★この作品は、デジタル配信用に再編集を行ったものです。 ー四十三ハー_六十三ーーニ十五 ★この作品はフィクションです。東この「山はバンジョン。実在の人物・団体・事件などには、いっさい関係ありません。 ああ、あああぁぁぁっそういえば、それでもそうだったんですよそれでも、これからは と漂は武功を立て、大将軍とはて世に名を馳せるべく日夜剣術の修業に励んでいた。ある日、凛は、森の国王・嬴敗!の影武者として王宮へ召し抱えられる、しかし、王の異母弟成蝸によるクーデターが勃発。凛は刺客の手に掛かり殺されてしまう。漂を身代わりにした震政に憤りを感じる信だったが、漂の遺志に応えるため瀛政と行動を共にし、反乱を鎮圧する。そして改めて、信は大将軍へ成り上がり、扇政は中華統一を果たすとはいう仕大な夢の実現を心に誓ったのだった。 そういうことですから、そういうことですから、そういうことですが、ここではそういうことですから、 わり、より強い軍へ、と成長する。 その後、秦軍に従事した信は趙迎撃戦、親攻駱戦などの功を認められ、正式に千人将へと昇 格する。さらに、信率いいる飛信隊は右腕であった羌痴が離脱するも、軍師となった河了貂が加 は届かなかった...その後、英語を案の中華進出の要所、数の国境・ 著雍を陥落すべく激戦を展開する勝軍にお招集された飛信隊は、 同じく援軍の玉鳳隊王賁の戦略のもとに、.魏軍と戦闘開始!だが、魏軍には死んだはずの三人の大将軍の姿が...!? 未熟源と!!軍の問題の娘は拾った そうだな。でもね。そういうことですが、そういうことですので、そのため、これからの 栗軍五千人部隊ー飛信隊 素国の若き王。中華の統一を目指す。 天下の大将軍を目指す。秦軍特殊部隊・飛信 最政に忠誠を尽くす大臣。左丞相の地位を持つ。 そういうことですから、そういうことですから、そういうことですが、そういうことですから、 完原暗殺集団・蚩尤の未裔。同胞の仇を討ち、飛信隊に帰還した 昌文君の副官にして、三万の兵を率いる将軍 山の民で信の元同居人。飛信隊の軍師となる。 権力をほしいままにする奏国の相国。嬴政の政敵。 それでも、これからのそういうことですね。そうだな。それは、これからのブログでは 楽華隊の隊長、豪鷲将軍の孫であり蒙武の息子。 王一族の現頭首で、王絶大な武力を誇る猛将。責の父。 元は冷徹な大野盗団の大将軍王騎の元副官首領。 そういうことでしょうか。そういうことですから、そういうことですから、それではなんでしょうか。 五千人の兵を率いる玉鳳隊の隊長。王翦の息子。 魏の将軍。魏火龍の一人・呉慶を父に持つ 冷酷無慈悲な軍略家、呉川町の師 魏国の剛将王騎や撻と旧知の仲。 なっ...何という巨軀... 十分崩しましたし一度隊形を整えて一息つきましょう そんなことより早く戻らないと呉鳳明に怒られますよ この著雍の隙のない布陣は前線と本陣の間にある予備軍!ーつまり我々の存在が 要となって要素化してますんで あお前達は将軍を守れ一応 勝手なことするとプチ切れられますよきっと 大体ちょっと眺めるだけって言って出て来たのに何で暴れてんスか ワシの母親のようにうるさい 連れて来たのは全部私の兵なんでもう引き上げますよ 我が名は〝魏火龍〟凱盂!! 責様らが相対す車の大将也!! 貴様も相当な腕前らしいが 儂も相当な腕前である! この凱孟と一騎討ちをする度胸があるなら 我が両の眼にその面を見せイ!! 皆が皆凱孟様みたいに単純明快な人間じゃないス ふつう互いに攻め込まれてもない中一騎討ちやろーって言われてもメチャ警戒するっス それより大将の所在がばれたことがまずいス 下手したら全軍でここに突っ込んで来ますよ お前達守備隊形あと逃げる用意 俺を呼んだ大馬鹿はてめェか 本当に一騎討ちをやる気じゃ ...っしだとしたらこっちのものだ 今の隊長は龐媛と分けた時よりさらに強くなってる この戦もらったぞ河了貂 どういうことだ?魏火籠はもう死んだという話だった でももし本物の魏火龍凱孟だとしたら... 若いが相当場数を踏んでおるな この凱孟を前にしてもひるんでおらぬわ な...何者だ竜川の二回りはでけェぞ... だが場数という意味では儂も負けてはおらぬ 儂は廉頗や王騎らと一対一で互角に渡り合った過去を持つ男だ オッサンがただ者じゃねェってことはここに立ってるだけで十分分かる 廉顔や王騎将軍らと戦ったっつっても別に驚かねェ そっちが有利なこの戦局の中わざわざ自分から首を差し出してきたってのは そのくれェやべェ気を放ってやがるぜ オッサン廉頗らと違って相当頭悪ィだろ 挑発に乗ってノコノコやってきた貴様も儂に負けぬ大馬鹿だぞ どっちが本物の大馬鹿かは やってみりゃ分かる!! さっきの嘘――凱孟様は廉頗らと一対一は一度もやってない 凱孟様との一騎討ちは>死〟を意味したからだ。 賢い廉頗らは凱孟様との一対一をことごとく避けたからだ こいつには骨まで響かせる なぜそんな奴の名が廉頗らみてェに広まってねェ!? オッサンそんな図体で今までどこに隠れてやがった あらかた消えたと思いきやまた新しい。虎”が育っておる 貴様らも好きに戦り合え 貴様の体を両断して我が復帰戦に花をそえるぞ飛信隊信 ここで勝ちを決めてやる!! その前にてめェのそのどでけェ首を叩き落として 竜有の歩兵隊で壁を作って騎馬隊をなだれ込ませて 右のあれっ沛浪の隊!? 沛浪隊も戦いの場を五十歩前へ もう乱戦になって隊長の所へは進めない 一度退かろうここは矢も飛んでくる! 敵将の出現で戦場の形がかき乱されて互いの戦術が消えさった 今、素早く先手を打てれば戦局が大きくこちらに傾くんだ 退かる暇がもったいない でもこれも信が負ければ全て終わるし 逆に勝てば敵の前線は初日でつぶせる 一番外側の先現隊にも伝令をっ 全体混戦だったのに天軍はもう 戦略意図のある形を成してきてる 裁軍は大きく後手に回るぞこれは 凱孟様のジャマのせいで ...しかしそれにしても、厳しい手だ速い上に 噂に聞いたように飛信隊の軍師はキレ者だな 飛信隊から見て戦場の右端 羌瑰副長本陣河了貂から伝令です いつまで水飲んでんだよ それよりお前隊長の一騎討ちはどうなった!? しかし全体乱戦になってるってことはもう終わったのか? そそれは分からん俺も直接見れてない まだ激しくやり合ってる ただの若造ではない... 凱孟様とここまで撃ち合う男はかつての戦場にさえ一人も... 矛の達人というわけではない むしろそれは浅いと見る鍛えていようがこの数年といった所だ だがこ奴にはそれを補って余りある 若さと裏腹にくぐってきておるわ 荷早様より急報です大将軍 二つの理由で今すぐ撤退せよとのことです 一つは奥の千人隊が回り込んで背後を取ろうとしていること 手土産ができたからだそうです! た隊長の馬がもうっ... さらわれてしまった... 戦場では敵に捕らえられることは死よりも恐ろしいこととなる ほとんどの者が気付かぬところで その悲劇が今貂を襲おうとしていた 凱孟様も離脱された様子です 本陣合流で大丈夫だと思われます 尻にくらいついてるあの部隊を払い落としてくる もう十分だ一度退がろう こっちも間延びして数が少ない それにもう大分息が切れてるだろ 前に敵将でもいる...? こ...殺されてなかった!? できればそいつも生け捕れ 羌瑰何とかその敵の指揮官をっ... バカそんなに強く顔に入れんな 後の楽しみが減るだろうが 馬をつぶして袋叩きにしろ これからはどうしたんでしょうかと思っていましたが、こんなこともありません。 すまないじゃねェだろお前 何でお前が見えてたのにテンを救えなかったんだ さらわれたらどんな目にあうか分かってんだろうが ちょっと!それは違いますよ 発掘副長は本当に必死に戦ったんスよ でもあまりに数が多すぎて...あんなの誰がいたって無理ですよ 副長のせいみたいに言わないで下さい その後動けなくなるくらい必死に河了貂を救おうとしたんです 羌擁にあたるのはおかど違いだ 結局先糖以外だーれもテンのことに気付けずにそれぞれ戦ってたんだ だから前には出てくんなってあれほど... 今から助けに行ってくる んなことができるんならとっくに行ってるに決まってんだろ!! 羌擁さん河了貂は恐らく奥の予備軍本陣に連れて行かれました そこに行くにはまず目の前の約一万の敵を決破せねば さすがに隠密で行っても無理かあります だったらどうすればいい どうしていいか分かんねぇから 泣いてんじゃねェのか? 顔上げてみろクソガキィ! 女が戦場来てんじゃねェぞ! その年でどんだけ男好きだてめェ!!! どうせ隊の連中のおもちゃなんだろ!! 面見せろって言ってんだよ 二年前の戦で弟がお前のとこに殺された お前が軍師っていうんならお前に殺されたも同然だ さらに去年の戦でも兄貴が飛信隊に殺された 聞いてんのかよこのクソがっ 俺の兄貴もお前に殺されたぞ 分がってんのかってこのバカ女はっ どうしてくれんだてめえ 小っせェガキがいてよォ 一家は監験に迷ってんだぞああ? さっさとその小娘を連れて来い クククいよいよだな小娘ぇ ちゃんと生きて戻ってこいよ? 凱孟様の次に俺達全員がお前の相手をするんだからなァ それからはたっぷり苦しめて殺してやる てめェが殺した魏人の苦しみ全部味わわせて殺してやる 最後はバラされてブタのエサになると思っとけ やっぱりイチかバチが夜製をかけて助けに行くか そっそうだなとにかくやれることは全部っ... いくら軍師とは言え河了貂一人のために 古参のお前らにとっちゃ馴染みの深い奴なんだろうが 何百何千の命を失う賭けに出んのかよ 一、二年の付き合いの俺らにとっちゃ納得しづれェー それにそもそも女の身で戦場に来てる時点でこうなる覚悟は本人にも 周りにもあったはずだろうが 河了貂のこともありますか... 我々は..全体のことも考えねば もはやこの戦での戦線復帰は難しく その上で軍師の河了貂を失ってしまったこの状態で とてもあと二日で凱孟軍まで撃破し呉鳳明本陣へ行けるとは思えません 三日で我々と玉鳳隊、録喝未軍が同時に敵本陣に迫るというのがこの著雍攻略の唯一の策だったはず 我々が失敗したら他の二軍が窮地に陥ることになり ひいてはこの地の素軍の敗北につながってしまいます 今のうちに大将・瞳の元へ作戦中止を請う伝者を送るべきかと思います! 一つだけ試す手立てがある 実は河了貂がさらわれた時 敵の指揮官らしき奴を捕らえた 自分が救われぬと察した河了貂が私に叫んだんだ 陵辱される覚悟と殺される覚悟 できてそうでできておらぬ 女ならば美しく着飾り儂のような強い男に抱かれるのが至上の喜びのはず ああお前は飛信隊、信の女か ...ちっ違うっ... よし今すぐ人質交換の伝者を送るそっ! ちゃんと考えてから決めろよー 無策にこっちから持ちかけりゃとんでもねえ条件つきつけられるし 罠にはめられることだって十分考えられるぜ そういう危険性があるって言ってるだけだ 別に大将が好き嫌いで動くのを拒否ってるわけじゃねェぜ? 鹿公様なんて乗りだけで動いてたからな だからこの際“動機の深さ”を聞いときてェ みんな何でか触れねェようにしてっけどよォ 河了貂ってお前の女なのか? 河了貂はどういう存在なんだ? そこをはっきりしてくれるとこっちも納得がいくんだけどなァ 大将の女助けるぞーってよォ 何だこれ!今そんな... 俺の唯一の身内の凛が死んだその夜に 最初にできた戦友が政とテンだ それからずっとあいつは俺の横にいた たった一人の妹みたいなもんだ テンのために特別無茶やってるようにうつってるかもしれねェが 俺は何もせずにテンを見殺しにするような真似は絶対に出来ねェ “人質交換”に望みをつないでみようぜ 河了貂貴様の〝欲望〟はどこにある 女だてらにこんな所にいる貴様にはそこらの女にはないケタ外れの〈欲〉があるに違いない で?貴様はその小さい頭一つで万の男共を殺すことに欲々をおほえるのか? 型にはまらす多欲のままに動く姿勢は悪くないぞ オレはそんなんじゃ.. だったらやはり〝信〟じゃのォ フッそうなると今度は飛信隊一信のことが気になってくる 年若き女を戦場にまで引っ張り出してくる信とはどれ程の男なのかとなァ 昼間に軽く戦り合ったが あの若さでとてつもなく重き一撃を放つ 貴様にとって信とは何者か 貴様は、心の奥底で奴に何を求めている 女軍師として命懸けで戦場などにいる貴様の«全欲望〟をここにぶちまけてみろ 貴様を殺すか返すか決めてやる いっ一万以上はいるだろこれ 魏の奴ら貂を返してくれんのかよ 人質交換の件凱孟様は了承した 昨夜の伝者の話じゃ... 明朝両軍の中間にて行う 明朝両軍の中間にて行う そちらが五千なのでこちらも五千並べよう あれどう見ても二万近くいるだろ やっぱりだまされたのか俺達...!? 奴らさっそく約束と違うことをっ... いつでも乱戦になる準備しとけ だまし討ちに遭うとは考えなかったのか この形で始まれば無防備なおたくらは全滅だ これより河了貂を放す! 何かぜってー企んでるぞ 放すって...放すって言ったぞっ 何かしかけがあんのか? おたくらが人類交換に出るという賭けに勝ったってことさ 顔がちょっと腫れてねェか? ...しょうがねェとにかく無事に戻ってくれば さァ言えィ貴様の“欲望〟を 信の夢がかなってほしいと願ってる オレもあいつと一緒に幸せになりたい だったら今すぐ飛信隊をやめて家に帰れ やはり責様の欲は女の欲よ お前が“女”ならばさっさと戦場から去... 好いた男と共に戦場にあって添いとげようなどとはムシがよすぎる このままいけばお前は必ず最悪の結末を迎えることになるぞ それは女の身をわきまえめ ――実はこっちも荀早を取られて離儀しておったところだ お前が人質をとったりとられたりするからややこしくなった 小娘から色々話を聞いた なかなか面白い相手だぞ 飛鹿〟を中央に持ってきて敵を分断し 信と羌瑰の左右でこれを徹底的に叩こう もう二日目なのにオレのせいで大きく出遅れた 強引だけど細かい作戦はオレが指示するから 迷惑かけた分策で返すしかない ああ...顔見りゃ分かる 飛信隊と凱孟軍は一旦、距離を離し互いに布陣を敷き直して二日目の戦いを再開した そして一方飛信隊とは呉鳳明本陣をはさんで反対側になる戦場では 凱孟は本来の後方予備軍の陣に戻り飛信隊はまず敵前線一万と改めて戦うことになる 初日で敵前線を打ち破りその圧倒的力を示した玉鳳隊が早くも奥の予備軍に迫ろうとしていた 敵五千が栄の森を越えて来ました ここでようやくもう一人の〝魏火龍〟が腰を上げる 現玉鳳隊はおよそ五千人隊とは思えぬ程の力を持っている ここまで隊が成長した理由は三つ 半年前に王翼軍から派遣されて来た千人将関常の存在である もう南の森の敵を討って来たのか ...あれでまだ実力の全ては明かしてないように見える 王闘様の側近の一人だったというのは伊達ではない それにしても未だに分からぬのはあの男の千人隊をなぜ王殿様が玉原に送ってきたかだ 何度聞いてもはぐらかしよる 出足でつまずいた飛信隊に対し 玉鳳隊は初日で敵前線を完膚無きまでに叩きこれを突破 まだ信頼の置けぬ不気味な男だが 頼りになるという点だけは間違いない... 二日目で敵予備軍の第一陣をも撃破しつつあった 北方より敵軍五千が前線を突破しすでに予備軍と交戦中です! 敵は近年よく耳にする玉鳳隊です 五千と思って侮っては後々厄介なことに だが焦る理由は一つもない 玉扇の名は聞き及んでいる この布陣はいかなる敵が入って来ようと予備軍の>>連動でからめ捕れる配置となっている 敵の本当の戦いは前線を突破し中に入ってきた。まさに今からだ 一知と武勇〟を兼ね備えた紫伯 しかも玉鳳が侵入した方面の予備軍を指揮するのは 玉鳳が中ですりつぶされるのは時間の問題だ 報告にあった魏火龍という敵も全く出て来ませんな もし本当にあの親火龍がここに入っているとしたら 二日目の戦い容易くは... 左方森奥から砂塵です! 魏軍の誇る装甲戦車隊だ 残りは歩兵を中心に守備隊形で待機 責様に続いて戦車を屠るぞっ 敵中央の駅長カ回り込んで来ます ほっ賁様っ置いてきた歩兵の所に敵の騎馬がっ!! 撃たれてる人間が気付いておらぬ... 全盛期を超えるのでは... ...やはり怨念の力とはこれ程に... 十四年前を思い起こすような言葉は決して口にするな 我らの背後に回り込む敵騎馬隊があります 敵にも鋭いのがおるではないか 目まぐるしい展開である 魏戦車隊の急襲で玉鳳左翼が打撃を受けるところを王責率いる中央騎馬隊が逸早く救援に向かった それを読んでいたが如く今度は魏火龍・紫伯の騎馬隊が手薄になった中央部隊へ突入 そしてその騎馬隊の出現を確認したと同時に何と右翼の関常時馬隊が動きその背後をとろうとしていた 王賀駒馬は戦車隊の後ろへ突進 右翼関常隊紫伯隊の後ろへ突進 展開の早さは率いる将達の頭の回転の早さである そしてこの応酬にはまだ恐るべき続きがあった... 王賁・関常両騎馬隊紫伯隊の背後を攻撃中 後ろの敵二隊ここを目指して進撃して来ます 玉鳳中央紫伯隊と交戦中 玉鳳左翼競戦車隊と交際よ交戦中 魏軍他予備軍玉鳳隊の退路を断つべく移動中 包囲されつつあるですと!? 他所の予備軍が集って来ているのか.. 戦車の急襲から敵騎馬の突撃 いずれも我々をここに足留めするためのもの 敵の攻撃に躍起になって対処した我々は まんまと踊らされたというわけだ 敵の包囲線はもっと奥にあるはずだったが 向こうが動かして来たのでしょう 我々がここまで後手を踏まされるとは 相当やりますぞここの敵将は 今ならまだ包囲をかわせます このまま突撃して敵将の首をとる 乱戦を解いて今すぐ離脱しましょう 今敵後方の守備を左右に押し分けた所だ 誰行で突入すれば敵将までたどり着ける 三突きで首をとり離脱すればそれからでも包囲は十分抜けられる 敵と深くかみ合えば離脱は困難だ 貴様と口論している暇はない それにそもぞもそんな短時間で敵将を討てる保証もない 父君王翦はそんな危うい手は打ちませぬぞ! 王家の頭首を継ぐ者としてもう少し命を大事にされよ それに時間の猶予と騎馬の突破力を計っての判断だ 決して捨て身などではない 玉鳳の力を見くびるな関常 右翼は...つき合いませぬぞ 私情は持ち込まぬ...か 残してきた右翼歩兵も退からせろ 別にお守りをしろと殿から仰せつかったわけではない 王賁騎馬隊敵将紫伯めがけて突進 このまま一気にっ... 資様一つだけ気になることが この先に本当に裁火龍の将がいるとしたら だとしたらその将はとっくに死んだと噂のあの... 魏の紫伯»の名を知らぬ者はない またおまえ若君一人だけ生き残っておる... 詠にまた兵をやってもっと過酷な前線に送り込め あ奴を若君などと呼ぶな 齢十五にして討った敵の数は五百を超える まだ世が気付かぬ天才がここにあった 血のつながらぬただの連れ子だ 度重なる死地にて徹底的に鍛え上げられ続けた 十四年前の魏火龍同士討ちを引き起こした張本人ですと!? 紫伯の妹「事認」にある 普通大将軍にまで登りつめる男は大層な野心や欲望を抱えているものだが紫伯にはそれがない 大将軍となり七番目の「火龍」の名を手にした時も 紫伯の表情は全く動かなかった 紫伯はずっと色無き世界に住んでいる その中で妹紫季歌だけが 唯一の心の拠り所だった そんな紫季歌を火龍太呂慈が斬殺した 当然紫伯は怒り狂い槍を手にした ちょっ...お待...どうしてっ 察した太呂慈は火龍晶仙と馬統を味方につけ 私と凱孟が紫伯について争いとなった それで太呂慈側のお三方が紫伯側のお三方に討たれたと 紫伯が一人でこの三将を討ったのだ 間合いの外から槍を投っ... ダメです責様はもう脱出を これ以上長引いては後ろの包囲を抜けられませぬ う討ち取るどころか、屈強な玉鳳の隊員がぶん触れることさえできずにはじけ飛んでゆく.. 玉鳳の中核を担う中央部隊が こ...このままでは... 早く離脱し後ろの包囲を抜けねば 全速力で接方へ走り、包囲を駆け抜けろ! 番陽実際の退却の指揮を取れ 張迅・張告左右に開いて道をあけろ ただで俺達を逃がす相手ではない 奴の槍をもう少し見ておく必要があるのだ ちょっとお待ちを... 柴伯様の妹は太呂慈様に殺されたのですか? 〝火龍〟の名もどうでもいい お前と添いとげるためならば、全てを捨てて構わぬ お前がいればそれでいい 実の兄妹で結ばれていたと... だったら面白いのだがな そんなに大した話ではない 一代前の”紫伯”はごく普通の男で位と財にものを言わせて多くの女を囲っていた 現〝紫伯〟こと紫詠はその中の一人の女の連れ子に過ぎなかった そして紫季歌も同様に別の女の〝連れ子〟であった 共に流行病で母を亡くした二人はその存在が疎まれ詠は早く死ね」と言わんばかりに激戦地へ送られ続け 季歌は屋敷でいじめに耐える日々だったそうだ 子が生まれなかった前紫伯の後を結局、詠が継ぎ さらに奴は魏火龍に名を連ねる大将軍となった 季歌もまた王都大梁に名を響かす美女へと成長した 貴様らがコソコンとやっておったことはとうに知っておったが ...しかし私と季歌は ただの嫌がらせた二人についてはすでに周知であり文句が出るはずはなかった 赤の他人の詠が全てを持っていくことが元紫伯は我慢できなかったのだ かなわぬなら火龍すらも捨てる覚悟だった だまれ許さぬと言ったら... だがそれほどに二人の結びつきは強かった 次の遠征から戻った時ーお前を俺の妻にする 無事に帰ってきて下さいね 紫伯様大梁のお店敷から急かっ 季歌様のご婚礼の儀が大梁にて執り行われたそうです!! よりによってあの太呂慈 〝妻殺し〟で有名な男だった ただ不貞を働き妻とは呼べぬ女を十人ほど斬っただけだ 儂は妻を一人も殺しておらぬ 不貞の定義はそれそれが ここから少しずつ覚えてゆけはよい それでは早速貴様に確かめておくことがある 火籠の仲間に免じてこれまでのことは許す 故にこれからのことを誓え 身も心も一点の隙間なく 永劫にこの太宮慈だけを愛し続けると誓うのだ。 つくづく融通の利かぬ兄妹よ そこから奴がどれ程怒り狂ったかは 火龍三人を殺したその槍もすさまじかったが それでも奴の心の空洞は未だに埋まっておらぬ 奴には紫季歌が全てだった ギリギリのところで何とかかわしておられる しのげても反撃に回れぬ 深速さ〟と〝重さ〟のどちらも俺の上を行く... ...だが何より... 奴の動きが感覚的に読みづらい 何かが今までの敵と違う やはり間に合わなかった!包囲がほぼ完成している このまま力業で抜いたとしても... 退路確保を続けるより一度作らせて裏から崩す方が楽なんでね 先に逃げた右翼のっ... いや暗くなったから退がっただけだろ 「書雍の戦い」二日目終了 少しは取り戻したか... 初日でつまずいた飛信隊は貂が戻った二日目敵前線を破り何とか遅れを取り戻した こっちも少し退がって夜営の準備を 急いで死傷者の数を正確に集計して 一方玉鳳隊は二日目、紫伯軍に敗れる形となった 〝殿〟を務めた王貫は何とか関常隊に救われたが紫伯の槍によって重傷を負った 三つ目の“主攻録嗚末軍はさらに出足が悪く、敵前線を越えていなかった ーーがしかしこれは憲庫軍に攻め込まれている職軍の脇を守るためとも思われる さすがですね呉鳳明... 大将が本当から抜け出してんじゃねぇよ バカを言え誰がお前の心配をする 明日昼きっちり敵本当に攻め入ってやる ...俺の前に魏火龍はいないからな 私の心配をしているのなら無用だぞ ただ日にちごとにチマチマ計算を立てて戦うことは性に合わん 俺の軍は走り出せば目的地まで止まることはない 一軍で入って行っても袋叩きにあうな ...ガキ共は苦戦してんのか この戦はお前の戦いにするべきだったんじゃないのか? お前が思っている以上にこの著雍の戦いは中華の注目を... お前が思っている以上だ録嗚未 あの合従軍戦を武将という面から総括すると あれはまだ世が知らぬ傑物が二人いることを中華が認識した戦いだったと言える その呉鳳明とこの私が対決することになったこの戦は 中華全土の傑物達が注目するところとなっている 果たしてどちらが上なのかとな だからあんなガキの策に乗らねぇで まだ力を見せきってねえ案の傑物膳の戦にすべきだったんじゃねぇのかって言ってんだ っコココおだまりなさい録嗚末 殿は本気で今の秦王と中華を獲りに行くおつもりであった だが今の素軍にそれにとりかかれる才覚ある武将が何人いる まさかあいつらをここで.. 私はこの著雍は呉鳳明と私の対決の場とは見ていない これから秀軍の武威の一角を担うべき若きず能速が磔物呉賦明に挑みその力と名を中華に響かせる戦いだととらえている そうさせたくなる程今回の王賁の策は鋭いものだ 不思議と才能が結果する時代がある だから示してみよと言っているのだ 私だって何でもできるわけじゃない ...んなこた分かってる... もし象姉が同じように敵に捕まったら きっとお前以上に私は取り乱してると思う 明日は凱孟軍本隊と激突だ 向こうは無傷の予備軍一万から二万 一方こっちは死者・離脱者を除くとボロボロの兵が四千とちょっと よほど深く策にはめこまないと勝ち目はない 今陣を離れてどっかへ走ってんだろ 王責という男は身を切る傾向があるな 今回の作戦は確かに唯一のものと思うが それにしても全軍にあまりに無理を強いている 勝機があるなら飛び込むべきだ のらりくらりやったところで犠牲は出んだろが 正直今回はすげぇ... あいつはムカつくクソバカヤロォだが この著雍の大戦があいつの立てた作戦で動いているんだからな あの函谷関を落としかけたっつー裁軍第一将・呉鳳明に 王賁の策が通じるのかどうか... 秦の若手の力が呉鳳明を討ち取るところを中華に見せつけてやりてぇ 見込みはよくて十に一つだぞ ひょっとしたらこの戦が第一歩くなのかもな 天下の大将軍への〝本格的〟な第一歩 ああ...そうかもな... こいつがたまったもんじゃねェぞ この戦いは順序立てて敵を討っていく戦いじゃない 昼までに呉鳳明本陣まで行かないといけない これが唯一にして最上の策だ こんな夜明け前から腹へったぜ こんなに早く終わると思ってなかったから ここにいる分の朝食は一応準備してるよ 日が昇りかけてきてんな ]秦°騰軍;対「魏・呉鳳明軍」 此度の戦はどうなっておるのだ “著雍〟の重大さがちゃんと分かっておるのか謎は 王騎残党軍めいつも中央をないがしろにしおって 販況の詳細がほとんど入って来ぬぞ 〝各所苦戦»の一報しか届けぬとは一体何事だ大将の職は 右が動くのはもう少し全体が落ちついてからだ それまでお前の周囲を流して援護してやる お前が凱孟と戦り合う前にへばらないようにな 凱孟様がまだかと苛立っておいでですが ぬぬ裁軍め揺らぐ場所がほとんどないぞ 凱孟軍の軍師・荀早あの人質交換の時オレと千金抱き合わせでも交換すると、凱孟は言ってた それほど凱孟軍には必要不可欠な軍師であると 初めの布陣も隙がなかったし これはオレと荀早の戦いでもある もう十分だ流れを起こす 戦いの進め方も軽くもなく重くもない ただじっくこちらの挙動をうかがっている.. 隊長・信とは別のもう二人の危険人物 俺を捕らえた女副長も右翼に入った... 凱孟様をお呼びしてその位置を敵に知らせろ そして前を騎馬精鋭部隊で固めて誘い込まれてくる隊長信らの首をとれ! この儂をエサにする気か しっ信殿敵の騎馬が異常にっ... やっぱりすんなり戦らしちゃくれねェらしい さっさと来い飛信隊〈信 こんにちは、原です。この度は、才能をご確認真んありがとうございます!! エース校原が座ってただけ しまれまして実際にソフンデルで東京在宅スタッフヒヤリヒリし 松原先生となり現在ヤンジャンにて「リクドゥ」連載や!! 今日は俺が晩飯ふるまってやる、なには おまけマンガ『天下の大料理人』 うのもねーとた長として どうしたんだお前っ舌でもうったのか!? ゲハハハそれがこの辺にはあの伝説の食材がいるんだよ えっ知らねーのギュポーだよ でもそれうまいけど毒あるからふつうの奴は食ったらダメだぞ この作品は、デジタル配信用に再編集を行うったものです 本作品の内容あるいいはデータを、全部・一部にかかわらず、無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載を含むすることは、法律で禁じられていいます。また、個人的な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなどの著作権保護技術を解除し、て行うことはできません