前巻までのあらすじ

浅井真紀'作岩本虎限

不思出の剣士・岩本地眼の道場で、我々は一回前の設置で、母さんと

ストレスが少しでもないと思っていた時を軽く同じの相手で、伊良子高さと一緒さんと

この時を赤く明けられていますので、藤木城を助け。二人は、双竜と並び飛ぶのです。そんなことを

藤木原と思い、一人は、久遠とそろ虎眼流の跡日快織であった。この辺で一瞬の戦士で、

現時間の場合、英語の通話な環境を不明の場点で克服するまで変更する要ですが、

直な藤木。ありあまる天稟をたよりに剣名

基本的に、ありがとうございます。による立身出せる夢見る野心の伊良子さんの母さんが一番は子供であった。

このエラムはどのようなものなのかな。二人の力量は30分であったが、

二人の身長はもちろんだが、お前達の後継者として一人娘・三重の痛みがありますので、

お邪魔の役職者として大人に選んだのは伊良子の方であった。いやーーーってもいいのではないかと思います。

悪んことは小さいクリスマスのつらにしかし、天才児の被害はまもなく訪れていくことがあります。

た。妾・いくとの密通を察知した虎眼は、

取締を取り上げると、収納を切り裂かれた剣士の未来には、お取扱いになったのではないでしょうか。

次中にも少し終わりのカーソネスには、だ暗黒が広がるばかりと思われたが...。

三年の後、伊良子は恐るべき魔術を会って発送した。やっぱり「暖よねえ長期

一年の夏、『お子さんとも優しく復活した。次々に帰られる』の記憶がありません。私たちを

申し訳あればこのくに自分なのは、の荷物だから。免許者伝者、中腹と一般と暴れば、

の問わについ先日自信者厳戒態勢をしいて岩本家の大型は仕出てを守るが、満月

最高級部分をして、各卒業させるので、の夜、午前は日以上の放った朝客の皆さんは、

あれ、平成34年より42歳の街され、藤木は体の決勝状に解動されても、私の中には

秋葉山中に。そう

歌の奥の中に。そうしておいて岩本家を堂々と訪れた。

そうしているので、今の全室へここの中良子は、娘、二重の眼鏡で先限の現地もホテレンジョールです。

中央では、秋、一般の映画を取りことく判り、撮影の入り交じるのは、皆にはどうかな

をAVとこへ通り、標準海に沈めるのだった...。

装丁/補山高級ITONA.he:

漫画山口貴由

漫画●山口貴由

ISBN4-253-23049-0

C9979、Y533E-(0)

雑誌44941-03

秋田書店

定価::本体533円十税

広くさ長の原記の下、

多いのみなだける音目の天才に

なるも凄く、必要なものもあるし

清玄は知らぬのだ、赤三町の馬と

売眼の腸が固く続けていたらとも

チャンピオンREDコミックス

理由は基本的にはここでは、「自分」と言っていたのですが、そのために

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警は倶に天を戴かず、

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...

日本

第三十二景。無明逆流れしむみはうさかながれる。

そして、最近話になりましたが、現在できません。お客さんは、今後のアイテムが発生されています。それが多くの場合は、この

三十四八三十五景三十六歳

三十四景竹槍たけやり

第三十七景対じ手、ふぅじて、188

ふふっちびと、107

この作品はフィクションであり、ローローム、

実在の個人・団体等には、ションであり、つさい関係ありません。

第三十二県、

明通流れようかな

岩本家に

到着した

藤木源之助

小刀に添えら

れた右手は

屋内戦への

備え

血の臭いのする

方向へ急ぐ

この光景に

出くわしても

源之助の鼓動は

乱れなかった

血まみれの

三重の脈を計り

虎の中の

虎である

縁側に伏した

師を発見

外傷のないことを

確認すると

先生..

藤木...

おかえり

なさいませ

気道に詰まった

血泡を

吸い出さんと

する虎子

報せを受けて

駆けつけた役人

大沼官兵衛の

見たものは

遊女のごとき

深紅の着物で

血海の中に

座する娘と

屍の血を

すする若党

目撃者として

岩本家は

閉門となった

岩本虎眼の乱心と

伊良子清玄の正当防衛を

役人に証言した

この後江戸に

大道場を開いたが

その資金の出所は

定かではない

濃尾道場の

金岡雲竜斎は

げっ

同月

駿府城

掛川の虎を

仕留めた

当道者とは

汝か

するかすいな。こんとくがわただなあ

駿河大納言徳川忠長

清玄

名乗るが

よい

じずはたけんきょ

...

賎機家用人

伊良子清玄と

申しまする

見たいな

汝の剣技

駿河藩士

卯月修三郎は

新婚十九日目の

小夏が

藩主忠長に

夜伽を命じられた

ことを不服とし

藩外への"逐電を

試みたものの

捕縛

電--形の土地に逃げ出すこと

忠長の闘房に

奉仕した娘の中には

五体満足で

帰れぬ者が

多数いたため

やむにやまれぬ

行動であったろう

斬れ

忠長が

そうつぶやくと

大小が

与えられた

卯月修三郎の

縄が解かれ

おぬし

盲目だな...

盲目の侍にも

自分同様の理不尽な

事情があるに相違ない

それに

どう見ても

卯月修三郎は

そう察した

戦闘する姿勢

ではないのだ

卯月

卯月

目の前の

侍と

立ち合え

勝てば

小夏にお咎めは

ない

!!

立ち合いまする

不憫なれど

妻のため...

許...

誰...

あなた

白砂の庭に

紅い花が

咲いた時

忠長の鼻孔が

開いた

お目を

汚すばかりの

何流か

むみょうさかなが

無明逆流れ

第三十三景一恵が重すると、

お日ぶりに

掛川に帰還した

牛股権左衛門は

竹竿を打ちつけられた

門の前で

全てを悟った

青竹の固さは

人骨とほぼ

同じであるが

まるで

藁のごとく

ひしゃげた

師岩本虎眼は

ううう

もうこの世には

いないのだ

権左衛門の

嗚咽は

人間の声からは

ほど遠いものであった

閉門中の

出入りは厳禁

三百石から七十石に

減封された岩本家に

門下生なき道場は

寂として声無く

居残った奉行人は

数名のみ

当主の血痕が残る

縁側には

虎眼の死に際し

乱心していた

土道不覚悟により

何事かを秘めた

美しき岩本三重

蟄居を命ぜられた

藤木源之助は

兄弟子の慟哭を

耳にすると

虎眼の死後

初めて

涙を流した

十数年前

かけがわりょう

掛川領

もとむら

栗本村

この村の子供たちが

最も恐れていたのは

藤木源之介である

この百姓めら

悪童の

口癖であった

侍の子の父

藤木右京太夫は

元は千石の

家老職であり

藩主より

知行地を給されて

支配村より

年貢を徴収する

身分であったが

悪童は...

土の子らに

軽んじられる鬱憤を

ある時、

〝動方不行届有》付刈として

領地没収の上家老職を解かれ

五十石の捨て扶持を再配され

粟本村への運塞を命じられた

農民の子に

ぶつけていたと見て

間違いない

たえは

柿を取ってこいと

命令され

尻に小枝を

刺されてしまった

与一は

頭上から漬物石ほどある

石を落とされた

これなどは

一歩間違えれば

即死であったろう

しかし

どのような目に

あわされようと

農民の子は

土の子に

平身低頭して

許しを乞うより

他ない

粟本村には

もう一人

源之助という

童がいた

この源之助は

ほとんど声を発しない上

泣く笑うなどの感情を表さないので

農民であるため

姓を名乗ることは

出来ない

親は愚鈍の

子と思い

兄たちに劣る

食事を与えていた

この源之助は

悪童の格好の

標的となった

愚鈍と思われている

源之助だが、

土に会えば

頭を下げる

しかし、他の童と違い、

その表情には

許しを乞うといった

へつらいが見当たらない

それが悪童を

いらだだせるのだ

この日と

悪童源之介は

もう二人の源之助の口の中に

馬糞を詰めると

柔を用いて

ニヤ数回・失神させた

農民の子が

動かなくなると

悪童は

その場に放置し

そそくさと立ち去った

源之助が

目覚めた時

山で集めた

山菜を籠に戻す

眼のごとく

月が冴えていた

これは自分の

務めである

家への帰路は

霧に

包まれた

虎の幻影は

農民の子を

家に戻さなかった

その行き先は..

翌朝

石垣に頭を

打ちつけられて

悪童源之介が

事切れていた

この日

三次という丁稚が

ずた袋をふり回す

童の姿を目撃して

いるが

それが

人間であったと知ったのは

後のことである

あいイ...

それを見た時

母むぎは

頓狂な呻きを

発した

愚鈍の子が

持ち帰ったものは

頭皮とおぼしき

肉片の付着した

土の髷で

あったからだ

問いただしても

何も答えぬ

愚鈍の子を

父孫兵衛は

吊し上げた

土の一族に、自分たちが

無礼討ちにされるのを

免れたい一心である

二刻もすれば

血管が破裂して

死ぬ筈である

そこへ藩庁の

役人と思しき

人影

ヒ...

ヒィ

これが

藤木右京太夫が一子を

仕果たした童か

恐怖のあまり

震える

ばかり

この童

いらぬなら

貰うぞ

掛川藩武芸師範

岩本虎眼は

悪童源之介の死を

事故として処理させ

跡目なき藤木家に

金子を与えて

養子縁組を承知させた

その養子とは

愚鈍源之助であった

そうしておいて

源之助を岩本家に

え入れたのである

貧農の三男が

藤木源之助という

土に生まれ変わったのだ

虎眼先生...

第三十四景

竹槍たけやり

にっさかしゅく

日坂宿

幕府諸藩の

禁止にも関わらず

宿場町には

賭場や水茶屋が

つきものであり

それらを仕切る

一家が多数

存在した

九鬼一家の用心棒

蛇平四郎は

一羽流の

使い手であり

百目一家との出入りの際

親分の百目大蔵をかばう

子供ごと斬り捨てたことで、

俠客仲間でも

忌み嫌われていた

それにしても

驚きました

ねえ旦那

当道者の

身内が

無双と

うたわれなすった

あの岩本虎眼

さまをねえ

見えねえってのに

どうやって...

蔦の市の声は

弾んでいた

まるで自分の

手柄話のように

岩本虎眼とのは

老いていた...

虎眼流に勝ったと

申したければ

それだけの

ことよ

藤木源之助に

勝たねばならぬ

ふじき?

その

お弟子さまは

そんな

お方に...

師匠が大変な時に

どこかに隠れて

いなすったという

お話ですよ

うぬが如き

下郎に

藤木源之助の

がわかる!?

蛇平四郎が

源之助と出会ったのは

桜の舞い散る

四月であった

一手ご指南

つかまつりたく

若き日の

蛇である

いやあ...

応対に出た大男は

しきりに頭を掻いている

羽流の手練である

自分の力量に

恐れをなしているものと

濃尾無双は

噂に過ぎぬと

蛇は

自惚れた

門下生は百姓や

町人といった

顔つきの者

ばかりである

いくらか

金を握らされて

帰ることになるだろうと

お相手

つかまつる

入門して三年に

満たぬ

藤木源之助である

相手が前髪で

あろうと

加減する

蛇ではない

いざいざ

参ら...

...すいゅ

耳か鼻か

ウ...

ぬるいぞ

源之助

しかと

えぐれ!

虎眼流の仕打ちを

不服とした

蛇は

同様の恨みを持つ

三名と共に

これが源之助の

初陣であった

報復を誓った

決行されたのは

九月である

竹槍である

抜けるか?

虎眼流!

太刀を

抜けるか!?

抜かばたちまち

らいじん

雷神の生贄ぞ

何の躊躇もなく

源之助は抜刀した

ぬわっ

落雷が

瞬時に二名の

同志を焦がした

鼓膜の破れた

蛇が

かけがわ

掛川

...

い、いや...

この日

買い出しから

戻った岩本家の

中間一茂助は

牢人者と

思しき土に

呼びとめられた

岩本家の

ものだな

藤木源之助どのに

伝えよ

貴殿の身は

永江院の竜が

守っておられる

ゆめ腹など

召されまするな

掛川の寺院

永江院にある

山内一豊が寄進した

彫刻の竜は抜け出して

水を飲みに行く姿を

たびたび目撃されている

師の仇討つ日は

必ず訪れますると

第三十五景

うちびと

夏の終わり

岩本家の閉開は

解けた

三重さま

このようなもの

いつまでも

こうしておいては

ならぬぞ

茂助

決して

これを

片付けては

ならぬ

これはちちうえ

お父上の

無念そのもの

ようく見や

そこにお父上が

凝固した

血液によって

どす黒くよじくれた

打ち掛けであった

かくしんいた...そうだ

確信致し候

ぼうふ、こがんらんしん。

ところ、売り取れるには、

かならゆえ

必ず決ありてか

しょさ

所作に立ち至りしものと、

だいたい...

あはたはようにな

こせいげん

恐れながら感機家用

恐れながら結構不明伊良子清亥よりねえ

受くるに及び

ばっとう

抜刀いたし使事に相談後と

はいさついた。そうだ

拝察致し候

その気を

じょうじんいたしそうねう。ぎ

...

これだびはんちょう

此度藩庁

ほら、なんといっちゃこせてけ

三次の仇、伊良子高森と

仕留めし御話すのは

上申致候儀は

そうだと思った。

なんだか、ひら、ごくようし、

此の殺子に御容赦

ねがいあげそうろう

原上候

仇討願書を

受け取った

掛川藩目付

柳沢頼母は

ただちに

藤木源之助を

召喚した

...

なぎさわたのも

新八東頭母

源之助...

こたびの

仇討願

藩庁として受領

出来申さぬ

そも仇討願書は

当主が討たれ

家督が立ち行かざる場合に

のみ提出すべきもの

しかるに

岩本家は

藤木源之助...

其方を跡目に

する旨すでに

虎眼より届け入れ

られておる!

初耳であった

恐らく三重も

源之助が正式な

跡目であることを

知らないだろう

師にそこまで

認められていたことを

知った源之助の胸中は

如何ばかりか

おそれながら

虎眼流は

剣をもって

召し抱えられし

家なれば

剣の上で

後れをとった

ままにては

自惚れまいぞ

源之助

三百石当家武芸師範の

お役目を

ご家老がこのままに

しておくと思うか

この時頭を垂れる

源之助の背後で

ほくそ笑んだのは

次期武芸師範役と

目される

生野陣内

事はすでに

落着しておる

そもそも

其方が

崩甲斐無き故

かかる仕儀に

相成ったのだ

虎眼が

討たれし日

其方は

何処におった?

虎眼の亡骸を

前に

上にあるまじき

狼狽を見せたるは

其方ではないか

虎眼が

拾わなければ

其方は

粟本村の松の木で

縊れ死んで

いたものを

身分低く

無口な若者に対する

老臣たちの叱責は

必要以上で

あったろう

それでも源之助に

不服はなかった

大方その通りで

あると認識していた

ある一言を

聞くまでは...

あはれは虎眼よ

あれほどの技量を

持ちながら

どう

でしょう

当道者に

討たれた

岩本様が

弟子には

恵まれなかった

とはのう

果たして

家中一の使い手で

あったかどうか..

生野!

この報告を受けた

掛川藩家老

孕石備前守は

虎眼流

錆びてはおらぬ

ようだな.....

一言洩らす

のみであった

一方

伊良子清玄は

駿府城主忠長に

気に入られたため

駿府藩剣術師範

岡倉木斎の邸の

離れを与えられ

厚遇を

受けていた

当時

武家の女は

下女であっても

亭主以外の男と

二人になる状況を

決して作らなかったし、

しかしこれは

まきれもなく

若い男の入浴の

世話をすることは

あり得ない

かつて清玄が備えていた

黒い瞳はきたちまち娘たちを

虜にしたが

その目はあまりに妖しく

どこか女を不安にさせる

要素があった

しかし

双眸を失った清玄の美形は

底の知れぬ深い淵がたたえられ

殆ど抵抗し難い悩ましい

引力を発生させているのだ

貞淑で知られた

岡倉の内儀

蜜は

一切を

忘れていた

体毛が

わずかにしか無い

均整のとれた

肉体は

指が埋まるほど

やわらかく

埋まった指先からは

若い血潮が脈打つ音が

伝わってくるのだ

清玄の方は

女など眼中に無く

ここ数日

ただ一人の男のこと

だけを考えていた

かつて

自分と並び

なぜだ?

双竜と称された

若き剣士

なぜきゃっ

彼奴などが

気にかかる

虎眼を倒した今

藤木源之助に

何の値打ちもない!

己の方が上だ!

はるかに高みに

立っている

彼奴に劣るものなど

何もない

それなのに

なぜ?

全てにおいて

己は藤木に

勝っている!

なぜ

奴のことばかり

気にかかる?

清玄の胸の奥で

小骨の如き

何ががつかえている

それはかつて

いつだ?

藤木源之助が

刺した棘なのだ

剣の腕でと

後れを取ったことなど

只の一度もない

いつ

己が藤木に

傷つけられた?

だから奴は

うじ虫の如く

よってたかって己を

仕置きしたのだ

己は奴の指を

ねじり折って

やった!

岩本三重も

奪ってやった!

突如

清玄の脳裏に

ある記憶が蘇った!

瞬時に清玄の肉体は

銅鉄の如く尖った

股から頭頂まで熱い何かが

走り抜ける感覚に襲われ

蜜は失神した

己は

藤木源之助を

斬らねば

ならぬ!

掛川藩庁が

仇討免状を

発行したことを

伊良子清玄が

知るのは

このわずか

半刻後であった

一人一人見、スリーバーはらから

でもですが、お客様において

袋井宿

遠州灘

この日

虎眼流剣士たちは

水練を行っていた

虎眼に裂かれた

牛股の口の傷が

大練ー泳法の練練

まだまだ

新しい頃で

ある

舟の上で

錆びた兜と

*南蛮胴を着装

しているのは

藤木源之助

交南蛮胴=鉄製の胴防具

このあたりが

よかろう

鉄の鎧を

まとった源之助は

みるみる海底へ

没していく

虎眼流

水鎧は

訓練の目的は

いかなる状況でも

平常心を保つ

ことにあり

水圧と息苦しさの中

手探りで鎧を脱ぐ

虎子たちの稽古の中では

安全な部類に入る

しかし

南蛮胴の

緒の結び目が

鬼の如き指の力で

絞めつけられていて

解けない

おそ

遅い!

潜りの技を

身につけた者でも

採丁七暑ー約50メートル

重りなしでは

十七尋が限度

清玄だけが

抜きん出た

岩本道場の

双竜と呼ばれ

二人のうち一方だけが

跡目となることが

出来るという状況である

源之助は

追え

ませぬ!

源之助は?

蘇生した

源之助は

この中に

鬼の如き指力で

結び目をこしらえた

者がいる筈だが

そのような悪意には

無頓着な男である

伊良子

自己の不覚を

深々と詫びた

よう

助けてくれた

その夜

虎子たちは

海亀の

産卵場面に

出くわした

海亀が常に塩分を

排出していることを

知らぬ者にとって

これは

苦しみに耐えて

命を生み出さんとする

神聖な涙と

映る

わしは

うれしい

おぬしらが

並んでいる

我らは

虎子

共に汗を流し

剣を磨く

同胞ぞ

御前崎から伊良湖畔まで

三十里に及ぶ一砂浜に

描かれる風紋は

幻想的ですらある

そのような景色に

包まれたせいだろうか

自己のみを信じて

生きてきた清玄の胸に

牛股の口にした

同胞という言葉が

響いた

虎眼流の

奴らは

己が知る

上とは違う!

土の家に生まれた

それだけのことで

ふんそり返り

己を

見下している

奴らとは違う

貧民街の

与三という人足は

泥酔して道の中央を

歩いていたところ

上級武士に

無礼討ちにされた

肩が触れたという

理由である

あの士とは

違う!

あのくず共

とは...

藤木...

山崎九郎右衛門と

丸子彦兵衛は

足軽出身

上級武士に

無礼討ちにされても

文句は言えぬ身分

これも白米などは

口に入れられぬ身分

興津三十郎と

牛股権左衛門は郷土

藤木源之助は

決して過去を語らない

伊良子清玄と

同じように

...

今の時代の

藤木...

知っているか

今や

東照大権現として

神に祀られている

大御所家康はな

その実

膨者の娘と

浮浪の祈祷僧の倅から

成り上がったのだ

嘘ではない

我らとて

江戸の楠不伝の

道場で聞いた話だ

己の腕で

成り上がり

天下を取って

人の上に立つこと

が出来る!

清玄が我ら”という

言葉を使ったのは

これが初めてである

伊良子

藤木源之助は

生まれついての

土にござる

士は貝殻の

ごときもの

士の家に

生まれたる者の

なすべきは

お家を守る

これに

尽き申す

源之助は

貧農の三男で

あった自分を

十分に取り立てて

くれた虎眼の大恩に

報いる覚悟を

述べただけであった

しかし

最下層出身の

清玄にとって

この言葉は...

封印された

屈辱が

あざ

鮮やかに

よみがえ

蘇った

杖すらも

持たぬ

清玄

その歩みは

鬼神の如く

力強い

のけ

武芸上覧のため

駿府へ向かう

片桐善鬼という

剣客である

なんだ

盲目か

かけ

藩庁が指定した

仇討場には

役人の手により

三日がかりで

竹矢来が

組み上げられた

草刈りを

命じられた

農民の中に

場にそぐわぬ

なよやかな

女人の姿

伊良子清玄に

身も心も捧げた美女

いく

白魚の如き

指は

仇討場に埋まった

石を除去していた

刀身を大地に

突き立てる

清玄の特殊な

朝撃にとっては

女の拳ほどの大きさの

石が技の妨げとなり

命取りとなる

可能性もあるのだ

第三十七景!!

ふうじて

父の仇!

ん...

三重どのか

この目が

見えぬのが

残念だ

仇討前日の

早朝

三重は

悪夢を

洗い流すべく

白肌に冷水を

叩き浴びせた

源之助の視線を

感じたが

肌を隠そうとは

しない

父虎郎が

夫と決めた男で

あるからだ

当時

町民や農民の間では

夜這いの風習があり

下級武士の間でも

同様の行為は

盛んである

虎眼流道場

には

雷のほころび

始めたような

初々しい三重の

肉体に

熱くならぬ筈は

ないのだが

精気に満ちあふれた

男衆が多数出入り

していて

その寝室に

夜這う者は

皆無であった

濃尾無双とうたわれた

岩本虎眼の屋敷に

忍び入るほどの

胆力は

ただ一人だけ

誰一人

持ち合わせて

しなかった

三重の寝室を

訪れた者がいる

灼けた肌と

潮の香りに

三重の心臓は

早鐘の如く鳴った

柔肌に触れること

なく男は去った

透けるように

白い貝殻を

残して

藤木様

先日

御家老の孕石さまの

お屋敷にて

このような

お言葉を

賜りました

生野陣内が

虎眼を嘲笑せし折

ただちに

”...打返しに及びし

源之助の忠節や

天晴れ

お返しーは

来を用いた

抜刀も見事と

また

このようにも

源之助は必ずや

虎眼の仇を

討ち果たし

そこもとを守り

岩本のお家を

盤石の重きに導く

そこもとは美しく

源之助は凛々しい

ゆえ

ゆくゆくは

掛川一の夫婦と

評判になろうぞ

夫婦...

いかなる時も冷静な

源之助の瞳が

この時ばかりは

別と輝いた

大きく

清玄の太刀が

下段より神速で

はね上がることは

すでに解明している

逆さにぶら下がった

牛股の姿勢は

それを

再現するための

工夫である

脇差にて

下段斬りを封じると

同時に

清玄の首が

あるべき位置に

大刀が伸びている

三重の信頼を

勝ち得た

げん

源之助に

切の

死角はない

sHiguRICD-fidアノロND

2016年03月11日

作画協力細倉徹゙那須信弘

考証協力〈咩野佐一郎

初出

チャンピオンREDD2006年5月号〜10月号

浜作「駿河城御前試合」初出

無明逆流れオール養物1956年10月号

南條範夫〈なんじょう・のりお〉

1964年6月1908年・東京生。東京帝国大学法学部ならひEに経済学部卒業。東亜経済懇談会参事、日本再

建委員会常務理事、経団連審議室委員などを歴任、国学院大学教授。

56年前の2015年11月15日午前12月にて直木賞、82年、細香日記ーにて吉川英治文学賞を受賞。「月形兵庫シリ

ズ」「元禄太平記」など著「多数、60年の「古城物語」などで、わゆる残酷ブームをつくる。

2004年10月30日光去、

山口貴由《やまぐち・たかゆき)

1966年・東京生。都立豊島高校卒業。小池一夫劇画村塾出身。

86年デビュー,90年デピュー。901年サイバー桃太郎、92年「平成武装正義団」「炎のうさぎ戦士」など発

表の後、94年・覚悟のススメ、97年「銃声の子守唄「シリーズ、98年「悟空道」、2001年

蛮勇引カなどを各誌に連載。

有無の敵・虎眼を磨った伊良子

だが、さらに恐るべき若き虎子

藤木が牙を研いていた!

激突

伊良子の魔剣を

藤木の秘剣が迎え撃つ!

互いの連命が血を流す時、

あまりに凄惨な結末が待ち構える!

妖巻手劣

乞御期待!

この聞い、一刻たりとて見逃すこと喰わず!

イリ、第八巻、

Champion

し...REDComics

チャンピオンREL

コミックス

シグルイの

シグルイ・シリーズ・

15日N4-253-98017-4

2006年11月20日-初版発行

発行者

発行所

ん何ょなや

いい

...條く口

2007年にか

(16)夫が出てきた

貴由(画)

ki:ysanagoukhin2016

美咲さんは

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ISBN4-253-23049-0