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sBNg78-406-380514-
C9979Y562E(0)
南欧・1定価・本体580円(税別)
雑誌42900-14
講談社
92997900562
雲田はるこ好評既刊
昭和元緑落語心中(
満期で出所の模範囚
だれが呼んだか名は与太郎。
裟婆に放たれ向かった先は
人生うずまく町の寄席
昭和最後の大名人・八雲が
ムショで浸った『死神』が忘れられず、
生きる道は噺家と心に決めておりました。
弟子など取らぬ八雲師匠
惚れて泣きつく与太郎やいかに...!?
昭和元保愛官心中与え部放送賞、公演開け!
O"昭和元複#
昭和九海
残念ながら、
迹說尤吒
1.評論はなくこ
雲田はるこ
パパの
◎昭和五養落語心中_丁
昭和、大学生同じの
...
雲田はるこ
昭和元鉄落語心中
雲川はるこ
其の四...
昭和元益落語心中「目次
其のこ...
其の二...
其の一...
与太郎放浪篇
エーどうも相変わらず
ばかばかしいことを申しゃげて
なんだい
お前さん
おっちゃん
神さまにもいろいろとございますけれどあんまり人に喜ばれない...
人に喜ばれない...
まこの物語はフィクションです。実在、の人物、団体等とは関係ありません。
...出ていかあ
チクショウメン
おっ?
落語なんて
きくのかい
いま
かかってんの
死神だね
あじゃらか
もくれん
きゅうらいそう...
若え者が
珍しいね
引受人が
いねぇんだな?
てげれっつ
のばあー
なんだい兄ちゃん
満期で出所がい
模範囚で仮釈
出ねえってことは
家族もなくちゃあ
行くとこもねぇだろ
あるよッ
寄席へ
行くんだ
大先生ン
とこへな!
寄席ェ!?
のん気なもんだね
ここ出てすぐ
向かうとこかい?
いいんだよ
オイラ
もうなんも
ねェから
普通はな
職とか家とか
探すもんなんだよ
大丈夫かい
兄ちゃん?
寄席なんてのは
そういうトコだべ
なんもねェから
あすこに行くんだ
しわ
綱落語心
其の
まだ実際から
おうおう
おいちゃんっ
アンタ偉い人の
運転手だろう
これヤクモ先生の
車だべ?
ここで待ってりゃ
会えるかなー?
エ?
終わったらスグ
出てくんの?
ヒィッ...
なんでしょ...
ファンの方?
大先生に会うのに
ボロじゃなんだろ?
奇席の切符なら
あっちですよ...
一張羅買って
土産買って
サンパツ行って
あれこれしてたらよ
スッカラカンで
切符なんか
買えやしねぇ
いろいろ調べてやっと
ここまで来たんだぞ
オイラもうどこも
行けねーんだ
大先生に
弟子入りさして
もらうまで
テコでも
動かねーど!!
そういうことでしたら、
残念ですが...
ああん?
なんでだい
八雲師匠は
お弟子さんは
いっさい
取ってらっしゃい
ませんので...
で弟子入りは
諦めたほうが
よろしい
かと...
え
え?
あ
あっ!?
この先
どーしたら
いーんだよっ
なんだいそれーッ
おいオイラの予定
狂っちまうべ
おいちゃん
エ?
口きいてくれ
頼む
おかね
ないよーッ
どうにか
しておくれよ
おれたち
友だちだろ?
いや
そんな...
ちょいと
ウチの者が
なにか失礼を?
そちらさん
カタギのお方じゃあ
ないようですけれど
なんならアタクシ
代わりに出るトコ
出させてもらいましょ?
大
松田さん
せんせえ
やっと
会えたー
なんなんです
この与太郎は
大先生
オイラはアンタに
一目惚れしたんだ
覚えてるかい?
1年まえの刑務所
落語慰問会
アンタはあのとき
「死神」ってハナシを
演ったんだ
ろくでもねぇ男が
死神にそそのかされて
うまいこと儲けて
そんでゲラゲラ笑ってたら、
最後にゃあズルやって
寿命のろうそくが
消えちまうってんだからよ
大先生の死神が
おっかなくって
まわりの連中
真ッ青んなってたぜ
刑務所であんな
ハナシやるなんて
オイラ
おかしくってよ
ホウ
するってぇと
お前さん
監獄帰り
かぇ?
おうッ
そうだよ!!
本日出たて
だいッ
まあね
イヤミ
だったから
それにしちゃあ
随分
楽しげだね
呆れた
男だよ
出てきたら
いままでに見た
いちばん偉ぇ人に
付いてこうって
決めてたんだ
それがアンタ
なんだよ
オイラ
落語だって
大好きなんだ
もう弟子んなる
しか道がねぇだろ
なぁ大先生
お前さん
帰るトコロが
ないのかえ?
師匠!
次の
お仕事が
与太郎
ぐずぐず
してねぇで
さっさと
乗んな
うはっ
だのよォォー
わじィん
レャアーリ
しょォオーっ
アッ!
小夏ッ
居るん
だろう?
お客サン
......
..!!
という
よりも
今日からウチで
面倒見るから
いろいろ教えてやっとくれ
いろいろ教えて
やっとくれ
な.....
弟子ィ
取ったんだよ
弟子ィ...?
一生取らねえっ
てたじゃないかい
おっさん
いったいどういう
料簡だい
一番弟子に
なるのかねェ
気が
変わったんだよ
今更
なんだい...
なにするンにしても
男手がありゃ
便利だろ?
エ?
ウィス
アタシの家さ
どうしようと
構わねぇだろ
女の人と
しゃべるなんて
久々でドーモ
この与太郎
可笑しい子
なんだよ
アレは小夏
癇癪持ちの
ハネッカエリ
だけど
まぁ
いい娘だよ
ひよいっ
弟子は
脚立かッ
こんチク
ショウーッ!!
〝有楽亭助六〟
20年まえ
ご活躍なすった
窓グラ・
希代の天才とも
謳われた名人です
この人が
小夏さんの
お父さん
昭和の30年代
黄金期って呼ばれてた
戦後落語界を
昭和の30年代黄金期って呼ばれてた戦後落語界を
先代の八雲師のもと
当代とお二人で
若手ホープとして
支えてらした
お内儀さんも
一緒に亡くなら
れてね...
小夏さんは小ちゃくて
身寄りもなかったですから
当代がお独り身で
お引き受けんなったんです
お二人とも乗りに乗って
さぁこれからっ
...ってときに助六さんは
鬼籍にはいられまして...
へえ...
気の毒な
話だなぁ
とにかくあのお二人は
繊細な間柄で
らっしゃいますから
そのあたり
重々よろしく
お願いしますよ
おう
まかし
とけい
つーか松田さん
なにか
やろうか?
弟子って家事とか
雑用もやる
もんなんだろ?
いえ私はこのために
雇われてますんで...
師匠からは
「なにもさせるな」と
だけ
うかがっております
なにしろ
内弟子なんて
私も初めてでして
そうかい
もっと
厳しいと
思ってたぜ
ウチはほかの
噺家さんとは
だいぶ違い
ますからねェ
おいっ
与太郎ッ
ちょいと
顔かしなッ
どうもあたしは
合点が
いかねえんだ
サシで話
つけようじゃ
ねぇかい
何であんな
rintm6n.
「きっん!?
与太郎
悪いこた
言わないよ
弟子入りなんか
諦めるんだね
えー
姉御おー
その
アネゴっての
よしとくれ
おいら
ヤクサじゃ
ねぇですよ
じゃあなんで
刑ム所なんか
はいって
たんだい
っ
いまさらそりゃ
ねぇですよ
...ホントに呆れた
与太郎だよ
あたしまで
ヤクザんなった
気になったろ
なんだい
そんなことも
知らねぇのかい?
それがオイラも
よくわかって
ねえんで
与太郎とは
バカで間抜けな
男のこと
オィラ本名も
あるこスよ
その
「与太郎」ってのは
なんなんですかい
アンタみたいな
世渡りベタなやつが
噺によく出てくるんだよ
ともかく
あのオッサンが
本気で弟子なんか
取る訳ないんだよ
アンタきっと
からかわれてんだ
なんで?
なんでかなんて
わかりっこねぇさ
あのきまぐれ
ジジイ
でもね
これだきゃ
確かだ
アイツは
自分の芸を残そうなんざ
全然考えちゃいない
言ってたんだよ
落語と心中
するんだって
それで
最後の大名人
なんて言われてる
くせに
ずーっと独りで
いるんだ
あの
ガンコジジイが
いまさら料簡
変えるなんて
あたしにゃ
思えないね
......最近じゃあ
テレビとか漫才とか
そんなもんに押されて
落語界のお先なんか
真ッ暗なんだよ
なのにアイツは
テメエのことしか
考えちゃいねぇ
あたしはアイツの
そういうトコが
大ツッッッキライ
ムウー
なんだか
むつかしくて
よくわかんねえ
大変
そうだな!!
でも
嬉しいな
オイラ父ちゃんが
落語好きだったから
よく聞いてたけど
同年代じゃあ
そんなやつ
いねぇし
そんなに言うなら
アネさんも
落語大好き
なんだろ?
いろいろ
教えておくれよ
...好きで演ってる
訳じゃないよ
女真打ちなんか
一人もいないんだ
できたって
どうにも
なんないの
アネさん
しゃべるほうも
できんのかい
スゲーなっ
とにかくいろいろ
やっかい者だけど
よろしくなァ
めげないね
どうなったって
知らないよ
好きにおし
お?
なんだこれ
レコードかい?
三味線だよ
この時間はいつも
オッサンが稽古
してんだ
ほかにも小唄
長唄踊りとか...
陰でコソコソ
いろいろ
やってんのよ
見にいっ
たら......
じゃあ大マン
ガマン
てこれ
ッ
へー
芸達者だな
くおされる
稽古中は
よしときな
うめえもんだな
なんて贅沢な
家だい
師匠の芸を
こんなふうに毎日
聴けるんだぜ
こんなもんが
なくなっちまうのは
悲しいよなあ
テテテン
どと
ねえ〜ん
センセッ♡
どこでみっけて
きたのよォー
こんな男前♡
できたン
かい?
似合うじゃ
ないの
馬子にも衣装が
歩いてきたよ
ししょ
人様の着物の
見立ては
得意なんです
いいんですかい
こんないいの
買ってもらって
懐かしいねえ
若いころはよく
あの人にも
やってやった
もんですよ
アタシの道楽
みてぇなもんさ
お前さんは
なんにも気に
するこたないよ
エー......
神さまにも
いろいろありましてぇー
人に嫌われちまうのが
死神なんてぇ神さまで...
うれしいなあ
落語家サンに
なったみてぇだ
「わー
お前さん
いつの間に
覚えたね?
お止しなさい
みっともない
へえ
おかみさん
浴衣の反物も
出しとくれよ
私センセの
そんな顔
初めて見たワ〜
お孫さんでも
できたみたい
孫っていうか、キミさ
ペットだね
こりゃ
与太
次は小物屋だ
寄席の出番にゃ
じゃあついでに
首輪もこさえて
もらおうかね
オホホナ...
まだ一刻ある
遊ぶよ♪
へーいっ
素直でヨロシイ
お前さんみたいㇱなら
弟子てえのも
いいもんだぁね
こんなことなら
もっと早くに
来てくれりゃあ
良かったんだ
おまえ
与太郎
こっちだよ
いっ
やあやあ
八代目
ごきげん
麗しゅう♪
ア
ドーモ
与太郎
コッチ
ついといで
........
ウッス
またと
毎度の
ことながら
その冷酷さ
先日の東横町
名人会ッッ...
感動いたし
ましたぁぁ...
まさに
極め尽くした
練達の芸......
同時代に生きら
れて幸せですぅぅ
おそ
シビれますなぁ!
羽蔵
ハイッ
また
のちほど
ししょー
いいんで
すか?
本日私めがこちらに
参りましたのもその
感動をお伝えすべく...
いーの
あのシトは
演芸評論家の
アマケンさん
アタクシの
ファン
ていうより
イヤミなやつ
与太郎
お前さんは手伝いやなんかは
しなくていいんだからね
うす!
お前さん
愛敬だけが
取り柄なん
ですからね
よぉく
振りまいといで
寄席ん中
見ておいで
フン
うっす!!
今晩は
お前さんの
ために
人に会ったら
だれにでも挨拶だけ
しときゃいい
えーっ
ほんとう
ですかっ
寄席用の
短いヤツ
だよ?
アタクシの芸を
覚えようなんざァ
思わなくていい
「死神」
かけてやろう
そんなに
喜んで
くれンなら
やりがいもあら
お前さんは
笑って聞いてりゃ
それでいいんです
ネ?
ウン
楽しんどくれ
楽しみです
やっぱり
かっこいい
ぜえぇぇ
きみ
ちょっと
ちょっと
いいかわ?
聞いとりましたぞ
オヌシいったい
何者です?
うおっ
おはよう
ございますッ
オイラは
弟子です
なぜそのような信頼を
八雲師から得ておる
アイサツは
もういいから
与太郎と
発しやす
弟子ッ
言った
八代目は弟子を
取らないので
有名なのですッ
と言うのも
孤独でいてこそ
芸が磨かれる
という崇高な
ポリシィに
基づいており
だからこそのあの
洗練された芸なのです
でぇしぃ...!?
あんな
当てずっぽ
落語じゃ
ありません
そんな八代目が
弟子を.....
そんな八代目が弟子を...
八代目の落語こそが
真の落語ッ
おお...
普通は
終わった
中には助六こそ
天才と言う輩も
いるが
あねさんの
父ちゃん
いいかげん
にも
ほどがある
綿密に計算された
八代目の芸には
かないっこ
ないのです
あれが美し
かったのに...
こんな
与太郎
ガッカリ
だ...
そしてこんな
あッ...
出囃子が
てんつく
ハ代!!
トトトン
待って
ガンドに
大名人たちが
すっかり
亡くなられた
いま
くけつく
どうも
エ
出るだけで
こんなに沸く
落語家は
もう
珍しいの
です
«ん!
本日はいっぱいの
おはこびだそうで...
ありかたい
事でもって...
厚く御礼
中しあげます...
...昔から流行り廃り
というものがございます
神さまの世もそれは
変わらぬようでして...
オイラのための
“死神”
神さまにもいるいる
ございまして、人にも
...
んー
惚ればれ
しますなあ
目をつむると
ここはもう江戸だ
いや
だめですね
いつません
一方はお出ししても
構いません...とうか
主人でお治してきて、
見ろよ
あのしぐさ
怒りにするのは
ある時間と
なんとかおして
目なんか
つむってる
ヒマはねぇ
どんどん
引きこまれる...
目の
動き...
師匠だか
だれなんだか
わかんなく
なってくる
何人にも
見えてきて
やっぱり
スゲェや
くすくす
これが
師匠の芸だ
病人の枕元と足元と見て
死神が枕元に居たら
そいつァもうダメだ
...はいいかい?
逆に死神が足元に
居りゃあそいつはまだ
助かる........
そうしたらこの呪文を唱えて
ごあじゃらかもくれんてげれっつのぱあ
ポンポンと2回手を打つ
そうすりゃ死神は
消えて居なくなる
ずいぶん
早いね
き...
うわーーっ
アネさんが
おまえさんだけに
特別に死神を
見えるようにしてやろう...
おそった
いまの
オッサンの
「死神」だろ
ブタ箱の早起き
癖が抜けない
のかい?
昨日寄席で
演ってくれたんだ
オイラのため
だけだぜ!!
アンタ
それだけで
覚えたのかい?
刑ム所で聞いたから
2回目だよ
好きなモンは
覚えちまうよ♪
へえーッ
え
バカって
バカも一芸
ってやつだね
...アンタの死神は
なんだかコント
みたいだねぇ
演ってみなよ
聞いててやるから
へえ
自分で演り方
変えてもいいのか
あの嫌味っぽい死神は
オッサンが演るから
意味があンの
うちの父ちゃんは
もっと親分みたいに
演ってたよ
ウン
どうとでもね
あたし
父ちゃんの
死神大好き
威勢が良すぎて
全然こわかない
んだけど
それが
オカシくって
そのノート
親父さんのネタ
書いてあんの?
みしてみくて
みして
お勤めまえに
ここで
毎朝稽古
してるんだよ
あのオッサン
朝弱いから...
みして
内緒だよ
うわーッ
すげえ
こんなに勉強してたら
もう覚えちゃったんだろ
内緒のかわりに
演ってみてくれよ
にま
親父さんの
「死神」
ちょっとな
ウン
いい落語だな
アネさんは
声がいい
凛として
よく通る.....
あっ
小夏ァ
いい声だなァ
よーく通って
気持ちがいいや
まっ...
偉そーに
ナマ言ってんじゃ
ないよッッ
スコンッ
いでえっ
アネさんそんだけ
しゃべれりゃ
プロにだって
なれんだろーよ
バカお言いよッ
なんで
やらねぇの?
女真打ちなんて
聞いたこともない
それにあの
オッサンが
なんて言うか!
考えただけで
ゾッとする
なんでぇ?
言ってみねーと
わかんねーべ?
わかるよッ
何年あのヘンクツと
暮らしてると
思ってんだい?
アネさんで
そんなんじゃあ
...
だから
言ったろ
止したほうが
いいって
おはよう
なにしてるの
二人揃って
オイラなんか
永遠に落語は
できねぇなあ
オッサンこそ
早いじゃないか
アー書きモンの
始末しないとね
...?ちょっと
小夏サン、
オッサンて呼ぶの
お止しなさいね
ハァ
面倒だ
ちょっと
いいですか
なんだい
るっさい
オッサン
師匠
師匠の落語を
ちゃんと
教わりたい
もっといろんな人に
いっぱいの人に
聞かしてやりてえんだ
こんないいものが
この世には
あるんだって
教えてやりてぇんだ
可愛がって
くれてんのは
ありがてえし
嬉しい
でも芸のことも
厳しくたって
いいから
教えてくれ
一人の人間として
まっとうに
扱ってほしい
ホオ
そうかえ
お前さん
本気かえ
残念だね
せっかく面白ェもん
拾ったと思ったのに
断る
...ってェたら
お前さん
どうすんです?
ウンって
言わせるまで
どこまでも
付いて行きまさァ
おっと
それと
もう
ひとつ
アネさんも
弟子入りしたい
んだそうです
馬鹿助ッ
なに勝手に
話作って
やんでえッ
えさっき
言ってたろ?
ほら
こうする
だけだ
ぃっ
言ったよッ
オヤ
ぇへヘへへへ
アンタまで
頭ァ下げんのかい
アネさん!!
あ...
あたし...
こりゃあ
見物だね
与太
ムリ
師匠
これ見て
アネさん
こんなに
勉強して
一人でずっと
頑張ってんです
へェ
コソコソなにか
やってると思やぁ
......
ぜぇんぶ
あの人の
ネタだねェ
好きなんだ
なにが
悪い
アタシに
喧嘩売ろうッ
てぇのかい?
不愉快な子だよッ
アネさんッ
ダメだっ
アイツ
殺してやるッ
放しゃあがれッ!!
仇討ち
だよッ
父ちゃんは
有楽亭助六は...
おまえが
殺したんだッ...
饗落語心中®
其の...
まだ実実行こう
三途の
川ァでも
梓さーや
届くゥ...
何故にぃ
届かぬ...
我がァ思い...
てんッてんでんそんなと
与太郎ッ
コソコソしてねぇで
出ておいでっ
アタシは
稽古は独りで
やりてぇんだ
もう三ヵ月
経つんだよ
いい加減
覚えとくれ
ししょう
さっきの都々逸
「応挙の幽霊」に
出てくるやつだ
こないだ聞いた
ばっかりだから
オイラ
覚えちゃったァ
あッ...
ムー...
内緒に
してたのに
...
いやあのー
寄席で
家の用事
済んだあと
あょいちょい
行かせて
もらってまして
どこで
覚えたィ?
どうやって
はいるってぇんだ
チャリンコで
パァーッと行って
ようッと言やあ
どこでもはいれます
もうすっかり顔も
覚えてもらってね
足代もなにも
身銭がねぇだろ
小遣い
......
ししょーの弟子ってのは
スゴいんですから
今日なんか席亭サンに
小遣いもらっちゃったァ
そんくれえ
松田さんに
お言いよ
弟子の面倒なんか
アタシは勝手が
わからねぇんだから
そうやって吹聴して
回るから
もうあとへ
下がれねぇんだよ
いいかい
アタシが協会に
届出すまで
お前サンなんか
前座でもないよ
そりゃあ
ドウモ
人
明日京都へ
行くからね
カバン持ちで
ついといで
それまでは
見習いですから
ししょーの小間使い
なんでもやりますぜ
京都!?
毎年夏は、上方の
萬歳師匠と
二人会やってんだ
カナカチカナ..
萬歳師直々に
お前サンに会って
みたいって言われてね
好色夏夜噺」
艶で涼をとろうってさ
暑気払いの落語会さ
去年ご病気されて、まだ
万全でいらっしゃらないから
くれぐれも
粗相のない...
わはっ
オイラ旅行なんか
生まれて初めてだぜ
うれしーなー
ししょーと二人
そそうの
ないように、
は
・っ
まるっきり
遠足だね
アネさんにも
土産買って
くるかんな!
要らねェよ
金ねぇだろ
松田さん
にもな!!
やあ本当に
大助かりです
与太サンが来るまでは
旅の道中カバン持ちを
雇ってましたが
師匠がああいう
人ですから
皆すぐ辞め
ちゃって
私もこれで
安心して
家をお守り
できますよ
おうっ
任せとけィ
師匠のお守りは
この三ヵ月で、完全に
マスターしたぜ
なんでしょうねェ
相性がいいん
ですかね?
師匠もよく
お笑いに
なってるし...
なれりゃーム簡単だよ
ウヒセヒヒ
聞こえ
ますよ...
ほかにも細々
手伝って
くださるし
与太サンは場を
和ませるのが
上手なんですね
いやっ
違うんですよ
やあ与太さんが
来てくれて...
あたしが相性
サイアクだもんね
ふすっ
あの
ほら男手が
あるってェのは...
アネさん
そんな言い方
ねぇんじゃ
ねぇの?
こないだから
話しかけりゃあ
その調子だ
いーかけん
そろそろ
デッ
アンタが
出ていきゃ
治ると
思うよッ
これから
3日もいねぇ
なんて
せいせい
すらあ
松田さん
どーにも
なんねぇな
あー...
またやられ
やられた
どうにかしよう
なんて
思っちゃいけません
ありゃ
あの二人、あんときの大喧嘩から
一回もクチきいてねぇんだ
仮にも
育ててくれた恩人を
人殺しだ
なんて...
もとはと言えば
オイラのせいだし、
助六サンが
死んだのは
事故だったん
だろ?
エエ間違いなく
そうですよ
尋常
じゃねぇ
お嬢さんの
お気持ちは
わかりますが、八雲師匠も同等に
与太サン
この世には
どうにもできない
ことがあります
こんな喧嘩は
しょっちゅう
ですし
お辛いはずなんです
むしゃくしゃ
.....なんとか
してえな
そんでもこうして
暮らしてるんだ
お二人にしか
わかり合えないことが
きっとあるんです
お二人にしかわかり合えないことがきっとあるんです
続き!
いろいろ
師匠!
お久しぶり
ですね
やあ
京都の夏は
こたえますな
コレ
カバン持ちの
与太郎です
ごやっかいに
与太こちら
なります
萬月さん
あなたが噂の?
萬歳師匠の
息子さんで
お弟子さん
妬けちゃうな
ドモデス
宿に行くまえに
自宅へ
寄られますか?
エエ
是非
師匠のお加減は
いかがなんです?
入院なんて聞いて
本当に驚いたんです
だいぶ
良くなっ
たんです
父は本当に
八雲さんがお気に入り、
ですからね
この会のために
万全で療養
してきました
あっ
奈良の
...大仏だ!!
あの人にはまだまだ
居てもらわねぇと
コレね
それより
ぼくのほうこそ
驚きました
まさかアナタが
いまごろお弟子さんを
弟子ってェか
まあ犬ッコロ
みてえなもんで
アタシも
うっかり
したもんです
ぼくもつけて
欲しいなァ
おけいこ♡
つれない
お方だ
エ
考えときます
八雲チャン!
円屋高歳
淀川公男
元気
そやなァ
すんまへんな
出向かな
あきまへんのに
わざわざ
来てもろて...
お?
おまはんか噂の
一番弟子ィゆうんは
おまはんか噂の一番弟子ィゆうんは
きゃっ
ドモ
はじめまして、
与太郎と
発しやす
お会いできて
光栄です
お体に
降りますよ...
以後どうぞ
お見知り
えろう
威勢のええ
与太郎はんや
おまはんのような
陰気な男には
こんくらい大雑把が
ちょうどええん
ちゃいますのん?
八雲の弟子ィ
ゆうたら
孫みたいなもんや
コイツがアカンよう
なったらいつでも
ウチ来たらええ
ハイ
認め
なさんな
もう弟子
増やさん
といて
100人以上
おるぞうね
なあー
与太郎チャン
無理してる
んですよ
変わらぬ
ご健勝で
父の悪い癖です。
へェ。
好色夏夜東
まあ...姫と言って
始める間に
与太郎はん
なにしてはり
ますのん
やー
いい高座だな
と思って......
スゲェなぁ
あの絵
父が特別に
お借りして
きたんや
八雲さんの
ためにな
ホンマモンの
応挙やで
ヒマしとるん
やったら
お相手して
くれへん?
ぼくアナタに
興味津々
やわ
昨晩はすっかり
父のお相手
してもろて
アリガトウ
あんなに笑てはるの
見たん久々やわ
へェ
ぼくな
ぼくの人生の
唯一の挫折や
なにが足りひん
かったんかなあ?
八雲師匠に
弟子入りお願いして
なんべんも断られとる
そやけどきみには
ぼくにないなにかが
あるんやろな
小夏はんは
元気に
してはります?
...アネさんのことも
知ってんのかい?
弟子入りしたくて
あの家には
通いつめたしな
そのためにあの辺
住んでたことも
あってん
可愛い女
やろ?
それだけやのうて
助六の娘言うだけで
生きる伝説や
アンタがいま
そんな家に
住んどるなんて
それだったらよ
オイラこそ
りんきの虫だ
恪気でどうにか
なってしまいそうやわ
成れるもんなら
成ってみてえぜ
生まれたときから
落語家の息子
だなんてよ
ま八雲の弟子に
なれねぇんじゃ
意味ねぇ
けどな!
兄さん
喧嘩売ってんなら買ってやりてえ
ゴメンよっ
けど
ムリなんだ
もう一人の
体じゃ
ねぇかんな
ししょーの
てーさいって
もんがあらあ
おもろい
子やな...
与太!!
はいーっ
バカタレッ
羽織持って
ほっつき歩くん
じゃないよッ
もう
始まるよッ
トトン
ファー
トトト
あォ
エ、
どうも
わははは
暑い中わざわざ
もっと暑いトコに
参りまして
もうこれ
脱いじゃいますよ
久しぶりやからねェ
余計に客席
沸いとるわ
では
ひとつ
本日は涼しめの
お噺を
変わったお道楽が
あったもので
幽霊の画だけを
夢中で買い集める
という
世の中には
酔狂な方も
いらっしゃるようで
「応挙の幽霊」はな
元は上方で
父が得意にしてた
根多なんや
骨董屋が
応挙の真筆や
ゆうて騙して
売りつけた
幽霊画から
抜け出た女が
面白おかしく
真実を語る
噺や
父は上方風に
だらしない幽霊の
爆笑噺に仕上げた
それに八雲サンが
艶と哀しみを加えて
新しい解釈を
しはったんや
父もたいそう
これを
気に入ってな
女の方や子供寮には
こわやの言われ...
気味が悪いの
難癖つけられ
嗜黒地獄の
箱の中
しまわれ水も
手向かれず...
さみい
ぞっと
するやろ
ほんまに
暗黒地獄に
おるみたいや
ほんでな
こっからが
ええとこや
この女は、元芸者や
酒が進むと
どんどん艶っぽくなる
その落差が
芸の見せどこや
では
ちょうだい
いたしますゥ...
ああ
おいー
あの
良かったら
アタクシ
ひとつ唄でも
歌わせて
いただきますわァ
唄!!
結構ですなッ
なんでも
演ってみなイ
このまんま演ったって
オイラにゃとうてい
できっこねぇな...
見たか?あの
身のこなし
オカマだよ
これじゃあ
あの人のオナゴは
ほんに艶っぽい
とくに影のある
女がええ
あなァたと
ふたぁり
手に手を取ってる...
共に忘れるの
ぼくもあんなふうに
演じてみたい...
一応までも...
...というか
どぉぞ
あんな女と
寝てみたい...
...くらい
思わされる
芸やァ
ゆうことやなァ
明日の丑三ツ時まで
寝かせておくれ
お疲れさまです
すばらしい
高座でした
やはりあなたの
落語は最高です
お父上の前では
言いなさんなよ
萬歳師匠
おはいりに
なられます
ホイホイ
よう
あったまっとる
やないか
暑気払いに
なれへんがな
キンチョー
すんなよ
アンタに
言われたないわ
与太郎
どいとくれ
特等席は
アタシのです
あの
師匠が
子供みてえに
夢中ンなってら
どうされました?
浮かない
顔をされて
いや...
萬歳師の
ことを
考えてました
お加減は...
あまり芳しくない
ようですな
.....はい
じつは高座に上がるのも
かなり無理を言ったんで
今日は早めに
休ませました
こんなこたぁ
言いたくありませんけど
高歳師とのこういう会は
今年で最後かも
しれませんなァ
噺家も人間です
...わかってます
舌も回ってないし
声量もなかった
父はもう
以前のようには
できないと思います
アタシも
アナタも
いずれそうなる
噺家ってェのは
罪な商売
ですな
立ち去るときは
芸もなにもかも
一人で
持っていっちまう
人一人失うことが
あんなにも痛い
人だけじゃ
ありません
街も風習も
なくなって
噺の実感が
どんどん
薄くなる
吉原や長屋も
知らねえ人だって
出てくる
いまはまだ
すくなくとも
居るだけいい
けど10年20年先
どうなるってェんです
考えるだけで
気が遠くなる
こんなふうに
こぢんまりした芸はね
後生大事に保護
したって味気ねェ
身近でなくなりゃ
一緒に終わり
それで良いんです
だったらパッと
散ったほうが...
ししょ
いくらか
粋じゃ.....
ししょー
ねぇー
なんだいっ
ししょっ
ちょっと
たのみが
セック
あるんれす
お前さん
酒呑んでるね
いやあ
ちょっとお隣で
チソウに
なっちゃって
酒なんか呑める
ご身分かい?
隣のバアさん
師匠の
大ファンで
ところが今日の高座
見らんなかったッ
てんだァ
でねぜしとも一席
お願いしたいと
冗談じゃ
ありま
せんよ
ゆうと思ってええ
断ってんだけど
という訳で
ししょう
聞きゃあしねぇんだ
あのばばあ
代わりにオイラに
やらしてもらっちゃ
くんねぇか?
なんでアタシに
断るんだい
ェ
なんでって
言われたって
断んねぇのは
道理に合わねぇし
いいよ
やってみな
どうせ
「応挙の幽霊」
やるんだろ
えは!?
ばあちゃん
いいってよ
まんまに~っ!
師匠とオイラんじゃ
月とスッポンだけど
絶ッッ対
笑わして
やっからよ!
ハンハン
では一席
ようっ
こっとーや
へーい
若旦那ッ!!?
呆れた...
こんな
ところで
師匠の
目の前で...
あたくしゆうれいでござんすぅ
前座がそんなこと
東京では
ご法度なんでは?
わはは
おいっやめとくれ
出ちゃん
ここは京都だし
第一アレはまだ
前座でもないだったらまあ
どうさん
いいんじゃないかい?
酔っとるし
筋もセリフも
無茶苦茶や
フハハ!!
ほんまに
変な子ですなァ
なんだか
可笑しゅうて
かなわんわ
お嬢さん
なになさって
るんです?
松田さん
アルバムですか
父ちゃんの写真
見たくなって
オッサンいない
ときじゃないと
うるせぇから
やあ
お懐かしい
よく見つけ
ましたね
これ
先代のお宅です
あたしゃここにも
住み込んでたんです
こりゃあ
お二人とも、まだ
前座のころですよ
いやそうか。
当代八雲師は
菊比古
助六サンは
初太郎って名
でした
へえ...
こっちは?
アハハこりゃ
鹿芝居のときた
しかしばい?
ほかのもみんな
二人の写真ばっかり
......仲が
良かったの?
はなしかの芝居で
しかしばい
噺家の余興です
これは弁天小僧だ
菊比古サンが弁天で
初サンが南郷力丸
こんときァ
仲が良いなんて
もんじゃないですよ
可笑しかったなァ
同日に入門して
同い年で目指す
もんも一緒なら
始終一緒で
悪さもするから
大師匠にしょっちゅう
大目玉くらってました
そうなんのも
当然でしょう...
あのころは
皆必死で
でも楽しくて
思い出すと
胸が熱くなります
そんな仲良し
二人がさ
いまや
片方は死人
片方は名人で
皮肉な話さ
お嬢さん...
本当は父ちゃんが
「八雲」の名跡を
継いでたんじゃ
ないかって
松田さん
あたしずっと
考えてたんだ
小夏さん
それを考えて
どうしようっ
てんです
あたしは
本当のことが
知りたいだけさ
そんなことをしても
お父上は
戻らないですよ
本当に
あのオッサンが
父ちゃんを...
もう帰って
来やがった
それ
片付けといて
あねさん
おみや...
与太郎
川床の一席
の件で
話がある
は
はい
失礼
しやす!
はもん
出てけ
死ね...
いいかい
アタシはね
あんな落語は
我慢ならない
あとで部屋
おいで
アタシの居ないところでは
絶対にやるんじゃねえ
酔ってるわ
作法も技術も
なってねェ
しかも型は
アタシのときてる
前座と言うのは
修業中の身だ
ハイ
それを人様の前で
一席なんざァ
生意気の極み
言語道断です
すいません
でした
くす...
しつれい
しま...
気付いて
ねぇのかい
そういうのは
ニッ目んなって
からおやり
!???...?
アタシが
悪かったよ
ちょいと
お待ちよ
お前はホントに
いじめがいも
からかいがいも
ねぇな.....
あーっ
前座に
してやるって
言ってんだよ
早く
気付きゃあがれぃ
ほんとだ
ししょおーっ
アリガトーッ
父ちゃん
カッコイイ...:?
切ってやる
靏落語心中
其の...
ご注文またご
?
りん
小夏?
アンタまだ
残ってたのかい
女将さん
丁度良かった
これ直してやっと
くれるかい?
芸者のお姉さん
忘れてっちまってさ
糸が切れてる
みたいなんだ
アンタ三味線も
扱いなれてるし
女中じゃなくて
お座敷やったほうが
稼げるだろ?
どうだい?
アンタの器量なら
ひっぱりだこだよ
嫌です
向いてませんから
おっさん連中に
愛想ふりまく
なんてムリ
相変わらず
固いねえ
おっ母さんとは
まるで逆だね
みよ吉ちゃんが
若い時分は
男に尻尾振るなんざ
朝飯前だったよ
女将さん
母ちゃんとは
仲良かったん
ですよね
ああそうさ
ここがまだ
料亭じゃなくて
廓だったころ
一緒に芸者の
修業してたんだ
アンタの父っつぁんとか
八雲センセーも
悪さいっぱい
してたころから
知ってるよォ
じゃああのことも
あの事故の
ことも......?
...
...?
ねえ
女将さん
あのときのこと
なにか教えて?
あのとき本当は
なにが起きたのか
ちゃんと知りたいの
あたしッ...
あの場に居たのに
なんにも覚えて
なくって...でも
やっぱりどうしても
あやふやに
しといちゃならない
気がすごくしてて...
小夏
あれはただの
不幸な事故!
勘繰るようなこと
ひとっつも
ないんだよ
アンタがそんなんじゃ
あの二人も成仏
しきれないだろ
小夏!
また一人で
なにか抱えてんだろ
過ぎたことに
がんじがらめに
なってちゃいけないよ
親の代わりに
八雲さんがアンタを
ここまで立派に
育ててくれたんじゃないか
そんな苦い顔は
およしよ
美人が台無し
じゃないか
女になんか
生まれたくなかった
これじゃあ
いつまでもアイツを
見返せない
馬鹿だね
生まれちまったら
それが定めさ
え、
どぉ
「も...
与太郎で
ございます...
はち
はち...
どうも世の中を無用され
海外ヌはかりで・言うことが
ムチャクチャなんでーずいます
...てめえもよっぽど
歌道が暗えな
暗ぇから提灯
借りに来たんだいッ
けとん
Cけとんと
ドンマイッ
今日もまた
全ッ然
うけなかったぜ
さておき
高座
与太さんッ
めく
返してっ
通ります
お茶が
通りますー
猫助師匠
お茶でございますっ
そんなに言わなく
たって見りゃあ
わかるよ
今日日噺家に
なりてぇ若ぇのは
珍しいのに
八雲師匠んとこで
内弟子やってる
てんだよ
ハア!
殊勝な
こって!
お前さん、だいぶ
大きいねー
いくつねの?
きゃっ
えっ今年で225
なりまして
おいなじゃなくて
上部のことだよぅ
与太さんねえ
与太さん
内弟子なんてな
大変だもんなぁー
すいやせん
あにさん
そんなの
いいから
てるてる師匠が
お見えだよ
お迎えして
それからまた
お茶出しね
すぐ戻る
そー...
多いからね
あの師匠は
濃い目
だって
限度が
あるでしょ
濃い目薄目熱々ぬるいの
白湯がいいなんて師匠も
いらっしゃるから
師匠にどれが好きか
なんて聞いちゃダメだよ
僕に聞いてくださいね
お師匠方に
気を遣わせないこと!!
それが僕ら前座の
お仕事だからね
はいっ
これ
お出しして
ああじき仲入りだ
タイコ僕
やっとくから
てるてる師匠の
お着替え
しっかりね
へいっ
後で自分でも
のんでみたら
八雲師匠
おはいりでーす
ししょーっ
お久しぶり
ですッッ
朝会った
ばっかりだろ
高座上がらして
もらってんだろ?
どうだい?
え
どうって
うむ
いやまあ
その
む
難しいです...
どうやったら
うけるのか
さっぱりわからねぇ
お前さんの困った顔
初めて見たよ
こらあ
愉快
でも高座は難しいけど
寄席の仕事は楽しいです
アニさんも師匠連も
下座さんも席亭さんや、
皆よくしてくれるし
手足使って
あくせく働いてりゃ
失敗だって忘れちゃうし
ねぇアニさん
アニさんは本当に
すげぇんだぜ
好かれる前座は
出世しねぇって
よく
聞くけどね
よたさん
どの道選ばうが
好き好きでさ
向き不向きっ
てェもんがあらぁ
この寄席のことなら、
なんでも知ってんだあ
へエお前さん随分
人が善いんだね
お渡しし
こんな罪な
商売は
辞めたきゃ
いつでも
辞めらぁいい
与太
いつでも破門
してやるよ
辛くなったら
すぐお言い
そんだけは
意地でも
言いやせん
べー...
ホレ大神楽が
シメに
はいってるよ
片付け
やっといで
返事は
1回
まったく
クチの
減らねぇ
餓鬼だよ
お前さん
このあとは
空いてるかい
え...はあ
アタシは野暮用
あってね
家に帰るのが
遅くなるから
アレになにか
食わせてやって
くんねぇかい
いえっ
そんなに
頂けません
とんでも
ありませんよ
...これじゃ
多いのかい?
もう
引っこめ
ほんとに
初弟子
なんだなー
オイラも早く
こんないっぱいの
客の前で
濁りてぇなあ
いまた
ざわ
見たかっこない...だめ
メクリだけで
こんなに沸くんだ
どうだい
ウチの師匠は
ホントに凄ェぜ
小夏
ちょいとこれ持って
萩の間行っとくれよ
?
ご指名
なんだよ
......なんで
あたしが
いいから
行っといで
ハ
!
気が重い
どうせどっかの
エロジジイカ
失礼
致します
わざわざ調べて
名指ししたんだろ
よお。
めんど
くさい
......
また
だんまりかい
しぶといね
お前さんも
ちょいと
話があるんだ
仕事中だよ
そんなヒマぁねぇ
女将さんに
話は付けてあるよ
長くは
かからねぇから
アタシが
怖ぇかい?
まぁおはいり
なんだい
お前さん
陰でコソコソ
あのときのこと
探ってるってぇ
話じゃないかい
なにが
知りてぇんです?
おお物騒だ
アタシャ殺され
ちまうのかい
言ったろ
仇討ちするって
それをするには
確実な証拠が要るの
それを
探してんだよ
そんなの住まわせ
てるなんて
アタシも大概
お人良しだ
殺すとは
限らないよ
それが叶うまで
あたしはあの家
出ないからね
アンタが一番嫌がる
方法でアンタを
破滅させてやる
アタシがお前の
お父っつぁん殺したと
思ってんならそれで良い
認めたね?
半分そんなような
もんだから
アタシを殺そうが
なにしようが自由さ
それでお前さんの
気が済むってぇんなら
いくらでも背負ってやるよ
ただね
お前さんが噺家になって
アタシの鼻あかそう。
てぇ魂胆なら
全身全霊かけて
阻止するよ
それが一番
嫌なこと?
嫌なんじゃあない
不可能なのさ
女は噺家にゃ向かない
こればっかりはどうにもならねぇ
まずだいたいの女は
馬鹿馬鹿しさを
楽しめる生き物じゃ
ねぇんだ
万一名人芸を
身に付けたって
男をうまく演じる女
なんてぇのは
ハナにつく
それ乗り越えても
年を重ねることが
芸の渋味に繋がらねぇ
乗り越えなきゃ
なんねぇものが
多すぎるんだ
女は
恋をすると
狂うしね
それにそんな動機で
噺家になろうってェ
料簡が気に喰わねぇ
こっちァ遊びで
やってんじゃねぇんだ
そんなんじゃ
ない
あたしだって
落語を愛してるんだ
父ちゃんの落語を...
根絶やしに
したくないんだよ
顔
上げてみな
その目
本当にあの人に
そっくりだよ
神さまも
残酷なこと
なさるねぇ
なんでお前さんを
男に生まれさせて
くれなかったのか...
あたしだって
生まれてから
ずっと思ってるよッ
アタシもね
いっそ女に
生まれたら
こんなに楽なこた
ねぇなって......
エー
「昔から
〝旅は憂いもの辛いもゐ〟
なんてェ事を言いますが、
この三人は呑み食いも
遊びに行くのも全て
一緒の悪友で
自称「始終二人」
やたら威勢のいい魚河原の二人連れ。
源兵衛清八、啓六、金沢八景見物の
帰りに、武蔵屋ってぇ旅籠にわらじを脱ぐ...
れは!
源さんは色事師、
色事師は源さん!
スッテンテレツク
テレックッ
おうおう冗談じゃあねぇぞ
斬られちまっちゃう
元も子もねェ
日とかろは
今い静せで
おい人!!
父ちゃんが
生きて
動いてる
小夏
これがお前の
お父っつぁんの
落語
助六はいまも
アタシん中でも
生きてる
お前さんの中の
神さまみてぇな
助六と同じにね
父ちゃん...
ただい
なにしてん
の...
おけえり
噺教えろって
しつけぇから
耳かきして
寝かしつけて
やったよ
.....弟子に
すること
かい?
パットじゃ
あるまい
お前さんの
お父っつぁんにも
よくやってやったよ
面倒な男にゃ
これが一番なんだ
.....鬱陶しいから
あたしん前じゃ
やめとくれそういうの
お前さんも
してやろうか
これあとは
任せたよ
けっこう
です
オヤスミ
大の田中が
>>は〈知り〉
アタシァもう
寝るからさ
ちょいと!!
アンタも
また寝てン
じゃないよッ
立って
お歩きっ
与太郎おきろっ
アンタ...
嘘ついたね?
?
ヤクザじゃねえっ
て言ってたろ
その背中のモンは
なんなんだい?
ああ
コレ
痛くって筋彫りで
止めちまったんだ
ヤクザも途中で
辞めましたから
元ャクサっす
オイラなにもかも
中途ハンパで
よう...
やっぱり
そうなんじゃ
ないかいーッ
刑務所行って
お務めする代わりに
スッパリ辞めさして
もらったんです
オイラ
いままでずっと
流されるまま
生きてきて
バカだから
なにも考えねーで
チンピラやってたんだ
...昔のことは
とやかく言わないよ
そんなモン背負ってて
バレたときどうすんだい?
寄席の皆は
もう知ってますよ
あんな狭ぇトコで
隠すほうが難しいや
理由話したら
みんなゲラゲラ
笑ってくれて
呆れた...
えっ
寄席ってのは
バカしか
いないのかい?
大爆笑
だったん
ですから
飛ばされたよりも、
オイラ
あて
アネさん
違います
オイラみてぇな
世界一のバカでも
受け入れてくれる
ところなんだ
寄席ってのは
あったけえんだよ
どんなにマズくても
いまをキチッと
生きてりゃあ
スッと笑って
認めてくれる
落語の世界は
駄目な奴にだって
ちゃんと優しいんだ
ああ
そうだね
女のあたしにゃ
とうてい理解
できない世界
オイラぁ
師匠に出会えて
ほんっっっとうに
果報者だい
落語に
出会えて
そういやアネさん
さっきししょーと
喋ってたな
仲直り
したの
かい
?
そんなに
パカパカ殴られたら
覚えたもんも
忘れちまーべ!!
あれからなにか
覚えたのかい
それがよ
ししょーは
全然稽古
してくんねぇし
寄席じゃあ
覚えるヒマは
ねぇし
覚えるだけなら
あたしが稽古して
やるよ
素人芸だけど
無ェよりマシだろ?
飄落語心中
其の四
その桐のタンスとは
そうぎりまえきり
さんぽうぎ...
...きり
また
詰まった!
もう今日は
おしまい!
なんべん同じ
間違い
してんだいっ
「出来心」なんてネタ
なんで選んだんだい...
もう持ち助けない
無いよ
全部演ると
結構長いし
間抜けな新米泥棒と
親分の噺ってのがさ
アネさんが
おっかなくて
益々できねえ
んだよーーっ
覚える事も
多いんだよ
オイラも昔
その親分みてえな人に
くっついてたからよ
出たよ
元ヤクサ
悪ィ事したって
絶対失敗するもんな
噺ん中の連中は
そこが落語の
いーとこだな!
なにを
知ったふうに
アレッ
ほんとに
もう終わり?
なんでこうも
つまんないかね
じきに
オッサン
戻るだろ
アンタの
落語は
そんなに
キッパリ
言わんで
ください
重々な
ます
原因は
わかってるんだ
アンタの落語には
聴かせようって気が
全く感じられないの
ネタ喋るだけで
精一杯でさ
ダラダラ
こなすだけ
お客が置いてき
ぼりなんだ
なんべん
言っても
直らないねぇ
そりゃあ...
口で言うのは
簡単だけどよう
父ちゃんの
高座は
凄かったんだ
ウフフ...
あたしも小さいころ
見たッきりだけど
完全に味方について
トリコにしちまうんだよ
本当に
かっこ良かったん
だから...
間の取り方がさァ...
客席を見えない綱で
ぐっと引っ張るみたいで
それ
どーやんの?
知らない
よッ
それは噺家にしか
わかんない事だろ
テメェで
考えなッ
それがッ
ハーンッ
知りてえん
だよッ
あぁぁぁ
ごめー
一番ッ
オッサンに
訊いてみれば?
日様NHO以後コンペース
アネさんが
訊いてよッ
消市中
勝手に
よちゃーくこ・
アベドトVギ10
死んだって
嫌だよッ
畜生
なんだ
なにが
足りねぇ?
ぐぎぎきぎ...
せいぜい
悩みな
おいおい
でけえ声が
外まで
響いてるぜ
アンタ家主さん?
強次が世話ん
なってるってなぁ
おう
久しぶり
...
誰...?
あ.....
あ
兄貴ィ:
師匠
まえに助六師と
皆とでここに歌舞伎を
観にきたのを
お懐かしゅう
ございますなぁ
覚えておいで
ですか
ええ
覚えてますとも
「オレもいつか
ここで落語を
やりてぇ
あの人、大興奮で
......なんて
息巻いてましたよ
当時じゃあ
考えられねぇ
事でしたなァ
それが1週間後にゃ
本当になっちまう
んだから!
こんな凄いとこで
高座ァかけら
れんのは
いまや八雲師匠しか
いらっしゃいません
アタシが
最初で
最後かね?
師匠.....
ありがたい
事だけど
アタシの落語なんかは
本来こういう所
向きじゃあねえ
助六の落語こそ
丁度いい舞台なんだ
大勢の為に
ある落語
人と共に
歩む落語
アタシにゃあ
到底できねぇ
落語......
助六
お前さんなら
どう演った?
笑ってねえで
なんとかお言いよ
師匠?
なにかおっしゃい
ました?
いや
なにも
もう下見は
充分だ
松田さん
ご挨拶して
帰りましょ
今晩はとことん
稽古がしたい
骨の髄まで
落語漬けだ
強次ィ
オメーは
相変わらず
喋り出したら
止まんねぇなあ
懐かしい顔
見れたらさァ
だって嬉しいじゃ
ねえのー
!!
アネさんに紹介
できるなんて
3年ぶりだな
思っても
みなかったぜ
万引き
カツアゲ
カッパライ?
そういうの
世話ンなったたぁ
言わねんだよ
駄目にされた
てぇんだよ
アネさんそれこそ
出来心ッてやつよ
兄貴には世話んなったから
頭上がんねぇんだ
ガキのころから
ずうっとな
お前、犬みてえに
受けた恩だけは
忘れねぇもんな
オイラの親代わり
みてぇなモンなんだから
正直もう会えねぇ
と思ってたよ
急にいなく
なっちゃうんだ
もんなァ...
わざわざ捜して
くれたんだろ
小さい街だから
お前
落語やってん
だってな
なあ強次?
ウン
ハハ
訳なかったよ
くだらねぇ!
そんなんじゃあ
生温くて
生きてる実感も
湧かねぇだろ?
また命張って
生きようぜ
一緒に
いい話が
あるんだ
ここじゃ詳しくお前にしか
言えねぇけど
できない
仕事だよ
俺しばらく離れてたから
組ん中に信用出来る奴
いねぇんだよ
お前
だけなんだ
まえみてえに
黙って刑務所
行って帰るだけだよ
出てきたら幹部だよ
兄貴俺は
組は抜けたんだ
悪い話じゃね...
バーカ
強次ィ
そんな簡単に
足抜けできると
思ってたのかよ
断れねぇ
んだよ
お前は
そんな選択肢
ないだろう
なァ?
与太郎
そんなの
さっさと
断っち...
女は
黙ってろ
な.....
なあ
黙ってねぇで
なんとか言えよ
強次
兄貴
俺は
落語が
やりてぇ
んだ
だから
なんで落語
なんだよ
くだらねえ
つってんだろ
お取り込み中
失礼
悪いね
うっかり
聞こえちまったよ
子供の喧嘩は
もうおしまい
ししょー
これほこれは
親分さん
ウチのが昔
世話ンなって
たんだってね
ご挨拶が
遅れまして
今コレの親代わり
やらせてもらってる者です
以後どうぞ
お見知りおきを
お前さんが
ボロボロにして
捨てたのを
なんの因果か
アタシが拾っち
まってねェ
拾ったからにゃあ
易々と手離せねぇのが
この世界の常で
与太
へいっ
お前さんこれから
夜席あるだろ
えー
あとで寄席ェ
顔出すからね
とっとと支度
しといでよ
とっとと
お行き
へいっ
この人連れて
お前さんの全部
込めてなあ
くだらねえ
落語聞かして
やんなよ
へえ
行って
参りやす
ハア...
ハタン
てェ訳でね
ちょいと一緒に
来て貰える
かい?
これはお前さんの
義務です
誰が行くかよ
兄貴分としての
人間の義務
松田さん早いけど
夕飯にしとくれ
そこの親分さん
の分も
詳しい話は
そこで聞こう
ントコス
向島の
お師匠
どういった風の
吹きまわしで?
こんな所で
ご観覧とは
席亭悪ぃね
席亭
悪ぃね
今晩は弟子の成長
見てやるんだよ
おうおう
落語のお師匠
みてぇだなァ
お前さんも
見てみなよ
今晩の与太は
きっと良いよ
なんで
落語か...?
てん
どうすりゃいい
...伝えてぇ
兄貴を
笑わせてぇ
エヘッ
ドーモ
本日はわざわざ
私の為になんぞ
お越し頂きまして...
本......
.......
ありがとう
ございます
「盗っ人にも三分の理」
なんてェ言葉が
ございますがぁ〜
どうも噺ん中に出てくる
泥棒なんてーーのは
理に合わねぇ奴が
多いようで
「出来、心」あんだけ
トチってた
のにぃぃ
い
アホウ
やいやいっ
てめえって奴ァ
どうしてこう
ここの野郎
ドジなんだい
そんなザマじゃあ
立派な泥棒に
なれねえぞッ
すいませぇん
親分〜
縁あって親分子分の
盃頂いたんですから
あたしも心を
入れかえて
一所懸命悪事に
励みます
誉められるよう
頑張りますから〜
おめぇみてぇな
ドジな野郎はァ
捕まらねぇとも
限らねェ
そーゆう時はなァ
泣き落としという
手を使え
そんな時
どうすりゃ
いいんだい?
懐かしいな
病人が居て
仕方ねェとか
ほんの出来心で
ございますとか、涙のひとッつも
こほしてみろィ
許してくれねぇ時は
親分が許してネ?
アイツガキのころ
同じような事
言ってたぜ
しめたッ
この家は菓子盆に
羊カンがあらあ
なんだいこんなに
薄く切りやがって
ケチンボめ...
なんだいこんなに薄く切りやがってケチンボめ...
そんならばコチラは
計略のウラを
かいてだな
三切れいっぺんに
頂きだぁ...
!
むぐぅぅぅ
なんだい?
騒々しいな
誰かァ
下に来てん
のかい?
ン.....
グ...グ
あ...
家主さん?
丁度良かった
背中叩いとくれ
あはっ
アーアー驚れぇた
まさか二階に人が
いるたぁなあ...
大丈夫かな..
ここまで逃げりゃ
ゲタも忘れて
きちまったよ
あっあの野郎
「ゲタ忘れた」で
落とさねェ
貧乏長屋に
忍び込むトコまで
やる気だよバカ
ああー損したーッ
ああー
損したーッ
おいおい
なんだって
うす汚ねぇ長屋
に迷い込んで
まったぜェ?
...前座の持ち時間
とっくに過ぎてる
完全に調子に
乗ってら...
ククク...
あーあーしけこれが
今日の与太チャン
本当に良いね!
後の師匠方には
アタシから謝るよ
このまま演らせて
やっとくれ
いい商売だよ
...だわかりここ元ライト
いられるんだが
私も一緒に
謝りますよ
そりゃあ
そりゃあたたがなくてみはかり
ほしいものぁあんとつもれさえ
ははは
のまいじゃでも
ただううじゃ
わはは
これだ
これだ
次世まれた。
「BBDをするならまずっ」
ここに書いてやるから
さらってみなさいような
いえ、そのような
事はようがす...
多客との間、
うちのお母さま
文天であったかで
寝ろえをしねえ
花色木線だよ
じゃあそう
タンスは
何で出来てるっ
こいつは
キグう
楽しい
あっChトコを
はじやってさあ
実は
丈夫であったか
楽しい...
花色木綿!
親分さん
アレに良い事
訊いてくれたね
ハハハ
「なんで落語
なのか」って
へえッ
アッシの方も
ほんの出来心でッ
兄貴ッ!
アレッ
兄貴
は?
もうお前さんに
用事はないって
出てったよ
充分だろ
笑ってくれてた
あのお兄さんの
親分さんとは
アタシも何度か
面識あってね
また
えっ
大親分
に......?
お前さんの事は
言っといてやるって
話つけたよ
ししょお~~
前座がこんなトコ
居れるのかい
おつとめ
行ってきな
へいっ
お前さん
アレに助六
仕込んでんのかい
すぐバレるってェのに
全く不愉快
アンタがなにも
教えないから
だよ
お父っつぁん
生き返らせよう
ってェのかい?
技術もねェし
顔カタチも全然違う。
そうやって
どうするんだ
!
けど
一度っきりの
気のせいかも
しれない
あの寄席の空気
みたいなもんが
助六と同じだった
お前さんだって
思ったろう?
アタシもなんで
あんなの拾っちまった
のかと思ってたけど、
同じような
野郎に引っかかるよう
神さまに作られ
ちまった
泣いてんのかい
アンタちゃんと歩いておいていないのでこちら高知だよ
泣いて
ないよッ
なぁに
じきに成仏
させてやらあ
第2巻につづく
【参考資料】
「落語の手曲」〈自由国民社〉
わ..「美しい落語のことば」〈アスペクト〉
リ・「落語家論」〈鏡磨害の
「落語の世界」〈河出害房新社〉
「落語百選・夏」(筑摩書房)
昭和元禄落語心中国番外幕
寄席に来ないか
いようっ!!
お、元気ですかッ!!
そこじゃあ何ともバイトないので、
私、松田も与太さんの
お供をさせて頂きます。
今日は私めが落語の
魅力をたっぷりと
お伝え致します
よ
与太さんは
4.815の
どんな所が
おおきですか
?
おきれぇところ
何だよぅえの顔と
不満かよそれじゃあ
それでは私が、
当然話を方分に運んできる
寄席の魅力を
ご紹介いたします。
寄席とは?
ははは毎日、お話や渡法で
楽しめる場所であります。
2017年現在も東京には、
四朝の「落愛定席」かおます。
関西や名古屋にも微座します。
いっ行こも落語を
聞ける」これで字席の
素晴しい所です。
一ふと
思い立つ
寄席の入りかた
二、好きな時
に行って
デキトウに
子ケット買う
〈全て当日券
です
一おおくれ
客席でも
行くべか
有希子
このはり飛んを最近なんなり
お目にかかれま、さん
おい
架空の客席です。
元芸者さんの置屋さんが
建物を後者に、あったら
いーなーと思いながら
さあまちた。この
よっぱらい
おふわい
三、どんどん
人る
【芸の途中
ED、好きな
時に帰る
でも平気
好きなとこに
座って、好きな150年で
だけださ。
映画よりも
自由れす
寄席の醍醐味
いっぱいしてるのを見た事がない!!
行かっ
飲み良い
あああははは...とは言ってたけど、それはそれがそうですからで気にしてくださいね。
0末わえる。
来ただしマナーはしっかりと、
昔の出るもの......のキツいたのは、
《色々のさん》
究話か合は合間に
様々な訳で色とりを
ふふこくれる。
なんじゃね。大変だがいい気持ちに。
音様客の心をかッチリ
はっかすいまじゃ!!リモ楽しく、色んな推学
寄席の味わ
客席へはバカに
なって来て下さい!!
という文語家さんの
言葉通り、
いっしょいのまわらないもの
ネインもの。
!!
寄席はその日比3演者さん全ての
連携で飛ん合わし、楽しめます。
フォローしあえるの日のドリック...でもぉ〜にいた上手くっなげよ
も考えて下さいます。
かわいらいい人がとってもいのぞ魅力です。
家緑家さんと中物さんの終わり、一部様だない女と笑しつます。
《更携プレーン
『根るや長「その日のご実者と
実目がまさかまれる。単純検
さんはこれで見て、そのようで
やる求めてえめます
「半人前の前座の券も変えます。
>は無..しず必ずか男も」を決まる中にはありませんが、回解・商品に対するスポーツの
「こんなハピードするのは、両方とも名誉です!
心の余裕のある奴の
行く所」
「いえっのに〈きれうなんて
それ以上のバカが出た」
バカだねーと思ってたら、
そういう味わい方が
寄席では楽しようです。
(意まっ
そして何より
「今度は追い続けるというようでした。
『大しくなります。
そして何より今度は追い続けるということですからここでしたからます。
「お気に入りのお話はあきらめさえは
ご追えば必ず、オックスのごとの人目当ててか、
何だか人だとか言ってるのに、
知ってる時も増え、コア始めて知り、
みるみるハマってゆく事でしょう。
本当に穏々な不可な事へご事を
知ります。例えばまとの料理ですが、
2015年3月24日から第25条第
何ともにくいと言う回し。
とにかく字席の
人達はみんな
がっこいいのだ!!
落語なさ
終わってすよ
作中、人事師はそんな風に
おっしゃいますが、あまで作中の
中3事。2017年、現在の資産業界を
「ヒッマもとっても面白いです」
かっこ良い人達ばろりです。
診議家さん達は心底からご戻りと
思ってますが、あの人達は、ごとして
決してそうは言わないんだもですから、
見てるコッチが言わねぇとねぇ...
お尻生活しぶんでかっただけで、
えええっと、私なるのって所々と伝えると、
しかもこんなに気軽に毛子とめられ
空席に来てね!
日本人だろらこそ
文誌を楽しめるままみて
かみしめてゆきましょう。
本当はっとっかかりに
オススメメカ車買
・「二個人特別制御本
☆議講入門_CEベストセミュメ】
さらああ、またへへかく知れます。
・名人の芸談ます全て「さら」
どれもこれも面白いので
読んでみてね
イタン編集部
留澤様
作画分助の
なおさん
ばさん
イタン菜上に結城へ
イタン誌上にて読んで頂いた
「ただ家に
読んで下さないよ
あなたも、ほら田はさらに
へっもこれを
師匠
オイラあんたに
捨てられたら
どうにも
なれねぇんだよ
なんも無くなっ
ちまうんだ
昭和元禄落語心中
へェ、
そうかい
大郎
人巻予告
見放される
じゃあひとつ
お前さん方に
話して聞かして
やろうか
物語は、
あの人とアタシの
約束の噺をさ
仲が良いなんて
もんじゃないですよ
始終一緒で
悪さもするから
同日に入門して
同い年で目指す
もんも一緒なら
そうなんのも
当然でしょう
大師匠にしょ
大目玉くら
ゅう
ました
昭和元森彩
お客様にいいと
・乞う御期待!!
2012年1月6日発売
『赤の世界』
ぴっけ
20xx年、夏。二は《ルーフ
2016年、冬。高校のサマースクールで生まれた
生徒が次々と錯乱状態に。
咲き誇る深紅の"花。
一人の少年の背後に広がる闇に迫る!
芸々登場
さまざまな。庭〟を舞台に、
生きるものの繋がりを描く。
大賞受賞からコミックス化を
最速で果たした脅威の新人
田中相の初コミックス!!
『痣使い...comal』
こなみ詔子
田中相
の中の庭」
人に知られてはいけない宿命を背負う双子
の兄弟。けれど一人の少女に出会うこと
で、あるモノの飼育が始まってしまい!!
落語心中』の
寄田はあこ
「普通じゃない」ことしかしたくない、初ラインナップは、
大好評発売中!!
満期で出所の模範
囚が訪れたのは、
なんと人生うずま
く町の寄席。男は
噺家になるため、
昭和最後の大名人・
八雲に弟子入りを
懇願するが!?
各562円(税別)
幕末の長州に
生まれた
天才革命児・
高杉晋作と、その
愛し人・おうのの物語、
血気盛んでやんちゃな男たちを
圧巻の筆致で描く幕末メロック!!
環境制限の
『梅将
田薫
『テンペスト』の阿仁谷ユイジ
西暦2012年
>染色体の異常により
地球上から男性が全滅
女性のみになった人類は
新たな繁栄を迎えていた
だが、その世界にこたった一人
男が誕生してしまい...!?
世界を動かすために命を燃やす2期ランナップも、
大好評発売中!
この豪華な作品群が読売「ITANは9月16日あるのはITANだけ!?0月。19日発車
TANは3月6月49月12月発売
あて先
〒112-8001東京都文京区音羽2-12-2
講談社BE・IQVE編集部気付雲田はるこ先生
そりとも
ITAN.2010年第零号ト3号
★この作品はフィクシコンです。よくの入物、開催者等とは関係ありません
このKCxを読んだご意見・ご感想などを
下記へお寄せいただければうれしく思います。
なお、お送りいただいたお手紙・おいガキはご記入いわただいた個人情報を含めて
著者にお渡しすることがあります。すので、あらかじめご了解のうえ、お送りください。
KGx14ITAN
しかし、わたしがしてしまうのは、
昭和元禄落語心中
2011年7月7日第1期発行10年12月25日(金)出発行定価はカバーに表示してあります。
2014年7月4日第1001年12月7日第4時発行
者
著
発行者
先日平発行所
FileBlyT
本文製版所・お
製本所
そういえば、
雲田はるこ
CHarukokumok:2011
清水保雅
株式会社講談社
〒12-8001東京都文京区音羽2-12-21
電話編集部東京(03)535-384
販売部,東京(C3)5355-36K)
業務部・東京((3)5355-3663
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