいま
ご両親に会いに
行かれてたんで
すって!?
え...
はい。
いいですね、
ご両親が
おられて。
そうか......
きくさんも
あずみさんも
ご両親かいない
みなしごという
身の上だったな...
私ね、物心
ついた時から
両親はいなかった
けど、
たった一人、
兄がいたの
え...
え...
あ、
そうなん
ですか。
きくさんに
兄上が...
その兄上は、
今
どこに!?
兄は......
あ...
ごめん......何か
悲しい事を
思い出させて
しまった
みたいで
あの
...
許して
ください
俊次郎どのを
初めて見た時
どこか
兄に
面影が
似ていて
え...
えへ...
えへ...
ごめんな
さい...
そうですか
......
私が
きくさんの
兄上と
似ているの
ですか...
ドキッて
したの
あ...
あの...
一度......
こうして甘えて
みたかったの...
お願い!!
ぎくを
抱きしめ
て!!
は...
...
お願い!!
時々、
死にたいほど
淋しくなるの!!
強く抱き
しめて!!
こ...
こうです
か!?...
ああ~~~...
嬉しい!!
え!!
俊次郎さまを...
好きになって
いいですか!?
!!
あっ!!
いや......
それは...
あっ!!
す、済まぬ
許して
くだされ!!
まちがいなく
まだ女を
知らんな
けど...
これは
ちと
早過ぎた
なあ...
ついクセが
でちゃった
うん
いかん
きくさんには
申し訳ない
が......
私は...
私は...
私は...
あずみさんを
......
あ......あ
ただいま。
お帰り
なさい。
お帰り、
俊さん。
和尚!!
昨日も
してもらった
ばかりでは
ないですか!!
耳カスは
そんなにすぐには
溜まりま
せんよ!!
そういう事や、
体をしつこく
揉ませたり、
そんな
事ばかり
要求するから、
働きに来てくれた
女の人たちが
すぐ辞めて
しまったん
ですよ!!
なんの
反省も
ないの
ですか!!
すみません
あずみさん。
いやな事は
はっきり
断って...
どうか
......!
ここを
辞めない
で.......
頂きたい
全然いやでは
ないですよ。
和尚さんが
とても喜んで
くれるのは、
嬉しいです。
俊次郎どのの
耳掃除もして
あげましょうか!?
レ、し、してもらい
たい~~~っ!!
いえ...
あずみさんに
そんなことは
させられま
せん...
では...
...
あずみさん...
ちょっと
お話が
......
はい。
何です
か!?
何です
か!?
私の夢を聞いて
いただけますか!?
はい。
えーと...
何から
どう話して
いったら
えーー...
そう!!
あずみさんと
同じように、
土地に
縛られず、
諸国を
往来して
暮らす
〝道々の輩”と
呼ばれる
人たちが
昔は今より
もつともっと
たくさん
いたのです。
はあ...
たとえば、
漁夫も魚を求め
どこの海までも
行き...
鍛冶、大工など、
技を頼りとする職人も
より良い仕事を
求め、どこまでも:
医師。
歌人。
説経師。
あすみさん
のように
芸能をする人。
そして
私のように
学問を広めよう
とする者...
まだまだ
いっぱいいた!!
そういった
多くの人々が、
諸国を
どこへでも
勝手気ままに
往来をして
いたのです。
へえー
しかし
.....今の
徳川幕府は...
そういった
さすらう
〝道々の輩〟を
国境を
越えることを禁じ
押さえ込み
潰そうとして
いるのです。
どうして
ですか!?
天下を
支配したい
権力者らに
とっては、
主君を持たず、
勝手に国境を
越えて往来する
こういった
無縁の者たちが
いては、非常に
都合が悪い
だいいち、
土地に
縛られない
彼らからは、
年貢の
取りたても
できない。
だから押さえ込み
潰したいのです。
しかし、
彼らを潰しては
いけない!!
英知や
優れた技術は、
諸国を越えて
混じり合ってこそ、
より高い
英知・えすぎ
技術が
生まれて
いくのです!!
はい。
そう
思います。
烏丸天山という、
私が師と
仰いでいる
すばらしい
お方が、
この近くに
います
あずみさん
にも、せひ
会わせたいと
思っています。
今、
烏丸天山殿を
慕って、遠くから
〝道々の輩”たちが
集まって来て
います。
私も
もう少し
ここで
確固たる学問を
身につけたら
烏丸天山殿や
集結した
優れた技術や
知識を持った
人達と共に
諸国を
巡って、
天下の
知識者や
技術を
開発する
者たちと、
新しい!!
大きな英知!!
大きな英知!!
産業を
生み出し!!
それを
また
諸国に、
ふれあい、
協力し合い...
広めて
行く!!
そうしてこそ、
国が豊かに
なるのです!!
これが
私の夢
です!!
その時には
ぜひ
あずみさんも、
私たちと
いっしょに
諸国を
巡りま
しょう!!
え...
でも...
俺には
広める
ような
何も...
私がいっしょに
行きたいのです!!
あずみ
さんと!!
...
......!!
......!?
父上...
その...
決行の日は
決まったので
ありますか!?
いや...
まだだが
......
そう遠くはない
はすた...
よいか...!情報が
奴らに漏れては、
元も子も無い。
くれぐれも...
わかって
おります。
母上にさえ
決して。
うむ
...
...
慎一郎...
はい。
おまえは
真剣を
持って、
人を斬った
経験が
無い...
はい、
ありませぬ...
ありませぬ
が......
きっと...
みごとな働きを
してみせます!!
......!?
家康病死....と発布した
二代将軍・秀忠を頂点
とした徳川幕府は、
全国外様大名を押さえ込み、
徳川幕府は家康が死んでも愛石
決して揺るぎないものである。
と天下に知らしめる為:
わずかでも
反抗をしたり
意にそわぬ大名は
容赦なく改易、
取り潰し.....など
家康時代よりも
より強固に、力と恐怖で
天下を治めようという
政策を打ち出した。
この、幕府の
意向を受け
ここの領地の大名は、
家臣ら総力をあげて、
領内で治安を
乱している
無頼の浪人共と
烏丸天山と
そこに集結した
道々の輩らを
全員捕縛
抵抗する者は
斬り捨てる
という政策を
決定したのである。
しかし慎一郎...
くれぐれも
気をつけて
くれよ...
おまえに
もしもの
ことがあっては...
何を言われる
父上。
主君の為に
命をかける
ことこそ、
武士の道!!
比度こそ
武士の働き時です!!
俊次郎は
......
のけ者
ですな
のけ者ですな......
ああ...
あれは...
武士を捨てたも
同然......
正二郎や樹三郎は、
次男、三男に
生まれたか
願っても
ない
働き時が
来た!!と
喜び勇んで、
ますます
剣の鍛錬に
打ち込んで
いますよ。
...
それに引き替え
...
俊次郎のばか
め......
〝武〟に頼って
解決しようなど
愚かなことだ!!
もう
そんな時代は
終わらせなければ
ならんのです!!
私は荒くれ浪人共の
捕縛組に入りたいと
思っているのですが、
今日
耳にした
噂では、
私たちは
烏丸天山らを
捕縛する組に
なるのでは
ないかと...
ほんとうで
しょうか!?
どうかな
また...
それは
烏丸天山殿は
ほんとうに
尊敬できる
すばらしい人物
です!!
近々
私といっしょに
会いに行き
ましょう!!
俊次郎と
二人っきりで、
長いこと
何を話して
たのよ!?
俊次郎どのの
やろうとしている
夢を聞いてたんだ。
餓鬼
餓鬼!!
餓鬼では
ないよ。
あいつは、まだ
女も知らない
初心男よ。
あずみ
ねっ!!
初めて聞く
大きな夢だった。
もう
そろそろ、
いっしょの
布団で
寝よ!!
あずみ!!
あずみ!!
大好きだよ!!
大好きだよ!!
あずみのことは、
このきくが
ずっと守って
あげるんだ
からね!!
やめろ、
ばか!!
第七話駅村祭に
き...!
きれいだ...
和尚が
どうして、こんな
着物を持っていた
のですか!?
か.....
可愛い
ん!?
ま...!
そりゃ
わしにも
いろいろ
あったしな...
どうして
一着しか
無いのよ。
では和尚、
ここで。
わしもいっしょに
行きたいのう。
祭りに...
和尚はだめ!!
植家の人たちが
待ってます。
おみやげ買って
来ます、
和尚。
ちゃんと仕事を
して下さい
うん...
ん~~
刺客らには
まだ見つかって
ないはずだ
けど...
刀を持たず
人ごみに出るのは
危険かもしれない。
俺は...
どこまで
生きられる
のか......
だけど
逃げ隠ればかりして
生きていくつもりは
ない!!
爺......皆...
爺......皆...
見ていて
くれ!!
あっ!!
ごめんな
さい。
!!
こりゃ...
鴨だらけ
だ!!
きくさんが
離れた...
...!???
ああ
あずみさんと
二人になりたい...
きくさんを撒いて
あずみさんと
二人になりたい...
どんな喧騒に
身を置いた時も、
常に己を狙う者の
殺気を感じ取ら
ねばならぬ。
油断は
死に
つながる。
心を鎮め
五感を研ぎすま
せるのだ!!
どうしたん
ですか!?
俊次郎どの。
きくが
捜します
よ~~...
きくさんには、
はぐれてしまった
と、後で私が
謝ります。
...
え...
すみません、
きくさんには
申し訳ないが...
あずみさんと
二人に
なりたかった
のです!!
そう.....強く
願ったら...
思わず...
...
......??..
おい
樹三郎、
よせ!!
怪しまれたら
どうする!!
やめろ!!
見つかる
だいじょう
ぶか!?
見つから
なかったか!?
おい...
烏丸天山
らの所へ
浪人共が
大勢
来てるぜ。
何!?
浪人共が!!
今、決行したら、
道々の輩共と
浪人共、両方
まとめて
一網打尽だぜ!!
なぜ浪人共が!?
まさか
奴ら、何か
感づいたんじゃ
ないだろうな...
もし......
俺たちの
見張りで
奴らに
感づかれたと
したら、
とんだ大失態。
とり返しが
つかんぞ、
樹三郎!!
心配性だな、
正二郎。
だいじょうぶだ。
奴ら、何も
感づいちゃ
いねえよ。
この領地は、
取り締まりか
甘くて、
居ごこちが
良いんだ
ろうな。
浪人共や
道々の輩共が、
ウヨウヨ
集まって
来やがった。
ああ~~~
ウズウズ
するぜ
奴ら...
おとなしく
お縄に付く
はずはない
きっと
抵抗する...
決行は
いつなんだ!?
ああ...
まちがいなく
斬り合いになる!!
これは俺たちに
とっての...
戦だぜ!!
生まれて
初めての
ああ
...
初陣だな。
人を斬るって
なあ...
どんなだ
ろうな.....!?
正二郎...
...
考えただけで
果奮して
近頃
眠れない
夜がある
俺もだ
......
大勢ぶった斬って
大活躍となりゃあ
次男、三男
でも、
ひょっとして、
御俸禄が
もらえるように
なる.....なんて
ことが...
無いとは
限らないぞ、
正二郎。
そうか
なあ...
命をかけるんだぞ、
御主君の為に
戦で手柄を立てるのと
同じことじゃないか!!
命がけの
手柄を立てりゃ
きっと...
でなきゃ、俺たち
次男、三男は...
なんだってん
だよ!!
家督は継げない、
嫁ももらえない!!
一生、兄上の
やっかい者で
暮らすなんて
よ......
女も
相手にして
くれねえ
もう
すぐ近くです、
烏丸天山殿の
住まいは。
何やってるんだ
俺は...
なにも、
せっかく二人に
なったっていう
祭りの日に...
あずみさんを
烏丸天山殿に
紹介しに連れて
行かなくてもいい
のに...
どうしていいか
...
間が持てず、
楽しみです、
俊次郎どのが
尊敬なさってる
烏丸天山殿は
どんなお人か。
つい、烏丸天山殿を
紹介します...
なんて、口から出て
しまった...
そ、そうです
か.....
ん!?
正二郎
あれは、
俊次郎じゃ
ないか!?
なに!?
俊次郎だ!!
女を
連れてるぞ...
俊次郎が
女連れ
とは...
正二郎、
樹三郎
俊次郎、
久しぶり
じゃないか。
その人は
どなた
かな!?
紹介
しろよ。
女連れとは
お安くないな
!!
!!
う...
美しい...
美人だ!!
こちら、
あずみさん
幼なじみの
正二郎と
樹三郎。
こんにちは。
誰なんだ!?
この女は。
見たことがない...
目が...やや青くて、
透き通る
ような肌
して
やがる...
俊次郎が、なぜ
こんないい女を!?
なぜ俊次郎と...!?
くそ
く!!
ぶ...武家娘では
ないな...
あ!!
あれか!?
寺で
教えてる
とかいう、
町人の餓鬼の
姉カなんか
だろ!!
このやろう
おまえは
そういう
手を使って
そうではない!!
そうではない!!
先を急ぐんで
失礼する!!
待てよ、
俊次郎!!
まさか
おまえ
離せよ。
餓鬼の頃、
俺たちより
腕が立った
からって、
今でも
そのままだと
思っちゃいない
だろうな
......
えっ!?
道場に来てみろ。
もう
おまえなど
はるかに
俺たちが
どれほど
腕を上げ
たか!!
おまえが
どんなに
男として
みじめな夢に
なってるか
思い知らせて
やるぜ!!
興味の無い話だ。
失礼
する。
このやろう!
なぜ止める!?
争い事は
まずい!!
あずみさん
とやら、
そんな
いくじなしと
付き合っても、
ろくな事は
ないぜ!!
わーははは!!
わーははは!!
すみません
あずみさん。
あいつらも、家督が継げる長男に生まれていたら、
あいつらも、
家督が継げる
長男に生まれて
いたら、
あんな
ひがみっぽくは
ならなかったと
思う...
子供の頃は
けっこう、いつも
仲良く遊んだ
仲間なんです。
...
あっ!!
どうしたん
だ!?...
烏丸天山殿
の所へ
浪人達が
まさか...
あ!!
女だ!!
お!!
やめましょう、
俊次郎どの。
あの浪人達に
近づかない方が
いいですよ。
はあ....しかし
烏丸天山殿が
気になります。
おーっ!!
いい女だぜ!!
お姉ちゃん、
俺たちと
楽しいことして
遊ぼうぜ!!
ひーーっひゃ
ひゃひゃ!!
いい女だぜ、
おい...
上玉だぜ、
こりゃ...
おう!!
どうした
!?
!!
金角、
銀角...
おっ!!
あの女!!
!!
よー
その女を
逃がすな!!
し!
こんな所で
再会るとは、
嬉しいぞ!!
やっぱり
おまえとは
縁があったな
あずみ!!
えっ!?
知り合い
ですか!?
刀を持たず、とは...
まさにおまえは、俺様に
犯される運命にあったな!!
死して犯して
犯しまくってやるぜ!!
今、ここで!!
ほほーーっ!!
たまらねえ
...
!!
そ...
そんな...
......
そんなこと
させるか
うっ!!
この人には
指一本
触れさせ
ないぞ!!
俊次郎との
......
指一本じゃねえ。
信念が
あっての
ことだ!!
全身を
犯しまくるんだよ
ばーか!!
おまえ、
なんで鞘を
取らねえんだ!?
斬りは
せぬが、
骨が砕ける
ぐらいは
覚悟しろ!!
かはっ。
ばかだぜ、
こいつ。
わからせて
やりな。
ああ。
あずみさん
私が戦って道を
開けますから、
隙を見て...
私に
構わず、
全力で走って
逃げてください、
いいですね!!
ありがとう、
俊次郎どの
でも
だいじょうぶ
です!!
その刀を俺に
貸してください。
銀角!!刀を
あずみに取らせる
な!!
あずえ11
ビッグコミックス
爆矢襲来
著者
1998年7月1目初版第1刷発行
1999年11月5日
...
第5刷発行
発行者
自力用リアで
...
◎YiKoyama198
ミ
凸版印刷株式会社
克
09-185051-0
(検印廃止)
発行所
(〒101-8001)東京都千代田区ーツ橋二の三の
振替(0018:12017年1月
田区・ツ屋さの三クーロー戦の2017年11月17日、最大学院・新潟市の学園・
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Firintedin.Japal
ついにこの時が
来たな!!
あずみ!!
あずみ」第11集一号
あずみ
...84091850515
1929979004866
10月28日(月)日曜日(土)11月11日土)月
C9979¥486E
ISBM4-O9-185051-0
定価610円「本体480円
雑誌45710-51
小学館
あずみ
WII巻のあらすじ
徳川の選手がら逃れ、とある農家に
身を寄せたあずみときく。主の旅七
は、快く二人を迎え入れてくれた
東の間の休息を草呼ぶるあずみだが
ある時ふと、弥七の古い、刀傷に目を
止める。弥ヒは、若さ故の功名しか
100万円では、若干版の例化が可能になれた場合は、数十万歳以上からすべても、とくらくおすすめのため、ごくございません。ご利用者がいただいますが、そん。
くー、このハハハーハッハッとか、あずまを狙う刺客の影が、そん
な幸せな日々を...(第1話)