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Instructions:
〈詠の六〉
まな
アフタヌーンKC
あたしあんな
カ国の建築
もちろん
本来ある仲にちらがよかったと思ってるのかな
筆にうつくは
アフタヌーン
KC161
講談社
9784063141511
1971年11月29日7月19日第1929979年054
雑誌55720一51
c9979.¥505E〈O〉
アフタヌーンKO
アフタヌーンKC講談社『本体800円
ISBN4-06-314151-9
長く、いてる
「何、やってはるよ。
残りは?
『『やはりこの夜は猛夜になる』って
云うとった
京の職人
回文ドラマ[
作・画・リオナ広明
素敵な人
愛天皇や現ズル事無キ代あまりに
堂玉♀$現ズル事無キ代あ♯◎シ
第三章や現ズル事無キ代物よりも
愛天を現ズル事無キ代わりの
塗装や現ズル事無キ代わりです。
電子書や現ズル事無キ代わりますが、
第三者や現ズル事無キ代わよりも
9月16日19:199
«第三十
視スル事無十イ
「〈僕の一〉
無キ代物
うー
疲れた
誰ぞ
おらんか
統主代行役
阿葉山宗介
ただ今
到着した
お待ちして
いました!
見ぬ顔
だな
新参者
です
名は
何と云う
実は...
出身が
百姓でして
真琴と
云います
姓は?
百姓?
ハッハッ
«禁止令|一六六八年に公布された「町人帯刀禁止令」のこと
百姓は
これで
二人目だ
ハア
でも
まったく...
逸刀流において
禁止令もクソも
あったものでは
ないな
お主も
適当な姓を
名乗ったら
どうだ?
凶の
ように
当分は
真琴で
いいですよ
では真琴
一部始終を
聞かせてくれ
隅乃と八角の
死についてだ
アレをとてって
こう、こう
こう...あれ?
こ...いや待った
ここは..
百姐
もう...
うっさい!
.....
あー...
そんじゃあ
さっきと
同じですよ
ほら...
ふざけんな
イカサマだろ
てめェ!
や.....だって
こんな単純な
遊びで
じゃあ何で
一度も
勝てないの
金もかけて
ないのに
サマも何も...
さあ...
ねえ?
玄関っス
ね?
真理路
へい!
ああ
何おまえ
勝ち逃げ!?
はァん
あっそォ
営業しちゃ
いませんが
ね
...風呂屋に
住んでんのか
お前ら
お帰ん
なさ...
バカ野郎
のれんは
しまっとけ
どーも
あっ
はいはい
おじゃま
します
よろしく
え!?
はっ...いや
こちらこそ
......何か
空気が
重いな...
こきこっ
考えて
みれば
この人たちは
卍さんの力が
欲しいから
こうして
ねぐらに
招いている
のであって
こっちと
しては...
味方が一人でも
多くなるのは
心強いんだけど
私なんか
「お前は何で
ここにいるんだ」
って感じ
だよなあ.....
あ...
ほらあ
誰だって
肩が凝るって
もんさ
ねェ!?
野郎が
四人そろって
仏頂面
してりゃあ
そんじゃ
固めの盃と
いきますか
伊丹の
上モンだよ
これ
はいよ
百人斬りの
旦那
アンタのは
梅酒.....
いいよね?
あ
はい!
あのよ
手を組むとも
決めてねェ
うちに
勝手に
固められても
困るんだがな
......意外と
細かいんだね
ま何話すに
しても
舌の根
回り易く
しとかないと
検毒済み
んっ
ほれ
かたじけ
ない...
さて
...と
どーも
...いい気に
なるなよ...
え.....
いつまで
読んでんの
アンタはッ
ホラ
貸しなさい
クロウス?
あ
はい
はい
これが
アンタの腕と
引き替えに
私たちが提供する
モノ
まずは
目を通して
返事は
その後に
聞くから
...
てめェら
に...
訊きてえ
事が
二つある
まず
てめェらは
要するに
何なンだ?
...っ何」って
云われても
なー
私らは
「無骸流」
「流」なんて
云ってるけど
見ての通り
道場も師範も
門下人も
いない...
うん
「ゴロツキ」
だよねー
ぶっちゃけた
話
ほお...
じゃあ
もう一つ
ここに
書いてある
天津が
自身用の手形を
何故か三枚も
申請していた
事........
天津の
道行に
そして奴が
加賀に行く
理由ってのが
こりゃあ
何だ?
最低でも
四人の剣士が
同行する事
ゴロツキが
風のウワサで
聞いた事か?
とある道場を
併合する為
だって事...
細かい
ところで
割と色々
...
「万次さん」
アンタたちと
私たちって
立場が似てる
ようでいて
違うと
思うのよ
ね...
一番
肝心なのは
アンタたちは
二人で
私らは
六人いるって
事かな
今
この場に
四人
残る二人の内
一人は非常勤
......そして
もう一人は
何処に
いると思う
お嬢ちゃん
あの...
!えッ
えっ?あ
はァ...
ひょっと
して...
まさか
うん多分
それよ
.....そう
「逸刀流」の
中ってわけ
なのよ
そこに書いて
あるのは
その男からの
情報で
八割方は
信用に足る
話なの
八割!?
内通者からの
ネタだったら
十割じゃ
ねェのか?
万次さん
それが今頃
天津の耳に
入っていて
身内すら
たばかろうと
するかも
知れねェ
昨日
したでしょう
己らが
逸刀流の面子を
狩り廻って
たって話
内通者の存否を
疑ってみるだけの
アタマがあれば
そーゆーのも
考えて
八割って
事ですよ
......ケッ
馬鹿どもが
つまりは
てめェらの
無計画が原因て
事じゃねーか
ニャハハ
ハハッ!
過ぎたるは
何とやらって
奴だよねー
この
三枚目の
ああ
それね
逸刀流本山の
天邦道場の中で
ここ半月の内に
起こった事を
「女人の着物
帯山履など
買い付けに出る事
二三あり」
云々ってのは?
大小構わず
書き綴って
もらった
のよ
全然関係の
ない事かも
知れないけど
一応
気に止めて
おいて
女物ォ!?
下女は
いねえって
聞いたがな
手土産か
なんかス
かねェ
で
どうよ
万次さん
悪い話じゃ
ないと
思うん
だけど
少しは
色のいい
返事を
その
三枚と
引き替え
って事で
聞かせて
欲しいな
...
それだけか
お前ら
他人さまに
助勢を頼む時は
まず最初に
自分の手の内を
残らず明かす
モンだろ.....
どうだ?
...
.....そうは
思わねえか
尸良
金髪の
姐さんよ
こいつァ
確かに
極上の酒だ
ゴロツキが
買うには
贅沢すぎる
それと
間借り
してんのかと
思いきや
営業は
してねーと
いう...
この
湯屋な...
と云って
廃屋って
わけじゃ
ねェ
お前らの
所有物って
事だよな
大変だった
ろーなァ
門下生はいねェ
仕事をしてる
ふうでもねェ
浪人どもが
こんなねぐらを
手に入れん
のはよォ...
誰かが後ろに
ついてるんなら
話は別だがな
...
ン!
そんな柄の
着物を
着てたんだよ
三日前...
お恋を殺った
奴がね
.....何だ
これ?
......ま
どうするかは
アンタの
勝手だけど
それは
やるよ
よォ
何で
土間なんかに
寝かしとくん
だよ
アンタが
つまんない事で
出ていったり
しなければ
お恋は
ただ...
可哀相だ
これじゃ...
一番
涼しい所を
選んだん
だよッ
こんな事も
起こらなかった
ろうよ!
いつ戻るのか
判らない
馬鹿野郎の
ためにね!
この娘の肉体の
俺っていく
ところなんて
アンタに...
見せたく
なかったから
アンタと
ずっと一緒に
いたいって...
本当にただ
それだけ...
それがそんなに
贅沢な夢か!?
無理な注文か!?
何が剣士だ!
アンタその腕で
この娘に何をして
やったんだよッ
それを一番
判ってる筈の
アンタが...
この大馬鹿野郎
刀を持ってる
奴なんて結局
他人を踏みにじる
マネしかできや
しないんだ
二度と
来んな
いーい
月じゃ
のーう
ふー...
凜ちゃん
凜ちゃん
吸って
みない?
煙草
気分が
落ちついて
よく眠れる
ようになるよ
こう
スッと手足が
冷たくなって
ね.....
あー
なんか
せ.....
こんなふうに
死ねるんなら
それはそれで
仕合わ...
てな
感じかね
あはァ
へえ...
ロじゃなくて
胸で吸うんだよ
胸で
ん
.....じゃ
少しだけ
んで
五秒ほど
止めてみな
ウ...
あ...
はい
あー
違う違う
いーち
はっ...
んーん
押さえてる
わあ!
フフッ
え.....?
これでやっと
仲間になったね
アンタも
悪いけど
これが
私たちが
仲間を
増やす時の
やり方なんだ
つまり...
いざって時に
ね
お互い
手が後ろに
回るように
しとくのさ
そうすりゃ
絶対に
相手を
裏切れない
だろう?
!!
これ...
ナンナはわたしははは
ウソウソ
ご免!
ただの
煙草だよ
本当に!
いや...
なんか
大人しい
娘だなーと
思ってさ
からかって
みたく
なったの
気ィ悪く
した?
いえ...
すみま
せん...
気を
遣わせて
しまって
引っつかってないけどね...
ん?
んーん
どんどん
話が進ん
じゃって
何だか
心の準備が
できてない
うちに
「どうしよう」
って感じなん
ですよね...
え?
や...
こんな
得体の知れん
連中と
組むのは
そりゃ
不安だよ
ねェ
別に
そんな
あの
ああ
昼間...
卍さんが
云ってた事
ですけど
ん?
じゃ...
でも
今は
云えないな
もう少し
ボケかと
思ったよ
あの旦那
この仕事を
終えて
お互いの
垣根が
取れたら
いずれ
教えて
あげる
私たちの
正体と...
逸刀流を追う
本当の理由
けどね
私は
思うん
だけど
世の中
知らなくても
いい事や
知らない方が
いい事が
あるんじゃ
ないかしら?
百琳さんて
.....あの
ん.....なんか
一番話が
判りやすいし
皆さんの
頭主...
なんですか
若いのに
迫力が.....
んや...
何で?
ミャハハハ
ありがとー
アンタよか
一〇年は長く
生きてる
けどね
うそっ
...
あのカッコ
昔は所帯
もってて
へえー
百琳さんの
お子さんて
今...
子供なんかも
生んだんだ
......二人ほど
凜ちゃん
はさ
は!?
じゅ...
じゅっ
一〇歳以上も
離れてるん
ですけどっ
年がっ!
あの旦那と
どういう
間柄なの
いい男?
あー
そうなんだ
卍さんは
用心棒で
その...
仇討ちを
手伝って
もらって
ます
仇討ち?
あの...
両親を
逸刀流に
...
そうか
嫌なモン
だよね...
家族が
いなくなる
ってのは
まっ
ただの
用心棒なら
別にかまや
しないけど
後々
苦労すると
思うからさ
あの手の男に
惚れると
え..
はァ...
でも...
.....悪い
人じゃない
です
.....外見は
なんか
あんな
だけど
手足
バラバラ
とか
全身
血まみれ
とか
私が
弱いせいで
いつも...
そんな事
ばっかりの
人
「百人斬り」も
本当みたい
だけど
丸腰の人間を
斬るところは
一度も見た事
ないし...
あのさ
そーやって
男に
守られてん
のに
強くなれる
わけ
ないんじゃない
なんつって
ね!
さ
寝よ寝よ
ーっと
......
やあああうッ
あれは
......百琳の
持病だ...
案ずるな
!
アッ
百琳
さん!
ウッ
ウウ...
......!?
...ご免
心配しないで
...時々
こうなるんだ
何か
悪い夢を?
凜ちゃん
お侍なんかに
惚れちゃ...
いけないよ...
?
あー
そろそろ
時間ですか
御仕度は
いかがな
ものかな
.....ご免
あ
いや...
こりゃどうも
失敬!
...
コホンッ
おっ
...まほう
第二十五幕
〈其の二〉
スル事無キ代
無キ代物
阿葉山さん
お茶が
入りました
あの...
ああ
うむ...
ええっ!?
嫌いですか
お茶
そんな事は
云っとらん
しかしな...
こう羊羹なぞ
喰いながら
縁側で
茶をすする
真琴よ...
こう見えても
ワシはまだ
六〇なのだ
四捨五入
すればな
するとどうだ!
自分がえらく
おいぼれた気が
するではないか
はあ...
若いんですか
それ?
しかし......朋友
天津三郎に頼まれた
あの脆弱な坊主も
今や一派の統主...
本当に
ここいらが
引き際かも
知れんわい
そう云えば
統主は...
うむ
今朝たった
女装させる
ためだったん
ですか
やっぱり
あの着物は
.....ああ
うむ
本人の
提案でな
えっ?
ああ
後に
まわさんが
そんなのは
大変だったぞ
他の連中の
仕度が
はァ
どうも
ところで
お前
今朝しばらく
姿が見えん
かったが...
油の
買いつけで
梅屋に...
ふう...
この匂い
白粉まで
つけたのか
う...?
何で
女物が
まだ...
内藤新宿
かァ...
あちこち
歩き回った
ようでいて
実は
アタシ達
今まで
江戸を出た事は
一度たりとも
なかったりして
しっかし
何か
いつでも
寝てるよなァ
この男...
...
ああ...
きゃ
何してんだ
お前?
あー...
えっと
き気持ち
いいでしょ
これ
っほっ
........
それだけか?
ご免っ
でも
ちょっとだけ
聞いて!ね?
まだ
明るいんだ
からさ...
起きて
お話とか
...
してようよ
一人で
いるのは
何か...
やだな...
エヘヘ
何が
出てきても
驚くなよ
呆然とか?
あははは
そりゃあ
ほり甲斐が
ありますな
凜
何
そんなに
ビビッてる
何って?
怖ェん
だろ
天津に
会うのが
うん
怖いよ
別に
あの男が
怖いわけじゃ
ないけどね
卍さん
アタシさ
けどまァ
それは心の
問題だけで
自分の弱点を
克服する方法を
思いついたよ
腕のほうは
エヘへ...
まだ何とも
だからね
今度
あの男に
会ったら
はいっ
反対優
虫ケラの
ように...
殺す気に
なると思う
つっても
今回は
卍さんや
戸良さんに
先越され
ちゃうかなァ
.....チッ
おめェも
ん?
連中に何
吹き込まれ
たか
知らねーか
自分の意志
だよーォ!
失礼ねもぶっ
昨日の
晩のアレ
そーいや
何つったか
お前と一緒に
寝た女...
一体何だ
ありゃ?
ああ
百琳さん?
あれは
私にも
よく...
ナンか
話したか
あのね...
へっへっ
へ...!?
まァまァ
そのまま
そのまま
あーら
あららら
あらっ!
こりゃまた
ご結構な
ところを
ほらよ!
万次さん
面の割れてる
アンタらは
どーせ外には
出れやしねェん
だから
チビチビ
やりながら
気楽に構え
ましょうや
.....っと
それに
もうひとつ
宿の酒よか
マシですよ
これでも
天津の事で
面白え話を
聞きましたよ
「仲間」から
朝イチでね
第三十六条
«第三十
現ズル事無もん
二人の白い
無キ代物
......女装
かよ...
沙汰の外
だな
気色悪ィ
細工だ
とはいえ
知らねェと存外
引っかかっちまう
手ではある
まァ以前
着物がどうとか
云った時に
臭えとは
思いました
がね
だが万次さん
......
これでちと
やりづらく
なりましたよ
統主自身が
ふざけたナリで
来るってんなら
他の連中は
云わずもがな
「剣士が五人」
なら
事も楽だが
似たような手を
打たれたら...
正直
途方に暮れち
まいますよ
おん?
ああ
だーい丈夫
大丈夫!
こーんな
スズメの小便
くらいにしか
ついでねェ
からよ
え...!
ええ
...
尸良
今いち
得心しねェ
話だな
剣客を
撒くだけなら
女装もあり
だろうが
そのままじゃ
出女って事で
関を通るにゃ
不都合極まり
ねェぜ
ま
«出女』江戸から他の地へ出る女性の事。関所で厳しく調べられた。
確かに
そうっスね
だが万次さん
こいつァ嘘でも
デタラメでも
ねェんですよ
関所を
破るか
途中で着替えも
しねえとすると
...可能性は
こっ
幕府に
コネでも
作っておく
力......
だ
それは
考えられると
思います
あの...
二年前
二日とあけず
直訴に行ったん
ですけど
どういう
わけか
「無天一流」
全員が
闇討ちに
あった時
ひと月しても
ふた月しても
.....全然
お咎めが...
その後
仇討ちのために
奉行所にその旨
届け出た時も
何のかんのと
結局、許可が
おりなくて
こうなった
背景は
だから
この仇討ちは
評定所に登録
されてないん
です.....でも
そんなのって
おかしい
ですよね?
あり得ない
話で
しょうか?
逸刀流が
当時幕府と
何かのかたちで
つながって
いたか......又は
幕府が
逸刀流を
いずれ懐柔
するつもりで
黙認して
いたか...
天津影久を
見たのか
あ......実は
つい先日も
一度...
?あ
はいっ
二年前の
その日だけ?
あンた
残りは
万次さん
暁の
祝いに
よっ
あと香の物と
...他には?
あ
それだけで
いいです
余計な勘繰り
する気もない
けど...
«議』寺社参拝や、遊楽のために同好者が集まったもの
講でも
物見遊山でも
新宿あたりで
二泊する
奴ァいないよ
は?
わざわざ
台所まで
飯を取りに
来る人もね
!あ
すみませ...
アハハハ
構やしないよ
こっちゃ
おかげ様で
?
旦那がたの
相手しないで
済みそうだし
普通飯盛女は
炊事場に立ったり
しないモンだけど
...??
ウチなんか
潜りで客とる
ショボくれた
宿だからねェ
あのさ
四宿って
要するに
「岡場所」
なんだよ?
え.....
そん...
«四宿。品川・新宿・板橋・千住の4ヵ所を指す。%岡場所=唯一幕府が許可した遊里・吉原以外の遊所。
今ははは。
なァンだね全然
お呼びがないもんで
私ァてっきり
.....あ
そうな
...!??
二人とも
そんな事
全然云って
な.....
そりゃあんた
アレだよ
あんたにさァ
アンタ一人で
あの二人はべらして
頑張ってんのかと思った
わあ!アハハッ
遠慮してん
じゃないの?
可哀相な
男たちだこと
やっ...
まさか...
今
ここで
ヒマなのは
私ぐらいだけど
...さすがに
ま
つっても
だから
不思議
がってん
のさ
あんなの
二人相手じゃ
はれあがっち
まうよねェ
はれ...
......!?
何が?
ヤバイ事
とか?
ま
何でも
いいけど
女買うでも
なしに
何してんのか
なーっと
あっでも
ご迷惑は
決して...
あのォ
ちょっと
訊いていい
ですか?
小仏関って
通った事
あります?
あっ
じゃあえと
...例えばの
話ですよ
あ?
......一度
だけね
話はよく
聞くけど
仕事柄
例えばもし...
女の人の格好なんか
したりするのが
大好きな男がいて
その人が
女装をしたまま
関を通りたいという
変態的欲求に
駆られたとしますよ
もちろん怪しい事
この上ないですけど
そこを無理矢理
通るとしたら
何か....一つでも
いい方法が
あるでしょうか?
.....で?
どっちの男が
ソレなわけ?
やっ....あの
二人の話じゃ
なくてっ
え?
よかった...
想像しないで
作り事!
仮定!
お役人を
甘く見ちゃ
いけないよ
ふーん
.....
やっぱり
コネでもないと
だめですよね?
何の事を
云ってんだか
知らないけど
そんなもの
見抜けない
関所って
ある?
......だから
それが
甘いっ
てのよ
は?
番士が
胡乱な人間を
見抜く時の
勘ってのは
アンタが
考えてるより
ずっと鋭敏な
もんなんだよ
そのせいか
関所番には
代々世襲が
多くて...
関所の間での
転勤はしても
退官は滅多に
ないって云う
じゃないの
役に
立たない
どころか
摘根驛
逆に云や
それだけ幕府の
信頼が厚い
連中ってこと
生半なコネや
賄賂なんざ
自分の首を
絞める結果にも
なりかねないと
どうけど
そうか
.....でも
それじゃ
一体...
......茶
え...
はあ
ん
沸かしとく
からさ
後で取りに
来な
あ
どうも
?
たとえ話...
だったよね
これから
する話も
あったよ
ひとつだけ
ご当人の
腹次第....って
前置き付き
なんだけどさ
どんな
人間だろうと
関を抜けられる
方法が
第二十七幕一終劇
現ズル事無う
〈其の四〉
悪キ代物
おっ
御苦労な
こったね
飯盛女に
持って
こさせりゃ
いいものを
そんなとこ
見られて
怪しまれるより
いいでしょ
意味ねーよ
そりゃ
卍さんは
?
仕方ないじゃ
ないですか
宿から一歩も
外に出ないで
日がな一日
窓の外眺めて
「飯取りに来る
妙な客」とか
思われてるぜ
女郎買い
...ファン...
厠だよ
そっちこそ
あんまフラフラ
されちゃ困る
あ...
はあ
見張るのは
アンタの仕事
なんだからよ
見てんだろ?
天津
え?
...あの
でも女装
してるん
じゃ...
阿呆女装
たってよ
ナニが
もげるわけじゃ
あるめェし
歩く癖や
立ち居振る舞い思い出せ
までは
隠しようが
ねェぜ
ねェのか
それくらい
...いえ
女装
なんて
あ?
かった
りいん
だろ
確かに
線は華奢
だけど
逃げ腰じゃ
ないですか
仮にも一流を
治める人間が
ウジャウジヤ
いるだろう
しよ...
オレらみてェ
のが
それにな
ヤマトタケルの
時代から
ま
ヤロウが
どっちかは
オレが
決めるがな
女装なんぞ
する奴ァ
英雄か変態と
相場が
決まってる
いえ...
だから...
やー...
尸良さんて
やっぱり
つ強いん
でしょうね
それが?
それがって...
あ
そう
やはり
ここは
お茶ですか
ああ?
だから
フラフラ
するんじゃ
ね.....
他人の話
聞いてんのか
コラァ!
何なんだ
この女は
すぐです
すぐ!
あー...
硬ェ
クソだった
腹減った
格好つけ
おって
何が
「無礼者」じゃ
ボケ!
うぬっ
重ね重ね
...!
もう一遍
云ってみろっ
おお
なんぼでも
云ったるわ
たいかいか
貴様のような
若造よの
浪人が
身なりなんぞ
構っとるから
人間が矮小に
なるんじゃ
鞘がかち合うた
くらいで
文句たれてくる
奴は
大体何じゃ
その細い大小は
ただの腰飾り
じゃろうが
腰飾り
とな?
試して
みるか?
ああん
うわっ
チ
抜いた
あッ
抜いたか...
そこが若造と
云うんじゃ
見物人が
ちと多いが
仕方ない
喧嘩か...
くだらねェ
言葉の
売り買いと
いえど
己の
軽率さを
重々後悔
せえよ
それは
貴様よ!
野良犬
腕の事で
ケチが
ついたと
あっては
「逸刀流」
総統主たる
天津影久の
名が泣くわ!!
戸良さん
阿呆ッ
だから...
よーく
見てろよ
ご免
なさい
...あ.....
天津だァ!?
何してんだ
ここで
あんま
強そうに
見えんぞ
誰?
逸刀流!
ああ例の
...
どうだ
あの
「天津」は
天津影久
とな!?
だろうな
けっこー
有名じゃ
ねェの
まー応
聞いとくわ
全然
違います
今の名乗りは
無意味すぎる
でも
何のために
こんな...
あれが多分
四人の護衛の
うちの一人だ
うまく
演っちゃいるが
事によると
向かいの浪人も
そうかもしれん
何の
ため!?
?
.....おい
見えるか
あの女
ちげーよ
その上の
蝙蝠柄の
う~
は?
この騒ぎに
目もくれねェで
立ち去ろうと
してる
あの人?
確かに背は
あれくらい
だったような
気がします
けど.....でも
あ
判った!
女にしちゃ
割とタッパ
あるしな
ん
男で
ちょっとあの
腰は.....
ケツも胸も
詰め物だと
したら?
ああっ
行っちゃう
?
あれ...
あれっ
斧ォ!?
斧ッ
女の人が
あんな風に
持つには
重すぎる
代物だけど
あの風呂敷の
中身です!
あれとまったく
同じ形の武器を
確かに持って
ました
女じゃないと
したら...
上等!
よその河で
糸たらしてる
連中にゃ
悪いが
釣った者
勝ちだぜ
これは!
旅指を
.....アレが
天津ウゥ!?
どこか
女装だよ
しっかし
まァ
三人もいて
凜を呼ぶか
......
天津の顔が
判別るのは
一人だけっ
てんだから
まいるぜ
こいつらが
いつまでも
こうしてるって
保証もねエ
天津の顔か
聞いたよなあ
どっかで...
どこだっけ?
若いお侍
だったよ
ツリ目で...
知らない
・名前は
長髪の...
クッ...
あーあ
そうでした
ねエ.....
ま
アレより
強えって事ァ
ねェだろう
......
うわー
...
足首のほっそい
人だよなあ
こうして
見ると...
本当に
これが
あいつ...
でも
四半里は
歩いたな
持てるん
アレが
だから...
はい
だ...
ちょっ
ちょっ...
って
あ.....!
?
尸良さんっ
後ろから
ザクッてのは
ないですよ
せめて
顔を確認
してから...
顔ォ?
疑ってん
のか
今さら
ほら...
だって
付き人も
いないし
近づいて
声かけて
みましょう
振り向きさえ
すれば
判別ります
そしたら...
どおぉー
やって!?
ああ
......えっと
「落とし物
でーす」とか
何とか...
いーい
野郎だ...
ここで..
やる気だよ
ええ!
?
あっ
あの
落ちました
けど...
巾着が
と止ま
落とし物だっ
つってんだろオ
剣先で
ケツほじるぞ
アマァ!!
......
おい
拾う前に
礼だよ
フツーは
ちゃんと
笠を
取ってな
あ...!
耳ねェのか
ボケナスがア
アアアンッ?
かてっん?
男
.....じゃ
ねェよな
お前
非道い
顔は...
売りもの
ですのに
面白い
こと
そんなに
殿方に
見えまして?
凝り
やがって...
ククッ
笑わせん
ぜ
何なんだ
テメエらの
大将は
ビビリ
まくってん
のか?
そんなに
怖ェか!?
剣客どもが
ああん!?
あなた方
ですか
内通者の
お仲間と
いうのは
!
ほ.....
やはり
そうですのね
普通の剣客なら
先の騒ぎに
気を取られよう
ものを...
でもさすがに
お仲間の情報を
疑おうとまでは
思い至らなかった
ようですね
この擬装を
知ってるのは
統主の他
ほんの一握りの
人間だけ...
もっとも今ごろ
誰ぞが気づいて
いるやも
知れませんが
お屋敷で脱いた
自前の携帯には
どうしたって
女の香が
残りますから
そうか
内通者の存否を
確かめるために
二重の手を...
...フウ
四宿で
待つと
ふんで
自分をエサに
殺っちまおうって
ワケかい
あーーらっ
そおねおお
イロイロ
考えてんだねェ
天津屋影ちゃん
もォ.....!
いいえ
その前に
もしそうと
事が判明した
時は
どうあっても
内通者の名を
訊き出せと
云われてます
ので
誰がどう
訊き出すっ
つんだよ
テメェが
か!?
私?ホホホ
貴方...
私ァただの
エサ役の女郎に
過ぎませんよ
私の
役目はね
「逸刀流」の
皆さんが来るまで
貴方がたをここに
足止めしておく
こと...
そら
どうやら
着いたよう
ですわね
第二十八幕終劇
第二十九幕や
現ズル事無キ代物
〈其の五〉
!?
「彦十」以来
ですか.....
その後の
塩梅は如何?
お久しぶりね
賽河屋さん
いやハハハ
奇遇ですな
お静さん
どうも
こうも
もうちっと
嫌われてェ
もんでさ
ねェ?
おかげさん
で.....
そちらは
どうなの
お仕事の
具合は?
繁盛すると
嫌われるのが
薬売りと医者
だってんなら
ヒマこいてる
もんだから
近頃じゃ
こう
道楽のほう
ばかりに
精の出るって
ていたらく...
血止めは
あるかしら
せっ
ここに
で?
どーしましょうね
そっちは
おまかせ
します
この先は
私には
埒外な
事.....
そりゃ
御尤も
石見銀山
ねずみとりと
いきますか
ケッ
一両
二分...
二人分で
三両...
雇われは
勘定に
入らねェ...
どォして
くれんだ
...
こうなりゃ
一つ
云っとくか
何があっても
その刀は
抜くな!
?
目の前に
あるのは
全部.....
一人斬って
三〇両の
仕事をよォ
オレの
玩具だ!
!?
それって
どう...
うるせえな
何でもいいんだ
.....余計な
世話やきやがると
てめェも斬るぞ
ハハどうも
...そこまで
高を括って
もらえると...
呆れるのを
通りこして
感心しますよ
あんた
ソレで一体
何しようっ
てんですか
そのノコギリ
みてェなので
やり合おうっ
てんだから...
ワッハッハ!
さんざ
待たされて
拝んだのは
ケツだけ
.....か
江戸へ帰って
女犯しまくって
やるァ畜生!
だがその前に...
そうと判りや
こちとらこんな
ヤブ蚊の多い処に
用なんぞねーんだ
神田川に
てめェらの臓物
ブチまけて
飛びハネる
鯉でも観ながら
一杯ってェ
気分だぜ!
153
.....無念....
おっさん
ーっ
訊きてェん
だが...
正直云って
己ァ
天津の顔を
見るのは
今日が最初
なんだがよ...
なんてェかな
武勇伝には
尾ひれ背びれが
つきもんだと
しても
だが.....疑う
理由もない
どう思う?
流れの
剣士サマよ
お主自身の
腕の手柄と
いうものだ
コレで
勤まんだから
楽なモンだよ
なァ
一流の頭なんざ
ほーお
そりゃあ
どうも
有り難うよ
まじゃ
そーいう事に
しとくか
さて...
しっかり
......!?
...!?...
ご免
仕るッ
さァて
どこ行った
本物は...
...
......あ...
ぎゅう
ゲッハハ
ハハハ
ハアン
...
一体...
尸良さんに
すごい力で
つき倒され
て
身を起こして
ふり返った
時には
知りてェ
か?
脚が...
宙を......
......ぐっ
うう...
...くそっ
殺るなら...
阿呆!
「死にてえか」
じゃねェ
「知りてえか」
つってんだ
...な
何を...
「何を」ォ!?
戸良さん
ッ!!
うっ
ブオッ
ここからが
己のお愉しみ
なんだよ
大丈...
ロ出しすんなっ
つったろーが
邪魔は
許さねェ
ぜえ...
クックッ!!
第三十幕
わー
〈其の六
現スル事無キ代物
ははは
んあ
なァんだ
その
不機嫌そーな
顔ァ!?
筋違いっ
てんだ
馬鹿野郎
こっちだぜ
かつがれて
ムカついてん
のはァよ
一番
腹が立つ
のは
信じらん
ねェぜ.....
これで百琳か
偽一の野郎に
手柄を持って
いかれちまうかも
しれねェって事だ
胸クソ
悪ィったら
ありゃしねえ
そうか...
甲州道が
ハズレだった
としても...
他の二街道で
張りこんでる
百琳さんたちとは
はち合わせるかも
しれないんだ
......?
そっか...
来やが
れい
おっほっ
ほォ
よォし
こああ
アッ!!
お...
おあっ
...
信じらん
ない.....!
先刻も
今も.....
この人
最初っから
脚しか狙って
ないんだわ!
あの
体勢から
両脚を同時に
斬り落とすのも
すごいけど...
胴体を直に
斬りつけた方が
ずっと簡単な
はずなのに
どうして
わざわざ...
いい顔だぜ
......!
オタクよォ
脚
チョン切られ
てんのに
叫び声ひとつ
上げねェとは
頭が下がるぜ
あああってーっ
あーあー
ホメてる
そばから...
よおっ
しゃ!
こーれで
準備
完了ォッ
一人一人
きっちり
相手してェ
ところだが
つーわけ
で......よ
残念ながら
時間がねーん
だよなァ...
なんつったって
往来だからよォ
てめェは
コレな!
!?
あわ...
ふゴゴ
フゴッ
いっやー
最初見た時から
やってみたかった
のよ
!?
アガガガ
ガカガカ
あ
そーお
れっと
ぷお
まァいいや
コレで勘弁
してやるぜ
ははは
ほれ!
耳にでも
鼻にでも
つけな
いらねェから
やるよ
くッ
クソォ
まァいいや
話の途中
だったな
誰がクソ
己?
お前?
教えてやんよ
てめーが訊いた
事を今!
!?
こう
云ったろ
そのノコギリ
みてェので一体
何をするのか
つまり
こういう
事だ
185
...いちいち
うるせェ男だな
薬屋が
ケガぐらいで
騒ぐなよボケ
まだそう
苦しかねェ
筈だ
日本刀で
キレイに斬られた
傷口なら
痛みを感じる
までにあと
数分かかる
そーなる前に
いっその事
姉妹でもして
やるのか
あー.....
「武士の情け」?
ってヤツなんだろ
そうだよな
悪ィが
それじゃ何とも
おさまりが
つかねェぜ
無駄手間
とらされて
煮えかえった
腹だからよ
なァ
嬢ちゃん!
えっ.....あ
あの...
アンタも
ムカツク
だろォ?
そこで
...だ
この辺り
力なー?
!!
せぇのっ
...そんな
ま...
やめ
大さわぎ
しそうな方を
生かしといた
甲斐があった
ぜェ
痛ってエエ
畜生オオ
ォオオオ
ッ
なっ...
おおっ!?
盛り上がって
きたよーっス
ねェッ
げははは
ははは
はははァ
何よ...
この男...
うおオオ
オオオォ
こんな事
するくらいなら
早く殺して
くれェー
ーッ
ああ?
オイオイ
いかんせー
最後まで
望みを捨て
ちゃあよォ
最近手入れ
してねーから
切れ味が
落ちてるが
何ま
もーすぐ
終わるって
!!
...
.....こんな
殺し方...
「こっちだぜ
かつがれて
ムカついてん
のはよォ」
ーそう
尸良さんは云った
二人かかりで
二日も待ったのに
天津はよそへ...
そんな事もある
とは思ってたけど
腹ぐらい立つよ
この人の強さを
支えている
ものは...
でも
卍さんとは
明らかに
違う...
「だからって
そこまで」と
考えるから
私は弱いの
だろうか?
うっう
あァ...
ぐ...
......ひ...
ひでェ~~
畜生ォ.....
ふうう
結局一度も
命乞いは
しねェか...
ま
上出来な
ほうだ
尸良さん
出てくんな
えっ?
あの...
ロ出し
すんなっ
つったろ
まだ
残ってるよ
一番許せねェ
奴が...
「まだ」
?
まさか...
ひ...
いっ
嫌...
ちょっ
戸良さん
第三十幕|終劇
事無キ
現スル事無料
お
キ代物
あーらら
ららあ...
あいやい
やいやい
やー...
や!んッ
あっあっ
ふー...
うっわ
本物!
これってさあ
真理路くん
え?あ
.....そう
やっぱ一門を
治めたる者
女装するにも
乳くらい生えて
当然って事
なのかニャ?
そおっホント
それなんスよ!
いやもう昨今の
野郎ときた日にや
お前って
ガキャア
ホント...
ちがっ....なな
「仲間」からは
「絶対女装の
はずだ」と...
はァン?
あららァ?
云い訳スか
かはー
伝達役すら
ままならない
とはねっ
あ....あの
新造です
......断じて
己のせいです
全面的に...
あんたは?
「逸刀流」に
下女は
いないって
聞いたけど
「逸刀流」
昵懇の
廓の...
«新造"年の若い女郎の事"
廓ァ!?
その...
「雪待」と
いって...
食事をお世話
したりする
かわりに...
地方から呼ばれる
剣士様たちに
部屋を貸したり
用心棒
とか...
がっ
ただの女郎を
こんな場に
よこすか
...ハッ!
侮っち
まうよ...
天津影久
で......でも
私たち
剣士でもない者を
わざわざ殺しは
しないはずだ
と...
こう云われました
万が一の時は
知っている情報を
すべて話して
構わないって...
そうすれば
最初っから
敵の良識を
期待するバカが
どこにいる!
世の中には
ね
坊やの常識なんざ
一切通用しない
イカれた野郎だって
いるんだよ
あっ
あくっ...
あううう
ウウウア
アアアッ
う...う
許して...
...ゆっこ...
イヤ
だね
おオウ
ッ!!
がはっ...
尸良
さん
...だァ!?
てめ.....
戸良さんもう
気が済んだでしょ
帰ろうよねェ
私たちは
失敗したん
だよっ
こんなの運だよ
仕方ないよ
また機会を待てば
いいじゃないか
何で
この女まで
殺すの
天津の依頼で
係わってる
だけだろうし
そんな...
ね?
「ね」じゃ
ねー
...
二度
云ったぜ
お前に
己はよォ
とにかく
指図されんのが
ガキにあれこれ
一番ムカッ腹
立つんだよな
「ロ出しは
一切
すんな」と
...
...
カッハッ
ハッハァ
思い出すねェ
この風情は
以前に
な.....
やっぱ、逸刀流の
若造を追ってる時
だったなァ...
どうもそいつの
情婦らしい女郎が
いたもんで...
こんな風に
括ってよ
嬲りまくって
吐かそうと
したんだよ
まあんま強情
張りやがるから
しまいにゃ
殺っちまった
わその女
己だって
まるっきし
鬼ってんじゃ
ねーからよ
さすがにそん時ァ
胸が痛んだね
「我ながら酷え事
するなあ、ゲハハ」
......ってな
けどよォ今日は
全然悪いって気に
なんねェのよ...
恨むんなら
てめーらの
大将を
恨むんだな
なあ?
万が一って事を
考えなかったのか
ねェあのガキは
おっとォ
すまねー
ガハハッ
!!
どォれ
やめ...
てめーも
女郎だろォ
そう客を
邪険にすんな
や...
あん?
アッ
...
はっ...
か...
堪忍してェ
.....あ.....
うわ
ひうッ
...?
......そ...
い...いやっ
それだけは
......
許してっ
後生だから...
イヤアアッ
あぎいい
いいイイ
ーッ!!
絶景よ
のおォ
ゲハハ!
そうそう
このよォ
女が激痛に
身をよじって
腹が波打つ
様ってのは
死に際の
蛇かなんかを
見てるよーで
アガ...
.....!
ん?
おっと
あんま
暴れさすのも
マズいか...
入れる前に
イかれちゃ
かなわねェ
きちんと
いい目も
みさせて
やるぜェ
苦痛ばっかっ
てんじゃ
気の毒だし
うう...
わハ
ア...
......!
尸良さん...
尸良さん
......
会った時から
貴方のする事
全部......目で
追ってきました
卍さんには
なくて...
貴方にある
もの...
ロでは
云えない
けど
なついてた犬を
食べさせられた
時も...
さっきの
斗い方を見た
時も...
反吐が
出そうだった
けど...
だけど何か
自分に
欠けてるものを
教わったような
気がして
でもッ
これでもう
.....よく
判りました
そんなのは
全部私の
勘違い
でしたっ!
私は...
さっきまで
一生懸命
同じだッ
アンタは
尸良さんの
こと...
仲間って
思ってたよ
だけど
本当は
アンタみたいな
人間は
嫌いなんだ!
丸腰の女を
脱がして嬲って
...フッ!
楽しいよねェ!
私たちが
恨んでる
連中とっ
云う事ァ
そんだけ?
じゃあ
後は
黙ってろ
ぶち壊し
なんだよ...
後ろで騒がれ
てっとよー
...
いい加減に
しろ...
いグッ
.....なッ
なんじゃああ
こりゃあア!?
おーや?
当たっち
まったか
悪ィ悪ィ
.....ま
気にすんなよ
尸良
卍さん!
事態の
把握に
苦労するぜ
何してんだ
オメーも
女剣いて
天津は
どこだよ
天津は!?
しっかし
尸良...
おッ
おおれえ
のォてえ
エ.....
手がああ
あぁああ
.....ッ!
んんじいい
イくるく...
...!!...
す...
少しは...
ウィオネット
つっつっ
っ......
辻斬り...
ひいいッ
はァ
フッ
ハア
あ
ふざけ
やがって
尸良に
フケられ
ちまうと
え.....?
あ
ちょっと
こりゃ誰が
どー見たって
己の仕業じゃ
ねーか!
おいっ
行くぞ
深
助かると
思う?
運次第
だな...
仕方ねェ
戸良とは
反対側の
森を
うん...
さてと...
街道には
戻れねェし
バカ野郎
心形唐流
伊羽指南所
...
相違ないな
...確かだ
ウッ...
アンタ...
それだけは
行き先だけは
喋るなって
云われてた
のに...
すまん
楽矢.....
お前を
見殺しには
できん
腕ずく
力ずくで
助けようにも
こいつは
......
この男は
器が
違いすぎる
力至らぬ
ばかりに
仲間を
売る事に
なろうとは
くっ
お前が
今少し
強かったら
「その女は
確実に
死んでいた」
この場は
どうなっていた
かは判らん...
ただひとつだけ
力を得た
者は
代償に
何かを
失ってゆく
他人より
強からんと
つとめるなら
一番大事な
ものさえ
失くさねば
ならん
努努
忘れるな
無限の住人で
付録ー
「無限の住人」第6巻は、96年の3
月号から12月号に掲載された作品を、
収録したものです。
編集部では、この作品に対する皆
一様の御意見・御感想をお待ちしてお
ります。
また、今後「アフタヌーンKC」
にまとめてほしい作品がありました
ら編集部までお知らせ下さい。
東京都文京区音羽「丁目十二番ニキ」を
講談社「アフタヌーン」編集部
〈郵便番号一二二丁〇二〉
アフタヌーンKC係
無限
アフタヌーンKC_
限
一九九七年、六月二十三日、
定価はカバーに表示してあります
著者沙。村。広島明る
発行者五十嵐隆夫
発行所株式会社講談社
お父さん
印刷所「廣済堂印刷株式会社
製本所永井製本株式会社
CHROAK-SAMURA-997
「本書の無闇地写「コピー」は著作権法です。の例外を除き、禁じられています。」
落下本・乱下本は小谷龍炎美務部地・にお送りください。透料小社長担
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普段
第一刷発行
東京都文京区音羽二ーニーニング
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