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Instructions:
「わ。わかったよ。これはこれから大切なのです。それで
こりゃぁぁ
出て嫁語りゃ
10月10日に開催しました。9784047273283
11月8日(月)日曜日)第1920973000c201
Cog79\620E
SBNe784047Z7R24:0
定期「本体620円」・税
発行:エンタープレイン
はぁぁっ、ぁぁぁ...
それでも、これからもうちょっとしていますが、
TheBridesStorice
ちゃ、Kiceoru.Adorを
2018年10月29日土からWindowsWist
森薫
第三巻目次!!
第十二話
第十二話、足留
第十三話、結婚
第十四声タラスの想い
おまけ
第十五話
パリヤさんはお年頃
第十六話
傘無論市場で買い食い
第十七話
第15号アンカラへ向かって
アンカラ?
ああ
もちろん
行くよ
で?
何人くらい
必要だね
ゃ第十二話や
違う?
違うって
何が
荷運び人の
手配じゃ
ないのか?
おいおい
どこへ
やあ
いらっしゃい
ああ
あんたが!?
こりゃもう
本当に
いい品で
そうか
そうか
買い手が
ついて
良かったよ
わざわざ
アンカラから
持って来た
がいがあった
え?
違う?
ちょっと
ちょっと
〈第十二話〉足図面〉
いや
そうではなくて
ですね
友人が頼んだ
案内人とここで
会うはずなんです
アンカラまで
一緒に行って
くれるという
私が
探してるのは
案内人でして
ああ
それなら
あれだ
おうい
じいさん
見つかったぞ
どうした
どうした
誰か
探してる
らしい
あー
私が探してるのは
今年15歳になる
孫娘なんだが...
あの
大丈夫です
大丈夫です
まいったな
おじーちゃーん
おー
あのもう
結構ですので
ひとりで
探します
ひとりで探します
まだ着いて
ないんだろうか
とりあえず
馬と荷物を
......
馬...
荷物
は
あの
ここに繋いで
おいた馬とロバ
知りませんか!?
馬と
ロバって
どんな
まさか
どこへ
ダメだよ
目離しちゃ
何だ
何だ何だ
まさか
そんな
まさか
あの
あなたも
ですか!?
いやじつは
私も...
そうなんです
ちょうど
ここに
ここに繋いでいた
白い馬
ご存じありません!?
まさか本当に
やられたん
じゃ...
やられた?
その
盗まれたの
かなあ...
あー
どうしましょう
えー
とにかく
そのへんを
探してみましょう
繋いだのは
いつでした?
買い物に
来て...
誰かが
動かしたのかも
しれませんし...
そうなん
ですよねえ
まいったなあ
そんなに
長いこと
繋いでおいた
わけでは
ないんですけど
私も
......
あのもらった
上着...
大事な馬
なんです
せめて
あれだけでも
場長さんに
相談してみな
場長さん?
あー
ほら
ずっと奥の
あの建物
道案内してくれる
人と
会うはずだったん
ですよ
友人が
手配して
くれましてね
その方は?
いや
それがまだ
どうも
私のほうが
早く着いて
しまったようで
ここで
待つに
しても
それが
どうも
荷物を全部
向こうに積んでた
もんで......
何とか
なりま
盗まれた
みたい
なんですが
.......
せんか
ね
おおおねお
チュバル!!
ありがとう
ございます
うちの市場で
盗みは許さん
連れてけ
いやもう
何とお礼を
全部
あるか?
物事には
代償が
つきものだ
はい
多分
よかった
いやあ
どうなる事かと
思いました
けど
それでは
これで...
よかった
チュバル
......
戻って
良かった
ですよ
あの
......
もし
よろしければ
うちに
いらっしゃい
ませんか?
お客様に
来て頂ければ
義母も喜びますし
まだお泊まりが
決まっていない
ようでしたら
お義母様
お客様なんて
久しぶりですよ
どうぞ
どうぞ
よくいらして
下さいました
昔は
もう少し
賑やか
だった
ものですけど
おふたり
だけですか?
ええ
皆亡くなり
まして
嫁とあの馬
だけです
ずいぶん大事に
してるみたい
ですねえ
息子たちの
形見なんですよ
あの娘は
全員と結婚
しましたから
ええ
全員と?
最初は
長男のところへ
来たんですけど
ぜひ
詳しく
聞くところに
よると
こんな話だ
夫人にはもともと
夫と5人の
息子たちがいた
タラスが
長男の所へ
嫁いで来たのは
16の年だった
大層
盛大な式
だったという
親族・近隣中
集まって
羊が40頭と
雌馬が10頭も
ふるまわれた
あの馬は
結婚祝いに
父親から
贈られた
一番大事に
していた
自慢の馬
だった
ところが
何年も
しないうちに
長男が
病気にかかり
急死した
子がないまま
夫と死に別れた
妻は
夫の兄弟と
再婚するのが
慣わしだ
傍目には
長男の時よりも
仲が良いように
見えた
次男は
大人しかったが
よく気遣った
兄の馬も
次男が
受け継いだ
その次男も
毛皮を
売りに行く
途中の山道で
毛皮を売りに行く途中の山道で
荷物ごと
崖から落ちて
亡くなった
荷物ごと崖から落ちて亡くなった
次に嫁いだのは
三男
三男が
死ぬと
四男
そして
五男
三男とは
あまり
合わなかった
ように思う
最後に残った
五男だったが
とうとう
長男と同じ
病気で
亡くなって
しまった
跡取り息子を
5人全員
亡くした父親は
そして
そのまま
見る影もなく
気を落とし
......
あの娘はまだ
若いんだから
実家に戻って
再婚相手を
探したほうが
いいとは
言ったんですよ
消えるように
死んでいった
でもねえ
聞きません
でねえ
私が
ひとりになるのは
しょうがない
それが神様の
思し召しなら
でも
あの娘まで
このまま
なんて...
.......
誰か
いるといいん
ですけどね
私ですか?
奥様は
おあり?
いや
まだです
ご苦労様
終わり
ましたわ
どかした荷物
どこに置いたの?
お二話におわり
◆第十三話や
あー
どうも
◆第十三話
おはよう
ございます
やあ
お陰様で
いえ
十分です
よく
寝られました
そう?
遠慮なさら
なくて
いいのよ
お茶は
足ります?
もう少し
持ってきま
しょうか
お水が
欲しかったら
向こうに...
あら?
お出かけ
ですか?
いえ...
そろそろ
出発しようかと
お世話に
なりました
まだ
いらっしゃった
ばかりですのに
女性ふたりの
ところに
長居するのも
お探しの方が
見つかったん
ですか?
そういうわけでは
ないんですが
あまり
良くないかと
思いまして
義母が
私の事で
何か申しまし
たか?
えー
はい
じつは
ちょっと
あの
それでも
もう少し
いて頂くわけには
いかないでしょうが
え?
義母が...
スミスさんが
来て下さってから
本当に嬉しそうで
ずっと元気が
なかったんです
あんなに
楽しそうな義母を
見るのは
久しぶりです
あんまり
...
お客様を
おもてなしできる
だけでも
悲しい事が
多すぎました
から
お探しの方が
見つかるまでで
いいんです
私の事何か
言われても
どうか気に
なさらないで
義母も本当は
わかっている
はずです
いて下さい
ませんか
お願いします
お願い
します
......
......
わかりました
では
見つかるまで
今日も?
街まで
いらっしゃるの?
当分
来なさそう
ですし
毎日行く事も
ないかと
思いまして
タラスに
案内を...
いえ
今日は
よかったら
仕事を見せて
もらおうかと...
もちろん
かまいません
とも
タラス!
はい
スミスさん
がね
仕事を見せて
ほしいん
ですって
せっかくだし
今日はお米を
出しましょうか
あ
あの
あー...
何をご覧に
なりたいん
ですか?
え?
えーと
ですね
何という
わけでは
ないんですが
いつも通りの
仕事をして
くれれば
すみません
わかり
ました
いいえ
...
遊牧民に
限った話では
この地域の
女性は
ないが
あ
着きましたか
皆
一様に
結構
歩きましたね
よく働く
そう
ですか?
どこへ?
戻ります
.....
え!?
でも
羊は...
大丈夫です
どこにも
行きません
から
そうですか
馬に乗って
くればよかった
羊の世話は
もちろんの事
紡續
刺粛
機繊り
(売って
生活費の
足しにする
合間を縫って
保存食作り
等々
それでも
暮らしぶりが
それほど楽に
見えないのは
ただ生きていく
事にすら
多大な労力を要する
土地柄だろうか
......
大変ですねえ
.....昔は
向こうの地面が
見えないくらい
いたんですけど
売りました
ふたりでは
世話しきれま
せんし
だから
人を雇うのも
大変ですから
当面のお金は
あるんですよ
さあさあ
どんどん
食べて下さい
遠慮
しないで
足りなかったら
言ってちょうだい
まだたくさん
ありますから
当面の後は
どうするの
だろう......
一介の
客の身で
聞ける
わけもない
まだ
若いったって
いい歳だ
ふたりそろって
野垂れ死に
するつもりが
どこにも
もらい手なんざ
つかないだろうに
後で
泣きついてきても
知らんからな
何だ
何見てる
言い忘れて
ましたけど
え?
いえ...
この方
タラスの事を
ずいぶんと気に入って
くれましてね
何を
バカな
こんなどこの
誰とも
わからん男
タラスはもう
この方のところに
嫁ぐ事に
決まってますから
ちょっと
ちょっと
待って下さい
金でも
積まれたのか!?
言ってません
言ってません
そんな事
ひと事も
タラスが
幸せなら
いいんです
この方なら
大事にして
くれますもの
あの
ちょっと
言ったでしょう
お金では
ないんです
冗談じゃ
ない
ちょっと
お帰り
下さい
話にならん
話を
お帰りに
すみません
タラスを
よこせと
あの人は
結納金が
惜しいだけ
なんです
手近に
ただで手に入る
娘がいるから
どういう事か
話を
息子の
後妻に
嫁だなんて
形ばかり
召使い並みに
こき使われるに
決まってます
どうか
タラスを
もらってやって
下さい
あなたが
いらっしゃったのも
きっと何かの
縁なんです
いやそんな
物ではないんですから
くれるってからって
もらうわけには
だいたい無理な
話ですよ
タラスを一緒に
連れて行って
やって下さい
ひと通りは
何でも
できます
私が言うのも
何ですけど
あの娘は
いい娘です
私も行かないと
いけないところが
構いません
いや
それは
嫁として
不足はない
はずです
そうでしょう
けど......
それにしたって
本人にだって
そんな気はない
でしょうに
私だってそう
長くは
ありません
私がいなくなれば
誰があの娘の事を
考えてくれますが
ここにいても
先はないんです
死ぬ前に
あの娘の行く末を
見ておきたいん
です
どうか
連れて行って
下さい
助けると
思って
*第十三話おわりゃ
お願いします
第十四話
タラスの想い
おいで
ダメよ
ごめんね
いらっしゃい
取って
あげるから
逃げないのよ
いや、いやいや...
...いや、いいのか
待ちなさい
ほら
つかまえた!
待って
ちょうだい
なあに?
じっとして
メエじゃ
ないの
落ちちゃう
でしょ
乗せてって
くれるの?
えっ
きゃ
ちょっと
前見ないと
あぶない
ですよ
え!?
来ないで
来ないで
下さい
え!?
来ないで
下さいー
えええぇ!?
!!
大丈夫
ですか!?
大丈夫です
大丈夫ですから
あ
見ないで..
え!?
え!?
へビ...
4人目の
夫が...
ヘビに
咳まれて...
ダメなんです
やめて
やめて
下さい
ダメです
大丈夫です
近寄りま
せんから
失礼
やった
行った
行った
いたたた
あああ
いたっ
すみません
すみません
ありがとう
ございました
いえ
あのー
これ
切っちゃっても
いいですか?
.....はい
そういう理由なら
無理もない事かと
......
もう
何でも..
すみません
大変
お見苦しい
ところを...
いや
こちらこそ
あの...
ええまあ
ちょっと
困った事に
なりまして
驚かせて
しまって
何か
あったんですか
スミスさん
私で何か
お力に
気にしないで
下さい
こんなところで
どうした
ものかと
考え事を
まあ正確に言えば
私だけの問題では
ないんですが
いえいえ
私はもう少し
ここにいますので
個人的な
問題でして
でも
どちらにしろ
自分がどう
するかの話で
戻るよう
でしたら
お先に...
夜は
危ないですから
日が暮れる
まえに
お戻り下さい
ね
はい
さて
どうかタラスを
連れて行って
下さい
どうしよう
お願い
ですから
こうなった以上
長居はできない
なんとか
荷物をまとめて
目につかないように
......
どだい無理な
話なわけで
引き止め
られたら
ここにいても
先はないんです
振り切って
出て行くしか
ないだろう
あの
義母が
私を嫁がせると
お約束した
そうですけど
あれはもう
あちらが勝手に
そう思っている
だけで
とんでもない
そんな約束は
してません
私としては
まったく
そんな気は
いやもちろん
あなたに対して
不満があるという
わけでなく
それ以前の
話というか
女性としては
大変魅力的な
方だとは
思いますし
場合が場合なら
そういう話になって
悪い気のする人は
いないんじゃないか
と......
そうですか
では義母の
ひとり合点
だったのですね
お発ちに
なりますか?
そうですか
やっぱり
こうなると
手伝い
ましょう
あ
どうも
ん?
義母は
何と言って
ましたか?
...あなたを
一緒に連れて
行ってくれと
何をがっかり
してるんだ
ここにいても
先が見えないと
大袈裟
ですね
ふたりで
暮らして
いけるだけなら
どうとでも
なりますのに
ずいぶん
心配されて
ましたよ
まあ
そんな事を
そんな事を
義母は
義母は
私が独り身なので
心苦しく思っているん
でしょうけど
今からまた
別の家に
嫁ぐのは
難しいと
思います
難しいとは
実父も
義父ももう
いませんから
どちらにしろ
義母をひとりには
できませんし
......
そういうもの
ですか
ええ
仕方
ありません
......
でも
そうですか
義母が
そこまで
私の事を...
立ち入った事を
聞くようですが
はい
その先は
どうなさる
つもりですか?
義母が
いなくなった
後ですか?
ひとりだと
不安では
ないのかと
不安は
不安ですけど
ええ
まあ
先に不安のない
人なんて
いるんでしょうか
どうでしょう
はあ
...
いや
いやいや
義母の気持ちは
嬉しいですけど
彼らに対して
決して
そんな
.......
そうですね
私の事は
私が決めないと
それは
もちろん
タラス?
大丈夫です
義母には
私が後で
話します
......
わかりました
夜は道に
迷いやすい
ですし
何かと
危険です
明日の明け方頃に
発たれるのが
良いでしょう
義母が
起きる前に
そうします
なんだか
全然心配する事
なかったような
考えて
みれば
ずっとこの土地に
暮らしてきた
人たちなのだ
ただ生きていく
事にすら
多大な労力を
要する
そういった
土地に
代々
暮らしてきた
人たちなのだ
これから
どちらまで?
とりあえず
街まで戻って
案内人が
来るのを
待ちます
もし
会えなくても
信用できる
人間を雇って
アンカラまで
着ければ...
あれ?
どうしました?
馬が...
まさか
義母が...
馬?
ええ!?
多分どこかに
隠してる
だけだとは
思いますけど
そんな
それじゃ
どうやって..
チュバルに
乗って行って
下さい
でも
いや!!
大丈夫です
脚は強い
ですから
長旅も
平気です
いや
それは
ダメです
そうでは
なくて
そんな
大事な
馬を
必要
でしょう
麦が
好きです
時々あげて
下さい
鞍を
義母が
起きない
うちに
それじゃあ
これで
本当に
いろいろと
お世話に...
さようなら
お元気で
本当
です
あの辺で
妙な西欧人が
いろいろ
かぎ回って
私ァ見た
んですから
ありゃきっと
あれですよ
例の
諜報員とかに
違いありま
せんよ
あいつひとりを
見逃したら
狼みたいに
あとでわんさか
仲間を連れて
やって来るに
決まって.....
あいつだ
あいつです
あれが?
そうです
そうです
あの男です
あの男です
あの馬
あそこん家の
あいつが
盗んだんだ
何でもいいから
早いとこ
捕まえちまって
下さいよ
何やってるん
ですか
ホラ
逃げちまい
ますよ
あいつさえ
いなくなりゃ...
わかった
わかった
おい待て
止まれ
はあ
何でしょう
ずいぶんと
いい馬だな
どうも
まあいい
来い
え
え?
え!?
ちょっと
あの...
◆第11回話おわり
ゃおまけ
パリヤさんはお年頃を
パリヤさんは
お年頃
結婚相手は
まだ未定
理想が高い
ほうじゃ
ないんですけど
あせって決めるのも
なんか違う気が
するんですよねー
まー確かに
お相手はまだ
決まってません
けど
そもそも
そう簡単に
決めるものでも
ないっていうか
大事な事
ですし
......
パリヤさん?
別にいいもん
アミルさんだって。
20歳で結婚
したんだし
いいこと?
お父様のお友達が
息子さん連れて
いらっしゃるから
控え目に
とにかく黙って
話を聞いて
いらっしゃい
控え目に
抱え目にね
13歳の時から
そういうお話は
ありました
母は早く
嫁がせたがって
ましたけど
父が気に入る
お相手では
なかった
みたいで
ねえ
キミもそう
思わない?
別に
...
これ以上
どう基準を
緩めろと
いうんだ
だって
控え目にって
あまり
しゃべるなって
まあちょっと
誤解されがちな
娘ではありますがね
意外と
「もう少し
穏やかな
交遊関係を
願いたい」
って
あちらの
お父様が
ごめんなさい
親が言うのも
なんですが
あれでなかなか
奥床しいというか、
意外と優しい
ところも...
というわけで
今日は刺繍を
しましょう
えー
アミルさん
弓を......
お父様ー
見て
見て
大猟
大猟
刺繍を
しましょう
これは
私が
仕留めて
これとこれは
アミルさんが
......
パリヤー
こっちの
アミルは
初めてなんだな
パリヤさんは
パン作りが
得意
号意
だって男の人って
いっつも上から
見下ろすじゃ
ないですか
声大きいし
話し方
乱暴だし
何しゃべって
いいかなんて
わからないし
この特技が
ちょっとでも
生かせれば
ねえ
恐いんですか?
パンの
屋台を開く
お見合いによ
ゃおまけおわり
イギリス語
......
ですね
こりゃ
◆第十五話や
イギリス人か
やつらも
しつこいな
「ヘンリー・
スミス」
一言語学上の
現地調査を
目的とする
どうだか
本物か?怪しいもんだ
おい
見てくれ
これも
何と
書いてある
あの男は?
なかなか白状
しませんで
機密情報でも
書いてあるかも
しれん
今中で
聞いてますが
第十五話
ですから
調べているのは
個人的な興味というか
学術的な理由で
何の目的もなくて
調べて回ってるのか?
そんな事が
あるものか
あるものかと
言われ
ましても
それで
どうこうという気は
ないんですよ
何が
目的だ
どこへ
行くつもり
だった
ほかに
仲間は
実際そうで
あって...
刺繍だの
料理だの
大した事は
書いてない
ですね
暗号じゃ
ないのか
暗号だとしたら
お手上げですよ
ですから
どうだ?
ですね
何を聞いても
ラチが
明きません
とりあえず
留置所に
入れときました
そうか
どうします?
この前も
国境警備の
連中が
しつこく聞いて
廻って...
ロシア人に
引き渡し
ますか?
フン
ここは
ロシアじゃない
そうだな
そんな必要は
ない
俺たちが
捕まえた
人間だ
連中がどれだけ
でかい顔をしようが
引き渡してやる
理由はない
あいつら
気に食わん
身元を詳しく
調べるんだ
長官に
知らせておけ
調べる必要なんて
ありませんよ
こんなにあれこれ
書きつけて廻るのが
諜報員以外に
いるってんですか
早いとこ
片付けちまい
ましょう
まあ待て
慎重にいけ
ロシアにも
気取られる
なよ
うかつに
手を出して
イギリスに
報復の口実を
作ってやるハメに
なったらまずい
心配ない
この場で
始末する
までだ
本当に
諜報員なら
本国も知らん
フリをするに
決まってる
ですから
違うんです
信じて
下さいよ
害意は
何もないんです
とにかく
領事館に
連絡を.....
諜報員なんて
とんでもない
大使でも
構いませんから
お願い
しますよ
そうすれば
はっきり
するんです
まいったな
身分証も
正規旅券も
あるから
大丈夫かと
思ってたが...
誤解
なんです
荷物を巻き上げ
られたら
どうする
手帳だけでも
返してもらわ
なければ...
いやそもそも
こんなところで
足止めを食ってる
場合ではないんだ
お願いですから
領事館に...
山沿いに
迂回して
来たんだな
えー
えーと
途中で
立ち寄った町を
全部言え
トゥバヤ
アダカ
ルハケント
あのですね
聞かれた
事にだけ
答えろ
もし保証人なりが
必要でしたら
アンカラにいる
友人に頼んで
どうするかは
こちらで決める
まずいぞ
これは...
ここから
出られたと
思ったら
処刑される
なんて事に
いやぃやいや
悪い方向に
ばかり
考えるな
何とかここから
出る方法を
出る方法を
おい
ちょ
ちょっと
待って下さい
出ろ
出ろ
身元の
保証人が
来た
もう一度
話をですね
釈放だ
やあ
スミスさん?
元気そうで
良かった
大変だったね
まだ頭は
胴体にくっついてる
みたいだし
あ
あのー
どちらさまで?
じゃあ
身分証の確認が
取れたんですね?
頼んだろ?
アンカラまでの
道案内
ではあなたが
案内人の?
身分証?
そんなもの
何の役にも
立たんよ
このあたりの
偉い人に
一筆書いて
もらった
「スミス氏は
我がハザン一族が
迎えるべき大事な
客人である
「旅行中の
身の安全と
全ての必需は
「ハザンの名によって保証されるものとする」
「ハザンの
名によって
保証される
ものとする」
......
スミスさん!?
カルルクさん!?
やっぱり
スミスさんだ
良かった
無事だったん
ですね!?
どうしたん
ですか!?
どうしたじゃ
ないですよ
え!?
こんなところ
まで.....
スミスさん
みたいな人が
ここで捕まったって
聞いたから...
ここからあそこまで
大分ありますよね!?
まあ
4月もあれは
大抵の事は
そういうもん
なんですか!?
でも
どうやって!?
...
あんた方は
付き添いです
付き添いです
この人は
怪しい人じゃ
ありません
エイホン家の当主
アクンベクと
その一族の名前で
保証します
おおお...
この前まで
ずっとうちの
お客さんでした
これ
書状です
いいだろう
おい
荷物を
渡してやれ
馬を裏から
引いてこい
西欧人探すなら
ここに来りゃ
早いと思ったら
案の定だよ
!!!
連中こういう事には
仕事が早い
そんな
悠長に
言わんで下さい
だったんですよ
殺されるところ
殺されるところだったんですよ
初めまして
スミスさんの友人で
アクンベクの子
カルルクです
やあこりゃ
ご丁寧に
アルサキルの孫
イスマエルの子
アリです
へえこちら
奥さん?
やあ
さっぱり
しました
タブリーズの
出ですよ
あれ?
ヒゲ剃っちゃっ
たんですか?もったい
ない
その
お友達?
旦那
その格好で
ここまで
来たのか?
よくまあ
無事で
来れたね
そんな
目立つ
ナリで
どうも
落ち着か
なくて
何か
別の服...
なんだ
持ってるじゃ
ないか
...おおっと
ぎゃあああ...
え?
ダメですかね
用心するって
知らんのかい
それ着て
帯締めて
もう少し
格好良く
着てくれよ
もう少し格好良く着てくれよ
......
あの!
余計怪しい
気が...
多少
ましだろ
でもあんまり
こっちの人には
見えませんよ
顔のそれ
取って
その髪と
顔にのっけてる
それが
まずいんだな
頭は
剃っちまうか
いっその事
ロシア人って
ことに?
ええ!?
全然
ダメだ
目の色違いすぎる
ちょっと
待って下さい
それ
本物に会ったら
一発でバレますって
確実に
命ないですよ
何かもうちょっと
別の方法を...
そうだな
旦那何か
薬は持って
るか?
ええまあ
多少はここに
......
薬......
ですか?
じゃあ旦那
今から
医者に
なれ
西欧人の医者なら
どこでも大歓迎
だからな
ヘタな変装より
よっぽど安全だ
多分
多分!?
いやでも
医者なんて
...
...と
思ったら
医者!?
あー私
次の所に行かくと
ならんし
簡単な
手当くらいなら
出来ますけど
治りゃ
それで良し
本格的な
医学の心得は
ないんですから
すぐに
バレる...
あのお医者様から
聞き出せるだけ
聞き出した
医術がここに
このへんで
大丈夫
大丈夫
死んじまっても
「手はつくしましたが
残念です」とでも
言っときゃいいのよ
おい
はい
何でしょうか
ここに
一必需の保証」と
あるから
一応聞くがな
あと長銃
2丁と弾も
何か
欲しい物が
あるか
そうですね
.....じゃあ
鞍とエサ
ラクダ2頭と
ふたり分の水とパンと茶と
ふたり分の
水とパンと茶と
フェルトの敷物に
路銀を少々
頂きたいですね
ついでに
この先の
お仲間の為に
一筆書いといて
もらえますか
あの
ちょっと
ちょっと
大丈夫
なんですか!?
そんな
遠慮なく
言って
しまって
へーキ
へーキ
いやあやっぱり
ラクダと馬は
軍用に限るね
言った物は
全部揃えたぞ
あ
あとその
帽子も
........
いいだろう
これで
不足は
ないな?
いいか
忘れるなよ
この私が釈放して
すべての便宜を
図ってやったの
だからな
む?
これか?
わかってますよ
隊長さん
持っていけ
隊長さんのご恩は
ちゃんと族長さんに
伝えておきますから
そりゃもう
くれぐれも
よしよし
頼んだぞ
頼もしい...
のだろうか
ほれ
旦那
それ
かぶって
これを?
頭だよ
それで
隠しちまえ
え!?
これ
旦那の
馬か!?
これ旦那の馬か!?
いい馬
持ってるな
あ
なるほど
あの馬は
売っちゃったん
ですか?
いや
そうじゃないん
ですけど...
ええ
まあ
ちょっと
いろいろ
ありまして
...
スミスさんという
西欧人の方が
このあたりで
スミスさんと
いう
どうなったか
ご存じ
ないですか!?
タラスさん!?
私です
ご無事
だったん
ですね
私です
ほら
スミスさん!?
良かった
何だ何だ
旦那の
知り合いか
ああ...
はい
ここに着いてから
お世話になってた
家の方で...:
案内人?
では探していた方と
お会いできたんですね
そうですか
こちらは
友人夫婦と
案内人の方
です
スミスさんに
もしもの事があったら、
私どうしようかと
ええ
なんとか
まあ何も
なかったよな
でも
本当に
良かった
鉄格子?
僕たちも
それで
来たんです
泊まった宿が
鉄格子付き
だったくらいで
捕まった!?
あのですね
スミスさんが
捕まってるって
聞いて
捕まったん
ですか!?
まさか
何かひどい事
されたのでは
いや
大丈夫です
......
大した事には
なりません
でしたから
ああ
きっと
叔父が
つい
さっき
なんです
おい
どうした
叔父が
言ったんです
叔父が
また来て
あの
西欧人が
いないな
今はちょっと
出てるんです
そのうち
戻って
来ますよ
戻って来るに
決まってるん
です
そうかね
ところで
あの話
なんだがな
あなたも
しつこい
人ですね
あの
西欧人にか!?
待ってたって
戻って来ないぞ
ああもう
絶対に戻って
来るもんかね
お断りした
はずでしょう
タラスは
もう...
あなたどうして
知ってるんです?
え!?
正直に
おっしゃい
あなた
どうして
それを...
私夢中で
何も考えずに
飛び出してきて
しまったん
ですけど...
えーと
どう説明したら
いいのか...
何か恨みでも
買ったのか?
いや
私は何も
ただ状況的に
そうなって
しまっただけで
状況的に?
私の事
なんです
叔父は以前から
私を息子さんの
後妻にと
言って来てたん
ですけど
ひどいなー
義母が私を
スミスさんに
嫁がせようと
したものですから
きっと
邪魔に思って
そりゃ
あんまり
なんですか
それ
それって
逆恨みじゃ
ないですか
そんな事で
いちいち告げ口して
まわるとか
バカじゃないですか
お
お嬢ちゃん
いい事言うね
ちょっと
スミスさん
結婚するん
ですか!?
その通りだ
まあ確かに
あれ?
今...
え?
いや
それは
違うんですよ
私が夫に死なれて
独り身だった
ところに
ちょうど折良く
若い男の方が
いらしたもの
ですから
義母がひとりで
そう決め込んで
しまっただけで
ただお客様として
いらしただけで
そんなふうに
思われても
ご迷惑なだけ
でしょうし
スミスさんも
お困りで
アミル?
え?
その...
やっぱり
スミスさんの事が
好きだったそうで
あ
えーと
あと
そうですか
はあ
ごめんなさい
今さらこんな事
言い出して
あきれてらっしゃるでしょう
あきれて
らっしゃる
でしょう
スミスさんと
結婚できたら
いいなと...
思ってる
思ってる
そうです
それは
何と言うか
いや
そんな事は
ないですけど
惚れられ
てんだろ?
私だって
考えてるんですよ
なんだ
もらってやりゃ
いいじゃないか
そんな簡単に
言わんで下さい
そうだとしても
ずいぶん先の話に
なりますし
家族にどう説明するのかとか
家族にどう
説明するのが
とか
え?
そこまで
考えてるん
ですか?
ちょっと
待て待て
このままじゃ
見世物だ
えっと
いや
もしもの話と
してですね
場所
変えよう
はい
いらっしゃい
おや
大勢さんで
親父さん
ちょっと
奥借りるよ
ほかの人
入れないで
くれるか
...
...
少し
思い出して
しまったんです
以前の
暮らしを
義母の為では
ありましたけど
ずいぶん
頼もしくて
家に男の人が
いるだけで
気軽な気持ちで
ずっとここに
いて下さったら
いいのにと
そう思い
始めたら
安心する
ものだと
そう
思ってしまって
義母が
言い出した時は
ドキッとしました
だんだん
止まらなく
なって...
スミスさん
感じのいい
方ね
礼儀も
しっかり
してるし
お独り身
なんですってよ
あの方
ご旅行中
ですもの
まさか
義母がそこまで
本気で考えて
いたとは
思わなかった
もので
そんなふうに
思われても
ご迷惑でしょう
まるで
見透かされて
いたようで
止めなければと
私が止め
なければと
あちらだって
困りますよ
どうかしら?
思っていたん
ですけど
旦那に5人
死なれてるん
だろ?
かわいそうじゃ
ないか
もらって
やれよ
そんな
同情で
結婚するとか
今いる母親が
いなくなったら
親戚頼るしか
ないんだろ?
同情で
結婚して
何が悪いね
いや
そんな
それは
そうかも
しれませんが
それは
さすがに
できませんよ
そういうのは
なかなか.....
どっちにしろ
この先嫁げる
アテもない
男の
甲斐性
だろうが
そういうのは
なかなか...
抵抗が
あるんです
めんどくさい
人だなあ
どうよ
妻帯者の
意見としては
え?
僕ですか?
えーと
どちらでも
スミスさんが
決めて
えーと
そうですね
とにかく
どうするか
決めてくれよ
旦那
納得した
スミスさんが
事じゃないと
よくないんじゃ
ないかと
思います!
おー
よく言った
これじゃ
出るに
出られんよ
とにかく
また戻って
来ます
でも
本気なのは
本当です
そのつもりで
戻って来ます
それでも
いいですか
はい
えーと
そうですね
ああ
これを
時計
ですか!?
それ
ひとつで
芦毛の馬が
5頭は買える
すごいな
こりゃ
そんな
金か?
そんな
高価なもの
頂けません
いや
これは
私の国では
こういう時に
何か約束代わりの
物を渡す習慣が
あるんです
結納品?
まあ
そんな
感じです
口約束だけと
いうのも
何なので
結納品が
確かに
納めるはずの
相手の親が
いないんじゃな
直接渡すなら
額としても十分だ
ありがとう
ございます
大事に
します
パリヤさん!?
なんだ
この馬
この人の
だったのか
どうりで
旅人が持つには
いい馬だと
思ったんだ
はあ
まあ
じゃあ
ちょっと
戻って事情を
話してきます
僕たちも
せっかくだし
ああ
待ってるよ
戻ってくるまで
待ってます
そうですか
ロシアと?
そりゃ
本当か?
まあ話が
まとまって
良かった
そうかー
スミスさんが
何の話だ
さっき
聞いたんだがね
ロシアと?
どこで?
また
どこだかの部族が
ロシアとぶつかって
ずいぶんひどい事に
なってるらしい
山の
ほうだって
言ってたな
山って
どこの部族だか
名前わかりま
せんか!?
アミルの
実家のほう
バチエじゃ
ないか?
まだ
そこまでは
わからんな
場所的に
そのへんだ
あそこは昔から
誰かに従うくらいなら
死ぬまでやり合うって
言ってたからな
それなら
カルガンのほうが
やりそうだが
ウルも
放牧地を取られて
ずいぶん頭に
来てたはずだ
セルベトか
パルミシュじゃ
ないのか
そういえば
トゥズの人間を
最近見かけないな
カルガンは
ロシア寄り
だろう
ハルガル
かもしれん
え!?
何だって?
俺が聞いた
話では
奥さんの?
あそこは
代替わり
してから
ずいぶん
血の気が多い
そりゃ
心配だな
身内が
いるのか?
何か聞いたら
人づてに伝えるよ
お願い
します
.....
最初に
市場で
会った時に
素敵な
人だなあとは
思ってたんですよ
本当ですよ
◆第十五話おわりや
スミスさんが
戻ってくるの
いつでしょうね
そうだなあ
話して
そのままって事は
ないだろうから
明日か
明後日か...
明日か明後日か...
ゃ第十六話や
お腹空き
ましたね
第十六話
市場で買い食い
うん
そういえば
俺も朝から
茶だけだ
何か
食べるか
そうですね
どこか近くの家に
行ってみるか?
もうひとつ先の
街だったら
知ってる人が
いるから
食事出して
もらえたん
だけどな
食事時だろ?
今
んー
でもここのも
美味しそうだし
皆でここで
食べましょうよ
えっ!?
あ
そっか
女の人が
いるんだっけか
そうだな
それも
いいか
買い食い
ですか!?
うーん
はい
はい
親父さん
もう1回
奥を借りるよ
いらっしゃ
さーて
何食うかー
誰か来たら
来たで
いいから
ここに
持ってきて
食えば
いいだろ
はい
串焼き?
肉うどん?
親父さん
いくら?
おや
残念
おっ
焼き飯だ
ちょうど今
売り切れた
ところだ
ええ!?
本当かよー
まあすぐに
新しいのを
作るから
しょうが
ねえなー
じゃあ僕たちは
何か別なの
買ってきます
じゃあ
待つよ
おう
よろしく
パリヤさん
市場によく
行っていたんじゃ
ないんですか?
いや
でも
こういうのは
男の人が
食べるもので
アミルさん
こういうところで
食べた事
あるんですか!?
いろんな
屋台が
あるんですねー
何に
しようかー
ふたりは
何が食べたい?
ない
ですよ
来る時も
食べたのに
帰りも
食べますよ
え!?
え!?
アミル?
人参を先に
炒めるのか!?
玉ネギが
先だろ!?
どっちでもいいじゃないかそんなの
どっちでも
いいじゃないか
そんなの
どうせ全部火を通すんだから
どうせ全部
火を通すん
だから
そうだよ
良くねえよ
そうだそう!
~~~!
人参は
その後だ
玉ネギを
先に炒めた
ほうが
ウマいんだって
どうしたん
だろ
パリヤさん
あれが食べたい
ですか?
全然
いや全然
あんな
子どもの
食べるもの
男の子じゃ
ないんですから
行儀悪いし
はい
わっ
だいたい
ああいうのって
身体に良くないって
言いますし
なんか
食事になるもの
って言ってたのに
ほかのばっかり
買ってるなー
とりあえず
串焼きを
買おう
こんにちは
できてますか?
焼けてるよー
キジも
美味しそう
ですよ
ウマいよー
キジ?
今買っても
料理できないよ?
お水
ありますか?
裏の井戸
使いな
ここで
焼いてもらえば
大丈夫ですよ
下ろして
きます
焼いて
下さい
しょうが
ねえなー
なんか
悪いので
そっちの
串焼きも
買います
まいどー
人参と
玉ネギの中に
肉を入れて
炒めたら
おい
米だ
もう
米?
水を加えて
スープにする
ハミ瓜?
え?
入れるだろ?
ハミ瓜
入れないのか?
どこの
作り方だ
そりゃ
なんだ
入れないよ
アンズとか
干しぶどうなら
入れるけどな
豆とか
トマトとか
俺あれが
好きなのに
米を入れたら
少し煮て
フタをして
炊き上げる
よし
........
そういや
親父さん
どうすか
最近
親父さんも
もうトシ
だしなあ
トシたあ
なんだ
トシたあ
湿布でも
貼ったら
いいんじゃ
ないか?
そういや
角の肉屋も
ん?
ああ
どうも
腰が重くって
いけねえや
お?
そろそろか
おー
いい具合に
炊けてるじゃ
ないか
あちっ
もっと
もっと
くれくれ
早く
まあ
待て待て
順番だ
そっちの
でかい肉も
くれよ
そら
並んだ
目一杯
よそってくれ
注文の多い
やつだなあ
あ
おいおい
お代は!?
ここを
まっすぐ行った
ところに
詰め所があるから
そこの
隊長さんに
ツケといてくれ!!
あ
戻ってきた
良かった
待ってたん
ですよ
おっ
うまそうなの
並んでるじゃ
ないか
はい
冷めちゃうと
思って
悪い
これは
焼きまんじゅうと
魚の包み揚げ
こっちは
腸詰めと
串焼きです
五目
肉うどん
と
あと
ザクロも
こっちも
できたてだ
わっ
冷めない
うちに
食おう
食おう
ウマい
何の肉だ?
キジ?
......
えらく
ウマいな
これ
揚げ肉まんと
似てますね
キジです
同じものを
焼いて
あるんじゃ
ないですか?
キジの
串焼きなんて
売ってたのか?
えーと
...はい
皮がサクサクして
美味しいです
カマドで
パンみたいに
うちでも
作れそう
ですね
うどんも
意外と
イケるぞ
あ
落花生が
入ってる
汁気
多いなこれ
手拭い
手拭い
お
悪い
お?
何だ何か
食べてるのか?
良かったら
一緒にどうぞ
何だ可だ
何だ
来いよ
皆で
食おうって
足りない
かもな
皆さんも
食べて行き
ませんか?
おかわり
もらってくる
なんだ
宴会か?
うちの裏で
採ったクルミ
食うか?
ちまき
持ってきたぞ
俺は
蒸し餃子を
持ってきた
もっと
肉はないか
肉は
やあ
宴会だって?
わしからも
差し入れだ
旦那
あんた日頃から
気前の良さを
自慢してるくせに
皆で
食べるとよい
皆で食べるとよい
まったくだ
まったくだ
ケチー
そうだ
そうだ
ケチくせえぞー
これっぽっちの
ハミ瓜か?
旦那には
ガッカリだ
ぬぬぬ.....
もっと
いいもの
持ってきて
くれよー
肉とかさー
焼こう
焼こう
いや
茹でよう
さすが
旦那
エライ
いや
半分ずつだ
お大尽
ここ茶店じゃ
なかったか?
いつから飯屋に
なったんだ?
あちらの
お嬢さんは
奥さんの妹さん
かね?
奥さんの
お友達?
ご近所の?
ご近所の?
ご結婚は?
されてない?
お父上は
どういった方
かね?
何をなさって
おいでかな?
そういえば今
うちの息子に
嫁を探してるんだが
おや
おや
お嬢さんみたいな
娘さんに
来てもらえたら
いいねえー
ほう
ほう
何?
エイホンさん
とこの
若夫婦と
一緒に
出掛けたい?
ほかの街なら
お前を気に入ってくれる
心の広い人も
いるかもしれんしな
行ってこい
行ってこい
どこか新しい
ところへ行って
いろんな人と
会うのはいい事だ
どうだねお前
こんなお嬢さんは
やあ揃って
赤くなったぞ
おとなしいん
だねえ!
親父さん
若いのを
からかっちゃ
ダメだよ
何をわたしや
冗談でこんな
事は言わん
インド
ええ
わかり
ますか?
ですか?
まあ
広いところなので
全部が全部
暑いわけでは
ないんですけど
インドに1軒
小さい別宅が
ありまして
南のほうの
......
暑い国
でしたか
そこでなら
多少は勝手が
わかりますから
いずれは
そこで
もしここを
離れることに
抵抗がなければ
ですけど...
新しい土地には
新しい幸せが
あると言います
......
なるほど
........
義母もきっと
安心するでしょう
先の事は
わからないと
人は言う
確かに
その通り
だろう
立ち寄った
街で
◆第十七話や
馬ごと
荷物を
盗られたり
それがまた
無事に戻って
来たりするとは
思わないし
ェ63
その縁で
知り合った人の家に
滞在する事になり、
まさか
その人と
将来の約束を
するに至ろうとは
思いもしなかった
そして
今
それを覆す
何事かが
ぎゃぎゃ
ふふふっ!!
起こっていると
いう事
◆第十七話
カラへ向かって
タラス
ああ
タラス
心配してた
のよ
あなた急に
いなくなったから
お義母様
どうも
......
スミスさん
許して下さいね
スミスさん
あなたの馬を
隠したりして
ご無事で
タラスにはもう
あなたしかいないと
思ったものだから
本当に
ごめんなさいね
それでね
お義母様
いや
それはもう
いいんですよ
そうですよね!?
馬も戻り
ましたし
私たち..
でも
もう大丈夫よ
私があの人と
結婚する事に
なったから
叔父様
わしは
寛大な
人間だからな
羊の世話も
大変だろう
いつまでも
過去の事を
とやかく言わん
わしがまとめて
面倒を見て
やろう
今までの事は
許してやる
お前はわしの
兄嫁だったん
だから
結婚しても
別に
おかしい事も
あるまい
あなた
タラスの事...
約束
だからな
ああ
わかっとる
わかっとる
父親として
それなりの相手を
探してやる
持参品も
用意してやるし
誰にも
恥じない宴も
挙げてやろう
それで
いいんだろう
それで文句は
ないな!?
もう心配
ないのよ
ね
タラス
あなたが
気に入るような
いい人を
きっと見つけさせる
どこへだって
嫁げるんだもの
どこへだって嫁げるんだもの
どうしたの?
え?
お義母様
私
スミスさん
じつは
そうなんです
それでその事を
伝えようと思って
戻ってきたん
ですけど...
え?
でも
あなた
でも
それじゃ.....
オイ
来い
何を
コソコソ
しゃべってる
あんなヤツと
馴れ馴れしく
するな!!
え?
え?
やがるなんだ
ぶぶぶざぶ
...
...
ちょっと
待っー
...
入ってろ
もう
こいつは
わしの娘だ
出てくるな
帰れ
帰れ
勝手なマネは
させんぞ
おまえ...
ふふふ...
だいたいお前さえ
いなければ
こんな事には
ならなかったんだ
この
疫病神が!!
ちょっと
待って下さい
事情は
わかりませんが
とにかく
落ち着いて
話を...
話す事など
何も無いわい
どうしても
帰らん
つもりなら..
!!
こっちに
一歩でも
近づいてみろ
!?
なんだ
お前
やめ...
こいつを
ブッ放して
やるからな
あ!
い、タラスさ
......
スミスさん!
タラスから
事情は
聞きました
あのですね
...
いやいや...
...
...
...
本当に
ごめんなさい
ごめんなさいね
一体どういう
これは
お返しします
いや、でも...
あの娘のために
ここまでして下さって
本当にありがとう
ございました
タラスには
よく言って
聞かせます
どうか
あの娘の事は
忘れて下さい
忘れて
やって下さい
お願い
します
ぐぐぐ
何が一体
どう
事情が
変わったのか
どう
なったのか
あれ?
スミスさん?
もう戻って
来たんですか!?
早いですね
え!?
本当か!?
どうしたん
ですか?
そりゃ
しょうがねえ
事情が
まずかった
いや
いきなり
会わせないで
忘れろとは
でもですね
あまりにも
......
えーと
だって
親父さん
なんだろ
親父さんに
なったんだろ?
親父さん
相手じゃ
ムリだろ
つまり
お義母様が
叔父さんと
結婚する事に
なったんですよね?
その叔父ってのも
ひどいヤツだな
身内だったんなら
後家さんふたりきりで
放っておくなよな
結婚したら
その人がお義父様な
わけですから
父親がいるのに
自分で勝手に
決めちゃうってのは
ちょっと.....
相手の人を
決めるのは
父親の
親父さんに
気に入られてるなら、
まだしも
えーと
役割
役割な
わけで...
ですが
だよなあ
逆恨み
されてたん
だろ?
...
そうそうですか
本人もそのつもりで
先にその約束を
していたのですから
おまえ...
...そうか
いきなり
父親だから
無かった事にと
言われても
納得できないと
思うのですけど
可哀想な事
言うなよ
親は
親だし
親は親だし
親にゃ
逆らえん
だろ
そうですよ
そんな
ひどい事
できないですよ
女の人
なんだ
そう..
ですか
それって
つまり
ごめんなさい
フラれたって
事......
パリヤさん
まあ
いえ
しゃあねえ
よな
帰りにまた
戻ってきて
下さいね
絶対に
絶対に
ですよ
わかりました
約束
しますよ
よし
アンカラ
行くぞ
アンカラ
はい
大丈夫か?
あの人は
大丈夫ですよ
強い人
ですから
まあ
旦那が
大丈夫ですよ
ヴェップ
おい
どうした
何だよ
病気かよ!?
酔った!?
酔ったって
何だ!?
いや
思ったより
ラクダの揺れが
ひどくて......
いえ
そうでは
なく...
もう
大丈夫です
大分よく
なりました
そうですか
いいから
座ってろよ
もう日も
暮れるし
今日はここに
泊まっちまおう
えーと
確か名前は
...
アリ
アリ
さん
誰も
やりたがるヤツ
がいなくてよ
面倒な
仕事だし
アリさんは
ホーキンズの
知り合い
なんですか?
いや?
俺は仕事として
頼まれた
だけだよ
イギリス人を
ひとり
送り届けて
くれって
とばっちり
食いたくないし
金かな
アリさんは
なぜこの仕事を?
.......
払いが
良かったからさ
はあ
お金
ですか
何か入り用
だったんですか?
嫁さん
もらおうと
思ってさ
結納金だよ
結納金にして
嫁さんもらう
うち
貧乏だからな
俺は
次男だし
家族全員で
貯めた金で
何とか
兄貴にだけは
嫁さんもらえた
けど
俺は自分で
稼がなきゃ
ならんわけよ
それは
その...
そんなに
かかるもの
なんですか?
隊商の護衛を
3年やった
羊とか
馬とか
持ってりゃ
いいさ
うちは
何もいない
からな
......
でも
誕衛なんて
何も無けりゃ
実入りも少ない
水も
食い物も
自腹だ
このままじゃ
一生
独り身だと
思ってよ
誰か
決まった
相手の方が
いるんですか?
いや?
金もないのに
決まるかよ
まあでも
俺は真面目に
働くほうだし
そういう
もんですか
好みもうるさくないから
好みも
うるさく
ないから
探せば誰か
来てくれる人は
いるだろ
だから
安心しな
旦那は
何としてでも
無事に
送り届けて
やるから
......
頼みます
そういえば
どういう
ふうに?
ここからは
どういうふうに
行くんですか?
道順とか
日程とか
そうだなあ
行き方は
3つある
ひとつは
このまま真っ直ぐ
アラル海から
カスピ海に出る道
カスピ海に出たらべそこから
対岸まで渡って
トラブソンを通って
黒海まわりに
アンカラへ行く
ふたつめは
カスピ海沿いに
ペルシアまわりだ
一番早いけど
岸辺はロシア人が
警戒してる事が
多いし
船賃ボるヤツと
荷物積み逃げ
するヤツをどう
かわすかだな
遠まわりだけど
まあ面倒な事は
ないと思うぜ
ちょっと
足は出るけど
隊商に
くっつかせて
もらえば
途中の
追いはぎも
そんなに心配
いらないしな
......
3つ目は
あんまり
オススメ
出来ないん
だけどよ
それなりに近いし
知り合い多いから
安心だし
3つ目は?
でも8割方
山道だし
俺の地元を
通ってく道
ロシア人は
まずめったに
いないし
完璧じゃ
ないですか!!
やめたほうが
いいみたい
ですね
俺は平気
だけど
ガケから
落ちたら
まず助からんし
俺は
落ちない
けど
慣れてないヤツ
山に連れてくと
いきなり倒れたり
するし
だろ?
どうする?
......
じゃ
ペルシャまわりだ
そうですね
とりあえず
明日は
アラル海に
出ようぜ
多少時間が
かかっても
安全なほうが
いいかと
早い...
よし
決まりだな
旦那も
早く寝とけ
砂の上に
落ちたのか
音は
しなかった
見つけた誰かが
拾うだろう
あとがき
あとがきちんちゃマンガ!!
日は落ちて、
「遠き山の
こんにちは
森です!!
お元気ですか
私は元気ですが、
2巻から少し
間があきましたか
3光です
今巻もなくだか
ビミョウなiPhで
終わってしまい
またか...
見れば
わかる!
えー
今回も
あとがき増量
5ページ
なくかる々
メリメリと
書きていって
いきたいと
思います
というわけで、
何かと便利な
お友達ふたたひ
マメたん改
珍してマメい
セミスない!
マユゲ
アプリンクは
ん...
さて
まずは頂いた
アニケートから
ヤギが
かわいいです
ヤキですよね?
あれ
そだ
確かに羊といって
思い浮かべるイメージとは
大分違うので、
まずいっわしいのですか
ちなみに
ヤギはこう
中央アジャ2中近東で
今でもよく見られる
より原種に近い羊です
おはよう!!
毛質がよく
沢山取れるように
改良したよっ!?
ッ
羊も
ヤギッった!!
..
ぐっ、
あっに!すみかった!!
わかり込みが
あと高地に
住んでいるので
オスはあごひげ"
ヒャホー
〈ダに高い所が
なまだったりするのは
キ
かまどの日って
どのくらいの場所は、
ですか?
おそらく週1回か
2回ぐらい
おまどの日について
しましく
このへんちょっと
あやふやで
すみません
週1回だと
思えてすか
もちろん
家ごとに
かまどは
ありますか
家族にも
基本的に
大家族
ですので
主会長は
沢山一気に焼ける
大型のかまどて、
共同で使うほうが、
何かと都合が良かったの
でしょう
あとは
地域の絆とこの
役割もあたり
日本ではなぜか
ご飯をよそう地とて
生活したお茶碗
ですが
元々は
文字通り
お前そ飲む為の
突然でした
多分紫かって来た頃と
お茶の習慣か伝わった
時期とにズレが
あったためでは
なりかと思いますが、
わからない
何に使うか
けからけど...
ごはんに
ピッタリー
このへん試しいんに
聞いてみたい所です。
ちなみに
中央アジアでは
お茶をよく飲むほど
旧アらしいとか
原発あけに
久々に外に
出てみたら
そういえば
今回の連載は
アジアが好きと
いう車もあって
わりとは日
黒髪まみれで
別段キモンも
感じずにいたのですが、
黒髪のベタをぬるのは楽しい
なんかみんな
茶色い!?
あれ?
ここアジア
だよねっ
いやた。
隣地理的に
混乱しかける
まあ
それに限らず
時代モノを描いていると
現代とのギャアがはけしく、
ちょっとしたタイムヒスベル
気分なのですが、
何これ便利
肉か
パックに
そういう事って
ありますよね
ないない
ハリヤやアミルに
限らず当時の女性にとって
長くたっぷりとした黒髪は、お
大事なアピーホイント
大低は
一生切らないで
伸ばし続けたとか
スペース
あまったので
入江亜季さえからの
質問
村の人口
何人くらいですか
あとがき
今かいてる
具体的だ
イランの地方を
例にすると
神で約20〜36人
小さい本寸は、
みんな親戚
みたいなもの
15人くらいで
小さいま
...巨大都市で怡万人
くらいでしょうか
とこういえば
前作の「エス」か
終わって
大丈夫ったかと
思いきや
今だにメイド人形
コンクションが
増えていくのは...
力せでしょうか
さて
なんか色々
ひどい目に
あいながらも
旅立つ事になった
スミスですが、
スミスは探索
アニカラに
当店けるのか!?
上手方人の下りもかわり、
追中も多少賑やかに
なってきました
いきなり出てきた
お会え候補と
バリヤとの行く末は!?
フーミルさんの
次のエモノは
なんだろう!?
?
マメたん?
空岩の
登場は!?
出ないの!?
とその代もロモロ
まとめて
イ巻へ...
ではまた
改装で
さようなら
さようなら
そんな奴の
蹴って嫁詰りーもうから!
2011年6月27日初版初期発行
ギ者
森薫
発行人浜村弘
編災人・青柳昌行
担当
装丁
結果、フェローズ編集部
大蜴渉・崗本佳祐
内田圭祐「Googingsich
禁声株式会社エンタープレイン
〒102-8431.東京都千代田区三番町6-1
電話、0570-060-555(代表)
流売"株式会社角川グループパプリッシング
品彅"共同印刷株式会社
20
〒102-8177-東京京都千代田区富士見2r1.3
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◆初出:Faruoms>Cortir
10:12,000HJYOELISE