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Instructions:
いつのまま
原作武論尊温周哲夫
漫画原哲夫
英雄あり!の巻のキュースで、
怨念の矢!の巻
ドブネズミの如く!の巻
サヴァの王女!の巻
っ
・234828101
血を吐く願い!の巻
交わらぬ三帝星!の巻
滅びの序章の巻
12
凄絶なる強者!の巻
非情の拳にこめて!!の巻
王として死す!の巻
恋念の矢ノの普
父さん!!
シンゴ!!
わかる!
わかるぞ!!
オレの血が!
かつて荒野を
疾走した血が
音をたてて
甦って行く!!
ラオウの
魂は健在!
再びわれらを衝き
動かしている!!
息の矢”の
なにィ~!!
ブタどもが反乱
だとお
誰だ!
誰があの
牙をもがれた
腐狼たちに火を
つけたというのだ
そ...それが
まだほんの
ガキでして
ラオウの
息子だとか
申して
おりますか
な...なにィ
ラ...ラオウの
息子だとお
!!
はっ
な!?
おわおわ!!
む!?
コウケツ!!
だ...
誰だ!!
食べ物を
粗末にする奴は
生かしちゃ
おかねえ...
おじさんと
おばさんたちの
敵を討ちに
来た!!
なんだぁ
きさまらは
ん!?
...
ほお~~
おまえが
ラオウの子
か~~~
今こそオレが
おまえを
倒す!!
ぶあかかかわ
甘いの~~~
この程度のことで
このコウケツ様を
追いつめたとでも
思ったか!!
甘いの~~
返り討ちだ
血祭りに
あげたる
わい!!
見くびるのも
いいかげんに
せえよ!!
い~~~んっ!?
ふふ...
はっ
おがあっ!!
ああ..
フフ...わしが
あらゆる薬物を
投与し
作りあげた
マイペットや!
こいつはわしの
いうことしか聞かん
おい!
わしを安全な
所へ移せ
ホホ
う〜
よおし
片づけ
ちまいな
うほ~~~
ああ!!
おい
デクの棒!
おまえの
相手は
おれだ!!
うがあ
おおお!!
いけリュウ!コウケツ
コウケツを
倒せ!!
う...
うん!!
コウケツ!!
お!?
フン
ガキィが
う!?
むっ!!
ああ!!
フェへへへ!!
こいつが
どういう
部屋か
わかるか?
10トンの
コンクリートと
鋼鉄材を使って
造った特殊な
シェルター
なんだよ
なっ!?
う!?
たとえどんな
手をつかっても
外部からは
はいれん
爆弾でさえ
はね返す
ちっちゃい...
ちっちゃい
の~~~
ここには
おまえとわしの
ふたりだけ
じゃ
ラオウが
そのまま
ちっちゃく
なった
ようじゃ~
ブハア!!
一対一だあ
ボウヤ...この
わしに勝てる
わなくわかわ
ブハハハ!!
ほえ!!
あかあ
この何するか
!
あぐ!!
あが~
あ~血!!
ガキが!!
きさまら
親子は
どこまで
オレを!!
ええか!!
わしはな
きさまの親父に
ドブネズミと
いわれたんだ
ならば
その息子を
下衆なドブネズミ
同然に殺して
くれるわ!!
さあ
きれいに
なりました
ラ...
ラオウ様
お靴が汚れて
おります!!
う...馬係の
コウケツと
申します
あ...あの
肩でも
もみま
しょうか
へ...
こういう事は
おだてに
のせちまったら
こっちの
もんや...
なぜオレに
媚を売る!!
へ!?
オレの
歓心を買って
出世でも
したいのか!?
あ...いいえ
ぐひっ
このラオウに
必要なものは
戦士だ!!媚など
男には不要だ!!
うひっ
!!
下衆な
ドブネズミめ!!
二度と
オレの前に
顔を見せるな!!
ぎゃん
へへへバカが!!
ハハハか
わ...わしは
あの時の
屈辱を忘れた
ことはねえ!!
その恨みを
はらすのを
夢にまで
見た!!
だが!!
その恨みが
こ〜〜んな形で
はらせよう
とはな~!!
死ねや!!
くそー
おっと
ああっ
おうう
ヒィヒヒヒ
勝てるわけない
やろおまえの
ようなガキが
オレに挑むなど
十年早いわ
くく
死ぬ前に
ひとつ面白いこと
教えてやろう
もしたとえ農民たちが
勝利を収めても
やつらは生きてはいけぬ
そこの通路を
見るがいい
その通路だけが
すべての食料が
貯蔵されている
倉庫への道
そしてその
食料がなければ
農地が収穫期に
はいるまでの
あと半年の間に
やつらは全員
飢え死にた!!
な...なに
!!
ホホホ...
この食料がある
限りオレは
いつでも再起
できる!!
すべては
ここじゃよ
そのぐらいの
保身の手は
打ってあるわ
はああ
さあ
~~~て
それでは
親父への借り
返させて
もらおうか
はああ...
くそっ...
発射ー
なっな
ん!?
なんだ!!
ぶひゃ
あ...あ...
...ミの如く!の
ふーーー
ひいっ!!
リュウ
生きてるか!?
ケミケン!!
う〜〜っ
ゴウゲズ
やらでだア
バカタレ
なにして
やがる立て!
立つん
だよ!!
ケンシロウ
さん!!
こっちは
なんとか
制圧した
あとは
コウケツ
ひとりだ!!
にゃろぉ
何をいうか
バカモノ
めが!!
目にものを
見せて
くれる!!
これを
飲め!!
あ...
うっ!!
うーはっ
うー
はっ
はぁーう!!
どうだっ!!
力が湧いて
きただろう!!
はああ~~~
ぎ...!
気もぢいい!!
いいぎもい
~~!!
よしわしを
乗せろ合体だ
~~~っ!!
オほ~!!
グェヘへへ
わしの頭脳と
こやつの体が
ひとつになれば
地上最強になる
のだ!!
見せてやるぞ
我が最終兵器
覇獣拳を!!
ん!?
熕苦覇棍!!
ガハハハ
粉砕して
くれるわ!!
くらえ!!
へ!?
はー
おい!
うっ...!!
た...立ったまま
気を失う
やつがあるか
くそっ!!
ほら飲め
全部飲め
あー
よし
こうなったら
ガキだ!!
ガキをつか
まえろ!!
おー
わっ!!
ガハハ
どうだぁこっちは
ガキをとったぁ
ガキの命が
惜しかったら
わしにはむかう
なーっ!!
殺すなら
殺すがいい!!
ラオウの血を
受け継ぐ子だ
すでに死は覚悟
していよう!!
な!?
くくこのヤロ~~
ガ...ガキを殺したれ
ー!!
う~~!!
ほおあ!!
おおおね
おまえは
一体何者だ
だっ誰なん
だ!!
おれの名は
ケンシロウ
ケ...
ケンシロウ!!
どしえ~~~
ケンシロウ!
ラ...ラオウを倒した!!
という伝説の男が
こいつか...
ひょえ!!
なんて男を
相手にしてしまっ
たんだーっ!!
はっ
コウケツが
逃げたぞ!!
怖かった
えっ!?
怖いほど
凄いんだね
北斗神拳は...
リュウ
大丈夫か!!
う...うむ
そうだ
あれこそ
地上最強の
拳法なのだ!!
は...初めて
見たよ...
オレ...
ヒイハア
ハア
ハエエ
チュウ!!
は!!
これだァ
これなら
やつをしとめる
ことかできる
この仕掛けは
わしの体重
以外の重さに
反応するのだ
わしたけが
この中を
自由に歩け
他の者を
まっ殺する!フフ...
この手があったな...
やあ
来たね
ケンシロウさん
さすがラオウを
倒した男だ
わたしは
あきらめたよ
こっちへ来て
とどめを
刺してくれたまえ
ケ...
ケン!!
そうだ
こっちへ
来い
そうして
中へはいって
来い~~
あと少し...
あと一歩
ん?
どうした
ひとつだけ
いっておく
ドブネズミに
おれの拳は
使わぬ
な...
なに!!
うわ
なにを
するか!!
おっと!!
あ!?
ひゃ!!
ぐえ!!
きさまには
ドブネズミらしい
最期こそふさわしい
さらばだ
バルガ!
こ...この
恩は忘れ
ませぬ
このバルガ
命と誇りを
賭けて民と
ともに
この地を
リュウ
行くぞ!
サヴァの王女!
うん!
リュウ様
待って
おりますよ
その体内に
流れる
ラオウ様の血が
開花する時を!!
そして
そのために
ケンシロウさ
旅を続け
るのです
さようなら
!!
アの王女
俺の
ケンシロウ様を
そして
その闘いを!!
リュウ様..
見つめるのです
見つめ続けるの
です
ケン...
これから
どこへ
行くの..
あてなどない
ただこの旅は
おれとおまえの
試練の旅..
そしてこの旅が
終わる時、おまえは
何をすべきかに
気づくだろう
だが途中で
倒れれば
そこで旅は
終わる
リュウ
枯れ木を
拾ってこい
うん!
こんなもんで
いいかな
よ!
わっ!!
おっと
うわ!!
わあ!!
ああ
む!?
う...
う...
ゴホホ
久し
ぶりの
獲物だぜ
まだ
息がある
ようだな
どうやら
こいつは
サヴァの国の
人間のようだな
生きてたって
かまうこたぁ
ねえ
どっちみち
こいつは
死ぬんだ
そりゃ
そうだな!!
う〜〜しかも
まだガキだぜ!!
いいから
食っちま
おうせ!
ちょうどいい
ガキの肉は
うまい
からなあ
うう...
ぐわあ!!
だ...
誰だ!!
う!!
がふ!!
ちち!!
サヴァの
兵士だ!!
リュウ!
う...
うう...
は!!
気がついた
かい?
こ...
ここは?
わたしの
仮の
寝ぐらだ
わたしは
この山を
越えた
サヴァ国の
人間だ
さっ
これを飲むが
いい...?
.......
おまえは
ひとり旅なのが
なぜこんな辺境に
やってきた
いや
崖から
落ちてはぐれ
ちゃったんだ
この辺りは
危険だ!?
凶暴な
男たちが
住んでいる
からな
ふーん
そうだった
のか!
はー
これ
うめえや
ありがとう
フ......
そうか
む!?
なに!!
しまった!
あとをつけら
れたか!!
うわ!!
うおあ
~~~!!
出てこ〜い
よくも兄弟を
殺ってくれた
なあ!!
よし
今だ!!
ぐわちゃ
くらえ!!
ぐははは
死ぬの
だー
バケモノめ
!!
は!!
わああ!!
う!!
ほげ
おお!!
大丈夫か
リュウ!
ケ...
ケン!!
あっ
う〜〜
あ~~~
なんだ
てめえは!!
へいべ
な.....
なんの
つもりだ
おいこら
こ...この
やろ~!!
ひっ
ひえ
く...くそ
撃て
撃てえ!!
ひょえ
むん!!
わあ!!
ぎゃぶ!!
つ...強い
あれほどの大男を
片手で倒し
ケン!
人間とは
思えぬ早技!!
この男は
体......!
この人が
オレを
助けてくれ
たんだ!!
そうか
どうか
われらに
力を貸して
いただけない
でしょうか
わたしは
あなたのような
強い男を求めて
旅を続けていた
のです!!
実は我が国の王は
余命いくばくもなく
我が国の行く末を
憂えております
なぜなら
辺境の野獣どもは
その王を恐れて
攻めこんで来ない
のですしかしもし
王が死ねば
我が国は...
どういう
ことだ
おまえの
名は!?
あっ!?
わたしの名は
サラ!
サヴァ国の
王女
あり
、と
この隧道は
サヴァの国へ抜ける
唯一の近道です
こんな山の中に
道が!!
あれ
行き止まり
だ!!
そう
この扉を
開けることが
できるものは
国王一族のみ
え!!
石がカッ
動いた!!
!
うわー
こんな所に
国が!!
当時この地の
別名は
神が捨てた地
ああ!?
神が捨てた...
この白骨が
かつてのこの国を
物語っています
この峻険な
山脈により
他国と隔離された
この地は野獣どもの
天下となっていたの
です!!
この白骨は
野獣どもの
無法の牙にかかって
果てた罪なき
人びとの悲しい骸
神が捨てた地を
その手で拾いあげる
ために!!
そのために
おまえの父が..
みずから国王を
名乗りこの地の
平定のために立ち
上がったのです
でも父の体は
もう限界に
きています
もしあなたが
国を救うことが
できたら後継者に
なっていただく
ことも!!
ケ...
ケン!!
え!?
だが
おれには
リュウを助けて
もらった借りが
ある
おれは
国王などに
興味はない
行こう!
そ...それでは
わたしの
願いを!!
リュウよ
かつて
おまえの父、ラオウも
神に捨てられた
時代を拾おうと
したのだ
は~~~
ふ~~~
国王様
民たちが
待ちかねて
おりまする!!
わかった
すぐ行く
おおう
国王だ!!
アサム国王が姿を
見せられた~!!
わああ!!
アサムは
健在!!
こ...
国王様
われらの神!!
あれが
はい...
我が父アサムで
ございます
な...なに
まさか
あの猛牛と
我が父は
その強さを常に民に
誇示していなくては
なりません
もしアサムの
力が衰えたと
わかれば辺境に
追い払った野獣どもが
雪崩となってこの国へ
攻め入って来ましょう
たぶん
この民の中にも
野獣どもの
スパイが
だが病んでいる
のではないか
病んでいます
誰にも
止められません
娘のわたし
でさえも
父は
そういう男なの
です
それじゃ
止めな
ければ
サラ
この戦いを
止めなければ
さあこい
どん牛!!
く...
またしても
手が...
ううお!!
ぐぼっ!!
くあ
うふ!!
うふお
くく...
感づかれては
ならぬ
こ...この
アサムカ
病に冒されて
いるなどと
この国は
アサムという
一枚岩の上に
来った国
このオレが
倒れれれば
国もまた
崩壊する
ぬー
大乗南拳!!
ん
わあ!!
むん!!
フフ...
アサムめ
は
ふん!!
死ねえ
げ!!
ふー
まだあんな
英雄が...
この国には
とどまる価値が
あるかもしれん
ひとつだけ
わからぬこと
ある
え!?
なぜ
アサムは討って
出ぬ?
ハッ!!
あれだけの
腕があれば
野獣どもなど
一掃できよう
血を吐く願い
病に
冒される前に
それが
できたはずだ
そ...
それは...
ち...父には
それができぬ
理由が...
国王は
健在!
アサム王いるかぎり
この国は
安泰だーー!!
ア...
アサム様!!
私どもの
子供で
ございます
なにとぞ
お言葉を
兄弟...
兄弟
力を合わせて
仲良く生きよ
父母を
哀しませること
なくな
おお
こ...これで
我が子は
強く壮健に
あ...
ありがとう
ございます
誰も中へ
入れるで
ないぞ
ハッ
ふー
うぐ!!
お.....
お父様!!!
だ..
大丈夫だ
しっかり
う...う
サ...
サラか...
だ...
誰だ!?
うぬは!?
名は
ケンシロウ
この国を
救ってもらう
ために
わたしが
お連れしました
な...
なにい!!
な...ならば
きさまは
このどこの
馬の骨とも
わからぬ男に
わしの病の事を
こ...この方は
馬の骨などでは
ありませぬ!!
女に何が
わかる!!
男の性情は
拳を交えてみねば
わからぬ!!
お...
お父様!!
ケンシロウと
やら
気の毒だが
わしの病を
知った今
ここから生かして
帰すわけには
いかぬ!!
かつてこの国の
ためと称し
何人かの男が
わしに近づいた
だがそのすべてが
わしを倒し国王にとって
かわろうとする
野望にとりつかれた
クズどもであった
はわわ..
だがこの拳の前に
ことごとく
砕け散ったわ!
我が大乗南拳は
肉を切らせて骨を断つ!!
一撃必砕の剛拳!
窮鼠にも容赦はせぬ!!
逃がしは
せぬ!!
うぬおー
この拳が
かわせるか!!
ケ...
ケン!!
お...お父様!!
なっ!!
なぜだ!!
なぜ腕が
動かぬ!!!
くく!!
腕の...腕の
力が逃げていく
病んでいては
このおれは
倒せぬ
は!!
う!!
し...死点を...!?
どういうことだ
な...なぜ打たぬ
打てばこのわしは絶命!
それをなぜ
おれの拳は
倒す相手を
選ぶ
な...あ...
相手を
選ぶ...
グハ!!
お父様!!
グッ
ギッ!!
ヘへへへ
見たぜ~~
や...
野獣どもの
暗殺隊!!
やっぱり
病んでやがった
一枚岩にヒビが
入ったぜぇ
これでこの国は
オレたちの
ものだぜ~~~
お!?
へへおい!
無駄なことは
やめな
オレたちゃ
強いんだぜ
おめえの拳は
なんだぁやっと
アサムの拳を
受けとめただけ
じゃねえか
てめえも
アサムも
ひと思いに
ブチ殺して
やるわ~!!
ふん!!
へしっ
ガヘッ
おわっ
く...
くそっ!!
はっ!?
ななな
なんだ!?
へっ!!
ぼえっ
おお!!
ああ
おお!!
ほ...
北斗!!
な...ならば
こ...
これは
この拳は!!
我が大乗南拳
奥義秘書に
記されている
北斗とは
この男の..
北斗とは死を
司る星
北斗あらわれし時
哀しみを語るがよい
心を開くがよい
北斗神拳て
いうんだ
はじうがる!!
みんな
ダメスができなかったのは
そしてね...ワインフフェラ!
これからはいつまでも
北斗蒼く
ふるえる時
道は開かれる
サ...
サラ!!
っ...
ついに
人を得た!!
失礼は承知!
承知の上で
お願いする
この国を
その手で
拾いあげて
くたされ!!
この
おれの手で
.....
お願い
いたす!!
この国を
存続させるために!
この国の未来のために
三人の後継者たちを
抹殺してくだされ!!
その男たち
とは?
我が国の副王
そして我が
実子たちだ!!
なにい!?
実の子!?
ハ...ハイ
それこそが
我が父
アサム王の
哀しみ
交わらぬ三市星人の港
サラ!
ここに呼べい!!
カイ
ブコウ
サトラの
三人の
副王を!!
三帝星/の巻
長兄
カイ!
次兄
ブコウ!
末弟
サトラ!!
この三人が
副王.....
親父!!
急な用とは
何だ!!
ようやく
引退する気に
なったか!!
ふむ
今日これより
わしは
ひとりの兵
として辺境の
野獣どもの
討伐に向かう
なに!?
な.....
ならば
王の座は!?
それを
これから
決めねば
ならぬ
まずは
その席につき
話を
聞けい!
ふっ...
ならばもはや
この椅子は
必要ない!!
そのとおり
この席も
不要!!
この椅子に
誰が座わる
かだ!!
この
カイが!!
この
フコウが!!
この
サトラが!!
む!!
ぬう
む~~
ぬ
ふー
わかった
別室に
控えておれ!
すぐにわしの
意志を伝える
フ...
親父の眼力を
信用してます
ケンシロウさん
万が一にも
人選を誤る
ことは
ありますまい
これでおわかり
いただけたでしょう
なぜこのアサムが
あの三人の実子の
払拭を
頼んだか
あの三兄弟は
気力闘力拳力
そのすべてに
おいて
互角!!
だが最大の
酷似点は
その性情!!
いずれも
他人に譲ることを
知らず、退くことも
知らず!!
このアサム
倒れれば
必ずやこの国は
三つに割れる
そ...
それゆえ
父は辺境に
討って出られな
かったのです
父の留守の間にも
三人の争いが...
父には
待つことしか
あなたの
ような人を
待つしか...
...
思えば
あの時...
あの予言者に
従ってさえ
いればこの悲劇は
生まれなかった!!
アデラへム
サラメトラ...
神は告げられ
ました
それは!?
アサムよ!!
あなたの
ご子息は
赤帝青帝・黄帝の
三つの色の
星の下に
生まれなさった!!
恐ろしいことに
この三つの星は
決して相和する
ことはない!!
な!!
このままでは
いずれ国は三つに
割れましょう
王はひとり
後継者もまた
ひとりでなくては
なりませぬ!!
さあこの中から
選ぶのです!!
う...うむ
な...
なにを!?
よいかアサムよ
この中からひとり
後継者を
選び
残る
ふたつの凶星を
消し去るの
です
で...では
他のふたりの
子は...
殺すのです!!
殺して後の世の
禍根を断つのです!!
な.....
なんと!!
あはは
こっちだ
サトラ!!
あはは
カイ兄ちゃん
やったな!!
カイ
ブコウ
サトラ
さあ
一刻の猶予も
ありませぬぞ
ハッ
アサムよ
もし本心より
国の安泰を
望むのなら
鬼になりなされ
それが
国王たる者の
道ですぞ!!
しかし!!
なにを
ためらっておるか
アサムよ!!
さあ!!
選ぶのだ
それが国を
統治する者の
定め!!
ん!!
はああ
な...
なにを
するか!!
国王と
いえど
父だーー
!
父さーん!!
あっ
父さんだ!!
おお
あそぼー!!
わーい!!
我が子
たちよ!
このアサム
国王である
まえに父だ!!
わたしには
おまえたちを
捨てることなど
できね!!
捨てるものか!!
愚かと笑ってくれ...
今となってもなお
このアサムに息子を
殺すことは...
たしかに
子を殺す
ことは父の道に
そむくことと
いえよう
しかし
この地を再び
白骨の荒野と
化すのは人の道に
そむくことに...
その心
このおれが
拾おう
兄さん
滅びの序富
最後の
願いに
まいりました
どうしても
退けませぬか?
フ...
だからこそ退けぬ!
オレが兄者たちに
劣っていれば
譲りもしよう
だが
あのふたりでは
カ不足だ!!
オレこそがふさわしい
見るがいいサラ
父が
築き上げたこの
美しき国を...
この国は
父のためにも
われら三人の
うち誰かが
継がねばならぬ
カイ
フコウも
同じことを......
滅びの序章の巻
フ...
心配は
いらぬ
あれは!?
む!?
た...大変です
辺境の蛮族
シュタールの
ゲリラが~~!!
なに!?
すでにカイ
フコウの軍は
応戦にでて
おります!!
むむ
グズグズ
してはおれぬ
われらも
行くぞ!!
ははっ!!
兄さん
わたしも
行きます
ひい!!
グァッガッガツ
殺せ殺せ~~~!!
アサムが国を
出たぞ!!もう
怖いものはない!!
今こそ
この国をわれら
シュタールのものに
するのだーっ!!!
ひ~~~
助けて!!
おお
あれは三帝軍!!
副王たちが
やって来て
くれたぞ~~
!!
行けー
国民にこのカイの
赤帝軍の強さを
誇る絶好の機会!!
逃がすでないぞ!!
は
おー
フハハハ兄者
このブコウこそが
王にふさわしいことを
思い知らせて
くれるわ!!
ぬぬ
愚弟めが!!
ええ〜〜い
ひけをとるな
!
くびゃ!!
蛮族らめが!!
けちらして
くれるわー!!
は!!
兄者たちに
遅れを
とるなー
!
!
いけー
おおー
ー!
首領!!
うむ
そろったな
能なし
ミ兄弟め!!
いいぞ
やっつけろ
!
おおすごいぞ
ゲリラたちを
けちらしたー!!
さすがは
三兄弟!!
わっはは
見ろゲリラどもは
残り少ないぞ!!
全員
討ちとったれ!!
カイ様
首領が
逃げます!
なに!?
ぬぬ
副官
ダイナ!!
はは!!
民はわれらに
注目しておる!
追って首領の首を
とってくるのだ!!
それこそが
オレの国王の
証となろう
はは!!
ちちっ!
こざかしい
副官ガイラス
やつらに首領の
首を渡すな!!
し...しかし
深追いは
危険では..
バカモノ!この戦いの
手柄は首領の首を
とった者のものとなる
のだ!!追え!!
はは
くそ!
副官ヤン
やつらを
追え!!
はは!!
いけません
功をあせっては
危険です!!
うるさい
負けて
いられるか!!
ハッハッ
わわぁ
バカめ
かかったな!!
む!
おわっ!!
うぐあ...
な...
なんだ
あ...あれは
敵の罠だ!!
な...
なにっ
ああ!!
へっへへ
能なしめが
!
うあっはは
バカめ燃えろ
!!
うぐあ
~~っ!!
ぎゃあ~~!!
フコウ様!
カイ様!!
カ...
カイ様...
兄さん
あなたたちの意地の
はりあいのため
大切な兵が
ひゃははは
な...
なんだ
ペペッ...くそ
何者だ!!
な...何者かが
山の積雪をそぎ
落としている!!
う!?
なんだこのヤローッ!!
なな
ふん!!
へ!?
ふぎゃ!!
ほおっ!!
へっ!!
ひえ!!
ぎゃわ!!
へ!?
おお
一瞬にして
やつらを!!
あの男は
一体
何者だ!!
かれの名は
ケンシロウ
父の意志を
伝える男...
父の意志を
そう
父の悲しい
意志を!!
やはり
このような
ふざまな
ことに...
カイ
ブコウ
サトラ..
おまえたちが
互いに退くことを
知りさえしたら
互いに譲りあう
ことを知りさえ
したら...
こ...
こんなことには..
裏絶なる強者!の巻
なんだと
っ!!
父の意志を
伝える者が三人を
待っています
父の意志は
誰を選んだ
のか!!
なんと
いったのだ!!
むっ!?
凄絶なる強者!の巷
む!お...
おまえは!!
あ...
あの時の!!
この国は...
おれが
もらう!!
なっ!!
なんだと!!
この国を
出るか
さもなくば
死か!!
どちらか
選ぶかいい
クッ
野良犬
めが!!
とぼけた
ことを...!!
ケ...ケンは
いったい
何を!?
ついに
来るべき
時が...
少し腕が
立つと思って
いい気になり
おって!!
きさまごとき
このオレが
ひねり
殺してくれる!!
待った!!
ん!?
ちょっと
待った!!
あにじゃ
兄者たちが
オレが先だ!!
は...!
サ...
サトラ
ちょうど
いい機会だ
この男で後継者を
決めるというのは
どうだ
なに!?
オレたちの拳は
互角といわれて
いる!!
ならばここで
ハッキリと優劣な
つけようでは
ないか!!
......
へ...
兵もよく
見ておけ!!!
フン
よかろう
恥をかくなよ
この国の王に
ふさわしいのは
誰の拳かを
な〜〜!!
この期に
およんでまだ
意地の
張り合いを
な...なぜ
こんなに!!
す...
すべては
父アサムの愛
ゆえに..
何人も
あの北斗の
男を倒すことは
できまい
な...なにとぞ
三人の兄弟の命を
奪うなどという
ことは!!
カ...考え
直されい
今ならまだ
間に合います!!
コドウ
すでに
実は
投げられた
のだ
し...しかし
おまえは我が腹心
あの三人のことは
何でも知っていよう
あの予言者の
出現以来わしは
国が三つに割れることを
恐れた!!
それゆえ
三人の兄弟を
まったく平等に
育てた
分け隔てを
するからこそ
三人が割れる
のだと
書も拳も
時間さえも
すべて公平に
長兄次兄未弟の
区別なく
分け与えた
時には
ひとつの菓子
さえも
三つに割って
ボ...ボク
小さいから
小さくて
いいよ
やさしい
のお
サトラは..
だが
弟だからといって
遠慮することは
ないのだ
いいか
サトラそして
カイ
ブコウ
おまえたちは
あくまでも同じ!
同等な兄弟
なのだ
うん!!
わしは誤った!
生のままに
育てるべきを
無理に公平
に......
ゆえに三人は
退くことを知らず
そのまま
成長した
おまえも
知っていよう
この黒影が
一頭の
素晴らしい駿馬を
産んだ時のことを
ハッ!!
だが馬は
一頭!!
そして
その結果は
三人が
欲しいと
いった
三人とも
退かず
若駒を取り合って
いるうちに若駒は
死んだ
わかるか
コドウ
餅ならば
三つに割れる
だが生き物は
割ることは
できぬ
まして
このサヴァは
生きている
人間が住む国
割ることは
できぬのだ
そ...それでは
どうあっても
実の子を捨て
国を取ると
うむ...
三人を殺せば
おまえが
残る
民に人望の
厚いおまえなら
この国を守って
いける
ア...アサム様
~~!!
そしてこの
愚かな父も
生きては
おらぬ
ク.....
あ...あの三人
にはアサム様の
哀しみが
通じぬのか
すべての辺境の
蛮族どもと
刺し違え
ようぞ!!
だ...誰にも
アサム様の心を
拾うことは
できぬのか!?
見せてくれ
よう大乗南拳
双同異太刀!!
さあ
かかってこい!!
ん?
何を
してる
立て
立って
闘うのだ!!
このままで
充分だ
こ...
この!!
フハハ
なめられ
てるぞ
おらおら
サトラ
どうした!!
へへ...
ならば
そのイスごと...
まっぷたつにして
やるぜ~!!
覚悟しろ!!
きえ~!!
おわ!!
ブゲ!!
ぶしっ
ぷぷ!!
ぐええ!!
おお!!
うぐぐ
どうした
もう一度だ
こっ.....この
ヤローーブッ
殺してやる!!
うっくく...
あわあ
ぐは...!!
ぐっ!!
大海を
知らぬ者が
どうして王と
なれる
世も知らず
人も見えず
まして親の
心もわからぬ
者が..
ケ...ケンシロウさん...
さん...
さあ
次はどいつだ
腕くらべは
終わりか
井の中の
蛙ども!!
フン!
だらしねえ
下郎め
このブコウ様が
相手だ!!
非情の拳にこめて!?
次は
おまえが
お!?
できれなくて、Coleを
君こめて...の昔
非情の拳に
フフさすがに
このオレが相手では
立ち上がる
しかないようだな
ああ
そう
思うのか!?
あたりまえ
だ!!
そうじゃない
ならば
今度は
片手一本で
かたづけて
やろう!!
なっ!ぬぬ...
このオレまで
なめる気か!!
フン
今の言葉
忘れるなよ
見てろ
兄者にサトラ
オレの拳を!!
ち...
父の
哀しみを
父の心の
ヒダまでも
すくいとって
いくぞ
大乗南拳
秘拳銀流陣
ケ...ケンが
怒っている
でや~っ!!
今だ!
包破鎖万獄〃
まんごく
ああ!!
かかったな
バカめ!!
そのザマで
まだ片手で
戦うと
ほざくか!!
拷熊甲捨拳
脳天たたきつぶして
くれるわ!!
ぬなっ!!
わーーー!!
ぐはあ!!
ぐえ!!
ああ..
どうする
気だ...
は!!
遅い!!
ああ
は...
ブッ
残るは
きさま
ひとりだぞ
う!!
ち...違う
強さのケタカ
違う...
こ...こんな
人間がこの世に
いたとは...
わ...わからぬ
これほどの腕が
あるなら
なぜ最初に
父を倒さぬ!!
こ...この国が
欲しいのなら
まずアサムを
倒すはずだ!!
アサムは
不治の病に
冒されている!
なっ!?
放っておいても
死ぬ!!
なにィ!!
な!?
ふ......
不治の...
サ...サラ
ほ...本当か!?
本当に親父は
病に!?
本当です
それももはや
余命いくばくも
なく...
な...
なぜ黙って
いた!!
ど...どうして
われら
三兄弟にその事実を
伏せていた!!
な...ならば
それを伝えたら
兄さんたちは昔に
戻れましたか!!
昔の
あの仲の良い
時代に!!
戻れはしない!!
かえって
兄さんたちによる
後継者争いが
それだけ早く!!
それを父が
どれほど悩んで
いたか...
病以上に
父は苦しんで
アサムの
今度の討伐の
旅は死出の旅...
もはや
二度と会うことは
あるまい
これは
アサムの遺品..
子守歌が挽歌に
なるとはな
こ...
これは
そ...その
オルゴールは
父の手製の
ぶ...無骨な
父が子守歌の
かわりにと三人の
ために造った
オルコール
は...!!
このオレは
おまえたちの
亡き母の
かわりに
子守歌を
歌ってやる
ことはできぬ
せめて
これで
がまん
してくれい
元気で
育つのだ...
そして
三兄弟
末長く
仲良く
お...
親父!!
ズイ!
父の愛に
溺れ
その父の愛を忘れ
盲目となった
クズども!!
は
きさまらに
生きる
資格は
ない!!
むん!!
うわ!!
げふ!!
ぐわ!!
痛いか!!
この痛みは
アサムの痛みの
比ではない
アサムはきさまら
三人に心を残して
死ぬのだ!!
ああ!!
うわあ!!
は!?
兄者今だ
オレの体ごと
こ...この男を
サトラ
!!
あ...兄者兄者は
死んではならぬ
生きて親父に
伝言を!!
オ...オレたちの
愚行を親父に
謝ってくれーー!!
ま...まさか
ケンシロウ
さんは...
お...親父が
死ぬ前に...その
一言をーー!!
あ...
兄者~~~っ!!
は...早く!!
こいつを
オレの体ごと
つらぬけえ
ーっ!!
王として死ずのき
サ...
サトラ!!
サトラ...
きさまごときの
力でおれを
止めることは
できぬ!!
ぐわあ
あ...兄者
早く殺れ!!
うわああ
うおお〜っ!!
ブコウ
このオレも
親父の愛を
忘れた大馬鹿者!!
オ...オレの
分も親父に
詫びて
くれ~い!!
フ...ブコウ
お...
おまえたち
ああ...
ブコウ
まで
わ...われら
三人で
あれば
この男を
止められよう
あにじゃ
兄者
かまわぬ
殺れーーっ
うう
ふ~~~
むん!!
はあ!!
ぐああ!!
うく
うわああ!!
くそお~!!
あ...
あにじゃ
兄者~~~
頼む~!!
ああ!!
まっ...
待ってくれ!!
頼む!!
オレたちが
井の中の蛙で
あることよーく
わかった
たとえ三人でも
あんたには
かなうまい!
な.....
ならば
願わくば
こ.....
この命で
そのふたりを
見逃がして
やってくれ!!
な!?
兄者!!
頼む!
こ.....
このオレは
長兄
わが
弟たちを
殺すことは
できぬ!!
あ...兄者...
ひ...
退くことを
知らぬ三人が
その命を
投げ出して
わざと圧倒的
力を見せつける
ことで
ケンは
三人の心を
ひとつに!!
うぐ!!
ふ~~~
これで
いいのか
アサム!!
ぎゃあ!!
へみせっ
ぐべっ!!
はー
はー
なぜだ!
今まで
守るのみだった
アサムが自ら
攻め進んで
来るとは!?
あ!?
ゴフ!
は
はー
し...
急がねば
ならぬ!!
げひゃ
!!
ふん!!
グフフフ
そうか病んで
いたのか
アサム...
それで
わかったぜ
なぜ王自らが
乗りこんで
来たかが!
ふはははっは
命あるうちに
オレを倒そうと
思ったか!!
ヒューモ!!
人の皮をかぶった
野獣め!今こそ
きさまを始末して
くれるわ!!
へっへへ
おまえの
その手で
できるのか
~!?
覚悟せい!!
ぐ!
うぐは
うおお!!
おおっ
こ...こんな
時に!!
はっははは!!
おらあ
どうした
へっへへ!
このオレを
なめるな!!
ぐふ
っ!!
へ〜〜っへへへ
きさまも
ほとほと運の
ない男よ!!
最後の力を
ふりしぼって
オレを倒しに
来たんだろうに
な!!
おまけに今ごろは
きっとおまえの
バカ息子三人で国を
奪いあっていること
だろう!!
まさに哀れな
最期だな!!
あわあ
おまえに
何がつい
わかる!!
息子は
捨てた!!
こ...
こいつ!!
ヤロー
くたばれ!!
は
オ...オレは
王などには
なりたく
なかった!!
ああ!!
ただ父として
一介の兵士
として死に
たかった!!
ひっ!!
だが許され
なかった!
うぬら野獣どもが
いる限りな!!
野獣の心しか持たぬ
きさまらに
わかるか
オレの心が!!
う...うわわ
親の心が
わかるかー!!
あわげ!
おばあ
わが息子たち
よ!!
許せ!!
こ...こう
するしか
なかった
のだ...
カイ...
フコウ...
サトラ..
ち...
父が!!
父が
王として死ぬ
ことを!!
電子書籍版
原作:武論尊
漫画:原哲夫
◎武論尊・原哲夫/NSP1983
版権許諾証GP-212