樫木祐人

ハクメイとミコチ...!!ちゃん

Tiny...

いいじゃいけれど...!!?

いや...いやいやinthe、Woods

by

...TakutoTKachile

ICAMAOKashiki

ハクメイ.ミコチ。

Tinyliddelieinthewoods

byTakutoKashile

樫木祐人

第38話

第3話旅人の装い

第37話

第37話「目の音。

第36話

第26話、薔薇とハサミー

第3話

第5話、水着。一日、

足下の歩き方、作品集のしー製作者・ミコチ・

足下の歩き方、屋上投網師

...

足下の歩き方、「我楽会の花」」

○水泳。先生」

足下の歩き方、アラビ海水浴場、

..

○雨上がり。筏

第3話

第3話「司書の苦労

第40話

姉弟:仕事

第41話

第1話夜更けのバース

第42話

第2話師匠と煉瓦・

...

足下の歩き方、黒の魅力

足下の歩き方、新発売!!抹茶カヌレ

足下の歩き方、いかさまハルツ

足下の歩き方、師匠の師匠

第3話

第5話水着の一日、

○雨上がり。筏

あー

やっと

晴れた!

お日様が

まぶしい

早くご飯

食べに行こう

腹が減って

死にそうだ...

豪雨で3日間

家の中に

閉じ込められて

食料が

底をついて

昨日なんか

塩と水しか

口に入れて

ないからな

何食べたい?

まずは

米だな

それに

揚げ物と

具沢山の

味噌汁と...

川魚.....

.....道が

水没してるね

これは

行くぞ

ミコチ

ああ...

水が引くまで

耐えるしか...

ハクメイ

泳げない

じゃない

枝を集めるぞ

手伝えミコチ!

そんなに

もたん

飯を食いに

水上を

行く!

ええ?

本当に

これで

行くの?

もし転覆でも

したら...

ミコチ

飢えて

死ぬか

おう

飯へ向かって

進んで死ぬか!

どっちにしろ

死ぬのは嫌

そっち

持ってくれ

大丈夫

そうだな

意外と

沈まない

もんねぇ

街に

向かうの?

道中に起伏が

あるからな

筏を

運ばないと

いけないだろ

そっか

それなら

どこに?

あるじゃ

ないか

いや

ああ

3日も客足が

遠のいてたんだ

平坦な道で

行ける飯屋

呑戸屋!

その通り

私らの食う分

くらいあるだろ

なるほど

なんだ

あれ

なんか

賑わってるぞ

ハクメイさんに

ミコチさん!

久し振りー

いつぞやの

ネズミじゃ

ないか

何して

るの?

商売だよ

商売

流された

果物や

木の実を

抜け目

ないな

買う?

あと1個だよ

呑戸屋の

ふたりも商売

やってんのかな

取って

売ってんの

飯屋に

向かうの?

賢いと

おっしゃい

買う!

私らも

ついて行くよ

食材使い

切っちゃった

かもね

自分達の

食べる分も

売っちゃった

これには

乗れんぞ

ああ

泳ぐから

平気

押すよー

おお

なんかあっちに

屋台出てるよ

屋台?

茶漬け!

茶漬けだよ

こりゃ

楽だ

酒は

こっちー

田楽

あるよー

これは...

呑戸屋に

行く意味が

.....

はい

お待ち!

大豆の

甘辛揚げね

みんな

逞しいなあ

草餅あったよ

草餅草餅!

なんか

楽しくなって

きた

そんなに草餅

好きなの?

ざっと見た所

保存食を扱う

屋台が大半

生鮮料理が

狙い目ね

屋台を

やる気か?

いや

呑戸屋に

着いたら教えて

あげようかと

さすがに食材が

ないんじゃないか

そっか

この先に流れの

複雑な所が

あってね

ん?

筏だと

危ないから

避けるつもり

だったんだけど

そこに

行けば

流れて

溜まった

新鮮な

野菜

行って!

あるよ

本気

か!?

いいよー

近付いたら絶対

転覆するぞ...

手繰り

寄せる!

この重り付き

ロープ

筏しっかり

押さえててね

上手く絡むと

いいんだけど

任せといて

ふっ!

おわっ!?

筏にロープ

引っかかってる!

落ちっ

落ちるっ

引っくり

返るよこれ

ネズミが

押さえてるんじゃ

ないのか!?

浮き輪

しっかり持って!

やってんだ!

ネズミー!!

向こうにも

あったよ

うきわ

大漁

筏降りると

危ないよ?

いや...

思ったより

流れ弱いね...

たまには

こういう休日も

いいっスね

後の掃除の事を

考えると

憂鬱だけどな

おーどーいやい

呑戸屋ー!

食わせて

くれー!

えっ

食材持って

来たよ!

今日は

休みだ

何やってんだ

お前ら!?

魚も

あるぞ

食いたきゃ

てめえらで

勝手に作れ

えー

□水泳?先生

分かった

その間お前らは

水の上に

足場を組め

食う場所が

ねえからな

足場の

材料は?

枝とか山ほど

落ちてんだろ

飯は私が

作ってやる

横に並んで

食えばいいんじゃ

ないか?

縁側

みたいに

泳いで

集めろ

じゃあ私ら

店の裏側

探すね

あっ

どうした?

屋根が

傷むだろうが

早くしねえと

日が暮れるぞ

待っ.....

でも

その...

お前足場とか

組むの得意だろ

腹でも

痛てぇのか?

何を

渋ってんだ?

......

いや...

実は

泳げない...

やめろよ

その複雑な顔

なんだ

少しもか!

悪かねえよ

少しもだよ

悪いか!

ちょっと

意外っスね

よしハクメイ

ミマリに

泳ぎ方を

習うといい

ミマリは

ガキの頃から

泳ぎが上手いんだ

アメンボより

早えぇ

えっ!?

いい機会だと

思うぜ?

ミマリ先生

お願い

します

ハクメイ

がんばれー

がんばる

いいスけど

先生は

やめて下さいよ

じゃあ

潜る練習から

やってみますか

潜る.....

顔を浸けるのは

平気っスか?

浸けたまま

ゆっくり息を

吐くんス

やって

みましょう

平気っス

ゆっくり

息を吐く...

ハクメイ

さん!

もう

いいから!

ブハァ

ゼー

どうだっ

一旦

顔上げて!

ゴホッ

水飲んじゃい

ました?

できて

たか?

全然っス

騙した

のか?

ああ...

息を吐くために

口を開くだろ?

しこたま

そしたら水が

入るだろ?

落ち着いて

下さい

まずは水に

慣れる所

からっスね

浮いて

みましょう

また騙し...

精神面

からか

一理ある

息を吸って

浮き輪

なしで

いけると

思ったら手を

放して下さい

騙してないっスよ

さっきも今も!

力を抜いて

あお向けに

寝るような

感じっス

難しいな

......

息を

吸ってぇ

力を

抜いて...

寝るよう

に...

どういう

事だ!?

浮き輪なしは

早かったっスね

ゼハー

浮き輪したまま

泳いでみますか

力み過ぎ

っス!

そうスね

こんな感じで

軽く

バタ足を

教えるんで一旦

上がりましょう

足を交互に

動かすんス

最初は横に

ならず

浮き輪で縦に

浮かんだまま

やりましょう

足を

交互に

うっす

でっ

できてるん

じゃないか?

軽く..

...おっ

・ミマリ

上手いっス!

泳げてるっスよ

ハクメイさん!

泳げてる!

はい?

泳げてるって

実感が一切

ないんだが

......

どうですか

疲れました?

疲れました

陸の上って

いいよな

息が

吸えるし

耳の中に

水が入る事も

ないし

水の中にいる

ってだけで

昔から水

苦手なんスか?

そう...

スね.....

怖くて力が

入るんだよ

うん

苦手

やっぱり

泳げると

いや

どうっス

かね...

えっ

無理して

泳げるように

なったとしても

楽しいん

だろうか

泳げなくても

浮き輪があれば

大丈夫っス!

先生!?

多分楽しくは

ないっスよ

元も子も

ないな...

あっ

いたいた

おーい

足場作り

苦戦してんの

どうした?

ちょっと

手伝ってよ

ミコチー

ハクメイ!

手伝いに

来たぞ

泳げるように

なったの?

どこで苦戦

してるんだ?

それはそうですね

枠の横木

ふむ...

そう

見えるか?

上手く

縛れなくて

......

ミコチ

横木は

縛らなくて

いい

柱のほうはもっと

きつく縛らないと

ロープ

貸して

はい

そう

なの!?

他の場所も

締めて

あとは床板を

直接置いて

いこう

いい木材だな

これ

随分慣れた

みたいね

なるほど...

う...

水の中

ネズミども

どこで拾って

来たんだか

まあ...

でも練習は

ここまでで

いいかな...

疲れた

浮き輪で

進めるように

なったし

すいま

せーん!

充分...

今飛び込んでも

大丈夫っスか?

やめるの?

大丈夫!

軒下に

避けとくぞー

よっ

わっ

ハクメイ

さん!

あっちに

朴の木

ありましたよね?

姉さんが

朴葉を取って

来いって

うん

気をつけて

ひと泳ぎ

行ってくるっス

あぁ

確か

...行って

らっしゃい

聞いちゃ

いないな

むぅ

ハクメイ

足場

作ろう

早く完成

させて

やっぱり

楽しそう

だったな...

.......

練習再開

しましょ

そうだな

せめて

ゆっくり息を

吐くところまで

やりたいしな

えっ

何それ

とにかく

浮かぶ練習を

しよう

そもそも

なんで力が

入るの?

溺れるのを

想像するから

だろうな

怖くて力が

入るって

言ってたけど

順序が

逆っスね

それなら

簡単

なんでだろう

別の事を

考えれば

いいだけよ

屋根の造りを

観察したり

泳げるように

なったら

どこ行こうかとかね

なるほど

夕食の献立を

想像したり

溺れたら

溺れたで

ふたりで

助けるから

安心して

下さい!

ふうっ

シナト

なんだ

あの顔

あぁ

水の音が

気持ち

悪いな

気持ち

良さそうだね

博打でケチな

勝ち方した時

みたいな...

もうすぐ

ご飯できるって

遊んでんの?

泳げるように

なったら

気持ち良か

ないよ

これでも練習

してるんだよ

密漁だと

思われるかも

腹減ったな

ミコチと一緒に

アラビの海でも

行ってみるか

あそこ泳ぐ所

あんのか...?

ハクメイ

さーん

バタ足

バタ足

んおっ

こっ

ガボッ

背泳ぎは

できるように

なったのか?

おう!

バッチリ!

5回に1回

くらいしか

溺れないぞ

あの

ハクメイ

さん

楽しかった

っスか?

助け疲れた

わよ...

よく

分からん

ふぁい

そう

スか.....

だってまだ

潜れないし

泳ぐの

帰ったら

風呂で練習

するよ

ミマリみたいな

飛び込みも

できないんだぞ

今日は

ありがとうな

また頼むよ

先生

いつでも

いいっスよ

姉さんも

お風呂で

練習っスね

息継ぎ

おい

シナト...

その

いいよな

背泳ぎ

なんだよ

その顔!

あれだ

そうだな

第35話「おわり

●コラム●「足下の歩」き方、アラピ海水浴場

港町アラビには指定の海水浴場が存在しているが、利用者は少

ない。潮汐の千満差が小さく、波も穏やかなので海水浴には適し

うため、管理らしい管理は為されないままになっている。

っているのだが、地元民たちは泳ぎだければどこででも泳いでしまう

また、市場に入りきらないほどに水揚げ量が多い時には、海産

物の選別や販売の場として利用される事もある

「なんかこの辺。やけに磯臭いなぁ」

「泳ぐって感じでもないね...」

そうだね」

・粕汁でも食いに行くか」

第6話

なんで、香薇とハサミ、

ほい

終わり

ハクメイは

ほんと毛量が

多いねえ

随分伸びてた

もんねえ

ありがとう

さっぱりした

視界が

明るい!

あれ

この人

知ってる

今マキナタに

来てますよね

役者の

カーネリアン

だよ

ジャダさん

ファンなん

ですか

断じて

違うよ

彼とは

顔見知りでね

会いたく

ないんだ

見かけたら

追い払ってね

お茶でも

入れようか

手配書代わり

ですか

裏で水くんで

くるね

手伝います

ごめん

下さい!

なるほど

あんた

カーネリアン

か!?

うおっ!?

ジャダらしい

店構えだ

髪を切って

ほしいんだ

ジャダは

どこだい?

いかにも

はじめ

まして

えぇっと...

あの帽子は

まさしく

やはり

ジャダの店だ!

今どこに

いるんだい!?

あっ!

...出かけて

るんじゃ

ないかな

私も来た

ばっかりで...

我らが

故郷の物!

そうか

仕方

ないな

俺は表で

寝てるから

カラ

帰ってきたら

知らせておくれ!

悪い

ありゃ

追い払えん

うん

全部

聞こえてた

昔からやけに

絡んできてね

ハイお茶

すっごい苦手

なんだよね

どうしよう

別人のフリして

切るとか

絶対

バレるよぉ

髪切るまで

帰りそうに

ないし...

いっそ

1週間ほど

旅に出よう

かな...

そんなに

......

ジャダさん

髪切る時の

クロス

向こうに干して

ありましたよね

うん

あれ1枚

潰しちゃっても

いいですか

いいけど...

ハクメイは

さっき切った

髪の毛を編んで

ああ

了解

おーい

カーネリアン

起きろー

んん

ジャダ

かい!?

違う

この人は

弟子の

...

ジェダ

むん!?

なぜ口元を

隠しているん

だい?

風邪だ

風邪

声がほとんど

出せないから

「師匠は今日

帰りません」

「急ぎでしたら

私が」

私が代わりに

喋るぞ

......

なんと!

「代わりに

切りましょうか」

ふむ

よし

頼もう

ジャダの

弟子なら

安心だ!

「お任せ

下さい」

えーと

「どんな

感じで?」

それじゃあ

うむ

今公演で

俺の演っている

役が

少しキザだが

名家の

御曹司という

設定でね

派手過ぎず

上品に

美しさと

逞しさを

兼ね備えた

いい感じに

してくれ!

モヒカンで

いいかな

だめなんじゃ

ないか?

その頭で

御曹司を

演ってたのか

カチャ

無理矢理

固めて

だが風の噂で

カツラの中に

押し込んでな

ジャダが店を

開いたと聞いてな

カツラ

浮きそうだな

ああ

窮屈

だった...

マキナタを

訪れる日まで

「弟子で

すみません」

って

切らずに我慢

していたのさ!

気に

するな!

しかしジャダが

弟子を取るとは

なあ

ジャダとはいつ

知り合ったんだ

......

美容学校の

同期であり

意外だ!

心の友さ!

ふむふむ

その頃の

話をもっと

詳しく!

私も

気になる

俺は不真面目

だったが

ジャダは真面目で

片時もハサミを

手放さなかったな

成績は

とても優秀

いつも

ひとりで黙々と

練習していた

おぉい

ジャダ!

今から呑みに

行かない

かい!?

クラスで

模擬店を

やるんだが

やめとく

美について

語り合おう!!

頑張ってね

めんどい

彼女と話を

してみた

かったが

一度もまともに

口をきいては

もらえなかったよ

それって

ただの

同級生じゃ

心の友

だよ!

それが今は

こうやって

店を開き

恥ずかしがり屋

だっただけさ!

友と弟子に

囲まれている

俺はうれ

嬉しい!

えっと

それ

言うのか

「師匠は」

一恥ずかしかったん

じゃなくて」

あぁ

だろうな!

「うっとうし

かったと言って

ました」

しかし嫌いだとは

言われていない!

よかった!

「顔のそばやるから

動くな」って

ジェダ

おさげが

片方

気のせいだ!

なくなっては

いないかい?

む?

いや

しかし...

疲れてるん

でしょう

振り

向くな!

お茶

どうぞ

ありが

とう

そういえば

なぜ頭巾を

取らないんだ?

風邪とは

関係ない

だろう

カーネリアン

さん!

好きで

身につけて

いる物を

あまり詮索

するのは...

確かに!

すまな

かった!

頭巾は

オシャレ

だものな!

もう

聞かない!

...

つい不躾な

振るまいを

してしまった

「怒って

ない」ってさ

許してくれ

ジェダ

そうか.....

俺はどうにも

雑なようでね

でも

学生の頃に

なんで?

髪を切って

くれとは一度も

頼めなかったよ

彼女が練習

しているさまを

見ていると

ジャダが

うっとうしく

感じるのも

納得だ

なんで

だろうな

幸い俺の髪を

切りたい生徒は

山ほどいたしね!

友が気安く

頼む事では

ないと

思ったんだ

今なら

頼めるん

ですか?

客としても

友としても

頼めるさ

師匠が

言ってたよ

髪の綺麗な

同級生がいて

だから

来たんだ

そうか

しかし君は

名前もそうだが

声まで似ているな!

一度切って

みたかったって

それが俺だと

いいな!

.....

うむ

ますます

男前だ!

「お気に

召したようで

何より」

素晴らしい!

どうだい

本当におそうし

御曹司

みたいだ!

そうだな

皆で公演を

観に来て

おくれ!

これ

招待券!

それと

渡しそびれて

いた

おお

ありがとう!

これを

......

薔薇?

師匠に

渡しとくね

.....

棘を

取らないのが

俺のこだわりさ!

へ?

いいや

それは

君への

贈り物だよ!

相変わらず

鮮やかな

手さばきだった

本当に弟子を

取ってもいいん

じゃないか?

また

会おう

ジェダ!

公演

観に来て

おくれよ!

バレてた

みたいだな

ぜっ

たい

行かない

第36話「おわり

●コラム●「足下の歩き方『我楽多の花』

お客様・ルクレン高森金曜日、音楽・フナリミゲレノリ・イスズバーユエン学園

と思って声掛けませんでしたけど」

「...ううう」

「変装してましたね、すぐ気付きましたよ。ひとりで見たいのか

「いたじゃないか、入り口近くに」

「.....へぇ」

「...ちょっと待ってハクメイ、私も観に行ったみたいに話すね

髪は地毛だったな。あれジャダのカットそのままだよな」

ミに裏切られる所なんてか堪らなかったよね!」

ミコチ泣いてなかったか?」

「感動したもん。御曹司が初めてて剣を取る時とか、親友のカタバ

「......そうなの?」

「さすが役者だ、舞台の上だと別人みたいだったなぁ。

「カーネリアンさんの公演、良かったですね、ジャダさん!!

マスター

この辺に

旨い店ある?

第37話

そりゃウチ

以外でかい?

びっ...

くりしたあ

爆発か!?

気にする

事ぁないよ

気に

するわよ

本当は

余所者にゃ

秘密なんだが

大丈夫

大丈夫

なんの音

なんだ?

あんたらなら

教えちまっても

いいか

貝焼きの

音?

ああ

昨日陸揚げ

だったからねえ

なんで

貝焼きが

秘密なのよ

この街では

炉端でも

開けたやつを

焼いてるだろぉ

そういや

そうだな

昔はじけた

貝で建物が

壊れた事が

あってね

口の閉じた貝は

焼けないからさ

...ま向きはね

なるほど

どこで

やってる?

それ以来

禁止に

なったのさぁ

アラビ

積み木市場の

てっぺん

市場に出さない

一番上等なやつを

屋上広場さあ

よし

行こう!

道順は?

口で

説明するには

複雑すぎる

地元の連中が

こっそり

食ってんだよ

案内して

くれれば

いいのに

あー

とにかく上へ

登ってみなよ

半月前に

あたってねえ

第57話目の音

おっ

あの階段から

上がれそうだ

ねえ

ちょいと

おふたりさん

どこ行くの

もしかして

屋上の....?

じゃあ

その階段じゃ

だめだよ

それです

途中で

塞がれてる

この辺りは

観光客の目に

付きやすいからね

そこの洗濯屋の

裏手に階段が

あるよ

どこから登れば

いいんですか?

洗濯屋の

裏ですね

どうも

下見るなよ

ミコチ

上見てても

怖いんだけど

プハッ

屋上

着いたか?

まだ

空も

見えないよ

あと

階段もない

扉ばっかり

だな...

失礼

しました

まあ

誰かしら

住んでるよな

すみません

どこから

上がれるん

だろう

上に上がる

階段って......

ん?

貝?

新顔は

珍しいね

民家だった

けど...

さっきのドアで

合ってるよ

気にしなくて

いいよ

.....お邪魔

しますー

貝だろ

頑張れよ

おー

はあ

あっ

すいません

お食事中に

貝でしょ?

屋上行くなら

この先の

醤油屋ん中

アラビっ子は

そんな事

気にしねぇ

抜けてきゃ

いいぞ

はい

お邪魔

しました

すごいな

アラビっ子

醤油屋

醤油屋...

うん

あっ

あれかな

閉まってるな

どう

しようか

別の道

探す?

ここは

アラビっ子を

見習おう

ごめん

くださーい

いや

うるせぇ!

バンバン

やんなくても

聞こえてんだ

貝か!?

こっちだ

開けるから

待ってろ!

はいっ

ついて来い!

あれ

あの

醤油...

もしかして

紅玉さん!?

アラビで一番

歴史の長い

何だそれ

すごく美味しい

醤油屋さんよ

そんなに

大層なモンじゃ

ねえよ

地獄耳!

狭えから

気ぃつけろ!

おぉ.....

ほら

ここだ

こいつを

くれてやる

ウチの醤油と

ポン酢だ

貝にゃ

これだ!

わっ

ありがとう

ございます!

アラビっ子にも

色々な人が

いるねえ

しかし腹が

減ったな

馴染んできた

気がする

屋上が

近いんじゃ

ない?

醤油

なめる?

貝の音!

光が

漏れてる!

空だ!

こんな所にも

店があるんだな

貝に合う

焼酎

あるよー

あぁ

おっ

誰が買いに

来るんだろ

そういう

あの小屋の

裏から屋上に

行けそうだな

はい!

貝焼き

ですかい

今日は

でけぇ牡蠣

入ってますぜ

ありゃ

おふたり

初めてで?

はい

「ん」?

もしかして

皆さん

そりゃどうも

失礼しやした

どうぞ

奥へ

手土産とか

持って来るん

ですか?

この匂い

決まりじゃ

ないんすけど

俺がここの

掃除や管理を

やってるもんで

通る人らが

差し入れして

くれるように

なってたんすよ

ジャスミンの

煙草か?

はい

切らして

ますけど

ちょっと

待っててくれ

さっき

あったよな

ジャスミン

大ひとつね

ほい!

手土産って

言うと

なんだけど

こっち

こっち

貝焼き

楽しんできて

下さいね

ども!

えっ

わざわざ

すんません

バンッ

おうっ

ボンッ

2番ハマグリ

飛びそうだぞ

ぶつかん

なよー!

投網班!

そろそろだ

あいつは

活きがいいぞ

ふんばれ

おら誰か

食いたい奴

旨い

ヒオウギ

乗っけてー

牡蠣の汁に

そなえろぉ

下から

荒走りが

届いたぜ

俺の上着を

踏むんじゃ

ねえっ

ハマグリ

いけるぞ!

誰か

食うか

ハマグリ

食いたい!

牡蠣も!

おぉ

座れ座れ

うおっ

汁が首にっ

紅玉の特級

じゃねえか

ちょっと

分けてくれ

あれ

焦げてるぞ!

よし俺が

食う!

うわアサリ

おいしい

じゃあお酒

少し分けて!

私も投網

やりたい!

ギャー

おおっ

今の派手に

飛んだなあ

バカ言うな

危ねえぞ

37話おわり

●ラフムの「足下の歩き方」屋上技術師

アラビの隠れた名物「屋上耳焼き会」には数々の決まりがある。

見の者は手土産を持参する、詳しい場所を公言してはならない、

開催には2日以上、日を空けなければならない、あたっても目に

責任、等々。

そんな中で特に目を引くのが屋上投稿前がふたり以上参加し

なければならない」という決まり。屋上投網師とは、弾けた貝を

取り押さえる技術を持った者の事である。

大型の貝の爆発は非常に危険であり、過去には直撃した蛙が階

下へ弾き飛ばされる事件も発生した。しかし命を賭してでも旨い

貝を食いたいアラピっ子たちは、一見を取り押さえる技」を生み出し

した。貝が弾ける前兆を把握し、鋼糸入りの網を投げて多人数で

取り押さえるーー単純なようだが慣れと判断力、筋力、瞬発力を

要する高度な技術であり、師弟制度によって受け継がれている。

ちなみにこの屋上投箱師は職業ではなく、賃金は発生しない。

その日、一番美入りが良く、最も味・香りの優れた貝を食べる権

利のみが彼らを突き動かす。あくまでも食道楽たちによる、食道

楽たちのための技術なのである。

第3話

無論旅人の装い

青のサテンに

シャンブレー生地

別珍にリネンに

花のレース

買い忘れは

ないかな

何作るか

決まってないん

だから

本当にこんなに

使うのか?

足りない

くらいよ

すまん

前が

見えない

あっ

古着屋の

店長さん

うっ

大丈夫

か?

あぁ

大丈夫.....

おっ

久しぶりー

この生地の

量は...

もしかして

コンテスト

出んの?

嬉しいねえ

当然

優勝狙いっしょ?

うんハクメイは

モデル

いやぁ

参加賞で

充分よ

俺主催組合に

入ってんだ

あわよくば

優勝賞品の

ヒロムタ綿

そうだ

食器セット

店にあるよ

見に来る?

ふふふ

過去の

作品資料

持ってない?

コンテストに

出す服なんて

作った事なくて

あぁ

やった!

助かるわ!

これは

ユエン地方で

開催された時に

優勝した服

歌と踊りの

国らしい

華やかさだろ

こっちは

ハルハン地方だ

宝石と

学問の街

そしてこれが

ナヤフジ地方

煌びやかだけど

すごい重かった

らしいぜ

伝統的意匠で

ひとりびとり

差し色が違うんだよね

どうよ

むぅ......

自信なく

なってきた

開催地の

特色を

生かす...

見せるための

デザイン?

あんま深く

考えなくて

いいよ

玄人・素人

ごちゃ混ぜの

コンテストだし

ハクメイ

帰ろう!

マキナタ

らしい服...

がんばれ

よー

ありがとう

参考になった

デザイン画

描きたい

おう

ハクメイ

いやもう

分からん

これで

30枚目だぞ

どれも

よく見える

少し休もう

茶を入れる

これは

どうかな

普通の服を

作るのと

うぅう

そんなに違う

もんなのか?

うー

違ったねぇ

どれでもいい

はずはないのに

よし

分かった

どれでもいい

気がしてくるん

だよねえ...

何が

分かった?

家にある服

何着か

着てみよう

.....

そのうち

閃くかも

しれんぞ

閃く

かなあ...

悩んでるより

マシだろう

家にある服

全部集めてくる!

全部!?

うーん

やっぱり

中性的な服が

似合うなあ

ハクメイは

スカートより

うーん

スカートでも

構わんが

そうなのか?

フードがあると

風の強い日とか

助かるけど

パンツのほうが

いい?

丈夫で動き

やすいといいな

そうか

ふむふむ

それだ!

コンテストにゃ

関係ないか

お?

マキナタ

らしさよ

テーマは

「旅人の服」!

ハクメイにも

ぴったり!

おぉ!

いいじゃ

ないか!

旅人が集まる

街なんだから

まずは

シルエット

ゆったりとして

風のような

うんっ

斜めのラインや

巻き布で

描いて

みよう

それでいて

緩みのない

印象で......

軽やかさを

出してみよう

裾は

ギザギザに

擦り切れた

感じがいいな

無造作に

裁断した裾に

気温に合わせて

調整できるように

重ね着で

いいね

袖は大きく

堅牢さと

重さを

細かい処理と

装飾を入れよう

逆に中は

細身にして

軽い感じで

あと

あと

じゃあ

外套だ

長い棒!

大体

見えた

仮縫いしながら

詰めていこう!

却下

よしきた

こーんばーん

はー

店長さん

おぉ

お茶

入れるね

お邪魔

すんよ

これ差し入れ

枇杷とペカン

ナッツのパイ

面白ぇ話が

あってさ

ありがとう!

いや

すぐ

帰っから

面白い話?

それ伝えに

来たんだよ

ナイトスネイルも

参加するって!

審査員で?

もちろん

んなわけ

ねーじゃん!

コンテスト

出場者側で!

ついさっき

準備本部に

本人は来ない

らしいけど

モデルが服

持ってきたのよ

こりゃ絶対

盛り上がるぜ!

じゃあ

ナイト

スネイルって

確か

また

当日!

ミコチが

一番好きな

デザイナー

だよな

ミコチ?

どうした?

ハクメイ

コンテスト

出るの

えっ

なんで!?

やめても

いいかな

え?

いや

いやいや

だって...

何も恥ずかしい

事はないだろ

でっ

ナイトスネイルと

比べられるのは

恥ずか

しいし...

私はナイト

スネイルに

憧れて

でもさ

あんな服

作れたらいいな

って思ってて..

このデザイン

だって

あれだけ次々

出てきた案が

全部真似な

わけないだろう

きっと

似ちゃってる...

そもそも

私は

...ミコチ

だとしても

ただの素人で

負けると

分かってて

勝てるとは

思って

ないけど

やめる

理由がない

作れない

私が

本当に

旅に出ると

思え

ミコチの

作った服を着て

きっと長旅にも

耐えるし

私は旅人に

なるんだ

コンテストは

出なくても

いいから

どこでも

行ける

作って

くれないと

裸で旅に

出る事に

なるんだぞ!

いつもの服

着ればいい

じゃないの

ぶっ

気合いが

入らないだろ

ミコチの作った

服じゃなきゃ

だめだ

分かった

分かった

から

作ってあげる

頼む

コンテストも

出るよ

参加賞

欲しいしね

おう

でも優勝

できなかったら

慰めてよ

それでいい

旅に出ずに

任せとけ

コンテスト

当日

すごい人ね

おはよう

おふたりさん

おはよう

さすがに少し

緊張するな

どうだい

そりゃ

もう

楽しみに

してんよ

服の出来は

あいよ

じゃあ

最高だ!

ハクメイ

そろそろ

モデルは

控え室に

あとは

任せた

マキナタ

コレクション

おうっ

まもなく

開会いたします

皆様長らく

お待たせしました

「エイジーヤーン」

デザイナーの

最初の参加者を

ご紹介します

マキナタの

草木染め技術と

何あの

生地の反射

ギンシさんの

作品です

わっ

反対色の

配置が...

肩の丸み

が.....

きれい

どうやって

作るの!?

ありがとう

ございます

続きまして

アワウタさん

着てみたい

なあ

作者ご本人は

あいにくの

ご欠席ですが

あそこタック

入れるんだ

あれが

素人作品?

嘘でしょ!?

続いての

作品は...

寡作の針姫

ナイト

スネイル!

......

......

大丈夫

私達の

作った服は

負けて

ない!

続きまして

6番

ミコチさんの

作品です

それはそうだけどなんだから

うん

テーマは

「旅人」!

一番いい!

自由な旅人の

装いを基盤に

巻き布は

サクラ織り

細やかな刺繍が

まとまりを

与えています

フードは

着脱が

可能で...

以上

ミコチさんの

作品でした

続きまして

ありがとう

ございます

フ番.....

ハクメイ!

ミコチ

お疲れ様!

舞台の

上で

よかった!

よかったよ!

ミコチもな!

大きな

裾が

フードを

脱いだ時にさ

やけに

お日さんが

眩しく感じて

風を含んで

広がって

まるで

旅の途中

みたいでさ

いい服

だなって

うん!

心から

思ったよ

私も見てて

思った!

集計結果が

出ました!

発表と

表彰を行い

ますので

参加者の皆様は

舞台上へ...

まあ

せっかくの

黒コヌタだけど

今日は

あり合わせで

煮物

だらけだ!

こんな

もんかな

豪華に見える

もんだな

乾杯!

......惜し

かったな

2位でも

充分過ぎるよ

でも次

あれば

どうかな

ナイトスネイルの

次だもん

そっか...

優勝

狙えるぞ!

ふふ

これ以上の

くるっ

作れる気が

しないなぁ

ふうぅうっ

おお

第38話「おわり

数作者・ミコチ(笑)あ、

(1)2本人の姿に

●コラム●「足下の歩き方」作品集めーー製作者"ミコチ

わかったっていうか、

いいことをしたらともしこまでおまえとねの

ちょっとりわざいってい「子校は」

私でのソフトウェルトカードを

着用者

ハクメじゃない

準優勝作品「旅人の装い」

製作者・ミコチ(無所属)

着用者・ハクメイ【無所属】

テーマは「旅人」。旅人の集う街マキナタらしい一着。外套は厚手

の「囲花」、洗いこまれた綿麻混合生地を使用。巻き布は肌触りの

よい「サクラ織り」、上下はハリのある毛織物無名)を用いている。

●製作者からのひと言

一雨風や気温や強い日差しに立ち向かいながら、それらによって

育ってもいく。旅人の一部となって共に歩む服です」

〜マキナタ・コレクション作品集より一部抜粋〜

司書さんって

休みの日は

何してるの?

読書ですね

こちらなんか

おすすめですよ

あー

文字ばっかりのは

無理無理

それよりさぁ

えー

仕事中も

本に囲まれ

てるのに?

私普段全く

読まないわ

とある商人の

立身出世伝で

仕事終わったら

遊びに行こうよ

えっと.....

第3話司書の苦労

それは

ちょっと...

グォー

グウウ

グォオ

お客様

当館は居眠り

禁止ですよ

ガーッ

ンガッ

グァー

グアァー

悪い悪い

連れが借りる本

選んでるうちに

退屈でよ

喋んなく

なっちまって

俺は早く

本運んで

駄賃で

呑みてえのによ

まぁ...

あれだ

仕方ねぇ

だろ

はあ...

俺本

読まねえ

寝ちゃだめ

ですよ

眠いん

だよ!

あなたも本を

読まれては?

オススメ

持って

来ますから

これなんて

どうです?

麗しの

美トカゲ大金

同族には

興味ねえんだ

フサフサのは

ねえのか?

......探して

来ますから

寝ないで

下さいよ!

これは...

うーん

麗しの

美獣大全

あのっ

司書さんっ

いや...

さっ

探してほしい

本があるん

ですけど!

.....これかな

んる

......の

生き方

はい!

『マダムリンカが

教える

書名や著者は

分かりますか?

すみません

もう少し

大きな声で

ああ

その本

でしたら

大人の女の

生き方

ですっ

貸し出し中

ですね...

そうですか

人気です

もんね.....

他にお探しの

本はありま

せんか?

えぇっ!?

じゃあ...

マダムリンカの

美・着こなし

シリーズは...

......申し訳

ありません

先日

シリーズ全巻

修繕に出して

しまいました

マダムリンカの

美沙沙流の美・着こなし美シリーズル

美シリーズ

そう

ですか

マダムリンカの

毛並み整え術

なら.....

大人の女に

なってから

いえ...

今日は

帰ります

......

また

来ます...

お待ちして

おります...

はあ

あのー

うまく

いかない所

すみませんが

この3冊

今日はどうも

うまくいかないな

はいっ

.....

はいぃ!

貸して

下さいな

これ

少々お待ち

下さいね

んっ!?

落書き

されちゃって

ますね

えっ

あ本当だ

すみません

管理不足で...

あっ

こっちの

本も!

すごい大量に

描いてある

まさか

もう

1冊も...

無事な

ようですね

なんと

あぁ

そう...

どうします?

23日

待ってもらえれば

直しますが

2冊貸して

ううん

大丈夫

落書きして

あるやつ

.....いいん

ですか?

うん

むしろね

いいのかな

お客様

それは?

ここは宿泊

できません

布団

だめ?

今晩雨

降りそうでさー

えー

だめ?

だめです

グオォォ

グァア

フガッ

お客様

ですから.....

敷くな!!

あっ

ほら誰か

寝てるじゃん

ほら皆さん

そろそろ

閉館ですよ!

えー

だとよ

ヒガキ

もうそんな

時間か

いい図書館

ですね

随分没頭して

しまった

落ち着き

ます

......

はぁ...

早く帰って

ヤケ読書が

したい...

すまん

まだ

開いてるか!?

探してほしい

本があるんだ

書名や著者は

分かりますか

ナントカって

大工が

はい

急ぎで!

あれだ

あれ!

いや

分かんねえ

スゲー

昔に

川だか海だか

どこかに

でけぇ建物を

建てる本だ

とにかく

ぶ厚い本!

それじゃ

分からんだろ

もう少し...

具体的に...

イワシ

むう

その声は

もしかして

ハクメイ

さん......!

しっぽじゃま

ここの司書なら

専門的な事

聞いても大丈夫だ

その本に載ってる

技法とか何か

分かんないか?

久しぶり

釘を使わ

ねえんだ

「名工ヒダカ

これでしょうか

そうだな...

でけぇ

建物なのに

釘を......?

それでしたら

そういや

司書さん

それだ!

前に薦めて

くれた本

『カザル島

探訪記

ありがとう

ありがとう

ございます

面白かったよ

さすが

司書だな!

それでし

たら

いや

こちらこそ

ああ

それ

なんで

泣く?

この本も

オススメです!

ぜひ読んで

みて下さい!

もう

読んだよ

第39話「おわり

●ラス●、足下の歩き方、黒の膝力、

あなたにとって、黒ってどんな色かしら。

大人っぽく落ち着いた、聡明な印象を与える色?

派手な差し色を取り入れた時に、

全体を引き締めてくれる便利な色?

役人や学生みたいで、お堅く見えるって方もいるかしら。

どの印象も合っているけど、

着こなすにはもう一歩深く知ってほしいの

黒はね。全ての色を含んだ無限の色なの。

優しい印象だって、幼い印象だって作り出せるのよ。

そのためにはまず、質感を選ぶところから、

同じ黒にも色々あるのよ。

次のページの写真は、デザインナー・ルーナペスカドの:::

〜『マダムリンカの美着』こなし』シリーズより一部抜粋〜

第40話

第9話、姉弟と仕事

iPhone

姉さん

今日の分の

カヌレ

ありがとう

お金はそこね

そういえば

カヌレの数

増やせない?

並べといたよ

それとね

うん

売り切れ

がちなのよ

僕が抹茶嫌い

だって事

知ってるだろ!

ちょっと...

無理かなあ

抹茶味のカヌレ

作ってみて

くれないかしら

今度試作品

持って来てね

えっ

食わず

嫌いでしょ

絶対

売れるから!

......

はぁ.....

疲れた...

弟使いが

荒いんだから

カエッタラ

ドロノヨウニ

ネムレ

あっ

カゴ置いて

きちゃった

あれ

お客さん

かな

いつも

ありがとう

ございます

取って

来るね

素晴らしい

出来ですわ!

お疲れ様

でした

どうも

今お茶

入れますね

お構いなく

発注数増やして

しまって

大変じゃ

ないですか?

大丈夫ですよ

仕事ですから

今後とも

ワスレモノ

ハ?

よろしく

お願いします

......

ケイトが

納品に来ないの

具合でも

悪いんですかね

もう

3日もよ!

それがね

手紙を

よこしたのよ

仕事

やめるって

ええっ

昔から

塞ぎ込みやすい

子だったけど

ほらこれ

シンプル

だな...

悪いんだけど

説得してきて

くれないかしら

構いません

けど...

やめます

私は今手が

離せなくって

どうやって?

作戦はもう

考えてあるわ

作戦その1

はい

どちら様.....

ケイトさん!

なあケイト

カヌレ

焼いて下さい!

この子達はな

夢品商店で

買えなくなって

しまったら

焼きたて

ですよ

ケイトの焼いた

カヌレが

大好きなんだ!

カヌレを求めて

夜な夜な町を

さまよい歩く事に

皆さんで

召し上がれ

失敗

作戦その2

これは

ハオ産茶葉の

最高級品です

こっちは

アニスの飴

あと氷砂糖の

ラム酒漬けに

そっ

それに

甲玉屋の

しば漬けも

大好物だって

聞きました!

これが

ナッツの燻製!

スズミから

ですよね?

すみません

はあ...

お茶飲んで

行きます?

はい

プレゼント

だそうです

受け取れ

ません

そう

ですか

はい...

失敗

だめでした

ふたりとも

ありがとう

そっかー

......

他の手段を

考えてみるわ

ケイトさん

どうしたん

だろう...

さぁなあ

何か理由って

聞いた?

気になるね

いや

聞いてない

今度は

なんですか?

だな

特に用事は

ないです

どうぞ

奥へ

お話

したくて

来ました!

スズミさんの

使いじゃ

ないぞ!

......

お邪魔

します

僕はもう

姉さんと

仕事する気

ありませんから

ええ..

何か理由が

あるんですか?

それは手紙で

見ました

はいっ

聞いて

下さいよ!

姉さんは

僕に

あろう

事か

大嫌いな抹茶味の

カヌレを作れと

言ったんです!

それがやめる

原因なのか?

いつのまにか

商品の陳列まで

やらされてるし

他にも色々

ありますよ!

何度断っても

無茶な注文

してくるし

なくした帳簿を

ひと晩中

探させられたし

徹夜明けに

労いのひと言も

ないし

ひどい

でしょう!?

なるほど

確かに

でも店長に

悪気はないと

思いますよ

ええ

......

分かって

ます

でも...

姉さん

他の

取り引き先

とは

僕は

いつまでも

すごく丁寧に

仕事してて

弟扱いで

.....

自分だけ

子供みたいで

嫌なんです

思ってたより

深刻な話だった

説得は

難しそうね...

お邪魔

するわよー

あら

やっぱり

さあさあ

ふたりとも

来てたのね

どうも

姉自ら

説得しに

来たわよ!

不満があるなら

聞かせなさい

単刀直入に

聞くけど

お金?

体力的に

きつい?

個数減らす?

抹茶味?

それは...

......!

...

違うよ

違う

あるけど

......

もうっ

埒が

明かないわね

ねえケイト

カヌレの

材料はどこ?

道具も

借りるわよ

.....何?

へ?

姉さん

まさか

仕方ない

じゃない

あなたが

作らないの

なら

私が

作らなきゃね

...

手際

いいなあ

そもそも

スズミさんって

料理上手

なのか?

いや...

初めて

見ます

姉さんが

料理してる所

さて

あとは

焼き上がりを

待つだけよね

初めて作ったん

ですか?

ええ

上手く

焼けると

いいんだけど

さあ

どうぞ

食べて

みて

見よう

見まねよ

...

...うん

......

ねえ

おいしい...

ケイト

......

おいしく

ないでしょ

え?

いや...

充分

おいしいけど

あら本当

でもね

経営者

として

悪くないわ

扱いたいと

思えないの

やっぱり

これじゃ

お店には

出せないわ

あなたの

カヌレじゃ

ないとね

おねがい

ケイト

.....

そうやって

きちんと

カヌレを

焼いて頂戴

頼んでくれる

だけで

いいんだよ

あのさ

姉さん

えっ?

仕事なのに

弟だからって

雑に扱われるのが

嫌なんだ

姉さんの

経営の腕は

頼んでよ

信用

してるから

作るから

ケイト...

......

もしかして

あれ?

ちゃんと

依頼した事

なかったっけ?

ないよ!

いきなり

卸値の話

してたよ!

納品数も

いつの間にか

決まってたし

そうだっけ?

しかも

どんどん

増えてくし

......確か

それは

悪かったわ

弟相手

だからって

改めて

お願いします

ケイト

じゃあ抹茶味も

改めてよろしくね

うっかり

してたわね

はい

絶対

売れるから

うっ

手伝い

ますよ

はい...

40話おわり

●コラム●「足下の歩き方」新発売!抹茶カヌレ

夢品商店、新商品!抹茶カヌレの登場です!

多くのお客様にご愛顧頂いております「シグレカヌレ」に、この

たび待ち望まれていた新しい味、抹茶カヌレ」が登場しました。

抹茶は古都キオウの「サッオ・山茶園-より取り寄せた物のみを使う

用。従来の「シグレカヌレ」に使われている薫り高い蜜蝋はそのまま

ままにーむしろその魅力を引くき立てるーーふくよかな仕上がり

となっております。

自信を持ってお勧めいたします。

甘さ控えめな大人の味わいで、寛ぎのひと時を。

〜夢品商店・新商品紹介チラシより引用〜

じゃあ

コンジュさん

おやすみ

なさい!

ええ

おやすみ

なさい

第41話

あー

いい夜

ですわー

またのお越しを

お待ちして

おります

あの子結構

人見知り

するんだよ

この店で

一緒に呑めば

初対面なのに

盛り上がってた

ねえ

カランカラフ

そうなん

ですの?

誰とでも

すぐ仲良く

なれますわよ

第1話夜更けのバー

いらっしゃい

ませ

セン

ちょっ

どうして

帰るのよー!

呑みに来たん

でしょおー!

いや...

買い物に来たら

迷ってしまって

よければ少し

呑んで行かれ

ませんか?

お邪魔かと

店を

閉めたら

帰り道を

尋ねに...

まあ

そうだね

センと

呑みたいー

あっ

服がわい

可愛い!

どのくらい

呑んでるんだ?

蜂蜜館の出口まで

ご案内しますよ

さて

こちらの

席にどうぞ

バーボンを

2杯ほど

何をお出し

しましょうか

どうした

ものか...

こういう場所は

不慣れなんだ

ウィスキーと

リキュールを

中心に

色々あり

ますわよ!

ウォッカ

ブランデー

ジン

この店はね

好みだけ伝えて

あとは任せちゃえば

いいんですのよ!

近い

じゃあ...

ハーブ系で

甘過ぎない

ものを

ワインに

カクテルも!

ハーブ

ですね

これは

いかがでしょう

主なハーブは

レモングラス

加えてウコギ

いいね

ムサルヴァという

リキュールです

いきなり

ムサルヴァ

ビルベリーや

クランベリーも

使われていて

滋味深い中にも

爽やかな甘みが

あるんですよ

知らないよ

じゃあそれを

ストレートで

ねえセン

はい

通ですわね

お互いの事を

知る

よい機会...

ふたりでこうして

会うのは

初めてですわね

いいだろう

そういうのは

なんで

ですの!?

別に聞きたい

事もないし

君ほど陽気には

酔えないからだ

そこは

「言いたい事」

のほうが角が

立ちませんわよ!

きれいな

グラスだ

お待たせ

しました

ムサルヴァ

です

どこの

物かな

どこかしら?

では...

骨董市で

買った物なので

うむ.....

これは...

ハチミツも

入ってるの

かな?

よく

お気づきで

たまら

ないな

癖になる

味だね

他にどんな

否み方が?

紅茶に少し

入れたりしても

おいしいですよ

なんで

シュンカには

色々聞くのよ!

気になった

からだよ!

シュンカと

いうのか

私はセン

どうも

私は

コンジュ

知ってる

ほら

コンジュ

これでも

呑んで

...君は

注文までお任せ

なのかい?

好みも呑む量も

全部把握されて

ますもの

うぅう

...あら?

今のって

質問!?

まあ.....

もっと色々

聞いて頂戴!

これは泥炭を

炊いたウィスキーに

ブラックベリーを...

油断してて

サラッと

答えてしまい

ましたわ!

キノコと

芽キャベツの

マリネです

そうかい

これは

どうも

何を?

何か呑まれ

ます?

じゃあ...

甘めの

ウィスキーを

でしたら

これなんか

どうでしょう

タイホレスト

シェリーカスク

これは

シェリー

シェリー樽で

長期熟成した

ものでね!

すごくね

おいしいっ

それ

下さい

どう?

私もそれ

大好きなの!

ね!

...

コンジュ

少し

黙ってて

はいっ?

味わってる

から

こんばんは

まだやってる

のかな?

大丈夫

ですよ

どうぞ

こちらへ

今日初めて

マキナタに

来たんですよ

明日の朝

帰るんですが

この辺りは

面白い建物が

たくさん

ありますね

ええ

そこで

この店を教えて

もらいました

小銭を要求

されましたがね

そうなん

ですか

ははは

ウカイ像は

見られ

ました?

あらま

蜂蜜館にも

親切な人は

いるんですねえ

ふふっ

小銭で済んで

よかったです

.....そろそろ

喋ってもいい?

えっ

センは無言が

平気ですのねえ

ねえ

なあに?

ずっと我慢

してたのかい

あちらの

お客様ね

うん

コンジュ

遠くから

お越しになった

らしいんだけど

蜂蜜館に来た

一番の理由が

歌姫の歌を

聴くため

なんだって

どうする

......?

そんなの

ねえ

セン?

決まって

ますわよ

ああ

なんだい?

賑やか過ぎる

かもしれま

せんわ

許して

頂戴ね

存分に

へっ?

今宵は少々

ほろ酔い声で

失礼致します

おお...

善き夜と

善き出会いに

歌姫のコンジュと

申します

なんと!

いよっ

歌姫!

私が1曲

添えますわ

スゥ

ボラボは

店で熟睡

するとは

8曲も

歌って...

随分はしゃいで

ましたからねえ

スゥ

さて

蜂蜜館の外まで

送りましょうか

コンジュは私が

部屋まで運んで

おきますから

ハーブ系で

起きる

まで

呑んでる

はい

いや

今度は

甘いのを

もらえるかな

キャラウェイは

お好き?

うん

ねぇねぇ

センさん

私もひとつ

聞いていい?

ああ

別に

構わないが

今晩は

楽しい時間を

む?

なかなか

答えづらい

事を聞くね

楽し

かったよ

過ごせた

かしら?

それは

重畳

うふふ

一番いいとこ

聞けなかったねえ

コンジュ

賑やかで

いい夜

だった

第41話おわり

●コラム●「足下の歩」き方いかさまハルツ

八層建ての蜂蜜館、その最下層にあたる、金」層の中央部にあ

するべー。オーナー兼バーテンダーのシュンカが、ひとりで切り盛り

りしている。

主な酒はウイスキーと希少なすールドボトル、店のコンセプト

は酒の出入口〕。自分でも気付いていない酒の好みや付き合い方

を知る「入口」であり、それらはを抱握した上で迷っても、「出口」と

して辿り着く場所であるという。

シュンカは若いながらも蜂蜜館の最古参であり、幼少の頃から

この地で過ごしている。一時期、館外に出て酒の知識を身につけ、

先代館主の援助で店を開いた。「いかさまハルツ」という店名は

その時に館主から贈られたものである。

新参・古参ともに彼女には頭が上がらないため、ここは館内に

おいて数少ない安全地帯となっている。

指輪の所以は、聞いても必ずはぐらかされるという。

第2次郎匠と煉瓦

おーい

イワシー

起きろー

ハクメイか...

今日は仕事

ねえぞぉ

手伝って

ほしい事が

あってな

家に来て

くれないか

おお?

台所を

作る?

あぁ

家ん中ので

足んねえのか

足んないんだ

これが

外にな

中だと大鍋が

使えないし

大きな

野菜の処理も

できないだろ

でかい

かまどと

でかい水場を

作りたいんだよ

そのくらい

なら

まぁなー

はぁ.....

何度も大鍋を

移動させるの

大変だからさ

お前ひとりでも

作れるだろ

礼にミコチが

飯作って

くれるよ

なんで俺を

呼んだんだよ

......

お前なあ.....

ただいまー

ミコチー

あれっ

親方さん!?

助っ人

連れてきた

ごめんね

せっかくの

休みに...

お前も少し

見習えよ

家の裏に

作る

図面と

材料だよ

どうするか

決まってんのか

.....

そういう

事じゃねえ

準備は?

材料は

これで

図面は

なくても

大丈夫だろ

何か書く物

貸せ

図面必要か?

簡単な物しか

作らないのに

それにお前も

難しい物作る時は

書くだろ?

難しい時しか

書かねえから

苦手なんだよ

多人数での

作業ならな

水回りから

やるぞ

そりゃな

苦手だけど

ほれできた

この家の

水道は?

早いな!

後で動かし

辛ぇからな

あいよ

2箇所

川から竹で

引いてる

1本は台所に

直接入れて

もう1本は

甕に貯めて

風呂や便所に

分岐させてるぞ

甕のほうが

太いんだな

水量は

足りてるか?

じゃあ

甕の前に

ちょっと多い

ぐらいだよ

もうひとつ

分岐を作るか

こいつを甕の

前に置く

水舟だ

上の水の半分を

外の台所に

ふむ

下は甕に

繋げるんだ

甕から外に

分けちゃ

ダメなのか?

こいつも多少

溜められるぜ

入れ替わりが

早ぇから

飲んでも大丈夫だ

溜め水を料理に

使うわけにゃ

いかんだろ

仕事でも

ないのに

大かかりだな

仕事じゃ

ねえからって

手ぇ抜いてたら

ポカン

イワシ

なんか

怒ってる?

あん?

手抜き癖が

つくぞ

怒って

ねえよ

もうひとつ

水舟作って

水場に使おう

おう

じゃあそれは

私が...

いや

一度見た

だけで作る

もんじゃねえ

一緒にやるぞ

......

間違って

覚えちまう

事もある

ふたりともー

朝ごはん

できたよー

おぉ

俵握りか

うめぇ

貝と

ゴボウだな

大きい三角は

難しくてね

これ

シジミか

隠し味に

黒胡椒も

アサリよ

なあ

ハクメイ

むおっ?

水場はあそこで

決まりで

いいんだな

あぁ

飯食ったら

ちょっと俺

組合行って

くるぜ

材料が

足りなそうだ

おぉ.....

了解

......

余ってた

簀の子とか

もらってきたぜ

要るだろ

床に

使うんだ

床?

雨降ったら

ぬかるんじまう

だろうが

こんなに

でかいの

要るのか!?

床板はナラで

いいよな?

あと

これが

砂利

砂利?

それと

他にも

そりゃそう

だけど...

いいも

何も...

いや

何も

ここまで......

砂利は

床の下に

敷くんだな

そうすね

固定は

杭打ちで

会長!?

なっ

え?

この辺り

水はけは

よさそうだな

かっ...

おう

今の

作業状況は?

図面が見たい

水場の下準備

までっス

床を先に

やっちまい

ましょう

うす

......

できてるか?

持って

来ます

なんで会長が

ここに?

イワシが

人手を探して

いてな

なぁ会長

なんだか

やけに気合いが

入っててさ

ちょっと

頼んだだけ

なのに...

暇だったから

手伝いにきた

会長さん

来てるの?

おう

イワシの様子

変じゃないか?

いつもと

変わらん気が

するがね

持って

来たっス

これ屋根も

あったほうが

よくないか

そう

なのか?

......

よし

あとは床板を

貼るだけだ

モルタル

なしだと

手早く済むな

だろ

修理が

しやすい

作り方だ

あとは

かまどと

長持ちは

しねぇけどよ

覚えて

おくといい

何を

作るんだ

そんだけ

だよ

...

おーい

ミコチ

かまどと

水場の他に

あると便利な

モンってなんだ?

石窯

とか?

いつも余所で

借りてるから

なぁに?

煉瓦

足りるっス

かね

いける

だろう

休みに

無理矢理

いやいや

そこまで

やんなくても

いいから!

ん?

連れ出しといて

なんだけど...

ここまで

手伝ってもらった

分だけでも

そっ

でもっ...

あっ...

.....

十分過ぎる

くらいだって

それも

そうだな

さっさと

終わらせるか

煉瓦の準備

しとくせ

師匠心の

分からん奴め

俺も一緒に

床板をやるぞ

おう!

じゃあ私は

床板やっとくな

へっ?

あぁ......

おい

ハクメイ

あれ

見てみろ

早いし

目地もきれいだ

イワシあんなに

煉瓦積み

上手かったのか

石貫會の

中だと

ああ

俺の次に

上手い

うおっ

なあイワシ!

アーチ積みも

得意なのか!?

やっぱり

窯作ろう!

まぁな

窯!

なんだ

急に...

焼き床の

上に

半切りの

竹を置いて

その上に目地材と

煉瓦を積んで

いくだけなんだが

慣れねぇ

うちは

まず煉瓦の

間に石を

挟んでおく

先にアーチを

完成させてから

最後に

目地材を

入れるんだ

なるほど

面倒臭ぇから

今回は普通に

積んでいくぜ

おう

煉瓦積みは

会長に

習ったのか?

ああ

会長って

俺が見てる

時には

見よう見真似

だけどな

だから今

俺も

できるだけ

丁寧に

やってる

ちょっと

ゆっくりやって

くれるんだぜ

よく見とけよ

ハクメイ

なるほどな

師匠心か...

これが

乾いたら

なんだ

それ?

中の竹を

焼き切るんだ

ふむふむ

鍋はここで

いいか?

薪は

その足の下と

作業台の下と

うん

飲み水は

一番上

なるほど

窯は空炊きが

済んだら私が

仕上げるよ

奥の棚の横に

まとめてあるぜ

洗いは

下のを使うと

いい

なんかすごいの

できちゃったね!

楽しみだわ

一度に何人前

作れるかしら

こんなに

なるとはなあ

3人とも

お疲れ様

ありが

とう!

それより

腹ペコだ

礼には

及ばねぇよ

今度は私が

すごい物

作る番ね!

何か作って

くれよ

任せて!

ハクメイ

手伝って!

待ってるぞ

えっ?

私は休め

ないのか!

楽しみだ

随分頑張った

じゃないか

イワシ

うす.....

...師匠面

柄じゃねぇん

すけど...

ふっ

違いねぇ

しちまい

ました

玉ねぎ

切れた?

まだー

遅ぇぞー

ハクメイ

手際が

悪いな

ううー

第42話「おわり

●ラフムの「足下の歩き方」師匠の師匠」

「へいっ」

目地を失敗しまして:::!」

「ふん、仕方ねえな。目地やるぞ、見とけ」

「そんなもんかね」

んス」

「そういや、自分ちの壁で試しに煉瓦積みやってみたんすけど、

「へい。でも会長の仕事は、見てあるだけでも上手くなる気がする。

「黙って見てないで、お前もやってみたらどうだ。そこに余り煉

瓦が.....」

「いや、今はまだ見させてもらいます」

「...まぁ、構わんが。見てるだけでは上達せんぞ」

「うっす、すんません」

「...イワシ、さすがにやり辛い」

●あとがき●

匿x6

ハクメイとミコチ

番外編

[アニメ化の巻]

はおうたんの逆バコフ

カシキです

旧バゴス

この度この漫画が

アニメ化致しました

今回は

アニメの話

2016年1月12日より

動くし

喋るぞ!

せっかくなので

参加できる現場は

片っ端から参加

させて貰いました

本読み

このシーン

何時頃ですか?

えっ

...多分

タカ?

設定監修

すげえ...

呑み会

うめえ...

『ファントム

クラッシュには

EDの

レコーディング

見学

「夕間通り

探検隊が

ただ感動

しただけ

オーディション

及びアフレコ

ここもう一回

やってもいい

ですか?

はい勿論

このセリフは

ちょっと意地悪な

ニュアンスが

入っているので...

...

あっ

本当だ!

他にも色々

彼えない

スタッフのような

気持ちで関わらせて

貰っています

良い作品に

なると思います

自分で

描いたのに

新発見

俺も

楽しみです!

本業中

再び

呑み会

剣は右手派

愛とこだわり

ぎっしりで

作られてますよ

俺ってあとがきで

どんな動物に

なるんですかね?

いやあ

アニメの事は

描かないんじゃ

ないかなぁ

「自分」には

You

...

...Pyrire

カント!!

そう

ですか

えー・

楽しみに

してたん

ですけどね...

HARTACOMI

著者一樫木祐人

ハクメイとミコチ6

2018年1月15日発行

cTakutoKashiki2018

本電子書籍は下記にもとづいいて制作しました

HARTACCDMX『ハクメイとミコチ6

2018年1月15日初版初刷発行

本商子書籍コードでもとうございました「ARTACANAIK」のメインとユーザーも2018年1月15日-2000万円

発行者青柳昌行

発行株式会社KADOKAWA

http://www.kadokawaco.jp/

編集コミック&キャラクター局

ハルタ編集部

装丁内田圭祐(8823DESIGN

エンターブレインカスタマーサポート

[メールアドレス]s:pport@nllenterbrain:co.jp.(かならず商品名をご明記ください)

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