[原作]山川直輝

「漫画」朝基まさし

YOUNGWAGAZANEKC

MY:WOMEHERO

NAOKYAMAKAWA

それからASHIASAKI

「ムヒーロー

「原作」山川直輝

「漫画」朝基まざし

YOUNGJMAGAZANEKC

nmy...nyE.HERO

NAOKYAMAKAWA

...っ、い、やっちゃいますから私も知りましょうかね

ムーヒー

僕は僕の大切な

二人を守る

第106話これが窪

第07話「あと1メートル」

第10話「脳裏に浮かぶ選択肢」

第10話「お許しください」

第110話・覚悟・

MYHOMEHERO

CONTENTS

第11話「哲雄動く」

第12話「甲斐の機転」

第13話一煙と鎖

第14話やめにしよう

10月20日

甲斐

若手の中から

強面を何人か集めて

窪の所に送り届けろ

第106話

これが窪

うす

拳銃も持って行け

撃たなくても

脅しに使える

デカい仕事だ

根こそぎ奪うぞ!

...わかりました

窪のことは

謙信くんと二人で

ずっと追ってきた

彼の父...

兄貴には恩がある

少年院から出て

親から捨てられた俺に...

住む場所と仕事をくれたのは

見ず知らずの兄貴だった

兄貴が殺されて8年

謙信くんは

窪のことは刺し違えてでも

殺そうとしている

だけど俺は

死ぬつもりはない...

とはいえ恩人の子供も

死なせたくはない...

俺にはもう

妻も子供もいる

上手く立ち回って

謙信くんを守りながら...

窪を倒す...

何も知らずに

謙信くんの帰りを待ってる

奥様のためにも...

窪の元に

ライフルと人員が届く

志野の組に所属する

甲斐+4人が加わり

合計8人

はじめまして

こいつが例のブツです

おう

そこに置け

これが窪...

今この瞬間

拳銃で不意打ちすれば

勝てる可能性もある...

...のか...?

なんだ?

空気銃じゃねぇか

!!

ガ..ガチ物を

取り寄せるには時間が

足りなかったそうで...

窪に狙撃銃として

渡したのは狩猟免許を

持てば目本でも購入する

ことができる「猟銃」の

一種:空気銃

空気銃の中では

最も威力の高い

「プレチャージ式」だが、

大型動物に対する

有効射程は50メートル程度

当てるだけならさらに

長距離射撃も可能だが、

弾速減衰の都合で

致死率が大きく下がる

メリットは

発射音が小さいこと

空気銃は

空気圧で弾を発射するため、

エアガンの発射音を

大きくしたような音しか出ない

ま:ハジキよりマシ

程度で考えればいいか

拳銃による

生きた人間への命中精度は

25メートルで4%という

データがある

殺す必要が

あるのは...

鳥栖哲雄

一人だしな

謙信くん今車に乗った。これか

ら村に行

先頭の黒い車両に半グレと窪が

乗っている

爆破は1台目だ

この音は

祭りの準備だろう。

今夜あるんだ

なんの祭りを?

歌仙さんがオガミメに

復帰するから

その祝祭だ

えっ!?

お前にも来てもらうことに

なるだろう...

全員から祝福されたほうが

禍根を残さない

夫であるお前も

祝福している姿を

村の皆に見せておけば

わずかでも信者たちの

お前への警戒心が

下がって好都合だろ?

そして神にそもえる...

お前には零花さんを

取り戻してもらわないと

いけないからな

なるほど...

彼ら洋二の部下たちは

村人と比べて

信仰心が遥かに薄い

ずっと感じていた

ことだけど

やっぱり

そうだ...

もちろん

来るだろう

ちなみに祭りの時

零花は?

その時僕は

零花と話せるのが?

次郎さんか洋二さんに

聞かないとわからないけど

たぶん今日は無理だろう。

そうか

次郎:洋二の父...

近くにはいるらしいけど

まだ会っていない

...今夜は僕が

外に出られて

チャンスだ!

零花と歌仙さん

みんなが揃う

状況...

半グレが

村に来る前に...

二人を連れて逃げるのは

今日しかない

零花には

逃げる算段を立てている話が

小沢経由で伝わってるはず...

あとは

歌仙さんに伝えるだけ...

でもどうやって...?

この太鼓って

僕にも叩かせて

もらえないですか?

なんでだ?

何もせずに座ってるよりも

祝いの太鼓を叩くことで

「僕も祝福しているぞ」って

いうことを

見ている信者たちに

わかりやすくアピール

できると思うんです

どうだろう..

いや..難しいな

お前が祭りで

太鼓を叩くという

大役を辞めることを

まず信者たちが

認めない

だったら祭りが始まる

直前まででいいので

本番が始まったら

信者たちに任せますから

例えばここで

叩くとするじゃないですか

後で信者たちに

「あの太鼓は例の夫だったんだよ」

と伝わってくれればかなり

印象よくなると思うんですよ。

叩いてる最中は

僕がやってるって

わかってなくても

確かにそうかもな...

よし!

ま..次郎さんか

洋二さんが来たら

聞いてみるよ

くそ....!

僕は急ぐのに...!!

お願いします...

僕も早く村に溶け込んで

二人に会いたいんです...

歌仙さんは

僕の小説を全て読んでいる

小説内に出てくる

モールス信号に興味を持って

ナニヌネノ

サシスセソ

アイウエオーカキクケコ

歌仙さんに

教えたことがある

覚えていれば...

太鼓の音でメッセージを

伝えられるはずだ

...そうだ...

アンテナが一本

立ってる...!

近くにいるはずだ...

小沢にも連絡して

おこう

僕がメッセージを

伝えられなかった時の保険を...

お夜祭りがあるらしい

その時に家族全員で逃げるから

できれば祭りの前に

そのことを妻にも伝えてもらえないか?

僕の妻も祭りのために

村の神社に戻るみたいだ

頼むぞ...

...残念

逃がさねーし

そもそも

零花さんにも

伝えてねーし

それよりも

今は...

甲斐さんの連絡だと

そろそろか...?

来た!

窪の車だ!

先頭の車:

あの中に

窪が...

ガチャ

...!!

窪...?

下っ端か...

いや...

落ち着け..

計画通りだ

ヴーーッ

わかってる!

うるさい!

撤去して

早く車に戻れ...

通知メールが

来る...

ハン!!

よし

窪の車から

爆弾までの

距離は...

あと...

おわり

・1メートル!!

窪の車...

あと...

1メートル!!

爆弾まで...

第107話

あと1メートル

...!!

カチッ

今だ!

!!

不発!?

キッ

!?

止まった!?

!?

昨日不自然な倒木を

見つけたんだよ

ど..どうされたん

ですか!?

車が通れないように

道を塞いでいた

...が自重で折れて

倒れたはずのその木の

根本が近くになかった

じゃあ誰がなぜ

そんなことをやったか?

どこかで倒れた木を

誰かが持ってきたってことだ

道を塞ぐために

一本道に障害物を置いて

想定されたパターンの

行動を取ると

紛争地帯で

実際に使われている技だ

ブービートラップが

作動する

その場で一部解体して

プービートラップでなく、

リモート式の爆弾だと

わかったから

回収しておいた

周囲を探したら見つけたよ

...爆弾

倒木は車の速度を

落とすための物

だったようだな

そしてそこから

コードが延びてたから

コードの先を注視しながら、

徐行で進ませていた

狙いが俺だった場合

爆破のタイミングは

今だからな

案の定

人影が見えたから

撃ったんだ

...!!

やはり俺狙いか

.てめぇで考えろ

お前は村のガキか?

誰に頼まれた?

鳥栖洋二か?

僕はもう死ぬ

ふん...

そうか

...!

じ...自分も

手伝います!

甲斐さん!

・俺はこいつの死体を

片付けてから行く

大丈夫だ

お前らは

脅し要員として

窪さんについていく

仕事があるだろうが!!

俺の役目は

銃と人員の受け渡しだ

今イレギュラーな雑務で

抜けられるのは

この場じゃ俺だけなんだよ

窪さん:死体処理は

俺がやっときますんで

志野さんとの仕事

優先させてください

...

当然

ナイフを心臓に

突き刺したのは

フェイクだ

ナイフに上半身全ての体重を

かけているように見せかけたが、

実際ナイフにはほとんど

体重をかけていない

ナイフで突く瞬間だけ

見せてあとは体で

ナイフを覆い隠す

その時胸元に

わずかに空間を作っておき、

その空間分

体をゆっくり沈めながら、

ナイフが刺さっていった

ように見せかけた

その場しのぎの...

チープなトリックに

過ぎない...

...窪は

殺しのプロだ

さっきの寝技...

見破られる可能性がある

頼む...!!

甲斐さん

これ...

お使いください

...借りておく

それではよろしく

お願いします!

...

ふうっ...

..死体を埋めて...

服を調達してから

合流します

..助かり...

ました..

まだ...

しゃべるな

行ったな...

ううう...

左胸...

空気圧が満タンじゃ

なかったのかもしれない...

弾は肋骨を砕いた所で

止まったのか...

すぐそこに見えてる...

弾を抜いてから

止血する

僕の荷物の中に...

プラテープがあります

ああ

任せろ

怪我自体は致命優じゃないけど、

止血をしないと出血が酷い

その前に弾を取り出す

...痛いぞ

・っ

行くぞ..?

うあぁぁ...

これはあくまで

応急処置だ

これからすぐに

病院に運ぶ

戦線離脱して...

俺も家族を連れて

高飛びだな...

...まだです

!?

もう..無理だ

戦えない!

爆弾も

奪われた!

「僕が撃たれた」

この事実も...

利用できるっ...!!

...っ!!

甲斐さん:

僕を...

運んでほしい場所が

...あります...

小沢から..

また近くに

来たのか..!?

これは...

テレビ電話か

着信:と

!!

テツさん

撃たれました..!!

第197話「おわり

小沢!?

それは!?

怪我..なのか!?

テツさん...

タイムアップです...

第108話

脳裏に浮かぶ選択肢

窪が来ました..!!

ライフルで...

ライフル持って

戻ってきやがったんです・!!

狙いはテツさんの

命です!

撃たれたんです...

窪が...

ライフルを!?

...

ちょっと待て...

なんでキミが

そんなことを知ってる?

そもそも窪のことを

知ってたっけ?

はい...

黙ってましたけど...

黙ってた...?

それはどういう

...?

お電話代わります

謙信くんの仲間の

甲斐と申します

ここで哲雄は二人の目的と

村が行っている裏稼業と...

そして...

!?

窪たちと関係がある

暴力団の事務所で

働いています

窪のこれからの

行動予測を聞く

まず鳥栖家から

金を強請り盗り

次のフェーズで

麻取義辰の報復として

あなたを殺害する...

おそらく

あなたのいる家の位置も

すでに把握されています

テツさん...

テツさんを殺す前に

...

奥さんや零花さんも

見せしめで殺される

可能性が高いです。

報復ですから

...

その話が

本当なら...

まさか...

そんな...

残された時間は

全然ないじゃないか

逃げないと...!

どうにかして...!!

よし...

動揺してる...

家族のことになったら、

すぐテツさんは

感情的になるからな...

さらに

逢てすが...

こちらの用意した

爆弾もひとつ

奪われました

まだ何か

あるのか!?

なんで...?

ライフルだけじゃなく!?

!?

爆弾!?

ほ..

本当なのか!?

すみません..

テツさん...

僕のミスです

テツさん...

その家の中に隠れていても

安全な場所なんかない:

戦ってください

あなたも...

零花さんも..奥さんし...

僕みたいに殺されます...

僕みたいにっ...!!

死ぬ..のか...?

小沢...

危険人物で...

気味悪くて...

ずっと怖かったけど

死ぬのか

...?

僕の最期の願いです

お願いします

窪を

殺してください..!!

窪を...

殺す!?

逃げずに

半クレたちを..?

いや

そんな選択肢:

あるわけ

ないだろう...

人を殺す?

これ以上!?

あり得ない...

そんなこと...

ザリッ

謙信くん...

これで鳥栖哲雄は

動くと思うか?

わかりません...

本質はビビリですからね

テツさん...

家族のために

なんでもするって

言いながら...

社会常識にビビッて

動かなくなることも多い...

諦めればいいのに

まだ自分が人間でいたいと

思ってるんですよね

もう一押し

ほしいな...

...

零花さんだ..

零花さんから顔出ししながら、

泣きついてもらえれば

あるいは...

連絡できるのか?

この村謙信くんの

Wi.Fiしかないけど...

時間かかるけど

録画してデータを

運ぶしかないかなぁ...

あ...

何か

ありましたか?

半グレたちは

トバシ携帯使ってるけど

出力改造モデルを

使ってる場合があるから...

もしかしたらこの村でも

アンテナ立ってるかも

本当に!?

じゃあなんとかして

それを手に入れられれば...

でもあいつらは

全員今頃鳥栖家に

...あれ?

甲斐さん

ちょっと待って...

もしかしたら仲間から

一人ぐらいテツさんの

監視に回ってても

おかしくないんじゃ

ないですか?

二人はこの時

Wiriを脅威と繋げるため、

哲雄のいる建物の近くに

来ている

もし哲雄の監視要員を

残していた場合

遭遇したり

遠くから二人でいる姿を

見られる可能性があった

そうだな...

一旦この場から

離れたほうがいいな

動けるか?

..はい...

あの家だな..?

鳥栖哲雄が

いるのは...

ここからだと

監視もしやすい...

ここにしよう

狙撃銃と

爆弾...

すでにこの家の

どこか近くに爆弾が

設置されているって

ことも...

考えておいたほうが

いいのか...?

本当なのか

...?

でも小沢の

あの怪我は

本当っぽい...

だとしたら

...

一刻も早く

この家から離れたい

けど...

見張りもいる

...

うまく外に出れたとして

ライフルで狙われている

可能性も...くそっ!!

...ああ...

いっそのこと...

この時

脳裏をとても恐ろしい

考えがよぎった

馬鹿な...

リアリティの

ない...

妄想だ...

そんなこと...

できるわけも

やるわけもない...

半グレと実家を

争わせて潰し合いを

させるなんて...

それはもはや...

殺人じゃなく殺戮だ

無関係な被害者が

出すぎる...!

そんなことが

選択できる人間は

人間じゃない...

第108話・おわり

また...

汚れた外の犯罪者が

この村に来たのか?

第109話

お許しください

犯罪者?

自分は違うとでも

言うのか?

あ?

呉服屋の店舗と

鳥栖胡蝶の自宅に

入って

お前ら一族ぐるみの

犯罪の証拠を全て

手に入れた...

!?

...って言えば

わがるか?

侵入したというの!?

私の家に!?

汚れた外の人間の

言うことに耳を貸す

必要はない

でも

...

目的は金だろ?

それしか能がないからな

あ?

ナメてんのかテメェ!!

立場わかってんのか!?

ま...

話が早くていい

海外に開いた

お前名義の口座の

50億から...

ほんの少し俺たちに

分けてくれれば

それでいい

安いもんだろ?

それでこの村と

エセ宗教ごっこを

続けられるんだ

悲しいことだ

...

金...

暴力...

やはり地獄だ

わしが常々言っている通り

外の人間はそれしか

興味がない...

そうですね

テメェ話

聞いてんのか!?

犯罪の証拠?

こっちはテメェらの

犯罪の証拠を掴んだって

言ってんだよ!

だがこの村は

この村の規則で

動いている

...そうか

お前らの国では

犯罪なのかもな

金と暴力にしか興味のない

お前ら地獄の使者から

兄弟たちを守るために...

わしらが作った

兄弟たちのための規則だ

外の法に触れていたらなんだ?

それは誰を守るための法だ?

お前たちの国の法は

国にとって都合のいい人間を

守るためだけのものだ

お前らか?わしらか!

どちらも違うだろう?

だが1億2千万人もいると

どうしてもあぶれてしまう

人間が出てくる

兄弟たちがそうだし

お前たちもそうだろう?

お前たちの国の法は

お前たちにとっても

敵のはず...

違うか?

そんなものを後ろ盾に

わしらを脅すなど

畏怖を通り越して

哀れである

そしてほしいものは

金...

外を象徴するような

愚かな人の集まりだ...

誠にそう

思います

おいおい

手を

焼かせるな

脱税に

預金口座の不正利用に

労働基準法違反に

マネロンに違法取引:

この村にいる

信者たちが目を覚ますのに

十分すぎるネタだろう?

かわいそうに...

金に目がくらんで

いくつも罪を重ねて...

だが私は

お前たちを許したい

あ?

お前たちのために

祈らせてくれ

教祖様

なんでこんな悪魔のために

祈らないといけないん

ですか?

これは我々に課せられた

試練なのだ

我ら兄弟は必ず

外の悪魔たちよりも

高潔でなければならない

彼らが向けてくる

理不尽な悪意に

悪意をぶつけても...

我々の魂が

汚れてしまう

お前たちのために

祈りたい

そうすれば

お前たちの要求の続きを

聞いてやろう

彼らは罪を犯しました

薄汚れたこの者たちを

どうかお許しください

...!!

時間稼ぎか?

茶番はそれまでだ!!

もう十分祈っただろ!

さっさと金を出せ!!

お前らの仲間の一人は

改心したというのに

なんと罪深い...

仲間?

おひさしぶりです

皆様方

お前は..

誰だ?

鳥栖零花に近づけさせていた

信...いや小泉ですよ!

行方不明になってたんですが..

お前...こいつらに...!?

この村は

すばらしいですよ

兄弟姉妹は優しいし

早く皆様方も罪を償って

こちらの世界に

来てほしいと存じます

来ればわかります

今までと違って

心が洗われたような

清々しい日々を

私は...

...!!!

あなたたちを

許したい

近寄んじゃねぇ!

よう

また会った...

早かったな?

呑気に金を奪いに

来ただけなのに

絶体絶命じゃないか?

窪よ

そうか?

もし俺たちが

生きて帰らなくても

外にいる仲間がまた

この村に来る

何度でも何度下も

強請りにな...

そしてもうひとつ

サイレンサー付きだ

こんな時のために

遠くで構えてる

半グレが持っているのは

消音器付き狙撃銃

ではなく空気銃...

狙撃手か...?

銃声がしなかったが

...

実際この距離では

人間を狙って

射殺する能力はない

次郎!

次郎はいるか!?

いるよ

彼らは祈りを

拒否した

後はお前の

仕事だ...

もう救いは

ない...

わかってるよ

鳥栖次郎...

郷一郎の弟か:

甲斐さん

...

ん?

テツさんの所に

いるかもしれない

監視ですけど...

それだと

テツさんが動けないので...

可能なら

倒してもらえない

ですかね...?

謙信くん

マジか...

第199話「おわり

鳥栖次郎...

教祖の弟か...

我々はこの村の

安全を任されている者だ

第110話・覚悟

は?

村は平和主義反文明社会を

掲げてはいるが...外から物理的

あるいは政治的に邪魔は

入り続ける

日本が9条を持ちながら

自衛隊を持つように

理想だけで

この村は立ち行かない

...ああ?

だったら

なんだ?

俺らだけは

この村で...

この村にも

我々がいる

武力も金の力も

外の法律も政治の力も

文明の利器も使うってことだ。

お前たちの

写真だ

我々はここに

写っている全員の名前と

所属組織を言える

!?

手配犯の半グレと

間野会のヤクザが

グルだということも...

その上で...

お前たちが

呉服屋に入り込み

窃盗をしたことを...

把握済みだ

不問にしてやる

おい...

親父!

盗んだ6億は

お前たちにやる

だからこのまま

帰ってくれないか?

聞け

洋二

そんな端金で

黙って帰ると思うか?

しかもその金は

もうこっちにある

...じゃあ

どうする?

お前たちの

犯罪の証拠と

ともにな

ここで

血を流すか?

あ?

お前らが誰を相手にしたのか

まだ理解できてないのか?

俺はお前らがガキの頃から

この世界で生きてるんだよ

対等の立場じゃ

ないんだよ...

この村には300人の

人間が暮らしている

...

全員郷一郎と信仰のために

命を懸ける者たちだ

もしここで引き金を

引いたら最後の一人に

なるまでヤツらは戦うぞ?

戦争をしてこの村を

生きて出れると本気で

思ってるのか!?

このおめでたい

若造どもが!

...

やってやろうじゃねぇか

このクソジジイ

待て

わかった...

俺たちは

このまま帰る

お互い

銃を下ろそう

窪さん!?

...ほっとしたよ

6億を志野への

手土産にしてくれ

それで手打ち...か

さすがに業界

長いだけのことはあるな

..話は以上だ

さっさと帰れ

...

窪さん!

これで引き下がって

よかったんですか!?

お前ら状況

見えてたか?

地理的にも

人数的にも不利だった

あの場で戦争になれば

ジジイの言う通り、

こっちが全滅していた...

だからあの場を

離れることを

最優先にした

仕方ない...俺の

読みが甘かったのは事実だ

あの連中...

詐欺の実態を突きつけても、

動揺一つ見せない...

根っから

器が違うのか...

それとも

まさか...

本気で信仰なんてものを

信じてるのか...?

じゃあ...

このまま帰るんですか?

いやとりあえず

携帯の通じる

山の中腹まで戻る

罠の可能性が

あるからな...

一旦志野さんに

連絡をとる

罠...?

揉めた相手の簡単な

潰し方知ってるか?

...?

仲直りの握手をしながら、

後ろから殴ればいい

はい...

すみません志野さん

あとはこちらで

済ませます...

マジすか!?

確認できた...

この山の麓で

警察が検問を

かけているようだ

くそ...

あいつら...!!

この山から

下りるわけには

いかなくなったな...

八方塞がりじゃ

ないですか...!?

...いや

一つだけ

手がある

教祖を...

郷一郎を拉致るぞ

!?

教祖の拉致...!?

できるんすが?

そんなこと...

やるんだよ

どうやら

村人は信仰心が強い

それこそが

この村の弱点だろう。

教祖がいる限り

村人は俺たちを攻撃できない

村人との全面戦争を

避けながら俺たちの

言い分を通す

教祖を使って金を奪い

警察の網を掻い潜る

めちゃくちゃ

リスキーすけど...

作戦の変更を...

村に残してる二人にも

伝えないと...

鳥栖哲雄の見張りは

無線を持ってるけど

他に道は

なさそうすね

死体を埋めに行った

甲斐さんは...

なんとかしないと

後回しだ

...

鳥栖哲雄の殺しは

どうします?

教祖を脅すのに

目の前で公開処刑に

してもいい

可能なら

拉致する

殺しは...有効に

使わないとな

テツさんのところに

いるかもしれない

監視ですけど...

可能なら倒して

もらえないですかね

・?

謙信くん

マジか...

マジですよ

逆に甲斐さんは

マジじゃなかったんですか

...?

そんなことは..

テツさんの力が

必要なんです...

今日が終われば

家族を連れて

高飛びする予定だった...

謙信くんは

爆弾で半グレごと

吹き飛ばす気でいたけど、

俺には窪以外を

殺す覚悟はなかった

鳥栖哲雄を

動きやすくするためにって...

8年間窪を追いかけてきて

何もできなかった僕たちと...

窪の存在も知らないのに

一泡吹かせたテツさん...

器が違うんですよ

なぜ

知り合ったばかりのあいつを

そこまで信頼できるんだ?

せめて...甲斐さんにも

僕並みの「覚悟」が

あれば...

話は別だったんで

しょうけど...

覚悟..確かに

それはない...

だが謙信くん

命の重みを知らない

キミが言う

「命を奪う覚悟」とは

「真の覚悟」じゃなく

「蛮勇」の類いの

ものだ...

8年前...

動き出した時に

止められればよかった

俺もあの頃は若かったから

怒りに呑まれて乗ってしまった

それとも降りますか?

それなら僕が代わりに

動くだけですけど...

兄貴...

すみません

甲斐さん...

謙信を見ていてね

俺がついてて

こんな...

奥さん...

すみません...

やるよ...

わかった

俺がやる..

謙信くんは

休んでいてくれ

もし鳥栖哲雄が

動けるようになったら、

俺は全てを彼に託して

キミを連れて

ここから逃げるぞ

それが条件だ

謙信くん

鳥栖哲雄がいる家を

監視するとしたら

このあたりか...

...ふう

...いるな...

近くに...

覚悟を...

マジか・いなければ

諦めてもよかったんだけど

...いるのか?

やべっ!

くそっ..!

覚悟なんて

できねーよ

やべー

パチッ

気付かれたか

...?

誰だ?

やべー

!?

この声...

俺だ俺だ

なんで

お前が?

甲斐さん

!?

いや...

窪さんに命令されて

そうか

こいつなら

よく知ってる

言いくるめられる

あの俺さー服に血が

付いちゃってるだろう?

助かった!

着替えがないから

表に出る仕事は

もうやれなくって...

え?

すみません

甲斐さん!

あ!

鳥栖哲雄が

家を離れます!!

は!?

何やってんだ!?

鳥栖哲雄!!

タイミング

最悪じゃねーか!!

追いかけます!

場合によっては

撃ってもいいですよね?

待て

俺も行く!

第119回話「おわり

前日

第111話

ずっと近くに

監視がついてる中で

トイレの時間だけ

一人になれる

トイレのドアの前には

見張りがいて...

部屋の中は自由だけど

外にも監視が張りついている

逃げるには

トイレしかない

でもトイレの窓には

開閉防止用の金具が

ついている

これを外さないことには

出られない...

ネジ穴が

小さいな...

外側の窓...も

開かない

ドライバーを

手に入れるのは

無理だろうな...

だから家の中で

代用できそうな物を

見つけては

嵌め殺し

か...

トイレに入った時に

ネジ回しに挑戦してみる

くそ...分厚くて

溝に入らない...

時間が過ぎて

テツさんを殺す前に

奥さんや零花さんも

見せしめで殺される

可能性が高いです

タイムリミットが来た

すぐにでも

二人を連れて逃げないと

...

もう

間に合わない...!!

零花の位置は

わかる

問題は山積

だけど...

でも...

でも歌仙さんの位置が

わからない

今はとにかく

生きるために

動かないと...

ネジ回しがない

...

試せるものは試した:

もう平らな物を見ただけで

ネジの溝より

分厚いかどうかわかる

...!

逆に

これはどうだ...!?

ちょっとトイレに

ゴムで摩擦力を

上げた状態で...

指で回す...

もちろんガチガチに

締まっていたら回らない...

どうだ...!?

くそ...無理か...

こっちはどうだ..?

...!

来た!!

よしよしょし!

回せる!

片方

外れた!

...このネジ...

細いからネジ回しに

使えるんじゃ...?

...入る!!

あともう

片方!

すみません!

ちょっとうんこが硬くて

なかなか出ないです...

ちょっと時間かかります!!

回せる..!

外れた!

これで...

窓を開けられる..!!

まずはこの家を

離れないと...!!

誰だ!

パキ

俺だ俺だ

あの俺さー服に血が

付いちゃってるだろう?

着替えがないから

表に出る仕事は

もうやれなくって

甲斐さん

!?

あ!

すみません

甲斐さん!

鳥栖哲雄が

家を離れます!!

追いかけます!

は!?

場合によっては

撃ってもいいですよね?

待て

俺も行く!

「うんこが硬くて出ない」

と聞いてから

ちょっと時間が経つな...

てゆーか物音一つ

しない...?

おい

出たか?

!!

しまった!

くそっ

どこへ

行った!?

はぁっ

はっ

鳥栖哲雄!

ちょっ...

お前...!

はぁっ

..あの男...!!

村人じゃない...

小沢といたヤツか!?

...

やめろ!

撃つな!

甲斐さん!?

なんで

止めんすか!?

こ..ここからじゃ

銃声が村に届く

やっぱり...

窪の部下だ!

逃げるな!

村人じゃない

逃げるだろ!

くそっ...

足の裏が...

痛い..!

ズタズタだ...!

逃げて...

痛くて..

全速力が

出せない..!!

くそっ...!

あいつらを

撒かないと...

くそっ...!

逃げのびて...

歌仙さんと

零花...

僕の家族を絶対

守らないと...

...

ここまで

...なのか!?

...!!!

アレは...!?

まだ..だ!

どんな手を...

使ってでも...

どうする...!?

まだ...

いける...

まだ

逃げれる...

こいつから銃を

取り上げない限り...

話は別だったん

でしょうけど...

甲斐さんにも

僕並みの覚悟があれば

殺す覚悟:!?

そんなもの...

俺には...

えっ!?

どうした...?

.!!

!?

マジかよ!?

覚悟...!?

ああぁ

わぁあああぁ

ドッ

第112話

甲斐の機転

あのオッサン

マジか...!?

素手でハチの巣

投げるとか

かなりやべーぞ!?

くそっ

迂回して

追いかけるつもりか!?

ふざけやがって...!!?

このまま...

鳥栖哲雄に逃げて

もらった方が...

謙信くんとの約束を

果たしたことになるな...

おい!

なんですか!?

背中にハチが

止まってる!

えっ!?

刺されたら危ない

今取ってやる!

あざっす..!

でも

鳥栖哲雄が...

動くな!

首筋を刺されたら

命にかかわるぞ!

マ..

マジっすか

刺激しないように

しばらくじっと

してるんだ!

は..

はいっ

時間を稼いでるうちに

さっさと逃げてくれ...

鳥栖哲雄...

おい

!?

動くな

ハア

ハア

振り向くと撃つ

両手を後頭部で

組め

くそっ!

村のヤツに...!!

誰だお前ら...?

半グレの仲間か?

鳥栖哲雄を

どこにやった?

俺らじゃねえよ

自分で逃げたんだ

それを追いかけてた

ように見えたが...

何するつもりだった?

こんな銃を

持って...

哲雄はウチの客だ

どうするかは

こちらで決める

そして...

お前たちもな

行き先を指示する

...前を歩け

マズい...

これはマズい...

二人とも

武器を奪われた

こいつらの事務所に

連れて行かれたら

終わりだ

傷を負った謙信くんを

連れて脱出できない

...

どうにかしないと

でも...

132

やれるのか?

俺に...

"覚悟〟を

決められるのか...?

銃を持った人間一人...

足場が悪いとなれば

飛び道具が圧倒的に

有利

こっちは二人だが

素手...

....!

あの大きめの木を

遮蔽物にして...

射線を切って武器を

奪えれば...

それしかない!

あの木を横切る

一瞬に回り込んで...

や...やるぞ!

作戦の変更があります

...どうぞ?

..ザザッ

こちら小阪です

!!

...

出ろ

無線?

こんな時に!?

なんだ..!?

余計なことを

言ったら撃つ

こちら森田...

聞いています

どうぞ?

鳥栖家の当主

郷一郎・次郎と

一旦、手打ちをしまして、

村人との接触や衝突は

絶対に避けてください。

急遽我々と

合流願います

無線代わります

こちら甲斐!

あ!甲斐さん

そちらにいましたが、

現在鳥栖哲雄に逃げられ

鳥栖洋二の部下と

接近遭遇中

!!

手打ちの内容である

「衝突禁止」は

鳥栖家との合意内容で

あるとの認識で正しいですか?

ザッ...

無線代わる

窪だ

136

..

「衝突禁止」は

鳥栖家との合意内容で

間違いない

...この会話は

鳥栖洋二の部下にも

聞こえているか?

聞こえています

双方は戦闘を

望んでいない

我々は村を離れる

もう二度と戻らない

だから彼らを

傷つけることなく

見逃してほしい

彼らを傷つけた場合

我々は村に戻って

報復に出る

これはキミの上司の望みにも反するはずだ

これはキミの上司の

望みにも反するはずだ

...

把握した

...では抵抗しなければ

このまま村の外まで

案内する

傷は付けないが

押収した武器は

返さない

それでいいか?

...わかった

138

案内頼む

甲斐という男

...

そうですね

わかります

志野さんの

付き人なだけあって

機転はきくようだな

ところであいつは...

え?

さあ...?

子供が好きなのか?

でも確か新婚で

小さい子供がいたような

...

なんでですが?

いや...

今朝...

子供にトドメを刺す

フリをしながら

助けたように

見えたんでな...

え?

あの爆弾のガキですか?

そんな馬鹿な

俺らを殺そうとしたヤツを

助けたりなんかしませんよ

そうか...

鳥栖哲雄は逃亡

今どこにいるのか

...所在は不明

ま...とにかく

作戦内容の更新と確認だ

我々はこれから村に残した

甲斐たち二人と合流

夜再び全員で村に戻り、

教祖・郷一郎の拉致を

決行する

連中は今夜

祭りだ...

村全体が浮かれ...

警戒心が低下して

油断を生んでいる

瞬間を狙うぞ?

しまった...

祭りか...

零花のいる神社まで

来たけど人が多い...!!?

これじゃ

近づくことができない!!

でも..僕が近づけない

ということは

半クレたちも近づけない:

という

ことだな...

少なくともヤツらに

危害を加えられる可能性は

低そうだ...

確か歌仙さんは

「山奥の方の神社」に

いるとか言ってたな...

そっちの方が今は

接触しやすいかも...

山奥の神社を

捜そう..!!

何?

哲雄に逃げられた?

くそっ...

はい...

すみません

見張ってろって

言っただろーが

零花をこっちに

引き込むために...

必要な駒になると

思ったんだけどな...

す..

すみません

...ったく

哲雄...

お前は...

いつもそうだ...

勝手に村に

やってきて

歌仙を

俺たちから奪い

今もまた...

俺の邪魔を

しやがる...

あいつが一人で

逃げるとは思えない

歌仙を...

また連れ出す

つもりか...?

家族を...

...。面倒なことになる前に

哲雄を捕まえろ

第112話

あいつに

家族を渡すな

祭りの準備か...

人が多い...!!

零花を連れ出すのは

今は無理だ...

煙と鎖

第113話

先に歌仙さんを

捜そう

はあ

鳥栖哲雄が...

はあ

逃げたらしい!

手が空いてる

兄弟は...

哲雄を

捜してください

村人たちの

動きが早い...!!

急ごう...

歌仙は山奥の方の

神社にいるはずだ

ズキ

ズキ

村人も立ち入り

禁止なら...

なんらかの柵で

区切られてるはずだ...

山奥の神社は

一般教団員も入れない

宗教士重要な場所だ。

はあ

はあ

...これ...

立入禁止

踏み固められただけの

けもの道だけど...

生ロ

立入禁止

此の先信仰上重要な

施設の為関係者以外

の立ち入りを基づ

...か?

本当にこれで

あってるのか...?

はぁ

はぁ

これか...?

これを小沢が

見つけられなかったのか?

それとも

この連物じゃない...?

神社...?!?

!???...

...声

歌仙さんの声も

聞こえる...!

やっぱりここだ...!!!

祈っている...

っっそうか...そうだよ

この声は...?

たぶん...

義母かな..?

なんだ?

この匂い...

お香...?

何かを燻してる

匂いがする...

とにかく...

義母が去るのを

待つしかないか...

歌仙さんと

ちゃんと会えるのは...

何日ぶり

だろう...

連れ出した後、

どうする...?

離婚届を見られた

あの時が最後だった

ちょっと弁解が必要だけど

...歌仙さんなら

話せばわかってくれるはず

ちゃんとした作戦が

あるわけじゃない...

まずは二人の安全確保

...それが最優先

今は零花を連れ出すのは

無理...

先に歌仙さんを逃がして

・それから零花を...

零花を

どうやって...

救出する?

あの村人たちの

中から...

歌仙さんが何か

打破できるヒントを

知ってればいいけど...

鳥栖家の

弱点とか...

...とにかく

歌仙さんを

連れ出せば...

きっと..

なんとかなる!

いつだって...

僕たちはやってこれだ

歌仙さんがいれば...

百人力なんだ!

しかし..長いな

もう30分以上

こうしている...

早く行ってくれないと

人が来るかも...

...

...視線....?

!!

あぁあ

ぁあぁぁああ

ああぁああ

I58

おや?

タヌキかイタチでも

入り込んだか?

...!!

はっ

はっ

はっ

窪がっ...!!

まさか洋二よりも

窪が先にここに

来るなんて...!!

死んだっ..!!

もうダメだっ..!!

え...?

いない...?

!60

幻覚か...?

それだけ...

不安ってことか...?

ぐすっ...

くすっ...

すすり泣く声...

歌仙さん!?

なぜ...!?

何をされたんだ...!?

オガミメになるなら

俗世を捨てないと...

これだからまだ

目が離せないんですよ

...!

ねえあなたも

そう思うでしょう?

!?

二人の声しか聞こえなかったから

てっきり歌仙さんと二人かと...

他にも誰かいるのか?

そうよね

郷一郎さん

郷一郎!?

郷一郎がいるのか!?

いつから!?

最初から!?

僕が来てからは

誰も来た気配は

なかったけど...!?

ね...

そうですね

誰か何か言ったか...?

何も聞こえなかったけど...

!?

では夕方にまた

迎えに来る

それまでに

ちゃんと全部

覚えておくように

うふふ...

千鳥足...

疲労...?

酒.....?

病気...?

まったくあの子は

いつまで経っても...

本当に誰かまだ

いるのか...?

なんだか

いない気がする...

義母の...

天照しか

出て行かなかった

けど...

っ...

外にいた時よりも

匂いが強い...

もしかして

だけど...

この煙のせいか...?

これで僕も天照も

いない何かを

見てたんじゃないのか...

歌仙さん

!!

歌仙さん!?

歌仙さん!

この鎖...

お父様...

お父様

私...

いい子にしますから...

え?

零花ちゃんと

哲雄さんには

何もしないでください...

ぼっ...

僕だよ!?

わからないのか!?

なんでもします!

ひっ

お父様に

言われた通り:

これからは

拒否せずに

なんでも

しますから!

あなたとの子を

儲ける努力を

しますから...!!

えっ?

だから二人には手を

出さないでぇえぇぇぇ...

言ってるんだ...?

何を

第1113話「おわり

これからは

拒否せずに

あなたとの子を

儲ける努力をしますから

だから二人には

手を出さないでぇぇぇえぇ...

心の中の大事なものが

「やめにしよう

第114話

壊れる音がした

一瞬の空白

パニック

歌仙さんが

何を言ってるのか

歌仙さんが郷一郎に

何を要求されているのか

理解した時には

喉の奥から

苦酸っぱい怒りが

こみ上げ

頭頂部までを染める

曲がりなりにも

生まれ育った場所で...

実の親に...

誇りを...

愛情を...

尊厳を...

奪われるというのか...

何が争いを好まない

教団だ...

憎悪が染め上げる

お前たちは...

化け物だ

とにかく今は

歌仙さんを

連れ出さないと...

鍵...

この木枠...

壊せないか?

鎖...

鎖の強度は...?

くそっ...!

鍵は!?

どこかに...?

トイレとか...

外す必要があるから

鍵さえあれば

簡単に外れるはず...

化け物..か...

僕は...

違うのか...?

違うと思っていた...

今まで...

一度大きく

道を外したからこそ人間に戻ろうと

努力していた...

今まで

なんだこの資料は..

祭りのスケジュール...

しかも主催者側用の

使えるかもしれない...

もらっておこう...

鍵はない...

あとは

木枠か...

テコの原理で木枠を外す...

もしくはノコギリで切る?

それが唯一

歌仙さんを連れ出す方法...

頑丈な棒...

バールみたいなものか

もしくはノコギリ:

ノコキリはないとしても

棒ぐらいはどこかに...

マナ

サッ

パキッ

マズい...!

もう人が!?

よぉ...

歌仙

俺だ

ここに哲雄が

来なかったか?

洋二!?

...薬か

一緒だな

お前の母親と...

...最初はバニクリやすいが

だんだん慣れてくる

ブツブツ

ブツ...

...ったく...

効率が悪いよな

エセ宗教の演出なんて

かわいそうな女だよ

お前は...

でもお前にはあいつらへの

目くらましとして

生贄になってもらうよ

またな

俺は他を見てくる

お前らはここに残って

哲雄が来ないか

見張っててくれ

了解です

何を言って

る...?

目くらまし..?

生贄...?

くそっ...

くそっ...

他人の人生を

なんだと思ってるんだよ...

僕は...

誰も救えないのか...?

誰も

助け出せないのか...?

零花と歌仙さんを

助けるために...

村と半グレを

潰す方法...

一つだけ思いついた作戦は

僕が人間であることを

やめる必要があった

人間でいたかった

顔を上げて

生きていくために

この村も半グレも

化け物だらけで

人間じゃ勝てなかった

少なくとも僕には

勝てなかった...

もう...

やめにしよう...

他人なんて

どうでもいい...

家族三人無事で

過ごしましょう

この村の人間なんて...

どうでもいい...

確かにあなた方に

過失はない

郷一郎を信じてきたことが

間違いだったんだ

だけど

天照を信じてきたことが

間違いだったんだ

悪魔

洋二たち鳥栖家に

ついてきたことが間違いだったんだ。

悪魔!

望み通りになってやる

僕は僕の大切な

二人を守る

あなた方も

あなた方の

大切な人を守るために

好きに抵抗してほしい

村と半グレを

潰すために

僕はあなた方に

危害を加える

なるほどね

大体わかった

あたしはひとまず

ずっと座ってればいいのね

そうです

了解了解

歌仙様の

オガミメ就任のお言葉」を

聞いた後

この「喜びの言葉」を

宣言する以外は

ずっと皆の前で恭しく

座っているだけです

さてと...

お父さんはどうにかして

私たちを連れ出そそうとしている...

だけどいつやるのか

今日は人も多いし

難しいと思う...

たぶん今日じゃない

だから...

あたしは先に

チャンスをみて

今日

脱出する!

そんで..

助けてもらおう

「お母さんが拉致されました」

って...

警察呼ぼう...

祭りで着る白装束だけど

ちゃんと着替えも

あるんだよね?

あたしすぐ汚すからさ

いや..ありますけど

汚さないでください

第114話「おわり

マイホームシーは

14巻に続く

13巻終わり

...なんだかわいいっ!

あんまり大丈夫ですよ!

零花と

歌仙さんを失ったら

2026年5月0日(木)発売!!

生き続ける意味なんて

持てない

今に訪れた

...

キミにできる

仕事があるんだ

窪を殺すために

家族を守るため

次世!!悪魔”になると聞いた折桃は

決断した哲雄は

単行本

4巻、

篆第1

☆この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは、

一切関係ありません。

☆取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、

コミックス発売当時のまま掲載しています。

マイホームヒーロー(13)

原著

発行者

発行所

2021年2月1日発行(0)

山川直輝

朝基まさし

◎山川直輝・朝基まさし2021

森田浩章

株式会社・講談社1,ces

・〒112-8001

東京都文京区音羽2122: