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Instructions:
...
「、がんじょ
...
...
...
松本先司
KC
9784063612486
19299790053で
雑誌42531-48
ISBN4-O6-361248-1
C9979*533E〈O〉
講談社/定価:本体533円(税別)
ぷっ、がんじょ
しかし、元気な
そのVERILIUSRATONONERT@cerdayまたCDHIMANEWANOTORLURORTAIT
Copyrightterでは、Corichineのお客様においておりましたが、
松本光司作品
「クーデタークラブ」全天巻
サオリ」
彼岸息
全一
普〜し
絶賛発売中
お兄ちゃんがんじょ、
このように、
七
愛
そして
この
...
松本九司
彼のお
んじま
...
第五十三者第三十四話
今日は、デザインでは
お客様は、大規
そういうことですが、
長くていた
「お兄ちゃん」
世界
そう
喋れる亡者
な、なんですから、朝、朝、秋姫とは
第五十九話
鉞木十謡
鍼末ギー猫
第五十八話「投げる手間いくらでもある
幼なじみ
あの頃
稲
コイツか
この
お面の男が
兄貴の師匠!!
コイツが
兄貴に
かー
生きる術を
教えたんだ!!
き入者
第五十三話
小僧
ワシに
なんの用だ
教えてくれ
俺にも
この島で
生き延びる術を
教えてくれ
駄目だ
子供に
付き合ってる
時間はない
なっ
誰か
ワシの服を
持ってこい
ちょっと
待ってくれ
はっ
頼む!!
俺は強く
ならなきゃ
いけないんだ
強くなって
もう一度
仲間と
この島から
脱出するんだ!!
すまんな
小僧
ワシは
素質のない者には
教えんのだよ
ふざける
な!!
やってみないと
わからないだろ!!
うなずく
まで
ここを
通さない!!
えっ
えっ
明ァ
こんなのが
かわせん
人間には
明!!
大丈夫か
明!!
う...
何を教えても
無駄だ
ううっ..
篤
お前は半年前
雅を殺すと言って
出て行ったが
殺れたのか?
いいえ
首は
切り落とした
のですが
死んでは
いなかった
ようです
そうか
やはり
お前でも
無理だったか
雅を殺し
村を取り戻す
までは
ワシはまだ
死ねんようだ
ワシは
死ねんよ
気がついたか
明
素質のない
者には
教えん
ちくしょう
なんなんだよ
あいつ...
兄貴ホントに
あんな奴に
教わったのかよ
...
お面なんかつけやがって
あいつマジで
信用できんのかよ
だいたい
本当に強ェか
どうかもわかん
ねェし...
まァそう
くさるなって
師匠には
おいおい
お前を認めさせて
いけばいいんだよ
大丈夫だ
お前には
素質がある
なんせ
俺の弟
だからな
そんな事
言ったって
どうすりゃ
いいんだよ
このお寺の
住職だよ
ったく
あいつ
何者なんだよ
数珠なんか
つけちゃってさ
優しくて
力持ちで
村の子供たちの
人気者だったよ
ン
こんな事に
なってなければ
ホント
虫も殺せない
人なんだ
ちょっと
ションベン
なんだよ
兄貴の奴
あいつの味方
しやがって
ン
ちくしょう
クソ坊主が
ホントに
坊主の格好
してやんの
お頭!!
大変です!!
吸血鬼が
寺の方に
向かって来ます!!
我々の
居所が
ばれたって
のか?
いえ!!
偶然
さまよって
来たようです!!
なんだ!?
やばいのか!?
よし
ちょっと
見てくるか
...
なんだ
吸血鬼ったって
一人じゃないか
とりあえず
このまま
隠れて
殺すなよ
他の吸血鬼が
奴を捜しに来たら
やっかいだ
やりすごそう
誰か
誰か
いないのか
助けてくれ
助けてくれェ
.....
!!
なんか
嫌だ...
化け物に
なるのは
嫌だァ...
様子が
変だぞ!!
!!
ううっ
顔が...
まさか!!
邪鬼!!
こんな所で
邪鬼に
なるってのか!?
顔が
割れる...
!!
エエ...
!!
...
ひっ
ひいっ!!
ハッ
ひいっ
ひいいいっ
...
...
ぐっ!!
吐くな!!
飲みこめ
!!
なんて
臭いだ!!
...
コイツ
この化け物
膿を
出してる!!
ガンッ
こんな!!
こんな
醜悪な邪鬼も
いるのか!!
んァ
ここで
この化け物を
倒せば
俺に
できるのか
!?
師匠は俺を
認めてくれる
かもしれない
師匠に
教わり
たい!!
第五十三話
エエエ...
うっ
第五十四条
吐くな!!
飲み込め!!
エネステナ...
なんて
なんて
醜悪な邪鬼が
いるんだ!!
この
化け物を
倒す!!
コイツを
倒して
オ
師匠に俺を
認めさせるん
だ!!
ワシは
素質のない者
には
教えん
そんな
悠長な事
言ってられるか
ユキ!!
大丈夫だよ
師匠には
おいおい
お前を認めさせて
いけばいいんだよ
ケンちゃん!!
みんな!!
俺は
強くなる!!
その為には
あの師匠に
教わるしかない!!
俺が
強くなって
もう一度!!
待っていて
くれ!!
もう一度
みんなで
この島を
脱出するんだ!!
!!
!!
ああおお
明!!
これで
師匠に俺を
エエエ...
いける!!
この邪鬼
動きがとろいぞ!!
認めさせ
られる!!
駄目だ明
お前じゃ
勝てない!!
えっ
邪鬼の
なりそこない
亡者だ!!
それにその
化け物は
邪鬼じゃ
ない!!
亡者は
死なない!!
斬れば
斬るほど
分裂するだけ
だ!!
...
!!
肉片も
生きて
いるのか!?
傷が!!
新しい顔で
塞がれていく!!
エェエ
ウウワウウ
オオオォ
!!
なんだ
コイツ!?
オオ...
オオオォォ
オオオ...
オオオ
ォブォォォ
ひっ
ひいいっ
ホワッ
オオオ...
うっ
オナオオ...
...
ああっ
うぁあああ
明ァ!!
待て!!
ワシが
行く!!
どいてろ
小僧!!
コイツは
斬るんじゃない
邪魔だ!!
叩き潰す
んだ!!
グエエエ
...
強ェ:
兄貴の師匠
やっぱり
強ェんだ!!
!!
なんだ
今の!?
涙?
この人
泣きながら
戦っている
のか!?
明
抵抗組織の連中は
俺たちとは
立場が違うんだ
奴らは
かつての仲間と
殺し合っているん
だよ
元は
人間!?
吸血鬼も
抵抗組織の人間も
元々はこの島の
人間だからな
エェエエエ
そうか
この亡者って奴も
元は師匠の仲間
だったんだ
仲間を
殺さなくては
いけない
それがどんなに
辛い事か
わかるか
すまぬ
すまぬ
ユニエエエ
エステエエエ...
すまぬ
すまぬ
ワシは
こんな所で
死ぬ訳には
いかんの
だよ
お前の死は
無駄には
せぬぞ
必ず
吸血鬼から
この村を
取り戻す
誰か袋を
持って来い
この亡者を
つめておけ!!
はっ!!
これが
気を抜くな
すげェ
すげェ
人だ!!
これが
兄貴の師匠
か!?
次が来る
えっ
ここに
集まって
来るぞ
亡者の奴は
寂しがりや
だからな
仲間を
呼ぶんだ
えええ...
エエ...
何匹来るか
わからん!!
みんな丸太に
持ちかえろ!!
次は
頑張るんだな
小僧
えっ
お前も
武器を持て
はい!!
第五十四話
亡者は
仲間を
呼ぶ
んァ
奴らが
ニュース...
来るぞ
エイエステナ...
第五十五話
戦闘態勢に
つけ
迎え討つ
サッ
兄貴
亡者って
なんなんだよ
邪鬼とは違うって
言ってたけど
血液感染により
体内に吸血鬼
ウィルスが侵入すると
その人間は
吸血鬼化する
感染前
ああ...
そして
その吸血鬼ウィルスが
体内を侵食していくと、
化け物に変態する
変態前
成染後
それが
この島の
吸血鬼だ
変態後
それがいわゆる
邪鬼だ
ああ
邪鬼の
失敗作
だが
邪鬼に
変態するに
あたって
まれに身体が
適応できない
者もいる
それが
亡者だ
失敗作!?
エェエェ
エエエ
あの
膿を吹き出し
強烈な臭いを
ふりまく亡者は
雅率いる
吸血鬼たちにも
忌み嫌われていて
追い出されるそうだ
普段は
虫などを捕まえて
エアニエエス...
だが今は
ここに集まって
来てしまった
降りかかる
火の粉は
払うしかない
山奥でひっそりと
暮らしているらしい
吸血鬼にも
人間にも
必要と
されない
哀しい
生き物
なんだよ
亡者は
動きが遅く
だが
小僧
わかって
るな
邪鬼とは
違い
決して
強い化け物
ではない
生命力は
もの凄い
刀で切り落とすと
破片から
増殖してしまう
動かなくなるまで
丸太で叩き潰し
後で焼く
何匹来るか
わからん
!!
気をひきしめて
かかれ
来た!!
...
どこだ!?
あっ
ああっ
どこから
来る!?
!!
それはそれだけでは
.
いや...いいじゃないの
それはそれだけではないけど、
オオオ
オオオォ
オオォオ
オオオ
ォオオ
フオオ...
スオオオ...
ぁあぁあああ
ああっ!!!
師匠に
続け!!
!!
ああぁあ
行くぞ!!
んぉぉぉお
後ろだ!!
後ろからも
来た!!
いける!!
んっ
このまま
潰していけば
いいんだ!!
あれ?
エステエ...
エステエスト...
エステムエス
エヱエエ
なんだ
この亡者
ひとつだけ
顔が違うぞ!!
明!!
何やってる!!
手伝え!!
ステヘアム...
わっ
わかってるよ!!
!!
こいつも
あれは
亡者に変態
してしまう
前の顔だ
...
エァヘァムエ
こいつも
ひとつだけ
顔が違う!!
みんな
顔が割れて
変態する訳じゃ
ないからな
確かに
元の顔が
残っている奴も
けっこういる
何体かは
そうだ
みんな
共通して
涙を流している
もしかして
...
吸血鬼にも
人間にも
必要とされない
哀しい
生き物なんだよ
あの顔には
感情が残って
いるってのか!?
くっ
!!
しっ
師匠!?
小僧!!
死にたくなければ
迷うな!!
中途半端な
同情など
なんの役にも
立たん!!
わかって
る!!
一番辛いのは
師匠だよ!!
仲間と
殺し合って
いるんだもの!!
でも...
人間が
亡者になる
って事は
仲間が
亡者になって
しまったら
俺は
どうすれば
いいんだ!!
考えて
しまうんだ
!!
くっ
俺の仲間にだって
亡者になる
危険性がある
なっ..
何やってん
だよお前
そんな所で...
おい
嘘だろ..
えェ...
...
いっ
いっ
嫌だよ
そんなの
エェエェ
「イエスエス」
そこに
あったのは
長五十五話
仲間の
顔だった
僕には
ポンという
僕らは当初
行方不明だった
兄貴を捜す
目的で
この島に
上陸した
幼なじみが
いた
ポン
お前だ!!
お前らで
決めろ
この輪の中に
入った者を
連れて行く
お前が一番
役立たずだ!!
嫌だ
嫌だ!!
頼む
ポン!!
エエエェエエ
その後なんとか
屋敷から脱出
できたものの
お前が
座るんだ
ポンは僕らから離れ
ひとり別行動を
とってしまった
そして
ここにきて
ようやく
再会
できたのだ
...
ポンは
エエユエ
第五十六話
亡者に
なっていた
ポッ...
ポン...
い...嫌だ...
エエエ...
エステエイス...
嘘だ!!
ポンが
亡者になる
訳がない!!
オオオ
ポン!!
ォオオォ
ポン!!
嘘だろ!!
返事を
してくれ!!
ポン!!
これで
だいたい
半数は
片づいたな
ポン!!
!!
ポン!!
お願いだ!!
明の声!?
返事を
してくれ!!
何やってんだ
明!!
だいたいコイツらの
血液でもウィルスに
感染するんだぞ!!
お前も
化け物に
なりたいのか!!
へっ...
返事を...
いくら亡者の
動きがとろいとはいえ
なめてかかるな!!
ポン...
何を...
何を言ってんだ
お前
エエエ...
エステエス...
チッ
イエス
エエユ
!!
やめろ
兄貴!!
!!
なっ
何すんだ
明!!
駄目だ
コイツは
敵じゃないんだ
コイツは
俺の
仲間
なんだ
エステム...
エネルテナナ...
俺の
幼なじみ
ポンだ
...
ポン?
誰だ
そいつは
ン
ハァ
まだ亡者が
生きているじゃ
ないか!!
やめろ!!
何をやって
るんだ
篤の弟は!!
明!!
大丈夫か!?
誰も
近づくな
叩き
潰すぞ
ぐっ
ポンを
殺させは
しない
ハァ
明お前
おかしいぞ
さっきから
何を言って
いるんだ
そりゃ
そうだよな
兄貴は2年も
この島に
いたんだもん
昔..よく
ポンがいじめ
られてるのを
ポンの事
忘れちまうのも
無理ないよ
兄貴が助けて
いたじゃないか
すまん
覚えて
ない
俺らが
住んでた
あの商店街
そこの
おもちゃ屋の
息子だよ
そりゃポンは
目立たない奴
だよ
それでも俺は
ポンと共に笑い
共に泣き
怖かりで
後ろ向きで
みんなで
盛り上がってる時も
ひとりでテレビを
見てたりする
小中高と一緒に
過ごしてきたんだ
あいつにもらった
おもちゃだって
いっぱいあるし
あいつが初めて
自転車に乗れた
時だって
こっそり
ユキの着替えを
のぞいた時だって
あげた物だって
いっぱいある
持ってて
あげたのは
俺だ
一緒だった
この島に
兄貴を捜しに
来る時だって
ポンは
俺の大切な
幼なじみ
なんだ
なんだかんだ
自主的に
来てくれたんだ
お願いだ
兄貴
わかってくれ
エエエ...
エステエス...
わかったよ
明
そいつが
元はお前の
幼なじみだった
という事はな
だが今はもう
亡者になって
しまった
人間に戻す事は
不可能だ
うるさい!!
うるさい!!
ポンには
これ以上
傷ひとつ
つけさせない
ぞ!!
あいつが
最後の
一匹か
!!
どけっ
小僧
その亡者を
叩き潰す
いっ
嫌だよ
今集まって来たのは
この寺の近くにいた
群れだ
ふざける
なっ!!
言った
だろう
亡者は
生かしておくと
仲間を呼ぶ
放っておくと
他の群れまで
集まって来てしまう
諦めろ
殺すしか
ない
邪魔だっ
嫌だ!!
お願いだ!!
仲間
なんだ!!
お前がさっきから
潰し放題潰して
いた亡者は
ワシが
この亡者を
殺す事に
元々は
ワシの仲間だ
なんの
咎めを受ける
謂われがあろう
ちくしょう
嫌だ!!
ポンが
殺されるなんて
嫌だ!!
997...
..
ポン!!
!!
ポンお前
意識が
あるのか!?
明子...
明ア...
第五十六話
997...
いっ...
第五十七話
喋れる亡者
ポッ...
ポン...
ああ...
明プ...
ポンお前!!
意識が
あるのか!!
パパ
邪鬼とは違い
亡者は
元の人間の
意識が残る
とは言うが
ポン!!
言葉まで
しゃべる奴は
初めて見る
ポン!!
997...
何処だ
997...
お前
目が見えて
ないのか?
明プ...
そこか...
ポン?
わあああ
襲って
来た!?
ポンの奴
俺を襲う
つもりか!?
なっ
なっ
なっ
違う!!
そんなはずは
ない!!
ポンと俺は
幼なじみ
なんだぞ!!
あの亡者
ポンって奴の
意識があったんじゃ
ないのか?
わからん
だが少なくとも
小僧の名は覚えて
いるようだがな
ポン!!
あっ...
997...
どうしたんだ
ポン!!
お前の
せいだ
お前の
せいで
こんな
身体に
なったんだ
エェエ
エェエ
なっ..
お前は
僕を
何を言ってんだ
お前...
奴らに
売ったんだ
この輪の中に
入った者を
連れて行く
お前らで
決めろ
ポンお前だ!!
お前が一番
役立たずだ!!
ちっ..違う!!
俺は何も
してない!!
お前をあの輪に
押し込んだのは
俺じゃない!!
加藤と西山
じゃないか!!
お前
仲間のせいに
するのか
すまない
そうだ!!
俺も同罪だ!!
何俺は
あいつらのせいに
してるんだ!!
ポン
すまない!!
ケンちゃんの
おかげで
結局はみんな
あの屋敷から
無事脱出できた
じゃないか
でっ
でも...
あの時
俺はその場に
いなかった!!
止めようが
なかったんだ!!
うるさい!!
僕が単独行動を
とった時だって止め
なかったじゃないか!!
ぐっ
僕はみんなが捜しに
来てくれるのを
待ってたんだぞ!!
来なかった
くせに!!
うるさい
うるさい!!
手がかりが何も
なかったんだよ!!
捜しようが
なかったんだよ!!
お前の
せいだ!!
全部お前の
せいだっ!!
お前に
僕の気持ちが
わかるか
人間にも
嫌われ
吸血鬼にも
嫌わっ
認悪な
池け物同士
山にこもって
虫を喰って
生きて
きゃたんだ
もう
戻れないんだ
人間には
戻れない
この先ずっと
僕は
この醜い姿の
ままなんだ
家にも
帰れない
エエエ...
お前に
わかるか
僕の
気持ちが
わかるか
ポン!!
99...
お前...
このまま
僕を見捨てて
生きながらえる
つもりじゃ
ないだろうな
ポン...
そんな事
言わないでくれ
逃げるなよ
9月
僕たち
助なじみ
だろ
嫌だよ
ポン!!
やめて
くれよ!!
チッ
明の奴
師匠?
手を出すな
幸い
他の亡者の群れは
まだ集まって
来てはいない
時間はある
でも
師匠!!
明が!!
かつての仲間が
敵になる
お前は弟に
甘すぎる
少しは信用
したらどうだ
そんな事は
この島では日常だ
あの小僧は
一人でこの苦境を
乗り越える
必要がある
ハァ
この島で
生き残り
たければな
こんな所で
亡者に殺される
ならば
しょせん
そこまでの男
という事だ
99ア..
いつ...
来ないで
くれ!!
ポン
お願いだ!!
一人で
これは
小僧に
とっての
乗り越えねば
ならぬ
第五十七話
初めての
試練なんだ
お前
このまま
僕を見捨てて
一人
生きながらえる
つもりじゃ
ないだろうな
やめてくれ
ポン!!
投げる手はいくらでもある
第五十八
明ア...
逃げるなよ
993
そんな事
言わないでくれ
嫌だ!!
嫌だよ
ポン!!
明...
あの小僧は
この苦境を一人で
乗り越えねば
ならぬ
この島で
生き残りたければな
お前の
目の前にいる
幼なじみは
敵なんだ!!
殺さなきゃ
駄目だ!!
ォ
これは
小僧に
とっての
初めての
試練なんだ
武器なんか
いるか!!
ポンは友達だ
仲間なんだ!!
明...
へェ
師匠!!
明では
無理だ
あいつは昔から
何事にも徹しきれない
所がある
明に加勢させてへ
ください!!
本土でなら
いざ知らず
ここは
彼岸島なんだ
同情など
切り捨てて
非情に
ならなければ
いけない時が
あるってのに
あいつには
わからないんだ
いや
違うぞ
篤
非情になる事
だけが
この試練を
乗り越える道
ではない
人にはそれぞれの
乗り越え方がある
すべてが
お前と同じでは
ない
手を出しては
ならん
小僧の出方を
ここで
見届けるのだ
99ア
安心しろよ
僕の望みは
お前を殺す事
じゃない
お前にも
感染させて
やって♡
そして僕と
同じ苦しみを
味わって
ほしいんだ
嫌だよ
ポン!!
そんな事
言わないでくれ
なっ
ハ..
なっ
ハハハ
この血だよ
この血で
お前は感染する
お前も
吸血鬼になれつ!!
花は物になれっ!!
人間に
戻れない体に
なるんだ!!
うまく
よけたね...
!!
投げる手は
いっぱいあるんだ
逃げきれる
かな明
ひっ
ひいいいっ
明ァ!!
ぐっ
血を!!
血を
体内に入れちゃ
駄目だ!!
あはは
これでお前も
じゃあこーーー
なるんだ!!
人間に戻れない
苦しみを
共に味わうんだ!!
あははは...
さすがに、
当然だろ!!
仲間だからな
友達だからな
なっ
...
どうした
ポン
もう投げて
来ないのか?
おっ
お前!!
僕を殺す
つもりか!!
ああ
これでお前を
傷つける
つもりはない
え太を
置け!!
武器は
持たないんじゃ
ねェのかよ!!
これは
俺が
感染しない
為のものだ
なっ
何を屁理屈
言ってんだ
ハッ
俺は
誓ったんだ
みんなで
もう一度
だから
俺は
こんな所で
化け物になる
訳には
いかない
この島を
脱出するって
きっ...
貴様!!
ポン!!
来い!!
俺たちは
幼なじみじゃ
ないか!!
もう俺は
逃げないぞ
第五十八話
気がすむまで
付きあってやる
来い
ポン!!
もう俺は
逃げないぞ!!
きっ
俺たちは
幼なじみじゃ
ないか
高様!!
効なじ
変わったんだ
お前の
気がすむまで
付きあってやる。
どういう
つもりだ
明
あの化け物を
殺す気に
なったって事か?
感染させて
やる!!
なめやがって
ならやがって
明のくせに!!
絶対感染
させてやる!!
喰らえ!!
クソ明!!
どうした
ポン
もう
終わりか?
!!
お前の
憎しみは
そんな
程度か
ぐっ
なおやがって
いくらでも
投げる頭は
増えるんだぞ
まだまだだ
ハァ
こんなの痛くも
かゆくもねェぞ
いったい
何をやってんだ
明は...
あの亡者を
挑発して...
のってきた
じゃないか
ポン
もっとだ
もっと来い
貴様...
ふざけやがって
貴様ァ
明!!
何をやってんだ
お前は!!
兄貴
さっさとその亡者
を殺しちまえ!!
そんな
問題じゃ
ないんだよ
もう会えないと
思ってたポンに
ようやく
会えたんだぞ
こんな
チャンスは
二度とない
俺は
ポンと
このまま
いつまでも
憎しみ合うのが
嫌なんだ
こんなバカげた事は
この場で終わらすんだ
来いポン!!
お前の憎しみの
すべてを俺に
ぶつけてみろっ!!
俺たちは
幼なじみだ!!
あっ..
明ァ!!
何を甘い事
言ってんだ!!
ここは彼岸島だぞ!!
ぶつかりあえば
最後には
わかりあえる
はずだ!!
だいたい
感染したら
殺るか
殺られるかの
戦場だ!!
お前も
化け物になっち
まうんだそ!!
99ア..
ふざけ
やがって
子供あつかい
しやがって
許せねェ
明のくせに
許せねェ
なめやがって
僕の苦しみを
何もわかって
ないくせに
許せねェ
許せねェ
ポン!!
エエ..
エエエステ...
許せねェ
許せねェ
許せねェ
ポン!!
ポン
大丈夫か!?
あああ!!
ポン!!
あああ
ポン返事を
してくれ!!
なんだこの化け物
なんだ
この化け物
どこまで
増える気だ!?
ボコ
アアっ
アップ
ドラッ
やばい!!
天井が
崩れてくる!!
明!!
逃げるぞ!!
このままじゃ
ずつぶされる!!
そんな化け物
放っておけ!!
よく
見てみろ!!
ぐっ
そいつはもう
お前の幼なじみ
じゃない!!
はっ...
許さねェ..
完全な
化け物になっち
まったんだ!!
許さねェェ
ハッ
こいつは
俺の幼なじみ
いや
俺は逃げない
こいつは
ポンだ
ポンだ!!
まだポンの
憎しみをすべて
受け止めてない!!
明ァ!!
まだ
終わって
ないんだ!!
!!
兄貴は一人で
逃げろ!!
俺はここを
動かねェぞ!!
そんな大丈夫...
床下から!?
明ァ!!
今助けて
やる!!
くっ
明!!
反撃しろ!!
お前の足を捕らえて
いる顔くらい
漬せるはずだ!!
うるさい!!
これはポンだ
ポンには
攻撃しないって
言っただろう!!
捕まえた...
捕まえたぞ
9月
...
!!
...
お前..
ボロボロ
じゃないか
んァ
お前
こんな身体で
僕に
付きあって
くれていたのか
ポ..
ポン?
ポン?
明の...
明の匂いが
する
ゴメン
ゴメンよ
明
ポン..
ホントは
ホントは
うれしかった
んだ
明に会えて
本当は
いや...
...
第五十九話
うれしかった
んだ
えええ...
ごめん
ごめんよ
明...
お..お前
もう
俺の事
恨んでない
のか?
明に会えて
本当は
ホントは
うれしかった
んだ
うれしかった
んだ
明...
ぽ3
おろ
会いた
かった...
ごめん
俺の方こそ
ごめん...
お前一人で
つらかっただろ
よく
頑張ったな
よく頑張って
生き抜いて
きたな
っー
明ァ...
つらかった
んだ
本当に
つらかったんだ
こんな姿で一人
山をさまよって
会う奴はみんな
化け物ばかりで
話ができないし...
ポン...
...
あの
商店街の
でも
ずっと
思ってたんだ
加藤ン家の
ブレハブ小屋
みんなで
よく集まって
楽しかった
じゃないか
それだけが
支えだったんだ
あの頃に
戻れたらって
ずっと
思ってたんだ
ポン
ポン!!
明はさ
よく話を
してくれたよね
ほら
自分で考えた
物語を
みんなに
話してくれた
じゃないか
えっ
...
あれ
好きだった
んだよ
明はきっと凄い
小説家になるって
思ってたもの
なっ
なんだよ
急に...
テレるじゃ
ないか
えっとね
最後に聞いた
物語は...
男性恐怖症の女と
女性恐怖症の男の話
よく覚えてんな
そんな事
そりゃ
面白かったもの
かつての仲間が
敵になった時
どうするか
それが
この島で戦う者に
必ず立ちはだがる
試練だ
はい
俺なら
ためらわずに
殺します
明では
無理だ
非情に
なりきって
みせますよ
あいつは
非情には
なりきれない
いや
違うぞ
篤
非情になる事
だけが
この試練を
乗り越える道
ではない
あの
亡者に
もはや
敵意は感じ
られない
まさか
亡者と
わかりあえる
とは...
ねェ
明
昔みたいに
あの物語を
ここで話して
くれないかな
ン?
ポンは多分
もう人間には
だから
ちょっとでも
あの頃に
戻りたいんだ!!
あの頃に
戻れたらって
ずっと
思ってたんだ
ねェ
戻れない!!
駄目かな
わかった
まかしとけ
どこまで
話したっけ
えーと...
エレベーターから抜け出して
決着をつけるために
一緒に住み始めたって所
だったっけ?
なんだ
あいつ
そうそう
この状況で
一人で
喋り始めたぞ
その最中に
扉がガチャリ
息をきらせて
入って来たのは
その女だったんだ
ハゲ
ポンが
うわあ
あの頃の表情を
取り戻してきた!!
で?
で
どうなったのさ
明
もっとだ
でな
その女が
裸なんだけど
なんだ?
もっと
楽しませて
やる
なんなんだ
あの二人
あそこだけ
高校時代に
戻ったような
...
駄目だ!!
ポンはもう人間には戻れない
こらえろ!!
クハッ
ポンが
うれしそうに
泣いたら
物語が
台無しだ!!
聞いて
るんだ!!
今だけで
いい!!
こら
明っ
今だけでもちゃんと
ポンを昔に
戻らせるんだ!!
泣くなよ
お前
物語を台無しに
するつもりかよ
ぽう
おっ
お前の方こそ
泣いたりして
俺の話を
聞きのがしたら
承知しねェぞ
っ
これが..
頑張れ
明!!
これが
お前が
求めていた
ものか!!
頑張れ!!
お頭ァ!!
大変です!!
別の亡者の
大群が!!
亡者は
仲間を
呼ぶんだ
500メートル先に
もの凄い数で
押し寄せています
なんとか明に
物語の終わりまで
語らせて
あげたい!!
ついに
集まって来て
しまったか!?
囲まれたら
我々は全滅
しかねません!!
時間は
ないのか?
刻の猶予も
許されません!
せん!!
早く
ここから脱出
しましょう!!
第六十話
別の亡者の
大群が来ます
もの凄い数
です!!
一刻の猶予も
許されません!!
囲まれたら
我々は
全滅しかね
ません!!
早く
ここから脱出
しましょう!!
亡者と
人間が
第六十
せっかく
明とポンが
わかりあえ
たのに!!
やっと
わかりあえた
ってのに!!
ポンは
あの体だ
今明が
我々と共に脱出
してしまうと
もっと
もはや
動けまい
これが二人の
今生の別れに
なるかもしれん!!
話をさせて
あげたい!!
もう少し
ここにいる事は
できないのか
亡者同士
呼びあうん
です!!
明にはもう
時間をやれ
ないのか...
無理です
一刻を争うんです
死にたいん
ですか!!
ここに亡者が
いる以上
あの大群は
こちらに向かって
来ます!!
オイ
亡者の
亡骸を
持って
来い
えっ
袋に詰めて
おいた
はずだ!!
早く
持って来い!!
はっ
はいっ
亡者の
亡骸?
俺たちが
潰した奴か?
えええ...
ステム...
死の際だと
いうのに
まだ仲間を
呼んでいるのか
篤
行くぞ
まだ
声を出せる
亡者もいる
えっ
この亡骸を
かついで
外に出る
お前とワシとで
囮になるんだ
この亡骸で
亡者どもを
別の場所に
呼びよせる
しっ
師匠...
これで
少しは
小僧たちに
時間をやれる
はずだ
おっ
お頭ァ!!
待って
ください!!
お言葉ですが
あの小僧は
我々抵抗組織の
人間ではありません!!
なんであいつの為に
お頭がそこまで
するんですか!?
あやつは
ワシと
同じ匂いが
する
あの
小僧は
強くなる
ポンという
亡者と出会い
小僧は
変わり始めている
ワシら
抵抗組織に
とって
かなり
役に立つ人間に
なるやもしれん
だがそれも
えっ
これからの
小僧しだいだ
まだ
小僧の
試練は
終わった訳では
ない
もしか
したら
死ぬより
辛い事になる
かもしれん
だが
小僧には
それまで
なんとしても
篤
乗り越えて
もらわねば
ならん
ワシとお前とで
時間を稼ぐのだ
行くぞ篤!!
亡骸を
かつげるだけ
かつげ!!
はい!!
この辺で
いいだろう
ここに亡者を
おびきだそう
あの
小僧は
強くなる
師匠は
師匠...
そこまで
明の事をかって
くれていたのか!!
師匠
何を
言うか
アハァハァへ...
明の為に
すみません
小僧が
強くなれば
ワシらの大きな
戦力になる
ワシらの
為だ
来たぞ
エエステム
...
篤よ
...
どう..
ですか?
あいつは
顔では
笑っているが
お前
ポンと言う
あの亡者を
どう思う?
心では
もう覚悟を
決めておる
覚悟?
あの
亡者は
死ぬ
つもりだ
ワシは
死んでいく
人間を
いっぱい
見てきたから
わかるんだ
ポンが
死ぬ覚悟を
している?
え
ねェ
明...
えっ
ごめん
明の物語
最後まで
聞けそうにも
ないや
なっ
なんだよ
急に
ありがとう
明もう
十分だよ
十分
楽しかったよ
本当は
さっきから
何度か僕
意識がないんだ
...
たぶん
もう...
長くは
もたない...
なっ
何言ってんだよ
もう
駄目なんだ
だいたい
こんな身体なのに
今意識があるほうが
不思議なぐらいだよ
嫌だよ!!
何言ってん
だよ!!
明..
お願いが
あるんだけど
いいかな?
えっ?
なっ
なんだよ
そりゃ
いいけど...
僕を..
僕を
殺して
くれないか?
なっ
何言ってんだよ
やめてくれよ!!
ポン!!
こんな時に
冗談言うなよ!!
聞いてんの
かよ!!
明...
冗談じゃ
ないんだよ
僕は今
人間なんだ
明のおかげで
心は人間に
戻れたんだ
このまま
完全に意識を
失ったら
二度と
人間の心は
取り戻せない
そんなの
嫌だ
もう
化け物なんかに
なりたくないんだ
殺してくれ
明
人間のまま
死なせてくれ
第六十
...
第七巻
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彼岸島_第八巻
血が...
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編集部では、この本についての読者
のみなさまのご意見をおまちしていま
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このつぎには、どんな作家のどん変
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シマガKC」にしてほしいと思う作品
がありましたら「読後の感想」とあわ
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