それでいいでしょうか。

...

トゥモノ

...

...

...

これから

それで、

...西居住まれ

エノス

2018年

西尾維新大暮維人

腑四尾維新大暮維人

漫画・ノートラブルは、キャラクター原素,200AN

MAGAZINE

...ここへ

戦場ヶ原

ひたぎ

Seniogohoro

Hitagi

阿良々木

Araragi

Koyomi

"に重

かつて"蟹"

を奪われた少

かつて...こぼさを奪われた少女。唇の闇さによって、現在は元の生活を取

在は元の生活を取

わ戻している。

吸血鬼に襲われた

少年。道に迷ってい

る真宵を送り届け

ようとするも、一緒

に迷ってしまう。

FuleRuTsubosd

HonekowoToukers

八九寺

真宵

Hochikui

Mayoi

暦と同じクラスの乾燥していいから

暦と同じクラスの絶対正義委員長。白南関連も抱えて

家庭問題を抱えて

いい、独立してくれた過去がある。

いて、"猫"に魅入ら

忍野メメ

Oshino

Meme

公園で出遭った小

学生。母親を訪ねよ

うとしているが辿り

着けないでいる、

男牛の迷子"

元学習塾の廃墟に

住みついている、怪

住みついている、怪異の専門家。暦を助

け、ひたぎの一件で

も手を貸した。

阿良々木暦がある日出遭った小学生・ハ九

寺真育。彼女は両親の離婚で離れ離れに

なった母親の家を訪れようとするも、いつ

までも辿り着けずにいた。端生の迷子

だという真宵を助けんとする暦は、怪異の

専門家・忍野メメのもとに戦場ヶ原ひたぎ

を遣わせる。ひたぎとメメからの解決策を

待つ暦と真宵の前に現れたのは、偶然、通

せんじょうが

りかかったという羽川翼だったー

一話まよいマイマノ

敷地内立入禁

Noadmittance

入っちゃダメ

入禁止

Bookpesは

僕が、いるよ。

思わず

そう口にした時

ー確かに

まるでこの世界には

僕ら二人しかいないかのような

ーそんな気さえした。

...

深い迷路の底でもがく

猫と鬼。

迷子なんだっけ。

どこ行きたいの?

なんなら

案内できると思うけど

えっと...

いや、今さ、

戦場ヶ原に

人を呼びに

行ってもらってる

ところだから

そう...

だよな...

だったら無闇に

カサブタを弄るが如く

怪異について僕が触れるべきでも

羽川に触れさせるべきでも

ないのかもしれない。

実際のところ

羽川がどこまで憶えていて

どこから忘れているのか

僕には判らない。

ー僕は

結局のところ

羽川のために

何もできないのだから。

...

人はー

自分一人で

勝手に助かるもの

なのだから。

ズキ

いや、それは

あれ

戦場ヶ原さん?

そっかぁ

阿良々木くん

戦場ヶ原さんと

一緒だったの?

...

あー

結構時間くってる

みたいだけど

ここ

さすがにそろそろ

戻るはずだからさ

くっ

んんー

彼女、最近

学校休んでいたけど

―そういえばこの間

阿良々木くん

戦場ヶ原さんについて

あれこれ訊いてきたわよね

......んん?

うわぁ...勘繰ってる

勘繰ってる...

羽川の思い込みパワーが

炸裂しようとしているッ...

ああ!!そうか!!

つまり――

そういうこと!?

...いや...

たぶん全然

違うと思う...

じゃあ私、もう行くね!!

邪魔するのもなんだし。

戦場ヶ原さんに

よろしく!!

それから!!

今日は

日曜日だからって

羽目を外しすぎない

よーにね!!

はい。

それから!!

明日は歴史の小テスト。

忘れちゃダメだよ。

それからッ!!文化祭の準備!!

それからッ!!

文化祭の準備!!

いよいよ

本格的に始まるから

気合入れてね副委員長!!

はい。

はい。

それからッ!!

ーその後

それから”を

9回続けた羽川は、

ひょっとすると

夏目漱石以来の

。それから〈使い〉

なのかもしれず。

僕は人類で1番の

羽川のおっぱい回転率に

同調できる男なのかも

しれなかった。

ああ、羽川

ん?

悪いこい

最後に一つだけ

いいか

直江津町

綱手さんって家

知らないか?

この辺りらしいんだが..

――綱手さん?

「編手さん?

...

...ああ、それなら、

いえ、

知らないわ

おッ

...そっか

羽川でも

知らないことは

あるんだな

いつも

言ってるでしょ。

私が知ってるのは

私が知ってること

だけなの

ーだそうだ。

スマンなハ九寺

ーあんまり、

戦場ヶ原さんに

気を遣わせちゃダメだよ

阿良々木くん。

えっ

私なら

大丈夫だけど。

それじゃあ

行くね。

ーこの時

なんだ?

急に..

羽川の

スーパーコンピューター

並みの頭脳が

何に気づき

どういう結論に達したのか

僕にはまだ

何も解っていなかった。

チャラ

チャララク

そして

来たっ

5月14日日曜日

14時15分30秒。

僕が戦場ヶ原の携帯番号を

入手した瞬間だった。

“迷い牛〟だろ

そりゃ。

カタツムリだって。

....あふぁ

牛?

牛じゃねぇよ

あれ、ぁんっ

阿良々木くん。

もしかして君、

カタツムリを

カタカナで書いてる?

知能指数

低いなぁ

ところで

ツンデレちゃん。

これ、僕の顔も

阿良々木くんに

見えてるのかい?

どう考えても

知能指数低いの

お前だろッ!!!

漢字で書くと

牛って字が

入ってるでしょうが

蝸牛の貝殻は

渦になって

中は行き止まりの

どん詰まり

まぁ、

そういうことだよ。

本プロダクショ

行く手を遮る怪異ってのは

そりゃ数え切れないくらい

いるけど......ま

名前ってのは

この場合、姿形じゃなくて

本質を表すものだからね

同良々木くんは

さぁ

怪異ってのは

ライトノベルみたいに

怪異のビジュアルがあって

キサマなぜ・

それに誰かが名前を付けた

――と思ってるんだろうけど

違うのか?

逆なんだよ。

名前...

ーつまり

現象ーー様念と言い換えてもいい

ーが先にあって

安形は後から生まれるのさ。

名は体を表す

って言うけど

この場合、

体ってのは

谷姿じゃなくて

。現象のことだから

牛も端生も

”ゆっくり進んで

行く手を遮る。

......くぁ..

まぁ...そういうことで...

ツンデレちゃんの感じと

同じようなものさ..

対処法は

彼女に伝えておくから

...うん

当っからしょうぞ

女子高生に振り動かされて目が覚める

ってのが夢だったんだ。

ムニ

おい待て

忍野ッ

まだ寝んなッ!!

阿良々木くんのおかげで

叶ったよ♥

ありがとう...こじゃ

そんな情報は

心底どうでもいいっ!!!

ん?

!?

戦場ヶ原...?

わざと...

僕に聞こえないように

味ってる?

ああ...

ふぅん...

なるほどね...

そりゃあ...

大変だったね

ツンデレちゃん。

はぁー

はぁーー...

あー

まだ授

はぁ...

全く...

はぁ...全く...

相変わらず

本当クズい男だなぁ

阿良々木くんは...

忍。

――電話持って

いくんじゃない。

ツンデレちゃんに

こんなに気を遣わせて...

責任感じちゃってるじゃないか

んんっ

...?

なんの話だよッー

そりゃ...

戦場ヶ原を巻き込んだのは

悪いと思ってるけど...

あれッ...?

羽川もさっき

何か

似たようなこと

言ってたけど...

何か似たようなこと言ってたけど...

いいかい

阿良々木くん。

自分で見たこと

自分で感じたことだけが

真実じゃないんだぜ。

チョー

ねェー

イシこいてんじゃ

ーよッ

ガキ。

目に見えているものが真実だとは取らないんだぜ?

別に今は――

僕のことはいいよ

で?

その迷い牛。ってのは...

どうやったら

退治できるんだよ

ったく...

相変わらず

暴力的な考え方するなぁ

忍野のキツイ一言は

正直

痛いところを

つかれた気分だ...

ホリ

何かいいことでも

あったのかい?

それは自分でも

思い当たるところが

ないではないのだ。

本来こういう怪異に出逢って

忍野のようなスペシャリストが

偶然近くにいるということは

とんでもない。幸運なのだ。

だから怪異には

むやみに触らない。

それがパール〟なのだー

と、忍野はそう言いたいのだ。

チョーシこいてんじゃねェよ

...

怪異は。触らなければ

障ることもないと

不可純

それがー

ルール。

例外があるべきじゃゃないのだと。

バールはルールである以上、

ぬるぬるのぬけぬけの

なぁなぁはよくない。

例外を認め続ければ

取り決めた。枠”そのものが

崩されてしまうのだ。

通話が切れました。

ハ九寺

お前は

八九寺―お前は

なんでそんなに

母親に会いたいんだ?

ーだけど。

子供が母親に

会いに行くのにー...

特別な感情は

いらないと思いますけど

――つまりは

ーつまりは

そういうこと

だろ。

目の前に

怪異に憑かれて困っている

小学生がいるのだ。

そいつを助けるのに

特別な感情も

理由もいらないんじゃないか。

あの最悪の

”春休みの

2週間”が

なければ

僕だって

決して

こんなことは

思わなかった

だろうけども。

阿良々木さん。

わたしは

お腹が

すいていますよ?

だから...なんだ?

「その、僕がうっかり

果たすべき義務を

忘れているかのような口ぶりは。

目の前に

お腹のすいた子供が

いるのなら

特別な理由は

いらないと

思いますが

...食べないの

ですか?

ああ...僕は

戦場ヶ原が

帰るのを待つよ

ハンパーガー

好きなのか?

食べ物であれば

なんでも好きですっ

阿良々木さんの手も

おいしかったですっ

僕の手は

食べ物じゃない

言動はいろいろ

ヤバいところもあるが...

こうしていると

またまた

ご謙遜をつ

本当に

おいしかったですよ

コイツは本当に...

フツーの可愛い

小学生なんだよな。

怪異

かぁ...

正直、あんまり妖怪とか

知らないんだよな...

八九寺、お前は?

八九寺、お前は?

いえ

全然。

のっぺらぽう

ぐらいしか

知りません。

ああ

小泉八雲の...

なじむですね

なじんで

どうする

貉。

阿良々木さんは...

ご両親と

うまくいって

ないのですか?

は?

なんで

先程の口ぶりとか

...母の日に

プラブラしているところとか

あのな

僕はすっげー

いい子だったんだよ

これまではいいのか

嘘は

いけませんっ

なぜそこで

断言する。

...嘘じゃないよ

そうですか

ではそういうことに

しておきましょう

嘘も方言ですっ

僕は嘘つき村の

住人なのかっ

勉強も

そこそこだったし

運動もそこそこ

中学とか

別に意味もなく

親に反抗とかも

しなかったしな

...

...

...

...

ほほう

ご立派です。

"戦場ヶ原は::

彼女は..

この子のことを

どう思ってるんだろうか。

妹が二人、

ソイツらも

僕と似た感じで...

まぁいい家族だったんだけど

僕が無茶しちゃってな

いるんだけどさ

きっとアイツは

今の僕のように

無茶と言いますと

自分と八九寺を

重ね合わせて考えることすら

しないんだろう。

それは

きっと

羽川に対しても

そうだ

自分の学力よりも

かなり高めの高校をさ

戦場ヶ原は、

羽川の怪異について、

一言も僕に訊いてはこない。

無理して受験したら

合格しちゃったのさ

いいことじゃ

ないですか。

おめでとう

ございます。

気にならないはずがない。

それがよくねーんだよ

ー結局、

ついていけなくなってきた

頭のいい奴ばかりの学校で

落ちこぼれると

シャレになんねーんだよ

――でも、あえて訊かない。

踏み込まない。

その、距離感。

強いなぁ...

アイツ。

すると

今までいい子だった分、

反動が来ちゃってさ。

いや、別に親とどうしたとか、

何もないよ

ーけどな、やっぱ

お互い顔合わせづらいっていうか...

気は遣うようになったんだ。

「だったら

戦場ヶ原は...

僕に対しては

どうなんだろうか。

ん...?

.....なんだ?

...なんだ?

コレ。

いつの間にか

それはまるで何かに憑かれてしまったかのように。

僕の真ん中に戦場ヶ原が

ーまぁ

...それで。

二人の妹がさ、

そういうとこだよって

いつまでも子供、

ですか。

そんなんだから...

僕は――

いつまでたっても

子供だって、さ。

ではわたしと

同じですっ

まぁお前と一緒ってことじゃ

ないだろーけどな

身体ばかりでかくて

中身がついてってないって

ことだろうから

これでも

わたし

阿良々木さんはレディに対して

かなり失礼なことを言いますね。

クラスでは

かなり発育のいい方ですっ

確かに。

.....

は!!?

なかなか

立派な胸

してたな。

しまった..

触りましたかっ!?

わりと長い時間

揉みしだいてたとか

とても言えない...

いつ触りましたかッ!!?

えっ...うと

取っ組み合いを

してた時...?

殴られた

ことより

ショックですっ

いや、

別にわざとじゃないし。

一瞬だけだし。

一瞬だけだし。

一瞬!!?

木当に本当に

一瞬ですかッ

ああ。

8秒くらいしか

触れていない!!

本当に本当!?一瞬ですかッ

それ全然

一瞬じゃありませんし

完全にわざとですっ

逆に考えるんだ

僕がお前の胸を

揉んだんじゃない...

お前の胸が

僕の手を

揉みに

きたんだ!!

滅茶苦茶ですっ

ファーストタッチを

奪われてしまいました...ッ

ファーストタッチ?

ファーストキスよりファ―ストタッチが先だなんて...

ファーストキスより

ファーストタッチが

先だなんて...

最近は

そんな言葉が

あるのか...

八九寺真宵は

いやらしい女の子に

なってしまいましたっ...

あ、そうだ八九寺ちゃん

忘れてたよ。

約束通り

お小遣いあげよう。

まぁそう

落ち込むなよ

初キッスは

こんなタイミングで

言わないでくださいっ!!

ものすごく

不穏ですッ!!!

ファーストキスが

お父さんだったとかより

まだマシだって

ものすごく

普通のエピソードですッ

大体、阿良々木さんッ

さっきからすごく

ふてぶてしいですッ

体調良く本さんっきからすごくときにしてしまってもらいないんじゃないし...あっこもいいもんか?

何か一言ぐらい

あってもいいんじゃ

ありませんかッ

ありがとう?

違いますッ

大人の男は謝らない。

つーか

謝らないと

許さないって

そんなの

相手が格下じゃないと

寛容になれないっていう

狭量な考えじゃないのか!?

魂の価値が下がるから。

格好いいー

ーッ!!?

なんとッ..!!

わたしが

非難される

立場に!?

温厚なわたしも

もう許せませんっ

仏の顔もサンドバッグですッ

もう別にいいだろ

減るもんじゃねェんだし

うわっ

聞き直りましたねッ

そもそも

発育途上で

減ったら

困りますッ

揉まれたら

増えるとも言うぞ

そんな迷信

信じてるのは男だけですッ!!

初めての人は

テクニシャンじゃないと

嫌だったんですッ!!!

それなのに

初めてが回目々木さんのような

童貞野郎だなんて

警破れましたッ!!!

なんだソレっ!?

童貞とか意味知ってんのか!?

いろいろ

終わってんぞ

お前!!!

ガウー

ガウ

ガウッ

特別協力ノシャフト

うわっ

危ねえッて!!

やめろッ!!

もううっせえよッ

こうなったらファーストがどうたらとか

気にならないぐらい揉みしだいて

やらああ

はぁ

ぜぇ

はぁ

...ごめんなさい

でした...

いや

こっちこそ

.....ゴメン...

戦場ヶ原..

遅いなぁ...

絶対どっかで

飯食ってんな。

アイツ...

......

どうかしましたか

阿良良々木さん。

どうにもこう!!も

今度は良が増えてるからね...

失礼、噛みましたッ

噛みまみたッ!!!

違う。

わざとだ

わざとじゃ

ないッ!?

誰だって

言い間違えは

あります

それとも

阿良々木さんは

生まれて一度も

噛んだことが

ないとでも?

少なくとも

人の名前を

噛んだりは

しないよ

では

生むみ生もめ生ままもと

3回言ってください

お前が

言えてないじゃん

生もめなんて

いやらしいですッ!!

お前が

言ったん

だからな!!?

どうかしましたか?

わたしと妹さんの

胸の揉み心地の違いを

反芻していたのですが、

しねェよッ

つーか

妹の胸なんか

揉むかッ

阿良々木さんは小学生の胸を揉むのに

妹の胸は揉まないんですね。

なるほど、そういう線引きで

今日を律しているというわけですか

皮肉を言うとは

骨のある奴め

ならば

言い直しましょう。

妹の胸なんて

胸のうちに

入らないんだよッ

なるほど、

乳道ですね。

板と

一方、肉親の胸はパイオンに

あらず、肉脂なり

違うッ

阿良々木さんは

小学生の胸は揉んでも

中学生の胸は揉まない、

ーという男なわけですが、

とんでもなく

ロリコンレベルの高そうな奴だな

その阿良々木さんとやらは、

あまり友達に

なりたくない

タイプだとみえる。

まるで自分は

ロリコンではないとでも

言いたげですね?

当然だ。

真のロリコンは決して

自分のことをロリコンだと

認めないそうです。

なぜなら彼らは

あどけなき少女を

既に立派な大人の女性として

認めているのですから、

いらねぇ

豆知識だな...

認めないそうですッ

溜めるねえ

君ッ

どうされたの

ですか

阿良々木さん。

ーいや、アイツらがさ

もしかしたら...

いや...たぶん

僕の帰りを

待ってるんだろうなって...

判っちゃ

いるんだよ

......

僕が謝らなくちゃ

いけないってことぐらい

......解っちゃ

いるんだ...

けども

正直、

帰りたくない

わたしの

お父さんと

お母さんも

ケンカばかり

してました。

結婚以前なんて

そりゃもう

ラブラブ

絶頂だった

らしいですけど

わたしは

仲良くしてる

お二人というのを

見たことがないのです。

でも

離婚なんてしない。

そう思っていた

...そうだ

家族とは

ずっと一緒にいるもの

「それが、当たり前なのだと。

......でも

当たり前って言うなら

ケンカしたり

嫌いになったり

そっちの方だって

―そんなこと

当たり前

なんですよね

好きなものを

好きでい続ける

ためには

二人が

ずっと一緒でいるためには

きっと

きっと

もっと頑張らなければ

いけなかったんですよね...

―あんまり

純粋な感じもしないけどな

好きでいるために

頑張るって...

なんかさ

努力してる

みたいじゃないか

でも阿良々木さん。

わたしたちが持つ

好きっていう感情は

本来すごく

積極的なものではないですか

...そうだな。

確かに

.....頑張って

努力すべき

ーなのかも

しれない

消えてなくなら

ないように。

好きなものに飽きたり、

嫌いになったりするのって

つらいじゃないですか

つまらないじゃないですか

普通なら十、嫌いになるだけのところを

十好きだった分、二十嫌いになったような...

ーそんな気分になるじゃないですか

そういうのって

凹みますよ。

そういうこと

.....なのかも、

しれない

八九寺

ーお前は

お母さんのことが

好きなんだな。

前のめりに

ウエイトがかかって

いるからこそ

もちろんです。

お父さんのことも。

反対側に振れた時の

反動の深さも幅も

.....大きい。

だからこそ不安で

...怖いんです。

でも

こうして

ずっと逢えないでいるうちに

わたしは

だから

八九寺は

蝸牛に

魅入られた。

お母さんのことを

忘れてしまうんじゃ

ないかって。

この、

今の

好きだっていう気持ちも

...いつか

忘れてしまうんじゃ

ないかって。

八九寺の

“好きで

あり続けなければー

という努力が

その踏み込みの深さ...その、願いが...

その踏み込みの深さ:

その、願いが...

...

ん?

いや...

待てよ。

忍野は...

僕に言った

このケースは

戦場ヶ原と同じ。

変じゃないか?

じゃあ...蝸牛は一体

八九寺に何をしている...?

うん、と同じケース

ーだと。

“蟹”は

戦場ヶ原の願いを

叶えていたよな。

母親との縁縁を

切りたいとー

重さ〟を

失くしてしまいたい

という願いを。

そのケースと同じ

.....ならば

八九寺は

母に逢いたいと願っている

のに!

それなのに、なぜ...

何故、蝸牛はその邪魔を

しているんだ...う?

...どうかしましたか

阿良々木さん。

そんなに見つめられたら、

照れちゃいます

わたしに惚れると

低温火傷しますよ

ほら、わたし

クールビズですから

何、

その、

台詞。

たぶん、

奴が言いたかったのは

『グールビューティー』

他の女の匂いがするわね。

くんくん

おッ

くん...

おかえりッ

...戦場ヶ原

すん

すん

ラブシーンを演じていた

というわけでは

なさそうね...

...

この香りはー

羽川さんね。

この銘柄のシャンプーは

彼女しか

使っていなかったはず...

マジか...ッ

え..

女って...

そういうの

判るもん

なの?

ある程度はね

阿良々木くんが

腰の形で女子を判別できるのと

同じようなものだと

考えていいわ

え゙

...

できない...

......の?

なんだその

意外そうな

リアクションッ!!

そんな特殊な能力

投露した憶えは

ねぇよッ!!!

ただの

変態セクハラ野郎

じゃねぇかッ!!!

お前は座りのいい

立派な骨盤をした安産型だから

きっと元気な赤ちゃんが産めると思うぜ

うえっヘっへって

この間私に言ってくれたじゃない

つーか

お前の腰の形は

安産型じゃない。

羽川さんが

来てたのね

そういえば彼女

この辺りに住んでいるから

助っ人としては頼りになるわ

阿良々木くんが

呼んだのかしら。

いやっ...

別に呼んでないよ

たまたま

通りかかった

だけだ

お前と

同じだよっ

なんか、

怖いんですけど、

私と

.....同じ、

そうね

私と同じ

は?

つまりは

そういうこと

ーかしらね

偶然なんて

軍なる時は重なるものだわ...

ーということに

しておきましょう。

彼女、

何か言っていた?

いや、別に。

一言、二言、

言葉交わしただけ。

ーーで、

で、

八九寺の頭を

こう、撫でてさ

...帰った。

そう...

頭を撫でて..

ふうん.....

......そっか

まぁ

羽川さんなら

...

そうなのかな?

ん?

子供好きってことか?

お前と違って

羽川さんと

私が違うというのは

「確かでしょうね

同じでは、ない

同じでは、ない

ところで

阿良々木くん。

私はあなたに

謝らねばならないそうよ。

は?

逆なんですって。

何が?

忍野さんが言うにはね

正しい事実が

一つあったとして

...

16:55

それを

二つの視点から観察した時

違う結果が出てしまったとする

ーじゃない?

どっちの見方が正しいかなんて

判断する方法は、本来ー

無い

解るかい?

阿良々木くん。

自分の正しさを

証明する

方法なんてー

この世に

存在しないんだ。

本当、人を

見透かしたようなことを

言うわよね

ーこの人

嫌いだわ

だけども、だからこそ

だけども、

だからこそ

自分が間違っていると

決めつけるのも

同じくらい

間違ってる。

そしてこうすると

“長方形〟になる。

阿良々木くん。

君の方から見ると

だけど本質は丸でも長方形でもなく2円筒くだ。

だけど本質は

丸でも長方形でもなく

“円筒”だ。

このタバコは“丸”

このタバコは

“丸”

――だろ?

だろ?

つまりそういうことさ。

つまりそういうことさ。

見る角度〟

〝立ち位置〟に

よって

本質というのは

姿形を変える。

言ってる意味は

...解るけど...

何、言ってんだ?

なんの話してんだよ忍野。

なんの話してんだよ

忍野。

今は...そんな話

聞いてる場合じゃー

今は...そんな話聞いてる場合じゃー

全く

この町はおもしろいよ...

因縁が絡まりまくってる

じゃないか

“八九寺”に”まよい!!

しかも。瀬手くとさた。

まぁ、一種のダジャレだね。

ーはぁん、全く。

アホ臭い。

バ九寺の

”はちく〟って

いうのはね...

元々

“淡竹”と

書くんだ。

『東雲物語』に

出てくるだろう?

授業で

習わなかったかい?

授業で習わなかったかい?

同良々木くん。

阿良々木くん。

置きかえたのは

それをじっちゅっ

十中八九の八九に

ーようは

ただの言葉遊び

なんだよ。

―そうだな、

阿良々木くんでも

さすがに知ってるだろう?

...バケツ

そりゃあ

...そのくらいは

[発心の

四国八十八箇所とか

西国三十三箇所とか。

...四国?

四国が...

関係して

いるのか?

八九寺ってのは

その一種でね。

つまりさ、

どこかのお寺の

固有名詞ではなくて...

ーその昔、

八十九のお寺が

そのリストに

登録されていた、

その総称なんだよ

“破竹の勢い”

とかって

言うだろう?

四国の

八十八箇所よりも

一つ多いし...

まぁ、え

縁起がいい、と

思われていたわけ

なんだけども..

八九というのはさ、

ホラ、

やく。

に通じちゃう

じゃない。

あ:そういえば...

僕も最初八九寺が読めなくて

僕も最初

八九寺が読めなくて

やくでらって

読んでた..

学生のさ

あの名札...あれ

なんて読むんだと思う?

期せずして

持ってしまった

最悪の意味

というか..

言霊とても

いうのかな

マモタタ

それなら

・はちくじ・ね

まあ、そういう解釈が

広がっちゃって

どのきも

廃れちゃってね...

ほとんどが

潰れちゃったのさ。

で、

そういう歴史を

踏まえたうえで

どうだろう?

ーという名を見ると...

八九寺真宵

妙に意味ありげに

感じやしないかい?

阿良々木くん。

再生を停止します

ーだから

逆、

.....なのだそうよ

阿良々木くん。

蝸牛に

ついていくから

迷うのであって

言葉にすれば

とても簡単

“逆”に

蝸牛についていかなければ

迷いはしない

蝸牛についていかなければ、迷いはしない

ーだそうよ。

...

蝸牛は...

祓ったり拝んだりは

必要ないそうよ

ついていくから

迷うってー

...

なんだ...

ソレ。

対象となってる人間の方から

怪異の方に

取り憑いている

わけではないし...

障っているわけでもない

寄っていってる

寄っていってるーというわけ。

ーというわけ

確固たる

自分の意志をもってね...

蝸牛に

自分からついていってる。

だからーー迷う。

蝸牛に自分からついていってる。だから――迷う。

..?

僕が...

颯牛についていってるって

言いたいのか?

いや、違うだろ。

蝸牛が憑いているのは

八九寺にであってー

...

...だから、

なのだそうよ。

忍野さんの言葉を

私なりに噛み砕くと...

蝸牛というのは

妖怪というよりは

一種の地縛霊

...というか

幽霊のようなもの

ーらしいの。

死んで

目的地に辿り着けなかった者が

他者を阻害する。

付きの道、

帰りの道、

往路と復路

巡る巡る

巡礼の厄寺めぐり。

だから

私は

阿良々木くんに

謝らなくては

ならないのよ。

でも、

......決して

言い訳は

させてちょうだい。

悪気があったわけでも

わざとでもないわ。

私はてっきり

私が間違っているんだと

ーそう思っていたから...

だってそうでしょう?

私は2年以上もの間、

普通ではなかったのだから...

...オイ

戦場ヶ原...?

間違っているのは

私の見方”で

正しいのは

阿良々木くんの方の

見方

そうーー思っても

無理はないと

思わない?

戦場

ケ原ッ

私には

その娘

見えないのよ。

ひかしむかし

昔々、

ーというほどの

ことでは

ありません。

ほんの

十数年前の話です。

聞くに堪えない

問答と、

それこそ、殺し合いに

発展しかねない泥沼の中で、

ある夫婦が破綻を迎えました。

そして、

娘は父に引きとられ、

母の名を捨てさせられ

父に誓わされました。

半ば、無理矢理。

「二度と

お母さんには会いません」

ーーでも、

“半ば”というのなら、

――でも、“半ば”というのなら、

どうだったのでしょう?

―それは本当に

残りの半分は?

残りの半分は?

無理矢理

だったのでしょうか。

少なくとも

娘は口に

したのです。

46%54%

無理矢

このでしょうか、

それは

“半ば”

本当に無理矢理だった

自分のいし

意志で。

2年が過ぎ、

娘は驚きました。

時間は誰にでも

平等に優しいのだと。

母の顔が

思い出せない。

どんな悲しみも

怒りも苛立ちも。

全ての想いを

時は残酷なほどの優しさで

洗い流してくれたのでした。

母への想いすらも。

どんな

想いも

風化して

いくのです。

だから―娘は母に

会いに行くことに

しました。

誰にも秘密で。

母にすら

連絡を入れずに。

怖かったからです。

怖かった

からです。

嫌われたら。迷惑がられたんら。

嫌われたら。

迷惑がられたら。

いつでも

踵を返して

帰れるように。

それでも。

それでも。

母が喜んでくれるであろう

昔の思い出を

リュックいっぱいに

詰め込んで。

道に迷わないよう

住所を書いたメモを

握りしめて。

怖かったから

です。

お母さんに

忘れられてしまうことが

何よりも。

どんな想いも

自分から能動的に

維持する努力をしなければ

劣化していくのです。

でも娘は、

お母さんの元には

辿り着けませんでした。

信号は、

青でした。

確かに

青色

だったのにー

―それから...

ずっと

迷ってんのか...

名は体を

本質を

表す。

...お前は。

黙っていて!

ごめんなさい

です...

迷わせ牛ではなく

迷い牛である理由!

それは、

蝸牛とはいっても

怪異自体が

迷っているから!?

必ずしも...

“カタツムリの姿を

とっているとは限らない。

「ということではないかしら」

ているものが

見ていることのお客さんもいただきましたとしても、あなたはいいことがありませんでしょうか

ならないんだぜ

ほらないんだ何良々木くん。

マヨイとは本来

だから

織物の縦糸と横糸が

ほつれて縒ってしまうことをいう。

糸偏で〝紙〟とも書く。

それは

成仏の妨げとなって、

死んだ者の魂を縛る

妄執も意味するー

また、宵という字

そのものが、

夕刻

>>違魔ヶ刻〟を表し、

その字に

。真を冠すると

その字に真”を冠すると

真の宵、

つまり、

魔の剣

丑三つ時。

だ、

そうよ。

でも

戦場ヶ原

声も聞こえない。

お前、本当に

八九寺が見えて

いないのか?

見えないわ。

でもさ、お前、

フツーに...

―――あ。

いや...

違う。

違った。

最初から..

言ってた...!!

なぁ

戦場ヶ原

あそこにいる

小学生のさ

あの名札...あれ

なんて読むんだと思う?

は?

見えないわよ

そんなの

私に見えていたのは

あの掲示板の前で

プツブツ独り言を

言っては

パントマイム

みたいに暴れてた

阿良々木くん

だけよ...

そういえば僕は、

状況を逐

戦場ヶ原に説明していたし...

ああ...そうか。

もちろん

何をしているか

全く解らなかったけど...

話を聞いてみれば―...

――あの時、メモを

受けとらなかった

のか..

だから戦場ヶ原、

あなたが触ったものに

触りたくないわね

嫌われたと思ったのは

僕の早とちりで...

メモが見えなかったのだ。

でもさぁ

そうならそうと...

言ってくれれば...

言えないわよ

言えるわけ

――ないじゃない

阿良々木くんに

見えているものが

私に見えないのなら

私の方が

おかしいんだって

ー...そう

思ってしまうわよ

私は。

2年。

2年もの長い間

蟹の怪異と付き合ってきた

戦場ヶ原には

周囲との不調和・

異常なのは自分、

という考えが桁違いなほど

頑強に根づいてしまっている。

だからこそ

またおかしくなった

「戦場ヶ原は

言えなかった...このだろう。

またおかしくなってしまった、

だなんて思いたくなくて。

「思いたくなくて。

相変わらず

本当クズい男だなぁ

阿良々木くんは...

!?

電話持って

いくんじゃない

ツンデレちゃんに

こんなに気を遣わせて...

責任感じちゃってるじゃないか

怖かったのだ。

僕に

置いていかれるのが。

阿良々木くん

あんまり、

戦場ヶ原さんに

気を遣わせちゃダメだよ。

一体...

――本当に...一体.....

本当に...

何をやっているんだ僕は...ッ

何をやっているんだ

僕は......ッ

僕が怪異に

踏み込んでもそれは

〝自分一人の

問題ー

そうー

思っていた。

...

でも、

それは間違いだった。

そのしわよせー

代償を

戦場ヶ原に押しつけ

取り憑かせてしまっていたのだ。

恐怖という名前の

物を。

ごめん。

戦場ヶ原

コッ

いいわよ

何度同じこと言わせるのかししら阿良々木くん。

私は、あなたの力になりたいのよ。

で。

ーこの

怪異への

対処法なのだ

けれどもー

...

そうか。

そういう

う...ことだったのか。

八九寺は

怪異に行き遭ったの

ではなく、

怪異

そのもの。

正しいのは

あの人ですよ。

そうだ...

確かに。

わたしは

怪異に行き遭ったのは

”僕の方”...

ーーだったのか...

絹牛の速子

八九寺は初めから...

自分でそう...

言っていた...

子供...それも童女の怪異というのは

かなり一般的な

ものだそうよ

旅行者を山の中で

遭難させてしまう

着物姿の幽霊とか

私もいくつかは

知っているぐらいにはね

子供同士の遊びに

知らないうちに混ざってて

遊びが終わる頃に

一人連れていってしまう

女の子とか

忍野さんが

言うにはね

迷い牛”の怪に

行き遭う条件は

o*ttasp,firob_

smodlog

“家に帰りたくない”

「と望んでいること。

qoT2

...

望みというには

些か後ろ向きかも

しれないけれど

家庭の事情なんて

それぞれ誰にでも

あるものだわ

そうか

あッ!!

だから...アイツも。

日曜日は散歩の日分。

僕と同じように...いや

僕よりも遥かに

家に帰りたくない。

羽川翼!!

「と望んでいたから...

八九寺が見えた。

見えて、

触れて、

話すこともできた。

望みを叶えてくれる怪異

そう。

ーか...

蟹と同じ〟

望み...

そう言えば

聞こえはいいけれども

人の弱みに

付け込んでいる

ーと表現することも

できるんじゃないかしら。

だって...

阿良々木くんは

本気で家に帰りたくないーと

思っていたわけではないでしょう?

そりゃあ...

ーそうだ

いくら望んでもいつかは

帰らなければいけない。

結局

どんな所であれ

帰るところは

家しか

ないのだから。

...だから...

こそね

迷い牛への対処は

とても簡単なのよ

阿良々木くん。

最初に

言ったでし

ついていかなければいい。

ただ離れればいい。

ーそれだけの

ことなの。

そうだ

理屈は通ってる。

自ら望んで迷う。

永遠にどこまでも

辿り着けない蝦牛に

ついていけば

誰だって

家に帰れるわけがない。

帰ろうと思えば

いつでも...帰れる。

羽川があっさりと

八九寺から

離れていったように。

そんな悪質でもなければ

強力な怪異でもなく

大した害もない

ちょっとしたイタズラ、

軽い不思議...

―そんな程度のもの

だそうよ

だから...

だから?

「なんだよ

だからー

戰場ヶ原

そうじゃない。

そうじゃないんだよっ

へくっ。

忍野に

訊きたかったのはー

そういうことじゃ

ないだろうが!

確かに

話は解ったし

違和感みたいなものは

綺麗に片付いたけれども

僕がッ

博引旁証

ご苦労様では

あるが!!

僕は

そういうのを

教えて欲しかったから

わざわざ戦場ヶ原に

忍野の所にまで

行ってもらったわけじゃ

......ないだろが!!

じゃあ

なんのため

.....だったの?

だからッ

..だッ!!!

コイツをッ!!

ハ九寺を!!

お母さんの所に

一体どうやったら

連れていってやれるか

ってー

それだけ

だったろうが!!

最初から―

それだけだった

ろうが!!

僕が

訊きたかったのは!!

解ってるの?

阿良々木くん。

阿良々木暦の

ことじゃない。

あくまでも

八九寺真宵のことだ。

その子ー

そこには

いないのよ。

その子はもう

死んでるの

そこにはいないし

そこにはいないし

どこにもいないのよ。

その子は

怪異に取り憑かれて

いるんじゃなくて

怪異そのもので!

それが

どうした!!

僕が

離れればいい

なんてー

...

違う。

僕はー

離れては

いけないのだ。

あ...

阿良々木さん

...

いた...

痛い...

あの...この方の...

戦場ヶ原さんの

言う通りです.....わたし...

わたしは..

黙ってろ!!

です。

お前には..

聞こえてなかったんだよな

戦場ヶ原!!

じゃあ僕が

言ってやるよ!!

話しかけないでください

わたしはあなたのことが嫌いです。

わかるか?

戦場ヶ原ッ

...

ついてきて欲しくないから

会う人全員にそんな台詞を

言わなきゃいけない奴の

気持ちなんて

頭を

撫でられそうになったら

その手に噛みつかなきゃ

いけない奴の

気持ちなんてー

僕には

わかんねェよ...

でも

でもさ...

僕らも...

同じだろうが..

道に迷って

たった一人で

立ち尽くしている時に

わかった

だから

だから

誰にも頼らない

.....なんて...

言えねぇよ僕は。

お前だって

そうだったろう

戦場ヶ原

ーだから...

こいつが迷い牛か

蝸牛か知らないが...

お前にも

八九寺の母親にも

姿も...匂いすらも

感じとることは

できないんだろうけど

帰るべき

場所を

探す。

ありゃりゃぎ

さん...

コイツを無事に

母親の所まで

送り届けるのが

1僕の役目だ。

だって

自分の家っていうのは

物理的な建造物

というだけの意味じゃ

ないはずだろう。

自分の想いが

宿っている場所だろう。

そう言うと...

思ったわ

忍野さんから

最後の伝言よ

阿良々木くん。

解るかい?

阿良々木くん。

人はさぁ、

結局、自分一人で

助かるしかない。

君がどう足掻いたって

そのコが生き足ったりはしないし、

根っこの問題はそのままさ。

むしろ、君が介入することで

あらぬ方向に

歪むこともありえる。

ネクロネリを

ーって...

僕が何を言ってもさぁ

...全く、

君はまた

甘っちょろいこと

言い始めるんだろうからさ

この懐しい優しい僕がね、

ーうん、今日は特別にね、

うらわき

また伝授してあげるよ

......本当

見透かしてるわよね

この人

何を考えて生きているのか

皆目見当もつかないわ

“裏技”...?

...違うよ、

忍野。

僕は八九寺を

助けようだなんて

大それたことは

考えていない。

ーでも、

どこかにその

助かるための

道っていうのが

存在したとしたら。

できることなら

.....僕が

その道を一緒に

探してあげたいと思うのは...

「いけないことだとは思わない。

ーようやく

実感できたわ。

阿良々木くんのこと。

私、

阿良々木くんのこと、

誤解していたみたい。

いえ、

薄々ー...いえ、

重々、解ってはいた...

ことだったのだけれどもね

キュッ

何が?

キュパ

幻想が消えた

ーって言うのかな、

こういうのは。

阿良々木くん。

ねぇ

阿良々木くん。

......阿良々木くんは

私のささいな失敗から、

あの階段で

阿良々木くんに

先週の月曜日

私の抱えていた問題が

バレちゃってー...

そしたら阿良々木くんは

その日のうちに...

その日のうちに...

即日に。

私に声をかけて

くれたわよね

ひょっとして

ししかしたら

なんだけどさ

ちっ

違う

違う。

戦争はしない

力になれるんじゃ

ないかと思って

正直言うと

私はね、

その行為の〝意味〟を

量りかねていたのよ。

だってそうじゃない?

そんなこと、

阿良々木くんにとって

なんの得にもならないじゃない。

むしろ、

人の口の中を

ホッチキスで

綴じるような女を

助けても

何一ついいことなんて

ありはしないのに。

ひょっとしてー

私だから.....

助けてくれたのかしら?

......って。

でも、

そうじゃなかった。

そうじゃなかったみたい

...単純に

アララギくんは

でもたすける、

だけ

いや...

「なのね

助けるとか...

大げさに言うなよ

僕は何もしてないし...

あの状況なら誰だって...

それに、ほら。

僕はたまたま似たような

悩みを持ってて...

忍野を知ってて

似たような

問題がなくても

―忍野さんを

知らなくても

.....そうかしら。

阿良々木くんは同じことをした

ーんじゃないかしら

忍野さんに聞いた限りだと

何を話した

あの野郎...!!

あることないこと

テキトーに

言い散らしたに

決まってるが。

少なくとも

私は

住宅地図の前にいる姿を

2回ぐらい見た程度で

見知らぬ小学生に

声を掛けようとは思わないわ

そうかな...?

ずっと一人でいると

自分が特別なんじゃないかって

思っちゃうわよね

確かに、一人でいると

その他大勢にはならないもの。

...でも

それは...

なれないだけ。

笑っちゃうわ。

その他

大勢の中に

入れない。

ーだけ。

私の抱えていた問題に

気づいた人は

たくさんいたけれど

ー実のところ、

阿良々木くんみたいな人は

阿良々木くんだけ。

ーだったから

この1週間、

阿良々木くんで

いろんな妄想をしたわ。

どんなッ!?

とても充実した

1週間だったわ。

......

けれども真実は..

ちょっとだけ

違っていたみたい。

じゃあ

行くわよ。

どこに

周辺マック

決まっている

でしょう。

0月一日まで

もちろん、

綱手さんのお家よ。

普良な一市民として

八九寺ちゃんを

送り届けにね

私についてきて

ちょうだい

忍野さんに

伝授された

裏技〟を

披露するわよ。

ーそれと、

阿良々木くん。

え。

ソフフファンの

LOVE

YOU

おめでとう

ございます。

「LOVEYOU

...

buke

はいはい。いいんだ

mono

いいからいいんだけど...はいはい、いいんだよそういえばいいのですが、

...いや、いや...

おーい八九寺

行くぞホラ。

先程

プランコで飛ばした靴が

見当たらないのです。

あー

...

ほらよ

なんでわたしの靴が

阿良々木さんの

リュックの中から

出てくるんですかッ!!!

わたしが言わなきゃ

そのまま持って帰るつもり

だったんじゃないですかッ!!?

人聞きの悪いこと

言うなよ

世の中には

変態がたくさんいるからな

持っていかれないよう

保護していただけだ

その変態って

目の前にいる

迷彩パーカーの

高校生のことなんじゃ

ないでしょうかッ!!

オーイ

戦場ヶ原

一人で行くな

話をそらさないでください

くださいっ

まったくもう!!

わたしが魅力的なのは

当然ですが

まったくもう!!わたしが魅力的なのは当然ですが

整理券を配るので

それからにしてください!!

あのな、

ハ九寺

悪いが僕は

寸足らずには

興味がないんだ

寸足らずッ!?

...なんて侮蔑的な

言葉でしょう..

将来的に

規制されてしまいそうなくらい

酷い言葉です...

人畜さんは本当に酷いです...

では

人チックさんと

言い換えましょう。

人畜さんって...

お前こそ思い出したように

言ってんじゃないよ

むしろ

そっちの方が先に

規制がかかりそう

じゃないか

まるで僕が

人じゃないみたい

じゃないかッ

シャレになってないぞッ

僕たちは

少し

ウキウキしていたの

かもしれない

ここね

着いたわよ。

忍野メメによると。

今回だけ使える

「裏技〟によって

多少の時間は

がかったけれども

公園

直線距離にして

約500mぐらい...

目的地

歩けば10分にも満たない所を1時間以上かかったけれども。

歩けば10分にも満たない所を

1時間以上がかったけれども。

実にあっけなく。

「僕らはあっさりと...

八九寺のメモに書かれていた

住所に辿り着いた。

怪異が幽霊のようなもの

―であった場合

あああっ、ああぁぁぁっ...

...

怪異自体には

経験というものは

蓄積された記憶とか

そこに

在るのは

思いだけ

だから。

無い!

ーらしい。

つまりね、阿良々木くん。

相対性理論的に言えば...

ブラックホールの中ってさ、

周囲とは

時間の流れが違うのよ。

あまりにも重すぎて

自分の運動を

鈍らせてしまうの

時間というのは

空間の変化のこと

だからね

ブラックホールの中心は

外と比較した場合、

ほとんど時間が止まっているの

なぜか

以前、羽川に聞いた...

そんな話を思い出す。

相対的”。

八九寺の肉体が

事故で滅んだ時

名に縛られて

残ってしまった

下のようなもの。

それは重く....重く。

周囲とは隔絶した存在のまま

その場に留まり続ける。

重すぎる思いが

重すぎる思いが

*周囲との不調和〟

つまり

外と中の時間軸の歪みを

生み出す。

誰かが踏み込んで

ハ九寺を見つけるまでは...

いつまでも子供!

ですか

ーならば、

いつまでたっても大人になれない。

八九寺はそこに

存在しないのと同じ。

静止しているに等しい時間の中で、

。ずっと子供のまま!!!

だから、もし生きていれば...

僕や戦場ヶ原よりも

歳上のはずの八九寺には

じゃねわかん...じゃあ

同じです!!

一般的な意味での

段階的記憶はーー無い。

目まぐるしく姿を変えていく

外の世界の記憶は存在しない。

「〝無い〟のだ。

だから。

区画整理によって造られた

新しい道を

八九寺は知らない。

真新しく黒い

アスファルト。

それだけを

阿弥陀籤のように

辿っていけば...

蝸牛の

怪異としての力は

そこまで及ばない。

いや、

及べない。

そんな悪質でもなければ

強力な怪異でもなく大した害もない

というイタズラ。軽い不思議・

7度のおのだそう。

阿良々木くん。

.....ねえ、

阿良々木くん。

人もさ

結構、

そういうものなのかな。

って

だって、知らない人は

存在しない人と

同じことじゃない?

時間は

共有していない

だから、さ。

その人が...

ー誰かが

誰かを

見つけた時に...

無いのと

同じ。

見つけて

くれた時に

ようやく二人の時間が生まれるんだよ。

なぁ...

戦場ヶ原

本当にこの場所で

...間違いないのか

ええ...

間違いないわ。

アリかよ...

こんなのっ......て・。

入っちゃ

Twie-

あれ...

Noadmitt.

考えてみれば

これだけ街並みも

変わっているのに

目的地だけが

何も変わって

いないなんて

区画整理::

ーーそんな

都合のいいことが

あるわけがない。

そりゃ...

...そりゃあさ...

これは予測できたこと...

だったかもしれないが...

ーでも、

少しくらいは

...そこくらいは

せめて。

都合よくいっていい

ところじゃねェのかよ

.....

合無しじゃないか。

迷い牛の

迷い牛の

目的地そのものが

無くなっているというのなら...

世の中はそんな...

うまくいかないもの

なのかよ.....ッ

八九寺はそれこそ、

本当に、無限にぐるぐると

永遠に漂い続けるだけじゃねぇか。

なんて災禍だ

あっ

あっ...

あっ

あっ

あぁぁ

八九寺...

くだゆうご

ただいまッ

帰りましたッ!!

..

僕には...

何も見えなかったけれど。

ーたぶん、

―――たぶん、八九寺はそこに

八九寺はそこに

何かを

見つけたのだろう。

八九寺の

止まっていた時間に

代わって

新しい時間が

始まったのだろう。

彼女..

何か言っていたの?

うん

ただいま

ーって...

...そう...

なんだか

それは

敷地内立大禁止

Noadmitt

とてもいい話のように

思えるわ。

八九寺は

八九寺は―帰った。

ー帰った。

自分の想いの

宿るところに。

無事

僕もそろそろ

家に帰るべき時間だ。

そういえば...

今日は夕飯の当番だった。

お疲れさま、

阿良々木くん。

そこそこ、

カッコよかったわよ。

阿良々木くんにしてはね

何もしてないよ僕は。

......今回働いたのは

むしろ、お前だろ

例の裏技ってのも

王地勘のあるお前じゃなきゃ

できないことだったしな

そうかもしれないけど...

まぁ、いろいろと

別のことでもね...

でも...

母親の家が

更地になっていたのは

驚いたわ

(株)

一人娘があんなことになってしまって

一人娘が

あんなことに

なってしまって

...いたたまれなくなって

引っ越してしまった...と

いうことなのかしらね

どうだろうなぁ...

かも、しれないけど

そもそも母親が

生きてくのか死んでんのか...

それすら判らない:

本当は――

知っていたのかも

しれない

から。

綱手家を襲った

悲劇も。

羽川は。

その後、引っ越して

しまったことも...

八九寺の正体ですらも。

何もかも...

全てを理解していた。

ーの

かもしれない。

ーあんまり、

戦場ヶ原さんに

気を遣わせちゃダメだよ

物事を見透かすという能力なら...

〝あの忍野よりも

上かもしれない奴なのだ。

羽川は。

ありえるんだよ

なぁ...

アイツの場合。

羽川はきっとー

僕のおせっかいの

邪魔をしたくなかった。

そして

八九寺の邪魔も

したくなかった。

もちろん

戦場ヶ原の

邪魔も。

そういう奴だ

......羽川は

アイツは公平なのだ。

誰に対しても。

とことん。

何かが

見えた。

そんな

気がした。

もしかすると

壁1枚向こうに

いるのがもしれない

見えないほどに遠く

隔たれた所に

いるのかもしれない...。

僕は羽川との距離がー

迷路の中でのように

判らないでいたのだ。

ーーでも、

今なら

......解る。

まるで

自分の心の中が

どんどんと

区画整理されて

いくように。

とりあえず

僕の中での

ということは

誰に対しても公平!

誰の側にもいない!

ということだ。

誰の側にもいないー...ということだ。

迷いは

一つの区切りが

ついたのだ

この道の:・

先にいるのはー

ところで

阿良々木くん。

まだ、

返事を聞いて

いないのだけれども?

ちょっと

待てよ

戦場ヶ原

もしかしたらお前

勘違いしてるってことも

ありえるじゃないか。

ああいう状況でさ、

思みたいなものと別の感情を

ごっちゃにしてー...

カンチガイ?

それはひょっとして

危機的状況において

男女は恋愛感情に

陥り易いというー

り橋理論崩壊

人間の理性というものを

完全にないがしろにし、

そういう場合における

その人間の本性が露呈した、仲間同士の

険悪極まりない空気を全く考慮していない、

あの馬鹿げた法則のことを

言っているのかしら。

いや、

そりゃあ

確かに

好きだぁぁ

えーっと、

ええ

今にも落ちそうな

吊り橋の上で

告白するような

人間がいたら

そいつはかなりの

馬鹿だと思うが...

やっぱり

あんまり気分はよくないよ。

恩を売りつけて

付け込んでるみたいでさ

だって、お前も

僕に恩返ししたいって

言ってたろ

あれは―...

□実〟ょ

主導権を握らせて

あげたかったから

阿良々木くんから

告白させようと思って。

.....フリを

してみただけ

え。

愚かな男。

貴重な機会を逃したわね。

私が誰かをたてるなんて

二度とないことなのに。

安心して。

私は実のところ、

そこまで恩を

感じていないわ。

...そうなのですか:

それも...

どうなんだろう!!

だって阿良々木くん。

誰でも助けるんだもの

でも

そっちの方が

私には

いいわ

そうね

例えば

羽川さんを助けてる

阿良々木くんを

横から見ているだけでも

私は

阿良々木くんのことを

特別に感じていたと

思うわよ。

ちょっと大げさな言い方に

なったけれども

強いて言うなら、

阿良々木くん。

私は

阿良々木くんと

話すのが楽しい。

......

だけ。

でも...まだそんなに

話してないだろ

月曜と火曜と

今日、

だけだ。

そうね

だからもっと

話したいのよ。

あなたと。

もっと

たくさんの

時間を

知る

ために。

好きになる

ために。

一目惚れとかー

そういう、

安っぽいものではないわ。

でも、下準備に

時間をかけようと

思うほど、

私は気の長い性格では

ないのよ。

なんていうか

ーー...ええ、

そうね

阿良々木くんを

好きになる努力をしたいって

感じなのかもね。

でも阿良々木さん

わたしたちが持つ

好きっていう感情は

本来すごく

積極的なものでは

ないですか

好きでい続ける

ためにー

頑張る、

.....か。

.....そっか...

そういうのもー

...アリか

私は結構、

欲深いのよ。

どうせなら、

究極以外は

欲しくない。

反省する

ことね

タケの強い女に引っかかったって思って頂戴

誰彼構わず

優しくするから

こんな目に

遭うのよ。

愛情に

飢えている

ちょっと

優しくされたら

誰にでも

なびいちゃう、

惚れっぽい

メンヘル処女に

不幸にも目をつけられて

しまった、と

この申し出を

もし回良々木くんが断ったなら

あなたを殺して

私は逃げるわ。

普通の殺人犯

じゃんッ!!

お前も

死ねよッ

おもしろい

なぁ。

本当に、

こいつは。

じゃあ...

戦場ヶ原、

一つだけ。

僕の方からも

条件というか:

約束してくれないか。

約束して

くれないか

僕のルールで

作った枠なんて

ぬけぬけと侵されて

壊されていく。

見えないものを

見えているフリをしたり、

見えてるものを

見えないフリをしたり、

そういうのはもう、

一切なしだ。

そんな気の遣い方は

やめよう

意見が違ったら話し合おう。

お安い

御用よ。

阿良々木

くん。

一応、

...言葉に

しておいて

くれるかしら。

流行るといいな。

は?

戦場ヶ原

蕩れ。

「4番の

へ続ク

ファンディングファイルスは、ここはここまでアニメーションのファミアニメーションコーニングのファンデータベーションファイルの

真冑を遂に送り届け

ハケモノ

ひたぎの想いを受け止めた暦

ガタリ

Pra

前向きに

踏み出すその

...

また、自宅での

あー、ああ、あ...

...

家この物語はフイクションです。実在の人物・団体・出来事などとは

切関係ありません。

淡収録されていいる表現は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し

コミックス発売当時のまま掲載しています。

化物語(3)

作画真夏

1回原漫

2018年11月1日発行(O)

後行者

漫画発行者発行所

森田浩章

西尾維新しさん

...ちゃん大春維人

>>11:0WSNOWOh!greal208

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