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ええと...

...

私は、これから「GoogleWerdPronkon」

いつも...

彼は彼らが、

インターネット

Mrmamman...miminでは、784091263643

C9979¥390E

ISBN4-09-126364-X

定価:本体390円+税

雑誌、45093-64

小学館

19299979年9月9日

燃え盛る丸山遊廓の業火の中で、

アンジェリーナは決意する。

自分の秘密はばれたとて、

正二郎の命は守ります。

「私はあなたに、絶対に

死んで欲しくないのだもの!!

そして勝の記憶の旅は、

いよいよ核心に迫り行く。

あいつが、あの人形が、そしてあの男も!

明治の世の中、全ては日本へやってくる。

ご存じ、超熱血機巧活劇

また、歩美美に近づく第22巻であります。

LeCirguederka

くarakoiri

KAZUHKのモリハTAPRES

東京都市の店舗で教えてくださって

D〈伊波光司●●口ゴミカバーテザイシン益子典子+ベイブリッジュスタジオ●カバーイラスト・睡田和日郎

スタッフが今までオレらしているのですが、お客様のお話を聞いてください。これから、それはそのために、このようなものであるかもしれませんでしょうか。それですからこれでもあること思っていまです。

ブカブカドシドツ遺行マ坊ちゃん、嫌ちゃんただいま当サーカスでは

大昔の長崎を舞台にひての大ロマシスを上演してますぞよ。そうして、

その次は、ゆうりふうの番クライマックスの明治時代、「悪質村事件」の

始まりであります。大丈夫、があこのサーカスは、何時何時入ります。

してもお茶いみいただけるので、御座屋まずでは、がみつりサーカスで

第24巻、坊ちゃん嬢ちぇん、ゆったりと見てくださいな。

フランス?行く気あるよ

しまったー!

来るのが早す

かったああ

取材の間、プランスから

あああ

午年前の

長崎じゃ...

「ミニ出島」

工事中で

見れねー!!

1996年

どーすんです

4年後、

正二郎と

アンジェリーナの

出番で

出島」を描く

とき~~

ああ~~

4年後

オレたちが

困る~~!

ここったよ

遊廊」は

ないかっ!!

まさか

あうの方が

メインの無料台

になるとはなァ

もうフランスのブームでもいてこない

吉原、エンジョイ

この長崎編を描くにあたって方言指導をしてく

れた、同業の村枝賢一君に、深く感謝の意を

表したいと思うばい。

「村枝はん、ほんなこつありがとじゃけんのう。

ぬしゃ「FED」の執筆中やというのに、はっちゃ

きんなってワシの方言指導ばしてくれたっしょや

『なんも、なんち。なんち言うてくれてたばって

ん、ワシは舞うこっつ嬉しゆうてかなわんかっと

ってんちんとんしゃん。」........

間違っとる?少しだけな。だが心と心は伝わっ

たい...伝わっとらんかもしれん?だが、誠意は

あった!!.....伝わうらなきゃダメじゃないかって!?

ひゃサカン

Leottone.dokarakan

じーったー

ふじゃ

藤田和日郎

一カス〜最終幕紙に基準

第15幕

遊廊の火事は

でかくなるけん!!

燃える廓

みんな

逃げんねー!!

風向きのまずか、

こら

丸山全体が火になるち言うて、

今、みんな逃げよっとです!!

相対死ば図った

お侍が禿と

おいらんば人質にとって

火ばつけたとです!!

黒賀村を訪れた才賀勝は、そこで、

勝に脳を転送したという父・貞教

のとんでもない企みを知る。

そして、勝を真義と決めつける黒

賀村の人形使いに捕らえられた勝は、

他界したはずの祖父・正二と再会。

ところが、真義への恨みから勝を

殺そうとする正二は、自分の記憶が

溶けた「生命の水」を飲ませる。

それは、大きな謎が明かされてゆ

く長い記憶の旅だった。

自戸時代後期の長崎。少年時代の

正二=正二郎はオランダ人医師・白

銀と出会い、秘密の師弟関係を結ぶ。

それから35年後、遊女として身を

隠す人形破壊者・アンジュリーナと

運命的な出逢いをする...!!

★前巻までのあらすじ★

10月10日(月)日(日)はそういえば、そうですね。それでも、

15.16.11/18第第118条第120第第第21項の

からくりサーカスのWindowshimamintonter...

...

「お客様のお茶をお茶一緒の旅」についての投票次の記憶へ...

最終帯燃える廓......

無燃える部...

雨........!!一緒の旅..

次日

ママン...

明治に訪れし者!!...

うん。明治に訪れし者!...

2016年10月2人形フランシーヌ......

........

瞳藤田和日郎羅

そん侍は?

へえ、

火ばかけながら

奥座敷の方へ!!

っしゃ!

ちょ、

ちょっと先生!

おいらん、

どっ、どこへ?

逃げんば死んで

しまうとに~~~!

さ、おいらん

あっしが案内

しますけん

早く!

御免なんし。

あちきに案内は

要らぬでござんす。

ほかの方々を

助けてあげなんし。

しっかりしなっせ、

文十郎様。

おお、先生!

惣名主、不心得者は!?

あっちだ、

火の強い方に

秀とおいらんを連れて!!

そうですか

先生、何を?

井戸は!?

あの男は

なんだろう..

人質がいると

聞いたとたん、まっ先に

飛び出して行った...

わーは、女子に

やれるこっちが

医者で...普通の

人間なのに...

あの男は

何?

私は今、

それが無性に

知りたい!

淡剣術。

っし

先生、ばってん

相手の侍は

なんとかっちゅう流派の

やっとうの名人で

聞きましたよ。

先生は丸腰じゃなかですが、

返り討ちにあうばい!

すまんばってん

これば預かっ

とってくれ

医者は人ば

助けるもんたい。

先生~!

ヘへへへ。

小菊...

オレと死んで

くれ...

オレには、もう

一文の銭もなか。

いや...ゆる

ゆ...許して...

許して...

何もかもなか..

ガタ...

ダメばい

逃がさん...

な...小菊、

オレと一緒に

燃えてしまわんか...

そぎゃん~~~

貴様ァ、

何者かァ!

は...はい。

医者たい!

悪かとか!?

お姐さん

早う...

おいらんは連れて

早う逃げえ!

腰の...

腰の抜けて

しもうた...

人ば、

人ば呼んで

来ますけん!

医者だあ?

医者の出る

幕じゃなか、

ひっこんどらん

か~~~

そうは

いかんたい!!

ふへへへ、よこぼら

刀の横腹ば叩いて

いつまでん鞘の

もつて思うとか!!

おまえも

なかなかの腕前

じゃったが、

もう終わりたい。

そぎゃんか...?

ちっ、思うたよか、

こいつ太刀筋の

しっかりしとる。

それに火の回りが

早か!!

こんままじゃ

女ば助けて逃げる

ヒマのなくなる!!

どげんする!?

あ...あ、

これじゃ

行かれん..

どげんしよう...

どげんしよう...

...???...?

え...

誰か!!

来よる?

と...遠野

太夫!!

どげんした

医者ァ!

石舟斎のごて

無刀取りに

挑んでみるか?

なら

参るぞ!!

««柳生石舟斎次郎』敵の刀を楽手でどう

帽するかを考案した大剣術家。

な...なん

じゃ!?

人形!?

この人形は

!!

早う、おやりなんし!

おまえは...

遠野太夫...

なんでも良うござんす。

あちきはただ、

なんで...

おまえが..

人質がいるって聞いただけで

火事の中に飛びこんだ英語を

見に来ただけでありんすから。

ふ、ふん!

悪かったな、

だが、私の尋ねたい

ことはそうじゃない。

これは..

この人形は...

え...?

どこから

持って来たのじゃ?

これは白銀先生の

人形ではないか!

これは私が

幼い頃、

白銀先生と二人で

作った人形じゃ。

な...

なんですって..

あ...

...

いや、そんなことですか

お客さん

...

いや...いやっぱり

ああ...

あの方の...

私の血に溶けた

あの方の記憶が、

よみがえってくる!

あなたは

.....正二郎。

「しろかね」の名を

くれた子...

な.....

なんで...

それば

知っとるとか!?

危なか!!

奥座敷の方が

くずれたぞォ!

延焼ばと

食い止めろ!

«最終の中の覚悟

......!

無事ですか?

そろそろ

出ましょう。

ちっ...

天井が落っこちて

来たんだったな。

そん声は..

と、遠野太夫!!

おまえは大丈夫

かっ!?

の中の覚悟

ええ。

私にはこの

「あるるかん」が

いますから。

あるるかん...

て言うとか、

そん操り人形。

はい...

ですから..

...すごかな。

こんな天井

など...

平気なの

です。

わ、私が

聞きたいのは

ひとつだけじゃ...

なんして、こん人形ば

おまえが持っとる?

これは白銀先生が

造っておられた、

操り人形じゃ

なかか...

そしも少し手伝ったっけど

それは、私が、

彼の生まれ変わり

だからです。

はァ...!

なんじゃって?

今から21年前、

フランスにあった

私達の村は、じゃあ

自分で動く機械人形達に

襲われました。

どうやら、あなたには

本当のお話を

せねばならぬようですね...

人々は殺され、

生き残った私達も、

彼らのばらまいた

病で、動けなく

なったのです。

6年後、村に一人の

男の人が訪れました。

その方は私の母から

話を聞くと、

村の井戸に

全ての病を治す

霊楽を作り、

自らは、いと

その井戸に飛び込んで、

その薬に溶けて

しまったのです。

そして、おまえ達は

そん薬ば飲んで

助かったという訳か...

はい。

「あるるかん」は

その方が、私達に

自動人形と戦うために

くださった物です...

私達は「あるるかん」を

研究して、ほかの

操り人形を作りました。

では...

では...

そん男の人は...

白銀...先生....

でも...

なんで...その薬に

御自分が溶けることが

必要だったのだ...??

私達..村の者と...

その方が、自動人形に

復讐を望んだからです...

え!?

信じられないでしょうが、

その霊薬「生命の水」は、

人の記憶を溶かして保ち、

飲んだ人の中にその記憶を

生かすのです。

ま、まさか

そぎゃんこつ...

聞いたことも

なか...

「生命の水」を飲んだ

私達の頭の中には、

科学、医学の知識、

生き抜くための技術、

それに自動人形に関する

あらゆることが

流れ込んできました。

あの方は、それらを

私達に伝えるために、あえて

最薬に溶けたのです。

...先生は...

もう、この世に

おらんとか...

私の体の中の

「生命の水」に溶けた

あの方の記憶が...

あなたのことを

覚えていました...

初めて会った時、

昔会ったような

気がしたのも、

あたりまえですね。

カバンをひっくり

返したこと

お兄様が責めを受け

亡くなられたことも...

おまえは、

本当に先生の記憶は

......持って

おるのだな?

私達、村の生き残りは、

自分達を

「しろがね」と

呼ぶのですよ...

しろがね

わしが:先生に、

さし上げた

名たい...

...先生...

おお、すごかすごい。

そぎゃんして

道ばひらいてくれれば

我らは助かるばい...

それはそうですが

.....あなたは...

何か...

何か

文句でも

あるとか?

いえ..

おいらんと禿は、

私だって助けたいとは

思いますが...

その男は、

火事の原因となった男では

ありませんか。

ここに残して、自分の

したことの前とすべき

ではありませんか?

罰か...

復讐に生きてきたら、

そう考えるのも

普通じゃろうな。

ばってん、

白銀先生はこうも

おっしゃっとった...

「持ち物が

壊されたと言って

人を害して何とします」

とな。

罪に即、罰を与える

コトばかり

考えとると、

ほれ、うまく

笑えんごとなるぞ。

この男...

バカではないけれど

やることに不合理が多すぎる...

私にはわからない...

でも

気がついたら、

私は「しろがね」の秘密

しゃべっていた...

あんなにも

自分がしゃべることは

今までなかったのに...

どうしてだろう!

どうしてだろう!!

でも、

この男に

話している時...

私は

確かに

安心していた。

ほれ、私の荷物の

ことはよかけん。

道ば作ってくれ。

はい。

あるるカあん!

ぜひ?

大丈夫ですか、

「あるるかん」に誰か

運ばせましょうか?

「あるるかん」とやらには

私らの道ば作ってもらわんば

ならんけんな。

なんの平気じゃ。

それより

もよ、

顔の、すすけて

黒うなって

しもうとるぞ。

べっぴんさんの

台無しばい。

この男の笑い顔が

もっと...

見だいな

よし、

あそこから外に

出られる。

ここさえ

抜ければ...

う!

でかか炎じゃ

...これじゃ

近づけん..

「あるるかん」でも

抜けられないかも

しれない...

はいよォッ!

正二郎!

冗談じゃなか。

こんくらいでヘコたれて

たまるか

さあ、

別の道ば

探すぞ。

もう...

ダメです..

そんなら、二番目に

火の弱か所ば

探すばい。

あきらめたら、

もうほかの道はありません。

一番火の弱い所を通って

きたのですから!

おしまいたい、

アンジェリーナ。

前に向かう

道は、必ず

あるけん!

母は私を

追い出した。

ここを離れて、

私にどう生きろと

おっしゃるの

ですかー

私はこの地で

溶けて消えて

しまいたがった...

今、

私は

この男に

会った!

この男の

笑い顔をもっと

見たい。

できるなら

この男の前で

私も...

私も、晴れやかに

笑ってみたい。

ああ

お母様、

私は

生まれて初めての

感情を

ほかの人に

持ちました!

あるるかぁぁん!

LESARTSMARFTAUK!

な...

なんじゃァ?

下がってください。

「あるるかん」の

全力を注げば、

なんとかなるかも

しれません

ふ...でも正一郎さん、

私は死なないの。

そして

あなたは、

私が化け物に見える。

私が構くなる。

三十数えたら

走り抜けてください、

内側から

道を作ります。

三十...ったって、

そぎゃん炎の中に

おったら死ぬばい!

やめんか!!

コラン!

私とあなたの関係は

これで終わり:

アンジェリーナー

それでもかまわない

だも

私はあなたに

む対に

死んでほしく

ふっ...!!

やめんか、太夫

ここはダメじゃ

焼け死んでしまう!!

私は燃えません。

なぜなら、

私は今から

「アンジェリーナ」

ですから。

太夫~~

くそ、

ほっと

けんばい!

すまん

すぐ戻る

けん!

なんだ!?

うわっ、

家の破片の

飛んで

きよる!!

惣名主、危なか!

下がってくだせえ!

先生と遠野太夫

は......?

そっが、見た者が

おらんとです

やっぱり

二人とも

あの火ン中で

バカヤロウ班

遠野は

「あやかし太夫」だ!

妖怪は、

死なねえもんだ。

太夫

~~~!

もの凄い

もんたい...

ばってん、あん女は

人形じゃなか...

死による

前に...

あん人形の通った

ところの、

全部吹き飛ん

じょる...

正二郎...

なんという悪しさじゃ...

バカな...

来てしまったの

ですか?

あ...え

おまえが、

その...心配じゃった

からな...

ぱってん...だっ

大丈夫な...

ようじゃな...

あ...

ありがとう..

ハダカっておまえ...

もうすぐ出口が作れます。

あなたは三人を

連れて来てください。

お...

おう...

...

な...

なんじゃ?

死なぬ身ならば

あなた様は何をなさるで

ありんすか?

わしは、女子に

惚れるこつができるなあ!

.....

あんなことを

答えたのは

あなたが初めて

でした...

ああ...

もうお会い

することも

ありませんが

あ...?

もう、会わん...?

どがんこつか...?

あちきは

主さんの笑顔が、

いっち

好き!!

笑い顔...

初めて..

人間の笑顔...

ばってん

何故か!?

なんして、

もう会うことも

なかて

言うとか...

あん女は...

こん異国の地で

一人で遊女に化けて

かくれてきたと

やろが.....

異国...!?

異人の女は

この国の地を踏むことは

許されん!!

私らば助ける

ために、外まで

道をつくるち

いうことは...

ち...いう

ことは..

そんならこれからも

そっぱ続ければ

良かたい...

何もわざわざ

...

な...なんじゃ

あん髪ん色

あん目も

.....

い......

異人じゃ...

暴人だ...

異人の

女たい~!

いかん!

許し無き異人の...

ええい

召し捕れえい!!

入国者は死罪じゃ、

大夫...逃げ...

神妙にしろ、

異人の女と

そっちの異形!

長崎奉行

本田様用人、

伊沢半右衛門で

ある。

同心様~~

火が~~

火が~~

お助けください

あたし達、

着物も燃えて

しもうたとです

な、なんだ

おまえ達、じゃぁ

邪魔だっ!

...

キャー

ええい

どかぬかァ!

どけえい

ああっ、

逃げたぞっ!

あるるかぁん!

追えい、

逃がすなァ~!!

先生!

惣名主!

それに先刻の

禿か!

あっちだ!

先生、アンジェリーナを

助けてやってくれ。

え?

あの方は、

あたし達が助けないと、

もうこの国で

独りぼっち

なんです...

そして

わかったんだ。

...あの女は、

わしらの誰よりも

独りなんだと...

誰よりも

優しかとです。

わしは、あれを

なぜ

見捨てられ

なかったのかを

考えておった...

そのくせ遠野は...

アンジェリーナは...

あそこんお姐様達は、

みんな、小さか頃から、

一人で苦労ばされてきた人達

ばかりです。

遠野様は、そげん

あん人達の病気を

治してあげながら、

そう..

そんなことが

あったの...

辛かったねえ。

私も

あなたに

なんと言っていいか

わからない。

でも

とっても優しか言葉を

かけてあげるとです。

ずっと

手をにぎってて

あげるから...

ずっと

横に

いてあげる。

自分がえれえ

大変な身の上

なのに。

ほかの者に

気がいく...

あんな女は、

そんなにいねえよ。

だから遊女達は

アンジェリーナが

異人だということを

うすうす感じながらも

ずっとだまって

いたんだ。

だから先生

今すぐ大夫の

もとに行って

やってくれんか、

わしらは調べられるが、

絶対に何も

しゃべらん

アンジェリーナの

行く先は、わしと初めて

会った海岸の洞の中だ!!

行っておくん

なせえ、先生。

誰!?

成瀬正二郎。

正二郎...

お母さん、

男は

私を

物のように

つきのける

どれだけ

仲良くなろう

ども。

たとえ

どれだけなんだけど

深く結び

いついだと

感じても。

どうして..

そんな秘密を

ぼくに、

今まで

隠していた

いたんだ...

どうしてだ

...アンジェリーナ

許して

トーマス...

私は..

私は、あなたと

一緒に...

ずっと...

冗談じゃない...

ずっと死なない

なんて...

ぼくは嫌だ...

そんなの

怪物じゃないか。

私がどれだけ

男を愛そうとも、

普通の男が

私と同じ人生を

歩いてくれる

はずはない...

男は...私の手を

払いのける。

昔の旅

人分、一口だけの「生命の水」

人を不死にする薬が

母が別れ際に私にくれた...

「それを誰かに

飲んでもらうといい。

「永劫の時を、

おまえとずっと三緒

歩いてくれるような

男にね。

「私達"しろかね"は

長い人生全てを、

敵を壊すことに

使っている。

でも...もし...

その時間を

別のことに...って

何?お母さん...

私...今も

わからないのよ...

...その時間を

別のことに使えるなら

この呪われた体も

何か意味が

あるのかもじれない。

どこにも

いなかったわ

...

私と一緒に

歩いてくれる男の

人なんて...

おまえがそんなに

強えのは心そのクスリが

理由かよ、アンジェリーナ。

よこしな、

飲んでやらあ。

うふふ、君かね

死なない女って。

でも

カラダは人間と

変わらないのかね?

見せてくれないか。

飲んでから...?

都に行って

他の女達と酒くらって、

この世の終わりまで

遊んで暮らすぜ。!

色々な男に

私は心を捧げた

...でもみんな、

私を怪物のように見て

逃げるか、

興味半分で「生命の水」を

欲しがるだけの

男達だった...

私は、もうファ・ウィクエ

「生命の水」のことは

忘れようと思った...

そして、ずっと

隠れてすごせる

安らかなところが

欲しくて、

ここに来た...

でも、今日

その場所もなくなった:

忘れよう...

あの人も、きっと。

燃えない私を見て

怪物だと思った...

寒い...

私を一人ぽっちにした

お母さん...

ずっと...

寒いわ、

お母さん...

私は...あなたを

恨みます...

しょ...

正二郎...

どうして

ここが...?

まさかここを

役人に教えて、

私を捕まえ

させるために!

コォラ!

そんな寒い中

ハダカでおったあ

風邪をひく

むゃろあが!

しっかし、おまえは

遊廓の連中に

好かれとるなァ、

惣名主の

中山さんをはじめ、

みんながおまえに

よろしくとよ。

私にとっては

医者の商売を

ジャマする、生意気な

女子なのになァ。

私を

しかりに来たの

ですか!

おう、

点いた。

いんや、

私もまんざら...

そんな女も

嫌いじゃないな。

とな.....

え...

私は、これといって

大したことのない男じゃ。

三十すぎても

男やもめだし、

典雅な趣味も持たぬ

貧乏医者じゃ。

しかしな...

話を聞いて、

一緒に怒ったり

泣いたりくらいは

できるぞ。

どうだ、

だまっていた

おまえの気持ち..

私にしゃべって

見ぬか。

だめ...

そんな、ことば...

私の心が

あふれてしまう...

あぶれてしまったら

また...

また、私は

手をぶり払われる!!

前に色々な男に

逃げられ

だめ...

だめよ...

アンジェリーナ

心をひらいちゃ...

つき放された

ように...

これで

わかったでしょう、

私は母にこの薬を

持たされて

追放された...

でも、私は、

もう誰にも、

この不死の薬を飲んで

もらわなくていい!!

呪われた身は

私一人でいいもの...

ほら、全部

話しちゃった...

おバカさんね、

アンジェリーナ。

あとは

男の恐怖の顔

そしてね

でも私は

この男が

好き。

正二郎が

あなたが

私をつき放したら、

私は...

私は!

おまえの

母上は

おまえを

とても大切に

思ってらしたの

じゃなァ。

......

え?

だって...私は

母に追い出されたん

ですよ...

母上は、おまえを

重い責任から

解き放つために、

わざと辛くあたったのじゃ。

どこに、子を

理由もなしに追う

親がおるか...

不死の我が子を

逃がしてやる親が、

唯一してやれることは...

だが、本当に

その子を

慈しんでくれる者は、

その子自身で

見つけねばならん。

同じ時を歩く

連れ合いを作って

やること...

自分だけの

道を、

歩いて

お行き。

だから、母上は

その見込みに

賭けて、

おまえにただ、

薬を渡すしか

なかったのじゃ...

お...母さん

わかったか..

あ...ああ...

わかったら、

え...あの...

どこに...?

え...?

行こうか。

おまえの正体が

ばれたからには、

もう長崎には、おられぬ。

旅に出るしかない!

ながさ

長崎の男は、

強引ほしい

なんじゃ!

ただし、

おまえ一人でではないぞ。

いや、断っても認めん。

...言っとくがな、

そんな...

私と一緒に

行ってくれるの

......!?

私が恐ろしくは

ないの?

...!?

私は..

こ...これ

は.....

「生命の水」が

.....空に...

あのな...

今になって

言うのも...

その...なんじゃが

な...

一目惚れ

たい!

では...

あなたは..

歩いてくれるの

ですか...

おうとも、

永劫ってヤツが

終わっても、ずーっとな。

私と一緒に..

永劫の時を...

お母さん...

その男は

私を、

「その時間を

別のことに

使えるなら...」

やさしく、

抱きしめて

くれたのよ。

まるで羽の

ように

やさしっこ...

お母さん

第19幕

次の記憶へ

からくリサーカスの

貞義よ...

私の記憶を

どこまで見た

ああ...

ぼくは...今まで

おじいちゃんの

記憶を見てたん

だっけ...

何分

たった?

15分と

ちょっとだ。

正二郎...

おじいちゃんは

アンジェリーナさん

と...結婚......

してたよ...

やァやァ

観客の皆様、

ながーい昔話に

おつきあいくださりまして

お疲れさまです。

勝はただ今、

目の前に浮かぶ

祖父ー正二の

若い時の記憶を

見ました。

思えば、大金を

受け継いだことが

仲町サーカスに

知られ、

皆に嘘を

ついていたことを恥じた

勝が、一人で旅立ったのは

昨日のことです。

時間にして

15分...

この後もどうやら、

記憶の旅は

続くようで

あります。

謎めいた男、ギイの

別れ際のことばに

従い...

父の屋敷跡を

訪ねた勝は

そこで

大変なことを

知ったのでした。

おまえは

私|才賀貞義

なのだ。

おまえは才賀勝

ではない。

おまえの脳の中には

すでに私の精神が

転送されているのだ。

なんということ

でしょう。

勝になん

遺産を譲った

当の本人である

父親が

勝の中にいて、

勝がまだ

思い出して

いないだけだと

言うのです。

その勝を捕らえた

黒賀の人形使い達も、

勝のことを

「貞義!」と憎々しげに

呼びます。

そして

連れて行かれた

先の黒賀村で、

勝を待って

いたのはー

勝が養子に行った

才賀家で

ただ一人、優しかった

祖父ー

3年前に

死んだはずの

才賀正二だったの

です。

喜ぶ勝を

これもまた「貞義」と

決めつけ、

正二は、自分の血を

無理矢理

勝に飲ませました。

貞義、

おまえは自分が

何を壊したのか

知ってから、

死ぬべきなのだ。

人の記憶を

溶かして保つアクアウィック

「生命の水」の溶けた

血を......

勝の、祖父・正二の記憶への

旅は、そこから

始まったのです。

勝が出発してから、ほんぶん

一日と半分の間の

出来事でした。

ではここで

少しだけ時間を

戻してみましょう。仲町サーカスの

それはそれだけど、

...

...

面々が、勝がいなく

なったのを知った、

その時に...

ダメっす、

オヤっさん、

どこにも

いません!

学校にも

やっぱり行って

ないっス!

マサルさんの

持ち物ゼンブ

なくなってマス

まったく

一人でどこ行ったん

だよ、あのガキ!

やっぱり

出てった

みたいね。

うむ...

やっぱり昨日、

自分の正体がバレたのが

効いてんじゃないの?

何さ!!

自分が金持ちなのが

バレたから

どーだってのよ!!

まったくそんなコトくらいで、

家族も同然のワシらに

なんのあいさつもナシに

出て行くとはな!!

オレだって

家族になったって

思ってたのによ、

あのバカ!

そうだよ~~

オレなんかヤツの

コト、弟みてーに

思ってたのによ〜!!

マサルさん...

よく言ってマシタ...

仲町サーカスは

ボクの家族だっテ。

アタシャ見ってないよ風に...

家族...

だからじゃ

ないデスカ...?

そして...

とっても嬉しそうに

笑ってマシタ...

だから、

そんな皆サンにウソついてたの

ィヤでイヤで

たまらなかったちがいマスカ?

自分自身が、許せない

かったってワケ...?

はん、クソ真面目だねー、

あのボーイ

スミマセン...

私、知って

いマシタ...

もういいよ、

リーゼ。

だいたいがナオタ、

てめーがマサルに物欲し

そーな目をしたからだよ!!

でも、マサルさん、

皆サンに気をつかわせる

カラッテ...

何をー!

おめーらだって

あさましーッラ

してたっつーん

だよ!

やめんかっ!!

団長っ、

ほれなんとか

言え。

お、おう。

オレがいつ、

そんなツラしたのよ!!

あー、

勝が帰って来たら、

ぶっとばして

あとはフツーどおりに

する。以上!

それだけ

なの?

ナカマチ。

ちゃんと体になんてなんとんなんじゃないんですよねー

よっぽど沃心

したんだろ、

帰ってこねーん

じゃないのー?

イヤ...なんかよ、

あのマサルに家出する

なんつー根性が

あったんだなァってよ。

なんで

そんなコト

言うかねー

もオ!のん気ね!!

どーすんのさ、

異行やんの?

おう、実はワシも

少し見直してたトコよ。

ナカマチもよく

トンズラこいてたからな。

とりあえず

3日待つ!

それからここを

出発だ!!

そしたら

マサル、

どうすんのさ?

...しろがねとギイに

まかせるさ。

ああれあああ

おばちゃま

おぼらは

エレオノール

しっかりするのだ。

ですが、先生..

お坊ちゃまが...

私に何も言わないで...

よほどショック

だったのだな、

僕はおまえのそういう

姿を初めて見たよ。

ああ、私の不注意です

...私が、お坊ちゃまを、

もっとしっかり

見ていれば...

それを...

マサルが

おまえに

頼んだのか?

え?

で...ですが私は、

お坊ちゃまを

守らねば...

おまえのその都合に

マサルが協力する

いわれはないだろう。

少年には、

何かを

どうしても自分の力で

やりとげたい時が

あるのさ。

そんな

よく聞け、

エレオノール。

あの子供は

おまえから離れて、

自分一人で

何かを見極めたく

なったのだ。

だからおまえは

それを理解せねば

ならない。

でも...でも

「何か」とは...?

知る必要は

ない。

「守らぬ愛」も

あるという

ことだ。

おまえが知らねば

ならぬのは

守らぬ...

愛.....

わかりました

先生。

それを心がけて

みます。

行くか、

捜しに。

ス..

それでも

しろがねは、

では

手分けをして

捜そう...

お坊ちゃまの

家族ですから。

はいっ!!

悪いな

エレオノール。

僕が彼のおとお

後を追う。

おまえはしばらく

見当違いを

捜していてくれ。

マサルには一人で

やらせるんだ。

マサルは

行きついた

ろうか。

白か...

黒か...

おじいちゃんは、

アンジェリーナさんと

結婚していた...

その二人の子供が、

父さんー

というコトは...

つまり、ぼくの中に

いるっていう

才資貞義なんだね!?

そうに決まってん

だろ、貞義サマ

~~~

グリポンくんは

だまっててよ!!

そこまで、

しらを

きるのか貞義。

え...

おまえは最初から

私の息子でなど...

なかったでは

ないか!

じゃあ..

じゃあ...

私の子供の名は、

エレオノール。

今やおまえも

知っている、

私のただ一人の娘だ!

エレオノール!?

しろがね!?

貞義!

さらに私の記憶を

見るがいい

次の記憶こそ、

おまえのもっとも

知りたい記憶の

はずだ。

その記憶には

おまえ自身も..

自動人形のリーダー、

フランシーヌ人形も...

ギイ・クリストフ・

レッシュもからんて

くるだろう。

今こそ、

おまえが何を

見逃していたの

かを知れ。

貞義!

おじいちゃん

ぼくは

貞義じゃ...

ないんだよ!!

ぼくの叫びは

新しい記憶の激流に

飲みこまれていった

ぼくはまた、

第20幕

明治に訪れし者」

おじいちゃんの

記憶の中に

旅をする

自らの記憶を保つ、

おじいちゃんの瞳を

飲んだから。

またかよ~~~

今度はなんの

記憶だよ~~

なんの

記憶だかは

わからない

でも、ほくには

わかったんだ

この記憶が

いちばん...これじゃじゅうよう

重要なんだと。

どうきよう

東京。

明治42年戦

〈西暦二九〇九年

明治の終わり..

今から90年以上音で

ぼくはまた、

やだ

正一郎だった。

正二郎は

名を正二と!!

改めていた。。

正二が

アンジェリーナさんと

結婚してからお

過ぎていた

あなた、

出来ましたよ。

アンジェリーナさんは

31歳。

...と。

パッケッチ

おお...

正二は

49歳になっていた。

霊薬

「生命の水」を

飲んだ者は

5年に一度しか

年をとらなく

なる。

だから

二人とも

まだこんなに

若いんだ。

これで、

あの「黒き門」にも

お守りが入ると

いうわけだ。

でも、私には

もうこのくらいしか

できないなんて..

そんなことはないさ。

おまえが書いた

この文字は、必ず力を

与えてくれるとも。

今や、世界中の

「しろがね」が

操っているー

私とおまえの

こしらえた

これら、

懸糸傀儡にな。

それに、

より高性能の

懸糸傀儡を作って

「しろがね」に協力したい

と言ったのは

おまえじゃないか。

あなたの

作る人形が、

操作性、耐久性、

戦闘性能が

一番なんですもの。

私だって

おまえの知識

なしには

無理だった。

もう67年も

たつのね...

ああ...

思い出すな...

あの長崎から

数々の危険をくぐって

この江戸に、窓を

私達は流れて

来たのだったな。

そしておまえのことば、

「しろがねとして母の役に

立ちたい」が、

私達は二人で

おまえの持ってきた

「あるるかん」を

丹念に研究し、

同時に私の

目標となった。

本当に...私のために

申し訳ないと...

ははは、アンジェリーナ、

私は、からくり人形は

子供の頃から

好きなんだ。

新しいフォレい

操り人形を

作り始めたの

だった。

それに私だって

「しろがね」

なんだぞ。

「しろがね」が

自動人形を倒すのに

努力するのは

当たりまえだろう。

その上、

人形を作る

技術が

役に立ち、

私達は、今や

機械の分野で

他に並ぶもののない、

「才賀様巧社」の

社長夫妻だぞ。

ええ...最初は江戸や地方で

個々にからくり人形を

作っていた人形師を呼びよせて、

私達をてっだ

手伝っていただいて

いたのでしたわね。

ブッキホして

智頌~合よ!

ここに才質と

名?あ~

それがいつのまにか

「才賀」という

一族をなし、

商売をするように

なっていったのだ。

うふふ、せいよ

最初は他愛ない

玩具でしたものね。

糸引きトラや

サルだな、

ありゃ

当たったな~

それから我々の、

西洋の技術を交じえた

製品が人々の間に

売れていった。

川瀬府が朝廷へ、政権を返したこと

またいせいほうが...

大政奉還の後、

江戸幕府が

なくなって、

日本が開国する頃には、

「才資」は新政府にも顔が効く

大会社になっていた。

そしてすぐに

おまえは、

フランスの母上に

連絡したの

だったな...

ええ。

私は、私の旦那様の

作った操り人形を

ほかのしろがね達に

自慢したかった

ものですから。

そんなことを言って

私を照れさせる

ものではない..

...でも、そうは

言っても、

私は、幸せ

ですけれど

......

私だけが、ただ

平安に暮らすなんて

いや...しろがね達が

戦っているのに...

正二様、そうだっかい

送別会の仕度が

出来ました。

そうか、きょう

今日は貞義の

送別会か。

ふふ、彼が

日本を出発したら、

誰も彼をそう呼ばないわ。

ディーン・メーストル、

彼は、この40年間

私達によく

尽くしてくれた。

...日本の開国後、

おまえがフランスに

連絡をとって、

すぐに彼が

やって来たの

だったな。

140年前、

まだかな...

だいたい

自由貿易が

許されたといっても、

外国人の往来は

大変なコトなのだ。

おまえがオランダ船に

託した手紙が

フランスに届いた

だけでも

奇跡なのに、

今度は、

私達の操り人形を

日本から

運び出すための

橋渡し役として

「しろがね」の一人が

派遣されるとは

な.....

私が来たでは

ないですか

おまえは

特別じゃー

私は、

本当に来るのかと:

あっ!

ディーン

だわ!

知りあいか?

アンジェリーナ?

だが、若い外人が

来るのだろ、

それらしい者は

見えないが...

うふふふ。

ディーンは変装が

とっても得意なの。

あっほら、

気がついた

わ。

おお、

彼か。

ディーン、

お久しぶりー。

こんにち

はー

ムシューショージ!

ムシューショージー

ありがとー!!

アンジェリーナ

アンジェリーナ、

よく無事で!

よく元気で!!

いやだわ、

大げさねえディーン。

アンジェリーナを

幸せにしてくれてー!

あ...

ああ...

こりゃ失礼。

あまりに

嬉しかった

ものだから

驚いた~

もう、あい

かわらずねえ。

ルシール先生から

操り人形の運搬と

製作に関わる協力を

命じられた

「しろがね」

ディーン・

メーストルです、

よろしく。

ああ...

才賀正二だ。

君は元気が

良いな...

ええと

ムシュー・メーストル

...

ディーンと呼んでる、

ムシュー正二!

あ...失敬。

だめだなァ、

ボクはいっつも

ふざけてしまって。

ふっ...

あははは、

なんか、面白い

男だな。

まったく、あの時は

百年来の知己を

得たような気に

なったよ。

私の「しろがね」に

対する緊張感を、

彼はその持ち前の明るさで

一瞬にして取り払って

しまったんだ。

ええ...

それからディーンは

あなたの養子の

貞義として、

40年間、私達を

公私に渡って補佐して

くれたのね。

ああ。

おお、もう

皆集まっているな。

あの...

あなた...

何かな?

アンジェリーナ。

あの...こんな

時に...申し上げるのも

...お恥ずかしい

のですが...

今まで、どんなことも

話し合ってきた私達だ、

話をするのに

時も場所もない。

なんだね、

話してくれ。

いえ...あの、

「しろがね」の女性

では...

これが..

はじめての例だと

...思うのですが...

なんだい、

アンジェリーナ

改まって?

オートマータが何かしたが

早く

言ってくれ。

あの...

赤ちゃんが

...できたの

です。

え...?

それは...

本当か..

......?

赤...ちゃん?

コク

は...はは。

ははは!

わしが...

わしが...

オヤジに

なると...?

あははは、

よくやった

アンジェリーナ!

あら

あなた。

よくやった、

アンジェリーナ!

そうか、

わしが

父さんか!

あはは

はは!

その日、

正二はもちろん

アンジェリーナさんも

知るはずがないの

だけれど

ディーンという人が、

40年前に日本に

来た時と同じ

横浜港に、

一体の

「物」が

到着していた

おたずね

します。

うわ...

キレイ

だな...

あ?

サイガ...

アンチェリイナ、

...というヒトに

会いたいのですが...

明治に訪れし者II

からくりサーカス図

ほく、才賀一勝は

不死者になった

おじいちゃんの

記憶の中にいる。

一九〇九年一明治12

6月30日じゃ

横浜の港か

...

僕がここに着いた

のは40年前だ。

ずいぶんといっしょっ

長い年月を、日本で

過ごしたものだ。

ねえど

正二?

ああ

そうだな、

貞義。

長い間、おまえはアリオネット

私達が作る操り人形を

「しろがね」の本部へ送る

橋渡し役を務めて

くれた...

おっと、もう本名で

呼ばねば、

ディーン・メーストル

とな。

ははは、僕のことは

もう、ずっと

「貞義」でいいよ。

正二は「父さん」、

僕はその息子の

「貞義」じゃないか。

うふふ、

才賀家の近くで

いつも繰り人形の運搬に

携われるように

ディーンは、あなたの養子の

「真義」になったんですものね。

そうか...

そうだった

な...

そうさ、

それで、年を

とらないことを人に

怪しまれないように、

僕と正二は

入れかわったり

してさ...

そうね、私達

「しろがね」は

5年に一歳しか

年をとらないから...

普通の人間なら

正二は、今、108歳。

でも、それでは

あまりに不自然なので、

あなたが公的に70歳の時

海釣りの事故で

亡くなったことにして、

僕、28歳の息子の

「貞義」が会社を

継いだんだよね。

そして、貞義が

公的に44歳になった

15年後に、それまで

隠れていた正二は、

真藤「5年の

本当はいかね?牛1歳

本当はいっかんや23歳

僕とすりかわって

「才賀貞義」に

なった。

「貞義になる

正二の実際の、

えへへの準備のしろが別としてくるお前がいなかったから自然にかわから

44歳だったから

自然にかわれた。

未満として

はを!?

いろかわかります

44歳

そして僕は

何食わぬ顔で

「才賀機巧社」社長の

秘書として

入社したわけさ。

それもこれも、

ディーンが変装

名人だったからね。

実際は若いのに

老けてゆく様子も

本物みたいだったもの。

ワケないさ、

僕ら「しろがね」が

目立つ銀髪、銀目を

隠す方法は、

でも

おまえのは違う。

薬品やガラスの目玉で

変わるのではなく、

顔を本当に変えるだろう?

アンジェリーナ

だって得意だった

じゃないか

まァね、

さァこれが、

しろがね随一の

美女を嫁にし、

「才賀機巧社」を

日本一の会社に

した、

才賀正二で

ございま~す!

本当に驚くわ。

わかっていても

気味のいいもんじゃ

ないなァ。

でもこれも

今日で最後さ。

うむ、「しろがね」の

本部、仏蘭西の

キュベロンから

命令があったの

だったな...

要するに、

正二達との楽しい

日々は終わり。

また、僕は

自動人形の

ぶっ壊し屋に

戻るのさ。

日本を去り、新しい

「しろがね」のグループの

隊長になれって...

日本とは

お別れだ。

元気でなさよし

「貞義」、

40年間、色々

ありがとう。

こちらこそ、

楽しかったよ。

「父さん」。

ははは、

いやだなァ、

湿っぽいのは

ダメなのに

泣いちまうよ。

ディーン、

お母様に

よろしく...

ルシール先生か...

せっかく君がここに

いることが

わかったのに、

手紙もくれない

なんてなァ。

私は、ここで

一生懸命、

強い操り人形を

作り続けますから。

...私は逃げた裏切り者だもの

ただ、お互いに生きている

ことがわかればいいの。

君は偉いな。

正二のよぉ

お嫁さんには

もったいないね。

何を

言うか!

ごめん、

冗談だよ。

もう行くって!

赤ちゃん...

元気な子が

生まれるといいね。

ええ、

ありがとう

ディーン。

さよなら

しろがねの

カップル初の、

赤ちゃんに

幸あれ!

はは!!

行って

しまったな...

ええ。

では、

今度は

おまえの

番だ.....

«白木綿の布。

えーと、さらしは

持ったか?

替えの草履は

あるか?

あの、旦那様、

お荷物はちゃんと

私共が御用意

しましたので..

いーや、

用心に越した

ことはないぞ!

妻の出産のための

里帰りに、何か足らん

もんがあっては

いけないからな!

あなた、周りの方が

びっくりされて

ますよ。

でもな、私は

心配でな...

あら、里帰りは早いと

私が申したのに、

あなたが強引に...

そうさ、

おまえは無理をする

性だからな、

早く田舎で

大事にせねばな!

そんなに

食べられ

ませんわ。

私は、仕事で東京を

離れられないが、

秋になったら

必ず行くからな。

それまで

声むなよ

そんなコト私に言われましても

はい、

コレ!

また、きた

お気の

早い!

あなたったら

先走りすぎです

奥様は、どちらに

いらっしゃるん

でしたっけ...

畿内の方の、

人形使いの小さな

村らしいぞ、

名前は確かー

旦那様も

相当なお喜び

だなァ。

あな殿方

見たことありませんもの

珍しい

おしどり夫婦

ですものねえ。

では、申し訳

ありませんが、

風資村に一足お先に

行っております。

あなた、お体に

お気をつけて..

重い物は持つなよ、

大事にな!

ー二か月後。

よし、銀行との

折衝も終わった、

今日は帰って

くれ。

では自動車

を.....

チリリン

いや...

いい天気

なんでな。

一人でさん

少し散歩

してみたい

のだ。

正二様、

お変わり

ございませんか

私は、たまに悪阻が

ございますが

そのほがは至って

良好でございます。

ここ黒賀村は

ありますけれど、

小さな村では

空気がきれいで

皆様大変良く

してくださいます

これで、あとは

正二郎様が!!

いらっじゃれば

何も要らないの

ですけれど...

嬉しいことを

言うものよ。

お腹もそろそろ

目立つようになっ

まいりましたので、

来月の成の日には

腹帯をしめると

お産婆のタミさん

申しておりました

そんなバカな...

アンジェリーナは今

黒賀村にいる...

現に手紙だって...

ただが根彩っ

銀髪に、

洋装。

じあんな格好を

でする者が、

気を

つけろィ!!

リー

以外にいるか?

痛いわね

アンタ!!

入ってゆく...

ここは...

教会...?

こりゃ、他人の空似だな...

アンジェリーナは、

このあたりの教会には

来ていなかったものな。

失敬しつけい

失敬...と。

なぜ、

人が苦しむ姿を

高い所に

飾るのですか?

え..

私に

お尋ねかね...

旅をしながら、

これと同じものを

私はいくつも見て来ました。

こんなに誰もの

目にうつる所に

あるのですから。

この動かぬ

人形を見て、

人間は「笑うこと」を

覚えるのですが。

だけど

別人だな..

なんということだ!

アンシュリーナと

そっくりじゃないか!!

逆...

罪...?

罪とはどういう

ことですか...

いや...ま、

私も、その、あまり

くわしくは知らない

が...

これを見て

人が笑うことは

ないだろ...

むしろ逆ではないかな。

この外国から来た

宗教は...全ての者の

罪を背負い、はりつけに

なったこの者を思って、

自分の生活を反省し、良く生きる

ように導くのだと聞いているが...

色々らしいが..

人を殺すことや、ああ、

ぜいたく...

こういうのも

あったはずだー

「この世にある物の

どんな像もつくっては

ならないこんだと

さ.....

うーん、人間に

似せてつくるん

だろうからな

そうですか...

すまん、

うろおぼえで

まちがいかも知れんが

...

人形は...

「罪」なのですね...

それは...

「人形」のことも

きみますか...

その女性は

なぜか、

全てが失われた

ような顔をして、

そこにずっと!!

立ちつくしていた。

まァ...そんなコトを

言うと、私などは

人形作りで財を

成した者だから、

罪人中の

罪人だな...

「才賀アンヂェ

リィナこいう

人間を...

人形作り

...?

では、

知っています

か..

何者だ!!

なぜアンジェリーナを

知っている!?

それに、その

かすかなぁいだん

機械音、

まさか

おまえは

う...!!

私は、その者に会うために、

ために、ここへ

来ました...

私は..

フランシーヌの

自動人形...

私は

才賀正二!!

アンジェリーナの

夫だ!

明治姫年(一九〇九)

8月の終わり

東京都の或る小さな教会に

おまえが...

自動人形どもの

主人であり、

人形フランシーヌ

第22幕

奴らの集団

「真夜中の曲馬園」の

園長か!

その通りです。

私は

フランシーヌ。

人形

フランシーヌ。

我が妻

アンジェリーナに、

なに

何用ぞ!?

直接...あなた

貴方の妻に

用が有る

わけでは

ありません

なに...?

貴方が、「しろがね」の

操り人形を造っている

者ならば、

どちらにせよ私は、

「才賀アンヂェリイナ」に、

この身を分解して

もらうために

来たのだから..

このまま、私は、壊されても

いいのです

何を...な

企んでいる

...?

この私が、

人形どもの首魁の

ことばを、易々と

信じると思うか!

ならば、この剣で

今すぐ私の頭を

断ち落としなさい。

おまえを

信じるつもりは

ない...

だが、もしも

なんの他意も

ないのであれば

話せ!

残虐非道の

自動人形の指導者が、

自らの消滅を望む

とは、如何なる

理由か...

本当に...

良いのだな?

ええ、もう

私はいつ分解

されても

いいのだから..

では、おまえの

「力」や「運動速度」を

人間以下にする

細工を始めるぞ。

よしなに...

腕や脚の

関節部分から、

歯車を抜き、

私が自分で、それを修理する

心配は無用です。

造物主の聖なる技の

集中している体の内部に

私が触れることは

できません。

聖なる技か...

確かに...

ネジをゆるめ、

鉄線を切る...

おまえを

造った者は、

ものすごい技術を

持ったヤツだったことは

認める..

はい...

ですがそうよっしゅ

造物主は...

私を一緒に

連れて行っては

くださら

なかった..

おまえは

笑っては

くれなかった!

おまえは

フランシーヌ

じゃない!!

おまえは、

魂のない

玩具だ!

苦しいか?

そうだろう。

たとえ玩具でも、

フランシーヌと変わらず

息をするように

僕が造ったんだからな!!

だが、

さよなら

人形め!

さよなら、

フランシーヌと

違う者!

造物志兼

私が笑えないのが

お気に召さないので

あれば、

だから

私を一人で

この薬の花畑に

置き去りに

しないでください。

私を乗てないでください。

私は笑うことを

学びますから。

雨が叩き

風が唸る夜に、

私を一人で

村ち果てさせないで

ください

私には

造物主の

御命令が

必要

なのです。

そして

おまえは

目を覚まし...

旅に出たのだな...

ええ。

造物主が

私を棄てた理由である、

『笑えない』を「笑える」

ようにするために。

道連れは

四人の自動人形、

私が造物主の

遺した書物や

覚え書きを見て

錬金術を学び...

復活させた...

私はこれより、

「笑う方法」を

求める旅に出ます。

私が笑えたなら、

造物主はきっと

私のもとに帰って

いらっしゃるでしょう。

どうか

私と来て、

私が笑える方法を

共に見つけて

おくれ...

私達は仲間を

造り、長い間...

その方法を

探して旅をした。

自動人形の

目的はただ一つ、

「私が笑えるように

なること」

しかしなくねんたひ

百年旅を

しても、

そんな方法は

見つからなかった

どんなに奇妙な

盗形をした人形が

踊っても、

どれほど人間達に

苦痛を与えようと、

私は

笑えぬまま...

私は..

貴方達にんけん

人間でいう

ところの

「疲れて」

しまった...

自動人形達は、

常に私を笑わせようと

してくれる

でも私は、きっと

百年たっても

笑えることは

ない。

だから、仲間を

捨てて、自分を壊して

くれそうな人間の

ところへ来た...か。

はい。破壊した。

「しろがね」の使う

操り人形の部品に

「才賀アンヂェリィナ」と

あったので...

私は「生命の水」を

飲むことによって

「しろがね」の記憶を

受け継いだー

それ故に、

おまえ達が

人間に、どんなに

ひどいことをしたかを

知っている。

だから、今

私はー

おまえのその行動が、

どけだけ身勝手で、

まちがっているか、

身勝手...?

まちがっている...?

この手で

教えてやりたい

気持ちで一杯だ!!

フランシーヌよ!!

貴方は何を

言っているの

でしょう?

ちっ...そうだろうとも...

私の言うのは

人間の道理だ...

おまえは

人間ではないの

だからな...

貴方が、今私を

分解しないのは

何故ですか?

おまえ達がばらまいた

ゾナハ病に...私は

理由あって、かかって

いないからだ...

細工は終わった!!

これでおまえは

普通の人間ほども

力の出せない人形だ!

ゾナハ病によって

苦しんだ者だけが、

私は、

どうなるので

しょう...?

おまえに

正当な裁きを

くだすべきだと思う。

おまえを

黒賀村にいる

アンジェリーナに

引き渡す。

それは当然のこと

...だが、

私は今、迷っている。

人間達にとっては

まさに悪鬼......オリトマーク

その自動人形どもの

音魅フランシーヌは―

会ってみれば、

実に小さすぎた...

私は、今、心の中で

思い始めている...

悪いものなの

だろうか

あれ

この人形は

ほんとう

本当に

軽井沢

いや、急に

ドカーンてよ。

あたしゃ

あのほうやが

何かしたのかと

思ったが、

消防の人は焼け跡から

誰も見つからなかった

って...

確かに黒賀村の

村長にゃ、電話した

けど;それにしても

ワケがわかん

ないよ...

わかった、

ありがとう。

マサルは

ここに来たの

だな...

そして黒賀の

人形使いと

戦った...

死体がないと

いうことは...

連れて行かれた

ということか。

黒賀村

だなー

けんだいすうじゃん

サバー

ぐろが...む

それ。

黒賀村...

......

ここを訪れるのは、

およそ90年ぶり

だろうか...

ねえ

ママン、

ママンと初めて

出会ったのも、その時

だったよね...

あの時、僕は

「しろがね」の任務を

果たすために

来たんだけど、

今日は

違うんだ

ママン。

一九〇九年...

明治時代だった

あの時とはね。

黒賀村か

...ここを

訪れるのは

91年ぶり

だろうか...

小黒賀村。

現代

一九〇九年の

...あの時以来

一九〇九年

明治42年

フランス・マルセイユ港

積み荷の

確認を!!

はい!

よーし、

静かに降ろせ。

「グリゴーリィ」、

「黒き門」!

「マンバ」

「スレイプニイル」

確かに!

よし、

馬車に

運べえ!

すごい...これが

新しい操り人形

ですか...マリー先生。

ええ、ギイ。

私達人形破壊者の

武器となる、

操り人形は、

こうやって海の向こうから

送られてくるのです。

海の向こうに、

腕のいい人形造りが

いるのですね。

その通り..

彼らの造る人形は

我々の誰か造るものより

美しく、性能が良いのです。

さあ

これが、

あなたが

初めて持つ...

操り人形

です。

...きれい

だなァ...

それを持って、

あなたに

行ってもらいたい

所があります。

いよいよ僕も

自動人形を

壊せるのですね!?

いいえギイ、

おまえの初仕事は

自動人形の

破壊では

ありません。

え?

この操り人形が

造られた国に行き、

ある人物に会い、

重要なことを

頼んで来るのです。

それは

どこで、

その人物とは

誰でしょう?

マリー先生。

国の名は

日本

人の名は

アンジェリーナ。

さわさわ

誰か?

ギイ・クリストフ・

レッシュと

いう者だが。

知らん。

帰ってくる

くれ。

非常識ね...

「しろがね」には

ぴったりのことばだ。

帰りなさい!

早朝にひろしき

非常識だぞ!!

そうなら

生きては

帰さん!

ここに忍ばうと

するキサマは

何者だ?

貞義ーあの子供を

助けようという

ヤツの手下か!?

説明が

めんどうだ...

君らはそれほど

頭が良さそうには

見えないしな。

なんだと!?

責任者に

直接会った方が

早そうだ。

我らは「人形使い」だ。

この人形は、おまえなど

すぐに殺せるのだぞ!!

シェイクスピア

曰く、

「神よ、

知り合い同士が

手を繋ぎ合うのは

なんと

難しいことか」

なんだおと

あの音は!?

長、貞義の

手下が、ヤツを

奪いに来たのでは!

わからん!!

だとしたら、

やはりそこの勝は

「真養」だということに

なるな。

確かに、ちじきま

正二様!

奪われるなよ

皆の衆

は!

オレ

行って

くる!

村長!

どうした!?

得体の知れぬ

外国人が、

責任者に

会わせろと!

外国人...?

もしや

それは...

君達は、敵の全てを

操り人形で迎え撃つ

つもりだったのか?

同じ「人形使い」

だった時は。

な...

何を...!?

それではどうする。

僕のような

俊敏な敵がー

くそォ~!!

君達は!!

学ぶがいい。

相手をよく見て

戦え。

おのれ!

やった!

よし、

追ってした

仕留めろ!

おう!

あ...れ?

何してる!?

糸が...

なんだとォ!?

切られてる。

あれが

賊か!?

くそ!

皆の者

出よ!

覚悟しろ!

貞義ごと

おまえを

殺してくれる!

.....ギイ

か.....

勝...いや、貞義を

殺しに来たのか?

ああ、この子供に「真義」が

自身の人格を

転送していることが

わかったら殺せ...と...

そうだったな

.....私が貞義と

戦う決意をした

あの日に、

私が

君に頼んだの

だったな...

3年前に

あなたと約束

したから...

正二様、

どういうこと

ですか!?

その男は

いったい...?

皆の衆、

彼は敵では

ない。

彼こそ、長年

黒賀の人形使い衆が

「人形造り」に

協力していた...

「しろがね」という

人種だ。

あれが.....

「しろがね」..

生まれ

ながらの

人形使い、

死なないんけんたち

人間達

あなたと貞義の

戦いの後、

ヤツの姿は消えて

しまった...

だから、勝の頭に

真義が転送を

成功させたのかどうかも

不明だった。

だから、勝を

一人で行動させた

のだな...

ああ、あとは

勝に軽井沢の

屋敷跡まで

行かせれば、

黒賀の者が動き、

ここで、正二に

判定してもらえると

思ったからな。

判定の場に立ち会い、

「貞義」を殺すのは

僕だ...

よって、少し強引

だったが、ここまで

入れさせてもらった、

失敬した。

そうなのか

...人形を壊して

悪かった。

いい。どい。

正二様の

味方ならきいしょ

最初から

言ってくれ。

ギイ...きみ

君が来るのは、

少し早かったな。

まだ、わかっては

いないのか...

今、その子供に

私の記憶を体験させて

いる最中だ。

僕は、少し

早かったのだな。

ギイさん!

勝君...

気がついたのか。

ど...どうして

ギイさんが

ここに...?

今から、91年前も

僕はここに...

...やって

来たんだよ。

君には、さっぱり

わからないだろうが、

教えてあげよう。

明治時代..

その時、僕が

「しろがね」の指令部から

受けた命令は

ただひとつ...

しろがねの力の源、

「生命の水」...それを

生み出す「柔らかい石」を

体内に隠した女性、

アンジェリーナの体の

中から「柔らかい石」を

摘出しー

...

それを

アンジェリーナの

宿した子に

移し直せ。

君達が明治

時代と呼ぶ、

91年前ー

僕はこの

黒賀村を訪れた。

僕に託された

使命は、

アンジェリーナの体内の

「柔らかい石」を取り出し

彼女が宿した子に、

それを入れ直すこと...

当然

彼女は、

それを

潔しとは

しなかった。

ギイさん...

どうしてそんなコトを

僕に話すの?

君の頭の中に

転送した「貞義」の

記憶を挑発するために、

正二は自分の記憶を

君に見せている。

その補足の

ためさ...

そして、その記憶は

君がよく知っている者に

深く関わっている。

え?

全ての過去を

知った時、君はまだ

自分を「勝」だと

言い張れるのだろうか、

さだよしその

知らぬ事実を

知り、悔しさに

震える君を、

僕が殺して

やろう。

ゴク

ギイさん

......

では

聞きたまえ

...?

僕がゾナハ病を発症

したのは一八九八年

――12歳の時だった。

医学が進み、

ペストやジフテリアの

血清は完成して

いたとはいえ、

当時の医者にも

ゾナハ病に

対抗する手だては

なかった...

両親はごく普通の

パリの資産家だ。

母も当然

豪華な暮らしに

慣れた、いつも

普通の女だった。

さあギイ

キャンディーよ、

これを食べて

おとなしくしていてね。

はい、

ママン。

それからすぐに

僕は、パリ郊外の

病院に移された。

貴族や金持ちが

入るところ...といえば

聞こえはいいが、

実際は体裁のため

身内の病人をやっかい

払いする場所だった。

愚かな女だ

......

キャンディーを

子供に渡して

後ろめたさを

ごまかして...

ま、そんな女の

ことばに

うなずいていた当時の

僕もだけどな。

え..

どういうこと

それきり、

僕は

捨てられたのさ。

まさか...

そうだろ?

僕は当時から

愛くるしかった

のにだよ!

それで?

今、君は

「かわいさなら

ボク」とか思ったろ!

両親は金だけを

払い、僕を病院に

捨てたんだ...

狭く冷たい

病室で発作を

起こしても、

医者は

何も

できない。

思ってないよ~

僕のもとへ

訪れる人は、

誰もいなくなった。

そんな中で

ようやく

バカな僕も、

わかって

いったー

僕は生まれた

時からずっと、

一人きり

だったの

だと。

その後14歳になった

僕は、マリーという

「しろがね」に導かれ、

人形破壊者になった。

10年の後、

しろがねの訓練期間を

終えた僕に

初仕事が

待っていた

九〇九年(明治42年

10月6日、

「黒賀村。

あらまァ

奥様!みなも

身重の身やのに

何をしたはるん

ですか?

チャプ

おはよう

トミさん

これ、洗って

しまおうと

思って。

も、もったい

ない!

そんなコトは

あたしらで

やりまっさかいに、

さあ、立って

くださいな。

でも、今日は

気分が

いいのよ。

気分が良かろうが

悪かろうが、

アンジェリーナ様は、

あたしらの恩人の

奥様ですワ。

その方に

野菜洗わせたなんて

ヨソサマに知れたら、

うちの村はええ笑い者です。

村長の屋敷

平安から続く

人形舞の伝統だけが

自慢の

この小さな村が、昔...

早魃で餓え死に

しかかった時ー

昔からのお得意サンが

困ってるのを

見過ごせない...と、

正二様が

ぎょうさんお金と

人手を集めて

くれはって、

せやからあたしらは

助かったんです。

うちの父さんの

いつもの自慢話やで。

でも黒賀村の

人形舞の人形は、

主人の「才賀機巧社」が

納めるせていただいていだの

だから当たり前だわ。

いやァ、けどフツーは

でけませんて、

こんな小っさい村

助けたかってなんの得も

ありゃしませんもん。

せいぜいが正二様や

奥様に、こないして

ゆっくり滞在して

もらうくらいやしねえ。

それが、私にとっては

何よりなの...

この髪も目も

ここでは自然に

過ごせるもの。

ここは本当に

心が休まるところ。

辛いやろねえ、

何かと。

異人の奥様は。

でも、ここは

村の者が、いまん

今さら変な目で

見ませんよってに、

御安心を。

ここを、奥様の

二つ目の

故郷と思って

くださいや。

ええ、

では...

ちょっと

ちょっと!

奥様はもう

6か月なんやで!

なんでそないに

働きたがるん

かねぇ。

だって怒って

私、農家の

出なんですよ!

え!?

そーなんですか!?

ええ...

大昔にね。

お母様に

会いたい...?

私もよ...

黒賀村か...

アンジェリーナ...

しろがねの伝説の女が

あそこにいるんだな。

自動人形がなんだ

一番初めに襲った

クローグ村の

生き残りの一人。

奴らのまいた

ゾナハ病に苦しん

でいた彼女達を

旅の練金術師が救うー

どんな病も治す、タア・ファイタェ

「生命の水」を飲ませて。

そして

その霊薬を生み出す

源が――

鉄金術総最高の

とうれたっ!

到達点

来らかい石。

保存方法は難しい:

空気中に蒸発してしまう。

その石を保つ方法は

ただひとつ...

拒絶反応のない

子供の体の中に

埋めこむことだ!!

アンジェリーナは

ただ一人の子供

として、

「柔らかい石」の

容れ物に

なった...

だが彼女は

その16年後に

逃走......

それから28年後、

ようやくこの

日本からの連絡が

届いた...

ふん!

透げるなんて...

カリ

奥様、ほら

雨が降り出し

まっせ、

早よ中に入って...

でも

すぐだから

もう、アンジェ

リーナ様ったらー

あ...

あなたは

「しろがね」ね?

フランス人ね、

そうでしょ!?

なんて

嬉しいのかしら、

同じ国の人と

会うなんて

久しぶり。

あの...

あら...

ごめんなさい。

大人のくせに

子供みたいだな。

僕はギイ。

キュベロンから

来ました。

まァ、何かしら、

私に母から何か

伝言でも?

伝言では

ありません。

僕は命令を

遂行するために

来たのです。

......?

それは...いかなる

命令でしょう。

「生命の水」を

生み出す「柔らかい石」は、

「しろがね」を誕生させるのに

不可欠です。

自動人形と比べ

「しろがね」の数が

圧倒的に少ない今、

ゾナハ病の患者を

一人でも多く「生命の水」で

「しろがね」にしなければ

なりません

ですが、最初に

「生命の水」が

作られた井戸は

もうつきかけている。

あなたの子供に

移しかえた後、

フランスのキュベロンに

搬送ー

よって、

あなたの体内の

「柔らかい石」を

摘出し、

その後、本部が

必要に応じてすぐに

「柔らかい石」を

その子供から

取り出せるよう、

子供を

「しろがね」にして、

フランスにとどめよ。

私の:赤ちゃん

を.....

ただの...柔らかい石の

...客れ物に.....

しようと言うの...

からくりサーカスの

そうです...あなたは

このまま日本に残り、

操り人形の研究を

続けてください。

そ...それは、

母さ...ルシール先生が

命令したの...?

本部の

決定です。

御安心ください、

僕は医学を学び

その程度の外科手術は

心得ていますから。

だめ...

何を

言うのです。

あなたは

「しろがね」の使命を

放棄し、この日本まで

逃げて来て、

今まで

平安に暮らして

きたのでしょう。

あなたは、

そのつけを支払う

べきだ!

そうだ!

僕は一人だったのに、

あんたは透げて

ここで幸せに

暮らしてたんだ!!

命令に逆ら

なんて、

絶対に

許さない!!

わかり

ました..

裏の田んぼで

待っていて

ください、

すぐに

参ります

なんのつもりだ

アンジェリーナ。

昔から思って

いました...

「しろがね」は

人なのか...

それとも...

自動人形を

壊すために動く、

ただの機械

なのだろうかと...

でも、

あなたの

受けて来た

命令を聞いて

確信しました

「しろがね」は

人間では

ありません。

ふん、あんただって

「しろがね」じゃ

ないか!

...いいえ、

私は「しろがね」では

ありません!

母親です!

お腹の大きな

オバさんが、

何をする

つもりさ!

この子に、私の

ような人生は

絶対に

送らせません!!

僕と戦うって

言うんだね。

大人のくせに...

この女も

身勝手で愚かだ。

からくりサーカスの

少年サンデーコミックス

2002年9月15日初版第1刷発行

発行者

印刷所

藤田和日藤

......。◎KazontoFuris.202

寄片

(検印廃止)

発行所

中央精版印刷株式会社

「週刊少年サンデー」2012年第18号〜第28号掲載作品

連載担当/吉元篤司

単行本編集責任ノ山本護

単行本編集/吉元篤司ノ大橋ゆり子(アイプロダクション)

いや、そんなことなんだけど...こうしているのですが、一般的には一般の人間で一部の間になってしまいましょうか。

東京都...こんな振替(10180)一1-2007年11月1日土のインファンストに

【旅行】WindowsTPEL・販売(322015年4月編集03(3230)5480

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●発行日より3年間有効です。

制作局「TEL」Q12013年10月

ISBN4-09-126364-

踊れ

オリンヒア!!

あるるかあん!!

僕は若く

力強かった

からー

戦いは僕の

勝利で

すぐに終わるはず

だったー

子供のために

戦うー

だが......

僕は、知らな

がったのだ。

からくりサーカス図・光

母の強さと

いうものを。