★この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。 九十九四十三ニ十五ハナ 百三十五百五十三百七十一百八十九 ★この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには、いっきい関係ありません。 というわけでは前者までのあらすじ 「野球とへこの人の活躍で素軍の勝利に大いに貢献。そのお客様からのおその内容器からい一気に目がつくと大規模される。 いっそうの領土拡張を目指す秦国。だが、大軍勢が遠征中の隙を衝かれ、超車の侵攻をゆるしてしまう。王宮は国内に残る兵を集め、大将軍・王騎を総大将とする軍を興して、対抗。信たち飛信隊も参戦しかつてない激戦の末、超軍を退けることに成功するしかし、趙軍総大将との一騎打ちで致命傷を負った王騎は、命を落としてしまう...。 趙軍討伐から一年後・・丞相として権力を握っていた呂氏の策略により、素趙戦で驚く として戦場で清実に武功を重ねていく。更に、敵将を討とうと本陣に駆けつけるが、そこには王騎将軍の一族である王賁率いる玉鳳隊の姿が既にあった。奪い合うように手柄を上げ続ける飛信隊と玉鳳隊、豪武将軍の長男・蒙恬率いる、楽華隊らが、次代の大将軍を目指し躍動していた。 異的な力を見せた超国三大天・李牧が咸陽を訪れ、秦と趙の間で同盟を結ぶことに。それにより趙へのわ警戒が無用となった秦は、魏の攻略戦へと乗り出す。 先の戦の功績により三百人に増強された飛信隊は、どの軍にも直属しない特殊部隊 一方、戦は戦場だけではなく朝廷内でも行われていた。秦趙同盟により、更に支持を得て権力を強める呂氏陣営。扇政は、唯一それに対抗しうる後宮勢力を束ねる太后の元へ向かった!! 刊菊南開南南岡南南南爾瞞喇繭喇廟爾廓陳凧 戦災孤児から武功を重ねて出世中。天下の大将軍を目指す少年。どの軍にも直属ない、素軍特殊部隊・飛信隊の隊長隊・飛信隊の隊長を務める。趙戦の功績により、隊は三百人に塙独さんだ。趙戦で命を落とした愛た生王騎将軍から、信の戦友「伝説の暗殺人に増強された。ご主婦将軍から、愛用の矛を託され 僕は小学生としては、幽幽峻幽幽豊場人物紹介しましょうとして、 集団・蚩尤の未裔。飛飛信隊の副将を務める。 山の民で信の元同居人軍師を目指し、呂氏陣営の軍学校に入る。 信の親友。扇政の影武者となり、命を落とす。 病政に忠誠を尽くす大臣かつては武官 千人将。昌文君の副官も務める 素国の若き王。異母弟との争いで政権を得るが、実権を丞相・呂不韋に握られている。それを取り戻し中華の統一を目指す そこでここで、こんなことにここにここで一体極症状に 信の初陣である対親戦で総大将を務めた将軍 素国を代表する老将...を率い、韓へ侵攻していた 商問商商商南商南南南開商南南南商南南岡南南開南南 怪鳥の異名を持つ六大将軍の人。趙国討伐戦の総大将を務め、命を落とす。 いや、ごめん。本軍、しんくん いろいろとしちゃいました。ちょーちょっとというわけじゃないか 特殊三百人隊・楽華隊の隊長を務める豪驚将軍の身内 国討伐戦で副将を務めた。 豪毅「もう昌平君の弟子の見習呂不菜の『四柱の一人呂不韋の『四柱の一人い軍師。蒙武の息子。で軍事を司る猛将。趙で天才軍師。 特殊三百人隊・玉鳳隊の隊長を務める王騎の一族の絵本家 権力をほしいままにする奏国の丞相。藤政の>政敵。かつては韓・趙で商人をしていた オープンフォースプランスです。あああっあっ、超東ちょうどんあ 里不章の四柱の一人目の第の「四柱の一人で、文官を務める。...外交を務める 扇政の母。かつて、扇政と共に趙で人質となっていた。 李牧の従者を務める素国との>戦の際、捕虜となった河了貂を助けた 籠援と並び、趙国が誇る三大天の一人軍略家であり、幸相を務める 刊爾滴閘腐廓剛爾爾爾隋爾南商南南甯南南南岡岡南南府 王騎と因縁があり趙国が誇る三大天の一人。素国との戦で総大将を務める 大王様は九歳まで敵国・趙の王都・邯鄲にて母である太后様とお二人で生活されていた 大王様は当時趙にとっては長平の仇敵である素国の王子 常に侮辱と虐待の目々だったことは知っての通りだ だが苦渋の日々を送ったのは太后様も同じ いや...敵国の王子を産んだ女として風当たりは大王様以上に厳しかったと聞く 夫である荘襄王はすでに秦へ脱出されており、孤立無援となった太后様は周りの者全てを憎悪した 実の母親が自分の子の命を...そんな... しかも敵地の中に二人きりで..せめてもの安らぎを見出すべき相手なのに それではあまりに大王様が... しかしそんな厳しい幼少期を送っておいて 大王はよく立ち直られたな ...大王様を命がけで間より救い出した女がいた 彼女がいなければ未だ大王様は廃人同様であったかもしれぬ しかし今の大王様でも太后様との関係には大きく影を落とされたままだ 正直この会談がどこへ向かうのか見当もつかぬ そんなお二人が直接顔を合わせる いや、やっぱり「キャリア」 それともこの母が怖いとでも? 久しぶりに会ったのだもっと近くに来ぬか さすがに私の息子だねェ ちょっと見ない間に随分といい男になったじゃないか 以前とお変わりなく... しかしお前からこの私に会いに来ることがあるなんてねェ あんたの思い描いた通りになったねェ ――で?何の用だい政? 玉型の複製をお渡し下さい お戯れにしては度がすぎております このことが明るみに出れば母上は国家反逆罪となる騒ぎとなります しかし私達二人の間で国家反逆罪なんて言葉が出るなんておかしいと思わないかい 趙であんな生活をしていたあの私達が お前と私が邯鄲にいたころ 周囲の私達親子への攻撃は想像を絶するものだった さらに私達には金の工面のあてもなく 二人ともその身を汚しながら食いつないでいった 文字通り身を汚しながらねェ 地べたを這いずるとは正にあのことだよ だがそんな二人が今はどうだい お前は大国奏の大王で私は太后 形式上この素国では私達の上に立つ人間は一人もいないという最上の位置にある どっかの学者が運命は天が定めしものとか言ってたけど 何という運命のいたずらだろうねェ 天に小便ぶちまけてやりたい気分だよ お前も同じ気持ちなんだろォ政? 我々親子が互いに会おうとしないのはあの地獄の日々を思い出したくないからさ 玉璽の複製を母上、お返し下さい あの複製のことか... あんな玩具どうでもいいよ 欲しけりゃ帰りに宦官共から受け取りな どういうことなのですか母上 なぜ急にこんなことを... ただ久しぶりにお前の顔が見たくなっただけだよ てっきり何か私にお願い事をしに来たのかと思っていたけど とても聞き入れて頂けそうにないので止めておきます それとも何かいダメな母親には頭は下げられないのかい? 趙から楽へ移って共に八年 おやおやまだ何も聞いていないのに随分だね 少しは何かが変わっているかもしれないよ ...自身の腑甲斐無さから王という身でありながら実権は目不韋永相のもとにあります どうか後宮勢力の力を私にお貸し下さい 今まさに「その勢力と争っていますが苦戦が続いております 追って返事を送る故楽しみにしておれ 太后の言葉通り政の別邸の一つに返事を届ける使者が来た 氾家介家了家の三大宮家の当主達が訪れたことがその何よりの証であった いや...恐らく何か裏がある... 木簡を片付けるの忘れてたー暗いー怖いー こんな所に忍び込んだのバレたら大変だー これより先は後戻りはできませぬぞ 後宮まで乗り込んで来て踵を返すつもりはありませぬ ...それよりも太后様の方こそお覚悟はおありなのでしょうな? 太后様の後宮勢力がこの呂不韋の傘下に入るということは 実の子であられる大王様と明白に敵対するということになりますぞ え!?今...後宮勢力が: 丞相傘下に入るって言った!? 後宮の勢力って...実は大きな力を持ってるって前に陽ちゃんが言ってた... 実は先日、後宮であの子と会ってねェ それが丞相様側に?...どうして大王様の側ではないの!? ...政のことに関しては何も心配することはないよ ちょっと試してみたのさ 私の中に少しは母性ってのが目覚めてやしないかってねェ しかし案の定何もなかった あの子の言葉にも存在にも 知ったことじゃないねェ それでもあなたは母親ですか!? やはり此度の騒動の全てはこの私を後宮へ招きよせるためのものでしたか ...ある宦官がねこうでもしなければ丞相の重い腰は動かないと言ったんだよ がわいそうなのは大王様の一派か... 本気で後宮勢力を味方につけたと思っている この際いっそのことあいつらを根絶やしにしたらどうだい かつて十七年前の恋人二人が異国の地薬を乗っとるーっていう笑える話になるよ たしかに笑える話ですな ど...どういう事?! お二人が...かつての恋人同士...!? 何!?何がどうなってる!? 何だかとても怖いことが起こってしまう気がする... 私には分からない。けど... 大王様にお教えしないと.. だ...大王様に... い...いえそれが... お教え...しないと... だ...誰もいませんが少し調べてみます ...申し訳ないねェ丞相 せっかくの雰囲気をこわしてしまった だけどここから先は誰も入って来ないから安心だよ 特定の官官以外誰も知らない秘密の間ー 〝快楽の小部屋〟だからねェ さァて丞相ここからが本番 後宮勢力を丞相の傘下に加えるのはー 私をたっぷりと満足させることが条件なんだからねェ 十七年でこうも変わるか!! 〝邯鄲の宝石〟!彼女を知る責人達はその娘を手に入れようと別をなしてやつきになった 清純と貴品に満ちた美貌を持つ絶世の美女は“美姫”という愛称で皆に愛された もはや面影すら..残っておらぬ... 全て僕の仕打ちのせいか.. その愛称で呼ぶんじゃないよ!! 私は至福のまっただ中にいたよ 多くの男達にチヤホヤされ みつがれる大金と一流舞姫という栄養 呂不華という生涯を添い遂げる約束をした最愛の男がいたからだ 私は自分の未来が幸福に満ちたものであることを微塵も疑わなかった だがある日お前は私を一人の異国の王族と引きあわせた そして許嫁だったはずの私にこう言ったのだ 今日からお前が愛すのはこのお方だ あの当時お前が子楚に全財産をかけてとり入っていたことは知っていた お前は子楚を王位につかせた暁には丞相の席をもらうことを約束させていた お前は私を己の出世のための道具にしたんだ これほど恨めしい男はいない これほど呪った男はいない 過去の恨み決して忘れぬぞ これほど欲情をかり立てられる男はいない だが今度こそお前を放さぬ 今一度二人一つとなりて この奏国の頂上で今度こそ二人夫婦となろうぞ!! 深入りは危ないのォ... このことはお前以外誰も知らぬ 言うまでもないが他言無用そ やれやれ後宮勢力の吸収のためとはいえ... 男子禁制の後宮にて丞相と太后の密通とは... フッ...我ながら少々羽目を外しすぎたかのォ 向は後宮つきの医者達の治療により出血多量はまぬがれたが 高熱が下がらず、二日目の昼も生死の境をさまよっていた ふさいだ傷口は恐ろしい色に変色している そんなところに頼めるはずもない... 私達にできる手は尽くしたが 太后様や三女様速お抱えの医者なら何かできるかも失わないか まだ一つだけすがる所か... ...ではなく陽と申します こっ国家の大事である〝伽〟を狂わしたるは どんな処罰も受けますのでどうか.. いかなる咎よりも重きことは... どうか向ちゃんを助けて下さい このままでは向ちゃん... 向ちゃん何かの事件に巻き込まれてお腹を刺されたんです もうずっと意識もなくて... 無茶なお願いをしているのは分かっていますが.. 向が時々お前のことを話していた 聞いていた通り型破りの行動力だな 京令とその医師団を今すぐ叩き起こせ 全く陽の奴一体何を... 陽!お前一体どこに... 中国医術の原形はすでに紀元前の戦国時代より始まっていたといわれる 現東洋医学でも主となっている〝針〟がすでに存在していた 薬草等に関してはさらに古きより存在する何しろ〝夏〟より前の〝神農〟がもたらしたといわれるほどだ 政のつれ従えてきた医術師の面々はそれぞれの専門家であった それらの当時最高の医術の力により 向は死の淵より生還したのである 一命をとりとめましたが娘は未だ生死の境の際どいところに立っております 今はとにかく目も口も開かず眠ることが第一なのですが 眠る薬湯を与えても意志がそれを拒絶しております 大王様にどうしてもお伝えせねばならぬことがあると 菜湯もはね返すほどの強い意志です どうか少しだけ聞いてあげて下さい 体にさわる故手短に話せ 向よくがんばったな... 大変おつらい事をお伝えしなくてはなりません 太后様と丞相は裏でつながっております 後宮の...勢力が大王様にお味方するというのは... あのお二人は大王様のお生まれになる以前の許嫁という間柄... 太后様と丞相はひょっとすると... 姦通されたやもしれません しかしお伝えせねばならない一大事と思い... 俺はお前のおかげで命拾いしたやもしれぬ お役に立てたなら... よりによって呂不韋が相手とはどういうおつもりか... 此度の奇行は全て呂不掌を誘い出すためのもの!! ...いや...今さら そして俺と会ったのはおそらく母としての情の無さの再確認 あなたは最初から、そうだった俺が生まれた時からすっと変わっていない... あなたは今も闇の中だ... 俺は邯鄲を出た時に変わった 迷いなく信を置ける戦友がいる 今さらあなたの行う事柄に お前は今大きく足を踏み外したぞ 重臣だけを集めた理由は他でもない 日本章が大きな過ちを犯しつけいる隙が生じた 予定より早いが攻勢に転じて奴の牙城に楔を打ち込むぞ この数日至る所で丞相様と太后様が不義をなされたという噂話が広まっております 許すましき悪しさ流言です よりにもよって太后様と不義など丞相を国賊呼ばわりしたも同然捨ておくわけにはいきません その通りだ!流行者はただではすまさめ 丞相様におかれましては よもや何か心当たりがあるようなことはございますまいな まァよいそれよりさっさとその下品な流言を鎮めて参れ 内容が内容なだけに陣営内にも少なからず動揺が生じています皆を安心させる必要がありました これほど現実味のない流言は広まるのも早い反面鎮めるのも容易です 出所の目ぼしもすでについております 光近殿が主となって上手く話を広めているようです フッさすがに颯氏の完側近速にはお手のものだな ひ...皮肉ですか... 流言の件...本当によかったのですか大王様 たしかにこの流言で呂不葦陣営は大きく揺れていますが、 同時に母上であられる太后様の名誉にも傷がつきました ...いやその前に太后様が日不韋とつながった以上大王様の敵に回られたということー ...無理をされているのではありませんか 無理をしてないと言えば嘘だ あんな母でも一応血を分けた親だからな 俺達は戦争をやっているんだ 戦友の血が多く流れる覚悟 いかなる手段も行使する覚悟 たとえそれが己の身を切る手段であっても躊躇はしない 〝戦るからには絶対に勝たねばならん! 戦争はそういうものだと最初に教えてくれたのはお前だぞ。昌文君 俺達はすでに多くの者を失った 俺ではない今さらひるむ 陽動の次の手の準備を進めよ ...しかしまだそう急ぐことはありますまい 向こうはこの流言すぐに消えると思っているでしょうが あれのおかげでさらにもう一荒れいたします故 氾氏に介氏に了氏ほっ本物の三大宮家だと!? こ...これは一体李斯殿 政陣堂から忽然と姿を消した三大宮家が突然、呂不韋陣営に現れた 実子の敵である呂不草陣営に太局の勢力が味方するなど誰の目から見ても不自然なことであり このみんで行かまひ... 「もしやあの流言は真実では!?」と呂不韋陣営は大いに揺らいだ いっちゃんを重ねるのはお姉ちゃ 知っての通り後宮勢力は我らを裏切り、日不韋の側についた これにより我らとの単純な力の数はもはや太刀打ちできぬ程に開いてしまった だがそのために呂不韋は大きな過ちを犯した 丞相という国の第一臣の地位にありながらあろうことか楽国大后と不義を成したのである これは過去例のない劣悪な非道であり、国賊の行いである 絶対に許すわけにはいかぬ!! 証人が宮女一人故奴の断罪は現実的に不可能! だが目不韋陣営は今大いに揺らいでおり奴の牙城には未だかつてない大きな楔が打ち込まれた 我らに残された勝機は間違いなく今しかない 攻勢に転ずれば当然奴らも牙をむいてくるだろうが決してひるむな 一気に敵陣営を打ち砕くぞ!! 孫先組は笠海殿につき離間の計を実践しろ 屯組は中立者達を説いて回れ 章組は兵を興し守備だ向こうか強行手段に出ることも考えられる ...思いの他早く奴と正面から向き合うことになった... この攻勢で一気に呂不韋をたたき落とす!! 立美様・田長様高新様・大連様が大王陣営と接触しているとのことです 中立だった今氏松氏・相氏はすでに大王傘下に加わったとの報告もあります はっは大王側も頑張っておるようじゃのォ むしろこっちの方だ... しかし取り込めているのは中級の実力者ばかり さしせまって僕が憂慮せねばならぬのは 返事を書く故しばし待て この時、呂不葦の元には太后より度重なる密会の誘いが届いていた その度に呂不韋は今の事情を伝え事がおさまるまで待てと送り返した 客人がいらしてございます 男の都合など太后には通じなかった そこに儂はたくわえた全財産を投資した 賭けに危機的代償はつきものだ あの時、超に人質となっていた子楚が主位につくなど秦の人間でさえ想像もしていなかった 秦に赴いては王族関係者に莫大な賄賂をばらまいた 凡火の目に勝ち目薄く負ければ全てを失する大博変であればこそ得るものは大きいのだ 周りが笑う中、僕は子楚に豪壮な屋敷と服と食事を用意し自分の女でさえあてがった あの賭けに出たから今の儂がある あれに比べれば気楽なものよ 後がなくなった大王側は死にもの狂いで攻めて来るだろうが しがない一介の商人だった儂が一国の主に... いよいよこの国は我がものとなる! いついかなる時も賭けに勝つのはこの儂だからな 太后と呂不韋の間に不義があったと多くの史書が記している その詳細は様々であるがともかくこの二人の密通は政と国不章の勢力争いに大きく影響を及ぼすこととなるのである そして一方月の変わった前線地帯では- 対魏大攻略戦の準備が整っていた 始皇五年魏の山陽地方一帯を攻略すべく秦は二十万強の大軍を興した 秦はこの地を平定し東郡を置くつもりである この大攻略戦の総大将を任されたのは 秦の〝白老〟こと豪驚大将軍である あまり気負うとケガをするぞ ああっ!?原公将軍じゃなかったのかよ 豪驚はいつもの戦法通り二人の副将と軍を三つに分け二軍が足並をそろえながら、侵攻してゆく形をとった 力カカカさすがガキの頃からか名を聞いてた蒙絡大将軍! この飛信隊の実力がちゃんと分かってるぜ!! 飛信隊は豪驚率いる本軍の前方に組み込まれた 手を抜かずにコツコツと功を重ねた甲斐があったな きっ騎馬が通るぞ!道を開けろォ!!! ワッハハハ本軍にあること位で浮かれているとは つくづくめでたい奴らですなァ王黄様 まァ百姓達にはこれでも十分自慢話になるのでしょうな またこのクソじじィは... 一つ忠告しておいてやる これから始まる戦いは今まで小競り合いをやってきた前線はもとより昨年の趙戦より規模の大きい正真正銘の大戦だ その中で蟻があまり背伸びすると全員死ぬぞ じゃあ俺も一つ忠告しといてやるぜ王賁 この飛信隊がこの選征でおじではェ武功をあげてやる そしたら俺らがお前らより上昔になって城のようにコキ使ってやるから今のうちから覚悟しておけ 天下の大将軍になるのは バカは放って行きましょう ようやく少しだけ頭の中の整理がついた ひとまず..この遠征をもって一つの区切りとする 最初の城”高狼”に近付くにつれ、豪驚は軍編制を始めた 攻城戦になると見込まれる今回は城の四方を攻める四軍に分けそれに伴う四つの予備軍を編制した 予備軍とは戦況に合わせて援軍に回ったり戦の決め手となる働きを求められる隊である 王賁の玉鳳隊は、さらに前方最前列の座を奪った これは玉鳳隊が予備軍の中で第一の期待をかけられている表れである 飛信隊は願い通りその予備軍の前方の座を家止めたか アハハここはまた一段と熱気が上がってるねェ やっぱり奴らの方が前か ぐっ向こうは騎馬だ出撃の場所まで後ろじゃ奴らに追いつけねェ もっと気楽に行こーよ先は長いんだし ...何だこいつは!? 悪い悪い自己紹介もなしに高い所から 楽華隊って言うんだけど知ってるかな たしか渕副長...楽華隊って... 我々のいた所より南の前線で武功をあげ尽くした三百人隊があったと聞くそれがたしか楽華隊 噂では楽華隊の将は千人将とも耳にしたか、まさかこの若者が...!? ...年はん信殿と変わらぬほど若いが... そんな所で何をしておられますかー いやほら彼らがあの飛信隊だよ 同じ三百人隊で同じ予備隊でしかも同じ列に配置されたわけだし 将としてやはり交流をだな い...いえ我らの配置は予備隊の最後尾...全然同列ではありません... ぷははは何だこの三百将は! 噂と全然違うぞワハハハ!! だから楽華隊の蒙恬だってば あーそうだな君に対してはもっと分かりやすい自己紹介があるかな 「天下の大将軍」を目指す者さ ハハ...何だアイツ信みてェなこと言って あれが本当に楽華隊の隊長? じィは誤解をしておりました 変恬...一応覚えとくか 豪恬様が天下の大将軍を目指しておられるとは いや今の冗談話合わせたら面白いかなって 偶然か上の者の考えかー飛ぶ鳥を落とす勢いの三つの三百人隊が東軍の予備軍という一つの同じ軍に同居した じィはうれしゅうございます 三者ともに若き将なれど実績は十分 しかし当人達は無論そんなことに興味はない そして、そんな三隊を含んだ家教本軍八刀は 個性強きこの二隊は早くも東軍の中で注目の的となっていた 今彼らが欲するものは大きな武功のみ ついに最初の城〝高狼〟に到着しっこれを包囲した 東の壁がもう一息だが兵が足りぬ予備軍は出撃し応援に回れ!! っしゃあやっと出番だ!行くぞ飛信隊!! こ...これが実戦で見る城壁 いざ真下まで来てみっと...すげェ迫力だぞ 将軍そろそろ宜しいかと まんまとはまりよって案の馬鹿共は 本軍総勢八万で包囲攻撃を続ける素軍だったが 壁の向こうに弓兵の大軍が隠れているぞ 城壁の強固さと巧みな防御術の前に苦戦を強いられていた 気弱な人物である高狼城主と違いその四万の城壁を守る四人の将軍はいずれも守城戦に長けた名将たったのだ 大きな被害が出た模様です 南軍も同様孫副将が矢傷を負われたそうです 西軍も前衛がことごとく崩壊しています あとで傷ついた部隊の見舞いに回ることを忘れないようにとな フォップォッフォでは四軍長に伝令を くそっ何なんだよあの壁は!こんなんじゃ戦いにならねェぞ 不用意に近づくとまた矢の餌食だ俺らは真下まで行ってたから逆に助かったが.. あああの矢の雨はやべェ 信殿死者は出ませんでしたが二十人近くが戦闘不能です ...でもあれで城の規模的には中の下なんだよね 隊長上から何か作戦のようなものは伝わって来ていないのか? 敵の絶好の的となっているあのハシゴだけではとても城を攻略できるとは思えぬ くそっあん時俺城壁に圧倒されて動けなくなっちまった まさかあの蒙箱将軍に限ってうつ対策がねェなんてことはないだろうが 早目に何か手をうたねェとこのままじゃするすると... 〝白老〟将軍はそんな気の利いた策とかは持ち合わせていないよ 城取り名人白老の戦いは常に奇策無しの常套戦法のみ 気長に包囲し攻め続け敵の士気が下がりできた綻びを突く! 気長にだと!?そんなだるいことやってられっかよ それに戦が長引けばそれだけこっちにも犠牲が出るし食い物もなくなっちまう 常套手段以外の何かをやるのが特殊部隊の役目じゃねエのかよ たしかにそれも一理あるね だけど現実的に城壁は三百人隊程度でどうこうできる代物ではない 結局これは長期戦にならざるをえないんだよ 城門が開くまで俺達予備軍の仕事はないよ 豪恬の言葉通り十日たっても戦況は動きを見せなかった これに対し豪驚は慌てる様子はなく「一か月は攻め続ける作戦である」と全軍に伝えたが 素軍の兵には明らかに焦りが見えており士気も下がっていた 一方魏軍は連日、素軍を返り討ちにしていることで士気は上がるばかり ようやくあれが到着しましたぞ 王責が初めて前に出たぞ!! バカかあいつ!!騎馬で城壁に近づいてもどうにもならねェぞ 木!?あいつら一体何をやる気だ いっいやでも火じゃ城壁は燃えねェぞ この火と煙は決してこちらにだけ不利に働くものではない 王賁めこの煙を利用して壁を登る気だな あの炎と煙の中で梯子を登るのは不可能じゃ 無理に行っても焼け死ぬか窒息死するだけじゃ だだけど王賁はそのために... な...何だこの重たい音は... 何なんだよその車の化物は... そっ、そんなもんまで持ち出すのかよ、お前らは・ 井闕車...ですか?あれは ハハさすが王氏宗家また珍しいものを うろたえるな!!敵はせいぜい百や二百だ しっかしょく持って来たなやりすぎでしょハハ 包囲して追い込めば何の問題もない 一人残らず地べたに叩き落としてやれィ!! 王賁の槍術の前には十人やそこらじゃ近寄ることもできないよ 秦のクソ共を八つ裂きにしろォ 高度な集団戦法を狂いなく実践する すでにそこらの千人隊など足元にも及ばぬほどの武力を手にしている。 そんなに強かったのかよ玉鳳隊... 遠目に見ても分かるよ王賁 隊の集団戦闘にさらに磨きをかけたね 全予備隊をここへ呼べェ!! 魏兵の恐ろしさをあの青二才共に思いしらせてやれ!! せっかく玉鳳が拠点を作ったのにハシゴ部隊がそれに続いていません だろうねこれは他の部隊が知らぬ玉鳳の単独奇襲た その上あんなものが突然現れたら味方でも驚くよ しかしそれでは玉鳳隊は城壁の上で ここまでは初めから予定通りだったんだろ そこから何ができるのか...見せてもらおうか王賁 東軍が攻勢に出ています 玉鳳隊が城壁を登り恋戦しているとのことです 玉鳳...王賁の三百人隊が そんなことは...わかってまで食べるのは 全軍に長期戦を促したはずだが... 若者は血気盛んでほほえましぃのォ 玉鳳は以前にも似たようなことがあったな あまり無茶しすぎて命を落とさねばよいがのォ いいぞそのまますりつぶせェ あれではもう壁長はうてない 下で煙幕はった連中が騎馬している...? ハッハ奴ら虫の息ですぞ将軍 初めから!?...?? お前の首など眼中にない 奴ら門を開ける気だっ!! この作戦には、一切の無駄がない 煙幕部隊をそのまま下に留めたのは内から門を開けると同時には城内へ突入させるため、 これが近いうちに天下に名を轟かすであろう王賁様の実力だ 皆の者、今より副目しておくがよい 各壁長がそれを目にしたのは東の城壁が突破されたという急報とほぼ同時であった それはあまりに急なことで南・北・西のそれぞれの壁長は己の目を疑った 城主のいる本城に素の旗が立ったのである つまり高狼城陥落である 楽華隊による城門突入から本城落城までまさに電光石火の早業であった 貴様ら一体何のつもりだ!! 城門を破りしは我ら玉鳳!!! それを横から手柄を奪うとはっ... これを盗人と呼ばずに何と言う!! 貴様ら家恬様を侮辱するかァ オオ!?何だ言ってみろ 大体お前ら楽華隊はいっもいつも... ああ、今日こそは言わせてもらうぞ 開いた門を通るのは奴らの自由た 問題はむしろ、まんまと奴らに先を越された我らの方にある ちゃんといつか返すから その代わり次からお前らの前に落とし穴を作るところまで作戦に入れておく 一つ借りが出来たとは思ってるよ そんなとこで見てないでこっち上がって来なよー 彼らにもお疲れさんくらいないのかい? 敗者と話すことなどない 大体でめェら卑怯なんだよあんなでけェもん持ち出しやがって 俺は井闢車を持っていたから使っただけだ あんなもんがありゃあ俺らだって城壁破るくらいできるっつんだ 生まれの良さもオ能の一つだ そう熱くなるなよまだ一個目の城だ 街から火が上がってるぞ!! 俺達が関わることじゃない 何言ってんだ離せバカヤロォ 何やってんだ...てめェらァ!!! 下手すれば斬首になります!! オイてめェら!ここは俺の千人隊の持ち場だ!! 獲物が欲しけりゃ他へ行け!! これが現実なんです!! わ...我々は武功のことばかり考えてきましたが こ...この戦いは結局は侵略戦争... こういう陵辱の場面は必ずついて回ります ...分かってる... 俺だって分かってる...戦がきれいごとじゃねェことくらい... こんなクソ共の素行を黙って見過ごせるかよ そこの隊の隊長は今すぐこの蹂躙行為を止めさせられよ!! 敵はすでに降伏したこれは明らかに軍律違反だ!!! 軍には軍律があるんです このことは後で上に報告するこれ以上罪を重ねぬ方が身のためだ! あいつらそういうことか 千人将の乱銅だ!!すっこんでろ戦初心者の青臭エガキ共が!! 降伏した相手を殺らねェ軍律など実際どこの軍でもあってないようなもんなんだよ!! 〝犯す・奪う・殺す〟これが勝者に与えられる特権だ よォく頭にたたきこんどけ! この戦で部下が百人近く死んだ 魏のクソが何人死のうが関係ねェだろうが 先に抜かれたぞ殺して構わん 信殿殺してはいかん!! 分かってるだろうが千人将なんか斬ればお前は全てを失うぞ お前の大将軍への思いはそんなものか お前の大将軍への思いはそんなものか クソガキがてめェ今何をしようとしてんのか分かってんだろうな てめェみてェな下っ端が千人将のこの俺を殺れば確実にてめェも斬首 おまけに仲間も全員とばっちりを受けることになるからなァ ...そうかなぁと言えるのかな.. 今すぐ手下共の外道行為をやめさせろ そしてこの先二度と...降服した一般人に手を出さねェと誓いやがれ グハハッ...バァァカ やめさせねェしこの先もずっと敗者をいたぶりまくってやる それが楽しいから戦争やってるつってんだろうが!! てめェみてェに現実知らねェ正義漢気取りが一番ムカつくんだよ 俺はてめェみたいな現実現実つってクソみてェなことまで正当化する奴が一番ムカつくんだよ みんなやってるからなんて何の言い訳にもなってねェ!!! 飛信隊の信はどんな理由であろうとクソヤロォは絶対許さねェ!! 相手が千人将だろうが将軍だろうが王様だろうが関係ねェ!! それがこれまでもこれからもずっと変わることのねェ俺の戦り方だ!! 処罰が怖ェからってこんな状況を見て見ぬふりなんざして 何が天下の大将軍だ!! それよりあのガキを殺せっ 待て!あれは東の前線で有名だった飛信隊だ だけど隊長がやられてこのまま.. どうせあのガキは軍法会議にかけられて斬首になる!! オラァてめェら女を放せ 何であのガキが無罪放免で 俺達が尋問を受けなきゃならねェんだ 無罪放免ではない一夜投獄だ 先に千人将・乱銅が斬りかかりやむなく斬り伏せた飛信隊信の罪は軽い 一方、降服した市民に加えたそなたたちの度を超えた蛮行を軍法会議にかけるとのことだ あのガキは千人将を斬ったんだぞ 裁可は下ったのださっさと来いまずは副長のお前からだ 俺はお前と違って祖父や父の威光を利用することに何ら抵抗ないからね この位強引に事を収めるのは簡単簡単 結局千人行死んでなかったし 子供もいいところだ三百将にもなって感情の制御もできんとは 斬首になろうと自業自得だ 一人二人暴走する千人将を斬ったところで何も変わらぬ 本気で変えたいなら、自分が軍の項上に立つしかない それが分かってるから今の俺達は蛮行を黙って見過ごす それはきっと信も十分分かってるよ あいつは自分の信念に真っすぐだよ まるで放たれた飛矢のように真っすぐ あぃつはあいつで自分なりの大将軍への道を持ってるんだ 信念があろうとバカはバカだ ...おまけに奴は致命的なほどに出発点が低すぎる 意外と先々手強い強敵になりそうだやっべーって 俺は好きになったな飛信隊の信という男が ――と言いつつ実は少し思ってたりして ...偉いな妹をかばったのか これからは姉ちゃんに助けてもらってばかりじゃダメだ お前もしっかりして姉ちゃんと力を合わせて生きてくんだ お前達二人は...姉妹なんだから お前達が安全に扱われてる区画まで連れて行ってやる 何でか奇跡的に軽罰で済んだが 本当はお前を含め仲間達に迷惑かけるところだった だから俺は今晩は寝ずに反省することに決めたんだ ヒマだからちょっとだけ話し相手になれよ クソヤロォを斬ったことは後悔してないけどな ...クラスラスのスタッフストレスを あと何か食い物もって来てくれ腹へった 乱銅を斬った騒ぎは豪悟の裏での操作により大事には至らなかったが、飛信隊は今までと違う形で、ささやかだが軍の内と魏人の間に名を広めたー 一方この初戦で武名をあげたのは玉鳳王賁と楽華家恬である 二隊の活躍により第一の城高狼はわずか十一日で陥落した そしてこの翌日二人の副将の二軍もそれぞれ城を落としたと報告が入る 素軍としては順調な滑り出しとなったのである この時はまだ誰も気付いていなかったこの遠征の先で思いもよらぬ。大人物と対決することになることを 秦の犬共が我が国に侵攻し 高狼に続き虚中・虚西まであっさりと陥落した 我が心胆が一切震えることがないのはそなたが我が国に居るからだ 元越国三大天廉頗大将軍!! そなたが我が国に亡命してより三年 今ほどありがたく思うことはないぞ んんっ...の男、凍頗 信の初陣となった蛇甘平原の戦い! 秦軍・原公と魏軍・呉慶が対決したあの戦いがあった年 その同じ年の数が月前にも実は別の所で大きな戦いが起こっていた 「史記」にも記されているこの戦いは春秋戦国時代においても極めて異質なものであった 廉頗軍第二陣を突破して来ます おのれェ第三陣を前へ出せ 廉顔が米るぞ止めよォォ くっくそっどうなってんだ 相手は同じ趙兵なのにっ 我が国の英雄廉頗大将軍ではないのか!! 一体どうしてこん... くそっ!!楽乗様このままではっ 夏方隊左翼にさしこみ分断せよ 龐頗将軍の戦い方は全て頭に入っている 一体何を考えておるのだ 同士討ちというこの異色の戦いの発端はこの年超王に即位した悼裏王にある 太子の頃より素行の悪い悼襄王はしばしば廉頗に諌められていた 王に即位するや遠征中の廉頗に大将剥奪を言い渡したのである 歪んだ性格の持ち主のこの王はこれを心底恨みに思っており 理不尽なこの更迭を廉頗は当然拒否した これに激昂した悼襄王は何と五万の軍を興し逆賊廉頗を討てと楽乗に命じたのである 楽乗とはあの「諸葛亮孔明」をして一族である天才と言わしめた「楽毅」の 理不尽は承知ですがこれは王命です どうか将軍の軍を私に預け一度邯鄲にお戻り下さい 力づくで将軍を邯鄲までお速れせねばなりません やりたくありませんが必要とあらば 儂からしかけてやる準備せよ こちらは五万に対し繁陽一番に軍を分散している将軍の兵は八千 そちらに抗う術はありません そんなことをしてはご自身がどうなるかっ... 理解に苦しむ...なせこんなバカなことを ーーだがもはやそれも遅い 一度斬り結べばこの楽乗手加減は一切せぬぞ 廉頗将軍率いる部隊が崩壊っ... 赤牙隊さらに攻撃っ!! 廉頗将軍を討ち取ったぞ!! オオオこの楽乗軍こそ趙国最... ワハハハそうじゃろそうじゃろ れっ廉頗将軍こんなことをして... 前の王も相当じゃったが もはや趙へは帰れませぬぞ バカの下で働くことほどバカなことはないぞ これまで将軍の築き上げてきたものは そんなに軽かったのですか!? 戦への思いの方がはるかに重い! 強敵達と出会いこれと全身全霊を捧げて戦った それを何が大将権剥奪か 神聖なる戦場に泥を投げ込むようなことを言いよってハカ王が それを許す近臣もバカぞろい朝廷はブタの集会場か うぬの戦なかなかよかったぞ この儂がヒヤリとする場面が何度かあった やはり奴らの消えた戦場は淋しいということか...クク 秦のあ奴らに比べれば、腹六分目と言ったところだがのォ 少々長生きしすぎたかのォワハハハ ...!どうやらこの方達とは こうして廉頗は生え抜きの将校達を引き連れて魏に亡命した 繁陽を落とされたばかりの魏がすぐさま廉頗を迎え入れたことは戦国の世の面白いところである 初めから役者が違ったようだ... あれから三年廉頗は一度も魏軍を率いようとはしなかった 魏の旗をかかげて再び大将軍は戦場に立つ意志を示した かつて趙国三大天として王騎ら秦国六将達と互角に渡り合ってきた猛将廉頗の目が今捕えているのは オオ頼みましたぞ廉頗大将軍/ 無論、魏に侵攻中の秦蒙驚軍である ヌハハその割に随分うれしそうだのォ それはそうですよ殿の勇姿が再び見れるとなると フフッ廉頗四天王のその響きも懐かしいわィ ひどいなー四天王の僕らに相談一つないなんてー 胸踊って体が宙に浮きそうですよ 先に出て敵の目ぼしい将校の首を狩って回れ 三千ほど魏王から引き出してやるから連れて行け その任なら僕の"三百人隊"くらいで十分です 勝手に井関車に登るなア!! 降りろバカ共それは儂らのものだろうがァ っしゃあ城壁に登ったぞォ!! 玉鳳にばかり手柄をあげさせんなァ 開戦より一月ー秦軍豪驚本軍は三つ目の城「近利関」にさしかかっていた 信殿敵の数が予想よりはるかに多い! さすがに三度目だ奴らも準備してやかったんだ 我らと玉鳳でもこれは厳しい!! ほォっとしてねェでてめェらもその車でさっさと登って来い!! 城壁の上は手柄の山だぞォ!! 城壁の上は手柄の山だぞォ!! なァ!?やっやめろ登るな その井関車には人数制限があるんだぞ ああっ!?蒙恬貴様までっ 気をつけろ来るぞォ!!! 秦の犬共を押しつぶせェ っしゃあ出番だぞてめェら 飛信隊軽刀怪力三人衆!!! さすがに場数を踏んでるだけあって、そこらの歩兵隊より格段に強い 隊長・副長の桁外れの剣力 飛信隊アラはあるが破壊力は相当なものだ あの王騎将軍から特殊部隊を任命されたのは伊達ではないってことか ...にしても副長やばいね 何だ飛信隊が階段と逆の方向へ進んでいくぞ あ奴ら縄を持ってる!? 僕らの作戦をマネする気か!? ゴラァ貴様らそんなことまでして誇りはないのかァ ちんけな誇りなんて持ち合わせてねェのが俺らの誇りだ! ふざけるなそんな誇りがあるかっ ルオオ行くぞ竜川しっかり持ってろォ!! その作戦はもう相手にバレてる 城門前はギッシリ敵兵が待ち構えてるぞ 信殿場所がズレてる!! そこは城門の上じゃないイ!! 生きてる!信殿は生きてるぞォ フフッ全くこれでバカじゃなければ本当に玉鳳・楽華の強敵になるだろうに... まーでもこれが飛信隊の色と言えば色が... ウオオー人敵が落ちて来たぞォ いっいかん信殿が袋のネズミにっ いっ行くってどうやって... ぐっ...ひっひとまず逃げて下さい信殿ォ 派手な井関軍に敵は兵を割いていた 他が手薄になっていたのは当然だ あれは乳備千人将の部隊 本軍の主力級の実力者の登場とは言うわけだ っしゃあヤロォ共よく聞け 一つ目の城では楽華と玉鳳に二つ目では玉鳳に手柄を全部もっていかれた この三つ目でも城主の首はどっかの千人隊に持ってかれちまった 今回の俺達の武功はようやく玉鳳・楽華を上回った! 大将首こそ逃がしたがそれはひとまず置いといて 最近辛気臭エことが多かった分今夜は朝までバカ騒ぎすっぞォ!! 飛信隊の祝杯の理由はこうである あの後、城内へ突入した飛信隊は偶然名のある魏将の部隊と遭遇しこれを撃破 結果的に玉鳳隊・楽華隊よりも大きな功をたてたのである 運によるところもあったが、飛信隊はこの久々の武功を、素直に喜んだ ギャハハハしっかし隊長の落ちっぷりは見事だったな ワハハあれでケガしてねェってのがさすが信だ ケクククそれより井崗車!最後、車輪ぶっ壊れてたぞ ああ玉風のクソじじィ涙目だったぞ コラァ中鉄肉食いすぎだ「それは皆がもらったんだぞ。ワハハハ!! 今日大将首あげたっていう千人将じゃ? それを耳にしてからずっと君に伝えたいことがあった この乳備も下僕の出身だ 君と同じく戦災孤児でな 幼少よりいろんな良家の下僕を転々として ここが君と違うんだが途中で子のない乳家が俺を養子にしてくれた それで今は土族の仲間入りだ 君の境遇を耳にして昔の自分を思い出してな それ以来ずっと君を応援していた しかし何の後ろだてもなくしかもその若さでよく三百将になったな本当に頑張っている 高狼城であの乱銅を斬ったことにも感心した あのおかげでこの城ではあんな蹂躙行為はほとんど無かったみたいだぞ 軍議があるのでここで失礼する 何か力になってやろうと勝手に思っていたが フフいらぬ世話だったようだ 貴士族なんかに負けるなよ信 この隊は間違っていないこのまま進め 知・武・勇全てそろった乳備千人将は人望も厚く楽軍の中でも極めて逸材 若い将校達の中じゃ今一番将軍に近い武将だって 千人将の身でもう大将軍の側近って... しかもまだ相当若かったぞ :下僕出身には全然見えなかったな ええ何かそこらの貴族より様になってますよ この戦いじゃすでに蒙繁大将軍の側近の一人になってるらしいぜ だけど全く嫌味のない人だったな 菜の間のいい休息かとかまた。 一飛信隊カ比ベ大会のつづきー 飛信隊・最強までの戦いはこうである 竜有の仇は俺がとるせフタヤロッ オオ竜川のもうかけろわった...? 中鉄お前とは前からどっちが上かはっきりさせてェと思ってたぜ オレを甘く見てんじゃねェぞ竜川 なったーかオレ様三人分た ...田有さん思い違いしてるよ オイラは趙戦から後ずっと筋トレをやってきた そしてその上今のあんたは疲れてる よってオイラの力は今のアンタの十人分だァ!!! やったァやっぱり飛信隊の腕力王は竜川だァ 本当にキャラ変わってきた ケガしてもしりませんよ 何だか比べか面白そーだな ロスタッフ松原一田近一関コヘンノー四次四処コヘルプ石井「□編集集金上 この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。 本作品の内容あるいいはデータを、全部・一部にかかわらず無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載無用で複数、以上、公衆送信を含む)することは、法律で禁じない日々はします。フターネット上への掲載られています。また、個人的な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなどの著作権保護技術を解除して行うこととはできません。