まゆ、まとうほらゆらこ ちゃんと言葉にしてくれないとわかんないんだけど 星宮受けようと思って... 小さい時から祖母の手伝いをしてきた それでも祖母が長年この教室を続けられているのは 「星宮の卒業生」という肩書のおかげなのは、明白だった はじめて星宮の制服近くで見たの ねぇどうして今まで教えてくれなかったの? 本当にすごい学校なんだね そんなの思い違いじゃない お姉様とか妹とかできるかもしれないし! あれは寮に入れる人だけ それには車買えるくらいのお金必要になるの 星宮っていっても普通に社会の縮図 今洋子の周りに王子様みたいな子いる? 制服だって息...:するって 素材が変わってるだけのただの布 こういうのはね好きで入れるわけじゃないの それにそうやって好きだけで入っても それにそうやって好きだけで入っても まずはその「好き」を捨てて話して ...がんばってるの? 嫌いになるの考えたら辛いから 好きを忘れそうになったら私もがんばるから そんなことをそう言い切るなんて その馬鹿みたいな言葉を少し ”あんまり伸びなかったんじゃない? ほんと最低!なんでそんなこと言うの まっ受かったんだから大丈夫ってことせいぜいがんばってね 玲奈のそういうとこほんと嫌 なりそこねちゃったよ.. 髪で作られた制服が伝統の星宮女学園から、ある 恋を失った〝学園の王子〟佐伯蒹 目ひとりの少女が消えた。消えてしまった少女への 「万、彼女への好きを認めた横澤洋子は、その想いを 洋子荷物全部置いていったなんて... 洋子荷物全部置いていったなんて... あのあとクラス見にいってよかったわ... あのあとクラス見にいってよかったわ... お金も布用なのに:安くないのよ利子でもつけようかしら... たった一点の光に向かって走る洋子から目が離せなかった 戻ってきたなら連絡くらい... あら〜!洋子ちゃんじゃない! 久しぶり!元気にしてた? 玲奈も連れてくるなら連れてくるって言ってよ おばちゃん洋子ちゃん来るって知ってたら沢山料理作ったのに 洋子ちゃん泣いてるの? 学校で色々あったのほっとけばいいわよ 今日泊まっていくわよね? お風呂入るからに決まっているでしょ? 昔はよく一緒に入ってたじゃない 別に今入ったって減るもんじゃないでしょう うっさい!一緒に入るわけじゃないでしょ ...脱がされたいの? 私お風呂の中で話したことって忘れちゃうのよね 華が星宮さんを見つけられなくて... 抱きしめだ相手が星宮さんじゃなくて... 私は選ばれなかったのにね... やっぱり私が私でいちゃダメだったのかな...? 貴方がどんなに悩んでたっていい 今回の行動で佐伯華を傷つけたって 学園をかき乱したってかまわないと私は思っているわ 自分が自分でいることを諦めるな 貴方が貴方でいることで焼かれるように苦しくて 嵐の中で息ができなくなるようなこともあると思うわ そんな中でも必死に悩んで 本当の自分の心を見失わなければ きっとその先にたどりつける 羅針盤もなく未来を探す旅人たちが目標にした どんな嵐の中でもたったひとつかき消されない星 あそこにいた子たちは貴方にそれを感じたの 貴方の思い描く未来を私たちに見せて まずは手の甲から触れるの 私はお姉様を識っていく お姉様方が卒業式から戻られましたよ 気分が悪ければお姉様に会うのはやめておきますか? お姉様の髪を覚えていたのが嬉しくて... 制服になったお姉様はどうでしたか? あの中からお姉様の制服を見つけたのですね... お姉様の髪を忘れませんわ ではお姉様のところへ行きましょうか 髪は私たちの命...ですよね...:? その時心に咲いた気持ちは はいなので星宮さんは寮からも出られました 学園の判断で今の状態では他の生徒にも悪影響を及ぼしかねないと 今後の彼女の処遇に関しても学園側の判断待ちですわ 心に傷を負う子も出たことなので妥当な判断がくだされると思いますわ ;:::絢音は大丈夫? 寒くなるそうなのでお母様もお体暖かくしてお休みになって あと少しで学園から卒業だったのに それでも逃げ出したかったのね 逃げられるわけないのにね すぐに温かい飲み物を用意するわね いなくならないでください... そんなに怖い夢を見たのね 永遠にここにいられるもの... 私ね永遠の糸に選ばれたの... ここで永遠に生きられるの... 采年も再来年も何十年も何百年も 愛おしい方がいない永遠って 私と永遠になってくださらない...? 間違えばかりでなにひとつ正解なんてできなかったから ずっと美しくいられなかった 美しくいられなかったからこそ 今更歩み出したところで なにをすればいいかなんてわかんない きっと私にしかできないことがあるはず 慰めてくれているの... 華が教えてくれたこの気持ちは嘘なんかじゃないし あのお身体は大丈夫でした? 体調が優れないのなら今日も休んだほうが... 今日は登校されていて安心しました 昨日お休みになっていたので ご無理なさらないでくださいませ 皆さん心配していたんです! ちょっと風邪っぽくてね大事をとったって感じかな 星宮さんとなにか...あったんじゃないかって... それは大変でしたわね... ちょっとそこまで言わないって 佐伯さん今のは気にしないでください 僕彼女と話したこともないんだけどな なにも感じないなんてね... 熱烈な歓迎すごく嬉しいけど少し腕痛いかな そこまで手放さないでよ 薔薇園に君があらわれた日 制服に閉じこもった君は 嫌なところ見られちゃったな 昨日、王子様になりそこなったばっかりの僕が またみんなの王子様を演じる姿すごく滑稽だったでしょ 好き...なんでしょ?星宮さんのこと... あんなこと言ったらダメ...だよ... そんなこと言うためにあそこで引きとめたの? あのあと考えたの私にできることってなんだろうって 会うって言ってもさっき先生に聞いたら、なにひとつ教えてくれなかったし、 手がかりなんてまだないに等しいんだけど... そしたらちゃんと聞きたいの 星宮さんの気持ち... 星宮さんに会いに行こうと思うの でもがんばって捜せばきっと見つかると思うから... 僕の気を引こうとするのやめてくれない...っ! それともキスが欲しい? 洋子が望むのならなんだってあげるよ なんだってあげる... なんだってしてあげる... 僕のこと好きなんでしょ? そうだよねこんなに近いとマジっぽさあるよね 昨日今日本当に色々とごめんね 僕自身のゴタゴタに巻きこんじゃって けどさ今まで通りでいてほしいな 歩くスピードをあげたら 壊れてしまいそうなくらい弱々しくて 僕に縋ってきているようで あの時確かに僕たちは同じものだったんだ 壊したくないものが沢山あって 壊せないものも沢山あるってことを僕たちは知っていて この制服の中に隠れている臆病でちっぽけな存在だから 君はこのままずっと弱い僕と同じでいてくれると その先には行けないんだよ... 僕は踏み出さなかったんだ 私が貴方を王子様にしてあげる 星宮さんがいなくなって もしかして廊下で助けてくれた...? ええ体調はいかがですか? 大丈夫というか本当にごめんね もう少しここにいらっしゃったら? 昨日もほとんど眠れていないのでしょう? このことは誰にも言わないわ 私けっこう好きなのよね はじめはバラバラで本当に完成するのかしらと思うの ピースが隙間なく埋まっていくわ クリスマスツリーリース 役割を与えてはめていけば なにを言いたいかわからないな あら深い意味なんてないわ すべてが型通りに隙間なく埋まればとても美しいでしょう? 美しいものが大好きなの そんなに見つめられたら恥ずかしいわ 季節はずれに実ったのでぜひにと思ったのだけれど 九条さんそういうことできるんだ 全部妹たちにやってもらうと思ってた 果物の皮むきをさせられるためにこの部屋に呼ばれたと思いました? そういうわけじゃ... いろんなことできますわよ 妹ってどうやって作るか知ってます? 妹でもなんでもないんですよ 妹という役割を与えますの お姉様のために果物を切らせて お姉様の髪をとかさせて お姉様のすべてを与えて それを僕に聞かせてどうするの...? まだここがどこだかもわからないのね 私ね本当は起きた瞬間に佐伯さん怒るんじゃないかと思っていたのよ 私好みに少し家具を変えてしまったから あんなに恋焦がれてこの部屋を見つめていたのに なにひとつ知らないのね そんな悲しい顔なさらないで 貴方は悪くないわ... 悪いのは与えなかったあの子 あの子はほんの少しの髪以外 なにも貴方に与えなかった そんな中でも貴方はずっと王子様を続けてきたのね とても辛かったでしょう? 私ならすべて与えてあげられる 貴方のすべてを私にちょうだい 絡まりあう、それぞれの願い。 好きだからこそ、華のために動きだす弾子 すべてを諦め心を隠し、繭に閉じこもる華 学園をあるべき姿へとと導いていく、九条絢音。 悪夢と漠然とした不安に揺れる、宮田達香 聖なる夜へと紡がれていく... まゆ、まとうはらゆりこ 本電子書籍の全部または-一部を無断で複製、転載、配信、送信すること、あるいはウェブサイトへの転載等を禁止します。また、本電子書籍の内容を無断で改変、改ざん等を行ううことも禁止します。本電子書籍購入時にご承諾いいただいた規約により、有償・無償にかかわらず本電子書籍を第三者に譲渡することはできません。本電子書籍の内容は、底本発行時の取材執筆内容にもとづきます。本電子書籍を示すサムネイルなどのイメージ画像は、再ダウンロード時に予告なく変更される場合があります。また、ご覧になるリーディ・ングシステムにより、表示の差が認められることがあります。 制服デザイン協力・志賀昌子・ ふーっ志賀純子さんだっ中村歌子 初出・月刊コミックビーム