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原作武論尊

漫画原哲夫

どんな

哀しき聖塔!の巻

女神の涙!!の巻

優しき腕の中で!の巻

眠れる愛!の巻

ね、ね、はっ。

憎しみの傷跡!の巻

訣別の鮮血!の巻

覇王の遺言!の巻

栄光のうちに死せ!の巻

忌むべき血なれどの巻

...

ハア

ケ:ケンシロウ様

ヒ...ヒョウ様!!

スポーツが悪くのだ

た...大変で

ございます!

カ...カイオウが

シャチを追った

という情報が!

な!?

カイオウが!!

神の

きゃあ

う...

う...

北斗宗家の

聖殿の下に

なぜ女人などの

像か...?

ここが秘拳の

場とすれば

この像は一体...?

それにこの

像をおし包む霊気

....もしや

この像は...

し......

レイア!

い...今の間に

逃げるんだ!!

......

い..いや!

シャチ

早く手当てを

しなくては!!

行け

行くんだ!!!

む!!

うぐ!!

あ!!

ぐああ!!

うう!

こ...この音は

なんだ!!

は!?

うぬう

ち...力が抜ける

ようだ!!

け...血管が

く...黒く!!

お...おのれ

そこまで

わが琉拳の血を

拒むか!!

ぐあ!!

い...今の

うちに

た...頼む

オレのためにも

生きのびて

くれ!!

うう...

逃がしは

せんぞ!!

は!!

うくく...

ほう...まだ

気力が残っている

ようだな!!

ぬん!!

きゃあ!!

やめて

!!

フフフ...今こそ

北斗宗家の拳の

底が見えたわ!!

秘拳の鍵が

女人像とは

笑止千万/

女が鍵と

いうなら

その女どもから

ブチ殺して

やるわ!!

おりゃ!!

うぬ!!

ま...

待て

オレは

まだ戦える

ぞ!!

ぬええん!!

ならばそこで

おのが無力を

思い知るがいい

うぐ!!

レイア

逃げろ!!

レイア!!

シャチ!!

かりにも

北斗琉拳を

学びし者が

女ごときに

命を捨てると

いうのか!!

死ねえい!!

その腐った

心情はもう

見るに耐えぬわ!!

急ぐのだ

ケンシロウ

あっついぜ

~~~!!

あつくて

死ぬぜ~~!!

は!!

おおあたあ!!

ぐびゃ!!

ぐぎゃあ

あわちい

シャガよ早まるな!!

おまえはレイアの

ためにも生きねばならぬ!!

えやあ~!!

シャチー

泣き叫ぶ

ことはない

おまえもすぐ

シャチのあとを

追わせてやる

シャチ...

ゆ...

許せ

レイア

オ...オレは

おまえの命

ひとつすら

守ることか

できなかった...

な...なにィ

に...女人像

から...

うう...

涙が!!

う...うぐ

ま...また!!

な!?

う...

な...

泣いてる!!

女人像が

ほほえんで

いる!!

ま...

まさか!!

う!!

さ...錯覚に

すぎぬ!!

女々しい亡霊が

血迷っているに

すぎぬ!!

な...

なにィ!!

は!!

あ!!

な...

なぜだ!!

なぜ死に

絶えたはずの

シャチが!!

や...やはり...よこにお

この女人像が!!

一歩!

また

一歩!!

シャチたちのいる

泰聖殿へ近づく

ごとに体内の血が

湧きたつのを感じるんだ

オレを

ひきよせる

ものが確かに

そこにある!!

優しき駅の中で/の港

シャチよ

早まるな!!

『しき腕の中で、

の巻

クク...まるで

女人像がシャチの朽ちた

体をつき動かして

いるようだ!!

はああ

シャチ!!

レ......

レイアさん

フ...とうやら

宗家の女々しい

亡霊どもが

この聖殿の

中で

うろついて

いるらしい

な!!

しかし!

シャチごとき

小虫しょせん

このカイオウの

敵ではないわ

っ!!

でええー

ぐわ!!

これは

一体!?

このカイオウが

傘をかわされたよ

一撃を加えられる

とは!!

うお!!

う!!

ぶっ!!

おごわ!!

はかあ!!

ああ

カイオウを

シャチが!!

う...

う...。かっ!!

ち...違う

このシャチのカは

こやつのもの

ではない!!

うぬおお!!

がは!!

バ...バカな!!

確かに破孔を

突いたはず!!

こやつはすでに

死んでいるのか!!

シャチ!!

み...見て

レイアさん!!

あなたを守り

たいというシャチの

悲痛なまでの願いが

女人像に届きシャチに

力を与えたんだわ

に...女人懐か伝え

語りかけているのは

愛!!愛こそが

北斗宗家の秘拳

なのでは...

カイオウが

その力に

押されているのは

愛を...愛の力を

恐れたから!!

ぬあは!!

そ...それほど

までに

琉拳の血を

カイオウの

血を忌み嫌い

シャチに力を

与え

シャチごときに

与するか!!

このオレの血が

汚れていると

いうのか~っ!!

よかろう!!

ならば

シャチの体ごと

こっぱみじんに

打ち砕いて

くれるわ!!

けみけど

むん

はああ!!

ぐおわ!!

ぬぬ

む!!

カ...カイオウよ

オレの役目は

終わった..

もうケンは

そこまで来ている

なに!?

フ...

おまえを

苦しめた

女人像の発した

音がなにか

わかるか...

それは

ケンシロウを

呼ぶ声よ!!

そう思わぬか:

フ...そうか

どうやら

オレが戦って

いたのは

シャチでは

なく

宗家の亡霊

どもであった

か!!

いいだろう

ケンシロウに

与するならば

そうするがよい!!!

オレは封印を

解いた

ケンシロウを

倒してみたく

なったわ!!

北斗神拳の

究極奥義は愛

ならば

北斗琉拳の

奥義は悪!!!

来い

リン!

は!!

ヒュッ

シャチ...

フフ...リンよ

見ているがいい

悪は愛をも支配する

ということを今こそ

教えてくれよう!!

どお!!

シ...

シャチ...

女人像が

オレに力を

貸してくれた

おかげでおまえを

守ることができた

ようだ

うう...

シャチ...

さ...

最後だ...

ははー

レ...レイア...

ひとつだけ

聞いてくれ

.....

オ...オレが

あの時なぜ

心を捨ておまえの

愛を捨て羅刹と

なったのか...

は!!

...

オ.....

オレは...

私塾を

密かに開き

戦いではなく

愛を子供たちに

説くおまえが

好きだった

だが

この国では

その行為は

あまりに危険

すぎた...

そのままでは

いずれ

おまえも

修羅に

つかまり殺されて

いただろう

それだけは...

オレはおまえの

そんな姿だけは

見たくなかった

だから...

レイアや

子供たちが

安心して生きて

ゆける

世の中に..

......?

わかって

ほしい...

お.....

おまえが

殺される前に

少しでも早く

オレの力で

変えたかった

オレの流し続けた

血はすべて

おまえのためだった

ことを...

シ...

シャチ!!

わあー

あああ

だ...たが

も...もう心配はない

ケンの封印を解く

ものが愛ならば

そ...

そうだろ

ケンの情愛は

このオレより

はるかに

深い...

は!!

さ...さらばだ

レイア...

オレの血は

もう...固れて

しまっ...た

シ...

シャチ...!!

眠れる愛人の差

シャチ...

ありがとう

わたしは

今こそ

胸を張って

愛を語れる

は!!

眠れる愛

こ...この姿は

ケン!

シャチ...

北斗宗家の

象徴

この女人像と

シャチの心が

わたしを守って

くれました!!

象徴!?

う!?

これは!!

お...おれを

呼び寄せていた

声が!!

では

ヒョウのいう

封印を解く

鍵は

ここに!!

こ...この

女人像が

おれを!!

は!?

像がくずれて!!

む!?

おおっ!!

ケン!!

なにか文字の

ようなものが

刻まれているわ

それは一体!!

こ...

この石柱は!!

ケンよ...

おまえは素聖殿で

ある聖塔を

見い出すであろう!!

こ...これが

封印を解く

聖塔か...

これではなく、何もかも知らない。

わかりませんでしましょう。

2016年7月13日

そしてそこに

記された文字を

解読するかは

おまえにだけ

隠されている

秋孔詞宝林を突くが

いい...その時そのみは

意識の底より湧き出でるが、

はいっきゃいちゃんという

マヌハラや

おまえはいい。

ヴァンコラ

本当からちょっと。

ティドメパワ

そうだったのようなことは

サリエ

は!

ううんっ

ほんとうにいい

あたり...うーん

ああ...

は!!

ケン!!

おまえは

そこで

ひとりの男の

生涯を瞬時に

体験するだろう

ケンよ...!

その場とこともに、

次の世の限りな

哀しみに涙ず、

は!今度は

体から闘気が!!

そして

天を衝く怒りに

身を震わせる

ノ・ご・

そして

最後に

その男の

大いなる遺言を

伝承するのだ!!

体の中に

闘気が入り

こんでいく!!

そ...その

石柱には

体なにが!!

北斗神拳

創始者の

凄絶なる

生涯!!

そして

大いなる遺言が

刻まれていた!!

で...では

北斗宗家の

封印は

ついに...

は!!

女人像の

腕が!!

どうやらカイオウの

居場所を指し

示しているようだな

おれのなすべき

ことはすでに

見えた!おまえの

死は決して

ムダにはせぬ!!

ス!

シャチ!

ハー

ハー

オレはこの地に

立つたびに

このオレの

全知全能を悪に

染めることが

できる!!

この墓標は

悪を伝える

憎悪の象徴!!

いわばこの

カイオウの悪の

聖標なのだ!!!

で...でも

あなたがいくら

悪を極めても

悪で情愛は

支配できない

フ...

はたして

そうかな

来たか!!

フーー

ケン!

リン!

フフフ...リンよ

やっと会えたのだ

よくヤツを

見ておくがいい

これがヤツを見る

最後だからな!!

え!?

む!!

オレは知っている!!

この女が最も愛する者!!

それはきさまだ

だがそんな愛など

オレがこの場で

消し去ってくれる

う...

あ!!

ケンシロウ

この破孔が

わかるか!!

見よ!!

北斗琉拳花景ヨ/

死環白!!

ぅっ

フ...この破孔を

突かれし人間は

その目の

光とともに

一切の情愛を

失うのだ!!!

な...し...

死環自!!

リン!!

はあ...

あ...

め......

目が!!

わ...わからない

消えてゆく

なにもかも...

リ...

リン!!

ケ.....

ケー

カケリ

リーーン!!

フフフ

そしてその目が

再び開かれた時

最初に目の前に立つ

人間にその情愛の

すべてを捧げるで

あろう!!

たとえそれが

どんな小悪党

汚れきった下郎で

あってもだ!!

フフフ!!

わかったか

リンよ!

いかに愛が愚かで

脆いものか!!

悪こそか

情愛を

支配翻弄

できるのだ!!

しき聖塔!

フハハハ

どこへなと

走れい!!

そして

目覚め

汚れた下衆を

愛すが

いいわ!

リン!!

ぬうああ!!

リーーン!!

う!?

うろたえるな

ケンシロウ!!

いきなり、

リ...

リン!!

ぶぐぐ...

今のきさまは

案山子に

見えるわ!!

リンは

いつ目覚めるか

わからぬ数秒後か

それとも

一年後か

だが

リンの眠りを

包んでいるのは

薄皮一枚!!!

衝撃を

受ければ

すぐ目覚め

よう!!

フフ.....

リンが誰を

愛すのか

見ものだな

ケンシロウ!!

ぬ~~!!

ぬあ!!

ん!!

許さぬぞ

カイオウ!!

ぬおおあ

どけ~い!!

あたあ!!

封印が

解かれどれ程

強くなったか

見せて

もらおうか!!

ぬええい

ぐは!!

死ねい

血も骨もこの地に

溶けて滅する

のだ~~~!!

ぬう!!

む!?

ぬう~~

う!?

おあああ!!

おお!!

む!?

フフこの沼は

まさに

オレにとっての

霊地!!

そしておまえの

墓場だ!!

この地では

カイオウは

不滅!!

な...なに

この地には

体なにが!?

いくぞお!!!

ぐははは

逃げるな

コラ~~~!

わあ~

ぎゃあ!!

ケッ...

また男だ

た...

助けて

いねえ

いねえぞ女が

く!

くそ!

おかしいな

ぐあ!!

この村に

女はいねえ!!

のか?

オレたちは

確かに高貴な

お方がやってくると

ふれ回ったのに

あ...サモト様あ!

おかしいですよ

この村...女が

いねぇんですよ

不思議だな

おまえら

なんとこの村に

ふれ回った

のだ?

へい!

ですから

高貴なお方が

嫁をさがしに

いらっしゃるから

用意しとけって

へへ...

なあ~~

ああ!!

てめえらの

その汚ねえ

なりで

なにが

高貴だ

もう少し

脳ミソを

使えんのか

!!

ひ~~

はっ

誰が

信じるってん

だよ!

あ...

あれは!!

女だ!!

お...女だ!

し...しかも上等の!!

や...やりまし

たね

サモト様!!

ああ...

へへ...

どうだ熱泥の

味は!!

このカイオウの

強さは

以前よりも

はるかに!!

むん!!

ぬああ!!

くらえ!!

しっ...

しまった

墓標が!!

く!!

これは

!?

そ...

それは

!?

これが

なにか

わかるか

北斗宗家に対する

我が憎悪は

ここから始まった!!

これこそが

北斗琉拳

カイオウの聖塔だと

いえる!!

これこそ

ケンシロウとヒョウ

うぬら兄弟ふたりを

生かすために死んだ

我が母の

哀しき墓標だ

カイオウが

なぜ...

憎しみの傷跡!の皆

あれほど

情愛を

憎悪し

我が北斗宗家に

激しい敵意を

抱くか

オレには

わかる

ヒョウ様も

あの時の

ことを

オオリとケッショウは

カイオウの母の

情愛に命を救われ

ている...

あと

憎しみの傷跡!!

の巻

世はすでに

あの最終戦争への

予兆をはらみ

局地的な戦闘が

勃発していた

ラオウ...

え!?

おまえは

ジュウケイの

いっていることが

わかるか?

オレたちは

北斗七星の

惑星だという

北斗七星に

仕え

北斗七星の

ために死す

惑星と...

だがオレには

わからぬ!!

この

リュウの

ように

犬ならば生涯

主人に仕えも

しよう

だが

オレは

犬ではない!!

うっ!!

......?

こ...この

爆音は!!

あっ

あれは!!

凱武殿が!!

はあ

はあ

はあ

急げ~!

ケガ人が多いぞ!!

はあ!!

ははじゃ

母者は

あっ!?

母者~~~!!

お...

おまえたち

無事で!!

母者

よかった!!

ぐああ

た...大変

だー

ーっ!!

!!

な!?

な...中に

本堂の中に

ケンシロウ様と

ヒョウ様が!!

だ...だめだ!

火の手が速い!!

手遅れだ~!!

カイオウ

ラオウ

わたしに水を

かけなさい!!

ま...

まさか!?

え!?

わたしが

行きましょう!!

はー

はー

はあ

ほ...ほんとに

行くのか母者!!

行きます!!

カイオウ...

は...

母者~!!

ど...どうして

無駄だ!

もう遅い!!

そ...それにやつらは他人

母者が行くことはない

中には子供

ふたりが火に

まかれているのです

それを見捨てては母は

人ではなくなります

彼女はたぶん

カイオウたちに

身をもって

北斗琉拳の宿命と

愛を説いたので

あろう..

しかし

その深さ愛が

皮肉にも

カイオウを

悪の化身へと

かえてしまった!!

ははじゃ

母者~~~!!

うっ!!

ああ

ホギャ

ホギャ

は.....

母者〜〜っ!!

カイオウ

ラオウ!

母をほめて

やるがよい!

おまえたちの

母だからこそ

できたことだ!!

真に愛深き

人であった

葬儀は盛大に

とりおこなおう!!

ほめろ

だと!!

ほめて

どうなる!

死んだ人間が

生き返るとでも

いうのか!!

カ...

カイオウ!!

わかるか

ケンシロウ!

その時の

このオレの

怒りが!!

そんなことが

情愛という

のなら

情愛こそ

この

カイオウの

生涯の敵!!

そして

オレはその夜

母の遺骸を

奪いに行った!!

兄者

なにをする

気だ!!

こんな宗家の

やつらのもとに

母者をおいて

おけるか!!

ははじゃ

母者!!

今助けて

やる!!

く!!

くく...

誰がやつらに

母者を弔わせる

ものか!!

兄者!

まさか

こんな所に

母者を!

母者は

オレたちのもの

誰にも

触れさせぬ!!

冷たい

石の中に眠る

ことはない!!

はー

そうだ!

うっ

うっ

こ...ここなら

冬でも暖かい

ここなら

こごえる

こともない!!

はー

その時

オレは誓った

この世から

一切の情愛を

抹殺すると!

そして

悟った!

情愛に

打ち勝てるもの

情愛に

微動だに

せぬもの!!

それは唯一

!悪!!

であると

いうことを!!

このオレの心が

悪に染まり

されば

母の死にも

心は痛まぬ

悪!

悪だ!!

そして

楽火の中で見た

母者の最期の

微笑を忘れる

ことができると!!

リュウ...

キュッ!!

ぬわ~~!!

キャン!!

はー

はー

い...?

痛む...

心が痛む!!

っ!!

やー

それオレはか踊る

心の痛みを

傷の痛みで

消した!

自らの

肉体にお

傷を負う

ごとに

ひとつ!また

ひとつ!!

オレの心の

中に巣くう

情愛を消して

いったのだ!!

見ろ!!

ケンシロウ!

ぬう!!

この母の

墓標の前で

浮かびあがる

無数の傷を!!

ならば見よ!

おまえの母に

もらったこの

体を!!

おれは

この傷をひとつ

負うごとに

心をひとつ

もらってきた!!

ラオウもまた

おれの中に

心を残した

のだ!!

フフ.....

心を捨てた

男と心を

刻んだ男が!!

わー

訣別の鮮血・

どちらの拳が

まさっているか

血ヘドの中で

知るがいいわ!!

むぐぐ

結局...:オレは

ケンシロウに

なにもしてやる

ことができな

かった

カイオウの

心を変える

ことさえも

ヒョウ様

ふせろ!!

ぐ!!

わ!!

むぐ!!

グク

フッフップッ

悲しきは

手負い!!

五体満足な

羅将ヒョウで

あればこの鉄鎖

などに首を

とられぬものを!!

こ...

これは!!

ゼブラ!!

カイオウ様の

命により

このゼブラが

あなたを

殺します!!

や...やはり

オレの命も狙って

来たか!!

それと

もうひとつ

お伝えすることが

あります

リンという

女が破孔

死環白を突かれ

野に放たれ

ました

なっ...

死環白!!

フヒャハー!!

いつ目覚めるかは

誰にもわから

なーい!!

リ.....

リン!!

あわ

哀れ...

ケンシロウを

慕う女が!!

う!!

ぐはあ!!

ホレ!

目を開けろ

ホレ!

照れてんのかあ

...くんくくっ!?

ウシシ...

へえへへへえ

えへえへ

おう反応

しましたぜ

サモト様

よお〜〜し

よし!!

おら

おら~~

おい!

こら!

目を開けろ!!

え~~~

う...

う...

おおお!!

はあっ!!

ほおあ!!

フフフ!!

むううん!!

フフフ...

我が体に

刻まれた

傷跡からは

もはや一滴の

血も流れぬ!!

ましてや

この傷は

ラオウの心を

捨てた傷!!

我が弟と

訣別を

誓った傷なの

だ~~!!

あれはこの国の

征覇をなかば!!

成し遂げた頃であった

カイオウ様ー

ラ...ラオウが

ラオウが

この国に

なにィ

!?

ラオウ...

なにゆえ

戻ってきた?

この国の

噂を

聞き

真実を

確かめに!!

それで!!

もし兄者が

このまま

この国を

修羅の国と

するのなら

いずれこの

国はオレが

奪う!!

ほう...

今から

攻め入るか!?

だがこれ

だけは覚えて

おいて

もらおう

ケンシロウ

を倒したら

オレは

必ず戻って

来る!!

兄者の

やり方では

天は握れぬ!!

いや

まだ

オレには

やり残した

ことがある

世に覇者は

ひとり!!

魔神がオレに

最後の試練を

与えて

くれたわ!!

フ...さすが

我が弟よ

ラォウはラオウ流の

揺るぎない生き方を

オレの中に

残っていた

たったひとつの

我が弟

ラオウへの

想い!!

さらば

ラオウ!!

消えよ!

この痛みと

ともに!!

そして

ふたたび

会う時は

おまえが

死ぬ時だ!!

その日より

ラオウ伝説は

このオレに

よって

広められた!!

ラオウ伝説

とはこのオレの

情愛との訣別の

証なのだ!!

な...なぜ

よけぬ?

すでに死を

覚悟したか!!

この傷とともに

おまえの心を

このおれの

心に

刻もう!!

なにを

~~~!!

オレの心を

だと!?

無い心を

どうやって刻む!?

すでに

このカイオウに

心は存在

せぬのだ!!

おああ!!

おう

覇王の遺

気の巻

がふ!!

ぶあ!!

うぐ!!

むく!!

ぬぐく...

ふは〜〜!!

オレは

ヤワなラオウ

ではない!!

もはや拾おうとしても

オレの心は拾えぬ!!

だが...

ふー

だが拾わねば

ならぬ!!

それが

ラオウとの

誓いだ!!

なっ!?

誓い!!

フビハハハ!!

フヒャハハ!!

うおあ!!

あ...

はあ

ヒヒヒ

まるで犬

ですわなあ!!

これがまさか

羅将ヒョウとは

情けなあ

...?

これで国中を

一周しましょう

か!!

どうだ

はいつくばった

地面の味は!!!

こ...この

程度の屈辱など

おっ

こんな屈辱など

オレがカイオウに

与えた屈辱の

比ではない!!

ヒ...

ヒョウ様

まさか

あの日の

ことを知って

おられた

のか!!

知っていた!!

風神カイオウを

つくったのは

このオレ!

最初にカイオウの心を

焼いたのは

このヒョウなのだ!!

うう...

ぬくく...

いやあ!!

べふ!!

はいや!!

ぐわあ

ふー

わあっ!!

す...すごい

カイオウさん

お...大人四人を

アッというまに!!

...

強い...

なにィ!!

ごらんくたされ

あの少年たちを

カイオウが

右手に汗止めを

巻けば自分たち

も.....

強いだけでは

ありませぬ

カイオウには

その腕に増して

人望が...

彼らに

とって

カイオウは

英雄

どこまでも

従いて行き

ましょう

このままでは

な...なんと

いわれます

ジュウケイ様!

二度とは

いわぬ

な...なぜで

ございます

なぜそんな

ことを!!

明朝の

ヒョウとの試合に

勝ってはならぬ

おまえが

強いからだ

なぜ!!

強い者が勝っては

いけないのですか

よいか

カイオウ

なん人も

北斗宗家より

強く輝いては

ならぬのだ!!

われらは

北斗の屑星

主を越える

ことは

許されぬ!!

く...

屑星!!

それを

肝に

命じておけ

明朝

おまえが

力通りに

戦うなら

ラオウトキの

命は無いものと

思え!!

な!!

ラオウ

トキを!!

ふるえて

いるのか

ヒョウ...

よりによって

こんな場所を

まともに

戦えば

ヒョウは確実に

落ちて死ぬ

だが...

ぐく...

カイオウ

さん

はあ

う...

あ...

あ...

...

北斗宗家に

生まれついた

このヒョウも

また

哀れな連命に...

おのれ!!

うおお

〜〜〜っ!!

あ...

カイオウさんが

打ってでた!!

えっ!?

ま...まいり

ましたー

ゆ...許して

ください!

こ...こんな所では

戦えません!!

いやだ

死ぬのはいやだ

ーっ!!

これで

いい...?

許せカイオウ

ヒョウには

宗家の血が

海いは

真に北斗を

継ぐ者は

たぶん

ケンシロウ

カ.....

強く宗家の

拳士かいれば

この屈辱も

なかったものを...

おまえは早く

生まれすぎた

んだ!!

オレはその時

十歳にも満たぬ

ガキだった...

そのガキの前で

強者

カイオウは

オレは希代の

英雄に

なっていたで

あろう

男を潰した

のだ!!

このおとし前を

つけるまでは

死ぬ訳には

いかぬ!!

オレが受けた

屈辱...

それをラオウは

知っていたと

いうのか!!

おれはそれを

ラオウの口から

聞いた

おれが

北斗神拳の

伝承者と

なった時

だった...

ケンシロウ

初めて明かすが

オレには

幼き日に別れた

兄がいる

おまえが伝承者と

なった今いずれ

拳を交える

ことになろう

だがもし

オレが倒れたら

その兄に告げて

欲しいことがある

ラオウは

兄の哀しみを知り

その兄を誰よりも

尊敬していたと!!

ラオウが

オレを?

栄光のうちに死せ!のき

フ...

フフフ.....

フハハ!!

ならばあの世で

ラオウに

返答せい!!

軟弱なり

弟よ!!

その甘き心

ゆえに

ケンシロウごときに

敗れたのだとなあ!!

うぬに魔神の

戦いを見せて

やるわ

~~!!

うぬもラオウも

情の分だけ

死を早める!!

栄光のう

ちに死せ!

昔の

いや、それは...

これからは、このようになっていたのですが、

そういうことにしていたのですが、このようになってしまったのか

う!?

こ.....

ここは!?

その中で

充分に拳を

ふるうことが

できるか

ケンシロウ

なに!?

そこは

噴き出す

ガスによって

酸欠地獄!!

ふ~~~

呼頸虚塞〃

無呼吸

闘法も我が奥義

オレは勝負に

手段は選ばぬ!!!

ぐ!!

こ...

呼吸が!!

いくぞ!!

卑劣と呼ばれても

構わぬ!!

くく!!

うぬを倒し

北斗宗家を滅すれば

卑劣という言葉も

心地よく響くわ~~!!!

ヒヒヒピヒ!!

ハー

ハーー

ヒョウ様!!

ヒヒイ

その傷で

わたしに勝て

ますかな!?

ヒヒイ

死ねえーー!!

セイ~~~!!

ん!?

あ...

あれ!?

ぬん!!

へ!!

バッバカな!!

て...手負いのどこに

これだけの余力が

ヒ...ヒョウとは

こ...これほど

強かったのか!!

...

強い!?

きさまら

からはそう

見えよう

だが!

北斗宗家の嫡男

としては

劣等!!

オレが...

このヒョウがもっと

強大であればカイオウは

歪まなかった!!

ヒョウ

様!!

オレはまだ死ねぬ!!

これ以上カイオウの

名を地獄に

堕としたくは

ないのだ!!

フハハ!!

ぐぁ!!

さすがの

超人も手も足も

出まい!!

く!

ハッ

ハッ

む!?

うぐお!!

いやあ!!

まるで

おれの動きを

封じるように

石柱が...

うぐ!?

ぶあ!!

フハハ死ね

死ねえ!!

ハァ~

これは一体

ハッ!!

ま...

まさか

!!

でや!!

う!!

こ...

これは!!

フフフ

北斗七星の

星列は

死角の動き!!

せ...石柱が

北斗七星の星列に!!

北斗神拳伝承者は

必ずやその動きを

とる!!

拳を極めれば

極めるほど無意識に

死角に滑り込むのだ

これが

北斗宗家に

虐げられた

男の反逆の拳

北斗逆死葬

だあ~~!!

そして見よ!

オレのいる

この位置を!!

これがおまえたちの

いう死兆星の

位置だ!

そしてこれが

おまえの運命

なのだー

ーっ!!

死兆星

フッ...そうだ!!

どうあがこうと

うぬはすでに

我が術中に

ある!!

なに!!

む!?

ぐわ

あ...

フフフ...この煙は

ただの煙ではない

硫摩黄煙といってな

傷口からでも

容易に血中に

溶け込み全身を

マヒさせるのだ!!

......?

きさまを

拳法家としては

殺さぬ!!

きさまは時代の

波に飲まれ自ら

命を断った

弱者!!

後世に

そう

伝えよう!!

なにィ!!

その瞬間より

北斗宗家の血も

伝説も踏みにじられ

砕け散る!!

フフわかったか

ケンシロウ

心を捨てた者が勝ち

心を残す者は

減びるのだ!!!

ファハハハ!

そうだ

自決せよ!!

今こそ

ラオウとの約束を

果たそう!!

うぬ!!

どういう

ことだ!!

きさまが真に

悪の魔王の名に

汚れきる前に

おれの手で

カイオウは

英雄として

死ぬのだ!!

はあ

はあ

血なれ

もし兄カイオウが

歪んでいたならば

その手で殺せい!!

カイオウは

オレの心の中で

いつまでも英雄で

なくてはならない

のだ!!

はあ

はあ

おおっ!!

おおう!!

さあ~

さあ~

も...もう

少しだ...

う...

う...

さあ~~

ほれ〜〜〜

う!?

バカヤロー

ヨダレを

飛ばすやつが

あるカ!

ヨ...

ヨダレじゃ

ありません

ちィ...血です

げべ...

な...な

...!!!

だ...誰が

!!

フフフ

見つけたぜ!!

お...

おまえは

ヌメリ!!

ありゃ!!

この女が

死環白を

突かれた

という女か...

なるほど

美しい顔を

しておるわ

ぐふふ...ようし

目覚めてこの

ヌメリを愛すが

いいわ

フフ...このオレも

目を開かせる破孔

ぐらいは知っておる

へやー

ーっ!!

もはや

おまえの目には

オレしか映らぬ

うひっ

!!

シェ〜〜ッ!!

はー

はー

あ...

危ないところだった

まだ生きて

おったかねじり

ふせてやるわ

はっ!!

うおー

あはら!!

ヒョウ様!

無理を

なさっては!!

リン

おまえだけは

汚させぬ!!

おまえが

汚れればカイオウの

名もまた汚れる

う...

ま...まだ

目を開いては

ならぬ!!

おまえが

見るべき男は

たったひとり!!

フ......

英雄と

してか

そんな名など

魔道を生きる

このカイオウにとって

無意味!!

第一きさまの

その体で

どうやって

オレを殺すのだ!!

今のきさまは

呼吸もできず

硫摩黄煙が

血中に

しみこんで

もはや

おのれの

秘乳すら

突けまい!!!

うく...

フハハハパ!!!

フフフ

自決ができぬなら

オレがとどめを

刺してくれよう!!

死ねえい!!

うっ!!

く!!

苦しい!!

ま...まさか

!?

バ...バカな!!

オレの

無呼吸闘法を

破る秘孔は

ひとつ!!

し...しかも

その秘乳は

指では突けぬ

針の穴ほどの

秘乱だ!!!

うっ!?

ちち!!

ヨダ!!

おのれ!!

針のように

カミの毛が!!

ぐはあ!!

ぬん!!

はあ

はあ

くく

ふ~~

ぬん!!

うぬ!?

おああっ!!

みるみるうちに

やつの体に

生気が!!

おまえが憎む

おれの血は生まれつき

あらゆる毒素に

強い抵抗力を

持っている!!

そしてその力は

安驀孔を

突くことによって

倍加されるのだ!!!

だ...たが

意表をつかれて

そのまま対処できぬ

カイオウでは

ないわ!!

こ...このカイオウ

そしてラオウ

トキ!!

この三兄弟は

拳において断じて

肩星などではない!!

くくく

なんという

男!!

フフフ

ケンシロウよ

きさまには

カイオウの

不敗の拳!!

ラオウへの土産に

見せてやるわ

はあああ!!

誰に教えられた

わけではない!!

生まれついてより

このカイオウに

染みついていた構え!!

この構えより

打ち出す拳は

いまだかつて

不敗!!

こ...この

構えは!?

女人像に

刻み込まれていた

北斗宗家のみに

伝えられる構え!!

ほあ!!

ぬくく!!

さすが

北斗宗家の

男!!

初めて

この拳が

かわされたわ!!

カイオウよ

その北斗宗家の

血がおまえにも

流れているのだ!!!

やはりな

なに!!

電子書籍版

23

原作:武論尊

漫画:原哲夫

◎武論尊・原哲夫/NSP1983

版権許諾証GP-212