>ポーイミーツボーズ...!? 「好奇心の先...!? >>新たな問題...。 ・ぼんとの気持ち...!! ・ホワイダニット...!? 「友達っていいな...。 長くて短い夏休みが終わり なんかますます顔色悪くなったな! 最近あんまりよく寝られなくて えっそうだね楽しかったね! またみんなで遊びたいね! 花火大会での「叶暴言事件」 あのあと僕は霧島さんにひたすら謝り倒して 霧島さんも怒ることなくその場は収まった ううん...ぐっくりしたっ しかしそのあとなんであんなことを言ったのか吐を問いただしても 嫌いなものは嫌いなの! 妹の発言の原因がわからないままなので もやもやした気持ちのまま霧島さんに会うわけにもいかす... やっと学校が始まって霧島さんと会えたのに やっぱりすごくぎくしゃくしちゃってる!! 初めて「好き」を自覚した途端にこの仕打ち!! 何故で一時色」を目覚した通路にこの仕打ち!!けのヤツーーーん どうしたらいいのかわからないよー!! ...じゃあね鳥居くん谷岡くん やっぱり変な感じのままになってしまった 京子ちゃんとなんかあったのか? デートでなんかあったんだろ? お前と京子ちゃんは大丈夫だと思ってたんだけどなー いや...えっと... まぁ確かにそうなんだけど 谷岡くんのとはちょっと違うかも.. ...というわけで妹も理由を教えてくれないんだ なるほど...それは大変だな それはもうアレしかないだろ いまの話だけでなにかわかったの!? 望にはちょっと難しい問題だったかもしれないな お兄ちゃんが自分の知らない彼女と一緒にいたのを見て 「お兄ちゃんを盗られる!と思ってとっきにそういう行動に出たんだよ! 「お兄ちゃんを盗られる!」と思ってとっさにそういう行動に出たんだよ! このままじゃ私のお兄ちゃんがあのメス猫に盗られちゃう!! それを望に教えることなんて当然できねーし それを望に教えることなんて当然できねーし そう考えるとすべての辻褄が そんなことお兄ちゃんには恥ずかしくて言えないっ 僕の妹はそんなかわいいのじゃない むしろ少し妹になめられてるまである でもそういう態度をとってるだけで 本当はお兄ちゃん大好きなんだって でも親友が困ってんならほっとけないっしょ そーいうのはなし!よくないぞ望! ...絶対叶ちゃんのヤキモチだと思うんだけどな お前のせいでいま大変なことになってんだからな! わかってんのかほんとに!! 僕もなにか考えなくちゃ いま家?叶ちゃんいる? ええー!?ほんとに友達なの!? どういう意味だよ... いま谷岡っていう怪しい男が...! 怪しくない!友達だから! インターホン出たのって叶ちゃん? まあ...うん...どうぞ... あのお兄ちゃんが家に友達呼ぶなんて信じられない... うん...叶挨拶ぐらいしなよ 妹の...叶です... すげーかわいい妹さんじゃん どうしちゃったの叶...!? かわいいだなんてそんな...! 望にかわいい妹がいるって聞いてき 今日はケーキ買ってきたんだ よかったら一緒に食べようぜ! 私ケーキだぁーい好きっ!! 私お茶いれてきますね♡ 聞いてたより全然素直な子じゃん? 普段は全然あんなんじゃないから へーやっぱり兄に対しては違うんかね でもまあなんだかんだ話聞けそうじゃね? いや考えてもなんにも思いつかなかったから とりあえず本人に会って考えようって思っただけ 特になんの考えもなく家までやってくる〝行動力〟 「うまくいかなかったら」「余計こしらせたら」そんなこと一切考えてなさそうな無謀からくる。自信 そして結果的になんだかんだうまくいってしまう天性の運...! 谷岡くん本当にすごい...!! なんか光が見えてきた気がする! だいぶ危うい光に活路を見出してしまった鳥居くんだった こんなおいしいケーキ初めてー♡ 駅近のケーキ屋で買ったやつなんだけど そこのケーキよく食べてるだろお前.. 谷岡さんほんとにお兄ちゃんの友達なんですかー? ええー!?信じられなーい!! まあそこは正直僕もなんでだろうと思うけど...! まあそこは正直僕もなんでだろうと思うけど...! それはそうかもだけどー それに京子ちゃんだっているし う...うん...おかげさまで.. 京子ちゃんは俺にとっても大事な親友だ だから叶ちゃんがなんで京子ちゃんに「嫌い」なんて言ったのかワケを教えてほしいな 霧島さんとお兄ちゃんて... いや...付き合ってはいないけど... あんなかわいい子がお兄ちゃんと付き合うわけないと思った 二人で花火見に行くぐらい仲良いんだから 花火大会の帰り道に霧島さんと会ったとき... なんか...嫌な感じがしたんです わかんないけど...嫌な感じです なんなのかはわかんないけど だからあのとき「お兄ちゃんこの女に騙されてるんじゃないか」って... お兄ちゃんが女の子と二人で遊びに行くなんておかしすぎるし... 霧島さんにあんなひどいこと言ったの? でも絶対なんか変だったもん!あの人! それが思い込みだって言ってんの!! お兄ちゃんは女の子に免疫ないから気付かないかもしれないけど!! ひとまず落ち着け二人とも 確かに京子ちゃんのことを悪く言われると俺も悲しい でも叶ちゃんの気持ちもわからないでもない 盗られると思ったんだよな ずっと自分だけのお兄ちゃんだと思っていたのに 急にどこかへ行ってしまう気がして不安になっちゃったんだよな いや絶対わかってないですよね ほんっっとうに違います でも京子ちゃんは本当にいい子なんだ 叶ちゃんが思ってるような人じゃ全然ない 谷岡さんの友達がそんなひどい人なわけないですよね 誤解も解けたしこれで万事解決だな!! ...これは納得してない顔だな でも叶の言う「嫌な感じ」って結局なんだったんだろう 僕が不釣り合いな女の子と一緒にいた のを見て戸惑った... それだけの話なんだろうか それだけの話なんだろうか やっぱり全然話せなかったなー... 妹さんのことが気になっちゃって... 私なんで叶ちゃんに嫌われちゃったんだろ...? 鳥居くんと元通りになりたいよぉー 叶ちゃんとも仲良くなりたいなぁ なんか...妹が「あの件」について直接霧島さんに誘りたいって... 明日の土曜か日曜少し時間ある? 叶は谷岡くんに諭され「直接霧島さんに謝る」と約束した〈させられた〉 そして霧島さんと会うことになった土曜日当日 もし谷岡くんの言うとおり叶が霧島さんの登場に戸惑っただけなら 今日の謝罪で関係が修復するかもしれない 谷岡くんにも「自分で謝る」って約束しただろ でも叶の「嫌な感じ」がもし霊のしわざだとしたら...!? いや...!花火大会の様子だと見えてるわけじゃなさそうだし... やっぱり雲のしわざなのか...? 叶ちゃんとも仲良くなりたいなぁ お前のこと少しわかるみたいなんだよ だからさ...ちょっとの間 叶がいるときだけでもいいから 少し離れててくれないかな そんな顔するなよ怖いだろ! ...とりあえず座ろっか 初めのときより嫌な感じがしない.. あのときは突然失礼なこと言って... 本当にごめんなさい!! なにか理由があったんだよね 盗られると思ったんだよな お兄ちゃんを盗られると思って嫉妬したんじゃないかって 私絶対にそんなことないって思ったんですけど... もしかしたらそうなのかもしれません 正直、お店に入って最初に霧島さんを見たとき やっぱりすごく怖い人に見えたんです でもお兄ちゃんが「大丈夫」って肩に手を置いて安心させてくれて 霧島さんを素直に見ることができました きっと不安から勝手に霧島さんを「怖い人」だと思い込んでしまったんだと思います ...お兄ちゃんのこと好きなんだね ちょっちょっとだよちょっと! 思ってたよりはってカンシ!? ってゆーか絶対に言わないでくださいよ!! え~?どうしようかな~ 鳥居くんのこと好きだよ 私のも内緒にしといてね ...どうしようかなぁ あれ?なんか盛り上がってる... 離れてた間に仲良くなってる。 え?もう問題解決した感じ? せっかくだからケーキも頼もっか 女の子にお金出させるなんてことしないよねぇお兄ちゃん! 叶ちゃんにご馳走しよ? でもよかった...二人が仲良くなってくれて なんでかはわからないけど... なんでかはわからないけど... 私もちょっとお手洗い... 嫌な感じ...とれたの? 話してみたらわりといい人だった なんならお兄ちゃんがいないときのほうが話しやすかったよ やっぱり霊のしわざだったか... れぃ...僕が離れたら話しやすくなったんだろ? しかしなんで叶は霊のことに気付けたんだろう まあらしいっちゃらしいけど... 僕が霊を見れることと関係あるのかな... なんで僕だけが霊のことを見れるんだ? うちの家系が霊感強いとか? そんな話聞いたこともないけど... そもそも霊は一体なんなんだろう こうやって図書室で一緒に勉強するのも 実力テストどうだった? でもそう言って霧島さんは結構できてそう それは鳥居くんのほうでしょー? 谷岡くんの力も借りて叶と霧島さんの仲は修復し 僕と霧島さんの間の微妙な空気もなくなった これで問題はすべて解決! ...なんてことには全然なっていない 霊がいる以上またいつ同じ事件が繰り返されてもおかしくはない 今のところ叶と霧島さんに直接の接点はないので大丈夫だと思うけれど... まあ...いつかは霧島さんを僕の家に誘うなんてこともあるかもしれないし... 調子に乗るなよ鳥居望ぅっ!! とりあえず当面は問題ないだろう! 加えて問題なのは僕と霧島さんの関係が夏休み前まで...とは言わないものの 花火大会前くらいまで戻ってしまった感じがあることだ せっかく勇気を振り絞り花火大会のムードも借りて告白できると思ったのに.. またあんなチャンスが作れるかわからないけど...がんばらなきゃ!! こないだ本屋さんでこんな本見つけたんだけど 叶ちゃんにどうかなって そんな...むしろこちらからなにか贈らなきゃいけないぐらいなのに 見かけてつい買っちゃっただけだから 前に叶ちゃんがこういうの好きって言ってなかったっけ...? まさか..なにか気付いて... 妹が好きなんだこーはーの! 言ったなそういえば... ありがとー!喜ぶよきっと! わ~~どうしよっかなあ~... なにもなかったことにして、みには黙っておくこともできるけど... この前あげた本どうだったかな? 後々絶対面倒なことになる気がする 素直に渡そうしょうがない すごくいいこと思いついたんだけど 今度谷岡さんと霧島さんと私たちの四人でどっか遊びに行かない!? 四人ってお前をいれて?なんで? 私が谷間さんや霧島さんと遊びたいからに決まってるでしょ!? いいでしょ?それにお兄ちゃんとしても 霧島さんと遊ぶきっかけができて ...お前は余計な首を突っ込まなくていいの 妹が一緒に遊びたがってるって言えば自然に誘いやすー 別にお兄ちゃんが考えなくても私から誘うけど ここここっちにもさあ!ほら! 順序ってものがあるじゃん!?な? だからちょっと待って! だからちょっと待って! ま待って待って持って待って! ...ああ~そういうこと? そそう...そういうこと よくわかんないけどなんか伝わったっぽい...? な~んだお兄ちゃんもちゃんと考えてんだね でもあんまりぐずぐずしてると 私から誘っちゃうからね! うん...わかった... まさかこんなに早く問題になるとは... このままだとまた近いうちに花火大会の悲劇が起こってしまう... 二人が仲良くなった今僕をめぐる「ヤキモチ」はもう叶の中で通用しないだろうし... そういえば霧島さんから預かった本渡しそびれちゃったな 本物の除霊師による現地除霊して もう少しだけ読んでみるか これ霧島さんがお前にって 霧島さんこーゆーの好きなの!? 今日は霧島さんが塾で一足先に下校する日 なんでこんな本が学校にあるのか不思議だったんだよな... みんな同じ人が寄贈したんだろうな これを見つけたときはまさか自分が借りることになるなんて思ってもみなかったけど... いままで霊がいることに慣れすぎて 霊が何者なのかはとりあえず横に置いてしまっていた でも「叶暴言事件」をきっかけにこのままなにも知らないのはまずいのではという思いが強くなった 叶は霊が見えないまでも「イヤな感じ」を受けていたという ならやはり霊は見た目どおりの悪い霊...なのだろうか 本の中に答えが書いてあるとは正直思えないけど... もしかしたらなにかのヒントになるかもしれない うう...変な人だと思われてるかな... いままで一度も会話したことない人だし... 急に話しかけてきた!? いままでそういうオカルト関係の本はあまり興味がなさそうだったので... あああそうですよね... いやそういうわけでは.. 人の趣味はそれぞれですしちょっと気になっただけで ...悪味...というか.. ちょっと困ってるというか... やっ!それほどでもないっていうかちょっと気になるっていうか! 私の親戚にそういう仕事をしている人がいるんですけど そういうのって大抵は気にしすぎとか気のせいらしいので あまり気にしすぎないほうがいいと思いますよ ああ...そうですよね.. でもはっきり見えてるんだよなぁ... ...まあその...霊関係の相談に乗る仕事です ...そんなことあるぅー!? 気のせいと言ってもあまり納得してない感じがしたので... こんな身近にそんな人いることあるぅー!? うっ...バレてる... 専門家に話を聞いたほうが不安もとれるかもしれないと思って 親戚なので話ぐらいならタダで聞いてもらえるかもしれませんし でも専門家に話を聞けるなんて減多にない機会だし... もしよければお願いします.. 自分で紹介しといて!? じゃあ連絡先渡しておくので私の紹介ということで連絡してみてください ただ...ちょっと変わった親戚なので 少し心構えしておいてください 大変なところに来てしまったぞ.. まさか...こんな山奥にあるなんて... す...すいませ〜ん... 誰かいますかぁ~...? というか「ダメ元で」みたいな軽いノリでこんなとこまで来ちゃったけど こんな山奥の人気のない寺で霊関係の仕事って... あの子がそんなヤバい人を紹介するとは思えないけど... よく考えたらめちゃくちゃ怪しい.. ほんとに大丈夫なんだろうか... 先ほどまで滝に打たれていたもので もしかして先日連絡をくれた鳥居くんかな そうかえうかよく来てくれた 本当にこのままついていって大丈夫なの!? 信じていいの?図書委員さん!! ...いえいま行きます.. 『進撃の刃』最終巻もう買ったー? 休日に出かけるなんて珍しい.. まったく..お兄ちゃんのくせに しょうがないなぁ... デートしてる場合じゃないでしょっと こんな山奥の寺までよう来た 改めて私がこの寺の住職 詩子ちゃんからの紹介であったな 詩子ちゃん学校では元気にやってるかね あ!図書委員さんのことか 図書室でしか会ったことないけど して君の話によれば友達になにやら霊が憑いているとか なぜその友達に霊が憑いていると思ったのだ? はっきり見えちゃってる ほう?君も霊が視えると? まあ...そいつは見えます 見たことないそいつ以外ですけど... 君がはじめて出会った霊がその霊だったのかもしれんが その霊の力が強すぎて君が元々持っていた弱い霊感でも視えてしまっているという線も考えられるな 強すぎて現実に視えてしまう その霊の写った写真などはないのかね そいつ基本的に写真には写らないんです では写っていなくてもよい その霊が一緒にいるときに撮った写真はあるかな ...写ってなくてもいいなら そいつ大抵はその子のそばにいるんで そんなにいつもはっきり視えるのかね はい...わりとはっきり見えてます 結構真面目に霊の話するんだな 信じてくれているのかはわからないけど... た...確かに君の言う通り... 彼女にはとんでもない霊が取り憑いている...!! えぇっととんでもないんですか...!? 写真からですらわずかに感じ取れてしまうほどの邪気! その霊って...あの... 君のような霊感の乏しい少年にも視えてしまうのも納得がいく! 長い黒髪の青白い女だ! 長い黒髪の青白い女だ! この人本当に見えるんだ...! まずいぞ、放っておけばこれは... でもそんな本物の霊能力者がすごく焦るほどの霊...!! 近いうちに命を落とす...! 取り返しがつかなくなる前に すぐに彼女をここに連れてきなさい いや...でも...えっ そっそういうわけじゃ...! 若者の命がかかっておる とにかく早く彼女を連れてくるのだ 今までなにも知らないまま普通に暮らしてきたんです このことを彼女に伝えて不安にさせたくはありません ...そうも言っておられぬ状況なのだが ...わかった安心せい 彼女をここに連れてさえくれば本人には知られぬままなんとか除霊してみせよう そんなことできるんですか!? やらねばならんのだろう 彼女に取り憑いた霊の力は強大だ 除霊はおそらく一筋縄ではいかん だが君は他のことはなにも考えなくていい 彼女をここへ連れてくることだけを考えるのだ 一刻も早く彼女を連れてきなさい 手遅れになる前に... なにしてるのかなぁ~鳥居くん... どこかにお出かけしてるのかな 叶ちゃん、本、気に入ってくれた? 踏み込みすぎかな... オカルト好きって聞いたときはもっと大人しい子だと思ったけど すごく明るい子だったなぁ叶ちゃん また三人で遊びに行けるかな 叶ちゃん怖いのが好きだったらホラー映画とかかな? 意外と強かったりして... 怖いの苦手なんだよなぁ 怖かったらこのままでいいよ 叶の趣味に付き合わせちゃってごめんね 叶には感謝しなくちゃね もー!あるわけないじゃなーい!! 叶ちゃんと仲良くなれて これからも鳥居くんともっといろんなことしていきたいな... 冬休みにクリスマス... 今はどんなホラー映画やってるんだろ 特に和風ホラーが苦手なんだよなぁ 買い食いなんて初めてかも えっ鳥居くんがいつも買ってる店に連れてきてくれたんじゃないの? いつも帰りに「おいしそうだなぁ」って思いながら通り過ぎてた 僕はまだ何も動けていない... 霊が憑いていて良いことあるわけないのはわかっている でも当の本人はこんなにのんきにたい焼き食べてるし... でも、当の本人はこんなにのんきにたい焼き食べてるし... やっぱり霊ってそんなに問題ないんじゃ やっぱり霊ってそんなに問題ないんじゃー とは言い難い...!! あ頭になにかついてるよ もう一つくらい食べちゃおうかな...! 早く霧島さんを除霊に連れていかないと...!! ちょっと僕と山寺いかなーい? でもどうやって話を切り出したものか... 鳥居くんもしっぽから食べるんだね 頭からだとかわいそうななんか 私鳥居くんのそういうとこ好きだな ん~♡カスタードもおいしいよ! 僕も..霧島さんのこと...! やっぱりなんとかしなきゃー こ今度の土曜...あいてる? 今度の土曜僕と一緒に.. 具体的なことはまだ全然決めてないんだけど! 一体どうやって山寺へ誘えと!? じゃあ決まったら教えて とりあえず会う約束はとりつけた あとは土曜までにどうやって目的地を山寺にするかだけど... ハイキング...にしては雰囲気が暗すぎる 近くの観光地に寄ったついでに山寺へ...とか? いや近くになにもないんだよなぁあそこ いっそなにも教えずに連れていくとか.. 着いてからのお楽しみ☆ え...なんでこんなところに... うおおっ!!無理無理無理!! ...遠田さんに頼ってみるか ノックしろって言ってんだろ!? 誰と連絡とろうとしてたの? ...お前には関係ないだろ お兄ちゃんなにか隠してることない? この前の日曜どこいってたの? なにをどこまで知っているんだ...!? なにをどこまで知っているんだ...!? 私全部知ってんだからね!! そういえばこいつ霊の気配にも気付いてたな.. 天使みたいな霧島さんがいながら... ここまできたら正直に白状しなさいよ!! お前の冗談につきあってる場合じゃないんだよこっちは... 早く出てってくれないかな 知ってんだよこっちは!! お兄ちゃんその遠田ひろみって女と霧島さんに二股かけてんでしょー!? 遠田さんはお前が思ってる 遠田さんは男でお寺の住職さん 嘘が下手すぎるよお兄ちゃん じゃあ一体なにを隠してるの? ...お前に言ってもしょうがないだろ 私も勝手にいろんな人に聞き込みするけど そのかわり霧島さんにこのこと言ったら ...お前霧島さんと初めて会ったとき 「なにか嫌な感じがする」って言ってただろ ありがとうございました 霧島さんは...霊に取り憑かれてるんだ お前に言ってもどうにもならないって!! そんなシリアスな顔でそんな頭悪いこと言われても.. まだお兄ちゃんがなに隠してるのか聞いてない ...さっき言っただろ ...え本気で言ってるの? 霊が憑いてるって... なんで霧島さんに霊が憑いてるなんて... そんなんじゃなくて前からはっきり見えてんだよ 「嫌な感じがする」もしかして私がなんて言ったから? どうせ信じないだろうけど 今も本気で悩んでるみたいだし... 確かにお兄ちゃんがこんな変な嘘を私につくとは思えない この前の日曜お兄ちゃんが家に帰ってきたときも妙に辛そうな顔をしていた あのときはひろみって女との関係で悩んでるのかと思ってしばらく様子見してたけど 「遠田ひろみ」が本当に住職だとしたら... もしかして霊の相談しにいってたってこと お兄ちゃん...そんなに真剣に悩んで... 私お兄ちゃんのこと信じる! いくらお兄ちゃんでもそんなわかりやすい嘘つくはずないもんね そうお兄ちゃんがこんな下手な嘘をつくはずがない つまり...お兄ちゃんの中ではそれが真実なんだ...! なんでそんな風になっちゃったのかはわかんないけど 私のせいで余計拗れちゃったのなら申し訳ないな お兄ちゃんの目が覚めるまで 付き合ってあげますか! もしかしてこの前の日曜は その住職さんに話を聞いてきたの? でも今更「あれは私の嫉妬でした」なんて言えないし... このままだと霧島さんの命が危ないって それは...正直わかんないけど でも霊が憑いてるのは確かなんだから そんなに確かなんだ... 遠田さんのところに連れていけば霧島さんにバレないよう除霊してくれるって言うんだけど... 問題はどうやって霧島さんをそのお寺に 務島さんを不安にさせず変な誤解も与えずにうまく誘う方法が思いつかなくて あじゃあさ私が三人で行きたがってるって言いなよ 神社とかお寺とかそういうパワースポット的なやつ 女子には人気あるし別に不自然じゃなくない!? それなら確かに自然に誘えそうだよ ああうん...そうしな 世話の焼けるお兄ちゃんだなぁ お兄ちゃん顔怖い緊張しすぎだよ お前ほんとに大丈夫だろうな? みたいに...花火大会のとき それはもう解決済みなんだって ...絶対に不自然な態度はとるなよ? あの嫌な感じ戻ってる... ううん僕らもいま来たとこ この感じ霧島さんへの嫉妬ってことで片付いたはずじゃ... 本当なのお兄ちゃん...? 思ったより結構山奥なんだね 叶はそういう情報詳しいからなー! ネットで見つけて気になってていつか行ってみたいなーって! 住職さんからいろいろ話を聞けるんだって! 叶ちゃんはどうやってこのお寺を見つけたの? えっ!?あっえっと... へ〜ほんとにスピリチュアルなの好きなんだわ なんで私そんなキャラになってんの? でも嬉しい私に声かけてくれて 私も叶ちゃんと一緒に遊びに行きたいなって思ってたんだ この悪寒さえなければ...! 私がこの寺の住職遠田広海と申す わざわざこんな辺鄙なところへお越しいただいたのだ ご楽しんでいってにいただきたい本日はごゆるりと 今日は皆さんに瞑想体験をしてもらおうと思いましてな 面白そうだね叶ちゃん! うん!私一度体験してみたかったんだー! どうか無事にすべてが済むといいのだけど... 私が図書委員になったとき 図書室には私以外ほとんど誰もいなかった 広い図書室をひとりじめ 私は放課後ゆっくりカウンターで本を読む... しばらくして一人の男の子がよく図書室に来るようになった 彼は決まってカウンターから見えない席に座る 彼が来てからも図書室は相変わらず静かだったけど わずかばかりの環境の変化に不思議と少し心が躍った さんの不思議わかりやすく解説!! 誰が締む!?時間の進みが遅くなる!? 彼はたまに本を借りに私の元を訪れる 特別なやりとりなんて何もない ただ貸し出しの手続きを行うために事務的な言葉を交わすだけ でも初めて彼がカウンターに来たときは内心少し緊張していた 図書室通いをする生徒は彼が初めてだったから 話してみれば気が合うかもしれない 彼が書き込んだ貸出カードで初めて彼の名前を知った 図書室で鳥居くんと私二人だけの時間は長く続いた 二人といってもお互い見えない位置で本を読んでるだけ それでも私は「二人」だと感じていた こんな時間がこんな関係が でもその日は突然やってきた ずっと続くと思っていた その日初めて図書室を訪れた美少女が 私との事務的なやりとりとは違う親しげな会話 うん...おしま霧島さんは? 先に来ていた鳥居くんと話しはじめたのだ 鳥居くんの彼女...だろうか 鳥居くんが彼女の名前を呼んでいる 私の心が微かにざわめく ずっと前から彼を知っていた私の名前は知られてもいないのに たまに元気な男の子が訪ねてきて、鳥居くんに騒がしく話しかけていることはあった 彼は「一人」だと思っていたのに 私とずっと「二人」でいると思っていたのに 私が彼と出会ってから今までの間に少しでも彼と親しく話ができていれば 彼女に代わって私が彼の向かいで本を読んでいたかもしれない... なんて考えはやっぱり恋愛小説の読みすぎだろうか 物語の主人公になりきった自分に酔いながら それも明けてしばらくのこと... ...頭力な磁場あり!!が 空気になって、駅辻仗四総田邸私もじゃ 彼はオカルトに興味を持っていた 何があったの鳥居くん!? オカルト趣味なんて一度も見せたことなかった! 彼女がやってきてからはコミュニケーション術やファッショッ関連みたいな生意気な本も借りてたけど 彼女がやってきてからはコミュニケーション術やファッション関連みたいな生意気な本も借りてたけど まさかこれも彼女の影響!? 興味はあるけど私と鳥居くんはあくまで図書委員と利用者 友達でもなんでもないん ...そういうの興味あるんですか? バカ!!何言ってんの私!! いままでそういうオカルト関係の本はあまり興味がなさそうだったので... いやそういうちょっと気にわけでは... ちょっと困ってるというか... やっ!それほどでもないっていうか ちょっと気になるっていうか! 鳥居くん割とそういうの信じちゃうタイプなのね... あの...私の親戚にそういう仕事をしている人がいるんですけど こんなうさんくさい話さすがに遠慮すると思うけど... もしよければお願いします.. じゃあ連絡先渡しておくので私の紹介ということで連絡してみてください でも初めての会話があんなオカルト話だなんて... 話すとあんな子なんだ... 私の紹介少しは役に立てばいいけど... 今度またその後の話聞いてみようかな ...そういえば私の名前...教えたっけ...? 尻フェチなんじゃねぇの!? 次巻もよろしくお願いします!! 応援してくださっている読者さん、 おかげさまでなんとかここまでやってこられました。本当にありがとうございます。 担当さんはじめ編集部のみなさん、販売・宣伝担当さん〈装丁デザイナーさん、印刷所さん、書店さん。その他この本に携わるすべてのみなさん、