...

「...ひがんじまに

しかし、高島

すれ

十九

...

...

...そういえば、

...

報告書:読編

歯師を

...

間違っていた

...

仮面の告白

...

...

......

現在、ビートでは

......

......

......

...もしかして

おはようございます

現在のコースは

いや、...

......

んァ

ついに

明は

3百七一回話

自分の兄貴に

止めを刺した

明っ

明っ

ホタッ

ポタッ

終わったよ

ワクチンを

取りに行こう

俺たちは

その場に

兄貴を埋葬すると

ワクチンを

取りに

道場へ向かった

誰一人

話をしなかった

俺たちはただ

黙々と

歩き続けた

ようやく

コレが

俺たちの物に

なったんだな

兄貴

取らせて

もらうよ

冷たい...

それに意外と

重い...

これが...

これが五〇一

ワクチンか...

オブ

これで

雅を

倒せる!!

このワクチンを

巡って

命を落とした

そして兄貴や

あの村の人たち...

冷...

みんなの死を

無駄にしない

為にも

なんとしても

雅を倒す!!

あとは

なんとか

このワクチンの

使用法を

調べないとな

そうだな

それが

わからないとな

いざって時に

使い方を

間違えて

...

確かに

いきなりこんな

瓶入りの液体

渡されても

どうしていいか...

雅が

ピンピンしてたら

コトだしな

...

五十嵐の報告書が

途中で破れてた

じゃんか

.....

うー

ーん

あの続きに

書いてあるん

だろうけど...

そりゃ

無理だろ

見つかりっこ

ねェよ

ワクチンの

使い方

なんとか

調べる方法は

ないだろうか

そこにある封筒は

なんじゃ

えっ

封筒?

兄貴の

字だ...

...という

事は

それはあやつの

遺言状って

訳じゃな

えっ

マジでか!?

信じられねェ

.....

兄貴の

遺言状!!

兄貴の奴

こんな物まで

用意して

いたのか

読んでみようぜ

ああ

やっぱり

そうだ

兄貴の

字だ!!

明へ

お前がこれを

手にしている

という事は

俺は死に

俺の村は消滅

している事だろう

くっ..

だが明

お前が気にやむ

事はない

すべての原因は

雅にある

この島に

吸血鬼ウィルスが

ぱらまかれなければ

だから

俺の遺志は

ただ一つ

彼岸島での悲劇は

何一つ起こらなかったんだ

あの男

雅を始末

してほしい

...

涼子も俺も

この島で死んだ

人間はすべて

心から

それを

望んでいる

ワクチンを手にした

今のお前なら

それも

夢ではないはずだ

わかったよ

兄貴

なんとしても

雅を倒す!!

それには

まず

コイツの

使い方を知る

必要があるんだ!!

どうすれば

いい!?

鍵?

ン?

明何か

落ちたよ

武器庫の

奥?

武器庫の奥にある

金庫の鍵を

入れておいた

中の物はお前の

これからの戦いに

役に立つはずだ

そうですか?

ですが、今までは

それでも...

いや、そんなことはないのですが、

...

...

金庫なんて

あったか?

どこだ?

これか...

兄貴の奴

こんな所に

一体何を

隠したんだ!?

なんだろうな

武器かな?

超イイ刀

とか...

!!

えっ

なんだ

これ

紙きれが何枚か

あるだけじゃ

ないか

!!

これ!!

五十嵐の

報告書の続きだ!!

何!!

何っ!!

マジだ!!

なんで

これが

ここに!?

五十嵐の研究所で

探し出したんだ

これがあれば

お前にも

ワクチンの使い方が

わかるはずだ

凄ェ!!

これで

完璧だ!!

兄貴の奴

とんだ

置き土産じゃ

ねェか

これで

みやび

雅を

倒せるぞ!!

第百七十四話

俺たちは

五十嵐の報告書の

失われていた部分を

手に入れた

この

報告書の中に

501

ワクチンの

使用法が

書いてある!!

これを

読めば

雅が倒せるかも

しれない!!

中身を

調べてみよう

よし

いいですよ...それでもお前はお母さん

こういう時期は明るくらいですよ

それは...

いいですか!!

おいお願いしましょうか

まあまあ...それでもそうですけど...こんなところで、

...

...

第百七・五高

......

おまけにお手伝いしましたが、...

それは...それは...

はいはい。おまえはいただきます

第4条第三項第項の規定によりますが、

特別記事を書きます。明日香は日本人ですが、

...

...昭和30年10月11日第11回東京都大阪

あああぁぁぁっ、ああっ、はぁっ...

それはそうだけど...

結婚相手はそれだけではそれは...これまではないですか

それでも、それは自分ではないでしょうか。これであればいいのですが、

それはそれだけではないのですが、

なあ

今まで読んだ

報告書の内容って

どんな

だったっけ

ン?

は?

何言ってんだよ

忘れたのかよ!!

いやさ

ほら

炭坑での

五十嵐のイメージが

強くて

大平洋戦争の頃

彼岸島の吸血鬼を

兵器として利用しようと

日本軍が来たんだ

...ったく

仕方ないな

昔のアイツを

思い出せねェんだよ

簡単に

説明するよ

そのリーダーが

五十嵐

ところが研究中

吸血鬼の一人

雅に力を与えた所

反撃にあい

五十嵐本人も

血を吸われ

彼の部隊は

全滅

痺れて

動けなく

なってしまう

自分の過ちに気づき

この島の人間を

守ろうとする五十嵐と

この研究所の外に

出ようとする雅

あの男を

外に出したら

この島は

めちゃくちゃに

なってしまう!!

なんとしても

あの男を

止めるんだ!!

対吸血鬼用

血液分離剤

五〇一

ワクチン!!

これが

あれば

これがあれば

あの男を

止められる!!

そこまでが

今まで読んだ

報告書の内容

それ以降は

破れてて

読めなかったんだ

だから俺たちは

五〇一ワクチンの存在を

知る事ができたけど

実際の使い方や効能は

まだわからなかったんだよ

最悪

それも考えられる

とにかく

この続きを読めば、

はっきりするんだ

って事は

もしかして

ワクチンが効かない

なんて事も

ありうるの?

ゴクッ

さぁみんな

静かにしてくれ

読もう

急がないと!!

あの男が

外に出る前に!!

よろ

まだ

痺れているが

なんとか

動ける!!

雅め...

一体どこへ

行ったんだ...

出口に

向かったのか?

よろ

そうとしか

考えられんが...

......

五〇一

ワクチン...

なんにせよ

このままじゃ

使えん...

注射器が

いる...

注射器で

アイツの体内に

本当にコイツは

効果があるの

だろうか...

試してない以上断言はできんが

試してない以上

断言はできんが

今はこれを

信じるしか

あるまい

注入

するんだ...

5、6本も

あればいいか

こちらを作業すると、

そういうわけじゃない

大型獣用の

注射器も

どこかに

あったはずだ

よろ

...ちくしょう

私は...

なんて化け物を

誕生させて

しまったんだ...

吸血鬼同士の血液を

混合させると

反応する!!

これは

凄い発見だ!!

同じ実験を

次は

あの

吸血鬼一族の

生体でやろう

よろ

よろ

お匡の為とは

いえ

我ながら

馬鹿な実験を

したものだ

それはやっては

いけないんだ!!

我が一族の中で

同族の血を混ぜる事は

禁忌とされてきたんだ!!

まさに

その通りだった...

私は禁忌を

犯した...

雅に同族の血を

注入してしまった

事により

完全なる

不死の力を

与えてしまった

自分が作り出した

化け物は

自分で決着を

つけねばならん

効いてくれ!!

頼れるのは

このワクチン

だけだ!!

さらにそれ以上

同族の血を

入れていたら

なんにせよ

アイツに注入した

血液が三人分

だけでよかった

アイツは

より恐ろしい力を

手に入れていたに

違いない

ン?

雅か?

でもこっちは

行き止まりだ

吸血鬼一族を

閉じ込めてある所だ

そうか

あの男

同族を助けて

一緒に脱出する

つもりだな!!

馬鹿め!!

仏心を出し

やがって!!

よし

えっ

いいっ

おかげで

追いついたぞ!!

ああぁ

おれ

なっ

なっ

嫌アアァ

喰ってる!!

コイツ

同族を喰って

いるのか!!

なんでよ雅!!

なんで貴方

仲間を喰うのよ!!

ひいいいっ

これでさらに

もう一人分の

血が

私に混じった

来る...

力がさらに

わき上がって

くるのを感じる

くああぁ

嫌アアア

ヒキッ

あああ

嫌アア

ああ

もっと...

もっと

力が欲しい...

ああ助けて!!

誰か助けて!!

悪魔だ!!

この男は

完全なる

悪魔だ!!

くうっ

この女の血も

いただくと

するか

逃げたい!!

だが

駄目だ!!

私は

やらねば

ならん!!

背中を向けて

喰い始めた!!

チャンスだ!!

効いてくれ!!

頼むから

効いてくれ

五〇一ワクチン!!

第百七十五話

うあああ

第百七十六話車注射器

逃げては

駄目だ!!

効いてくれ!!

私はこの男を

倒さねばならない!!

効いてくれ

五〇一ワクチン!!

うあああ

あああぁ

!!

やァ

どうだ雅!!

これでお前の

不死の力を

奪ってやる!!

死ねェ!!

!!

しまった!!

まだ

ほとんど

残っているのに

割られた!!

ひっ

来るなっ!!

いつ

来るなァ!!

お前も

旨そうじゃ

ないか

いやああぁ

助けてくれェ!!

誰か

助けてくれェ!!

ン?

誰かと

思えば

中佐

貴様か...

たっ頼む

雅...

ン?

私はお前に

力を与えた...

だから

私を喰わないで

くれェ...

ハッ

これは

面白い

さすがの中佐殿も

命は惜しいと

見える

お願い

します...

食べないで

ください...

アハハハ

いいぞもっと私を

楽しませてみせろ

そのまま

油断してるが

いい!!

今度こそ

このワクチンを

注入してやる!!

どうした中佐

もう命乞いは

終わりか?

よし!!

ああぁ

くっ

今度は

押せた!!

奴の体内に

すべて注入

できたはずだ!!

よろ

なんだ?

変だぞ...

身体の力が

入らん...

効いてる!!

五〇一ワクチンが

効いてるんだ!!

中佐...

貴様私に

何をした...

駄目だ!!

まだ足らん!!

この男が立って

いられなくなるぐらいの

量をぶち込まねば!!

効いたが

雅はまだ

動いている!!

大型獣用の

連続注射器!!

持ってきて

よかった...

これなら

大量に注入

できる!!

よし

準備が

できた!!

!!

ひいいいっ

なんて

なんて力だ!!

ぐあああ

あと少し

あと少しで

コイツを倒せる

のに!!

くそっ!!

ワクチンが

効いてる

はずなのに

これでは

近よれない!!

なっ

貴様!!

我が一族の者!!

まだ生き残りが

いたのか!!

お前だけは生かして

おけん雅!!

同族を

喰らいやがって!!

おい

中佐!!

お前も手伝え!!

!!

よしっ

喰らえっ!!

こうして

私は

雅の不死の力を

奪ったのだ

効いたな

ワクチン

それに

ワクチンの使い方も

わかった

ああ

注射器を

手に入れないとな

でも普通のじゃ

駄目だよ

頑丈で

多量に

注入できる

やつじゃないと

.....

そうだな

まずはあの

大型獣用の

連続注射器を

手に入れよう

第百七十六話

五〇一ワクチンを

雅に注入するには

特殊な注射器が

必要だ!!

お百七なぜ話して

大型獣用

連続注射器!!

よし

俺たちも

その注射器を

手に入れよう

よっしゃー

さっそく探し

行こうぜ!!

こんな注射器

どうやって探せば

いいんだろう

全く見当も

つかないよ

...

そうだな

どうしようか

でもさ

ン?

五十嵐の報告書

それで終わりじゃ

ないだろ?

続きを読んで

みようよ

何か

手がかりが

書いてあるかもよ

そうだな

よし

最後まで

読んでみよう

五十嵐は

吸血鬼一族の

生き残りの

一人と

協力して

雅を倒した

ついにこの男を

倒した!!

この注射器が

あって助かった!!

おい

中佐

雅はもう

動かんか

これで

死んでいる

のか?

ン?

この男

協力してくれた

吸血鬼

コイツの

助けがあった

からこそ

雅を倒せた

貴様!!

我が一族の者!!

まだ生き残りが

いたのか!!

よし

今だ!!

ありがとう

礼を

言わせてくれ

あんたは

人類を救ったんだ

...そんな事は

どうでもいい

雅はこれで

死んだのか?

......

詳しい事は

わからんが

コイツはまだ

生きてるって事か?

そうだ

...いや

死んでは

いない

不死の力を

奪っただけだ

このまま20分もすれば

起き上がってくるだろう

よし

では

その前に

止めを刺そう

殺すのは

やめてくれ

!!

この男は

日本国に

必要なんだ

ちょっちょつと

待ってくれ!!

ン?

ハッ

訳のわからん

事を言うな

駄目だ!!

殺るぞ

頼む!!

お願いだ

私の研究を無駄に

させないでくれ...

どういう

事だ?

雅は...

私の研究の

唯一の成果なんだ

私は今の日本が

戦争に負けそうな事

彼は何度か

反論してきたが

最後には

納得してくれた

そして勝つ為には

不死である雅が必要不可欠

である事を必死で説いた

いいだろう

だが

殺さぬのなら

こんな危険な

男を

どうする

つもりじゃ

封印するんだ

ほう

ちょっと離れた所に

研究用の冷凍室が

ある

そこに雅を

閉じ込めて

凍らしてしまえば

この男を生きたまま

保管できるはずだ

...

なるほど

時間がない

そこに雅を

運ぶのを手伝って

ほしいのだが

くっ

風が強い

よろ

中佐

しっかり持て

時間が

ないのだろ

...

助かったよ

なんとか

間に合った

ああ

これで

終わった

なあ

ン?

知っているとは思うが

一応名乗っておく

私は

五十嵐一郎

陸軍中佐だ

龍ノ介じゃ

ああ

わかって

おる

あんたの名を

教えてくれ

龍ノ介

忘れないよ

あんたは

命の恩人でも

あるからな

いいだろう

ワシもあんたを

覚えておこう

あんたは吸血鬼

私を恨んでいる

はずだ

なのに何故

協力してくれた?

龍ノ介

一つ聞きたい事が

あるのだが

なんだ?

お国の為とはいえ

私はあんたたちを

人体実験で

何人も殺した

吸血鬼一族にとって

こんな憎い男は

いないはずだ

そうじゃな

その通りじゃ

貴様ら軍人は

すべて憎い

だがあの男

アイツは

もっと憎いん

だよ

一番憎い雅を

あんたと一緒に

倒したんだ

仕方あるまい

この際

あんたの罪は

問わん事にするよ

ハァ

ハッ

すまない

龍ノ介

本当に

すまない...

中佐

あんた

これからどうする

つもりじゃ?

して龍ノ介

ン?

あんたは

どうするつもりだ?

ワシは

ここに残る

私か?

私は

研究所に戻って

本部に伝える

報告書を書きあげる

えっ

ワシは

この辺りに住んで

ここを守る

誰かが近づいて

扉を開けんようにな

雅の同族として

それぐらいの義務は

果たすつもりじゃ

...そうか

それは助かる

よろしく

頼む

これを

渡しておく

龍ノ介

これを

ン?

何かの時に

役に立つかも

しれん

わかった

ありがとう

そうか

注射器は

この男

龍ノ介って奴が

持っているのか

早く続きを

読もうぜ明

ああ

その後五十嵐は

龍ノ介と別れ

研究所に戻り、

地下室に降りた

その時

米軍からの爆撃

第二波をくらう

完全に地下に

閉じ込められた五十嵐は

なんとか脱出しようと

炭坑の方へ向かって歩く

この後五十嵐は

炭坑の吸血鬼に

襲われて

吸血鬼に

なっちゃった

って訳ね

そこで報告書は

終わっていた

それから60年

ずっと炭坑で生活

してたんだよな

思えばアイツ

かわいそうな奴

じゃんか

とにかく

注射器の

手がかりは

あったな

雅と同じ

吸血鬼一族の男

龍ノ介!!

ああ

龍ノ介って奴が

持っている

なんとしても

その男の行方を

つかむんだ!!

それが

注射器を

手に入れる為の

でも

その男の行方って

どうやったら

わかるんだよ

今はもう

60年もたってるから

そいつ死んでんだろ

唯一の

方法だ!!

いや龍ノ介は

吸血鬼一族だから

年をとらないんじゃ

ないか

今でも

その当時の姿のまま

生きてる可能性は

あるよ

何か

龍ノ介さんを探す

手がかりになる物は

ないの?

一応

報告書に写真が

貼ってあるけど...

こんな写真

一枚じゃ

探しようが

ねェな

こんな古い写真で

生死さえわからない男を

探し出すのは

......

確かに...

不可能に

近い!!

だが他に

あてはない!!

どうすれば

この男を

見つけられる!?

えっ

その龍ノ介なら

よく知っておるぞ

しっ

師匠...

ワシ

じゃよ

ワシが五十嵐から

注射器を預かった

龍ノ介じゃ

は?

どうやら

お前たちに

この仮面の下の

何を...

師匠何を...

からかわないで

くださいよ

だいたい龍ノ介は

吸血鬼じゃ

ないですか

ワシの素顔を

見せねばならん

ようじゃな

何を

言っているんだ

師匠は!?

ワシの名は

青山龍ノ介

じゃ

第百七十七話、

対雅用の注射器を

この男

注射器を

手に入れる為に

なんとしても

この男の行方を

つきとめねば!!

龍ノ介が

持っている!!

ワシじゃよ

ワシがその

龍ノ介じゃ

は?

からかわないで

くださいよ

龍ノ介は

吸血鬼じゃ

ないですか

そうじゃな

信じられぬのも

無理はない

どうやら

お前たちに

この仮面の下の

ワシの素顔を

見せねばならん

ようじゃな

何を..

何を

言っているんだ

師匠は!?

ワシの名は

青山龍ノ介

じゃ

第百七十八話

その証拠を

見せてやろう

明よ

手元の

龍ノ介の写真と

見比べるがよい

龍ノ介!!

まさに龍ノ介

本人だ!!

カナン

どうじゃ

ワシの話を

信じる気に

なったかの

そんな...

そんな...

師匠..貴方は

この島の人間の

リーダーだ...

誰もが貴方を

慕っている...

そんな貴方が...

吸血鬼だった

なんて...

...ウム

.....

残念だが

仕方あるまい

まぁ正確に言えば

ワシは今の

人間の敵たる吸血鬼

ではなく

なんでですか?

人間と共存していた

昔の吸血鬼一族の

生き残りじゃ

ン?

何故

吸血鬼である

貴方が

仮面を被って

この島の村長に

なっているんですか?

師匠!!

話を聞かせて

ください

......

長い話になるが

よいかな

ワシは

とある少女に

救われたん

じゃよ

少女?

ワシ龍ノ介は

五十嵐と別れた後

雅を封印した

冷凍室の近くに

家を作り

ウム

そうじゃ

そこに住む事に

したんじゃ

ここなら

誰かが扉を

開けぬよう

いつでも

見張れるな

!!

誰じゃ

誰か冷凍室の前に

いるぞ

この辺に住む

人間か?

祈っておるな

誰かが雅を

ここに封印するのを

見ていたのか

もともと

吸血鬼信仰がある島だ。

やがてそこには

お供え物を置く台が

おかれ

雨よけの

屋根が作られ

祟りを恐れてか

毎日のように村人が

祈りに来ていた

十数年経つと

それなりに立派な

吸血鬼を祀る

神社になっていた

もしかして

その神社って

お兄さんが...

そうじゃ

そこが

つい3年前に

篤が扉を開けた

神社じゃ

兄貴は

この神社の中の

扉を開けて

3年前

封印されていた

雅をこの島に

解き放って

しまったんだ!!

ともかくワシは

その神社の近くで

誰も扉に触れぬよう

ずっとそれを

見張っていたんじゃ

何年もいや何十年も

ワシは人里から離れ

ただ一人

来る日も来る8日も

見張りを続けた

!!

ワシは吸血鬼の姿

人間に会えば

恐れられてしまう

ワシは人目を忍び

孤独な毎日を過ごしていた

そんなワシに

五十嵐の実験による

後遺症が襲ってきた

時折体中が

焼けるように

痛くなる

そして

何十年か経った

ワシは

苦しみと寂しさで

生きる気力すら

残っていなかった

後遺症?

それをワシは一人で

痛みが引くまでずっと悶え

耐え続けるしかなかった

痛みと孤独に

耐え切れず

ボロボロに

なっておった

そんな頃じゃ

ワシが

一人の少女と

出会ったのは

その夜もワシは

後遺症に悩まされ

一睡もできぬまま

夜が明け顔を洗いに

池に向かっていた

よろ

水.....

水が

飲みたい...

ン?

しまった...

こんな所に

子供が...

顔を

見られて

しまった

これ

騒ぐでない

ワシの姿を

怖がらんでくれ

おじさん

変だよ

なんで

上裸なの?

それに何か

臭いし

...なっ

なんじゃお前

ワシが怖く

ないのか?

なんで?

おじさん

変質者なの?

いや

そういう訳では

ないが

普通

ワシの顔を見たら

人間は怖がるんでな

「人間は」だって

変なの

自分だって

人間のくせに

!?

ワシは

人間!?

!!

さすがに

おかしいぞ

この子はワシを

完全に人間だと

思っている!!

なっ

五十嵐の実験の

副作用なのだろうか

人間じゃ!!

ワシの姿が

人間と同じに

見える!!

気づかぬうちに

ワシの目は人間と同じに

なり牙は目立たぬほどに

なっていた

これなら...

この姿なら

普通の人間として

生きていける...

そのとてつもない

孤独から

30年!!

30年もワシは

人目を避けて

一人じゃった

ついに解放

されるんだ!!

きゃっ

ワシは...

ワシはこれからは

この島の人間と

仲良くするぞ

ありがとう

お嬢さん

ワシはもう

一人じゃなくて

いいんだ...

こんなに嬉しい

事はない

ぽろ

痛いよおじさん

放してよ...

ワシは

人間じゃ...

ワシは人間に

なれたんじゃ...

お嬢さん...

聞いてくれ...

聞いてくれ...

こうしてワシは

村に下りて

行ったんじゃ

そしてそのまま

人間として生活し

段々と

雅の封印の事は

気にかけなく

なっていった

それから約30年後に

雅が復活する事に

なろうとは

第百七十八話

その時はまだ

知る由もなかった

師匠は

五十嵐の実験の

副作用により

これなら...

この姿なら

普通の人間として

生きていける...

人間と同じ姿に

なっていたという

あのとてつもない

孤独からワシは

解放される

んだ!!

ほろ

ワシは

人間じゃ...

ワシは人間に

なれたんじゃ...

ほろ

第百七十九話一村での生活

こうしてワシは

村に下りて

行ったのじゃ

師匠

よかったですね

ああ

じゃがワシは

間違っていた

ワシは

村に下りては

いけなかった

ようやく

人間たちと

暮らせる事に

なったんですね

それが悲劇を

生んだんじゃ

えっ

えっ

なっ

...ウム

ワシは喜び男んで

村へ向かったよ

師匠

どういう事

ですか?

何が間違い

なんですか?

村人たちと

仲良くなろうと

思ってな

じゃが素性も明かせぬ

こんなワシが

どうやって人間の村に

住めるというのだ

ねェ

おじさん

ン?

彼女の親族が

お寺の住職で

そこなら住み込みで

働けるとの事

うちの親戚の

お寺に来なよ

紹介して

あげる

ワシはその厚意に

甘える事にした

ザッ

よろしく

お願いします

ウム

わかった

まずは

身体を洗ってくれ

臭くてかなわん

ついて来なさい

風呂に案内しよう

ム?

よかったね

これは

がたじけない

すまない

お嬢さん

世話になった

私典子

覚えて

おいてね

へへっ

典子か

いい名前

じゃな

ン?

ひっ

ワシは

龍ノ介じゃ

よろしくのう

ん!こんなといってね

なんじゃ

あのお面は

気持ち悪いよね

あのお面

このお寺に代々伝わる

家宝なんだって

あんな物

大切にしてるなんて

信じらんない

私アレ

大嫌い

ほう

そうか?

なかなか格好良い

お面ではないが

ワシは

気に入ったぞ

うわー

最悪

楽しかったよ

30年ぶりに

人と接したんじゃ

見る物聞く物

すべてが楽しかった

ワシはすぐに

この村になじんだ

嬉しくて

楽しくて

どんな人間とも

仲良くなれた

そのおかげか

ワシは村の誰からも

信頼され

この島の村長になり

幸せじゃっ

たよ

そして和尚の跡を継いで

住職になっていた

ようやく

自分の居場所を

見つけたんじゃ

その後も

あの女の子・典子とは

ずっと友達であった

何故か

なついてくれての

よかったの

幸せになれて

数年後

何年か経ち

彼女は東京の大学に

入学した

ワシは便りで

彼女の結婚を

知った

観自在菩薩

行深般若波羅

密多時

!?

照見五蘊皆空

度一切苦厄...

ニョッ

へへっ

ン?

どこの子

じゃ?

お久しぶりね

!?

典子か?

帰って

来ちゃった

彼女は三人の

子供をつれて

島へ戻って来た

東京で会った

夫とは

別れたという

そうか

大変じゃったの

まぁ上がって

ゆっくりしていけ

......

お嬢さんは

名前はなんて

言うんじゃ

山本冷

ハハッ

それじゃ

ママとワシが結婚したら、

また苗字が変わって

青山冷に

なってしまうな

あら違うでしょ

今は

苗字が戻って

井上冷でしょ

まァ

なっ

龍ノ介

ったら

そうじゃこの娘が

お前たちのよく知る

ワシの娘冷じゃよ

あの娘は

典子の連れ子

じゃったんじゃ

青山冷?

翌年ワシは

典子と結婚をした

島中の人間に

祝福されたよ

人生の絶頂期

じゃった

妻と三人の子供

そして村のみんな

そのすべてが

大切じゃった

だが時は経ち

今から3年前

ワシの幸せは

ついに終わりを迎える

あの男が

目覚めたのじゃ

あああぁ

助けてェ!!

ひいいっ

...

...

...

はい

んァ

ママ...

ママが

死んじゃった...

!!

ママ!?

動いた!?

よかった

ママ!!

生きて

たのね!!

嫌っ

いいいっ

助けて!!

助けてください

龍ノ介殿!!

この惨劇は

ワシのせいじゃ!!

雅が

復活した!!

ワシが村に下りて

雅の封印を放って

おいたからじゃ!!

ひいいい

化け物が

もうそこまで!!

くっ

みんなは

逃げるんじゃ!!

ワシがここで

くい止める!!

雅め!!

この島の人間を

喰い尽くす気か!!

守る!!

なんとしても

みんなを守る!!

この命に

代えても

みやび

雅を

止める!!

第百七十九話

ひいいい

殺される!!

助けて!!

助けてください

龍ノ介殿!!

みんな

ワシを頼って

来た!!

みんなは

逃げるんじゃ!!

ワシがここで

くい止める!!

あいにく

武器になりそうな

物は

これぐらい

しかない

なんとか

ワシが

ホテル大

第百八十話

くい

止める!!

雅め!!

何やら死人集団を

率いてやがる!!

あああぁ

ザザ

うううぅ

うう

かああぁ

ワシは

みんなを守る!!

この命に

代えても!!

きゃあああぁ

助けてェ!!

誰かァ!!

そこかっ!!

!!

ンガッ

お嬢さん!!

かがんで!!

ひっ

ギャッ

ハッ

なかなか

丸太も

コッ

ポタッ

武器として

使えるじゃ

ないか

あああ

!!

ふんっ

があああ

ひっ

ひいっ

そしてみんなに

伝えてくれ!!

寺の裏に

トンネルが

あるじゃろ!!

お嬢さん!!

早く逃げ

るんじゃ!!

そこを抜けて

山の向こう側まで

逃げろと!!

よいなっ

ワシの事に

かまうな!!

.....

あなたは

あの...

住職はどうする

のですか!?

そんな事よりも

早く行って

一人でも多くの村人を

逃がすのじゃ!!

はっ

はいっ

頼んだぞ!!

ワシは

ここで

こいつらを

なんとしても

くい止める!!

くっ

何体いるんだ

きりがない!!

よし

みんなちゃんと

避難しているぞ!!

ム...

!!

あそこ...

あそこに

逃げて行く...

くっ

雅に見つ

かったか!!

そんな事は

させん!!

逃がさん...

人間は一人として

逃がさん...

この野郎!!

片手で受け止め

やがった!!

誰だ...

貴様...

!?

面白い...

人間の中にも

これほどの力を持った

者がいるとは...

コイツ!!

ワシが

同族である事に

気づいてないのか!?

なんであれ

お前を止める

『までよ!!

ハッ

ハハハッ

うおおおぉ

アハハハ

いいハハハ

倒れん!!

なんて奴だ!!

いくらやっても

倒れない!!

考えられん!!

いくら振り回しても

私には効かんよ

そんな

小枝ではな

!?

小枝?

この丸太の

事か

ふざけ

やがって!!

このぐらいの

丸太がいい

は?

ふんっ

!?

まさか!!

そんな大木を

引き抜く気が!?

ありえん!!

んがっ

そんな事

できる訳ない!!

馬鹿な...

お前いつの間に

そんな力を...

これは

いい丸太

だな...

いや、それじゃ

ふんっ

ギャッ

んっ

なっ

!!

わああぁ

そんな

そんなっ

邪魔者は

そこで寝ていろ

村人は残らず

喰らってやる

しいいい

やめてくれ!!

頼む

やめてくれ!!

そういえば、

駄目だ!!

...

がなわない!!

ワシは雅に

かなわない!!

急ぐんだ!!

逃がさんぞ

みんな

逃げてくれ!!

これ以上ワシには

この男を

止められない!!

!!

村人は

残らず

喰らってやる

ひっ

第百八十...

やめてくれ!!

ひいいい

頼む

やめてくれ!!

あのトンネル

が...

問題だな...

ふんっ

!!

何をする気だ

!!

ぐああ

なっ

ぎゃあっ

ハッ

人間どもの

逃げ道を

ふさいだ

これで

ゆっくり

食事を楽しめる

そんな!!

なんて

事を!!

まだ...

!!

まだ村人の半分も

逃げてないじゃ

ないか!!

あんた!!

あんたしっかり

しておくれよ!!

あああぁ

嫌だっ

死にたくない..

死にたくない..

オギャー

オギャー

オギャー

オギャー

ドボ

あああ...

力が...

入ら..な...

...

!!

ドゲ

うあああ

助けて...

くれェ!!

ぎゃああ

誰か

助けてくれ!!

!!

どうすれば

いい!?

ワシは

どうすれば

いい!?

つるはし?

!!

んがあっ

許せん!!

雅!!

あの男だけは

許せん!!

刺し違えて

でも

アイツを

殺す!!

うおおおぉぉぉ

雅!!

雅は

どこだ!!

いた!!

!!

ぐあああぁ

殺す!!

うおおお

死ね!!

死ねェ!!

死ぬんじゃ

雅ッ!!

!!

くあああ

さっきの

坊主だな

人間のクセに

もう動けるとは

信じられんな

コイツ!!

まだピンピン

してやがる!!

不死身か!?

やるじゃないか

当たり前だ

ワシは人間では

ないからな...

忘れたか

!!

ワシは

貴様の同族!!

龍ノ介じゃ!!

何?

ワシを...

この顔を

よく見ろ...

!!

龍ノ介...

なるほど

覚えているぞ

おまえは

吸血鬼一族の一人

生き残って

いたのか...

なんで

人間の姿を?

そうか...実験の

副作用という訳が

面白い

ぐあっ

確かめてやろう

じゃないか

その姿のお前が

人間か吸血鬼か

貴様!!

何をする

つもりじゃ!!

ぐあっぐ

お前の

腹を裂く

人間なら死に

吸血鬼なら

助かるはずだ

そんなっ

やめろっ!!

やめてくれっ!!

壮観だぞ

自分の臓器が

ばらまかれる様を

見るのは

いっ痛い

やめてくれ

やめっ

ふんっ

あああぁぁ

あおおお

ああおお

アハハハ

アハハハ

ダメ

さらばだ

龍ノ介!!

もがき

苦しむがいい

雅...

クソッ...

ワシは死ぬのか..?

わからん..

今のワシにまだ

吸血鬼の力が残って

いるんだろうか...

ぐっ..

駄目だ...

血の気が

引いていく...

死ぬのか?

とにかく

内臓を...

ワシの内臓を

集めないと...

意識も薄れて

きた...

このままワシは

死ぬのか!?

誰も助けられぬまま

死ぬのか!?

情けない...

ワシは

その程度の男

だったのか...

!?

村の子供!?

だが

蓋がない!!

このままでは

見つかって

しまう!!

入り口を

隠さねば

何かであそこに

蓋をしないと!!

子供たち数人が

納骨棺に隠れている

これで...

見つからぬ...

生きてくれ

ワシの

分まで...

第百八十一話

村の

子供たち!!

納骨棺に

隠れていたのか!!

だが

蓋がない!!

大丈夫

また、一二話

このままでは

見つかって

しまう!!

入り口を

隠さねば

何かであそこに

蓋をしないと!!

これで...

見つからぬ...

生きてくれ

子供たちよ...

ワシの分

まで...

そのまま

ワシは

意識を

失っていた

ありがとう

和尚さま...

助かった...

僕たちこれで

助かったんだよ...

ありがとう

えっ

ポケッ

ホタッ

あああぁ

しいしい

ハッ

生きているぞ

ワシは...

助かったのか...

ワシはこんな

人間の姿であっても

その実ちゃんと

吸血鬼であった

という訳か

ワシや

生き残った人間は

これからどうすれば

いいんじゃ...

かなりの人間が

死んでしまった

ハァ

...

少ないが

生き残った

人間もいる

せめて彼らは

ワシが

守り抜かんとな

まさか雅の奴が

復活して

こんな大惨事に

なるとは...

ン?

あれ?

あの納骨棺に

隠れてた

子供たちは

今日の

!!

どうなった

んだ?

そんな!!

そんな!!

!!

大丈夫か!?

今すぐ

助けてやる!!

ワシに

掴まれっ!!

駄目だ!!

この傷では

助からない!!

誰が...

白い髪の人...

体誰が

こんな事を...

裸の白い髪の人が

みんなを殺したの...

!!

一人ずつ

ぐちやぐちゃに

殺していって

みやび

雅!!

怖かった...

怖かったよ...

その人はずっと

笑ってたの...

ぽろ

ぽろ

あああぁ

ああぁ

うあぁぁぁあぁ

うあああ

あああ

ワシは

無力だ!!

あああ

うああ

あああ

なんて

無力なんだ!!

力が

欲しい!!

雅と渡り合える

だけの力が!!

!!

うああぁ

吸血鬼!!

うおおおねおお

師匠

かわいそう...

そんな目に

あってたなんて...

...そして

!?

その時ワシは

気がついた

ワシが雅と

戦えるほどの力を

得る方法が

一つだけ

あると

ボロ布のようになった

吸血鬼の死体を見て

気づいたんじゃ

!!

自分の身体に

吸血鬼の血を

入れる事じゃ

何ですか

師匠!?

それは!?

覚えておるか?

雅の奴は

五十嵐の実験で

ワシも目の前の

吸血鬼の死体を見て

コイツの血を

体内に入れて

みようと

思ったんじゃ

同族の血を

入れる事によって

力を得たんじゃ

でっでも

師匠!!

それは

禁忌なんじゃ

ないんですか!?

そうじゃ

まさに禁忌

危険な賭け

じゃった

雅以外の吸血鬼は

すべて

血を入れた瞬間に

破裂したと

聞きましたが!!

じゃが

なんとしても

力が欲しかった

ハァ

ワシは死を覚悟で

血を入れる事にした

確か

五十嵐の奴から

預かった

注射器が

あったはずだ

これで

ワシの身体に

なんらかの変化が

起こるはずじゃ

!!

うあああ

何時間悶え

たのだろうか

そして何時間

気を失っていた

のだろうが

くっ

来た!!

身体が

裂ける!!

生きてたか...

つくづくワシも

悪蓮の強い男じゃな

なんじゃ?

そういえば

仏様が

違うな...

天井が低く

なったのか?

やけに

小さい...

ワシが大きく

なったんじゃ

第百八十二話

ワシは雅と戦えるほどの

力を得る為に

くっ

来た!!

身体が

裂ける!!

自分の体内に

吸血鬼の血を

注入した

あああぁぁ

第百八・二話

やっぱり

なんじゃ?

それに

仏様が

違うな...

天井が低く

なったのか?

やけに

小さい...

ワシが大きく

なったんじゃ

ハァ

一体

どうなったんじゃ

ワシの

身体は...

力が...

力が

満ち溢れて

くる...

この程度の

柱なら...

なんとか

なるんじゃ

ないかの

ふんっ

いける!!

この力なら

雅と戦える!!

これで

生き残った村人を

守る事ができる!!

そしていずれ

あの男

雅を殺して

この島を

人間の手に

取り戻す!!

!!

なんだ...

この牙は...

この顔...

吸血鬼そのもの

じゃないか...

なんて事だ!!

同族の血を入れた

事によって

姿も吸血鬼に

戻ってしまった

のか!!

やばいぞ

この顔を

村人に見せる

訳にはいかん

ーっ!!

誰かー

!!

もう大丈夫だ

吸血鬼は去った

俺たちは人間だ!!

安心して

出て来てくれ!!

おーい

誰かー

生き残ってる奴は

いないかァー!?

そっちに

誰かいたか?

いや...ちくしょう

みんな死んじ

まったのかも

しれない...

あの人は

身を挺して我々を

守ってくれた

龍ノ介殿は

どうだ?

あのお方の死体は

見かけないぞ

是非

生きていて

ほしいのだが

ワシは

ここじゃ

龍ノ介殿!!

生きて

おるぞ!!

待て!!

いた!!

寺の中からだ!!

龍ノ介殿の

声じゃ!!

大丈夫ですか!?

お堂に入っては

ならぬ!!

扉を開けない

でくれ!!

え?

龍ノ介殿?

こんな顔は

晒せない!!

今夜島中の

生き残った

人間を

は?

できるだけ

でいい

ワシの

この顔を

なんとか

隠せないものが!!

この寺の前に

集めてくれ!!

頼んだ

ぞ!!

何やら村長の

龍ノ介殿から

話がある

ようじゃ

皆の者!!

龍ノ介殿の

声だ...

こんな時に

みんなを集めて

何を言うつもり

なんじゃろう

よくぞ集まって

くれた!!

始まったぞ

皆も

知っての通り

多くの者が

友や家族を

失って

我々の村は吸血鬼に

襲われほとんど

壊滅状態となった!!

失意のどん底に

おると思う!!

じゃが我々は

哀しみを乗り越えて

奴らと戦わねば

ならん!!

この島を

我々人間の手に

取り戻すのじゃ!!

ハァ

そうだな

ワシらも

戦うべきだ

しかし龍ノ介殿は

何故姿を見せ

ないんじゃ?

ある方法により

ワシは力を手に入れた

戦う為に

ワシは

力を

欲した!!

だが姿が化け物の

ように醜くなって

しまった!!

じゃから

ワシは

素顔を隠す!!

ワシを見ても

決して

恐れんでくれ

!!

そんな...

一体...

どんな

お姿に...

龍ノ介殿...

この仮面の

大男が...

なんて...

なんて巨大な...

しっ..

信じられん...

こんな姿に

なってしまったが

ワシは

吸血鬼どもと戦う

力を手に入れた!!

それに

あの仮面...

確かこの寺に

代々伝わる宝...

龍ノ介殿...

何故そのような

不気味な仮面を...

ワシは大勢の村人や

子供たちを守ろうと

したができなかった!!

これは

死人の面!!

たった今

この時より

ワシは修羅となる!!

ワシは

無力じゃった!!

龍ノ介殿...

吸血鬼を

殲滅させる

その日まで

過去のワシは

死んだ!!

青山龍ノ介は

もう死んだん

じゃ!!

ワシは己を殺して

修羅となる!!

くっ...

皆もワシと共に

立ち上がるん

じゃ!!

一緒に

吸血鬼どもと

戦おうぞ!!

ぐう...

こうしてワシは

この島の

リーダーとして

雅と戦って

いったんじゃ

じゃからな

ワシはなんとしても

この島を吸血鬼から

取り戻す

皆も

集まった

ようじゃな

えっ

お頭!!

全員揃いました!!?

戦いに

行きましょう!!

ウム

戦い?

吸血鬼と

全面戦争だと

言っておいた

はずじゃ

まずは

奴らに奪われた

村を取り戻す

なっ

元々ワシが

住んでいた寺の

ある集落じゃ

その村を

攻めるのか!!

そこに

お前が求めている

注射器も

あるはずだ

!!

対雅用の

注射器!!

さあ

覚悟はよいな

戦争じゃ

第百八十三話

第十九巻

次巻予告

吸血鬼に島を

奪われてから三年余り。

この時が来たっ!

予価:五六〇円(税込)

発行/講談社

初夏発売予定!!

彼岸盧

抵抗組織の逆襲が、今

全面戦争に突入

二〇〇七年

始まる!

奪還の第二十番

お前の平命はどこにある

作品集

クーデスープの

アースン

全くひとを

「各巻定価」5SOH(税込)

...

発行ノ講談社

松本光司

定価:530円(税込

ヤングマガジン2006年第47号〜第49号、第58

号、2007年第1号〜第7号の掲載分を収録しました。

姿なお、お送りいただいたお手紙・おハガキは、ご記入

いただいた個人情報を含めて著者にお渡しすることがあ

りますので、あらかじめご立了解のうえ、お送りください。

議談社「ヤングマガジン」編集部

東京都文京区音羽2ー12-2

ヤンマガKC係

〈郵便番号II2I&OO!

あなたは、この本を読んで、どんな

感想をおもちになりましたか。

編集部ではこの本についての読者の

みなさまのご意見をおまちしています。

このつぎには、どんな作家のセんな

漫画を読みたいとごお考えですか。「ヤン

マガネC」にしてほしいと思う作品がある。

りましたら、『読後の感想』とあわせて、

左記あてに、どしどもしお知らせください。

C.726.200

落下本-乱十木は暁人書店名を明記のうえ、小社業務部にお送りください。送料小

地面指にてお取り替えします(電話)のお...宝田。なお、この本についてのお問い

合わせは、ヤングマガジン純集部あてにお願いいたします。

◎松本光司2007年

本書の無断視ケコピーは学作権法上。この例外を除き、禁じられています。

印刷所図書印刷株式会社

製所株式会社国宝社

電話

東京都文京区音羽2[12]の

郵便番号11218001

著者松本光司

発行者五十嵐隆夫

発行所・株式会社講談社

定価はカバーに表示してあります

彼岸島p

2007年4月6日、第1刷発行、

かんじま

ヤンマガKC

ISBN978-4-06-361539-5

編集部03/539513461

販売部(03)539513608

講談社

Printedin.Japan

...

ひがんじゃ

...

CopelightPactの入巣CHJINARICONEATARTORINEWORANANHKINSTAKANICE

...

セ本光『

192997900537

C9979\533E〈O〉

雑誌42534-39

SBN978-4-06-361585

講談社/定価,本体53円(税別)

松本光司作品

「クーデタークラブ」全六巻

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どぴがんじょ

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f彼岸風』第十九巻301539.5

「俺の遺志は唯一つ

あの男...雅を...

始末してほしい」

遺言状に綴られた

実兄の悲痛な思い。

同時に雅を倒すための

〝極秘文書〟を兄は

武器庫に遺していた。

そして驚愕の事実が

次々と暴かれてゆく!!

吸血鬼サバイバルホラー

この仮面の下の

素顔を見せねば

ならんようじゃな

KC

十九

...

ひぶんじょ

この

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...

十九

松本先司

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