★この作品は、著者かラー原画に加え、著者の原画をもとに集英社でデジタル彩色を行うった特別編集版です。 ★この作品はフィクションです。実在の人物・団体・事件などには、いっきい関係ありません。 あるところに貴族が住んでいました なぜなら知る必要がないからです 人々は誰もその者たちの素性を知りません 「ミラーハウス」は誰でも歓迎される理想の場所 領地には少しずつ村が増え栄えていきました キャサリン様はとてもお優しい方でした 侍女である私もとても良くしていえだきました キャサリン様がご懐妊されました お子様がお生まれになるのを館中が楽しみにしていました お祝いとして珍しいペットが 「モーフ」...こんな奇妙な妖精が存在したことにみんな驚きました 喜ばしいことの裏で原因不明の病が流行りました 何人も床に伏せお亡くなりになる方もいました ミラー家の方々が原因究明に動いていましたが解決の糸口は掴めながったようです 私はキャサリン様が病にかからないようお子様が無事生まれますよう毎日祈りました ある日事件が起こりました いつの間に増えたのでしょう。 どこからかモーフが現れ館中の人々に襲いかがったのです 私はキャサリン様を連れて館から逃げました あれはきっと誰かが起こした事件... あれはきっと誰かが起こした事件.. なぜならモーフとともに逃げる者を追う人影も見え方からです キャサリン様とお腹の子を守ることに必死でしたので他の人たちは逃げ切れ方のか私にはわかりません 行き先は私の実家のある集落しか思いつきませんでした 身重でありながらもキャサリン様は毅然とした様子で旅を続けました ようやく集落に着く頃には キャサリン様はまるでモーフのようになり動かなくなってしまいました お腹の子も駄目かもしれない...と覚悟しました しかし不思議なことにこのような状態になっても、キャサリン様の脈はあるのです...! でもこのまま恐ろしいモーフになってしまうかもしれない...そのまま実家へ連れて行くことは出来ず かつて祖母が住んでいた洞窟の先にある小さな家にキャサリン様を匿いました 不思議でしたキャサリン様はえだ静かに眠り続けていました そこからはミラー家の領地が見えました あの恐ろしい妖精が追って来るかもしれない...私は怯えていましたが杞憂がったようです周囲からもそんな噂は聞こえてきません ただ長い歳月の中、段々と霞がかってきた気がして不気味でした そんな生活を続ける中気づいたのです キャサリン様のお腹がわずかに膨らんできていることに 信じられませんキャサリン様が起こした奇跡なのでしょうか? 嬉しさ半分恐ろしさもありました 毎日様子を見に行きました本当にゆっくりお腹は膨らんでいきました あの妖精が産まれるのではないかと その日は突然やってきました ついに!キャサリン様のお子様がお生まれになったのです この子はキャサリン様の忘れ形見... キャサリン様の愛称から 私の孫として育てることにしました ちょっとして、「生じゃなかったのですが、はい。いいじゃん、おいおい、 わたしが生まれてすぐ母は死んだらしい わたしは村で人間として育った 幼い頃はわたしにも顔があったから もう友達とも会えない!誰にも姿を見せられない! そのとき初めてわたしの出生の秘密を祖母から聞かされた ごめんなさい話すべきではないと思っていたの 貴女は普通のこどもだった...もう事件のことは忘れようと... 祖母だと偽ってわたしを育ててくれた彼女は秘密を話した後も村から毎日この家に通い変わらずわたしの世話を焼いてくれたし、 「いつかミラー家の誰かが迎えにくるまで辛抱してね」 外に出られないわたしにたくさんの本をくれたけれど わたしを安心させようとしてまた嘘をついた あの島に戻れれば何かわかるのかしら: でも...戻るには歳を取りすぎてしまった.. わたしは人間なの?人間じゃないの? ...それはもちろん... ...ケイトを人間として育てたわ 今わたしが怒っているか泣いているのかわかる!? わたしはもう二度と人のいる場所では暮らせない! 何故わたしを見捨ててくれなかったの!どうしてなにも考えず、わたしを育てたの! 私には...特別なことはなにも出来ないけれど...貴女を立派に育てることだけを考えてきたわ でもどうすれば正しかったのかわからない ...私のような貧しい村の娘がキャサリン様に仕えられたことが誇りだった... キャサリン様が大好きだったわ だからどうにか...お役目を果たしたかった... キャサリン様は動かなくなる前にこうおっしゃったわ 生まれた子を守ってほしい 私にとってもケイトは大切な存在なのよ... ただ...この生活を続けることに違和感が拭えなかったもう祖母と一緒にいてはいけないと思った 島や館がどうなっているかほとんど情報はないけれど そこに行けば居場所が見つかるかもしれない 人間として生きられないわたしの唯一の希望はミラーハウスしかなかった わたしはわたしが何者なのかを知りたい すす島行きの船が出るぞー 貴女方も移住のしたみ下見? 貴族の私有地の島らしい 今は観光や移住が盛んで 意外だったのは長らく絶たれていた島との交易が数年前から始まっていたことだった 噂によると飢えて苦しむ住人がひとりもいないとか 本当ならいいけど... もしかすると..館は事件のあと再建しているのかもしれない お嬢ちゃんひとりですす島に? 嫌がってるじゃないやめなさいよ 危ない...顔を見られたら困るわ.. いやあこどものひとり旅とは!驚かせてすまなかったね やっぱりこどもは歓迎されているんだわ 学校にも無償で通えるらしいのよ 学校が無償?裕福な島なのね... わたしの育った村で学校に通える子は少なかった 学校に通わせてわたしはもらっていたけど村から馬車で隣町まで行かないといけなかったし 祖母が母の身に着けていた宝石を売ってわたしが苦労しないよう育ててくれたから わたしは村では不自由なく ...置き手紙はしてきたけどわたしがいなくなって心配してるかしら なんとか家っていう素晴らしい貴族の館があるとかで.. ...そんな名前だったかしら? それより本当にいい所なのか心配になってきた だって見るからに不気味じゃないか: こんにちはー!すす島最大の観光地スモークゲートへよーこそー! おほほほ!最初はみなさんそうおっしゃいますよー! ただこれが今後世界を変える新しいエネルギー事業になりますからねー! この島でしか作られない効率的なエネルギー源/ 気分が良くなる!吸ってもむせない!クリーーーンな みなさん初めてこの島に来て驚かれますから最初に体験してもらうんですよー! こちらのコーナーにどうぞー! そういうわけではないんですか 従来の石炭に比べて輸送効率も格段に変わりますから!!大陸へ進出すれば世界のエネルギーは大ーきく変わるでしょう! でもなんかなぁ汚いのは嫌だなぁ おほほー!しばらくすれば慣れますよー! それにすす炭の素晴らしさをおわかり頂くためスモークゲートではより多ーくのすす炭を使用しているので! 他の地域では全く気になりません!! 汽車の代金も大陸と比べてかなりお安くなっていますよー! いってらっしゃいませー!! 他の村も見てみましょうよ 寒い季節も暖かく暮らせる学校も無償な理由それはなんのおかげーはいっ! ひとりで大丈夫?それじゃあね まあわたしにとっては好都合だったわ自分から出る汚れ.. すす炭...すす島...すすとはなんなのか? 毛布で体を包んで誤魔化そうと思っていたから元々この部屋なら大丈夫だわ 祖母に聞いたモーフはどこにいったのだろう 自分から出ているものこれもすすと言われるもの? すすはモーフと関わりがあるのかしら 昨日今日町を散策して聞き耳を立てていたけれど 実際に聞いてみるしかないかしら... 領主の館であるはずの「ミラーハウス」という名前が一度も出てこない 顔を見られないよう気をつけないとね... ミラーハウスへ行きたいのだけれど ?ミラーサイドのことか?汽車で行けるぞ 知らない...?領主の住む館なのに? 汽車は大陸と比べてかなり安いぞすす炭の事業の成功のおかげでな 島に着いたとき聞いたわよ... それにしてもこの島の人は 普通よそ者にこんなに良くするかしら? 人当たりが良すぎるくらいね... そういえばこの島ではわたしの恰好をいぶかしがる人がいないわ とはいえあまり深く詮索してわたしの素性を知られると困るし... ミラーサイド..確か祖母がミラーハウスの近くにある村だと言っていた とりあえずそこまで行くのかよさそうね ミラーサイドはもうすこし先: ほらほら急いで!汽車がでちゃう 島のあちこちを観光してるのよ景色の良い場所がたくさんあったわ!! ここは素晴らしい島だな! さっそく移住しなくちゃ! 人口が一気に増えているから早いうちに移住者の締め切りになるかもって! 一度実家に戻ったらご近所も誘ってみようかと思っているの! 知ってるかい?ここに住んでいるこどもたちは一館」で働けるかもしれないんだって あっこの辺から見えるらしいぞ!この島の領主様の住む館が ほら...!あれよあれが...! 事件の後一体何が起きたのか: ミラーハウスはシャドーハウスになっていたけれど わたしが何者であるかの答えは...きっとそこにあるはずだわ... まさか列車を降りてからこんなに歩かないと行けない場所なんて... 丘の上の家に閉じこもっていたから体力が落ちてるわ昔は野山を遊び回ったのに! いいのかなちょっとうん...でーはっっんじゃ...えーっとん、 「ミラーサイド昔からある集落主な産業衣服の製造観光・移住向きではない」 ふう湖が綺麗なことだけが救いだわ自然の中ならすす炭の煙もないし ミラーの名前が付いている村...何か手がかりがあればいいけど すす炭ね...なんだかあれも怪しく思えてくるわ “シャドーハウスのふもと湖の美しい村ミラーサイドの 道いっぱいに広がって遊んでいるわね避けて通った方が良さそう あっ!おねーちゃんそっちは駄目! 「黒い杭」があるでしょ そっちから先は入っちゃ行けないんだよ よく見たら森の方を囲うようにある... こんな目印じゃ意味がわからないわ 村のじょうしきだよそういう決まり 決まりって..理由はないの? そっち側はシャドー家のしゆう地なの 他の人のおうちは勝手に入っちゃだめでしょ?それと同じ あと森にはこわい妖精もいるんだよ 人の姿に化けて顔をはぎとる顔なしの妖精 モーフのこと!?...でも聞いてた話とは違う...? でも森に入らなければ大丈夫だよ 話は変わるけれど貴女たちは村の外に出たいと思わないの? ここが一番良いところだよ ...外行ったことある? そうかサーカスが来ているからか? ミラーサイドに観光なんて珍しいな あとミラーハ:・シャドーハウスを見学したいと思って あはは!それは無理だ領主様だぞ?そうそう会えるはずがない 崖に線路が見えるだろう?すす列車の線路だ あれが唯館につながっている ...あんな場所にあって館ではどうやって生活しているのかしら? 館には農場があるから困ることは少ないさ列車が来るのは何かしらの用事があるときくらいだな明後日の選別会とか... その日はシャドー家からすす炭が配られわしらは食料や服などを献上する シャドーハウスに疑問を持たず暮らしている ああ選別会って言うのはな...! 村人は悪い人には見えない聞けばなんでも教えてくれるでも... 決まり事を深く考える気がない ...そうよ違和感の正体がわかったわ余所者を迎え入れると言っているのに思考が閉鎖的なんだわ すす列車に忍び込めばシャドーハウスに入れるかもしれない これが選別会の建物.. すす列車の止まるホーム...すぐに辿り着けそうだけど 選別会の日は杭の手前から村人がお迎えするというから それでもそれはそうです 見通しが良すぎるこの場所では変な行動を取ったらすぐにバレそうだわ しかも選別会は明後日時間がない... わたし自身が選別会に紛れる? ...無理ね姿を見られずに入れるわけがない シャドーハウスは崖の上...歩いていけるような場所じゃないわ祖母の話では馬車で移動できたらしいけれど今はそういった道はなさそう どうすればシャドーハウスに入れる? 森の奥がシャドーハウスの私有地... モーフの存在も示唆されている...何かがあるのかもしれない もしミラー家を襲った恐ろしいモーフが森の中にいたら... 従順な村人が黒い杭を越えて入るかしら? それともシャドー家の人間? 追いかけなきゃ...トランクは邪魔ね 森は暗い!!この格好の方が目立たなくていいわ! 何をしているの...? 引き渡すのに十分な数だね しかし選別会の時期に外部の者がいるのは不安ですね 外部から来る者を受け入れることも大切だよ シャドーハウスの素晴らしさはいずれもっと広い世界に知れ渡っていくべきだからね シャドーハウスは次のステージに進んでいるのだから これがモーフ...!?...なぜ閉じ込められているの? 一体この村は...何をやっているの!? ...見た目は思ったより怖くないわね あなたたちは..何者なの? そんなに危険な妖精だとは思えないけど... 祖母や村人に聞いた話と印象が違うわ ミラーハウスで事件を起こしたとか顔を剥き取るとか...エピソードは違っても危険な妖精という認識なのに こんなところに捕まえられているし やはり祖母が言っていたように何者かがモーフを利用して起こした事件なのかも: 「明後日引き渡す」と言っていたわね... そうだわ服や食料を献上すると言っていた 選別会...選ばれたこどもが館に入る日 だとしたら一か八かやってみるしかない黒い布さえあれば... 顔を見られた...!もし噂が広まればわたしの作戦も台無しになる 早く黒い布を見つけて準備しなくちゃ サーカスのチケット...? それを過ぎたらこの村で働くしかないんだ ...ここの服は村の外にも出荷してるのに どちらにしても外の世界に興味があるなら館に入らないと シャドーハウスが外部と交渉しているんだから なによりシャドーハウスに入ることが幸せだし、外部にここ以上の幸せはないよ 外の世界のこと...何も知らない やはりこの島は何かおかしい 島の外からは自由に入れるのに...島で外部と交渉するのはシャドーハウスだけというのは変だわ こどもたちは皆館に入ることに憧れているようだし 大陸から島へ島から村へ村から館へ... こどもを集めて何をする気? シャドーハウスに近づくことは危険な気かする でもわたしをこんな体にした原因だけでなく 連れて行かれる村のこともたちにも何かあるのだとしたら、 危険を冒してでも館に行く価値はある 廃棄されている布はない工房に入り込んで探すべきか... ...無理ねただでさえ顔を見られたら危険な状況村の施設で物を盗んだりしたら致命的な失敗になりかねない ...サーカス...そうだわ! 外部から来たサーカスならこの村の住人と関わりがない!布もありそうね! 今朝の子...!?まさか待ち伏せされていた!? やっぱり私は死んでしまうんですか...? おかしな子だったけれど..この村の人間よりよっぽどまともだったわ ...不要な物は捨てていく自衛のためのナイフこれだけで十分ね 布の裏側に逢い付けて...と あ...さっき貰ったぬいぐるみ.. これはお守りにしましょう ここは...檻?想定はしていたけれど待つしかなさそうね モーフが襲ってこなかったのは温厚な妖精だからか それともわたしが人間では ふふ...まだ枝持ってるの? ...檻の天井は閉めたか? 列車が止まった...!シャドーハウスに着いたんだわ 目が慣れてきた...ここはモーフを住まわせる大部屋? 出入り口は開かない.. 空いている台に寝かせなさい サーカスで会った子!? 新たな“生き人形”として健やかに育ってくれるといいわね わたしと同じ存在がいた... 彼らに尋ねればわたしが何者なのか 人間に戻れるのかわかる...? ...でも焦っては駄目味方かどうか見極めないと しかし大きくて丈夫そうね優秀なシャドーにならないと勿体ないわ モーフを選別するのは我々の仕事ではない 優秀な個体が勝手に育つのを待つだけだ 必要なのは偉大なるおじい様の役に立つ者のみ ...シャドー?偉大なるおじい様...? さあ食事の時間よ服を着替えてテーブルにつきなさい モーフも人間について動いている.. あなたたちはシャドーハウスで作られた。生き人形 シャドー家のお役に立つために存在している どこからも脱出出来ないわ.. 一体どれだけ日数が経っているのかわからない:ずっと同じことの繰り返し 不可解そうにしていたこどもたちも今はもう言われるがまま過ごしているだけ そもそも“生き人形〟って?村で見かけたこどもたちのようだけど... この部屋でずっと生活していたら衰弱してしまうわ... わたしの姿をみれば、もしかして仲間として受け入れてくれるかも... ...!明かりをつけて! ネズミが入り込んでいたようね はあ...生き人形。以外の生き物がここに入り込んでは困ります ほらネズミになんて擬態して...これでは台無しよ 残念死んでいるモーフもいるわ生命力のない個体だったのねネズミと一緒に片付けて頂戴 生きのいいすす...ああ勿体ない んん...味は悪くないわね ...まともじゃない! ...まともじゃない! シャドーハウスに住んでいるのは素晴らしい貴族ですって!? ミラーハウスがシャドーハウスに ひとりでなんとかしなければ: 枝を気に入っていたモーフ...形が変わった!? それがペア...人間について回るモーフ... 集団でついてまわるのがモーフの性質なのかと 時間が経つにつれてひとりに一匹だけがつくようになるの? 時間が経つにつれてひとりに一匹だけがつくようになるの? モーフは他の生き物に擬態する... 擬態したモーフはペアになったこどもとこの部屋を出る... 貴女とわたし同じくらいの背丈ね わたしがこの子に擬態したふりをすれば... この部屋から出られる...! これで髪型は似たかしら?護身用のナイフが役に立ったわ たまに適当な掃除をされるだけでこの部屋はいつも散らかっている これなら黒い布や小さなナイフを捨てていっても怪しまれなさそうね モーフが持ち込み興味を失った物...人間が脱いだ服...食べこぼし... ...でもこの人形だけは捨てられないわ 貴女がくれたお守りだから 新しいベアの誕生ね...凄いわ今回の子は形がもう出来上がっている ごきげんようこどもたちここは貴族の館シャドーハウスです さあ貴女たちはまず初めに: 監獄のような生活だったからようやく少しは人間らしく過ごせそう なにこれすごい技術ね...! ...村で会ったときは感情豊かだったのに 痛っ...裸足だったから足の裏が傷ついてるみたい ...助かったわずっと裸じゃ風邪をひいてしまうもの ...待ってわたしは着替えていいのかしらモーフってそんなに知能はなさそうだったし いや...モーフが姿形や行動を模倣する習性なら...今この子と同じことをするはず! ...じゃあ次はお散歩ですよ わかってきた...〝人間らしい生活〟というよりは〝人間になる生活〟なんだわ つまりモーフが人型の責族だと錯覚させるプログラム! だったらわたしもそれに沿ってだんだん知能をつけていくフリをすればいい 何度も強調して“生き人形”と言われ 全てが管理されものを考えられなくして催眠をかけられているのかも でもわたしにとってこの辛い旅で貴女に出会えたことは本当に支えになったわ必ず貴女も助けるからね 聞いておけば良かったわ もういいでしょうシャドーとして独り立ちできますよなかなか成長の早い子です... 服に隠しておいてよかった... シャドーハウスは人々に慕われる素晴らしい貴族あなたはそのシャドー家の一員貴族である誇りを持ちましょう シャドーの一人称は名前でなければなりません “生き人形”はあなたの道具世話係であり「顔」です “生き人形”を使いこなしましょうあなた自身の価値を 何年かけて...こんな歪んだ世界が作り上げられていたの...!? 連れてこられたこどもたちだけでなく島中が騙されている 助けられるのはわたしだけ... ミラーハウスはかつてわたしの家族が幸せに暮らしていた場所それがどうしてこんな酷い場所に...! わたししか気づいていないならやるしかないわ シャドーのルールが大事だというのなら完璧にこなしてみせる...その上で ミラーハウスを取り戻す! ごびりつき!すすから出る悪意の塊掃除を怠ると発生 ...祖母が毎日掃除をしてくれていたから見かけなかったのね 寝ている間に誰かが食事や着替えを用意している ルールによると生き人形”の仕事だけれど...まだ来ない ということは今は多分モーフをシャドーにするプログラムの最終段階: あの子がわたしの〝生き人形〟としての準備をされている期間 そのうち何か変化が... 〝お披露目〟前のシャドーは勝手に部屋を出てはいけない 今はルールに従った方が良さそうね... おはようございますケイト様 わたしの名前...!覚えているの? よかった...!ようやくふたりきりになれたわ貴女に話したいことが... はじめましてケイト様にお仕えする生き人形。です 頑張ってお掃除しますね ま待って!脅されてこんなことをやっているの? ?ケイト・シャドー様はシャドー家の貴族なのですからどうぞごゆっくり ケイト・シャドー?ち違うわ 酷い目にあったのでしょう? 貴女は催眠にかかっているのかもしれない! 安心してわたしは味方よほらこれ...貴女がサーカスでくれた人形! 貴女とまた会えて本当に嬉しいわ!ふたりでこの館の税密を繋きましょう! シャドーハウスはおかしいのよ! 誰にそんな恐ろしい嘘を吹き込まれたんですか!? ハウスはシャド!絶対です これがシャドーハウス... おはようございます!ケイト様! はじめまして!ケイト様にお仕えする“生き人形〟です! えっ...?初めましてって:: 貴女昨日ここにきたでしょ? あれだけ怒ったことも忘れてるみたい 記憶が混濁しているのかしら ...まさかずっとこれを繰り返すの? おはようございます!ケイト様! はじめまして!ケイト様にお仕えする“生き人形〟です! 今日も同じことの繰り返し... 段々この異常な状況が日常になっていく... もしかしてこれは::モーフが貴族という立場のシャドーに人間が〝生き人形〟になるために記憶を改竄していく期間...? 貴女はいつの間にかシャドーハウスの〝生き人形〟になってしまった 着替えの準備が出来ました わたしのためになぜそこまでしてくれるの? 生き人形はご主人様のお役に立つためにいます 貴女は人間なのに〝生き人形〟だと思い込んでいるだけなのよ... 記憶を失くし自分の名前も言えず、ひたすら働かされているなんて... 出会ったときのような笑顔... でもそのことは言えない... また会えると嬉しいです! せめて名前を聞いておけば、何かを思い出すきっかけになったかもしれないのに あの時の貴女にわたしもまた会いたい シャドーは〝生き人形〟に名前をつけましょう 〝生き人形〟の名前は重要ではありません なので覚えやすい名前を 例えば...貴女の名前の愛称貴女の名前に近いがん簡単なもの ケイ?ケイティ?シャドーの教えに従うならこれが無難 危ない橋を渡る必要はない でも...名前が重要ではないのであればどうつけたって違反ではないはずよね 貴女は貴女という個なんだから 貴女とわたしは別人なんだから ...名前をつけなくちゃね 貴女は少し変わっているところがあるから 今日から貴女はエミリコよ いい名前です...私はエミリコです! 私がケイト様の個性...?しっかり努まっているでしょうか.. あ...後ろ向き...でしたか 必ず元の貴女に戻すわ! お腹が空いてるからってテイト様のものをべるような えっ明日が“お披露目...!? いじきたない”生き人形”にはなりたくありません これならいつでもケイト様を近くに感じられます 愛されてない前なんだわっ この事件を解決できる!! きっと生きて逃げ延びていますよね! 貴女が過去を思い出してこの全てを伝えられるときを待ってるから 私は班員を信じるときっ決めたの やる気になってきました!! 臨球夏のすり替えはしっかりやってきましたよ! 私たちはマリーローズのような通ちを絶対に繰り返さない! でも...ミラーサイドにいた時点で人の姿をしていた.. ケイト様はどこからミラーサイドへやってきたのでしょうか? ...これがケイト・ミラーの生い立ちこれまでの全て 黙っていてごめんなさいエミリコが記憶を取り戻してくれなければこれを全部理解するのは難しいと思ったの 謝らないでください!私だって.. いえあの...少し残念... あっ!残念っていうのは何というかえぇっと... ケイト様のこと...マリーローズ様のように過去の記憶がある「特別なモーフ」だと思いこんでいたので... ケイト君も「特別なモーフ」だったのだろう? ...!モーフ...そのことまで...!? 私の影響を受けてケイト様のようなお影様が生まれた...なんて少し誇らしかったんですけど えへへやっぱりそんなことなかったですねケイト様は元から立派なケイト様でした! それは違うわわたしだってエミリコの影響は受けているわよ モーフが極端な性質なだけで一影響を受ける」ことは人間同士だって普通にあるでしょう? 例えばショーンだって他のこどもたちだって貴女の影響を受けて変わってきているわ わたしはずっと貴女のそばにいるのよ 今のわたしが「立派なケイト様」に見えるならそれはエミリコのおかげなの わたしなんていつも行き当たりばったり... 感情的だし...本当に嫌になるわ 何度も作戦を失敗しそうになった でもそのたびにエミリコに救われたわね 無計画で家を飛び出して: シャドーハウスへの潜入も軽く考えていたのよ これほど強大な敵だなんてわたしのちっぽけな頭では想像できなかった それに何事もなかったように暮らす祖母にわたしはひどく怒ってしまったわ あの頃のわたしはシャドーになったことに戸惑って他人の気持ちを想像する余裕もなかった.. ...彼女は館の恐ろしさがわかっていたから島に戻ろうとしなかったんでしょうに.. わたしを守るためだったこと...今ならわかるわ フフッ...そんなに昔のことじゃないのにねそれだけシャドーハウスに来てからが大変だった ...おばあさまのお名前何と言うのですか? ...エミリーわたしの大切な人... ...あのね貴女は貴女であってほしいからそこから少し捻って他にはないちょっとおかしな名前にしたの そうエミリコの名前の由来よ そんな!クイト様を育ててくださった素晴らしい方の名前を...!もったいないです! 私...せんべつか運別会に潜入するとき名前がなかったからケイト様の名前を勝手に使ってしまって.. 気にすることないわよそれを聞いて一つ謎が解けたわ エミリコは“珈琲”で忘れさせられていたのにわたしの名前を知っていたことがずっと不思議だったの たまたま教えたわたしの名前を使ってエミリコがシャドーハウスに入ったそれで名前が交換されてわたしに戻ってきた まさか誰にも気づかれず本名を使えるなんて幸運だったわね それよりエミリコに名前が無かったのは衝撃だったわ..その:サーカス以前のことは覚えているの? 孤児だったのであちこちを転々としてサーカスに拾われました名前はその都度適当に呼ばれていたんです ...でも今はもう過去を悲しむ必要はありません ケイト様に貰ったエミリコという名前これが私の本名です!それがとっても嬉しいんです! ...過去に囚われる必要はない そうね!エミリコは色々なことを気づかせてくれるわ 自分が何者かを決めるのは今のわたし 辛いことばかりだけどジャドーハウスで大切な仲間が出来た 館を取り戻したらエミリーを迎えにいきましょう!そのとき謝ればいいんです! とはいえ島全体が乗っ取られているなんて大変ですね... そうね...島に来た頃は気づかなかったけれど すす炭の煙はきっと>珈琲に似た効果があるのよ 疑問を持つことをやめて余計なことを考えなくなっているからだと思う さすがにシャドーの姿を見せるまではしないようだけれど 豊かな暮らしをさせているし不信感は抱きにくいのかも 実際は不気味だったわ汚れた町を誰も気にしないなんて 多分島の中にいる村人のふりをしたシャドーが扇動している島の素晴らしさシャドーハウスの正しさを 印象操作ねスモークゲートの案内人は怪しいわ彼女と同じ言い草の村人がいたから そして〝珈琲»すす炭以上の強い催眠効果を持つ 記憶や感情を奪いシャドーや“生き人形”といった突拍子もないことを信じさせる ...エミリコは大部屋生活のことや、そのあとの小部屋のこと覚えていないでしょう? 〝珈琲〟の催眠効果とすす炭の効果は凄い...館側も自信を持っている はい私の館での最初の記憶はすでにケイト様に仕えているところからでした。 でもだからこそそこに穴があったのね わたしのような催眠の効かない外部の者を想定していないから入り込めたそれはそうよね 強大な敵だけれど綻びを見つけることができれば勝てる見込みはあるはず... シャドーハウスはまだ完璧ではないと思うわ ”シャドー”が島の外からやってくるなんて館側も想像していなかったのよ ただ母やエミリーが館を抜け出した頃よりはるかにシステムが作り上げられているのは確かよ 急がなくてはシャドーハウスも成長している まずこどもたちの棟を団結して大人に立ち向かう!! ...それにしても何度も同じことを繰り返していたなんて恥ずかしいです “生き人形”だと信じていたり...だから食事をしなかったり... さっもしかして食事をしないと言い張っていたとき、ですら... パンをいくつも食べていたのかも...! あケイト様笑いましたね!これは真面目な話ですよ! もう...エミリコ今わたし後ろを向いていたのよ 今ならケイト様のことは見えなくたってわかります! エミリコ貴女の顔全然怖くないわ ほう...それは本当か お前も一度見てくると良い島の様子を 左手が校舎、右手が体育館のような施設。 森から選別会の施設にモーフを運ぶ方めのトロッコ。 島を走る平地用の列車。館と村を繋ぐすす列車とは別物。 ひだえりはとりはずしの はっ、はぁ、はあぁぁぁっ、あぁっ...ああっ、んっ、ぁあああんっっあっああぁあっ ミラーサイドで出会ったケイトからプレゼントマれぁドレスー式。古風で優雅水こ必もの装い この作品は、著著カラー原画に加え、若者の原画をもとに集英社でデジタル彩色を行った特別編集版です。 本作品の内容あるいいはデータを、全部・一部にかかわらず無断で複製、改竄、公衆送信(インターネット上への掲載を含む)することは、法律で禁じられています。また、個人的な使用を目的とする複製であっても、コピーガードなどの著作権保護技術を解除して行うことはできません。