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20一雲田はるこ
昭和元禄
e暗蒸落語心中_@
koullyshller、
雑誌42900-92
SBNG784.06.3BUS25
C9979¥562E,(0)
講談社完価・木
講談社定価・本体580円(税別)
6
...
雲田はるこ好評既刊
昭和元緑客語心中J〜3
と助!
貧乏どん底二人暮らしの菊比古後ろ八
荒れた暮らしをしてるって。のに、売れ
菊比古は焦るばかりだ。
ところがその名前にも、去り目が開く時からで来て
二ツ目から真打へ
上りッ調子の芸とは裏腹
菊比さん助六、菊比古とみよ吉
この関係やいかに...!?
一度出なること
い、い、
ふぁぁ
...何だね
元禄
ネワ
ニッ図に
上がる
いやああ、
ひんほう
ッ目
時代
お年...
ふりだし
☆な奴に
あ~っ
びんぼう
びんぼいっ
これをのこわめの
すさむ
ここで、ここからこそこの
このようさんと、
どうなるの?、
変時代
初めて
落語に
ふれる
こども
時代
自大いが
たえになる
初太郎
ハレて
前座に
終戦・帰宅
菊は古
中知さまー
うづく
疎開先で工場勤めに
キイ...
できない、
前座修業
本日
初めての
おデー
ずる発見
さまどみ
ゆずっていっこゃ
おせもの
イタチいながったわ。
昭和2年落語心中
雲田はるこ
◎路型録落語心中
3
どの
表示出はるこ
昭和元依落語心!!
雲田はるこ
●あらすじ
与太郎放浪篇
ますます滋語が楽しくなるが、
そんなとき、亡き助六のすげぇ落語に取りつかれ
迎えた師匠の独演会で、どんだヘマをやらかした
破門ど言い放った師匠だか、食い下がる与太郎に
二つの終束を持ちかけ
話し始めたのは、助穴との約束の瞬間、
八雲と助六篇
七代目有楽亭八雲の家に引き取られた菊比吉は
汚いナリで押しかけてきた初太郎の
乱暴な落語を聞き、くすりと笑ってしまう。
それがキッカケで同日人間とあいなった二人は
ムショできいた有楽亭八雲の落語に惚れこんだ与太郎
出所後なんとか弟子入りさせてもらい、前座となる。
フィオファンチョンスファインスクール
●登場人物
与太郎放浪篇
有楽亭八雲
(八代目)
いわずと知れた昭
和最後の大名人、
〈雲に引き取られ
人娘
八雲と助六篇
有楽亭助六
稀代の天才と謳
われた今は亡き
伝説の落語家
与太郎〈強次
りした元チンビラ。
先代からのお手八雲師匠に弟子入
松田さん
伝い兼運転手。
菊比古
八代目有楽亭八雲の二ツ目時代
の高座名。芸に行き詰まりを感
じている。
戦争が盗語の世界にも影を落とす。
兄弟子たちが次々召集され去っていく中、
七代目は初太郎を伴うい満洲慰間へと旅立った。
暗闇かった時代に別れを告げ
方菊比吉は自らの芸を見出せないでいた。
近づいてきて!
!?
師匠の家で寝食をともにしながら、落語家への道を歩んでいった。
「二ツ目になりたい」。そのんな二人のやる気とは裏腹に
残された菊比古はおかみさん・松田さんとともに疎開し
そこで終戦を迎える
これからは落語の時代だ!こと意気揚々の初太郎
満洲慰闘で腕を上げ、あれよあれよと注目株の「ツ目となる」
そんなとき、七代目が満洲で知り合ったという芸者のみよ吉が
助六
前座名・初太郎から改名し、二
ツ目ながら早くも頭角を現す寄
席の人気者。
有楽亭八雲(七代目)
菊比古、助六の師匠
みよ吉
若き日の小夏の母
芸者をしている。
おおお
よしよ
...
まーまー
はー
ははは
キャッ
また、
ああ
...
其の五...
昭和元径落語心中「目次
其の四...
其の三...
八雲と助六篇
鋼落語心中
其の三
誰が喜んでいて
たでェー
オ
ははは
まッ!!
NINH
「いいかやの
WM-
人と一緒なら
ヨソ行って
くれるかい
アタシァ
鹿芝居の稽古が
したいんだよ
おめえに会いてえって娘
連れてきてやったんだよ〜
そろそろ看板
作らないとね?
一泊五百円
女性の方は特別に
その3倍頂きますよ
なによ
まが違う
じゃないッ
一つれこみ何助か
神限200円
「神殿」500円
ウチラのお代は?
けち...
何でも
ねェよ
ああいう女は
性に合わねぇ
二度と連れて
くるんじゃないよ
聞こえたよ
何か言ったろ
けちって言いました
すいませんでしたー
久さんが
全く
どうしょもない
男だね
芸の肥やしだって
毎日食ってりゃ
もたれちまうよ
好い加減に
しときなよ
でぇーじょぶ
だってー
贔屓の客でネ
羽振りのいい
お大尽がいてよォ
今日は
大勢呼んでくれて
鹿芝居の切符
だいぶはけたぜ
ニッ目だけの
会なのに?
俺の人気も
てぇしたもん
なんだよ
なあ一緒に行こって
約束したろうよ
廓も通わねぇで
落語にハクが
付かねえだろ
何だかメリケンさんが
ブーブー言って
やがるってよ
早くしねぇとあすこも
もう危ねえぜ
もう吉原じゃ
ちったぁ名が
知れてんだ
派手に
遊んで
痛い目にあっても
知らないよ
さては
お前
ダッと
モテねえからって
ひがんでやがるな
あー
量より質なりか?
みよ吉さんは
どうしたイ
まあ
いい女だよ
止しとくれ
今度
舐めさせろィ
女と見りゃ
何でもそれかい
男じゃもの〜
外へ出たときゃ
惚れられしゃんせ〜
そして惚れず
『りゃんせ
何でェ急に
そっち名で
呼びや...
「お染さん」
やってみな
?
助六!
心中相手に
金蔵さん
選んで
上手いこと言って
一緒に死のうって
たぶらかすとこ
こないだ初めて
かけてたろ
...聞きてえか?
俺の落語が
そんなに好きかい
しょうが
ねぇなー
あすこ
やってみな
...お梁は金蔵に宛て
天紅の巻紙へ
想いのたけをさらさらと
女文字でしたためた。
いいから
ありがてえッ
お染はやっぱり
俺に惚れてやがる
まあ〜
金さん
よく来たわね
と早速
ちょいと
相談したい事が
あ〜ンの
と
いろいろ算段し
めかしこんで
品川へと飛んできた
嬉しいねえー
そう言ってくれんの
金さんだけぇ♥
......?
いてえ
いてえ
お染にきゅうッと
つねられて
それはもう
天にも昇る...
ほら
見なよ
ろくな女と
付き合わねぇから
馬鹿丸出し
何だよゥ
かわいいじゃ
ねぇか
こういうの...
良かない
美しくない
助六の落語ってのァ
もっともつと
高ェとこに行けるんだよ
相変わらず
固えな
そんな風に
してたらョ
辛ぇ商売
だけどよ
所詮
落語じゃ
ねぇか
落語が嫌に
なっちまうだろ
馬鹿にならにゃ
身が持たんぜ
神さまは
不会平だ
信さんばっかり
ずるい
遊んでんのに
仕事ももらえて
どしたィ
今日は一段と
気が立ってんな
マ日頃
世話ンなってる
からなア
八つ当たりくれえ
いくらでも
フン投げなヨ
出灰は
あうっっ
菊さー
ん
ぐうぜん!
どしたの
近くに用事
あったんだ
?
猿若町
お芝居の道具
借りに
あそんなら
今日は寄席は
出ないんだ
時間空いたら
寄ろうと思ってたの
あたしついてるわ♪
参ったわ
急に降られて
折角髪を結って
もらったのに
ねーえウチ
すぐそこなの
送ってってよ
...困るよ
明日の
お稽古
しなきゃ
?
芝居やるんだ
今日ね〜夜
深川にお呼ばれしてんの
っっ
すごいでしょ
お芝居
するの?
あなたが?
すてき!
話きかせてよ
もうここから
出られないもん
だいぶどちゃ
上手に
なったね
今日は雨で
足が痛む
いつも杖
持ってる
もんね
さすっとくれよ
ひどいの
古傷だから
もうそんなに
痛まねェけど
まあ杖だって
お守りみてぇな
もんなんだし
そう
しょぼくれ
てんのね
何か
あった?
落語.....
もしかして
向かないの
かもしれない
どしてェ
アタシ
好きよ
あなたの
落語
あなた
魅力的だし
そんなもん
落語に
必要
あるかい
喋ってる姿が
とっても
きれいだもの
必要なのは
愛嬌
それが
致命的に
ねェんだよ...
えー?
あるわよ愛嬌
ずうっと
見てたいよ
またそやって
甘やかす
なによ
いけずぅ...
ね
明日は
何やんの
弁天小僧
だよ
女にゃ
わからねえ
ことだよ...
うっそお
あなたが?
振袖着るの?
荷が重いって
言ったんだけど
きっと
すごく
キレーよ
きゃあ
楽しみ
顔師さん
頼める?
聞かねえ馬鹿が
いて...
若手だけの
貧乏興行
なんだよ
気が重い...
衣裳とカキワリ
お借りするだけで
手一杯だよ
アタシ顔
やったげる
役者も芸者も
そんな
変わんないわよ
お道具なら
いっぱいあんのよ〜
おしろいも
べにも
言わなきゃ
よかった..
みよちゃん
アレ
お客さん...?
お前さんまだ
そんな恰好で!
遅いから
迎えに来たよ
こちら
栄ちゃんよ
うちの店の
娘さんなの
律屋さん
来ちまうだろ
色々教えて
もらって
るんだ
あたしの強ーい
味方よ
ドウモ
ああ!
もしかして
七代目の
そう
お弟子さん
七代目と
お女将さんに
ナイショね
大丈夫かい?
なんだい内緒って
お客さんを
自宅に入れた
なんて知れたら
おおごとだよ
お前さん
修業中なのに
大丈夫よ
菊さんは...
そんなんじゃ
ないわ
美鈴座
それでも、
入りはどうだい?
上々
ですよ!
いっっっぱい
ビラ配り
ましたから
リック座
絶天然色
東洋オークラ
わいわいいい
やあ〜楽しいな
悪いね
松田さん
人手が
足りなくて
いえ
いいんです
今日は
七代目は
お留守ですし
ほら人気者が
めっかったら
大騒ぎだ
ぷう太
なんだそりゃ
まんまる
毛玉!
アニさん
ひでぇすよー
なんでボクがこんな
大役なの
さっきから
会う人皆に
笑われてん
すから
でっけえタワシ
だな
でっけえタワシだな
きもち
いい
こりゃ出だけで
笑いが取れらァ
鹿芝居じゃ
当たり役だよ
皆さん若手の方
ばっかりだ
ニッ目が
少ねぇから
空いてるやつと
前座集めて
やっと形に
できてんだ
金も無ェし席亭さんにもご尽力頂いて
金も無ェし
席亭さんにも
ご尽力頂いて
ニッ目不足で
参っちまうよ
なあ
ふぅちゃん
あとは
狂言方も鳴物も
俺の友だちばっかりだ
小せぇ小屋だけど
若造のためにこんなに
来てくだすったんだ
心底
満足させて
やりてえなァ
おい
どしたい
お前ら
嬉しいじゃねぇの
......
みすご座
......
楽屋
入んねぇの
なんだか異様な
雰囲気ン
なっててね...
もういい?
?
あんもう
喋っちゃダメよ
ウフフ...
もー
菊さんたら...
弁天は
しとやかな
お嬢さんに
化ける
のよ
きれいに
きれいに
はい
できた
いとか...
はははーははまーじゃあ
化け
ギツネ!!
菊さん
かわいい...♥
なんだい
チリチリ
狸
こりゃ客も
喜ぶぜ
銀座のよー
ひいきの
ねェちゃん
呼んどいたからよ
内緒に
してんのに
もう皆
バレてるよ
なんだェ
今日はいい
催しㇱなるよ
てけしょっとんしん
へいーいらっしゃいまし
おっおんよ。
おい
ヒヒヒ...
切羽詰まっ
てんなァ
当たり前だ
芝居なんて
初めてで
ましてやこの
客入り...
信さん
帰る
おわっ
...
ちょっ
待ちねぇ
待ちねぇ
でぇじょぶ
だってー
...ここで
うふ...
散ざっぱら
稽古したろー
お前さんはよォ
オレは
してねぇけど
衣裳が重いし
苦しいし
これじゃ舞台で
吐いちまう
大丈夫!
今日のお前さんは
ケチの付けようがねえ
ここ一番の
主役で華だ
出てったらな
ぐるッ...と
見渡してやんな
皆、お前さんに
釘付けだよ
...
どうせ素人料簡の
鹿芝居だ
なア
兄弟ィ
怖ぇモンねぇだろ
そろそろ
腹ァ据えろよ
取り憑かれたと
思って
そのキツネ面
見せつけてやれ
そうすりゃ
「客なんて
付いてくんだよォ
最強屋
キツネ面は
余計だよォ
いよっ
すます
くけとん
これロッ
四十八、
浜松屋というんは
どこじゃぞぃのォ
それでも
私ーや
つい向こうに
見えまする
呉服屋で
婚礼の仕度じゃ
とは必ず言うて
たもるなや?
よいでは
ございま
せぬか
恥ずかしい
わいな
当にうて天ぐは
いきますまい
あお嬢さま
イラ
ほんとに皆
見てる
わはは
なんなんだ
この感覚ァ
なに
アタシが
動くと
お客の気も
動く...
さあ
さあ
さぁ
さあ
このコンサイト
年期はここまで
おう、アニィ
男とばれちゃあ
もう化けては
いられねぇ
オイラ
しっぽを
出しちまうぜ
こんな息苦しいモン
寄ちゃあいらんねェや
見てくれる
アニィもそんなもん
脱いしまいなよォ
お客が
ちょいと
番頭さん
アタシの
骨の髄まで
煙草かして
くんなァ
おおッ
どこの馬の
骨か!?
なの、
知らざァ
言ってェ...
開かせやしょう...
...
坊!!
大成功だよ
聞いたか
この拍手
あんなに喜ぶ
客の顔
滅多に
見れねぇぜ
お前は
凄ェよ
なあ
嬉しいな
あんなに喜んで
くれたぜ
やって
良かったなァ
お前さん方
写真に撮るから
そこ並びな
嫌だッ
ほら
ほっかむり
取って
ちゃんとしろ
いーねェ
こんな恰好
残したかねぇや
他でもねぇ
席亭の
ご依頼だぞ!
嫌だア
アレッ
もう帰る
のかい
打ち上げ
来りゃ
いいのに
菊さんに先に
帰れって
言われたのよ
この
夜道を?
いいよ
男所帯のお席
なんて
つまんないもの
菊さんまだなの
全身
ドーラン
だからな
また
ゆっくりねって
伝えて
待ちなよ
やっぱり夜道は
危ねぇな
俺
送ってくよ
そんなら私
駅まで
送ってきましょ
おう
ありが
てぇな
あなた
意外と
優しいね
菊さんとは
大違い
だろ?
おいっ
かいしょー
なしィ
女一人で帰すたぁ
どーゆー料簡でえ
甲斐性
なしに
言われ
たかないね
しかたないよ
席亭さんに
世話に
なったんだし
干渉されたか
ないね
テメエ
兄弟子の
言うこたァ
ちゃんと聞けィ
誰が兄弟子だい
弟子入りは
アタシのが
先なんだよ
後でなんとか
してやれよ
おっと
イケネェ
聞くぐったのァ
俺が先だぁ
お前さん
だいぶ酔ってんね
今日は気分
いいんだ
喧嘩は
よそうぜ
俺ァよお
満洲でなんども
死線を越えて
来ただろ?
想い出バナシ
かい
聞き飽きたよ
いいから
聞けって
なんべんも
死にかけたけど
兵隊さんに落語を
聞かしてやると心底
喜んでくれるんだ
今日みてぇな
カオでな?
前線にはラジオもねェし
娯楽に飢えきってるから
大歓迎
してくれるんだよ
俺ァ
あの顔が
大好きでよ
そんで俺は
決めたんだ
人の為に
落語をやるって
お前さんは?
どうなんだい
.....
なんの為?
月例
ニッ!!勉強会
ございます
おはよう
んばんじき!
なさい
勉強させて頂きます。
アタシの落語は
誰の為?
エ
どうも
本日のお運び
御礼申しゃげます
品川の新宿に
白木屋という
お座敷がありまして
このお染も
寄る年波にゃあ
かなわない
移り替えの着物を
買ってくれる客も
おらず
*移り替え...衣替え
この板頭をつとめる
お染という花魁が
おりました...
こんな悔しい思いを
するんなら、
いっそ誰かと
心中しよう...
どうしよう
かねェ。
心中相手って
言ったって
どの人も
かわいそうで...
あら
居たあ〜...
独り者の
本屋の
金蔵さん!
違う...
いつもとは
反応が
まるっきり違う
...
ごりゃありがでえ
お染は俺に
惚れてやがる...
まあ〜金さん。
よく来てくれたねぇ
うれしいわ
今夜はね
少しばかり相談
したい事があンの
よし心得たぜ
どんな相談でも
引き受けよう
ほんと?
まあ...
うれしい
そう言ってくれんの
金さんだけ
なんの為の
落語
ここにいても
大丈夫だと
思う為
テメエの居場所を
こさえる為
自分が自分で
いる為だ
つあぁ...
菊さん
どしたい
今日すごく
良かったよ
なんかあったのかい
お前さん
ナイショ
落
昭和元禄
はっ
・TANESSEに
昭和元禄
落語
え
八雲と助六篇じゃ
其の四
八雲
チャーン
来たでぇ
萬歳師匠!
遥々関西へ
おこしやす
親子会も
大盛況やな
菊比古くん
こっちでも中々の
評判やって
ありがたい
ことや
これも
ラジオなんかで
名前が全国に売れた
おかげですな
まだ二ツ目で
たいしたもんやな
あんさんに似んと
男前やから
男やってわかってても
うっかり間違い
おこしてしまいそやわ、
今日なんか
アタシの方が
オマケですよ
ヒヤーヒャー
言われてなァ
えーなー
男前は
そっち
そっち
...?
先日は花形
新人賞も頂いて
全く自慢の
息子です
息子じまん
僕もして
ええかー?
目元でさな
よー殴るんやでく
わかってるわけではないのですが
めくわくは学ぶ家に
また
作ったの
か...
さておき
そない評判
やったら
ぼちぼち
真打とか
そないな
話も
出とるん
チガウの
まあ...
なァ
なんやねんな
浮かへん顔
して
色々となァ
面倒事が
山積みでヨ
ほんまかいな...
上方でも
真打制度を
復活
させよかー
ゆうてたん
やけど
どっちにしろ
ナンギやな
お互い
暗なる
話かえよ
あのやたらおもろい
二ツ目のカタワレは
どないしてるのん
泥沼やな...
あの...
師匠
ん?
アタシが落語
しくじって
怒ってらっしゃ
るんじゃ.....
本当に申し訳
ありません
何がだぃ?
そうなのか?
気付かなかったよ
ひとの名前を
言い間違え
ました
そうかい
ようがす
二ツ目も8年目
ともなりゃ
要は雰囲気
面白けりゃ
客も甘く
なるもんだ
いつ
なれます
?
真打に
それが落語家の
華ってもんだよ
ちょいと見ねえ
うちに
すっかり
見違ぇやがった
早く上がり
てぇんです
ああ.....
てぇした
ニッ目だ
今幹部会で
話してるとこだ
やりたい事が
たくさんあります
お世話ンなった
落語界に
前座もどんどん
増えてるし
数の少ない
アタシ達世代が
間に立って
やれる事ァ
沢山ある
師匠方席亭さん
兄さん方にもようやく
恩返しができるんです
すべては
真打から
なんです
それに今
落語をやるのが
ほんとに楽しくて
お前さんは
問題ないが
もっともつと
高座に
上がりたいです
するってェと
ひとり
そうか
何より
頼もしいな
黙っちゃいねえ
野郎がなァ...
はあ
助六サンですか
うかう
ウー
ーん
野郎を真打に
するには
折る骨が
いくつあっても
足りねぇや
ナリは
汚えわ
大師匠の落語に
ケチをつけるわ
汚ぇわ
ナリは
エラソーだわ
いい顔をしねぇ
ご長老が
多すぎる
んだよ
全部
聞き覚えある
いつも文句
言ってる
やつだ
女にゃだらしねぇ
大根多も
どんどんかけるわ
楽屋では
とにかく
ミソだらけ
また
なん
熱が出そう
だよ
でも今
寄席じゃ
一番お客に
ウケてます
...
そりゃお前
道理たぁ別だ
こそこそ泥棒、
こそ泥なんてェのは
夏場に限るようで...
性は本善と言いますが、
人の心は直ぐなるもの。
イタイミンや
「オレが治されると、
効果がだり、ダメ
手前さん
四の五の言わず、
落とし噺に出てくる泥的は
それどころじゃなく
間抜けな奴が多いんで
ございましてなァ...
有り金みぃんな
出しちまいな...
そんなう俺「路地
行って大声出すぎっ
...です
泥棒に時間を
皆、とてだまるか
何を言うなんかははは
はは
助って
ィよう
あらぁ
気付いてたの
まわり
ジジババ
だらけ
だもの
後ろに
座ったのに
菊さん
出ないのね
お香盤に
名前無いけど
もしかしたら
会えるかと
思って
オ
聞いてねぇかい
あん人は今
旅ィ出てるよ
旅!?
だいぶ経つなァ
ししょーと二人で
大名道中だよ
俺なんか
からきし呼んで
くれねぇのによォ
こちとらひっぱり凧で
旅ィなんか
出ちゃいらんねぇから
丁度いーんだけどよ...
オイ
祭りの日に
観音様に
ご挨拶しねえ
なんて嘘だろ
一杯で
グチ30分
どうだい?
俺も憂さァ
晴らしてぇんだ
ついでに
一杯奢って
くれねぇか
この騒ぎなら
キツネの悪口も
聞こえや
しねぇよ
な?
〝四万六千日
お暑いさかりで
ございます
やだ
また落語
へーへー
ええ
映画見てた方が
マシだわ
あんなの
年寄りの
ものでしょ
落語は
嫌いかい?
だろうな!
女にゃ
わからんよ
でしょ
うね
喋ってる
菊さんが
キレーだから
見にいくの
男にゃ
わからん
あたし
恋って
そういうもんよー
菊さんの為なら
何だって
我慢するわ
にしたって
よォ~
しばらく
会えねえってのに
一言も断り
ねぇたあ
一体どういう
料簡なんだ
あの
人でなしィ
大事なことは
言わねぇうえに
肝心なトコで
嘘つくし
イヤってぇたら
テコでも
曲げねぇし
ええ
そうね
右見て左見たと
思ったらもう
機嫌が悪く
なってたり
......
わかる
わぁ...
.....
大丈夫
ないがしろは
慣れてンの
男の人って
そういうもんだし
あたし
ばかだから
その方が
楽でいいわ
大事なことは
何も教えて
くんないのよ
あんたみたいな
優しい人
苦手
オイ
ひでぇ事
言うなあ〜
つれない人が
好きなの
アタシさ
満洲に行ったのも
男に騙された
ようなもんなの
騙されて
捨てられて
色も売って
生き延びて
きたわ
そんな時に
あんなトコでさぁ
八雲センセに
出会ったのが
あたしの第二の
人生の始まり
戦争で身寄りも
なくなって
天涯孤独
どん底
だったわよ
ひとりは
お金も何も
要らないの
あなた達みたいに
一生を懸けたい仕事
なんて要らない
二度とイヤ
女として
心から好きな人を
ずっとそばで
支えたいの
女にしか
できない事よ
でも
八雲センセとも
菊さんとも
無理みたい
あたしまた
捨てられんの
いや...
そんな事ァ
しねぇだろ
ほら優しいから
気休めばっかり
ばかね
別れたがってんの
なんて
空気で判るわ
何度めだと
思ってんのよ
もう30分
経ったね
もう30分経ったね
また今度
ネ...
なに
やだ
何よ
知らん
黙って見てりゃ
何なんだい
声かけ辛くて
待ってたんだ
菊さん!
仏壇のほおずき
切れてたろ
買って帰ろと
思ってね......
やだ
違うわよ
何も
無いの
ね
信じてね
悪かったね
変なとこに
来ちまって
やめて
何で
あやまンのよ
もっと
怒ってよ
何で?
別段腹が
立つこたないよ
怒るんなら
理由がねぇと
待った
殴る気かェ
覚悟して
おやんなさい
嫌
ばか
......
おいばか
呼んでるぞ
追いかけろ
お前さんが
行きなよ
変だろ
おいテメエ
たまにゃア
男見せろ
見せてるよ
一世一代の
大嘘だ
あの人の事は
好きなんだ
けど
アタシぁ
あの人とは
別れようと
思ってる
そんな野郎が
追いかけたら酷だ
後でちゃんと
腹ァ決めて
話しに行くよ
俺も責められる
立場じゃねぇしな
悪かったよ...
ちょいと
飲み直そうぜ
師匠に旅先で
言われたんだよ
そろそろ
ああいう女とは
手を切って
ちゃんとした
お嬢さんと
所帯を持てって
は!?
芸のために
遊ぶにはいいけど
冗談じゃねぇ
あのトンカチ
親父!!
そんなこと
言いやがっ
たのか
お前さん
言う成りになって
別れようってんじゃ
違うよ
...
アタシだって
そんなのァ
正しくないって
判ってる
所帯となると
また別なんだってよ
けど
逆らって
破門されて
落語が
できなくなって...?
そうまでして
あの人と、
とまでは
思えなかった
そうかァ...
まあ
お前さんの心持ちの
問題だからな...
うん
後悔は
したくない
からね
けどもう
誰とも
結婚なんざ
したくない
とにかく独りに
なりたい
アタシァその方が
向いてるよ...
じゃあ
俺も邪魔か
何でも
分かちあい
たくなる
そうだよ
ずっと側で
お前さんの落語を
聞いてられりゃね
お前さんといると
何でも楽しいし
新しい事も
目に入るし
そんな楽な
こたないだろうよ
できねぇのを
人のせいに
するんじゃねえ
他人がいなきゃ
落語は
できねぇぜ
でもそれじゃ
手前の落語と
向きあえない
むか...
アタシは
お前さんとは
違うんだ
いつも先ィ
歩いてたから
見えなかったろ
お前さんがいる事で
アタシがどれだけ
苦しんだか
ほんとう
に...
アタシは
そんな風に
思ってたのか
いてェ
もう一緒にいる
必要もねぇな
ここらで
お開きだ
お前が独りで
大丈夫なら
そんなら
それでいいんだ
俺達は
やり方は違う
かもしれねぇけど
落語が好きで
その道を選んだっていう
根底はずっと
変わらねぇぞ?
見ろ
戦争が終わって
日本は何もかも
変わっちまった
なのに落語は
ひとつも
変わらねぇんだ
今はいいよけどなあ
今はいいよ
けどなあ
とにかく今、
客にうける
この人気に
甘えて
むしろ変化を
恐れてるよ
長く人の娯楽で
あり続けるには
それじゃダメなんだ
噺がしてぇんだ
いつの時代も
それにはいつも
客に合わせて
俺が変わらなくちゃ
ならねぇだろ
そんななァ
おかしい
そんななァもう
落語とは
言わねぇだろ
確かになあ
それも落語の
本質なんだ
変わらねぇ
落語も必要だナ
それは
お前さんの
仕事
忘れんな?
そいだけ
約束しようぜ
ウン
ところでよー
ものは相談
なんだけどよ...
「金貸して」?
ご名答〜ッ
ご名答〜ッ
さすが
坊ちゃん
銭金の相談しか
された事ないしね
だって急に
出てけったって
怒られねぇからフロも入ってねえよ
じゃあ俺も
餞別に...
お前さんいねぇ間に
全部呑んじゃったし
これで絶対
さいごだよ
明日大事な
会があるんだから
ねえかな
くれよ
すぐ出てっと
あ
イラナイ
おい
これやるよ
おー
よく
わかったな
バチ当たりめ
んにゃろぅ...
ご利益
あるぜえ
それお前さんが
弟子入りした時分から
持ってるやつだろ
そんな汚ぇもん
後生大事に...
何なんだい
「助六」?
おうよ
*芸好きな素人衆の集まり
天狗連でテメエで
付けてた高座名
なんだけどよ
皆そう呼ぶんだけど
誰も本名
知らねぇんだ
寄せ場で世話に
なってたジジィの
名前なんだ
だから
俺で二代目
この助六さんが
先代:師匠の前の
八雲師に弟子入り
してたんだってよ
路頭に
迷って
寄せ場に流れついて俺を拾って育ててくれたんだ
寄せ場に流れついて
俺を拾って
育ててくれたんだ
でも何かでそれは
挫折して
師匠だって
会ってるはず
なんだよ
かたや
大名人
俺は
怖い
だけど顔も
覚えちゃいねぇだろ
いつか俺も
そうなるんじゃ
ねえかって
かたや寄せ場で
のたれ死に
だから絶対に
八雲になるって
決めて門をくぐったんだ
この
面白ェだろ
死んだ助六が
八雲になるんだ
俺は名前が
変わるから
これはもう
いらねえ
んだ
アタシだって
いらないよ
俺だと思って
大事にしろィ
うん
じゃあ助六でも
名乗ろうかね
でも
腕前的にも度量的にや、
ゆくゆくはお前さんが
八雲を継ぐべきだよ
アタシも
それがいいと
思う
頑張ろう
くさい
やあ参った
今日は疲れたよ
この暑いさなか
毎日会合じゃ
くたぶれちまう
真打会議も
これでお仕舞ぇだ
へえ!
じゃあついに
決まった
んですかい
ああ
手前んとこの弟子を
上げさせるにゃあ
大抵苦労する
もんだけど
こんなに骨が
折れたのァ
長ぇ人生
初だ
じゃあ
お二人とも
で...?
うーん...
反対も
多いが...
乗りに乗った
二人だし
それが功を
奏したよ
こりゃ
めでたい
祝杯
ですな
何より話題に
なるからな
飲みなさ
おっかさん
には
ナイショガよ
いやあ...
ちょっと、
はぁ...
そりゃ
何ですかい
これはなー
有楽亭の
系譜だ
いつもは仏壇に
納めてるんだが
いいことがあると
ご報告したく
なってなあ
ですか
代々名人が
皆いらっしゃる
俺が(笑)
ちょっとした
あーーー
初代は寛政から
始まってる
え、アウチャーの
皆通り名まで付いてる
とんでもねぇ名人ばかり
アタシの親父で
六代目
きゃだぁぁっ
そんな名跡を
継ぐ苦労なんざ
生半可じゃねぇ
ポイチ
マナルが欲しい
ここでさらに
名が大きく
なった
有楽亭・宗家の
重みをしっかりと
受けとめきれる
度量がいるんだ...
アタシにゃあ
ついに
そんなこた
ありません!!
七代目は立派に
受け継いで
らっしゃいます
そうか
支え切れなかった...
とうてい名前に
勝てねぇっていう
思い
そう見える
なら幸いだが
いつかは
誰かに
それが一生
付いて回るんだ
継いでいくもん
なんだろうけどな...
「ここ...
トン..
落
昭和元禄
は
る
鄰落語
心中
其の五
なんだそんな
お手を拝借
キョチョン
イヨッ
この前途洋々たる
若い二人の門出
真打昇進披露も
本日ついに
大千亀楽
大トリまでごゆるりと
ご堪能くださいませ
パチ
カワヤ〜
その手は
食わねぇよ
ちょいと
どこ行くの
お前さん
随分近いんだねぇ
何度目だい
キンチョー
しちまってよゥ
何でもアタシに
任せっきりで...
その為の二人真打
だろーがよ
どっちかってェと
主役って柄は
お前さんだろ
この紋付き
せっかく見立てて
やったのに
すっかりクタクタ
じゃないかい
今日は会長が
いらっしゃるんだ
ご挨拶なさい
ばか。
どやったらこんな風に
着倒せるんだいまったく...
しっかり
おやんなさい
ェ
うぅ
何だエ
小言も聞き納め
かと思うと
惜しい気がして
よしとくれよォ
オウ
本日はドウモ
ありがとう
ございます
ウン
ウン
師匠
失礼します
盛況だな
てぇしたもんだ
なかなか
あることじゃない
アタシが会長
やってる間に
こういう真打を
出せるのは
嬉しいもんだ
でもこの世代は
極端に人が
いねぇからな
しかたねぇけど
アタシは
本当は
反対だったんだ
何てェたっけ
そっちの汚ねぇの
名前は
助六です
八雲の面ァ
潰す訳にゃ
いかねぇからな
アタシァ本来
お前さんみたいなやり方は
よく思ってませんよ
聞き覚えねぇ名前で
覚えらんねぇな
まあ
決まった事だ
精進
なさい
へェ
何です
その返事は
はいー
会長
ご挨拶
遅れまして
畜生ーーッ
腹が立つぜ
あのタヌキ親父
なあ!
何もこんな日に
言うこたねぇだろー
お前さん本当に
あのお師匠とは
水と油だね
まあ見てろ
落語でハナを
あかしてやるよ
...今日は
トリで何を
かけるの
んーまだ
迷ってるけど
ドカンと行きてえな
まさか本当に
やるなんざ
思わなかったよ
お披露目で
毎日違う根多
かけるなんて
皆の舌が
くるくる
巻いてら
まあ当然だ
俺ァ天才
だから
ばかな野郎だ
俺ァお前さんも
乗ってくると
思ってたけどな
お師匠連に
遠慮したか
あーあ
つまんねえ
つまんねえ
天狗の親分
みたいだよ
そんなに
えばって
早々に
抜けやがって
客は面白がってるぜ
んてけとん
ててをそ・てんてん
会社福祉に
どうもどうして
ついに大トリ。
真打のご登場
でございます!
エー
上ってのは
廓へは来ない客。
上は来ず、
中は昼来て昼帰り
下は夜来て朝帰り
そのまた下下が
居続けをして、
そのまた下下が
居残りをする
遊びにも
上・中・下と
ございまして
一居残り」...?
居残りという人は
あんまり好かれ
なかったんだそうで。
会長の
十八番だ
会長に
稽古つけて
もらってもないのに...
佐平次兄ィ!
話ってのァ
何です
おぅおぅ、
世直しに景気良く
行こうじゃねぇか
お前ら皆で
久々に南に
押し出そう。
南って、
晶!!
ですかい
おうよ。
女郎買いは
吉原とばかり
相場が決まっちゃ
いねぇだろ
ええっ
本当ですかい
おめえら一両ずつ出せ
あとのおあしは
皆俺が出してやるッ
ヨーイ
何てなこと
言いながら
歩いてたら
江戸ーウィとくらい
ホラ
品川に着いた
ははは
どもーいらっ
しゃいやし。
ここは魚が
うめえんだろ
ジャんじゃん
持ってきとくれよ
おう若え衆さん
俺たち四たりだよ
ただ器だけやけにこの、立派でき
ただ器だけ
やけにこの、立派でさ
俺たちは根が
ガサツだから
頼んだよッ
そいから酒もね
みんな飲むなんてぇ
もんじゃねぇよ
そこに魚が
あっちィチョコチョゴ
こっちィチョコチョゴ
そんな品なぞ要らないよ
浴びるほう
だからねッ
そいからねッ
猫を二、三匹...
いやね、
芸者だよ?
腕っこきを
頼むよ?
仲間の前で
兄貴風を吹かせる
佐平次...
このあと散々
飲み食いをして
...
金が無いのに
開き直って
楼の人を煙にまく
佐平次。
居残りとなり
楼の世話を始め
客に愛想を
ふりまく佐平次。
同じ人間の幾通りもの
顔を江戸っ子らしく
演じ分けないとならない
桜の主人に嘘をつき
金と着物を巻き上げて
逃げ出す佐平次。
似たような
背格好の男も
たくさん出る。
こんな大根多も
こなして
一体どこまで
行っちまうのかい
ここでもって
お勘定を
ぱぁー
払いたい
ーっと
...んだけど
無ェんだ
何の因果か、
あいつのカオ
見てるとどうも
だから言ったろォ
何で早くケリを付けねえ!!
だってよォー
舌先三寸に
うまく丸め
こまれちまうんだ
居残りだから
伊之どん。
どさくさに紛れて
二階で働き出した。
なにしろ機転がきいて
酒の相手も出来て
人間まめで
調子がいい...
まるで幇間
その内あちこち
お呼びがかかる
馴染もできる。
伊之どん
へいっ
ねぇね〜
今ちょっと
遊んで来るから
来たいこ持ち
八番の旦那のお相手
つないどいとくれな
お小遣い
あげるからね♥
おッとよろしい
心得た
行って
らっしゃい!
へぇ八番の旦那
お邪魔いたしますッ
旦那ッ大変
お久し振りじゃ
ござんせんか
この間、花魁が
あなたがお見えン
ならないって
涙なんか
流しちゃって
だんなァ
罪なお人だァ
よゥッン
伊之どん
火種を~
伊之どん
お水頂戴
あら早いね
お隣のを持ってきやした
へぇーい
お手紙の
上書き?
へぇいッ
小噺
ですかい?
壊れもんの
修繕?
...と、大忙しで
あっちこっちで
ひっぱり凧。
住所書き?
へいッ
となると
他の若い衆が
いけすかない。
冗談じゃねぇ
あんなやつに長く
居られたら
こちとら
干上がっちゃう
旦那にも
言ったんだよ、
桜のしめしが
つかねぇって...
あたくしが当家の
主人です...
くわしい話は若い衆から
聞きましたよ
そんなに働いて
くれたんなら
もう勘定を
頂く訳には
いかないよ
お前さんだって
いつまでも
こんな事してたって
しょうがないだろ
有り難う
存じます。
帳面には棒を引くから
家へお帰りなさい。
しかし
あっしァ
ここを出られねぇ
ワケがあるんです
楼にいるうちァ
何です、その
ワケってのは...
こうして無事に
いられますが、
うっかり外ィ出りゃ
御用とったと十手風
縄目にかかっちまう
体なんでさァ...
餓鬼の頃から
手癖が悪く
旅を稼ぎに西国を、
廻って首尾も
吉野山...
抜け参りから
ぐれだして、
へえ...
なんだか
芝居みたいだねぇ
私だって、こちらへ
ご迷惑はおかけしたくない
んでございますが
一里踏み出しゃあ旅の空
金というツルがねぇんで...
この手文庫に三十両ある
後生だからこれでどっか
高飛びしとくれ
へえ、ありがたく...
しかしこのナリでは
この大金が
不相応ですので
着物も
頂けましたら...
帯も...
わあったよ
何でしたら
紙入れも
ハオリも...
ハイハイ
皆様に
どうぞよろしく
お世話に
なりやした。
では。
おい
出ていったよ
どうも
おやかましゅう
ございました。
エェーヨウィッ
コウァッとくらあ
うちの近所で
捕まったら迷惑だ
松どん、
見てきておくれ
おー
伊之さん!
アンタこんなトコで
鼻唄なんか...
おう
松どんか、
捕まったらどうするの
いやどうも
済まなかった
おめえさんの旦那は
いい人だね
ま
早く言やあ
ばかだ
あっ...畜生め
ひでぇ野郎だ
あいつァ...
何が
ばかだ!
お前も女郎屋で
飯食おうってんなら
俺の面ァ覚えとけ
吉原でも千住でも
どこでも相手に仕手のねぇ
居残りを商売にしてる
佐平次たあ、俺のことよ
旦那、大変で
ございます...!
楼へ帰って
旦那によろしく
言っとくれ
あばよッ
なに、
居残り商売だと
じゃあ俺は、
詐欺にかかったのか
へえっ旦那の頭が
胡麻塩ですから
はぁ
わはははっは
やったァ
やったぞ坊
こさいます
いい出来だった、
いい
出来だったァ!!
初太ァ
すき洗
ちょいと話がある
このあとウチィ来い
い
へえー
へいへいヘいへぃ
へいへいヘいへぃ
へいへい〜
返事は一度
菊や
お前さんは
帰るのかえ
エエ...
まあ
明日は休みだろ
ゆっくりお休み
菊さん!
ごめんなさいね
お祝いに
行きたかったけど
ウチも何だか色々あって...
ウチも何だか
色々あって...
あの娘ずっと
待ってたみたいよ?
驚いた
どうしたの?
ごめんね
お祝い
行けなくて
菊さん
お披露目ん時は
不自由の身だからね
この間チラシを
見たのよ
随分間があいて
済まなかった
お別れなんて
聞きたくないし
ずっと来ないでって
祈ってたのよ
そう
なんでしょ?
いくらでも
責めとくれ
何しても
いいの?
今日はひと晩
それを
聞きに来た
殴るなり
何なり..
できっこないわ
大好きな
カオなんですもの
このお店ね
赤線廃止で
なくなるんだって
料亭に
なるみたい
アタシなんか
もう年だから
辞めさせられるの
小唄をやりゃあいい
寄席に出たいって
言ってたろ
お女将さん
言ってたよ
嫌よ
めんどくさい
どうしよう
いいとこよ
四国の山あいの
温泉街なの
田舎にでも
戻ろうかしら
身寄りなんて
ないけど
ここにいるより
しがらみが無いわ
身寄りなんてないけどここにいるよりしがらみが無いわ
色んなジジイの
おめかけでも
やって暮らそうかしら
またそうやって
人を試すような事を...
菊さん
お願い
一緒に逃げて
ね?
ぐっ...
お前さんは
一人でも生きられる
しなやかさを
身につけないと
これからは
そういう時代が来る
依存してばかりじゃ
相手がいなくなった時
ダメになっちまう
男も女も
自分のために
生きる時代だ
何よ
偉そうに
人の生き方よ
あたしの本名すら
知らないくせに
お前さんだって
そうだろう
絶対に
復讐するわ
死んで化けて
出ましょうか?
何
見てるの
そんなに
おかしいの
やめて
忌々しい
今度会う時は
地獄ね
師匠
飲みすぎじゃ
ないですかい
いいんだよ
カミさんが
いねえんだから
どうしたん
スか
ちょっと体悪くして
田舎に
帰ってるんだ
逃げら...
療養だ
そんなことより
今日の高座は
どういうことだ
会長の前で
十八番
かけるなんざ
肝が冷えたぞ
二ツ目ん時
できなかった
大根多を
馬鹿
おめえ...
よく謝って
おいたが...
いよいよ
やっただけです
その為に真打ン
なったんですから
そういうこた
独演会でやれ
なにもお披露目で
やるこたねぇだろ
全公演ちがう根多
かけるなんてェ
ムチャなマネするから
後がなくなったんだろ
全くお前さんは
どうしようもね...
でも、
客は喜んでた!
お客のいいとこは
体裁も見栄も
関係なく
面白けりゃあ
笑ってくれるトコです
師匠!
俺ァあの根多は
師匠のが一番
好きだ
ありゃあ
絶品
教わった中では
一番やりたかった
んですから!
何言って
やがる!
ろくに
教わっても
いねぇくせによ
お前さんは俺の
最後の弟子だ
でもな
特に目は
かけてやりたい
落語は
皆で守る
もんなんだ
人の和が
何より大事
なんだよ
口伝えでご先祖様が
代々受け継いでくだすったんだ
美しいじゃ
ねぇか
それを何の見返りなく
若ェもんに伝える
それが
和ってもんだよ
勝手なことを
されちゃ和に
ならないよ
テレビだ何だ
あんなものは
一億総白痴化って
言われてるよ
噺家の本分は
寄席にあるんだから
あんなもんにも
出るのは控えろ
そんな美しいもんが
消えてくのを
黙って見てろっ
てんですかい
俺には見える
もう黙ってても
寄席に客が来る
時代なんて終わる
新しいモンがどんどん
流れてきて
もう家じゃ
ちょいとひねりゃ
テレビがつくんです
日本は丸きり
変わっちまった
いくらでも
娯楽が
あふれてる
寄席はこれから
どういうモンに
成っていくのか?
新しいモンに
交わるんじゃなくて
相対するんじゃなくて
特別なもの
として
生き残るべきだ
落語に
生き残る道を
作ってやりたい
落語なら
それができるって
俺は信じてます
お前さんは
言ってることと
やることが
てんでバラバラだよ
そんなに好きなもんを
何故壊そうとするんだ
ねぇな...
全然伝わって
難しかったかなー
違います師匠...
何だ、テメェの
へりくつの
通らねぇのを
人のせいにするな
壊すんじゃない
変えるんです
一緒だろうが
このトンチキが
型のあるモン
壊したって
ろくなことに
ならねえだろ
違うん
ですって
だから師匠の落語は
古くさくて
まだるっこしいんだ
おっと
何だと
いやまあ
そんな風に
思ってたのか
.....
あの
ウワー...
やっちゃんて...
呼んで
お前さん...
八雲になるって方々で
吹聴してるってな
いや
いや
手前なんざに
継がせてたまるか
八雲は菊に
やるんだ
もう幹部会にも
相談してる
皆賛成して
くれてるよ
まだ先の事だけど
義理を通すたぁ
そういう事だ
一存で決められる
事じゃねえが
手前みたいな
品のねぇ野郎に
やれる名前じゃ
ねえこた確かだ
師匠に手ェかけるたぁ
どういう料簡だ
帰れ帰れ
有楽亭の敷居
汚すんじゃねえ
そんなに自由に
生きてえんなら
破門してやらァ
手前で勝手に
生きろィ
ねェ
お花見は
花川戸に
限るわね
花川戸の
助六さんね
あたし
菊さんに
ふられちゃった
何かあったの?
話聞いてあげる...
第4巻につづく
【参考文献】
「落語特選、トン(ドリンちくま文庫j鏡陸書房「名作落語全集・第二巻13話大社青島
「落語・昭和の名人を結論編(2)」小学館
お元気
ですかァ!!
何てェとこで
終わってるんだ!!
オイラの出番は
いつなんだ!!
元主人公
与太郎です!!
ししょーあ
かっこいいから
前座ノラホep
タン
おかかわるの
ぢメちょく
お手伝い私は
残業演芸ホール
まぁいいか
先日、浅草演芸ホールを
取材させて頂きました。
今日はその様子を
ご案内!
ですよね
何かもポート
あちゃん
ステキ
だいたいの地図
した地図は他で調べてた
くちゃんとしたね...あなたはここに来てください
浅草演芸ホール
ぼん食堂
よちっく
きっとこい
いっぱい
浅草は食べ歩きも
ちっと、待ちですよ
ではExppeE3S
浅草駅すぐそば
践草演芸ホ~ん
「落語家なら知りの大きな人がいた目的で!!」
にゃさっ
昼の世!?
浅草家教ホール
李餅で守れる
花飾り
この方法を買ったらこちらへ
出演者さんも同じ人り口なので
星が虎ければすれ違えます!
今その日の出演者写真と名前
次現状と変わっては場合はご容赦下さい。
都内の四軒の定席寄席(unで搭載が見れるい屋)は
それぞれに特色があって、江戸っぽい反応は威力から都会的な
新宿、ホールのおと気軽に人材る上野、コンパクトで用途に
芸を楽しめる光袋、等四者四様は。浅草は土地柄も
あって気さくであれか。看観光客でもいつでも、おぎわい。かけ声もたくさん
上がる、とにかく活気あされる下町らい「愉快な客席です。
裏は楽天不安部隊・色物なの小道具学が大切に使い物よりも、
昔かれてます。
●グラのカバーにはラクガキがイにはぁ、ご家族たっぷり。
高座
くっで上がっては
いけません
「関係者の
2P皆席へ
2階席も、リラックス
して座れて、またまた
雰囲気でオススメ
全席自由席より
低い天井と提灯と
真...赤な座席と三咲緑で
雰囲気が盛り上がります。
もぎりぼけ
売店
タイコは前座
たたきます。
演芸ァ
ジ寅芸ホールは全席自由!
特別な催し生無い限り毎日
当店株で入れるPhも足本力のひとつですね。
一部四~五時間ごさぃますが,全苦p見る
のが「寄席の醍醐『味ですが,おめあてのー〜
時間だけ見てい帰る。なんてェキt可能を
なのが家族の懐の涙をございます。
うむよ...
誰がと思われて
立前座のたさん!
座の様子
高座の
演芸ホール
校舎な
演芸ホール内では
いいという、食児食可能です。
・一方の一五時間
ありますので、
なると
さきぃかりWH
あ...あっ、あれ当と共に
おやすとてに楽しむのがオツです。
楽しむのがオツです。
えーんじゃ。もちろんマナーは
もうろんマナーは守ってネメ
中小化体態時間
は!5分程度
あります。
あっという間!!
テケ
入場券させぎって頂くと、普通誌、お手がもらえます。これにはその日の
出演者さんがずっと並ば書いてあなた。ホールにいる間は、これを
ずっと跳ねては、改めてはあのね。この人類外とおもしろんたわ。アレ
この人はお休みだ。た等々おそりご馳走するで、出る時らにはレイヤルや
になってしまいます。これを取っておきたいずとその日のことを忘れません。。
はぁっ、はぁぁっ。あ、着物のさっさりする音、おまえられることが出てきたのでしょうからしいからいないかもしれませ。まあ、またこの気持ち。
お父さんの妙ないの声、という興味のほんのりよい香り、美味しんだ
氷長の本当、みの他歳の、思い出そうね。全く倒れましたよ。じゃんます。
皆様、ぜひ、浅草へと
田拝
昭和元緑滋語心中三考
お読み頂きまして
あに
ありがとう
ございます
お師匠様の
過去編もようやく
「中央のもう少々お付き合いです」。
与方ちゃんも一生懸命
今話のお勉強に励んでおられます。
ニo+ニ年
スィスあ鳴く、秋晴れの同じ
...
...
...
そういえば、
...
それでも、
...
...
それでも、
...それでも、
これからもう一度、
また、ここまでは
これからは、このようになりますが、
これからは、
それでも、
それでも、
それでも、
それはなんです
...
...
ホテルは30年
1000年間
語心中
ドキドア
瞬落語
本日のお運び
御礼申しゃげます
の落語はどう変わるのか
各高音
みよホッ
2013年初夏発売予定
えっ旦那の頭が
胡麻塩ですから
八雲襲名
・芸襲
絡み合う三
わあはははっはっ
あくり、二人菊山七十八の関係は、
菊比古、の関係は、お断大賞の
八雲と助六篇の
«〈昭和戸禄落語心中●雲田はるご
特報
噺家さんと手ぬぐいは、
切っても
切れない間柄。
たった二人で
高座にあがり
お客さんと向き合うときの、
扇子と並ぶ頼れる相棒。
噺家さんと手ぬぐ
「昭和元禄落語心中」の巻
雲田は冬ごデザイン
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特装版
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名入りの手深く
名入りの手ぬぐいは、断家さんにとって、
名刺がわりにもなります。
お年賀や、お祝い事の配り物にと大活躍
いやいや、そうはイカウキータータコラン。
おおいらもー
名入りの手ぬぶ、は一つ目にならないと
作れません。
厳しい前座修業を
終えた
ライセンスとも
いうべきもの。
おいらも早く
名入りの手ぬぐい
持ちてぇな〜〜
四井叫くー
前座さん
手ぬぐい活用法
ッ
もちろん、高座だけでなく、
日々の暮らしでもとっても便利
頭に巻いても
さて、どんな
手ぬぐいと
相成りますか、
乞うご期待!!
お風呂にも
防寒にも
詳細は未定です。随時
ITANホームページジ、Twitterなどで
情報発信vいたします。
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その香り!!
ITAN原
ォ
KcxlTAN
与太郎
めでてぇな
っとくらァ
声が
でかいっ
ちょっと見れねえ間に
ずいぶん夏が
伸びたねェ
ヒッピー
気取りかい
エ?
そんなナリで
よく前座が
っとまるよ
だってよーォ
金もねぇし...
にしいし
それにこれは
願かけも
兼ねてた
真打に
なれますよ!に!
...それまで
切らないの
かい
めんどくさい
だけでしょ
エヘッ
アタシ
切ったるわ
いつも
他良き
美しさ
私田
八雲サンは
いきつけの1本屋で
寝るのが好きです。
一週に1度は通じます。
関係ありませんか
これからもエTANと深話じゃね
よろしくお願いいつもはますしか
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pxivマンガ2010年秋〜2011年春ベスト!
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...っ、っまいめ
あて先
〒112-8001東京都文京区音羽2-12-20
講談社BE・IQVE編集部気付雲田はるこ先生
初出
「TAN.2012年第8号〜10号201ANWebコミック
先この作品はフィクションです。実在の人物、同体多.等とは関係ありません
このKCxを読んだご意見・ご感想などを
下記へお寄せいただければうれしく思います。
なお、お送りいただいたお手紙・おハガキはご記入いただいた個人情報を含めて
著者にお渡しすることがあります。すので、あらかじめご了解のうえ、お送りください。
KGxg2ITAN
しかし、ありがとうございますが、
...
昭和元禄落語心中
2012年10月5日第1開発行「定価はカバーに表示してあります。」
ギョ
ネ
印刷所
雲田はるこ
@itarnkokumota:202
清水保雅
株式会社講談社
〒12-8001東京都文京区音羽2-12-21
電話編集部東京(16)5885-36と
本文製版所・豊国の研・中国の岡株式会社・
製本所
慶昌堂印刷株式会社
販売部,東京(C3)5355-36K)
業務部「東京(COSTSSE-366)3
株式会社国宝社
講
N.D.C.726.159p19cm.Princdin.apan
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ISRY978-06-3805925