佐竹幸曲

presentedbyKoudsuke

PrechicanyRousukeSatake

魔法と野道が

佐竹幸典

法竹*幸曲

第33話『地下4階』発売春

渡降して

早々めまぐるしい

一日だったな

疲れたか

ギド

手伝おう

...いいか?

手伝う

だけだ

引きちぎり

かねないだろ

吸血鬼には

入室の〝作法〟は

ないのか

クソ...!

酔いたい

なら

...酔えん...!

......

飲むべきは

酒じゃないだろ

その女の

血をよこせ

失せろ

教団には

契約がある

そいつの所為で

団員同士は

手が出せない

面倒な縛りに一幾人か

辟易と

していたが

お前がどうやら

その内の一人のようだ

特例がいる

そうだな

つまり力尽くで

どうにでもなると

いう事...

キレが増して

いる...

...いや

どうやら

それだけでは

ないか..

部屋へ

戻れ

夜が長いのは

お前達だけだ

オスカーも

待ってる

どこへ?

またギド達に

ちょっかいを?

...

それはそれだけど、

い、いや...

ダンウォード

今日は連戦が

続きかなり

消耗したはず

ドーラー・ウーも

決して容易な

相手ではなかった

このままでは

弱る一方...

一体いつまで

我慢する

つもりですか

早い起床だな

寝てられっか

敵地だろ

敵地

確かに

あそこで

使い魔”が

見張っている

『血族』の

術師だろう

まぁあくまで

こちらの動向を

把握しておきたい

だけだろうが...

...この世界には

魔術はねぇんだろ

〝吸血鬼〟に

術は使えないさ

吸血鬼〟に

術師がいんのか

俺達のように

上から

やって来た術師

魔力が

ないから

それが「血族

お抱えとなっている

クン「ワン

並の魔術師では

〝吸血鬼〟には敵わない

〝血の隷属〟と

やらを受けてる

のかもな

『血族』とは

利害は一致している

今のところは

放っておいて

問題はないさ

さてギド

支度をしろ

せっかくなら

観光でもしながら

食事をしよう

どうせ

日が落ちるまで

ダンウォードは

動かない

...そうだ

汚さないよう

抱えて...

汚すなっつーなら

何でこんな長くて

うっとーしいんだ!

美意識さ

お前じゃ決して

理解出来ない

感性だな

腹が減ってる

分かってるさ

さてどこが

いいだろう

急げ

上の料理に慣れた

あなた方の舌を

楽しませるに足る

店は限られていますが

その数少ない

店の内ここの

卵料理は絶品

夜にしか食べられない

メニューがあるそうね

ええ

夜は

吸血鬼〟向けの

メニューに..

そもそも出歩く事すら

控えるべきで

ですが

オススメは

しません

あら大丈夫

でしょう?

...絶品だ

そうだぞ

卵料理

何の為に

上級魔術師を

雇ったのよ

肉喰わ

せろ

ミートパイや

ローストビーフが

ご所望でしたら

あちら

程々にして

おけよギド

大量の飯に

喰らいつく

淑女なんて

ここにはいないんだ

安心しろ何軒か

ハシゴしてやる

ここは

世間が狭い

あまり

悪目立ちする

もんじゃない

問題ねぇん

だろうな

あの二人だ

いつ寝首を

掻かれるか

わかりゃしねぇ

ん?

...大丈夫さ

少なくとも

オスカーは

まともだ

多少のリスクは

あるが...

第一彼らの

人物評を尋ね

それはお前に

とっては

誰と組んでも

同じ事だろ

それを俺の口から

聞いたところで

信用

出来るのか?

お前が問題ねぇ

ってんなら

そうなんだろ

そうか

...

そういうことで、

では

向かおう

待ちくた

びれたか?

...

どこへ?

『夜族』と

血族間の

憎しみは深いが

交渉がもたれる事も

しばしばある

その為に完全

なる中立的

立場において

橋渡しと

なる存在が

いるのだ

その「橋」の居処を

『血族』の王から

得た

『血族』の使者だ

こちらへ

.....!

...何だこの

甘ったるい匂い

ずいぶん

異様な空間だ

こちらです

〝魔女〟の身体は

危険だな

お連れ

いたしました

間の悪い時に

来たな

少し待ってて

くれ

先にこちらを

片づける

...何故

今さら!?

...何故今さら!?

学ばなかったか?

夜は我々の

時間

不用意に

出歩くな

あんた等...

貴方達には

納めるものを

納めてただろ!?

確かに我々は

うまくやっていた

けれど

方針が変わってね

渡降者は

捕らえろとの

お達しが

あったんだが

...ふむ...

どうやら君達には

用は無いな

...!!

ーヤッ

...た...

助けて...

助けてくれ!!

頼む!!

助けて!!

さぁ

搾りたてだ

遠慮なく

やってくれ

相変わらず

趣味の悪い男だ

そちらこそ

相も変わらず

礼がなって

いないなぁ

兄上

...

...

...

憧れたものだ

筋肉痛が

そう言って、

『夜族』の血を

最も濃く

受け継ぎ

思うままに

振るう

その暴は

力が全てである

我ら吸血鬼〟を

誰よりも

体現していた

誰もがそうだ

『血族』ですら

その姿には

憧れた

残忍で

強く

傲慢

...

そして

美しい

兄上

F4階一第七幕一

第34話に地下4

がつてあなたは

完璧だった

そのかつての

憧れが再び

私の前に現れた

さて

何の為に?

察しなら

ついてるだろう

一橋」である

貴様であれば

把握している

ハズだ

夜の女王

ドルネイズ・

ギィワース

そういうことで、

奴の棲家を

教えろ

違うだろう

兄上

ドルネイズ・L・

ギィワース

L〟の名は

あなたではなく

今や我らが

女王陛下のもの

おい

そろそろ

ハッキリ

しやがれ

その女王とやらは

魔女”

なのか

それでも、

そういえば、

女王が

女王が

魔女”か

どうか?

あなたと

同じ様に?

.....!

...私が

知る限りは

奴は間違いなく

吸血鬼〟だ

...だが...

ではない

”魔女”

あの

異常な

カ...!

そして

〝魔女〟が纏う

特有の空気

奴の事は

元より見知って

いたが..

それを奴に

感じた

ある日突然

魔女。となった

かのような...

あれは

まるで

そういうことで、

そういうことですが、これから

...〝吸血鬼〟には

魔力がない

それ以上を

詳しく知るのは

魔女どころか

魔術師ですら

ありえない

はずだが...

より女王に

近しいそこの

男だろう

確かに

あなた達の

知り得る以上を

私は知っている

しかし

私は『血族』と

『夜族』の「橋」

何者でもない

あなた達に

提供する

義理はない

「橋」としての

義務を望んで

いるのではない

貴様個人との

取引に来たのだ

土産はある

そういうことで、

それでも、

私個人とね...

であれば弟として

兄上との再会を

喜ぶ事も

許されるだろう

食事に

招待しよう

衣装の用意

ならある

着替えて

おいでなさい

そういうことで、

...何だっつーんだ

一体...!

一日の内何遍

着替えんだ!

あの男は

好色漢だ

ウケの良い

モノを選べ

じゃあ僕も

精一杯

ご機嫌取りの

一助になろうかな

......

お前は

いらん

骨の髄まで

利用する

つもりか?

何の問題がある。

何の問題がある

〝魔女〟の血は

非常に有用

使える物は

何でも使う

度は

過ぎるなよ

フッ

当たり前

だろう

それ程大事か?

お前の女でも

あるまい

特別な

感情でも

あるのか

特別な感情...

ただそれだけで

済めば随分

楽な話なんだけどね

まぁ一つ

忠告だ

あまりギドに

妙な真似は

するな

教団の契約が

ある

ああ

確かに俺も

契約にはしっかり

縛られている

お前も教団に

とっては

貴重な人材

それを失う

羽目になるのは

避けたい

お前では

私に手は

出せない

けれど

何の問題も

ないんだよ

ダンウォード

ククッ...

なるほど

...

脅し〟だな

そういえば、そういうことで、

...

そういえば、

そういえば、

そういえば、

そういえば、

俺がお前を

処分する事に

契約は

何の障害にも

ならない

...

...

...

...

そういえば、

...

成立

している

そういうことで、

そういうことで、

そういえば、

そういうことで、そういえば、

...

そういえば、そういえば、

そういうことで、

そういうことで、そういうことで、

そういえば、そういえば、

そういうことで、そういうことで、

...

そういうのは、

そういうことで、

...

..

「黒」タイか

...ん?

『夜族』流は

忘れていないらしい

ああ...

そういうことで、

しかし人間の世に迎合し

しかし人間の世に

迎合し

吸血鬼”に

とって

黒が最上

人間流の

「白」タイを

最上の

”作法”とした

血族

〝吸血鬼〟としての

矜持を捨てたと

『夜族』は嫌悪を

示しているが

それでも...

「橋」としては

『夜族』のこだわりは

もう持っていない

私にはどちら

でもいい事だ

仮にも『夜族』であった

兄上へ向けての礼装

客人が「血族」で

あったなら

また別の話さ

『夜族』の

魂は売ったか

血族」の集会での

一件は耳に入っている

あれ程『血族』を

憎んでいた

貴様が「橋」なぞに

なるとはな

そこへ紛れる為

あなたが

締めたのは

一白」だろう?

ーところで

手をつけない

のか?

“魔女”に

吸血鬼

しっかりと

それぞれの

種族にあった

ごちそうを

用意しているよ

そして恐らく

人間二人

“魔女”と人間に

嗜好の違いが

あるのかは

分からないが

何せ

主賓だからね

魔女”様には

より高級な物を

...仕方ない

そういえば、

そういえば、

...

...

...

メインを

〝血酒〟にすら

手をつけないとは

我々。吸血鬼〟に

とって真の意味での

食事とは

血を飲む事のみ

兄上好みの

熟成品だぞ

食物はあくまで

ただの嗜好品

だが私は少々

美食にこだわり

があってね

血でなくとも

多くを口に

してきた

先刻獲れた

ばかりの肉だ

傷つけてないので

血抜きの必要もない

新鮮な上物だよ

血を好む

吸血鬼であるなら

何ら処理のない

生の肉を

求めるものだと

思われがちらしい

しかしそう

安易ではない

何より血を多く

含めば美味いと

いう訳ではない

複雑なんだ

複雑

なんだ

まずそのまま

出すのは

品がない

肉は肉

血は血で

飲むのが

どうやら

一番良い

どうぞ

魔女〟様

さて

食べ方は

さておき

美食とは

単純なものでは

ない

そういうことで、

...

そういうことで、

そういうことで、

我々は

人間の血が

何よりも好みだ

肉にも

善し悪しが

ある

何の肉が

最上で

あるのか?

であれば

人間の肉は

どうか?

まずは

イメージ通りに

若く美しい女が

美味いのかどうか

しかし

それもまた

そう安易では

なかった

確かめた

色々と

試した

そしてある時

貴族の男を

口にした

少し小太りの

中年

美食という

印象からは

程遠い男だ

しかし裏腹に

かつてない旨みを

感じた

意外では

あったが

美食を求めると

見目の悪いモノ程

美味いというのは

よくある事

その後も

そういった肉を

選んで食べ

確信を得た

美味なる

人肉とは

丸々と肥えたり

脂の乗った女では

なく

筋骨の

引き締まった

若い男でも

菜食主義の

道徳家でも

愛する男の

子種を宿した

妊婦でもない

少々抽象的な

表現となるが

いくばくかの

濁りを栄養に

程よく欲を食み

醜悪の詰まった

肉袋

人肉は

成熟するんだ

そういえば、

ギド

......!

.....

そういうことで、

そういうことで、

...

それでも、

...

...

そういうことですか

毒は

ねぇな

...毒...?

ハツハッハッ

フフ...

心配ない

下らん

何の肉で

あるかは

気に留め

ないのか?

ただの

鹿肉だ

それより

本題だ

復讐か...?

女王の居場所に

ついて...?

随分

熱心な様だね

当然か..

言ったろう

女王には

あまりに多くを

奪われ過ぎた

正直

生きてるとは

思わなかったよ

とはいえ

手助けする

訳にはいかない

タダでは

ない

気に入った

だろう?

貴様も

......

〝魔女〟の味に

興味があるはず

...あ?

...確か

いえ

そういえば、

そういえば、

そういえば、

その魔女は

兄上

あなたの所有物

なんだったな

嘘です

それ

オスカー

貴様...!

あなたの一存で

決めていい事じゃ

ないでしょう

ダンウォード

彼女は誰のモノでも

ありません

だから交渉は

彼女と直接

お願いします

...

女王との

対峙が望みで

あるなら

その代わりに

その通りに

しよう

私の女と

なって貰う

そういえば、

半日で

構わない

夜が明けるまでの間

夜が明ける

までの間

あなたの

身体も

そして血も

私のモノに

別に何だって

構わねぇ

それで

「あの女」に

繋がるなら

いいんですか?

.......

まさか

受けるとは

それより

約束を守るとは

限らねぇだろ

契約魔術で

縛っとけ

契約魔術...?

私に術を

かけるのが?

...同意

するなら

そういう

事になる

必要ないさ

必要ないさ

冗談だ

手を出す

つもりはない

あなた達は

女王への

大事な貢ぎ物

だからね

...!?

アシャフ!

アシャフ!

毒だ!!

抜き出せ!

それでも、

効きが

悪いな

ハラハラ

したよ

...クソッタレ...

ダンウォード!

さぁ

兄上

これで

交渉成立だ

第55話「地下」は一発人様一

ドロドロし

...

そういえば、それでも、

そういえば、...

...

...

そ、そう

絶対に嫌だ

...

また

頼む逃げてくれ

一人で逃げる奴んでそんなの

逃げるん

おはようございません。

......

...また

アレか...

...気を失った

時に決まって

見る

...「また」

って...?

気を失っているのに

夢を...?

おかしな

話だな

妙な

夢だ

どういう状況だ

こりゃ

俺は何も口に

しなかった

恐らく何かを

嗅がされ気絶

あの妙に

甘い香り

それでも、

...

んっ

仲良く

鎖に繋がれ

牢にぶち込ま

れている

覚えているか?

お前と俺の

前だけ

螂燭が灯され

ていた

お前の

優れた五感に

頼っていたが

お前の優れた五感に頼っていたが

例えばアレに

何か仕掛けが

されてたんじゃ

ないか

思えばここは

〝吸血鬼〟の

世界

同じく感覚の鋭い

彼等に向けた毒や薬は

あって然るべきだ

...オレ達の前にだけ

って事は..

...どうかな

ハメられたか

どうかって話なら

まだ分からない

橋」個人の

意図かもしれない

真っ先に

気を失ったからな

その後彼等二人も

倒れたかもしれない

ただ...

この世界を

知り尽くした

ダンウォードが

異変に一切

気づかなかったとも

思えない

んでどうすんだ

これ

まだ体が

マヒしてて

指の調子が

どうもね

そっちは?

どうにか

できりゃ

とっくにやってるな

お前なら

そりゃそうだ

さて...

眠らせたは

いいが

〝魔女〟を長らく

拘束しておくには

何が最善か

他者を隷属させる程の

支配力を持つ血

それには

毒性があり

匂いですら

ただの人間を

卒倒させる

その血を

混ぜ込んだ蟻燭

奴等に対する

風向き

古典的だ

私に隠すつもりが

なかったな

ああ

そしてあなたは

黙っていた

私の狙いを

汲んだの

でしょ?

だから

取引は

成立だ

兄上の

望みは

叶えよう

その女は確かに

“魔女”だが

〝魔女』としての力

魔術は使えん

ダンウォード!

それよりもそちらの男

それよりも、

そちらの男

ただの〝吸血鬼〟と

同じ様に縛りつけて

おけば十分だ

そいつは魔術師だ

術師用の

拘束器具か

指をへし折るなり

切り落とすなり

しておけば

何もできん

...あーあ

そういえば、そういうことで、

そういえば、

こんなことして:

敵に回っちゃい

ますよ

黙れ

オスカー

夜は私の

時間

私の自由だ

これ以上

余計な口を

挟むな

はーい

だが一つ聞かせろ

取引だと

いうなら

貴様は何を得る

〝魔女〟の血が

目的でないなら

何が狙いだ

杖と...

口にするのが

楽しみだ

魔術師の指を

そう呼ぶ

らしいな

「我らが女王」から

お達しがあってね

「目を惹く

渡降者は

捕らえるべし」

目を惹くとは...

随分と

曖昧な条件だと

頭を悩ませたが、

あの二人を

一目見てビンときた

女王が求めている

のは彼女達だと

...何故あの女が...

さぁ

理由は

聞いていない

私はただ「橋」として

血族『夜族』双方の

要望に応えるのみ

兄上

あなたの望みも

叶えてやるのは

あなた達は今から

〝魔女〟を届ける為

女王の居城へ

向かうんだ

同じ血を分けた

者としての...

少しばかりの

情だ

直接面を通して

もらえるよう

頼みは出しておいた

勿論素性は

伏せてある

いいんですか

本当に

あちらもギド達を

探していたなら

まさしく女王こそ

ギド達の求める

人物なのかもしれません

目的は完全に

一致してるのに

...確かに...

まだ何かしらの

利用価値は

あったかもしれん

利用...

そればっかり...

少しぐらい

愛や情はないんですか

ダンウォード

...あるものか

そんなもの

今も

昔も

一度たりとも

...!!

ハハ...

悪いが

...これは

驚いた...!

急用だ

...おい...

愛ってのを

教えろ

あ~~...

...どういう

ことかな

何よりも教えてぇと

言ってたろ

どんな魔術や

技術の知識よりも

オレが学ぶべきだと

お前が考えて

やがるなら

そいつには

とてつもない力が

あるんじゃねぇのが

「力」なら

...「愛」が「カ」か...

よこせ

ロマンだね

けれどポンと教えて

パッと理解し今ある

問題が万事解決なんて

そんな便利で

簡単なもんじゃ

ないんだ

そのくらいは

分かってるから

お前も今まで

喰ってかかっちゃ

こなかったんだろ

んなこと言って

られねぇ状況

だろうが

無理でもやれ

今すぐ

この場で

オレに愛とやらを

理解させろ!

無茶言うねー

抵抗

するなよ

そういうことで、

そういうことで、

そういえば、

そういうことで、

そういうことで、

そういうことで、

それでも、それでも、

...

そういうことで、

そういうことで、

そういうことで、

そういうことで、そういうことで、

そういえば、

そういうことで、そういうことで、

そういうことは

そういえば、そういえば、

それでも、

...苦しいな

テメェ...

......

何だしっかり

理解した

みたいだな

こんな状況で

お前の為に

ならない事は

しない

安心して

委ねていい

やっと身体が

言う事を聞く

...アンジェラとの

一件以来

さて後は

毒素も抜いて

やらなきゃな

.....

オレは神経を

とがらせてんだ

前触れなく

オレに触るんじゃねぇ

殴り殺し

かねねぇぞ

...つまり前以上に

反射的に殴っちゃうから

触っちゃ駄目って事が

そう言ってん

だろ

なるほど

気をつけよう

ところで毒抜きの為、

今から触れるが

いいか?

.....

...さて

どう進めば

いいかな

こういった時に

役立つのも

お前の五感だ

お前といると

道に迷う

心配がないな

探ってほしけりゃ

黙って...

.....!

どうした..

!!

...

...

それでも、

...

それでも、そういえば、それでも、

それでも、...

...

......

......

...

...ぐっ...!!

どこへ

行くつもりだ

...

...

...

...

...

いいでしょ、

...

私が自ら

迎えに来たと

いうのに

...

...

...

逃げるつもりか

...コイツ...!!

や〜れやれ

病み上がりには

ちょっとばかり

重たい相手だ

おっと

女性に

重たいは

失礼

だったね

...

魔法

ですよね。

ああ...

「Windond」については

魔法

...

体を超えた

圧倒的

膂力

この口ぶりに

使者では

考えられない

装い...!

そうか...

テメェが

「女王」か

失礼

...

そういえば、

そういうことで、そういえば、

そういうことで、そういうことで、

...

...

そういえば、

...

...

...

そういえば、

固定

「どこまでも」

解除

「力強く」

「進め」

...

...

......

そういえば、...

ここは退くぞ

目的を前に

して口惜しい

だろうが

さあギド

見逃せって

のか...!

ここは敵の懐

あまりに分が悪い

アンジェラとの

邂逅を糧に得た

物は何だ!?

より鋭く

より狡猾に

...だろ?

...

第36回

...

「地下4階一発九器ー」

「女王」が中へ

全く勝手な

御方だ

分かってる

...そういえば、

...

......

...それでも、

そういえば、...

...

それでも、それは...

...

剣を

牢を抜け

出したのか?

ほぉ

...ん?

おかしいな

あなたの指は確かに

切り落としたハズだ

...!!

これだから

厄介だ

魔術というのは!

...上手く

紛れてくれたな...!

ドザド

...

...

...

...

...

...

...

...

...!!

...バカな...

いいっ、い、

はぁぁ...

はぁ...

そういうことですから、これからもうちょっというのは

...

まさか

本当に..

そういうのは、

...

...

吸血鬼〟の

そういえば、

、、、

そういえば、

...

...

...

...

〝魔女〟なのか!?

...

「女王」陛下

殺してしまった

のでは?

それなら

それで構わん

それより何故

牢から出ていた

...貴様の

最も信頼する

部下は?

...申し訳

ございません

...アウグス

.....

は・

ガチッ

貴様は気に入っている

これで水に流そう

瓦礫を捜せ

奴等を連れて来い

...お任せを

...ずいぶんな

騒ぎ様だな

あの女が

居るのか!?

「我らが女王」が

ひと暴れをね

130

ああ

既に去った

後だがね

対価もなく

得られると思うな

貴様何故

黙っていた!

あなたの言う通りに

牢に入れてやった

二人は逃げ出したぞ

不思議だな兄上

不思議だな

兄上

魔女は既に

捕らえた

しかし術師が

見つからない

「女王」は

立腹だ

私も機嫌が良い

とは言えない

術師を捕らえ

差し出せ

そうすれば

「女王」に拝謁する

機会を再び得られる

かもしれない

「女王」への復讐を

果たしたいならば

それが唯一の

道だと思え

.....

...裏目に

出たんじゃない

ですか?

どうする

つもりですか一体

黙ってろって?

はいはい

「こんにんん...

心配してイたよ

俺達と同じよう二

ひどい目に遭ってるん

ジャないかと

ヤあ

無事だっタ

ようだね

ところで

ギドを取り戻シ

たいんだ

力を貸して

くれないかな

アシャフ

...

そういうのは、

...

.....フッ

ギドを救う為

ずいぶんな

目に遭った

様だな

力を貸せ...か

呆けたか!?

私は貴様らを

売ったのだ

...今更手を

取り合う余地

など

.....

ありは

しないだろう?

...

そうか

でハ仕方

ない...

!!

カ尽くダ

...一体

どうやって!?

団員同士は

手が出せない!

〝契約魔術〟で

縛られているハズ!

〝縛り〟は

効いている!!

貴様どんな

手を使った!!

別二

大シた事

じゃない

たダ

特二それらと

契約魔術”を

結ブ事は

不可能だ

魔術ハ

機械や電子と

すこぶル相性が

悪い

人ノ意思が

あればこそ

契約は成立

する

ダから

そうした

術にヨリ

頭ヲ少々

機械化してネ

.....!!

そんな無茶な!

そもそも僕らに

危害を加える為の

術なら

その術を

かける事自体を

〝縛り〟は阻止

するハズ!

俺の脳ハ今

〝1〟と〝0〟だけで

機能シている

そういえば、

ソれは違う

術をかける際

与え夕日的は

たダ一つ

「平ドを救出スマスタの

最善を行正」

その過程で

君達ヲ襲うかも

しれない事ハ

可能性として

理解ハしていた

しかシ君達が

我らが毒に

倒れ夕際

その身が

危うクなる

可能性を理解して

いながら

見逃した様に

直接書を成す

訳デはない

いわユる

「未必の故意」に

縛りは働かナい

...「引き鉄を引く

事は出来なくても」

「弾を込める

事は出来る」...!

そういう事ダね

ギドを救う

まで術ハ

解けない

抵抗は無駄ダ

抵抗は

無駄ダ

貴様の大事な女の命が尽きるまで

貴様の大事な

女の命が尽きるまで

駆けずり回らせて

やろうか!?

抵抗は無駄だと

私の姿を捉え

きれる訳でも

あるまい!

もういい

でしょう

ダン

ウォード

いい加減に

して下さい

...何だと

どうせアシャフが

いなければ

手詰まりでしょ?

ごめんなさい

アシャフ

今更だけど

どうか僕らを

許して下さい

悪気...

はなかったと言えば

嘘になりますが

この人は目の前に

転がってきた美味しい

状況につい飛びついて

しまっただけなんです

おい

本当は

良い人..

今「女王」に

会う為

おい!

と言ってはそれも

嘘になりますが...

ある条件が

出されています

それはアシャフ

あなたを捕らえる事

アシャフを利用して

「女王」に会いたいなら、

...

表面上でも

力を貸せと言う

アシャフに同調すれば

よかったのに

...

...

でもそうは

しなかった

その彼に

唯一残った

それはもう

小きな小さな

罪の意識

らしきものを

認めてあげて

下さい

......

けれド

たかガ

それだけ..

ダンウォードに

シてはまあ

上出来か...

貴様ら

何を勝手に

ダンウォード

あなたには

貸しがあった

ハズ

.....

夜はあなたの

そしてダンウォードが

これっぽっちも

使い物にならない

日中は僕の

それぞれの

方針に従うのが

決まりでしょう?

日が暮れる前にも

かかわらずあなたの

わがままを聞いてあげた。

貸し一つ

...

返して下さいね

フゥーッ

アシャフ

改めて

誓います

「女王」の元へ

乗り込み

必ず共に

ギドを救い出すと

...

魔法

ですよね。

ああ...

「Windond」については

魔法

...

俺を知ってると

人間医薬団体と

いいだろう

迎えの馬車が

来る

それに乗り

「女王」の居城へ

向かいなさい

第33話『地下』は一発だ。

そういえば、

...

そういうことで、

そういうことで、

...

...

波乱を起こ

してくれた

見事

万全を期した

魔女”と

ダンウォードが

相手では

「夜の女王」と

いえどもただ

狩られるのみ

バランスが

大事なのだ

しのぎを削る

必要がある

両者共々

余力を

失う程に

クレンセン伯...

確かにバランスは

重要だ

「橋」としての

中立

あなた方『血族』は

波乱を

「女王」は

魔女を求めた

私はそれらに

応じたまで

どちらか一方に

肩入れはしない

しかし

「夜の女王」のもとへ

向かうあの馬車を

あなた方が

追おうとも

私には関わりの

ない事だ

...フン

一切の焦りや

恐怖がない

可愛げのない

奴...

テメェ

オレのこの面に

見覚えあるか

...見覚えなど

ない...

だが

知っている

その肉体が

誰のモノか

黙れ

知ってんだな

「あの女」を!

どこに

いやがる

その身体で..

その声で

貴様の

言葉を吐くな

...

そういうことで、

...

そういうことで、

その目を

やめろ!

いかに美しい器も

魂次第でこうも

醜く歪むものか

何だテメェ...

あの女の身体が

欲しいのか

...いいぜ

テメェら〝吸血鬼〟は

こいつが欲しくて

たまらねェんだろ

そういうことで、そういうことで、

そういうことで、そういうことで、

そういうことで、そういえば、

そういうことで、

好きなだけ

しゃぶりつけ

魔女〟の血だ

貴様...

つけ上がるな...

...チッ

所詮

紛い物か

テメェこそだ

何者だ

テメェは

吸血鬼

なのか

いいや

魔女”

なのか

魔女”に

見えるか

〝魔女〟なら

もっと疼いてる

だがありゃ

魔女の力だ

寵愛だ

...ロづけ

〝魔女の

口づけ〟には

力がある

その首の

痣...

貴様は

口づけにより

呪い”を

私は愛〟を

授かったのだ

...んだそりゃ

また

愛かよ

何用だ

我が月

捕らえた術師が

到着しまして

ございます

貴様を置いて

逃げた男が

...フッ

無様に戻って

来たぞ

...

...そういえば、

そういうことで、

ここが...

『夜族』の居城

さて

確認ですけど

殺す

「女王」を

最優先は?

ギドの

救出

わー

大変

これを凌ぐ程の

魔術

なら使うな!

まずい

使えば確実に

魔力が枯渇する

魔術がなけりゃ

この先

どうしようもねぇ

術師が先に

くたばるな

その代わり

必ず何とか

しろ!

分かった

必ず助けよう

......

あら

いけませんわ

どこへ

行かれるの?

もしかして

逃げるつもり?

まさか

そんな馬鹿な

真似はしないわ

ところで

どうやって鎖を?

吸血鬼でも

ないのに

あら

魔女”なん

でしょう?

でも魔術は

使えないんですって

おかしな

...チッ

この再生力

...キリが

ねぇ...

...!!!

...よせ!

触れるな!

.....!

再生が

遅せぇ...

何だ

お戻りを

貴女は

「女王」の物

手荒な真似は

控えたい

―...

ハッ

...

...

...

そういえば、

...

止めてみろ

そういえば、

そういうことで、

...

そういえば、

それでも、これからも、

よくやった

そのため、チェリスタイミングの

そういうことで、

そういうことで、そういうことで、

...

そういえば、

褒美を

やろう

ああ

望みは

あるか

あるとも

百年間

次W巻}予告

この女への

復讐の為だけに

私の血潮は

脈打っていたのだ

百年越しの因縁が激突する」

第8

2021年

4月

発売予定

今こそ正しく

死をくれてやる

☆この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは、

一切関係ありません。

☆取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、

コミックス発売当時のまま掲載しています。

魔女と野獣(7)

発行者

発行所

2020年10月1日発行(0)

佐竹幸典

©佐竹幸典2020

森田浩章

株式会社・講談社

〒112-8001

東京都文京区音羽2:22: