テンペスト緊国う車まで ヴェルドラ!テンペスト〈暴風竜ヴェルドラ〉 トリムルの名づけ親で親友天災級モンスター。 戦時中の日本から召喚された異世界人。死去。 皇狼。リムルの影に潜む。 リムルーテンペス(三上悟) 「異世界人。人間からスライムに転生した主人公。魔王。 紫苑>鬼人武士、リムルの護衛役。 しかし、簡単にユーラザニアの戦士 二大森林の管理者・樹奴 ・十大魔王が一柱危険度は天災拠子供っぽい、一人間、英雄。ファルムス王国出身 ヴェルドラのスライム観察日記 今後のことを語る前に言っておきたいことがある 俺は名実ともに魔王になることにした いや〝真なる魔王〟とやらにはなったんだけどさ 外に向けて宣言してないだろ? 十大魔王に名乗りを上げるということですかな ちょっと喧嘩を売りたい魔王がいてな 奴は連合軍の襲撃の際ミュウランを操り被害の拡大を目論んだ そのうえミリムを使い友好国ユーラザニアを滅亡させている 何が目的で暗躍してるのか知らないが こいつを許すことはできない ここから先翻弄されてやるつもりもない 俺は魔王クレイマンを叩く。 武具や防具の用意は任せてくれ 速やかにクレイマンの情報を集めて参ります おおう何も言う前に... さすがソウエイ仕事の出来る男 本格的な会議は諜報部の調査を待ってからだ 三獣士の諸君あなた方にも協力をお願いしたい 願ってもないことですわ 避難民を受け入れてくれた恩は忘れねぇ 恩には命を以って報いる オレ達はアンタを信頼している 獣人全体としても俺個人としても リムル様には返しきれぬ恩を得た 好きなように使ってください 俺たちはこの命を以って お前たちの命カリオンに返すその時まで預からせてもらおう 今は休んで来るべき決戦にむけて英気を養ってくれ いいですか?秘書とはいついかなる時も 主のためにあるべきです なるほどためになります たとえ命じられなくとも そのお心を察し常に先へ先へと 何を説いてるんだシオンのやつ... シオンリムル様から命を受けていたのでは? では私はもう行きます! しっかりお仕えするのですよディアブロ! ちょっと個人的な用がある シュナディアブロに町を案内してやってくれ さっきのプレ会議は聞いてたな? は思念伝達にて受け取りました お前に開発部門を任せることにしたから これからはお前も幹部だこの先重要事項を決める会議の時には出席するように やったー!!「ガビル様昇進だー!!! ここらこらはしゃぐなお前たち! こういうのは粛々と厳かに受けるものであるぞ! えーでもガビル様さっき「やったー」って言いそう。になってたよね? 俺ちょっと洞窟の最奥に用があるから 誰も近づけないようにしてくれ しょ...承知ですぞ! 幹部昇進は正当に評価したつもりだが 浮かれすぎて見張りが疎かにならないか心配だ アイツはああ見えてジュラの大森林における守り神のような存在だからな 智慧之王〝無限牢獄〟を解除だ ってか俺様「てなんだよ... いよぅ久しぶり元気だった? ...せっかく復活したのに我の扱い軽くないか? 相変わらずめんどくさいオッサンだ しかし思ったより早かったな まだまだ当分先だと思っておったぞ ああちょっと色々あってな 俺魔王になったんだけど ユニークスキルが究極能力に進化してき 解析能力が格段に上がったわけよ ...あんまり驚かないんだな いやいヤいや驚いておるよ!? 我のぞき見なんてしとらんし!! お前の成長ぶりは一体どうなっておるのやら まなんて言うの?ほら俺って天才っぽかったじゃん? 解。真なる魔王と同義です。 魔王種が収穫祭を経て覚醒することからそう呼ばれます。 仲間にも名前を付けると一気に進化してたしね お前がホイホイ名付けても無事だったのは 足りない分の魔素を我から奪っておったからなのだぞ それで効率が落ちるから解放はまだ先だと思っておったわ というと...俺が〝名付け〟しても無事だったのはヴェルドラのお陰だったのか そりゃあリスクもなく、あれだけ簡単に進化できるのはおかしいなとは思っていたんだ こうして無事〝無限牢獄〟も破れたわけだし許してくれよ ...なにかプレゼントでもくれるのなら許そう そう...例えばシュークリムル そうだ忘れてたお前には祝福って届かなかったのか? それならヴェルドラとの間にも繋がりがあるはずなんだが... 確か魔王化の際魂の系譜に配られるとかいう話だったはずだ おおおね!我のユニークスキル「究明者」が究極能力「究明之王」になったぞ!! 我の飽くなき探究心が願う究極の真理へ至る力だな!! 思ってたのと違う... あれだな家並みに物事に気づくのが遅いやつなんだ なんだもっと褒め称えてくれても良いのだぞ? ここで話しているのもいいけどせっかく復活したわけだし では我の肉体をどうするかだが... ああそれは何とかなると思う 今のヴェルドラは思念体 本来精神世界にいる精霊や悪魔竜種等の精神生命体は肉の体を持たず、 その姿を物質界に顕現させるには依り代に受肉させる必要がある 精神生命体が物質体を得ずに物質界に居続けるとエネルギーが拡散し まぁ消滅してもまたどこかで復活するのだが、 やがて消えてしまうのだ たとえそいつがヴェルドラという名の裏風竜であったとしても ヴェルドラ!ここにいたのか!? ...あありムル...だったか スライム如きが我に何の用がある 俺の盟友ヴェルドラではなくなってしまう ところでお前俺が捕食する前は物質体持ってたよな? うむあれは魔素で作り出した体だが 胃袋の中では不要故魔素に還元されておる ひとつ約束してくれないか? お前のでか過ぎる妖気を抑えて欲しい 町には人間もいるし弱い魔物もやって来る ...なるほどわかったぞ約束しよう お前は本当に王になったんだな リムルがもう一人出てきたぞ! ふむ進化して強化分身になってるな お前の依り代にしてくれ 良い依り代だありがたく頂戴するとしよう 告。重要な報告が発生しました。 主様と個体名ヴェルドラの〝魂の回廊〟の確立を確認しました。 また、ヴェルドラの残滓を解析鑑定した結果 究極能力「暴風之王」を獲得しました。 は...?暴風之王!? しかも究極能力って... クアハハハバ我完全復活!! 究極の力を手に入れたぞ! 逆らうものは皆殺しだぁ!! 俺の姿を男性型に特化させた感じだな 再びお前と相まみえる日がこうも早く訪れるとはな! なんでヴェルドラが知ってるんだ? 退屈だったんでお前の記憶にあった漫画とやらを読み込んでおったのだ! 究極能力とかめちゃくちゃ気になるけど 今は再会を楽しもう... 強すぎるヴェルドラの気配に町が大混乱になっていたことなど知る由もなかったのだ 解。究極能力「暴風之王」の権能は 「暴風竜召喚」、「暴風竜復元」、「暴風系魔法」となっています。 それはそういうことです。 それではないのですが、... 「暴風竜召喚」と「暴風系魔法」はなんとなくわかる 解。魂の回廊”の確立により、主様に個体名ヴェルドラの記憶が複製されます。 「暴風竜復元」ってなんだ? よって、なんらかの要因でヴェルドラが死亡したとしても主様より復元可能となります。 ヴェルドラが俺をバックアップに利用してるようなもんか もっと内に溜める感じだよ ...そういうことで、...そういうことで、 ーおお大分抑えられるようになってきたじゃん うむ仕上げて見せよう! 告。系譜に連なる魔物たちの進化が完了しました。 「食物連鎖」により貢物が大量に届いております。 取捨選択して「能力改変」を実行しますか? ああ、よろしく頼むよ智慧之王先生 究極能力「暴食之王」の権能のひとつだ ...それでも、それでも、 それでも、...それでも、 魂の系譜に連なる魔物たちの能力は俺に集約し 俺の力の一部が彼らにも備わる 本来自己研鑽の果てに獲得できるかどうかという能力なんて いきなり大量に獲得してもどうせ使いこなせないけどな 告。能力の統廃合が完了しました。 ユニークスキル「無限牢獄」が 究極能力「誓約之王」へと進化しました。 今能力の統廃合と改変をやってたんじゃないの!? あと無限牢獄ってヴェルドラを封印してた勇者の能力だろ!? 是。解析完了時に獲得しました。 能力の統廃合は「無限牢獄」を基礎にしています。 っていうか究極能力ってそんな簡単に獲得できるの? ええとで「誓約之王」だっけ? 是。その権能は「無限牢獄、法則操作、万能結界、空間支配」以上の四つになります。 俺もヴェルドラを閉じ込められるようになっちゃったか 誓約之王...みんなの能力から生まれた究極能力 力強さとてつもない安心感 この力は彼らとの絆の証だ 能力の把握は済んだかリムルよ 力強さと安心感の理由はもう一つあったな そっちも上手く妖気を制御できるようになったじゃん クァーハッハッハッハ! 我にかかればこの程度造作もないことよ! さてとじゃそろそろ行くか しかし急に出来るようになったな コツでもつかんだのか? ヒントは聖典の中にあったのだよ アレにはこの世の全ての叡智が納められておるようだな! いや別にいいけど俺の感慨を返してほしいと思っただけ リムル様は付き添いは不要だとおっしゃったのです そうであるぞ獣王国の方々 我輩は誰も近づけないように命じられたのである 洞窟にこもっておられるのはお考えがあってのこと 我らが邪魔をするわけにはいきません しかしもう三日だぜ!? あの伝説の暴風竜が復活したんだろ!? 主が危険かも知れねえってのに手をこまねいているつもりかよ!? 大人しくしないと潰しま それじゃあ仲裁になってねえ! リムル様がご無事なのは間違いない ただヴェルドラ様が復活なされたとなると我らとしても迂闊に動けないのだ とにかくここは我々に任せて 心配かけてしまったみたいだな とにかくご無事で安心いたしましたわ 何せ突然あの暴風竜ヴェルドラの気配が復活したのです 一体何が起こったのかと ああ皆にも紹介しておこう こちらヴェルドラ君です! ちょっと人見知りだけどみんなも仲良くしてあげてください! ば馬鹿を言うな!我は人見知りなどではないぞ? ただ単に我の前に生きて辿り着ける者が少なかっただけなのだ!! 妖気を抑えられるようになったお陰でかえって皆半信半疑だからさ でもそもいいないぞ... しかしいんだねおっしゃるなっ... 我は暴風竜ヴェルドラーテンペストである 知りたいか!?知りたかろう!! 我が貴様らの主であるリムルとどういう関係なのか気になっておることだろう! そうかでは教えてやろう! なんか助けこう...ご迷いま...とに松城に 俺の方が恥ずかしいから 我らが守護神ヴェルドラ様 ご復活を心よりお祝い申し上げます。 懐かしいな我が森の管理ご苦労であった! 精霊女王よりはぐれた私共を拾っていただいた御恩 返しきれるものではございません そういやこの人等もとはラミリスんとこにいたんだっけ それでその...そのお姿は? リムルは我の妖気を抑え込む修行にも付き合ってくれたのだぞ? うむこれはリムルが用意してくれた依り代だ あの強大な妖気を抑え込む修行とは... 後でその方法をお伺いしてみましょう。 俺は暴風竜と友達になる方法を聞いてみたい リムル様ただいま戻りました クレイマンの動向ですが... 相手いいですげっにじっ様 なにか大変なことがあったらしい 後にした方がよろしいでしょうか? いやむしろこの恥ずかしい空気を変えたい 調査結果は会議室で聞こう この場にいない幹部全員を大会議室に招集してくれ ついでにヨウムやカバルなんかも呼んでくるように ああ今後の方針を決める準備が整った ふむ我にも手伝えることはあるか たった一人の魔人に殲滅させられるとは... 所詮は脆弱な人間の軍隊か! その上偵察任務中のピローネが殺された まさかあの悪魔狙って上空へ逸らしたのか!? だが二万の人間の魂をあの魔人が掌握したところまでは確認できた 奴が覚醒に至ったか否かはともかく あのお方のお膳立てを無駄にしてしまうとは...! 荒れてるところ悪いんだけど なんです?くだらない用件なら後にしなさい 指示を出しておきながらその態度? 貴方の配下には同情するわね 魔王ミリムが魔王カリオンを一蹴 獣王国ユーラザニアは消滅したわ そうとも計画の失敗は痛手ですが これで借りは返したわね その殺気まみれのミリムをここに置いていく気ですか? 連れ帰って世話をしなさい 勘違いをしているようですね、フレイ ...これ以上協力する義理はないのだけれど? ミリムはもはやこの私の傀儡 貴女は獣王国が消し飛ぶその様を 魔王随一と言われるその美しい目で見たのでしょう? ...そう最初からそういう目的だったのね 私もまだカリオンのようにはなりたくないもの 私は切り札を手に入れた もはや他の魔王を恐れる必要はない そしてミリムの力があれば 数万の魂を刈り取ることなど造作もない 労せずして私は真なる魔王へと覚醒出来るだろう これでようやく魔王レオンを始末できます 生憎あそこは謎が多く実態を掴めずにいますが! 目ざわりな西方聖教会に消えてもらいましょうか あの方の任務で潜入しているラブラスの報告を待つとしましょう ってぇなんやねんあんた!? 神聖なはずのこの場所に:: なんで吸血鬼族がおんねや...! 口をきくな神の座を汚すゴミ虫が!! 余が自ら裁くのだ光栄に思いながら死ぬがよい!! 誰が予想出来ただろうか それが西側諸国に広く流布するルミナス教が掲げる教義のひとつだ そうだな...そういえば、... そういえば、そういえば、 そういうことで、そういうことで、... そういえば、そういえば、 まさかその聖地であるえいほう霊峰の奥の院で 吸血鬼族が祭服をまとって現れるなど 唯一神ルミナス様の御前を汚すことは断じて許さん!! ほうせいきょう西方聖教会 神聖法皇国ルベリオスの下に作られた組織だった その発端はルミナス信仰の国外布教を目的として 聖騎士団長ヒナタ・サカグチの統率のもと もはやルベリオスの下部粗緑とは言えないほどの影響力を得たが もはやルベリオスの下部組織とは言えないほどの影響力を得たが 神ルミナスの代弁者たるルベリオスの法皇 その言には耳を貸すと知られていた いやー...マジで死んだかと思ったわ なんやエライべっぴんさんやけど なーんか懐かしいような... なぁアンタ主が待ってる言うてたけど ワイが誰だか知っとんのか? ...中庸道化連のラブラス殿でしょう? 主より伺っていますので それで西方聖教会の正体は掴めたのかい? いやぁそれがなんと... 警備が厳重過ぎて無理やったわ!! ヒントくらいは掴めたんだろ? 苦労して手に入れた情報やから高く売りつけたろ思たのに あはは君は嘘つきだからね 知らずにあんさんの計画に巻き込まれとるあのスライムには 自由組合総帥の顔とひん曲がった野望を同居させとる変人 ユウキ・カグラザカ殿や お褒めに与り光栄だけど 依頼料の引き上げはナシだぜ? まあそう言うなって約束の報酬はもう準備できてるからさ ああ僕の中にいた君たちの会長の魂は無事に人造人間に定着したよ。 会長が...ついに... どこや!早く会わせてーな!! さっきからそこにいるって このべっぴんさんが...? なんですのんその恰好? 趣味を変えはったんですか!? 似合ってる言うたらおかしいけど... 前とイメージが全然違いますやん!? それが二百年ぶりに対面した会長に対する態度か いやいや...どうりで 多少の不便は我慢するさ 懐かしい感じがする思ったんや お帰りなさいカザリーム会長 ワイもフットマンもティアも... 中庸道化連一同待っとったでぇ 感動の再会に水を差すようで悪いんだけどさ 魔王カザリームの完全復活とはまだいかないんだよね 正直なところ全盛期の力には遠く及ばない レオン・クロムウェル... やられちゃったんは二百年前の話やん? 今は呪術王カザリームの大復活を喜ぼうやないの その程度の年月で薄れる屈辱ではないがな 俺の魂は本当に消滅寸前だったからな 肉体を失って消耗していたんだ ボスに憑依できなければ確実に死んでいただろう 新しい体の性能に文句言うのは勘弁してくれよ 結構高くついたんだぜ? 魔導王朝サリオンの特注品だろ? 脆弱だし俺の趣味に合う外見ではないが 自分で動かせる物質体があるのと無いのじゃ大違いだ おいいつまで笑ってんだラプラスお前 いやいや口調との違和感がきつ過ぎて笑えますよってに! 力が戻りきらない今は秘書のふりも続けなきゃならないのだし 当分はそれらしくしゃべることにするわ ところでそろそろ本題に入らせてもらってもいいかな? 会長がボスと呼ぶなら、あんさんはワイにとってもボスや 駆け引きはナシで語らしてもらいまっさ 西方聖教会本部には怪しいものは何もなかった そりゃ参拝者なんかも来るんや そりゃ参拝者なんかも来るんや わかりやすくヤバいもんが置いとるわきゃない わかりやすくヤバいもんが置いとるわきゃない そんでワイは霊峰の頂上を目指すことにしたんや 法皇しか入れん奥の院ならなんかあるかも思てな なんや偉そうな吸血鬼のおっさんが出てきてな 赤い光線ぶっ放してきた思たら ワイバラバラにされてしもてん! あれはヤバいでマジで死んだかと思ったわ いやいやなんで君生きてるの? コイツは殺しても死なないだろうがね 神聖なはずのあの場所に なんで吸血鬼族がおったのか しかも奴は教会の祭服みたいなんを着とった つまり教会に属しとるっちゅーことや ルミナス教のお偉いさんが魔人 それも上位種族である吸血鬼族か ...魔人どころではないかもな 心当たりがあるのかい?カザリーム 赤い光線を放ってきたと言ったな それは血を魔粒子化させて放出する 〝血刃閃紅波という技だ 〝鮮血の覇王〟の二つ名で呼ばれる 魔王!?...マジでか 奴は全盛期の俺と互角だった男だからな 昔奴とは何度か殺り合った その度に周辺の里や集落なんかが巻き込まれてな それで話し合い...多数決で決着をつける風習が生まれたんだよ もしかしてそれが魔王達の宴? 三名の票で発議というのは魔王が七柱だった頃の名残でもあるのよ 会長口調がめちゃくちゃでっせ! 黙りなさいこのクソ野郎 なんで奥の院にいたんだろうね じゃあそいつが魔王ヴァレンタインなのは事実として 法皇の正体が魔王だった あの男ヴァレンタインは人間や亜人を餌としてしか見ていない そんな男が人類の守護者を名乗っているのだとしたら... 何かがあるのでしょうね んー...せやけどどうやってヒナタの目を誤魔化しとるんや? 法皇が魔王なんて知ったら あの魔物絶対許さへん女が黙ってるはずないやん? だから〝何か〟があるんだろ どうあれこの情報は使えるね ワイの報告はこれで終わりやけど クレイマンのヤツは上手いこと覚醒できたんでっか? ファルムス王国になんやさせる言うてましたやん? ほらあの国って異世界人を大量に抱え込んでるじゃん? そろそろ力を削いでおこうと思って 魔物の国の特産品の情報を流したんだよ 強欲な王なら必ず仕掛けるだろうと思ってさ 魔物一匹相手にまさかの全滅 ちょっと力を削ぐつもりが ほとんど削げちゃったよ ファルムスの連中はそないに魔国を舐めとったんか!? 二万の軍勢でもってノリノリで侵攻したみたいだし いやホントあの人何なんだろうね 僕としては一人で二万の軍勢を滅ぼしたことより ヒナタと戦って生き延びたことの方が驚きだよ あほな人間の魂は集まったんちゃうか? 魂はひとつたりとも残留していなかった どうやら先を越されたらしいわ クレイマンの覚醒に必要な魂の回収は失敗 獣王国の方も魔王ミリムの暴走で住民が事前に退避したせいで ワイもてんやわんやしとったけど 魂の回収は出来なかったものね ワタクシの好物で遊ぶな アイツも大変やったんやな 結果的にファルムスが負けてくれて好都合かな 二万もの軍勢をたった一人で屠った魔人だぞ? 御大層な教義を掲げてる西方聖教会が 野放しにするわけにはいかないだろう そしてそれほどの魔人を相手にするのなら ヒナタが出ないわけにはいかない 西側諸国を掌握する上で最も邪魔なんはルミナス教 西方聖教会の目を引き付けてくれる魔物の国の存在は... そうむしろ都合がいいってこと 想定外なことは起こったけど 僕らの計画自体は狂ってないただ... 一番の想定外は貴様の報告よラプラス 西方聖教会をもっと調査したいところだけど 魔王ヴァレンタインがいるとなると迂闊なことは出来ない ...まぁ魔王をおびき出す。だけやったらなんとかなるんちゃいます? もう一度潜入してもらうつもりだったのに なんやワイが悪いみたいになっとる... クレイマン魔王ミリム魔王フレイ 魔王たちは三人の連名で色々出来るんやろ? ...ラブラスにしては冴えてるじゃない こここはどこだ!?ヌシは誰じゃ!? 余が誰かわかっておるのか!? 余は大国ファルムスが王 ここはジュラ・テンペスト連邦国の地下牢の一つです。 ここはジュラ・テンペスト運邦国の地下牢の一つです 私は盟主リムル様の第一秘書シオン 捕虜の尋問を仰せつかりました 貴方にはファルムス王国の内情について全てを話してもらいます 殺さなければ何をしてもいいと お許しはいただいておりますので リムル様は私に仕返しの機会をくださったのだと思います 私個人としては正直な話 殺されたことに対する怒りはあまりないのです 負けたのは私の弱さ故ですし その上こうして蘇らせて頂きました ところでご存じですか? 私達配下の魔物がむやみに人間を傷つける事を良しとはしないでしょう 余もヌシらに協力するのはやぶさかではない リムル様は人間がお好きです。 とはいえやはり許せないこともあるのです リムル様に八間を殺させた 千に刻んでもなお足りない この世に虫を受けたことを リムル様のきれいな手を お前は八間の血で汚させた!! 未来永劫後悔させて差し上げましょう 貴方も教会について話すことがあるなら早く話した方が身のためよ? 王を助けようとした... あの魔法使いのようになりたいのなら別だけれど そこの...娘?頼むここから出してくれ.. 余が間違っていたそなたらの主殿に釈明したい お願いじゃ...面会の許可を...っ 俺の声をもう忘れたのか? ...そんなことはない 釈明なら俺より先にすべき相手がいるだろ ファルムス王国の国民はこれから苦労するぞ 捕虜をどうするかは会議で決める それまでじっくり考えるんだな これは俺とあんたが背負っていく業なんだから 自分の手間に立ち合ってたんじゃねぇの? 進軍経路を見るに忘れられた竜の都を目指しているかと その数はおよそ三万... お久しぶりですリムル殿 本隊の到着には今しばらくかかる 微力だが先に動けるものだけ連れてきた ええと...フューズ君? 今日は一体何の用で:・ ブルムンド王国と魔国連邦の安全保障条約に従いはせ参じた 俺たちも対ファルムス軍の末席に加えてくれ どういうことですか!? ミョルマイル達の話ではファルムスの宣戦布告からまだ二週間も経っていないのでしょう!? 使者を送ったのですが.. 行き違いになってしまったようですな ええと聞いてくれフューズ君 先頭はガゼル・ドワルゴです。 〝魔力感知〟の上位能力〝万能感知〟は検知できる範囲と精度が大幅に向上した 正直一々報告されるのは面倒だ 危険な相手だけ知らせてくれよ なんでも魔王になったらしいな 今後については今から幹部連中と対策会議だ ほうならば俺も参加しよう 何かやらかすと思っておったがまさか魔王とはな いろいろあったんだって 一体どういうことです...!? 聞き捨てなりませんよ!? 小便ならそこを曲がって 俺が知りたいのは便所の場所じゃないですよ!! リムル殿まじめに答えて頂きたい 魔王になったとはどういうことですか? ファルムス軍との戦争がすでに終わったことと 何か関係があるのですか? ...ガゼル王の言うとおりだよ 必要があったから魔王になった ファルムス軍はそのための生贄 知っているのなら俺にも聞かせて欲しい ファルムス王国軍が進軍中 なぜか行方不明になった、その理由をな え...?いや待ってくれ オレもベスターからの報告でそう聞いたぞ 〝進軍中のファルムス王国軍が突然観測できなくなった。 〝現在その原因を調査中である。とな ...そうかガゼル王達の意図がわかった ベスターは何があったか正しく伝えたはずだ 気分次第で万の軍勢を滅ぼせる個人は 発射までに複数の手順を要する核兵器以上に恐ろしい 彼らは俺が二万の軍勢を虐殺した事実を有耶無耶にしようとしているのだ 確かに真実を告げれば混乱を煽ることになりかねない というわけでファルムス軍は行方不明なんだ 陽蔽というと聞こえは悪いが ああー...フューズ君 ってさすがに無理だよね さっき生贄って言っちゃったし 強行軍で疲れているせいか幻聴が聞こえたようだ ファルムス軍は行方不明 だが対策会議には俺も出席させてもらいますよ リムル殿を信じていますが、 だからと言って傍観は出来ない もしも心配でしたら私にお任せください 記憶の改竄は得意ですので リムルよ貴様はあの男を信頼しているのだな だがもし彼の部下が今の話を聞いていたら、やってくれ 悪気なく言い回られても困るしな そういうことで、そういうことで、 向こうも俺たちを信じてくれているのがわかったからな 王になんて報告いいんだ... ファルムス側の言い分を信じていたら、条約なんてなんとでも言い逃れ出来ただろうに すみませんトイレは... 律儀に駆けつけて来てくれたしな 律儀に駆けつけて来てくれたしな ふんならば問題はそちらの者どもよな 地底に隠れ住むのがお好きな帝王ではありませんか 臆病な貴方が魔王に肩入れなさるとは 俺の万能感知に反応しないだと!? 敵対反応が確認されませんでしたので報告しませんでした。 しかし敵でないなら何しに来たんだ? 彼らは魔導王朝サリオンの使者だそうです なんでも公爵家の当主様だとか... サリオンの...公爵!? なんだってそんなお偉いさんが自ら来るんだよ 今あの者いいんと呼ばれていたかね? 貴様が私の娘を誑かした魔王リムルですか!! 告。火炎、および爆発の合成魔法です。魔法制御を自前で行う高等術式が展開されています。 何しに来たのよぅパパ! 娘が魔王に攫われたと報告を受けたもので慌ててしまったのです あやつめ親バカは相変わらずだな いいえ関係でマインと報告致しました やっぱりハパの早くちりじゃないのよう しかしさっきの魔法ひょっとして... リムルさんパパを紹介してもいい? こちら魔導王朝サリオンの大公爵 エラルド・グリムワルトです ジュラの大森林の盟主にして魔物を統べる者よ ...リムル!!テンペストです それで用件はエレンさんの件のみですか? 今後貴国との付き合い方を考える上でも 自分の目で見ておきたかったのだよ はったりが通じる相手ではないと理解しました やっぱりさっきの魔法は見せかけか 試させてもらった非礼をお詫びします。 必要最低限の魔素量に満たないハリボテです ご無沙汰していますガゼル王 エレンちゃんに手を出すことは許さんぞガゼル!! ...出来る男なのかポンコツなのか判断に苦しむ人だな 失礼ついでと言ってはなんですが 先ほど言っておられた会議に私も参加させて頂けますかな? 俺の方もこの人物を見極める材料がまだ足りない エレンのかっ容赦ないな... わかりました席を用意します いつもの会議室では入りきらないやもしれません しかし予期せぬ来客で人数が増えたな 別の場所を確保いたしますので今しばらく... もう読み終わってしまったぞ 後にしろってヴェルドラ 驚かないで欲しいんだが 暴風竜と呼んでも良いぞ! ちょっと待て話があるぞリムル!! 私もだ!説明を要求しますよ!! 会議はまだ始まらない... 俺が能力ゲットにいそしんでいた間 新たな魔王の出現で手一杯だというのに そういうことになるのかな 世間では大騒ぎになっていたのか この上、暴風竜などと... 西方聖教会が黙ってはおるまい 何せあそこは暴風竜を特に敵対視しておる 復活すれば即座に気づくであろうな 魔国連邦とドワルゴンの間には〝国家の危機に際しての相互協力の盟約がある だが西方聖教会を敵に回す程の事態は想定していなかっただろう だが西方聖教会を敵に回す程の事態は想定していなかっただろう 俺たちが西方聖教会と事を構えることになったらどっちに付く? ドワルゴンは西方聖教会に何の義理もないのでな 友好国である魔国連邦を支持しない理由はない 兄弟子がそう言ってくれるなら心強いよ 貴様はもう少し腹芸を覚えよ これが密談で良かったぞ.. 他の国はどう判断するかわかりませんよ? 戦争だといってもさすがに戦況が一方的過ぎます 事情も経緯も知る術のない大衆から見れば 二万の死者を出した魔王となれば邪悪に映るでしょう。 西方聖教会から神敵に認定されれば 西側諸国は敵に回ると思っておいた方がいい そうなれば友好国の立場も厳しいものになるのが 魔導王朝サリオンとしてはどうお考えですか? お答えしかねますね今の段階では 貴殿に魔王化を促したのは である以上静観は出来ないのです 戦争被害の状況が西側諸国に広まれば我が国は厳しい立場に追い込まれる その点については安心しろ 事実が広まることは一切ない 死体は全て消え捕虜を除いて生存者もいない シオン達を蘇らせると決めた時に覚悟は決まった さらなる罪を背負うことになっても今更揺らぐものはない それで?どういう筋書きをでっち上げるんだ? ...清濁併せのむ覚悟が決まったようだな 王たるものは悔いてはならんのだ では既に皆様自己紹介はお済みですので 各国の代表者様のご紹介だけさせて頂きます 武装国家ドワルゴンより 国王陛下ガゼル・ドワルゴ様 獣王国ユーラザニアより 三獣士が筆頭アルビス様 ブルムンド王国よりギルドマスター兼情報局統括補佐 なんでこんな大役を俺が... 自分で言ったらなけど、 大公爵エラルド・グリムワルト様 最後にジュラ・テンペスト連邦国より ちなみにヴェルドラには顧問として参加してもらっているが コイツがしゃべると場が混乱するので聖典を渡しておいた ...油断できない相手もいることだしな 俺のルーツやヴェルドラとの縁が気になっている者もいたので 前にシズさんと同郷だと伺いましたが... 元は異世界の人間だったこと スライムに転生してからの日々 外遊からの帰国時にヒナタに襲われ どうにか帰ったら襲撃の後だったこと 魔王化に至るまでをかいつまんで話した ファルムス軍には生贄となってもらった そうして俺は魔王になったんだよ 事実は今言った通りだが 公にする筋書きは大きく変える どのような理由でどんなふうに変えるのですか? 返り血で染まった手で友好を求められてもその手を取れるものはおらぬ リムルの望みが人と魔物の共存共栄なのだとしたら 恐れられるのは悪手だろう それは配下がやったと言っても同じことだ 〝暴風竜〟の仕業ならば話は別だ その存在はもはや伝説でありその行いは紛う事なき。天災だ 受け入れる以外の選択肢はない ちょっと黙っててくんないかなこのオッサン 私もこの筋書きを支持します 娘のせいで新たな魔王が誕生したと恨まれるより 魔王が誕生したお陰で暴風竜との交渉が可能になった そう広まる方が都合がいい 可哀そうに...娘のために一生懸命なのに 反対意見があれば言ってくれ 特にヴェルドラには俺の罪を背負わせてしまうが... 我はお前の業を共に背負うと決めていた 暴風竜の威存分に使うがよい ところでリムルよ捕虜はどうするのだ? そやつ等の口から真実が語られないとも限らんぞ 本当に暴風竜と友達なんだな... ファルムス王国には一度滅んでもらう ほうそれはまた直接的ですね 戦争を仕掛けるおつもりか? まずは現王を解放し我が国への賠償を行わせる しかし言っては何だがあそこは一部の貴族を除いて腐ってますよ 賠償にまともに応じるとは思えんのですが... 賠償問題は切っ掛けに過ぎない 本当の目的はファルムス王国内に内戦を起こさせることだ 新しい国に生まれ変わらせる 英雄ヨウムを新たなる王に据えてな 幸い彼は国民からの人気が篤い 小僧あまり驚いていないな はは..旦那からこっそり聞いてたんで ファルムスは既に二万の兵を失っている。 或いは成し得るかもしれんが... しかしそううまく... フン...根性だけは大したものよ ...俺を信じて託されたこの役目 やるからには全力でやるさ 惚れた女の前でカッコつけたいのは男として当たり前だろ? ドワーフの王よ俺も保証する あんたのように英雄王と呼ばれるその時まで コイツは馬鹿だが無責任ではない このグルーシスが見届けよう ならば良い何かあれば俺を頼るがいい この件について他に何かあれば意見を言ってもらいたい その件ブルムンドとしても協力できるかもしれません ファルムス王国にミュラー侯爵というブルムンド王の遠縁に当たる方がいらっしゃいます 彼ならば交渉が可能だと思いますので 上手くいけば便宜を図ってもらえるかと 国を跨いで本音で語り合うなどと! これでは警戒している私の方が滑稽です。 フューズとやらひとつ問おう 貴国はなぜ魔国連邦と国交を結んだのかね? 今の君はブルムンドの公人としてここにいるわけだろう? 私はブルムンド王の思惑が知りたいのだよ。 失礼だが貴国は大国とは言い難い 有益な取引だけ行いつつ 西方聖教会の出方を見ていても良かったのでは? 少なくとも国交を結ぶ必要はなかったと思うのだがね そんなもんわかってますよ.. ええそうですよエラルド公 俺もベルヤード知り合いの貴族も同意見でした 信頼関係を結び共存共栄の関係を築く 豚頭帝や暴風大妖渦を退ける国だぞ? 仲良くせんと我が国が滅ぶじゃろうが...! というのがリムル殿がブルムンドに来られる前の王の言葉です。 やっぱりあの王様見た目に反して曲者だな 結果としてこの選択は正解だった ブルムンドはルミナス教への信心が薄い 命運を賭けるなら西方聖教会ではなく 魔物の主を信じよう...と つまり生存戦略として西方聖教会より魔国連邦を選んだ すまなかったねフューズ殿 お陰でよく理解できましたよ 小狡いなエラルド他国を試さずとも俺がリムルを信じているのだから 魔物の国との国交となると、そう簡単には決めかねるよ 決断は下せたのだろう? 私なりに結論は出ているがね それを答える前にリムル殿自身にひとつ伺いたい エレンちゃん今大事なとこだから... ちょっとぉパパ!勿体ぶらずにさっきと答えてよぉ! ちょお嬢様今は不味いですって! 気の毒だから少し雰囲気を出してやろう ...それでなんだって? ...では魔王リムルよ なるほどこれは凄まじい... その力をどう扱うおつもりなのか? 暮らしやすい世界を創りたい 出来るだけ皆が笑って暮らせる豊かな国を そんな簡単にはいかないだろうけどな そそんな夢物語のようなことを...っ 本気で実現出来るとでも!? ただ力のみを求める趣味なんざないんだよ 力なき理想など戯言だし理想なき力はしか空虚だろ? これは愉快ですな魔王リムルよ! エレンちゃんが懐くわけだな 貴殿が覚醒できた理由が理解出来た気がします 私は魔導王朝サリオンよりの使者として貴国 ジュラ・テンペスト連邦国との国交樹立を希望致します その話是非ともお受けしたい こちらからも善き関係を築きたいと思っていた 初めから魔国側に付くと決めておったくせにこの狐め 魔王っぽい演出のつもりだったがやり過ぎたか 暴風竜がいる時点で敵対はあり得んがね 最後の決め手は彼の魔王としての在り方さ まさかいきなり呼び捨てで威圧されるとは思わなかったがね 申し訳ないエラルドさん...殿? 個人的な会話なら>さんでも〝殿〟でも結構です ですが公的な場では名前と役職で呼んでください ああいう演出はとても効果的だ :感謝するよエラルド公 俺たちはまた一つ人類国家に受け入れられたのだ 良かったでやすね。公爵様 お飲み物お持ちしますね 若い魔物が魔王を名乗った? はいそれを理由に魔王達の宴が提案されました 賛同者はミリム様にフレイ様です ...相変わらずバカの考えはわからんな ヴェルドラのスライム観察日記 れば、誰にだってわかりますよまあな だし、我が行ってぶっ飛ばしてやるのも面白かろうて。 外に出たら何をしようかな?リムルが魔王クレイマンとやらを叩くつもりみたい されるのだよ。これほど喜ばしい事もあるまいて。 わかっちゃうよな。だって我、ようやく忌々しい。無限年獄』から解放 「クアハハハ!」わからるか、イフリートよ?」「そりゃまあ、ヴェルドラ様のソワソワした態度を見 どこかに向かっておるようだが、それは始まりの場所であろう。途中、ガビルが幹部に任命されて喜んでおったのだが、嬉しい気持ちでは我の方が上だと思ったね。「嬉しそうですね、ヴェルドラ様」 ついにこの日がやって来た。我はワクワクしながら、リムルが解放してくれるの ヴェルドラのスライム観察日記 「そこ!そこですよ、ヴェルドラ様!」 間の方々と相談していたでしょう?」 「そうであったな。リムルは慎重だから、常に気を配っててー してみて下さい。何か事を起こすに当たって、必ず仲 「ん?」「...いえ、ちょっと驚きのあまり、絶句してしまいました」「そうなのか?」「そんな不思議そうな顔をされてもーって、もういいです。色々と言いたい事はありますが、私の事は置いておいてですね、今までのリムル様の行動を思い出す 「ヴェルドラ様、忠告しておきますがー「む、何かな?」「絶対に、勝手な真似はしない方がいいかと存じます」「ほほう?」「わかっていないようですそのでハッキリと言って差し上げますが、思い込みで行動されると迷惑この上ないのです!!」妙に力強く、イフリートが断言しおる。我がお主に迷惑をかけた事があったか?」「えっーーッ!?」 変わっておらぬようだし、 シュナは気配り満点だが、力が足りぬベニマルは全ての点でソコソコだが、まだまだリム は良いが、もっと自己主張してもいいと思うのだ。 ゲルドは見所があるが、「奥ゆかし過ぎる。夏野なの そんな失敗を我がするとは思えぬので、イフリートは心配し過ぎというものだな。 ゴブタなど、余計な発言で手痛い目にあっておる シオンなど話にならん。「慶死んでも、その本質は 「今、とても良いことに気付きましたね!」そうか、我、気付いちゃったかやはりな。我ほど聡明だと、常に何がしらの〝気付き〟かあるからな。「続けるがよい」気分を良くした我は、ヮクワクしながらイフリートの答えを待つ。「つまりです。常に気を配る、これが大事なのですよ!」「なるほど、な。我の言う>通り、という事であったか」「え、ええ。それでいいので、よく聞いて下さいね」「良かろう」我ほどの気配りさんは、リムルの配下にもおるまい、 良かれと思ってした行動でも相手にとっては迷惑にな ここは押し切る。認めたら負けだと、そういう気がした。「ならばいいのですが、お心して下さい。ヴェルドラ様がリムル様の友として立つならば、ヴェルドラ様が何か仕出かした責任も全てリムル様のせいにされる、という事を。有難迷惑という言葉があるらしいのですが 考えておったけど、駄目だったか?「そ、そんな事は考えておらなんだよ?」「本当に?」 「もしかして、コッツリとと魔王クレイマンをぶっ飛ばそう、とか考えませんでしたか?」 ルに頼り過ぎておるように思う訳だよ。やはり、リムルと並び立つこのは我しかおるまいて。「確かに、ヴェルドラ様はとてもお強い」「うむ!」「ですが、目立つのです」「まあな!」「褒めてませんよ。まあな、ではなくて、自重せねばならぬという話なのです!」 「そうして、その瞬間が訪れた れるとはな。最強たる我が復活したからには、もう何の心配も要らぬのだ。これからの我には、リムルの役に立ってチヤホヤさ 「今出してやるよーヴェルドラ」リムルが呼ぶ声が聞こえた。我は高笑いで、それに応える。百年は覚悟していたのに、こんなにも早く世に出ら ここぞという機を見計らい、我は練習しておいたセリフを口にしたのだ。ところがだ! み合わぬ。だが、我には切り札があるのだよ。これを教えてやれば、リムルも我を見直すに違いないのだ。「お、おおお!!これが能力の進化か。我のユニークアルティメスキル「究明者」が、究極能力『究明之王』になったそ!!我の飽くなき探究心が願う、究極の真理へ至る 解せぬ。思っていたのと違った。もっとこう、ヴェルドラすげーーーっ!!!的な感じ動の再会となるはずだったのに、リムルは実に平然としておったのだ。最初の一歩目からら躓いた気分である。リムルの生活を覗き見していた訳だが、それがバレると不味いのは理解しておった。だからこそ完璧に誤魔化しつつ会話しておったのだが、どうにも会話が暗く れる生活が待っておる。 「ハズであったのに... 「はいはい、すごいずごい」すっごい軽く流されてしまったではないかえ、どういうこと?と、我が戸惑ったのも無理のない話であろうよ。だがな、そんなショッキシングな出来事など吹き飛ばしてしまうような、嬉しいプレゼントが貰えたのだ我の肉体として、リムル自身の『強化分身』を用意してくれたのだよ。これがまた、我の肉体として最適であった。魔素が似通っておるからか、とても馴染むのだ。これは多分だが、ずっとりムルの『胃袋』にいて魔事を流用し合っていたお陰であろうな、リムルと貸し借りした魔素が互いの体内名駆け巡っておるからか指絶反応が出なかったのだよ。思わぬ幸運ーーなどではなく、これも計算通りなの あれ?返事がない。いつもなら、ここで〈倉〉竜種の覇気に耐えられるように、設計しておきました》的な反応があるのにーーって、そうであった。 我は復活したのだから、リムルの権能である 『智慧之王』との繋がりもなくなっておるのだ。 そして当然ながら、ここにイフリートはいない。それが寂しくもあり、不安でもあった。仕事に、思慮深く、常に気を配る。それがイフリートとの約束であったわ。これからは我一人の力で、リムルからの期待に応えねばなるまいて。我は不安を押し殺すように、リムルと軽口を叩き合 そして早速、リムルから頼まれた妖気のコントロールを練習し始めたのだ。 らう予定だったのに、苦戦しておるぞ。 思っていた以上に難しい!こんなの簡単さ!!ってな感じに習得して褒めても それもこれも、我の強大過ぎる魔素量が悪いのだ我から漏れ出た妖気に触れただけで、弱い人間は死んでしまう。魔物ならば多少の耐性があるだろうがそれでも限度というものがあった。 リムルに言われずとも、ここが頑張りどころなのは 理解しておるのだ。だが、サボってもいないのに習得は遠い。我の力が 増大しておるような感覚まであり、妖気を抑え込める気がしないのだ。 気が焦るからか、集中力まで乱れる始末である。そろそろ三日経とうというのに、糸口すらつかめぬ ヒントが欲しいと、我は切実に思ったのだその時である! 懐かしい声が聞こえたのだ。『おお、智慧之王だな?』我のピンチを救う為に、このうして駆け付けてくれたか!』 杏。主様と個体名・ヴェルドラの〝魂の回廊〟の確立を確認する為に声をかけただけー! 『ウソだな』リムルが能力の統廃合を行うっておるのには気付いて おった。優秀な智慧之王の事だから、我を復活させた時点で我の残滓の「解析鑑定」を行っておるだろうと思っておったよ。であれば、〝魂の回廊〟とやらはとっくに確立され ておったはず。それなのにこのタイミングで話しかけてきたという事は、我を手助けしようと考えたからに そうだろうとも!『それでは、早速。正解した御褒美として、妖気のコシトロール方法を教えるがよい」 是、それについては、これを参考に 智慧之王から我の頭へと、「直接イメージが送られて 魂の回廊〟のお陰であろうが、とても便利ーーというか、送られてきたイメージを見るなり、ピーン!ときちゃったね。だってそれは、我の愛読しておった聖典だったのだ これを参考にするという事は、我が普段から練習し ておった〝ヴェルドラ流蘭殺法〟の出番という訳だならば、話は簡単なのである。 この調子で体外への放出を制限しておけば、弱き者其への影響も抑え込めるというものだ。 問題は、我の我慢がどれだけ続くかだが、今の我は ガス欠状態みたいなものだし、当面は大丈夫であろう。困ったらリムルが何とかしてくれるだろうから、これにて一件落着というものだった。能力の把握は済んだが、リムルよ」「ーーああ。そっちも上手く妖気を制御出来るようになったじゃん」我が話しかけると、リムルからそう褒められた嬉しいものよな。「クアーーッハッヘッハ!」我にかかればこの程度造作もないことよ!」本当は智慧之王からヒントをもらったのだが、それは言わずともよい話なのだ。ともかく、これにて準備は整った。我にもついに、リムルの仲間達に紹介される時が訪れるのだよ。 ちょっとドキドキするなちゃんとチヤホヤしてもらえるだろうか?イフリートと綿密な計画を練ったのだが、今は我しかおらぬ。今まで生きてきて、こんなに心細いと思ったのは初めてかも知れぬわ ーふう、これは大サービスですよ?〝魂の回廊 を通じて個体名・ヴェルド・ラとイフリートを繋いでおきました。これにより『思念伝達』が可能となります。ので、何かあれば相談するとよいでしょう なんと!流石は智慧之王、リムルが生み出した権能だけの事はある。 ツンデレ、というヤツであろうか? クアハハハ!謙遜するでないわ!!我が心配だからと、気にかけてくれたのであろう?その好意・無駄にせぬと誓うのである。 が寂しがっておると智慧之ご主が心配しておったからこうして声をかけてやったのだよ」『ハイハイ。そういう事にしておきましょう』あれれ?不思議な事に、イフリートが余裕っぽいぞ?『貴様、どうして寂しがっておらぬのだ?』『ああ、智慧之王様が外界の様子を視えるようにして下さいましたので、退屈せずに済んでおります」ぎゃわ!?反則ではないか、それ。文句を言いたいが、我もリムルの行動を盗み見しておったので、強くは言えぬか...。『でも、本音を言えば嬉しいですよ。このままヴェルドラ様が、私の事を忘れてしまうのではないかと心配しておりましたから』『イフリートよ...!』我は思わず言葉を失った。そうだ。考えてみればイフリートは、あの牢獄のような『胃袋』の中で、一人で残されておるのだった 『バ、馬鹿モン!!違うに決まっておろうが!!貴様 『もしもし、イフリートさん?聞こえておるか?』『聞こえてますよ。まだ!!一日目なのに、もう寂しくなったんですか?』 イフリートめ、言うようになったものよ。生意気だが、その成長ぶりが我には嬉しい。それに、だ。 その約束が果たされるまで、そう長い時を必要としないであろうさ。『これからも宜しく頼むぞ』『はい、勿論です!ヴェルドラ様を放っておくと心配で修業に身が入りませんからね』 『だから、笑い事じゃないんですって!』 安心せよ、イフリート。我もまたリムルのように、約束は必ず守る主義なの 『ちょ、ヴェルドラ様からすれば他人事でしょうが私からすれば大変な目に――『クアーーパッハッハ!!「クアーーーハッハッ!! 『うむ!それまでの間、「智慧之王に鍛えられるが良かろうて』 我は自分の事ばかり考えて、イフリートの孤独に気付いておらなんだのだ。『約束しよう、イフリートよ。きっとその場所から我が解放してやるとな」『フフフ、その日を楽ししみにしておきましょう」 それでは、皆の者も元気で過ごすのだぞ イフリートと会話したが、らが、我の不安も消し飛ん 洞窟の外にリムルの仲間達が集まり騒いでおったが 今の我は絶好調である。だから堂々と、リムルの友達として名乗りを上げようではないか。 我はそう決意した。そしてそれこそが、我の愉快な大冒険の、歴史的第歩となったのだ!! という訳で、我がリムルと出会ってから話しておった『スライム観察日記』だが、ここで一旦筆をおこうと思う。 これからは我自身が大活躍する予定なので、忙しくなると思うからな。 無論、リムルの観察は続けそので、機会があれば発 表の場もあるやも知れぬ。その際は、我の活躍ぶりと併せて、楽しく教えてやるつもりだとも。 クアーーーハッハッパッハ!!! 流石に他国の重鎮の前で半裸はマズい ヴェルドラが着られそうなのは... お世話になった方々原作:代報先生キョッター原案:つんつばー先生 リムルよ我着たい服があるのだが アシスタント「村先生原口大樹さん一相合、将士もは じゃちょっと描いてみてくれよ うむ襟がこうなっててな 裾がこんな感じで... うむ!大体こんな感じだな! お前ホント俺の胃の中で何してたの? 家この物語はフイクションです。実在の人物・団体・出来事などとは 淡収録されていいる表現は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮しコミックス発売当時のまま掲載しています 川上泰樹伏瀬あ、いいよね。何、以前、あっつは一番、その時の中ではないのですから、森田浩草!!発行者発行所