【愛蔵版】

フリージア愛蔵版。

40

...

その時間、一振、

松本次郎

松木次郎

第44話上

タ水も

第45話しますが、

「アンポーツ

第43話

第12話

第4話

...

...

警談所へロゴ小晩

それならば、この状態で、これは簡単に手作られることが多くて、その関わ者。それ以外の事業、

習...

えっ

ぉすがんばれ井出ちゃんッ

第9話

談合示唆

なんで

起こして

くれないのよ

もー。

お...起こしたけど

ヒサエ、

呆れるから...

遅刻しちゃう

でしょーが。

あたしのポーチ

どこやったのよ。

あ〜電車が

出ちゃう~~

ポーチなら

居間の引き出しに

しまっといたわ...

だ...だって

ヒサエ、

すぐ

物なくす

から...

母さんが

勝手に

動かすから

なくなんのよ。

ババア

勝手に人のモノ

いじるなよ。

今度、私の物

勝手に片づけたら

ぶっ殺すからな。

......?

え?

今朝、タレントの

ウッシー小山氏物歳が

自宅で首を吊って

自殺しているのが

発見されました。

昨夜から連絡が

取れない事を

不審に思った

事務所のマネージャーが

自宅を見に行った

ところ...

ウッシー

小山さんこと

小山武さんの

自宅前から

お伝えします。

...

もう約束の二年は

とうに過ぎてるん

だよ...

まだ執行人免許も

取れないし、

事務所からの

誘いもないじゃ

ないか!

お父さんだって

本当はヒサエを

心配してるん

だから...

うるせーなー。

今更親父面して

子供を拘束すんじゃ

ねェよ。

ヒサエ...

ヒサエもいい歳

なんだし...

誰のおかげで

借金

払えると

思ってるん

だ...!

ヒ...

ヒサエ。

どーもォ~

そうだところですか

岩尾警護事務所の

岩尾ヒサエですー。

あれ?

どーか

しました?

.....あの、

警護人のかたは

来てないん

ですか?

私が

その、

警護人

ですけど?

あなたは...その...

電話に出た秘書の

かたでは?

ええ、

秘書も

やっとり

ます。

それが

何か?

お...おい。

何かじゃねーよ

女が警護人かよー。

冗談だろ。

女ですけど

何か問題が?

ちゃんと警護人証も

持ってますし、スキルも

ございますけどォ。

こっちゃ大金出してん

だぞ。女に警護人

なんか出来んの

かよ。

ウチは

格安ですけど

ねェ。

ご不満でしたら

ウチと契約しなくて

結構ですよォ。

素人さんで勝手に

やってもらってる

いいし...

他の事務所の

警護人、雇っても

構いませんよォ。

今の金額の倍

出せる余裕が

あるならね。

う...

ウチに来る客は

こう言うと

みんな、黙るん

だよな...

二の四の...

六の...

八の...

十と...

はい、

確かに...

領収書

切っときまくす。

残りの額は

成功報酬に

なりますので、

金が

消えてく

さて...

執行法の規約に

ついては大雑把に

説明しますが、

時間もないんで

あとは家で

マニュアルのほう

再度確認してください。

執行終了後に

口座のほうに振込みで

お願いしますねー。

それと兵役経験

あるかただと、

銃の取扱い説明が

楽なんですけど...

アルコール依存症か

この女は..

大丈夫か?

それと

フィールド

ですが、

そちらの希望は

ありますか?

...ええ

俺の自宅に

するか...

結構巨乳だぞ

この女..

エロくねーか?

巨乳警戒人

か.....

もう一つの案は

野外を考えてます..

ここは俺たちの

地元ですし...

そーそー

学校の帰りによ

二人でよく

鬼ごっこやら

やったから俺たち

地の利には明るいぜー。

......ふむ

それは

いいですね。

はあ...

どうです?

ちょっとこれから

下見に行きません

か?

小学校まで

キロ弱か...

学校や施設の

近辺では許可が

下りない事が

ありますから...

お~~い、

抜け道が

まだ

あるぞ。

見てろよ。

寺島さんとは

付き合い

長いんですか?

小学校から

一緒ですよ。

腐れ縁

でね...

大した友情

ですねェ。

私には

そんな友人は

いないですから...

...それだけじゃ

ありませんよ

俺は...

あー

言わなくて

いいですよ。

他人の事情に

干渉すんのは

好きじゃ

ないですから。

この仕事してる

時点で千渉

してるんでは?

してません

よォ。

してたら

執行されるような

人間の肩なんか

持ちませんから。

じゃあ、

なんで

この仕事を?

おもし

ろい?

殺し合いが

ですか?

おもしろい

からですよ。

ええ、

そーですよ。

...何か?

通り抜けられるぞ。

ちょっと小せェ

けどよ...

この抜け道は

俺とお前しか

知らねー

からな。

手に

掴まれよ。

...ファンスク

あと何か所ぐらい

あるんですか?

え?

そーだな...

確かあそこの

納屋の先に

あったよな...

...ああ。

あ...

今は

いいですよ。

え?

見ないの?

あそこで

敵さんが

見てるから。

え?

後は地図で

確認

しましょう。

隠れもせずに

スパイなんて、

私も

なめられてる

わねェ。

ズルじゃねェ

のか?

執行法上は

問題

ないんですよ...

相手は勝率トップの

一流事務所ですから、

準備にぬかりは

ありませんねェ...

か...

勝ち目

あんのかよ..

やる気は

ありますよ。

今夜中に

プランを

いくつか

考えますので、

明日の午後に

じっくり話し

合いましょう..

連中に一泡

ふかせられれば...

ウチの事務所の

株も上がるって

もんですからね...

...

あ。

あ。

あ。

あ。

あ~~

芋焼酎^懇

フロントで

ございます。

ロビーで

お客様が

お待ちです。

客?

誰?

...ファッショッ

岩尾様?

わかった

わ。

カツミ執行事務所の者と

おっしゃってますが、

いかがなされますか?

すぐ

行くから..

初めまして、

私、カツミ執行

事務所のヒグチと

申します。

よろしく...

何?事務所間の

最終確認は

明日のはずだけど?

ええ、

そうですよォ。

今日は別の

お話で伺った

次第です。

用件あるなら

手っ取り早く

言ってよ。

暇じゃ

ないん

だからさ。

ここに提示した

額でいかが

ですか?

相場としては

悪くないと

思うんです

けどねェ。

何?

買収?

このままでは

引退か...

岩尾さんの

これまでの警護戦績

それに年齢の事も

考えると、

今後とも警護人として

雇われる可能性は

極めて低いと

言わざるをえませんね、

もしくは

なし崩し的に

国選に落ち着くのは

見えてますよ。

......だから

何よ。

もしよろしければ

私どもに

口添えさせて

頂きたいのです。

ウチの所長は

執行人協会の

理事にも友人が

いますからね...

本当、

それ?

ええ

お任せ

ください。

でもなんで

そこまでして

買収したい訳?

おたくは一流

なんでしょォ?

ウチは無名だよ。

無名だから

ですよ。

万が一、ウチの者に

被害が出たりしても

雪に合わない

ですからねェ。

ウチも

人手不足

ですから、

実労者に

余計な負担は

がけたくないん

ですよ。

これはお互いの

ためにも有益では

ないでしょうか。

取り引きして

損はない話だと

思いますよ...

それに...

お父様も、

随分とあなたの事

心配しているそう

じゃないですか...

なんだって

知ってるん

ですよォ。

なんで、

そんな事まで

知ってんのよ。

私どもには優秀な

調査機関が

ございますから、

返事は明日の

最終確認の後で

結構ですので、

今夜一晩よく

考えておいてください。

よい返事

待ってますよォ。

ふ。

ふ。

ふっ。

ふっ。

あの女...

頭にくるな...

ふっ。

ふっ。

誰を殺せば

いい?

ふっ。

ふっ。

誰を殺すんだ?

誰を...

あひぃ。

あ。

あ~~

ああ。

チクショウ、

どいつも

こいつも..

違う。

あの男が...

あの女か?

親父を

殺すんだ。

なんで

そんな目で

見るんだ...

やめろ...

そうだ...

自分が

死ねばいい。

わあぁあ。

お...

第40話

状裂

最近

僕は、

調子が

いいんだ。

他人を理解しようと

するだけでこれだけ

調子がよくなるのに、

どうして

それが

出来なかったん

だろう

いつから

居もしない友人の

言う事を

過呑みにして、

無意味な

日常を浪費して

いたんだ?

そうだ

僕は何かに

怯えていたんだ。

「体なんに

怯えていたと

いうんだ

思い出せない

思い出せないな。

岩崎が言おうと

した事と関係が

あるのかも

しれない

あいつ...

でも、ダメだ。

あいつは

死んでしまった。

処理するって事は

殺すって事

なんだ

もう何も

聞けないんだ。

彼はもう何も

答えては

くれないんだ

自分で

考え

なければ...

誰も答えては

くれないん

だからな...

もしか

したら、

そもそも何も

なかったんじゃ

ないのか...

思い出せ

ないんじゃ

なくて...

恐れるモノ

なんて初めから

なかったのかも

しれない..

そうだ。

ねぇ...

ロ大吉も

引っ越そうよ。

ヒロシは

高給取り

だしさ。

もっと

いい部屋

探したほうが

いいよ。

引っ越す?

何か

問題が?

.....別に。

そのほうが

気分が

変わるしさ、

鈴木にまた

襲われるの

やだしね

いいでしょ。

君が引っ越したい

ならそうするよ。

ホラまた

すぐそう言うん

だからー。

ヒロシが

この部屋に

愛着あるなら

別に越さなくて

いいのよ。

私はね

ヒロシの意見が

聞きたいのよ。

僕の?

話し合いを

するって

事か...

気分を一新

させたいのよ...

つまり...

今までのアカが

溜まってる部屋に

いたくないんだ私。

引っ越し

たらさ、

私も何か

仕事を探そうと

思って...

自分の食費くらい

自分で

稼がなきゃね。

家賃も

少しくらい

出したいし..

つまり、

なんて

言うか...

私はもっと

役に立つ人間に

なりたいのよ。

ヒロシに頼って

生きてるだけ

じゃダメだと

思うんだ

私がいなく

なった時、

そうじゃなきゃ

生きてる意味

ないじゃん。

困る人がいて

欲しいんだ。

困る......?

誰が困るんだ?

それに

生きてる

意味と

言ったな。

生きてる

意味って

なんだ?

あんたと

禅問答したく

ないんだってば。

・え?

そんなの

自分で

考えなよー。

自分で...

とにかくさ

引っ越しの件、

仕事から

帰って来るまでに

考えといてよ。

...!!

自分で

考えるのか...

あの物置...

やはり

邪魔だな。

僕はあれが

なくなっても、

別に困らない

からな...

月曜日までに

撼去しないと

処分します

俺を怒らせると

どうなるか

思い知らせて

やるせ...

へっ、

叶の野郎、

...

そのためには、

そういえばそうなんだと思いますが、

......

この人が

叶さんか...

イメージと

違うな...

高校の時に

バシリしてた

ヤツに

似てるよ..

叶さん!

話して

いい

ですか?

幽霊”を

倒した話

聞かせて

くださいよ。

幽霊!?

。立花星一。っていう

業界じゃあ有名な

凄腕警護人

ですよ。

叶さんが

殺ったんでしょ。

みんな

知ってますよ

この話。

よければ

話、聞かせて

くださいよ。

......

憶えて

ないな。

え?

幽霊はただの

小心者だよ。

僕と一緒に

しないで

くれ...

彼の人生は

無意味

だったんだ。

は?

というと?

電話の音に...

虫の羽音に...

死ぬ事さえ

出来ないんだ。

つまり

彼は、

最初から生きて

いなかったって

事さ。

お弁当を

食べても

いいですか?

...はぁ。

大丈夫か?

この人...

おこ〜ちゃに~

缶ビ〜くん~~~

ええと...

問題が

なければ

ここに社印と、

担当者の名前と

ハンコを

お願いします。

それと岩尾さん

昨晩、ホテルの窓に

発砲した

そうですけど...

協会のほうには

銃暴発事故として

報告しときますから、

始末書くらいは

覚悟しといて

ください。

あと、この弾の分の

補充は

ありませんので、

残った弾数で

執行を行って

ください

私はこれで..

言い訳は

協会の

ほうに

どーぞ!

や...薬室に弾が

入ってるとは

思わなかった

から...

くく...

何よ、

そんなに

おかしい?

仕方ない

ですよ。

事務手続きまで

すべて一人で

やってるんだから。

普通は

実務と事務は

違う担当が

受け持つもん

ですけど?

私は一人で

やるほうが

好きなの。それじゃ

あー

帰るわ。

ちょっと...

ちょっと...

昨日の提案、

考えて

もらえました?

...あ

忘れてた。

こっちの

条件も、

条件?

なんですか?

とても

言いづらいん

だけどさ。

聞いてくれる

かしら?

オナニー

してみてよ。

......

はい?

ここでさー、

オナニー

しろって

言ってんのよ。

ここで。

どーせ

突っ込んでくれる

男なんていない

でしょ。

だから

オナニーで

ガマンしてやるって

言ってんのよ。

あんたみたいな

女がさー

どんな顔して

ヨガるのが

興味あんのよね。

出来ないなら、

あんたの案は

飲めないわね。

あんた

もう少し

勉強したほうが

いいわ。

交渉をもっと

スムーズに

やりたい

ならね。

ジュ

私みたいな人間は

頭にくると

見境なくすからさ。

損得なんて

どーでも

いーんだよね。

そこらへんも

考慮しといてよ。

お勘定

よろしく

...

だー

ほほほははは。

ひ。

なんなん

だよ

この人。

こえーよ。

こら...

ひ。

わかるわね。

あの女の

顔ったら

なかったわ

ホント。

いい気味よ

まったく。

そんな事より

協議はうまく

いったのか?

こっちの条件は

飲んでもらえたん

だろうな...

ええ、

問題ございま

せんよ。

時間が

長引いたのは

昨日、私が

ボケた事

したもんで...

ボケた

事って?

あ...いや

なんでも

ございませんよ

ホント。

とにかく

フィールドは

こちらの要望

通りですし

むこうの

事務所からの

クレームも

ありません

でしたから。

どーです

これから、

軽く酒でも

飲みながら

最終確認

しましょーよ。

こっちはハナから

立てこもるつもりは

ないんでね

とにかく移動します。

軍の偵察が

退却する際にやる

オーソドックスな

方法なんですが...

二人が打ち合わせ

通りのコースを

巡回します。

私が迂回して

後を

追います。

要するに連中を

はさみ撃ちに

する訳だな。

そーです...ただ間が

離れ過ぎると孤立して

危険ですから慌てて

先を急がないで

ください

出来るなら

むこうの虚を

ついてこちらから

仕掛けたいん

ですよ。

例の抜け道で

執行側が混乱した

スキを狙う

つもりです。

それで

逃げ切れる

のか?

逃げ切れる訳

ないでしょ。

え?

執行終了時まで

逃げおおせた

例は少ないん

ですよ。

甘く考えない

ほうがいい

ですね。

じゃ...

じゃあ、

どーすん

だよ。

執行人は

全員殺す

つもりですけど...

私が殺害

しますから、

二人は

指示通りに

行動して

ください。

あと

銃ですけどね、

むやみに

発砲しないで

ください。

ガバメントは

破壊力

ありますが、

反動も大きい

ですから、

執行人相手に

簡単に当たると

思わないほうが

いいです。

目をつぶっても

当たると思う

距離まで引き金を

ひかない事です。

兵役未修の

寺島さんは

特にね。

う...

うるせーな...

俺も

銃を持つのは

十年ぶりだ。

素人と

変わらない

よ..

まー、こっちが

どんな作戦を

立てたところで、

執行人が一流

ですから難しい

事にかわりは

ありませんけどね。

今回、

カツミ事務所から

派遣される

三人の執行人

だけど。

データベースに

登録された

日も浅いですし

若手だと思います。

つまり

スキルは

こっちのほうが

上ですよ。

そいつは

心強いな。

だけど、

三人の中で唯一

実績のある

”叶って男は...

私も

知って

ますよ。

何?

有名人なの?

業界じゃ、

〝幽霊殺し〟って

呼ばれてるん

ですよ。

電車...

大雨で

遅れてたのね。

心配

したわよ。

......雨か。

明日の

執行開始

までには、

晴れる

そうよ...

第41話

社内協議

...

これより

立ち入らなし

今回の対象者は

執行開始時の双方の

位置を指定して

きてるけどよ...

広いてかしら

指定位置付近には

何もないぜ...

なんであの場所

なんだ?

調査部の担当も

何も見つけられ

なかったって

言うし...

少なくとも

立てこもる気は

なさそうだ。

中年のおっさんが

俺たちより速く

走れるのか?

んな事は

警護人だって

わかってるよ。

頃合を見て

仕掛ける

つもりさ。

問題はそれが

いつ

どこでかって

事だろ。

先手

打たれると

不利だぜ...

やっぱり

その先にある

住宅街じゃ

ねーのか?

どーでも

いーけどよ..

叶さん

どこ行ったん

だよ。

下痢か?

う~~~ん...

ありきたり

だな...

ずっと

トイレ

なんだけど...

しょーがねェ

この際だから

ハッキリ

しとこうぜ

金子。

あの人は

使えねーよ。

今回は

俺たちだけで

片付けようぜ。

え.....?

ん?

意志の疎通も

出来ねェんじゃ、

こっちの身が

危ねェ。

違うか?

でも..

あの人...

〝幽霊殺し

だぜ...

だから問題

なんだよ...

ああいう人間は

自分のルールで

しか動かねェ。

凡人の

俺たちには

理解出来ねェ

ルールでだ。

ヤツのペースに

巻き込まれると

危険だぜ。

だから

最初から

あてにしちゃ

いけねーん

だよ...

俺たちだけで..

やれるかな。

大丈夫だよ。

山田さんだって

言ってただろ。

俺たちには十分

実力

あるってさ...

そーだよな。

山田さんは

叶さんが

ああいう人だって

知ってた訳だし...

そーじゃなきゃ

山田さんが叶さんと

俺たちを組まず訳

ないだろォ。

大丈夫

じゃなきゃ

止めてるはず

だもんな...

ビリ

大した事じゃ

ないんだ。

自分で

考えれば

いいだけだ...

僕は他人に

構ってる

余裕なんて

ないんだ...

仕事をしなくちゃ

いけないからね...

仕事を

しなくちゃ...

じょーだん

じゃ、

ねーよ。

なんで俺の銃には

弾が一発しか入って

ねーんだよォ。

どーなってん

だよ。

落ち着けよ

寺島...

これじゃ俺は

丸裸も

同然じゃ

ねーかー。

あー

それね...

寺島さんの

分の弾は

私がもらっとき

ました...

今日の最終確認の際に

弾の割り当て変更を

しときましたから

問題ありませんよ。

...な、

そーゆー

問題じゃ、

ねーだろが...

あ。

なあ

岩尾さん、

あだただだだ...

説明くらいは

してくれても

いいだろう。

説明なら

したでしょ?

執行人を

殺るのは

私の仕事だって。

あなたは

逃げるのが

仕事なの

連中に

襲われたら

どーすんだよ。

その時は

井手さんが

守ってくれる

わよ。

井手さんは

あんたを守るのが

仕事なんだから。

...痛ってーな

クソ......

弾数には制限

あるんだから

もし寺島さんが

銃、撃たなきゃ

なんない状況

だったら

だから

何よ。

素人にむやみに

撃たれたく

ないのよね。

その時は作戦が

失敗した時だと

思ってください。

そりゃ

負けるって

事か?

ま、

私を信頼して

もらうしか

ないですねェ...

もういいだろ

寺島。

いつまでも

ぐずぐず

言ってんじゃ

ねェ...

寺島!

うるせェ!

なんだか知らねー

けど気に食わねーん

だよ。

なんで俺だけ

一発

なんだよォ。

......

ぼちぼち帰るんで

悪いけど送って

もらえませんか?

まあ、あいつも

切羽詰まってる

から、

もう少し言い方

あったんじゃ

ないかと

思ってね...

ああ

そうですか。

じゃあ明日

謝っとけば

いいですか?

...

岩尾さん...

あんた、

殺しが

おもしろいって

言ってたけど...

アレ

本当なのか?

だったら

何よ。

俺は昔、

カタギじゃない

仕事をしてて

ね...

元の職業柄...

そういう連中の

事はよく

知ってるんだ。

だけど

あんたは、

そいつらと

同類には

見えないな...

あんたが

この仕事を

してるのは、

殺しが

好きだからじゃ

ない。

今度は何?

私の

カウンセリング?

そーいえば

井手さん

今は更生施設で

働いてんだっけ。

今の職業柄

つい聞いて

みたくなって

ね。

そーだろ。

呆れた

お人好し

ですねェ。

まあ

そういう事だ。

対象者

だけじゃ

飽き足らず...

警護人の

面倒まで

見てくれる訳?

そいつは

違う。

俺に

そんな余裕

ある訳

ないだろう。

俺は自分を

救いたい

だけだ。

そのために

すべき事を

してるんだ。

人の事なんか

俺には

どうだって

いいんだ。

岩尾さん...

あんたも

そーだろ。

あんたが

この仕事を

してるのは

俺と同じ

理由なはずだ。

だけどね...

今のまんまじゃ

あんたは

救われないぜ。

昔の俺と

同じ事を

やってん

だからな。

ただ怒りに

任せて

動いてる

だけだ。

それでは

何も進展

しないし、

変わりも

しないんだ。

誰もそれを言って

くれなかった俺は

随分遠回りを

してきた...

もっと早く

気付いてれば

もっといろんな

選択肢があった

はずなのに...

で?

私に

どうしろと?

あんたは

この仕事、

辞めたほうが

いい。

今回の

執行で、

最後に

するんだな。

あほくさ...

何、勝手な事

言ってんだか?

私の親父にでも

なった

つもりかよ。

あんたの

父親は

あんたに

何か言って

くれたのか?

てめえには、

かんけーねー

だろうが!

さっさと

出してよ。

明日が

あるん

だからさ...

あんたは

変わる

べきだ。

あんたを束縛

してるのは

親じゃなくて

自分自身だ。

これ以上

遠回り

しても、

意味なんて

ないん

だからな...

オオン!

うわあああぁ。

ちくしょう..

また

あの夢だ..

くそ...

朝まで

寝ちまった...

何やってんだ

あいつ...

...

おい

井手。

ビビって

寝れなかった

のか?

おっ。

なんだよ

オマエ

こそ。

まだ

寝てろよ。

早えーんだし...

また

あの夢か...

ホラ

行くぞー。

え?

あっ。

寝れねーん

だよ。

わあ。

あ...

危ねェだろが

いきなり

テメエがノロマ

なんだよ

井手。

ざけんな!

お。

よーし次は

外角低め

早くボールを

よこしやがれ。

な.....

ストレートだ。

はっ...

寺島...

いくぞー。

...

だあああ

浮いちまった

くそっ。

どーした

井手。

ボサッと

すんな。

なあ、

寺島...

弾一発くらい

ならな、

内緒でわけて

やっても...

なっ、

てんめ~

俺の人生はな、

逃げの一手で

来たんだよ。

いいんだぜ。

今更、ハジキの

弾なんぞ

いらねーん

だよ。

開始まで

あと5分か...

二人とも

時間

合ってるわね...

天気は

いいけど、

雨のせいで

ぬかるんでるわね...

執行人の連中は

あの林の向こうに

いるんだよな...

結構

近いな...

近くに

空軍基地でも

あるのかしら..

また来たわ...

叶さん

時間です。

行きましょう。

第42話

仕事(

!!

おーい。

ちょっと

待て、

寺島。

俺たちだけ

早く行き過ぎても

ダメなんだよ。

はさみ撃ちに

出来ねーだろ。

なんだよ

井手。

もう息が

あがってん

のかよ。

なんだ

あの野郎、

やたらと

テンション

言えな...

巨乳警護人は

どーした。

巨乳

警護人は。

どこかにいるよって

おい、ウロチョロ

すんなよ、もー。

あいつらが

執行人だな...

たぶんな...

でも二人しか

いないな。

作戦が

ばれたのかな...

さあな。

...あ。

こっち

見てる。

は...

早く

行こーぜ。

まだ

仕掛けては

こねェよ。

むこうだって

こっちに警護人が

いない事が気に

なってるはずだ。

ありがてェ事に

敵さんがわざと

距離をあけて

ついて来て

くれてる。

落ち着け

って。

俺たちは

このまま連中を

誘導すりゃ

いいだけだ

また動き

出したな...

俺たちを

ハメる気だ。

あの二人は

餌だな...

そういや

叶さんが

いなく

なってる。

さっきまで

うしろに

いたんだけどな。

警護人の

女が

いねェな...

ほっとけよ。

あの人は

役に立たねェ。

もし警護人が

俺たちを監視

してるとしたら

都合がいいだろ

二人のほうがよ。

慎重に

ならざるを

得ない。

そーいう事。

三人の動きを

掌握して

ないと、

いないほうが

役に

立ってると?

しかし

警護人の女を

見つけるのは

難しいな。

ああ...

たぶん過去の

執行でも使った

事がある手かも

しれんな!

思ったよりも

慎重に動いてる

じゃない...

執行人側は。

よい心掛け

だわ...

その先に

井手さんと

寺島さんか...

ここからだと

見えない

わね...

それにしても

あと一人

執行人が

いないわね...

場所を確認

しとかないと

ヘタに

助けないわ...

...それは

執行人も

一緒か...

まったく..

命がけの

かくれんぽだわ

あい。

井手だけど

今、どこ?

ちゃんと

いますよー。

もーすぐ

用水路の土手に

着いちゃうけど...

あら

そう。

あらそうって

どーすんだよ

あと一人

執行人の所在が

わからないのよ...

事を起こすには

不安だわ

でももう

着いちまうよ...

今いる場所で

なんとか時間

稼げないかしら..

敵さんもムリには

近付いて来ない

からいいけど...

頼むわ...

私も警戒しながら

距離を縮めてくと

するわ..

また連絡するから

それまでそこで

待機しててよ。

さてと...

......

静かね...

岩尾さん。

はっ。

はっ。

はっ。

あんたも

同じだね...

はっ。

どーか

してるよ。

頭の中には

生と死が

入り混じって

僕には意味が

わからないんだ。

この前

僕が射殺した

岩崎って男と

一緒だよ...

いつのまに

近付い

たんだ...

それに

まったく

気付かない

なんて...

だけどもう

振り回されたり

しないよ...

優先事項を

決めたんだ。

なんなんだ

この道和感は...

そこにいるのに

まるで

実感がない...

確かに弾は

ヤツの身体を

通った

はずなのに...

まず仕事を

しなきゃね...

あんたに話を

聞く事と仕事を

する事は同時には

出来ないんだ。

違う...

ただ不意を

つかれて

体勢を崩して

緊ったから、

当たらなかった

だけだ...

僕にとって

大事な事は

仕事を片付けて家に

帰る事だからね。

だから仕事だと

考えるだけで

すぐに思考が

まとまるんだ。

飛行機が...

なんだこいつ...?

そんな時に

飛行機が

気になるのか。

今度は

はずさない。

この期間

はずお訳が

それは

私も...

近くに

空軍の

基地でも、

あるん

だろうか...

しょって

だんだよね

.....ちが...

あ...

ひ..

わあぁあ。

ひ。

...もう、

あんな

遠くに...

チッ

もう少しで

やれた

のにな...

罠に

気付かれる

なんて...

ガー

それで結局

どーなったん

ですか?

だから飛行機の

話は後で

聞きますから..

もしもし

くそ...

電源切り

やがった。

とにかく警護人と

撃ち合ったって

事だろ。

今、追跡中

なんだろ...

もしもーー

叶さん?

叶さんもなかなか

役に立ってるじゃ

ないか...

これで今、前方には

おっさんが二人だけ

しかいねーって事が

ハッキリしたんだ。

さっさと

やっちまおう

ぜ。

警護人は

叶さんに

任せとこうぜ。

どう

攻める?

素人相手に

小細工なんぞ

いらねェ。

正面から

行ってやるぜ。

!!

き...

来たぞ。

正面から

突っ込んで

来るぞ。

どー

すんだよ。

岩尾さんから

まだ連絡

ねーんだろが...

まさか

さっきの

銃声で...

やられ

たんじゃ...

わからねェ。

と...とにかく

逃げる

しかねェ。

走るんだ。

対象者が

逃げるぞ...

任せろ。

おまえは

周辺警戒しながら

ついてくりゃいい。

くそ

あいつら

速いぞ。

見失うなよ

飯島。

このままじゃ

すぐ追いつかれ

ちまう...

おまえこそ

早く来いよ

井手。

ちんたら

走ってんじゃ

ねーよ。

と...とにかく

用水路の抜け穴に

入ってヤツらを

煙にまいちまおう...

集落までは

とてもじゃ

ねーが

もたねェ...

ほ...ほら

先に行けよ。

あ...

足が...

あ。

わあ。

この土手

越えりゃ

用水路だ。

おっさん、

足がもつれ

てるぞー。

おい..

むやみに

発砲するなよ。

山田さんが

いつも...

いちいち

うるせェな。

ふっ。

ふっ。

左へ

まわり

込むぜ。

気をつけろ

飯島...

ひゃっほうぅ。

あ...

ぬう。

くそ。

岩尾さん...

頼むから

来てくれ..

い...

井手ちゃん。

な...

何やってんだ

寺島!

先に抜け穴へ

入ってろよ。

いや...

そーなん

だけどよ...

ダメ

なんだよ。

あ?

用水路が...

全部浸水

しちまって

るんだ...

昨日の雨で

水かさが

増してよ。

ほかの入口も

みんな使えねェ。

俺たち、

逃げられ

ねェよ...

第96回郊外実習

は。

は。

第4話

郊外実習

あと少し

気付くのが

遅ければ

やられてた

それにしても

どーして追って

こないのかしら:

殺るんなら

今がチャンス

なのに...

初めからあいつは

様子が変だったんだ。

なんていうか...

あの言動...

まともな思考回路で

動いてないんだ

ほかの執行人と

協調してるとは

思えないな

きっとそこに

つけいるスキが

あるハズだ

やり方を

考えなくちゃー

くそぅ。

時間を

ロスしたわ。

早く用水路の

とこまで

行かなくちゃ...

ん?

げ、

トランシーバーが

ない!

どーりで

井手さんから、

連絡がないと

思ったら...

連絡がないと思ったら...

急がなきゃ...

どこで落とし

たんだろ...

くそぅ。

土手には

上がらせ

ねェぞ...

な...なんとか

集落まで逃げられ

ねェかな...

井手。

用水路が

使えねーんじゃ

無理だ。

俺たちの足じゃ

追いつかれ

ちまうよ。

わけてやる。

約束してた

だろ...

俺が

やられたら、

...

おまえが

戦うんだよ。

ちょ...

ちょっと

待ってくれ

ま...まだ

岩尾さんだって

生きてるかも...

なあ...

もう一度..

トランシーバーに

出ねェんだよ。

俺たち

だけで、

やるしか

ねェんだよ。

......

おっさんどもは

バカみてェに

固まってるのか...

いいカモ

だな。

よーし

やっちまおう。

な...

ビビってねェよ

あれは...

あっ!

金子、この前

みたいにビビって

逃げたりすんなよ。

くそ。

の、の...

登ってくるぞ、

寺島。

こっちも

だ。

気を

つけろよ。

あの野郎

...

近付かせる

かよ...

お。

へへへ...

ド素人め。

乗り出してんじゃ

ねェよ。

え!

そういうことですのですが、

あれは...

警護人か?

あったまひっこめろよ

おっさん。

死にてェのかー

え...

あ。

あんな

大声出してよー。

はさまれ

ちまう。

あ?

そっと

近付きや

はさめてたのに...

女を近付け

させるな、金子。

牽制しろ。

わかってる

よ。

何か

ジェスチャー

してんな...

ああ...

あー

どーする?

ここから

届くかな?

俺は外野

じゃねーから、

遠投は

得意じゃ

ねーんだよ。

トラン

シーバーが

ねーんだよ

アレは。

がんばれよ

自称、

ピッチャー。

どーだ

届いたか。

おお

やったぞ寺島。

スゴイな

おまえ。

来シーズンから

外野もやるよ..

あんたたち

何やってんのよ。

もう

水路に入ったと

思ってたのに..

ダメ

なんだよ。

浸水してて

用水路は全部

使えねーんだ。

うそォ。

とにかく

ここじゃ

戦いづらいわ。

なんとか

私一人で時間

稼ぐから..

あんたたち

二人は

集落まで

移動してよ..

待ち合わせ

場所は、

そこでもう一回

作戦

立て直しよ...

...わかった。

10分...100分

稼いでくれりゃ

いいから

岩尾さん。

それ以上は

がんばらなくて

いいからな...

無茶してると

死んじまうぞ。

公民館の裏

あたりでどう?

あんたが死ぬと

俺たちだって

困るんだからな。

死ぬなよ

こんなとこで

聞いてる

のか?

聞いてるのか?

わかってる

って..

いちいち

うるさいよ..

よし..

いくぞ。

くそ。

逃げる気か。

おう。

あ。

やべ。

うおあ。

何やってんだ

金子ォ。

気をつけろ。

気をつけろ。

おっさんどもは

放っとけ。

これは

陽動作戦だ。

女から

片付けるん

だよ。

は。

は。

仲間のメガネ君

さー

今、ブッ殺して

きたとこよォ。

何?

“幽霊殺し〟って

ただのコケおどし

じゃん。

フルチンにして畑の

肥やしにしてやったわよォ

ホホホ木ホ。

さっきから

メガネ君と連絡

取れないでしょ。

彼がくたばった

証拠よ。

へ~本当に

連絡取れて

ないんだ

ハッタリ

言ってみる

もんだわ

仕掛けるなら

二人が動揺してる

今だ。

あの上手を

なんとか越えて...

このはさみ撃ち

される状況を

打開しなきゃ。

でなきゃ、

ここは

地の利が

悪すぎる

くそ...

本当に叶さん

やられてたのか...

確かに連絡

取れねェが...

金子ォ。

見てろ。

わあ。

一発

当たったぞ。

追い討ちを

かけるぞ。

行け行け。イレイ!

は。

は。

足、速ェな

あのアマ...

は。

逃がさ

ねェぞ。

俺は

まわりこむ。

ヒヒ、

う!

そろそろ

詰めだぜ。

ダメだ...

また追い詰め

られちゃったよ..

こいつら

新人のクセに

いい助き

しやがるんだもん...

やっぱり...

ここで勝負する

しかないか...

あいつら相手だと

なんとか一人殺るのが

精一杯だな...

無茶してると、

死んじまうぞ。

仕方ないだろ。

私はそういう

性分なん

だから...

あれ?

いねぇ...

なんで

だよ...

ここに

いたのは

間違いねェよ。

でも

上にあがった

形跡もないぜ。

なぁ...

まさかとは

思うけど...

おいおい。

その水路から

逃げたってか?

自殺行為

だろ。

溺れちまうぜ。

でも...

ほかに逃げる

方法なんて

ねェだろ。

ゲホ。

ゴホ。

ゲエ。

は。

は。

無茶しないと

さ...

生き残れないん

だよね...実際...

第44話

宇間報告

はっ。

は。

ふ。

は。

チキ

チキ

はは。

まんまと

逃げてやったぞ。

かハハハ...

マヌケめ!

叶さんと

連絡がついたぞ。

飯島.....

聞いてんのか?

あのアマ...

ここで

大きな道は

お冬、か...

勝負するなら

やっぱり、

ここから先の

迷路だな

さっきの二人...

新米にしては

動きがいい

迂闊な事してると

やられてしまう。

すぐそこが

封鎖区域だから、

私たちは

フクロの

ネズミだな...

用水路で

一人でも

殺れてれば、

少しは

楽だったん

だけどな...

ちょっと

愛想のない

ガキだな...

な、

なんだって?

...用水路から

逃げたって..

本当かよ..

スゲェ...

しょーがないでしょ。

ほかに方法

ないんだからさー。

あータオルも

もらえるかな。

ちょっと

待って...

...化け物

だぜ、

この女。

それで...

これから

どーするんだ。

あわてない

あわてない。

連中も

すぐには

来ないわよ。

どーせ私たち、

ここから

先へは行けない

からね。

わ。

少しね。

そ...

そーいやあんた、

大した事

ないわよ。

よかったら

これ着てくれよ。

俺は別に

寒くねーから...

ケガしてる

な..

ホラそこ!

乳に見とれて

ないでちゃんと

見張ってろ!

...どーかしたの?

さっきから

浮かない顔

してるけど...

別に...

ただ...

実感が

ないからよ...

なんの話?

さっきも派手に

ドンパチ

したし、

散々、走り

まわったりも

しただろ。

緊張感がねーんだよ。

なんというか...運動会や

銀玉鉄砲遊びと

変わらねーんだよ。

これが慣れるって

感覚か?

それとも俺のモラルが

イカれてんのか?

俺たち、

殺し合い

してんだぜ。

だから...

何よ。

人殺しなんて

スイッチ一つ

引き金一つで

簡単に出来ちゃう

世の中なんだよ。

大層な

理屈なんて

必要ないの。

ヘリコプターに乗って

ジャングルの奥地にでも

行かないと

生存本能が

あんたにそう

言ってるんだよ。

殺しなんて

単なるゲーム

だってね。

殺し合いしてる

気分に

なれないって事?

生き残るための

忠告なのよ。

それでも

納得いかないなら、

とっとと

殺される事だね。

執行人は

あんたなんかに、

同情なんか

しないからさ。

どーして

何度も

連絡したのに、

応えなかったん

ですか。

連絡?

電話の音は

あんたの仕業

だったのか?

叶さん

あんた一体

何やってたんすか。

いいですか?

連携がうまく

いかなかった

ために

チャンスを

逃したん

ですよ。

電話じゃなくて

無線ですよ...

あの人と

やりあった後

調子が狂ったんだ。

僕のせいじゃない。

あの女警護人だ。

あの人はデコイに

気付いたし、感情の

起伏が激しくて

疲れるんだ。

仕事に集中

出来ないから、

少し距離を

あけたんだ。

でも

次はうまく

やる。

もう落ち着いた

からね。

へへへ

何言ってんだか

この人。

まーでも、

あの女にイラつく

のは俺にも

わかるけどね...

この道さえ、

押さえときや

逃げらりゃしねェ...

執行終了まで

24時間以上あるが、

めんどくせェ

夜になる前には

片付けてしまおうぜ。

それで

どーする

これから

なんだかんだと

連中、追い詰めた

形にはなってるけど。

夜になる

前には

必ず仕掛けて

くるわね。

この外につながる

大きな道には

出ない事。

見晴らし

いいからね。

あくまでも

そこから

封鎖ラインの間で

勝負するのよ。

入り組んだ路上なら

素人でもなんとか

マシに動けそう

だからさ。

前に言ってた

「目つぶっても

当たる距離」って

ヤツだな。

守っても

追い詰められる

だけだから

私は仕掛ける

つもりよ。

俺たちは?

あんたたちは

ウロウロしない

ほうがいいわね。

袋小路では

逃げ場がないから。

この一本道の

両サイドを

守る形にするの。

はさまれたら

どーすんだよ。

ヤバくなったら

連絡してから

次のポイントに

移動ね。

そーならない

ように私が動くから

平気よ。

んじゃ私は

この先のでかい道の

所でヤツらの動向

見てるから...

動きがあったら

無線で

言ってね。

あくまでも

あんたたちは

防衛だけやってれば

いいから。

なあ

岩尾さん。

あ?

この前

車の中で

話した事、

憶えてるかい?

......

ええ..

憶えてますよ。

それが、

いや...

どーか

したんですか?

それじゃ。

なら

いいんだ...

井手。

デケェ声

出すな、寺島。

聞こえてるよ。

おまえ

今、巨乳

警護人に、

見とれてた

だろ。

ふ...

ふざけた事

言ってんじゃねェぞ。

そんな余裕あるか!!

さっきおまえが

言ってた話な...

俺にもよく

わかるぜ。

あ?

こんな状況

なのによ..

まるで他人事

みたいに思えて...

妙に

冷静なんだよな。

こういう精神状態に

普段から

いられたらって

思うよ。

今頃こんな

心境になっても

おせーよな実際。

まったく..

バカは本当

死ななきゃ治らん

って事だよな。

ま、まだ

死んだ訳じゃ

ねェだろ。

俺はおまえを

死なすつもりは

ねーからな。

せっかく学んだ事を

ドブに捨てるような

真似はさせねーぞ。

おやっさんも

言ってたろうが

忘れたのか?

あきらめたら

終わりだぞ。

うるせーな。

わかってる

よ..

死んだら

おやっさんに面目

立たねェからな...

どーかしたのか

井手。

あ...いや、

おやっさんの形見を

入れたまま岩尾さんに

ジャケット渡しちまった

らしい...

ボケットに

入ってたクルミ...

井手さんのだよな

しかし

こういうの

おっさん臭くて

イヤだな...

は。

は。

治まった...

今まで仕事中は

症状出なかった

のに...

は。

生存本能が

私に警告

してるんだ...

そうだ...

警告なんだ...

幽霊殺しに...

カツミ事務所の女...

それに

なんだっけ...

そうだ...

井手さんと車の中で

話した事..

なんだったかな...

なんの話だったけなぁ...

それじゃあ

僕たち

行ってきますんで

叶さんここで

待機願いますよ。

ここ押さえとけば

ヤツら逃げられ

ませんから。

俺たちがもし

逃がした場合は

頼みますよ。

これで厄介払い

出来たな...

おとなしく

しててくれると

いいかな...

確かにあそこは

押さえといた

ほうがいいのは

事実だし...

問題は

ここからだ。

ヤツらは

こっから先で

迎え撃つつもり

だろうからな。

どうする?

山田さんの

セオリーなら、

ペアで

一区画ずつ

洗ってくべきだろ。

......

面倒

くせーな。

え?

二人で一か所ずつ

じゃ時間

かかっちまうだろ。

もうすぐ

夕暮れだぜ。

ここは二人で

手分けして

捜索すべきだ。

飯島!

ここは

時間短縮を

優先すべきだ。

しかし、

警護人は

たった一人で

しかも女だぜ。

チンタラ

二人で仲よく

散歩なんぞ

してられるかよ。

ワナ張ってるかも

知れないだろ!!

山田さんなら

その作戦には

貧成しない。

判断すんのは

現場の人間だ。

山田さんは

ここにゃ

いねェよ。

な...

何言ってんだよ

おまえ...

それとも

おまえ...

ビビってんのか?

ビビってん

のか?

何かっていうと

その話持ち出すの

やめろよ。

あ?

一人じゃ

心細いだろ?

こっちもこの前

みたいに逃げられちゃ

かなわねーんだよ。

俺はセオリーを

通すべきだと

言ってるだけだ。

イヤなら

仕方ねェから

一人でやるよ。

おまえは

叶さんのお守り

でもしてな...

あの女は

俺が絶対

仕留めてやる。

飯島、

待てよ。

待てよ。

敵に遭遇した

場合は

絶対に一人で

やるなよ。

俺が来る

まで待機

してろよ。

それが

出来ない

なら

力ずくで

おまえを

止めるぞ。

へっ。

テメエこそ

逃げんなよ。

に...

逃げねェよ。

わかったよ。

連絡すりゃ

いいんだろ。

んじゃ

俺は右から

行くぜ。

おい

飯島。

一区画

終わるたびに

連絡入れんの

忘れんなよ...

おい

聞いてん

のか?

飯島。

勝ってー

くるぅぞーと

いさぁまっ

しくー

クソ...

あいつ、

調子に

乗りやがって...

死んでも

知らねーからな。

動き出した。

二手に別れたわ...

三人目は集落には

入ってない

みたいだけど。

俺たちは

どーしたら

いい?

そのまま待機

接敵したら

連絡して!

了解。

...さて、

まずは

あの坊やからだ

第45話

業務継続

おい寺島。

おい寺島。

よそ見してねェで

見張ってろよ。

だってよォ、

誰も

来ねーじゃ

ねーか。

そのうち

来るよ。

他人事みてーに

言ってんじゃ

ねーぞ。

オメーこそ

よく他人事に命

張れるよなー。

俺には

出来ねーよ。

命は

張ってるが、

死ぬつもりは

ねーよ。

だけど

おやっさんは

死んだぜ。

アレは

死ぬつもり

だったんだよ。

結果として

死んじまっただけだ。

死ぬ事が目的

じゃねェ。

敵討ちも俺の仕事も

報いを受けさせるって意味

では目的は同じなんだ。

結果が違うだけで。

納得いかねェのは

政府が提示した「殺す」手段が

俺や片田さんの「生かす」努力を

無にしちまう事だ。

俺やお前には

死ぬ前にやらなきゃならん

事が残らでもあるんだから

な.....

......

なんだよ

やらなきゃ

いかん事って。

そんくらいよ、

なら、

俺、

保母さんに

なるわ。

は?

まずは

自分で考えろよ

アホ。

なんで

保育士なんだよ。

なんでって..

だって俺、ガキが

好きだからさ。

いや、

そういう事じゃ

なくて、

保育士なんて

儲からんし...

肉体労働だぞ。

だからなんだよ、

そんくらい

知ってるよ。

わかんねーのは

資格の取り方と

就職の口があるか

どーかだよ。

...いや、

お前知ってて

言ってんのか

それは俺が

なんとかするよ...

仕事だからよ..

じゃあ

頼むわ。

......?

帰ったら

調べといてくれ...

よォ、

何を話して

るんだ。

警護人の

女はどーした。

おまえたち

だけか?

話し合いを

しようぜ。

そっちに

行っていいか?

来るんじゃねェ。

ブチ殺すぞ。

俺は無駄な

殺生はしたくねェ。

好きで

殺しをやってる

訳じゃねェからな。

もしよかったら

対象者を、

こちらに引き渡して

くれねェか?

苦しませずに

処理するからさ。

ふざけんな。

俺のタマ欲しけりゃ

ダべってないで

勝負しろォ。

...

そっちに

いるのか...

それ以上

近付くと、

撃つぞ。

撃つぞ。

無駄な

殺し合いは

止めに

しようせ

兄弟.....

は、

はは、

ははは

ははは。

なぁ今

マジで狙って

撃ったろ、

おっさん。

ひでーよ。

へタしたら

俺死んでたよ

マジで、ははは...

しょーが

ねーなー...

...はは。

どこ行った。

姿が

見えねェぞ。

こ...こっちにも

いねェよ。

引き返したの

かな...

口笛?

また

心理作戦

か.....

気持ちの

悪イ野郎だな

...

......?

おい、なんだ

あの音は。

何やって

やがるんだ。

...

気に

なるな。

よし、ちょっと

見てくる。

え!?

や...

止めろよ。

ここ動かねェ

ほうがいいって。

一人は岩尾さんが

追ってて、一人は

集落に入ってない。

て事は、あそこに

いるのは一人だけだ。

はさまれる

心配はねェ...

ちょっと見てくる

だけだ。

あんまり遠くへ

行くなよ。

危なそう

なら

すぐに戻れよ。

わかって

るよ...

ヒヒ...

間違いない...

俺は

尾けられてる

飯は無線を

切ったままだし

連絡がつかねェ。

どーする?

さっきの銃声も

気になる...

この状態のまま

発砲現場に行く

訳にもいくまい。

サシで

片付けるしか

ねェ...

この状況じゃ

こっちのほうが

不利だが...

くそ。

やっぱり二人で

素敵すべき

だったんだ...

まずは

振り切らなきゃ

見てろよ

くそ。

裏だ。

野郎。

裏をかいて...

よし..

もう少し...

もう少し

先だ...

は。

は。

は。

は。

は。

来た。

あれ?

ハカな...

あ。

やべ...

新人とサシで

やって負けるほど

私はヤワじゃ

ないっつーの。

何?

まだ

助けんのか?

降服しないって

事は、まだ

戦うのか...

一発も

くらってるのに...

どうやらあの

新人、死にたい

らしいわ..

もし

もーし。

くそ.....

巨乳警護人は

まだ無線の電源

切ってるぜ。

おい

井手。

今の銃声

聞いただろ。

巨乳に何か

あったんだ。

早く戻った

ほうがいい。

守りを

固めようぜ。

井手ー

聞いてる

のか。

くそ、寺島のヤツ

うるせーな。

音が聞こえ

にくいだろうが。

ルキ

ちょっと待てよ。

...まさか。

上か。

て、

なんだよ。

だから早く

戻ってこい

って...

寺島ー

上だー

上みろー

あ?

何言ってんだ

井手。

“上”って。

なんの事だよ。

ん?

おぉっがんばれし井出ちゃん

うわああなんだよ

これ...

球根...!?

井手ちゃん

何やってんだよォ

もっと蓋分くれよォ。

小学生年生の神戸大付鉄天

て...

寺島。

俺様が立派に花咲けねェ

のは球根がしっかり

養分送らねェから

だぜ。

そんな...

待て..

今送ってやるから

う~ん、うくん、

もういいよ井手

勝手にもらう

からよ。

え..

じっとしてろよォ。

ちょっと...

ちょっと...

う。

う。

ひぃああぁああ。

ゆ.....

夢か...

け...

もう

7時じゃねーか。

て...

寺島起こしに

行かなきゃ...

寺島、

朝だぞ。

初日から遅刻

させねェからな。

うるせーな

何怒ってんだよ

起きるよォ~~~

さっさと

車に乗れよ。

早く。

鍵くらい

閉めさせろよ

も〜と

起きろ。

いや...

なんかお前、痩せたんじゃね?

なんかお前、

痩せたんじゃね?

ダイエットでも

してんの?

さっきから

何見てんだよ

寺島。

な、

なんだよ。

てめェが

俺の養分吸った

からだろうが

なんの話だよ

井手...

JASRACH_8DO2ABDI

初出月刊

月刊「IKKI」小学館刊】

2005年11月号〜20O6年5月号、2006年7月号〜2007年1月号

BEAM、COMIX

著者松本次郎

フリージア愛蔵版40

2018年2月10日発行

c.jpondasumato2018

本電子書籍は下記にもとづいて開催しました。2016年4月10日(水)1000円)0日-初版が開発行

本電子書籍は下記にもちゃんととづいて制作しました

AEAMCANCOMAICONIX「フィーナリージア愛蔵版4

2018年2月10日-初版初側発行

発行者「青柳昌行政に

発行日時間の発行・株式会社KADOKANA

http///www...ntto//Now.kackReanacco!!!

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