原作澪亜魎梅宙ズキャッキャラクターが大葉はつき、 キャラクター原豪双葉はづき アイリス・ラーナ・アルメリアアルメリア公爵家の令嬢で領地の経営を一任される日本の税務事務所で働いていた前世の記憶がある。 アイリス専属の侍女意外と武闘派 生真面目な性格のアイリスの護衛 いつも諷々としているアイリスの護衛 ...タスメリアタスメリア王国の第二王子。アイリスの元婚約者。 ベルン・ターシ・アルメリア アルメリア公爵家の嫡男で、アイリスの弟 アイリスの父で、公園家当主。王国の宰相 アズータ商会で働く聡明な青年。 アイリスの母。社交界で絶大な影響力を持つ。 ガゼル・ダスアンダーソンアイリスの祖父。タスメリア王国の将軍 男爵家の令嬢エドワードと結ばれ婚約者になる ドルッセン・カタベリア アイーリャ・フォン・タスメリアタスメリア王国の皇太后 モネタ商業ギルドの副会計士 エドワードの母で、王国の妃。 ミモザ様がお見えになりましたが... こちらにミモザを案内してくれる? もう少しでこの手紙を読み終えるから 重要な書類もないし大丈夫 王都に来て以来ディーンからたまに手紙が届く 王都での生活はいかがでしょうか 土地の所有権を明確にするための ただ農村部などは難航しているようです お嬢様が領を離れた後、いくつか進捗がありましたのでお伝えします それとアルメリア領民の証となる戸籍作成が 領都は区画が決まっているから土地の所有者がわかりやすいものね 売買の時は契約書も交わすでしょうし また領立学園中等部設立の件ですが、 初等部の延長として高度な読み書きを教えるのではなく 職業訓練校として開設するのはどうでしょうか ...なるほどそっちの方が有用かも でも職人さんとかは弟子を取って実践の中で学ばせてと 教育体制はできているしなぁ... お嬢様のことですから王都でも仕事をされていることと思います。 無理はせずお身体を大事にして下さい アルメリア領にはお嬢様の帰りを待つ人間が沢山いる事をお忘れなく 無事に領まで戻るのが一番です 領を挙げて支援しなければならない職業か お早いお戻りをお待ちしています ミモザ様をお連れしました 書斎での出迎えでごめんなさいね お父様に許可を貰ってからこの日を心待ちにしてたんだもの 商人のお嬢さん風にしてもらったの 今日の私は心が広いのよ 乙女な顔で読んでたけど 私は恋なんかしてる暇ないわよ 良い人からの手紙なのかしら? これは単純に領政関係の手紙 恋なんか...なんて言わないで 学園でエドワード様に恋をしていた時 貴女とても綺麗だった! 彼の事を話すたびにとてもキラキラしていて 相手がいない私にはちょっと眩しいくらいだったんだから 酷い目にあってしまったけどね 思い出すたび心が鉛の様になる 貴女が忙しいというのは伝え聞いている あんなことがあったからこそ幸せになって欲しいと願うの 初めから拒絶をしないで あの頃の貴女を貴女自身が否定しないでー ズケズケと勝手な事を言ったわね ーお疲れではないですか?アリス様 私歩いて王都に行くなんて初めて 街で私の名前を大っぴらに出すのもねぇ... じゃあ私の名前はミーシャでお願いするわ それじゃあまずはそこね 席が二つに分かれて宜しければすぐにご案内できますが... まさか並ぶとは思わなかったわ 私の名前を出したら意味がないと思って どんな接客をしているのか 提供している物の状態はどうか 来店している人はどんな様子なのかー 動いたら動いた分だけお腹が空くから丁度いいわよね ここがアズータ商会の喫茶店かぁ... 店内は二つのスペースに区切られていて 片方はお持ち帰り用の販売場所 もう片方が喫茶店のスペースとなっている 喫茶スペース目当ての人と持ち帰り用を買う人が同じ列に並んでしまっているからか ...これは店を拡充するべき? 人は増えども減らないわね... それとも二号店の出店? それとも二号店の出店? この喫茶店のシステムは こちらはフルーツの盛り合わせチョコレートソースがけのセット テーブルには番号が書かれた木札を置き ウェイターが注文を受けたらそれを紙に書き出し厨房にオーダーを通す それと連動した会計用の木札を用意 注文用紙をそれぞれの木札に挟み会計用のカウンターに保管 テーブルの木札は美表で色を変え全ての注文が揃ったら白色 テーブルの木札は裏表で色を変え全ての注文が揃ったら白色 追加注文があったらまた元の面に戻す そして最後にそれを元に会計をするという仕組みだ そっちも一口もらっていい...? 接客も提供された物も雑になってない 皆頑張ってくれているのねー そういえばどうして喫茶店を始めようと思ったの? うちに良い原材料があったから... それでこれだけの人気店になったっていうのだから驚きね 私の場合周りに恵まれていたからね お菓子のレシピを作ってくれたメリダをはじめ 皆の力があったからこそだ ありがとうございました〜 ゆっくり王都を見ながら行きましょうか 王都の物価も見ておきたいし ユーリ令嬢を見た気がして でもお付きの人がいなかった... ユーリ令嬢ともう一人の... 二人だけだった...? ...見間違いじゃないかしら? 今や王子の婚約者だもの 歩いて街に来るなんてないでしょうし もう少し街をまわった後商会へ行きましょうか? いつも来る場所だからなんだかほっとしちゃう ご贔屓ありがとうございます どういたしまして... 私今日会員証を持っていないけれど大丈夫かしら ...いつもと違う格好だし... ミーシャの身元は私が保証する ここに入れるのって会員だけでしょう? おかげでつまみ出されずにすみそうね ようこそお越しくださいました ここは貴族の方が連日いらっしゃる場所 些細な事でも大事になり得る 王都にいらっしゃることは存じ上げておりましたから それじゃあここでの抜き打ち視察は難しいわね? そう思うと一時も気が抜けません それならますます中を見るのが楽しみだわ バラットはすぐに戻ってきてちょうだい やっぱり先にミモザを案内してくれる? 少し話したいことがあるのよ ようこそお越しくださいました ご案内いたしますどうぞお二階へ 一緒にいた方はご子息ですか? パーティでも見かけたことがないと思う 商会によく来ているというのは本当だったのね でも連れというからには使用人ではないだろうし 特徴のない顔の男性だったな... ここ最近のモンロー伯爵の動向を調べてもらっていい? 私の記憶に無いだけかしら アイリス様お待たせ致しました それとできれば今一緒にいた男性の事も このような部屋にアイリス様を... 私が勝手に入ったのだし ...それよりバラット 先程モンロー伯爵がいらっしゃったわよね どういった物をお求めになるのかしら 奥様は美容品をお求めになることが多いです モンロー伯爵は菓子類ですね それと最近はオーデコロンを チョコレートを馬車いっぱいに買われることもあります ええ都度その場で頂戴しております 会員制の店で買える物は高品質なかわりに値段も高めの設定にしてある ーーお茶会で聞いた通りだわ 何か困ったことや改善したいことはあるかしら 報告書はいつも読ませてもらってるけれど 顔を見て話した方が良いこともあるでしょう? 滞っているのはご存じですか? アズータ商会の貴族向けラインは特別感を出すために会員制をとっている 王都では貴族の館を丸々買い取り 従業員の数がギリギリでこれ以上は対応できないからと聞いているわ お客様をそれぞれ個室に案内し 寛ぎながら商品を選べる仕組みにした 従業員は一部屋に対して最低一人は付いていなければならない 従業員を増やそうという提案もあったみたいだけれど? それ故人が足りなくなるのはわかるのだか! 訓練された従業員がほしいのです ここは貴族の方を応対する場所 それなりの立ち居振る舞いが要求されます 人数が足りなく通常業務も危うい今 未経験者の教育まで増えると対応しきれないでしょう 人手が必要なのは確かですが安易に増やせないのが現状です だから訓練された従業員ーーね 運良く貴族の家で働いていたような人材が居ても すぐには難しいけれど実現できるように努力する 他家のスパイを雇い入れるわけにはいかない 経歴を調べなくてはならないもの すぐには雇えないだろうなぁ ハーフティーは香りがいいし酸味があって... 色も赤くて可愛かったわ ...学園の時みたいに一緒にはしゃげて楽しかった もうすぐ領に帰っちゃうのよね... 突然どうされたんです? そろそろ帰るのだろう? いやー何日かこちらに滞在しようかと思ってな 今からちょっとディダとライルを借りてもいいか? 私は良いですけれど... いやできれば今日は... ディダとライルはどう? いや似たようなものか? しょーがねーなー... 早めに切り上げてくださいね 書類の整理を少しだけしたら寝るわ こうしてゆっくり話すのもパーティ以来ね ...そろそろ領地に戻られる頃かと思いまして 随分空けてしまったから流石にね ...最近ベルンはどうなのかしら? ...父に付いて随分学ばせて貰っています 今までのんびりさせて頂いた分取り戻さないと 訳ではないのだから良いと思うけれど? 学生の時にしか味わえない事は沢山あるもの 寮では寝食を共にして.. 卒業したら中々できない経験よ 良いも悪いもこれからの自分の糧にできるはず... ...その大事な時間を 僕はお姉様から奪ってしまったんですね 僕に謝ることをお許し下さい お姉様を学園から追放した事です あれは私が感情のままに動いた結果 ユーリ令嬢に嫌がらせをしたのが発端よ 別に貴方だけが悪い訳じゃないもの お姉様は以前もそう仰っていましたね ただただユーリに好かれたいとー お姉様と同じ様に感情で動いていた 彼女の幸せを守れればそれでいいと 今考えると恥ずかしい話です 僕は貴族として公爵家の人間として ―感情に流されて思考を止めない 自分の行動が与える影響を考えていなかった 貴方の謝罪と言う名の決意表明は受け取ったわ ...こんな事を言って自己満足だと分かっています ――僕は自分の事を棚に上げて だからこそ傷ついたうえでの行動だったというのに お姉様の事を陥れました 僕は家族としてお姉様に謝らなくてはなりません 婚約者であったはずのエド様からの糾弾 あの瞬間私は全てに絶望した 今まで慕っていた二人がユーリを選び そして躊躇いもなく大勢の前で取り押さえられ 「私」をいとも簡単に切り捨てたことがショックだった 家族にすら切り捨てられたのだ 冷めた目で見る「ワタシ」と だから『私』は恋はしないと誓った 人に完全な信頼を置いてはならないのだと そんな風に『私』の価値観を変えた彼を それでも和解を望む私』とー ――謝罪は受け入れるわ でも今すぐ許すとは言えない ――ありがとうございます それだけで僕にとっては十分です ライルとディダが昨日から帰っていないんですけれども おはようございますお祖父様 何かご存じありません? 少し飲ませ過ぎたようでな 家に来たと思ったら連日二人を連れ出して... 私の護衛を使い物にならなくしないでください いくらお酒が強いからとはいえ飲み過ぎは身体によくありません 少し控えた方がよろしいかと! ...騎士団と軍部で飲むのは楽しくなくてなぁ... 彼奴らも王都にいるのはあと少しだろう? お迎えにあがりましたよガゼルお祖父様 楽しくなって飲み過ぎてしまうのもわかりますけど.. わ...僕はいないと伝えてくれ... また店中のお酒を飲まれたそうで 自重して下さいと何度お伝えすればいいんでしょうかね? 外では飲み過ぎないように 貴方はこの国の将軍なんです 飲んだ後に襲われて不覚を取られたら目も当てられない そこそこにこんなんで、ごめん お祖父様の孫であり、私の従兄弟 私より二つ年上でアンダーソン 大丈夫よルディ私もお酒を控えてってお願いしてたところ じゃあもっと言ってあげてよ 僕の言うことは聞かなくてもアイリスの言うことは聞くんだ まぁ...これでも跡取りだからね 領の執務を手伝ったり日々勉強中 ...でも今は基本裏方仕事かな お祖父様のように強かったら父上も僕もまた違った道に行ったんだろうけど どっちかと言うとその血は叔母様の方にいったみたいだしね 何を言っているんですか お祖父様のせいで色々と滞っているのです 大人しく言うことを聞いて下さい また今度ゆっくり話そう 気をつけてお戻り下さいませ ユーリの件色々調べてるみたいだけど あまり深入りしない方がいいよ まるで嵐のようだったわね すごい勢いで来てすごい勢いで帰っていったわ ルディとお祖父様帰られてしまったの 彼女についてお伝えしたい事があります 王城に仕えていた侍女とノイヤー男爵の間にできた子がユーリ令嬢... 彼女の母親は飛び抜けて見目が整っている事で有名だったそうです 母親が亡くなった後ユーリ令嬢は一人に...? ユーリ令嬢も本当に可愛らしいものね... 程なく親族と名のる者に引き取られていったとのことですが... はっきりしませんでした ノイヤー男爵が引き取ったんじゃないの? 親族と名のる男性に引き取られたとだけ 母親が亡くなってから学園に男爵家令嬢として人学するまで 彼女の足取りは全く掴めません 親族に引き取られたのだとしたら考えられるのは二つ 実家に頼れる状態ではなかったのだろう けれど母親が亡くなった事を知ってユーリを保護し けれど母親が亡くなった事を知ってユーリを保護し ーっ..引き取られた! 父方だった場合はそのまま男爵家に引き取られたはずだ でもなんで男爵はユーリの存在を学園入学まで発表しなかった」 ノイヤー家の子供はユーリだけだ 正式な跡継ぎとして早々に迎え入れてもいいはずー 疑問が山のように湧いてくるわね ...あとは赤の他人が親族と偽って引き取った可能性かー それにしてもノイヤー男爵はユーリ令嬢が自分の娘だって何で判別したのかしら 母親に渡した形見のベンダントと母親に瓜二つの顔が決め手だと モンロー伯爵の件でもお伝えすることが 逆に顔を変える手段もないから似ているというのは一番の証拠かも あの日モンロー伯爵と共に来ていた男ですが、 名はディヴァンというそうです モンロー家に客人として滞在中とのこと アズータ商会にも度々同行しているようです 目撃証言が多々ございました 素性はアイラー商会の会頭 それ以上は調べることができませんでした モンロー伯はその商会と懇意にしているのかしらね 名前だけは聞いたことがあるわ 確か食料を主に取り扱う商会だったはず アイラー商会は食料品専門 取り引きするのはなんらおかしいことではない その食料をどうするのかだ モンロー伯の羽振りがよくなった... ディヴァンとアイラー商会のことを詳しく調べて その事からモンロー領は以前より沢山の作物を商会に納品しているはずだ でも市井で作物が値崩れしたという話は聞かない 特に商会の納品先について 市井ではないどこかに食料が流れているー 準備が整い次第明日にでもと お前に忠告したい事がある マエリア伏爵家には気をつけろ 今回の建国パーティでお前の後ろ盾として王太后がいるのを見せただろう 国内は元より他の国々にもだ エルリア妃が力をつけてきているとはいえ 王太后の影響力は国内外で今なお大きい 宰相である私と王太后の寵愛を受けた母娘 でもアルメリア家は中立を保ってきました アルメリア公爵家は第二王子派にとって脅威となり得る 攻撃する相応の理由がありません それに感情的な理由だとしてもこちらは公爵家なのです 取り潰しなどしたら国にどれだけ影響がでるかー どちらの陣営にもついていない そこまでして危険を冒すでしょうか エルリア妃が王の正妻ー シャリア様の殺害を謀った と言ったら考えは変わるか? と言ったら考えは変わるか? 物証は何も残っていなかった 証拠がないのに側妃の取り調べなど行えるはずもない それとエルリア妃を警戒する理由はもう一つ そんな黒い噂が流れる方だ 用心するに越したことはあるまい お前の価値は計り知れない 第一王子派は派閥へ引き入れたいと思うだろう アルメリア公爵家と王太后 お前自身が思った以上に力を持ってしまったことだ その二つを自陣営に取り込めるのだから派閥の力は強大となる 考えが及ばず私のみならずアルメリア家も危険な立場に置いてしまいました 第二王子派からしてみればいつ足元を掬われるかと気が気ではありませんもの お前の力を測り損ねた私の責任でもある 幸いまだ何も起こっていない だからこそより一層の注意を払え ありがとうございます... ご忠告しかと胸に刻みました ユーリ令嬢を調べているのだろう? 彼女の母親を王城の侍女に推薦したのはルーベンス家だ 私が公開できる情報はここまでだ お前ならこの情報から国で起こっている事を察せるだろう 王城でお前の子飼いをウロウロさせるな 方々に刺激を与え迷惑だ 深入りするなということか! 情報ありがとうございました モンロー伯とアイラー商会 エルリア妃とマエリア家ー 私の知らないところで着々と何かが進んでいるようなー お屋敷に着くまでは油断なさらず アルメリア領への帰路は緊張の日々だった 朝から晩まで馬車を走らせ 夜は町の宿屋にお忍びで泊まる エルリア妃の手の者に襲われるかもしれないし 襲われないかもしれない どっち付かずの状態というのも神経がすり減るものだ そんな中皆は何も言わず護衛をしてくれた 道中のこと聞き及んでおります どうぞごゆるりとお休みください 気を張ってお疲れになったでしょう ここまで護衛をしてくれてありがとう 今回私の行動で貴方がたを危険にさらしてしまった これから先も危険が伴うでしょう ...巻き込んでしまって申し訳なく思っているわ 謝る必要はございません 私たちはお嬢様の剣であり、盾であることを誇りに思います あの日の誓いは変わらず私たちの中にー 貴方達の全てを私に預けて ...今回は何もなかった.. 公爵令嬢の地位を追いやられるだけではなく 命すら狙われる可能性がある! 疑心暗鬼になってしまうな... お父様の話や噂を信じるのであれば手段は選ばないのだろう でも怖いからといって立ち止まってはいられないし 私を陥れるのにどんなことをしてくるのか 逃げるなんて性に合わない また明日からは領主としての生活 気を引き締めて当たらなくては アイリス様の普段の仕事量を目の当たりにできますね 書類は〈民〉〈財〉・〈建〉などそれぞれの部門ごとに分けてあります ありがとう確認しておくわ それとメリタがお話ししたいことがあるそうなので後ほど来ると思います 何かありましたらお呼びください ――やっぱり領は安心する 領に戻ってきたというだけでなんだか 業務も頑張れる気がするな でも書類確認が終わるのはいつになることやら... いえおい礼には及びません ー早速で申し訳ないのですが 私が領にいなかった間も時折来てくれていたのでしょう? いくつかご報告したいことがあり参りました 南部のカカオを産出する村などは商会と契約を交わした際 土地の所有権を整理していたのが功を奏したようです 土地の所有権と区画整理の件です 手紙では農村部が難航しているとお伝えしましたが 東と南の地域はほぼ完了したと報告を受けました 問題は北部と西部ですね ―こればかりは近辺の住民の話をよく聞いていくしかないわね 〈民〉ではその業務を最優先に動いています 領地の教会の件もお伝えしようかと ーお願いしていた事はどこまで進んだかしら? ...すみません...急に笑顔になられたものですから 教会があった土地を更地にし終え建築作業に入っています 並行して子供達が生活する院の建造にも着手し始めました 今までよりも大きな教会なので職人も作りがいがあると仕事に力を入れています そう遠くないうちに完成するでしょう でもでき上がるのが楽しみだわ みんなの喜ぶ顔が見られるもの」 以前ミナさんと子供たちが暮らす教会を襲ったのは 人身売買に手を染めている組織でー 改めて教会の土地所有者を確認した所 シスターじき後教会はその地の管理を放棄したらしい そこは『誰のモノでもない土地―――だった 建物も老朽化が進んでいたしそれならばと 建物も老朽化が進んでいたしそれならばと ミナさん達には一時的に別の場所へ移住してもらい でき上がり次第戻ってもらう手筈になっている それと区画整理も目処がついてきたので 今後も今の方針を継続していきましょう 領都での住民票の作成にも着手しています 良くないタイミングだったかな 少し待っていてくれる? 関係各所に指示と根回しをしておきますね いえお伝えすることも終わったので 私はそろそろ失礼致します それより久しぶりメリダ 喫茶部門忙しいんでしょう? 各店舗を飛び回ってるって聞いたわよ ...何だか悪かったね 現場を任せっきりでごめんなさいね 忙しいったってお嬢様ほどじゃないさ 新しいレシピを開発する暇もあるしね! 寒天のデザート!完成したのね 折角だからいただこうかしら もう少し色んな感情が込み上げてくるかと思っていたのだけどね 彼らに会った時は嬉しくて懐かしかった 『王都』という場所には未練は無かったみたい 「私」にとって王都は自分らしくいられる場所ではなかった そんなもんカわえ... 王都での思い出は息苦しいだけだ 私にとってここが故郷で貴女達という大切な家族もいる そりゃあ光栄の極みだね いくつか提案してもいい? まず寒天の味は問題なしね 今回は果物を中に入れて作ってもらったけれど 逆に何も入れず固めて蜂蜜をかけたりしてもいいかもしれない あとは...盛り付けかしら? 寒天を賽の目状にしてみたり ガラスの器に盛り付けても雰囲気が変わるわよね ーチョコレートみたいに流行ると思う? アルメリア領はあったかいからね 工夫しがいがある食材で腕がなるねぇ さっぱりしたデザートも喜ばれると思うよ それじゃちょっと改良してまた持って来るよ 喫茶ラインで新しく出そうとしている寒天のデザート アルメリア領の貿易を活性化させたことで きっかけは隣国から入ってきた寒天だ 今まで領になかった物が次々と入ってくるようになった 頷では見ない珍しい物が入って来たときは デザートの次は新しい飲みものか: 以前気分転換に庭を散歩したときに 私のところに持って来て貰えるようセイに頼んである タンポポに似た花を見つけたから 根っこを炒ってタンポポコーヒー.. 新しいメニュー開発は順調:と 貿易が活発化したことで商会の収益も上昇 高等部で開発し改良された農作物などの販売益も良い 後は地方部の上下水道か.. 銀行や農業など気にいろいろな雇用が生まれたことで 銀行や農業など領にいろいろな雇用が生まれたことで 排泄物などに汚染された水で生活していると 急で申し訳ないのですが至急対応して頂きたい書類がありまして ーすみませんよろしいですか ...こんなものかしらね こんな時間までいたの? お嬢様だけには言われたくないですね 私は期間を限定して雇用していただいてる身ですから... 次に来るまでにできる仕事は最大限していこうと: 貴方は実家の手伝いもあるし こちらとの仕事の両立は大変でしょう 本当に...無理しなくていいのよ :無理はしていませんよ 早く領に戻りたくて仕方なかったわ 皆が憧れる王都や舞踏会も一皮剥けば狐と狸の化かし合いだ 気疲れの方が大きかった気がする 弟とも少し話すことができたし でも久しぶりに家族や友達と会えたのは嬉しかったかしら ディーンには兄弟はいるの? 変なことを聞いてしまって 私が領主代行として領に戻る前 弟と仲違いをしてしまってね 今回会った時に謝罪をしてくれたの 私薄情な姉なのかしらって 年長者として失格なのかしらってー 私は素直に許すことができなかったのよ 弟妹を持つディーンの意見も聞いてみたいと思ったの ...難しい質問ですね 私も仲が良いとは言えませんから 妹とはそれなりに仲が良いのですが もちろん妹がいるおかげで家族のありがたさは理解しています ただ弟は最早家族という認識ではないですね 別の家に生まれていたらと思うほどです 同じ血が流れていることがこんなに疎ましく感じられるとは思ってもみなかった。 お互いにそう思っているのだから歩み寄る事はないでしょうね 弟君に対してきちんと向き合おうとしているお嬢様は薄情ではありませんよ そう言って貰えて少し吹っ切れた気がするわ 私は年長者なのだから...って先入観があってね もう少し自分の気持ちを尊重してもいいのかもしれないわね 私の行動は間違っているんじゃないか...って不安だったの 肌寒くなってきましたね そろそろ戻りましょうか 雇用契約を解消しましょうか 領に戻ってから考えていたのよ ディーンはここで働くよりも 他のところで契約を結んだ方が破格の報酬を得ることができると思う...って それだけの力を貴方は持っているわ 私からスカウトした手前こんな事を言って申し訳ないのだけれど ここでは領官と同等の報酬しか渡せないし... もちろん次の職場が決まるまで待つつもりよ お嬢様がそこまで私を買ってくださっているとは知りませんでした 私がいるとご迷惑ですか? :私の右腕として領政の取りまとめをしてくれて本当に感謝しているわ けれど貴方をここに留めておいたら 私と近しい所にいるディーンだからこそ 私と近しい所にいるディーンだからこそ 私のせいで危険に巻き込んでしまうかもしれない 担っているからこそエルリア様に狙われる可能性がある。 そう言われて私が承諾すると...? 本当に..無理しなくていいのよ 私にまで害が及ぶと言うのなら お嬢様の身はもっと危険に晒されているのでしょう? あの時仰っていた理由はそれですか 一人で逃げるほど薄情ではありません 貴方本気で言っているの? でなければこんなことは言いません ここで働くのは楽しいんです でもだからこそ大きな達成感はなかなか得られなかった 自分で言うのも何ですが... 私はこれまで何でもそつなくこなしてきたつもりです それがここで働き始めて 初めて面白いと感じました 困難にぶつかってそれを乗り越える! そんな感覚を得たのは初めてだったんです 私では思いつかないような斬新な考えをされるお嬢様 改革を推し進め活気づく領 そんな事を考えながら仕事をするというのは久しぶりでした ここにいると新しい刺激が貰えてわくわくするんです ーーだから私はここに残ります お嬢様が私を信頼しきれないのは無理もないことです 幼い頃から一緒にいる部下とは 過ごしてきた時間も密度も遠く及びませんから ディダやライル...彼らと同列に扱えとは言いません ただ時間がかかってもいい 私もその輪へ入れてください 以前お嬢様は私をスカウトする時に仰いましたね 私はもうとっくに貴女のものだ 私も貴女の手となり足となる事を心から望んでいるんですよ わずかな時しか側にいることは叶いませんが... それでは仕事に戻ります 言われる立場になるとこそばゆいものね... 溜まっていた仕事もようやく終わりが見えてきましたね これでやっとやりたかった事に手をつけられるわ ...ターニャさんが怖いですから また仕事を詰め過ぎて倒れないでくださいね? ディーンは驚くほどいつも通りだ ...気恥ずかしくて会うのを構えていた自分が馬鹿みたいだわ 普段どおりに普段どおりに... ちょっと調べ物があってね 司書のレーメに訊けばわかるかと思って こちらにいらっしゃるなんて久しぶりですねぇ? なにかありましたがぁ? ルーベンス家についての文献ってどの辺りにあるかしら? 調べたら何が出てくるのか: ルーベンス公爵家ですかぁ:珍しい名前を訊きますねぇ それならここら辺の書物が一番詳しくてぇ... 今ルーベンス公爵家って言った? どうしてビンとこなかったのかしら お嬢様の世代で知らないのは無理もないかもしれませんー 何代か前の王弟が興した家で領地も持っていないので ルーベンス家は何十年も表立ってはいませんからぁ ええ言いましたけどぉ... 王都に館を構えているだけのはずですよー レーメは何でルーベンス家を知ったの? 当時の文献によく出てきていたんですよぉ タスメリア王国とトワイル国との停戦の証として トワイル国からお姫様がお興入れしてきたんですぅ そのお興入れした先がルーベンス家ですねぇ でもなんでルーベンス家だったのかしら 真入れは友好の証でしょう王家で受け入れても良さそうなものだけど 当時タスメリアを治めていたのは女王様だったため婚姻は結べなくてぇ... お姫様を王家に迎え入れるのは難しかったんですよぉ 年齢が合わなかったため候補から外されたんですぅ 年齢が合わなかったため候補から外されたんですぅ あとは周りの意見もあったようですねぇ 王家や王家に近い家に迎え入れるのは嫌だーーーと 王位継承権がややこしくなりますからぁ そこで白羽の矢が立てられたのがルーベンス家という訳ですぅ トワイル国の血が入った王位継承者を出したくないって訳ね それに加えて戦争が完全に終わったわけではないですから 万が一を恐れたのではないかとぉ... お姫様を通してトワイル国へ情報が筒抜けになる可能性もあるしね 主だった貴族が亡くならない限り王位が回ってくることがなく 王弟が創設しているので王家の血がしっかりと流れている...か 確かにタスメリア王国の事情に合ったお誹え向きの家ねー ねぇレーメ今もルーベンス家ってあるの? それが記憶になくて... 社交界などでルーベンスの名を聞いたことは? 以前は学生の身分だったし頻繁にパーティに出ていた訳ではないから 噂も聞かないし腫れ物に触る感じなのかしら トワイル国の血が流れているルーベンス公爵家 なんだか悪い方にばかり考えてしまう。 ユーリの母親はルーベンス家に身元を保証され_王城へ侍女として入った それならその娘のユーリはー―? 最悪の展開を考えるのであれば 最悪の展開を考えるのであれば、 もしそれが当たっていたとして ユーリの母はトワイル国の関係者かもしれない どういう形かは分からないけれど、トワイル国と繋がっている可能性はある。 以前頼んだユーリ令嬢の調査は中止して モンロー伯爵周辺の調査は引き続きお願い それから主だった貴族の家の動向を調べてくれる? 調査にかかった費用は申請してちょうだい 早速手の者を動かします ――青服はタダではないものね それでは私自身今から少々出て参りますので 私も午後は別の用事を済ませるわ お父様に言われた通りかもしれないな... ユーリの母親はトワイル国と繋がっている可能性があり 無意識で利用されている...? 娘のユーリも影響を受けているかもしれなくて! 娘のユーリも影響を受けているかもしれなくてー でもユーリが間者ならそれらしく言動を考えそうなものだけれど.. トワイル国が絡んでいるのなら国家間の問題だ 両国の化かし合いにたかが領主代行である私が立ち入る隙はないだろう さわらぬ神にたたりなしね 今はまず自分の足元を固めていかないとー この三人って珍しい組み合わせだな ターニャには別の事をお願いしているからね 街へ出るのは私は反対です 関所など領内の警備を強化しているとはいえ何があってもおかしくないのですよ それは重々わかってるわ とびきり腕が立つ護衛を三人揃えたのよ それにこの件は長期化するものよ 解決するのを待っていたらいつまで経っても外へ出られないじゃない 次はいつ暇ができるかわからないし 仕事が一段落したからディーンも一日、実家に戻るみたいだしね ...まぁディーンも師匠の弟子みたいなもんだしな 警備隊の奴らよりはましか そう言って頂けて光栄です 分かってもらえて良かったわ 護衛のためじゃなきゃ気まずい思いをしてまでディーンを連れて行かないってね それじゃあ行きましょうか ちなみにどこへ行く予定なのですか? まずは領の学園へ行ってルカ学園長に相談 その後はラフィエル司祭の教会へ行って... 最後に院でミナさんたちに会ってお終いね よくばりっつーか... 二言目にはディダディダって 昔からのそれほんとどーにかなんねーの お前の口の悪さが治ればどうにかなるかもな ライルさんはいつも品行方正すばらしいことでー ...相変わらずですね 今回は〈財〉じゃなくて警備詰所の奴らに聞いたから味は間違いないはず... 〈財〉の領官に聞いたんですか? 領内の新しい店が美味しいって評判で 彼らは仕事の鬼で味なんてこの次 財〉推薦の店は控えめに言って微妙だったからね... 食事なんて栄養源としか思ってませんから 化す環境を作ったのは私なので ちょっと責任を感じる... 専門知識の前段階である基礎的な知識を学ぶ場があればと思ったものですから アイリス様にはいつも感心させられますなぁ 現在アルメリア領では読み書きと計算を専門に教える初等部と ただ高等部の生徒は既に市井で仕事に携わっている方が多いでしょう 研究を主とした高等部があります そうなるとどうしても専門的で高度な教育に偏ってしまう ですから中等部を設立しようと それなら高等部の教育課程も変更されるのがいいでしょうな 初等部に通う子供達にも新たな道が拓けるでしょうし 今の高等部は専門的とはいえその分野の学問が全て混在した授業体系になっています 例えば医療科を細分化するのであれば 高等部は医術科と薬学科 学ぶ量が膨大になってどの知識も広く浅く...といった問題が出てきている 中等部基礎で中等部基礎科 などに分けるのがいいかもしれません そうですねそれでいきましょう 後の世代に貴女のような方がいて嬉しく思います アイリス様は教育に関して並々ならぬ情熱を注いでおられますな ...私は皆に『力』を持って欲しいだけなのです 知識を持つことで選択肢の幅は広がり自らの力で生きていくことができる 仕事や生活の中でも良き判断をする事ができるー 教会にわざわざ行くなんて珍しいですね 国教だし蔑ろにするわけにもいかないじゃない お嬢様なら神様に祈る前に自分でなんとかされそうだなと すべての命を生みし母なる女神リルを祀る宗教 タスメリア王国の民全てが信仰し かつては民救済の役割を担ってきた教会ー 人々の生活に深く根付いている ラフィエル司祭はいらっしゃるかしら? 失礼ですが司祭になんの御用でしょうか いえ...近くまで来たのでお祈りにと 私も外から戻ってきた所だったので.. こちらに来るなんてどうされました? すれ違いにならなくて良かった そんなに警戒しなくても大丈夫ですよ私の知人ですから ...司祭この方は... 最近ラフィエル様に取り次いで欲しいという女性が多いんです 減多なことを言わないで下さい 中には直情的な行動をされる方もいますから ...お恥ずかしい所をお見せして... それにアリスさんは教会に寄付をして下さってるんですから失礼のないように! ええノーリュは私がこの教会に来る前から一緒ですから 随分慕われているのですね 身の回りの仕事を取り仕切ってくれて助かっています ...あのそちらは以前街でお会いしたー 司祭は今日も街へ往診へ...? アリス様と同じ職場で働いているディーンと申します ...今の聖職者にしては珍しい有り様でしょう? ――以前の教会は民たちの守り手だったんですけどね いつからか変わってしまった 国教と定められてからは 今のダリル数は高に目がくらみ自らを守るだけの哀れな貴族もどきです タスメリア王国から金銭的な援助が出るようになりました しかしほとんどの教会はそのお金を自らの生活同士に使い始めた 挙句寄付金にも手をつける始末 そのような話を私たちに聞かせて 私は以前王都のダリル教中枢にいたのです 内部の事情は嫌になる程知っています そんな方が何故アルメリアに... ー故郷に帰ってきただけの話です ー私の家は貧しい暮らしで教会は正に救いだった 病にかかれば治療をしてもらい 自分もシスターのようになりたいと思うのに時間はかかりませんでした シスターは正義の味方ですね! そんな私にシスターは司祭を養成する学園を勧めて下さった その後順調に進み本部へ配属されたのはいいのですが... 必死になって自分の立ち位置を守るだけの自分ー ...それならば私もお連れ下さい 私利私欲に塗れた生活ーー まるで貴族のようだった 憧れは粉々に砕かれ逃げるようにこの教会へ来たのです 今はやりたい事もやれていますし ようやく楽に息が吸えるようになった気がします 以前アリスさんはお家が商家だと仰っていましたよね アルメリア家のご令嬢にお会いした事はありますか? そうですよね;突然すみません もし懇意にされているのであればお会いしたいな...と いえ...私は一度も... 失礼ですがなぜお会いになりたいと? お世話になったシスターが亡くなったこと教会が売りに出されていたこと... お礼を言いたかったんです 移転を進めてる教会のことか: 同じ領内にいてご存じなかったのですか? 最近になって知りました 教会存続のためご令嬢が動いてくださったと聞いています シスターの志を継いでくださったお礼を...と ...知らなかったというより知ろうとしなかったが正しいでしょうか ―教会に助けられていた頃ミナという女の子がいて 学園に行った後も教会の近況を書いた手紙をくれていたんです ラフィエルさん学園へ行かれるんですか! 素敵な司祭様になってまたこの教会に来てくださいね ――でも...本部に身を置くようになり 後ろめたかったんでしょうね 段々と封を開かなくなりました くだらない争いに身を落とし思い描いていた理想とかけ離れていく日々ー 希望に満ちた頃を思い出させるミナの手紙は辛かった それに今更「行った所で何もしなかった私をミナはどう思うでしょうか 私には会う資格などありません ――でも今はもっと早くに読んでいればと後悔しています ...これは私の意見ですが 是非教会へ行ってみてはいかがでしょうか ー私にはミナさんの気持ちはわかりません 目を逸らして開いた距離の分だけ相手の心はわからなくなる.. これではどちらが司祭かわかりませんね そんな大層な事は申し上げておりません それに公爵令嬢も時折視察に行っているそうですからー 運が良ければ会えるかもしれませんよ 今度勇気を出して訪れてみますー ラフィエル司祭とミナさん 再会できてるといいけど... ...っダリル教よりお嬢様へ... 破門宣告がございました...! 日の出と共に起床し、身支度を整える 後ろ姿が目に入る。恐らく、訓練に向かったのだろう。物音を耳にして視線を反対側に向ければ、ディダが部屋から出たところだった。 扉を閉めて視線を行き先に向けると、遠く廊下の先にライルの セバスに憧れを抱く彼は、自身の身支度に余念はない。文度を終えると最後に鏡で最終確認をし、そしてそれから部屋 確率で使用人仲間に遭遇する むしろ目中こそ個々で忙しく駆けけ回っているため、意外と怒り合う 殆どの使用人がセイ同様朝早くから活動しているため、かなりの そして男性と違う階には、女性の使用人たちも住んでいる。 勿論先ほど姿を目にしたライルやディダ、それからセイ自身も 「おはようございます。ディダさん」 殆どの使用人は、アルメリア公爵家邸内にある使用人居住区域 別れ道で、ディダはそう言いつつポンとセイの肩を叩く。ええ。今日も頑張りましょう 廊下を歩きつつ、セイは問いかけた。 今日も朝から訓練ですか?精が出ますね」 眠そうに欠伸を噛み締めながら、ディダも挨拶を返す それと見比べているのは、過去からの売上の推移表だ。売上の内訳について何か変わったことはないか、または売上の増 ぶつくさ言いつつ、早足で階段を降りて行った。相変わらず張り合っているんだなあ...そんなことを頭の片隅で思いつつ、先ほどまでとより少し足早に歩く。そして執務室に到着すると、早速書類仕事を始めたその書類は、各店舗からあがってくる売上報告書だ 「あー、まあな。...お前も仕事だろ?お互い頑張ろうな けれどもここ最近は、机に向かっていることが多い。と言うのも、アイリスより推し進めるよう指示があった一職場環境 午後の彼の予定は、日によって異なる。アルメリア公爵家敷地内にある方スータ商会の新商品開発室に行くこともあれば、実際に各店舗に視察に行くこともあった。 セイはそこで昼食を軽く済ませ執務に戻ると、再び机に向かう 当然ではなくって?』と常々言ってほ環境の整備を推し進めている。 えがあってこそ、皆が居心地良く感じるために環境を整えることは アイリスも例に漏れずで、「私はが職務を遂行できるのは、皆の支 歴代アルメリア公爵家当主は、自身に任える使用人を殊更に重 アルメリア公爵家には、使用人用にしては立派な休憩室がある。 売上の他にも在庫管理や各店舗からの報告等々日によって確認する書類は異なるが、大体書類の確認で午前が終わる。キリの良いところで席を立つと、使用人の休憩室に向かった。 目に通した内容を、アイリスに報告白すべく簡潔にまとめた表に書きき込みつつ呟いた。 の整備』の対応に追われていたからだ。 「失礼、セイ」そう言いつつ現れたのは、ターニャだ。お珍しいね。君がここ来るなんて」「お嬢様のスケジュールについて、ね。今からなら少しお時間取れるようだけど、どうする?勿論伺わせていただく」アイリスの予定はビッシリと埋まっていいて、それこそ分刻みのスケ 方針を出しているため、基本的にこ何かあれば早馬を積極的に利用していることか。『一瞬で遠くの人に、手紙や言葉を伝達できる手段が早く確立されすると良いのだけどねえー...そ、んなことを度々アイリスが言っていた。など思いつつ書類に目を通していると、扉からノック音が聴こえてきた。 唯一の救いは、アイリスが情報の伝達には金に糸目はつけないとの 増えてきた今、共通のルールを策定することは必要なことだ。特に報告体制については、店舗網が他領にまで及ぶため喫緊の つしか店がなかった頃は彼が直投資理できていたが...!店舗が 雇用契約の見直しを含む有給や休職の規定、設備の拡充、それから報告体制の構築 それから、伝達予段については?」 「そちらの資料にある案二で行こうかと売上報告については、セイに月末にご報告。それから在庫については 「はい、ほぼ完了しております。後は確認いただくだけの状況です」そう。各店舗の店長にも理解を得られるように説明と研修が必要 まり次第各従業員と再度層用契約を結び直す必要があるわねその契約書の準備は?」 に申請し認められた場合...か。その止むを得ない状況というのはどう言ったものなのかの基準設定が必要ね。それから、それが固 有給は、人年十日。それから、休職は止むを得ない状況の場合、 はい。まず、有給制度と休職制度については今お渡しした資料の お疲れ様、セイ。早速だけど、現状を報告してくれる?」 一承知したわ。なら、行きましょうセイは書類を持つと、ターニャと共にアイリスの執務室に向かう。 勿論元々彼が彼女に報告をする時間は確保しているが、それだけでは全然足りない。 「お嬢様、そろそろ... よろしくお願い致します。 確認してもう一度私の方でも確認してみるわ 執務室から出ると、再び自身の執務室に向かったそして、手元控え用の資料に手を加えると更なる検討のために再び各データや資料を見比べる。 キリの良いところで、控えていたターニャがアイリスに声をかける。それでは、お嬢様。私はこちらで失礼致します」ええ。ありがとう、セイ」 セイ。...この資料、分かり易いわ。ありがとう、後でこの資料を 一各管理部を設立する費用は、これね、人件費、場所代...場所の候補地はここね」ペラペラとアイリスが資料をめくりながら、呟く。 各地域に管理部を設置し在庫を元的に管理させ足りない店舗に供給する...確かに、供給は急を要するケースもあるようだからその方が効率的ね...:在庫は何が売れているか売れでいないのかを把握する重要なデータよ。それを把握するための方針も考える必要があるわね、管理部からは各店舗からの申請を取りまとめるついでにそのデータを蓄積、そして自次で売上報告書と同じくころちに報告してもらうようにした方が良いわね」「仰る通りですね」 感じながら彼は部屋に戻ってきた。 そんなことを思いつつ呟いた言葉に、今、慶気合が入ったことを に休息を取れと言う割にアイリス自身がそうしないことが聞かぬ そう苦笑しつつ、部屋に戻る。きっと今頃自分が提出した資料を読んでいるのだろう...周り の灯りもチラホラも作えている 人の共有事項がないか確認をしに行った。それらが全て終わった頃には、すっかり空が暗く窓から見える街 今日はこの辺りにしておくか セイは立ち上がると、そのまま執務室を後にする。 その後使用人控え室で食事を取ると、セ次へ目の部告と使用 身体を伸ばすと、ボキリと可愛らしい骨の軋む音が聞こえた。 そうこうしているうちに時間はあっという間に過ぎ、いつの間にか 領地経営中のお嬢様に迫る、第二王子派の魔の手! 王位継承問題で揺れる王都。例え、行ってみたと思うメイリスにも検討されていただきました。さらにかつての恋敵ユーリ令嬢の一本当の姿」が徐々に明らかに!? 原作澪編梅宮スキ亜キャラクター原発、双葉はつき それでもいいものではなくなっていたのですが、 〝梅宮スキそれは、それでもキャラクター原案双葉はづき澪亜 原作澪亜漫画梅宮スキキャラクター原案双葉はづき 本電子書籍の全部または、一部を無断で複製、転載、配信、送信すること、あるいはウェブサイトこの転載等を禁止します。また、本電子書籍の内容を無断で改変、改ざん等を行うことも禁止します。本電子書籍購入時にご承諾いただいた規約により、有償・無償にかかわらず本電子書籍を第三者に譲渡すそんなことはできません。本電子書籍の内容は、底本発行時の取材・執筆内容にもとづきます。本電子書籍を示すサムネイルなどのイメージ画像は、再ダウンロード時に予告なく変更される場合があります。また、ご覧になるリーディシグシステムにより、表示の差がが認められることがあります。 この物語はフィクショシであり、実在の人物・団体とは関係がございません。