高名な騎士を数多く従え 国民が多く町が発展している なによりえ王様自身が勇者のごとく強いこと! じょうけんそれらを条件に各国の王様をランキングしたものである なんだあんた旅の人かい? あれはこの国の第一王子のボッジ王子さ いつもどこかに出かけてはああやってパンツ一丁で城に戻るのさ 大方どこかで追いはぎにでもあっているんだろう それに王子と言ってもあいつは特殊さね耳が聞こえないから口も利けない しかも子供用の剣すらまともに振れないほど非力だそうだ 王が病に倒れまだ幼い王子二人のどちらが次期王になるのか注目されていた 亡くなった前王妃の息子ボッジ王子は口も利けず非力なことから家来や民衆からの信望は薄かった かたや第二王子のダイダは大人顔負けの剣術を持ち皆から人気が高く次期国王に推す声が多かった 少しさかのぼり裸になる前のボッジ王子 待てと言っているだろうが それにそのおうかん王冠 おい人が聞いているのに無視か? 身なりからかなり金を持ってそうだな さあ金出しな命が惜しかったらな! 何言ってるかわからねえよ なんだお前口が利けないのか でもオレの言ってることはわかるらしいな オレの口の動きで何を言ってるかわかる読唇術ってやつだな よくわかるねスゴイだとまあな! そんなこたあどうでもいいんだよおねだ有り金出せってんだよ! なんだとう金持ってねえのかっ お前の着てるもの高そうだな こんなのお前には痛くもかゆくもないだろう それで貧乏人のオレが助かるんだお前はいいことしてんだぞ! お前見込みあるじゃねえか よし明日も高価なもの持って来い いいかこのことは誰にも言うんじゃねえぞ アホなガキがいたもんだ... 王国四天王であり剣術指南役のドーマス お前の服は高く売れるからなすげえ助かるぜ! こうしていつの間にかこれがボッジ王子の日課となった そして何日かたったある日... なんだお前あの城の王子だったのか そんで世界一立派な王様になるだあ? なれるわけないじゃないか耳も聞こえず口もきけないのに お前は本当にバカだなあ なんだよそれでもなるってか? わかったよ王になって遊んで暮らせる世の中を作ってくれよ ははは気長に待ってるぜ カゲはボッジに少し興味をもった そして後をつけてみることにした まあ...オレのせいなんだけど... うわあ...本人満面の笑顔じゃないか 王子またいじめられたの? 大丈夫よあなたは強い子 たくさんの嫌なことを乗り越えていける そしてあなたは...わいい世界一立派なおう王様にならなきゃね あれが次期王様だと思うと不安になるよ 王子様は何をお考えなのかしら... 王子様は耳が聞こえないんだから質問には答えられないよ 何で聞こえないの?耳は付いてるじゃない 耳くそがつまっているのか? 耳は付いていても聞こえない人もいるんです くわしくはわからないけど病気とかで... じゃあ悪口言ってもわからないのかな? 本当に聞こえないみたいだな ねえあなた何かしゃべってみてよ 何言ってるかわかんないよ しゃべれないんだあいつ しゃべれないならしゃべれないって言えよーっ こいつこんなとこに住んでんのか怒りが湧いてくるな! 本人は自分のバカさが全くわかってないんだろうな幸せだよ 当の本人は笑顔でたくましいね 王妃ヒリング(第二王子ダイダの実母〉 本当に裸で出歩いているなんて 噂には聞いていたけれど 四天王『ソードマスター」ドーマス 王国騎士四天王『王妃の盾』ドルーシ いったいどういうことかしら? んたまあ大方追いはぎにでもあったんでしょう あなた自分がしていることわかってる? そんな一人遊びがありますかっ!それならもっと問題よ マス私たちの威厳を傷つけ王国のまとまりを傷つけているのよ。 国の治安を乱しているの! 本当なら大犯罪で死刑よ! 法がありますのでそう簡単には死刑にできません でもこれではっきりしました この子には王になる資格がないってことが! ダイダの方が百倍王にふさわしいわ あらこの子ショックを受けてるみたいだけど聞こえないはずよね? なんであの子が第一王子でダイダが第二王子なのかしら はやく法律作りなさいよ あなた私に逆らってばかりね死刑にするわよ 実力主義にしてほしいわ あなた服装乱れてるカタビラはめくらない あんなの王妃にするなんて王もろくでもないな 着替えてすぐ行ってください かいいちぼくは世界二立派な オレの事キラキラした目でうれしそうに見てたな オレだけはどんな時もお前の味方になってやるぜ! そうと決まれば善は急げだ! ってあれ?あいつどこ行った? この人物が王国を作る前 ここは本当に小さな町があるだけだった それは突然の出来事だった 突然に村は数匹の魔物におっ襲われた たたかむらび村人は懸命に戦い多くの犠牲を出しながらも追い払ったが... それは絶望の始まりでしかなかった... 野を隠すほどの魔物の大群を見たとき村人たちは自らの運命をのろった...? その男はどこからともなく突然に現れた 大木のようなこん棒と巨大な斧を手に 迷いもせず魔物の群れに向かって行った 守りを捨て受ける傷は深く数知れない しかし男は全く怯まず決して退かなかった 魔物は散り散りに逃げ男は大将首をあげた しかし男への感謝はそれ以上に深いものだった そして戦いを終えた男は 自信に溢れ慈愛に満ちており人を惹きつけた これがボッス王国の始まりだった 四天王へビ使いのベビンダイダの剣術指南役 いや、それはいいのですが、 ボッジお前は最近裸で歩き周っているらしいな ワシたち王族は民の心のよりどころでなくてはならない 不安にさせて何の得がある 追いはぎにあったのか?それともいじめられたか? そうなる状況を作ったお前に問題があるのだ お前は前妻の忘れ形見だ しかしワシの亡き後この国のことを思うと心が痛い ずいぶん差をつけられたものだ... ボッジ剣術しなくて指南役 お前には国一番のソードマスターを師につけたのだ 強くならないわけがない! ドーマス今からでも王子をさらに鍛え上げてくれ 言いたいことはそれだけだ行け 四天王ソードマスタードーマス 彼はボッス王に憧れ国に仕える身になった 若き日の十代の頃のドーマス 元々王国には腕に自身のある者達がボッス王を慕って集まっており皆切磋琢磨し腕を磨いていた なんだいオレとやろうってのか? 一日百万回の素振りを自分に課している 俺はそれを一日も欠かしたことはない それが俺の剣にどのような結果をもたらしたと思う? センスが身についたのさ 試しに思い切り俺に斬りかかってみろ どうだい俺の一挙手一投足格好良いだろう それに引き換えあんたの行動は雑魚だよ 行いを改めたほうがいい いちにち一日百万回って本当かい? おどろ驚かさないでくれよ 剣の才能に溢れたドーマスはめきめきと頭角を現した いつしか剣で彼の右に出る者はいなくなった わーそんな彼をボッス王はボッジの剣術指南役に抜擢した ドーマスは大感激し自分の剣の全てをボッジに教えようと情熱を燃やした ドーマスはその情熱をすぐ失ってしまう... ボッジは真面目に練習した 何より強くなろうとしていた ドーマスもねっ熱心で上達しないわけがなかった だが何年経ってもショートソードすらまともに持てないボッジの非力さにドーマスは呆然となる。 ボッス王に憧れたドーマスの剣は敵の剣を全て受け決して自身は退かない「力の剣」だった ドーマスはボッジをどう強くすればいいのか全くわからなくなった... ベビンの指導するダイダ王子はメキメキと力をつけ大人相手でも何けを取らないほど上達していた それを耳にするたびボッジとダイダを比較して自分の不運をなげいた いつしかボッジに剣を教える情熱はなくなり 代わりに自身がボッジを剣で守ればいいとがん考えるようになった 吹っ切れたドーマスの練習はすさまじかった どう兄上は強くなった? 手合わせして見たいんだけど いやあそれは性急ですな じゃあドーマス相手してよ そーだよお前とならいいだろ ベビン騎士団一番隊長を打ちのめしたと聞いているが 気乗りはしませんがわかりました その鼻へし折ってやりますか ボッス王!そっくりだな... この方はもっともっと強くなる ボッジ様とダイダ様が試合やるらしいぞ 騒がしいわね何かしら? ダイダ様とボッジ様の試合のようですね 兄弟ゲンカなんてバカらしい いえ試合なのでケンカでは 口答えしない!死刑にするわよ ボッジ様があいて敵う相手ではない おいどっちが勝つと思う? お前は何言ってるんだよ 一番隊長のボーヘンさんやっつけて ダイダ様の試合見たことないのか? 自信なくしてボーヘンさん騎士団辞めちゃったんだぞ だよなあ普通そうだよなでもオレ見たんだよ いいかこの話は内緒だぞ 書庫に頼まれた書物を取りに行った時だ あそこからしか見えない死角の場所があるんだよ 一年中が日陰で暗くジメジメした場所だ オレは人の気配がしたからふと視線を向けたら、ボッジ様がいたんだよ それがさん大量のヘビに囲まれていたんだよ それでどうなったんだ? その大量のヘビがいっせいにボッジ様に襲い掛かったんだ もちろんオレは何もできなかった ボーッジ様は無傷だった オレも未だに信じられないんだよ この試合でハッキリするかもしれない それでは両王子の試合を始めます やっぱり本当だったんだ 意外だよなまさかボッジ様にこんなことできるなんて でもあんなの相当の訓練と努力が必要だったはずだぜ ドーマス様よけ方なんて教えないだろうし ボッジ様が完全に見切っているもうダイダ様の剣は当たらないだろう しかしボッジ様にこんな才能があったなんて そうだよボッジ!お前は唇の動きで言葉を読む 目の良さと読みはハンパじゃないんだ お前さんが教えているダイダ様負けそうじゃないか 問題ないよボッジ様が勝つ要素は全くない 見えるも何も手も足も出ないじゃないか 万一勝ったとしても王の「資質」を失うさ ボッジ様の戦い方なんか汚いな コレが真剣ならゾッとする 徹底的に逃げ回って隙を見て相手を切り刻んでいたぶるそんな剣か ダイダ様を応援したくなるな ボッジいいぞ!いいぞ! みんなには必死に戦う者に対して あざけりバカにしているように見える だけど一撃で倒せない非力なボッジ様はあの戦い方しかできない かかって来い兄上!汚ねえぞ! ドーマス酷な事伝えるな ここまでするか?普通... アピス...言いたいことはわかっている でも私にはかんが考えがあった すまないがわかってくれよ にうえドーマスは兄上に何を伝えたんだ? しっかり打ち合い合いなさい! 再起不能にしてやったぜ! ぎゃはははははは、はは ケガについてはドーマス気付いている... あれじゃ一生立つこともできまい やはり予言どおり次期王はオレになるみたいだ 魔法の鏡か..一度お目にかかりたいものだな 兄上のようによけるのがうまい奴らを集めてくれよ モヤモヤして仕様がない いくら力が強くても当たらなかったら意味がないからな オレはもっと強くなりたいんだよ わかりました選りすぐりを集めましょう いくらよけるのが卓越していても 短剣さえ振る力がないこの方には敵を倒すことなど出来ない... かわいそうなお方だ... 強くなれない星の下に生まれているんだ オレの経験上全く信用できない奴だ ヒステリックボインババア!何しに来やがった! こいつはボッジをボロボロにした奴の母親 あなたたちは自分の部屋に戻ってなさい ボッジあなたに王は向いていない あなたはのんびりと静かな場所で草木に囲まれて暮らすのが合っているわ こんな目に合うこともないし... ボッジに何かしたらブン殴ってやる! オレの経験上めちゃくちゃいい奴だ あれがボッジ王子ですいつも一人でボーッとしてます 今日からあなたのママよ! 王子様は前王妃様以外ずっと心を開いていません 王子何してるのかしら? 徐々に心を開いていくから まいにちそれから毎日ヒリングはボッジにスキンシップを試みたが ことごとく失敗に終わった だいたいこんな小さい子とどう接すればいいのかわからないわ ボッジ様最近新しい王妃様にべったりね いったい何があったのかしら? ボッジあなたお兄ちゃんになるのよ 試合見てたけど、かっこよかったぜ 別に恥ずかしがることないぜ! あれはお前の勝ちだ!誇っていい 人に何を言われようがお前のスタイルはあれでいいと思うぜ いやそれはもういいよお前からはもらわない 言いたいことがあって来たんだ オレはこれからどんなことがあってもお前の味方になりたいんだ いきなりこんなこと言われて戸惑うかもしれないけど じゃもう寝るから帰るわ 呪われた暗殺一族か...絶滅したと聞いていたがなあ あたあらわカゲが姿を現さなくなって数日ボッス王が死んだ 死の間際主な側近が集められ遺言が読まれた そして遺言が読まれた後王は静かに息を引き取った 英雄が死ぬとどこからともなく魔神が現れると言う 一同はただあっけに取られるしかなかった... 国民の前で葬儀が行われ同時に 新国王が発表されることになった オレは世界一強い男になり強い男になりたい 願いを叶えてくれるか? わたし私にできることは願いを具現化すること 存在しない力を与えることなどできない 子供を作ればいいと... 何よりその見返りとしてお前の寿命を 長く生きようだなどと端から思っていない 我が願いを叶えたまえ! 兄上が王に決まったんだ! ああそのことですかたしかに意外でしたね お前は私が王になると言っていたではないかっ 王は兄上がなったんだよっ 大丈夫王妃様が行動を起こしました 皆の前ではあなたが王として宣言されることでしょう すべては私の思惑通りですよ 王の葬儀はおごそかに行われた 多くの人が涙じボッス王の人柄がしのばれた 新国王のはっぴょう発表の日 ボッジ様とダイダ様どっちが王になるとおィ思う? そりゃボッジ様だろう兄王子がなるのが筋だからな やっぱりそうかあオレはダイダ様がいいんだけどな オレもそうだよボッジ様は頼りないし でも王様になったらボッジ様 大化けしてすげえ立派な王になったりして? うはっぴょう新国王発表の二日前... それは王の遺言書ですぞ! 王の遺言は却下したいとおも思います ボッジ様がおう王になることにはんたい反対ですか? あなたはボッジに王が務まると思いますか? しかしこれはボッス王の遺志ですぞ あんな化け物を見た後で従えるわけないでしょう! 何だったんでしょうなああれは... 公正公平に新国王を決定しましょう 王の遺志?を継ぐということならボッジ様に決定するだろうし 何より王妃様が独断で決められるのではなく我々にも決定権が与えられている 問題ないじゃありませんか ボッジかダイダか決を採ります 皆目をつむって手を前に ボッジが新国王にふさわしいと思う者は 我々二人はダイダに入れます これはそれぞれの意志が決めたことです尊重しなさい それにドーマスを加えたところで そしてこのことは絶対に他言無用! 王はダイダに決定します! ここは...?牢屋か! あの野郎オレの体に穴開けやがった! ちくしょーこれじゃ逃げられねえ ロン中に何でも入れておけるんだ便利だねえ それにしても自分の体を切って逃げるなんて根性あるねえ だ誰に頼まれて誰を殺しに来たんだ? いやいやオレは殺しなんてやらねえし殺したこともない... あんさつ暗殺を生業にした影の一族 元はボー王国のお抱え暗殺団たく ハイ一度主君を決めたら絶対に裏切らない ところが突如王を殺そうとした挙句 光の一族がいる逃げられない... せめてこの子だけでも... カゲちゃんここからは一人で逃げなさい 母ちゃんはあいつら全員やっつける カゲちゃんがいると母ちゃん心配で戦えないから先に逃げて この先の毒の森で落ち合お カゲちゃんはかわいいね よう闇に紛れりゃ最強姿を見られりゃ最弱 王様に何か吹き込んだわね 御覧の通りお仲間はみんな死んだよ 苦しまずに殺してやるから大人しくするんだな カゲちゃん逃げられたかな かあ母ちゃんもうダメみたい 時間稼ぎか知らねえけど ガキなら別動隊にもう捕まってると思うぜ これは伯爵令嬢のポイーズ様 かけい影一族の一匹が来ませんでしたか? なるほど毒の森に向かったか 毒の森に入られたら厄介だ追うぞ いえ毒の森方面に逃げたとの情報を... どっどうなさいました?お嬢さまっ あなた方早く行って下さいお嬢さまが怖がっております これは失礼しましたゲスラン様参りましょう 私らもボー王に仕える身助けられるのはここまでだ このまま行けば違う王国に着くもう大丈夫だろう あっありがとうございましたございました... 腐ってもかげ影の一族器用に生きていくでしょう それより我々の方がボー王に目を付けられ危険な状態 かあ母ちゃんたちはものすご物凄く強いあんさつし暗殺者なんでしょ そうねえ...命令があれば... おんなことも女子供老人もひょうに病人も関係なくあん暗殺するわよ ねえどんな悪い奴をやっつけてるの? いいえ本当だから私たちは誰に殺されても文句なんて言えないわね なんでなんてそんなことするの? 私たちの姿はきっと悪い事をするために生まれてきたのかもね... でもいい?私たちは誰かのために生きること 自分を必要としてくれたその人のために尽くすの 暗闇の生き方でもそれが私たちの明かりなのよ カゲちゃん起きなさいっ カゲちゃん起きなさいっ 闇に紛れられたら見つけられん... 側近だったゲスラン宰相が王になりゲスラン王国が誕生した ボッジの力になりたかっただけだ... どういうことも何もボッジを勇気づけに来たんだよ! お前たちそいつを見張っていろ すごーく大事な友だちですか... その者から言づけを預かっています その者は旅に出るとのこと ボッジ様とはど...あ二度と会えないとのことです。 そのことだけを伝えに来ました オレどんな時もお前の味方でいたいんだ