しかし、

〈愛蔵版〉《

フリージア愛臓版、20

フリー

それはそうですが、

(愛蔵版)

...

...

松木次郎

第14話

...

胃内部対立

貴労災適用

山田君の公体・

業務上横領

第15話に

エファ

倒産

おまけ所長の日常...

第16話

内部対立

鷺事後処理

...

今なら...

叶を狩れる。

第6話内部対立1

第18話

内部対立1

あんた...

隅川さん?

は...

はい..

うそ。

違います。

隅川じゃ

ないです。

別人です。

違います。

き...きのこを

採りに山へ...

変わな...

一体、どっち

なんです?

一般人の

立ち入りは、

禁止されてるのに...

メガネがね...

いや、

違うな。

ないと、よく

見えないんだ。

顔そのものが

思い出せない。

混乱して

いるんだ。

いろいろ

あったから...

彼女はどこへ

行って

しまったんだ。

この

電話の音...

疲れて

るんだ。

少し休めば、

思い出すと

思うんだ。

どうかな?

そ...

そう

ですね。

ほんの少しの

間だけ

眠るんだ。

まだ、仕事が

残っている

からね。

僕はこの場所を

知っているよ。

あんたの来る

前から、ずっと

ここにいたんだ。

ここは

落ち着くよね。

ああ、こんな話

したってあんたには

わからないな、

きっと...

やめよう、

こんな話...

そうだ。

僕は眠るん

だった。

少しの間だけ

眠るんだ。

少しの間だけ...

彼女?

落ち着くだと?

電話の音?

何、言ってん

だよ..

こいつ...

イカれて

やがる...

ジジィと

同じだ...

同じ人種だ...

この業界の連中は

みんな、

イカれてんだ。

カチ

殺るなら、

今しかない。

次、起きたら

こいつは確実に

俺を殺す!

こいつから

殺気なんて

何も感じないが、

俺にはわかる。

本能がそう

させるんだ...

こいつにとって

狂気や矛盾なんて

ものは、殺しになんの

障害にもならない。

栄ちゃん、

ガンバレ!

あんた...

やっぱり、

隅川さんだね。

げぇ...

よく

考えたら、

こんな所に

一般人がいる

ワケないんだ。

ねェ。

僕はどれくらい

眠って

たんだい?

思い出せ

ない...

思い出せ

ないんだ。

よお。

仕事は

終わったのか?

メガネを、

壊して

しまったん

ですよ。

気に

すんな。

誰にでも

失敗はある。

僕のせいじゃ

ないよ。

電話の

音がね...

混乱

させるんだ。

やんだんじゃ

ないのか?

幽霊を

倒したん

だろ。

彼女のおかげで

一時的に

気にならなく

なっただけだ。

根本的に

解決して

いない。

だろうな。

一人で解決

できる話じゃ

ないからな。

おまえには、

俺の

助けがいる。

どうだろう。

俺に

任せてみて

くれないかな。

ほんの少し

痛いだけだ。

......

試して

みろよ。

今の苦痛に

比べれば

たいしたモン

じゃない

そんなモノで

音が鳴りやむ

もんかな。

なんにでも

効く万能薬だぜ。

俺が言うん

だから

間違いねェ。

いや、それでも

...

俺はいつも

コイツで人を

苦痛から救って

きたんだからな。

あんたは信用

できないけど..

その薬には

興味があるな。

どうすれば

いい?

目をつぶって、

目をつぶって、

楽にしてりゃ

いいんだよ

そうだ。

それでいい。

あとは何も

考えるなよ。

俺がすべて上手く

やってやるからな。

電話の音は、

すぐに

やむぜ。

何を

してるん

ですか!

おう、

山田。

生きてた

のかよ。

すぐに

済むからよ。

先に

帰ってろよ。

す...すぐに

銃をおろして

ください。

山田、

テメエ...

指示に従わない

場合は、

射殺しますよ。

威勢がいい

じゃねェか...

執行中において

私的制裁のための

銃の使用は

犯罪行為です。

しかし、それを

阻止するための

発砲は認められて

いますから...

だったら

なんだよ。

俺と

殺り合うのか?

どう

なんだよ。

おい。

僕は

構いませんよ。

広川より

あなたのほうが

気楽に殺せそう

ですからね

ちェ。

ガキが

イキがり

やがって...

残念

だったな。

治療は

後日だ。

弾...

入ってないん

だよな...

危なかった。

叶さん。

救急箱

持って

きました。

それと、

処理班に連絡

しましたから...

叶さん...

手が...

何を

するんだ。

え。

音が

鳴りやんだかも

しれないのに...

邪魔しないで

くれよ。

......

叶さん...

ポン

ピン

村民の皆様に

お知らせします。

敵討ち執行は

ただいま、終了

いたしました。

ポーン

これから、事後処理

及び検証作業が

行われますので...

えっ、もう

終わり?

悪いな。

ケガしてんのに

付き合わせて:

早いね。もう

帰れるんだ。

執行人連中、

ブロだから、

敵討ちって

一日目で片付い

ちゃう事が

多いんだってさ。

死体が

散らばってて、

場所

わかんねェから。

血はとまって

るから...

溝口センパイ

帰っちゃった

し...

叶さんは、

大丈夫

ですかね。

ああ、さっき

運ばれてった

奴か...

失血がひどくて

気を失ってたな。

カシャ

う。

げえええ。

現場で

ゲロなんか

吐くな、コラ!

うん

先週、処理班に

入ったんだ。

新人は

やだねェ。

僕もシロウト

ですよ。

え?

テメエは根性が

足りねェんだよ。

外じゃ、

戦争してるん

だぞ!

たかが

三人...

死んだだけ

だろうが...

第14話

『労災適用

パッ

叶さん、

お薬の

時間ですよ。

クスリ?

その本、

さっき飲んだ

ばかりじゃ

ないか。

上下が

逆ですよ。

手の傷の

具合は

どうですか?

逆...

こんな絵

どちらから

見たって

いっしょじゃ

ないか。

.....

くだら

ないな。

ハァ。

ハァ。

ハァ。

汚ないな。

何を

するんだ。

うぅ。

あ。

何よ、

あれ。

なんでも

ないよ。

どう?

よくなった

かしら?

随分と

休んだからね。

あの看護師は

おかしいよ

それに、

変な画集を

貸すんだ。

君は

理解できる

かい?

あなたが幽霊を

倒したおかげで、

事務所の株も

上がったのよ。

一時間おきに

クスリを飲まそうと

するんだ。

おかげで

仕事が増えて

休むヒマがないわ。

退院

したら、

ドサ

すぐに仕事へ

戻れそう

かしら?

......

問題はないよ

.....別に...

そう、

よかった。

山田君も

リハビリ中

だしね。

人手不足で、

困ってたのよ。

あんたは、

傍観する

シマウマだね。

何よ、

ソレ。

肉食獣に喰われる

仲間を興味本位に

眺める動物の

習性だよ。

あんたは、僕を

その対象に

したんだ。

攻撃されたビルの中に

いた人たちを見てた時

みたいにね。

人を観察

するのは

好きよ。

でも、あなたは

見てても、

つまらないわ。

あなたの行動は

すべて予定調和

だもの。

私が見たいものは、

混沌とした状況なのよ。

それを疑似体験

する事で些細な

安心と幸福感を

得るって訳。

その事態を

理解する事も

気付く事もできずに

もがいている姿。

なぜか

私に足りなかった

感覚が満たされていく。

気がするのよ。

もしかしたら、

本来、人間が生きていく。

ために必要な要素を

補填しているのかも

しれないわねェ。

だけど、

あなたからは

何も得られ

ないのよ。

あなたの取る

行動なんて、

私には、簡単に

想像がついちゃう

のよ。

まるで、チーフな

映画を観ている

みたいだわ。

そーいえば...

おもしろい話を

聞いたわ。

警護人の

立花星一...

あの〝幽霊〟って

男ね。

独身で、高額の依頼料を

取ってた割に

随分と質素な暮らしを

していたそうよ。

偽善行為なんて、

彼には必要の

ない事だし...

どーしてだと

思う?

稼いだ金の

ほとんどを

戦災基金に

寄付してたのよ。

だって

そうでしょ。

彼も、

私や叶君みたいな

人間なのよ。

もしかしたら、

その行為は

彼の生き方に対する

補填なのかも、

しれないけど...

唯一、彼を見ていて、

私が満たされる

要素だったのかも、

しれないわ。

くだら

ないな。

ヤツはね...

どうかしてた

だけなんだ。

この画集と同じだ。

自分で

何をしているか、

わからないんだ。

ヤツが死んで、

僕が生きている

のは、

その違い

なんだ。

あいつは、

イカれてたんだ。

それを人に

押し付けたって、

不愉快なだけだ。

僕とは、

違うんだ。

クソ、

今、

何時だよ。

ポッ

知るか!

しっかし、

小汚ねェ

アパートだな。

来たるべき決戦に

備えて、国会では

更なる軍費増案を

音楽番組に

しなさいよォ。

うるさい

わね、

売女。

なんで

すってェ!

コラコラ

やめんか

おい。

何、

アイツ

キモイ。

ちっ

バカに

しやがって。

やっちゃい

なよ、

ボコボコに。

おい、コラ。

そんなにこの格好が

おもしろいか?

......

なんだ、てめェ。

チビだと思ってパカに

してんのか?

家に火ィ、

つけるぞ。

何号室の誰だ、

オメー!?

人の家の前で

騒がないで

もらえますか?

二〇三号の

叶ですが...

み〜太♪

み〜太♪

当たってうれしィ...

当たって

うれしィ...

チョコ

チップ♪

チョコチップ♪

なんなん

ですか

み〜太印の

チョコチップ♪

はー

はずれて残念

チョコチップ♪

はーっ

このたび

叶さんが応募された

『み〜太チップ』の

懸賞が見事、

当選いたしまして...

我々”み~大禁団ス〃が

こーして景品を

届けに参った次第で

ございます。

あなたたち

は?

......?

フランス家具が

当たったん

ですか?

それがですね、

戦時にぜいたくな品は

自粛するよう、当局から

指導を受けまして...

急きょ、

フランス家具ではなく

別の品を

用意いたしました。

四人

乗っても、

だーいじょー

ぶ〜〜〜っ

豪華

物置!

いりま

せんよ。

んじゃ、

ここに

サインを..

バイバーイ。

バイバーイ。

くだらんと思う

かもしれんが、

これが仕事

なんでね。

別に

くだらないとは、

思ってませんよ。

本当ですよ。

本当に?

あれ?

ふーん、意外と

元気そうじゃん。

君は...

もう、退院

したんだ、

ヒロシ。

どうして、

勝手に懸賞に

応募したんだ。

何よ。

別に、

いいじゃない。

あれは僕の趣味なんだ。

あれは僕の

趣味なんだ。

余計な事を

してほしく

ないな。

いつも

そう言ってる

だろう。

...おかしいよ。

バカみたいに

シール

集めてるのに、

ただの一度も、

懸賞に応募なんて

してないじゃない。

それが

何か?

何かんじゃ

ないわよ。

あんたの

やってる事って、

全部、上っ面

だけのインチキ

じゃない。

......

そうかな。

ねェ...

どうして、入院した時

なんの連絡も

くれなかったのよ。

先週、事務所に

連絡して、

知ったんだから..

私は無視かよ。

どーでもいいって

訳だよねェ。

私があんたと

一緒にいる意味って

何かあるの?

君は無理して

ここに

いるのかい?

いたいから、

いるんだと

思ってたんだが...

そーだよね。

私って、

どーせ行くとこ

ないし...

私って、

弱いからさ。

ヒロシが

出てけって、

追い出してくれると

いいんだけどな。

この集めた

だけのシール

みたいにさ。

見て見て。

シールが

ヒラヒラ舞って、

蝶みたいだよ。

きゃははほは。

は。

みんな、

捨てちゃえば

いいのよ。

キレイに

なるわよ。

はは。

どこ

行くのよ、

ヒロシ。

シールを

拾いに

行くんだ。

ゴミを

散らかしちゃ

近所迷惑に

なるだろう。

うわぁああ

あぁ。

大声を出さないで

くれよ、母さんが

起きてしまう。

バタン

随分と

散らばって

しまったな。

ええ!?ええ?

いいじゃないです

それは...はいはい

ああ、あはははっはっ、うんうん

そんなわけじゃないか

なんでこんなことはありません

いえいは

それは...

そのうち、

目が慣れて

くるさ。

何も

見えないな。

僕がおかしく

なったから、

とめておく力が

ないんだ。

気分が悪い。

確実に状況が

動き出してる。

彼女は

どこへ

行ったんだ。

山で会って以来、

姿が見えないな。

彼女なら、

ここには

いないぜ。

あの女じゃ、

役不足

だからな。

どーして、

あんたがここに

いるんだ。

俺がこうして、

会いに来て

やったって事さ。

彼女は

どこなんだ。

何を

言っている。

俺は、その彼女に

頼まれて、ここに

来ているんだぜ。

おまえは

もはや、

取り返しのつかない

ところにまで、

来ている事を

白覚すべきだな。

俺の二の舞に

なりたくは

ないだろう。

同類だから、

それくらいは、

わかるぜ。

ヒグチはおまえを

高価な観賞魚に

仕立てるつもりさ。

そうかな。

少し整合性

とれない事が

あるけど...

ヒグチの介入が

あったから、

僕はあんたを

処理できたんだ。

本来なら、僕は

やられていたのに..

どーして、ヒグチは

そんな事をするんだい。

それに、

あの電話の音。

あれはヒグチが

かけているんだ。

僕はあの電話に

応えるべきかも

しれない。

バカな。

受話器など、

はじめから存在

しないんだ。

僕に何かを

伝えようと

してるんじゃ

ないかな。

だまされるな。

アレはおまえを

混乱させる

ひとつの装置に

すぎないんだぞ。

その考え自体が

つけこまれる

隙を作ってるんだ。

なら、

どうすれば

いい?

おまえは今、

弱ってる

からな。

少し俺たちが

手助けをして

やったんだ。

手助け?

役目として

少し逆脱

してるが

やむをえん

急を要する

からな。

その上着の

ポケットを

見てみろよ。

プレゼント

だ。

なぜ

ここに銃が...

持ってきて

やったんだよ。

そいつが

必要だ。

一緒に、ヒグチの

アパートの住所を

書いた紙も

あるだろう。

あとは

おまえが

やるんだ。

おまえが

望んでいた

日常を

取り戻すんだ。

最初にヒグチに

近付いた目的を

忘れた訳じゃ

ないだろう。

これが、今できる

最善の方法だ。

余計な事を

考えるな。

感情は

邪魔な

だけだ。

すぅ...

ん...

...なによ

ソレ......

......

ピストル...?

フン。

仕事の

道具だよ。

母さん

起きてるの

かい?

どこへ

行ってたのよ、

叶くん。

第43話

四田君の公休

突撃

頭を上げるな。

頭を上げるな。

撃ってんのは、

実弾だぞ。

当たったら、

死ぬぞ

とまるんじゃ

ねェー

あの隊長、

本気で

殺す気だぞ。

は。

は。

は。

前進、

前進ー

は。

は。

前に

殺られる

殺れ!

は。

敵を

人間だと

思うなよ。

怒りと憎悪を

もって、撃て!

どーした

山田君。

気分でも

悪いのか?

躊躇

するな!

な...

なんでも

ありません。

殺せ、

殺せ!

ふっ。

どーした、山田。

突っ込め!

本日は予備役

定期演習に

参加いただき、

ありがとうございます。

ささやかながら、

焼きイモとお茶の

支給が

ございますので...

ふぅ。

は。

山田君は

熱心に、訓練

参加して

いるね。

あ...

どうも。

疲れた...

志願兵に

ならんか。

前線に必要な

人材だ。

はぁ...

考えて

みます。

これ、パンフレット。

見といて!表紙は

私が描いたんだよ。

よかった

ら...

......はぁ。

アナミュッシャ

随分

元気そうじゃ

ない。

傷のほうは

もう、

いいのかしら?

1ヒー8桜に

ミラージ

...

ええ...まぁ。

今朝も軍事訓練に

参加してきました

から。

仕事はすぐに

復帰できるって。

僕は、体力的には

問題は

ないんですけど...

ここに来る前に

入院している

叶君の所に

行ってきたわ。

ただ...

何?

ヒグチさん。

すいません。

ケーキ、

まだですかぁ?

さっきから、

来てないん

ですけど...

し...

失礼しました。

あなたが

この仕事を

続けている

理由は...

で?

なんだっけ。

なんでも、

ないですよ。

もう少し

時間をください。

ちょっと

考えたいん

です。

あら、

そう...

所長には

そう

言っとくわ。

D地区では

大勢の避難民が

出ており、伝染病に

よる死者も増加して

おります

また、攻勢に

転じるべく、更なる

二個大隊の派遣を

検討しています。

すいません。

どーなっちゃうん

でしょうね、

この国は...

すぐに、

人道的援助も含め

我軍では、

作戦行動の

見直しを...

よくなるわよ。

なんで、

そー思うん

ですか?

バカねェ。

理由なんて

ないわよォ。

こう答えたほうが、

前向きに話が

まとまった気が

するからよ。

あなたも

気が利かない

わねェ。

あなたも

素直に

『そうだね』って

言うのよ。

こういう

場合は...

これで少しは

気が楽になるって

もんよ。

イヤな

状況なら

なおさらね...

そんな

もんですかねェ

あっ

電話だわ。

え?

本当ですか?

はぁ~い...

すぐ、

行きます。

なんだか、

この人も苦手な

タイプだなぁ...

あ。

あ。

イチロォお。

あん。

あ。

あ。

あん。

は。

は。

イチロー

最近、

おかしいよ。

仕事中の

ケガが

原因なの?

明日、パパに

会うんだよ。

大丈夫

なの?

うん。

ねェ

なんだったら、

パパのとこで

働けば

いいじゃない。

そんな事、

できないよ。

も〜〜〜

変に

プライドは

高いんだから..

たぶん。

それだと、君や

家族に何かあった時、

助けてあげられない

じゃないか。

そんな事、

考えなくて

いいのに...

イチローは、

戦争や敵討ちとは

関係ない所で

生きてるほうが

性に合ってるのよ。

......

執行代理人...

イチローは

優秀なのよ。

なかなか、

試験

通らないん

だから...

一郎君は

敵討ちという

仕事に、

何か信念は

お持ち

なのかな?

当たり前じゃ

ない、

イチローは...

ハナは

黙ってなさい。

どー

なんだ。

ん?

イチロー

ちゃん♡

信念は

あります。

でも、それが

正しいか

どうかは...

自信ありません。

...

イチロー...

ごめん。

ハナ

ちゃん。

何か、僕

おかしいん

だよ。

......

気にしなくて

いいよ。

私こそ

ごめんね

なんか、

無理矢理、話

進めちゃって!!

イチローが

アレなら、

もう少し待っても

いいからさ。

私はどこにも

逃げたり

しないよ。

ありがとう。

心配

いらないよ。

お父さんには、

来週にでも

もう一度

挨拶に行くとするよ。

イチロー

大好き。

一郎...

何をバカな事

言い出すんだ。

執行人を

やめるだと?

このご時世、

ほかに職があるのか?

無職の者から

徴兵されとるんだ。

執行人だって

認めたくないが、

高給の上、

家にいられる

から、認めて

やったんだ。

執行人を

やめるなら、

ハナさんの親に

職を世話して

もらえ!

ほかに手は

ないぞ。

97。

そーですよ。

兵隊は

認めんぞ。

108。

パパ声でかすぎ。

ふっ。

ふ。

98。

ふ。

120。

121。

ふっ。

122。

は。

は。

123。

は。

はっ。

ねェ。

サイフなら

持ってって

ください。

運動会でも

あるの?

えっ、

いいのォ?

あんた、

いい人だなぁ。

ねェ、

よかったら

背中に

しょってるのも

もらえるかなぁ。

太っ腹。

最近はみんな

ケチでさぁ。

僕も暴力は

キライ

なんだけど...

できるなら

平和に解決

したいもん

だよねー

あぁ。

君はいきなし

でかい声を、

出してん

じゃ...

ねぼが。

てめ

ひィ〜〜〜

おい。

ぼ...ぼくは

一人だと

弱いんで...

コンタ

クトだ

こ、こ...

降参...

です。

...

電話しろよ。

電話

って、

どこに?

警察だよ。

はいぃい。

うう。

う。

......

そうじゃなくて..

あ...いえ、僕が

犯人なんですぅ。

ゲエ。

は。

は。

僕が信じていたモノと

現実には、恐ろしく

ギャップがあったのは

確かだ。

でも、

僕がするべき事は

やはり、そこに

ある気がするんだ。

執行代理人って

職業は、

非常に危ない空気を

はらんでいる中での

行動だから...

自分のしてる事に

確証は

持てないんだ。

君にまで、その

負担をかけたく

ないんだ。

うまく言えない

けど...その...

カラ

そう...

つまり...

わかった。

パパには

そう

言っとくね。

...ごめん。

イチローは

言い出したら、

聞かないもんね。

最初っから

わかってて

付き合ってん

だしね。

私は気長に

待ってる

からさ...

気にしないで

仕事、

がんばりなよ。

でも...

平気、

平気。

くそ...

いっそ、

怒り出して

くれたほうが

楽なのにな...

なんだ、

このまずい

コーヒー。

ハナちゃん、

この

コーヒー..

ハナ

ちゃん...

でも...

心配

なのよ。

イチローが少しずつ

離れていって、そのうち、

消えてしまうんじゃ

ないかって..

きっと、

心配しすぎ

だよね。

ごめんね。

泣くつもり

なかったん

だけど...

イチローは

大丈夫

だよね。

決戦の日は

いよいよ

近付いて

まいりました。

一億、銃後の我々が

凶悪なる敵軍を

打ち破るべく

奮闘する我軍を、

叱咤激励し

さらなる勝利を

つかむべく、

惜しみない

支援を敢行し...

すぐに...

よく

なるさ。

イヤな、

世の中ね...

そうね...

聖戦完遂の

その日まで...

闘い続け

ようでは

ありません

か!

第15話

警務上

業務上横領

名前は?

......君

ここに

いるんだ。

ヒグチ

だけど、

いつも

ソレ聞くのね。

どうして、

彼女、起こすのも

悪いと思ったから、

そのままに

しといたわ。

カギがあいてたから、

入って待ってたのよ。

すぐ、吐君戻ると思って...

気に入ら

ないな。

そう?

君は

なんで

ここにいるんだ?

もう一度

聞くけど、

それじゃ、

前置きは

なしね...

ねェ、

あなた。

今、銃を

持ってない?

......

タ方、

連絡が

あってね。

業務終了時の

点検でね、

保管したあった

銃が一丁

ないのよ。

さぁ。

ちょっとした

騒ぎに

なってたわ。

心当たり、

ないかしら

ねェ。

さあ...

僕はわからないな:

これ、

叶君

だよねェ。

事務所の防犯カメラの

映像をプリントアウト

したモノよ。

どう

思う?

銃がなくなった

時間には、

アナタしか

写って

ないのよ。

要するに、銃を

持っていったのは

叶君だって事よ。

私がココに来た

意味、わかった

かしら?

ここでタバコ

吸うのはやめて

くれないかな。

母さんの身体に

障るじゃないか。

銃なら、

ここに

あるよ。

でもね

持ち出した

のは、

僕じゃ

ない。

それ、

なんに使う

つもり

だったの?

ピストル

なんて、

人を処理する以外に

なんの使い道が

あるんだい。

銃は無事に

戻ったから、

報告書は無難に

書いとくわ

勘違い

しないでね。

あなたの失態は

あなたをスカウトした

私のミスになるから、

そうするのよ。

早く帰って

寝なきゃ。

明日の準備も

あるしね。

何?

ひとつ、

聞きたいん

だけど...

もう帰るん

だけど...

あんた、

一人なのに

よく平気で

ここに来れたな。

僕が銃を

持ってたのは、

あんたを的にする

ためだったかも

しれない

じゃないか。

でも、

うまく

いかないわ。

なんで、

そうかもね。

そー

思う?

今朝、病院でも

言ったでしょ。

...何気についつ間違いないのですか?

あなたの行動は

簡単に想像がつくからね。

私があなたに処理される

事なんてないのよ。

...

本当かな。

いま、

試してみる?

銃、

返すわよ。

やめとくよ。

母さんの

前だからね。

ホラね。

愛してる。

愛してる。

愛してる。

中が現れてから

ずっと

この調子だ。

ヤツが並の

シマウマじゃ

ないのは

わかってる!

しかし、シマウマが

俺のテリトリーに

いる以上、俺はヤツを

狩らなければ

ならないハズだが...

だいたい、

狩場自体が

乱れてる。

これも、ヤツの

影響なのか..

ヤツが来てから

こうなったのは、

間違いねェ。

いや、むしろ

事を動かして

いるのは、

ヒグチなんだ。

あの女

何を考えてるか

わかりゃしねェ

からな。

愛してる。

愛してる。

愛してる。

愛してる。

いいかげんに

黙れよ。

いつまで、

言って

やがるんだ。

......愛してる。

愛してる。

愛してる。

愛してる。

愛してる。

愛してる...

よく

聞けよ、

シマウマ。

こんな夜中に

何、騒いどるんだ、君。

やめろと言ったら、テメエは

すぐにやめろ。

俺の道具なんだ。

人間じゃ

ねえんだよ。

わかってんのか?

テメエ。

ケーサツ

呼ぶぞ。

なんだと、

テメエも

俺に逆らうって

のか?

奥さんが

入院して..

医師が民生局に

通報した

そうです。

まあ、警察も

来ましたが、

民事不介入。

警察も

いいかげんで

助かったな...

そうか...

ちょっとした

痴話ゲンカって事で、

迷惑そうな顔で

帰ってったみたいです。

今のご時世、

彼らも忙しいん

ですよ。

しかし、あの三人は

どうなっとるんだ。

おまえはちゃんと

彼らをコントロール

できとんのか?

叶は

勝手に銃を

持ち出すわ。

山田は有給中に

ナンピラを半殺しに

して...今回の溝口と

来たもんだ。

でも、彼らの

功績のおかげで

ウチの株が上がった

のも事実です。

現に溝口君は

この数日間に

一人で、三件も

処理してますし...

なるほど。

それで、

その三人は?

次の執行に

入ってますよ。

あ...もうそろそろ

時間ですね...

.....まあ

よかろう。

私が上にかけあって

なんとかしておく。

いつも

恩に着ます。

所長のパイプが

ウチの生命線

ですよ。

そうかな。

メリットがでかけりゃ、

それだけデメリットも

でかいんだ。

身を滅ぼす一番の

原因は、自分の持ち札に

首を絞められる事だ。

だから、頼るんじゃなく、

利用するんだ。これは

とても危険な事だからな。

でなければな、

気が付いた時は

もう手遅れなんだ。

フフ。

勉強に

なりますねェ。

わかるか?

警護人は

いない

そうだ。

対象者の

友人が一人、

警護役をしてる。

そいつは

軍隊経験がある

そうだが...

問題ねェ

だろう...

へへ。

部屋には

裏口が

あるからな。

一人が正面から

入って、連中を

追いつめるんだ。

まぁ、

いつもの

手だけどな...

おまえたち、

病みあがりで

ちゃんと

やれんのか?

僕は、

大丈夫

ですよ、

センパイ。

そうかい。

おい、叶

おまえがいけよ。

俺たちが

裏で待ってる

からよ。

僕に、

話しかけないで

くれないかな。

僕は今、

忙しいんだ...

こいつ、

こんな状態で、や

まだ擬態

するのかよ...

しかし、

確実に

弱まってる。

ガチャ

もう少しだ...

もう少しなんだ。

おい、山田。

どこ

いくんだよ。

僕が

いきますよ。

センパイたちは

裏にいてください。

何、勝手に

決めてんだ、

おまえ。

もう、研修は

終わったん

ですよね。

は。

言うじゃ

ねェか。

だから、判断は

対等にさせて

もらいますよ。

そういえば

溝ロセンパイ。

奥さん

入院した

そうですね。

......

それが

どーか

したのか?

なんでも

ありませんよ。

イイ気に

なりやがって...

聞いた

だけです。

気に

くわねェな。

おい、おまえも

さっさと支度しろ。

溝口には

執行人の

資格はない。

彼は

執行人の

器じゃない。

今、ここにいる

人間で、対象者に

手をくだせる

のは、

いないんだ。

僕しか

...

あー

足ついちゃった...

もう少し

なのにな...

うん、

すぐそこだよ。

君は

近所の子?

今度、

一輪車の

大会に出るの。

君はここに

いないほうがいい。

外にでもいっておいで。

なんでよォ!?

お菓子買う

お金もないし...

やるよ。これで

ほかの子にも

買ってあげなよ。

ンッ

やりい...

今日は

大儲けだ。

ふ。

時間よし。

部屋確認。

一人で

やるんだ。

満口に殺らせる

訳にはいかない。

わかってる

さ。

僕は

冷静なんだ。

カギに二発。

これは犯罪殺人とは

明確に

造わなければ

いけないんだ

からな。

はずす

なよ...

そのまま

突入だ。

第16話

内部対立の

チャ

お。

!!

ガシャ

ひぇえぇえええ。

逃がすか!

こいつは

対象者じゃない。

くそ。

あ。

いや。

そうじゃ

なくて...

溝口さんがいない。

打ち合わせと違うじゃ

ないか。

僕ひとりで

やるんだ。

僕ひとりで

やらなきゃ

意味がないんだ。

やけに、

暑いな。

太陽が...

まだ、

使えるじゃねェか。

もったいねェな。

ははは。

これは

いい。

何、

やってんだ。

早く来いよ。

仕事は

始まってん

だぜ。

じ...

滑るんだ。

ぬかるんで

いる。

あんたは、

地面が...

平気なのか?

地面が

ぬかるんでんじゃ

ねェ。

おまえが

フラついてん

だよ。

早く銃を

出すんだ。

おまえには

やる事が

あるだろ。

銃を?

大変だ。

窓ガラスが...

気に

すんなよ。

単なる

余興だ。

おまえの事を

考えてるとな。

...

車なんて、

どーでも

よくなるんだ。

どーした。

早く銃を

抜け!

仕事だぞ。

銃を持ち

出したのは、

僕じゃ

ないんだ。

まったく

おまえには

イラつくぜ。

本気で殺ろうと

すると、

消えちまうん

だからな。

こーやって

遊んでる間は

姿が見えるのに、

俺はおまえの

妄想には

興味ねェ。

だが、おまえが

不正に銃を

所持したのは

事実だ。

おまえは

誰を殺るつもり

だったんだ?

殺る?

殺るって

なんだ?

僕は幽霊って男に

忠告されただけだ。

今の状況を

打破しなくちゃ

ならない...

その方法を。

ヒグチを

処理すれば...

か...

彼女が元凶

なんだって...

は。

ヒグチを

殺るつもり

だったのかよ。

そりゃあ、

大仕事だぜ。

あの女は手強い

からな。

おまえ、

思ったより

度胸あるじゃ

ねェか。

彼女は先を

読むんだ。

だから...

処理

できないんだ。

俺のカンが

当たったな。

やはり、あの女か:

アイツが裏で俺たちを

操ってやがるんだ。

僕の考える事は

すべて

わかっている。

そもそも、おまえが

俺の狩り場に

来たのも、あの女の

やった事だしな。

だが、俺はアイツに

関わるのはゴメンだ。

リスクが高いからな。

おまえが

殺るってんなら

文句はねェよ。

おまえが

殺るんだ。

そうすれば、

すべてが

解決する。

ヒグチを殺せば、

おまえは俺の前から

消える事になる。

そして、

俺もおまえも

今まで通りの生活に

戻れるんだぜ。

刑務所か病院

送りだからな。

へへへ。

ゆうれい...

あ?

なん

だって?

はや..

幽霊は

ウソをついた。

信頼していた

のに..

幽霊も彼女も、

僕をワナに

はめようと

していたんだな。

い、

いでェェ。

叶~~~

あ。

あ。

ぐあぁ。

本当の事を

言うんだ。

ま...

ああ。

待て!

幽霊はなぜ

僕をだまし

たんだ。

お...俺は

幽霊じゃ

ねェ。

よく見ろ!

カン違いだ。

は。

もう、だまされ

ないよ!

あんたは

いろんな人間に

姿を変えるからな。

いや、

だからよ。

俺は違うん

だってば。

は。

この..

イカレ野郎がぁ!

ガタ

い...今のは

冗談だよ。

これが

最後ですよ。

へへ...

気にすんな。

僕の言っている

意味、

わかります?

だから、違うって

言ってんだろ、

バカ。

人違いだ。

目ぇ、さませ。

ねぼけてんじゃ

ねェ。

違う?

ねぼける?

何が?

どーして、何も

答えて

くれないんです。

いつもはなんでも

話すじゃないですか。

もう...

お、おいお、

終わりじゃねェ。

終わりじゃ

ねェエー

なんでも答えるから、

もっも、もーちょっと

待て、コラ。

終わりに

するんですか?

話せば

わかる。

なん

です?

いや...その

なんだ。

仕事?

仕事って

なんだ?

仕事...

そうだ、

いま、仕事の

途中だよ、叶君。

執行中だよ、

ホラ。

山田が追い込んでる

から俺たちは裏へ

シバ刈りに...

じゃなくて。

クレロハロ

ひめくせ!!

ひ。

わあああ。

なんですか?

アレは。

わあああ。

対象者だよ。

山田が追い込ん

だんだろう。

アイツを処理

するのが仕事だ。

仕事...

処理?

対象者?

......

仕事...

仕事...

僕は何を

やってたんだ。

なんなん

ですか?

一体。

溝口サン。

俺が

知るかよ。

仕事中に...

思考が

まとまらない

んだ。

自分が何を

やってるのかが

わからない。

少し考え

させて

ください。

あ...

危なかった

ぜ。

やっぱり、

叶はバケモン

だぜ...

本当に

俺が狩れる

相手か...

あの...

あの...

執行人じゃ

ないんですか?

なんだおまえ、

まだ

いたのか?

今日は執行する

気分じゃ

ねェんだよ。

タマも

ねーし。

とっとと

消えろ。

これからの人生、

あなたの御恩は

絶対忘れません。

わかったから、

さっさと

消えろよ。

死にてェ

のか。

あ...

ありがとう

ございます。

はいい。

ありがとう

ございます。

くそ。

最悪な

気分だぜ。

ちょっとも、ここは

年月日、

あ?

逃げられると

思ってんのか?

水谷。

終わり

ましたよ。

見りゃ、

わかる。

......

その血は?

何、やって

たんです?

予定と違うじゃ

ないですか!

うるせえ。

なんでも

ねェよ。

世の中、

そう、うまくは

いかねェもん

なんだよ。

Compの

第17話

事後処

ねェ。

ケガ

してるの?

君は確か、

さっきの...

キズは

たいした事

ないよ。

ふーん

車で運ばれてったのって、

車で運ばれてった

のって、

四〇二号室の

おじさん

でしょ。

.....あぁ。

最初にお兄ちゃんが

運ばれてったのかと

思ったけど...

お兄ちゃん、

ココにいるから

違うよね。

...?

おじさんにね、

頼まれて

たんだ。

なんで

知ってるんだ。

お小遣い

あげる

かわりに、

誰か来たら、

このラッパを

吹いて、知らせて

欲しいって。

殺し屋が自分を

殺しに来るから、

助けて

欲しいって

言ってた。

お兄ちゃんからも、

お金

もらったから...

おかげで、

今日は大儲け

できたケドさ。

そうか...

......

ねェ。

お兄ちゃんは、

本当に

殺し屋なの?

まさか...

僕は、

殺し屋

なんかじゃ

ないよ...

おまえら、

一体なんの

つもりだ。

事後処理の

連中にどう

説明するんだ。

ポト

執行中に、

叶と溝口は

殺し合いでも

してたのか?

溝口、

聞いてん

のか?

おい。

うるせーなー、

ちょっと遊んでた

だけだよ。

なあ、

叶君。

アパートの住人が

何人か、おまえたちの

事を目撃してるんだぞ。

満口が叶に銃を向けて

いたと言っているがな。

叶、

何か

言わんのか!

ココで言い

にくいのなら、

別室で聞くぞ。

おいおい、

まるで、叶が

被害者みたいな

言いまわしじゃ

ねェかよ。

おまえは

黙ってろ!

ケガしてんのは、

俺だぜ。

別に...

言う事は

ありませんよ。

仮に話したと

しても

どうせ

誰も理解なんて

出来や

しないんだ。

それにハナから、

ウワベだけで

聞くフリをしてる

だけだからね。

そんな状況で、

人に共感を求めよう

って事自体、

ナンセンスなんだ。

時々、

そう

思うんだよね。

〝時々”って...

何言ってんだ、

おまえ。

......

おい、コラ!

どこ行くんだ、

叶。

話はまだ

終わって

ないぞ。

叶君。

.......

今日の

ところはね。

そう。

君は、なぜ

いなかったん

だい。

もう、所長の話は

終わったの?

早かったじゃない。

僕がクビに

なったとしたら、

スカウトした君の

立場がないだろう。

気に

ならなかったの

かい?

なぜ

黙ってるんだ。

ただ、私がいなかった

事が随分、不満だった

みたいだから。

私は、特に

あなたに何か

してあげられる

ワケじゃないのよ。

別に..

あんまり

頼られても、

困るのよねェ。

要するに、

ほかの用事で

話し合いに

行けなかったって

事よ。

気にしない

でね。

これ、

よくできてる

でしょ。

ラテックス製の

義指でね。

ホレ、桃井君

つけてあげて

コレ。

練習、

練習。

へへへ...

......

質感も

本物そっくり

ですよ。

ちょっと小耳に

はさんだんだけど

さー

お兄さんって、

執行人

なんだって?

それが

何か?

やっぱり!

へえへぇへぇ。

スゴイな。

かっこいーな。

そ...その手も

仕事のケガ

なんでしょ。

どーゆう

状況で

そうなったの?

ねェねエねエ。

教えて

欲しい

なー

それって

銃創じゃ

ないもん

ねェー

あっ、

もしかして

ネタばらしは

厳禁?

そーだよねェ、

やっぱ、普通の

仕事じゃないもん

ねェ。すげーな。

ポッ

あーあ、

また、気絶

しやがった。

いつも

こーなんだ、

桃井はさー

こーなると、

注射してやんないと

ダメだからさー、

へへへ。

お兄さん、

今日は

もう帰って

くれる?

今度また

話聞かせてよ。

楽しみに

してる

からさー

みんな...

どうか

してる。

どうか

してるんだ。

あの...

コーヒーの

おかわりは

いかがで

しょうか?

彼女を待って

るんだけど...

君は、

見かけなかった

だろうか?

...さあ。

確かに、

気配は

するんだ。

さっきから、

近くに

いるのに...

おまえは、

何やってるん

だ。

バカヅラして

いくら待っても、

来る訳がないだろう...

おまえとの信頼関係は

もはや破たんして

いるんだからな。

おまえは、裏切り着だ。

な...

何を言って

いるんだ、

一体。

...え?

いえ...

コーヒーの

おかわりを...

あんなのは、

初めてだ。

あ...

お客様。

彼女は、

僕に危害を

加えるつもり

なのか...

なんなんだ、

体...

私には、夫のほかに

三人の愛人が

いてぇ~~~

あと、夫に内緒で

キャバクラで

バイトも

してますぅ。

ええー

このあと、

愛人乱入で

スタジオ騒然!!

ねェ、

何か食べ物買って

きてくれた?

私、何も

食べてないん

だけど...

今日は

忙しかったん

だ。

飢え死に

しちゃう

じゃない。

どーして、何も

買ってこないの?

静かに

してくれよ。

えー

!?

母さん、

寝てるんだろ。

私がゴハン

作るのキライなの、

知ってるんで

しょォ。

どーして、

そんなイジワル

するのよォ。

ヒロシの事、

信用して

待ってたのに..

この

裏切り者ォ。

今..

なんて、

言ったんだ。

え..

だから...

あの...

晩ゴハンを...

裏切ったん

じゃない。

ただ、

君の言う事に

疑問を持ってる

だけだ。

な、

なんの話よ。

......

ひ。

もう晩ゴハン

いらない。

お、お、ね、

おやつとか食べたから、

晩ごハンはいらないから。

よく考えたら、

お腹いっぱい

なんだ、私。

危険なんだ...

敵意を感じる。

友達だった

はずなのに..

すぐ側に

いるんだ。

なのに、

どこにいるのか

わからないんだ。

お...

落ち着いてよ、

ヒロシ。

晩ゴハンなら、

私が作るから..

えっと、

ボンカレーで

いいかな?

ヒロシ

ヒロシ...

ちくしょう..

このミカン

食べても

いいのかな?

.....さあ。

おまけ所長の日常

.....

このミカン

ヒグチの

だろ?

カタ...

そうです

よォ。

ワケ

わかん

ねェよ。

第18話

来ないでよォオ。

......

どーしたんだ。

......

......

もうイヤ

だあああ

ケイコ、

どこへ

行くんだ。

ケ.....

この悪魔め。

カラ

私は

騙されないよ。

母さん...

ぎゃああぁあ。

ホラ

落ち着いてよ、

母さん。

あぁああ。

おまえが、

殺したんだ。

おまえが

あの人を

殺したんだ。

あの人を返せ!

悪魔。

何度言えば

いいんだい

母さん。

父さんは家を

出ていったん

だよ。

あいつは

ろくに働かないで

外に女を作って

出ていったんだよ。

僕や母さんを

捨てたんだ。

どうしてそれが

わからないんだい。

ケイコが

悪いんだ...

あんな大声

出すから、

母さんが起きて

しまった。

もう二度と

戻らないん

だから、

あんな

イカれた家...

それじゃあ、

パンツをおろして

ペニスを出して

ください。

早くしろよ。

あとがつかえてん

だから。

遠慮は

いらんよ、

チミ。

尿検査をする方は

自販機のカップには

しないように

してくださーい。

来月には

入営する

のか..

ウチの会社も

潰れるわけだから、

仕方ないよ。

前田繊維工業

トシオ、

このご時世に前科者の

おまえを雇う

ところもないし...

遅かれ早かれ

徴兵される。

だったら、志願した

ほうが、あとあと

得になるからな。

何が軍事特需だ。

ウチの軍手はどこにも

負けん品質なのに...

おカミは、

安価な同盟国の

製品ばかり

買いやがる。

この戦争、

勝てんぞ。

大丈夫ですよ、

社長。

俺、

死ぬつもりは

ないっすから...

ちぃ

勘やっはおぐり

あひゃあああ

コトミだよ〜

いつになったら会う

わるのじーくって

シオとメル友になって

ちぁ1年だよ?!

なんで兵隊に

なるの?

会えないじゃん。

人、殺した

僕いの

つもり?

そんなんじゃない。

ただ、次の選択を

しただけだよ。

じゃあ、

コトミに会うって

選択肢はないの?

送信と...

どおして自分に正直に

生きれないのかな

今から仕事また

いくじなしか...

へへ、

お待たへ♡

おいおい、ま、また

哲学者みたいな

カオして...

か、か

考え込ん

でんじゃ

ねーぞ。

シバザキ...

岩崎トシオ君の

出征を祝して、

バ、

バンザイ

三唱-

サンショー。

やめろよ

迷惑だろ。

バ、バカヤロウ、

今生の別れかも

知れねーだろ。

バカヤロウ。

サン...

ま、まったく

おまえは

バカヤロウだ。

へへへ。

な、なんで

コトミちゃんに

会って

やらねーんだ。

コトミちゃんの

言う通りだぜ。

お、おまえは

正直じゃねェよォ。

バカヤロウ。

......

人を殺した時は

自分に正直に

生きてたよ。

あの時の

自分には

戻りたく

ないだけだ。

お、

おねえちゃん、

チューハイ

ちょうだい。

会わない

ほうがいい...

今の生活を

崩したくない。

軍隊だって、

会社と同じさ...

歯車になれば

いいんだ。

よろこんでー

まだ大丈夫...

まだ大丈夫だ。

バ...バカヤロォ、

てめェ。

おまえ、いつも

飲み過ぎ

なんだよ。

ぜぜまぜん40年の

ど、どこどいつも

こいつも

俺をバカに

しやがって。

お、お、

俺はバカじゃ

ねェぞ

天バだけど...

な、なんで、

みんな、俺を

イヂめるん

だよォ。

トシオ~~~

戦争、

行くなよォ。

ひ、ひとりに

しないで

くれよォ~~~

ほら、もう

少しだから...

おでええ

おい、

しっかり

つかまってろよ。

あら...

おかえりなさい。

岩崎トシオさん。

少しお時間、

頂けない

かしら?

えへへ、

お、俺、邪魔みたい

だから、消えるわ。

バカ...

違うよ。

おい、

待てよ。

い、いーから、

いーから。

執行準備に

関する事柄、

理解して

頂きました

でしょうか?

......

もうすぐ

俺は入隊

するんだけど...

ええ、ちゃんと

存じてますよォ。

その点は

御心配には

及びません。

なんで...

知って

るんだよ。

ウチには執行を円滑に

行うための独自の

情報網がございます。

お客様の信頼を

得るためには

必要なファクター

ですわ。

岩崎さんが

入隊されるまでに

二週間ありますから、

その間に

執行できるよう

手配します。

ご安心ください。

ほかに質問が

なければ、

これで

帰りますけど...

戦争に、

敵討ちか...

みんな、

邪魔ばかり

するな...

何も出来や

しねェ...

前に

進みたければ、

あなたが

負うべき責任を

果たしてからに、

して

くださいよォ。

母さんは

病気なんだ。

どうか

してるんだ。

おまえが

おまえが、

父さんは

出て行った

のに..

殺したんだ。

酒を飲んでは

母さんに暴力を

ふるっていたから、

僕は父さんが

嫌いだったと

思う。

あの日、

父さんは僕たちを

捨てたんだ。

憶えてるんだ。

今でも

ちゃんと

憶えてるさ。

違う。

これは

記憶じゃない。

惑わ

されるな。

あれは

僕じゃない。

記憶じゃ

ないんだ。

これは単なる

幻覚なんだ。

そうだろ...

なぜ、誰も

答えないんだ。

いつも答えて

くれるじゃ

ないか。

誰か、

ドレカ

...

返事を

してくれ!

全部、

あんたの、

幻覚だよ。

ヒロシが

勝手に作った

妄想だよ。

だから、

怖がんなくて

いいの。

ケイコ...

私が答えたんじゃ

ダメなの!?

居もしない

トモダチじゃないと

聞かないの?

本当に幻覚

だったのか..

ケイコ。

そうだよ。

...そうか。

......

ヒロシ...

あまり

信用

できないけど。

ケイコ、なんで

ココに居るんだ。

出てったんじゃ

ないのか。

......

だって...

何?

う...

ぐ...

ほかに行くトコ、

ないんだもん...

ココに

居れば

いいだろ。

訳のわからない

ヤツだな.....

著者_松本次郎

フリージア愛蔵版20

2018年1月12日発行

©JroMatsumato2018

本電子書籍は下記にもとづいて制作しました

BEAMCCDMX『フリージア愛蔵版2

2018年1月12日初版初刷発行

発行者・青柳昌行・死...

発行株式会社KADOKAWA

うわーーーっ!!わけではないんじゃないわよっ!?

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