澪作符〝梅宮スキャラクター原案双葉はづき 亜原作機関澪亜梅宮スキャラクター原案双葉はづきキ アイリス・ラーナ・アルメリア アルメリア公爵家の令嬢で領地の経営を一任される。日本の税務事務所で働いていた前世の記憶がある モネタ商業ギルドこの副会計士 アイリス専属の侍女意外と武闘派 生真面目な性格のアイリスの護衛 いつも諷々としているアイリスの護衛 公爵家の図書室の司書。 エドワードハーン... ベルン・ターシ・アルメリア アルメリア公爵家の嫡男で、アイリスの弟 アイリスの父で、公爵家当主。王国の宰相 タスメリア王国の第二王子。アイリスの元婚約者 --アズータ商会で働く聡明な青年。 メルリス・レゼ・アルメリア アイリスの母。社交界で絶大な影響力を持つ ガゼル・ダスアンダーソンアイリスの祖父。タスメリア王国の将軍 実際家の令嬢エドワードと結ばれ婚旅 ドルッセン・カタベリア騎士団団長の子息。 アイーリャ・フォン・タスメリアタスメリア王国の皇太后。 ミナ孤児達の面倒を見ている少女。 ダリル教教会の司祭。アルメリア領の学園に通う エドワードの母で、王国の妃。 アイリスがダリル教を破門されるとの情報を得ました 教皇と上手く手を組んだようですね ラフシモンズ司祭にこれを ...それと引き続きあの商人の動向を追え お祖母様に報告しなくては タスメリア王国の国教であるビタリル数からの破門それはすなわち『罪人』 国民から話蔑まれる騙対象となる 貴族の令嬢が破門なんて 外聞か悪どころの話ではない アルメリア領の教会を勝手に破壊したことだと 祈りの地を破壊するのは神をも恐れぬ所業であり許し難いー まさかミナさんの所の教会のことーー? 確かに教会を取り壊した でもそれは老朽化していた教会や孤児院を移転させるためだ 売りに出されていた教会をならず者が買いミナさん達を追い出そうとしていた しかしその後ならず者は人身売買に手を染めていたため、逮捕 教会の土地の権利は宙に浮いていたのだ 破壊したのではなく移転させるのだとね 念のため壊す前に元の保有者であるダリル教に手紙を出し伺いも立てた お耳に入れなければいけない事がもうひとつ その返答は『保有せず』 メディナス舗がアルメリア領に対し通商・通行料を上げると宣言しました...! メディナスは王都へ通じる交通・交易の要衝となる領でアルメリア公爵領の北にある ●領の半分が山のため領土が小さく耕地が少ない ●食料はアルメリアからの穀物輸入に頼っている アルメリアから王都へ輸出する場合はメディナス領を通ることがほとんどだ そんなことされたら、交易に大打撃じゃない...!! なぜなら他の行路を使うと山を迂回しなければならず、莫大な費用がかかってしまう そんな重要な行路の関税を値上げされたら アルメリアの経済に大きな影響が出るのは確実 罪人に対する制裁と自領の農作物の価格を守るためー 白銀の農作物って... あそこは人口ばかり多くて期作地が少ないのよ? アルメリア以外のどこからか安く仕入れる算段がついたってこと...!? レーメとセイモネダを至急呼んできて 山を迂回する場合の日数と費用の計算 それと領政と商会への影響がどのくらいになるか一旦話し合うわー これがダリル教からの釈明書への返事... 教会の土地を売った神官はおらず 貴女が仰有るような恋人で一生まれた 貴女が送ったという権利確認の書状もこちらにはない 教会はダリル教所有のものである よって破門の撤回はならず ――釈明書だけで済むとは思わなかったけれど こうも真っ向から拒絶とはね アルメリア家を攻撃するための口実:でしょうか ダリル教自体不可侵な組織ですから 取り壊し時に送った書状を処理した神官がいたら話が早いのだけれども... 公爵家の伝手を使っても得られる情報に限りがございます ただかろうじて得た情報がひとつー ダリル教が証拠隠滅のため教会の売却に関わった者を切り捨てたという話が出てきました 市井から捜し出せれば証人になって貰えるがもしれません 領や商会の方はどうなってる? 予想通り領全体の交易が見事に落ち込みましたね メディナス領に加え他領が関税の値上げを宣言したのが大きいでしょう メディナス領が関税の値上げを宣言したあと それに呼応するように第二王子派に与する領がアルメリアに対し一斉に関税を上げる宣言をした アルメリア領を拠点としている多数の商会が以前と同等の利益を得るには 領では不安の声が多くあがっています 関税の分品物の値段を高くしなければならない 質が同じで値段が違うだけならば安い方から仕入れるのが心情だろう 特に王都や他領に出店しているアズータ商会では人材の引き抜きがすごくて... そのせいで商品を作れる人が減り 商会の売り上げも下がっています 領官やアズータ商会では不信感からか休暇を取るものや職を辞するものがチラホラと 今の段階ではどうにもできないわね 早く破門を撤回できるように動きましょう 破門騒動に乗じて第二王子派から宰相を免職させる動きが出てきています 奥様はパーティーなどの催し物を自粛されているようです 事を収めようにも表立っては動けないようです 破門を理由に公爵家自体を動けない状態にして 私のみならずアルメリア家まで貶める寸法か 全力位から攻めてくるって訳ね このままやられっぱなしって訳じゃないんだろ? まずは領民の不安を取り除くことから始めるわ お父様から手紙が来たの わからないけれど策は考えた 王都で破門についての香岡会が行われると、 皇太后様はもちろんアルメリア家の筆頭としてお父様が そしてエルリア妃や教皇などが招かれるそうよ 恐らくそこで私の破門を確実なものにしてアルメリア家の力を削ぐのでしょうね そうなれば私もお父様も公爵家も難しい立場に置かれるでしょう だから査問会までに証拠を集める 私が無断で教会を壊していない事を証明するために 移転させた教会を確認して欲しいの ほぼ完成したと聞いているけれど念のためね それと人身売買に関わっていた者たちの身の回りをもう一度調査して 土地の権利に関わる書類が見つかれば一番いいわ アルメリア公爵家への攻撃が始まってしまったー 中立派と聞いていたから油断していた アズータ商会は自領以外にも少しずつ他領や他国取り引きを広げてきた もし王都で内紛が起こっても ある程度は稼げるように でも方々で関税を上げられてしまってはどうしようもない まさかの第二王子派に鞍替えとはね 交易もアズータ商会の売り上げも本当に酷い... それにしたってダリル教を巻き込むなんてよく考えたものね 穀物の輸出なんてどれだけ落ちれば気がすむのよ... 公爵家の力ではどうにもならないじゃない! ダリル教は王族と同等の絶大な発言力を持った組織だ 特権階級といってもいい カミサマを後ろ盾にしたダリル数 私の立てた計画で上手くいくだろうか 絶対成功させなくてはならない 貴族の子しか通えない王都の学園に 教皇の息子であるヴァンが通っていることからもわかる だからこそ確実に勝てる方法をとらなくちゃ... 今私の手元にあるピースは二つ 人身売買に携わっていた者たちの家宅捜索をして、出てきた売買契約書 ダリル教を追われた神官 でも査間会で勝つためには お母様か皇太后様のお力をお借りする またお父様、お母様に迷惑をかけでしまう お父様の温情で領主代行になった身 これ以上事を起こすのは本意ではない あとひとつであとで全てが揃うのに 全てを繋ぐことができる決定打 もちろん貴女の手伝いを 今だからこそお手伝いできることもあるかと思いまして ー私がどういう状況か分かっていて来たというの? わざわざそんなリスクを取るなんて... なぜ領主代行の地位を返上しないのかと抗議する領官からの手紙 商会を辞めていく人たち 地位名誉全てを失おうとしている 今の私に関わって一体何の得があるというのか どうやってこれを... それはそうだけれど... きっとご自身の力で戦う道を選ぶと思いまして それがあれば貴女の望むことができるはずです サインも印章もきちんと入っている... どうか私を信用して下さい こんなときに力になれずいつかになるというのですか これはありがたく使わせてもらうわ それにしてもよく私のやろうとしている事が分かったわね お嬢様とともに領政に携わってきましたから お嬢様のお考えは分かります 勝つための道はつながった 後はその道筋をうまく辿れるか 貴女はそんな顔でこれからの大勝負に出るのですか ここの皆さんはお嬢様を心配していても敢えて言わないのでしょう ですが私は言わせて頂きます 何故、貴女は人に弱みを見せないのです 弱音らしい弱音を吐かず 何故、貴女は一人強くあろうとするのでしょうか 思考と感情を切り離そうとする 全て自分の内へ溜め込み一人で前へ歩き出す 強くあろうとしたことなんて一度もないわ 婚約破棄された後の自分の処遇を ーーそれでも泣かなかったのは 感情に任せて涙を見せてもどうにもならないからよ 私の行っている政治は本当にこれでいいのか 立ち止まらなかったのは 数え上げればきりかない 現代の知識はあるものの前世は一介の雇われ社員 止まったらそこで全てが終わってしまうからだー この世界に転生しアイリスと融合してからずっと不安は消えながらだ 背負うものが大きすぎると感じることもあった 泣いても現状は変わらないー 私にはその有り様はとても危うく感じるのです 泣いて助けて下さいと言えば誰かが助けてくれる!? 泣いて愚痴の一つでも言えば解決する!? そんな事ないでしょう... エド様のときだってそう! 悔しくて辛くて泣き喚きたかったわよ! 悔しくて悔しくて仕方ない なんで私がそんな宣告受けなくちゃならないのよ!! 辛いって逃げ出したいわ! ーでも泣いて立ち止まることなんて出来なかった! そんな私が泣いて助けて下さいって...!? ...冗談もいいところよ 私一人が助かったところでどうにもならない アルメリア家に罪人がいたという事実は消えないもの...! お父様お母様お祖父様それにアルメリア領の人たち 領民が...たくさんの人たちがここまでアルメリア領を作り上げてくれたのに 私は皆に迷惑をかけすぎたわ こんな事になった自分の不甲斐なさに心が苦しいのよ 申し訳なくて――辛いのよ... 強くあろうとしているから泣かない...? ただ強く見せたくて... ただ強く見せたくて... 愛想を尽かされるのではないか また裏切られるのではないか 泣いて周りに愛想を尽かされるのが怖いから... でもそれさえ出来ない無様な人間 そんなことはないと思っていても 泣かない...だけ... ...それが私なのよ! だから強くなんてない...! ...貴女のその強さは美しい 弱みを見せるのを躊躇うのも過去や立場を思えば仕方ないのかもしれない でも貴女の辛さを見せない美徳こそがついていく若者を心配させるんだ ただだからこそ無理はして欲しくない 貴女は言葉で言っても安心しないだろう。 だから私は行動で示し続ける ...一人で抱え込まないでくれ まるでお父様に諭されているみたいだよ 残っている仕事は私が引き受ける だから今日はゆっくりお休みー おはようございますお嬢様 冷たい手ぬぐいをお持ち致します 目が腫れて赤かったのか でも隈は消えているし顔色もいい ...おはようターニャ 弱みを...見せてしまったな... 『離れろ』と理性が言っていた。 重い扉で囲って隠していた心の内が開く音がした でもそれをそっと包み込んでくれた温かさ ここまで曝け出した後で彼にまで裏切られてしまえば私はもう立ち直れなくなってしまう そう思ったのに離れられなかった 温かさに安心してしまったー 先ほど教会の件で報告がありました 領地の新しい教会ですが無事使えるくらいまでには整ったそうです 後は教会の人員を確保するのみですね お嬢様お待たせしました それならターニャお願いがあるわ 街から呼んでほしい人達がいるの! 突然お呼び立てしてごめんなさいね もう知っていると思うけれど...私は教会を破門された身でしょう? 今までのように街に行くのも憚られてしまって だからお二人をこちらに呼ばせて貰ったの そんな...力を貸すだなんて... ミナさん...驚かせてしまったわよね あなたたち二人の力を貸して欲しいんです でも中身はいつものアリスだからーね ラフィエル司祭も...院へ行かれたのですね 私ラフィエル司祭から聞きました! 住むところを新しくしてくれたせいでこんなことにーーって! 破門騒動について街の人はなんと言ってるか教えて貰える? ミナがいた教会に子どもたちも住んでいるのは領都の住民であれば周知の事実でした そこを壊したということで不信感が広がっています それと皆領の先行きに漠然とした不安を持っているようです もしこのまま何もしなければ 関税が上がりギルドだけでなく街の店先にも影響が出ています 近いうちに暴動が起きてもおかしくはない..と私は思います ですから新しい教会で開放式を行おうと思うのです。 銀民の心をまとめるために 開放式ってなんでしょう...? 新しい教会が出来たことを民に広く知らせるための行事ですよ 新しい司祭様が来られてみんなにお話をしてくださるんですよね 力を貸して欲しいっていうのはそれに関することなの 私にできることならなんでも! 辛いことを思い出させてしまうかもしれないけれど...許してね ...そんなことでいいんですか? ミナさんが住んでいた教会が売られた時のことを 街の人たちにたくさん話して欲しいの 少し大袈裟なぐらいに話して貰えるといいわ 私たちが住んでいた聖なる教会が人身売買に手を染める集団に売られてしまった 行くあてもなく困っていたところ 領主代行がならず者を逮捕し教会を移転させてくれた そこに自分たちを住まわせてくれている そのせいで立ち退きを強いられ教会をボロボロにさせられ嫌がらせをたくさん受けてー その教会はもうすぐ大々的に開放される これも一緒に広めてちょうだい ミナさん最後にひとつだけ聞かせて その時には領主代行:アイリスも来る! 貴女はこの噂を広めることでたくさんの好奇な視線に晒されるかもしれない 否定や疑いの眼差しを受けるかもしれない それでもー引き受けて貰えるかしら ーもちろんです領主様! 私今からたくさん話してきます! それこそ領都中に知れ渡るくらい触れ回ってきますね! ターニャミナさんをお送りして 貴方にもお願いがあります ...内容にもよりますが最大限力を尽くしましょう。 新しい教会の司祭となり開放式を執り行って欲しいのです ...とお答えしたいところですが、それは難しいと思います 教会に司祭を招くためにはダリル教からの書状が必要です。 公爵家の子女が破門状態のアルメリア領に書状は発行しないでしょう そして司祭を招くことができたとしても私ではその任に就けません ノーリュを覚えていらっしゃいますか 以前教会へ行った時に会った聖職者ね ノーリュはダリル教本部と繋がっています あちらの手となり足となリ、動いているようです 私も知ったときは驚きました 手紙がなければ気づかなかったでしょうねー 教皇派閥の神官の名... 自分の首を絞めるようなものですから... ダリル教はミナが住んでいた院と私との関係性も把握しています 教皇派に反発していた私をわざわざ司祭に任命するとは思えません ...どこでこれを手に入れたのですか ...でも本物でしょう? ええ本部にいた時に使っていた印章にラフシモンズ司祭のサイン それがあれば貴方は新しい教会の司祭になれるー ...一本とられましたね でもノーリュのことは困ったわね 教皇派と繋がっているなんて 開放式の情報が向こうに漏れて邪魔をされたらと思うと... 領部から離れた地で暫く足止めをさせてはいかがでしょうか 幸い私は名目上彼の上司です。 用事を申し付けるぐらい間題ありません ...なるほどね面白いわ ...それならルカ学園長にも一芝居打ってもらいましょうか 貴方聖職者なのに随分悪知恵が働くのね? ダリル教本部に長らくいたのです これぐらいできなければ生き残ることはできませんよ 開放式なんて何年ぶりかねぇ そういやあの噂聞いたか? ああけど領主がわざわざ孤児を守るために教会と対立なんてするか? でも実際こうやって新しい教会が出来たしなぁ 今日はアイリス様も来るらしいし何か話してくれるんじゃない? 他のギルドの会頭も来ているのかー 先程耳に入った話ですと地方の村長も来ているとか 民衆をどう収めるのか見ものですな 緊張していらっしゃいますか...? 上手く演説ができればいいのだけれど ちゃんと噂も広まってたぜ 「外を見回ってきましたが結構な人数が集まっているようです 平民の他に有力者の方も見受けられました ま尾びれ背びれがついてねじ曲がった噂もあるみた でもおかげで開放式への素地ができたしたくさんの人が集まってくれたものー あたりまえの事をしたまでです領主様... それと子どもたちには私のこと内緒よ? またいらしてくださるんですか...! アイリス様なんて言われたら距離を感じて悲しくなっちゃうもの 子どもたちに勉強を教えるって約束したもの パイプオルガンの音.. 開放式が始まりましたね 神聖な場所だというのに... 強大な敵に立ち向かう第一歩。 まるで魔王城に乗り込む気分ね 領民は今までのお嬢様を見ています そうだ怖気づいてる場合ではない 私が領民の心を纏めなければ」 「神は人への愛を説きました。 愛を以て接し手と手を取り合いそうして世界は成り立つのだと 人はひとりでは決して生きてはいけない そのために神は人の繋がりの尊さをお教えになりました それと同時に間違いから目を逸らしてはならないともお教えになられています たとえ手と手を取り合った同士であっても 勇気を持って間違いを正すべきであると アイリス様のことかしら 私たちは曇りなき心で物事を見定めなくてはなりません 何が正しく何が悪なのかを 見覚えのある領官が何人か来ている」 領主代行に対する不信感を払拭してくれるといいが: 今んとこノーリュやダリル教が踏み込んでくる気配はなさそうだな 万が一という事はある気は抜くな 他者に疎まれるものだとしても己が正しいと信じたのならば手を差し伸べなさい 神の教えによってこの地に愛が溢れ 正しき光が満ちるのを祈っていますー おい!領主代行はどうした! やっぱり自分の利益のために教会を壊したんじゃー この度は開放式にご参加頂きありがとうございます よくうちの店に来てた子じゃないか アイリス様じゃないの? 私の名前はアイリスアイリス・ラーナ・アルメリア 私がなぜこの場に現れたかー アルメリアの子女であり、領王代行の地位を持つものです。 それはこれからお話することを曇りなき心で皆さんに判断いただきたいからです 司祭様のお許しを得てこの場に立たせていただいています。 ー我々の領地アルメリアは人も土地も豊かです。 皆さんは神の教えに従い愛を以て他者に接しています ここに住むひとりの人間としてとても誇らしく思います ですがその愛が届かず不遇な環境に置かれている方々がいるのも確かです 私はそのような者たちに出会いましたー 教会の院で暮らす子どもたちのことを皆さんはご存じでしょうか かつてはシスターという良き師に恵まれ子どもたちは健やかに暮らしていました ですがシスター亡きあと教会の地は売られてしまったのです 買い取った者たちの心なき行動で傷つき行き場を失くした子どもたち 何の罪もないというのに、あまりに酷い仕打ちでした それはアルメリアを任されている私にとってー我々一族にとっては罪です 見ててかわいそうだったわよね; そのことでこの地に住まう人々を守れずにいるのですからー 私はダリル教より教会を破壊したことを罪だと宣告されました。 神は私たちを見守って下さっています しかしそれの何が罪なのでしょうか ダリル教の敬虔な信者である私もそれを信じています。 守るべき民ー子どもたちを見捨てるべきでしたか...? それが正しいことなのでしょうか 辛福は突然空から降っては来ないのです 幸福は私たちの行動と意志にかかっています 悪を仕方ないと受け入れれば悪の一部になります。 悪を振り払い自ら声を上げ行動してこそそれは実現するのです 私たちアルメリア一族はこの地に住まう人々を守るためにいます 私は皆の声に応えましょう。 民を守るため民の幸福のためならば、私は行動を起こしましょう。 弱き者がいたら真っ先に守りましょう 不遇な環境を嘆き手を差し伸べましょう。 この地が――この地に住まう人々が 豊かになるようどうか皆さんもお力をお貸し下さい そしてー我が一族の決意として それを成し遂げるには私ひとりでは非力かもしれません アルメリアに住む皆の輝かしい未来の衆徴として今ここに教会を開放いたします! ですが私には顔を支えてくれる顔音そしてアルメリアに住む皆さんがいます 一貫女に神の祝福があらんことをー あああぁぁぁあぁああっ ...お嬢様もう少しゆっくり走らせましょうか? わかりましたもう少しで休憩ですご辛抱ください 査問会に間に合わなければ意味ないもの ただ口は閉じられたほうが良いかと 王都までこのままでお願い 乗馬ができる皆はすごいわ: まさか地面がこんなにありがたいものだったなんて... ーそういえばノーリュはどう? 彼なら無事解放されたようですよ 病にかかってなくて安心していたとか あんな理由で足止めをするなんて考えつきませんでした 学園長と街の人の協力があったからできたことだわ まずラフィエル司祭からノーリュに遠くの街へ薬を届ける仕事を任せる そして道中不慮の事故が多発 やっとのことで着いた街ではたまたま流行病が発生し ノーリュは感染者と接触したということにして隔離 すぐには頷へ戻ってこれないという寸法だ ノーリュかこちらの動きを把握できない以上 どうやってノーリュを足止めさせたかー 医療の知識を持つルカ学園長の力を借りてまことしやかにその状況を作って貰った 私が王都に向かっているのはダリル教に知られることはないだろう これで私が少し領地を離れても大丈夫な筈だ 発つ前にお伝えしたとおり私は一旦ここで離脱させていただきます 用事が終わり次第王都で合流しますので 開放式の演説見事でした 突然の美形の笑みはやっぱり心臓に悪いわ... 「教会の演説に使った手法 ディーンが言ってくれたとおり拍手も貰ったし 大衆の意識や世論を意図する方へと誘導する宣伝行為だ 前もってミナさんに流してもらった噂でアイリスを支持することで恩恵が受けられると民達に感じさせ そこに道徳的な言葉を結びつける 上手くいったと信じよう これで元凶を叩きに行ける! ただいま...かえりました... ええ...着いてから少し休みましたし、なんとか 大まかなことはこちらでも把握している ご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません いや...ダリル教がここまでするとは思わなかった 査問会の準備はできている 言いがかりもいいところだもの あちらから戦いをけしかけてきたのだ 遠慮はいらない思いっきりやれ 皇太后様がとても張り切っていらっしゃったわよ ...それはちょっと怖いような...いやありがたいけれども お姉様私から一つ報告が 今回の件ヴァンが首謀者ではありません 表立っての首謀者は恐らく教皇本人 そして教皇の周りにはモンロー伯が懇意にしている商人の影が見えます アズータ商会で見たあの商人か その商人が裏で糸を引いている...? 貴族と同じ待遇を受けていても所詮身分は教皇です その情報貴方が仕入れたの? おいそれと公爵家に攻撃を仕掛ける筈はないと思い ヴァンからそれとなく話を聞き出しました 話の中で気になったのがその商人です 偶然にしては出来すぎかと思いまして お姉様が破門宣告をされる少し前から面談を繰り返していたようで.. 私としてはエドワード様の関与も疑っているのだけれども いえ破門の件には関係してないようです アズータ商会から従来員を引き抜いたのはあの方です 意趣返し...と言いましょうか お姉様が皇太后様の後ろ盾を得ているのが面白くないようで今回の件でこれ幸いと... 査問会が終わったら片をつけることにする ...なんとまぁ小さい男なのかしら 情報提供ありがとうベルン ありがとうございますお父様 しっかりと休養をとって勝ちにいきましょう 人気のない抜け道を提示して下さって...さすが皇太后様 今日は打ち合わせ通りにお願いね それにしてもお嬢様が現れたら皆さぞかし驚くでしょうね 想像すると少し緊張が和らぐわ 実は私は正式に招待はされていない 謹慎している私を堂々と呼べないので皇太后様が内々に手引きをして下さった 今日私の命運が決まる負けは許されない大勝負だ アジト捜索で見つかった売られた教会の契約書 今回は生半可に終わらせない 皆のおかげでその他の証拠も集まった そうでなくてはまた付け込まれ攻撃される それではないのかいや、そうだな。 娘の監督もできぬようでは我が国の監督など到底荷が重いのではなくて? 此度のことは国にとっても恥ずべきこと その責を令嬢一人で負えるものなのでしょうか 宰相はもとより家の断絶も視野に入れるべきなのでは? お父様と貴族の面々も... お言葉ですがエルリア妃 私はあれを監督したことなどありません 今お聞きになったでしょう? 宰相職はもとよりアルメリア領を治めることすら問う声を 監督をしていないから罪をあがなわないと? それはとんだ責任逃れではありませんか つまりこの機に宰相職のみならず領地も取り上げたいと... 成長を続けるウチの領を合法的に手に入れられるならそりゃあ美味しいわよね 特にアルメリアの隣の領の皆様は「 特にアルメリアの隣の領の皆様はー 責任逃れなどではありません 私はあれを監督したことなどない... それは貴族として必要なことを正しいことをすると信用していたからだ そして宰相職に就いてこの方私はその手のことで見誤った事はない ありがとうございますお父様... 皇太后様から許可を頂いています。 謹慎されているはずでは? こんな時でも王は不在か 私は貴女をこの場に呼んだ覚えはないのだけれど この件については当事者である私から説明をすべきと思い参りました 貴女が報告したからといって事実が変わる訳ではないでしょう? それに今は貴女の破門云々という次元ではありません 神の地に建つ教会を破壊した! 宰相としてどう負うのか そのための査問会ですわ ヴィルモッツ・ルターシャ教皇 それは即ち神との対話を拒むということ 国教を拒むのはタスメリア王国の在り方を否定するのと同じでしょうな そんな不信心な子を持つ家が宰相職に就いているのはどうかと思いますもの ―教会の土地が売られる お言葉ですがエルリア様 それも不信心ゆえの行為だと思いますが、いかがですか 急に何を言い出すのかと思えば馬鹿なことを 他者の手に教会が渡るのも良い訳ないでしょう それこそ正に不信心の極みですわ そうですよね私もそう思います ―それを踏まえこちらを アルメリア領の教会の土地売買契約書です そして売った側のサインはダリル教の神官様 ...これについてはどう思われますが? ...神官や官吏の名を騙ることは重罪に値しますわよ 神官が売却するなどあり得ないわ 誰かが神官の名を騙ったのだとー そう思いたかったですわ それでは次にこの書状をご覧ください これはダリル数からアルメリア領へ宛てられたものです。 私が領主代行を賜っているのは皆さんご存じでしょう アルメリア領では領政改革のひとつとして 土地所有者の明確化を行っています 諍いを減らすことや税収のことを考え その土地は誰のものなのかそれぞれの土地の所有者に伺いを立てました その時にいただいた返答がこれです。 この返答を得たからこそ老朽化した教会を取り壊し、新しい教会を建てたのです そしてその際ダリル教とは別に王国の官吏にもお伺いを立てました その時にやり取りをした書状もこちらで保管してございます 書状があるのはわかりました でもそこに書かれているサイン それは本当に本物なのかしら そもそもその名前の方が実在するのかも怪しいわ 貴女はそれを証明できるのですか 王国に問い合わせをしたのに 官吏の名を騙った方から返事がくるのですかー 王国とのやり取りは疑って掛からないとならないですね そのような証拠を捏造し煙に巻こうとしても私は騙されませんよ 随分と古い冊子だが... ダリル教の皆様は勿論知っていらっしゃいますよね こちらがなんであるかを こちらは神官を務めていらっしゃる方の名が記された名簿ですわ 人材を管理するための名簿は必要だろう。 これには主だった神官の名が全て記されている それは門外不出のはず... この中には教会の売買契約にサインをされた方も 教会の件で私とやりとりをした方もどちらも載っておりました お二人とも随分な地位にいらした方ですね 貴女がそれをどうやって手に入れたかは知りません ですがそれが果たして本物かどうかー ええ!そうですわよね! どうぞご確認くださいませ 仰るとおりですラフシモンズ司祭様 ダリル教の皆さんもご確認を 何を根拠に本物だと仰るのです? そこに教皇を中心に枢機卿二人の捺印があります この捺印は特別なものです 偽造防止の点から公に出る文書には押さないもの... 外部の人間は知る由もない つまり名簿は本物:ということですね まぁ書状を書いた本人たちから話を聞けば早いでしょうけれど お二人ともどうぞこちらへ 自己紹介をしてくださらないかしら 王都にあるダリル教の総本山である教会で働いていました ダリル教総本山の教会で事務を務めていました 指示通りに動いただけなのに急に教会から追放されたのですよね 教皇様の許可を得て私が契約書にサインをいたしました 教皇様の許可を得て私が契約書にサインをいたしました アルメリア領へ「保有せず」と回答したのは私です 本部にある記録と照らし合わせ回答致しました ーその後「虚偽の発言をした」という謂れなき理由で教会から追放されましたが アルメリア領へ回答した際の書類の写しと記録を持ち出しました ご参照頂ければ私の身の潔白は証明されるでしょう 彼らとの面識がないなんて仰いませんよね? ーそこまででいいでしょう ー物証もあり証人もいる 私としては彼女になんら咎はないと思います この場にいらっしゃる方も同じでしょう アイリス・ラーナ・アルメリア 貴女は筆頭貴族アルメリア公爵家の名になんら恥じる行いをしていないことを ーありがとうございます 王家はここに宣言いたします もう一つはっきりとさせたい事があります 今回の責任の所在についてです 責任の所在...ですか? 私の身の潔白が証明された今 アルメリアの家名に泥を塗った者になんの答も無いのは 王国として示しがつかないと思うのですが? 黙りしていてはわからないわ ダリル教の皆様はいかがですか? そうですか?そのカップル ー貴方たちダリル教は「意図的」に それについてはどう責任を取るおつもりかしら アルメリア公爵家を追い落とそうとしましたね? フフフラフラステストを 今回の件に関しては完全に我ら教会の落ち度です 調査の上処罰を行いたいと思います でも教会は常に神秘のヴェールに包まれているのだもの... 有耶無耶に終わらないかしら? そのようなことにはさせません 関わった者がどのような地位に居ようとも処罰をする心算でおります アイリス様名簿をお借りしても? この名簿を皇太后様に献上したく思います。 こちらには教会に誰が所属しどの地位にいるのか。全て載っております ご覧いただければ、内部の人間関係が明らかになるでしょう 自らヴェールを脱ぐというのですか? 今や私たちの聖域は疑惑の場です 王家から我ら教会側も処罰を受ける 信用を取り戻すには不可欠かと思います ーわかりました貴方のその覚悟受け取りましょう この件の調査貴方に一任します お考え直し下さい!皇太后様! この者とて処罰されるべき者の一人かもしれません 調査の人員については、私が後ほど.. 私はここまでの覚悟を見せた彼にこそお願いしたいのです この件について反論は許しません 最後にもう一つだけヴェールを脱いで頂きたいことがあります 一資金の流れについてです ダリル教へは運営費用として決して少なくない額が集まっている筈です 国庫から資金が出ており 貴族の方々からの寄付金もある その上慈善パーティを主催しそこでも貴族へ寄付を墓っていると聞いております それなのに教会を売却し執拗に資金を作るのはなぜなのでしょうかー 何に必要なのかを教えていただきたいですわ 帳簿を見ていて気づきました 必要だからに決まっているだろう... 教皇様と有力貴族の購入金額は同じぐらいだということに いつもアズータ商会をお引き立てくださっている教皇様 失礼ですが教皇様の給金というのはそこまで多いものなのでしょうか 「失礼であろう...! そのようなことはありません であればそのお金はどこから来ているのか... 私がそのようなことする訳がない!! ここで証拠もなく無闇に話を進めてしまうのは 皆様が私にした仕打ちと同じになってしまいます ーですから厳正な調査をお願いしますわ ーアイリス・ラーナ・アルメリア よろしくお願いしますね 他に言いたいことはありますか? ダリル教の方々は追って沙汰があるまで謹慎とします ーもちろん教皇枢機卿の皆様も 査問会は閉会と致します ヒヤヒヤさせないでいただきたいものです 私はそんなに頼りなかったですか? 査問会で教会の資金について言い出したことです 追い詰められた獲物は何をするか分かったものじゃない あの場で言ったからこそ意味があったのです 大勢の貴族の前で教皇の疑惑を挙げられたのですもの 調査によって色々なことが明るみに出はじめ 教皇・教皇派の面々は次々と追放されていった そして査間会での私とラフシモンズ司祭の関係ー あそこまでしたのですから教皇を守ろうとするものはいないでしょう 下手に関われば自身に火の粉が降りかかります ーそれでも接触を図るならよほどの理由がある者でしょうね 彼が私に持ってきてくれた最後のピース くっしんぇーーーっ別陣営ではあったが...密かに内通していた それを取り持ってくれたのはディーン それは教皇派と対立していた派閥のトップ ラフシモンズ司祭との繋がりだった 私は査問会までに“教会側の物証”と内部の人間との繋がりが欲しかった 今日教会本部へいらしたのは? ...お伺いしたいことがあり参りました でも破門されている身では自由に動けない 司祭様の満足いく結果でしたか? それを彼が助けてくれた 教皇一派を追い落とし教会の腐敗へ手を入れることができた 長い間待ち望んでいたことです 司祭様の求める正しい教会の在り方:ですね 今度は私が試される番ですね... ...ええこれからは弱き者へ手を差し伸べることが出来る 私は期待に応えることができましたか? 門外不出の名簿を私に託してくれたうえに 自身のサインが入った書状までくれた 今回のことは司祭様が私を信頼してくれたからこそ勝てたと思っています。 それは共犯の同盟を結ぶ際彼が私への信頼を形にしたもの 裏切らない裏切れないというところまで自身を追い込んでくれた お約束どおり今後アルメリア公爵家は、貴方への助力を惜しまないでしょう 「ありがとうございます アイリス様:常に緊張を強いるお人だ... 貴族よりも貴族らしい威厳 商人と話すような気の抜けない会話 先ほどまでアイリス様がいらっしゃってましたが.. 怖いくらいに順調ですよ 叩けば叩くほどいろんなものが出てきます ーアイリス様のおかげですね 最初は自分の命運を彼女に託すのは不安でした 面識もない彼女のことを信じられたのはこれがあったからー よほど彼女を信用しているのですね 【査問会で負けた場合すべての責任を負うと貴方が書面で約束してくれたのが大きい それにしても今回は無理を押し通したもので ダリル教の腐敗へ手を入れられるんだ ...果たして安いと言えるかどうか... 査間会を開催するよう方々へ動き 自身の派閥にルイ・ド・アルメリアの宰相職罷免を回避するよう働きかけた 建前上、第一王子は国外留学中になっていますが 目端の利くものならば気づいていますよ ...今回ばかりは祖母に表立ってもらうわけにはいかなかった 国王が倒れた今一族の家長は祖母だ 王族と教会を対立させるわけにはいかないだろう 仮にも国教だ事が大きくなる お前が言うほど俺の名は表立ってないぞ でなければ俺の所に来る客が両手に収まるはずがない ...暗殺者の数で計るのもどうかと思いますが 今度は私が貴方に忠誠を誓います 数年前貴方が私に接触してきた時に語った夢物語... ーお膳立てしてやったんだ 諦めず教会にしがみついた甲斐がありました そりゃ平民と同じにはできないでしょう教皇様ですから ーそのような考えが今回の事態を招いたんだがな それに奴はもう教皇ではないだろう ヴィルモッツ・ルターシャ ...そういえば、もうそろそろお祭の時期ね ふと、呟いた。今私がいる場所は、教会に併設された院そして目の前には、ミナさん「そうですね。...!子どももたちも楽しみにしてます」あら、ミナさんは?「...私も、勿論楽しみにしてますよ」 私の問いに、ミナさんは瞬間を空けた後に答える。にこやかな笑みを浮かべていだけれども、どこか寂しそうだ。 屋敷に戻った後、院でそのことを思い出す。あの、ミナさんの寂しげな表情を ...よくよく考えたら、ミナさんにはお休みがないのよね それが体、どんな理由なのかは分からない。 けれども何か力になりたいと、そう思ったのだ。そうですね。アルメリア公爵家として正式に院の後ろ盾をす そうね。ディーンの言う通りだわ」頭の中で、今後の手順を考える ることを決めたのですから、職員を増員することも検討すべきでしょうね」 :::確かに、そうねえ... をミナさんと代わっであげるとか... 困った。何度も会っているのに、彼女の望むことが分からな に仕事を代わって貰っては恐縮してしまって祭を楽しめないの を誇りに思っている様子。それに、公爵令嬢であるアイリス様 とは分かりませんが...彼女の冒動から祭するに、院での職 私はあまりミナさんと接したことがないので、彼女の望むこと と。教会の開放式の件で、何か私個人としてお礼をしたいけど 良し。それはそれでアルメリア公爵家として動くとしで... か...いずれにせよ、子どもたちこの相性もあるから、即決というわけにはいかない。うーん...時間がかかりそうだからこそ、すぐに動き出さないとダメね。ディーン、まずは信用ができるところに紹介して貰えないか、まずはセバスに相談してみるわ」そうですね。セバスさんなら、領内にあらゆるツテをお持ちで 広く人員を募集するか、もし亡くはどこかに紹介してもらう 優秀なターニャの仕事ぶりに、コホンと空咳をした。 ち退きの件以外に、院や院の関係者を叩いても埃は切出てきませんので」 「な、なるほど...。ちなみに、院のことはいつまで調べるの?」...そろそろ調査対象から外そうかと思案していました。立 とは、何で微笑ましい。 否をしていましたので、その調査で出てきた情報を統合した結東、ミナさんがラフィエルさんに「次い恋心を抱いているものと結ば論づけたのです」 いいえ。開放式前は勿論、開放式後も定期的に院のことは調 この祭なのであれば、一人でお虫かけする機会をプレゼントし ミナさんは、ラフィエルさんを憎からず思っている様子。せっか 頭を悩ます私に、お茶の準備をしていたターニャが口を挟ん 戸惑うターニャに、私はラリと笑った。 祭を楽しみにしているというう答えに、嘘はなかった。何故なら、子どもたちが楽しみにしているから、彼女にとって、子どもたちは何よりも優先すべき存在...子どもたちの面倒を見るようになった最初の頃は、義務感が大きかった。ミナ自身がシスターに保護され育ったことを恩義に感じていそれを少しでも返したいと、シスターが残した存在を守る あら、ミナさんは?ふとした時、何度もミナの頭の中に蘇るのはアイリスの間、 話は戻すけど、そういうことだったら...ターニャ、協力してくれない?「お嬢様の仰ることであれば、どのようなことでも「そう。なら、ターニャ。私とて特に魔法使いになりましょう」「...は?ま、魔法使い?」 その目暮らしで、子どもたちないかに養うかはかり考えていた昔なら...そんなこと、剣を底考える余裕もなかっただろう。けれども今となっては、アルメリア公園家が後ろ盾についたことで、院の資金面の心配はない。ラフィエルも帰ってきてくれた上、たまにアイリスや彼女の部 ふと、考えてしまったのだ。 ラフィエルと一緒に、祭を見ることができたらなと、 だから子どもたちの面倒を見てることを、彼女は誇りに思っているし、休みがないことこちを舌痛に思ったこともない。 何でもできるような気がしたのだ。彼女にとって...子どももたちは、大切な宝。 その一番辛かった頃、彼らの笑みを見ているだけで、不思議と ことを決めたのだ。けれどもその内、それだけじゃなくなった。苦しい状況下で、それでも誰かに助けを求めることができず:::入不安に苛まれ、不安と戦っていた時に側にいてくれ も良いということが選択の基準になる 自分が、ラフィエルを愛ししているということを彼女は、ふと窓ガラスにに映る自身の姿を見つめる。 装飾品の類は切身につけず、全体的に草臥れたようなイ 今の服装も年頃の女性らしい華やかさはなく、かといって流れ行に乗っているという訳でもない。 そのため、どうしても彼女の格好は動き易いことと、汚れて 彼女は呟きつつ、自嘲したオシャレなんで、二の次、子どもたちの面倒を見ることと、院の運営が最も優先すべ ミナが混乱している間に、ターニャは持って来た服に有無を言 番ありえそうなことを、ミナは聞いかけてみた。けれどもターニャは瞬間までった後に、首を横に振る。「...いえ。私は魔法使いです」頑なな否定に、今度はミナが固まった。二体、ターニャは何がしたいこのか。意味が分からない。...というよりこの状況、どうすれば良いのか。さて、ミナ姫様。魔法の時間ですターニャはミナを強引に別室にこ引き込むと、どこからか服を出 「...えっと、ターニャさん。芝居の練習でもしているのです のように美しくなった女性だ。...これは、私?「せっかく魔法にかかったのですから、祭に行ってはいかがです 渡した。小さなそれに映っているのは、まるで蛹から蝶に羽化したか ...お疲れ様、ターニャ 点で腹を括ったのか、自身で歩き出す。 そして彼女は、胸を高鳴らせながら外へと出て行った ミナは目を白黒させつつも、入口のすぐ近くに到着した時、 これ以上遠慮は無用と言わんばかりに、ターニャはミナを立たせると、押し出した。 「ですが、どうして...?」『魔法使いだからです。私の主が開放式の御礼にと...コホソ、魔法使いは、心優しい方の味方ですから」...ところどころ貴実が混にいっているのは、故意なのか、それとも意図せずなのか...。いずれにせよ、ターニャからは有無を言わせない空気が流れていたさあ、教会の人口に向かってください。...私の主の願いを吐えるためにも...!コホン、魔法の時間は有限ですから」...ありがとうございます! いです。ちなみに服は差し上げまず、アズータ商会の新商品のサンプルなので...!コホン、私はの魔法で出したものですから」 少々悪ふさけが過ぎたかなと思わなくもないが、最終的に彼女が提案に乗ってくれたので良しとしよう。ターニャは未だ私が拵えた台本に困惑しているようだけれ 案したり、身支度を手伝うことことを提案したとしても、彼女は遠慮して断ってしまうであろうと想像できるほどには、一残りの四割は、単純に面白そうだったからだわ。...やっぱり物語的に、お姫様には魔法使いの存在は必須だもの ...私からミナさんに子どもたちの面倒を見ることを提供 領主代行かつアルメリア公爵家の令嬢という私の立場を知ってから、ミナさんは明らかに私にに対して遠慮を見せていた。 い笑ってしまった。ミナさんには気付かれていなかったようだけれども、実は彼女とターニャのやり取りを、隠れながら見ていたのだ。「お嬢様が楽しめたのであれば、何よりです。...それにしても、何故あのような台本を?」正攻法でいっても、ミナさんが遠慮してしまうと思ったのが大 先程までのターニャとミナさんのやり取りを思い浮かべてつ もたちが待つ部屋にに向かったのだった。 そう祈りながら、私はミナさんんの代わりを務めるべく、子ども だから、私にできることはもうない。けれども、どうか幸せになって欲しい。その重い荷を、最愛の人ど分かち合えれば良いと思う。...私には、望むべくもないから、 私があれやこれや手を出したとしても、最後は当人同士の 一最終的に一人がどんな関係になるかは分からないけれども二人が納得する形にに収まって欲しいわね 「とにかくミナさんとラフィエルさんは、無事に祭に出かけたわね。...彼女とラフィエルさんが上手くいくかは、後は当人同土の気持ち次第ね二人の前途ある将来を想像立て、つい私は再び笑ってしまう。 領地経営中のお嬢様、教会からの破門宣告でも大のピンチ!?国教からの投門ーーすなわち「職人」はも、それは公爵家そのものを陥れようとする何者かの強謀だった」王族と同等の力を持つ教会へお嬢様の反撃が始まる!! キャラクターの収穫はつき澪亜 澪亜梅宮スキキャラクター原案双葉はつき キャラクター原案双葉はづき ...『梅宮スキキャラクター原案双葉はづき澪亜 角川コミックス・エース入手会が公爵令嬢の嗜み© 澪亜梅宮ス原作漫画梅宮スキキャラクターなぜ、昨日入ヤキャラクター原案。双葉はづき 本作品の全部または、一部を無断で複製、転載、配信、送信すること、あるいはウェブサイトヘの転載等を禁止します。また、本作品の内容を無断で改変、改ざん等を行うことも禁止します。本作品購入時にご承諾いいただいた規約により有償・無償にかかわらず本作品を第三者に譲渡することはできません。本作品を示すサムネイルなどのイメージ画像は、再ダウンロード時に予告なく変更される場合があります。本作品の内容は、底本発行時の取材・執筆内容にもとづきます。また、ご覧になるリーディングシステムにより、表示の差が認められることがあります。 この物語はフィクショシであり、実在の人物・団体とは関係がございません。 澪作符〝梅宮スキャラクター原案双葉はづき