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●寄貨居くべし
原泰久
SHUEISHA
★この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。
...
原泰久
...
...
キングダム
第18回第1997年
攻城
おまえ
第191
第15話「母子
第186話美姫の面影
第187話向、伝える
第18話「奇算居くべし」
はあああ
揃い踏み
...
九十九
四十三
ニ十五
ハナ
第194話その男、廉頗
_六十三
玉鳳の武
第192話「侵略の現実」
第133話俺の戦り方
第15話、近利関の夜、
ー百十七
百三十五
百五十三
百七十一
百八十九
★この作品はフィクションです。
実在の人物・団体・事件などには、いっきい関係ありません。
というわけでは
前者までのあらすじ
時は紀元前。500年の大戦争時代にある中華西方の国秦。奴隷同然の生活を送る
少年・信と漂は、武功で名を上げるべく日夜剣術の修業に励んでいた。
ある日、漂は、国王・病政の影武者として王宮へ召し抱えられる。だが、王の異母弟に
よるクーデターが勃発し、刺客の手は「掛かった凛は命を落としてしまう。
漂を身代わりにした嬴政に〈憤りを感じる信だったが、漂の選志に応えるため嬴政と
行動を共にし、反乱を鎮圧する。その後、隣国・魏との戦いいに初めて従軍した信は、獅子奮迅
「野球とへこの人の活躍で素軍の勝利に大いに貢献。そのお客様からのおその内容器からい一気に目がつくと大規模される。
そうですね。ですから
いっそうの領土拡張を目指す秦国。だが、大軍勢が遠征中の隙を衝かれ、超車の侵攻を
ゆるしてしまう。王宮は国内に残る兵を集め、大将軍・王騎を総大将とする軍を興して、
対抗。信たち飛信隊も参戦しかつてない激戦の末、超軍を退けることに成功するしか
し、趙軍総大将との一騎打ちで致命傷を負った王騎は、命を落としてしまう...。
ーー
趙軍討伐から一年後・・丞相として権力を
握っていた呂氏の策略により、素趙戦で驚く
として戦場で清実に武功を重ねていく。更に、敵将を討
とうと本陣に駆けつけるが、そこには王騎将軍の一族
である王賁率いる玉鳳隊の姿が既にあった。奪い合う
ように手柄を上げ続ける飛信隊と玉鳳隊、豪武将軍の
長男・蒙恬率いる、楽華隊らが、次代の大将軍を目指し
躍動していた。
異的な力を見せた超国三大天・李牧が咸陽
を訪れ、秦と趙の間で同盟を結ぶことに。
それにより趙へのわ警戒が無用となった秦は、
魏の攻略戦へと乗り出す。
先の戦の功績により三百人に増強された
飛信隊は、どの軍にも直属しない特殊部隊
一方、戦は戦場だけではなく朝廷内でも行われてい
た。秦趙同盟により、更に支持を得て権力を強める呂氏
陣営。扇政は、唯一それに対抗しうる後宮勢力を束ねる
太后の元へ向かった!!
刊菊南開南南岡南南南爾瞞喇繭喇廟爾廓陳凧
〝闇〟しかないのだ
完売しきょうがい
戦災孤児から武功
を重ねて出世中。
天下の大将軍を目
指す少年。
どの軍にも直属
ない、素軍特殊部
隊・飛信隊の隊長
隊・飛信隊の隊長を務める。趙戦の功
績により、隊は三百
人に塙独さんだ。趙戦で命を落とし
た愛た
生王騎将軍から、
信の戦友「伝説の暗殺人に増強された。
ご主婦将軍から、愛用の矛を託され
信じん
僕は小学生としては、幽幽峻幽幽豊場人物紹介しましょうとして、
飛信隊
それでは
素軍特殊三百人隊
集団・蚩尤の未裔。飛飛
信隊の副将を務める。
河了貂・かりようでも
昌文君「しょうぶくん
素軍、しんぐん
嬴政陣営
山の民で信の元同居人
軍師を目指し、呂氏陣営の
軍学校に入る。
凛ひっ
信の親友。扇政の影武者と
なり、命を落とす。
病政に忠誠を尽くす大臣
かつては武官
壁
千人将。昌文君の副官も務
める
嬴政「えいせい
素国の若き王。異母弟との争いで
政権を得るが、実権を丞相・呂不韋
に握られている。それを取り戻し
中華の統一を目指す
そこでここで、こんなことにここにここで一体極症状に
原公・ひょうどう
信の初陣である対親
戦で総大将を務めた
将軍
家族もう
素国を代表する老将
...を率い、韓
へ侵攻していた
商問商商商南商南南南開商南南南商南南岡南南開南南
王騎ーはっき
怪鳥の異名を持つ
六大将軍の人。趙国
討伐戦の総大将を務
め、命を落とす。
素軍の将軍
いや、ごめん。本軍、しんくん
豪悟はって
楽華隊
いろいろとしちゃいました。ちょーちょっとというわけじゃないか
王賀「めん
玉鳳隊
特殊三百人隊・楽華
隊の隊長を務める
豪驚将軍の身内
国討伐戦で副将を務
めた。
蒙武さまっぷ
豪毅「もう
昌平君の弟子の見習呂不菜の『四柱の一人呂不韋の『四柱の一人
い軍師。蒙武の息子。で軍事を司る猛将。趙で天才軍師。
特殊三百人隊・玉鳳
隊の隊長を務める
王騎の一族の絵本家
目立君、いよういくん
昌不草「いい
権力をほしいままにする奏国
の丞相。藤政の>政敵。かつて
は韓・趙で商人をしていた
呂氏陣営
オープンフォースプランスです。あああっあっ、超東ちょうどんあ
季節ル
里不章の四柱の一人目の第の「四柱の一人
で、文官を務める。
...外交を務める
森沢さんは、
天司などう
扇政の母。かつて、扇政と共
に趙で人質となっていた。
後宮勢力
カイネーから
李牧の従者を務める
素国との>戦の際、捕
虜となった河了貂を
助けた
李牧「いはく
籠援と並び、趙国が
誇る三大天の一人
軍略家であり、幸相
を務める
刊爾滴閘腐廓剛爾爾爾隋爾南商南南甯南南南岡岡南南府
肥焼しほうけん
王騎と因縁があり
趙国が誇る三大天の
一人。素国との戦で
総大将を務める
大王様は九歳まで
敵国・趙の王都・邯鄲にて
母である太后様と
お二人で生活されていた
第185話「母子
大王様は当時
趙にとっては
長平の仇敵である
素国の王子
常に侮辱と虐待の
目々だったことは
知っての通りだ
だが苦渋の日々を
送ったのは
太后様も同じ
いや...敵国の王子を
産んだ女として
風当たりは大王様以上に
厳しかったと聞く
夫である荘襄王はすでに
秦へ脱出されており、
孤立無援となった太后様は
周りの者全てを憎悪した
そう
本当に
全ての者を
はっ
はっ
はっ
我が子でさえも
はっ
はっ
はっ
っくっ!
夢...
雨、母子
第185話
政...
政...
セイ...
キングダムの
死ね...
そんな馬鹿な
実の母親が
自分の子の命を...
そんな...
しかも敵地の中に
二人きりで..
せめてもの安らぎを
見出すべき相手なのに
それではあまりに
大王様が...
しかしそんな厳しい
幼少期を送っておいて
大王はよく
立ち直られたな
...大王様を
命がけで
間より救い出した
女がいた
彼女がいなければ未だ
大王様は廃人同様で
あったかもしれぬ
女商人
紫夏...
しかし今の大王様でも
太后様との関係には
大きく影を落とされた
ままだ
正直この会談が
どこへ向かうのか
見当もつかぬ
そんなお二人が
直接顔を合わせる
...えーちゃん、
...
はっ、はぁ......
......
いや、やっぱり「キャリア」
...わたしまーす
フフッ
どうした政
......
それとも
この母が
怖いとでも?
政...
久しぶりに
会ったのだ
もっと近くに
来ぬか
......
そんなことは
......
もっと
近くへ
コッ
コッ
コッ
コッ
もっと
コッ
もっと
コッ
もっと
コッ
キングダムの
へー
さすがに私の
息子だねェ
ちょっと見ない間に
随分といい男に
なったじゃないか
政
母上も
以前と
お変わりなく...
......
フッ
ラフフフ
しかし
お前からこの私に
会いに来ることが
あるなんてねェ
あんたの
思い描いた
通りになったねェ
趙高?
いっいえ
滅相も...
......?
趙高...
――で?
何の用だい
政?
玉型の複製を
お渡し下さい
おとほけは
お止めを
お戯れにしては
度がすぎております
国家反逆罪:
それは
大変だねェ
このことが明るみに出れば
母上は国家反逆罪となる
騒ぎとなります
しかし私達二人の間で
国家反逆罪なんて
言葉が出るなんて
おかしいと思わないかい
趙であんな生活を
していたあの私達が
......?
お前と私が
邯鄲にいたころ
周囲の
私達親子への攻撃は
想像を絶する
ものだった
ドクン
さらに私達には
金の工面の
あてもなく
二人とも
その身を汚しながら
食いつないでいった
文字通り
身を汚しながら
ねェ
地べたを
這いずるとは
正にあのことだよ
だがそんな二人が
今はどうだい
お前は大国奏の大王で
私は太后
形式上この素国では
私達の上に立つ人間は
一人もいないという
最上の位置にある
どっかの学者が
運命は天が定めしもの
とか言ってたけど
それがもし
本当なら
何という運命の
いたずらだろうねェ
天に小便
ぶちまけてやりたい
気分だよ
お前も同じ気持ち
なんだろォ政?
教えてやろうか
趙高
我々親子が互いに
会おうとしないのは
あの地獄の日々を
思い出したくないからさ
ねェ政?
......?
玉璽の複製を母上、
お返し下さい
フン
......
で
ああ
そうか
まァいい
あの複製の
ことか...
あんな玩具
どうでもいいよ
欲しけりゃ
帰りに宦官共から
受け取りな
...ファンディ
どういうこと
なのですか母上
なぜ急に
こんなことを...
別に
ただ久しぶりに
お前の顔が
見たくなった
だけだよ
......
それでは
失礼します
意外だね
もう
帰るのかい
てっきり何か
私にお願い事を
しに来たのかと
思っていたけど
...いえ
とても聞き入れて
頂けそうにないので
止めておきます
それとも何かい
ダメな母親には
頭は下げられ
ないのかい?
やってみなよ
趙から楽へ
移って
共に八年
おやおや
まだ何も聞いて
いないのに随分だね
少しは何かが
変わっているかも
しれないよ
...
...自身の
腑甲斐無さから
王という身でありながら
実権は目不韋永相の
もとにあります
どうか
後宮勢力の力を
私にお貸し
下さい
母上
今まさに「その勢力と
争っていますが
苦戦が続いております
........
もう退がって
よいぞ
相分かった
追って返事を送る故
楽しみにしておれ
数日後ー
太后の言葉通り
政の別邸の一つに
返事を届ける
使者が来た
返答は
“可!
氾家介家了家の
三大宮家の当主達が
訪れたことが
その何よりの証であった
だ大王様
太后村か...
......
いや...
恐らく何か
裏がある...
後宮ー
ひー
しまった
木簡を片付けるの
忘れてたー
暗いー怖いー
こんな所に
忍び込んだの
バレたら
大変だー
ギィ
ヒィィ
だっ誰か
来たっ
まっまさか
バレた!?
たっ...太后様!?
何で
こんな所に!?
...フフフ...
ん!?
へっ!?
もう一人
居る!?
さァ
こちらへ
呂つ...
呂不韋丞相!?
こ...
これは
一体...!?
本当に
よいのだな?
第186話美姫の面影
これより先は
後戻りは
できませぬぞ
丞相?
...ハハッ
後宮まで乗り込んで来て
踵を返すつもりは
ありませぬ
...それよりも
太后様の方こそ
お覚悟はおありなの
でしょうな?
はい
コッ
コッ
太后様の後宮勢力が
この呂不韋の傘下に
入るということは
実の子であられる
大王様と
明白に敵対すると
いうことになりますぞ
美姫の面影
第186話
!?
コッ
え!?今...
後宮勢力が:
キングダムの
丞相傘下に
入るって言った!?
後宮の勢力って...
実は大きな力を
持ってるって
前に陽ちゃんが言ってた...
実は先日、後宮で
あの子と会ってねェ
それが丞相様側に?
...どうして
大王様の側ではないの!?
...
政のことに関しては
何も心配することは
ないよ
ちょっと試して
みたのさ
私の中に
少しは母性ってのが
目覚めてやしないか
ってねェ
しかし案の定
何もなかった
あの子の言葉にも
存在にも
私の胸の中は
一切何も
感じなかった
政が
どうなろうと
知ったことじゃ
ないねェ
そんな...
血を分けた
親子なのに
そんなことって...
太后様...
それでもあなたは
母親ですか!?
......
そうか...
やはり
此度の騒動の全ては
この私を後宮へ招きよせる
ためのものでしたか
...ある宦官がね
こうでもしなければ
丞相の重い腰は
動かないと
言ったんだよ
がわいそうなのは
大王様の一派か...
本気で後宮勢力を
味方につけたと
思っている
アッハハハ
この際
いっそのこと
あいつらを
根絶やしにしたら
どうだい
そうしたら
私と丞相
かつて十七年前の
恋人二人が異国の地
薬を乗っとるー
っていう笑える話になるよ
フッ...
え!!!
たしかに
笑える話ですな
...
ど...どういう事?!
お二人が...
かつての恋人同士...!?
何!?
何がどうなってる!?
何だかとても
怖いことが
起こってしまう
気がする...
私には分からない。
けど...
大王様に
お教えしないと..
ん?
コッ
コッ
誰か
もう一人いる!?
......
10016.2018
え!?
どうした?
宦官が
いたのか...
だ...
大王様に...
い...いえ
それが...
お教え...
しないと...
妙な気配が
.....
抜けぬ...
フン
......
......
だ...誰もいませんが
少し調べてみます
...
申し訳ないねェ
丞相
せっかくの雰囲気を
こわしてしまった
ガシャ
だけどここから先は
誰も入って来ないから
安心だよ
そうしな
何せ
この先は
コッ
コッ
私が特別に
作らせた
コッ
コッ
特定の官官以外
誰も知らない
秘密の間ー
〝快楽の小部屋〟
だからねェ
さァて丞相
ここからが
本番
後宮勢力を
丞相の傘下に
加えるのはー
私をたっぷりと
満足させることが
条件なんだからねェ
昔のように
はっ
はっ
はっ
大王様に
.....
お伝え
しなければ
はっ
はっ
太后様と...
はっ
大丈夫..
傷は...
深くない
はっ
はっ
丞相様の
ことを...
お伝え..
...しないと
大王様に...
フル
ブル
大王様に...
大王様...
ァアアッ
アッ
っ...
アッ
ああっ
アッ
呂不韋ィ
......
十七年で
こうも
変わるか!!
〝邯鄲の宝石〟!
彼女を知る責人達は
その娘を手に入れようと
別をなしてやつきになった
清純と貴品に満ちた
美貌を持つ絶世の美女は
“美姫”という愛称で
皆に愛された
もはや
面影すら..
残っておらぬ...
全て僕の
仕打ちのせいか..
.......
美姫よ...
!
その愛称で
呼ぶんじゃないよ!!
...??
十七年前
私は至福の
まっただ中に
いたよ
多くの男達に
チヤホヤされ
みつがれる大金と
一流舞姫という
栄養
そして
何より
呂不華という
生涯を添い遂げる約束をした
最愛の男がいたからだ
私は自分の未来が
幸福に満ちたものであることを
微塵も疑わなかった
だがある日
お前は私を
一人の異国の王族と
引きあわせた
そして許嫁だったはずの
私にこう言ったのだ
今日からお前が
愛すのは
このお方だ
...???
...??
...
全部幻だった
.....全部
あの当時お前が
子楚に全財産をかけて
とり入っていたことは
知っていた
お前は子楚を
王位につかせた暁には
丞相の席をもらうことを
約束させていた
お前は私を
己の出世のための
道具にしたんだ
......?
その通りだ
言い訳は
せぬぞ
これほど
恨めしい
男はいない
これほど
呪った男はいない
キングダムの
そしてなぜか...
ミシ
我が運命を
狂わせた男
過去の恨み
決して忘れぬぞ
これほど欲情をかり立てられる
男はいない
呂不草ィィ
だが今度こそ
お前を放さぬ
今一度二人
一つとなりて
この奏国の頂上で
今度こそ二人
夫婦となろうぞ!!
美姫...
やはり
この女..
深入りは
危ないのォ...
そう
第187話前、伝える
キングダムの
朝当番
なっ
何っ!?
わっ
えっ!?
こっ向ちゃん!?
向ちゃん
向ちゃんっ!?
しっかりしてっ
誰かっ
誰か来てェっ
ちっ
血がっ
向ちゃん!!
人目につかぬ
道を行け
ハ!
このことは
お前以外
誰も知らぬ
言うまでもないが
他言無用そ
心得て
おります
......
やれやれ
後宮勢力の吸収の
ためとはいえ...
男子禁制の後宮にて
丞相と太后の密通とは...
フッ...
我ながら
少々羽目を
外しすぎたかのォ
向は後宮つきの医者達の
治療により出血多量は
まぬがれたが
高熱が下がらず、
二日目の昼も
生死の境を
さまよっていた
ふさいだ傷口は
恐ろしい色に
変色している
向ちゃん
恐らく向は
今晩までだ
しっかり...
そんなところに
頼めるはずも
ない...
...!!陽
私達にできる
手は尽くしたが
太后様や三女様速
お抱えの医者なら
何かできるかも
失わないか
覚悟は
しておきな
陽
そんな...
ハカな...
大王様
大王様
向ちゃん...
無...
!
いや...
まだ一つだけ
すがる所か...
コッ
コッ
コッ
コッ
白春...
...ではなく
陽と申します
こっ国家の
大事である
〝伽〟を狂わしたるは
?
重々承知
しております
どんな処罰も
受けますので
どうか..
大王様...
どうか..
いかなる咎よりも
重きことは...
どうか向ちゃんを
助けて下さい
!!
死んじゃいます
このままでは
向ちゃん...
向ちゃん何かの
事件に巻き込まれて
お腹を刺されたんです
...ファッショッ
もうずっと
意識も
なくて...
無茶なお願いを
しているのは
分かっていますが..
向が時々
お前のことを
話していた
どうか
向ちゃんを
助けて下さい
助けて下さい
聞いていた通り
型破りの
行動力だな
京令と
その医師団を
今すぐ叩き起こせ
理由は後で
伝える
!!
ハハッ
涙をふけ
陽
向を助けに
行くぞ
向しっかり
おし!
向っ!
全く
陽の奴
一体何を...
!!
陽!
お前一体
どこに...
え..
だっ...
大王様!?
中国医術の原形は
すでに紀元前の戦国時代より
始まっていたといわれる
現東洋医学でも
主となっている〝針〟が
すでに存在していた
トン
薬草等に関しては
さらに
古きより存在する
何しろ〝夏〟より前の
〝神農〟がもたらしたと
いわれるほどだ
政のつれ従えてきた
医術師の面々は
それぞれの
専門家であった
それらの
当時最高の
医術の力に
より
向は死の淵より
生還したのである
うぐっ
うっ...
うええぇ
......
大王様
一命を
とりとめましたが
娘は未だ生死の境の
際どいところに
立っております
今はとにかく
目も口も開かず
眠ることが
第一なのですが
眠る薬湯を与えても
意志がそれを
拒絶しております
大王様にどうしても
お伝えせねば
ならぬことがあると
!?
菜湯も
はね返すほどの
強い意志です
どうか少しだけ
聞いてあげて
下さい
それこそ
命とりです
早く眠らせ
ねば
...
大王様...
話とは
何だ
体にさわる故
手短に話せ
.....
も.....
申し訳ありま
せんが...
向
よく
がんばったな...
大変おつらい事を
お伝えしなくては
なりません
太后様と丞相は
裏でつながっております
後宮の...勢力が
大王様にお味方すると
いうのは...
ウソです
!?
それだけでは
ありません
あのお二人は
大王様のお生まれに
なる以前の
許嫁という間柄...
キングダムの
そして昨夜
...
太后様と丞相は
ひょっとすると...
ヒック
姦通されたやも
しれません
!
お...お許し下さい
こんなことを
しかしお伝えせねば
ならない一大事と
思い...
お許しを...
お許し
を...
...ファッショッ
俺はお前のおかげで
命拾いしたやも
しれぬ
お役に
立てたなら...
やっと
眠れる...
.......
よく教えてくれた
向
本当は何だか
ずっと
眠かったんです
...??
よかった
......?
母と
呂不韋が
姦通ー
よりによって
呂不韋が相手とは
どういうおつもりか...
二人は
元許嫁?
此度の奇行は全て
呂不掌を誘い出す
ためのもの!!
...いや
...今さら
BE
そして俺と会ったのは
おそらく母としての
情の無さの再確認
驚きはしない
あなたは最初から、
そうだった
俺が生まれた時からすっと
変わっていない...
変われていない...
あなたは今も
闇の中だ...
俺は邯鄲を
出た時に
変わった
迷いなく
信を置ける
戦友がいる
今さらあなたの
行う事柄に
心揺れる
ことはない
呂不韋ーー
お前は今大きく
足を踏み外したぞ
昌文君
肆氏
笠海
光近
本日
諸君ら
重臣だけを
集めた理由は
他でもない
日本章が大きな
過ちを犯し
つけいる隙が生じた
予定より早いが
攻勢に転じて
奴の牙城に楔を
打ち込むぞ
第188話
奇貨居く
恐れながら
この数日至る所で
丞相様と太后様が
不義をなされたという
噂話が広まって
おります
...ファン..
何じゃとォ!?
許すましき
悪しさ流言です
よりにもよって
太后様と不義など
丞相を国賊呼ばわり
したも同然
捨ておくわけには
いきません
その通りだ!
流行者は
ただではすまさめ
......
......
無礼を承知で
お尋ねいたしますが
丞相様に
おかれましては
よもや何か
心当たりがあるような
ことはございますまいな
どういう
意味か
李斯
......?
......?
...
どうか
お許しを
まァよい
それよりさっさと
その下品な流言を
鎮めて参れ
内容が内容なだけに
陣営内にも
少なからず動揺が
生じています
皆を安心させる
必要がありました
ハ!
お任せを
これほど現実味のない流言は
広まるのも早い反面
鎮めるのも容易です
それに...
出所の目ぼしも
すでについて
おります
光近殿が主となって
上手く話を広めて
いるようです
...?
フッ
さすがに颯氏の
完側近速には
お手のものだな
ひ...
皮肉ですか...
いや
ほめている
のだ
流言の件
...本当に
よかったのですか
大王様
たしかにこの流言で
呂不葦陣営は
大きく揺れていますが、
同時に母上であられる
太后様の名誉にも
傷がつきました
......
...いやその前に
太后様が日不韋と
つながった以上
大王様の敵に回られたと
いうことー
...無理をされて
いるのでは
ありませんか
大王様...
無理をしてないと
言えば嘘だ
あんな母でも
一応血を分けた
親だからな
だがそれが
どうした
俺達は戦争を
やっているんだ
戦友の血が多く
流れる覚悟
自らが傷つく
覚悟
いかなる手段も
行使する覚悟
たとえそれが
己の身を切る
手段であっても
躊躇はしない
〝戦るからには
絶対に勝たねば
ならん!
戦争はそういうものだと
最初に教えてくれたのは
お前だぞ。昌文君
俺達はすでに
多くの者を
失った
......?
フッ
俺ではない
今さらひるむ
肆氏
陽動の次の手の
準備を進めよ
ハ!
すでに
...しかしまだ
そう急ぐことは
ありますまい
向こうはこの流言
すぐに消えると
思っているでしょうが
あれのおかげで
さらにもう一荒れ
いたします故
氾氏に介氏に
了氏
ほっ本物の
三大宮家だと!?
こ...
これは一体
李斯殿
......
です...?
政陣堂から忽然と
姿を消した三大宮家が
突然、呂不韋陣営に
現れた
バカな...
実子の敵である呂不草陣営に
太局の勢力が味方するなど
誰の目から見ても不自然な
ことであり
このみんで行かまひ...
「もしやあの流言は
真実では!?」と
呂不韋陣営は大いに
揺らいだ
いっちゃんを重ねるのはお姉ちゃ
知っての通り
後宮勢力は我らを裏切り、
日不韋の側についた
これにより
我らとの単純な力の数は
もはや太刀打ちできぬ程に
開いてしまった
だがそのために
呂不韋は大きな
過ちを犯した
丞相という国の第一臣の
地位にありながら
あろうことか楽国大后と
不義を成したのである
これは過去
例のない
劣悪な非道であり、
国賊の行いである
この悪行はっ
絶対に許すわけ
にはいかぬ!!
オオォオ
証人が宮女一人故
奴の断罪は
現実的に不可能!
だが目不韋陣営は今
大いに揺らいでおり
奴の牙城には未だかつてない
大きな楔が打ち込まれた
我らに残された勝機は
間違いなく今しかない
攻勢に転ずれば
当然奴らも
牙をむいてくるだろうが
決してひるむな
正義は
我らにある!!
一気に敵陣営を
打ち砕くぞ!!
孫先組は笠海殿につき
離間の計を実践しろ
屯組は中立者達を
説いて回れ
章組は兵を興し
守備だ
向こうか強行手段に
出ることも考えられる
オォ
...
思いの他早く
奴と正面から
向き合うことに
なった...
もはや後には退けぬ
この攻勢で一気に
呂不韋をたたき落とす!!
立美様・田長様
高新様・大連様が
大王陣営と接触
しているとのことです
中立だった今氏
松氏・相氏は
すでに大王傘下に
加わったとの報告も
あります
はっは
大王側も頑張って
おるようじゃのォ
退がってよいぞ
むしろ
こっちの方だ...
太后様より
書簡です
しかし取り込めて
いるのは中級の
実力者ばかり
...
さしせまって僕が
憂慮せねば
ならぬのは
返事を書く故
しばし待て
この時、呂不葦の元には
太后より度重なる
密会の誘いが届いていた
しかし
丞相様
ん?
その度に呂不韋は
今の事情を伝え
事がおさまるまで
待てと送り返した
客人がいらして
ございます
男の都合など
太后には通じなかった
呂不韋
ああっ
はっ
呂不韋ィ
イィィ
はあっ
そこに儂はたくわえた
全財産を投資した
賭けに危機的代償は
つきものだ
奇貨居くべし
あの時、超に人質となっていた
子楚が主位につくなど
秦の人間でさえ
想像もしていなかった
秦に赴いては
王族関係者に
莫大な賄賂を
ばらまいた
凡火の目に勝ち目薄く
負ければ全てを失する
大博変であればこそ
得るものは大きいのだ
周りが笑う中、僕は子楚に
豪壮な屋敷と服と食事を用意し
自分の女でさえあてがった
あの賭けに出たから
今の儂がある
あれに比べれば気楽なものよ
後がなくなった
大王側は
死にもの狂いで
攻めて来るだろうが
そこをねじ伏せ
ればー
あっ
ああっ
しがない一介の
商人だった儂が
一国の主に...
いよいよこの国は
我がものとなる!
受けて立とうぞ
いついかなる時も
賭けに勝つのは
この儂だからな
ああっ
史実としてー
太后と呂不韋の間に
不義があったと
多くの史書が
記している
はっ
はっ
その詳細は様々であるが
ともかくこの二人の密通は
政と国不章の勢力争いに
大きく影響を及ぼすことと
なるのである
はっ
そして一方
月の変わった
前線地帯では-
っへへー
対魏大攻略戦の
準備が整っていた
壮観!!
第18号話揃い踏み
始皇五年
魏の山陽地方一帯を
攻略すべく秦は
二十万強の大軍を興した
お
秦
秦はこの地を
平定し東郡を
置くつもりである
この大攻略戦の
総大将を任されたのは
オオォ
フォップォッ
フォ
秦の〝白老〟こと
豪驚大将軍である
あまり気負うと
ケガをするぞ
ああっ!?
原公将軍じゃ
なかったのかよ
豪驚はいつもの戦法通り
二人の副将と軍を三つに分け
二軍が足並をそろえながら、
侵攻してゆく形をとった
キングダムの
力カカカ
さすがガキの頃からか
名を聞いてた
蒙絡大将軍!
この飛信隊の実力が
ちゃんと分かってる
ぜ!!
飛信隊は豪驚率いる
本軍の前方に組み込まれた
手を抜かずにコツコツと
功を重ねた甲斐が
あったな
オウ
きっ
騎馬が通るぞ!
道を開けろォ!!!
ん?
どわっ!?
うわぁっ
...
てってめェ王賁!!
フッ
ワッハハハ
本軍にあること位で
浮かれているとは
つくづくめでたい
奴らですなァ
王黄様
まァ百姓達には
これでも十分
自慢話になるの
でしょうな
ワハハハ
またこの
クソじじィは...
......
飛信隊
一つ忠告して
おいてやる
これから始まる戦いは
今まで小競り合いを
やってきた前線はもとより
昨年の趙戦より
規模の大きい
正真正銘の大戦だ
その中で蟻が
あまり背伸びすると
全員死ぬぞ
気をつけて
おけ
へへっ
じゃあ俺も一つ
忠告しといて
やるぜ王賁
この飛信隊がこの選征で
おじではェ武功をあげてやる
そしたら俺らが
お前らより上昔になって
城のように
コキ使ってやるから
今のうちから覚悟しておけ
天下の大将軍に
なるのは
...
この俺だ
バカは放って
行きましょう
賁様
な.....
オ
フッ
よし
ようやく少しだけ
頭の中の整理が
ついた
それでいい...
ひとまず..
この遠征をもって
一つの区切りとする
羌廆
飯だぞー
今行く
最初の城”高狼”に
近付くにつれ、豪驚は
軍編制を始めた
攻城戦になると見込まれる今回は
城の四方を攻める四軍に分け
それに伴う四つの予備軍を
編制した
キングダー、
予備年
ドッコッ
予備軍
予備軍とは
戦況に合わせて
援軍に回ったり
戦の決め手となる
働きを求められる
隊である
王賁の玉鳳隊は、さらに前方
最前列の座を奪った
これは玉鳳隊が予備軍の中で
第一の期待をかけられている
表れである
飛信隊は願い通り
その予備軍の前方の座を
家止めたか
フン
当然じゃ
くそっ...
チッ
......
アハハ
ここはまた
一段と熱気が
上がってるねェ
やっぱり
奴らの方が前か
ぐっ向こうは騎馬だ
出撃の場所まで
後ろじゃ奴らに
追いつけねェ
!?
もっと気楽に
行こーよ
先は長いんだし
!?
...何だこいつは!?
悪い悪い
自己紹介もなしに
高い所から
あ
俺も
こう見えて
トン
三百人隊の
隊長でね
楽華隊って
言うんだけど
知ってるかな
!!
楽華隊!!
たしか
渕副長...楽華隊って...
ああ...
我々のいた所より
南の前線で
武功をあげ尽くした
三百人隊があったと聞く
それがたしか楽華隊
噂では楽華隊の
将は千人将とも
耳にしたか、まさか
この若者が...!?
知らね
誰お前
...年はん
信殿と変わらぬ
ほど若いが...
ガーン
蒙恬様ー
そんな所で
何をして
おられますかー
カッコ
何その
いやほら
彼らがあの
飛信隊だよ
ね?
同じ三百人隊で
同じ予備隊で
しかも同じ列に
配置されたわけだし
将としてやはり
交流をだな
あ!じィ
変恬
い...いえ我らの配置は
予備隊の最後尾...
全然同列ではありません...
えっ
ぷははは
何だこの三百将は!
噂と
全然違うぞ
ワハハハ!!
ハハハ
笑うなよ
......
ぶっ
ん
蒙恬だ...
宜しく
それじゃ
待て
皆さん
ご機嫌よー
ワハハハ
何者だ
てめェ
だから楽華隊の
蒙恬だってば
?
あーそうだな
君に対しては
もっと分かりやすい
自己紹介があるかな
俺も
君や王賁と
同じく
「天下の大将軍」を
目指す者さ
......
ハハ...
何だアイツ
信みてェなこと
言って
あれが本当に
楽華隊の
隊長?
こいつも...?
大丈夫か?
ワハハ...
相当やるぞ
あの男
......
ああ
分かってる
蒙恬様
んー?
じィは誤解をして
おりました
変恬...
一応覚え
とくか
豪恬様が
天下の大将軍を
目指して
おられるとは
いや今の冗談
話合わせたら
面白いかなって
本当は俺
文官がいい
偶然か上の者の考えかー
飛ぶ鳥を落とす勢いの
三つの三百人隊が
東軍の予備軍という
一つの同じ軍に同居した
じィは
うれしゅう
ございます
ええっ!?
玉泉隊王貫
飛信隊
楽華隊
蒙恬
三者ともに
若き将なれど
実績は十分
しかし
当人達は無論
そんなことに
興味はない
そして、そんな
三隊を含んだ
家教本軍八刀は
見ろ
玉鳳だ
個性強きこの二隊は
早くも東軍の中で
注目の的となっていた
今彼らが
欲するものは
大きな武功のみ
ついに最初の城〝高狼〟に
到着しっこれを包囲した
行けっ
ってェ
第190話攻城
行けェっ
伝令!
東の壁が
もう一息だが
兵が足りぬ
予備軍は出撃し
応援に回れ!!
っしゃあ
やっと出番だ!
行くぞ飛信隊!!
オオオ!!
なっ
第100話「攻城
こ...これが
実戦で見る
城壁
何だこりゃあ!!
いざ真下まで
来てみっと...
すげェ迫力だぞ
.....つか
こんなもん
どこをどう攻めりゃ
いいんだ!?
将軍
そろそろ
宜しいかと
フン
まんまと
はまりよって
案の馬鹿共は
射てェ!!
やはり
......?
何だ!?
なっ
罠だよね
本軍総勢八万で
包囲攻撃を続ける
素軍だったが
なっ
何だこの
矢の量は
いぎゃっ
伏せっ
伏せっ
あぐっ
あぐっ
開戦より三日-
うっ
壁の向こうに
弓兵の大軍が
隠れているぞ
ぎあっ
射てェ
城壁の強固さと
巧みな防御術の前に
苦戦を強いられていた
ぐおっ
あぐっ
うっ
ぐあっ
退けっ
退けェっ
一時退却だァ
フッ
いぎっ
愚か者共が
気弱な人物である
高狼城主と違い
その四万の城壁を守る
四人の将軍はいずれも
守城戦に長けた
名将たったのだ
長
将軍風伯
魏軍東壁が
蒙駕本営
伝令!
東軍で
大きな被害が
出た模様です
南軍も同様
孫副将が
矢傷を負われた
そうです
西軍も前衛が
ことごとく
崩壊しています
あとで傷ついた部隊の
見舞いに回ることを
忘れないようにとな
フォップォッフォ
では四軍長に
伝令を
フォッ
フォッ
フォ
ハ...
真軍総大将
大将軍豪留
くそっ
何なんだよ
あの壁は!
こんなんじゃ
戦いにならねェぞ
不用意に近づくと
また矢の餌食だ
俺らは真下まで
行ってたから逆に
助かったが..
ああ
あの矢の雨は
やべェ
信殿
死者は出ません
でしたが二十人近くが
戦闘不能です
くそっ
...でもあれで
城の規模的には
中の下なんだよね
ああ
隊長上から何か
作戦のようなものは
伝わって来て
いないのか?
敵の絶好の的と
なっている
あのハシゴだけでは
とても城を攻略できる
とは思えぬ
何にも
聞いてねェ
くそっあん時俺
城壁に圧倒されて
動けなくなっちまった
俺もだ
...
まさかあの蒙箱将軍に
限ってうつ対策がねェ
なんてことは
ないだろうが
早目に何か手を
うたねェと
このままじゃ
するすると...
〝白老〟将軍は
そんな気の利いた
策とかは
持ち合わせて
いないよ
あっお前は
楽華隊の
蒙恬!
城取り名人白老の
戦いは常に奇策無しの
常套戦法のみ
!?
気長に包囲し攻め続け
敵の士気が下がり
できた綻びを突く!
それだけだ
気長にだと!?
そんなだるいこと
やってられっかよ
キングダムの
それに戦が長引けば
それだけこっちにも
犠牲が出るし食い物も
なくなっちまう
常套手段以外の何かを
やるのが特殊部隊の
役目じゃねエのかよ
......?
たしかに
それも一理あるね
だけど現実的に城壁は
三百人隊程度でどうこう
できる代物ではない
結局これは長期戦に
ならざるをえないんだよ
城門が開くまで
俺達予備軍の
仕事はないよ
...
豪恬の言葉通り
十日たっても戦況は
動きを見せなかった
これに対し
豪驚は慌てる様子はなく
「一か月は攻め続ける
作戦である」と
全軍に伝えたが
素軍の兵には明らかに
焦りが見えており
士気も下がっていた
一方魏軍は
連日、素軍を返り討ちに
していることで
士気は上がるばかり
賁様
ーしかしそんな
沈む秦軍の中で...
ようやくあれが
到着しましたぞ
......?
そうか
攻城戦十一日目丁
ん!?
...
あれれ?
玉鳳隊だっ!!
王責が初めて
前に出たぞ!!
バカかあいつ!!
騎馬で城壁に
近づいても
どうにも
ならねェぞ
何だありゃ!?
馬で何か
運んでやがる
ん!?
あっ
あそこにも
木!?
あいつら
一体何を
やる気だ
すすごい
数だぞ
退がれっ
何だ!?
退がれェっ
退避だァ
放てっ
かっ
火計か!!
すんげェ
いっいや
でも火じゃ
城壁は燃え
ねェぞ
あれは
火計じゃないよ
...
煙幕だ
ゲホッ
ゲホォ
ぐっ
将軍前がっ
...
......
ゲホッ
グオォ
将軍..
うろたえるな!!
この火と煙は
決してこちらにだけ
不利に働くものでは
ない
王賁め
この煙を利用して
壁を登る気だな
俺達も
行くぞォ
オオ
待て
行っては
ならん
魯延じィ!?
あの炎と煙の中で
梯子を登るのは
不可能じゃ
あちち
ゴホ
無理に行っても
焼け死ぬか
窒息死するだけじゃ
だだけど
王賁は
そのために...
退がれ
あぢ
?
...
な...何だ
この重たい
音は...
!?
......
何だ
あれは...!?
何だ
この音は
近づいて
来るぞ
将軍
これは!?
何だ!?
なっ...
何だ
それはァ!!
ギィ
玉鳳隊
行くぞ
オオォ
第191話『玉原の武
なっ
何なんだよ
その車の
化物は...
そっ、そんなもんまで
持ち出すのかよ、お前らは・
井闕車...
ですか?
あれは
だね
ハハ
さすが王氏宗家
また珍しいものを
キングダムの
うろたえるな!!
敵はせいぜい
百や二百だ
しっかしょく
持って来たな
やりすぎでしょハハ
包囲して
追い込めば何の
問題もない
オォオオオ
無理だね
一人残らず
地べたに叩き
落としてやれィ!!
ボぢ
王賁の槍術の前には
十人やそこらじゃ
近寄ることも
できないよ
それに
くああっ
秦のクソ共を
八つ裂きにしろォ
オオォ
ふぐぅ
ひぎっ
こふっ
ひっ
玉鳳は一人
武の達人
その上
高度な集団戦法を
狂いなく実践する
玉鳳隊は
すでにそこらの
千人隊など
足元にも及ばぬほどの
武力を手にしている。
オォオオオ
...
...
.....
騎馬してなくても
そんなに強かったのかよ
玉鳳隊...
遠目に見ても
分かるよ
王賁
隊の
集団戦闘に
さらに磨きを
かけたね
将軍危険です
一旦ご避難を
全予備隊を
ここへ呼べェ!!
魏兵の恐ろしさを
あの青二才共に
思いしらせて
やれ!!
ギリリ
ははっ
敵将
怒ったね
ここまで
聞こえた
むっ!?
せっかく玉鳳が
拠点を作ったのに
ハシゴ部隊がそれに
続いていません
オオォォ
だろうねこれは
他の部隊が知らぬ
玉鳳の単独奇襲た
蒙恬様
あれをっ...
その上
あんなものが突然
現れたら味方でも
驚くよ
しかしそれでは
玉鳳隊は城壁の上で
ああ
軍の中に
立無援だ
ここまでは初めから
予定通りだったん
だろ
そこから何が
できるのか...
見せてもらおうか
王賁
......
そういえば、
フン
蒙鷲本営I
伝令!
東軍が攻勢に
出ています
玉鳳隊が
城壁を登り
恋戦している
とのことです
玉鳳...
王賁の三百人隊が
そんなことは...わかってまで食べるのは
全軍に長期戦を
促したはずだが...
フォップォッフォ
若者は血気盛んで
ほほえましぃのォ
玉鳳は以前にも
似たようなことが
あったな
あまり無茶しすぎて
命を落とさねば
よいがのォ
殺せェエ
いいぞ
そのまま
すりつぶせェ
......大分
左に押し流され
ましたな
あれではもう
壁長はうてない
あー
なるほどね
......?
ん!?
下で煙幕はった
連中が
騎馬している...?
ハッハ奴ら
虫の息ですぞ
将軍
...ファン..
ワッハハハ
王賁様
あなたは本当に
防陣
!!
恐ろしいお方だ
!!
拠点を
作った...
!?
あんな
所に?
?
?
縄!?
!!
初めから
!?...??
まっまさか
お前の首など
眼中にない
あの
場所はっ
城門の真上だ!!
気をつけろ
門兵ェ!!
敵が
来るぞォ!!
将軍!?
え?
敵だっ!!
ギッッ
奴ら門を
開ける気だっ!!
殺せェエ!!
プフッ
遅いっつの
っせい
この作戦には、
一切の無駄がない
煙幕部隊をそのまま
下に留めたのは
内から門を開けると同時には
城内へ突入させるため、
これが近いうちに
天下に名を轟かすであろう
王賁様の実力だ
いこれが年若き将から
«生み出されたと
3.誰が信じる
皆の者、今より
副目しておくがよい
開門!
なあっ!?
家恬!?
ヒャッホーイ
愛恬檢
お待ちをっ
セヤアァ
第192話侵略の現実
とっ
止めろォ
ひいっ
各壁長が
それを目にしたのは
東の城壁が突破
されたという急報と
ほぼ同時であった
それは
あまりに急なことで
南・北・西の
それぞれの壁長は
己の目を疑った
将軍
これは一体
!
な何だ
あれは
ば...馬鹿な...
城主のいる本城に
素の旗が立ったのである
第192話
侵略の現実
つまり高狼城
陥落である
ハタタ
楽華隊による
城門突入から
本城落城まで
まさに電光石火の
早業であった
楽華隊
貴様ら一体
何のつもりだ!!
城門を
破りしは
我ら玉鳳!!!
それを
横から手柄を
奪うとはっ...
これを盗人と
呼ばずに
何と言う!!
恥を知れ!!!
誰が
盗人か!!
......
...
貴様ら
家恬様を
侮辱するかァ
オオ!?何だ
言ってみろ
侮辱されて
当然だ
大体お前ら
楽華隊は
いっもいつも...
......?
ああ、今日こそは
言わせてもらうぞ
......
行こうぜ信
俺らにゃ
関係ねェ
もういい
やめろ
!!
開いた門を通るのは
奴らの自由た
キングダムの
王賁様
王貰様...
そーそー
その通り
ハハ冗談
問題はむしろ、まんまと
奴らに先を越された
我らの方にある
ちゃんと
いつか
返すから
いらん
蒙恬
貴様ァ
その代わり
次からお前らの前に
落とし穴を
作るところまで
作戦に入れておく
一つ借りが出来た
とは思ってるよ
ん?
オーイ
飛信隊の信くん
そんなとこで見てないで
こっち上がって来なよー
わは
それ怖いな
ゲ
......?
行くぞ
あら?
彼らにも
お疲れさんくらい
ないのかい?
ハ...ハハ!
敗者と
話すことなど
ない
なっ
大体でめェら卑怯なんだよ
あんなでけェもん
持ち出しやがって
キングタム、
.....
剣の才を持つ者が
剣をふるうのは
卑怯じゃないように
誰が敗者だ
てめェ王賁
俺は井闢車を
持っていたから
使っただけだ
あんなもんが
ありゃあ俺らだって
城壁破るくらい
できるっつんだ
妙な難クセを
つけるな
生まれの良さも
オ能の一つだ
てめェ
ハハ
どうどう
そう熱くなるなよ
まだ一個目の城だ
遠征は
これから..
ん?
!?
何だ
何か
煙いぞ
ん?
火だ!
街から火が
上がってる
ぞ!!
........
まさか
くそっ
待て
俺達が関わる
ことじゃない
!?
何言ってんだ
離せバカヤロォ
......
キャアア
はっ
はっ
はっ
はっ
は...
ぎゃ
ぐえぇっ
イヤァ
ギャハハハ
ひいい
キャアアァ
いやっ
ハハハ
ぐげ
せい!
ヒョー
しょー!
イヤァア
ククク
それでよ...
ワッハハハ
ヒィ
セイ
な...
は
はっ
キャ
お母っ
お母っ
何やってんだ...
てめェらァ!!!
ああ?
ダメです
信殿!!
抑えるん
だ!!
離せ湖さん
同士討ちは
重罪
何で止めんだ
彼らは味方です
下手すれば
斬首に
なります!!
ヤロォ
何だ
あいつら
誰せ
皆
信殿をっ
オイてめェら!
ここは俺の千人隊の
持ち場だ!!
獲物が
欲しけりゃ
他へ行け!!
信殿っ...
信殿っ...
これが現実
なんです!!
わ...我々は
武功のことばかり
考えてきましたが
こ...この戦いは
結局は侵略戦争...
残念ですが
こういう陵辱の場面は
必ずついて回ります
必ずっ...
...分かってる...
俺だって
分かってる...
戦がきれいごとじゃ
ねェことくらい...
だけど
だからって..
こんなクソ共の
素行を黙って
見過ごせるかよ
そこの隊の隊長は
今すぐこの蹂躙行為を
止めさせられよ!!
敵はすでに降伏した
これは明らかに
軍律違反だ!!!
見過ごしは
しませんよ
は..
軍には軍律が
あるんです
ギャハハ
ハハハ
ワッハハハ
ハハ
あー
このことは後で
上に報告する
これ以上罪を重ねぬ
方が身のためだ!
なっ
あいつら
そういうことか
チッ
うざいスね
千人将の乱銅だ!!
すっこんでろ
戦初心者の青臭エ
ガキ共が!!
降伏した相手を
殺らねェ軍律など
実際どこの軍でも
あってないような
もんなんだよ!!
〝犯す・奪う・殺す〟
これが勝者に与えられる
特権だ
よォく頭に
たたきこんどけ!
この戦で部下が
百人近く死んだ
ガララ
魏のクソが
何人死のうが
関係ねェだろうが
お母
お母ァ
やめ...
クソヤロォが!!
あっ
クハハ
バカガキが
かっ
先に
抜かれたぞ
殺して
構わん
ヘイ!
信殿
殺しては
いかん!!
ぶっ
なっ
ビキ
こいつ
だけはっ
やめろ信!
蒙恬!
分かってるだろうが
千人将なんか
斬ればお前は
全てを失うぞ
うるせェ!!
全てをだ
全てをだ
...
お前の大将軍への
思いはそんなものか
信...
ガギリ
第188話、俺の戦り方
お前の
大将軍への思いは
そんなものか
ク...
クソガキが
てめェ今何を
しようとしてんのか
分かってんだろうな
てめェみてェな下っ端が
千人将のこの俺を殺れば
確実にてめェも斬首
おまけに仲間も
全員とばっちりを
受けることになるから
なァ
剣を引け
...信
うおっ!?
てめっ...
......
その男の
言ってることは
本当だ
...そうかなぁと言えるのかな..
今すぐ手下共の
外道行為を
やめさせろ
そしてこの先二度と...
降服した一般人に
手を出さねェと
誓いやがれ
グハハッ...
バァァカ
やめさせねェし
この先もずっと
敗者をいたぶり
まくってやる
それが楽しいから
戦争やってる
つってんだろうが!!
クソガキが
てめェみてェに
現実知らねェ
正義漢気取りが
一番ムカつくんだよ
ルアアッ!!
てめっ
やりやがっ...
信...
俺はてめェみたいな
現実現実つって
クソみてェなことまで
正当化する奴が
一番ムカつくんだよ
みんなやってる
からなんて
何の言い訳にも
なってねェ!!!
外道は
外道だ!!
飛信隊の信は
どんな理由であろうと
クソヤロォは
絶対許さねェ!!
相手が千人将だろうが
将軍だろうが王様
だろうが関係ねェ!!
それがこれまでも
これからもずっと
変わることのねェ
俺の戦り方だ!!
処罰が怖ェからって
こんな状況を
見て見ぬふり
なんざして
何が
天下の大将軍だ!!
ウオオオ
隊長ォォ
信ンシン!!
なっ
何だあいつら
それより
あのガキを
殺せっ
隊長の
仇だ
待て!
あれは東の前線で
有名だった飛信隊だ
...
あれが!?
だけど
隊長が
やられて
このまま..
なァに
心配すんな
千人将を
斬ったんだ!
どうせあのガキは
軍法会議にかけられて
斬首になる!!
隊長
信殿
オラァ
てめェら
女を放せ
フッ
ふざけんじゃ
ねェ
何であのガキが
無罪放免で
俺達が尋問を
受けなきゃ
ならねェんだ
無罪放免ではない
一夜投獄だ
先に千人将・乱銅が
斬りかかりやむなく
斬り伏せた飛信隊
信の罪は軽い
一方、降服した市民に
加えたそなたたちの
度を超えた蛮行を
軍法会議にかける
とのことだ
あのガキは
千人将を
斬ったんだぞ
裁可は下ったのだ
さっさと来い
まずは副長の
お前からだ
離せ
バカヤロォ
......
お前の
仕業か
俺はお前と違って
祖父や父の威光を
利用することに
何ら抵抗ないからね
離せコラァ
この位強引に
事を収めるのは
簡単簡単
結局千人行
死んでなかったし
......?
なぜ
あんな奴を
助けた
子供もいいところだ
三百将にもなって
感情の制御も
できんとは
斬首になろうと
自業自得だ
一人二人暴走する
千人将を斬ったところで
何も変わらぬ
本気で変えたいなら、
自分が軍の項上に
立つしかない
その通り
それが分かってるから
今の俺達は蛮行を
黙って見過ごす
それはきっと
信も十分
分かってるよ
でもね
分かった上で
なお
あの行動に
出た
あいつは
自分の信念に
真っすぐだよ
まるで放たれた
飛矢のように
真っすぐ
あぃつはあいつで
自分なりの大将軍への
道を持ってるんだ
信念があろうと
バカはバカだ
...
おまけに奴は
致命的なほどに
出発点が
低すぎる
意外と先々
手強い強敵に
なりそうだ
やっべーって
俺は好きになったな
飛信隊の信という
男が
......
――と言いつつ
実は少し
思ってたりして
ふざけるな
しゃ...
!!
あ
お姉ちゃん
ワーン
ありがとう
ございます
大丈夫か?
は...はい
...偉いな
妹をかばったのか
...あ
姉ですから
春いつまでも
泣くな
ワーシワーン
これからは
姉ちゃんに助けて
もらってばかりじゃ
ダメだ
お前もしっかりして
姉ちゃんと力を合わせて
生きてくんだ
ワーン
ワーン
妹の
名は?
ワーン
春です
お前達二人は...
姉妹なんだから
!?...
ふァい
歩けるか?
お前達が安全に
扱われてる区画まで
連れて行ってやる
は
はい
春
泣かないよ
トン
ん?
ん?
......
......?
何してる
反省中!
何でか奇跡的に
軽罰で済んだが
本当はお前を含め
仲間達に迷惑かける
ところだった
だから俺は今晩は寝ずに
反省することに
決めたんだ
......
出すか?
い...
いやいい
そうか
じゃあ
ヒマだから
ちょっとだけ
話し相手になれよ
...今
反省するって
クソヤロォを
斬ったことは
後悔してない
けどな
...クラスラスのスタッフストレスを
わー
待て待て
あと
何か食い物
もって来てくれ
腹へった
ふざけるな
乱銅を斬った騒ぎは
豪悟の裏での操作により
大事には至らなかったが、
飛信隊は今までと
違う形で、ささやかだが
軍の内と魏人の間に
名を広めたー
一方この初戦で
武名をあげたのは
玉鳳王賁と
楽華家恬である
二隊の活躍により
第一の城高狼は
わずか十一日で
陥落した
そしてこの翌日
二人の副将の
二軍もそれぞれ
城を落としたと
報告が入る
素軍としては
順調な滑り出しと
なったのである
この時はまだ
誰も気付いて
いなかった
この遠征の先で
思いもよらぬ。
大人物と対決する
ことになることを
しかし
クカー
魏国王都
大梁ー
秦の犬共が
我が国に侵攻し
高狼に続き
虚中・虚西まで
あっさりと陥落した
だが
魏王景湣壬
我が心胆が一切
震えることがないのは
そなたが我が国に
居るからだ
元越国三大天
廉頗大将軍!!
そなたが我が国に
亡命してより三年
今ほどありがたく
思うことはないぞ
...
第19話
んんっ...
の男、凍頗
信の初陣となった
蛇甘平原の戦い!
呉慶エエ
秦軍・原公と
魏軍・呉慶が
対決したあの戦いが
あった年
どりゃあ!!
熊公ォォ
その同じ年の数が月前にも
実は別の所で大きな戦いが
起こっていた
「史記」にも記されている
この戦いは
春秋戦国時代においても
極めて異質なもので
あった
それは
趙軍対
ウオオオ
キングダムの
オォォ
趙軍の
激突だったのである
おぶっ
いきっ
『三大天
見つけた
趙軍
ぎあっ
廉頗軍
第二陣を突破
して来ます
おのれェ
第三陣を
前へ出せ
行けェ
趙
軍が
楽乗
大将
廉顔が
米るぞ
止めよォォ
くっくそっ
どうなってんだ
相手は同じ
趙兵なのにっ
しっしかも
廉頗とは...
我が国の英雄
廉頗大将軍
ではないのか!!
ひいっ
なっ
きゃあ
一体どうして
こん...
廉頗将軍
止まりません
くそっ!!
楽乗様
このままではっ
うろたえるな
ごあっ
オオ
うきっ
二十年共に
戦ってきた
......
乘頗将軍
夏方隊
左翼にさしこみ
分断せよ
ハ!
龐頗将軍の戦い方は
全て頭に入っている
一体何を
考えておるのだ
同士討ちというこの異色の
戦いの発端はこの年
超王に即位した悼裏王にある
太子の頃より素行の
悪い悼襄王はしばしば
廉頗に諌められていた
王に即位するや
遠征中の廉頗に
大将剥奪を
言い渡したのである
歪んだ性格の持ち主の
この王は
これを心底恨みに
思っており
理不尽なこの更迭を
廉頗は当然拒否した
これに激昂した悼襄王は
何と五万の軍を興し
逆賊廉頗を討てと
楽乗に命じたのである
楽乗とは
あの「諸葛亮孔明」をして
一族である
天才と言わしめた「楽毅」の
楽乗は廉頗に次ぐ
趙国MVの大将軍であり、
その実力はひそかに
廉頗をしのぐのではと
噂されていた
理不尽は承知ですが
これは王命です
どうか将軍の軍を
私に預け一度
邯鄲にお戻り下さい
将軍!
さもなくは
この楽来
......
力づくで将軍を
邯鄲までお速れ
せねばなりません
うぬに
そんなことが
てきるのか?
......?
やりたく
ありませんが
必要とあらば
面白い
儂から
しかけてやる
準備せよ
こちらは五万に対し
繁陽一番に
軍を分散している
将軍の兵は八千
そちらに
抗う術は
ありません
なっ!?
将軍お待ちを
そんなことをしては
ご自身が
どうなるかっ...
理解に苦しむ...
なせこんな
バカなことを
ーーだが
もはやそれも遅い
何か
思う所でも
あったのか
一度斬り結べば
この楽乗手加減は
一切せぬぞ
廉頗将軍率いる
部隊が崩壊っ...
崩壊です!
よっし!
赤牙隊さらに
攻撃っ!!
廉頗隊...
か...壊滅
ウオオ
廉頗将軍を
討ち取ったぞ!!
きょ
っ........
オオオ
この楽乗軍こそ
趙国最...
!?
どうじゃ
楽乗
参ったか?
......
ま...
参りました
ワハハハ
そうじゃろ
そうじゃろ
.....
れっ廉頗将軍
こんなことを
して...
おー
帰るつもりはない
正気の沙汰
ではない
悼襄王はダメじゃ
前の王も
相当じゃったが
今度は
たまらぬ
もはや趙へは
帰れませぬぞ
バカの下で
働くことほど
バカなことは
ないぞ
えっ!?
れっ
康頗将軍
なっ
国を捨てる
気で...
失望
しましたぞ
......?
そんなに
軽いのですか
これまで将軍の
築き上げて
きたものは
そんなに
軽かったの
ですか!?
趙国への
思いは!
...
戦への思いの方が
はるかに重い!
戦で育まれ
戦で全土に
名を轟がせ
戦が廉顔の全てだ
強敵達と出会い
これと全身全霊を
捧げて戦った
それを
何が大将権
剥奪か
神聖なる戦場に
泥を投げ込むような
ことを言いよって
ハカ王が
それを許す
近臣もバカぞろい
朝廷はブタの
集会場か
.....
楽乗
うぬの戦
なかなか
よかったぞ
この儂が
ヒヤリとする場面が
何度かあった
まァそれでも
しかし
やはり奴らの
消えた戦場は
淋しいという
ことか...クク
秦のあ奴らに
比べれば、腹六分目と
言ったところだがのォ
少々長生き
しすぎたかのォ
ワハハハ
じゃあな楽乗
精進せィ
...!
どうやら
この方達とは
ワッハハハ
こうして廉頗は
生え抜きの将校達を
引き連れて魏に亡命した
繁陽を落とされた
ばかりの魏がすぐさま
廉頗を迎え入れたことは
戦国の世の面白い
ところである
初めから
役者が違った
ようだ...
あれから三年
廉頗は一度も
魏軍を率いようとは
しなかった
カ
魏の旗をかかげて
再び大将軍は
戦場に立つ意志を
示した
かつて趙国三大天として
王騎ら秦国六将達と
互角に渡り合ってきた猛将
廉頗の目が今捕えているのは
オオ
頼みましたぞ
廉頗大将軍/
廉頗
大将軍
無論、魏に侵攻中の
秦蒙驚軍である
殿
フッ
さすがじゃ
ヌハハ
その割に随分
うれしそうだのォ
それはそうですよ
殿の勇姿が
再び見れると
なると
おー
うぬ達
フフッ
廉頗四天王の
その響きも
懐かしいわィ
ひどいなー
四天王の僕らに
相談一つない
なんてー
もう
嗅ぎつけたか
胸踊って体が
宙に浮きそう
ですよ
......
三年ぶりじゃが
うぬら
腕はさびて
おるまいな
輪虎
ハイハイ
ハ
いつもの通りだ
先に出て
敵の目ぼしい
将校の首を
狩って回れ
三千ほど
魏王から引き出して
やるから連れて行け
あー
大丈夫です
大丈夫
その任なら僕の
"三百人隊"くらいで
十分です
行って来ます
コッ
コラァ
貴様らァ
勝手に井関車に
登るなア!!
ルアアア
るせェ
クソじじィ
このっ
195話。近利関の
降りろバカ共
それは儂らの
ものだろうがァ
井閑車はっ
ぐぬっ
みんなの
もんだァ!!
ふざけ...
ぐわぁっ
っしゃあ
城壁に
登ったぞォ!!
ウオオ
行けェ
玉鳳にばかり
手柄をあげさせんなァ
オオ!!
開戦より一月ー
秦軍豪驚本軍は
三つ目の城「近利関」に
さしかかっていた
オオオス
信殿敵の数が
予想より
はるかに多い!
さすがに三度目だ
奴らも準備して
やかったんだ
クラァ
我らと玉鳳でも
これは厳しい!!
......?
下にいる
てめェらァ
ほォっとしてねェで
てめェらもその車で
さっさと登って来い!!
城壁の上は手柄の山だぞォ!!
城壁の上は
手柄の山だぞォ!!
......?
...
なァ!?
やっやめろ
登るな
その井関車には
人数制限が
あるんだぞ
そんな大勢
ではっ
やめろォォ
ギシ
壊れるぅ
ここ
ギギ
バキ
へ
これは楽子ン
ああっ!?
蒙恬
貴様までっ
気をつけろ
来るぞォ!!!
重装歩兵隊/
進めェ
秦の犬共を
押しつぶせェ
隊列を組め
っしゃあ
出番だぞ
てめェら
飛信隊軽刀
怪力三人衆!!!
小弧の陣...
っけェ
おぶぁ
ほごぁ
何っ
よし
中に入り込め
ぐふっ
がはっ
へー
さすがに場数を
踏んでるだけあって、
そこらの歩兵隊より
格段に強い
加えて、そこに
隊長・副長の
桁外れの剣力
ルレゃあ
飛信隊
アラはあるが
破壊力は相当なものだ
ほぶっ
あの王騎将軍から
特殊部隊を
任命されたのは
伊達ではないってことか
戦ってるの
初めて見た
......?
...にしても
副長やばいね
何だ
飛信隊が
階段と逆の方向へ
進んでいくぞ
ルオオオ
!!
ぬっ!?
あ奴ら
縄を持ってる!?
........
まっまさか
奴ら
僕らの作戦を
マネする気か!?
ゴラァ
貴様らそんな
ことまでして
誇りはないのかァ
るせェ
ちんけな誇りなんて
持ち合わせてねェのが
俺らの誇りだ!
ふざけるな
そんな誇りが
あるかっ
ルオオ
行くぞ竜川
しっかり持ってろォ!!
あっ
ちょっと待て
信
その作戦はもう
相手にバレてる
城門前は
ギッシリ敵兵が
待ち構えてるぞ
ルオオッ
いやその前に
そもそも
あっ
信殿場所が
ズレてる!!
ルオオオ
えっ
...
そこは
城門の上じゃ
ないイ!!
ボッ
うっ!?
ジャシャジャ
熱っ
あっ
キングダムの
えっ
信殿ォォォ!!
ピォン
.....
あっ
動いた
本当だ
動いた
生きてる!
信殿は
生きてるぞォ
しょ
ウオオオ
フフッ全く
これでバカじゃなければ
本当に玉鳳・楽華の
強敵になるだろうに...
あいででで...
まーでも
これが飛信隊の
色と言えば色が...
ウオオー人
敵が落ちて
来たぞォ
殺せェェ
ーっ
いっいかん
信殿が
袋のネズミにっ
行くぞ
みんなァ
いっ行くって
どうやって...
ぐっ...
ひっひとまず
逃げて下さい
信殿ォ
!?
あっ
あれは
南軍だ
南の城壁を
抜いたんだ
なっ何ィ
いつの間に
...
派手な井関軍に
敵は兵を割いていた
他が手薄に
なっていたのは
当然だ
あれは
乳備千人将の部隊
つまり
本軍の主力級の
実力者の登場とは
言うわけだ
ーしかも
......
え
っしゃあ
ヤロォ共
よく聞け
一つ目の城では
楽華と玉鳳に
二つ目では玉鳳に手柄を
全部もっていかれた
この三つ目でも
城主の首はどっかの
千人隊に持ってかれ
ちまった
が
祝杯だ!!
今回の俺達の武功は
ようやく玉鳳・楽華を
上回った!
オオォオ
大将首こそ逃がしたが
それはひとまず置いといて
最近辛気臭エことが
多かった分
今夜は朝まで
バカ騒ぎすっぞォ!!
ギャハハハ
飛信隊の祝杯の
理由はこうである
こっちにも
酒くれェ
こっちも
あの後、城内へ突入した
飛信隊は偶然名のある
魏将の部隊と遭遇し
これを撃破
結果的に玉鳳隊・楽華隊
よりも大きな功を
たてたのである
運によるところもあったが、
飛信隊はこの久々の
武功を、素直に喜んだ
ギャハハハ
しっかし隊長の
落ちっぷりは
見事だったな
ワハハあれで
ケガしてねェってのが
さすが信だ
ケククク
それより井崗車!
最後、車輪ぶっ壊れてたぞ
壊れた!?
ああ玉風の
クソじじィ
涙目だったぞ
ーい
ハハハ!
コラァ
中鉄
肉食いすぎだ
「それは皆が
もらったんだぞ。ワハハハ!!
...
ん?
誰だあれ
誰だあれ
おお彼らが
飛信隊か
乳備様
お急ぎを
軍議が
乳備?
乳備って
今日大将首
あげたっていう
千人将じゃ?
...
信っ
......?
先に行け
君が信か
すぐ行く
フッ
隊長
君は
下僕の出
らしいな
それを耳にしてから
ずっと君に
伝えたいことが
あった
思ってた通りの
風貌だ
ンだよ
言ってみろ
......
フッ
この乳備も
下僕の出身だ
!?
えっ!?
君と同じく
戦災孤児でな
幼少よりいろんな
良家の下僕を
転々として
ここが君と違うんだが
途中で子のない乳家が
俺を養子にしてくれた
それで今は
土族の仲間入りだ
君の境遇を耳にして
昔の自分を思い出してな
それ以来ずっと君を
応援していた
しかし何の後ろだてもなく
しかもその若さでよく
三百将になったな
本当に頑張っている
......
高狼城であの乱銅を
斬ったことにも感心した
あのおかげで
この城では
あんな蹂躙行為は
ほとんど無かった
みたいだぞ
!!
気付いたか?
そうかそうなんですか
軍議があるので
ここで失礼する
何か力になって
やろうと
勝手に思っていたが
フフ
いらぬ世話だった
ようだ
貴士族なんかに
負けるなよ信
この隊は
間違っていない
このまま進め
ドン
......?
蒙恬が
言ってたぜ
知・武・勇
全てそろった
乳備千人将は
人望も厚く
楽軍の中でも
極めて逸材
若い将校達の中じゃ
今一番将軍に近い
武将だって
あっ
ちょっと
千人将の身でもう
大将軍の側近って...
しかもまだ相当
若かったぞ
:下僕出身には
全然見えなかったな
ええ何か
そこらの貴族より
様になってますよ
この戦いじゃすでに
蒙繁大将軍の側近の
一人になってるらしいぜ
......!?
だけど
全く嫌味のない人
だったな
乳備千人将
お待ちを
ああ
ん?
「カラ
......
えーっと
次は誰だっけ
キングダム
競軍,廉頗四天王
輪虎
そして家族に来る歳の僕は東京都に2時間前まで、大切な友達と遊んでいっぱい、こっちを一瞬何にあった。
そしてそんなと思いますが、20時間ほどで取った人達と昼ご似をしなければいいんだよ
スポーツはしっかり人と違ったことはないように。こっちも怪例になっていました。
いっしょに。こっちも自分になって言う作品に。お客さんと2人くらいしかもしれませんが、
もう作品じゃ。結果なんとなんでもう少し切った声数はずが保湿していないようなことですよ
もし、メンバーへ行かないかもしれません。しかし、昔から飲んでるんですからね。
いー
作者あとかき
こんにちは、原、です
この度はオパをご購読本当に
ありがとうここでいます!!
これまでのことができるとは思っていたのですが、その時点ではないのであれば、あなたが自分の人になってしまうこともありませんでしょうかなかったのかないです。
GW明けにこのあとかさ書いています。
言ってきました。唐津へ。総勢ル人!
こうなると、ごはんをちゃんとみんなで
期間中すると天気が良くてよかった...。
「今年はサイフはちゅんと持って帰たし
今では20人越え。見回してさすがに
時間がたったんだなっと少ししんみりご
菜の間のいい休息かとかまた。
一飛信隊カ比ベ大会のつづきー
おまけマンガ
フン!
飛信隊・最強までの
戦いはこうである
決勝
優勝
田有対石
うるせぇ
竜有の仇は
俺がとるせ
フタヤロッ
勝者田有
ドィン
ンホホオオ!!
準決勝
竜川対去亥
ギャアフ
ハァ
オオ
竜川のもうか
けろわった...?
勝者竜川
準決勝
田有対中鉄
中鉄お前とは
前からどっちが上か
はっきりさせてェと
思ってたぜ
レディゴォ!!
フォオオオ
接戦の末
田有勝利
ウオオオォオオ
ついに決勝
田有対竜川
オレを甘く
見てんじゃ
ねェぞ竜川
なったーか
オレ様三人分た
あっ
...田有さん
思い違い
してるよ
オイラは趙戦から後
ずっと筋トレを
やってきた
そしてその上
今のあんたは
疲れてる
よってオイラの力は
今のアンタの
十人分だァ!!!
やったァ
やっぱり
飛信隊の
腕力王は
竜川だァ
ちなみだよ
すげエ
お!
優勝
竜川!!
オレと
やろうぜ
竜川
やろうぜ
.....
本当に
キャラ
変わってきた
ケガしても
しりませんよ
オオォ
カカカ
何だか比べか
面白そーだな
隊長!
ロスタッフ松原一田近一関
コヘンノー四次四処コヘルプ石井「□編集
集金上
原泰久
やめとけよ
信
あとちょっと
っづく
カバーデザイン
岩崎修(POOKET
YJC
DIGITAL
5月15日木、2018年6月20日までの開催で
18巻
キングダム
原泰久
◎原泰久2010.20L2
初版発行
デジタル版発行-2012年
2010年
発行所・集英社
httpy/Nwwwstilesshacco.
この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。
本作品の内容あるいいはデータを、全部・一部にかかわらず
無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載
無用で複数、以上、公衆送信を含む)することは、法律で禁じない日々はします。フターネット上への掲載られています。また、個人
的な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなど
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