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...

原作武論尊

漫画原哲夫

小さな勇者!!の巻

迫りくる魔獣!の巻

凶星炸裂!の巻

22.45.66

見えざる魔拳!の巻

死者の警告!の巻

血を呼ぶ宿命!の巻

★一瞬の命を!の巻

静水のようにの巻

668108

その秘孔縛を解け!の巻

さな勇

うむ...

さあ

行くか!

ん!?

あれは!!

バット!!

うっ!!

うぐぐケ...ケンこ..

ケンに...

ケンに

会うまでは

ケンに...

バ...バット

どうしたんだの

!!

え!!

レ...

レイ.....

なにが

あったんだ!!!

レイ...村が...

け...拳王侵攻隊と

いう連中に...

なにィ!!

ああ...

は...はやく

リンや

アイリさんが

バカ!

けど、大丈夫かな

今日より

この村は

拳王様の

支配下に

はいる!

きさまたち

みずから

拳王様に忠誠を

誓ってみせい!!

な...なんだ!!

自分の体に

その焼印を

焼きつけるが

よい

ひとりずつ

前にでよ

うっ

うわっ!!

く...くそっ

だれが

忠誠など!

死んだ方が

ました!!

な...

なんと!!

フッ...よかろう

ならば

灼熱の死の

ダンスを

踊るがよい!!

ぬう~~

こっちゃ

こい!!

うわあ

おい月意

用意は

できたか?

ウヒヒ

OKだ!!

そらっ

踊れ~!!

あっいひ

はあっ

!!

ひいい!!

うっう

はっ

な...なんと

いうことを!!

うわあ~~

ち...誓う~~

拳王様に一生

つかえる~!!

たすけて

くれく!!

おお!!

諸君!わたしは

少しも強制は

しない!忠誠は

みずからの意思で

誓わねばな!!

さあ

続けようか...

地獄じゃ!

なぜ神は

弱者には

自由を与えて

くれぬのか

......

だ...だめ

もう...

だめ...

すぐに

見つかるわ

!!

ピ目

またあの

とらわれの

生活へ

戻るしか...

アイリさん

だめ!!

アイリさん

そんな事

いったら

だめ!!

わたしたちは

心を失くして

人形となって

生きるしか

ない

今の世界に

翻弄されて

流されて生きる

しかないのね...

わたしたちが

希望を捨てたら

どうなるの!

わたしたちには

希望しかないのよ!!

リンちゃん

ケンがいる!

あなたの

お兄さんレイ

だっている!

ねっ!

信じるのよ

いつか必ず

明るい明日が

くるって...

そう信じて

生きて

きたじゃないの

最後の最後まで

あきらめちゃ

だめ!!

リンちゃん...

てへ...

ごめんなさい

えらそうな事

いっちゃって

ううん

ありがとう

リンちゃん

わたしの方が

しっかり

しなくちゃ

いけない

のにね...

リン

ちゃんに

教え

られる

なんて...

......

は!!

あ!!

だれかいる

のか~!!

アイリさん

でてきちゃ

だめ!!

ああ

ん~~!!

こんな所に

一匹かくれて

やがったなあ~

おう

おっほっ

あぐ!!

さあ

きやがれ

リンちゃん...

あなたって

子は...

ぐああっ

あぐぐ...

これで

終わりか!

ここに一匹

残ってますぜ

う...う...

リン!!

子供といえど

拳王様に

忠誠を誓って

もらおう

拳王様の

紋章をみずから

体に焼きつける

のだ!!

うっ

もしいやだと

いったらあの上で

黒コゲになるまで

踊ってもらう

ことになるかな...

な...なんて

ひどいことを!!

誓いません!

さあ

どうする

あなたたちの

ような悪魔には

絶対に従いません

なにィ~!!

この

ガキャ~

いい度胸

じゃねえか!!

むっ

自分から

わたしは悪魔には

従わない

たとえ

どんなことが

あっても

悪魔に屈したら

人間じゃ

なくなる...

なんという

気丈な子じゃ

奴隷となって

生きながらえる

よりも死を

選ぶとは!!

にへへ...

おもしれえ

ガキたぜ

おじょうさん

手をかして

あげようか

そうケンは

教えて

くれたもん

ん!?

な!!

なんだあ

てめえは!!

人の皮を

かぶった

悪魔め!!

なにわ!!

らぎゃあ!!

むっ!あれは

南斗水鳥拳!!

レイ!!

リン!!

リン

しっかり!!

だ...大丈夫

心配しないで

ア...アイリさんは

無事よ..

あ...

あれ..

安心したら

涙が..

ど...どうしたん

だろう...

リン

おまえ!!

自分のことよりも

おれの妹の身を

案ずるとはな

...しかし

気丈なよう

でもまた

子供...

それを

こんな目に...

「おうこらあ

なんだてめえ

は~~!!

ゆるさねえ

......

てめえらの

血はなに色

だー

ーっ!!

なにかしら

この道の跡は

...

軍隊でも

通った跡の

ようだわ

それにしても

馬の蹄の跡だわ

それも

象の足ほども

あるわ!

この足跡を

見てみろ!

こ...

これは!!

こんな馬に

またがる男は

ひとりしか

おるまい...

ラオウ...

あそこに

小屋がある

少し休ませて

もらおう

うっ!!

ええっ...!?うっ!!

すいません

どなたか

いませんか

だれも

いないの

かしら

はああ~い

どなたかな

どうなされた

旅のお人

み...水を

一杯いただけ

たらと...

あ...

あの

おおいいですとも

さあそこで休んで

いなされ

いい~~~

ですよ~

ひゃひっひっ

あ...ありがとう

おばあちゃん

さあ

トキさん

さあさっ

おつかれに

なったじゃろ~

あ...おばさん

外で大きな

馬の蹄の跡を

見たんだけど

それに乗った男を

見た?

ん~~~

あ...ああ

見ましたよ~~

それはもう

象のような馬に

これがまた

その馬にひけを

とらぬ実に

精悍な男が

乗っておったの〜

さっ

おあがん

なされ

ばあさん

その水

飲んでみろ

へっ...

い...いえ

あたしは今

飲んだばかりで

うっ...

うぐ

ケン...

そんな...

どうした

なぜ

飲めん

ぬっ

いいから

飲んでみろ

くっ...

ちゃんとして

うりゃあ!!

くっ!!

あぐ!!

くくっ...

おれの変装を

見やぶって

いたのか~~!!

おまえのような

ババァが

いるか!!

拳王の

手下だな

ゲッ

うぐぐ

そうともよ

その首

拳王様に

さしたして

やるわ~!!

くあ

ぬお

お!!

へげぇ!!

あたあ!!

がっ

ばけるなら

牛にでも

ばけるん

だったな

ラ...ラオウの

部下だった

のね..

も...もしや

ラオウの本隊が

すでに

あの村に!!

もしそうだと

したら

レイが!!

先に行ってケン

レイには

アイリさんという

弱点が!!

わかって

いる!

ン!!

あ!

バット!!

もう大丈夫だ

レイなら

ひとりで

充分だ

うん...

ふおお~

今度は

てめえの番だ

フン

きさまが

南斗水鳥拳を

使う男レイか...

フフ...知っているぞ

きさまの弱点を!!

なにィ

!?

さがせ~!

この村に

アイリという女が

いるはずだ!!

この男は妹の

命をかけられたら

なにもできぬ

ただのデクの棒

たくさん

お~~~!!

な!?

さがせ~!!

アイリ

さんを!!

はっ!!

ん!!

わたしなら

ここにいるわ!!

あっ

わたしは

戦う!!

もう...

逃げたりしない

アイリ

おまえ!!

このアマ~

は!!

ぐわ!!

わたしは

きのうまでの

アイリじゃ

ない!!

兄さん

思う存分

戦って!!

わたしは

リンちゃんに

戦うことを

教えてもらったの

あ...あの抗う

術を知らず

周囲の風に

流され

人形のように

生きるしか

できなかった

アイリカ!!

リンが!!

アイリさん

そうか..

もうおれに

弱点はない

アイリは

おれから離れた

自分の意志で

生き!自分の

意志で死んで

いくだろう!!

ぬぬ!!

ぐああ!!

な...

なんだ

こいつら

は~~!!

む!!

女子どもが命を

すてて闘おうと

しているんだ!!

おれたちも

黙っているわけ

にはいかん!!

そうだ

おれたちも

闘おう!!

おれたちも

闘うぞ!!

おお!

なんという

こと!!

闘うことを

あきらめていた

村人までも!!

戦争によって

弱者に凄惨な

試練を与えた

あの残酷な神が...

この世に残した

唯一の光が

あの娘かもしれん

ぬう!!

拳王様に

逆らうとは

おろか者ども

め!!

このわしが

全員皆殺しに

してくれるわ!!

む!!

ガソリンを!!

ゲプ!!

グフフフ...

ふあはは~~

おれ様の火闘術で

きさまら

血まつりだ~!!

ぬ!!

うわあ

~~っ!!

ひいい~!!

ぎゃあ

!!

ふはは

どうだあっ

ふあっ

はは!!

フ...

つまらん

芸だ

そんな

大道芸で

このおれと

戦う気か!

なあにを

...

凶星炸裂!の皆

これは、

凶星炸裂!のき

ふあっはは

は〜〜〜!!

!!

ん!!

ゲ!!

け...

拳王様!!

なに!?

拳王!

この男が!!

こ...この人が

ケンの長兄

!!

拳王様

おまえが

ラオウか...

ちょうどいい

この場でおれが

かたずけてやろう

んん~!!

こおらあ

まてぇい!!

きさま

拳王様を相手に

するには百年

早いわ!!

ひっこんでろ

なあにィ~~

こっちを向けい

きさまはこの場で

おれ様の火闘術で焼け

ただれるのだ~!!

はやあ!!

うぶ!!

!!くっ

あ!!

は...腹が

腹が~!!

南斗水鳥拳の

鋭い手刀は大気の

中に真空波を生む

は!?

腹の中の

ガソリンが!!

ひっ

い...い...引火

したら

ふっとんじまう

ひえ~!!

う!

うわあ

ひあ

あぢぢ

~~~!

ひいひィ~

火っ火っ水~

た...たすけて

〜〜えっえっ

えろばっ!!

ラオウ次は

きさまの

番だ!!

おまえが

レイカ...

南斗水鳥拳

楽しませてもらった

フ.....

ならば

きさまにも

おれの真髄を

教えてやろう

...

ん!?

どうしたリン

ふるえてるぞ

わ.....

わからない

た...ただ

あの人を見た

時から体が

急に...

リンちゃん...

いくぞ!!

レイ!

やめて~!!

その人と戦っちゃ

だめ~~~!!

リン...

フッ...

心配するな

おれは戦うことで

しかケンやおまえに

借りをがえせない男だ

ラオウの首は

おれがとる!!

レイ!!

フッ...

ひとつだけ

きこう

北斗七星の

横にある星を

きさまは見た

ことがあるが

ううう...うんううっ、ううん.

ある!!

ほう..

あるのか...

フフ...そうか

きさまはおれと

闘う運命に

あったらしい

よかろう

!!

どこから

でも

かかってくるが

いい!!

なにィ~

降りぬのか

~~!!

な!!

フフフ...おまえごときの

腕でこのわたしを同じ

地上に立たそうと

思ったか!!

もはやこのわたしを

対等の地に立たせる

男はおらぬわ!!

ならばそこで

馬ごと死ぬが

いい!!

ぬおおお!!

フッ...悲しい

運命だきさまが

見た星は

死兆星!

神は

わたしとの

闘いを

読んでいた!!

はあ~~!

ああ!!

レイッ

う...

う!!

どうした

マミヤさん

い...今だれかが

わたしの体を

通り過ぎて

いったような...

レ...レイに

とりかえして

もらった弟コウの

かたみのペンダント

の鎖が...

ん!?

な!!

なんだ

てめえは

こらあ

まてぇい!!

ここを

通す

わけには~

へっ...

へれっつ

はっ

レイ!!

きたか

ケンシロウ!!

見えざる魔拳/oを

魔拳/の巻

!!

ケ...

ケーーン!!

きたか

ケンシロウ!!

ラオウ

ケンシロウ

その甘い性格で

よくぞ今日まで

生きのびてきた!!

それだけは

ほめてやろう!!

だが情に流される

者はいずれ必ず

こういう運命を

たどる!!

レ...

レイ!!

レイ!!

レイ...

に...

兄さん!!

レイ!!

なぜおれを

待たな

かった...

なぜ...

レ...レイは

ケンに...

ケンに

借りをかえす

ためと

いって...

バ...バカな

そんなことの

ために...

だ...だめだケン

がなわねえよう

あ...あの男には!!

レ...レイでさえ

あのレイでさえ

やつにふれること

もできずに...

あ...

あんなの

おれは見たこと

ねえ..

死ねえい!!

フッ

うっ!!

なっ

くっ!!

な...なんだ

今のは!!

なにィ手綱を

握ったまま

や...やつは

動いて

いなかった

で...ではおれが

見たものはなんだ

おれには無数の

鋭い拳の攻撃が

見えた!!

フッ...

真の奥義を極め

真髄を極めたものは

その身に“気”を

まとうことができる

きさまが

見たものは

わしの闘気

”気だ!!

気!!

兄さん!!

きさまは

このわしに近寄る

ことすら

できんのだ!!

フフ...

ならばよけいに

きさまをここで

倒しておかねば

ならん!!

ほうまだ

むなしい戦いを

挑む気か!!

だまれ!!

たとえ

この身が

砕かれようと!!

な...なんだ

レ...レイのあの

すさまじい

構えは!!

でやああ!!

南斗究極奥義

断己相殺拳!!

に..

兄さん!!

まさか

自分の命を

かけて!!

みんな

おれに力を

かしてくれ

う!!

フ...

おろかな...

どりゃっ!!

神はすでにきさまに

死を与えていたのだ

ぐああ!!

レイ!!

に...

兄さん!!

ケン

だめだ

あの男だけは

ケ...ケン

!!

この顔が

死にゆく者の顔に

見えるか...

大丈夫だリン!

フ...たしかに

いい顔つきに

なった

だがまだ甘さは

変ってない

ようだな

ええ!

たしかめて

みるがいい

ひとつ

きこう

おまえにも

ない!!

きさまは

北斗七星の

わきに輝く蒼星を

見たことがあるか!?

それが

どうした..

フッ...では

まだわしと

戦う時ではないと

いうことだ!!

おい

どこへ行く!

きさまとは

ここで決着を

つける!!

区にのるな

ケンシロウ

!!

むううん!!

あっ!!

おろあ!!

ぐふ!!

悪いない

予感が!!

フッ...

きさまの

腕では

無理だ!!

急ごう

マミヤさん

この血おれは

今日までこの血を

闘志に変えて

生きてきた!

血は恐怖にならぬ!!

きさまの気は

このおれの血が

破る!!

おれは昔の

ケンシロウでは

ない!!

ぬうう!!

おあ!!

むっ!!

黒王号をこれほど

おびえさせたのは

きさまが

初めて!!

ケンシロウ

きさまも“気”を

まとうほどに

なったか!!

死者の警告

静まれ

黒王!!

フフ...よかろう

黒王を気だけで

ここまで

おびえさせた男

望みどおり

相手をして

やるわ

こいケンシロウ

きさまの成長

とくと見せて

みよ!!

死をもって

見とどけるが

いい!!

ケ...

ケン!!

ああ...

ほう..

きさまの

気が見える...

そこまで

体得したか

ふ~~~

う!!

な...なにが

おこるんだ!!

な!?

なんだ!!

く...空気が

ふたりの方へ

集まっていく

ようだ!!

うっ!!

な!!

ひっ!!

あ...い...

いない!!

き...

消えた!!

ケ...

ケン...

......!?

あ!!

う...上だぁ

~~~!

おおお!!

あたたたあ!!

フン!!

ほおあ!!

バカめ!

今が夜ならば

きさまの目には

死兆星が

ハッキリと見える

わ~~!!

どおりゃ!!

馬上の不利を知れ!

北斗七死騎兵斬!!

ほああ!!

ケン!!

ああ!!

お...おれの

体に傷を!!

いったはずだ

おれは昔の

ケンシロウ

ではない

馬から

降りるかいい

フッ...

フフフ!!

フハハハ~

おろか者が

~~~っ!!

きさま命を

助けられたのが

まだわからんのか!!

なに!?

フフ...

この矢だ!!

この矢を

なに者かが放た

なければ...

はっ!

こ..

これは!!

きさまは死んで

いたのだ!!

でてこい

そこの男!!!

あ!!

は!!

え!!

なっ!?

レイ!!

ケ...ケン

まつんだ!!

レ...

レイ!!

おまえ!!

レイ!!

フ...ようやく

目ざめたが

...

ど...どういう

ことだ!!

おれに逆らった

武芸者たち...その

達人たちはすぐには

殺さん!!

なぜだかわかるか...

すぐに殺してはおれの

恐怖は伝わらんだが

三日間命を与えられた者は

その三日間死の恐怖に

おびえ

フフ...

その男には

三日間の命を

与えた!!

なにィ!?

嘆きそして

悲しみ

ぬくのだ!!

その恐怖は

やがて

伝説となり

そして

この拳王の名を

絶大にする!!

ぬう!!

その男も

秘孔新血愁を

突いてある!!

三日後

全身から

血を噴き流して

死ぬことになる!!

その間ぞんぶんに

迫りくる死の恐怖を

味わうがいい!!

ケン!今の

おまえでは

ラオウには

かなわん!!

や...

やめろ!!

ケン!!

わ...理由

が!!

おまえでは

絶対にやつに

勝てぬ理由が

あるのだ!!

フ...

さすがは

南斗水鳥拳の

レイ...

そこまで

見抜いて

おったか!!

なにィ

!?

うっ

うおっ

ぐうあ!!

はあっ

フフ...夫が

おれの足を射抜いて

いなかったなら

きさまの胸は

おれに貫かれて

いたのだ!!

ぐ!

わかったか

ケンシロウ!!

きさまごときの腕では

まだまだこのおれを

黒王号の上から

降すことはできぬ!!

ここで充分!

こい!

今この場で

とどめをさして

くれるわ!!

オレが

ラオウに勝てぬ

理由が....!?

を呼ぶ信命

ケン!!

フフ...

きさまは

まだおのれの

拳の質を

知らん!

おれが

恐れたのは

唯一トキの拳

だけだ!!

なにィ!!

む...

村が!!

急ごう

!!

ケンシロウは

今はまだ

ラオウと戦う時

ではない

激流を

制するのは

静水...

えっ!?

激流に対し

激流で立ち

向かっても

のみこまれ

砕かれる

だけだ!!

は...!?

マミヤさん

さがって

いなさい

でてくるがいい

そこに隠れているのは

わかっている

......

ぬうおお!!

くそお~~!!

よくも

見やぶったな〜!!

むうう~

その頭を一気に

たたきつぶして

やろうと思った

ものを!!

フッ...

それだけの

闘気を発散

していればな

グフフ...

闘気は

わが闘術の極意

どうやら

知らぬうちに

でてしまっていた

ようだな!!

きさまを

あの村に入れる

わけにはいかん

拳王様が

あのケンシロウという

男を倒すまではな!!

おまえは

殺気が強すぎる

半人前の技では

おれは倒せんぞ

ぬうっふふ

おれ様は拳王様に

見こまれた男!

きさまなどブチ殺して

くれるわ!!

おまえはおれを

足どめしておく

時間稼ぎに利用

されているだけ

やめておけ

ぬあにを~

これを

見ろお!!

この鋼棍に

染みついた

血のぬめりを~!!

きさまの血も

この根にタップリと

味わわせてやるわ

ふー

しかた

あるまい

かかって

くるがいい

トキさん

見ているがいい

マミヤさん

相手によっては

こういう拳もある

笑わせるぜ!!

そんな踊りのような

拳でおれが倒せると

思ったか~~!!

くらえ!

烈闘破鋼棍!!

くく!!

ぬうっくく

このヤロウ~!!

てええ

~~~い!!

激流に

逆らえば

のみこまれる

むしろ

激流に身を

まかせ同化する

ひぎゃあ!!

このヤロオォ!!

うえ!!

ヘギィ!!

ふえぎゃあ!!

その腕では

二度と...

激流を

制するは静水

え~~

そ...

そんな!!

その提棒が

血ぬられる

ことは

あるまい

い...い...

や...やだ!

そんなん

やだ!!

行こう!

ラオウの拳も

ケンの拳も

同じ激流!!

闘気を発する

いわば剛の拳

今の

ケンシロウ

では..

お...おい

ちょ...

ちょっと...

まって!

ねまって!!

ひ...ひ~~

こ...この腕

この腕

なんとか

してえ~

えっえ!!

トキの拳なら...

フフフ...

わかったか

ケンシロウ

おまえとトキの

再会をわしが

恐れていたわけが

!!

しかし!!

きさまはまだ

トキの拳を

伝授されては

いまい!!

トキが

現れる前に

ここで一気に

勝負をつけて

やるわ!

ああ

ケン!!

ちィ

だ...だめだ

ケン!

戦えば死ぬ

今は...

今は

逃げろ!!

ぐく!!

ふ...ふたりの

拳は同質だ

ぶつかりあえば

たとえ相手を

倒したとしても

自分も

砕けちる!!

レイ...

や...

やめるんだ

どうした

ケンシロウ

逃げていては

北斗神拳伝承者の

名がなくぞ!!

おれは

負けん!!

ど...

どうしても

戦うの

なら!

こ...これだけは

胸にたたき

こんでおけ!!

お...おまえは

生きねばならん!

たとえ相討ちでも

それは負けと

同じだ!!

おまえは

この時代に必要な男!!

リンやバット

みんなのために

生き続けなければ

ならんのだ!!

たとえ

99%勝ち目が

なくとも...

1%

あれば...

戦うのが

北斗神拳伝承者

としての宿命だ!!

こい!ケンシロウ

きさまの闘気など

しょせん小波にすぎん

ことを教えてやるわ!!

おおおぉ!!

あたあ!!

む!!

くっ!!

そんな

駄馬の上では

おれには勝てん

降りてこい!!

きさまぁ

!!

む!!

ちっ!もう

きおったか!!

トキ!!

ケンシロウ...

命は

投げすてる

ものでは

ない!!

ダイ

ほう...

その眼光...力は

まだ衰えてはいない

ようだな

ケンシロウ

今はまだ

ラオウと

戦う時では

ない

なぜ...

トキ...

ケンを

ケンを

とめてくれ!!

レイ...

間に

あわなかった

ようだな

ケンシロウ

レイはおまえに

すべての夢を

託しているのだ

男の心を無駄に

してはならぬ

レイは

やがてくる

おのれの死すら

忘れおまえの

身を案じている

おまえは生きて

この時代を

見とどけねば

ならぬのだ!!

だが

たとえ99%の

勝機はなくても

いや...

今の

おまえには

残り1%の

勝機もない

な!!

フ...見抜いて

おるわ

ケンシロウ

おまえに

あの娘を

殺せるか!!

リ...

リンを!!

なぜ...

もし

あの娘を

殺せるならば

おまえは

ラオウにも

勝てる

闘気とは

いわば非情の血に

よって

生まれるもの

おまえもシンや

レイとの非情の

戦いの末に闘気を

まとうことができた

シン...

だが!!

ラオウと

おまえでは

非情さがちがう

この男ラオウは

われらが養父

リュウケンをも

その非情な手に

かけた!!

なにィ

父リュウケンを!!

バ...バカな

病死では

なかったのか!!

フ...知って

おったか

トキ!!

ラオウ...

きさまこそ

北斗神拳

二千年の

歴史の掟を

うちやふった

男!!

どうしても

行く

つもりか

ラオウ!!

伝承者が

ケンシロウと

決まった今、ここに

残っても仕方

あるまい

ならば

北斗神拳を

捨てるがよい

フッ...

いった

はずだ!

おれは天を

握ると!!

二度と

使っては

ならぬ!!

捨てる気なら

おまえの養子に

など最初から

ならぬ!!

おれはだれの

命令も受けぬ!!

たとえ

神の命令

でもな!!

覚悟は

できている

ようだな!!

一子相伝が

北斗神拳の掟...

おまえの拳を

封じなければ

なるまい!!

フ...

きさまを

この場で倒して

おれが最強の男と

なろう!!

恐ろしい

男よ!!

わたしは

恐ろしい男を

つくりあげて

しまった!!

北斗神拳

奥義!

七星点心!!

ほう

そんな奥義も

あったのか

むっ!!

な...

なんだ!!

読めぬ

リュウケンの

動きが見切れぬ!!

うおっ!!

ぐああ!!

おああ...

はあっ

!!

どあ!!

む!!

こ...

これは!!

ほ...

北斗七星!!

リュウケンの

動きは

北斗七星の

動き!!

くくっ!!

北斗七星がなぜに

死を司どる星と

いわれるが教えて

やろう

人間の動きの

中には

七つの死角がある

その死角をたどれば

北斗七星の形に

なるのだ!!

すなわち

北斗七星は

敵を封ずる

死への道標!!

ぐああ

殺しはせぬ

はーはー

その拳だけ

二度と使えぬように

するだけだ

ぬうぐ...

許せ

ラオウ...

ううっ

はう!!

!!

くくっ

こ...

こんな

時に!!

フ...

フハハハバ

神はおれに

運を与えたやはり

神はこのおれと

戦いたがっている

い...今

一度!!

神よ一瞬の

命を~~~!!

死ねえ!!

おれが

駆けつけた

時には...

フフフ...

わかったか

おまえが

どうあがいても

このおれに

勝てぬ理由が

し...知らな

かった...

父の体が

弱っていた

ことは感じて

いたか...

だが!!

トキが

現れた

以上......

おまえたちと

同じ地上に

降り立たねば

なるまい!!

そして

おまえたちには

死あるのみ!!

せい、すい

SIこの巻

静水のように

ぐ...

は.....

はー

兄さん!!

っ...

ついに!!

ラオウが

地上に

降り立った!!

おのれの

野望のために

父を.....

許せぬ!!

フッ...

なにを

甘いことを

さがっていろ

ケンシロウ

見ることも

また戦いだ

!?

わたしの拳

わたしの戦い方は

いずれ必ず

おまえの役に立つ

時がくるだろう

トキ

まさか

!!

うっ

かっ!!

ああ

秘孔新臆中を

突いた...

おまえの体は

わたしの声が

かからぬ限り

動かぬ!!!

ト...トキ

やめるんだ

北斗神拳の戦いに

二対一の戦いはない

たとえ相手を

倒したとしても

それは勝利では

ない

おまえは

北斗神拳の正統の

伝承者であることを

忘れてはならぬ!!

トキ

死...死を覚悟

している!!

ト...トキは死に

よってなにを

ケンに伝えようと

いうのか...!

フッ...

さすがはトキ

おれが一目置いた

男...フフフ...

ふたりならば

おれを倒せる

ものを!!

決着をつける

時がきた

ようだな!!

ケンシロウ

よく見ておく

のだわたしの

戦いを...

トキ!!

ゆくぞ

ラオウ!!

ラオウではない

拳王と呼べ!!

今や天をめざす

おれの拳をとくと

見せてやるわ!!

むうう〜っ!!

はっ...く..

空気が

動かない

ケンとの戦いの

時のように空気

が乱れない!!

流している..

え!!

ラオウの闘気は

かわらぬ

だがそれを

受けずに

トキは流して

いる...

ま...

まるで静水の

ように!!

いや...むしろ

激流のような

ラオウの闘気を

飲みこんでいる

見ろ!ふたりの

間合いを!!

かわらない

ラオウが

詰めれば

それだけ

トキが引いて

かわす

フフ...おまえの拳は

受けの拳!

おれの攻撃を

受けてこそ真価を

発揮する!!

だが

このおれの剛拳

いつまで

受けきれるかな

ゆくぞ

ーっ!!

は...初めて

トキが

前にでた!!

むっ

......

強い!!

でやあ~!!

くっ!!

は!

ああ!!

いかん

ラオウが

戦法をかえた

む!!

ああ...な...

なんてやつだ?

トキの動きを

封じるために

自分の足ごと

貫いた!!

やはり

持久戦に...

これではお互い

逃げ場がない!!

勝負あったな

トキ!!

リュウケンも

きさまも

おれを倒せる腕が

ありながら

老いと病に

果てる!!

もはや

ここまで

か.....

拳法では...それも

達人同士の戦いでは

対峙だけでも

すさまじい

エネルギーを

必要とする

わずかな

気迫の乱れでさえ

命とりになる

ましてトキは

病に.....

トキ!!

見ているのだ

ケンシロウ

わたしの死を

おまえの糧と

するがよい

この世でラオウを

倒せるのは

おまえしか

おらんのだ!!

ふははは

やはり神は

おれとの戦いを

望んでいるのだ

~~~っ!!

トキィ!!

おれを...

おれを

動かしてくれ~

トキ...

きさまは

きっと

死兆星を

見たので

あろう

...

しかし

きさまへの

死の使者は

病ではなく

このおれごっこり

このあれだったのだーっ!!

ぬおお~

ト...トキよ...

ケ...

ケン!!

助けて

あの人を

ケン

あの人を

お願い!!

ケン!動い

て〜〜っ!!

トキィ

~~~!

ぬうう!!

心得く

け!の巻

...

ひゃ、こう

秘乳縛を

ケ...

ケン!!

くっ!!

ッ!!

トキー

縛を解け!

秘孔縛から!!

おれを解き

放ってくれ

ーっ!

う...

動かぬ...

動かぬ

のだ......

フッ...

トキは

動かぬ...

おのれの

信念のみに

死ぬ男...

トキとは

そういう

男だ!!

な...なぜ

今ケンを解き

放せば確実に

ラオウを倒せる

というのに!!

なぜなんだ!!

それをトキは

ケンシロウに死を

もって教えようと

している...

北斗神拳...

一子相伝の

北斗神拳ニ千年の

歴史はおれたちが

思うよりはるかに

崇高で重い!!

フフフ...

信念に命を捨てる

のもよいだろう...

だがそれが

一体なんに

なる!

!!

死ねば

なにことも無

どんな死も

汚れた

ヤセ犬の死と

かわらぬ!

ああ!!

くふふ

もうおれの

拳を流すことは

できぬ!!

きさまは自分の

拳を封じられたのだ

おれはただまって

いればいい!!きさまは

病人だ!体が流血に

耐えられなく

なるのをな!!

はー

ふ~~~

はー

くく...さあ

どうしたトキ

顔が青いぞ!!

おまえを

支えているものは

もはや気力だけだ!!!

ケンシロウ

どうやら

ここまでの

ようだ...

は!!

一子相伝がゆえに

過酷なる運命が

つきまとう北斗神拳

...わたしの死もその

ひとつの試練!!

!!

わたしの死を

糧として

伝承者の道を

歩むがよい!!

くるか

や...やめろ

トキィ

ーッ!!

むっ!!

み...見える

おれには

見える!

トキの

すさましいこ

最後の”気”

の戦いが!!

今ふたりの

間にはなら

無数の突きが

交錯している!!

ケンシロウ:

さらばだ!!

見切った

ぐあっ!!

ああ~

トキィー

トキの命

もらった

トキィ!!

フッ

そんなもので

おれは

倒せぬぞ

やめて

おけ...

は!!

む!!

マミヤ!!

マミヤ!やめろ

ボウガンなど

役にはたたん!!

北斗神拳の

奥義には

二指真空把がある

矢を放った人間に

その矢が返って

くるぞ

で...でも

今戦えるのは

わたしだけ

フフフ...

どうやら

その女にも

死兆星が見えて

いたようだな...

ふっ...よかろう

射ってくるが

いい!

や...やめろ

ラオウ!

やめてくれ!!

その女だけは

その女だけは

殺さないでくれー

ーっ!!

レイ...

ほう...

おまえ...

この女を..

ぐくっ!!

そ.....

そうだ...

その女マミヤは

おれに愛という

ものを教えて

くれた!!

たった

ひとりの女だ!!

に..

兄さん!!

レイ...

ありがとう

レイ...

あなたのその気持ち

だけでこんな時代でも

生きていて良かったと

思うことができる

マミヤ!!

マミヤさん

!!

消えて

しまう...

せっかく

生まれようと

している

小さな光まで

消えてしまう!!!

リン!!

おねがい

ケン動いて

!!

動いて!!

ケン...

ケンがいなければ

ちっぽけだけど

小さな光が

消えさってしまう!!

あと救えるのは

ケンしかいないのよ

ーっ!!

ぬうう!

マミヤ

~~ッ!!

ケ...ケン!!

ぬう

き...

きさま

トキの秘孔縛を

破ったのか!!

ケ...

ケンシロウ!!

ああ!!

破ったのは

おれの肉体ではない

あくまでも人間として

生きようとする

幼い汚れなき心...

心が秘孔を

破ったのだ!!

ラオウ!!

きさまが

握るのは

天ではなく

死兆星だ!!

電子書籍版

原作:武論尊

漫画:原哲夫

◎武論尊・原哲夫/NSP1983

版権許諾証GP-212