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Instructions:
フルカラ
岩明均
10月11日には、
きといじゅう
フルカラー版
岩明均
Wildows「Lindaki
寄生獣
Iファンカラー版!
...ミギー
S7LIロー
500円
55歳生の
s4.制圧
ちょっと、
...うん。
203.165.127...
第52話
その日がきた...
すいません
ここらへんにですね
社会見学の小学生たちの
バスがどォっと
とまりますんで
あちらの方に駐車
騙えますか?
ん?
ああ
そう
キャッ
ここはこれから
使うんだよね
......
......
「狩場」はここ
第2駐車場が
最適である
本館玄関と西門との
中間にありスペースも
広くなにより特に
東南の一角は本館および
議会棟からも非常に
見えにくい位置にある
しかしそこに
あからさまに
装甲車を配置する
わけには
いきませんよね?
......
バスを使う
バス...
それも小学校の遠足で
使うようなやや大型の
...:窓にカーテンが
ついてるやつがいい
...
...
それを合計8台
こう並べる
バスの配置がすんだ
時点で「外環」すなわち
審官隊が市役所包囲を
開始する!
周囲はほとんど生け垣
...と言うより花壇であり、
高い塀もないために
庁舎内から丸見えとなる
したがってすべてを迅速に
行うことはむろんだが、
輸送警備車を中心とした
多くの車両を効果的に配置
して胸壁とし
人員と併せて「環」をつくる
絶対破られては
ならん外の環だ!
え!?
なに!?
軍事クーデター
かよ!?
機動隊みたい
ですけど...
まさか.....
......
......
だがどんな
手がある!
庁舎内は人間の数の
方が多いのだぞ!
なかなか盛大で
よろしいな
お巡りさんたち
.....と
庁舎内の目が
窓の外に奪われ
てるところでだ
了解
館内放送開始!
うわっ
ひっ
部屋の隅に
行ってください!
危害を加えるもの
ではありません!
そこで
いっしょに
お聴き
ください
は.....
はい...!?
緊急連絡!
緊急連絡!
庁舎内すべての皆さん
にお伝えします!
大変重要であります!
必ずお聴きください!!
大変重要で
あります!
必ずお聴き
ください!
わたしは東福山
警察刑事課の
水島であります
な......なんだ
ま...
でもなぜ
こちらに銃口
を......?
あえて警官を名のる
...日本で軍人が
マイクを持っても混乱が
増すだけだからな
「誘導隊」作戦開始!
本館および議会棟
すべての出口を封鎖し
3段階に分かれて
ホールに集結!
ただいま猟銃を持った男が
庁舎内に侵入しました。
男は中肉中背で
黄色のTシャツにジーパン姿
腹に傷を負い血を流して
おります
現在男は建物の
屋上付近に
潜んでおります
いま建物の外に
出ては危険です!
いま外に出ては
大変に危険です!
そ.....
そうだったのか
...
でも...
それにしたって
ずいぶん大がかり
だな...
庁舎内すべての
皆さんは本館1階の
ホールに集合
してください
庁舎内すべての
皆さんは本館1階の
ホールに集合して
ください
1階ホールにいる
警官隊の指示に
従ってください
し市長!
大変なことに!
市長!
市長!!
...まあ
落ちついてください
ともかく
放送の指示に
従いましょう
どう見たって
ただのいたずらじゃ
なさそうですからね
庁舎内すべての
皆さんは
1階ホールの
警官隊の指示に
従ってください
それはいいのです。
これが
警官隊だと?
フン!
おそらく所轄の者
など1人もおるまい
やる気か!
人間ども!
しかし
何も知らんただの
人間もこれだけ
いる
1人1人身体検査
などしていけば
最初のパラサイトが
見つかった時点で
大パニックだ
まさか大多数の
人間もろとも
皆殺しにするわけ
にもいくまい
お、市長
さんじゃ
玄関前
えー
もっちょいさがって
...はいストップ!
あとの微調整から
ロックまでは自動
だから
ね!
スキャナー準備
完了しました!
さて.....
いよいよここから
が本番だ!
玄関すぐ前の正門
および北門をふさぎ
出口は玄関から
西門への道のみ!
敵はスキャナーで
確認され
わが狩場へと
導かれてくる
ただいま
市役所屋上に
銃を持った男が
立てこもって
おります
住民の皆さんは
外出をひかえ
屋内にいても市役所の
見える位置には
けっして立たないで
ください
あらまっ
...
ふむふむ...
ただいま犯人についての
情報がはいりました
犯人はいま
屋上の北側にいる
そうです
犯人の死角を
ついて玄関から
西門へむけ
建物ぞいに避難
できそうです
ほ~~
助かったァ
しかし1度に
多人数で移動
しますと犯人に
気づかれるおそれが
あります
そうですね...
フ名ずつに
まとまって順に避難
することにします
25
ええーーっ
7人ずつゥ?
たったの
どうかご心配なく!!
隊員が2名ずつ
前後から護ります
その隊員には
つねに無線で
犯人の様子が
伝えられるのです
順番決めない
となァ...
市長から
どうぞ
まさか
子供と
お年寄りを
優先的に
お願いしますよ
それから
女性です
市役所職員は
なるべく後に
まわってください
けっ
わかんねえって!
...にしても
すっげーなー
まるで戦争じゃ
ねえか
これで
おれの出る森
なんてあんの?
直接見なきゃ
わかんねえよ
こんな画像じゃ
あれ?
あんちゃん
あ...
うひゃひゃぴゃ
何なの!?刑事さん
軍隊だけじゃ
頼りなくて殺人犯
および未成年者まで
動員するたァ
よっぽどだな!!
うるさい!
だまってろ!
どうだ
いるかね?
......
とても高画質とは
言えんがここから
ホールの様子が
わかる
そう思ったら、私の場合が
あの時、
「ああ、
...
どうして
ちょっと.....
見あたりません
が.....
ふーむ...
その場にいないのか
それとも別の顔をして
いるのか...
1つの体に数匹同居の
変わり種か...
しかもそれが
きみの見たそいつ
だけとも言えん
わけだしな
変わり種
そうだな...
田村玲子の言いまわしから
5匹同居は「後藤」とか
いう......
あいつ1人だけ
という印象では
あったが.....
それともう1人
この市の市長
「広川」だが...
そうだ肝心の
広川...
広川が何だと
言いかけたんだ
では最初の7人
まいりましょう
......
なんだか
こわそうな銃
だねえ...
犯人が
かわいそう
じゃわい
最初の
フ名です
........!!
...
ふー......
いません
この中には
なし......と
次フ名
この中にも
...いませんね
次.....も
なし!
この機械
確かなんで
しょうね
確かですよ
!
意外と数は少ない
...のか
ミギー
ヤツらの数とかは
わかんないか?
よし、1度に
10名に増やせ!
画像からはわからんし、
距離もちょっとあるから
正確には言えんが...
相当なもんだよ
!
いた!!
こいつ
です!!
まずは女か...
第53話
数日前
...平間さん
そっちの彼は?
見たところ
高校生の
ようだが
......
目撃者ですよ
ほう...
で...そいつが?
プロトタイプより
だいぶ手強い...
ということですか?
その可能性を
考えるべきでしょう
...なあきみ
きみは最近
目の前で平間さんたちが
1匹始末するのを
見ていたそうだね?
頭以外に手だの
足だのに寄生している
ヤツねえ.....
......
はい...
例えばそう...:素人の意見で
かまわんのだが、きみが見たその
数匹同居の手強そうなヤツにピストル
よりも効果的な武器とか...
何か思いつくものがあるかね?
例えば
火炎放射器だ
ええ?
でもあの
スピードだぜ?
もちろん炎だけじゃ
倒せない、しかし、
効果はあると思う
つまりだな
ギョッとするんだ
しかも表面だけが
?
例えばシンイチ
きみはマッチを
左手でするだろう?
えっあれ?
そうだっけ
わたしが寄生した後、
右手でマッチをすって
よく失敗したからだよ
すった瞬間
つい手をはなして
火のついたのを
飛ばしてしまう
手動種がきみにあるとき著やベンは
右手で持てる、しかしてッチの軸やライターは
無意識のうちに左手に持つようになった
これはわたしの表面細胞と内側の細胞の
反射的なズレが原因なんだ。
ええ.....と
寄生生物には人間並みの
知能があり、むやみに
火を恐れたりはしない。
しかしいきなり
近づけられると
内と外で心がズレる
.......
ギョッとする
へー
「後藤」は体の何ヵ所にも
寄生部分がありそれを
1つの意識が統率している
わけだから逆に大変なのだ。
ギョッとした時大きく
体勢をくずすはず、
おおっ
転ぶかもしれん
うむ!なるほど!
火災放射器などで
いきなり火を
あびせれば
少なくとも
火炎放射器
ぷっはっ
はっはっ
あ、いや失礼
ーむ......
うー
いや...
悪くないかもしれん
しかし場所が街なかだ
しかも屋内戦になる
可能性が高い
体に火のついたヤツに
走りまわられて
大火事にでもなったら、
せっかくの作戦が
だいなしだからな
大丈夫!
1つの体に何匹
潜んでいようと
心臓は1つな
わけだろう?
充分倒せますよ
我々が選んだ武器
でね
まずは女か
...
この顔がいきなり
刃物に変形すると
いうのだから驚き
だな
そしてその戦闘能力は
単に刃物をふりまわす
人間などと比較しては
ならない
何よりも...
ヤツらのもっとも
恐るるべきは
まるで痛がらない
という点だ
そして機械の動きを
止めるならまっ先に
そのモーターを
完全破壊すればよい
ヤツらを生物一つまり、
一種の猛獣と考え
肉体的ダメージを与え
頭らせるという発想では
だめなのだ
瞬時にカタをつけねば
苦しみもがくこともなく、
淡々と攻撃を続けてくる。
ヤツらは生物ではない
悪魔が操縦する機械だ
ここで
求められるのは
点の貫通力よりも
面の破壊力だ
すなわち
ショットガン
しかし体内数センチの、
深さにある心臓を
完全破壊するためには、
ジンタンつぶのような
散弾では心もとない
ここでは
直径8ミリ弱
パチンコ玉より
やや小さい程度の
鈴玉が16個つまった
1B弾を使用する
はっ
了解
?
はい皆さん
こちらへー
え.....?
そう...そうまく
的中れば1発で...
え
そうだな。はいはい。いや、
!!
ぐ.....
......
わっ
ひいい
撃つな...
2発目は
まだ待て!
ガウッ...
斃した...
やったぞ!
たった1発で!!
ショットガン
1発で...
何とあっけない...
大つぶの散弾で心臓を
うちぬいただけで
殺せるなんて...
こんなものさ...
コロンブスの卵だよ
よし通路きり替えだ!!
死体の収容意げ!
なんだ
なんだ
今の音...
銃声でしょう!?
皆さん!!
皆さんどうか
お静かに!
ふむ.....ふむ
たった今屋上の犯人が
発砲した模様ですが
これは建物の反対側で
まったく見当違いの方角
だったようです
おそらくは単なる
威嚇発砲と思われますが、
念のため数分間様子を
見た上で避難を再開
したいと思います
死んだ.....
あっという間だ
......
人間ども
なかなかの
手際だな
さて.....
どうしたものか
........
「避難」再開
さあ!
見つけるぞォ
この中にはいない
ふーむ。次も
........
ほんと
いませんねえ
...
どうした
なぜ次がこない
気づかれたのか
...?
もともとごく少数
だったのでは?
...いや!
山岸二佐に
つないでくれ
なに?
何でしょうか?
平間警部
例の死んだ私立探偵の
メモにですね
不明確ながら
書かれていた部分が
これではないかと
思うのですが?
ああ...
もちろん読みましたよ
いわゆる怪物どうしの
テレパシーについて
でしょう?
...せっかく大道具を
用意したのに、たった
1匹止まりとはな...!!
だがそれならそれで
がまわない...いや、
むしろまとめて始末
しやすくなるという
ものです
!
ここは万全を期す
べきです!
これから浦上を中へ
送りますから使って
ください!
しかし
その男は.....
ん?
ちょっとまって
ください
どうした?
どうしても
今日中に会議室で
話し合っておくべき
問題があるのです。
そこを通して
ください
市長が...
会議室はこのすぐ
上ですから心配は
いりませんよ
聞けば犯人はたった1人
しかも屋上に
いるわけでしょう。ならば
エレベーターを止め、階下に
降りる階段をかためれば、
すむじゃあないですが、
しかし...
何もこんな時に
さっ作戦は
こちらが
決める!
それで動きだしたの
は何人ぐらいだ?
市長以下40名
ほどです
40か....ようし
絶対逃がすなよ!
それから「避難」に
応じる者の
スキャナー確認を
急げ!
警部!
平間警部
わかりました
その超能力の殺人犯
とやらつれてきて
ください
では
今すぐに
おいおい手錠
はずしてくれよ
いざって時これじゃ
困るぜ.....
........
逃げやしねえって
!
第一こんな
お巡り連の中
どうやって
逃げるんだよ?
.....よし
いいだろう
ミギー
なあミギー
おれたちも
もっと協力しようぜ!
こっちだって敵を
見分けられるんだから
だめだね
だめです!!
......
協力して
ください!!
どうせやるなら
人間がまだ大勢
残っている
今しかない!
市民に銃口を
向けるとは
なにごとだ!!
え?
行かないんですか?
避難したいん
ですけど...
え?
ああ...
なんだァ
...?
第53話
第54話
刑事さん...
刑事さんよ
どうせおれは
どのみち...
ん?
何か言ったか?
いや...
そうか.....
この車だな
あれ!?
おいちょっと!
これじゃわかん
ねえぞ!
あっ
だ
だめですよ!
ちゃんと縦1列に
なってください!!
!
あっああっ
うわああ
ーっ!!
何だァ!?
なっ
並んでるぞ!!
いちにいさん
......
あっ!
まっまて!
止まれェ!!
に..
逃がすな!
ぎゃっ
あ...
違うって
そいつは人間
なっ!!
え?
ひひどい...
なんてことを
さがって
くださいよ
だから...
もう3歩後ろに
さがってくれりゃ
確認できるんだよ
あの.....?
あーあ、ありゃ
完全に死んだな
浦上...
浦上おい!
あっちは
...?
早く撃て!!
殺せェ!!
えっ
くっそァ
!!
グアッ
きゃあああっ!!
グモ.....
わあああっ
いやああ
ああっ
ばけものだァ!!
みんな静かに!!
落ちついて
ください!!
落ちついて!!
......
いっ!?
わああ!!
なっ何だ
きさま!!
何をする
!!
お?
ううう
ほわっ
ひっ
そいつだ!!
おい
何やってんだ!?
出たな!!
ぎゃっ
ばか
撃つな!!
撃ったァ!!
殺せ!!
うわっ
頭の形が!!
化け物だ!!
あっ
どこへ行く!?
おい!!
いい!
追うな!
逃げたヤツより
残ったヤツらだ!!
包囲をととのえろ
!!
何だとォ!?
ふざけるな!!
包囲だって
!?
ひっ
うわっ
市民は全員ゆかに伏せ!
両手を頭の後ろに組め!!
5秒以内だ!
早くしろ!!
絶対に
立ちあがるな!!
これより許可なく
立つ者はその場で
射殺する!!
いいじゃない...
ちょっと
待てよ!
いきなり
なに勝手な
こと...
ふん.....
人間だったか
そ...
まだわからんのか!!
この中にパラサイトが
混じっておるのだ!!
自分が人間だと
思うのなら
おとなしく我々の
指示に従え!!じき
家にも帰してやる!!
一尉!
ここは
まかせるぞ
我々は庁舎内を
掃除してまわる
げっ
はっ!
殺人犯は
こっちだ!
その方が効率的だからな
化け物の確認しっかり
たのむぜ
てめえに
言われたか
ねえよ
なァ?
こ...これは
非常の際なれば
...しかし....
ああ?
何だってェ?
さ♣最前列
ゆっくり立って
縦1列になれ!
手は頭の
後ろだ!
......
わっ
うわわっ
とっ
止まれえ!!
ドウッ
ひいい
ーっ
がっ!!
ぐわあ
あああ
はっ!!
ノカワ
...わり
ひっひひっ
ひぁあああ
あああっ
えぐっ
ばっ!!
勝手に立つなと
言っただろう
がァ!!
なぜ逃げようと
しない?
あんたなら
包囲をぬけるのも
たやすいだろう
きみもな
おれはもう少し
敵の戦いぶりを
見ていく
つもりだが...
あんたはどうする
さて...ここで
逃げても意味がない
気がするしな
ほう.....
まあ好きにするさ
ここで本館と
議会棟に分かれる
わたしが直接指揮
する隊は本館
殺人犯は
議会棟の隊と
行って
もらおうか
浦上だよ
しかしそちらは
敵の識別が...
ご心配なく
てめえだって
人殺しだろ
そろそろわたしにも
化け物の見分けが
つくようになった
!?
はー
やだやだ
きゃう
浦上!!
ほら早く!
わっ
おすなっ
ぁあああ
ああ.....
あほくさ.....
人間だよ人間
両方とも
何やってんだ
あんたら!!
こんな時にィ!!
平和だねえ
でもおれがいなきゃ
今の2人ハチの巣
だよな
むっ
ああ、よかった
助けてください
撃て
は.....
しかし
グ...
ガ...
でもなんで
わかったん
です?
見ろ
は?
1階のホールに...
いなかった
ともかくだ...
見つけたなら撃て
戦いははじめから
人間側が優勢だった
その姿勢をあえて、
あからさまにする
ことによって
パニックを封じ
もとより攻撃部隊の
目的は市民の保護
などではなく敵の
せん滅であったが、
何人かの犠牲者は
出しつつも確実に
寄生生物たちを
「駆除」していった
我々はか弱い...
それのみでは生きてゆけない
ただの細胞体だ
だから...
クッ
ククク...
だから.....
あまりいじめるな
第555話-
寄生獣
おいおい...
これじゃほとんど
先頭じゃねえか!
「眼」のおまえが
後ろにいて
どうする
おっ!
止まれ!!
ま
まってください!
わたしは
違います!
...なんで!
わあああっ
ちょっ
ちょっとォ!!
何やってん
だよ
おらァ!!
ひっ
ちっ
どこ狙ってんだ
......
ま、
追え追えェ!!
グ......ゴ
大つぶの散弾で
ボディーを破壊か
......
なかなか効果的
のようだな
!
こいつは
......!?
いかにもって感じ
だが一応...
はいはい
めんどくせー
なーもー
がまあねえから
みんな繋っちゃや
いーんだよ
わああっ
うわああっ
ひいいい
いいっ
浦上!?
こらどこへ
行く!?
...?
こいよ...
こっちの方が
広いぞ
小隊長!
議場にも潜んで
いるようです!
よし、半分は
おれとこい!
こいつも化け物には
間違いないようだが
何やら他のヤツとは
雰囲気が違う
油断せず遠巻きに
包囲してから
一斉射撃で殺せ!
は!
なんだ......
たったこれだけか
もっとまとめて
相手してやる
つもりだったのに
なんだと!
はっはっ
はっはっ
まてい!!
浦上!
きっきさまァ!!
ここで逃げられる
とでも思ったのか!
はあっ
はあッはあっ
えっええ?
あいつを
見ただろ?
フ......
え......
あんたらあれが
........人間の形に
見えたのか?
なんだと...
撃てィ!!
.......なぜ
倒れない...?
血:...血が全然
ふき出ないぞ!
やめ!
なにか...
音がする.....
カッ
ヤツの体の
中からだ!
わかれッ
......
ふー
ずいぶんたくさん
ごちそうして
くれたな
うわあ!!
ぎっ
ぎっ
まさか...
散弾!?
ヤツの腕!!
カカン
コッコッ
コン
ココン
ぐっ
ぎゃああ
ああっ!!
げはっ
☆!!
お前はお
まあ、
うう
ぐへっ
なんだ
生きてるヤツが
ずいぶんいるな
なるほど...
防弾着のせいか
ぬおっ
こういう場合
......
「しゃらくせえ」
とか言うのか?
仕上げに
もう30秒...
ゲホ...
さあ!
戻るぞ浦上
じっ
冗談じゃねえや!
いいかげん
にしろよ!
議場
やあ諸君
ひ....広川だ!
広川...!!
つっ立ってないで
どこでも
すわりたまえ
...今回はきみたちの
勝利と言っていいだろう。
こと「殺し」に関しては
地球上で人間の右に
出るものはない
何を言ってる
しかし、きみたちが
いま手にしている道具は
もっと別の......
さらに重要な目的のために、
使われねばならん
つまり...
生物界のバランスを
守るためにこそ
...?
きみたちの
本来の仕事さ
「間引き」だよ
もうしばらく
したら
人間全体が
気づくはずだ
人間の数を
すぐにも
減らさねばならんと
いうことに...
左右にまわれ!
もうしばらくしたら
........
「ゴミのたれ流し」の方が
はるかに童罪だという
ことに気づく
そして...もうしばらく
したら我々という存在の
重要さに気づき
保護さえするように
なるはずだ
そしてこの天敵こそは
美しい大自然の
ピラミッドにぴったり
とおさまる!
人間の1つ上にな!
きみらは自らの「天敵」を
もっと大事にしなければ
ならんのだよ
それでやっと
バランスが回復する!
...地球上の
誰かがふと
思ったのだ......
生物の未来を
守らねばと...
やかましい!!
だまって聞いてりゃ
何様のつもりだ!
このバケ物が!!
市長だと!?
笑わせるな!
人間サマに
指図するなんざ
1億年早いんだよ!!
フン...だから
人間どもは好きに
なれん
最後にそう
ひらき直るのなら
はじめから
飾らねばよい!
環境保護も動物愛護も
すべては人間を目安とした
歪なものばかりだ
なぜそれを
認めようとせん!
人間1種の繁栄よりも
生物全体を考える!!
そうしてこそ
万物の霊長だ!!
正義のためと
ほざく人間!!
これ以上の正義が
どこにあるか!!
人間に寄生し
生物全体のバランスを
保つ役割を担う
我々から比べれば
人間どもこそ
地球を蝕む寄生虫!!
撃て撃てェ!!
いや......
寄生獣か!
...
...
やったぞ!
親玉を倒したんだ!
おれたちがな!
どした...
なに...??
これ...
人間ですよ
広川か...
最後までよくわからん
やつだったな
田村玲子がこの人間を
ずいぶんと面白がって
いろいろな計画を立てた
わけだが...それも
これですべて終わった
おまえらから見ても
かなり珍しいんだろう?
こういう人間は
......
あとの半分は片づいたぞ
!!
うわっ
うわああ
ああっ
こりゃまた
盛大だね~~
信じられん...
いったい何が...
何が起きたんだ!!
だからさ...
さっきのあいつだよ
ケタはずれのパワーだ
銃も効かない
む.....
議場の方か!?
顔が青いぜ
刑事さん...
議会棟の方
にぎやかですね
戦況報告のヒマぐらい
あるだろうに......
むこうの棟に大多数が
蒼んでいたのか...
失敗したな
フ...
浦上...
きさま
......
たー
腕がしびれる
やっぱしナイフの方が
好きだな。おれ
あたりめえじゃん
刑事さん
どうせ何やったって
おれの死刑は
決まってたん
だろ?
おほォすっげェ!
手がふっとんだぜ
必ず逃げてやる...
さっきの化け物がこれだけ
ケタはずれならきっと...
包囲線にも穴があく!
第55話一終ー
第56話
そういえば田村玲子が
よく言っていた
我々が生まれてきた
目的は何なのかと...
いまさらどうでもいい
ことだが、しかし...
1つわかったことがある
おれにとっては
戦いこそが...!!
!?
そんなこと
わかんないだろ
特にあの「後藤」って
ヤツをちゃんと
退治できるのかどうか
シンイチーもう帰ろう
これ以上ここにいても、
しかたがない
我々の役目は終わった
のだ
もはや
我々のような
個人がどうこう
言う段階では
なくなったのだ!
なんか変だぞ
ミギー.....
関係ないさ!もう
人間たちの勝ちだよ!!
その気になれば大砲
ミサイル・ナパーム弾
何でも使えばいい
1階ホールの方は
あとひと息だな
それにしても
こりゃあ...
ここまで臭って
きそうですね
ところでこれとは
別に突入した
山岸二佐の部隊は
どうなんでしょうか
あいにくと
そっちからの映像は
ないんだ
浦上のやつ
ちゃんと役に
たってりゃ
いいが.....
警部泉新一が
もう1度モーターを
見せてほしいと...
やあ...
中では順調に
運んどるよ
しかしもう
見ない方が
はは...
ミートソースの
大洪水だ
そうじゃなくて
何だ!?
後方から
です!
どうした!
そっちは何匹だ?
い...!匹です!!
しかしすごい
スピードで...
ショットガンが
効きません!!
1匹だけだと!?
こいつのことか
......!?
数匹同居の「変わり種」
というのは...
ぐえええっ
やろォ!!
全身が
見えてから
一斉射撃だ!!
動くな!!
ここで
迎え撃つ!!
...
撃て
撃てェ!!
おおおっ
うわっ
ばかな!!
何だあの
動きは!!
み......右の
部屋に.....!
!!
もっと工夫しろ
人間は地球上で
もっとも賢い動物
のはずだろ
うっ!!
弾丸を
よけるだと!?
がああ
あっ
ぐぎっ
よけるだけ
じゃない
盾も使う
...
う...
撃たない...で
撃て!
どうせ
助からん!
ひ...
ひとまず
ここは!
くそ!。まさか
こんな能力が
まったく別モノ
じゃないか!
もっと広い
空間
あの動き!
壁や天井をまるで
バウンドするように
しかも
せまい通路では
射撃方向が限られ
同士討ちの危険も...
...屋上か!
屋上だ!!
全員屋上に
急げ!!
ひっ
もう1発!
行くぞ!
ごほごほ
え
あの...
ひょっとして
今ので倒せたん
じゃ...
悪い予感だ...
油断するな!
直接体に命中した
ならともかく
ここは万全を期し
屋上で隊形を
ととのえて
待つのだ!
急げ!
敵があいつで
場所がここ
というのが
いかにもまずい
ぎゃっ
出た!!
やはり無駄か!
急げ!!
ヤツにとっては壁や
天井も地面と同じ
これまでの屋内戦の
マニュアルは
役に立たん
...巣だ!!
ミはヤツの
巣の中なのだ!!
地の利を
奪われるとは
人間の創りあげたこの
近代的な建造物内で
なんだる不覚!!
よォし
左右に
散れ!!
屋上なら
良しだ!!
!
何の話だ?
......
まさか...
おまえー人だ
後ろの連中は
片づけた
いや......
ちらかしたと
言うべきかな
ど.....
どうなってるんだ
きさまの体は
まさか胴体にも
......
そうさ.....
だがボディー全体を
プロテクトしている
わけじゃない
特に「すき間」を
狙われると
非常にまずい
今回は
おまえら物量の前に
多少ながら不覚を
とった
ぬおおお
おおおね
たとえ細胞を硬質化
させても小銃の連弾を
真正面から受けるのは
かなり危険だ
だからこうして
斜めの角度ではじく
ぬうう!
ばかにしおって!!
!!
また...:弾丸を
よけるといっても
弾丸より速く動ける
わけではない
相手の眼球や
手もとの動きから
弾道を読む
ぐあっ!!
おい
今の爆音!
屋上みたいだぞ!
ガ.....
ガフッ
な.....何者
なんだ...
きさま...
きさまら...は
見たとおりさ
......単なる
野生生物だよ
生物...
だと......?
おまえらこそ
何なんだ?
生物...
フ...
火炎放射器か
それも悪くない
かも...
なし!
あの...
山岸二佐から応答
がありませんが
ふー
ふー
終わったァ!!
あんだってェ
......
おい
終わったのか?
中は...
あっおい!!
あぶない!!
何か破片が
降ってくるぞ!!
ひっ
うっ
うわあああ!!
おいあっち
何騒いでんだ?
こら!
勝手に動くな
おい...
うん?
いて
?
言わんこっちゃ
ない!
なんだ.....
おまえか
ご.....
そうか...おまえも
かんでたのか
たしかに大きな戦いだった
他の「仲間」はすべて
殺されたようだ...
その戦いに
おまえが...
そう言えば
これはやりかけの
仕事でもある
おまえを殺せば
心がもっと
スッキリするだろう
どういう
理屈だよ!
そうだ
殺すべきなのだ
...そして
おれは先に進む
心臓だけを狙った
とするとなかなか
正確だな
まさか...
次にしよう
......
ジャマが多いし
それに...
今日は少し
疲れた...
撃...
飛ん...
跳んだ!?
い......
泉くん!
きみはいったい
し...:知らない
知るもんか!!
最悪だ...
今度こそ
殺されるぞ!!
第57話-
待ちたまえ!
死者の数は53名
そのうちの大部分が
山岸二佐の指揮する
部隊...すなわち
ヤツの仕業だ!
あのたった1匹の
怪物に戦況をひっくり
返されてしまった!
本当に
知らなかったの
かね?
まだ何か
隠していることが
あるだろう!
ひょっとして
......!
53人も死ななくて
すんだんじゃあ
ないのか....?
知らないよ!
...本当にあの1匹に
あれだけの力があった
なんて......
首だ!
首だ!
人間の生首が
降ってきたぞ!!
シンイチ
はあッはあっ
はあッはあっ
はあっ
シンイチ...
ひどい...
夢だったな
なんだと
...!?
ヤツは...
くるだろうか
........
これはやりかけの
仕事でもある
近いうちに必ず
現れると思う
それだけの
意志を感じた
殺すべきなのだ
......そして
おれは先に進む
じゃあ
おれたち死ぬんだ
そう簡単に
あきらめるわけ
にはいかん
誰かの手を
借りるのだ
例えば宇田...
だめだ!!
こんなことにまで
巻き込めるが!
じゃあ人間たちだな。
もう1度「後藤」と
軍隊をぶつける
どうやってさ!
......おりに
そうできたとしても
また大勢死ぬんだ
おれたちが殺すこと
になるんだぞ!!
知ったことか
フ.....フフフㇷフ
ミギー...
とうさん...:
もうじきさよなら
かもしれない
おまえほんとに
......
いつまでたっても
ミギーだな...
かあさん...
もうじき会える
かも...
そうだ
どっか遠くに
逃げるってのは
どうだ?
「後藤」だって日本中
どこまでも追ってくる
ほど熱心じゃないだろ
え?ミギー...
あ.....
学校行くの忘れた
あははは
学校だって
はあっ
はあっ
はあっ
......
お...
おイタしちゃ
いけません!
いらっしゃい!
早く!!
なあミギー?
何やってんだ
おれは...
ヤツが近くにいたら
ミギーが気づくはずじゃ
ないか...
眠ってる?
いま
来られたら
。。...
おい!
黙って
行く気かよ
ひっ
すっすいません
フッ
すげえビビってる
...土下座しろよ
すいません!
ごめんなさい!
あれま
ち...
カス野郎!
うわああ!!
というか、
あやまってるだろう!!
すいませんってよォ!!
ごめんなさいっ
つってんだろう!!
あやまってるのに...
あやまってるのに...
!!
ひいいっ
!
泉くん...
や......
やあ.....
ああ
ひょっとして
ズル休み?
きったねーヤツ
そ
そうなんだ
きたねえんだ
おれって...
どしたの...?
変だよ...
クズ野郎
なんだ.....
ちょっ...
いや...
いたっ
ははなして!
やめて
!!
はあッはあっ
はあっ
ちょっと何!?
痴漢!?
痴漢なの!?
泉くん.....
ちょっとあなた!
警察よ警察!
はあ
はあ
はあ...
ふー
フフ...
ウフフフ
なんだ.....
起きてたのか
ミギー.....
遠くへ逃げる案
......
いいかもしれないな
シンイチ
どこか遠くへ
......か
もうちょっとで
卒業なのに
卒業旅行
プッ
どした?
きみの五感
鈍ってないか?
人が近づいて
くるぞ
やあ
なんで...
おれがここに
いるって...
......
泉くんわりと
公園とか広場
好きでしょ...
あたしも好き
わけわかんない
人だよ
きみって
さっきはごめん
........
おどかすつもり
じゃなかったんだ
......
ここさむく
ない?
うち
おいでよ
なんか話そ
...ちょうど今日
誰もいないし
フ...
じゃあお言葉に甘えて
........
......
生命の危険を感じると
本性が出る...
なんにしてもおれって
情けないヤツだよな
頭の中は
「死にたくない」って
ことはかりだ
生きたい...
生きていたい
里美.....
村野里美は何も
尋ねなかった...
おれは
ミギーのこと
冷血だなんてよく
言ったけど
おれにそんなこと
言う資格はない
結局は自分のために
周りの何かを
踏みにじって生きて
いる
新一くんて
かっこいいね
新一くん...
あたしたちって
いろんなものを
見たよね...
だから...
よっぽどの
ことがあっても
負けない...
負けっこない
.....里美
きみが好き
......
プッ
ウククク...
愛してる
泉くん
......
いちばん最後に
ポツリと言う...
生きよう....!
何としても!!
......
うそ
せっかくの気分を
ぶちこわして悪い
がなーシンイチ
家までは
帰れない
ただちに逃走
開始だ!
本当に「後藤」かよ!!
間違いないのか!?
ヤツはあまり体を
動かしてないようだが、
このスピード:...
車に乗ってるな
その角を
まがれ!
市役所の時から識別
できるようになった
この強力な波長は
ザコとは違う!
このまま自宅に近づけば
父親もまきぞえを食うぞ
コンビニの
駐車場?
これがいい
あっ
まさか!
そうだ
盗む
だっておまえ
どちゃごちゃ
言ってる場合
か!
.....だな
こっちは
命の問題だ
そうとも!
あ.....でも
おれ免許ない
わたしが
運転する
シートベルト
しめろよ
マジでな...
ああ!
こら!
ミギー
いつの間に
車の運転
なんか...
わたしは1日で
日本語をマスター
したんだぞ
......
変な気分だ
でもこんな
スピードじゃヤツに
追いつかれるぞ
たしかに「後藤」の
脚力ならな
ヤツは徒歩になった方が
よっぽど速いはずだ
...しかし今のところ、
車を降りる気配はない。
なんでだろ?
いくらヤツでもただ
追いすがって我々を
車体ごときりきざむのは
骨がおれるだろうし
それに...この前の
すれ違いざまの一撃で
こりてるんじゃないの
か?
あれか
......
...
ミギー
たのみがある
なに?
人のいない...
なるべく人のいない
場所に行ってくれよ
......
街なかで戦っても
人がただよけいに
死ぬだけだよ
ヤツに「肉の壁」は
通用しないだろ...
たのむ
.......よしい、だろう
わたしもたった今だが、
一か八かの手を思いついた。
ジャマがいない方がいい
ミギ!...
ずいぶんきたな
...やっぱりまだ
追ってくるのか?
ああ
ピッタリとな
いずれは追いつかれる
だからこそ先に勝負を
かけねばならん
違う...
だめだな
うーむ...
何考えてんで
しょうか
おしいが
いまひとつ
むっ
この地形
グッド
さいっぱい
シンイチ
シートベルト
をはずせ
なんか...
ひでえこと
考えてない?
ひどいなんて
とんでもない
うまくすりゃ
すべて解決だ
失敗したら
それまでだけど
グッ
たぶん命中する
!
第57話一終ー
-第58話-
ミギー...
だめだな
生きてる...
頑丈なヤツだ
行こう
行くって...
逃げよう
くっそー
どうすりゃいいんだ
普通の化け物なら
スピードでこっちが
上だから勝てたけど、
「後藤」だけは別だぜ!!
何をとっても
ヤツの方が上!
100パーセント
勝ち目なし!
さてと...
どうしたもんかな
か〜〜〜~~
なんて冷静なヤツ!
...戦って勝てず、
逃げても追いつかれる
場合.....
普通ならどうするかね
そりゃ
どっか隠れる
しか...
でもだめだよ!
おれたちの位置は
探知されちまう!!
そうだな...
じゃあやっぱり
そこの森へ
はいれ
えっ
だってこういう
場所での戦いは
「三木」には有効でも
「後藤」相手じゃ逆に
不利だっただろ!?
まあいいから
...誰も同じ
戦法をとるとは
言ってない
はあっ
はあっ
よおし
ストップ
なっ
うちあわせ!?
うちあわせだとォ!?
これからきり刻まれ
ようってときに!!
あのなあ!!
こんな所で道草
食ってる場合じゃ
ないだろうがよ!!
落ちつけよ
ともかく「後藤」がくるまで
うちあわせをしておこう
シンイチ!!
シンイチ...
気持ちはよくわかる
死は...いや殺され
るのは誰でも怖い
わたしだってそうだ
しかしここが正念場
なのだ!
さあ.....
いつもやるように
胸に手を置いて
深呼吸をしろ
きみには普通の人間には
ない強さがあるはずだ
どんな時でも冷静に
なれるという強さが...
はあ
はあ
ふー
...!?...
いいかったしかに
「後藤」の能力はすべての
点で我々より上だ
単純計算でいくなら、
100パーセント勝ち目が
ないのかもしれん
例えばお互いの戦力を
「強さ」や「大きさ」だけで
比較するのではなく、
「形」や「色」やっにおい」でも、
比べてみる...
どうだ?
よし
大したもんだ
しかし
こんな時はちょっと
発想を変えてみろ
...
急に言われても
なあ...
どうせ我々2人が力を
あわせても勝ち目が
ないなら...いっそ、
力をあわせないで
やってみないか?
ええ.....!?
戦は「兵力」よりも
「勝機」だよシンイチ
きみのポケットに
さっきの車内に
あったライターが
入ってる
!
次が本当の
一か八かだぞ...
上か...
......
なにやら枝にそって
四方に広がっている
ようだが...
これがヤツらの
戦う工夫だとしたら、
...うれしいな
そんな無茶な!!
無茶すぎる!!
だからこそ
「後藤」にも予想
できないのさ
...これは
時間との勝負だ!
きみの体内に
溶けこんだ分の
わたしの細胞は完全に
きみの肉体と結びつき、
変質化しているから
「後藤」には探知できない
また...:..右腕の
切断面に残る細胞も
ごくわずかだから
問題ないはずだ
ヤツはきみの存在に
気づかずにまっすぐ
わたしの方へくる
胴体は寄生生物の
「命綱」であると同時に
最大の「弱点」でもある
のだ
わたしは
この2つから
同時に手を離す!
なんだ...
まるで反撃なし
......か
人間の小僧は
どこだ?
ホー
胴体さえ見つけて
破壊すれば
勝ちなのだが
どうも半硬質化した寄生細胞で
ブロテクトされているらしい
ただし全体をすっぽり一枚岩で
固めているとまでは考えにくい
動きが鈍ってしまうからだ。
「後藤」の胴体...
だが鎧の「すき間」を
捜している余裕はない
硬質化されている
可能性が少なく
しかも最も効果的と
思われる攻撃目標は
「三木」の場合と同じく
「頭」〈首すじ〉だ!!
胴や手足に広がる
数匹分の寄生細胞を
みごと1つに統率する
エネルギーは大変な
ものだろう
だから『頭』は「頭」で
あるだけで手一杯の
はずなのだ
「頭」を切り離した瞬間に
統制はなくなり
ブロテクターも分裂解除
洞体を粉砕できるはず!
三木の時にこれを
やっていれば...!!
ミギーまだか
......早く
しないと...
早くしないと
おまえの体が...!!
勝負は1度きり!
力とスピードにおいて
はるかに勝る「後藤」の
首を切り落とすには!
火を近づけられた
表面細胞だけが反射的に
「後藤」の統制を離れた
結果、体勢のバランスを
崩す
前に言っただろ
シンイチ
ギョッとさせるんだ
そこで火をつかう
もう少し
こっちだ...
まだ角度が
悪い
む......
何てことだ...
もう意識がほんとり
してきた...
急がねば...
おい
きさまら!!
そんなに
おれが怖いか!!
いくら四方に広がろうと
「大したカモフラージュには
ならんぞ!!
逃げる工夫より
戦う工夫をしろ!!
今だ!!
やれ!!
おれと
同じ声!!
そこか!
胴体!
・
...
くそっ
浅い!!
だめか!!
ッ!!
ミギー
くるな
シンイチ!!
失敗だ!!
なっ!?
こいつは...
驚いた...
やるな.....!!
はやく逃げろ
シンイチ!!
こいつはまだ
パワー充分だ!!
でも...いま
すぐそっちへ
あっちだ...
胴体を倒さねば
くるな!!
2人とも死ぬ
ことはない!!
早く行け!!
だってミギ...
ぐあっ!!
それ以前は
ふんぐっ
なにやってる!!
このまぬけ!!
はやく行け!!
きょうならシンイチ...
これで...
お別れだ...
おかげ
いちばんはじめに
きみに出会っ
きみの
脳を奪わな
よ
友だちと
ガ.....
グウウ
意識がうすれて
ゆく...
妙に眠い...
それなのに
孤独感だけが
くっきりと
大きく...
ガ.....
死か...
ぐほっ
はあ、はあ
はあ...
う...ううっ
ぅうううっ
うあ.....
あああ
あぁああ
ああ.....
わあああ
あぁああ
あああ
寄生獣図
☆取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、
コミックス発売当時のまま搦載しています。
寄生獣フルカラー版(9)
著
キャ
発行者
発行所
2014年4月1日発行(O)
岩明均
®HTTCSHIIWAAKr2014
清水保雅
株式会社_講談社_1,ccc,
ホンムはテ112-8001
東京都文京区音羽2-1221