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Instructions:
まず
......
はぁていねぇmatsule
松浦だるま
FVENINGKC
......
...いいよ明日くらいはと
累
松浦だるま
第27話サロメ
教えも私、バイト
あ、う、うーっ、んっ、あ、あ
...
...
第24話、呼吸
第30話以来のお
第31話...
.........
教える訳、血の色の肌ミザとは
...
もうする一番、そのお
.........
第27
「あの月...」
「まるで小さな銀貨:」
「冷たくて汚れなき月...!」
「今日の月は処女ね」
雨野くん
君の見つけてきた
宝石のあの輝き
ようはどうだ
「そう...穢れなき処女の美しさで輝いてる」
君は何故
丹沢ニナを僕に
紹介したんだ?
烏合零太演出の
「かもめ」の
最終日...
初めて彼女を見た
舞台の上でも
印象的だったが
友人の役者をたずねて
楽屋に行った時のことだ
...!!
・そうかなことをする!?
「こうして
あなたは作家になった...
あなたは作家
わたしは女優...!」
他の役者や
スタッフが
舞台を無事終えた!!
よろこびに
浸る中
彼女だけは..
ニーナの余韻を
噛み締めるように
台詞を呟いていた
虚ろな目で
まるで
舞台が終わり
現実に引き戻されるのを
拒むかのように
「わたしはカモメ.....」
ああ
舞台
への...
人並み
はずれた
執着か...
あんな奇怪な執念を
見せる役者は
初めてだった..
それをおれは
美しいと思ったんだ
だからあいつには
中途半端な演技を
してほしくない
そしておれも
あのサロメの輝きに
負けぬヨカナーンを
演らなくてはな
「...その男は
どこに
ある?」
「手に漬神の罪に充ちた
杯を持てる男は?」
「いつの日か
神の言葉を話す
預言者ヨカナーン
王すら恐れ幽閉するその聖者に
王すら恐れ幽閉する
その聖者に
白銀の衣を纓い民の前にて
その死をさらすここととなる男は
どこにある?
サロメは恋におちる
「あの男...」
「...純潔だわ...
あの月と同じように
純潔...!」
しかし
「あの女は
誰だ?」
「金色に隈取られた
目蓋の下から」
「なにゆえ金色の瞳で
私を見つめるのだ?」
「いや
知りたくもない」
「あたしはサロメ!」
「女に立ち去るように告げよ」
「ヘロディアの娘で
ユダヤの王女」
「下がれ
バビロンの娘!」
「主に選ばれし者に
近づくな!」
ヨカナーンはサロメを拒絶し、
「汝の言葉など
聴きたくない」
その姿を見ようともしない
「私が耳を傾けるのは
ただ王なる神の言葉のみ」
「あたしが
愛おしいのはね
ヨカナーン」
「お前の
その唇なの...」
「キスさせて...
...その唇に...
「その唇を...」
「私に頂戴...」
「神は
お許しにならぬ!」
「キスさせて!」
「その唇に!!」
「サロメ様
落ち着いて下さい!」
どんなにサロメが
キスを求めても
ヨカナーンが
応えるはずも
なかった
「私はお前を
見たくない」
「もう
二度は見ぬ」
「サロメ
お前は呪われて
いるのだ...
「サロメよ」
「...王様?!」
「わしのために
踊りを見せてくれ」
「踊ってくれるなら
なんでも欲しいものを
つかわそう」
「それはなりません!!
サロメは遊び女では
ございませぬ」
「本当に...」
「欲しいものは...
なんでもくださるの?
工様」
血の繋がらぬ父に情欲の対象として見られていると知りながらも
「......踊りを
お見せいたしましょう」
自分の欲するもののためにサロメは薄衣をまとい踊る
「素晴らしい!
実に見事だった!」
「わしのかわいいサロメよ」
「ユダヤのどの娘より美しいお前が
「...?
欲しいものとはいったい何だ?」
汚れなき少女の純粋さと
穢れた淫婦の血脈と
両方を持つサロメの恋は
血塗れの結末へと
ひた走る
「......ま..」
「ヨカナーンの首を!」
ああぁああ
「お前は」
「このあたしを」
「サロメを」
「あたしを
欲しがらなかった」
「ユダヤの王女を!」
「ヨカナーン!」
「ヨカナーン...
お前ひとりだけだったのよ!!
あたしが恋した男の人は!」
「他の男なんて吐き気がする..」
「ああ」
「どうしてあたしを
見てくれなかったの
ヨカナーン!」
「一目でいいから
あたしを見てくれさえしてたら
きっとあたしを好きになった
はずなのに」
「でもお前だけは綺麗だった..」
「だってあたしは...
お前を見て好きになって
しまったんだもの」
「ああ」
「あたし」
「お前の唇に
キスしたよ
ヨカナーン」
「お前の唇に」
「あたし」
「キスをした:・」
及第点だ
かさね
この
サロメなら
「丹沢ニナ」の
評価は格段に
上がる
「サロメ」:
「サロメ」
か...
私のくちづけが
欲しいのか新互
まるでお前がサロメのようだな
いつまでも
幼稚な
愚か者め...
...おれは
あなたのヨカナーンに
なりたかった...
たとえ首を切られる
運命にあっても
サロメのように破滅になど向かわず
おれは...
私は
サロメのようにはならない
すべてを手に入れてみせる
美を
名声を
愛を
光に満ちた
そして...
聞い私では
手に入れる
ことのできな
かった...
この〝居場所〟を
君の行為は、
また、
ようじょっ
ウリーめちゃー
小い顔して...
何企んでるの
かしら..
おままごとしよう
ん
お母さん役
ぬー
らんは
えーと
お手
お前だかよ!!
何の対よ!?
空が暗くなるとご孤独がしのびよる
誰か私の顔を見て
私の名前を呼んでくれないだろうか
他の誰でもない
私の名前を
きゃあっ
うわっ
近くに
落ちたわね
こう何日も
こんな天気が続くと
気が減入るよなあ
ほんと
ねえ...
ところで
あの人...
どうしてフードを
とらないのかしら
芸能人...にしては
服装がきたないな
やばい事情で顔を
隠してるんじゃないか?
それか
すげーブスとか
あら
わからないわよ
フードの下には:そうね
例えば...
丹沢ニナ級の
美少女の顔があるのかもしれないわ
はは..
そのほうが
夢があるなあ
何せ
すごかった
もんな
ええ...あなたの
演劇熱にはあきれて
たけど
あの舞台は
観に行って
よかったわ...
丹沢ニナの
「サロメ」!
......な..
おおい
見たか?
いや
そうだけど...
そうじゃなくて
ええ...
怖い顔してたけど
すごい美人...
あの顔
あの女優に...
渭透世に生き写しだ
野菊...
野菊...
あなたは...
私の顔が
怖くないの?
お母様は雷が怖いの?
一人でいるとね...
けど野菊がいるなら
大丈夫よ
ねえ野菊
お母様
私の記憶の中のあなたは
日に日にやせ細り装弱してゆく
私とは全く似ていない顔の女の姿
これは
私の顔じゃない...
私の顔はね
いざな
という女に
奪われて
しまったの
共に暮らせた3年間
それはうわごとのように
くりかえされた
私の顔を
した...
いざな〟を
愛した
だから...
お父様は
私ではなく
けど野菊
あなたは
大丈夫
あなたは
ほんとうの
私の顔に
似ている
きっと
お父様にも
愛してもらえるわ...
もし
他の人間が聞いたなら、
まったく意味の通らない
言葉だったろう
しかし
私は理解していた
それは物心ついて障もない頃の
どこで見たのかもわからない:おぼろげな記憶
私の網膜に
焼きついて離れない
母と同じ顔の
母ではない誰か
私の見たものが
真実なら
そして
お母様の言葉が
真実なら
お母様
あなたは
美しかった
けれど
「伝説の女優」と謳われ
美しいまま
この世を去った
淵透世〟は
あなたではない
その女はあなたから
顔も地位も名前も愛も奪い去った
すべてをなくしてあなたは
身も心も抜け殻のようになり死んでいった
そして...
私にのこされたのは...
透世
どうしたんだ?今日は
はやくこちらへ
おいで
お父様.....
私は野菊です
もう
〝透世〟と呼ぶのは
おやめください
なぜ
最近は
反抗的
なんだ?
いいや
お前は
透世だ
わかって
いるぞ...
私の足のおとろえから
甘い
お前を力すくで思うように
できなくなったと考ええているんだろう?
お前は
そうそう家から
出たこともなく
世の中の事を
何も知らない
それぐらい
わかったら
どうだ
透世は
もっと
利口な
女だったぞ
私がいなくては
生きてすら
ゆかれまい
関係
ないわ...
お前の言う
〝お母様〟とは
お
お父様の言う
透世”は
お母様のこと
じゃないもの
あの出来損ないの
ことか
才能も品性も買さもない...
しかも
もはや
美貌すら
失われていたじゃ
ないか
死ぬまで
ここに置いて
やったのは
お前を思っての
私のやさしさだ
私を思って...
ですって?
お母様はあんなに
あなたのことを...
お前だけだ!!
あの女が遺した中で
唯一価値のあるものは!!
お前はあの女とはちがう:
美しい
その顔...
育つほどに
透世に似ていく...
今日は特別
やさしくしてやろう
さぁいつものように
上品でしとやかな透世に戻ってくれ...
嫌.....
お前の
甘い声を
聴くと
私まで
若かった頃に
戻れるようだ...
もうやめて!
透世!
いやあああぁああ!!
...それじゃないですか
そして
まだ明けきらぬ
早朝の闇の中で
こうしていうよ
お父様は
取り憑かれたように
その映像を見つめていた
なんだこれは...
この「サロメ」は...
何という女優だ!?
まるで..
私と透世で
つくりあげた
あの「サロメ」!!
この
妖艶さ...
優美さ...
記憶が甦る...
何がサロメよ
何が淵透世よ
〝美しさが何だっていうのよ!!!
そんなもののために...
第28話終わり
私も:お母様も...!!!
第29話「田村
思えば
あの日見た「サロメ」が
こんな女優が
出ていたとは...
私の運命を変える
引き金となった
新しい...
才能か..
このサロメをよく見るんだ。透世
これこそがお前と
お前の母親に足りないものだ
お前の母親は
材料にすぎなかった...
。いざなという女が
女優淵透世として
完成するための
美と才能を兼ねそなえ
更に私が演出をし...
それは
つくられた虚像で
ありながら
どんな
真実をも
凌駕するほどの
輝きを放っていた
久しく...
忘れていた
なんて
ことだ
名も知らぬ
女優の演技
が...
お前が
ただの半身でしか
ないことを
思い知らせた!!
ああ...足りない...
お前では足りない!!
この...永遠にいやされぬ渇きを
さびしさをやわらげてみせろ!!
透世...!!!
...無理よ
私は
淵透世でも
”いざな〟でも
ない...
そ
そんな
女...
死んで
当然よ
ぐっ
抱かれることしか
能のない
見かけだおしの
欠陥品め!!!
そっ...
もう
限界だった
酒でも...
ぐあっ!!
きっと
これから
今まで以上に
私に。淵透世〟を求める
日々が続く
そう
考えたとき
う...
この足め...
よっ
はっ
私の頭から
はっ
理性が
去った
...お.....
お父...様.......
ふぅ
ふぅ
ふぅ...
ふぅ
野菊...
あなたは
自分の顔で
自分の声で
自分の行きたい
場所へ行って...
生きたいように生きるの
...私は...
透せ
出ていく......つもりか...
...着がえなどして...
...どうする気だ.....?
どうせ
お前は..
一人では
生きられ
ない...
外には誰ひとりとして
お前を知る者はいまい...
戸籍すらないのだから
金の使いかたも
交通の手段も
知らないだろう...
あきらめろ...
どんなに大変な暮らしが
待っていたとしても
あなたとここにいるより何千倍も良いわ
お前は
お前の姉よりも
幸福だというのに
姉がいるんだ...お前には
...名は.....
...ッかさね!
...姉...?
そうだ...
腹ちがいのな...
私と。いざな〟の間に
生まれた...
吐き気を催すほどに
醜悪な...
忌まわしい娘...
だから私は
その子を捨て
美しい
お前を選んだ
家かさね。に会えばわかる...
お前がどんなに恵まれているか...
うう...
視界が...
ぼやけて...
い:行くのは止めない
せめて今一度近くで...
見せてくれ...
その
美しい顔を...
父は
透世...!
最期まで私を〝野菊〟と呼ぶことはなかった
第29話終わり
はっ
因果の子
第310話
はっ
はっ
はっ
はっ
うっ
じゃあ!
はあっ
はあっ
頭がまともに
働かなかったが
とにかくお金だけは
持っていかなければと思った
...カギ?
B1:地下?
もしかして...
透世
そこから
離れなさい
ここ床から
風が吹いてるの
どうして?
この下に
何かあるの?
ああここは
ワインセラーと
いって
お酒を
入れておくための
部屋があるんだ
だから
子供は近づいては
いけないんだよ
わかるね?
かわいい
透世...
ワインセラー...
けど
お父様がそこから
お酒を取り出す所など
一度も見たことが
ない
そもそも
どうして
そんな使わない
カギを
サイフなどに
入れておくのが...
ある心あたりが
あった
この家で
母と暮らし始めたのは
私が5歳のとき
野菊
私はね:あの女が死ぬまでは
とてもこわいところに居たの
こわいところ?
そうよ
そこはね...
せまくて...
暗くて...
とても
さびしいの...
確信めいたものを
感じた
何故だろう
なつかしい...
私ここを
知ってる?
そうだわ...
このドア...
あのときの...
..っ!!
この臭気...
覚えている!
私は幼い日
ここに迷い込み
確かに見たのだ
顔を入れがえる
あのくちづけと
監禁されている
母の姿を!
.....お....
...お母様....
こんな
窓も無い...
暗く汚い場所に
あなたは
一人で何年も...?
それで
あんなに弱って...
う
う
ぅうっ
いざな〟は
死に
父も
私が殺した
けれど
けれど
おさまらない
私の怒りはどこへ向かえばいいのよ...!!
......
やっと
抜け出せたのに...
あの
地獄から...
お前には
姉がいる
そうだわ
姉さん...
姉さんに
会いに...
どんな人かしら:
”いざな”の娘...
もし私やお母様より
幸せに暮らしていたら...
ははは...
絶対にゆるさない
...ふふふ.....
あははは...!!
.
..
私は
外で
一人では
生きてゆけ
ないと
お父様は言ったけど
綺麗な
娘だね
一晩
これでどう?
どんな手段で
生きても
きっと
会ってみせるわ
ただひとりの姉...
そして忌まわしい
あの女の娘である
かさね〟に
第30話終わり
第31話
...
...
はめる
それは
のどが渇いたから
水を飲むようなもの
舌が欲するから
甘いものを
求めるようなもの
ニナ
せっかちな
人ね!
もう切ったから
部屋に持って行くわ
お前が
遅いからだ
「サロメ」の最終日
最終公演も終えて
みんな捌けてしまった舞台の上
私はまだ身体にのこる
サロメの余韻を
一人噛み締めていた
いるのは
お前だけ」
そそこっ子だったな
ですっ!?そもそこで
「......あたし
お前の美しさを
飲み干したい
そうそって言って
“サロメ”
言葉はなくとも
初日の
拍手の中で
視線を合わせた
あのときから
こうなることを
わかっていたような
気がする
烏合さん
とのときの
ような
熱烈な
気持ちを
抱いたわけ
ではない
ねえ、サロメ」の稽古中
どうして私にだけ厳しく当たったの?
惜しかったからだ
しかし今は
認めているさ
役者としてのお前を
そうね...
私も役者としてのあなたを
尊敬している
実力はあると感じられるのに
容姿に慢心して手を抜いているように
見えた
あなたである
理由は
それだけかも
しれない
ただ
今は
互いを
摂べるように
呑むように
ただ表皮を
なで愛しむ
この瞬間
私の心は
やすらぐ
考えては
いけない
この生々しい充足感は
舌をすべり出る甘い言葉も
ひとつの。嘘の上に成立していることを
考えてはいけない
あなたと
対等で
ある故に
成り立つ
じゃれあいの
会話も
本当は醜いばけものの
口が吐いたなどとは
はぁっ
はぁっ
どうした?
...怖い夢を...
見たの...
......
何か
不安でもあるのか
しかし
いえ...
気にしないで
私の心を
見ようとしないで!!!
見えるものだけが
お願い
感じられるものだけが
真実
私の表面だけを
見て...
この
空虚なものを
恋と呼べるのがは
わからない
ただ
かつて女として扱われることは
すら無かった私が
こうして今
愛され満たされている
手放してはならない:
この幸せを...
羽生田さん?
昨日から
携帯にかけても
家にかけても
出やがらないで
一体どこで
何してたんだ?
......
......
あー...
そうかそうが
ほーお
あの
かさぬちゃん
がねえ
朝帰りとは
うらやましい
切るわよ
まあ待て待て
用件は
何?
ああ
今度の舞台の
ことだがな...
羽生田さん?
い...いざ...
え?
すまん
あとでかける
ちょっ...
まさか...
そんなはずない...
そう
わかっていてもあれは...
何ですか!?
あ...いや.....
くそっ
求める
あまりに
幻を
見るまでに
なっちまった
か?
いや...
あれは他人の空似だ...
若い女だった
それにしても..
よく似ていた...
がわいいよ...
身体も
とてもきれいだ...
はっ
うるさい
美しさ”が
ひきよせるものは
...
醜い欲望のために
私を消費する
下衆な男ども
反吐が
出る...
なのに今
この顔に
群がる蝉どもに
女を差し出さねば
生きてゆけないなんて
〝美しさ〟と
いうものは...
雨野さん?
ええ...また今夜
呪縛ね
祝福だわ
第31話終わり
第32話第3
狭間の間
うるさいわねえ
はい淵ですが
......
ちょっと?
あ...あのう
淵かさねさんは
ご在宅でしょうか?
男の声?
かさねなら
この家にはおりませんよ
......
そうですか...
えっ...
かさねさんと
連絡を取りたいのですが...
...っ
あなた
どなたなんです?
すみ
ません!!
また
かけます!
ッ!
ッ!!
おばさま...
え?電話?
ええ
変な男から
あなたの追っかけか
何かじゃなくて?
それ以外
あの子宛の
用件なんて
思いつかない
もの
でも...
かさねと
連絡を取り
たがっていた
のでしょう?
そうよ
だってあの子は
あなたのマネージャーを
してたじゃないの
あの変な男
あなたの居所を
知りたかったんじゃ
ないかしら
ニナの居所を?
本当にそうかしら...
困るのよねえ
あなたのことでうちに
変な電話がかかるのは
はぁ...
まさか
?
秘密に感づいた人間がいる。
いいえ...
そんなはずは...
変な男から
電話?
ええ
ねえ
口紅や母の秘密について
知る人間は
本当に他にいないの!?
......
電話は確かに
男からか?
その件については
おれが調べてみよう。
とにかくお前は
今以上に他の人間を
警戒しておけ
ええ...
らしいけど..
わかって
るわよ
男に
呆けて
油断して
んじゃ
ねえぞ
余計な
こと
言わない
で!!
他の
人間...
「旅の目的なんて...
しいて言えば
死に場所を探しているのかも」
「ほら猫だって
自分の死を悟ると
飼い主の下を出ていくでしょ」
今は
一つの舞台
だけでも
関わる人数は
膨大
席を埋める
観客の数!!
まして
ニナちゃん!
近頃は
出待ちするファンも
増えた
本当に追っかけの電話
なんてこともあるのかも
しれない
ニナちゃん
おつかれー!
おつかれ
さまです!
ただ
私を探っている人間の
目的が何であれ
この世のすべての人間を
あざむくことになっても
一人として秘密には
触れさせない
野菊ちゃん!
待った?
ねえ
野菊ちゃんのお客って
何人くらいいるの?
いいえ
...え..
そんなに
いないわ...
えー
でも
このあとも
一人控えてん
でしょ?
まあ..今日はね...
その男とは
昼間デートとかしてるの?
おれは何度も
断られてるけど
だって鷺沼さんが
誘うのは
デートじゃなくて
うん
舞台!
いえ...
私演劇とかは...
おれの美術
見に来て欲しい
ってだけ
特に今回のは
本っ当に最高だから!
あとで美味しいもの
ご馳走するからさあ
見たくないの
あ
はは..
こちらこそ
ごめん
自分をいつわり
演じる人間の姿なんて...!!
いえ
無理強いしたい
わけじゃないんだ
君
ごめんなさい
あの淵透世に
生きうつしの美女
なのに
彼女の演じる姿を
見たことないって
言ってたろ?
故人だし
映像もそんなに残って
ないからなあ
それが今回の土演
〝丹沢ニナ〟だ
しかし最近
彼女に匹敵する女優が現れた
お父様が
演技を絶賛
したあの
「サロメ」の..
“丹沢ニナ”?
忌ま忌ま
しい...
実際に...
間近で見ると
本当にすごいんだ
普段話してる時は
控えめでおとなしい
印象なのに
照明の下に
立った途端
まるで1秒前の彼女が嘘かのように
別人になり変わり
その人物のよろここひも哀しみも
人生すべてを表現してしまう
この人も
お父様も
まさに
〝淵透世の
再来”だよ
あの子は
丹沢ニナという女優の演技に
淵透世を見ている
ああごめん
つい熱く
語っちゃって...
へ?
...見てみようかしら
あなたが
そんなに言うなら...
見てみたくなったわ
淵透世の再来〟とまで
いわれる女優がどんなものか
「なぁみんな...
おれ実は好きな女が
できたんだ...」
「ローザだろ」
「何で知ってんだよ!?」
おおげさな身ぶりと声で
「お前だけじゃないからさ
今ちょうど話してたんだ」
居もしない人物をかたり
演じている
「あのほんの数日前に
ふらりと現れた美女に」
「みんな首ったけなのさ」
しかも
その虚像を
見に
こんな大勢の
人間が集まる
なんて
気持ち悪い
場所だわ...
「まるで
気ままな野良猫
風に乗る種子のわた毛だ」
「しかし彼女は
自分のことを
こう呼んでいたな
確か...
「。根なし草〟と」
一根なし草”?」
「そういえば
ローザは...」
う...そうそうなんだ
......?
だめね...
いらいら
して
物語が頭に
入らない
そも
そも
透世!!
”演じる”
人間を
見続けて
いられない
そーも...もうちょっといいです
なぜわからないんだ!!
透世〟はそんな歩き方はしない!!
ご...
ごめんなさい!!
話しかたも
声もだ!!
もっと品のある
気高い音色だった...!!
そんな......私には
口応えをするな!!!
〝演じる〟ことを
強要され続けた私には
その行為は
気持ち悪い不快なものとしか
感じられない!
たえられないわ...
主演のはずの丹沢ニナは
一向に現れないし...
やっぱり来るんじゃなかった..
ニナちゃん
足元気をつけて
はい
ねえ
こういう客席側から
登場する演出って
役者さんは
怖くないの?
そうそう...そうですかった
「〜〜...
怖くないわ
むしろ
わくわくする
この暗闇を
ぬけたら
観客ともども
のみこんでしまうの
息苦しさ
すら感じる
......こんな
甘美な
虚構の中
へ.....
くだらぬ
虚構の中
では...
第32話終わり
うう...そうも...
第33話第
目の色の見えずとも
人がいる...
今から
観に入る人なんて
いるのね
......
!
もうすぐ
出番だわ
丹沢ニナ!?
「渡り鳥の心は南へ
川の心ははるか海へ」
今...
表情だけでは
なく
何かが...
まるで
人間そのものが
入れかわったかのような...
ピッ
じッ
レッ
人間だけではない
ふれる草木のゆれる様が
そこに見えるがのような
まるで実際に
風のそよぐような
「緑が深いわね」
「もう
夏なんだわ...」
ここにある世界すらも
......?
?
目が合った...?
母さ...
一瞬
何故かこのときだけ
演技が波立ったように
見えた
しかしひとたび
彼女が舞台に上がると
虚構のはずの世界に
誰も彼もが呑み込まれてゆく
...。演じる
ことを憎んで
きたような
私すらも......
ニナちゃん
おつかれさまー!
ニナちゃん?
あ
おつかれさま!
何か考えごと?
降りてくるときに
一瞬台詞が止まったの
気にしてるの?
ええ...
次は絶対に
気をつけなくっちゃ
だって
あのとき
母の
幻影が
また...
しかも
あんなに
はっきり
と...
あれは
客席のうしろに立ってる
お客さんがいたからよね
私以外にも
見えていた...?
その人一度出てったのに
戻ってきてくれたのよ
ではあれは
母の幻影ではないの!?
そうだったの
ニナちゃん?
うす間の中
確かに
母の顔に
見えた
まぁ
幻じゃ
ないのなら
一体...
あ
エントランスには
お客さんが残ってる...
もしかしたら
まだ...
あの中にいる
かもしれない!
!!
やっ、
...あ.....
それは
落ちるように
ゆがむように
危ない!!
始まって
ゆく
第33話終わり
新たな終末への
道のり
...あ.....
ありがとう...
第34話
硝子の路
累
大丈夫ですか...?
え
ええ
見れば見るほど
似ている...
似すぎている!
こんなことってあるかしら
じゃあ
私はこれで...
上演中...
ま
待って!!
一度出て行ったのに
戻ってきてくれた方でしょう
ありがとう
いいえ...
私はただ...
劇場であなたを
見た途端
目が離せなく
なってしまって
...本当?
うれしいわ!
何故か
私は
この子を
どうしても
引きとめなくては
ならないような
気がしていた
ねえ
このあと時間ある?
え?
もう今日は
終わりなの
よかったら
お礼にお茶でも
普通なら
ありえない事だった
私が
初対面の人間を
まして
観客のひとりを
こんなふうに誘うなんて
いくら母に似てるからって...
......
どうしたの?
あ...
いえ
こんな
お洒落なお店に
誘ってもらったの
初めてで...
知ってると思うけど
私は〝丹沢ニナ〟
あなたは?
私も普段は
あまり入らないけど
たまにはと思って
ところで......
......
......
野菊...
です
そう
すてきな名前ね
なかなか
目を合わせてくれない:
あの...
どうして
私なんか...
やっぱり誘ったのは
まずかったかしら?
.....
それは...
ほらだって危ないところを
助けてもらったから!
お礼が
したくて...
そんな...
それ程のことは...
ケーキなんて
いつぶりかしら...
...おいしい...
忘れてたわ
私甘いもの好きなの...
私も
ね
ここのケーキ
美味しいでしょう
あ:ごごめんなさい
ずっと...ここのところ毎日
安心する時間も
なくって...
急に気がゆるんでしまって...
こんなふうにやさしくされたこと...無いから....
この子...
こんなに...
輝かんばかりの美しい会姿を
持っていながら
なんて繊い精神の持ち主だろう
なぜ?
なぜそんなに
悲しいことがあるの?
なぜ自信なさげに
しているの?
まるでガラス細工のよう
美しく
同時にとても
こわれやすい...
よごれ
ちゃうわ
うう...
気に
しないで
まるで
母が生きて
泣いているようで、
私まで悲しく
なるじゃない
それから
それから
落ちつくにつれて私たちは
他愛のない会話をはじめた
互いにぎこちなく
ぽつぽつとではあった
けれど
言葉が次々に生まれて
時の経過を忘れるほど
夢中になった
あっ
いけない!
そろそろ
おひらきにしましょうか
効果の切れる時間が...
あの
連絡先って
教えてもらっても?
もっと話していたかった
やっぱーっ
こんな
時間の制約さえ
なければ...!
う、
うッ
ふっ
ふっ
...
...
はあっ
......?
ニナよ
バーン
さっきは
ありがとう
なんか
話し足りなくって...
ええと
それで...
あの
もしあなたが
よければ
今度
一緒にどこか
でかけない?
ええぜひ!
よかった!
じゃあまた
連絡するわね
はい
母以来だろうか
おのれの色欲のために、
やさしくしてくる男たちとはちがう
何の見返りも求めない
弑粋なやさしさ...
そういえば、
......
...
はい
野菊よ
今どこ?
え
ふふ...
友達と
でかける
なんて
初めて..
どこへ
行こうかしら
ほら
堂々となさい!
今はあなたが
予丹沢ニナ”なんだから!!
......
第34話終わり
...
...すごい...!!
第35話
波羅ち際で
私初めて見るの..海...
そそう
今まで
どこで暮らしてきたのかしら
話しかたや
そぶりは
とても育ちが
よさそうに
見えるけど...
あっ
本当に果てが
見えないのね...
濡れちゃうわよ
きゃっ
私は戻ってきた
ニナとの記憶の残る波打ち際へ
けど今は
大丈夫?
ええ...
でも冷たくて
心臓が止まるかと
本当の。友だち〟を連れて
ふふふ
そんなことで
心臓が
止まったら
一大事だわ
あっ
シーグラスね
私...これを見るのも初めてよ
どうしたの?
どんな物かは本で
読んで知っていたけど、
こんな綺麗なものが
流れてくるなんて
ガラスを
見つめる
美しいひと
え?
その姿は
まるで...
“ローラ”みたい
次回の舞台
「ガラスの動物園」での
私の役よ
ガラス細工をあつめている
女の子なの
悲しい
お話?
だって
ええ
どちらかというとね
でも何故?
ガラスって
すぐ壊れてしまうから
......
楽しそうに
していても
瞳は愛いを
おびている
もっとあるかも
しれないわ
探してみましょう!
それすらも
プローラ〟のようだった
シーグラスに
サクラガイ
この陶器のかけらは
青磁かもしれないわ
これは
何かしら
わかんない
その
プローラ”や
けど
面白いと
思って
面白い...っ
ねえ
今まで演してきた役は
あなたに近い人格だった?
うーん...
近いものもあれば
遠いものも...
まったく異質な役だって
あったわ
怖くはないの?
〝自分〟を
捨てて
誰かに
なりきる
のって
怖く
ないわよ...
あなたは
思ったことない?
。今の自分は
本当の自分じゃないって
。本当の...自分!?
わかりづらいかも
しれないけど
私は。誰かになることで
3.自分ができあがるような
気がするの
さ
そろそろ行かないと
暗くなってしまうわ
...
これ..
どうしましょうか
捨てて
いくわ
勿体ないけど
きっと持っていても
こわれたり失くしたり
してしまうもの
そうね...
ちょっと
待って
母の
かたみなの
...それは?
母のかたみ...?
このひとも
母親を亡くしているの?
できたわ
そんな...
悪いわ
大事なものの
一部でしょう
チェーンは
何だっていいのよ
それに今日
あなたとここに来られて
よかった
。自分の
行きたい場所へ
行って!
ありがとう
わ
私も
野菊
その.....
ずっと海に来て
みたかったから...
“生きたい
ように
生きるの
私にも
そんな
生きかたが
いいえ
それでも、
このひとの前でだけ
私はもう身体の奥底までも
汚れ切っている
私の汚れは影をひそめる
あなたがつけると
とても綺麗に見えるわ
けど
さあ
美味しいものでも
食べに行きましょう
もし私の顔が
醜いままなら
この子とこんな
美しいひとときを
過ごすこともなかった
私が
醜くさえ
なければ
ニナ...
あなたとも
あんなふうには
出会わなかったはずよ
それどころか
語り合える友になれたかも
しれない
すべては醜さのせい
私を醜く生んだ運命が悪いの
けど
野菊...
あなたの
前でだけは
醜さも罪も
最初から無かったかの
ように感じられる
まるで
昔から知っている仲
のような
ふしぎな縁を
あなたには感じて
いるの
笑っている...
何を
見てるんです?
あなたには
関係ないわ!
それよりも
いえ...
あれ以上電話し続けたら、
通報されかねないですよ
「淵かきね」の居場所については、
聞き出せたんでしょうね?
あなた
私のためなら
何でもする。と
言ったわよね
天ヶ崎さん
累@終わり
だったら、男性として
アシスタントさんの
霧隧サブロー氏
キツイターについつ呼ばかり「仕事はこんなものようになりました」
...
おだわかでおやさしい
男の中の男
「シスタントさんの
小林銀星姫形
殺だけでなく
誰もとすい料理も美味い
精神と時の
あっ
ありがとうございます
「家臣サブローさんのマンガが、
ポコイャン
家庭サプローさんのマンガがハィエネスクマブにてiPhoneで
どった。
小林部ちがこんのマンガがこちらにて読めます。
ハッアン
ホコモンダヨ...
パロス
料理中
複界のすみに
踊っているが見えよ
日本国
すみません
もえ
ポコチャンス何ですか」と聞いたところ
普通の中年男性です。という言えばいただきました
あふん?可愛さをせまとめるす
口く女出す子の中の男。
いえ..
この間
仕事からリに頭から
リュックかぶり出したのはわからず、
メ普通の話をすと栄養的なまともな
そこで
今年の本当にお伺いされてきたのは、
○前住人の名前が
発覚「事務物件です」
前に住んで
ピーさんが...
4巻お買い上げいただき、女性とマーサンスで
すでの買い物にもありがとうございます。
心出演させていただいた
イベントにて怪今現象
誰もいないはずの
素屋のドアが開いてしまう
ぶやそうか。
気付けばも子供でもいいでしょうかもしれません
ぶっかけじゃなくないからなんかいいかっているといいただけですね
本人が描いたかもしればことがありません。
わかってかずいっきくしどうもどうしたり
やめてもバンドーンとしても、わかんのパートナートでしばらくはいません。
そのイベントシャンペーンのことで、そのくらいというのが、毎年早く評判と
2018年10月から20日(日)というので、
そうね。よく言って、授業が来た時ですのに変わってしまった。
そこで、ネットについてでローゲンを行う意味なんだが、
なんでったのでいいんじゃないんだかんです。私ははーヴァーにおかげでも
出演させていただきました。
それはてのことであまりともくすませず...お客様
にも他の出演者の方々にも申し訳なかったの
少し夜に外から極音をして
ですが、見つかったら私が買ってるから
それであるが...や..ティアです。おまえの話でいただけたのですが、
本当にたのしくうんいいかたです。お客様
今回は、小田町に飛車機を飛ぶことは、
鶴田法衛様そこに他の出演者スタッフの
昨日はみんなところです。皆様、本当におけることでした。
調子朝見てみると
玄関ワキにかけていた
どこん命が折られていた