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〈詠の三〉
それが入っていんで
あそホワーチアに!あ
!
どうして
触れてるコスタはだ
あれこん~~~っ
アフタヌーン
アフタヌーンKC
...kole
沙村広明
講談社
520
9784063141092
10月10日-11月19日の97840633141092
91997909079年9月19日
雑誌55720-09
c9979.P520E-(0)
アフタヌーンKC楽...
アフタヌーンKC講談社-深級級門
ISBN4-O6-314109-8
沙村広明
ハロー皆さん。僕は「地球のヘネ」と呼ばれ
れるあのイースター島にやってきましたよ。
人口より多いといわれる馬は今日は一頭も見
られず、かわりになんかちょっと日本人には
た現地の人が「シージャポネイスキモーノ、
ワーリィ、オーイエーハハハー」と話しかけ
てきたので、僕も少し良い気分になって妙な
形の杖など買ってしまいましたよ。
ハンガロアホテリル前広場にて撮影
タイトルの
第三幕や斜凜〈乗ろ〉
第三者や斜凜〈真の〉
第二章や夢弾〈真の姿〉
第九章や受弾、基の三、
第十幕や夢弾〈真〉
«第九幕»
第九条第八項第
糞
ゆめびき
女のように
生白い顔を
しおって
その実中身まで
女の傍ったような
奴だと...
指をさされ
たいかっ!
ええ影久!?
こんな
子供なぞに
助けられる
とはっ...
いい
恥さらし
だな
この女が
来なければ
私は死んで
いたのです!
命の恩人
なのですよ
やめて
下さい
師よ
あっ
...っ逸刀流」
頭目の孫とも
あろう者が
貴様の
命などでは
贖えぬわ
馬鹿者が!
女に命を
救われたなどという
醜聞は...
使いに出したきり
帰りが遅いので
見にきてみれば
この有様
貴様.....
これ以上儂に
体面を失えと
いうのか!?
......ひ...
聞い人です
貴方は...
野犬の群れる...
場所と知りながら
.....それに
私に未だ
それを駆逐する腕が
ない......事も
その途中にある
この原が...
甘えるな
ガキがっ
この女に出来て
貴様に出来ん
道理があるか
しっ...
師匠
御乱心
ですか!?
そ...
黙って
見ていろ
貴様の
恥は...
今
この場で
消す!
畜生ッ
何が恥だ
何が体面だ
女子供を
殺してまで
そんな事をせねば
守れぬ体面などが
どれ程の価値だと
云うのですか!!
どけっ
貴様の云う
通りだ...
侍が体裁を
問われぬなら
この後とて
日陰者のまま
老いぼれずに
済んだのよ
なあ最久!?
間が悪かったな
...だがまあ
世間的に見れば
立派な
人助けだ
魂は浄土を
踏める
だろうよ
お前...
お前...
名は?
...
槇.....絵...
乙橋...
父方の
姓を云え!
は.....春川
...です
影...
この女の
命運
天に
預けて
みるか
見ろ
影久...
この血を
嗅ぎつけて
やがて
さらなる野犬が
群れ集う
あの女が
何かの拍子に
枝から落ちれば
一刻後には
骨と化すぞ
クックッ!!
気を失う程
殴打して
いたのですか
まあ聞け!
仮に運よく
あの上で目覚め
たとして
そ......
そんな余興の
ためだけに
彼女を...
降りる
ためには
眼下には
野犬の群
あの武器で
犬どもと戦う
しかない
見事生き残って
いられたら
拍手喝采という
ところだなあ
ワハハハか...
一匹二匹なら
いざ知らず...
この辺に五〇匹は
潜んでいるという
そいつらを相手に
滅茶苦茶だ
あんな体で
まともに
戦える
もの力!
ならば
そこまでの女と
いう事よ...
お前と同じ
ただのガキだ
武器を持ちながら
犬ごときに勝てん
ようではな
だが...
まァいい
明日が
楽しみだよ
死体でも
あったか
血.....に
まみれて
何だ
震えて
いるな...
はっ...
はいっ
足も胴も
...
バラバラの
見当違い
だったか
ククク...
気の毒な
事をしたな
で?
どうした
基でも
たてて
やったか
いっ...?
いえ
死体が...
一体では
なかったので
フン
珍しく
合理的に
出たな
...ごっ...
五〇体
の...
疑う
余地もない
あの
「春川」の
長女だ!
かはは
そりゃいい!
二歳の頃の
顔しか知らんから
半信半疑
だったが...
少し
昔話を
するか
お前には
会わせた事も
ないから
知らんだろうが
僕の姉に
春川駒会という
女がいる
僕がもって
「無天一流」を
破門された
時...
成人した春川義明は
妻をとり二人の
ややを生ませた...
まあお前の
はとこだな
一人目は
男児
その後釜を狙って
息子の義明を
浅野道場に入門させ
浅野家にとり入った
抜け目ない女よ
そして
五年遅れて
女児を...
長男の方は...
最初は貴様と同様
腰ぬけだったそうだが
努力家の一面もあり
やがて
次期統主に
推される
程になった
......それは
ほんの悪ふざけ
あるいは冗談
だったのだろうな
「無天一流」
次期統主と
ただの小娘の
手合い
そして...
今から
一年前
酒宴の席で皆が彼に
「妹さんに稽古をつけて
やれ」と離したてた
誰も単なる
座異だと思う
そうだろう?
ところが...だ
それは恐ろしい
結果に終わった
三度の手合わせの内
長男は五歳も年下の
その妹に一度も勝つ事が
できなかった...!!
あまつさえ三度目などは
最初の一太刀で妹の足元に
ぶぎまにのびてしまったと
いう有様...
その時、座中の
誰もが確信した
春川家に
累々と流れる
侍の血脈は
長男ではなく
...影よ
女相手に
自分が勝てぬと
知った時
お前なら
どうする
......大変な
屈辱でしょう
......しかし
やがて
いつかは
その女を
決して侍になれぬ
この長女こそが
総て受け継いで
いるのだと...!
ホウ
ホウ
だがな貴奴は
そのようには
考えなかった
割腹だ!
彼は割腹を
したのだ
当時、その長男
十五歳...
十五にして
名誉の保ち方を
知っていたのだよ
これが
武士の
子だ
どうだ
貴様には到底
真似なぞ
できまいが
それが
あの娘よ
後継を失い
正気を失った義明の
怒りの矛先は
いきおいその長女へ
向けられ彼女を庇った
女房もろともに
離緑させた
......
ク......フフ
クック...
影久...
あの娘が
この世に生きて
いる事が
何とも愉快な
話ではないか
...なァ!?
あの一家に
とっては
この上ない
辱めなのだ
クッ!
これで...
クヒヒヒピヒ
義明め...
上手く僕を
だし抜いたつもり
だったろうが
黒衣
祖父を
どう思う
「どう」とは?
負け犬
だよ
ハッハ
.....これは
恥や体面などに
執着して止まぬ
祖父と
あの
老人は
格式と体裁を
気にするあまり
彼を破門にした
無天一流...
何の差がある?
滅多な事を
申されるな
恥体面
格式体裁...
そんな物が我々の
美徳なのか
ましてその為に
人が死なねば
ならぬとは!
人間だろうが
畜生だろうが
「死」は万物の
義務だ
体面が保てる
ものなら...
猿でも侍に
なれるさ
たかが...
死ぬ事で
何が
おっしゃりたいの
ですかな?
奴らの「美徳」を
あざ笑うような
流派を創りたい
剣のみを求道し
勝つ事を至上とする
屈強の集団だ!
フッ...
影久殿
「武士」と
「剣士」を
分かつものが
何......か
お判りですかな
政治...
国を治める手腕が
あるか否かと
いう事ですよ
戦国の世でも
あるまいし
剣力以外の
道義を知らぬ
天津家が
「武家」として
世間にまともに
評価される事は
決してない
そんな人間の旗下に
一体誰が集まると
いうのですか?
もし
いると
すれば
この
私のように
その衣手
ねぇくっ〜
人の道を
半ば踏み外した
ならず者ばかり
でしょうな
その覚悟が
おありか
影久殿
...ああ
望む
ところだ
またか
近頃...
目満んで
ばかりだ
黒衣も
......死んだ
強力な剣士を
欠いたまま
ふくれあがる
逸刀流は
巨大な...
玻璃の虎か
揺籃の
師よ
貴女だけは
.....私を
裏切らないで
欲しい
くわーい!!
おや
なーにが
「おや」だよ
待ってたんじゃ
ねーの?
宿の前でよ
かもね
こないだは
ご免よ...
至らなくてさ
かもね
くっ
ほー
「今度は満足
させます」っ
て?
たった三日で
何がどう
上手くなんのか
知んねーけど
お前
しばらく
凜
ちょっくら
この女に用が
あるからよ
そこら辺の
みつ豆屋にでも
入ってろ
な?
...細い
.....白い
私より
大きい...
...綺麗
単なる
ガキンチョよ
私なんか!
〈現時点では〉
ええそりゃ
そりゃあね
こんなのに
比べたら
んたぃ
朝っぱらから
信じらん
ないっ...
本気で!?
口に出して
云えよ
でも...
でも...
だからって
こ...これから
出かけるって
いってんのにっ
ナンかふるんでんな
に人間性
疑っちゃう
わっ!!
卍さん
はい?
じゃら
手ェ
足りる?
丁度な
卍さんがこーやって
ムダ遣いするなら
私だってしちゃう
もんね
う...へえ
そお...
ってそれは
お前の全たし
僕で困るのも
お前なんだ
けでね...
んじゃ
おい凜!
四半刻で
戻るから
ウロウロ
すんなよ
何だ
ありゃ
本当の事を
おっしゃれば
よかったのに
フッ
弱エくせに
出しゃばり
だからよ
居られると
かえって
ジャマくせ
確かに
この間
とは少し
違うな...
いや...
髪が?
目がね
第九幕終劇
幕ゃ
真の四
ゆめびき
嬢ちゃんの
云う事ァ
正しいがね
そらあ
彼氏だけを
責めんのも
可哀相だ
すみません
栗せんざい
もう一コ
失敬!
余計なお世話って
モンだよね
もう一コじゃ
ねーっての
やめときなよ
その辺でよ
...あー
はいはいっ
何つう
かなァ
男の体には
こう...
モノ考える
所がニッ
あってよう
女房持ち
だろーが
何だろーが
時には
下の頭が
云うんだよ
「何も考えずに
女が抱きてェ」
ってさァ
それを
甲斐性だとか
云う奴ァ云うが
こんな可愛い
嬢ちゃん
ほっぽって
朝っぱらから
夜鷹買い...
普通しねェ
よなー
習性なんだよ
習性!これが
ダッハッハツハ!
しっかし
やるよねェ
その旦那も
...
何だか...
そう...
ずっとそれが
引っかかって
るんだ...
夜鷹に
しては
肌が
若すぎるし
かたし
な何
あ......何か
胸さわぎが
敷物も
持たずに
朝から立って
いるなんて
「胸やけ」
だろ?
あんだけ
喰ったんだ
休まねーと
後が大変だぜ
己の部屋で
ってのは
どう?
で.....
せめて
怒る前に
確認して
やるわ
やだけひ...
すみませーん
お金ここに
置きますゥ!
ままま
己のおごりで
いーからよ
んもってこっちはさっ
ありがとう
ご親切に!
でも...
......
どした
?
おううええ
ぶええっっ...
ってホラ
だからァ!
姐さん
桶!んか桶!お...
なんかせい香り
はい
くっ
うわ...
ちっ!
とどめ
刺すにゃあ
絶好の機会
だろうが
なめてン
のか...
フウウ
...消え...
あ...
オオ
げほ
げほ
かは...
...くそっ
......
みっとも
ねェ...
そんなことはなかなかったのかわからないけど...
やってる事ァ
この間と
同じなのに
何だ?あの
バカみてーな
速さは
最後かそんなに
ククッ...
まったく
あんな女に
説教してた
とはね...
花車な腕に
クソ長ェ
武器で...
不釣り合いだと
思ったが
とんでもねェ
思い違いだ
女の細腕で
あの破壊力を
得るためには
だが
何にせよ
あれだけ
自在に
操るんだ
生半の
熟練じゃあ
ねェ
あの武器の
遠心力が
必要って事か
下手すりゃ
こりゃあ...
だまし討ち
同然で
少々気が
ひけるが
これで
あいこって
モンだぜ!
どっ...
どこに
隠れる
空間が
うう...
フウ...
引っこ抜い
ちま...
...?
どうした
早いとこ
来ねェと
以前
全く同じ
手口で
...ひ
卑怯な真似
ばかりして
...ご免
なさい...
フ.....
おいおい
お前らの
仲間を
一人殺った
事がある
遠慮は
するな
見てのとおり
仲々死なねェ
身体だがよ
...とはいえ
普通にやって
たんじゃ
二度と動けなく
する方法なら
ない事もないぜ
首を
落とせ
何だ...
何をそう
ビビってる
それしきの
事が
怖ェのか?
?
造作もねェ
だろうが
ああ?
先刻までの
てめーなら
よ...!
そうですか
決心して
いただけたの
ですね
影久様
貴方への
協力の
返答は
あの男の首で
...いえさせて
...
いただきます
第十幕終劇
地の果ては見ゆるとも
そゞろゆ
そうです!途ばかりみなは死の死れない!にけ...
くはけ
途はけは!
その道は
お前かーーーっ
高〈其の五〉百合
ゆめびき
影久様
この部屋で
暫く待っていて
もらえませんか
見事
あの男を討って
帰ってきた時は
お願い
最後の
わがままです
それが終生
貴方の協力者となる
意志の証だと
思って下さい
それが叶わぬ
時は?
影久様
私...
私は...
貴方に
会う前に
三人の
男の人を
殺しました
フフ...
見て
止まらない
んですよ
あの時も
......
?
こんな...
こんなに辛い
事を
斗ってる時は
忘れているのに
......一度でも
気を抜くと
自分の
した事が
恐ろしくて
たまらない
貴方は何故
続けているの
ですか?
こんな苦しい
思いをして...
あの人の理想は
本当に
正しいのか...
疑い始めると
もう...
刀が持てなく
なるんです
云わん
こっちゃ
ねェ
ククッ
あーあー
あー.....
ムダ話を
してる
モンだから
くっつい
ちまったぞ
てめーの
主人は
正義の
味方か
何かか?
どーいう理想の
ためだったら
人を斬る事が
正しい事に
なってるんだ
もしそいつに
先に死なれでも
してみろ!
オメーに残るのは
人殺しの肩書き
だけだぜ
いくら才能が
あるにしろ
鍛えてもねェ
女か...
あんな風に
動ける
モンじゃねェ
お前自身
何か剣を
捨てられない
理由があったん
だろうか!
そいつを
思い出して
そのために
斗え!!
それが
嫌なら
女郎部屋へ
戻った方が
身のためだ
あんの
っ......
カッコつけ
野郎ッ
そんな体に
なって...
まだ斗うと
いうのですか
剣を持ってから
このかた...
斬り合いで
負けた事ァ
一度もねェ
ってのは
まァ
冗談だか
手加減されて
生殺しっての
だけは我慢
ならねーな
見栄を張りてェ
ところだが...
残念ながら
最初からずっと
本気だった
「今度は本気で
いくせ」とか
だから
まァ
せめて
悔いの
残らねェように
やらせて
もらうぜ
先刻の
一言で
今......少し
気が楽です
おつきあい
しましょう
今度は
本気で
いきますよ
ようし
いい女だ
投げた!?
いくら
腕のたつ
女でもな
てめェが
腕力
ばかり
は.....
がっ
フフ
ラフフフ
フ...
アッハッ
ハッハッ
ハア...
さーて
?
これで
用意は
できた
判らねェ
か?
口に出して
云ってみると
だな...
!!
武器七ツ分と
腕一本分
先刻より軽く
なったって
事だ
今なら
てめーの動きに
ついていける
......かも
しれねーな
あんま
チンタラ
やってると
あのバカが
戻ってきち
まうからよ
次の一撃で
カタつけさせて
もらうせ
...
はい
お互いの
斗う理由の
ために
ああ
上出来だ
お覚悟
ここだ!
その槍を
持ったまま
足場も
なしに...
こういう
真似が
できるか!?
おぉおおっ
しまっ...
くっ...
どうだい
姐さん...
まだ...
怖えか?
大丈夫
なら
今度こそ
その手で...
引導渡して
くれや...
これ以上の
恥は...
さらしたく
ねェしな
それではなんでしょうがなかったのですから
...っの
バカアマ
かあ.....
この有様を
見ろっ
てめーが
刀抜いて
どーなるっ
てんだよ!
「凛」
だって...
さん...
ね.....?
貴女の
ことは
影...!!
天津影久に
聞いています
...
ひとつだけ
訊きたい事が
あるんです
じゅ...
十一人...
貴女が
天津影久に
行きつく
頃には
その俺...
くらいには
なっている
でしょうね
貴女の
「復讐」の
ために
今迄
何人の人間が
死にました?
大義名分も
なしに...
私怨のために
人を斬るのが
人として
正しいかどうか
考えた事は
ないの?
あ.....
あたし...
お......親の
墓の前で...
誓ったんです
必ず.....敵を
討つって...
そのためには
どんな...
汚い事でも
しようって
ひ......人を
殺すのが
正しいだなんて
思いません...
でも...
他人を
傷つけずに
生きていける
程...
器用じゃ
ないし...
大義名分を
振りかざして
残虐になる
くらいなら...
肉親のために
手を汚すほうが
......よほど
人間らし
.....と...!
あたし...
ま...
間違っ
てるで
しょうか
ありがとう
ずっと
その娘を
護ってやって
下さい...
また
恥をかけって
わけか
それが
聞きたかっ
たんです
.....お初
姐さん
アンタに
一言
別れの
あいさつを
云っとき
たくてさ
また
色里に
戻るんだ
私
バカ親父が
懲りもせず
バクチで
身ぐるみ
はがされてさ
私なんざ
どこまでいっても
籠の鳥だから
フフ......ま
よくある話
だけど
娘が親を
見放すわけにも
いかないしね
せめて
アンタには...
陽のあたる場所を
歩いてほしいよ
.....私の
母も
生前は
遊女だったん
ですよ
私が原因で
武家を
追い出されて
女手ひとつで
子供を育てて
いくのに...
選択の余地が
なかったので
しょう
なのに少しも
父を憎もう
とはせず
それどころか
父への復讐に
剣を取ろうと
する私を
客めさえした
私.....ずっと
母の生き方が
もどかしくて
しようがなかった
でも
今は
本当に
誇らしく
思います
人を傷つけながら
生きていく剣人に
比べたら
人を慰め続けて
生きてきた母は
どれほど立派
だったでしょう
父を斬るために
剣人になろうと
決意した事を
私はもう...
後戻りは
できません
思い出して
しまったから
だけど...
姐さんは
胸を張って
生きていて
下さい
受けたご恩は
決して
忘れません
お元気で
うん
アンタもね
っ痛
ちょっと
動かない
でよ!
カッコ悪
すぎる
女に負けて
女に助け
られるとは
本当に
ねー
卍さん
なんてさ
結局
肝心な
ところで
私がついて
ないと
ダメなんだ
な...
これに
懲りたら
さァ...
いくら
不死身だなんて
エバってても
誰がエバった
もう二度と
今日みたいな嘘
つかないでよ!
天津が
江戸を
出るまで
あと
半月か
確かに...
あんなのか
出てくる
ようじゃ
......んでよ
凛...
提案だが
え?
うん
そろそろ
必ず勝つって
わけにも
いかねーか
その半月の間
お前を
オレが
バラされねェ
うちに...
我流でよけりゃ
鍛えてやっても
いい...ど
思ってんだが
どうする
...はいっ
あっオッ
押忍!
よーし
いい返事だ
.....なァ
凛...
なんか...
今日の
お前...
ゲロくせェ
よな
...
早稲田さんの
最初かん?
...
失礼...
あ
えっと
その...
お連れさんが
今下に
見えて...
連れかと
思った
もので
これ
きゃ
フフフラスのデザインから
第十一幕
終劇
交第十二幕や
えっ
嘘たった
それだけ?
......三本
ご覧の
とおり...
いいか
凜
この木の太さは
人間の肩幅と
大体同じくらい
だ...
十二本投げて
三本......
その内胴体に
当たってんのが
二本
黒衣鯖人ぐらい
マトがでかけりゃ
効き目もある
だろうか.....
この命中率で
普通の人間を
俚すとなると
ほとんど
バクチだな
お前なァ
道場で木刀
振ってんのとは
わけが違うん
だぜ
たまたま失敗
しただけよ!
今のは
当たる時は
ちゃんと当たる
もんね!
「失敗でした」が
通用するか
ハカ野郎
殺し合いを
してんだぞ
己達ァ!
......ま
いいや
次いくか
!!
うっ
.....これで
死体...
採点
しよう
全然
ダメだ
相手が三流なら
何とかなるかも
知れねーか
「逸刀流」の
連中相手じゃ
もって五秒...
逃げたほうが
マシだ
?
う.....
う...
ひっ...
何でも彼でも
泣いてんじゃ
ねェぞ!
ガキンチョが
泣くヒマが
あんなら
素振りでも
やってろ!
そーやって
グズッてんのが
一番時間の
無駄なんだよ
剣術で
最初にしなきゃ
ならねーのは
テメェの弱さを
知る事だ
.....腹が
減ったな
続きは
午後に
するか
卍さん
卍さんに
初めて会った
時もここで
こんな風に
一緒にご飯
食べたよね
...?
ああ...
心細いからって
云えば...
もちろんそう
なんだけど
八百比丘尼の
お婆さんに
用心棒雇えって
云われて
それもいいな
そうしようって
すぐ思ったんだ
私...
でも...
本当は...
そういう人と
一緒に居れば
自分も強く
なれるかなあ
って...
昔はよく
門下生の
人達に
木刀で型を
教わったし
父様が
死んでからは
道場で二年間
毎日一人で
剣振ってて
私
才能ないの
かな...
卍さんの
斗いだって
ずっと見てた
のに
何だか
全然
思うように
いかないんだ
もんなァ
.....いいか
ナメてん
のか?
お前
毎日毎日
血へド吐くまで
打ち合ってたっ
てんなら
いざ知らず
そんな門下の
ミン下どもに
型教わったり
平らな床の上で
相手もねエのに
剣振ったり
それが
どーしたっ
てんだよ
お座敷で
強くなれる
くらいなら
苦労はしねえ
昔
二年間で
百人の侍を
斬り殺した
事がある
それだけ実戦を
くぐってきた
人間でもな
逸刀流相手にゃ
「やっと勝ってる」
ってのが
正直なところだ
道場での
稽古ごとなんざ
屁の足しにも
なりゃしねェ
才能が
どーたらっ
つーのは
やる事
やった奴だけが
云う台詞だよ
笑わせんな
はげましてる
つもりなの
かな?
これって
ーっ
えー
ここで?
お前ン所
なァ...
霊が見えんだよ
殺された門下生の
霊が!
どーして
ウチの道場じゃ
だめなのォ?
そっか...
ほりほり
アレは
そのため
だったんだ
うううん...なんですけど..
てっきりです
聖感あんのか
思っちゃった
しばらく
起きないよ
は
さて
三日目とも
なれば
さすがに
女だからね
人里離れて
特訓もいいけど
ひ~~~
こんなのに
入ったら
間違いなく
カゼひくなァ
愛だけに
してこって
気のせいか
卍さん!?
洗い途中
なのに...
いるもんだ
なァ...
え
似たよーな事
してる人が
武器のとどく
範疇の葉を
顔だけは
ずっと前を
向いたまま
ひとつも
逃がして
ないんだ
凄い
何だか...
憧れちゃう
な...
いつかは
私も
あんな風に
ならなきゃ
いけないのか
フッ
...でも
!
ハッ...
ハアッ...
誰だ!
剣客なら
出てきて
名乗ったら
どうだ
器が
知れるぞ
I58
...いっ
息...
呼吸をつ
!!
ハー
ハー
ーい
ハアア...
畜生.....
畜生ッ...
黄金晶が
...
二四本...
二回は
撃てる
でも...
この距離じゃ
撃つ前に
気付かれる
あ.....
あたし
だって
卍さんに
護られてるだけの
女の子じゃ
ほとんど
バクチだな
ないん...
空耳
か.....
いや...
!当たった
この
小娘...
第十二幕
死にたい
のカ...
◇第十三兼»
余計(実のニング
SHARIN
......?
され...
る...
お前
まさか...
手持ちの武器は
それだけか?
敵を
ナメるにも
程があるぞ
あ...
あたしだって
剣士なのよ
......一応ね
それを目の
前にして...
こんな風に
刃物を
投げ出して
おく方が
ナメてるん
じゃないの?
何...
これ...
......な....
くっ
うっ
わっ
嘘......
だって
さっきは
あんなに
軽々と...
...
カヒッ...
ご免なさい
卍さん.....
ワン...
私...
バカだから
卍さんも
いないのに
一人だけで
この男に
勝とうなんて
本気で...
...
お前...
.....ほーう
フ.....
パパハハハ
ハハ...
あの浅野の
娘にしては
意外に面白い
成長をとげた
ものだ...
だが...
あれでは
技が
大味すぎる
今のままでは
威嚇にしか
使えんな
手を放す前に
敵から目が
逸れている
...
う...
何を
嘆く?
くやしいからに
決まってんでしょ
殺したい男が
目の前に
いるのに...
私なんか
何も...
なんにも
できないん
だから...
.....これ
何のマネよ
脱がして
乱暴しようと
でもいうの?
舌
かみ切って
やる!
そっちの
方がいい
な...
だったら
どうする
...
今すぐ殺す
つもりだと
したら?
早いとこ
殺したら
どう!?
くっ!
私が判らん
のは
貴様らのその
自ら死に急ぐ
態度だな
そ.....
それは何だ
「武士の道」か?
そんな事
云われても
私侍じゃ
ないもん
女だし...
では何故
命乞いを
しないのだ
剣を
持ったの
だって...
父さまと
母さまの仇を
討ちたいって
それだけ...
生きてこの場を
のがれれば
再びこの私を
討つ機会も
あるというのに
何云っ
てんのよ!
.....何を
云ってるの
アンタ...
私が子供
だから
父さまを
あんなにあっさり
殺したくせに
だから
同情してるの!?
ふざけんな!
...違う
何が
違うの
どう
思う?
変な斧!
日本刀のほうが
使い易いんじゃ
ないの?
確かに
そうだ
小回りにしろ
切れ味にしろ
だが...
日本刀に勝る物は
ないのかもしれん
ほんの少し
方向を加えて
やれば
カで
制するの
ではなく
斧自体の
落下に
私の旅力でも
この程度には
操れる
仮に
止めた刀もろとも
相手の頭蓋を
たたき割る事が
可能なのだ
実戦において
私の太刀筋が
読まれたとしても
この斧
ならば
...私の
祖父は
異国の刀剣を
使ったという
理由だけで
「無天一流」を
破門になった
私が
こんな武器を
帯びるのは
祖父の正義を
証明する
ため...
そして...
お前の父を
斬ったのも
祖父の無念を
晴らすため
だった...
本来はな
しかし
諸々の事情
なきにしろ
お前の
父のような
人間には
消えてもらうのが
一番だと思った
だろうよ!
...この場で
お前を斬りは
せん...
だが部下の
何者かが
いずれお前たちを
殺すだろう
死にたく
なければ
これ以上私に
係わるな
何でよ...
何で
父さまが
そんなに
憎いの?
父さまが何か
恨まれるような
事したの?
遺恨では
ない...
これは
剣士としての
責問だ
...
責問?
ちょっと
待ちな
さいよ
......私には
聞く権利が
あるの...
そうでしょ!?
?う
うん...
あの滑稽な技を
考えたのも
そのためだな?
お前
日頃...
強くなる事を
望んでいるか?
悪かったわね
コッケーでっ
今より
二〇〇年前
三河の設楽原で
日本で初めて
三〇〇〇挺もの銃を導入して
織田信長の連合軍は
武田の騎馬隊を
打ち破った
それから五〇年後の
寛永年間
かの宮本武蔵は
剣とは本来
片手で扱うものだという
信念を得て
両手に一刀ずつを持つ
二刀一流の開祖となった
.....?
この二者を指して
卑劣だと云う
輩がいるか?
今のお前と同じだ
「相手に勝つため」という
当然な動機で
自分の頭をひねったに
すぎん!
これが卑怯なら
騎馬兵が長槍で
歩兵を突く事さえ
卑怯だという
道理になる
違うか?
!えっ
あっ...
違わない
.....と思う
私は
強くなる事に
心を砕いた者のみが
優れた武将なり
剣士なりと
呼ばれるべきだと
思うのだ
泰平の世となり
......
剣の流派は
増加の一途を
辿っている...
がこれは
剣の隆盛とは
何の関係もない!
奴らの「流派」は
ただのメシの
タネにすぎん
せいぜいが
諸大名や
藩士どもに
竹刀をもって
型を教え
ほめられ
束脩を受ける
...そのための
流派なのだ
束脩ーお礼
彼らが
自分の剣を
何に使おうが
自由かもしれん
だが...
それを考える時
どうしても
ある不安が
胸中を過る
我々は...
我々
「逸刀流」は
一対一で
斗うのであれば
いかなる武器「剣技を
用いようが
一切の咎めはない
流派であって
流派で
ないのだ
お前の父のように
格式や体面
日先だけの武士道で
自縛して
剣士の本分を
見失うような
事もない
私は事生を賭して
あらゆる流派の垣を
取りのぞいてみせる
それまでは...
!
たとえ鬼と
呼ばれようが
一向に構わん
私もこの通り
敵の多い身だ
娘
今日と限らず
普段道場に
座している事は
まずない
今を逃すと
次に会うのは
ずい分先に
なるかもな
これは
返す
後は
好きにしろ
あの...
ひとつだけ
教えて
ください...
どうして...
私を殺さずに
おくんですか
父さまと.....同じ
無天一流の...
人間...なのに
あ.....たし
あなた...
......な....
殺そう.....と
してる...
の.....に...
お前の目は
父親とは
違う方向を
見ている
お前が先刻
使ったような技は
「無天一流」の
教則に従うなら
明らかに
邪道視される...
それくらいは
判るはずだ
しかしお前は
私を超えるために
自らそこに
踏み入った
果敢な女
ではないか
なァ?
さらば
そのまま
精進しろ
お前はもう
「無天一流」の
人間ではない
半ば以上
我々と同類の
剣士なのだ
......ち...
違っ...
ア...
......う...
うう...
...
だから
だからァ...
だから私に
どうしろっ
てのよォ...
......畜生...
父さま
無限の住人31終劇
ハロージが余るなかったので、
今回のオマケはこれだけ。
庭に醜めし黒猫未たりて己が身上誇るには
さても恨めし殺さておこうか、俺の前世の恋女原
人を生きるに寄辺無さもの世間はそれを夢と呼ぶ
人を憎んで止処無きもの世間はそれを愛と呼ぶ
流れ流され堕ちゆく先は、ここは三途の河向う
生まれは御江戸で育ちは浪速
死ぬのは蝦夷でございます
人目嫌かを想い人らは、花へ軽いで云い刻み
咲けよ桜よ我等を糧にされば輪廻も影を成す
小指結べど逝くは一人で連れは長者の二番嫁
壁につつかれ鳥に踏まれ、これも家では浮かばれぬ
桜下音頭
春の都にゃ今日も今日とて、紅い仇花咲き乱れ
下に住く者仰ぎ嘆きては世は泡沫の詠をよむ
気小僧の引く手あまねく浮世騒がす相死にの
見ろや隅田を流れ行くのは、庄屋の彦一でねえか
にはな
次の事で事故の美。こんで複数が見ていたやの全文です。作品中では実現に
いう多いをうれますがダイトル通りするのは、ビオネギは、大学時代にしながんにご作用
作もするのが趣味しやーなんかも、ちなみに、こちらからのブログを見てみてくださっているのですが、
ない、「無限の供んで使ってみた」これっぽ...それって我慢のせからこそこに
いや、やっぱりおかしいですから、彼女とはしてきたものなので、今後からはそれは、このタイプのスタッフとしたコンピュータルだけじゃ
私たちの知り方となさない」とか「重いだけれど、ああ、ああ...あああんんっあんっおおおっちゃん
だからこういうのは、今であってはもうであればわかりましたが、エセンスのカップのカンプレイズです。「おはよびわからな」
きっと...うちなみに基本情報は一瞬のマッケットは「自分の国際にはこの国であるのですが、
そんなことはありませんが、それでもないのですが...うんじゃないかもしれないんですから、あんまり気になってしまいましょうか。
この型をとっているの時がたまにありますが、あんまりそうな、あれはプロジャローロー
武器屋
前回を通ち
24時間
関西頭椎の剣は
姉者が多いですけど。大学でお文字をやっていただけあって
さすがですね。Y田さんも。
今回、沖縄の後の桜は、埼玉県のさんちょとんから
いただいたものを使わせてもらいました。「嫁の気」はもう
少々待って下さい。女んか、あまりに皆さんフツが集まりますので、
「ラーむ」と見合わせている次第です。予想ではもっと
ギャグっぽいのがいっぱいお送られこくるかと思ったんですが、
これまではないのですが、
文南大ゼーリになって
解釈だするなら
頭のデザインは
こったよなぁ、ハッハッ
まーいーかどーでも...でーせ
黒股の住人」のやることだとな。
「無限の住人」第3巻は、44年の10
月号から50年の2月号に掲載された
作品を収録したものです。
編集部では、この作品に対する皆
様の御意見・御感想をお待ちしてお
ります。
また、今後「アフタヌーンKC」
にまとめてほしい作品がありました
ら編集部までお知らせ下さい。
東京都文京区音羽!丁目十二番二十一号
講談社「モーニング」編集部
〈郵便番号】ニーローン
アフタヌーンKC係
アフタヌーンKC
一九五年一四月二十一日
著者沙村広
発行者は山野
発行所株式会社講談社
フーニーON
講談社
東京都文京区京都アーコーニーニング第四番号/一二十一の一番の結婚情報収入(○○三三九四十九二十三十五十九十二十六十三九十三六六八八
印刷所'廣済堂印刷株式会社
製本所永井製本株式会社
OTinoak-「Samuregs」
「本書の無断型アニュビー」は著作権法上での例外を除き、禁じられています。
落丁木・乱丁本は小社雑誌業務部にお送り下さい。送料小社長
担にてお取り替えいたします。なお、この本についてのお問い
合わせはモーニング編集部あてにお願いいたします。
109
往
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定価はカバーに表示してあります
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電話編集部東京への三二三九四五ー九一五九
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