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Instructions:
2011年11月10日
ヤンマが
...
【】スペシャル
Windows
望月峯太郎
講談社
9784.06:078:063366808
192997909005146
雑誌・42525-80
ISBN4-06-336680-4
C9979-¥514E〈O〉
講談社_定価640円|本体54円
ま、
...
朝日峯大郎
...
DRAGON
2011年6月
望月峯太郎反
っ。がっひki
MINE...
56話・死骸...!?第57話・帽子の男...187
第48話・黒雲...8・第49話・燃料::3.3.第3話・陸地::49
引話・中年女性:62第2話・ワクチン...?第5話「伊豆の姿
・96第1話・出発前...155第55話・トンネルの記憶::50
...
第
上がれ
ウオオオッ
上がれッ
上がれェ
ヒイヤッホオォッ!!
ぬっ抜けた!!
火災を抜け
たぞッ!!持ち
こたえたッ!!
イヤアッホオオッ!!
山崎...
ここにいない
ってことは...
とにかく
どこか燃料を
補給できるとこ
を探すッ!!
あの中
か...
大池...
くたばっちま
つたか...
街を抜けるぞッ!!
クッ
第248話
...くッ!!
いくら飛んでも
景色が変わら
ねえ...ッ!!
どこもかしこも
塵みたいのに埋も
れて人間が住める
世界じゃねえッ!!
ハァァ
しかし
さすがに
ヒヤーッと
したぜッ!
なんて光景だッ
まるで世界の果てだぜっ!!
いい勘だッ
よく見つけて
くれたなッ
礼を言うぜ
岩田ッ!
してッ!!
...礼なら
そいつに言っても
言ってくれッ
ハァァ
こんな
ヘリの薬箱
程度じゃ
ダメだわッ!!
早くちゃんとした
手当てしないと...
死んじゃうッ!!
どんどん
体が冷たく
なってく...!!
ゼェゼェ
...やっぱり女が
いたんだな...
あんな廃墟によ...
顔の色も
真ッ青だわッ
さっきは悪魔
でも見たような
大騒ぎだった
からな...
幻覚を見るようになっちゃう
ようになっちまったらもう長いことが...
長くねえぜ...
セイゼエイ
...そりゃ
かわいそうに
あんた何よッ!?そばに!?
何よッ!そばに寄らないでッ!!
あ...
あんたの
せいねッ!!
う...
あ...
あんた達が
現れたせい
だわッ!!
オ..オイッ
危ねェだろッ
そんなもん
向けんじゃ
ねえッ!!
助けに来て
くれたんじゃ
ないんだわッ!!
あんた達は
人間のクズよッ!!
人間のタスよそばに寄ったら撃つわッ!!
本気だぜッ
そいつ...
!
仁村さん...
な..なんだと...
どうだよ?
銃を突きつけ
られる気分は
ここは静か
にしてた方が
よさそうだな
仁村...
...岩田
チッ...
大池に渡そうと、背中に差しといた
大池に渡そうと背中に差しといた銃もどっかで落としちまったぜ...
しちまったぜ...
銃か?
...銃なら今
アンタが突きつけ
られてるのと...
ここにある
89年式しか
ないぜッ
あとは
炎の中だ
俺の
持ってる
コミリと
アンタは信用
できないよ...
アンタは物事を
無闇に煽りたてる
だッ
無闇に煽りたてるだけの無責任な人間だッ
山崎も大池も
アンタのせいで
死んだんだッ
それにだいぶ
機体もやられた
大損害だ!!
アンタの道草に
つきあ
このザマだ...
...てめぇ...
...いつの間にか灰が
濃くなってる
なんでアンタ
なんかについて
来ちまったんだ
.....
なぜ関東に?
災害派遣か?
支援計画か?
こんなこと
なら隊から
離れるんじゃ
なかった...
怪しいもんだぜッ!
市ヶ谷・練馬
...そして府中
に立川...
習志野も土浦も
...全部...
フンッ
何度も
言わすなッ
関東に向かう
本当の理由を
知ってる奴が
いたのか?
東京を囲む
ありとあらゆる
駐屯地に通信した
ってのにまったく
なんの応答も
なかったんだぜ
俺たちは
緊急命令で
永ふことに
なったけどよ
こりゃあ
どう考えても
組織的な救援
活動とかの動き
じゃねえよッ!
ヤバイん
だよッ...
何も力も
中部にある
俺らの基地
だって既に
壊滅状態だった
じゃねえか
テル君ッ
...アンタの
言葉はもう
聞かねえッ
なんとか
燃料入れて
隊に復帰する
...そうかい...
...憶えとく
ぜ......ッ!!
岩田.....
何か見えない
?病院らしい
建物とか
まったく
よォ..
ここは
ギシ
難民船
じゃねえん
だよ...
チク
ショウッ
クソッ下は灰で
埋まってるし視界は
悪くなる一方だッ!!
一体俺たちは今どの
へんを飛んでんだッ!?
塵だか灰だかが
だんだん濃くなって
やがる......ッ!!
計器が
正しければ
東へ向かってる
はずだが...
飛んできた
距離からすると静かに
静岡あたりか
...もう少し
行ってるか..?
山...かあれは?
まてよ長野の方に
飛んで来ちまったって
ことはねえよなッ!?
このへんから
なら富士の
駐屯地に向か
うべきか?
畜生ッ!!
海はどっち
だッ!?
俺たちは
基地で大地震
にあった...
そのことは
わかってんだ
あの事故から
...しかしこの
灰みたいなのは
?...
ないのか?
・地震じゃ
どのくらいの
時間がたって
いるんだろう...
それさえも
わからない...
ずいぶん長い
時間がたってる
ような気もするけど
それほどでもない
のかも...
テル君
!
・ツ?
じ...地面が何か変...だッ!!
ス..!?
!るッ?
...ズレてッ?
地面がずっと...ズレてるのかッ?
てるのかッ!?
か...
活断層..ッ?
やっぱりこの
異常な現象は
巨大地震が
原因なんだッ!!
関東・東海沖
の大地震が
ついに..ッ!?
!!
活断層って
ヤツ...じゃ
ないかッ!?
じ..地震走った跡が...ツの!?
ま・待てッ!!
俺たちの部隊は
中部なんだぞッ!!
ずっと西だッ!!
すっと直たそれでも凄い被害だったッ!!
そんな
でかい
超巨大地震
が...ッ?!
でも
なんの前兆も
なかったッ!!
これほど広域
を襲う直下型の
地震なんて...ッ!!
じゃあこの
降ってる塵は!?
ま..待てッ
これだけじゃ
何もわからない
ッ!!
何かが...何かぶるく也
何かが巨大地震
を呼んだんだ
一体何がッ!?
クッ
いまいましい灰だッ!!
部隊を
追って行けば
行くほど濃くなってるッ!?
東の方に
体何があるっ
ていうんだッ!?
な...なんだッ
あの黒い塊
はッ!?
わああッ!!
灰の塊だッ!!
うッわああッ
キャアアアッ
岩田ッ!!
ヤバそうだッ
抜けろッ!!
やってるッ!!
じょ...上昇
しても抜けられ
そうにないッ
じゃあ下に
行けよッ!!
じ..地面に
激突するッ!!
ハカ野郎ッ
こんな灰の中じゃ
!!
こんな灰の中じゃすぐエンジンがイカレて墜落だぞッ!!
なら
アンタが
やれッ!!
右へ旋回するぞッ!!
クソッ
灰ごしに地面
が見えるッ!
少し薄くなって来たレビッ!!
来たんだッ!!
こうなりゃ
灰の薄い方に
向かって飛ぶ
しかないッ!!
これ以上
エン
ジンに
負担かける
のはマズイッ
燃料も喰う
クソッ
ビビらせ
やがってッ!!
ずいぶん前から予備タン
予備タン
だ!!
絶対
助かるッ
がんばって
がんばって
..どっちが
病人だか
わからねェな
絶対
助かるッ
今にも
倒れそうな
顔色だぜッ
だいぶ灰が薄くなってきた...
きた...
なんとか黒雲
から抜けられ
たぜ...ひと息
つけそうだ...
あ...
あれは...!!
う...海!?
海だッ!!
ハッ!!
灰をよけて
飛んでたら
海に出ちまい
やがったッ!!
なんてこったッ!
海に出ちまった
フ...ハンハッ
なんだって..?
見ろッ!!
むこうの空ッ!!
こっちより
いくぶん
明るいぞッ!
!
湾岸道路だッ!
近くで着陸する
燃料が
限界だッ!
ここで探す
しかないッ!!
...こっちは
メチャクチャだ
そっちは?
ケッ
だめだカラだ
折角ガソリン
スタンドを見つ
けたのにな
ひどいしかしな...な...
こりゃ灰じゃない
なんてこった
津波にやられた
んだ...
ケッ
しょぼい
場所だぜ...
何もねえ...
...話によると
あのガキどもは
新幹線で
京都を出て
浜松を過ぎた
あたりでこの
大異変に遭遇
したらしい...
その事故地点の
トンネルが偶然
にもこのへんの川からKAII、
から水を引いてる
...導水管に近くて
その管の中を通って
浄水場から外に出ら
れたようだ...
俺たちの
俺たちの中部方面隊は東に向かってた...俺
東に向かってた...その途中俺らだけ隊を離脱して例の廃墟に降りた
廃墟に降りた
わけだが...
おそらく...
あの廃墟は
このあたり
だな...
中部方面
あのガキどもが
浄水場から徒歩で
移動できる距離を
考えると...
すると
さっき見えた
山は多分この
赤石山脈だな
あのどでかい
灰の塊の中を
飛んできた
感じから
察するに
多分このへん
一帯を巨大な灰の
黒雲が包みこんで
いるんだろう...
灰の塊を
避けて飛んでる
うちに俺たちは
太平洋に出ちまっ
たってワケさ
チッ...
厄介な黒雲
だぜッ
!
おいっ!
確か東の方には
偏西風が流れ
こんでるはず
だよな...
てことは
あの灰
東海道から関東一円に降り注いでるのか?
るのか?
そいつぁ...
見てみたい
気もするぜ...
あの黒雲に
すっぽり包まれた
首都圏全体が
地震と降灰で
完全にマヒして
暗黒の世界に
なってるのをよ
今度は
破滅願望
かよッ
とにかく
行ってみなきゃ
何もわかんねえさ
どうせ基地に
帰ったって
もうとっくに
放棄されちま
ってるし...
部隊を追って
首都圏に行く
としても
東京がダメ
になってりゃ
物資の輸送が
止まるから
どこもダメさ
本来は
ここをこう
まっすぐに
飛ぶのが早道
なんだか
あの灰の塊だ
あそこをヘリで
つっきるのは
危険すぎる...
でも
海の方を
見ると...
こっちより
いくぶん太陽の
光で明るい...
灰が薄いんだ
...方向
からして
伊豆半島の
方だな
東京
袖琴川
(灰が濃い
ンタにも
協力して
もらうしか
ねえな...
つまり灰の黒雲を
避けていくには
この海を越えて
豆島伊半
なんだアイツ
いつの間にか
眠っちまって
やがる...
伊豆半島の先を
経由してから
神奈川・東京に入る
ルートしかない
...フンッ
!
...半島の先で
病院が見つから
なきゃあのガキも
おしまいだな...
しかし
考えりゃ...
多分この
ガキども...
自分たちが
どこにいてその時
何が起こってるのか
なんて全然わから
なかったろうな...
俺たちだって
大して変わりは
ねえぜ...
ま...世の中が
どうなろうが俺の
知ったこっちゃねえが
......死にたくは
ねえからな...
このガキみてえ
に死神とデート
はゴメンだせ...
どうすりゃ
何が起こってる
のかがわかる
んだ..
コイツ...カが
尽きちまったんだよ
だな...可哀相
に...
いつまでも
こんなとこで
ウロウロしてちゃ
じきに俺たちも
終わりさ...
とにかく燃料を
見つけて海を
越えよう...
ヘリにある水や
食糧も底を
ついた
...う
ゼエエ
ゼエセエ
ッ
テ...テル君ッ!?
あ...あたしっつり罰って
いつの間にか眠っ
ちゃったんだ
は
!?
い...一体どのくらいの間眠って...!?
う...う
テル君...
うなされて
る...
ゼエゼエ
しっかり
しなきゃ...
助けられ
ないッ!!
畜生
海側の降灰は
山に比べりや
まだマシだが...
何も見えや
しねえ...
結局
飛んでって
みなきゃ様子は
わかんねえって
ことかよ...
...イケるぞッ!!こいつも毎K-!
つも海水に
...イケるぞこいつも海水にやられずにすんでるッ!
ん
目が
覚めたのか!
のか!
あ...
あたしッ!
どのくらい
寝てたのッ!?
ハハア
なんだ?
あわてて?
大して
寝てない
2時間半て
とこだな
え..ええ
燃料?..あ...
あたしにも何か
手伝わせて
!
よかった
!!
...
そう
!
大丈夫か
お前...?
...大丈夫なのか
?後で倒れたり
しないだろうな
い..一刻も早く
ここを飛び立って
病院を探さないと
....!!
友達を
助けられない
ものッ!!
お願いッ
...じゃあ
コイツを
運んでくれッ
燃料
見つかった
のッ!?
絶対
こぼすな
よッ!!
...ちッ
海を越えりゃ
なんとかなると
思いてえが...
甘いかもな...
いや...まだ
予備タンクが一杯
になったぐらいだ
もう少し探さないと
なんだ
...?
また...
地:...震
どこも
かしこも
クソの世界だ
ん...
クソだぜッ
..だ
大丈夫だ
長いか
大した揺れ
じゃない...
海も
静かだ...
!
なんの音
...た?
や...
や...やばいぜ...
このへん
クソ地震と
クソ津波のせい
で地盤がすっかり
もろくなっちまっ
てる......
なんで気づかな
なんで気がかったんだ...クソだぜッ!!
く...崩れて
やがるッ...!!
?
仁..村?
...なんだよ
急に血相
変えて?
まずいぜッ
岩田ッ!!
ここはクソ地盤
なんだッ!!
え?
このへん一帯のみてえにメ豆腐クチャわらげん
クチャやわらけんごくッ!!
だよッ!!
ウッ
な...
な...ッ!?
うわああッ
まずいぜシー君田ッ!!聞せッヘリを!!
きゃあああ!!
!
...おいッ!?
何してんだ
ッ!!
なんてこった
クソオッ
そんなもん
いいから早く来いッ!!
ッ!!
アア
ハハア
ハハア
キュン
キュ、
離陸
するぞッ
間一髪ゼッ!!
ゼエッ
ゼエッ
ーーーッ
マジかよッ
一瞬遅れりゃ
あの中だった
ぜッ!!
...クソッ!!
これじゃあ
ここにいても..
そうだな...
少なくともここ
にいてどうにか
なるってことは
なさそうだ...
やむを
得ない...
イチかバチか
このまま飛んで
海を越えよう
ッ!!
ゼーッゼーーッ
ゼエーッゼユーッ
ギリギリだが
少しは燃料も
補給できたし
な...
ゼーッゼーーッ
!
おいッ?
なんかヘリの
調子がヤバそう
な感じだぞッ!?
やっぱり灰で
やられてきてんだッ!!
「ははは
第50話
陸地はまだかよッ!!
燃料が足りねえッ!!
...本来なら
左側のあの
黒雲の中に
伊豆半島が
見えてるはず
なんだが
灰が流れてくる方角にあって...
世の中をこれほど
世の中をこれほど気にメチャクチャにしちまうことのできるもんといやあ...
もんといやあ...
やはり..
そんな...
まさかな...
...それにしても...
ハハハリなりきたもお整備なら補して...
できたら...
必ず確かめてやるッ!!
!
おいッ!!
見ろッ!!
やっと見え
たぞッ!!
陸地だッ!!
伊豆の先かッ!?
あそこまで
燃料もちゃん
そうかッ!?
ギリギリだッ!!
降りられる
とこを探して
くれッ!!
ここも...
津波にやられ
てやがる...
クソッなんだよ!!まるで水がた!?じゃねえかった!!
着陸できるところは
るところはないのか!?
おいッ
あそこッ!!
陸地だッ!!
簡単にようなッ着陸!!
するぞッ!!
よし着陸シ!!
あそこに
降りろッ!!
地盤が
ゆるそうだッ!!
何かにつかまれ
ッ!!
わッ!
うわああッ!!
!
キッン
...ん
...う
...
!
テル君ッ!!
..
大丈夫の
ようだわ...
でも..
ゼェ
...う
...く...
...なん
とか...
墜落は...
まぬがれた
...カ?
う...
おい・
全員...
無事か
...?
あッ!!
アイツ
...は?
こんな
とに...
病院なんて
あるワケ...
灰の上に
足跡?
...ッ!?
大学が経験の
!
木花咲耶姫命
?
は...な
お花ッ!?
お花が
供えてある
ッ!!
こ...これってッ!?
お...お墓ッ!?
!!
人が...人がいるのッ!?
ッ!?
はッ!!
やっぱりッ!!
女の人だわッ!!
お母さんぐらいの
齢の...
ッ!!
...う
岩田?
!?
お前..だけ
...か!?
ハアア
ハアア
第51話「中年女性」
!
あッ!!
ハァ
自衛隊の
ヘリコブダー
ひ...人が...ッ!!
いたのか...ッ!?
怪我人は
どこなのッ!?
えッ...
!!
あ...
あんたは!?
お...
おいッ!?
ハアハア...
へ...へりの中ですッ!
アア
意識は?
あ...
あります
呼べば返事を
します...
止血は
したのね?
頭に怪我を
いえ...
めまいや
吐き気を
うったえた?
頭の怪我
以外に骨折
とかはして
ないのね...?
はい...多分...
......
あんた...
医者か?
...いいえッ
小学校の
国語の教師
です!
世の中が
こんなふうに
なってしまう
前はね...
教師...
でも私の家は
開業医だった
から少しなら
わかるのよ
おいッ!!
他の連中は
どこにいるんだ
いるんだろッ
話なら
後でしま
しょう...
ハハア
ゼエエ
今はとにかく
私のうちに
このコを運び
ましょう...
いいね
あなたたちも
疲れているん
でしょう...
少しだけど
津波を免れた
食糧なんかが
うちにはあるわ
さあ...
案内
するわ...
行きましょう
・チッ
重てえな...
...墓...!?
大花咲
?
あの女が作ったのか
花咲耶
!
...アレが
家かよ...
...どこにでも
人は住める
もんたぜッ
!
ケッ
ここに
いたのか岩田ッ
ああ...
...どうやら
あの中年女
以外は誰も
いないな...
あのババア
こんなとこで
ひとり何
してんだ?
このへんの連中
みんな津波に
飲まれたんだ
...さあ
...な
う
!
セェゼェー
おばさんッ!!
あのコの
切り傷や打撲は
治りかけてるわ
「アコ...って
名前だったわね
軽いヤケドも
負っているけど
それも大丈夫
でもすごく
血が出てて
ッ!!
意識を失って
いたり吐き気
をうったえて
なければ平気...
頭の怪我は
少しの傷でも
たくさん出血
するものなの
それより
う...
問題なのは
あのコ...
傷口から病気
に感染してるわ
破傷風かも
しれない...
破傷風ッ!?
一体
今までに何が
あったの?
あなた...
拳銃なんか
持っている
でしょ?
あのコの肩
の切り傷...
自衛官と一緒
だってことは
それ...本物
じゃないの..
まるで
ずっと悪夢を
見続けている
みたいだわ...
あのコがあんなに
うなされてるのも
高熱のせいだけとは
思えないわね...
まるで刃物で
切りつけられた
ような傷だった
わ.....
おばさんッ
彼はどう
なるのッ!?
チッ
5日..間...
つらいと思うけど、
あのままじゃきっと
...一週間ももた
ないでしょうね...
ここには
薬がないのよ
.....多分
もって5日
ぐらい...
そんな...
しっかり
しなさいッ
つらいけど
あなたが
泣いたところで
あのコは助から
ないのよッ!!
体どうしたらッ
どうしたら..ッ
と
言っても
無理よね
どうしたらいいのッ!?
わァ~~ッ!!
!?
なんだ?
...?
わああ
どうしたら
いいのッ!?
く...い苦し..い...ここ..は・
体...
僕は.....
...
あのままじゃ
きっと一週間も
もたない...
多分...もって
5日ぐらい
薬がないのよッ!!
眠気が...ッ!!
!?
ううッ
!!
大丈夫
です...
テ..テル君の
様子...見に
行ってもいい
ですか?
どうしたのッ!?
大丈夫ッ!?
...ええ
でもきっと
熱のせいで
もうろうと
してるわよ..
ハハア
........
テル君
!
ゼエエ
ここは?
テル君ッ!!
私のことわかる?
テル君「大ケガしてて
ここに運ばれたんだよ
生き残りの
おばさんがいて
診てくれたんだよ
...君が
助けてくれ
たのか...
え...
ゼエエ
叫んでたろ
..
ああ
そうか
ありがとう
...聞こえ
たんだ...
ゼェェ
テル君ッ!!
テル君ッ!!
ゼエエ
僕は
ずっと...
あのお陰で...
現実に引き
戻されたって
気がする...
...テル君...
ブオが
あのトンネルの
闇の中から
自分を呼んでる
ような気がして
たんだ...
...ノブオ
...君...?
すっと胸に
ひっかかってだ...
高橋ノフォを
なぜ助けられな
がったんだ?
小学生の頃に
読んだ
「十五少年漂流記」や
「珊瑚島」みたいに
僕ら3人は
なぜ協力して
助けあってゆけな
かったんだ?
いつまでも
考えていたって
しかたないことは
わかっているけど...
すっと...
考えていたんだ
時間は少しかかりそうだが
そうだが
どうにか..
どうだ?
修理
できそう
かよ...?
それより
問題は燃料だ
なんとか海は
渡ったがもう
大して飛べねえ
とにかくあの
オバサンにこの
へんのことを訊い
てみるしかねえな
修理はでき
ても燃料が
補給できなきゃ
お手上げだ...
ゼエエ
ノブオがあの
トンネルの闇を
怖がってるのを
見てて...
内心「バーカ」っていってたんだ
思ってたんだ
僕は...う、つぶ
僕は...あいつが闇を...
何妄想を
ふくらませて
いもしない
怪物なんかを
怖がってんだ?
弱い奴めッ..
...って思って
たんだ...
テル君
...でも
自分だって
同じだったんだ
僕だって
あの闇が
恐ろしかった
から...
あの間がずっと
頭から離れなくて
...まるで心だけ
あそこに残ってる
みたいに...
そこに何も
いことは
いかってたはずわかった...
なのに...
なんでこんな
失敗や馬鹿を繰り
返さなきゃわから
なかったんだッ!?
なんでそんな
当たり前のことが
僕にはわから
なかったんだ
ろうッ!?
セエッゼエッ
まぁ、
どんな想像や
妄想だって
現実の暗闇を
埋めつくすこと
なんてできない
のにッ...!!
う..ううッ
ううッ
うううッ
僕は馬鹿だったッ!!
僕はノブオを...
アイツをもっと
理解してやれば
よかったッ!!
アイツをカナリを
助け出して
やればよかった
...ッ!!
アイツはただあぶっ
アイツにたた怖がっていただけなのにッ...!
...!!
怖がってるアイツを置から救い出してやればよかったッ!!
よかったッ!!
テ...テル
君ッ...!!
ううッ
ううう
...!
そうか...
そんなヤバイ
のか
あの
小僧...
でも出血多量で
死ぬかもしれなかった
のが...ロクな薬もない
最低限の処置しただけ
なのにあのコ...
全身の腫れや
傷は治ってきつつ
あるのよ...
あとは薬さえ...
...ワクチンさえ
あれば助かるかも
しれないのに...
このままみすみす
死なせる気?
ここには
薬がないん
だろ...!?
...俺たちに
どうしろって
いうんだ?
...ぬか喜び
させたくなくて
あの娘には言わな
かったけど...
今はこの
降っている灰で
見えないけれど
この方角に
山があるのよ...
天城山よ...
その山の先に
街があって私は
そこで大きな
病院を見たわ
あそこで
薬は手に
入ると思う
それに
あんたたちも
欲しいん
あんたたちもヘリの燃料が欲しいんじゃないの...!?
ないの...!?
燃料...
だって?
乗り捨てられた
車もたくさん
あったわ...
あの病院なら
地震とかでひどく
やられてはいない
ようだった...
普段なら
歩いてもまる
日かからずに
行ける距離よ
世の中が
こうだから同じ
ようにはいかない
だろうけど..
それでもあんた
たちなら急けば3日
ぐらいでなんとか
天城山を往復できる
かもしれない...
薬があれば
あのコを助け
られるのよ..
よかった..
よだった救急箱に睡眠薬があって...
あって...
疲れてたろうに...
ろくにものも食べず、
男のコの心配
ばかりしてて...
自分が
自分が倒れてしなってころだよ...
おかげで
やっと休んで
くれたよ...
起きたら
食べものも
食べものも必ず口に入れさせないと...
...このコ
にも薬飲ま
したのに熱で
効かないわ...
聞こえるかい?
悪いと思ったけど...
さっき女の子と話して
たこと..全部聞いて
しまったのよ...
本当は...
一緒に生き残った
友達がもうひとり
いたってことも...
ハァハアハア...
おばさんには
詳しいことはよく
わからないけど...
人間てのは...
本当にそれを
受容できるまで
馬鹿をくり返して
しまうもの
なのよ...
恐ろしい体験をして
一度恐怖に捕らわれて
しまったらそのごとを
頭では理解できて
いたとしても...
アア
ハハア
オバサンの
家に
来て下さい
岩田
...チッ
でも人には
そんなに何ごとも
うまくやれる
方法があるわけ
ではないんだよ
特に今の
では
多分...皆
迷って生きてる
特に今のこんなにしまったになっては多分・世の中で生きてる...
大の
おとなで
さえ...
確かに家族と
生き別れて
何もわからない
まま友達も
失って...
急にひとりで
立たなくちゃ
ならなくなった
孤独に...
恐怖を感じる
かもしれない
......
でも...
テル君..ていったっけ...
人が
いつまでも
恐怖心を
克服できな
ければ
いくら今の
この世の中で
生き残れたと
しても...それは
悲劇のような
気がするよ...
間
長い
あんたは迷走
したようだけど
おばさんは...
恐怖に怯えてみじめに
生きてる自分を認めて
今のこの現実を
受け入れることこそ
恐怖を乗りこえる
第一歩なんだと...
そう.....
思うんだよ...
ハアア
とにかく...
いつまでも
昔のことを
悔やんでいたって
仕方ない...
今あんたが
しなきゃいけない
のは余計なことを
考えないで傷を
癒やすために充分な
休養をとること
だね......
ガリガリ
三週間位に
なるかしら...
あの日から
...色々あって
今じゃ
まるで遠い
昔のようだ
けど...
あの日は...
そのとき私は
用事があって
伊東の方に
行ってて
あの...
カミナリの
鳴るような
音を聞いたん
だよ
快晴で
とてもいいミてろ...
天気だった
「伊豆の姿
53.話
それがただの
カミナリの音
じゃないことは
すぐにわかった...
...え?
まだお昼を
まわった
ばかりなのに
?
なんだァ?
あたりが
にして
「眠いして日暮れのように真っ音」なった
真っ暗になった
から
!
あの...
黒雲か?
さあ...
一体何が起き
たのか...
わからずに
唖然としてた
私たちに...
...?
うわあッ
あれは...
まるで天地が
逆転したのかと
思うほどの
大地震だったッ!!
キャ
わーーッ!
キャアア
ヒィッ
みんな...
パニックになって
逃げまわってた...
ううッ!!
その時...
誰かの叫び声が
私の耳にとび
こんできたわ
う...
海を見ろ
!!
海の方を
見た私は
自分の目を
疑った...
海が消えていたッ!!
そこに
あるはずの
海が
一瞬の間に
地平線と
化していた
っ...
津波だ
津波が
来るぞッ
人々は皆
我先にと必死で
高台の方へ
逃げた...
キャ
私も......
わーーッ
いつの間にか
地震自体は
おさまっていたけど
建物は叩き潰され
その中から出た
火の手がもの凄い
勢いで暗い空に
広がっていった
ハアア
...もうその
後はどこをどう
逃げたのかよく
憶えてないわ
我に返ると
私は数人の人と
高台にいて近くに
あった松の木に
しがみついてた...
振り返った
私が最後に
見たのは...
逃げ遅れた
人々と...
わーーーッ!!
♪...?
なんだ
原則
キャー
海に沈んだ...
伊東の町の
姿だった...
!!
キャー
ッ!!
うわあッ!!
そのあと
気絶していた
らしくて...
目が覚めた
時には...
私のまわりの
人々はほとんど
土砂に埋もれて
死んでいた...
生き残ってたのは
僅かだった...
私はバイク用の
幸いだったのが...
トを
う...
土砂の衝撃から
頭や...目や
鼻や口を守る
ことができたし
僅かに空気も...
町を見た私は
言葉を失った
それに
松の木の深く
張った根も
私を守って
くれていた...
世界は...
一変していた
ウァアッ
地鳴りと
余震が続く中
生き残った
僅かの人々と
私は
また襲って来る
かもしれない
津波を恐れて
再び山を登り
はじめた
いつの間にか
真っ暗な空の
一面から...
薄い灰色を
した塵のよう
なものが
雪のように
舞いおちて
来ていた...
ハアア
ハア
アア
...伊東が
あんな有り様なら
海沿いの街はみな
津波にやられてる
一緒に
生き残った彼等は
助けを求めて
中伊豆の方の町に
行くという...
あんたは
...?
私は...
家に帰って
みようと
思っていた...
私の家は河津と
長九郎山の間に
ある小さな町だ
そこには私の
勤めている小さな
分校もある
山の中だから
津波のことは心配
温波のことに心配していなかったけれど...
あの大地震で
家はどうなって
いるんだろうか!?
娘や主人は無事
だろうか?
生徒たちは...!?
私はいても
立っても
いられなかった
こんなになって
しまっている
なんて知らずに
!
...自分の
町が...
家が...
こんなにって
.....?
ど...どう
いうことだ?
ここが...ここだ
あんたの町
だってッ!?
あの海...
ここは堂ヶ島
とか石廊崎とか
そのへんの岬
あたりだろッ!?
え...
伊豆半島で
いえば真ん中
あたりかしら
ね...
!?
ハッツ?もしかして!ッ!?
なんだってッ
!?じゃあ
この海はッ!?
確かめること
なんてできない
けど多分...
地震と津波で...
伊豆半島の半分以上が海に沈んでしまったのよ
しまったのよ
沿岸部の町は
もちろんかなり
内陸部までが
皆..ね...
そうだったのか
・てっきり
俺たちは伊豆の南端まで飛んで来たもんだと...
こんなでけえ
半島の真ん中
まで海が来ちまっ
てるなんて...
想像以上に
最悪だ...
伊豆の地理は
大体把握
していた...
とにかく...
私は家に
帰りたいと
思った...
だけど
そのためには
あの..
目の前にある...
どっしりと
伊豆半島の中央に
座を占めている...
天城の山を
越えなければ
ならなかった...
私の村は
あの山を
越えてすぐの
ところに
あったから...
津波のことを
考えるとあまりに
危険そうで、とても
山を避けて海沿いを
まわって帰るルート
をとる気には
なれなかった...
そこで遠まわりでも
中伊豆湯ケ島の方を
う回して帰ろうかと
考えたけれど...
北西の方角を見ると
!
あの...
黒雲かッ!
・あっちに向かったあの人たちは
はたったあの人たちは大丈夫だろうか...
カ..
とにかく...!!
山を真っすぐ
つっきって行くのが
一番最短で家に
帰る方法だった
山のふもとに
向かっている
途中に.....
林の間から
!
遠くのバイバス上を延々と続く避難民の行列
避難民の行列
が見えた
おーーいッ!!おーいっ!!
おー
いッ!!
体どこへ
向かっているの
だろう...?
行き先に救助の
手があるのだ
ろうか?
皆が混乱して
いるからなのか
私には着の身
着のままで
茫然と歩いて
いるように
見えた...
ハハア
フゥフゥ
天城山の
入り口付近に
たどり着き
時計を見ると
既に夜だった
...
ハアア
...あッ!!
アア
天城山に向かう
途中にあった
その町は伊東に
くらべると被害は
まだ小さく
辛うじて助かったと
いう様子だった...
あッ
町だわッ!!
煙ッ!?
火の手がッ!?
薬科大学附属病院
伊豆医科
東科麻酔が
明日も、放射線
...
...その町で
薬やら燃料が
手に入りそう
なんだな...
こっから
天城山を
越えて数キロ
のとこか...
?
でも
もっとメチャクチャ
もしかしたらその町今はもっとヌチタチャ
になっている
かも.....
人々の怒号が
聞こえていた
まるで...
ののしりあう
ような...
悲鳴のような
叫び声も...
?
...争う
人々の姿が
あった...
暴徒...
ああ...と化した人々だったのよ...
なんなんだッ
...!?
...何ッ
やび
助けなんて
来ねえぞッ!!
畜生ッ
電話も通じや
しねえッ!!
ソイツを
よこせッ!!
うるせえッ
俺んだッ!!
ギャー
町の住人の
大半はどこかへ
避難したよう
だったけど
逃げ遅れたのか
あえてここ
とどまっている
のか...
何十人かの人間
>
、暴れていた
何たち人かして暴れ暴徒のていれた
やめてくれーッ
よこせッ!!
略奪・暴行...
巻きこまれた
人々は次々と
容赦なく暴漢の
餌食になっていた
!!
キャー
...なんて
ことッ!!
まるで無法
地帯だわッ!!
..非常時に
唯一組織的に
機能できるはずの
俺たち自衛隊ですら
このザマだからな
警察の姿は
見えなかった
...治安は
最悪だった...
とにかくまるで
今の世の中で
どうすればいいか
なんて何ひとつ
考えてないかのように
暴れていた...
助け合わ
なきゃいけ
ないのに...
あの人たちの
公徳心は一体
どこに...
...フンッ
それが人間の
本来の姿..ちゅー
ヤツなんじゃ
ねェー
のッ!?
公徳心?んな
難しいコトバ
わかんねえな...
教師らしい言い方
だぜ...
!
..これ
あんたがうっ
集めたのか?食って、
食っていいん
だろ?
まともに
食ってねえ
んだ...
!...それも
そう...かもな
俺たちだってその
暴徒と似たような
もんだぜ...
仁..村ッ...
ハラペコだぜッ
..しかしこりゃ
食いもんかい...
猫だって
食わねえぜ
フンッ大体
こういう突発的
な災害とかに
あうとよォ
それこそ〝恐怖〟だ
...一旦それに
するぐらいそれでも
ねえのか...まーす
捕らわれちまった他人を踏みつけにするぐらい人間が平気でやるんじねえのか...まー
それこそ飛行った...一旦それに捕らわれちまったら他人を踏みつけにするぐらい人間は平気でやるんじゃねえのか...まーずそうだろうなァ
そうだろうなァ
どうもこいつもが
自分の安全を保障
してくれるもんなんか
ねえってことを思い
知らされちまう...
なにしろ恐怖心を
紛らわす最良の
手段は自分が恐怖を
与える側にまわる
ことだからな
そいつが本来の
人間の姿だって
言ってんだよッ
あんたが
あのガキどもを
拳銃持って
追いまわした
よーにか...
な..
な...なんですって...ッ?
ッッ
暴徒の話してん
だろ?恐怖に駆り
たてられれば人間は
どんなバカなマネでも
できるってことを
よォ......
俺たちの話を
してんのか
...人間に
恐怖心から
逃れる方法は
ないのかしら
さあな
......
ねえだろ...
!
そういや...
前に変な
放送を聞いた
な...
大火事の時に
置いて来ちまった
例の無線機が偶然
受信しただけ
なんだが...
確か...廃墟の
校庭に着陸して
仁村たちを一人で
待ってた時だ...
...え?
なんだって?
?
...あっ...わ
集:ま:...れ
恐怖...から
...れ...
恐れ...たい者..
...は...っれ
.集ま...れ
ハァ?
なんのことだ?
どこからだ?
東...京へ...
...変化..する...
...生まれ変
...るの..だ..
...ネ:?
ポズ...ポス..
...なんだ
そりゃ?
宗教か?
さあなどっかで
おかしくなった
奴が流してたの
力もな...
他にも
意味不明の放送
は沢山流れて来てこしな...
来てたしな...
今の話でちょ、と
思い出しただけだ
町を抜けようと
急いでた私にも
突然若い暴徒が
ひとり襲いかかってそこッ!
って来たッ!!
私は
逃げたわ
ッ!!
体...
今あの町は
どんなことに
なっている
だろうか...
キーが
ついてるッ!!
私にできること
は逃げること
だけだった
無我夢中で
その町から
道がとぎれる
まで車を
走らせた
アア
すぐ山を登り
始めた私は
その晩...
山の中で
眠った
あくる日も
あくる日も
山を歩いた
幸い少しの
水と食料は
あの町から
持って来ていた
余震は
相変わらず続き
降り注ぐ塵は
どんどん増えて
あちらこちらに
積もっていた
万二郎岳から
万三郎岳
白田山と
天城山の縦走路
を歩き続け
ボロボロになって
天城峠に出たのは
それから
四日後だった
アア
ここまで
来れば家はどっッ
すぐだわッ!!
そしてまた
乗り棄てられ
ていた車に
乗って私は
家が...!
町が...
こんなに
なっているとは
知らず...
ここに...っと帰っ
やっと帰って
来た
あの忌まわ
しい出来ごと
から十日後
だった...
あのお墓は
埋葬することが
できた私の家族や
生徒たちよ...
町の人たちの
大部分はこの
土の下だわ...
本化咲耶姫命
あの
鳥居は
..?
さあ...昔から
あったものだけど...
私が帰って来る前に
いた生き残りの人たち
があそこを祭っていた
みたいね.....
さ...
これで話は
すべて
済んだわッ
...ああ
の場所も
ありがもっきり
だな..
話はわかったッ病院の場所も数料のありかも見当はつきそうだな...
あのガキを
むざむざ
死なすのも
気がひける
...となると
誰がその2つを
とりに行くか
だなッ!
いずれに
せよ燃料は
必要だし
...お前が
行けよッ!
岩田.....
それとも
病気のガキの看病
しますからって約束
してのオバサンに
代わりに行ってくれ
って頼むか?
俺はいいけどヘリの
修理はどうなる?
その間にアンタが
なおしといてくれる
のか?操縦もでき
ないアンタが?
岩田ァ
命令なんて...
現実問題として
動けんのは
アンタだけ
じゃねえか
...俺に
命令すんのか
?
今度は
CDや本に
逃げるのはやめて
もらうぜッ
仁村...
てめェ...
ヨロ...
出発前
あらッ
...起きた
のねッ!
第54話
おばさん
ちゃんと看てた
から大丈夫よ...やっと睡眠薬も効いたみたいで
効いたみたいで
今はよく眠って
るわ...
テルく...
私...
おばさん?
私どのぐらい
眠ってたの?
また長いこと
眠っちゃってた
んじゃ...?
眠ってから?
:5〜6時間
ってとこね
そんなに...
私...
疲れてたん
だからそれ
ぐらいは休ま
ないと...
.....?
!
くらつらく
たって悲しく
たって...
おなかは減る
...
ものなのよ...
...それより
そこの食べもの
ちゃんと食べ
なさいッ
...
あなたが
食べなかったら
テル君が治るって
わけじゃないん
だし.....
食べたら
オフロに
行くわよ
ずっと
すっと入ってないんでしょ
少し遠い
けど温泉が
あるから
ここは伊豆
だもの..
出たらこれに
着替えると
いいわ
私の娘の服
だったんだけど...
あなたと同じ
年頃だったし
...サイズも
合うと思うわ
おばさん
の...
テル君
助からないの
.....?
もちろん助け
たいわッ!
あなたが
眠ってる間に
あの自衛官たちと
そのことを話した
のよ詳しいことは
温泉できっちり説明
してあげるわッ
でもその前に
ちゃんと食事を
とりなさいッ!
さあ食べ
ないといい
かげんおばさん
怒るわよッ!!
自衛隊の
二人...は!?
食事をすませ
て今頃はヘリの
所で仮眠して
るはずよ...
あの二人も
これからのために
体力をたくわえて
おかないとね
...?
さあ
着いたわッ
あそこよッ
眺めも最高
だし気持ち
いわよ
が
...疲れが
とれたら身体
も軽くなると
思うわよ...
動かせるように
なったらテル君も
連れて来てあげ
ましょう...
おばさん...
さっきの話
聞かせて...
私が眠ってる間に
自衛隊の人たちと
テル君のことを
何か相談してたん
でしょ...?
...ええ
.....
話すわ
でも...
おばさんにも
あなたのこと
教えて
変だなって
思ったのは
さっきで
二度目...
あなたまるで
眠ることを
怖がってるように
おばさんには
見えるわ?
!
なんで
なの...?
うん...
......本当に
アイツも行かし
ちまっていい
のか......?
...何度も
止めたけど
・無駄
だったわ...
話をしたら...
私も行くって言った
言い張って
言い出してガンとして引かなくて...
この際だ...
仁村には装弾
してないカラの
銃を持たせて...
...確かに
仁村はあんまり
信用できねえ
奴だから
銃を持たせて
ひとりで行かす
のはマズイかも
しれないが...
弾倉は全部
小娘に持たせよう
それを必要に応じて
仁村に渡すようにすれば双子は
すれば奴も勝手は
出来ねえだろ...
しかし
なんだとォッ!!
お前も行くだとォッ!!
こいつぁ何かあっ
何かあったら
すぐ動けるようにヘリの修理を
すく動けるようにヘリの修理を急いどかねえとアバスかもな...
えかもな
そうよッ!
決めたの!
冗談じゃ
ねえよッ!!
うざってえッ!
そーでなくても
カッタりいんだ
ッ!!
...
大体薬なんか
意味ねえぜッ!!
その病院とかの
ある町からここまで
バアまる四日
かかったんだろ?
行き帰りで
行き帰りで十日ぐらいかかるじゃねえかッ!!そんなかけてちゃ
そんなかけてちゃ
そんな方にでちゃあのガキとっくに棺桶いきだぜッ!!
!!
普通に歩けば
もともとは
6〜7時間で
抜けられる道
だそうよッ!
おばさんは
山崩れのとことかを
いちいち戻って道を
探しながら来たから
遠まわりになって時間
がかかったのよッ!!
もう
おばさんが道のこと
はわかってるから
番早く行ける
ルートを教えて
くれるわッ!!
フン...
コンビニ
行くんじゃ
ねんだよ...
歩きにくいけど
多分まる二日半も
かければ往復は
できそうだって
言ってたものッ!!
...まず
仁村さんが
89年式小銃と
ゴミリ...
それぞれの
それぞれカバンには二日ぶんの食糧と水が
食糧と水が
入ってる...
それと
峠のルート書いこ氏
書いた紙
ケッ!
タマなしかよッ
彼女の方は
弾丸の入った
9ミリー丁
弾倉の方は
あるだけが
カバンに
入れてある...
あと
トランシーバーが
一対あったから
ひとつ持ってって
くれ...
病院に着いたら
この中の紙を
見てちょうだい
ただしバッテリーがほとんどな、から
ほとんどないから
緊急以外
連絡なしだぜ
破傷風とかの
治療に使われ
てるものなの...
詳しいことは
それを読めば
わかると思うわ
必要なのは
そこに書いてある
「トキソイド」っていう
種類のワクチンよ
...止めても
もう無理ね...
気をつけてね
12時間ごとに
アラームが鳴るように
セットしてあるから
出発してからどの位
たったかの目安に
なると思うわ:
...ヘリの様子はどうなの...?
まだわか
らない
コゾウは?
眠ったままよ...
あとはあの二人が
ワクチンを持って
帰ってくるのを祈る
しかないわ...
あんたたちは
ちゃんと身体を
休められたの?
ああ...一応な
...まあ仁村は
しょっちゅう勝手に
休んでやがった
から平気だろ...
...よしッ...
これで...いつ
でもブッぱなせる
ぞッ!!
そ..!!
そ...それは...!?
...へりの中に
隠しといた...
仁村も知らない
武器だ...
あの異変が
起こった時
許可なしに
持ちこんどいた
ロケット砲って
ヤツさ...
目的地にゃ大勢
暴徒がいるんだろ
?もしアイツらが
無線で助けを求めて
きたらコイツを
持って俺も...
もっともそれ
までにヘリが飛べる
状態になってなきゃ
ムダだがな...
...おっとッ
暗くなっちまわ
ないうちにヘリの
修理を少しでも
やっとかねえと...
しかしこの...
昼と夕方の
区別もつかねえ
ような薄暗え
空ってやつには
いつまでたっても
慣れねェ
この薄暗さで
昼の2時かよ
...一体どう
なっちまってん
だクソッ!!
...真っ暗に
なりゃさすが
に夜だって
ことはわかる
けどよ...
...
あの二人...
うまく...やって
いるかしら
・山の中は...
...山の中は...もっと薄暗くて...夜は真っ暗だったわ..
だったわ...
ハァァ
ほ...舗装
された道だッ!!
..ババアに
聞いたとおり
国道に出たし
なんとかエンジンもかかったし残ってるガスで
残ってるガスで
山の入り口ぐらい
までならもち
そうだ......
奴がここまで
乗って来た車
かどうかは
わからねえが
幸い走れそうな
車がうまいこと
乗り薬ててあった
さぁてと
それじゃ...
今のうちに
お前があずかって
る弾倉...俺に
渡してもらおう
力......
...必要な
時にだけ
渡すわ...
コノヤロウッ
俺を信用して
ねえのかッ!?
...そうよ...
信用なんか
できないわ...
フンッ!!
そうかいッ
いいさッ
そのぐらい
用心深い方
がよ...
だが..それじゃ
お前は歩きな
!!
....え
ちょっ...
ちょっと待ってッ!!
私を置いてく気ッ!?
甘えてんじゃ
ねえよッ俺は
ヘリの燃料さえ
手に入れられりゃ
いんだッ
歩きなッ!!
ちょっと
待ってッ!!
なぁに
難しかねえよ
この道をまっすぐ
行って新天城
トンネルを抜けりゃ
山の入り口に
着くらしいぜ
待ってッ!!
急げよッ!
コゾウ死んじ
まうぜッ!
ちくしょー
なんて奴...
時間が
ないのに
ハアハア
...クソッ
なんて道だ
なんてこった
......
山への
道が...
...
いや、それは
...
ハー
!
えッ
いノロマッ
この先にある新天城
トンネルは山崩れで
ツブレちまってる...
しょうがねえから
引き返すぜッ!!
少し戻って
旧道から旧天城
トンネルを通じて
山に入ろうってんだ
よ...仕方ねえ..
車に乗れッ!!
ハアハアムアハァ
ハアハアパアハァ
ここが...
旧天城
トンネル
...
ここから山に
入れる...この
先は山道だから
車はここまで
だぜ......
なんか...
気味悪いわ...!!
真っ暗だし...
...まるで
地獄の入り口
に見える...
引き返す
なら今だぜッ
この先には本物の
閻魔が待ってるかも
しれねえ.....
行くわッ!!
やっ
ボタ
思い出す
...暗闇は
嫌い.....
そういや
お前ら
トンネルに閉じ
こめられてたん
だっけな..?
どのくらい
閉じこめられ
てたんだ
.....?
列車が転覆
して...こんな
トンネルか?
わからない
...多分
二週間ぐらい
だと思う...
真っ暗闇で
前も...
後ろも...
上下さえも
まるで私という
人間そのものが闇の
中に溶けてしまう
ような気がして
すごく怖かった...
ううん...
それどころか
自分の体が
あるかどうかも
曖昧に思えて
...フンッ
あの小僧に
しろ...
...
お前らは
何かっていって言いやめだってあなんやがるがなんなんだ?何
なんなんだ?
お前らに影響して
そうなったんだ?
...
影響
なんか
わかんないッ
でもおばさんが
言ってた...
...
...
人間は...
正体の
わからない...
恐ろしいものを
「怪物」というわ
その「怪物」と...
このコも...その
ノブオってコも...
きっと本当に闘って
いたのね...
「怪物」ってのは
こんな恐ろしい
世の中を反映した
ものかもしれ
ないし...
死に対する
恐怖が生み出し
たものなのかも
しれない...
今の世の中は
現実と非現実の
境目がとても
わかりにくく
なってる...
たくさんの
人々が死んで...
厳粛であるはずの
生と死の境界さえ
曖昧なこの世界で...
生死の狭間にある人
が「怪物」見ても...
他人や自分
自身の醜さを
「怪物をとおして
見ていたのかも
れない...
おばさんは
不思議じゃない
と思う...
ハンッ!!
そんなんでよく
今まで生き残った
もんだぜお前らッ
いかよッ今の
世を賢く生き延びた
かったらコゾウみたく
この世とマトモに対峙
すりゃ損するゼッ
何が起こっても
傍観者に徹すんのが
一番だぜッ!!それが
今の世の中で身を
守る術ってヤツだ
...そんなの
し...死人と
同じじゃない
そんなの
...!?
甘えんだよッ!!
あの異変から
コ
どれだけ危険か...
バアに聞いたろ
世の中
?治安の悪化
は暴徒を生ん
でんだよッ
大体人間が
本気で無秩序
状態になりや
何するか...
平和な時なら
純粋なバカ正直も
カワイイけどよ
パンツ脱がされてから
じゃ遅いんだぜッ
それとも
いつでも
自分だけは
助かるはずだって
盲信してやがん
のかッ!?
そんなコト
わかってるわッ
おぼえがある
ものッ!
追いまわされ
たわねッ!
..フンッ
だから
あんたのことも
味方として全然
信頼なんかして
ないわッ!!
そうかいッ
安心したぜッ!!
頼りにされるの
苦手なんだよ
た..頼りに
なんかするもん
わ
ッ!!
確かにある!
あたし...
女だし...
力もないし
弱いかもしれ
ない
この先すごく
危険なのも
わかってる
けど...
...でも
私にだって
闘う能力が
偉っかったないわけじゃないッ!!
テル君を
助けるのよッ!!
ネルの
トンネルの反対側に抜けたわッ!!
ここが多分
天城山縦走路の
入り口ね
おばさんの地図
どおりだわッ
道ッ!!一応道らしいのが見えるッのが
見えるッ!!
トンネルを
抜けても暗く
感じるのは妹に入った
森に入った
せい?
・ンネルの
こっち側の方が
降ってる塵の
量が多い...
風向きか?まあ
日暮れも近い時間
だし...少しでも
明るいうちに行ける
とこまで行くしか
ねえな.....
ハアハァハアムア
ハアハアパアハァ
こっちの
...道だわ
...だいぶ
暗くなっち
暗くなっちまったなこれ以上は無理だぜ
今日はこの
へんでビバーク
することにした
方がよさそう
だな......
...テッ!!
明日一日あれば
縦走路を抜けて
町まで出られる
だろう...
ハアハァハア
ハアハア
チッ
八丁池あたり
まで行きた
かったんだ
けどな...
ケッ!!
......
うん?
な...なんだツ!?なんなんでソ!?どう見てもあれば何かの言葉だっ!!
キャ
人!?...人間がいるッぎン!!
いるんだッ!!
......
...まただ
...どこ!?
アイツ...どこに....?
もしかして
勝手にどうか
に行っちゃった
んじゃ...!?
!
どこにッ
行ったのよ
ッ!!?
静かにしろッ
!?
...
光の点滅が
止まった...
ど...どう
いうことッ!?な...
...なんなのよッ!?
...フンッ
もういいッ
行くぜッ!
...えッ!?
山に光ッ!?
.....どう
見ても誰かが
誰かに信号を
送ってるカンジ
だったぜ...
ひょっとして
...避難民じゃ
ないかしら...
助けを求めてて
それを知らせ
ようと..
第56話
フンッ
どうかなッ
悪党かも
しんねェせッ!
とにかく
他人と関わるのは
トラブルの元だ
避難民だろうと
こっちから寄ってく
必要はねえッ...
...と言っても
こんなに火を
焚いてりゃ誰か
俺たちのことに
気づいてるかも
しれねえがな..
ま...
さっきの光は
結構遠くの
山だったし
今は寝るぜッ
ハッ!!
チッこんな
に薄暗くて
朝かよ...
...なんで
なの...?
昨晩だって今月ごって
今朝だって
いくらでも
!
フンッ別に
いつでも奪え
そうだしな..
簡単に私から
銃や弾丸奪う
ことできたのに
...どうして
しないの...
...?
だが今は
いらねえや...
あせってお前から
銃奪ったとこで
うるせえだけ
だろうしな...
荷物も増える
小銃のマガジン
2〜3個に拳銃
のマジジンが...
3〜4個...
重そうだぜッ
......
...そう...
それに
しても...
ババアの説明じゃ
まるでこうなった
原因は全て突然の
巨大地震のせいみてえ
だったが...釈然と
しねえぜ......
あんな黒雲や
降り続く塵の
ような現象:
いくら巨大でも
ただの地震で起こる
ものなのか...!?
あれが
八丁池だな...
ハアア
天城の縦走路
全体の約3分の1
ってとこまで
来たな...
この調子で
行ければ日が
暮れる頃には
かなり町まで
近づけそうだ
!
焚き火人がした形跡か!?
積もった塵の
量からすると
割と最近一誰かが
ここに..ッ!?
!
キャアッ!!
あれッ!!
!
どうした
ッ!?
なんだッ!?
ひ...
ひと...?
みてえだな
......お前
見て来い...
...え...
おいおい拳銃
持ってんだろ!?
安全かどうか
お前がまず
見て来いよ..
うっ
ハハア
おい...
よく見ろ...
クビやムネに
傷が......
...こりゃあ...
えッ!!
災害で死んだん
じゃねえなッ!
何か刃物みてえな
もんで殺されたん
だ.....ッ!!
大方
カバンの中身を
狙われたって
とこだろ...
そんな...
一人は子供
みたいなのに
状況から見て
やられたのは
おそらく異変の
後だが...魔の
積もり具合から
見ると...
こんな山の中で
なぜこんな目に
あった......?
ババアの言ってた町
から来たのか..?
それでも
この状態で
一週間は経過
してるな...
おいッ...
...もしこの先
お前が他人に拳銃を
向けるような時が
来たとしたら...
その時は容赦なく
撃てよ.....
え...
襲撃者が
出たら
猛獣だと
思え
威嚇が通じる
なんて思うな
襲われたら
躊躇せずに
ブッぱなせッ
このご時世じゃ
...誰も文句
言わねえよッ
腹を狙えッ
広いから
当たる確率は
高い..
いわゆる
「緊急避難」って
ヤツだぜ...
さもなけりゃ
薬も燃料も
何ひとつ生きて
持って帰れねえ
だろうぜ...
に...しても
この死骸..
このタイ...やはりバックの
言ってた暴漢
どもの仕業か?
多分そうだ
...この死骸
といい...昨晩の
とししライトというきらい
さっきあった人間
の形跡といい
ヤベェぜ...
例の暴漢どもが
山の中をうろ
ついてるのか...
だとしたら
何してんだ
いずれにしろ
いずれにしろ山の中に俺たち
以外の人間が
いることは
確かだ...
ハハア
セイゼイ
セエッゼエッ
...
その
おいッ!!
待てよッ!
待てってッ!
さっきの死体ッ
私たちが目指し
てる町から来た
人たちだとした
!!
もっと急が
なきゃ...!!
町がまだ薬をとって
来れる状態のうちに
着かなくっちゃッ!!
死体ぐれえなら
今までだって
うんざりするほど
見て来たんじゃ
ねえのかッ?
...あッ!
!
こ..
こっちにも
ッ!!
...あし...
あと...!?
人間の旦那
足跡よッ!!
靴底の違い
からすると
人以上...
二人か...!?
このへんを
ウロウロしてた
みてえだ...まるで
迷ってるみてえに
行ったり来たり
暴徒...か!?
しかし山の近くに
住んでた奴がこの山
ぐらいで迷うか?
何してたんだ!?
とにかくこの
足跡は新しい...
つまりこれの
主は.....
近くにいる......注意しろ..
しろ.....
!
...おいッ!?
何してるッ!?
そんなもん
食うなッ!!
食うな...いい加減にしろよッ!!
ホントどう
しちまったんだ
よッお前ッ!!
!
腹が減った
のか...!?
...おいッ!!
!?
どこ行くんだ?
待てよッ!?
...おいッ!?
セイ
セイゼイ
!?
おいッ...
たいがいにしろよ
このペースじゃ
山を越える前に
〈ばっちまうぜッ!
ここらで少し
休ませろ...
大体起きてから
何も食ってねえ
んだぞッ!
ハハア
アア
な..何のん気
なこと...
友達死んじゃ
うわッ!!
アア
俺ぁ
ここでひと息
いれるぜッ...
てめえも息ギレ
してんじゃねえか
ここでインターバル
とらなきゃ目的地
なんか着けねえぞッ
ハアハアムアハァ
うるせえッ
死体見た途端
アセりやがって
!
?
...なんだ?
!
あっちの方から
何か聞こえて
くる......
なんの音だ...?
...え?
風か?
..動物か?まさか...
まさか...
...え?
やっぱりそうだ...
そうだ...人間の歩く音だぜ...
こっちに
向かって来て
やがるぞッ!?
おまけに..
誰だッ!?止まれッ!!
おいテメェッ!!
聞こえてる
はずだろッ!!
こっちには
武器があるぞッ
止まれッ!!
止まれッ!!
!?
ハアア
ハハアア
...あッ!!
アア
ハハハアアア
な..なんだ!?
お前...ッ!?
...
!!
近寄るなッ!!
撃つぜッ!!
...おいッ!?
な..なんだッ!?
!?
町の..
人間かッ!?
どこから
来たッ!?
おいッテメエッ
言葉がわかんねえ
のかよッ!!近寄る
んじゃねえッ!!
メ...シ?
食い物か!?
おいッ!?
あッ
しながりましたね
な...なん
なんだッ!?
コイツはッ!?
おいッ!!
テメエッ!!
何キョトンと
してんだッ!?
答えろッ!!
コイツ...
イッちまってる
.....のか?
...おいッ
ほうけてねえで
なんとか言って
みろッ...どこ
から来たんだッ!?
しゃべり
いいじゃなくわかったってばっ!!
おいッ!!
あッ!!
おいッ!?
あッ!!
はい
...
病...人か...?
...ど..どう
したんだ!?
そのアタマ
...!
...りゅ...
りゅう...
...え?
しゃ...
しゃべった
しゃべった
わ.....
り....り・
りゅう...
...え?龍..?
りゅう...
りゅうず
!
龍...ず?
龍が何ッ!?
一体何ッ!?
こ...この人何ッ!?
どこから来たのッ!?
そんな大ヤケドしてる
のにどうして平気
でいれるのッ!?
わかんない...
なんなのッ!?
その..頭は一体
どうしたのッ!?
なん..なの
この...人
.....?
...
!!
じッ!!
...地震ッ!?
..また...!!
いや
...す
大して...でかく
ない...
...止ま...る
地震
!
ま...まだ
誰かいるのか
ッ!?
う...
うわッ!!
に..逃げ
やがるぞ
ッ!!
もッ!!
もッ!!ひとりいやがった
テメエッ!!ま..
待ちやがれッ!!
あ...
お前は
そのクリンゴン頭
見張ってろッ!!
・え
油断するなよッ
他にも隠れてる
奴がいるかもしねえッ!
しれねえッ!!
ガサ
そッ!!
ババアの言ってた
暴徒か...ッ!?
ほ..他にも
いやがるのか
...
セイ
うッう..ッ!!
うう
ううッ
!!
ひいいいぃッ!!
動くんじゃ
ねえッ腹ばいの
まま手足を広げ
やがれッ!!
や...
やめて...
やめてくれッ
だ..黙れッ!!
腹ばいのままッ
腹ばいのままッ手足を広げて動くんじゃねえッ!!
早く
しろッ!!
う...うッ
・思わずカラの
銃で追いかけて
来ちまったぜ...
おいッ!!
他にも仲間が隠れ
てるんじゃねえ
だろうなッ!?
う...
うう...
答えろッ!!
脳味噌ブチまけ
てえのかッ!?
い..いないよ
ば..僕と...さ
さっきの奴...
だけ...だ...
危ねえ危ねぇッ
もんは持ってねえ
武器らしい
みてえだ
ビビッてる奴で
よかったぜ
ッ!!
...よしッ!
顔を見せろ...
ゆっくりだぞ...
ゆっくり振り向け
...こんな
山の中で何
してやがった
んだ...!?
う...う
...お前...
どこから来た?
この先の町か?
町って...あの
ふもと近くの町
あんな狂った町
知るもんかッ!!
僕らは東京
から来たんだッ
災害から逃れる
ためにッ...
み..道に迷って
さまよってたんだッ
!!や:山の中ッ!!
...町?
東京だとッ!!
それじゃ...
この先にある町
の人間じゃあねえ
のか...ッ!?
陸...自?
...自衛..
...隊?
あ...
あんたたちこそ
どこから...?
町の人間じゃ
ない...な
じッ自衛隊!?
自衛隊なのか
!?
追われてるんだッ
僕ら二人あの町の
ヤツらに...ッ!!
アイツらに捕まったら
殺されちゃうよッ!!
追われてる?
殺される?
...たっ
助けてッ!!
僕らを助けてくださいッ!
くださいッ!!
町のヤツらって
..
そうなのかッ!?
町のヤツらって.....ババアの言ってた。暴徒”のこと...か!?そうなのかッ!?
ア..アイツら
すげえッ..き
危険なんだッ
他の隊員の
人たちはどこに
いるんですかッ!?
た...助けてッ!!
他の隊員..!?
さっき見たろ!?
ここには俺とあの小娘しか
あの小娘しか
いねえよッ!
チッ...助けて
欲しいのはこっちの方ござッ!
だぜッ!
...二人..だけ?
...えッ!?
なんで
......?
......
そんな...
逃げなきゃ
みんな殺される
ぞッ!!
僕ら二人も
あんたらだって
...ッ!!
...なんだ!?
人間...
人間が...
何人か..林の
むこう...歩く
ような音...が..
ヤツらだ...
ヤツらの
仲間だ...
探して
るんだ...
僕らを...
山の中に逃げ
こんだことは
わかってるんだッ!!
おとなしく
投降しろッ!!
抵抗すれば
容赦はしない
ッ!!
抵抗すれば容赦しないッ!
!!
くり返す!!
おとなしく
投降しろッ!!
山の中に
山の中に隠れてるのはわかってるんだッ!!
抵抗すれば容赦しないッ!!
さもなくば
..ッ!!
死だッ!!
死だッ!!
死だッ!!
死だッ!!
死だッ!!
死だッ!!
死ッ
人間...
あんなに沢山の
人間...
クソッ...!!
死ッ
あれが例の
暴徒ってやつか
ッ!!
死だッ
死ッ
・
くれ〜〜〜ッ!!
や...やめて!
うわッ!ああ
...ッ!!
!
バカ野郎ッ
わざわざ
居場所を教え
やがってッ!!
こ...殺さ
れるッ!!
あんな奴ら
撃ち殺してく
れ
ッ!
黙れッ!!
カラなんだよッ!!
この銃はッ!!
キィヤ
えッ?!
あの林の
上だッ!!
アソコだッ!!
し..仕方ねえッ
逃げるぜッ!!
お前には
まだ訊きてえ
ことがあるんだ
来いッ!!
いちいちウルセエッ
!!
ぎゃああッ!!ああぁあああ!!
!?
に.....
人間だあッ!!
キ.....
傷頭のヤロウ
たち以外の奴が
いるぞオォッ!!
ううああッ
ヒイイイッ
ハーッ
な...な・なんだッ
なんだコイツはッ!?
どっから出て
とっから出て来やがったッ!?林の下の奴らがこんなスクに追い
こんなスグに追い
つくハズねえッ!?
ハーッ
!
ゆうべの光...
コイツかッ!?
...てことは
あの信号...ッ!?
さっきの連中と連絡
とりあってやがったのか
...ッ!?そうだッ!
そうだなッ!!
!?
なんだよッ!?
まだ他にもいる
のかよッ!?
バットとか
こん棒みてえな
チンケな武器で
俺とやろうってん
なら女だぜッ!!
出て来いッ!!
こっちは小銃
構えてんだぜッ
!!オイッ!!
!?
なんだ...
オマエ...
...警...
警:官:!?
えッ
じゅ...銃声
...!?
!
銃声だッ!?
撃たれたッ!!撃たわたぜツ!!冗談じゃねえッ!?撃だれたぜヅ!!
撃たれたぜッ!!
あッ!!
た...助けて
くれ~~ッ!!
...
あ...あんた誰ッた!?
助けてくれ
ッ!!
ち...?近寄らないでッ?
ビッ!?
えッ!?
ーッ!!
ーッ!!ツ!!
血ッ...?
...どッ
な...何があったのッ!?
さっきの
銃声は...ッ!?
...えッ!?
あッ
キス頭の奴ら
以外にも人間が
いるらしいぞッ!!
つかまえろッ!!
!
どっち
行った!?
人..人の声ッ!?
..仁村のケガ...
おばさんの言ってた
暴...徒!?そ...
そうなのねッ!!
ッ!!
持って私は置き
アイツ...い!弾倉の入ったリュックだけ持って私は書き
あッ...!?
あッ!!
ま...
待ってくれッ
こ...こ.ここ来いッ!!
な..なんて...
なんて奴なのッ!!
ゼエッ
ゼエッ
いないぞッ!
逃げたッ!!
キ..キズ頭の
二人連れには他にも中国が
他にも仲間が
いたのかッ!?
どうやってこの
伊豆にやって来たのか
しゃべらせるんだッ!!
ク..クソッ!!
つか..捕まえ
ろッ捕まえ
るんだッ!!
奴らがどこ
から来たのか口を
割らせろッ!!
ドラゴンヘッドぶるな..
捕まえろ
ッ!!
す。
ヤングマガジン1996年第21号、第23号〜25号、
第27号〜29号、第31、2号、第35号〜38号、第10号
>12号、第50号、1997年第2号の掲載分を収録
しました。
ヤンマガKCスペシャル係
議談社「ヤングマガジン」編集部
東京都文京区音羽2ー12-2
〈郵便番号112-01
このつぎには、どんな作家のどんを
漫画を読みたいと、お考えですか。「や
シマガKCスペシャル」にしてほしい
と思う作品がありましたら、「読後の感。
想」とあわせて、左記あてに、どしど
しお知らせください。
あなたは、この本を読んで、どんな
感想をおもちになりましたか。
編集部では、この本についての読者
のみなさまのご意見をおまちしています。
○望月楽太郎「1997年
落下本・乱丁本は小社雑誌業務部にお送りください。送料小社負担
にてお取り替えします(電話8)おおおっ、ああっ、なお、この本について
のお問い合わせは、ヤングマガジン編集部あてにお願いいたします。
本書の無断機会コピーは次作権法下での例外を除き続けられています。
製茶所株式会社国宝社
お姉ちゃ
豊国印刷株式会社
図書印刷株式会社
発行所株式会社講談社
東京都文京区音羽2[12]の
郵便番号112-01
でもそういうの
著者望月峯太郎
発行者五十嵐隆夫
定価はカバーに表示してあります。
997年8月6日(第1風発行
ドラゴンヘッドの
ヤンマガKCスペシャルーBBO
編集部(03)5395=3461
販売部(03)5395-3608
5日N4-06-336680-4(ヤマ
いや...うそう
Printed'm,Japan