HTML overlay generated with mokuro version 0.2.0-beta.6
Instructions:
...
..
★この作品は、著者かラー原画に加え、著者の原画をもとに
集英社でデジタル彩色を行った特別編集版です。
野田サトル
カム1
『...
第四話、雪原の用心ね...
残念ながら、次回の場合...
えっと、本当...
第3話、松前藩...
まつまえは!
第5話「サイーーー!!
第5話、ことって...
残念ながら取り上げる
第3話、無い物ねだり...
第5話「殺人ホテルだよ全員集合!!
第31話「普通...
第46話、定連れ...
R7.68.149.13-13...
野田サトル
この作品はフィクションです。次回の人間と同時に事件などには、いっさい関係ありません。
対物用
...「ウナム
[北の大地の金塊勢力図]
杉元一味
●好物「塩をかけた脳」「杉元
のオソマ〈味噌〉」
●音手「ヘビ」
アイヌの愛娘
●好物「干し柿〈北海道に柿の
木はない」「塩をかけた脳」
●苦手「イナゴの佃煮」
不死身と呼ばれ
好物肉より魚特に川魚
●苦手「馬肉は絶対食べない」
謎の多き北の工兵
...
...
●元第七郎団
●好物「きりたんぽ」
●苦手「しいたけ」
...
杉元佐一
●脱獄囚
●好物「酒」「飴」「白米」
●苦手「鹿の脳ミツ」
..
●元第七師団
●好物「あんこう鍋」
●苦手」しいたけど
孤高の山猫スナー
副会長でも
●好物「みかん」
睺軍最強化鎮部隊,第七師団
雪の双子片割れ
●好物「和菓子」
苦手「酒類」
教員員について
●脱獄囚
●好物「桃」「ビール」
●好物「ウナギの蒲焼」
新撰組最強剣士
脱須の
●妊物「お茶漬け」
新撰組鬼の副長
第49話
道連れ
脱獄王?
なんだ?
それは
はしりかんごく
白石は網走監獄を
脱獄してきた
入れ墨の囚人だ
......
!?
こいつが
あの?
なるほど...
朝がせと
いうわけか...
!!
他にも
あるのか?
やはり
すぐに
わかるのか
こんな真似が
できるのは
あの人しか
いない...
無い
あんた
アシリパさんの
父親と
日本へ来たって
言っていたな
あんたしか
知らない
のっぺらぽうの
情報が
あるんだろ?
今日は俺の家に
泊まっていけ
「チプ」
丸木船
川を少し下ると
村がある
ロシアの極東
アムール川流城には
たくさんの
少数民族がアイヌと
さほど変わらない
生活をしている
俺たちは若いころ
そこから海を渡って
やってきた
お互い小樽で
家族を持つと
自然と疎遠になった
のっぺらぼうが
アイヌの軍資金を
独り占め
したかったとは
思えない
こんな仕掛けまでして
莫大な金塊を娘に
託そうとする執念...
わからない..
会わない間に
彼に何が
起きたのか
俺がアシリパと
彼の葬式で会ったのも
アシリハカ
赤ん坊の時
以来だ
何か目的が
あったんじゃ
ないのか?
入れ墨を見て
ピンとくるものは
ないのか?
アシリパちゃん
にしか
この暗号は
解けないって
ことなんだよな?
もしそうだとしても
全部集めないと
解けないはずだ
囚人を探すより...
何よりもまず
のっぺらぼうに
会って
確かめたい
もし本当に
のっぺらぼうが
私の父親なら
娘の私にだけは
すべてを
話してくれるはずだ
俺は日本中の
監獄や集治監を
脱獄してきたが
網走監獄は
なかでも
とびきり厳重だ
北海道のどこかにいる
凶悪な脱獄囚を
全員探しだして
捕まえるよりは
楽かもな
甘いせ甘いぜ
少なくとも
のっぺらぼうの
居場所は
はっきりしてる
本人に会うなんて
まず不可能だろうぜ
のっぺらぼうは
足の腱を切られて
満足に歩けなく
されてる上に
金塊を狙う看守から
常に監視され...
そして
外では第七師団が
つけ狙っているはずだ
俺の協力
無しではなッ
脱炎...
いや
脱獄王
シンナ
キサラ
俺の家族だ
「シンタ」
赤ちゃんを守る
ゆりかご
俺の子供たちは
この土地で生まれ
アイヌの金塊を
奪ったこと
俺は同じ国から
来た人間として
責任を感じる
お前たちが相応の
取り分を
望むのは構わないが
残りは
返すべきだ
アイヌとして
生きていく
最後まで見届けたい
白石そっちは
女性用の便所だぞ
!?
「メノコル」
女子便所
「オッカヨル」
男子便所
あの男
連れて行って
大丈夫なのか?
別にお前の
ことだって
信用して
ねえけど
キロランケは
のっぺらぼうのこと
それに
アシリパさんが
懐くなら
まだ何か
隠している
気がする
それほど
悪いやつじゃ
ないんだろう?
うちの
農耕馬だ
畑を耕す時期
までには
帰ってこよう
よし
行こうか
網走へ...!!
俺の馬
小さいんだけど
悪いなシライシ
道産子の
小さいのしか
いなかった
日本固有の馬である
道産子はそもそも
胴長短足の小型な
品種であった
ていうり
当時の北海道は
農耕馬や車馬の増強のため、
洋種馬との交配が進み
体格の大きな馬が
多く見られたが
ひとまず
アシリパさんの
村へ寄っていくぞ
オリル
長い旅になる
有り金と
馬をいただく
そっちの兵隊さん
肩の銃を捨てな
出発早々
山賊かよ...
おとなしく
いうことを
聞いたほうが
身のためだぜ
あ?
おとなしくは
出来ねえな
手投げ弾!?
うわっ
ギャーッ
こんちき
しょう..
があああ
ぶっ殺す
アギャーッ
白石のチンポより
小さい刃物じゃ
「日露戦争帰り」は
殺せねえぜ
ギエッ
...?
もう
やめなく?
さっきのは
火薬を少なめに
調節してある
やだねえ
戦争帰りは
暴力的で
随分と物騒なもの
持ってるじゃねえか
巻き添えは困るぞ
おれは
工兵でね
二〇三高地では
即席の手投げ弾を
大量に作ったり...
なるほど
頼もしい
道連れが出来た
ロシア軍の堡翠に
地面を掘って近づいて
爆破したもんさ
油断できねえ
危険な野郎だ
先を急ぐぜ
ハイヤーッ
第50話、春雷
「トンコリ」
五弦琴
え?うそ...
谷垣?
着心地は
意外といい
軍服は目立つから
アットゥシを
着るようにした
谷垣
ちょっと
外で馬の
世話してる
やつだ
こっそり外にいる
アイヌの男を
確認してくれ
用心深い
野郎だぜ...
どこだ?
いないぞ?
そのトンコリ...
懐かしい
アシリパの父親が
樺太で
手に入れたものだ
おや?
おまえは...
知り合いかい?
アシリパの
叔父だっけ?
あれ?
でも耳が..
網走へ向かうのか
...
ここから網走の
中間地点に
旭川...
旭川は
第七師団の
本部がある
そうだ
第七師団本部に
鶴見中尉のこと
密告したら
どうかな?
本部には
鶴見中尉の息の
掛かった人間もいる
職隊長の
淀川中佐だ
鶴見中尉は情報将校として二〇三高地の無謀な正面突破で部下を死なせたくないと
鶴見中尉は
情報将校として
二〇三高地の無謀な
正面突破で部下を
死なせたくないと
それ以来
淀川中佐に
作戦の欠陥を
何度も指摘したが
すべて揉み消された
淀川中佐は
鶴見中尉に
逆らえなくなった
ああ
ヒッヒッピッ
ダメだよ
ふふふ...
谷垣
フチをよろしく
頼むぞ
まずは札幌に
寄る必要がある
札幌の銃砲店に
知り合いがいて
爆薬や武器を
安く買える
網走での計画...
場合によっては
荒っぽい作戦が
必要になる
かもしれん
銃砲店なら
小樽にも
あるだろ?
知り合いの
ところなら
アシもつかない
用心
しないとな
なあに
札幌なんて
あっという間だ
オタル
また光った
こんな時期に
雷なんて
めずらしいな
みぞれに降られて
酷い目にあった
「春雷」
ですね...
まるで春の
訪れを告げる
号砲のようで..
お部屋
ご案内いたします
お部屋でも
お履物は
そのままで
結構です
外国かぶれの
主人が
建てたホテル
でして
札幌へは
観光ですか?
ええ
中島遊園地の
博覧会に
お客様
とても
可愛らしいお声を
お持ちですね
私がですか?
あ......
ありがとう
ございます
ホラわたし
このとおり
声が低くて...
女性らしい
声が本当に
羨ましいです
いえいえ
そんな...
ごゆっくり
どうぞ
ベッドかぁ
寝られるかしら
ベッドは
はじめてかい?
僕は学校の寮で
慣れてるよ
こんな
いいものじゃ
なかったけどね
このホテル
女将さん
一人で経営
してるんですって
綺麗な
人だったね
あら何よ
うそだよ
こめんごめん
確かに
綺麗な人だけど
なんていうか...
どこか変な
感じが
するのよね
ははは
女の勘かい?
なんだか少し
めまいがするわ
疲れかしら
僕も今日は
クタクタだよ
甘い
匂いがしない?
そう?少し
横になりなよ
...!?
いやあああ
あぁあああ
ここは密閉された
地下室で
声は外へ
届きません
喉の肉が
悪くなるので
叫ぶのは
お止めください
やっと着いた
時間かかったな
札幌は
北方開拓のための
中心地として
計画的に作られた
都市であり
当時は小樽ほどの
人口ではないが
日露戦争の軍需で
大きく発展していた
いつもは結構
どこの宿も
空いてるん
だけどねえ?
中島遊園地で
ちょっとした
北海道物産の
品評会だが
博覧会だかで...
そうだ!
近所に女将一人で
管理してる
洋風なホテルが
あるんだわ
昔は老夫婦が
やってたんだけど
いつのまにか
別の女性に
かわっててね
これがなんとも
色っぽくて...
みんな噂してるよ
アシリパさん
そんなの
触っちゃダメだよッ
なんていう
ホテルだ?
教えてくれッ
「札幌世界ホテル」
ってところだよ
いらっしゃいませ
お客様
女将の家永
...それはす
なるほど
いい女だ
第51話、殺人ホテルだよ全員集会!!
お部屋ご案内
致します
札幌へは
観光ですか?
女将は...
未亡人だって?
...
このホテルは
主人の形見
なのです
何年か前まで
茫夫婦が
経営してたと
聞いたが?
......?
主人の
両親です..
牛山......
私に気付いているのか?
い
あるのか?
どっち
なんだ?
女将..
尻も
可愛いが
声が
小鳥のさえずり
のように
可愛らしい...
一晩中
囁かれたい...
恐れ入ります
食事は
お済みですか?
近所の美味しい
洋食屋を
ご紹介
しますけど...
俺は小樽から
来たんだ
札幌は
西洋式農業の顧問に
アメリカ人を
たくさん招いたため
洋食屋が多いのです
洋食屋は
小樽にもある
では珍しいところで
支那人の料理店など
どうですか?
支那人留学生むけに
料理を出してる店で
少し怪しげですが...
彼らの考え方は
とても
興味深いです
「同物同治」と
いうのを
ご存知ですか?
目が悪ければ
目を食べ
心臓が悪ければ
心臓を...
全く同じ話を
していた
ジジイがいた
体の不調な
部分を治すには
食材となる動物の
同じ部位を
食べるのがいい
という考え方です
ジジイと言っても
見た目が
若くてな
そのジジイは
医者だった
らしく.....
もうひとり
気持ちが
若いゆえの
ジジイも
知ってるが...
被害者の
体の一部も...
患者を
何人も殺して
血液を自分に
輸血していた
とか何とか
おっと
女性に話す
内容じゃ
なかったな
効果は
抜群ですよ
お客様...::
「同物同治」:
本当に効果は
あるのかね?
どこの肉だろうが
腹の中に
入ってしまえば
一緒だろう?
では精力が
足りなければ
どこを食べたら
いいのかね?
女将..
お客様には
必要なさそうに
見えますが...
女将...
抱かせろ
なんて力強い...
野獣のような腕...
とても憧れます
すみませーん
だれかいますか?
新しい
お客様が
いらっしゃった
ようなので
失礼致します
部屋で待つ
私には
気づいて
いないようだ
牛山が
ここへ来たのは
偶然か.....
いらっしゃいませ
女将の家永です
シライシ
ヨシタケです
独身で
彼女は
いません
付き合ったら
一途で
情熱的です
なんで
こいつまで!?
ずいぶんと
入り組んだ
作りのホテルだな
家永さん
下のお名前は...?
カノと申します
古かったので私が
引き継いでからも
改築に改築を
重ねまして
素敵な名前だ
なんか
落ち着かないな
山では松の葉を
敷いて地面で
寝てるもんね
久々に
火照ったぜ
シライシ
女っていうのは
抱き心地だ
やはり
もっと太め
じゃないと
家永カノさんに
惚れちまいそうだ
これは全力で
口説くしかねえ
白石も私の正体に
気がついていない
牛山と白石が同時に
このホテルに来たのは
偶然だろうか?
白石に興味はない
だが牛山と会わせると
刺青をめぐって
厄介なことに
なるかもしれない
牛山の強い身体が欲しい
フンフンッ
私はさらに
完璧な人間に
近づける
ビールでも飲ませて
牛山を酔わせて
ガスで眠らせよう
家永さん?
そこにいましたか
探しましたよ
申し訳ありません
立て込んでますので
後ほど...
お手伝い
しましょう!
ちょ...
待って
あれ?
どこいった?
ええ?
いつのまに
家永
さぁん
!
アンツ
家永さん?
......
......
家永さあん!?
この部屋かな?
カノ
さん?
この部屋に
入ったと
思ったが..
いま出て
行ったのか?
女将じゃ
なかったか...
早く俺の部屋に
来い女将...
ヤバいッ
見つかるッ
白石が
見つかるッ
白石ウシロ~ツ
ダメだ
もう殺そう
ヒャッ
なんか変な
音がしなかった?
私のオナカだ
うおおッ
い物ねだり
もちろん、
!?
何だ?
この仕掛は
何にも
見えねえ
女将ッ
いつまで
じらす
つもりだ?
他にもお客様が
いらっしゃいますので
もうしばらく
お待ち下さい
白石の様子を
見に行かねば...
第52話
無い物ねだり
言うことが聞けないの?
はい...
たまらんぜ
外で
頭を
冷やすか
......
拷問部屋?
とんでもねえ奴が
このホテルに居る
家が.....!?
老天婦に取り入って
ホテルを乗っ取り...
誰にも本当の全体図を
知られることのない
作り上げた
迷路のようなホテルを
私の身体に
足りないものを
他人から
奪い続けるために
たくさんの業者に
代わるがわる
改築を発注して
白石の身体に
欲しい部分は
無いか.....
楽しむくらいは
出来そうだ
解体して綺麗に
肉と骨に分けて
薬品で溶かしてやる
金塊の暗号が入った
刺青ごとな
「あんた...じゅ..:四人?
私が欲しいのは
牛山と
もうひとり
新しいお客さま...
シンナキサラ
シンナキサラ
それは柔道耳
ってやつだ
なに?
アンタ
相当やってたね?
俺は体質なのか
そんな耳には
ならなかったよ
ほう...
心得が
あるのかね?
さらにもっと奥の
胸や背中
足腰の状態...
体幹の強さが伝わってくる。
そしてその体を作り上げた
鍼鉄の意志まで...
類ない武道家が
握手によって
相手から得られる情報は
手の感触だけではない
腕のプレから
腕全体の
筋肉のつき方を
感じ取り
もっと知りたい
もっと知る方法があるッ
すげえこのオッサン:
まるで地球の奥まで
根を張る大木...
このままでは
殺し合いになる
こんなに強い奴は
はじめてだぜ
重心が地の底に
あるようだ
気に入った...
げん
洋食
水風亭
どんなんじんの
巽粋御洋酉
おごってやる!
飲みに行こう
本日真っ
西洋御崇子
西洋『新梨木風』
アイスクリーとエンチャーと
ぶしカット
エゾシカ肉の
ライスカレーだ
オソマ...
アシリパさん
それ
「食べてもいいオンマ」
だから
......
どうした?
明治9年
開拓使によって
札幌に
ビール醸造所が
誕生する
ヒンナすぎる
オソマ...
)ヒンナは食事にこの時期する言葉です。
札幌ビール
飲み比べ勝負だッ
しゃんじゃん
持って来いッ
明治後期の価段は
大阪で95
ちなみに
カレーは6銭
あんバンが1銭の
時代である
箱館戦争で
土方歳三と戦った
新政府軍の
軍監だった
知ってるか?
札幌の
ビール工場を作った
村橋久成っていう
お侍さんはな...
SNPOPOSPEPIOEには
LAGER-BEER
.nan...標高一部賞
土方の野郎...
戦争に負けたのは
悔しいが
奴の作ったビールは
美味いってよ
...
土方歳三が?
おっと..
もしも生きてりゃ
そう言うだろうなって
話よ...
ガハハハ
あれ?
アシリパさん?
ああ?
アシリバさん
おやめ
なさいって!
ふぬぬぬっ
みんな手伝えッ
コラコラ
とれないよ...
こぶとり爺さんじゃ
無いんだから
お嬢ちゃん
いい女になりな
チンポは
海で見たけどぉ
なんか...?フフ
男は寒いと縮むんだよ?
伸びたり縮んだりするの
知ってる?アシリバさん
男を選ぶときは...
チンポだ
大きさの話じゃ
ないぜ~?
その男のチンポが
「紳士かどうか...
抱かせて見極めろ
って話よ
そのとーり!!
よしッ帰るぞッ
チンポ講座終わりッ
女将が部屋で俺を
待っているッ!!!
先生
ごちそうサマー
んんんっ
隠し通路?
俺の部屋の壁に
こんな穴
あったっけ?
なんじゃ
これは
んんん......
女将い~~~ッ
どこだぁ
よし
もうちょい..
牛山?
何でお前が
ここに?
まあいいや...
とにかく助けろッ
ここの女将は
とんでもねえ奴だぞッ
ううむ...
女将ぃ?
そうだよ
あの女将は
囚人だったんだッ
女将いいいッ
やあああッ!!
第53話「不敗の牛山
女将いいいッ
乳首がとれるッ
やああッ
誰かぁ!!
ウッ...
くせっ
化粧のせいか
顔が変わってて
気付かなかったが
あの口元のほくろ
医者だったジジイが
いただろう!
牛山!!
俺はさっき
思い出したぞ
あの野郎のこと...
名前は忘れち
まったけど
あの女将は
女装した
刺青の
囚人だッ
関係ねえ
女将と一発
ヤラなきゃ
おさまらん
牛山ッ
それじゃ無理だ
天井の穴を
こじ開けて
脱出できるぞ!!
女持女将女将
女狩女将女将ッ
ダメだ
性欲で
我を忘れてる
初めて見た時から
「これは...」と思った
なんて綺麗な子...
きめ純やかな肌に
ツヤのある髪
特にこの瞳...
深い深い青にうっすらと
緑が見える
欲しい...
てめえ何で
アシリパさんの
目ん玉
舐めてんだ?
......
目を舐めるなんて
とんでもないッ
何かの見間違い
ですうう
先ほどホテルに
戻られた時、お子様の
具合が悪そうだったので
様子を見に来た
だけなんですぅうう
クン...
子供が死んで
しまわないように
ガスを弱く
していたのが
まずかった
おい
妖怪目玉舐め
どうやって
この部屋へ
入った?
え?
つっかえ棒して
あったのに
どこから入ってきた?
杉元
入れてくれッ
このホテルは
やばい!!
地下の拷問部屋に
死体があった!!
あの女将は
刺青の囚人だ
前に話しただろ!?
患者を監禁して
肉をどうこうしてた
元医者が
いたってよお!!
ひとまず脱出するぞ!!
建物に罠がある!!
ここは奴の
巣穴の中だ!!
こいつのことか...
同物同治
だかってのを
信じて
人を殺しまくった
ジジイ...
若さ
強さ
美しさ
でも見て
ください...
充実した
生への
渇望...
私は
正しい
アシリバさんの
綺麗な目に
かじり付く気
だったのか?
結局ひとは
無い物ねだり
欲深いです
同物同治なんて
そんな都合の
いい話が
あるかよ
自己暗示だろ?
......
だが...
たしかに
人間ってのは
欲深いぜ
俺はてめえの刺青を
引剥がして持ち去る
つもりなんだから
あッ!!
あれ?
いねえ!!
白石!!
女将が
逃げたぞッ
えええ?
その
あいつらが
来たせいで
何もかも
台無しだッ
女将女将
女将いいッ
全身チンポ野郎
キロランケ起きろッ
この殺人ホテルから
逃げるぞッ
グオー
ひ~ッ
出たーッ
ガウッ
女将女将いい
来るな
変態医者
キロランケの
手投げ弾か?
!!
こちらのお客様も
刺青の囚人で
ございますよおお!!
「不敗の牛山」さまですッ
なに!?
むんんッ
おおお
おうッ
おるあ
あああッ
ふんッ
第54話「ごとって
おぉおお
このホテルは
もうダメだ
すべてを
消さないと
コノ
野郎ッ
えッ!?
おわ~~
くそッ
これから
だったのに
さっさと逃げないと
タコ坊主ッ
!?
あッ
いてて...
アルコール?
ポ
うおおッ
ぐわッ
白石?
なんで
このホテルに?
正気に
なったか
ではあいつが
「不死身の杉元」か...
こっちのセリフだ
アンタに刺青人皮の
複製を渡すのは
明日のはずだぜ
そうか
なるほど
どおりで
キロランケ!!
荷物を全部
まとめろッ!!!
アシリパが
気を失っている
地下は
火の海だ!!!
すぐに
脱出するぞッ!!!
火事になった
みてえだ
とにかく..
生きて出られたら
予定通り
明日会おうぜ
待て!
ジジイから
「ことづて」を
預かってる
「私を出し抜けると
過信するな」
「つねに
居場所を伝えろ」
あれ?
袋は?
袋?
あぶねッ
うおおっ!!
あんな
ところに...
どうした?
逃げろッ
爆発するッ
爆薬を袋ごと
火の中に落とし
ちまったッ
ええ?
うわぁあああ
何なんだ!?
この仕掛は
う...
若い頃は
力強くて
美しかった
他人から奪ってまで
最高の自分に
しがみついたの
牛山...
鍛え続けてる
あなたなら
わかるでしょ?
あなたの完璧は
いつだった?
リラスタと接続している
チンポ先生は?
まだ出てきてない!
チンポ先生?
はッ
チンポ先生...
ハンペンだろ
それ.....
警察や軍も
集まって来るぞ
面倒になる...
ひとまず
すらかろう
チーンポ先生え~~~〜〜〜ッ
ますます網走の
のっぺらぼうに
会わなきゃいけなく
なってきたぜ
あの不敗の牛山が
吹っ飛んじまって
いればの話だが...
いや、
第55話鰊七十郎
ほらよ
辺見和雄の
複製だ
お前みたいな
ドジっ子が
どうやって
あの杉元から
バレずに
複製を作った?
...
とほけやがって
てめえが
出鱈目に作った
偽物じゃ
ねえだろうな?
だから複製なんざ
信用できんと
ジジイには
言っておいたのに
必ず本物の
刺青人皮は
手に入れるぜ
ちょっと来い
中へ入れ
まあいい...
いずれまた
杉元とは
勝負する
え?
大丈夫かよ
医者なんかに
診せて...
家永!?
生きてたのか
場所を
借りてるだけだ
入れ墨は
見せてねえ
こいつも
医者だし
こんな奴
生かしておく
必要が
あるのか?
まさか...
惚れたのか?
ふざけるな
ひと月前.....
ホテルの客に
刺青の囚人が来た
おかげで
いい話が
聞けたぜ
ほら家永
もう一度
話してやれよ
ふう...
杉元
野次馬たちから
聞いたんだが...
消防も警察も
死傷者は
見つけられ
無かったらしい
地下室の死体も
吹っ飛んだか
瓦礫で深く埋もれて
しまったようだ
爆発の直前まで
家永も牛山も
俺達と同じ
二階にいたと
白石が言っていた
地下に
埋もれたとは
思えん
ふたりの
死体が
あるとすれば
そこかもな
ふたりとも
無事避難できた
かもしれないな
シライシの野郎
買ったばかりの
爆薬を
吹き飛ばしやがって
今頃
あの銃砲店は
目をつけられてる
かもしれない
...
そのハンペン
捨てなさいよ?
あいつ
どこ行った?
ススキノだろ
あのエロ坊主...
だがその
ススキノで
俺は
囚人の情報を
掴んできたぜッ
網走の計画だって
うまくいく
保証は
ないんだからよう
で?囚人は
どこにいる?
日高だ
道すがら
囚人の情報が
手に入ればそこへ
向かってみる
べきだと
思うんだよな
痛てえよおお
おおぉおおお
ぐあッ
泣き呟くのは
覚悟がなかった
証拠だ
次の喧嘩は
野良ネコ相手でも
命を掛けて挑む
ことだな
小樽より東へ
40キロ
河港の街・茨戸
ちょっと派手に
やり過ぎましたかね
誰も
気にしねえよ
誰も気にしねえよ
店愛理本山
近頃
この茨戸の宿場町は
ゴロツキが集まって
毎日そのへんで
殺し合ってる
こちとら
商売上がったりだ
この町で
景気が良いのは
棺屋だけよ
そいつらも
この町に
来たばっかりの
人殺しだ
そいつらもこの町に来たばっかりの人殺しだ
あんたら歳の割には
めっぽう
腕が立つようだな。
どっちに
売り込む気だ?
...どっち?
あんたら
用心棒で
稼ぎに来たんじゃ
ねえのかい
借金を
作った奴らは
ニシン場で
タダ働きさせる
しくみだった
もともと
次戸の宿場町に
賭場はひとつだった
小さなニシン場の
日泥って
親方が賭場も
仕切っていて
その親方が
賭場をそっくり
息子にゆずった
もんだから
一番の子分だった
久寿田馬吉が
怒って出て行き
近所に賭場を
開いちまった
それでも
小競り合いで
済んでたものが
最近になって
殺し合いにまで
膨らんだ
この宿場町の
警察署長が馬吉に
突然肩入れを
してきたのさ
署長といっても
役立たずの部下数名
ばかりを従えた
小さな分署だがね
奴らが全部
もみ消すおかげで
この町は
無法地帯だ
警察なら
自分で日泥を
しょっぴけば
いいじゃないか
それがな...
ニシン場の
日泥一味は
昔から札幌本署の
お偉いさん方に
賄賂を渡していて
直接は
手が出せんのよ
あんたらがさっき
ぶっ殺したのは
日泥の息子が
よそから
連れてきたヤクザだ
いまなら馬吉に
売り込むといい
うちの店から見える
あの旅館が
久寿田馬吉の本陣さ
聞いてるぜ
そういえば、
日泥のとこの
チンピラを
少し始末して
くれたって?
年寄りにしちゃ
強いらしいじゃ
ねえか
久寿田馬吉
それなら話は
早いな
50?
20!!
いや...
30でどうだ
豊漁だ
今年はニシンが
日泥なら
すんなり
出すかもしれん
ふたりで
50円だ
ちょっと待て
わかった!
こんな
ジジイに?
その代わり
条件がある
今から
ひと仕事して
もらう
それが
成功すれば
50円で雇う
ニシン場の
親方には
身重の妾がいる
その女を
さらって来い
腹ん中のガキ
ともども
人質にする
妾の家には
警備がいるが
ジジイどもになら
油断するはずだ
話せ
なるほど
冴えてますね
馬古親分!!
喧嘩のやり方が
気に食わん
日泥につく
ちょっと...
旦那方ぁ!!
...これまでは、いつでも
それでも、これまでは、
あんたらが
うちの手下を
ぶっ殺したんだって?
本当かい?
ハッタリに決まってんだろ
ハッタリに
決まってんだろ
オヤジ!
こんなボケ老人
相手にすんな
日泥保(父)
日泥新平〔息子〉
人手が
減ったなら
欲しいかと思ってな
誰が50円も出して
ジジイを雇うんだ!?
失せろッ
年寄りの
手を借りるほど
困っちゃいねえよ
俺らも大概
極悪人だがよお
連中も中々の
もんだった
あいつらが
このジジイに
やられるのを
誰か見た奴が
いるのかい?
奴らの銃が
暴発でも
したんじゃ
ねえのか?
......?
いいか
小僧ども
ひい...
この時代に
老いぼれを見たら
「生き残り」と思え
ゆっくり
飯でも食って
奴らをジラし
ましょう
.....で
あんたはどっちに
売り込む気だ?
第56話
私が前に
お茶漬けに
細かく刻んだ沢庵を
のせてくれ
好きですなあ
その食べ方...
昔からこの宿場町で
ニシン場と賭場を
仕切る日泥親子
おかげで馬吉に
肩入れしている
警察の分署長も
大っぴらに
日泥親子に
手が出せないが...
金はそこそこ
あるようで
札幌本署の連中に
賄賂を渡している
馬吉一味は後ろに
分署長が付いてる分
喧嘩は無茶が出来る
この分署長が
どんな男なのか
あってみる必要が
ありますね
ニシンの卵である
カズノコに
細切りにした
スルメイカと
昆布
それらを醤油で漬けた
松前漬けです
松前藩が
生んだ
良い物は
永倉新八と
松前漬け
だけだな
それとたくあんを
細かく刻んだ
お茶漬け
......
ねえ
お侍さん方!
戊辰戦争で
新政府軍に寝返った
松前藩は
土方軍と戦い
撃破される
60円ある
これで
文句ないね
日泥に
ついておくれよ
息子は威勢ばかり一人前で
人も殺したことがない
腑抜けでね
うちに集まってる
チンピラ共も
いざとなったら
役に立つのか
怪しいもんさね
お食事中
失礼しました
お食事中失礼しました
新平!
ちゃんと家まで
お連れするんだよ
日泥家の
本当の親分は
おっ母だな?
でもお侍さんたちは
ものがちがうね
ひと目でわかったよ
あのおっ母じゃ
妾をさらっても
人質にならんな
え?
どういうこと?
馬吉が
さらうと
言っていたぞ
あいつら...ッ
人質とって
アレと
交換させる
つもりに
ちがいねえ
賭場に来た男がよぉ
大負けして
借金作りやがった
アレとは?
当然
ニシン場で
タダ働き
させようと
したんだが
これは網走監獄を
脱獄してきた
囚人の皮で...
そいつが
借金のカタに
妙なものを出して
こういったんだ
入れ墨に
アイヌの埋蔵金の
ありがが
示されているって
店髪理本山
署長は馬吉に
この宿場町の
賭場のナワバリを
奪い取らせて
賄賂をいただこう
って話かい?
噂の出どころに
たどり着いた
ようですな...
それがな
狙いは
それだけじゃ
無さそう
なんだよ
署長は
日泥一味が
持ってる何かが
欲しいん
だとか...
腕のたつ
お侍さんってのは
どこにいる?
茨戸分署
署長江尻又助
これはこれば
署長さん...!
そのふたりなら
しばらく前に
出て行きましたよ
まさかもう
日泥に
囲われて
ないだろうな
俺の宿場町に
来たばっかりなら
悪いことはいわん
馬吉の所へいけ
見かけたら
署に来るように
伝えろ
そこのチンピラも
初めて見る顔だな?
日泥の
用心棒に混ざって
いるのを見つけたら
タダじゃおかんぞ
ういいッ
北鎮部隊!?
ケツアゴ署長に
聞きたい
ことがある
なんだか
床屋の前が
騒がしいな
与髪理本山
...
ヒッ
あんな
遠くの
やぐらの
鐘に...
なんてウデして
やがんだ
先生!!
こちらです
ははッ
あの男が鳴らした
鐘の音は...
事態が大きく
動き出す合図だ
お侍さん!
妾の身柄を
隠すの
手伝ってくれ
あんな奴じゃ
何人護衛を
つけても
さらわれちまう
さらわれたところで
あのおっ母が
取引に応じるとは
思えんな?
誰も知らんが
実を言うと
妾が身籠ってるのは
俺の子だ!!!
オヤジは自分に
子種が無いことを
知らん
俺はおっ母が
漁師と浮気して
出来た子だと
こっそり
教えてくれた
たいした女だな
お前のおっ母は
そうさ!
あの刺青は
おっ母が
隠してるんだ
おっ母は妾なんて
見捨てるに
決まってる!
だから困るんだ!!
女はあの家だ
護衛の手下は
5人いる
どうしたの?
おら急げッ
千代子を
連れて来い!
よそへ移せと
オヤジが
言ってるんだよ!
は...はい
千代子ッ
どこへ
行くの?
事情はあとだぜ
顔隠せ!
ここを出るんだ
まだ何か用か?
ええっ!?
なんで.....
殺すんだよッ
馬吉一味を
潰せば
満足だろう?
おっ母をここへ呼んで
馬吉の仕業だといえ
お前のおっ母は悪党だが
悪党ほど血のつながりに弱い
私への報酬は
刺青の皮だ
おっ母から
刺青人皮を
引き出させろ
お前ら親子は
小さな賭場でチンピラ
相手してるのが
身の丈にあっている
店愛理本
日泥の賭場に
借金があるらしいな?
困るよ
日泥の妾を
匿うなんて...!!
馬吉一味の
しわざだ
手紙が
置いてあった
妾の千代子を
人質にしてるから
刺青の皮と交換
しろって...
知ったことかい
絶対に渡すもんか
千代子の
腹の中にいるのは
おっ母の孫だ
イッ
ごめんよ
おっ母!
...
第57話・水泡
店髪理本山
そのケツアゴ
ぐるっとケツまで
切り裂いて
全身ケツに
してやろうか?
大抵のニシン番屋は
大量の売上金を
保管していて
強盗から常に
狙われていますので
隠し部屋があります
日泥が持ってる
入れ墨の皮は...
多分ニシン番屋の
どこかに
隠されてるはずです
意味が
わかりません
刺青について
知ってること
全部話せ
ケツ署長
なんとか刺青の皮を
引っ張りだすために
日泥の妾を
さらおうと
思ったんですが
妾の家に
案内しろ
さらったところで
あそこは女将が
実権を握ってるので
親方が持ち出して
くれるかどうか
これは...
体誰が
仲間割れか
こいつら日泥の
手下か?
いや違う
俺たち以外の
誰かが先に妾を
さらいやがったんだ
こうしちゃ
おれん
俺達の仕業だと
勘違いして
日泥が攻めてくるかも
ねー40ウィンチェスター弾か
強引に
刺青人皮を
奪おうとすれば
あのおっ母に
やけくそで番屋に
放火でもされかねん
松前藩が
城を攻められ
火をつけたようにな
こいつらを殺した奴は
ピースメーカーか
ウィンチェスターを
持ってる
あの爺さんが持ってたな
アメリカ西部開拓期
業銃とライフルの弾薬が
共用できれば
便利なことに注目し
ピースメーカーと
同じ拳銃弾が撃てる
ライフルを発売した
ウィンチェスター社は
巨万の富を手に入れた
隠し部屋を
見つける暇など
無いでしょうね
これは
ガキの頃
喧嘩から
逃げ帰ってきたら
おっ母に
漬物石で
殴られた傷だ
刺青の皮を
手に入れたら
さっさと消えてくれ
馬吉一味と
潰し合いなんて
してくれなくていい
俺は千代子と
この宿場町を出る
親父とおっ母から
離れて
自由に生きるんだ
......?
親父から
受け継いだ賭場は
馬吉に譲る
俺は元々
争いごとが
むいてねえ
臆病者さ
刺青の皮なんて
なくなっちまえば
江尻署長は
親父とおっ母に
興味をなくすだろ
元はオヤジの
ニシン場とも
また
うまくやっていく
おっ母は
右腕だった男だ
許さない
だろうけど
知ったこっちゃ
ねえ
私たちは
おまえが
臆病者だとは
言わん
じゃああとは
うまく
やってくれよ
そんなもん
相談するまでもねえ
おとなしく交換しろ
千代子に何か
あったらどうすんだ
はっ...
状着をつける
良い機会じゃ
ないの
え?
さあ毎日
飲み食いした分
働いてもらうよ
用心枠の皆様方ッ
全面抗争だ
準備をしなッ
用心棒たちに
武器を持たせて
準備させろ
日泥が
来るかもしれん
店髪理本山
勘弁してくれよ
なんで俺が
人質の受け渡しに
立ち会わなきゃ
ならんのよッ
すべてが済んだ
あとで我々に
脅されたとでも
言えばいい
急がないと
もうすぐ日泥たちが
この店の前に
来る時間だ
なんで
うちの店の前で
受け渡しを
するんだっ
日泥親子だ
おっ母...
ちゃんと刺青の皮
持ってきたん
だろうな?
おかしな真似したら
人質が...
あんたらこそ
女の身柄を
確保したら
さっさと連れて
行くことだね
馬吉一味も
そこらに
潜んでるはずだ
私が撃つ銃声を
合図に
うちの用心棒が
一斉に出てくる
うるさいわ
わかってるよ
グズグズしてたら
ドンパチ始まって
巻き込まれるよ
店髪理士!
来た...
千代子!
山本さん
いつから
馬吉の子分に
なったんだい
いやこれには
事情があって
やっぱり
日泥の手下達が
集まってる
らしいですよ
馬吉親分
勘弁して下さいよ
そっちのものを
確認しないと
おっ母
早く
渡しちまえ
さっさと人間を
こっちに寄こしなよ
よよよし
行くぞお前らッ
確かめな
おっ母に
合図は
させねえ
殺し合いは
終わりだ
これで全部
丸く収まる
千代子ッ
お爺ちゃんが
撃たれたッ
口紅
意味無いッ
やっぱ
ジジイの
変装だと
思ったわ
刺青を受け取ったら
そのまま
馬で逃走するはずが
...全部読まれたか
あんたッ
60円受け取って
おいて
裏切ったのかい
触るなッ
あいいぃいいッ
狙撃
される
ぞッ!!
台無しだッ
こんなはずじゃ
なかったのにッ!!!
建物の影に
隠れろ
馬吉
床屋の前に
落ちてるから
さっさと
拾いにいけッ
さっきの銃声は
女将の合図だよな?
行くか?
オレ
降りるわ
え?
ちょっと待て
ほんとに?
はッ
床屋の前まで
前進しろッ
退却する者は
斬り捨てる!!
一幕末のバラ餓鬼
尾平
孤高の山猫
とは
第58話・茨戸の烏合
茨戸宿場町
全面抗争
勢力図
ニシン番屋
時間がかかり
...
日泥の手下めっ!!
白花のつ約30名
日泥親子
馬吉一味
約30キ
ケツァゴギよ
尾形百之助は...
自刃した第七師団の
師団長である花沢中将が
妾に生ませた子供
花沢中将の
父上も軍人...
百之助は
優秀な軍人の
血統だ
父を自刃に
追い込んだ
政府に復讐するため
私の下に
ついていると
思っていたが
元から野心の強い男で
いまいち
腹の底が読めない
わかっているのは
兵士として卓出で
敵に回すと非常に
厄介だということ...
うんうん
でも尾形って
イヤな奴だよね~
洋平も
嫌いだよね?
ぴぴいッ
いけいけ
床屋の前だッ
馬吉一味だ
撃て撃て
あぐうッ
まあ...
博打と
ハッタリで
生きてきた
ヤクサなんぞが
まともに
戦えるわけ
ないか
オイッ
前線のバカどもに
伝えろ!!
通りを締めに
根断するな!!
敵の銃撃に身体を
晒す時間が
長くなる
連載物の間を
最短部離で
移動しながら
前へ進め!!
うあッ
へいっ
あの火の見やぐらから
撃ってきてる!!!
かなりの距離だ
頭を出すな
撃たれるぞ
>日泥
小銃(ライフル)を
持ってるものは?
いません!
拳銃か
せいぜい
散弾銃です
出来るだけ
近づいて
一斉に
撃ちまくる
挙銃や散弾銃の
「命中すれば殺傷できる
確率が高い距離」は
50メートル以内であり、
土方のウィンチェスター
ではSOメートルであるが
これもあくまで
命中すればの話である
やぐらにいる奴が
一番厄介だが
こちらの銃では
遠すぎて倒せん
あんな遠くから
撃たれるんじゃ
迂闊に進めませんよ
きゃあ
ああッ
こっちだ
何だあんたら
入ってこないで
くれッ!!
民家の中を通って
前進するよう
ほかの選中にも
伝えろ!!!
はいっ
うわあ
出て行けッ
永倉が
お腹に入れてた
何か
おっと
誰でもいいから
さっさと
取りに行けッ
うわッ
ダタタタッ
そこで
やった
ついに
手に入れた
ははあっ
ギャッ
江尻署長
馬吉一味を
緊迫しながら
さらに前進ッ
火の見やぐらに
近づいて
狙撃者を倒す
3班に分かれ
お互い
距離をとれッ
狙いが
つけにくくなる
包囲するように
やぐらを攻めろ
いたぞッ
日泥の用心棒だ
撃て撃てッ
え油普寺
何人いた?
わかりませんッ
手鏡が
ありました
援護しろ
なに?
命中させ
なくてもいい
周囲にバラけて
撃つことで敵は
防御態勢に入る
敵を射撃にて拘束
率制し続けることで
その隙に
味方を移動させる
基本戦術だ
先に移動した者は
こんどは
後の者が移動する間
制圧射撃をする
それを交互に
繰り返し
前進する
撃てッ
!!!
後ろ続けッ
爺さんは?
わからん
え?
え?
制圧射撃を行い
迂回して側背からの
技刀斬込による突入は
新撰組が好んだ
戦法であった
うおおッ
すげえ...
妙だな...
がめついと噂の
日泥女将が
あの刺青人皮に
執着してない
!?
撃ち落として
やれッ
クソ...いつの間にか
こんなに
接近されていたか
側面からも...
包囲する気か
逃げ時を
過ぎていた
!!
やったぞッ
やぐらの男を
倒した!!
さわるなぁ!!
そいつは
俺のもんだぜ
貴様ら
勝負する気か?
一度
この永倉新八に
火をつけたら
全員の返り血を
浴びんと
鎮火せんぞ?
黄金を狙うならず者の群れ〜〜〜
資金を払っているので、無法の町、茨戸を血に染める
対するは必殺の用心棒土方歳三
湊絶の歴糾決出
第59話
雪原の用心棒
あッ!!
ゴボゴボ
うはあッ
ごぶッ
ひいい
馬吉の
用心棒たちが
逃げていく
喧嘩が終わった...
火事だ
オイあれ...
うちの番屋の
あたり
じゃないか?
店髪理本山
え!?
おっ母...!
やっぱり
あの女将
食わせものですね
人の情を
持ち合わせて
いない
燃えてんのは
うちの物置だ
さっきのは偽物かッ
なんて非道い母親だ...!!!
バレたら
どうなってたか
わからないのにッ
じきに燃え移る
かもしれないッ
金目の物を
運び出しなッ
あたしは
刺青の皮を......
ええ?
自分の孫と
刺青の皮なんかを
大秤にかけたのかッ
オイ
いまの
どういう
恐味だ?
千代子の腰にいる
赤ん坊の父親は
あんたじゃなくて
新平のさ
なぜなら
あんたには
子種が
ないんだよ
自分の孫?
わかったら
さっさと
番屋の中の物
運び出しな
むかし
あんたが
出したもん
こっそり医者に
見せたんだ
おっ母!!
おっ母
どこいった?
こんなところに
あったのか
あたしの
父親が建てた
番屋だから
知ってるのは
あたしだけよ
ひ~~ッ!!
小樽に現存する
鍼番屋の隠し部屋も
押入の奥に扉があり、
「どんでん返し」の
からくりに
なっていたという
おっ母...
もうそんなもん
捨てちまえ
金塊の暗号なんて
ほんとかどうか
わからんものの
ために
何人死んだか...
あんた
実の父親に
そっくり
だよ
野心の
かけらも
ない
おまえの
父親は
いまも
どこかで
モッコでも
背負ってる
だろうよ
はああ.....
オヤ...オヤジッ
もういい
もう充分だろっ
誰がオヤジだ
この野郎...
す〜と俺を騙して
やがったくせに
テメエの頭も
「こまざらい」で
詳しくまねに
混ぜて出荷して
やろうか?
どおりで
使えねえ
野郎だと
思ったぜ
血がつながって
ないと分かって
ホッとしたわ
うるせえッ
あんただって
モッコ背負いだって
したことねえ
婿養子のくせに!!
カネに困ったら
俺んとこに来いッ
モッコ背負いを
やらせてやるぜ!!
こんなチンケな
番屋より
もっともっこでかい
御殿を建てるんだ
いまにみてろッ
俺はどこかよそへいって
自分の力で
一から
成り上がってやる!!
テメェみたいな
意気地の無い奴が
一番むかつくんだ
親殺しってのは...
巣立ちのための
通過依礼だぜ
この記事では、ストレーニングの
それでも、これからも
そういうことで、
これからは、これまでの
待ってろ
はいッッ
...
どんなもんだい
ヤレヤレ...
番屋に放火して
女将に
出させる方法は
イチかバチかで
考えてはいた
ただ
ひとつ狂えば
刺青人皮が
燃えてしまう
危険な
方法だからな
馬じゃなく
私の頭を
撃ちぬくことも
出来たはずだ...
なにが狙いだ?
茨戸まで来たのは
刺古のECを
偶然耳にしたから
なんだがね
床屋の前で
あんたらを見て
すぐにわかった
俺は情報将校である
鶴見中尉の下で
動いていたから
よく知ってるぜ
土方歳三さん
腕の立つ
用心棒は
いらねえかい
新平ちゃん
番屋が
燃えてるよ
いいんだよ
これで
店援理本10
行っちまう
のかい?
悪いやつはみんな
いなくなって
せっかく
茨戸の宿場町も
静かになるって
いうのに
さあ行くぜ
千代子
山本のオヤジも
達者でな
ああ...
知らない土地へ行って
知らない人達に会えば
全部やり直せる
あばよ!
お待たせーッ
長かったな
杉元
オソマ
出たか?
え?
ウンコじゃ
ねーよ
嘘つけ
野菜だろ?
オシッコ
してくるって
言っておいて
野菜したろ
絶対
オソマした
ちょっと
見てくる
なんで!?
やめてぇ〜?
しつこいな!!
違うって
言ってんだろ!!
ニルデンカムイの(完
【アイヌ語監修】
中川裕
【収材協力】
北海道アイヌ協会
博物館輸縄走監緑
小様市総合博物館
北原茨郎太モコットゥナシ
後藤一信
【写真提供】
門間敬行
松田嵩籠
【アイス文化関係参考文献】
「アイヌ語絵入り辞典11月里高央・横山学生
「アイスの民具」喧野茂
「萱野茂のアイヌ語辞典!堂野浅
「アイヌの民具実態国集」武蔵野美術大学・生活文化研究会
「アイヌ式エコロジ・一生活・治療エカシに学ぶ、白熱の知恵」さとうち歴
「アイヌ神語集!知里幸恵
「アイヌ民族の軌跡j浪川飽渚
「先住民アイヌ民族(5月曜大岡)Jムック
「シラオイコタン木下清蔵遺作写真集」
「アイヌの衣服文化」アイヌ民炭博物館
「アイヌの四季日中良智子〈銀治明香
「アイス植物誌」福岡イト子、佐藤秀子
「アイヌの民俗」早川翔
「クスクップオルシベリ砂沢クラ
「聞き書アイヌの食事」採中美枝藤村久和村木美幸堀井朝子古原線弘
「ニューエクスプレスアイヌ語J中川裕
「アイヌ語千歳方言辞典J中川裕
「カムイユカラでアイス語をお小田君、中華「中本ムツ子
「語り合うことばの力カムイたちと生きる世界19月経
「コタン生物記(1)樹木雑草篇J更耕源藏更科光
「コタン生物記(2)野郎・海賊魚族篇j更科源藏、更科光
「コタン生物記(39時点・水島昆虫篇]吏科源藏_更科光
「サルウンクル物語!!!上男治
「エカシとフチを訪ねてJIL上男治
「アイヌ民族誌」アイヌ文化保存対策協議会
イヌ衣服調査報告問いアイヌ女性が伝承する衣文化_記海道文化味保
「アイヌの衣装!岡村吉右南門
「アイヌの文様!!四辻-助編写真水谷積男
おまけ
鶴見中尉殿
それは
なんという
曲ですか?
ベートーヴェンの
「熱情」だ
2016
倒れし兵士、抱き起こし
耳に口あて名を呼べば♪
ラッパ節
にっこり笑ふて目に涙
高蔵唱ふも口の内♪
トコトットツト♪
いい
ストライバート
担編集・
大熊ハ甲
overdeslgnt
hokoshisuendgo
YJC
DIGITAL
5月25日は、2016年10月20日に
6巻
デジタルカラー版
ゴールデンカムイ
野田サトル
◎野田サトル2016.2021
初版発行
「みんなデジタル版発行-202」年
2016年
発行所・集英社・
スーパー...ベース・http://www.stuesshara.co.
この作品は、著者カラー原画にカラ、ギャカーの原画をもとに
集英社でデジタル彩色を行った特別編集版です。
本作品の内容あるいはデータを、全部・普段にかかわらず
無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載
を含む)することは、法律で禁じられています。また、個人
筋肉な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなど
の著作権保護技術を解除して行うことはできません。