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LaRosetelGrsalles

池田理代子

このばら口

ふむ

サイコの

俺のはち

池田理代

第7巻

外れも美しき愛のちかい

イユのばら

三部会を

ひらかせよう

!!

すべての人民が

祖国フランスの

ために

政治に参加

するのだ

オルレアン公はじめ

おおくの貴族が

われわれの味方

だぞ!!

どこか

悪いのか

ばあや

げんきが

ないな

三部会が

ひらかれないうちは

税金もはらうのを

やめよう!!

そうで

ございますか

だとしたら

きっと

オスカルさまが

お酒ばっかり

めしあがるせいで

ございますよ

カタン!

...!???

ひじょうに

きいたな...

いまの

いやみは

あらら...

いやみだなんて

そんな...

バリが

爆発する...

フランス中が

燃えはじめる...

どろどろした腰が

いまにもいっきに

あふれでそうだ...

やりきれない...

あー

......

あったかいね

ばあやの

胸は...

あったかくて

やわらかくて...

むかしの

まんまだ..

はあっ

19::20

...

23

24

うわっち

まだ

あった!

21:22

...

アンドレ

!!

25―っ

なにを

ぶつぶつ

寡数なんか

やってる!

ばあやが...

ばあやが

たおれて...

おばあ

ちゃん!!

.....!!

お...

は...あ..

う...

うそだ

うそだ

こんなに

きゅうに...

目をあけて

くれよーっ

おばあちゃん

おばあちゃん

ひどいじゃ

ないか

おれにさいごの

わかれもせずに

おれを

ひとりぽっちに

するのかい

おばあ

ちゃ~ん!!

50年下の

ちょっ、お兄

うるさいね

耳もとで

ぎゃーぎゃ!

と!

あたしを

殺す気

かい!?

お...

おばあ

ちゃん!!

だいじょうぶ

か...いま

医者をよびに

やってる...

ごめんね

ばあや...

じぶんのこと

しか考えずに...

じぶんの苦しみで、

心いっぱいで...

あ...あたし

なんかに

お医者さま

を...

ただちょっと

長く生きすぎた

だけでござい

ますよ...

お...

お医者さま

なんぞ...

ちょっと

長く生きすぎた

だけですのに...

アラン・ド・

ソワソン!

アラン・ド・

ソワソンは

きていない

か!?

やはりきょうも

姿を見せて

いないようで

あります

隊長

休暇があけて

もう5日に

なる...

無断で

ゆくえを

くらます

ような男では

ないのに...

よしアンドレ!

馬車の用意と

パリの地理に

くわしい兵士を

数名えらんでくれ

わかった

あ...っと

いいな

こんどは

みすぼらしい

ふつうの馬車だ

あ...あ

もう

こりごりだ

三部会

を!!

フランスは

いまこそ長い

眠りからさめ

古きいまわしき

いっさいのものから

ときはなたれるのだ

ベルナール・

シャトレ...!!

アンシャン・

レジーム

〈古い体制〉は

いままさに

くずれさらんと

している!!

あたらしい

時代がくるぞ

三部会を

!!

われわれ

第三身分の

代表を議会へ

おくろう

ベルナールだ

見ろ

...

あいかわらずだ

見たかあの

きらきらした

眼を

少年のように

紅瀬した

ほおを

あわなくても

わかる...

われわれ

みんなが平等に

くらせる日が

くるのだ

自由

平等

博愛

ロザリーは

きっと

しあわせだ...

ジャン・ジャック・

ルソーのこの

とうとき理想が

実現される日は

近い!!

自由...

平等..

博愛...

自由...

平等...

ここか..

アランの家

なんだか

いような

においだな

あんた...

もしかして

アラン・ド・

ソワソンの

上官かね?

そうだが

じゃあ

アランにねえ

なんとかするように

命令しとくれよ

たまらないじゃ

ないか

このにおい

もうずっと...

アラン・ド・

ソワソン

アラン・ド・

ソワソン!

だれかいないか

あけろ

アラン・ド・

ソワソン!

しかたない

ドアを

けやぶれ

し...しっれい

失礼...

アランの

母上で

あられる

わたしは..

アランは...

!?

うえか!

アランは

どこです!?

アランは

どこにいるの

ですか!?

むく

あー

あ...あ

あ~~

ドアを

やぶれ!!

うっ...

あぐ...

うっぷ...

アラン...

こ...これは...

.....

これは...

ディアンヌ嬢

か......!?

ディアンヌ

か!?

いつから

だ!?

なぜだ

!?

さ...わるな...

アラン

アラーン!!

だれにも

さわらせないぞ

様子が

おかしいぞ...

ディアンヌは

だれにも

さわらせない

ぞ!!

でていけ

ーっ!!

あ...

た...だいちゃう

隊長...

...

正気に

もどったか..

わたしだ

アラン

ディアンヌが

いったい

なにをした...

あ...あんなに

〜あんなにも

しあわせそうに

嫁ぐ日を

指おりかぞえて

いたのに...

あの...

賃族野郎

め!

小金に

目がくらんで..

平民の

金持ちの娘と

結婚して

しまいやがった

...!!

ああ~~っ!!

貴族がなんだ!!

わらわせるな

名まえ

ばっかりの...

金も力も

なにもない

この

みじめったらしさは

どうだ!!

ディアンヌが

なにをした!?

なにをした

なにをした....!?

あは!

1789年

1月1日

きたる5月1日

ベルサイユにおいて

三部会を召集し

開会することを

国王ルイIG世は布告

ただちに

フランス全土にわたって

選挙活動が

開始された

このときから

全ヨーロッパ

全世界の眼は

第一身分〈僧侶〉は308名

第二身分〈貴族〉は285名

第三身分〈平民〉は621名

の議員を

それぞれえらび

三部会におくることとする

三都会が

ひらかれる

ただー点

フランスにむけて

集中される

ことになる

175年ぶりに

フランスの

すべての身分の

代表があつまる

社大な

ドラマが

はじまる...

三部会が

ついに

ひらかれる...

!!

ダグー大佐

かな?

いや

あの足音は

ちがう

あれは...

あれは

アランだ

アンドレ

おまえ...

ずいぶん耳が

よくなったな

ディアンヌの

......?

形見です

隊長に

さしあげられる

ようなものでは

ありませんが

あいつの

髪です...

どうか...

もっててやって

ください...

隊長の...

金髪に

あこがれて

いました

いつも

いつも...

ほんとうに

死の前日まで

隊長のブロンドを

ほめていました

ディアンヌは...

ディアンヌ

は...

でてきて

くれた...!

第15班は

はい日首を

長くして

班長の帰りを

まっていたぞ

オスカルが

じぶんで

よんだのか

!?

じぶんから

...?

なにィ!?

肖像画を

.....?

肖像画を

かかせると

あいつが

いいだしたのか!?

まえはあんなに

青像画のモデルに

なるのがおきらい

だった方が...

心境の変化

...ね...

1枚くらい

ちゃんとした

肖像画があっても

いいだろう

まったく

いったいどういう

心境の変化

でしょうね

とつぜん...

不吉な...

いそがなく

ともいい

ゆっくり

しあげてくれ

ムッシュウ

うふ...ない

長生きは

するもんです

なあ

この年になって

こんなモデルに

めぐりあえるとは

考えてもみな

かったもんね

むかし...

今の国王陛下が

まだ王太子殿下

だったころ...

王太子ご夫妻の

馬車を先導する

近衛隊士のなかに

ひときわ

かがやくような

美少年がいて...

アントワネットさま

とごいっしょに

はじめてバリを

訪問された日に

あたしゃ

しあわせな

しあわせな

夢を見ました

あどけない唇

まだ

すきとおった

サファイヤの

瞳して

えれはそれは

ういういしく

ほおを

紅瀬させ...

なぜか

ひとりだけ少年で...

パリのおかみさん

たちにからかわれ

ながら

お信じ

しれないが

ほんとうに

くださらんかも

あの日の

太陽のように

きらさらきらぎら

かがやいて

いたのですよ

ああ

この少年を

いつか

かきたい

かきたいと...

胸が

高鳴りました

しあわせでした...

そんな日も

あった...

パリの

おうまれ

か?

アラス...!

では...

では...

ロベスビエール

を知って

いるか

...!?

いーえ

あたしゃ

アルトア州の

アラスでさ

弁護士だ

おそらく

こんどの三部会の

議員にも??

立候補している

にちがいない

ロベスビエールをCS-

ごぞんじで?

うわっ

うわっ

見ててください

彼はやりますよ

えーえ!

アルトア州の

いちばん有力な

議員候補でさあ!

きっと

アラスの

平民代表として

彼はベルサイユへ

きますよ

平民代表...

......か..

貴族より財産を

もってる平民も

いるということ

ごぞんじか?

ムッシュウ

ま...へいんん

平民でも

商人なんぞは

だいぶ羽振りが

よろしい

ようで...

最近は

貴族さまも

そういう

金持ちの平民と

結婚なさる方が

おおいとか...

美しい日で

あった

朝から

ベルサイユに

鏡がひびきわたり

新しい

ー789年

5月4日

フランスの歴史を

つげる鐘が

ひびきわたり

よく目の

三部会開会式に

さきだち

ベルサイユの

サン・ルイ教会で

すべての

議員をあつめ

狂厳なミサが

あげられることに

なっていた

教会へむかう

議員たちの

行列をまもるのは

フランス第1連隊

である

フランス衛兵隊と

スイス人近衛連隊

すべての

兵士が持ち場に

つきました

いつでも

ささげ鉢の号令を

おまちできます

ようし!

ご苦労

きゃあひゃん!

美男子の

隊長さん

あたしゃもう

3日も

まえから

ベルサイユに

宿をとって

がんばって

るんだからね

あたしなんか

プロバンスから

はるばる見に

きたんだよ

ねえ行列はまごか

まだかい?

アンドレ

ん?

あの窓...

ああ

おさないで

おさないで

あの窓に

ルイ・ジョゼフ殿下が

おみえだ

けさ

ムードンから

ベルサイユへ

うつられた

この

かがやかしい

歴史の日を

瀕死の眼で

しかと

見つめておられる

はずだ...

ぼくが...

やがて

おさめるはずの

フランスの...

あなたが

すき...

アンドレ

わたしは

王妃に

なりそこ

なったぞ

にいさま

いってきまーす

...

ぼく

かあさまと

いっしょの馬車で

行進するんだよ

ルイ・

シャルル...

いって

おいで

しっかりと

.....

しっかりと

見てくるん

だよ

ぼくの

かわりだ

ねえさまと

バルコニーで

見ている

からね

もしかしたら

.....

こんどはきみが

フランス王太子に

なるのだから

...

ジョゼフ

いって

きますよ

苦しくなったら

すぐに

ランバール公夫人

にいうのですよ

オスカルは

あのあたり

かしら.....

フランス術兵の

ぼうしが光ってる...

剣をぬいて

指揮をとっている

かしら...

先頭は...

黒い服

黒絹のマントで

身をつつんだ

第三身分(平民)の

議員621名

あとにつづく

貴族議員の

きらびやかさが

かえって

しらじらしく

人々の眼に

うつった

アルトア州代表

マクシミリアン・

ド・ロベスピエール

31歳

フランスの

未来の

支配者である

ミラボー

伯だ!

ミラボー伯が

ほら!

平民議員の

中に

あの人

貴族のくせに

平民として

当選したん

だってさ!

ミラボー伯

ばんざい

ブロバンス州代表

オノレ・ガブリエル・

ド・ミラボー伯爵

40歳

貴族ながら

平民代表として

三部会にでる

ミラボー伯

ばんざい!

酒と女と

借金で

おぼれていた

放蕩児が

出世した

ものだ

平民代表か

2000人の

きらびやかな

行列が

サン・ルイ教会へ

すいこまれて

いった...

ルイ・ジョゼフ

殿下!?

王子さま

はあ

苦...し...

い...

はあ

たいへんです

お医者さま!

王太子

殿下!

殿下

ムードンへ

馬車の

用意を!

さようなら

さようなら!!

わがベルサイユ

アポロンの泉よ

ネプチューンの泉は

プチ・トリアノン・

宮よ

ぼくを

はぐくんだ

やさしいことった

子守歌

ぼくは

もう

もどって

きません

あ...あ!!

さようなら

わが

ベルサイユ...!!

なっかしい

近術連隊長

あすは

いよいよ

三部会

開会の日で

あった

ー789年

5月5日

ムードンからの

使いはまだ

きませんか

王子は...

ジョゼフの

ぐあいは

どんなふうか

王后陛下

開会式が

はじまります

いまは王子さまの

ことはお考え

なさいますな

ロテル・デ・ムニュの

大広間において

三部会の

開会式が

挙行された

のれかかかわかり

フランス女王

としての義務が

まっております

国王陛下

おなりで

ございます

国王

ばんざい

!!

フランス

ばんざい

国王

ばんざい

フランス

ばんざい

国王

ばんざあい

!!

王后陛下

おなりで

ございます

あの...

...

マリー・

アントワネット

のためには

あがらな

かった

賞族議員席

からさえ

かっさいひとつ

拍手ひとつ

フランスの

全国民が

攻撃し

悩悪していた

のは

国王でもなく

王室そのもの

でもなく...

ただひとり

王后

マリー・アントワネット

なのだということを

こおりつくような

沈黙の中で

彼女は

さとった

いつかなく...

ただかいか

はじまる...

こんなに見えること...

それはそれぞれの

ですから

もはや

にげかくれ

することは

できない

真に真に

この生命を

かけて...

生涯をかけての

たたかいが

はじまる...

おまもり

ください

おかあさま

...

偉大なる

マリア・

テレジア

...!

三部会は

はじめから

僧侶・貴族

代表とかんだか

平民代表との

はげしい

争いによって

森をあけた

アラスのロベス

ビエール議員が

きょうはじめて

演説したぞ

やっちゃん

う...ここ..

ミラボー伯は

どうだった

おっと

そのまえに

ちゃんと

情報提供料

10スウはらって

もらおう

こらあッ

なーにを

くっちゃべって

おるか!!

かってに

もち場を

はなれるな

ところで...

ミラボー伯の

演説は

どうだった?

は...は...

はいっ

いちばん迫力が

ありまして...

そうか

とうぶんはうた

交替のときも

武装したままで

いるように!

あーっ

あーっ

このやろーっ

まるで

カミナリ

みたいで...

隊長だけ

タダかよ

!?

つかれた...

あれから

1か月近く

休みなしだ...

身分差別

反対ーっ

!!

ジョゼフ

...ぶっ

はあ

お...とう

さま..

はあ

おかあ

さ...ま..

ジョゼフ

.....

おいそがしい

のに...に

まい日...

ごめんな

さ...い...

わたしの

ジョゼフ

ああ

そんな眼を

しないで

三部会は

...まだ

あれてる...

...の...?

議員たちが

仲よく話しあい

できない...って...

ジョゼフ

あなたが

そんな心配を

しなくても

いいのですよ

けさは

ちゃんとスープを

のみましたか?

おかあさま...

きれいでした

よ...

行列のとき...

もいちど

ベルサイユに

かえり...た...い..

ジョゼフ

!!

ジョゼフ

しっかり

しなさい

!!

かあさまを

おいていか

ないで!!

ああ

神さま!!

6月2日

午後10時

ノートル・ダム寺院の

鍵が重々しく

なりわたる

きとく状態となった

ルイ・ショゼフ王子の

ための

40時間の祈りが

はじまった

アンドレ...

ムードンへ

いきたい...!

いますぐ

とんでいきたい

あの

ちいさな

弱々しいお体で9年

生命のたたかいを

たったひとり

たたかっておられる

殿下の枕べで

せめて

剣をささげ

たっていて

さしあげ

たい...

神よ!!

うばい

たもうな!!

やがてこの国の

王となる

美しきちゃん

少年の

おん年わずか8歳にも

みちたまわぬものを!!

王后陛下

どうか...

すこしは

お休みに

ならないと

お体が...

おねがいだから

このまま

いさせて!

むすこのそばに

いさせて!

...かあ...さ

ま..

ママン...レーヌ...

ここに

いますよ

ジョゼフ

ジョゼフ

はあ

おとうさま

...は...?

はあ

ああ...

おとうさまは

三部会のことで

ベルサイユを

はなれることが

おできになれ

なくて...

そ...う...

.....

苦しいのですか

ジョゼフ!?

ああどんなにか

があさまがかわって

あげられたら...

おかあ...さ...ま..

ごめんなさい

元気になれ...なく

て.....

ごめん...

なさ...い..

マリー・テレーズ

ねえさま...

ルイ・シャルル...

いつ...も..

おとうさまと

おかあさまを

ひとりじめ:して

ごめ...ん

なさ...い..

いっしゅん...

とおい日々を

おうように

王子の瞳は

成空にむけて

明るくかがやいた

ぼく...

の...

6月4日

午前ー時

第1王子

ルイ・ショゼフ

グザビエ

あまりにも

美しく聡明で

あったがゆえに

あまりにも深く

神に愛でられ

...

わずか

7歳と8か月の

みじかく悲しい

生涯であった...

ジョゼフ

!!

ジョゼフ!!

わたしの

ジョゼフ!!

かあさまを

おいていくの!?

まだなにも

おぼえて

いない.....!

あなたの..

王后陛下

ベルサイユへ

おもどりを

金色のまき毛も

やわらかな

ほほも

まあるい唇も...

まだおぼえて

いません!!

おぼえて

いませんよ

王后陛下

それなのに

いってしまう

の!?

かあさまを

ひとり

おいて...!?

お...お!!

ひとり

おいて...

ジョゼフ

ジョゼフ

ジョゼフ

いって

しまわれた

のか

ただひとりで...!

あなたの

フランスが...

あなたの

フランスが

新しく

生まれかわるのを

見とどけもせず

いって

しまわれる

のか!!

殿下...

お...お...

ルイ...

ジョゼフ

殿下...!!

なんですって

...?!?

はい

ルイ・ジョゼフ

王子さまの

お葬式を

おだし

しようにも

お金が...

国庫は

からっぽで

予算が...

王太子の

お葬式をだす

お金さえ

ない...と...

いうの

ですか...?

で...では

しかたが

ない

宮殿にある

銀の食器や

場台を

売りはらって

はっ

かしこまり

ました

お金が..

ない...!?

一国の王子が

なくなったと

いうのに

お葬式を...

お葬式をたす

お金さえ

わたしたちには

ない...なんて...

ばかな...!

そ...んな...

国王に...女王に...

お金がないなんて...!

ぜいたくを

してきた

からだと

いうの...?

ベルタン嬢の

ドレスや

ポリニャック伯

夫人や

小トリアノンや

舞踊会や

オペラや

「ダイヤモンドの

アクセサリー

競馬や

賭博...

みんな

みんな...

あ...

これは

いままでの

ぜいたくの

むくいだと

いうの...!?

では...

では

わたしが

いままで

してきたことを

ひとつひとっ...

これから

つぐなって

いかなくては

ならないの

だろうか...

第1王子の

死によって

弟である

第2王子

ルイ・シャルル

王太子殿下の

称号を受く

なにもかも...

すでに

おそすぎたの

だろうか...

ノルマンディー公

ルイ・シャルル・

カペー

4歳

顔色が

お悪いです

なあ...

こまったな

このまえの

かがやくような

白い肌の色が

.....

きょうは

なぜか

つやをなくして

くすんでて...

この

へっぽこ

両家!!

しゅわっち

オスカルさまに

ケチをつける

気かい!?

へ...へ...へ.

へっぽこ画家、

ですと!?

げ...芸術家は

デリケート

なのですぞ

よくも

なんだって!?

このド近眼の

やまあらし

この

くされ

ババア

老眼の

へちゃ

むくれー

......!?

ロベスピエールが

三部会で

はじめて演説を

したぞ

いまはいい

無名でも...

いまにきっと

ミラボー伯

なんかより

有名になります

ロベスピエールは

まずしい

民衆の

ことだけしか

考えてない

ような

男です..

正しい裁判しか

ひきうけないし

金のない者には

弁護料を

とるかわりに

じぶんの金を

あたえるような...

三部会は

他呂

貴族

平民の

3つの身分が

そんな

男です..

おのおの

べつべつの部屋で

討議を

おこなっており...

したがって

いつまで

たっても

話しあいは

すすまず

対立は

とけるはずも

なかった

しょくん

われわれは

全フランスの

96バーセントを

しめる

平民の代表だ

したがって

われわれこそが

真のフランス

国民の代表で

あるといえる

ほかのふたつの

身分の

議員に

われわれ

平民議員と

手をくむよう

よびかけよう!

だれだ

あの昼父の

あがらん

男は?

アルトア州

代表の

ロベスピエール

議員だ

ふむ..

まだ

若いな

なかなかの

きれ者だと

いううわさだぞ

演説も

まとまりが

ないし...

だが...

おそろしく

するどい...!

ただいまの

ロベスピエール

議員の提案を

支持する!!

ミラボー伯が

支持したぞ

...

ようし!

わたしも

ロベスビエール

くんに

賛成だ!!

わたしも

支持する

ぞ!

果議

なーし!!

僧侶と

貴族の議員に

われら

平民議員と

手をくむよう

よびかけよう

!!

とっとこ

国王陛下

どちらへ

いかれます

!?

あ...あの

か...かじ場

へ...

まだ

つくりかけの

錠まえが

のこってて...

ガマン先生も

まってるし...

ふーっ!!

じょーだんでは

ありませんぞ

じょーまえ

どころでは

ございませんで

しょーが!!

よろしゅう

ございますが

王制の危機

なのですぞ!!

平民議員

どもの

よびかけに

こたえて

なんと!

100名もの

僧侶議員が

平民に合流

したのですぞ!!

し...

し...しかしガマン先生が

先生が...

いいですか

陛下

もう

話しあいだの

議会だのと

きれいごとを

いってる

ばあいでは

ありません

こうなったら

いつでも

力ずくで入った

三部会を

解散させ

られるよう

軍隊を

あつめて

おかねば

なりません

われわれと

いれちがいに

休暇にはいる

はずだった

隊が

休暇

とりやめに

なったそうだ

会議場の

まわりの警備を

ふやせとの命令だ

まったく!

つかれ...た.

あ...

そうだって

貸族議員の

中でも

・ファイ

エット後や

オルレアン公の

グループが

平民に合流

かわい

そうに...

つかれきって

いるのか...

女の身で

なぜこうまで..

アンドレ..

もう...

どこへも

嫁がないぞ

......しょ

一生...

6月17日

平民議員たちは

一部の

貴族・僧侶議員の

合流に力をえ

国民議会!!

(アッサンプレ

ナシオナール/

独自にこくん

・国民議会”と

名のることを

決議した

祖国フランスの

Bバーセントの

人民を代表

するがゆえの

かがやかしい

名称であった!

いいか...

ヤジ馬を

会議場内に

いれるな

中は

そうとうな

果奮状態だ

群衆を

いれたら

大混乱になる

ぞ!

国民議会

ばんざい

アンドレ

お...え!

女だ...

国民議会

ばんざあい!!

男装を

した女が

いるぞ!

すごいぴじゃ

美人だ

あはん

おまえの

ほうが

ずっと美人だ

ことしは

農村では

凶作に

なるかも

しれないぞ

あ...

ダグー大佐

あとで

わたしの部屋に

うわー

ぬれねずみだ

まったく

いやな天気が

っづく

ぶ...

無礼者

ーっ!!

し...し...

司令官室を

なんと心えて

おるかーっ

隊長?

あ...

あの胸に...

わたしは...

わたしは

いままで

へいきで...

へいきで顔を

うずめて

きたのか...

あの胸に...

ただちに

三部会の

会議場の入口を

閉鎖する

ように

国王陛下の

ご命令だ

ジャルジェ准将

ええっ!?

なんと

おおせ

られた...?

そ...そんな

ことをしては

議員たちが

会議場へ

はいれないでは

ありませんか...!

さよう!

なにやら

よからぬ

たくらみを

はじめている

平民議員どもを

しめだす...

それが

ねらい

か...彼らは...

誠員たちは...

フランス国民が

選挙によって

えらんだ

正当な国民の

代表です

そのような

侮辱は

ゆるされ

ません

わが

フランス衛兵隊は

議員たちを

身分の

いかんに

よらず...

まもる役目を

おおせつかって

いたはずです

だいたんな

口をきくように

なったな

ジャルジェ准将

あとで

報告を

きく!

じぶんの

身分をわすれた

わけでは

なかろう

国王陛下の

ご命令だと

いうことを

わすれるな!

ブイエ

将軍!!

ハッ

オスカル

...

こんちき

しょう!!

ちきしょう...

兵士たちに

わたしから

そんな命令を

あたえろと

いうのか!?

あーっ

兵隊が

会議場の

入口を閉鎖

してるぞ!

議員たちが

はいれない

じゃないか!!

おれたちの

代表を

しめだす

気か!?

ひっこめ

フランス術兵

!?

平民議員は

おまえたちの

代表でも

あるんだぞ

へいきなのか!?

はずかしく

ないのか

フランス術兵

!!

おまえたちの

手で

おまえたちの

代表を汚して

るんだぞ!!

やめろ

兵隊

祖国の人民に

えらばれた

代表を

このように

わたしは

ふみにじって

いる...

ひっこめ

あ!

ふみにじって

いる...

みじめ...だ

みじめだ...!!

6月20日朝

あっ!!

見ろ

入口が...

会議場が

閉鎖されて

しまってる

ぞ...!

なんて

ひどいこと

を.....

どうなるんだ

われわれは

中へはいれない

じゃないか

ハッ

貴族がわの

しわざだな

ちくしょう...

貧しい生活の中から馬車代さえも借金して...

貧しい

生活の中から

馬車代さえも

借金して...

国民のため

に...

国民の代表

として...

遠い地方から

このベルサイユに

やってきたのに..

ぼくは...

ぼくらは...

しかたない...

ジュー・ド・ポーム

〈ボーム球戯場〉に

あつまろう

あそこなら

じゅうぶん

広いし...

ジュー・ド・

ボーム!?

«シュー・ド・ボーム

本来は。手のひら遊び。の意味

室内で手のひらでボールを打ちあう

競技で、やがてラケットを使用する

ようになった

テニスの前身である

当時たいへん流行し各地に

球戯場がもうけられており

プロの選手もいたほどであった

よし!

いそごう

ジュー・ド・

ポームに

あつまれ

平民議員

しょくん!!

貴族がわの

いやがらせに

なぞ

屈服するな!!

しょくん...

見ただろう

われわれは

会議場を

おいだされた

これが国王と貴族の本心だ

フランス国民が

えらんだ

正当な代表で

ある

われわれを

ふみにじった

!!

だが

どのような

力をもってしても

われら

国民議会を

解散させることは

できない

解散は

させない

だんじて!!

まけては

ならない

われわれを

えらんでくれた

国民のために!!

しょくん!!

いまここで

われらの心臓を

手を声を

ひとつにして

誓おう!!

われらが

永遠に

ひとつで

あることを

けっして

まけない

ことを!

憲法が

制定される

までは

けっして解散

しないことを!!

感激と

かたい決意にみちた

シュー・ド・ボームの誓い

〈またはテニスコートの誓い〉

見えるかい

見えるかい

!?

誓おう!!

この生命に

かけて!!

わーっ

おすな

おすなって

のに!!

見知らぬ

どうしたった

平民の議員たちは

ここに

心をひとつにして

いだきあい

国民のために

たたかうことを

永遠に

誓いあった

てめー

けつ

ひっこめろ

国民議会

ばんざあい

!!

わからな...い..

なぜ

あのように

燃えることが

できる......

ふまれても

ふまれても

なぜ

かれらは

あのように

力強く

燃えあがる......!?

いちばん力弱き

身分で

あるはずの

かれらが...!

砲兵隊の

将校か...

氏名と

官名を

名のり

たまえ

ラ・フェール

砲兵連隊づき

少尉

ナポレオン

ボナバルト

ナポレオン・

ボナバルト

...

ラ・フェール

砲兵連隊は

たしか...

オーソンヌに

駐とん中のはず

だが

オスカル

オスカル

どうした

オスカル!

ナポレオン・

ボナパルト...

見たか

あの眼を...

あの眼を!

あれは

鷲の眼だ......

帝王の眼だ!

人のからだの

奥底まで

永久に凍らせて

しまいそうな...

ナポレオン...

ボナバルト...

おぼえて

おこう

のちに

フランス皇帝と

なる

英雄

ナボレオンは

なーな!

このとき

やがて

20歳を

むかえ

ようと

していた

混乱した状態を

いっきに解決

しようと

国王は

3つの身分の

議員たちを

ふたたび一堂に

あつめた

それは

6月23日

さあ

はやく会議場に

おはいり

ください

しのつく雨が

黒い空から

ふりつづける。

日であった

はやく

はやく

なんで

平民議員だけ

中へはいれ

ないんだ!?

見ろ

びしょぬれ

じゃないか

坊主と

貴族だけ

正面玄関から

はいれて

おれたちの代表は

はいれないのか!?

そ...そう

だよ

あんまりじゃ

ないか

お...おれたち

の.....

おれたちの

代表なん

だぞ...

ドルー・

ブレゼ候!

なぜ

平民議員を

中に

いれない

!?

正面玄関から

はいれるのは

僧侶と貴族

だけだ

きみには

見えないのか!?

議員たちが

あんなに

びしょぬれに

なっているじゃ

ないか!!

平民どもは

裏口へ

まわってもらう

なんだって

かれらは

れっきとした

フランス国民の

代表なんだぞ

...

わたしは

命令されたとおり

やっているだけだ

ジャルジェ准将

きみは

それでへいき

なのか!?

ああやって

どしゃ降りの中に

国民の代表を

立たせつづけて

へいきなのか!?

なんとも

思わない

のか!?

なっ...

なにを

する!?

はなしたまえ

ジャルジェくん

ロベス

ビエール...!

ぼくらは

ぬれることなど

なんとも

思わない

雨など

すこしも

つめたくはない

ぼくらの情熱は

雨にも嵐にも

勝って熱い

国民にえらばれて

ここにあるのだ

というほこりは

どのような侮辱にも

どのようなしうちにも

ゆるぎはしない

ああ...!

きみに

わかるだろうが

ぼくらが

どれほど

燃えているか...

ぼくの心臓が

どれほど

ひとつになり

はげしく紅く

燃えあがって

いるか...!!

わかって

もらえる

だろうか!?

ふん!

ひどいよ

ひどいよ...

お...

おれたちの

代表なのに...

アラン...

おれたちの

代表なの

に...

ドルー・

プレゼの

やつ...

アラン...

アラン...

ぶった

ぎって

やる!!

ばか!!

どこへいく

なにをする

気だ!?

アラー

アラン

まて!!

むちゃなことを

するんじゃない

まて!!

ばかっ!!

無意味な

ことは

やめるん

だ!!

よ..

よけいな

..

あ...

あ...

は...な...

お...まえも...

か...

おまえもか

アラン...!!

むくわれぬ愛に

これからじっと...

長いときのいとなみを

たえるの...か...

よろしい

ですね

国王陛下

しゃきっと

なさって

平民議員どもは

ばかと

むほん人の

あつまりです

陛下の

権力と威厳で

こーでも

国民議会を

解散させて

くださいませ

どーでも

え~~~

あっか

平民議員

しょくん

余は...

よ...余は...

よよ...よ...

陛下

しっかり!

もーっ

よ...余は

三部会を

ひらいたのであって

こ...国民議会

などというものを

ひらいたのでは

ないので

あって...

し...し...

したがって

しょくんは

ただちに

国民議会を

解散し

もとのとおり

三部会に

もどって

み...身分別に

討議を

するように

退場!

平民どもは

退場しない

つもりだぞ

退場する

ようにとの

国王陛下の

ご命令が

きこえません

でしたか

ドルー・

プレゼ候

われわれは

王の命令に

したがうことは

できない

いって国王に

つげるがいい

!!

われらは

人民の意志に

したがって

ここにとどまる

のだ

われわれを

ここからうごかす

ことができるのは

銃剣の力

のみ!!

軍隊の力

のみだ!!

む...

むほん人

ども...

えっ!?

兵士をただちに

会議場へ侵入

させ

いすわっている

平民議員どもを

力ずくでおっぱらう

ように!

ジャルジェ

准将?

で...

できま...

せ...ん...

できま

せん!!

軍隊とは...

国民を

まもるための

ものであって

国民をまるるためのものであって......二国民に妹をむけるだめのわのではございません!

こ...国民に

銃をむける

ためのものでは

ございません...

軍隊とは

国民を...

むほん人だ

逮捕しろ

わたしが

兵士たちに

直接命令を

あたえる

さたがあるまで

この部屋から

1歩もだすな!

ジャルジェ

准将...

なぜ...

では

兵士しょくん

きみたちは

ただちに

会議場へ侵入し

武力をもって

平民議員どもを

おいたすように!

い...

いやだ...!

そ...そんな

こと...

で...でき...でき

できるもん

か...

いやだ!

おれたちの

代表に銃を

むけるなんて

.....

いやだよ

班長

アラン

...

そんなこと

できないよう

アラン

アラン...!

きいての

とおりだ

フイエ将軍

どの!!

第1班は

命令にしたがう

ことをことわる!!

班長アラン・ド・ソワソン

ソワソンじゃない

以下11名

う...

う...ぬ...

第1班全員を

逮捕せよ!!

みせしめのため

銃殺にしてやる

手に

ナワをかけ

ただちに

アベイ牢獄へ

おくれ!!

あっ

ジャルジェ

准将!

ジャルジェ

准将

な...なにを..

はなせっ

!!

ええい

くそっ!!

アラン!

ラサール

ジュール

ピエール

ジャン!

フランソワ

た...

隊長!!

どこへ

つれて

いく気だ!?

わ...わたしの

部下を...

わたしの

部下だ!!

わたしが

この手で

こ...この体で

直接調練した

兵士たちだ!!

わたしの

ありったけを

ぶつけて

すっぱだかの

心で

とびこんで

ああ!!

心のありったけを

ぶつけて!!

よろこびも

苦しみも

悲しみも

すべてを...

すべてを

ともにして

きた

わたしの

兵士たちだ

わたしの

部下だ!

わたしの

部下だ!!

隊長!!

まっていろ

たすけだして

やる!

隊長

~~~ッ!!

かならず

かならず

すぐに

たすけだして

やるぞ!!

まっていろ!!

かならず...

中で

なにがおこったのか

知る術もなく

司令官室の

ドアのまえに

アンドレはただ

不安な胸をおさえ

たちつくしていた...

隊長

~~

~~~ッ!!

隊長が

隊長なら

部下も

部下だ

まったく!

よくしこんで

あるものだわい

どこへ

やったのです

わたくしの

部下を!?

どこへつれて

いかれた

のか!?

じぶんの首が

あぶないときに

部下の心配か

こんごの

見せしめのため

兵士12名

全員を

銃殺の刑に

処す

銃殺!!

国王陛下から

処分をもうし

わたされるまで

きみの

宝務証書を

とりあげる

軍務証書

を.....

安心したまえ

ジャルジェ准将

いまごろは

かわりに近衛兵が

ベルサイユ宮から

会議場へ出発

しているはずだ

あっ!!

ど...どこへ

いかれます

ジャルジェ准将

!?

とおせ!!

きみたちに

すこしでも良心が

あるのなら

ジャルジェ

准将!

はなさ

ないか!!

あとで

ぶったぎるぞ

そこを

どけ!!

ええい

なにをぼやぼや

している!!

とりおさえろ

は...

はい...

アンドレ

そこに

いるか!?

アンドレ

あけて

くれ!!

のがすな

しっかり

おさえろ!!

このドアを

あけてくれ

アンドレ

アンドレ

きこえるが

アンドレ!!

わっ!!

オスカル!?

剣を

かりるぞ

ついて

こい!!

のがすな

のがすな

おえーっ

!!

むほん人だ

とらえろ!!

たいへんだ

近衛兵が

こっちへ

むかってるぞ

!!

われわれを

武力で

おいちらす

気だぞ!!

ここに

いたまえ

平民議員

しょくん!

貴族の

中にも

きみたちの

みかたは

いるぞ!!

ラ・ファイエット

僕!!

剣をとり

ラ・ファイエット候に

つづくのは

クリヨン兄弟

ダンドレ

ラ・ロシュフーコー公開

リアンクール公爵

その他数名

しまー

とまれあえへい

近衛兵

きみたちは

祖国の代表に

銃をむける

のか!?

道を

あけられよ

ラ・ファイエット

僕!

われわれは

貴族には

手だしは

しない

平民議員にも

指1本

ふれさせない

ぞ!!

この剣にかけて

きみたちを

とおさない!!

おねがいです

おどきください

ラ・ファイエット

僕!

ひけ

ひけーい

!!

これからさきは

1歩も

とおさん!!

オスカル・

フランソワ・ド・

ジャルジェ准将

...!!

オスカル

さま..

ジェローデル

わたしの剣を

うける勇気が

あるか!?

近衛隊の

しょくん!!

わたしの胸を

砲弾で

つらぬく勇気が

あるか!?

さあ

撃て!!

武器ももたない

平民議員に

手をだすと

いうのなら

わたしの

屍を

こえていけ!!

わたしの血で

紅に

そまっていけ!!

撃て!!

...マドモ

アゼル..

剣を

おおさめ

ください...

剣をおおさめください...

もと近衛隊長で

あられたあなたを

どうして

撃つことが

できるで

しょうか

あなたのまえで

どうしてェッ

武器ももたぬ者に

武力をくわえる

ひきょう者に

なれるでしょうか

彼らが

武器を

とる日まで...

その日まで

まちましょう

退却!!

あ...あ

きみは

知りたまわずや

御身が血に

御身が血に

御身が血に紅く

そまらんよりは

よし

むほん人となりて

断頭台に

たたん

わが

シルフィード

勲章と

階級章を

はずし

そこへ

なおれ!!

国王陛下から

正式な

処分決定が

あるまで

はすしません

処分など

まつまでも

ない!!

この

むほん人

が!!

いいか

きけ!

たとえすべての

貴族が

王室をみすてて

平民にみかた

しようとも

この

ジャルジェ家は...

このジャルジェ

家だけは

最後まで陛下に

忠誠をつくし

王家をおまもり

するはずだった

のだ!

この家から

うらぎり者を

だすわけには

いかん

父が

この手で

成敗してやる

うっ...!

はなせ...

アンドレ

はなしま

せん...

もういちど

いう...

はなせといって

いるのだ

はなしま

せん!

では

おまえも

きる!!

けっこう!!

けれど

そのまえに

だんなさま

あなたを

さし

オスカルをつれて

にげます...

...それが...

...

おまえの

気持ちか...

...???...??

ばかめ...

が...

身分のちがいを

こえるものが

あると思う

のか

...はい...

はい...

貴族の

結婚には

国王陛下の

許可がいる

知っています

知って

います!!

結婚など

のぞんでは

おりません

ただ...

ただ...

わたくしの命など

10あってもたりは

いたすまいが

なにとぞ...

なにとぞ

オスカルの

命と

ひきかえに

わたくしを...

おまえを

殺せば...

ばあやも

生きては

いまい...

知能犯め...

...

オスカル

王后陛下からの

おたっしだ

軍務証書をとりに

宮廷へ

うかがうように

わかったか!?

処分は

なしとの

おことはた

アンドレ...

わたしは

無力だ...

部下をまもって

やることさえ

できなかった

アントワネットさまの。

おなさけで

処分をまぬがれ

おまえの力で

父上の刃を

のがれ

...愛して

い...る...

わたしは

無力だ...!

見ただろう

ひとりでは

なにもできない

わたしの存在など

巨大な歴史の

歯車のまえには

無にもひとしい

だれかに

すがりたい

ささえられたいと...

そんな心のあまえを、

いつもじぶんに

ゆるしている

人間だ

それでも

愛しているか!?

愛して

くれているか!?

生涯かけて

わたし

ひとりか!?

わたしだけを

一生涯

愛しぬくと

ちかうか!?

ちかうか!?

アンドレ...!!

千のちかいが

いるか

万のちかいが

ほしいか

おれのことばは

ただひとつだ

あ...あ

絶えいるばかりに

胸ふるわせ

はてしないときを

家に

ほのほのと

息づいて

きたもの

ときに燃え

ときに眼とじ

命かけた

ただひとつのことばを

もういちど

いえと

いうのか

愛して

いる...

生まれてきて

...よかった.....

見はてぬ

夢よ

永遠にこおりつきが

セビア色の

化石ともなれ

わたしの

知っている唇は

すうように

しっとりと

わたしの唇を

おしつつみ

しのびこみ

熱っぽくて

弾力があって

わたしの

知っている

くちづけは...

生まれてきて

よかった...!!

「ルサイユのばら、第7巻一完、

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快適読書生活

電子書籍版

ベルサイ、

イユのばら

池田理代子

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