Quick Edit

Advanced settings

LaRosetelGrsalles

池田理代子

ばら図

ベルサイエットと

糖囲速代子

第8巻みずから

...いいみずからの選んだ道を

ルサイ、

イユのばら

アンドレ

見つからない

ように

馬車の用意を

してくれ

この

くらやみを

!?

ロザリーの

ところへ

いく

時間がないんだ

ベルナールに

あわわは

ならん

くらやみ

だから!

わ...

わかった

アベイ牢獄から

アランたちを

すくいだすのだ

いそいでくれ

アンドレ

...

すぐに

したくする

おりてこい

は...はい

いま

あけます

や...あ

ロザリー

オ...

オ...

オ...

オ...

あ...あ

また!

そんな

でっかい

目をして

あいかわらず

泣き虫だね

ん?

いくつに

なっても

オスカルさま

オスカルさま

オスカルさま!

おあい

したかった...

なつかしい...

オスカルさまの

かおりが

します...

あのね

ロザリー

おまえの

亭主は

あちら

たのむ

ベルナール

おまえになら

市民を

あつめられる

だろう

なんだとオ!?

ア:アベイ牢獄

を!?

わたしの部下

12名を牢から

すくいたして

ほしい

...いっ

までだ...?

待てない!

銃殺にされて

しまうんだ

そのまま

暴動に

なったら...

どうする?

どんな方法

でもいい!

市民を

あつめて

くれ!

責任は

とる!

...よし!

あすの朝

バレ・ロワイヤル

広場で

市民によびかけの

演説をしてみよう

たのむ

ベルナール!

すべての責任は

わたしがとる

そうだ

...!

ロベスピエールに

あったか?

ふふ

ふっふ......

おまえには

借りがある

ジャルジェ准将

ああ

そうか

彼の演説は

ぜんぶ

おれの新聞に

のせているぞ

ルイ・ル・グラン

学院の同級生だ

彼はおれたちの

誇りだ

彼の強さは

真理の力の

強さだ

...

彼の演説を

ようく

聞いておけ

貧しいみんな?

民衆のために

すべてを

ささげようとする

あの姿に

感動しないものは

いない

いつか

ロベスピエールが

フランスを救う

うわッ!!

ビストルを

こっちへよこし

たまえ!

使いなれない

ものを持つと

けがをするぞ

フロレル!!

いつかの女...

フロレル

このばか!!

なにをする

気だ!?

あ...あ

ごめんなさい

ぼくを遠捕しに

きたのかと思った

すすまなかった

紹介しよう

おれの遠縁に

あたる男だ

ルイ・アントワーヌ

レオン・フロレル・ド・

サン・ジュスト

お...!!

男...!?

花のサン・ジュスト

くん

ドクエする彼氏。

なぜか

おたずね者

なんちゅう

長ったらしい名まえの...

なんちゅう

なまめかしい

あはん...

あはんじゃ

ないっ!!

いっ...家出を

してきたかと思えば

あんないかがわしい

エロ本書いて

この不良資年

見ろ!

たちまち

発禁処分で

おたずね者だ

エ...エ...

エロ本

だって!?

ぼくの

“オルガン”を...

あ...あの

芸術作品を...

“オルガン”の

作者か!?

ロベスピエールを

かぎりなく

尊敬し

ルイ・アントワーヌ

レオン・フロレル・ド・

サン・ジュスト

22歳

氷の美貌とかいてっ

鋭い冷徹な

革命活動ゆえに

死の大天使〟と

おそれられ

26歳の若さで

ロベスピエールとともに

断頭台の露と消えた

サン・ジュストであった

ではベルナール

たのんだぞ

あすだな

ん!?

このフランスを

たちさって

どこか

外国へいけ

オスカル・

フランソワ

それ...は

...!?

できるだけ

早いうちが

いい

外国へ

いけ

いまは

それだけしか

いえん

このフランスに

なにがあると

いうのなら

わたしは

祖国と心中

するぞ

どういう

意味かは

知らんが...

オスカルさま

なにを

している

あ...

オスカル

さまが...

おやすみにも

ならず

お食事も

めしあがらず

おあけ

ください

オスカルさま

お部屋に

とじこもったまま

でていらっしゃい

ません!!

オスカル

なにを

している

オスカル!!

ドアを

あけろ!!

オスカル

オスカル

4000余名の

大群衆が

バレ・ロワイヤル

広場から

なだれのように

アベイ牢獄へと

おしよせた

ー789年

6月30日

投獄されていた

フランス衛兵の

釈放を要求する

人々のむれで

あった

オスカル

!!

アランたちが

釈放された

ぞ!!

きいてるか!?

ベルナールが

やったぞ!!

ひとりの

死傷者もなしだ

兵士12名

全員が

無条件で

釈放されたぞ!!

アンドレ

!!

アンドレ

ーッ

みんな!!

もどってきた

ぞーっ

フランソワ

ラサール

あはは...

おれのバン

くわせて

やっからな

あはは...

ジャン!

ビエール!

かわいそーに

こんなに

やつれて!

え~ん

え~ん

隊長は!?

アンドレ

隊長は

どこ!?

隊長は

...

あ...

隊長!!

隊長

..!!

隊長

くっ!!

隊長

くっ!!

オスカル・

フランソワ!!

まあ

オスカル...!

ほんとうに

しばらくね

あんまり

顔色がよくない

ようですが...

がわりありません

でしたか

おそれおおう

ございます

王后陛下

最近は

宮廷に

でてくる貴族も

めっきり

へりました

ほほ...

もっとも

ルイ・ジョゼフの

お葬式をだす

お金さえなかった

わたしたち

ですもの

あ...

これからさき

アントワ

ネットさま

フランスは

いったい

どうなる

のかしら

神がいったい

なにをおのぞみ

なのか...

ただじっくりと

見すえたいと

思います

では...

あのように

下劣で狂暴な

平民議員たち

国王陛下の

命令にそむき

普良な民衆を

あおりたてて

いるのも...

それも神の意志

だと.....

下劣で...

狂暴...

お...おそれ

ながら陛下

わたくしには

そうは思え

ませんが...

ほほ...

オスカル・

フランソワ

同情...

よろしい

でしょう

あなたが彼らに

同情する気持ちは

わかりますよ

同情...?

ちがう...

同情なんか

ではない...

ロベスピエール...

あのきよらかさ

ミラボー...

あの燃える眼

国民議会議長

バイイ...

あのものしずかな

力強さ

同情なんか

ではない

だんじて...

わからない

わからない...!

同情されて

いるのはむしろ

われわれ貴族の

ほうなのじゃ

ないのか...!?

オスカル

なぜ

あなたの部下

12名をかんたんに

アベイ牢獄から

釈放したか

わかりますか?

おききなさい

フランス全土から。

バリをめざし

ベルサイユを

めざし

え...!?

王家の軍隊が

ぞくぞくと

進軍して

きています

軽騎兵連隊

ロワイヤル・クラバート連隊

サリス・サマード連隊

ロワイヤル・アルマン連隊

平民議員たちを

解散させ

民衆の暴動に

そなえるのです

オスカル・フランソワ

やがて

フランス衛兵隊も

出勤します

武装して

戦う.....?

武装して

戦うときが

きます

戦場へでるのか...!?

なんのために

だれと戦うために...!?

いま...

わたくしが

生きているのは

もう...

愛する

子どもたちと

女王としての

ほこりと...

まだ

わたくしを

したってくれている

廷臣たちの

ため...だけです

フェルゼンの

ため...と...

フェルゼンの

ために生きて

いると...

なぜ

おおせには

なりません

のか!?

おっしゃって

ください

むかしのように

!!

あ...あ...

フェルゼンのために

フェルゼンへの

愛ゆえに

生きるのだと!

アントワ

ネットさま!!

あ...ぁい

愛しています

すこしも...

すこしも

かわって

いません

あの人が

この世にある

からこそ...!!

アントワ

ネット

さま

愛しています

命のかぎりを

こめて!!

あ...あ

けれど...!

けれど

どうして

そんなことが

いえるで

しょう

せっかく

スウェーデン園王の

命令で故郷へ

帰っている

フェルゼンに...

くれと...

もどってきて

この...

フランス

に.....

わたくしの

そばに...

こんなふうに

あれくるっている

フランスに...!

もはや

お金も

たしかな

権力もない

わたくしの

そはに...!!

もどって

まいります

かならず

フェルゼンは

かならず

アントワネット

さまの

おそばに

もどります!!

そういう

男です

そういう

男です

命の危険を

おかしてまで

アントワネット

さまへの愛を

つらぬいて

きた...

フェルゼン

です...

あ...ああ

なぜ...

神は...

わたしという

平凡な女に

ふさわしい

平凡な運命を

あたえてくださら

なかったの

だろう...

オスカルは

あれから

ちゃんと

連隊本部へ

顔をだして

いるか?

兵士たちは

オスカルの

いうことで

なければ

ききません

おまえが

貴族でさえ

あったら...

おーーベー!?

ああ

もういい

だんなさま

わたくし

は...

いってみても

はじまらん

わすれるな

オスカルは..

おまえなしには

生きられん

おまえは

あれの

影になれ

光あるかぎり、

かぎりゃんざい

存在をかたちづくる

影となって

無言のまま

そいつづけるがいい

わたくし

は...

影です

これからも

ずっと......

...たのん

だぞ

はい

なにをして

いる?

いけ

は...

はい

.....?

い...いえ

気になさら

ないでください

きた...か

...

きたか

ついに...!?

お酒...

おやめに

なったので

ございます

か...?

ふっふ...

この

重苦しい

不安な世に...

頭を

まっすぐにあげ

臆せず

まえをだけ

見つめている

若者たちが

いる...?

凜として

大地ふみしめ

酒に

にげようなど

つゆほども

考えず

ねえ

ばあや

はずかしく

ならないほうが

どうか

している

おかわいそうな

オスカルさま..

ふつうの

お嬢さまとして

おそだてしていれば

それというのも

お生まれに

なったとき

あんまり泣き声が

おげんきが

よすぎたから

こんなに

お苦しみ

にも

ならず...

ああ...

くわしいことは

...ベルサイユのばら!!

第1巻をお読み

くださいまし

オスカルさま

画家の先生が

おみえに

なりましたが

ああではすぐ

すぐ

きがえて

くる

ムッシュウ

とちゅうでいいから

いちど絵を見せて

ほしいな

へっへ...

もうすぐで

ございますよ

しあがるまでは

お見せできません

うっ

ゴホッ

血...!?

はっ

オスカル

.....?

オスカルか...

あ...いま

画家の...

知っている!

着がえに

いくところだ

なぜ

そんな眼で

遠くを

見ている!?

遠くを

あ...

あっちへ

いけ!

ア...ンドレ...

そ...そばに

いてくれ...

わたしを

ひとりに...

しない...で.

...

どこへも

い...いかない

と...

アンド

レ...

どこへ?

おれの

いくところが

ほかにあると

思うのか

死ぬまで

そばに

いてやるぞ

アンドレ...!!

愛している

愛している!!

あ...あ!!

ふしぎなくらいだ

黒ふどうの髪

黒曜石の

ぬれてきらめく

ただひとつの筋

こんなにも

胸さわぎたつ

なつかしい香りが

あろうとは

こんなにも

思いのたけをこめて

人を恋する日が

こようとは...!!

もう

生きられない

ひとりでは!!

顔色が

お悪いです

なあ

そんなに

強いお酒

ばっかり...

春で

ございますよ

あまり

顔色が

よくありま

せんね

いまいちど...

いまいちどでいい!

神よ光を

あたえたまえ!!

おれには

まだ

見たいものが

ある

まだ

見たいものが

ある!!

神よ!!

スウェーデン

フェルゼン伯蹄邸

ハンス!!

わかっているのか

おまえがいこうと

している国が

どんなところか!?

田田

田田!?

田田

8日田中田中二

どんな

ところ!?

かのロココの

夢のこす

香わしき

フランスの地

ファビアン

いい子だ

父上を

たのんだぞ

父上の

あんなにも

愛でられた

フランスで

ございます

ハンス!!

まて

おまえは

...

兄上!

じい!!

ついてこい

きたけれ

ば.....

しかた

ありませぬ

おとも

つかまつり

ますぞ

このじいが

いつくしんで

お育てした

ハンスさま

ハンス・アクセル

さま...

わたしと

いっしょに...

はっは...

ソフィア...

おにいさま

!?

どうして

も.....

そんなに

まで...

フランスはいま

動乱の嵐の

ただ中に

ありますのに..

ふるさとを

祖国を

すてよう

とも...

あの方の

おそばへ...?

いくよ

ソフィア

おわかれだ

ファビアンと

仲よくして

父上を

たいせつに...

愛に

生きる...と..

約束された

栄光を

さかまく嵐の中で

あの方への

ゆるされぬ愛に

燃えつきる

と...!?

地位を

財産を名誉を

すべてすてて...

7月10日までに

フランス全土から

バリヘ到着した

諸連隊は

命令を

まちながら

バリ市民と

にらみあっていた

陛下

どうぞ軍隊を

武装解除させ

ごぞんじで

ございましょう

昨年につづく

凶作のため

うえた人々が

浮浪者や

乞食となって

パリへ

ながれこんできて

おります

退却させて

ください

これ以上よけいな

人口がふえれば

バリの食糧は

ますます

たりなくなり

かならずや

大暴動が

発生いたし

まする

陛下

このままでは

いたずらに

パリ市民の

不安をあおる

ばかりです

ネッケルが...

軍隊を撤退

させろと...!?

平民の要求を

ききいれて

ネッケルを

大蔵大臣に

しました

三部会も

ひらきました

フランス衛兵も

釈放しました

これ以上

なにがのぞみです!?

どんな屈辱を

くわえれば

気がすむと

いうのです!?

おのれ

ネッケル!

ずにのって

わたしたちから

すべての権力を

はぎとろうと

いうつもりなの

でしょうか!?

さようで

ございますとも

ネッケルを

このまま

のさばらせて

おいては

もう危険で

ございます

思いあがった

平民どもに

ぴしゃっと

平手打ちを

くわせてやる

べきです

国王陛下

ネッケルめを

クビに!

王家の力の

恐ろしさを

平民どもに

見せつけて

やりましょう

ネッケルを

クビに!!

......

で...は...

大蔵大臣

ジャック・

ネッケル氏を

余の名において

罷免する

ネッケルが

大蔵大臣を

クビに

なるって

ほんとう

かい!?

ええっ!?

ネッケル氏

がーっ!?

1789年

7月11日

市民しょくん

たったいま

われらが

ネッケル氏が

罷免された

!!

武器をとれ

市民しょくん

!!

ついに国王は

まっ正面から

われら国民に

挑戦状を

たたきつけた

のだ!

シャン・ゼリゼから

ルイ15世広場から

マルス練兵場から

国王の軍隊が

こん夜にも

われわれを

虐殺しに

くるぞ!!

さあ

この

月桂樹の薬を

帽子につけよう

これが

われわれの

微章だ

武器をとれ

市民しょくん

!!

パリを

まもろう!!

バリの

あちこちの区で

急速に

市民自身による

にわかづくりの

義勇軍が編成

されていった

パリ市民が武器をとった

パリ市民が

武器を

とった

武器商をおそい

武器商を

おそい

武器庫を

おそい

見ているか

ジェローデル

ついにっいに

もっとも力弱き身分が

武器をとった!!

失礼!!

オスカル・

フランソワ・ド・

ジャルジェ准将

連隊本部より

出動命令で

ございます!!

フ...

フランス衛兵隊

2個中隊は

明後日:・

7月13日

テュイルリー宮広場

にもけて

出動の

こと!

7月13日

出動...!?

7月13日

7月13日

7月13日

あさって...

出動

アンドレ

アンドレ

!!

なにか?

いるか

アンドレ!?

パリへ...

出動命令が

でた

え!?

2個中隊を

えらばねば

ならん

将校は全員

本部へ

あつまるよう

連絡を

とってくれ

オスカル

命令に

したがう

のか...?

“出動”

“進撃”の

命令では

ない

心配するな

ただの

デモンスト

レーション

だろう

オスカル

おれに...

馬をくれ

ばかを

いえ!!

そんな眼で

バリへつれて

いけるか

おまえは

のこれ!

じょうだんでは

ないぞ!

おれをつれて

いかないなら

おまえもいかせ

ない

いかせない

ぜったい!!

...わかっ

った...

好きな馬を

1頭えらぶが

いい

わかっているはずだ

もはや出勤が

なにを意味するか

広場という

広場は

国王の軍隊であふれ

パリは

武装した

市民であふれ

つれていけ

つれていけ

地獄の果てまで

おれは

おまえの影だ

...

とおい眼を

している

おまえの

ただひとつの眼は

千の眼のように

なにもかもを

見ている

では

わたしの

わがままを

きいてくれ

おまえは...

なぜ

そのように

いつも

おちついて

いられる...

わたしが

臆病者に

ならぬよう

しっかりと

しっかりとそばについていてくれ

不思議なくらい

おとなしくて

ひかえめで...

はじけなくて...

おまえは

かぎりなく

あたたかい...

ろうそくの

火は見える

だめだ...!

見えるのは

火だけか...

のぞむことは

わがまま

なのか...

愛しあって

いるなら...

からだを重ねて

みたい...

いちどでいい

契りたい...!

おれにはすぎた

のぞみなのか...

気のとおくなるほど

じぶんをおさえて

きた

つきあげる

熱いものを

おし殺してきた

いちどでいい!!

おまえの

すべてが

ほしい...!!

7月13日

あ...あした

か...?

なんのためだ

もう

バリには

ドイツ人騎兵や

竜騎兵が

のりこんでる

のに

国王は民衆を

殺すおつもり

なのか

では

いま指定した

中隊は

あすの

朝に

そなえて

それぞれの

中隊長の

指示に

したがって..

納得でき

ません!

...

隊長!

民衆に

銃をむけろと

おっしゃるの

ですか...

あ...

あなたが

あなた...が...

銃を

むけるとは

きまって

いない

出動する

だけだ

おなじこと

です!!

われわれには

わかっています

ごまかさないで

ください

わたしが

貴族だから...?

苦しま

なかったとでも

いうのか...

あ...

あなたは

貴族

だから

だまって

わたしに

ついてきてくれる

兵士は

いないのか!?

このわたしが

直接の指揮を

とる!!

隊長が

直接指揮

を!?

隊長が

...

お...おれたちと

いっしょに

バリへ...!?

では..

それなら

したがい

ましょう!

あなたの

指揮なら!

アラン

か...?

いく気か

おれたちと

いっしょに

アンドレ

どうして

そんなことを

きく?

アンドレ!

え!?

うわっ!!

な...なにをする

アラン!!

き...き...気でも

ふ...ふ...ふれち

まったのか!?

アラン!?

ア...

アンドレ...

見えてない

のか!?

アンドレ

アンドレ

!?

約束を

......

やぶったな

アラン!?

おーっと

約束だとォ!?

笑わせんな

眼の見えねえ

やつといっしょに

戦場にいけるか

えんぎでもねえ

おれたちの

足手まといに

なりたいか!?

そ...そ...そ

そうだ

そうだ!

眼も見えない

くせに

どうやって

ついてくる気だ

きいたろう?

のこれ

アンドレ!

足手まといだ

のこれ

のこれ

なんだ!

見えてるふり

しやがって

おれたちを

だましやがって

おまえらに

めいわくは

かけん!

ぷふっ

な...なんだとお

!?

わからねえ

野郎だな

この!!

わからないのは

どっちだ!!

よくも褒ぎり

やがって

あうっ

いかせねえぞ

みてろ

や......?

約束なん

ぎ...

この

さい...

いかせる

もんか!

た...隊長に

いってやる

アルゴスに

食わせっち

まえってんだ!

そうだ

これのこれ

アンドレなんか

くたばっち

まえ

なんでえ!

おれたちに

ひとことも

いって

くれねえで...

おれたちに

...

ひ...ひとこと

だって

いってくれ

ないで...

のこ...れ...

た...の...む

隊長は

きっと...

きっと

おれたちが

まもる.....

だから...

た...のむ

から...

これいじょう

みじめな気持ちに

させないで

くれ.....

つまらん

意地をはると

笑いたければ

笑え.....

......??

おれ...

は...

!???...??

わかったよ...

そのかわり

...

もし戦闘が

はじまったら

かならずおれたちの

声をきけ

いいか

ひだり

みぎ

うえ

した...

だれかが

かならず

おまえを見てて

指図して

やろう

しっかりと

きけ!

あ...

うんうん

ききのがす

なよ

アンドレ

7月12日現在

バリと

ベルサイユのあいだに

配置された人た

国王の軍隊は

総勢約|0万

テュイルリー宮広場には

ランベスク公ひきいる

ドイツ人騎兵隊

総司令官は

ド・ブロイ元帥

イターネット

革命当時のバリ

陸軍士官学校

アルス様共現

ルイ15世広場

〈現在のコンコルド広場〉には

ブザンバル候指擲下の

竜騎兵

スイス人佛兵

フランス歩兵

金をもってる

やっは

弾薬を買う

ために

寄付を!

金のないものは

なんでもいい

武器になる

ものを

寄付してくれ

これにたいし

バリ市民は

”もし~~

軍隊が一発でも

発砲すれば

全市民は

たちあがって

戦う。むね

宣言をしていた

ねえな

お金持ちの

だんな

バリを

まもるためでさあ

寄付して

くださいよ

わっ

な...なんだ

!?

だんなだって

おんなじ

平民で

しょーが

もし国王の

軍隊が進撃

してきたら

だんな方の

邸宅や工場

だって

あぶないん

ですぜ

わ...わ...

わかった

い...いくら

くらい...

ケチなこと

いわずに

ぜんぷ寄付

していきな

この服も

いいねーっ

うわっいい靴だぜ

いただき

知っているかい

ばあや

市民だの

女市民だのと

よばれるほうが

名誉だということに

なってるそうだ

このごろ

平民のあいだでは

ムッシュウとか

マダムとか

よばれるかわりに

やですよ

やですよ

ぜったいに

いやでござい

ますからねっ!!

出動だなんて

シトワイヤンに

シトワイエンヌ

か.....

悪くないな

ふふっ...

お...おねがいで

ございます

オスカルさま

いますぐにでも

辞表をだして

軍隊なんか

やめておしまいに「さま」

なって...

オスカル

やれやれ...

だから

ばあやには

ないしょで

出勤しようと

思ってたのに

お...おゆるし

くださいまし

おくさまでさえ

じっとたえて

いらっしゃるものを

ばあやも...

そうは

思うので

ございますが...

おゆるし

くださいまし

オスカルさま

オスカルさま...

愛して

いるよ

ばあや...

いつまでも...

かぎりなく

オスカル

さま...

どうか..

パリから

おもどりになって

もういちどそのことはを

きかせてくださいまし

きっとて

ございます

よ......

うん

うん

オスカル

肖像画が...

できあがった

そうだ

そうか

お気にめすか

どうか

わかりませんが

......

わたしの生涯の

のこされた情熱の

すべてをかたむけて

しあげました

たぶん

さいごの...

ありがとう

ムッシュウ...

あなたさまで

ございます

これ..

は...!?

あの

光かがやく

初夏の日

の...

はじめは

わかりません

でした

陽にすける

白桃のほほに

サファイヤの

瞳した

あどけない

少年近衛兵

描きたい

描きたいと

胸おどらせ

あんなにも

あこがれつづけた

あの日の

美しい少年...

あれは

まちがいなく

あなたさまで

ございました

ほんとうに

なぜひとめで

気がつかな

かったのか...

見たい...!

見たい

見たい

見たい!!

どんな

オスカルが

描かれて

いるのか

なぜみんな

さわいでいる

のだ

ほほ...

アンドレは

あんまり

びっくりして

声もでない

ようね

あ...あの

お気にさわった

のでしたら

え...っと...

ちゃんとしたのも

もう1枚しあけて

ありますが...

ムッシュウ...

なん年ぶり

だろう

このように...

まぶしいほどに

やすらかな幸福...

心あらわれる

すがすがしさ...

ありがとう

すばらしい

絵だ!

オスカル

!?

だ...だい

じょうぶ

なんとも

ない

オスカル

どうした

!?

だいじょうぶ

だ!!

よるな!!

よるな

あ!

ほっといて

くれ!

オスカル!?

どうかした

のか

オスカル!

オスカルさま

おあけ

くださいまし

オスカルさま

あ...

あっちへ

いって

くれ!

だれもくるな

オスカル

オスカル

あっちへ

いって

くれ〜っ!!

神よ...

神よ...!!

アンドレ

あすは

おまえも

バリへいく

のだろう

こん夜は

いっしょに

テーブルに

つくがいい

こん夜は...

おばあちゃんの

部屋で...

ん.....

そうか

い...いえ

だんなさま

いっしょに

食事など

したら

見えないのが

ばれてしまう

ここ

アンドレ

あとで

わたしの

部屋へ...

アンドレ

はい

あんたのシャツ

洗たく

できてるわ

ねえあんた

どっかケガでも

したの?

シャツの袖に

血がついて

たわよ

おれが?

あ...

どうも

血だって!?

知るもんが

まさか.....!?

へんねえ...

たしかに

血だったわよ

ふっふ...

なかなか

耳がするどい

おまえに

モーツアルトは

ちょっと

役不足だ

おまえの手には

もっと

ダイナミックな曲が

ふさわしい

なにか...

用でも?

こん夜...

ひと晩を

おまえ...と...

おまえと

...?

いっしょに...

アンドレ・

グランディエの

妻...に..

すべてを...

くれる...と..

お...おれの

ものに...

なってくれると

いうの...か...?

こんな

おれの...

おれには

おまえをしあわせに

できるだけの

地位も身分も財産も

...なにもない

ほんとうに

なにもない

まして

タイタンの力も

サテュロスの

ひづめも

男として

おまえを

まもってやる

だけの

武力も...!!

アンドレ

.....

血にはやり

武力にたける

ことだけが

男らしさ

ではない

だれかが

いっていた

心やさしく

あたたかい

男性こそが

真に男らしい

たよるにたる

男性なのだと

いうことに

気づくとき...

たいていの女は

もうすでに

年老いて

しまっている...

よかった...

すぐそばにいて

わたしを

ささえてくれる

やさしいまなざしに

気づくのが

おそすぎなく

て......

あ...

だけど...

だけど

......

こわ...い...!!

あ...

もう......

待たない

おれは

待った!

じゅうぶん

すぎるほど

待った

オスカル

もう

待てない!!

こわく...

ないから...

おまえの

...ものに...

あ...あ

愛している

愛している

よろこびのときは

よろこびのままに

悲しみのときは

悲しみのままに

生きることを

わかちあって

きた

そして

これからも

わかちあう

ために

すべてを

あたえあう

おぼえているか

あの春のたまゆらに

おまえがいた

あの夏の日の

めくるめきのなかに

おまえがいた

いくたびか

めぐった

秋のたたずまいに

冬のそしりに

お...お!

さながら

カストルと

ポルックスの

ように

おまえはいた

おまえはいた

カストルとボルックスにした

夜をこめて

いま神は

その御前に

おさななじみの

ふたりを

むすびあわせ

たもう

むすばれるべく

生まれてきた

美しきふたりゆえに...

愛して

いる...よ...

アンドレ

アンドレ...

わたしの

夫...

着剣完了

整列

おわりました

はじめに

いっておく

なにがあっても

かならず

わたしに

ついてきて

くれ!

いいか...

なにがあっても

...だ!

前進!!

たとえなにが

おころうとも

父上は

わたくしを

卑怯者には

お育てに

ならなかったと

お信じくださって

よろしゅう

ございます

いくがいい

おまえの

えらんだ道を

その情熱の

命ずる

ままに...

王后陛下

フランス術兵

2個中隊

予定どおりけさ

出動いたしました

ご苦労さま

です

で...

指揮官は

どなたか?

はあ...

それが...

なんです

って!?

オスカル

が...!?

ばかな!

たかが多か

2個中隊の

指揮に...

ほ...ほかにも

将校はおおぜい

いるでは

ありませんか!

い...?

いけません!!

しかし

兵士たちは

ジャルジェ准将

の指揮で

なければ...

早馬を

...!!

早馬を!!

オスカルを

おって!!

いそいで!!

オスカルを

とめるのです

1789年

7月13日

その日...

飢えた民衆が

テュイルリー宮広場に

駐屯中の

国王の軍隊に

石をなげたことから

さわぎははじまった

兵隊が

発砲した

ぞーッ!!

キャー

キャーッ

たいへん

だあーッ!!

兵隊が

発砲した

ぞーッ!!

おれが

まちがって

いたと

いうのか...?

なぜ...

なぜオスカルは

だまっている

オスカルの

考えている

ことを

ん!?

すべて

理解していると

思っていたのは

まちがいだったと

いうのか...!?

とまれ!

意使

らしい

テュイルリー宮広場へ

おいそぎください!

ついに

兵士が民衆に

発砲いたし

ました!

なに!?

暴動発生

です!!

広場は乱闘の

巷とかし

血の渦に

まきこまれ

ました!!

暴動発生...!!

で...では

わたくしは

これから

ベルサイユへ...

ご苦労

だった

気をつけて

きいての

とおりだ

ランベスク公

ひきいる

ドイツ人騎兵が

民衆に

発砲した

兵士しょくん

!!

わたしは以前

しょくんに

こういった

ことがある

心は自由

なのだ...と...

いま...

あのことばの

あやまちを

わたしは

訂正しようと

思う

どんな人間でも

人間であるかぎり

だれの奴隷にもじっちゃっ

所有物にも

ならない心の自由を

もっている...と...

自由で

あるべきは

心のみに

あらず!!

”訂正”というのが

適当でないなら

『つけくわえる』と

いってもいい

人間は

その指先1本

髪の毛1本に

いたるまで

すべて!

神の下に

平等であり

自由であるべき

なのだ

かつてアメリカが

みずからの手で

イギリスからの

独立を

かちとったように

いま

わがフランス人民は、

自由・平等・友愛を

放じるしに

雄々しくも

たちあがった

たったいまから

わたしは...シス

女伯爵の

称号と

わたしに

あたえられた

伯爵領のすべてを

すてよう!

さあ!

えらびたまえ

国王の

貴族の道具

として民衆に

銃をむけるのか

自由な市民として

民衆とともに

この輝かしい

体楽に参加

するか!

た...たい?

隊長...!!

われわれは

あなたに

ついて

いきます!!

もうとっくに

約束した

はずです

!!

隊長

ばんざあい

!!

ばんざあい

!!

フランス

ばんざい

!!

きみたちは

...?

どうする?

ベルサイユへ

帰るという

のなら

とめはしない

がキ

た...隊長の

お気持ちは

わかります

が...

われわれは

貴族です

もはや

貴族以外の

なに者にも

なれません...

うん...

幸運を

いのる...

ダグーたい?

大佐

カッ!!

さあッ!!

勇かんなる

兵士しょくん

!!

祖国のために

民衆とともに

たたかおう!!

歴史をつくるのは

ただひとりの英雄でも

将軍でもない

われら人民だ

われらは

祖国の

名もなき

葵雄に

なろう!!

人間の世の

あるかきり

歴史とともに

われらが

フランス衛兵隊の名は、

氷遠に人々の上に

がたりつがれよう

めざすは

テュイルリー宮広場

ドイツ人騎兵

ぞ!!

弾丸

こめー!

進撃!!

アンドレ

この戦闘が

おわったら

結婚式だ

さらば!

もろもろの

古き

くびきよ

にどと

もどることのない

わたしの部屋よ

父よ

母よ...!

さらば...

王太子殿下

内親王殿下

愛をこめ

つかえた

ロココの女王

うるわしき

愛の女神よ

さらば

さら...は...

フェルゼン伯...!

フ...フランス

衛兵が...

お...お!!

フランス衛兵

が...

なんだって!?

フランス衛兵が

われわれの側に

ねがえったって!?

お...お!!

オスカルさま!!

よ...し!

テュイルリー宮

広場へいって

くる

あ...

ベルナール

気をつけて

あっ

ばか!

どこへいく

フロレル

あぶないぞ

もどれ!

故郷へ

帰る!

こんど

もどってくるときは

ビカルディーが

代表の議員だ

からねー

ーっ

撃て

撃てーッ!!

ひるむな

あいては

うらぎり者だ

撃て!!

その日えちゃん

国王軍の勝利を

信じてうたがわなかった

宮廷では

後続部隊を

ねぎらうための

宴会がはなやかに

おこなわれていた

だんなさま

ーっ

たいへんで

ございます

オスカルさまの

ひきいる

フランス衛兵が...

国王陛下!!

陸軍大臣どの

!!

フ...フランス

衛兵が...

隊伍を

みだすな

集中して

撃て!!

まえへ!!

前進

させるな

撃てーっ

どうせ

女の指揮だ

すぐに

くずれるぞ

なめてもらっちゃ

こまるんだよな

このーーっ

へっ

貴族のイヌめ

!!

ば...ば...

ばかに

しないで

くれる?

わー

あたった

ーっ

あたった

フランス術兵

ばんざあい

ばんざあい

おれっちにも

やらせろ

さっきの

おかえしたよ

ようし

散開!!

いいか!

市民を

まえへだすな

あせらす

確実に

ねらえ!!

アンドレ

もうすこし

右だ

右!

いいぞ

アンドレ

右20度

かたまっ

てるぞ

集中して

いけ

身を

ふせて

さあ

フランス衛兵を

掩護しよう!!

ドイツ騎兵を

パリから

おいだせ

つづけて

せなかを

見せたぞ

つづけて!

フランソワ!!

あっ

ばかッ!!

アンドレ

!!

ヤKRさS:

ア...ンドレ...

くそうっ

ひ...ひとまず

マルス

練兵場まで

退却だ!

フランス

アンドレ

しっかり

しろ

このばか!!

ユラン伍長

あとの

指揮を

まかせる

はいっ

し...指揮を

つづけろ...

しゃべる

な!

隊長が...

な...せ..

せ...戦闘現場を

はなれ...る..

しゃべる

なッ!!

ああ

そうだ!

なぜ...!?

なぜ

わたしは

女だ!?

あ...あ!!

こんなにも..

指揮さえつづける

ことができない

ほど...

どうして

女だ!?

う...歌を

うたってる...

...!?

だめだ!!

ひとまず

よこにして

止血を!!

オスカ...ル

...

あっ

オ......

あ...

おまえの

服.....

そして...

鼻...

ア...

あ...あ

そうだ...

唇...

なにか...

いってる...

...?

見えてない

のか!?

見えてない

のか!?

い...いつ

からだ!?

アンドレ!!

いつから

だーっ!?

この

ばかやろう

!!

隊長

な...なぜ

いわなかった!?

なぜ

ついてきた!?

!!

み...ず...

を...

みず...?

あ...

す...すぐ

もってきて

やる

まっていろ

ときはめぐり

めぐるとも

いのち誕うもの

すべて

なつかしき

かの人に

おわりなき

わが

想いを

はこべ

わが想いを

はこ...べ..

あ...あ!

青い感じ

その姿は...

さながら

天に吼ゆる

ペガサスの

心ふるわす

翼にもにて...

プロンドの髪

ひるがえし

ひるがえし...

あはは!

市民.....

アンドレ・

グランディエ

...

...

撃て!!

わたしを

撃て!!

撃ってくれ

~~~ッ!!

おねがいだ

撃って

くれ!!

隊長!!

あ...

武官は

どんなときでも

感情で行動

するものじゃない

武官は

どんなとき

でも...

けれ...ど..

けれど...!!

人間だ...!

人間だ

人間だ!!

お...お!!

いっそこの胸を

えぐりとって

くれ!!

わたしを

石にして

くれ!!

さもなく

ば.....

くるわせて

く...れ...!!

1789年

7月14日

世界史上

かくれもないよっ

不滅の

7月14日は

前日とどうように

あけた

気候温

やや高し

パスティーユ牢獄は、

遠くー383年に

当時の国王

シャルル5世の居城

サン・ボール城を

まもる砦として

キャッ

それは、

そうですか

13年もの

歳月をつくして

セーヌ右岸に

建造された

のちに

王家にさからった

政治犯を収容する

牢獄として

使用される

ようになり

民衆の恐怖と

憎悪の的と

なっていた

ー789年

7月14日当時

この

バスティーユ牢獄を

守備していたのは

ド・ローネー侯

指揮下の川名の

兵士だけであった

なあおい

見ろよ!

バスティーユの

大砲の位置が

かわってるん

じゃないか?

うん...

さっきから

そんな気が

してるんだ

いつもと

むきが

ずれてる

ような...

あれは...

バリ市庁舎のほう

むいてるだろう

こ...こっちは

バレ・ロワイヤルと

テュイルリー宮の

ほうをむいてるぞ

...

ま...さか...

あは...

い...い...

いくらなんでも

あの大砲を

市内中に

ぶっぱなす

なんて...ねっ

考えすぎ

よーーっ

そういえば

おとといの夕方

兵器殿から

バスティーユへ

弾薬みたい

なもの

はこびこん

でたのを

見たけど...

たいへんたあーっ

バスティーユ

が......

バスティーユが

大砲を

かまえて

われわれを

ねらってるぞ!!

たいへんだあ!!

バスティーユへ

あつまれ!!

武器をとって

バスティーユへ

あつまれ

では...

バスティーユ

へ!!

隊価をととのえて

点呼を

バスティーユ

へ!!

武器を

武器を!!

パスティーユ

へ!!

バスティーユ

へ!!

アンドレ

いくぞ!

用意はいいか

そ...う

だった...

ほんとうに...

いってしまった

のか...

もう

にどと...

にどと

ふたたび

その

ほほえみも

その声も...

そんな

ことが...

あ...あ!!

うそだ...

そんなことが

...?!!

おねがいだ

答えてくれ!!

胸の鼓動を

かさね

このわたしを

あんなにも力強く

だきしめたのは

おまえでは

なかったか!?

わたしの

体の中を

あんなにも

くるおしく熱く

かけぬけて

いったのは

よろこびを

ともにし

おまえでは

なかったか!?

苦しみを

わかちあい

近く近く

魂を

よせあい...

それなのに

いってしまうのか

わたしを

ひとりおいて!!

わたしの心臓の

半分を

わたしの

半分を

それでも

なおー

生きよと

おお!!

もぎとり

ひきちぎり

生きよと

神は

のたまうか!?

わたしは

死んだ...

わたしは

死んだ...

おまえの

死とともに...

し...ばらく

...いえ

...?

す...すま

ない...

みんな...

いいえ

隊長

ああ

わたしも...

死ん...だ....

バスティーユ

へ!!

とちゅう

廃兵院をおそい

3万2千挺の銃と

12門の大砲を

うばった

民衆の波は

月15日2015年

そうですよね。ここでは

怒濠のように

ふくれあがり

バスティーユへ

通ずる道を

うずめつくした

しっ...

司令官!!

ド・ローネー侯爵

どの!!

たいへんです!!

民衆が

うんかのように

この

バスティーユへ...

バスティーユ

守備兵に

告ぐ!!

すみやかに

大砲をひっこめ

牢獄をあけ

わたされたし

バスティーユ

守備兵に告ぐ!!

市民諸君

われわれは

きみたちが

攻撃しないかぎり

こちらから発砲

しないことを

約束する

平和に

話しあいを

しようでは

ないか!

あっ

は...はね橋

が.....

はね橋が

あがって

しまったぞ

だ...だまされ

た!!

たすけて

くれ!!

たすけて

くれえーっ

とじこめて

ねらい撃ち

する気だ

にげろ

もどれ

もどれ!!

わーっ

あけて

くれえーっ

こ...こっちも

攻撃開始

だ!!

だましうち

だ!!

おのれーっ

なんという

卑劣な...!!

撃て

撃てー

7月14日に

午後ー時

ついに

宿命の戦闘は

開始された

だめだ!!

味方がやられる

ばっかりで

ちっとも

あたらないじゃ

ないか

大砲は!?

大砲は

なにしている

!?

あ~ん

だって

使い方が

わからない

よう

ほっはっはあ

そんな

ドしろうとの

ひょうひょろ弾が

あたるとでも

思うか!!

それっ

くらえー

虫けらども

く...

くそう...!!

あれは

...!!

だ!!

カゴメくいい

こーあ

どけどけ

どけ!!

ばんざあいい

ばんざあい

わーい

フランス衛兵

だ!!

砲撃用意!!

っ!!

撃てー

ベルサイユのはら第8巻一完

eBOOKで

快適読書生活

電子書籍版

ベルサイユのばら

池田理代子

日理代子ブロダクション

DygitalDistipnitor

eBCOK.InitalinteJapan.Co.Lid.

〒1010062東京都千代田区神田駿河台29-18

http://www.1.0.1.10daysbookcomp.