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ェ二原泰久
2010/
YJC
DIGITAL
YOUNGJUMPCOMCS
●飛矢
112
SHUEISHA
2010
・原泰久
●飛矢
★この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。
原表の
はっ
キングダム
第24
まあ...あなたはいいな
高虚を突く。
は
第15話
...距離
第12
特攻
第123
左軍混乱
第128話、百等分、
十二
第119話先鋒隊動く
第21
任務
潜行
第16話「精兵部隊」
『ロ十一
ニキニ
えー
第127話上手
...
ハナ
百十七
ー九十九
第133話「飛矢」
_百三十五
百五十三
_百七十三
百九十
★この作品はフィクションです。
実家社の人物が国体事件などには、いっさい関係ありません。
河了貂かりょうてん
お、登場人物紹介させ
しん
漂
信の親友。属政の影武者
となるが、刺客の手に掛
かり命を落とした。
ひょう
山尾旗の末裔。良く!?
かなく...
いたが、軍節を目指し
『平君に弟子入りする
昌文君しょうぶんくん
最近に思ってる尽くす大臣
元々は武官だったが、現
在は文官として属政をも
援する
戦争孤児の少年。自らの腕
っては下の大将軍」と
て名を成すことを目指す
藤政「えいせい
桑国の若き王。王宮の実
権を取り戻し、中華の
を目指す。
壁
へき
この千人将で、息文を
の温度でもある。最近に
絶対の忠誠を誓う。
委員の千人前で、日々君の校官でもある。最初に約3000忠誠を誓う。
王騎
怪鳥」と呼ばれる名将
車。伝説の大大将軍の
...。悲しい。以上の絵文は
に任命される。
昌不草・りょふい
最政の若さに付け込み
権力を浴びいままにする
本国の所相。最近の音楽を
画策した。
羌痛「もようかい
唇とは戦友。幼馴染みの
仇を追っていいる。伝説の
暗殺薬団「蛍尤」の未裔
蒙武ってもうふ
呂不韋の『四柱この一人で
軍事を司る猛将・超国50代
車の温将を任される。
龐援「ほうが、と趙国軍
超量が誇る三大天の一人・朧堤。王騎と因縁があり
超国国の総大将となって、薬国に攻め込む。
なおまあまあさああいやいやあああ
前巻までのあらすじ
時は紀元前ーー。500年の大戦争時代にある中華西方
の国・素。奴隷同然の生活を送る少年・信と漂は、武
功で名を上げるべく日夜制術の修業に励んでいた。
ある日、王・嬴政に瓜二つの容姿を見込まれた漂は、
王の影武者として王宮へ召し抱えられるが、王の異母
弟によるクーデターが勃発。漂は刺客の手に掛かり、
仕官からわずか一月で命を落とした。
漂を身代わりにした扇政に〈憤りを感じる信だったが、
漂の運志に応えるため嬴政と行動を共にし、反乱を鎮
圧する。その後の隣国・魏との戦いに初めて従軍した
信は、獅子奮迅の活躍で素軍の勝利に大いに貢献。その
の功を認められ、一気に百将へと大抜擢される。
平穏を取り戻したかに見えた素国。しかしある夜、
嬴政を狙う刺客集団が王宮内にと侵入。信達は辛くも刺
客を退けるが、黒幕が丞相の居不韋だと判明。だが、
嬴政は圧倒的な力を誇る呂氏。を裁く事はできなかった。
眼前で敵の巨大さを知った信。更なる進化を目指し、
王騎将軍の課した特訓に身を投じる。一方、奏国は領
たそ
しかと
承りました
土拡大のため隣の小国・
韓に攻め込む。だが、
その隙に、隣国・趙が
この際に、隣国・旭川侵攻!危急に陥った義国は、王騎を総大将
素国は、王騎を総大将
ネーム、一瞬とは、とする軍を興す...!!
魏殿よりも
さらにでっけェ
武功をつかみ取るぞ!!
ふむふむきは
いやいや、
ぁあぁぁぁ
のこのこと
攻めて来やかった
趙軍をたたきつぶし
宇先鋒隊動く
第19話先
蓁大将王騎(本陣
兵1000年
第5軍
兵1000年
第3項
兵1000年
第2軍
兵2000年
軍
第1軍
兵2000
兵1000
第4軍
副将蒙武軍
2000年
馮忌軍
副将万極軍
兵2000年
渉孟軍
2000年
李白軍
副将公孫龍軍
兵2000年
そうだなんだけど...
軍
当院
撹大将鷹援(本陣
兵2000年
趙軍の攻撃の主軸と
なるのはあの三つの
大隊からなる
〝左軍〟六万だ。
兵数およそ
ニ万の
将軍渉孟
各大隊が
将軍万極
将軍公孫龍
本軍本陣の石脇腹を
突こうと狙っている
一方、変左軍と超右軍は
全軍からは孤立した
感がある
それに対し、茶軍も
計四万の右軍が
防御にあたっている
恋本陣
こちら側は
共に
除害物に
取り囲まれて
いるからね
......?
第4軍が本戦に
加わり損ねないかが
心配だ
ということは
戦の勝敗は
中央より右側の攻防に
かかっているということか
千人将星
その通り
趙軍の〝主攻〟は
左軍六万
案左軍第4軍
そして
素軍の“主攻〟は
中央軍
それでも、これからの
それでも、私は、
それでも、
それでも、
副将豪武率いる
蒙武軍二万と
第1軍二万
計四万の〝中央軍〟だ
先鋒隊
展開せよ
騎馬隊
前へ
歩兵は
横陣を敷け
蒙...武
...ッ蒙”?
僕の父だ
えっ!?
キングダムの
......!?
あれが
蒙武か
秦の〝白老〟蒙務の
子にしてあの呂氏の
〝四柱〟が一人
蒙武
趙中央軍
将軍李白
噂では
奴の攻撃力は
相当のものとか
力には力
どうか
李白様
......
剛乱か
千人将剛乱
最前線は
我ら〝重装騎兵隊〟に
お任せを
剛乱隊重装騎兵1000騎
ん?
何か向こうの
騎馬隊
重装騎兵だ
なっ
何じゃと
一回り
でっかく
見えっぞ
第一陣に重騎とは
超軍め何を...
あ?
何か言ったか
信
いや
蒙武将軍の
騎馬隊に当てに
きたのだ
あれが
何しろ
重装騎兵の長所は
“機動力”よりも
〝衝撃力〟
あの超重量の隊列に
正面からぶつかれば
いくら豪武将軍とて
ただではすまぬぞ
......
シフフフっ
趙軍は
カ比べと
きましたか
さァ見せて頂きましょうか
......
奉軍本陣
突撃
蒙武の力を
コココ
行ったァァ!!
あっあの先頭はっ...
行ったアア!!あっあの先頭はっ...
はっ
始まったァ!!!
殺せェェ
諜穀よな
お前の
親父さん
へ?
大丈夫か
ハァッ
ハッ!!
甘く
見すぎだ
砕け散れ
蒙武ァァァ!!
蒙武という
武将の力を
あ...あのヤロォ
す
すげぇ
化物だ
もっ
家武将軍
ウオオオッ
家武将軍
築武将軍
築武将軍
こっこれは
先鋒隊で一気に
戦の流れをつかんだぞ
ひょっとして
このまま
方的に...
.....いや
超の先鋒隊も
黙ってはいませんよ
来るぞォ
オオオォ
秦右軍第2軍前線
何っ!?
ああっ
右軍がっ!!
何と!
趙の先鋒隊も
またっ...
すさまじい!!
ぐわぁっ!!
先鋒戦は
互角だな
っスね
っくそォ
俺達の出番は
まだなのかよ
あっ!?
おっ
王騎将軍!!
本陣離れて
何やってんだ!?
シフフフっ
本陣離れて
何やってんだ!?
王騎将軍!?
第120話/住務
李白様
......
斜陣
重歩兵
蒙武の勢い
止まりません
趙中央軍
左翼
弓兵五百
ん?
......
蒙武軍の勢いが
弱まってきた
ように見える
......
趙の守備陣に
はまったんだ
?
片側からのみの
射撃と
歩兵斜陣によって
騎馬隊の勢いが
自然と斜めに
いなされている
......
しかしあの父上の
騎馬隊を受け流す
とは
趙の中央軍将も
ただ者では
ないようだ
趙軍本陣
蒙武の力は
噂以上の
ようだが
単純な武力だけでは
李白は抜けぬ
〝守備〟の李白
〝破壊〟の渉孟
〝特攻〟の万極
〝万能〟の公孫龍
そして
軍師並の
戦術眼を持つと
いわれる
〝頭脳〟の馮忌
この五将が率いる
趙軍には一分の
隙もない
さァ
ここからどうする
王騎よ
秦軍の攻撃の主力と
思しき中央軍の蒙武の
勢いは早くも消えつつある
オオオォォォ
奏左軍第4軍
地形の険しい
左軍側を守る
意味はない
それよりも
〝主攻〟の中央軍を
援護に行くべきでは
ないのか
ンフフフ
素軍の"主攻〟は
中央軍ではなく
ここ左軍ですよォ
千人将星
フウウウッ
おっ
王騎将軍!?
王騎将軍
王騎
将軍だ
王騎将軍
王騎将軍っ
工駒将軍
万歳!!
こ...
王騎将軍
万歳
ウオオ
オオ
これは
!?
ウォオォォ
何だ
何だ!?
茂みの向こう
すげェ盛り上がっ
てんぞ
左軍か?
急に何だ?
......
王騎将軍が
来て...
士気が
上がってやがんだ
王騎将軍
...先程の言葉:
左軍が〝主攻〟とは
どういう意味
でしょうか
意見させて頂くが
この左軍から
戦局に関わる働きは
望めそうにない
地形的に敵本陣も
目指せず
中央を狙うにも
出遅れてしまっている
コココ
相変わらず
生まじめかっ
せっかちですねェ
壁千人将は
まさに昌文君の
副官という
感じです
戦はまだ
始まった
ばかりです
む
いきなり本陣など
狙っても
届きませんよォ
まずは
駒を減らす
ことです
駒?...
しかと
承りました
キングダムの
干央
お任せを
いきなり
苛烈な戦いと
なりますが宜しく
頼みますよォ
死闘は私が
最も得意とする
ところです
第4軍軍長
干央
ウオオオ
オオ
ああっ
左軍が
突撃したっ
そうだろう?
......
へへっ
どうやらようやく
俺達の出番の
ようだな
王騎将軍
うわあっ
ぬっ左軍が
討って出たっ
.....
これは
一体っ!?
何の真似だ
......
い......
息が
できん...
.....これが...
この人が
王騎将軍
はっ
はっ
はっ
はあっ
......
本陣離れて
大丈夫スか?
陣頭指揮は
騰に任せて
来ましたから
ここまで
シフフフ
大丈夫ですよォ
シフフフ童信
いよいよ
修業の成果を
見せるときですよォ
任せとけ!!
...
大丈夫か?
......
どうやら臆する
ところは
なさそうですねェ
宜しい
ではこの隊に
任務を授けましょう
!!
タメ口だ
タメ口だ
あのガキ
あのガキ
任務!?
ご覧の通り、今しがた
左軍一万が趙右軍二万に
攻撃を開始しました
一万対
ニ万
実はこの戦いが
序盤戦で最も
重要な戦いです。
?
?
.....
......
......
お恐れ入りますが
一つ伺っても宜しい
でしょうか
ふ劇将として
お
左軍の攻めた地は
地形的利もなく
重要な戦いとは
正直思えませぬが
一体どういう
意味でしょうか?
...
戦を効率よく
進めるためには
より有利に戦える地を
相手より奪うことが
定石です
!?
先の魏戦でも
第2・4軍は
副将・宮元の丘を
奪うために多大な
犠牲を払いました
?
しかし
場所獲り以外にも
良い方法があります。
敵の有能な武将を
殺していくことです
指揮能力や
戦局分析能力の
高い者から順に
殺してゆくと
より
効果的です
今趙右軍二万を
幸いている馮忌という
将軍は戦局分析に
非常に長けた人物です。
そういう武将は
戦いが佳境になれば、
なるほどやっかいな
存在となります
というわけで
まずはその馮忌に
消えて頂きましょうか
シフフフ
とは言っても馮忌は
無類の戦上手で
さらに兵も二万と
豪左軍一万の倍
とても一筋縄では
いきません
そこで童信の
百人隊の出番です
!?
あなた達は
両軍が戦っているところへ
側面より突入し
どさくさに紛れて
馮忌の首を
とってきて下さい!
えっ
シフフフ
これはとても
重要な任務ですよォ
童信ン
...
第121話:潜行
二万の軍に
たった百人で
突撃して
将の首を
とって来いって...
そんなこと..
......
ふっ
不可能です
いくら何でも
それは...
ただ全滅しに行く
ようなものです
どうですか
童信
あなたも同じように
思いますか?
不可能で
あると
あの無国籍地帯での
修業を通して
気付いたことがある
何千何万という
大軍勢の戦いの
中で
百人って数は
まさに豆つぶで
小さい
存在だ
だがー
豆つぶには
豆つぶなりの
強さがある
すき間を抜く
身軽さがあり
結果すれば
決して砕けねェ
石にもなる!
しかもこの百人は
沛浪と田有が
選りすぐった
最強の百人だ
これが
一糸乱れず
動き
小隊の利を
活かして
戦うならば
二万の将を
討つことも
不可能じゃねェ
その任務
この百人隊が
引き受けた!!
...
シフフフ
安心しましたよォ
ちゃんと成長して
いるようですね
童信
......!?..
宜しい
では褒美を
二つ
『飛信隊』
この名を
あなたの隊に
与えます
飛信隊
繰り返しますが
これは大事な一戦です。
万が一にも失敗は
許しません
宜しく
頼みましたよ
百将信
......?
この大軍勢の
中から百人隊を
見つけるのは
無理だよ貂
気持ちはわかるが
これはただの見物じゃない
戦局の流れを
見逃さないように
...
む?
何じゃあの
小隊は
百人前後
だな
......
分かってるよ
第1軍の脇から
前へ出てゆくぞ
お?
茂みの陰に
入った
蒙武軍への
伝令か?
信だ!!
...
第弾者委員会保険会議等の
諸済時春学学学院で学校時代の学校教会
南海美市中島市で東京
何考えてんだよ
信
こんな任務っ
俺達全員
死んしまうぞ
ビビんじゃねェ
何も二万を
討てって話じゃねェ
二万の将一人を殺れって
話だ
つまり
百対一だ
ワハハハ
冗談はその辺で
作戦を立てましょう
信殿
ォウ
ヤベエ
こいつアホなケ
縛虎申より
性が悪いぞ
実は先程の
王騎将軍の言には
我らへの助言が
含まれていた
!?
側面より突入し
どさくさに紛れて
将を討てーーと
標的の超右軍二万は
現在、奏左軍一万と
交戦中
趙軍の注意は
完全に正面の
秦軍に向いている
趣石軍2万
そこに
回り込んだ我らが
側面より突入
飛信隊一〇〇
楽たWI/
軍相手と
いうわけでは
ないが
敵の〝虚〟をつき
一気に本陣まで
迫るという作戦だ
服をついたからって
そんなに上手く
いくんスか?
似たような...
経験は..
何度かある
...
本当に
大丈夫か?
...
大丈夫
じゃろ
第八伍長
魯延
だがこの作戦には
その前段階として
大きな問題がある
?
...
敵に見つからずに
突入口である
真横まで移動が
できるかどうかだ
...なんですか。
ところが
そこは逆に
百人隊という
小ささが
利点となる
!?
...???...??
茂みの陰に沿って
移動しましょう
皆目立たぬよう
気をつけよ
見つかり仲間を呼ばれれば
そこでこの作戦は終わりだ
キングダムの
茂みの中には敵の
見張りがいるかも
知れない
......??
ォオオオォ
秦軍本陣
ご苦労でした
膝
殿
戦況は
どうですか?
右軍は大分
押し込まれました
趙将・渉孟の猛攻に
第2軍は半ばまで
崩壊しつつあります。
中央の蒙武軍は
李白の守備の前に
勢いを失ったままです
........
左軍は
どうです
左軍は
善戦しています。
進めェ
敵は
ひるんでいるぞ
壁千人将
我らの歩兵が
ああ
斬り
進めェ
強い
直に王騎将軍の
姿を見て士気が
上がったのだ!
趙将軍馮忌
危ういですねェ
左軍は
やはり
馮忌の
誘い込み
ですか
...
早々に〝飛矢〟が届かねば
左軍は大変な目に
あいそうです
そろそろ
真横だろ
小隊の
利だ
思いの他
上手く進めたな
田有
後ろに伝えろ
もうすぐ突撃だ
心の準備しとけ
ってな
オウ
ネズミが
!?
なつ
今の気配
キングダム、
誰かいるぞ
チン
ぐぐっ
茂みが低く
なって来やがった
止まれ!!
飛信隊!
よーし
どんぴしゃ
真横だ!!
第122話「特攻
キングダムの
ぎあっ
よっしゃ
秦軍が
押してっぞ
あっ
んぶっ
進めっ
進めェッ
敵はひるんで
いるぞっ!!
左軍の勢いの
半分は実力
趙将軍,馮忌の
戦術です
...
そして
もう半分は―
前線を
退けろ
黒離黒霊
黒霊の
重装歩兵
前に
呉方隊
退却しろッ
!?
!?
両翼も
配置につけ
呉英隊も
退けー
退却
全軍退却だ!!
全軍退却だ!!
ああっ!?逃げたぞ
あいつら
!?
前線が
退いた
何だ?
たしかに押しては
いたが...
そこまでの
手応えは
無かったぞ
......
ひょっとして
ウォォー
追えー
壁隊
止まれっ
敵の罠かも
知れぬ
ウオオ追え
殺せェェェ
何!?
各伍その場に
停止だ!!
来おったな
勘違いした
素人共が
歩兵の制御が
きかない!!!
皆の者
殺戮の
刻だ
キングダムの
ハウッ
ウォォッ
追ぇっ
逃がすなっ
行けっ
殺せっ
殺せっ
ウォォ
?...
!!
まっ待て
とっ
止まれっ
ちょっと...と.
止まれ
あくっ
お..
と..
止まった
......
ひいっ
ごふっ
ぐううっ
ううっ
がはっ
壁様右を
!?
まずい
ひいっ
ギャアアァァ
あぐっ
ああっ
ぐうっ
うっ
うっ
うっ
うっ
......
うっ
何という
ことだ...
......
ひ...
ひでェ
くそっ
くそォッ
一気に形勢が逆転した
あれは趙軍の
誘いだったのか...
...
あ...
あの中に
......
今から
入っていくのか
俺達が
......
ここにきて
いくつかの伍の
士気が下がった
まずいぞ
信殿
全員の士気が
高くなければ
〝集の強さ〟など
発揮できない
......
『飛信隊』!
隊形を組むぞ!
隊長
でけェぞ声
関係ねェ
もう突撃する
だけだ
百人で万の大将の
所まで行くには
余計な戦いは
してらんねェ
問題は突入の
瞬間だ
だからこの縦長の隊形で
敵将めがけて一直線に
つっ走る
こっから先は
さすがに敵も気付いて
守りやがるからな
防御をぶっ飛ばして
突入口を開くために
先頭には四人の
怪力伍長を並べる
中鉄
山和
田有
そして
第十六伍長の
竜川
な
並べると
田有より
二回りもでけェ
竜川
三人と違って
あんたは初めてだが
期待してるぜ
何しろ田有が言うには
馬鹿力は田有の
二人分あるらしいからな
で田有さん
二人分...
何だお前
どうした竜川
顔色が悪いぞ
まさか
怖じ気づいてんじゃ
ねェだろうな
?
?
先月子供が
生まれたんだとさ
第一子がな
松左伍長
察して
やんなよ
ここで死にゃ
かわいいガキの顔は
見れねぇし
ガキ本人も
いきなり片親だ
...
ちょっと待てよ
そんなこと
言うなら
俺らだって
村には家族が
待ってるんだ
......
誰だって生きて
帰りてェ
生きて...
話を戻すぞ
この飛信隊は
言わば一本の
“飛矢”だ
...
信..
敵将の所まで
飛んできや
その首とれるし
!?
届かなきゃ
そこでたたき
折られてー
全員死ぬ
そして
俺らが失敗したら
目の前でやられてる
左軍の奴らも
全員死ぬ
お前らの帰りを
待ってる村の人間も
全員死ぬんだ
?
!?
忘れたのか
この戦いに負けりゃ
趙軍は素国内に
なだれこんでくる
!!
っ...
そしたら
馬央みてェに
そこら中で虐殺が
起こるんだ
何でそこまで
すんのか
知らねェが
奴らはマジだ
竜川!
馬央の赤子は一人残らず
頭を叩きつぶされ
血の池に捨てられたそうだ。
......
勝たなきゃ
お前のガキも
そうなりかねないんだぞ
お前ら頭に
たたき込んどけ
これは
......?
そういう
戦いなんだ
ウオオッ
行こう隊長
オイラたちで
まず一つ勝ちを
つかみとろう
!?
敵襲!!
チィ
もう気付かれた
行くだけだ!!
関係ねェ
あとは
左方
敵襲!!
オォォ
重歩兵
前へ!
重壁を
築け
ハウッ
あっあの壁は
左軍を止めたのと
同じだっ
くそっ
中にひそんで
やがったのが
あれは俺らじゃ
ピクともしねェ
ぞ!!
!?
りっ...
竜川!?
第128回
左連x混乱
あぁっ
あの小隊っ
突入するぞっ
竜川
待てっ
......
一人で
出すぎだっ
......
竜川!!
お前
まさかっ...
フハハ
敵は小隊だ
だが容赦は
いらぬ!
最密集!!
まずは先頭の
大男を串刺しに
しろ!!
ハウ
竜川
田有さん
あんた
ーっ
思い違いを
しているよ
死ねェ
素のクソがァ
オイラの馬鹿力は
あんたの三人分だ
すげェ奴
連れて来たな
田有
行くぞオラァ
飛信隊
突撃だァァア!!
は..
入りよったぞ
あ奴ら
......
オオオ
信...
突入は
上手くいった
ようですねェ
ここで問題は二つ!
このまま敵将の元まで
突破し首をとれるか
そして
もう一つは
左軍がそれまで
持ちこたえ
られるかー
ですか
その通り...
左軍の被害は
予想以上に大きく
なりそうです
からねェ
...ハ
ひっ
ひいっ
盾を拾え
!?
周りにない者は
骸の下に隠れよ
たかが矢の雨だ
いずれ尽きる
千人将
気を強く保て
壁様
おお
北朱
無事か
一度退却
しましょう
ここまで
押し込んでおいて
無念ですが
いや
押し込めたこと自体が
元々罠だったのだ
そう罠...
壁様!
罠!?
ハッ
壁様~~~
ルアア
アア
ラァ!!
ぐわあっ
左方敵襲!!
行かせるなァ
両側から
はさみ込め
分断して
こま切れにしろっ
うわあっ
つめられるぞっ
くそっ
もっと急げ
前っ
この速さじゃ
開いた道が
閉じちまうぜ
前列何やってんだ
もっと飛ばせ!!
うるせェよ
先頭の気も
知らねェで!
重量ある分
単純に足が
遅ェんだよ!!
大体
・俺達はっ...
くおおマジで
つまってきたぞ
ざけんな
飛ばせっつってんだ
前のバカヤロォは!!
だからこれが
眼界なんだよ
チキショオがァ!!
先頭
入れ替えるぞ!!
!?
行けェっ
崇原伍人衆!!
!?
オォ
ぐわっ
トン
ヤロオ
ロだけじゃ
なかったのか
しかも...
伍の奴らまで
......
あいつら
思った通り
!?
相当の
剣術バカだ!!
うおっ
加速したぞっ!?
よっしゃ
行けェェ
......
ダメだ
見えなくなった
どうせ
全滅だ
暴走では
ありませんよ
あれは間違いなく
王騎将軍の策です
王騎将軍の
策?
趙軍の陣形を
見れば分かります
しかしなぜ
あの小隊は
暴走を
!?
がしかし一方で
超軍本陣の側面は
極端に手薄に
なってしまった
超の陣形は茶軍を
はさみ込むために両親を
大きく前に押し上げている
秦左軍はこれにより
大きな打撃を受けている。
!
そこへ都合よく
あの百人隊は横撃を...
偶然か
まさか
王騎将軍は
両翼の上がりを
読んでいたの
ですよ
ということは
あの百人隊は
趙将を狙って
放たれたと
...だが
いかに手薄になったと
言っても本陣は五千は
いよう
どのみち
無謀だ
その通り
しかし今本当に
恐ろしい状況に
あるのは左軍です
........
?...?
趙軍のあの
包囲の仕方は...
包囲を縮めつつも
意図的に後方を
空けている
その通り
背を見せて逃げる
相手を撃つことほど
容易なことはない
これが趙軍の
真の狙いです
案兵を
敗走させる
ためだ...
しかしあの矢の雨の中で
その罠に気付く者は
いないだろう
誰かが後ろへ向かって
走れば皆が
それについて行く
そうなったら
お終いだ
控えている
掃討隊によって
あの地は一方的な
虐殺の場と化し
...
秦左軍は
完全に消滅する
ハッ
づッ
ハッ
ヒッ
ヒッ
ガチ
ガチ...
後ろが
空いてる
ヒイ
......
!?
後ろが
!?
空いてる
!!
後ろが
空いてるぞっ!!
オォ
よォし
皆の者立て!
退くぞ!
張百将
...
退けっ
退けー!
終わりだ
退くな!!
!
ぷあっ
?
退がるな!!
これは敵の罠だ
退がっても
皆殺しにあうぞ
活路は
前だ!!
第124話・虚をえ
退がるな!!
後ろは
敵の罠だ
活路は
前だ
壁隊
集結しろ
前進
するぞ
千人将...
壁千人将...
血が...
......?
前進?
そうだ
前にいる趙兵の所まで
行けば矢はもう
降って来ぬ
!!
あっ!
ンだけど
...
前にいるのは
さっき前線を
返り討ちにした
あの重装歩兵だど
オラたちで
あいつらと
戦えるのだか...
戦うんだ!!
兵数が減った分
攻撃点を絞る...
ゴホッ
壁様っ
そこに兵力を
集めて
突破するんだ
...
よよォし
孫百人隊
集まれ
郭隊もだ
オォ
壁様
あれをっ
?
!!
うわっ
ひいっ
干央軍長!!
騎馬隊が
生きていた
軍長の
騎馬隊っ
軍長もっ
前に..
敵本陣を
つく気だ!
壁隊前進
軍長に続けェ
オオォ
馮忌様
正面に前進する
部隊があります
ビク
........
馮忌に
動揺はなかった
実際のところ
前進を見せたのは
中央のおよそ
千五百だけである
ひぃっ
それ以外は
背を見せて
敗走しているのだ
まずは予定通り
掃討隊三千をくり出しこれを討つ
これで実質・素左軍は、
壊滅することになる
行けェ
あとは前進した
この千五百のみ
もちろん難しい
敵ではない
ここで馮忌の
戦の美学が
顔をのぞかせる
いかに無駄を省き
いかに効率よく
敵を討つか
暫時、馮忌の思考は
残兵千五百の料理の
仕方を模索した
キングダムの
故にその意識は
とらえていなかった
横から迫る
飛信隊の存在を
ルァア
オォッ
ぐあっ
慶ッ
深手を負った者は
中に入れ
一人の離脱も
許さんぞ
見ろっあの大旗の元が
敵将本陣だ
ってまだ
半分かよ
道のりは
あと半分だぞ
力を振りしぼれ
ぐおお
こう上手く
進むとは
思わなかった
指揮系統が
働かねば軍など
こんなもんじゃろ
バカバカ
もう半分が
だろ
松左伍長
!?
趙兵ってのは
弱いのか?
よくできた軍ほど
指揮系統が全体を
強く支配している
これは逆に
上の指示がなくば
軍としての力は
なかなか発揮せぬ
しかもこんな密集地に
小隊が割り込んでくれば
混乱しなおさらじゃ
なるほどォ
軍の指揮者が
俺達をつぶせと
指示さえ出せば
イチコロ...
...
しかし
その指揮者は
目の前、一万の敵を
始末するのに夢中
......と
......?
そう
じゃから
上手くいく
〝虚〟を突く
と言うことじゃ
......
つまり
それが
フフッ
しかし一つ
解せませんなぁ
経験豊かな
ご老兵なら
ともかく
なぜあんな若造と
その副将がそんなことを
知っているのやら
...はてな
そこは儂も
不思議に思う
急報!!
左方より
敵襲!!
その数百人
すでに2陣まで
進行中!
2陣!?
他に敵影は
ありません
百人隊の単独
行動のようです
趙右軍本陣
!!
百人隊単独!?
...どういう
ことだ
そうか
そういうことか
ド王騎
貴様の狙いは
俺の首...
面白い
とれるものなら
とってみろ
いける
いける
この調子なら
いける!!
......
奇襲による
〝虚〟をつく攻撃は
あの無国籍地帯で
くり返した戦法!
百人の南巴族にとっては
この戦法しかなかったー
がしかしこれで実際
いくつもの大部族を破った
この経験から
〝虚〟を突く威力は
ある程度計算できる
しかし
!?
へっ!?
!!
抜けた!!
は..
あ...
...しかし
その効力が
無くなった後の
戦いは単純なる
...
カ対カ/
........
おしかったな
気をつけろ!!
こいつら全員
相当使うぞ!!
伍だ!
伍を作れっ!!
いかん
うわっ
尾平さんっ
尾平っ!!
やられる!
!?
しっ
信殿!!
下馬を...
あのガキ
あんなに...
......
!?
羌廆殿
.....や...
やるしかない
...
飛信隊っ
我が将達に
続けェ!!
オオオ
第125話・
距離
ドアア
シャアア!!
ぐわっ
伍を崩すなっ
伍で
戦うんだ!
ぐっ
ひィ
ぐあっ
敵が強い!
........
伍の力では
太刀打ち
できない...
各伍長聞けィ
周りの価とも
連携して戦え
伍よりも
さらに大きな
集となって
敵に当たるのだ
......
......
オオッ
!???...??
疲弊した百人如きに
何をもたついておるか
馬鹿者共が
......
侮るな
あれはただの
百人隊ではない
何人か目に留まる
手練がいる上に
集団戦法も
様になっている
奇襲だったとは言え
二千からなる守備陣を
突破しここまで
やって来たことは
まぐれではないようだ
もし万が一
我らまで抜かれる
ようなことがあれば
もう馮忌様を守るには
本陣をかためる
三百の兵のみ...
油断は禁物だ。
ああ
...まァその三百が
いる限りどの道
安心ですが...しかし
そこまで行かれては
我が軍にとって
これ以上の
辱めはない!
百人如きにここまで
迫られただけでも
すでに他軍の
笑いもの!
こやつらは全員ここで
細切れの肉片と化し
罪を償わせねば
ならぬ!
趙軍本陣
奇襲した小隊は
親衛隊三百に
つかまったか...
これで終わったな
......
しかし
さすがは馮忌と
言ったところか
二万対一万
だったとは言え
これほど一方的で
あざやかな勝利を
見るのは久々だ
趙荘の言葉通り
秦左軍と趙右軍の
戦いは一方的なものに
なっていた
矢の雨の中
後ろへ走った
素軍は
趙の掃討隊に徹底的に
背を撃たれたのだ
干央と壁の部隊
約千五百は前進し
難を逃れたものの
秦左軍の大部分は
この追い討ちに
やられた
生き残った左軍の兵は
三割程度となり
趙兵はそれを
ゆっくりと追った
その代償は
大きかったぞ
王騎は馮忌の首が
欲しかったようだが
奴の力を見誤ったな
王騎よ!
......!?
趙右軍本陣付近
飛信隊対馮忌親衛隊
くそ
敵が...
おまけに
こっちは
疲労て
目が
かすむ
ぐわっ
強すぎる
意識が
遠くなって
きた
今にも
ぶっ倒れ
そうだ
だが
だがしかし
リャアアッ
あいつが斬る度に
力が沸いてくる
ルァアアア
俺らの大将が敵を
ぶった斬る度に
再び全身に
力がみなぎる
ルアア
アアアァ
何だこいつら..
......!?
この百人隊の将は
馬上の男ではなく
あの手練れの小僧が
しかも驚くべきことに
完全に部隊の
精神的支柱に
なっている
......
だが土気だけで
我らを負かすことなど
決して出来ぬ
...
お前達はこのまま
消耗戦を続ければ
いずれすり減り
消滅する
副将
!?
どうした
魯延殿
このままここで
戦っていても
らちがあかんぞ
分かっている
しかし今は
この敵を撃破
せぬことにはっ...
そこでじゃよ
!!
っ信殿っ
趙左軍
公孫龍軍本陣
渉孟軍
依然攻勢中
万極軍も
前進を
始めました
中央李白軍は
変わらず
...?...???
馮忌軍に横撃した
小隊はどうした?
ハッ
乱れた箇所が
見える故未だ
存命中のようです
中央で前進した
部隊はどうか
同じく
存命中
......
剣によっ
戦いの”間合い”が
あるように
右軍は完勝のように
思われますが、残兵が
気になりますか?
軍を率いる将も
独自の戦いの
〝間合い〟を持つ
その範囲の中でこそ
将の能力はいかんなく
発揮される
渉孟や万極の
間合いは
乱戦に入った
近距離の軍まで
兵法を操る
儂と李白のそれは
三つの軍まで広がる
......?
そして
軍師家の趙荘と馮忌の
間合いはさらに
遠距離に及び
その範囲は
戦場全体を包みこむ
......
しかし
逆にあの距離は
馮忌の間合いから
外れておる
フン
横撃した
小隊はどうした
未だ交戦中のようですが
敵影はすでにー
半分です
終わったな
?
!?
なっ!?
......
あれが
本陣か!
バッバカな
奴ら一体っ...
どうやってここに!?
........
第18話精兵部隊
趙軍本陣左壁
兵200
趙軍左翼
兵300
馮忌
趙軍本陣
...
馬忌親衛隊
兵300
奏左ロ
干央隊壁隊
趙軍中央軍
兵5500
兵1300
趙軍掃討隊
兵300
秦左軍残兵
?兵
馮忌
趙軍本陣
k300
......
飛信隊
第126話、精兵部隊
横撃して来た
小隊か!!
馬鹿な!
親衛隊が
抜かれたのか!?
いや親衛隊は
今も戦闘中だ
一体
どういうことだ!?
...!???!?...
百人という寡兵を
さらに二つに分けー
......
仲間半分の命を
盾として
ここへ来たか!
......
!?
信殿っ
隊を
分離する!?
そうです!
このまま消耗戦を続けても
いずれか尽き
ここを突破することは
できない
ならば今のうちに
この百人隊を
精兵を選った部隊と
そうでない部隊の
二つに分け...
後者の部隊に
この場の敵を引きつけさせ
精兵部隊を趙将馮忌の元へ
送るべきです
引きつけ
させて...
ちょっと
待てよ
んなことしたら
ここに残る奴らは
全滅するぞ
何だと!?
趙将馮忌を
討つことです
構いません!!
それさえかなえば
たとえ部隊が
半数以下になろうとも
飛信隊の勝利!!
飛信隊の任務は
この場の敵を討つことでも
百人全員が生還する
ことでもない
そのための礎と
なるのなら
我々は喜んで
ここに残れます
キングダムの
我々!?
!?
私は残ります!
この場で戦う者達にも
将は必要ですからね
!!
渕さん
信君
渕副将の言う通り
我らには気兼ねなく
行って下さい
澤さん!?
信君が言った通り
これは勝たなくては
いけない戦いですよ
精兵部隊さえ
抜けて行けば
後はこんな所に
用はありません
...それに...
私を含め多くが
そろそろもう
限界です
我々もさっさと
ここを離脱
しますよ
逃げるだけなら
我々でも十分
できますから
ぜひ早く
澤さん...
虚勢だ
この敵陣からの
脱出は易くない
ーだがさすがに
信殿の元伍長
これで信殿は
行ける
キングダムの
ビヒィ
まだ走れる
伍を
沛浪
田永
まだ戦える
伍を
崇原
まだ気力が
救えていない
任を!!
田有
竜川
去亥
竜有
邦
尾平
尾到!
信?
各伍長は
戦える奴を
引きつれて
俺について来い!!
百人隊を二つに
分けるのか!?
いや!
それでいい!!
ここはもう..
羌廆
羌疱は
どこだ
...
あそこだよ
それしかない!
たっ
隊長っ!!
フォー
てっ
敵の隊長を
殺ったのか
あいつっ!?
これは
これは
何ともでっかい
置土産を
もらったわい
隊長ォ
渕さん
俺らが行ったら
何が何でも
ここを逃げきれ!!
絶対後で
また会うぞ
馮忌の顔を
拝ませてやる
ご武運を!!
そっちもな
行くぞっ
!!
奏の
犬共がっ
誰が
行かせるかァ!!
行かせるんだよ!!
任しとけ
邪魔だ
どけ
オオォ
お前ら大将首
楽しみにしてるぞ
行かすな
追えっ
......!?
......
本陣だ!
ついに来たぞ
ここまで
ぶっ殺す
羌痺
敵の数は
二三百
三百
へへっ
三十対三百か
心配すんな
三百ってことは
馮忌よりこっち側は
百五十だ
縦に〝十五〟
横に〝十〟の隊列で
百五十
つまり
十列斬り進めば
大将首ってことだ
!!
っしゃあ
そんなら
行けるぞ
オォ
羌廆
呼吸は
大分
戻った
覚悟しやがれ
馮忌!!
王騎将軍が
序盤戦で
最重要と言った
この戦い
待ってろよ
渕さん達
行くぞ
てめェら
俺達の手で
終わらせるぞ!!
オオォ
来たぞ
たかが三十で
この本陣に
挑んで来るとは
歩兵構えィ!
死に損ない共を
あの世へ送って
やれィ!!
突撃して来るぞ
本気でここまで
来れると
思っておるのか?
いや
華々しく
散る気なのだろう
馬鹿共が
...
?
来る
奴らは
ここまで来る
なっ...!?
入ったぞ奴ら
...ごく稀に
戦場にて人は
常識を超えた力を
宿すときがある
理詰めの将ほど
そういうものに
足を
すくわれやすい
敵にここまで
迫られたのは
正直初めてだ
.....だが
たまには
こういう戦も
悪くない
第127話
話上手
何をやっとるか!!
ルァァァ
行かせるな!!
~っ
エエイ
どけェイ
この儂が
直々に葬って
くれるわ
収様
止めろォ
......
フォオオオ
!!
ドラァ
ぐあっ
フォオオオ
ガキがァアア
!
先頭の騎馬だ
馬を狙えっ馬をしとめて動きを止めろ
馬を狙えっ
馬をしとめて
動きを止めろ
させるかよ
オオ
ぐあっ
くっ
後ろっ
騎馬が
来るぞ
背中は任せろ
大将の仕事は
前だ
オォ
これは
一体
趙覚隊
趙告隊
前へ出よ
騎馬隊がいて
なぜ三十人如きを
止められぬ
さっさと
討ち取らぬか
........
秦軍本陣
だがが数十と言えど
あそこまで勢いに
乗られると
手がつけられませんな
本陣が騎馬主体と
いうのも裏目に
出ましたねェ
騎馬は走ってこそー
密集地に留まって
いるのならその力は
発揮しませんよォ
策士馮忌は
ここから何か
講じるでしょうか?
無理でしょォ
あの距離まで
つめられては
策を施す余地は
ありません
特に、
馮忌には
たしかに
豪左軍の大半を葬った
馮忌の手腕は
あざやがでしたが、
しかしその代償に
馮忌は〝飛信隊〟を
懐深くまで
侵入させてしまった
最距離から中距離の
戦いを得意とする馮忌は
逆に近距離戦は
強くない
そんな馮忌にとって
飛信隊の見落としはー
趙軍本陣
取り返しのつかぬ
痛手です
......
ルオッ
オオオ
もう十列は
越えたぞ
沛浪の親分
うるせェ
ガッ
敵もじっとしてる
わけじゃねぇ
少しは増える
だろうが
んじゃあと
いくつだよ
...もう
目の前だ
見ろっ
うおっ!!
でけェ旗!
将軍の旗か!!
すぐそこだ
このまま
決着ですか
......?
そうですねェ
...まァまだ
馮忌にもこの状況を
挽回する方法が
一つだけ
ありますが
それは...
っしゃあ!!!
抜けたっ
!?
ぬっ
抜けた!?
抜けたぞォ
オオォ.....
ウオオオォ
それは
再び距離を
作ることです
う
うそだろ...
しょ
将軍のくせに
ひ...百五十も
いるのに...
三十人の俺達から
逃げるのか!?
......
まずい..
......
さすがだ
一手で逆に奴らを
死地にたたき落とした!!
馮忌
止まれ
十分だ
全軍停止ー!!
キングダム
斉虎隊を出せ
騎馬隊が
来るぞっ
加速した騎馬隊に
突撃されたら
歩兵はひとたまりも
ねェ!!
後ろも来るぞ
オイ
ハァッ
く...完全に
行きづまった
まずい
とにかく今は
ここを脱出しねェと
どっ
どうする
だけど
俺と光城なら
何とかなるかも
しんねェが...
こいつらは
無理だ
い行け
信
!?
お前と羌痴なら
抜けられる
だから...
行け
何言ってやがんだ
尾平お前
ふざけて...
お前はここで
死ねねェだろォが!!
天下の大将軍に
なるんだろォが!!
ふざけてねェ!!
行けっつってんだ
バカヤロォ
行けるかよ
!?
信っ
すまねェ
羌疲
......!!..
終わりだ
ネズミ共
あやまるな
まだ
終わってない
!?
!?
!?
なっ
何ィ!?
!!
馮忌様
正面からっ...
......??
左軍の将か!
ゴミィ
音をもらいに
来たぞ
馮忌
今では、
!?
第128話百等分
左軍だ
左軍の騎馬が
趙の防壁から...
正面に敵兵
正面に敵兵だ
何ィ
四十
五十..
しみ出て来た
...
千央だ
!?
知ってんのか
信!?
王騎将軍の
側近の一人だ
たぶんあれが
左軍の将だ
どんどん
出て来るぞっ
これは...
左軍の
将!?
決まるぞ
干央
馬己
なんで
第128話「自寺の
幕だ
馮忌よ
笑わせるな
死に
損ないが
...
分離していた本陣部隊
百五十が千央隊に
側面より突撃
キングダム
今さら
わっ
わっ
わっ
邪魔にも
ならぬわァ
構わず
行ったァ!!
強ェぞ
あの部隊
右壁の半数を
呼べ
ハッ
さらに
右壁歩兵千人が
千央隊に向かって
進行開始
進めっ
進めェっ
向こう側から
歩兵の大軍がっ
俺達が抜けて来た
防壁が向こうにも
あったんだ
行けっ
行けェェい
ぐあっ!
ぶうっ
!!
!?
!?
しかしここで
乱戦で進路を流された
壁隊歩兵二百が
趙歩兵の前に出現した
敵歩兵の
動きを止めよ
本陣及び
千火隊に
近づけるな
壁...
あれはっ...
壁千人将!?
左軍にいたのか
オオ
すげェ!!
乱戦に
もちこんだ
......
俺達も
行くぞっ
オォ
ハッ
......???
ハッ
将軍が
言った通りに
なったぞ信
あ!?
最初に
言っただろう
敵が左軍と
戦ってる隙に
どさくさに紛れて
将を討てと
!!
今がその刻だ!
歩兵の足に
合わせるな
全速で趙将軍の
首をとりに行け!!
尾到
早く行けっ
ここで敵将を
とり逃がしたら
何にもならねェ
...
...
他の隊の奴らに
とられても
同じだ
大将の首は
お前がとるんだ
信
...
ちょっ...
ちょっと待てコラ
勝手にそいつを
行かすな
ここまで来たら
大将首は
俺がもらう
心配すんな
田永
手がらは俺が
もらうが
思貴は山分けに
する
山分け!?
ああ
ここにいる
お前らと
後ろにいる
渕さんたちと
キングダム
生きてる奴も
死んでる奴もっ
全員まとめて
きっちり
百等分だ!!!
っ...
行けェ隊長
オォ
あ?
......
信
戦友...
か...
!?
何だ
羌痴!?
何でもない
はァ!?
気をつけろ
将軍を守る兵は
手強いぞ
キングダムの
ああ
分かってる
ピス
!!
何を得意気に
なっている
左軍の将
それで追い詰めた
つもりか
ウオオオ
もう
少し!!
もう少しで
馮忌の首に
刃が届く
もう少しで
...
!?
も...
もう少...
ルアアッ
!!
ヌン
がっ
強ェ...
くそっ
こいつら
中心に近づくごとに
強ェ奴が出て
来やがる
わざと
そういう配置に
してやかんのか
くっ
ぐあっ
手負いの俺達には
正直苦しい...
ふざけんじゃねェぞ
ここまで来といて
ジャマなんだよ
てめェら!!
ラァ!
ふぐっ
くああ
ドガガッ
くそォア...
馮忌
俺の戦術に
第129話・飛矢
誤りはない
ーだが戦術に
誤りがなくとも
物事にわずかな
誤差は生じてしまう
実戦とは
そういうものだ
今のこの状況は
その誤差が
奴らにとって運よく
重なっただけだ
運ー
...いや
運だけでこの俺が
これほど敵の肉迫を
許すか...
......
どうも
腑に落ちぬ
俺の戦術に誤りが
あったとでも言うのか
第129話飛矢
...
......
オオォォオ
まっまだ
趙将は
討てねェのかよ
もう止めて
らんねェぞ
泣き言はいい
一人も通すな
......
あれは...
並の将ではない
...ここまで
追いこまれてからの
この堅守
あの音は
近そうに見えて
実は遠い...!
ダメだ
ビクともしねェ
あの本陣は
...???!??
ビクともしねェぞ
信
ハッ
ハッ
頼むぞ
ハッ
チッ
私が行く
キングダムの
!?
?
守備は
固くても
ハッ
政府は
目の前だ
何だ
一瞬のスキさえ
あれば
.....?
ハッ
ハッ
ハッ
ハッ
ハッ
一瞬の...
ッ
あの男
しぶといな
......
貴様ではない
この状況を
つくった直接の
原因は
?
あの横撃してきた
小隊だ
あれに本陣を
崩された
だが万対万の
戦術の中で
百人隊の快進撃など
それこそ誤差の
一つにすぎぬ
第一あの小隊が
本陣に届いたのは
〝偶然〟だ
秦左軍を葬るために
俺が両翼を上げなければ
奴らは入っては来れなかった
...だが俺は
両翼を上げた
!?
両翼が上がるから小隊は放たれた!?
だから小隊は
届いた
三万の我が軍に
「万が飛び込んでくれば
俺は両翼を上げて
囲い込む
そうさせるために、
左軍一万を
突撃させたのだうっ!!
あの男は
俺は両翼を上げさせられた!!
小隊の進撃は
偶然ではない
俺は第一手ですでに
奴の術中にはまっていた
馮忌は
戦術好きがあだと
なりましたな
キングダムの
大技に出るには
注意が足りません
でしたねェ
攻めが大好き
なんでしょうねェ
馮忌さんは
たまには受けも
意識しないと
率いずとも
左の戦場を
操られた殿は
天才です
シフフフ
意外と私も
嫌いじゃァ
ありませんからねェ
長距離戦が
うっっっ
退がるぞ!
!?
残兵処理に興味はない
前の防壁と共に
お前達で片付けろ
俺は後ろの兵と共に
茂みの中まで一時
後退する
ああ!?
ハハッ!
また本陣が
二つに
別れた
馮忌様!?
逃げる気だ
まずいぞ
茂みン中に
逃げられちゃ
もう追跡は
できねェ
王騎...
笑わせるな!
貴様の戦術は
俺の首をとってこそ、
初めて正しかったと
いえる代物
俺をとり逃がせば
貴様は左軍を
壊滅させてしまった
ただの大馬鹿者だ!!
ンフフ
逃がしませんよォ
馮忌さん
ば!?馬鹿な...
味方だ
っ...
違う!
山ン中に
味方の大軍が
いるぞ!!
あれは違う
これほどの大軍が
回りこめるはずがない
あれは...
四物だ!
だまさ
れるな!
!?
大軍など
いない
進むぞ
?
しかし...
馮忌の読み通り
茂みの中に大事は
いなかった
いたのは
全員が旗を持つた
五十人程度の
小隊である
無論、王騎が
放つたものだ
彼らは旗を
かかげるだけで
敵が迫れば
逃げ去るだけの
存在であったが...
馮忌軍の足を
一時乱すのには
十分だった
これまでだ
馮忌
!!
...!???
我が主の前で
策をひけらかすのは
十年早かったな
......?
家におばれたのは
貴様らの方だ
貴様ら残兵を
皆殺しにして左軍を
完全に葬ってくれる
・
......
無理だな
ほざけ
貴様の
命運は
もう
尽きた
馮忌
こちらの
台詞だ!
その男を
殺せェッ!!
殿の飛矢が
届くぞ
ドリャアアア
!!
.とった...ぞ
キングダムの〈完〉
□作
原泰久
「スクッフ飲み慣格や原発売会の契約申請書士へん」
お近藤午□ヘルノ中川天二大お週間桜月
コ編集
金上大佑
こんにちは、原です。
この度はオ以老ご購読
まことに、まさとにありがとうございます!!
任者あとかき
何しか、こう見てやろうとした
最近ジョギングを始めまた!!(友人た飲みうかてくつも買い物は
と言っても、家から仕事場まで10分程度ですが。
あまりに久々の走りで鬼が続くか?と
思いましたが、この前にひざが痛くなりました。ふ
よく見ると3年前まで
いやいや、痛くなったのだったんだろうかわかりました。
...
u陽ちゃん
向ちゃん
おまけ
戦争が始まったから
大王様のお声が
かからなくなった
お忙しいん
だろうな
大王様...
会いたいな
大王様...
はー
...
でも今は
実はもう一つ
悩みがある
陽ちゃんの
ことだ
最近
陽ちゃんの様子が
おかしいのだ
いつもだったら
おはよー
陽ちゃん
だけど今は
おはよー
陽ちゃん
......
あっ
おはよー
向ちゃん
やっぱり私
避けられてる...
陽ちゃん
どうして...
いや
どうして
ではない
原因は
きっとこれだ
向姉様
おはよーございます
いいお天気
向姉様では
ですねぇ
何姉様
私に
妹ができた
ひっ
じゃなくて
最近なぜか
私にとりまきが
できてしまった
つ姉さまたドドドトド
私に大王様のお声が
よくかかるだめ
夫人候補の一人と
勘違いしているのだ
夫人候補者には
媚を売るー
後宮では
よくあることだが、
正直勘弁
してほしい
向姉様ー
つゆと
向姉さま
わー
おかげで陽ちゃんが
私と距離をおくように
なってしまった
あっ
陽ちゃん
おはよう
姉さま
ああ陽ちゃん...
ああ
陽ちゃん...
ひどい...
ひどいよ...
私が亜心いこと
しためけじゃ
ないのに...っ
ああっ
......
ンフフフ
ククク
それにしても
いい具合に
陽の奴離れて
行ってるわ
向姉様と
仲良しで
ジャマだったから
助かるわ
私が
仕組んだのよ
向姉様が
本当は陽のこと
大嫌いだって
噂を流したのよ
金持ちの娘だから
見下してきて
うんざりしてるって
...でも
それにしても
急にどうしたの
かしら?
アハハひどーい
でも
いい気味だわ
あの子感度
でかいから
最低っ!
.....
ス..
スミマセンでした
お許し下さい
もうしません
お許し下さい
向姉様アアア
ううう
言いよられて
気付いたことがある
お許し下さいィィ
......
宮女はみんな
不安なんだ
それより
陽ちゃんと
仲直り
しなくちゃ
これこれ
こーゆーワケで
これこれ
こーゆーことで
嫌な思いさせて
ごめんね
陽ちゃん
だから前みたいに
仲良くして...下さい
陽ちゃん
.....
バミ!!
ごめんなさい
えっ
ガーン
わああ
陽光へに
完全に
嫌われた
ママあよ!
違うの
向ちゃん
?
本当に
違うの
実は
私...三日後に
大王様の伽をさせて
頂くことになったの
だから
どんな顔して
向ちゃんと会えば
いいか分からなくて
ぇえええ
ぇええ
つづく!!
「週刊ヤングジャンプ」H20年33号ー4号まで、
好評連載されたものを収録しました。
カバーデザイン
岩崎修(POOKET
YJC
DIGITAL
5月15日(金)URGJUNHKYOHKS
キングダム
12巻
原泰久
©原秦久2008.2012
初版発行
デジタル版発行-2012年
2008年
発行所・集英社
http://www.shueisha.co.jp
この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。
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