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アフタヌーン
KC165
アフタヌーンKC
...
話の七
うわただけが
いえいっ
基盤を見つめている
只そこに花だけが
とひらの花だけが
しかし、
9784063141658
1,000M-11MBNAWAMANの1929979005054
雑誌55720-65
c9979.¥505E〈O〉
講談社「本体500円
定価530円
ISBN4-O6-314165-9
アフタヌーンKC
原稿金が
>広告主,沙村広明
首の技術を溜んじゃえ!!
特別給与・セガサターン
待雪・泊まり込み可
・日本からイースター島までございし機で踊るった
ジェット機で通える方
(交通費2千円支給)
『ブラック・ザバス自選ベスト...
MD1枚(オジー時代のみ)
3食・昼寝・祈蕎付き
聞いて
そういう
第五条や群「〈平れ〉《あの》」
第9十条文群|\群れ・基の四)
第三六幕や群、
何一人群れ・其のニング
第三五幕のお
第五章や群【料理・共のう】
第五章の群、弊札・共のこー
第三四幕や、
第三十三幕の、
第三二幕や
〈村鋒・其の【〉
一人叢雨・其のニン・
「〈叢雨・其の
「〈射〉
2031731491251058
>第三十二幕を
群
よっこい
せっと
冷やでひとつ
お願いねン
こんちは
あれっ
珍しいね
嬢ちゃんは?
誰だ
お前?
は?
はーい
.....ああ
そっか
百琳さん
でーす
用でも
あんのか
尸良が
さ...
あいつホラ
万次さんたちと
一緒に動いてた
でしょ
何だよ
そりゃ
酌でも
してやろうと
思ったのに
まーだ
帰って
こないん
だよね
どの辺で
別れたの?
結局...
天津は
どうした!?
天津はよ
お前らの
とこには
現れたのか
...いや
けど手形は
本物だったよ
偽一ン
ところも
そう
東海道
中山道に
甲州道...
三つの手形が
全部困とは
予想外だね
「予想外だね」
じゃねーよ
バカタレがッ
てめェんとこの
いい加減な
内通人のせいで
連れが寝こんじ
まったぞ
連れって
......
凜ちゃん?
何か
されたの!?
逸刀流に
連中じゃ
なくて
尸良に
だ
あららら
へえ...
そりゃまた
厄介な事に
なったもンね
手負いにする
くらいなら
いっその事
殺っちゃえば
よかったのに
とにかく
もうこれで
判った
てめェらと
組むってのは
御破算に
するぜ!
尸良とは
「手を切った」
カ......
あーいうのを
飼っとく
連中ってのも
信用ならねェ
それに
どっちみち
あのカキが
もう
おめェらに
心を許しや
しねェだろう
そうだなぁ
ふーん
アレと
一からげに
されちまっちゃ
不本意だけど
んまァ
仕方なしって
もんかわ...
あのね
ひとつだけ
教えてあげる
偽一がね
つきとめたん
だって
ニャッハッハ
でもさァ
正直云うけど
天津影久の
加賀での
所在
今の
アンタと
同じ...
「無骸流」の
人間はね
それが判っても
もう私らには
意味ないのよね
関を越えて
敵を追うのは
御法度って事に
なってんのさ
上からの御達し
でね...この先
私らのする事と
いったら
連中にそれを
報告して...
後はお一人様
一両二分の
「雑魚狩り」だよ
みみっちくね
...
以前から
訊こうと
思ってたん
だが
一体
何モンだよ
てめェの云う
「上の連中」
ってのは
売名でもねェ
私怨とも
思えねェ
逸刀流相手に
道楽も
ねェよな...
うらやましい
待遇だねェ
クックッ...
小遣い
支給な上
一人斬って
一両半...
凜に
こう云った
らしいな
「この計画が
成功したら
自分らの正体を
教える」と
実際は
それどころ
じゃねェ
会えも
しなかった
からよ
だから
いいぜ
そォ?
それじゃ
云わない
どこっと
どのみち
手ェ切んだから
どうでもいい
事なんだよ
話したく
ねェなら
ナナー
天津の
所在だけは
教えて
もらう
アンタが
訊いて
どうすんだよ
追えも
しない
くせに
いいから
話せ
んじゃ
耳かして
仲間でも
ねー奴に
教える訳
にはいかん
ニャー
ーッ
いててて
......
身体中が
痛い...
何だ...
もういい
のか?
エへへ
カッ
お腹すいて
起きちゃっ
た...
やれやれ
宿に着くなり
いきなり
倒れ込む
モンだから
ちったァ
心配
したぜ
いや...
卍さんが
こういう
場合に
何だよ
「心配した」
とか
素直に云う
なんて
うっせえな
じゃあ
今のは無しだ
もォ...
何それ
「嬉しいな」
って
云おうとした
のに...
何か
すっげー
時間の無駄した
感じたなァ...
...うん....
見も知らねェ
連中となんざ
組むもんじゃ
ねえな
どうすっか
この先
...
卍さん
私
やっぱり
天津影久を
......
追いたい
......
判ってると
思うがよ
尸良も
云った通り
関を
通れんのは
お前一人だ
関所破りも
やって
できねェ事は
ねェが
黙ってても
帰ってくん
だったら
そうなりゃ
追っ手がつく
...とても
人探しどころ
じゃあねェし
一緒にいる
お前も
睨まれる
何も今
あせる事は
ねェだろ
百琳さん
たちは
天津の
行き先を
知らないの
力な?
.....ま
知っちゃあ
いるみてェ
だったが
人を虚仮に
しやがって
口なんざ
割りゃしねェよ
あの猫ババア
そォか
知ってるんだ
じゃあ私が
訊いてみるよ!
女どうしたもん
少しは...
問題は
そーいう事じゃ
なくてよ
己が
さ...
あの
......なあ
行けないって
いうなら
仕方ないよ
お前
己の話
判ってる?
卍さんが
ア......アタシ
一人だけでも
行こうと
思ってるの
.....って
オイオイ
聞いて!
卍さん
今まで
どこに行っても
どんな人たちと
斗っても
ほんの
偶然でしか
天津影久には
会えなかった
あの男が
巧妙なのか
私の要領が
悪いのか
その両方かも
しれないけど
でも...
今ならさ
加賀なんて
行った事も
ないけど
人を訪ねて
加賀へ向かってるのよ
用が済むまで
庇を変えたりは
しないでしょう?
訪ね先の
名前さえ判れば
どうやっても
探し当てて
みせる
私は
もう一度
あの男に
会わなきゃ
早ェとこ
食えよ
え?
握り
つぶして
ねーで
うわ
凜
お前...
少し冷静に
考えろや
会えるとか
会えねーとかの
問題じゃあ
ねんだよ!
お前一人で
.....よもや
「不意を討てれば
勝てるかも」とか
寝ボケてんじゃ
ねェだろーな
そこまで
自惚れて
ないよ!
実はそれ
ただ
以前に一回
やっちゃったの
懲りてますよ
はあ?
何ていう
か.....
私一人
だけなら
あの男は
すぐに刀を
抜かないような
気がするの
え?
......んん
何かねー
そんな気が
するだけ
......頭が
下がるぜ
つくづく
ともかく
死ななきゃ
判らねェとは
お前の事だ!
もォ...
冗談よ
冗談!
気が変わって
なかったら
この話ァ
保留だ
今日一日
大人しく
くたばってろ
そん時
改めて考える
事にする
明日の朝
起きて...
お前の
ーうん
それでいいや
ねこの
おむすびって
さァ
別に己が
にぎったわけ
じゃねェぜ
卍さんが
置いといて
くれたの?
宿の者に頼んで
持ってよこさせ
だんだよ
...
何だよ
へー
ううん
有り難う
頭
打ってたのか
.....お前
打ってない
...
!
...
...あっ
......!?
あの...
心形唐流
伊羽指南所...
詳しい地名は
己も知らん
......
加賀に
着いたら
訪ねて
みるかいい
女一人の
山路は
長い
心して
行くことだ
第三十二幕隊慶
«第三十三幕や
群
叢雨・其の
あ
勝ちだろ
これ?
やった
勝った!
ね!?
いけね
コツが判って
きましたか
百琳姐
真理路
ありがと
ん?
あらっ
負けて
くれたん
だよな...
お前今
えっ
えっ
あやっ
まさかァ
いいんだ...
判ってるよ
何かお前って
時々.....妙に
気をつかったり
するからさ
いや別に
その...
褒められると
困るな...
ウヘヘヘッ
そおッ
そお〜〜オ
やっぱ..
わざとッ
ホホホッそーよ
アタシャ苦手だよ
この手の玩みが!
悪かったねェ
だからっつって
男の情けを買って
世渡りするよーな
赤腐れメメメと
一緒にするか?
フブフフ...
へも百姐
ほえや全然
仕事か...
紫外なおり
どんな事だろーと
てめーの様な小僧に
手ェ抜かれんのは
裸で街歩くよか
恥ずかしいんだよッ!!
一回勝ちゃ
いいんだよッ
実力で一回!
もう一度
同じ事してみな
鼻の穴に
煙草つめ込んで
縫うからね!
...あい
あっ
ん?
おや
......よォ
答えを
もらいに
きたぜ
...
昨日の
話の
昨日?
記憶力
ねェのか
天津の
行き先の
話だ
...あン?
何だそりゃ
記憶力って
アンタ
そりゃー
そっち
じゃんよ
状況が変わった
どうあっても
聞いて帰るぜ
教えんの
やーよ...
云ったよね
アンタに?
断る
ふうん...
じゃ手ェ
組む気に
なったんだ
で?
何処だよ
私らこれから
飯でも食いに
出ようかと
思ってたん
だよねー
出なおしてきて
くんないかなー
また今度...それとも
万次さんも一緒に行く?
時間が
ねェんだ
早く云え
剣くぞ
てめェ
へーえ
仏頂面で
座ってる
だけの人かと
思ったけど
へーえじゃ
ねえだろ
まそう熱く
なりなさん
なとね?
話してよ
面白そう
だったら
教えよっかな
朝起きたら
消えていた
凜が
似たような事は
前にもあったが
今度のは
わけが違う...
一人で加賀まで
行くつもりだ
あの馬鹿はッ
加賀って
......まさか
天津影久
を.....
フキと大根
ぐらいにわ
ンな事ァ
知ってんだよ!
だから急いでん
だろうかッ
ほかに
何かあるか
関所を
破る
ちょっと
力の差が
ありすぎん
じゃあ
ないっスか?
アンタは
どうやって
追うの?
後で色々
面倒だが
そうも云って
らんねェ
小仏の
関を!?
己一人なら
どうとでも
くぐれるさ
待った待っった
万次さんてさァ
自信過剰か
時代錯誤かの
どっちかよね
狂言
芝居じゃ
あるまいし
自慢の刀
振りまわして
関所破りが
できるとでも
思ってんじゃ
ないでしょうね
......百人も
斬ってると
麻痺しちゃう
のかも
知れないけど
案内を
雇うか
今時分
番士を
懐柔
するか
何にしろ
重要な
モンは
それでも
成功
するとは
限らない
.....つーか
上手くいく
ほうが
珍しいん
だけどさ
コレ
そんな時
藩士どもの
追っ手から
逃げながら
どうやって
嬢ちゃんを
探すつもり
そんなすぐ
天津には
会えないよ
もう少し
まともな手を
考えてから
行ったら?
そう
カリカリ
しなくても
女はホラ
手形があっても
足止めくらうし
地理に疎いのは
あの娘も同じだし
何考えろっ
てんだよ!
そりゃ結局
金のねェ奴は
選択の余地が
ねーって事
だろォが
ひとつ前を
考えろって
そーいう事
違う違う
私が云ってん
のは...
関所を
破るんじゃ
なくて
?
早い話が
アンタが
加賀へ行くのに
要り用な物は
その
「早い話」っ
つーのが
己にとっちゃ
関を破るより
難儀だって
事ぐらい
通行手形が
たった一枚...
それでいいわけ
じゃない?
そんぐらいも
判んねェのか
...あン?
ニャハハハ
そりゃあ
判ってるよ
アンタに
手形がおりる
わきゃないって
事はね...
やだからさ
って
いうこと
他人のを
もらっちゃえば
いいんじゃない
誰か
くれるっ
つんだよ
てめェら
がか?
昨日も
云ったけど
私ら
「無骸流」は
よその藩には
絶対に
行けない事ン
なってて
んー...
やまやま
なんだけどさ
多分...
手形を申請
したたけで
上からの妨害
サイアク
消され
ちゃうのよ
え!?
そうなの
...
...じゃあ
どォすんだ
追い剥ぎでも
しろってんじゃ
ねーたろな
以前にさ
万次さん達が
ここに
一晩泊まって
いった事が
あるじゃない
あん時ちょっと
凜ちゃんに
余計な事
云っちゃってさァ
今...
少し後悔
してんのよ
だから
お膳立て
してあげる
そこから
手形が
手に入るか
どうかは
一回だけね
全部
アンタの
腕次第だけど
云ってみろ
お腹へった
もうちょっと
歩かないと
追いつかれ
ちゃうかなー
でもちょっと
だけ...
あおおお
ふはっ
何だか
久しぶりだ
一人で
歩いて
一人で
ご飯食べる
なんて
この前は
確か
卍さんを
探してた
時...!
八百比丘尼の
お婆さんに
教わって
やっと
卍さんに
会えたと
思ったら
っていえないなっかしい
ぶたれ
たっけなァ
おもいきり
そうやって
男に守られ
てんのに
強くなれる
わけ
ないんじゃない
フフ...
すごい
自分勝手な
女...
自分から
用心棒
頼んだのに
黙って
こんな...
!あっ
ごちそう
さま
お代
ここに
置きますわ
あッ...
へへい
毎度ォ...
いや...
どーも
そりゃ
ご丁寧に
ハハハ...
?
何だろ
!
あ...
...メメル
何よ
その...
「あ」って
いうのは?
剣を持ってる
女ってのが
珍しいの
かな?
でもこの間
内藤新宿に
来た時だって
持ってたのに
.....ただの
気にしすぎ
かな?
んー
さすがに
この辺まで
くると...
ッハア
ゼエ!
ハ...
...う.....
ううっ...
......ウッ
......!!
んぅ...
新人でしねに
シオレの
第三十三幕終劇
◇第三十四幕や
叢雨料其の二
辻斬り
だってよ
辻斬り
...
見たよ
うっほ!
この近所
じゃあ
ねェかよ
薬売りが
二人...
バラバラ...
見た?ええ
お前この
かわら版
おっと
出た出た
「逸刀流」
...に
出入りしてる
薬屋だと
江戸で一番
門下人と
敵の多い
連中だが
おおそれよ
この人相書きの
男じゃねェのか
来屋じゃあ
八ツ当たりも
いいとこだぜ
チキショウめ
顔まで
憶えちゃ
いないよ
...そーいや
その日
この宿の前で
女郎が一人
脚失くして
虫の息だとさ
あらら
逸刀流と喧嘩
してる旦那が
いたっけねェ
心配しなくても
外になんか
出られないって
見境ねえって
感じだな...
オメェも
気をつけろよ
炊事洗濯
床の組手で
一日が
終わるように
できてんだから
「その時は
頼りにしてる
わ」とか
何とかだろ
そこはよォ
気の
回らねェ
アマだよ
十日と開けず
また顔出して
やるぜ!
おンや
そりゃ失敬
しましたね
アハハハッハ
棒手振りか
見栄張んじゃ
ないよ
さて...
...
あっ...
あの....!
云いたい
事は...
あるでしょう
けど.....でも
その前に
私の話を
聞いてください
アレは
私じゃ
ない...
それがこんな
......?
いつの間にか
こんな...
中に入れて
ください...
本当に
濡れ衣
なんです
お願い...
手を貸して
後生だから
中に入れて
お願いします
阿葉山さ
...
裏から
廻ってきな
入るとこ
見られない
ようにね
あれ?
おお
真琴か
のん気な
オッサー
阿葉山さん
例の報告
いや
屋敷に風呂が
ついとるのは
堪えられんのー
ワッハッハ!
はァ
ん?
ああ
媒鳥で
出ていった
二人の内
生きて帰って
きたのが三人
三人とも
手負いですが
中でも
珠崎さんは
きき腕の筋を
矢か何かで
切られていて
あれでは
もう...
九人
またえらく
殺られたモン
だのォ
人選を
誤ったか
敵が強い
のか...
で?
女郎は
どうなった
葉矢さんと
八重さんは
無傷ですが...
お静さんが
片脚を
なくされた
そうです
カッ!
それ見た
事か
影久は
世間を
ナメすぎとる
......だが
気の毒を
した
までも
甲斐あって
あ
忘れてた
後で
「雪待」に
顔を出すか
統主も
無事小仏を
抜けたよう
ですし...
これ
統主から
今朝
ああうむ
読んだか
?
いえ
あじゃ
己は
これで
真琴
お前にも
悪い事を
したな
ん?
偽装の件...
黙っていて
...あ
いえ...
別に
はいよ
どうも
...!?...??
川沿いに
歩いて
来たの?
あ...
はい...
この宿の
下まで...
何だろうと
勘繰らない
とは
云ったけど
辻斬りとか
されちゃあ
ねェ?
...アタシさあ
正直ユーウツ
なんだよ
だから
それは
私じゃ...
私たち
じゃない
って
云えないの?
...
...あれ?
.....あのさ
人相書きに
描かれてた
アンタたちの
他に
いたよね
確か
背の高い
のが
アイツは
何で外され
てんの?
多分
その人
が
訴人した
からだと
思います
あの...
話せば長く
なりますが
以前ここに
来た時...
私たちまだ
手を組んで
いて
!?あー
何だ...
そォなの
最初っから
そう云えば
よかったのに
ある男を
殺そうと
していたのは
事実です
じゃ結局
仇は討てたっ
てこと?
でもっ
それは
筋道あっての
事っていうか
......
親の仇なので
......そうだと
よかったん
ですか.....
目当ての
男がついぞ
現れず...
二人の薬売りを
斬ったのは
この間一緒にいた
その背の高いほうの
人なんです
でも成りゆき上
あれは仕方なかったと
思います...確かに
斬らなければ
こっちが殺されている
状況でしたし
あの有り様
――おまけに
仲間割れまで
して...
それが...
まさかこんな
とりかえしの
つかない事に
どうしよう
...
どォしたい
わけ?
アンタ
は
......有り難う
ございます
絶望感に
打ちのめ
されてる
ところに
この一杯
麦茶ガモ
えっ?
ああ
客商品の
クセで・
そう...
えっと
それで
ですね
......頭ん中
こんがらがってる
みたいね
あの
仇の行き先が
判ったので
行こうと
思ってるん
ですけど
それは...
やっぱり
それを討ちに
加賀まで
無理
あ...
ですよね
普通に生活
してるぶんには
着物と髪型
変えりゃ
問題ないと
思うけど
人相書き
見る限り
じゃあね
悪い事は
云わないから
アンタもう
帰ったほうがいいよ
......
あ...
あの
何か
着物
借りられ
ませんか
ん?
そりゃ
構わないん
だけどさ
まさかとは
思うけど
あつかま
しい
ですけど
これもう
泥だらけ
で...
着物と
髪型
変えて
ダメですか?
関が
通れる力も
.....とか
思って
ないよね?
...
......
たまァに
来るんだ
そういう
顔変えて
関抜けを
しようって
罪人どもが
へえ...
四宿
あたりっ
てのはさ
それで
その人たちは
当然バレて
下手人てのが
相場なんだ
けどね
私の
知る限りじゃ
一人だけ
いたな
顔がわれて
なかったせいで
よその藩へ
逃げおおせた
男が...
そいつはね
ヒザ小僧に
大きな痣が
あったのよ
葬儀するよね
面相よりも
確実な目印が
付いてるわけ
だからさ
そんで
どうやって
関所を
通ったと思う
?
自分の脚の
こっから下を
ね
...私
やっぱり
ぷった切って
行ったん
だって
帰ったほうが
いいんで
しょうか
今度こそ
......
追いつめ
られると
思ったのに
追いつめ
られてんのは
アンタでしょ
死んじまっ
ちゃあ
仕様がない
あの
こないだ
話してくれた
話.....
憶えてます?
こないだの
何だって?
ほらッ
あの
「どんな人間でも
関を抜ける方法が
ある」っていう
話ですよ!
アタシ
あれを試して
みたいです
やめなよ
そりゃ
いくら
何でも...
それしか
選択の余地が
ないでしょ!?
今私は
世間じゃ
おたずね者です
ここから
江戸に
帰れるか
どうかさえ
判らない
だけど
よその藩に
出られれば
助かる!
仇にも会える
前に
進む以外
ないんです
お願い...
頼みます
......!?
その場所
を
!
ひとつ
間違えば
命がないよ
云っとくけど
それは
肝に銘じて
おいてよね
第三十四幕一終劇
第三十五条の第二十四条第二条第一条第三条第条第十六条第
〈村鋒・其の
煮っころ
がしでも
食いますか
いらねェ
んじゃ
茶漬け
とか...
黙ってろ
......
ウチは
食いモン屋
なんスカら
旦那ァ...
頼みますよ
食わねーん
なら...
酒をくれ
......酒ね
張吉さーん
これまた
開かなく
なったー
あれっ
ちっくしょ
ここ上げて
いやこっち
そうそう
ニャあに
酒ェ!?
飯食って
待ってろって
云ったのに
おごって
やるのにねェ
どーせ上の金
なんだから
よけいな気
回すヒマが
あんなら
あと半刻
早く来いよ
じ?
さーて
さてさて
何をどう
したのか
ちょいと説明
しょっかね
のけ者
か...
下っぽの
悲しさ。
あ
真理路くん
アンタ
先に一人で
ご飯食べてて
いいから
スねんなよ
やだねェ
中間役の
剣士を一人
加賀に
よこせっつう
道中の
書簡か...
天津からの
文面はね
つまり
こりゃあ
実は
書いたのは
赤の他人
ちょっと
働いて
もらった
のよ
逸刀流に
潜ってる
「無骸流」の
人間...
今向島で
逸刀流の
運営してる
統主代行の
阿葉山って
じいさんが
いるんだけど
アタシらの
仲間...まだ
ガキなんだけどさ
それこそ風呂焚き
庭掃除みたいな
つまらん仕事から
じいさんの
周りで雑用
やってんのが
外から来た
書簡の一切を
阿葉山の元まで
運ぶ...とかね
待て
ひょっとして
これを書いた
のは.....
そこの
文面通りに
事が運べば
明日の
正午
統主に呼ばれた
「逸刀流」の誰かが
新宿を通るわ
これが
「お膳立て」
...あとは
食うも
食わぬも
お好きな
ように
こんだけ
聞きゃあ
充分だ
張さん
お茶漬け
ちょうだい!
んニャ?
もう行くの
とにかく
時間が
惜しい...
じゃあな
ちょっと
コラ!
ねェ!
まだ話は
終わっちゃ
いないんだよ!
ねェ知ってる?
内藤新宿で
アンタと
凜ちゃんが
まとめて
立て札に
絵ェ描かれ
てんだって
嬢ちゃん
までってのは
やっぱ
この間の
アレかい?
...
何だと
まアンタは
ともかく
ほーら
知らなかった
...うっても
私もさっき
聞いたんだけど
尸良.....!
クソ野良カ
途中さァ
私達の根城に
寄ってきなよ
笠と...
真理路の着物
ひとつ持って
行っていいよ
旦那達と尸良
組ませたのは
私だから
本当にアレの
仕業だとすると
ちょっと...
気が重いわ
ま
しっかり
守って
おあげな
百琳
仲間だと思って
ねェからな...
すぐ返すぜ
てめェに
借りは
作らねェ
ま何だ
世話ァ
かけたな
今回は
...お礼
云われ
ちゃったよ
いいんスか
百姐
あん?
何が?
いや何か
首つっこみ
過ぎっつうか
仕事と関係ない
人助けとかで
あんまり動き
廻ってると
おいおい
おいおい
そのうち
上から...
何だって私が
そんな慈善行為
しなきゃなんない
わけ?
頃合いを
見はからって
いけば
?
一応
旦那の腕を
信用しての
事だけど
こう
たきつけて
おいて
労せずして
「逸刀流」の首が
手に入ると
成程
あ成程
いやでも
それなら
それで
ん?
そんな
遠回しな事
しなくても
ほら今
話してた
事にしても
できます
よね.....?
己達
だったら
まァね
私らが
上の連中に
口きいて
やれば
万次さんは
ともかく...
凜ちゃんの足枷を
外してやるくらい
造作ない事
なんだろう
けどさ
そしたら
多分
...いやもう
勘づいてるかも
しれないね...
私達が何なのか
それが
判った上で
けど
私は
協力して
くれる力も
しれませんよ
んーん
そうかもね
もし私らが
来性を
バラしたと
して
ま
そりゃ別に
いいじゃんか
もう暫く
曖昧な立場で
いたいんだよ
手を貸して
もらえな
かったら...
その時は
あの旦那...
とても生きちゃ
いられない身に
なるんだから
痛ったァ
指切った!
着物は
ともかく
この髪型は
根本的解決には
程遠いかも...
あった
第三十五幕|終劇
«第三十六幕»
群
村鋒・其の二
上長房村...
小仏川の近くに
そういう村が
あるんだよ
あ
あの
すみません
ちょっと
道なりに
行って
スグだ
この川沿い
ですね?
この村で
宿屋っつうと
惣ハンとこ
一つだけだ
なァ...
それ
川じゃねェよ
用水路!
「中屋」って
表札の
小せえ宿
ま
どっちでも
いいってか
ガハハハッ
アハッ...
どうも
ありがとう
ふむ
くださ~
旦那!
おお
うううんうんだからなんて言ってるのですか?
客か!
すみま
せーん!
どなたか
...
いるいる
居ますよ!
あ
こんにちは
よかったァ
休業だったら
どうしようかと
思いました
あーァ
旅籠と茶屋が
一軒ずつしか
ないからねェ
この村は
この辺りで
「泊しよう
なんてェ人も
近頃じゃあ
少ないんスよ
いやま
話はいいや
上がって
上がって
酒......じゃ
まずいよな
おい砂登
麦茶!
ままま
お疲れでしょう
なァええ?
すーぐ風呂を
たてますから
ははい
....あ
実は...
エへへ...
これから関
越えようって
とこでして
じゃ
つまり
珍しい
わねえ
そういう人
街道に
出る前に
江戸の埃を
落としてェと
そう
そんな
感じです
普通は
新宿に
行くから
は?
ああ何だ
そォなんスか
あのそう
しょうかとも
思ったんです
けど...
カハハハ
ハハハッ
四宿は...
それ筋の
宿が多くて
小仏の関所の
番士が食う
米ってのをね...
隣の下長房村
まーあ
女の子
一人じゃ
身のおき所
ねェよな
ありがとう
ございます
それにここ
上長房村からも
出してる関係で
関に詳しい人間は
多いわけよ
この辺りはね
ヒマがありゃ
誰それ構わず
つかまえて
話聞いて
いきな
とか云って
厚かましい
ですね
何かしら
役に立つと
思うけど
じゃ
早速
訊いちゃ
おっかな
ガハハッ
何何
ナンなのよ
あの
私を
この家の
養女に
していただけ
ませんか
...!!!?
...ふう
めえったな
そっちの話
ですかい?
カタギの
娘だと
思ったら
どこで
耳にしたモン
だか...
その役人たちは
皆さんの顔を
逐一記憶して
いるので
さる人
から
色々
聞かせて
もらいました
米や酒を提供
する他に
ここからは
村人が何人か
小仏の下番役に
ついていて
上長房村の
住人に
限っては
関を
通るのに
あまつさえ
在村の人間
のみでなく
縁者一妻人
養子養女に
至るまで
関所にて
その旨を
告げれば
同様の待遇を
受ける事が
できると...
果ては
縁者を偽って
関を通らんと
する罪人
そして
金を取って
その手引きをする
村人もいると
聞いています!
手形の
一切が
不要
...
それが
......旅籠に
来たのは
私の勘です
どうして
ウチだと
...?
いや...
隠してみても
仕方ねェ
確かに
ウチの事
ですがね
その話
自然....人の
行き交う処で
企まれる筈と
思ったもので
お願い
します!
もちろん
お礼は充分
させてもらい
ますから
悪ィが
来るのが少し
遅かったですな
その話ァ...
何にしろ
そんな事ァ
考えねェ方が
身のためだ
やれやれ
だ...
まともな
客かと思って
はしゃいじ
まったよ
昔の事だ
今はもう
足ィ洗ってん
ですよ
スッパリとね
風呂にでも
入って...
明日の朝...
金
三一両
私が
出せる物の
総てです
クッ...
若い身空
で...
これだけの金を
ポンと投げ出す
その神経
頭がどっか
......
麻痺してんじゃ
ねェですか
...
そうなのかも
しれません
この場
今私に
できるのは
頭を下げる
事と...
お金を払う
事だけ
そうなのかも
しれませんが
思いあぐねた
末の仕儀と
思って
これでたと?
何卒
お客さん
私らは
ねェ
意地悪やら
ケチな勿体付けで
云ってるんじゃあ
ねンですよ
隠しても
仕方ねェから
話しますか
実際何度か
こんな風に
美味い思いさせて
もらいました
やめたのには
もちろん
理由がある
忘れもしねェ
三年前...
街道への
抜け道を
場合によっちゃ
親族を装って
それだけで
一両二両...
ボロい話
でしょう?
年恰好
一六七の
娘が一人で
やってきた
話を聞きや
仲町あたりから
逃げ出してきた
女郎で
その日に限って
どーにも下手打って
...バレちまい
ましてね、結局
郷里の両親に会いたい
下馬衆が来る前に...!と
なけなしの金を
差し出すんですよ
同情したのが
運のかわり目
だったのか
ウチの宿は営業停止
その娘は
「関所破り」の答で
下手人
淡斬首刑
......役人も
酷なモンだ
立ち会わされ
ましたよ
刑場に...
穴に転がった
娘の首を
見ながら
思ったもんです
どうして
あの時少しでも
止めようと
しなかったのか
廓に帰りゃあ
折檻が待ってる
までも...
命を失くす事ァ
なかったのに
アンタのような
娘さんに
同じ事を
頼まれた日にゃ
ことさら
でしょうな
己はともかく
女房がね
今でも
夢に見るっ
てんですよ
あ...
あんた
ひょっと
して.....
でも
どうぞ
お気を
遣わずに
...最早
この通りの
身の上ですから
...フフ.....
お話
よく判り
ます
第三十六幕条
«第三十七幕»
群れ・其の
...暑い
負ける気は
しねェが...
今回は「ちと
面倒くせえな
斬るのは
簡単だが
手形が
血で汚れ
ちまったら
元も子もねえ
できれば
刀背打ち
チッ
柄じゃねーし
埒もねェ
話だ
ククッ...
何やってんのか
ねェ己も
たかが
娘っ子一人の
気迷いに
右へ左へ
振り廻されて
子供だ
バカだと
思っていると
...いや
バカなのは
かわらねェか
あれまァ
木村屋さん
おおこれは
どちらかへ
お出かけですか
おっと!
危ねえ
ほッ
ほッ
ほッ
ほれ
カヤ.....
宿はもう
目と鼻の
先だぞ
えーん
もォ
歩けねェ
よう
おっ父ォ
キジ射ち
だったら
そこの木の
陰でよ...
やだ
でかい声で
云わないで
よもう
ほれ...
ご隠居!
富士が...
やここから
拝めるとはのォ
ポッホッホ
恨みでも
あんのか
太陽ォ
やって
られるか!
たまには
統主の役に
立ってみろ
...だとォ!
もう
秋入り
だってのに
あのクソ
ジジイが
てめーで
行けっ
つんだよな
この影の
黒さ.....
おい
薄気味
悪ィんだよ
一人で
ブツブツと
暑さで一頭
やられてん
じゃあ
ねーのか?
...真っ先に
やられんのは
テメェだろ
つるっバゲ
負けた奴ァ
大人しく
荷物持ち
してりゃあ
いーんだよ
サマで
勝って
嬉しいか
コラアッ!
何ガキ
みてェな事
云ってやがる
やめろ
おい
それと
花田
一晩か
そこいらでは
加賀に
荒カんか
その軽装で
後々辛くは
ないのか?
オメーの血が
よっぽど
不味いんじゃ
ねェのか
殺すぞ
コラァ!
昔っから
虫にくわれた
事だきゃあ
ないんスよ
暑いのに
比べりゃ
この程度
あのジイさん
何で
己ら三人
引き出したん
スかねェ
やめろ
てめえにゃ
きーてねーん
だよボケッ
しかし
火瓦さん
統主からの
書簡じゃ確か
一人って筈
だったのに
知った事か
ハゲ
やめろ!
影の具合から
見て
今
正午か
やべ...
行くか
猫ババア
一人と
三人とじゃ
えれえ違い
なんだよ
あの
タワケた
ナリ...
まァ確認
するまでも
ねェか
...行てよ
三人いる
って事は...
ククッ
そいつァ
重畳...
«重畳ー「けっこう」の意
二人
ブッ殺しても
構わねェって
事じゃねーか
ふう...
物騒な
モノを
ちらつかせて
道でも
訊きたいか?
ん?
うおっ
とっとォ
抜いて
やがるぜ
あの野郎!
どうして
判った?
斬り
かかって
くるのか
第六感
だ...
と云いたい
ところだが
本当はな
フフフ
さすが
ヒトの
足下を見る
旦那だよ
!?
江戸から
出るにしろ
小仏から
来たにしろ
それは
旅をする人間の
履く物ではない
意味が
違うだろ
ボケが
まあいいや...
確かに後ろから
ざっくりってのも
少々
世智がれェと
思ってたのよ
時間は
惜しいが
こいつも
一興...
第三十七幕終劇
◇第三十八森へ
群れ・真の
お初に
お目にかかる
統主代行の
阿葉山宗介と
申す者です
新番頭・吐鉤群
.....以後
お見知り置きを
...あー
.....つまり
懇親のための
宴という事
ですか
左様
私の口から
何呉と
語るより
貴公ら
逸刀流の剣人を
「講剣所」に
お迎えするに
あたっての
我々なりの赤誠と
いったところを
杯を交えるが
一番良いかと
思いましてな
あいや
事の程は
解りますか
ご存じ通り
統主は遠方の地
その間に酒宴も
今
どうしたものか
と.....
ハッハッ
なになに
無論
今日明日の
話というわけでは
ござらぬよ
話が出たので
お伝えまでに
という事
いや
かたじけない
慮らい
痛み入る
膝組みは
そちらの
良きに計らい
ましょう
ただ急いでは
料亭の都合他
いかようにも
難儀ゆえ
天津殿の
ご帰省の日だけ
夙にお知らせ
いただけたら
と...?
明日にでも
統主に
人をつかわせ
ましょうぞ
......しかし
番衆方の宴
ともなると
あれこれと
期待できそう
ですなァ
ハッハッ
ハッ
では
これにて...
ご期待には
たがわぬよう
取り計らい
ましょうぞ
逸刀流の方々は
皆、素直で
気持ちがいい
阿葉山さん
ん?
あの...
火瓦さん達の
事ですけど
あの...
一人でいいって
話でしたよね
.....真琴
中間役の
附き人は
ほら
三人とも
なると
お前は
アレが
影久からだと
思うか?
宿代やら
食事代やら
色々と...
...え?
.....それは
どういう
いや
僕の知ってる
影久の字面と
ところどころ
違うような
気がしたんでな
...
思い違いかも
しれんが
何せ
まあ
とは云え
以前会ってから
五年経つ...
宇ぐらい
変わるよな
だから
どっちでも
いいように
しておいた
三人に
したのは
そういう
わけだ
だが
万が一に
罠という事も
考えられる
目には目を
...虚には
虚を.....
判るか?
このジジイ...
ウガ
何だよ
こりゃア!?
よォッ
しゃアア
おい花田ッ
用意できてん
だろォな
命令すンな
バカ野郎!
だが
いつでも
いいぜ!
抜けっこねーよ
見りゃ判んだろ
...苦ッ
なンだ
取れねェ
畜生...
それと
たたき
壊そうとかも
考えねー方が
いいぜ
衝撃が全部
てめェの腕に
行っ...
チ...
がッ
何の
真似だかは
知らねェが
先に
倒しちまえば
関係ねェ...
そうだろ?
予定外の
二人には
死んでもらう
目が合った
てめェは...
ま運が
悪かったな
じゃあな
......?
うオッ
...
てててでて
ててッ...
ウヒヒヒ
ビヒヒヒ
宇留間ァ
捕まえた
ぜェ.....
この
野郎ォ
何チンタラ
やってんだ
ボケ!
......次から
見殺しに
されてェよう
だなお前
何か
云う事
あるよな?
命の
恩人に
十秒
遅ェんだよ
行動がよッ
やめろ
おい
そこの
でけェの
てめェが一番
デキそうなツラ
してるから
訊いてやるが
近頃ァ
なンだ
新入りの
教育が
なってねェ
ようだな
確か逸刀流は
「一対」」ってのが
唯一の身上だと
思っていたが
屋敷を
出る前に
阿葉山殿の
云った事を
思い出した
己の腰物
総てそろえて
行け」か
しかも
よりに
よって
ククク...
侮れぬな
...あの老人
山を越える者の
身になられよと
渋ってみたが
貴様は...
着ている物は
聞いた話と
多少違えど
その疵!
その隻眼
まず間違い
なかろう
......荷も
「逸刀流」たる面々が
たかが素浪人一人に
度重なる体たらく
納得のいかぬ
ところであったが
話によると
貴様
肉体の造りが
他人と少々
違うとか...
かつて
貴様に敗れた
閑馬永空
二百年前から
生きていたという
噂もあったが
今となっては
真偽を確かめる
術もない
死なぬ人間
なるものが
本当に存在
するのか...
それを
見極める
まで
統主に叛くも
辞さぬ
所存である
今日
この二人の
無礼講
総て目を
つむる故
許せ!
ガハハハ
気分
いーねェ
何の気兼ねなく
ズルができるっ
てのはァ
花田
己の武器
よこせ
ブッちめて
やるぜ!
あの野郎
「渡して下さい」
だろ!?
モノの
頼み方を
知らねェのか
ホラよ
!
クッ
クッ
こんな
情けねェ
体勢で
吊るされてる
男を前に
格好つけやがって
......うらやましい
よなお前ら
通行手形
たった一枚
それさえ
手に
入れりゃあ
残りの連中は
ほっといて
トンズラ
そういう筋書き
だったんだぜェ
......本当はよ
だが
相手が不死身と
判ってんのに
挑んでくる
話に
ならねェ
阿呆共
勝ちゃ
いいっ
てんなら
このままで
充分だ
終劇
第三十八幕
«第三十九幕»
群れ・其の三
クフフフ
ハハ
ハハガハハハ
ッハハ
「ヨオオオ
インター
ウヒヒヒ
ヒヒヒッ
フウウウ
ウウ...
あん!?
ッ!!
オ.....
おいおい
おいおい
シカト
こいてん
じゃねェよ
この野郎
何してん
だコラ
胴体に
刺さってん
ですよ!?
ねぇちょっと
第一
お前
そんな
チンケな刃物で
この枝を...
どいてろ
花田アア
!?
うわっ
おらァ
がっ
ううっ
ワおおおぉおおねおおア
しんどい
だろォ
...!クッ
クハハハ
ハハッ...
片腕じゃあ
なあ...
ええ?
!!
痛ッ...
えっ?
なッ?
何の真似
だァてめ
.....オイ!
どオオフ
ああ
コラァ
ッ!
余計な事
してんじゃア
ねェ
離せよ武器
ほれほれ
うわッ
そのまま
しがみ
ついてろ
いてて
ててて
あ?
えッ?
あら...
こッ...
.....
...いい物
持ってんじゃ
ねェか
ちょいと
借りるせ
見苦しい
ぞコラ
ばっ
いや判った
仕切り直して
やるから
離せっての
馬鹿
折れ...
いってェ
今の
うちに
ふう
何とか
これを...
あがァ!?
...
...
鼻血が...
出た
ぜェ...
不死身が
話半分にしても
頑丈なのは
うらやましいぜ
腹を
刺されっ
ばなしで
よく
そう元気で
いられるモン
だな...
ウッ
だが
窮を脱した
つもりで
気を抜いて
敵に背中を
見せちまうっ
てのか
てめェの
甘えところだ
.....反省しな
どうしたァ
立ち上がって
こいよォ!
それが
男って
モンだろォ
ああんッ?
あれ?
って事は
加賀まで
行かねーで
済むわけか
これで...
そりゃあ
いいや
剣客よりも
暑さが苦手
なんだよね...
助かった
そ.....
ンな...
えエエエ
エあ!?
うそおおお
おおオオオ
オオォオオ
ここに穴を
開けられん
のは.....
また...
随分と...
久し振りだ
ちょいと
目が...
かすむが
心の臓を
刺される程には
痛くねーんだよな
...不思議と
どうした
もう
いいのか?
呆れて
声も
出ねえって
感じたな
かっ...
勝てる気が
しねェ...
ん?
うおッ
...
ヒ
オオオ
くウッ
花田ァ
五体解体して
動けなく
すりゃあ
同じ事だ
ボサッと
してんじゃ
ねェぞ
こいつが
不死身だか
何だか
知らねェが
あッ
別の武器を
出せ!
己はこの
棹を...
棹を......
何だって?
第三十九幕終劇
☆第四十幕や
群れ...
くそったれ
め...
冗談じゃ
ねェ!
死なねェ
人間なンぞ
この世に
いるかッ
アタマを
刺されて
生きてようが
信じねェと
云ったら
信じねェ!
クッ...
クハハハ
ハハ.....
嘴い草
だよ
不死身の
旦那ァ
先刻
てめェが腕
ぶった切って
見せたのは
さすがに
ビビった...
あの覚悟は
ほめてやる
しかしだ
そこで
剣士の
風上にも
おけねーな
すわ反撃力と
思いきや
踵を返して
トンズラ...
ククック...
売りは
不死身って事
だけか...
ええ?
ハイッ
......
なん...
だ.....?
これ...
え...
......
今...
なンか
...
聞こえた
ような...
おい
宇留間ァ
見つけたか?
どこまで
行ってんだ
返事しろよ
馬鹿野郎
勝ったか?
負けたのか?
...冗談じゃ
ねェぞ...
オイオイ
不死身が
何だってんだ
......相手は
片手だぜ...
弱ェのは
賭け事だけに
してくれよ
......畜生!
......宇...
留......
......間...
!?
......クッ
いちいち
逃げてん
じゃねェ
ハ!
ふッ
ふッ
う...
やべえ
モウロウと
してきた
痛...
こらア
ッ
よッ...
うおお
オオッ
!!
そうですよね...ですから、それじゃなかったのかな
......何の
つもりだ?
アアン
ッ?
ちょっと
目を凝らしゃあ
丸見えだぞ
てめェごとき
この浅い
水ン中を
逃げおおせる
わけかッ
...!!?...??
何だ?
......血...
カ.....?
何てこった
バツ...
見つ...
見えねェ
ッ.....
ふざけん
なッ
ハア!
......畜生ッ
死人を
こんな風に...
ハーッ
フウウッ
オオォオ
オオォオ
オオオッ
だあああ
ァアアア
アー
ーーっ
畜生ッ
出てこいっ
てんだ
コラアッ
ちくしょお
オ〜〜〜ッ
近寄らしゃ
しねェぞ!
クソ野郎ォ
見えねーのは
こっちも
同じだ
お互いさま
なんだよ
大人しく勝機を
窺ってりゃあ
てめェが
勝ったかも
しれんがな...
クアッ
ハア!
ゲエ...
げほッ
ハッ
フウ
はァ
てめェも
どうだ?
この炎天に
河遊びは
その頭か...
さぞかしムレる事
だろうからよ
...クククッ
...最高
だったぜ
さぞや
爽快だった事
だろうな
消耗
し果てた者に
斬りかかるのは
気がひけるが
それだけ
口がきければ
まず忌憚は
無用!
無限の住人に
付き録して、
ノコも赤くなよ
一度の身不欠なくなります。
イダラしに子のように
食えぬその実に頬よせて
娘十六秋の頃、
いよ寝なくせ
オノコも洗くなよ。
いよ寝なんや
ち次任む里〈菊ふんで
ジョヤカ
たとえ幸は知らぬども
普段リク懐かしや
山よ長女人や
オノコも近くなよ
よ寝なんて、
メノコも強くなよ
そろそろ
Q1災禍の中心し♡
老末特別企画!
100円
24時間
群
こんな造りで
どうしてああも
設備力があるのか
はなはや疑問
ではあるが...
\群踏収納三段活用
その形状から
一世一人清不二」とも呼ばれ
もちろん本編じゃあ
呼ばんがね
まわす
まわす
完了!
それってことは
▼錦連・三途ソ甲
誰の刀工舞道によって違うんだ
いわゆるひとつの手錠式構造
親かは両の子力は内側のみの
片刀となっている
日本円良、偽一の中で
剣士なのは実は尸良だけどいう...
えんちゃうまう
燕誅丸
殺せないし
はっきり云って
普通の力使った方が
マジって気もする。
急所東リさなきゃ
おんでこばちゃん
鬼太鼓桴
宇宙間がこれを
振り回す様は
もはや高校球児
そのもの。
▲ホトンギ
字をあえると「女摩川さ」
棟の部分のノコ引き列は
まさに、相手にご苦痛を
「えっためだけにある
尸良の歪んだ性根を
研修にしたよラな外道の
やべェ
ちなみに花田は
ジョン・レンをイメージ
したっもりが
出来上ったのは単なる
オタク兄ちゃんだった..
そこで間違ったのか...
はいはい
ア神刀
一しかし、当時日本と貿易していたいかな2国が
こんな中国シムミの刀剣を持っこ来るというのか
そんなさてまさ、これも、僕ら人間の腕次第では
相手の刀身を破壊できる程の重量がある
ただしセフレッスはもちろん悪い
助広・雨椿
こっちは普通の日本刀。名刀である
卍はこれで
俺様にのぼったりするのが
好きなようだ。
小天狗
万次の武器の中で「四道「辰政」に
次いで出番が多い。実は「展政」の
ギミックに大きさしそいるくっなげられる
ことがこの巻で発覚しました。
▲男転
もうこころへんになると、刀剣なのかとうかさえあやしくなる
安くか大工重具とか測量器具だったのでは、
この2本が劇中まともに使わぬた事は一度もない。
し...と思った53巻でちょっとだけ僕ってこな
仕事終わるまでともう一回くらぃ出そうと思う
何て
じゃあ私メ女
「無限の住人」第7巻は、97年の1
月号から10月号に掲載された作品を
収録したものです。
編集部では、この作品に対する皆
様の御意見・御感想をお待ちしてお
ります。
また、今後「アフタヌーンKC」
にまとめてほしい作品がありました
ら編集部までお知らせ下さい。
東京都文京区音羽!丁目十二番二十一号
講談社「アフタヌーン」補集部
〈郵便番号】「二十〇一〉
アフタヌーンKC係
アフタヌーンKC-
一九九七年、十月二十三日
定価はカバーに表ホしてあります
著者沙村広明
発行者五十嵐隆夫
発行所株式会社講談社
講談社
印刷所_廣済革印刷株式会社
製本所永井製本株式会社
CHROAK-SAMURA-997
「本書の無断規写コピーは第作権法上その例外を読き、禁じられています。
歳下本・乱』本は小社雑誌業務部短にお送りください。送料小社長担
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第一刷発行
東京都文京区音羽コーニューニング
郵便番号、一二十〇
電話編集部東京(○三〕五三九五ー三四六三
Printedin,Japan
販売部、東京(○三一五三九五ー三六〇八
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