第〈衛神話〉死せる者への祝福 そしてこちらにおわす御方こそ ルミナス様であらせられるぞ! しかもあの法皇ルミナスの影武者だった男...か? 「恐怖を与える存在」と「救済を与える存在」が同一人物って どんなマッチポンプだよ 解。魔物が人人という種族を支配するために宗教をプロパガンダとして利用する手法は極めて効率が良いでしょう。 ...いや真似しないよ? 聖騎士たちですらその事実を知らないようだな これ法皇様の壮大なポケってことは... そんなわけあるか口を慎め! というか神が実在するってのも知らなかったみたいだ 下手にばらしたら都合が悪そうだ 恨まれたくないし黙っておこう... 自重せよと申しつけたであろうに 完全回復薬すら効かなかったのに... なんで魔王が神聖魔法を ってのはこの際忘れよう 高校の入学式の日私はこの世界に落ちてきた 下校の途中突風が吹いた ゴミが入ったら嫌なので目を閉じて 見慣れぬ風景が広がっていた 売っぱらうのが勿体ねえ! なにその前に味見しても罰は当たらんさ ああ...ここも一緒か 思えば父の会社が倒産した時から 嫌な思いばかりしてきた気がする 父はギャンブルに手を出し 母に暴力を振るうようになった 母に暴力を振るうようになった 大丈夫証拠は残してない いずれ保険金も下りるからそれまで待てばいい しばらくは悲しいだろうけど いつかきっと母は笑ってくれる 耳触りの良い言葉に縋り 私の励ましに耳を貸そうとはしなかった 母の心は壊れてしまった 私の大切なものは奪われてばかり 確認しました。ユニークスキル「簒奪者」を獲得 私の計算に間違いはない ユニークスキル「数学者」を獲得 それがこの世の不変の法則なのだから 本当に壊れたのは母ではなくて私の方 私が贖罪の機会を得たのは 偶然立ち寄った町で聖騎士たちの戦いを見た時だった 神ルミナスの御旗の下その剣を振るう姿 母の縋った宗教のことはよく知らない でも―それがルミナス教のようであれば良いと思った 強者は弱者のためにその力を振るう 誰もが笑いあって暮らせる世界を体現しているから 魔物が出たって言うのにいなくなっちゃうんだもの 今までお世話になりました この世界で唯私に手を差し伸べてくれた存在 でもこれ以上この人の側にいるのが怖かった だってもしも突き放されたら耐えられない あの時の母を思い出してしまうから、 いいのかいヒナタ後悔しても知らないぜ? だからこれは私の一方的な決断だった もう教わることはないもの でも...道に迷った時は私を頼ってほしい 私はあんな去り方をしてしまった それが最後になるとも知らず、 それでも、それでも、それでも、それでも、 それでも、それでも、それでも、 今まさに断罪が始まるよ 然るべき存在の手によってな 慌てんなって大丈夫だよ どのように言い訳するつもりじゃ? これには事情があるのです 若輩者に身の程を教えようと: ーリムル様終わりました ディアブロかそれで首尾は? クラフフフ全て予定通りに 冤罪も無事に晴れたようだな ヒ...ヒナタ様私は...! 黙って事情な~後で聞くわ よし落ち着いたら一度報告に戻って来い その時を楽しみにしております こっちも片が付きそうだ せめて妾の手でそなた達へ死を手向けよう 私共はルミナス様の御為に... 我らの長き忠誠に免じて そういえば、それでも、 そういうことですから、それではないのですが、 ルミナス様:ルミナス様!! どうかお慈悲を...ッ まさか神の見えざる手を見る日が来るとは 七曜の企みはこれで潰えたわけか あわやルベリオスとの全面戦争まで覚悟したのに 終わりはあっけないものだったな ローブか?我の趣味ではないな お前には町の最終防衛ラインを頼んだだろ? 気合を入れて待っておったぞ まずいな、今後のルベリオスとの付き合いを考えると、 だというのに敵の気配は一向に近づいてこんし 暇だから素敵の範囲を広げてみれば覚えのある魔王の妖気があるし 秘密をバラして関係を悪くするわけには 今魔王の妖気って... 魔王リムルのではないのか? 話の流れ的に別の魔王じゃ... おい...おいちょっと 我が城を吹き飛ばしてやった女吸血鬼 魔王ルミナス・バレンタインよ! どうだ?あの時は名前を間違えちゃったが 今度は二つ名からフルネームまで完璧だぞ? 毎回毎回、妾の邪魔をしおってーーッ!! 懸念していた全面戦争は「まだ回避しきれていないのかもしれない... 作戦を仕切っている火曜師と連絡がつかない 援護に向かった月曜師と金曜師も反応がない 聖騎士のギャルドに成り代わっていたのが見破られたか あの女は頭が切れ過ぎる ...作戦は失敗と見るべきだな 消えてもらわねばワシの計画の妨げになるというのに そしてファルムスで暗躍する悪魔も予想以上に手ごわい 派遣した土曜師水曜師木曜師からの報告もない... 酷く苛立っておられるようですね ヒナタの腰巾着が何をしにここへ? ひとつ面白い発見をしましてね これに細工がなされた痕跡が見つかったので そうしたらとても興味深い内容でしてね 話し合いの場を設けたいと思ってる ...まぁ言わなくてもご存じですね アナタが制工をしたのですから 私はねアナタ方が何を考えていようと興味はないのです 神ルミナスその方の寵愛を欲するのも あるいはその力を利用しようと企むのも 神は信ずる者の心の内に そんなことはとっくの音に気が付いていました ヒナタ様が秘密にしていたから私も気づかぬフリをしていただけ だから本当に興味がないのですよ そういうことで、そういうことで、そういうことで、 そういうことで、... ...いや、そんなことないですか... ヒナタ様を害しようとするなど ...この世に神がいるとすれば それはヒナタ様に他ならない おのれ..ニコラウスめ: 精神体を憑依させた日曜師を失った これで神ルミナスの名を利用することは適わなくなったわけか まさか霊子崩壊を事前に仕込んでおくとは... ...ああどうしたんだい? さっきグレンダが戻ってきたわ 御爺様には少し頭を整理してから報告に来るみたい 自分の見たものが信じられなかったみたいなのよ 既に土曜師らの反応は一つもない あの悪魔相手に手も足も出なかったということだろう それだけじゃないわ。御爺様 彼女戦線離脱した後潜んで様子を見ていたようなのだけど エドワルド王は報道陣の前で退任を表明... 次の王位には英雄ヨウムが就く流れになったらしいのよ ...結局はあの悪魔の思い通り――いや その主魔王リムルの思惑通りとなったわけか 危険というのは天使の襲来の事かね? あの魔王は経済で世界を支配するつもりなのよ それはまさに私達ロッゾ一族が為そうとしていること まさか...新参の魔王が、そこまで考えていると? だからこそ潰さなければならないの なるほどお前がそう言うのならそうなのだろうね ええ次こそは必ず潰してみせるわ この私“強欲のマリアベルの名に懸けて! 少女の名はマリアベル・ロッゾ 〝異世界〟の知識を有するロッゾ一族の希望である ヒナタ様に着ていただいた 我はキチンと謝るつもりであるのだ!! かつて我は貴様の都を戯れに滅ぼしてしまった それはものすごく反省している! ほう...??覚えておったか あの時は我も悪気はなかったのだ 若さゆえの過ちというヤツだからして お前も寛大な心で我を許すがよいぞ! そのトカゲをこちらに渡せ これからは、それでも、 う裏切ったなリムル!! 裏切るも何もお前が悪いよね うむお主はなかなかに物わかりが良いようじゃな 都のことも今回の暴露もコイツが迷惑掛けてるしね 気が済むまでお灸を据えていいからそれで許してやってほしい 我の意見も聞くべきいやいいじゃない!! まルミナスと敵対したくないし ヴェルドラも少しは痛い目に遭って反省すべきだしね 我らの宿敵魔王ヴァレンタインが偽りの魔王で そして神ルミナスが本当の魔王...? 管理された平和ではあるけれども 貴方たちを騙していたこと申し訳なく思うわ ヒナタ様はそれを知った上で見過ごしてこられたのですか? ルミナス様は民を犠牲にしないと約束してくださったから そりゃまぁ聖騎士たちはショックだろう 弱者を救済するために魔物と戦っていたはずが実際は上層部の筋書き通りだったわけだもんな 俺もヒナタやルミナスと話がしたいが しばらくは彼らに譲ろう しかしそれではまるで茶番ではないですか!! ...っていうかさ智慧之王先生? この結果究極能力「誓約之王」の〝絶対防御〟だっけ? これがあればヒナタの。崩魔霊子斬〟も防げたんでは? 解。絶対防御”でも〝霊子〟は貫通する場合がありました。 魔素を構成する特殊な粒子です。 不規則な動きをするため あらゆる障壁を素通りする性質があります。 でも七曜の〝三重霊子崩壊〟は完璧に防いでたじゃん あれも霊子の攻撃だろ? おあやまでるであぅぅが!! 〝崩魔霊子斬〟を相殺すると同時に〝捕食〟しました。 その際、狙い通りに霊子の乱数位相を認識することに成功。 これにより予測防御が可能でした。 なるほどね。霊子のランダムな動きを解析出来たからこそ、 その後の霊子を利用した技も防げるようになったと なお魔王ルミナスの行った神の奇跡とは電子を運用する魔法を指すようです。 通常の手段では霊子に千渉できませんが、それを行う手段は判明しました。 さっき狙い通りって言ったよな? 否。記録にございません。 やっぱお前俺にワザとヒナタの技を受けるように仕向けただろ? おい無言かよこの野郎!? 相殺に失敗して死んでたらどうするつもりだったんだ!? 否。それはあり得ません。 物質体は〝無限再生〟で即時復活が可能です。 なんかやり方が小賢しくなってきたんだよなぁ... 自我があるんじゃねえのコイツ 耐えられるようになりたいとか 使えるようになりたいとか それはあの一瞬間違いなく俺が望んだことだ ソウエイ彼らを一旦町に案内しようと思う は先に戻ってリグルド殿に伝えておきます その一瞬の願いを汲み取り即座に実行に移したのだとしたら、 否。私は主様の為だけに存在しております。 さてあっちもそろそろ話が付くかな...? フフフッこのアルノー騙されませんよ 神ルミナスいや魔王ルミナスに脅されて... 私はあの方に敗北して従うことになったけれど その理念に共感したからここまで続けてきたの ルベリオスが平和で争いのない国なのはルミナス様の加護の下にいるから ...だからねアルノー ルミナス様を悪く言うのは許さないわよ もっと優しく言ってやれよ 貴方には関係ないでしょう? いや仲間割れなんてされたら俺も困るし いえその心配はないです 俺はヒナタ様を信じていますから ヒナタ様の決断に従います。 おいおい一大事をそんなノリで決めていいのかよ ええアルノーの言う通りです魔王リムルよ 形骸化していた聖騎士団を立て直したのはヒナタ様ですから その信頼は信仰に劣りません ヒナタ様が魔王ルミナスの方針を支持するのであれば はいはい!俺も異議なしですよ なんというか...少し意外だ ルベリオスの平和が保たれてきたというのは事実 成果を挙げている仕組みに反発するのも無益ですものね それに、ヒナタ様が決めたのならなお更反発する理由がない 私もヒナタ様の判断を信じます。 てっきり頭の固い連中かと思ってたんだが意外にも柔軟だ お前が慕われてるからだな からかわないでくれる? 魔王ルミナスと敵対するというのはつまりああなるということですし リムルよ!あの頑固者を説得してくれ! 我が寛大にも謝ってやったというのにヤツは聞く耳持たぬのだ!! 告。暴風竜ヴェルドラの暴発寸前だった妖気が安定値まで減少しました。 ルミナスのあれ魔素を吸収する技なのか これでヴェルドラが抑え込んでいた妖気をふっぱなして 辺りがディストピア化する 是。ついでに「激痛」と「不快感」を情報としてヴェルドラに逆流させている模様です。 マジかよ相手を甚振るための技じゃねえか怖っ ところで気になっていたのだけど ああそういえば紹介がまだだったな 今は取り込み中みたいだからまた後でゆっくり紹介するよ 人型だけどヴェルドラだよ まだ余裕がありそうじゃな ちょっとかわいそうかも... 俺としては魔王ルミナスの方が怖そうに見える 気持ちはわかるがそんな顔しないであげて欲しい ルミナス様は寛大な御方だ 庇護下にある者を虐げる趣味などお持ちではない ただしその正体を口にすれば未路はアレだろう きっちりと釘刺してやがる とりあえずウチの町に来てもらって まずは和解の宴と洒落こもうじゃないか ええとヴェルドラのことはもういいのか? 貴様の顔を立ててそのトカゲの制裁は後日にするとしよう 許さんがしかし今日来た目的は配下の尻拭いじゃ 誰かの思惑に踊らされず互いの言葉で話し合えるわけだ 貴方もお人が悪いですな 危うく私まで死ぬところでした 相変わらず鼻が利きよる 巻き込まれる前にさっさと逃げ出したそうではないか さすがは三巨頭の頭領の一人だ ...あの悪魔は化け物でしたよ 私のそして貴方の想像以上のね ...化け物の作戦を阻めなかった以上大国ファルムスは地に堕ち新たな王国の誕生はもはや確実だ 私ばかり責められるのは納得いきませんね ヒナタの始末に失敗したとか? しかも魔王リムルとの結びつきを強固なものとさせてしまったご様子 そうだな。それは認めねはなるまい 魔王リムルの思惑通りだ 奴はジュラの大森林を経済の中心として成長させるつもりだ そんなことをされては西側諸国におけるロッゾの影響力も落ちようというもの 貴殿たちにとってもそうではないか? 断じて認める訳にはいかぬ 東と西の貿易を一手に握ることで三巨頭は巨万の富を得ている 魔国連邦は目障りだと思うがね ここで我々がいがみ合っても意味はありませんね 五大老ーロッゾの皆様方とはこれまでも良いお付き合いをさせて頂きました それはこれからも変わらぬものと私はそう理解しております 七曜の老師としての立場を失い神ルミナスの名を利用することは出来なくなったが 三巨頭の協力を得られるのならば重畳 では共に協力しあって彼の地に新たな経済圏が生まれるのを阻止しようではないか 今後も良き関係でありたいというのは本音ですが グランベル翁のお話には賛同致しかねます 我らには魔王リムルと敵対する理由がありませんし 取引相手が増えるのは利点も大きいですからね ...そうか仕方あるまい ではせめて邪魔だけはしてくれるなよ 商人として信用は大切ですから もしもヒナタが始末されていれば とっくに魔王リムルに取り入っていただろうに では取引はこれまで通りに 今回の件は互いに水に流すということで 私はヒナタに顔が割れているのでね 西側での活動は控えようと思います それでは失礼いたします 本国に戻り代わりの者を寄越すとしましょう ...忌々しいワシの足元を見るとは ことが終われば次は貫様らだ 「というふうに五大老との話はまとまりました ロッゾ一族との関係は君の狙い通りに落ち着いたようだね 自由組合総帥ユウキ・カグラザカ 君まで失っていたら僕の計画が修正不可能なくらいに狂うところだったぜ とにかく無事で何よりだよ 秋密結社三巨頭、総帥である。 まさか原初の白に匹敵する悪魔が出てくるとは思いませんでしたよ でもいいタイミングで撤退出来て良かったじゃないか たとえ相対することになっていたとしても逃げおおせるくらいはして見せましたがね でも本気を出すのはナシだぜ? 力を伴わない駆け引きを楽しみたい ところで私は本国へ戻ろうと思うのですが ああそれがいいだろうね 君はもうヒナタにマークされてるし 誰か他の頭領に代わってもらおう ヴェガ...はやめた方がいいな では私の代わりに女のミーシャを 彼は“力の文字通り暴力の化身だ それで...私がこちらで進めていた奴隷売買の件ですが どのように後始末を致しましょう? ジュラの大森林の全域があのスライムの支配地域になったんだ そこで魔物狩りなんてやってたら間違いなく潰される 僕たちの役に立つように消す方がいい ふむ異存はありませんが ミーシャの”娼婦の館”に流す希少な魔物も放流ですか? いや特定機密商品だけは今まで通りに せっかくロッゾ一族との窓口も残っているんだし それでは後の手筈はお任せを 聞いていたんだろカザリーム それにしても〝奴隷商会〟を潰すだなんて 思い切った決断をするじゃないか まあねもともと奴隷制度って好きじゃないし 〝彼の勇者〟に手柄を立てさせておこうかと思ってね 相変わらずボスは面白いことを思いつくな わかったわそっちはワタクシに任せてもらいましょう ワタクシのことは〝カガリ〟と呼んで欲しいのだけど ああ...クレイマンが死んで俺も心が決まった 魔王カザリームという名は レオンへの復讐が終わるまでは封印するさ わかったよそれじゃあカガリ 早速だけどよろしく頼む 気色悪いルミナスと呼ぶが良い ルベリオスの皆様ようこそ魔都リムルへ 我ら魔王リムル配下一同歓迎いたしますぞ! 食事の用意をさせますので食べられぬ食材があればお申し付けください リグルドの勤勉さには頭が下がる 今夜はせいぜい張り切ってこの国で最高のおもてなしをしてやろうじゃないか 係の者たちの緊張が感じられる ファルムスがこの国に侵攻してきた時神殿騎士団も参加していた 同じルミナス教に属する聖騎士を似たような存在と見る者もいるだろう まずはそういう蟠りを解消していかないとな 彼らは俺が案内するから 後で紫克衆が連れてくる百名の聖騎士達は頼むよ かしこまりましたリムル様 甚兵衛もございますのでお気軽にお申し付けください ...貴方の国和服も量産してるの? ああウチの織姫が型紙を作ってくれたんだよ 俺が頼んだのもあるけど 大鬼族は元々着物っぽいの着てたし 湯上がりに戦闘で汚れた服着たくないだろ? ヒナタなんてその白いローブの下胸元ぽっかり穴空いてるしな! 「おはいあいえ良いない」とウソをつく一つ 「試合もしいほい」と決定しよう試に訳を、説ね 君デリカシーがないって人から言われなかった? おお前こそ頑固で人の話聞かないじゃねーかそんな射殺するような眼で人を睨みやがって! あのねぇ私の目つきが悪いのは近眼なだけよ そんなんじゃ君女の子からモテなかったんじゃないかな? そんなこと言っていられるのも今のうちだ 我が国の風呂で骨抜きになるがいいさ 個室ではなく男女別になっておるのか なんで貴方が女風呂へ案内するのかしら だって説明が必要だろう? 各種効能別に浴槽も分かれているし 使い方を実演して見せようかと思ってね リムル様!それならば私が! いやシオンでは頼りない 裸の付き合いによる相互理解のチャンスなのだよ 貴方向こうの世界では男だったんでしょう? 何を当たり前のような顔をして女湯に入ろうとしているのよ いいやほら今は男でも女でもないし リムル様はリムル様です 私もよくご一緒させて頂 ええい、そこにこだわるんじゃないよ この流れで普段から女湯に入っていることが知られたら 邪悪な魔物として斬り捨てられてしまう いやもちろんスライム姿で望まれた時だけよ リムル様よろしければ女風呂ご一緒しませんが? 結局、ヒナタから不審がられないように 女風呂への案内はシオンが受け持つことになった お任せくださいリムル様! ああうん頑張ってね... 私どももフォローします クァハハハ!ではリムルが我の背中を流してくれるのか? なんで俺がそんな真似しないとならねーんだよ それじゃあ俺がリムル様の背中を流しましょうか? どうよヴェルドラこれが人望よ ぬぅ...皆我の頼もしい背中に畏怖しておるようだな 何故殿方の皆様とご一緒しているのでしょう? ああシュナ皆と一緒に風呂に行こうと思ってね お兄さまたちもですか? うんやっぱり風呂は皆で入った方が気持ちいいしさ ただ一緒に風呂に入るだけ... あれ?なんか怒ってるっぽい? わたくしがりムル様との入浴を楽しみにしているのを知りながら働いてる隙を見て至福の時間を奪おうとするとは... ご誤解だ!俺は無実だ! ベニマルはシュナの圧力に撃沈 リムル様ご一緒するのはわたくし達だけにしてくださいね 珍しくヴェルドラまで空気を読んだらしく 結局、俺は自分の家の風呂に一人で入ることになった リムルは自分が知る施設をこっちの世界で再現して見せたわけか 街道の快適さやラーメンにも驚かされたけど やりたい放題してるわねアイツ... 重機もない世界で一体どれだけの労力とお金をかけたらこんな施設が出来上がるのよ ふんあれでも魔王の一角に上り詰めたほどの者 命じれば喜んで従事する者も多かろう それはそうかもしれませんが... これはちょっと納得が行かないわよ 民の暮らし向きを良くしようと奮闘していた主が理不尽に思うのも無理はないが 妾はこの温泉風呂とやらが気に入った 本当にリムルには感謝せねばなるまいい ついう...あとうわっかろう... 何しろこうして堂々とヒナタの裸体を拝めるのじゃからな ほのかに桜色に染まった白い肌 柔らかな曲線を描きながら引き締まったその体は実に官能的じゃ ああ...美しい... 帰ったら妾の国にも、大浴場を用意しよう そんなに警戒しなくても大丈夫だと思います。 女風呂への案内云々はこちらの緊張をほぐすためのアイツなりの気遣いでしょう 実際覗き見なんてしないと思いますよ どうやら妾が魔力感知を全開にしていた理由を都合よく勘違いしてくれたようじゃのう そしてアヤツの案内の申し出は本気だったと思うぞヒナタよ... 私達もサウナに行ってみませんか? ウチは宴会が多いので急遽作らせた出来立てほやほやの宴会場だ いざという時は避難所を兼ねているので結構な人数が入れる ここも素足で歩いていいのか? はいどうぞそのままお上がりください お聖騎士たちも様になってるな ちちょっとルミナス様? ガウンのようなものじゃろう? もっと胸元を緩めた方が楽なのではないか? さてとそれじゃあ皆も揃ったことだし リムルその前にちょっといいかしら 貴方には多大な迷惑をかけたわ 歓待はとてもありがたいのだけど当たり前のようにこれを受けるわけにはいかない 前回にしろ今回にしろ私の独断で行ったこと ルミナス様の指示ではなく 私の身一つで許してもらえると思ってはいないけど、 まして部下たちに責はない リムル様どこを見ているのですか? いや別に双丘とか見えてませんけど ヒナタ「誤解が解けたのならそれでいい どうせなら魔物だからと偏見を持つのを止めてもらいたいな まぁ実際それは難しいのだろう 魔物というだけで人間からしてみれば脅威の対象だ 簡単には信じられないのもわかるよ 人に害を与える魔物がいるのも事実だしな 人類の守り手が魔物の言葉に簡単に頷くわけにも行かないだろうさ ...そうね、危うい取引になる 言葉というのは危険だわ 言質を取られ魂を束縛される恐れもあるのよ 直ぐに考えを改めることは難しいけれど 魔物というだけで断罪するのは禁止にします 宜しいですか?ルミナス様 そのような些末なことなどどうでも構わぬ 民が妾への信仰に疑いを持たなければな そんなことよりほれリムルよ 軽っ...ってかもしかしてこの人 面倒ごとは全部部下に押し付けているのでは せっかくの天麩羅が冷めてしまうではないか じゃあ堅苦しい話は一旦おいといて 互いの健闘を称えあって わっこれ麦酒か?滅茶苦茶冷えてる! えっとこの...なんていうの? サクサクでぷりぷりのこの... 天麩羅は外国人観光客にも比較的好まれる料理だし どうやらほとんどの聖騎士たちにも気に入ってもらえたようだな ヒナタなんか懐かしさに泣いちゃうんじゃない? っていうか野菜や山菜はともかく この車海老っぽいのはどこで獲ってきたのよ ほんとだサクサク。プリプリ 油っこくなくサクサクで薄い衣 極めつけはこのお刺身... これはの魚が?自べて大丈夫なのかっ 貴方ねこれはやり過ぎじゃないの? こっちの緑のつけると刺激があってサッパーいけるぞ 心外だ。喜ぶと思ったらまさかの文句とは ここは大森林のど真ん中なのよ? 天麩羅までは頑張って納得したとしても 新鮮な海の幸はおかしいでしょう!? 獣王国が海に面してるから さすがに冷凍保存で運ぶ流通網はまだ構築されてないから 能力に頼っているんだけどね ルミナス様こちらもおススメです 能力なら魔素による変質を防ぐ連搬が可能なのね そしてこの国にはその能力を持つ者が多数いると... それを当然のごとく自分のために利用しているわけね なんでキレ気味なんだよ!? 私は七曜の言葉を疑いもせず軍を率いてこの国へ侵攻してしまった ですが今こうしてお二人のやり取りを見るに... 軽挙妄動を恥じるばかりです 心からの謝罪と気づかせてくれた貴女に感謝を 私はリムル様の命に従ったまでです。 まあそう言わずにさ、シオン お前は人間をよく思っていないだろ? ファルムスの侵攻でお前が受けた仕打ちを思えば当然だ 悪い奴もいれば良い奴もいる だけど人間の全てが魔物の敵って訳じゃないんだよ 魔物と一緒でそれだけの話なんだ それに人間は間違いを正せる生き物だ 大事なのは魂の在りようなんじゃないかな ...そういうことで、そういうことで、 そういえば、そういうことで、... 魂を見て判断することに致します! もしかしたらシオンはたった今 何か大きな業を克服したのかもしれない 今後は魔物だからと敵対視しないと約束するわ 我らも昔は人間は敵だと思っておりました せっかく腹を割って話せる機会なのです 人間と魔物の関係はここから築いていこうじゃありませんか 俺としては貴女が敵に回らぬだけで十分だ リグルド...立派になって リムル様との戦いを見ていたが今の俺でも勝てそうにないからな あくまでも戦闘を念頭に置くさすが侍大将だね ああのソウエイ様... こいつらの間には本当一体何があったんだよ ようやく両者の間にあった緊張もほぐれてきたがな 自ら声をかけてまわったのか 俺たちの料理は口に合ったかな? 手づかみなのになぜか上品だ これはルミナスの見た目や格が相まってそう見えるのかな 料理もそうじゃが酒が良い それは何よりでもほどほどにしないと体に悪いよ? 毒も効かぬ妾が酒如きに負けるはずもあるまい むしろ酔えるように「毒無効」の効力を弱めることに心血を注いでおるわ! そそんなことが出来るの!? お...し教えてくれいや教えてください! クアハハハリムルよそんなことも出来なかったのか? 我はとっくにその程度の技はマスターしておったぞ! うるさいなこのおっさん くっそー...そういうおいしい技は早く教えろよな よし耐性切ってもっと飲むぞ! よくぞ言った!今夜は飲み明かそうではないか!! 妾も付き合ってやるとしよう ...ほどほどにしなさいよ なぁいレもココの名はなのかっ...ですか? この日魔物と人間の間にあった壁が ゆっくりと溶けていく様を見たように思う ここれ魔力が回復するぞ! シオン様あと一人で十人抜きだっ! なるほど、そこそこ実力がある人間ならば食べても死なないのか ちょっと待ったそれどういう? いやだ!!おかわりどうぞ きっと当の彼らもそう感じていただろう。 心地よい空気を感じながら 智慧之王先生_頭が痛いんですけど... ちょっとだけお話しませんか? ふバナぞォ!んしそうなら、あの 魔王ヴァレンタインが殺された? 私にとっては双子の弟のようなものだったのだがね 残念ながら魔王達の宴の後で何者かに殺されてしまったのだよ 魔王ロイ・ヴァレンタイン 魔王達の宴で会ったヤツは俺が気に食わないらしく、尊大な態度だった だがその双子の兄だという法皇ルイヴァレンタインは 敬意をもって接してくれる ルミナスの影武者とはいえロイも相当な実力者だっただろ そこらの刺客に簡単に殺されたりするもんかね 仮面を被った道化だったらしいがね 大鬼族の里を襲った豚頭族を率いていたのも仮面の道化って話だし さぁ...?その刺客の姿を見たヒナタによれば 豚頭帝を撃退しろとガビルを唆したのも そしてフォビオに暴風大妖渦復活を教唆したのも 私が仲間をましてや依頼人を裏切ることなどない それが...それだけが! 中庸道化連の絶対のルールなのだ! クレイマンを含む仮面の道化の集団か その依頼人とやらがクレイマンが結局明かさなかった “あの方”ってことになるのかな 〝あの方〟ってことになるのかな 俺を討伐するようヒナタを差し向けたのもそいつなんだろうか ルベリオス側との情報のすり合わせでその正体を炙り出せたら、いいんだか さて...そろそろ二日酔いも醒めてきたし 俺はもう会議室に行くよ ああ私も牛乳を飲み終えたら行こう ありがとうございます。 これより神聖法皇国ルベリオスとジュラ・テンペスト連邦国の会談を開始いたします 本会談は両国間に起こった出来事について情報を共有し そして和解に向けた条件等の提案、決定を目的としています。 お手元の用紙は今朝お渡ししたのと同じく 両国の状況をまとめたモノです。 既にご確認いただいているかと思いますが 本日はこちらを元に進めさせて頂きます おお...シオンか秘書らしいことをしている 昨夜のうちにシュナに叩き込まれたんだろうな 頼もしくなったじゃないか ある司会進行は、しないのね あちらさんの状況認識については魔王ロイの死以外は大体、想定通りだ 魔物の殲滅を旨とするルミナス教としては この国を放置することはできなかった うん...。そんなにいい。これから、それはそれだけではないのですが、これまでもこれからもうちょっというわけではないのですが...そんなことはないのですが、これからこちらになりませんでした。それでも、それはそれだけではないですけど...わかりません。わからないけど、わかりませんが、 私はそれではないのですが、これは自分で それでも、これからこそ、それはそういうわけではないですが、そうですか...これはわかりませんでしょうか。 だからファルムス王国が侵攻してくる際神殿騎士団の出動を許可し ここの盟主である俺を直接、殺そうとしたと ひとつ気になるんだがいいかな? 俺がここの盟主だと知っていたのは家密告があったからだと言っていたよな それは誰からの密告だ? 情報源を見過ごすわけにはいかない そいつはヒナタを利用し俺を殺させようと動いた者だ またはヒナタに直接意見できるようなルミナス教の関係者が 後になって考えれば私も利用されていたみたいだけれどもね ユウキでもルミナス教の関係者でもない? リムル様よろしいですか? いや雇ったという可能性も... 東の帝国といえばクレイマン城での調査で膨大な量の帳簿が見つかっています 特に武具の大半はジスターヴと隣接する東の帝国から横流しされた品だったと 豚頭帝の時も豚頭族達は武装していた 当然背後にいたクレイマンが武具を用立てたのだろうが... だとしたらその出処は同じく東の帝国なのではないでしょうか 東の帝国の商人か...そもそもソイツはなんで俺のことを知っていたんだろう 帳簿に取引相手の名前は載っていたか? いえシュナ様が丁寧に調べておられたのですが 帝国製のものに限って記載はなかったと やはり、そう簡単にしっぽを掴ませてはくれないか クレイマンめさすがに用心深いな 東の商人...代表者はダームと名乗っていたわ この名で探っても意味はない ああ...それもそうだな ヒナタはそのダームからの密告を受けたんだっけ? 私は彼から貴方がシズ先生を殺したと聞かされたわ そして丁度イングラシア王国に滞在していると だからあの時この手で仇を討とうと動いたのよ ...確かにあれは最悪のタイミングだった 今思い出しても腹が立つ 怒りで「魔王覇気」が漏れておるぞ それでも、それでも、それでも、それでも、 それでも、これからは、 あああ...スマン続けようか しかんいかん友好関係を築きたいのに脅してどうする そういえばシオンがエドマリス王を脅して聞きだした話に 魔国産の反物を見てウチに目をつけたと それを持ち込んだ商人がいたとも言っていたな ファルムスが交渉ではなく、いきなり侵略を選択したのは王の欲を利用して、そう仕向けた黒幕がいる ヒナタの強襲もファルムスの襲撃もタイミングが一致していた 俺達の間では一連の絵を描いたやつがいるという結論に至っている 全てはクレイマンが東の商人を使って目論んだことだと? いやヤツは表に出ていただけだ アヤツにしては天晴れなことに最期までその正体を口にせなんだな ...?なんの話なの? ああ魔王達の宴でなヤツは何者かの意思で動いていたみたいなんだよ 虚偽の情報をヒナタに信じさせる影響力を持った存在 その正体ってさ〝七曜〟なんじゃないか? そう考えるとかなり限られると思うんだけど 東の商人達を我等に引き合わせたのは七曜の老師でした 伝説的な英雄の紹介だからこそ我等は疑うこともなく... 貴様妾に内緒で七曜が勝手に動いていたと申すのか? 悪かったよ憶測で話す事じゃなかったな 自らの手で粛清したとは言えかつての配下を疑われては面白くないだろう なるほどその可能性は否定できないね ルミナス様お聞きください あの者たちはルミナス様の寵愛を欲しておりました ルイ貴様までそんな戯言を! ご自覚はおありでしょう? ルミナス様がその儀式を前回彼らに行ったのは百年以上も前でした 最初は週に一度の儀式だったのに 徐々にその間隔が延びていったのです お気づきではありませんでしたか? 我等は不老不死故に忘れがちだが 妾が生気を与えてやらねば老いてしまうのが必然か ですのであの者共はルミナス様がこれ以上お気に入りを作らないようにと必死だったのです リムル殿が君を返り討ちにしてくれれば...くらいには思っていただろうね では嘘の情報で私にリムルを殺させようとしたのも...? どちらに転んでも彼らに損はないわけだし もしも奴らが東の商人と手を組んでクレイマンを籠絡したのなら目的は一つだろう。 彼を覚醒させヒナタを討たせるつもりだった 結果的にクレイマンは死に魔王リムルが誕生したわけたか 最初の襲撃で君たちの間には軋轢が生じている 彼らにとっては望ましい展開だ 思い付きで言った事だが七曜が黒幕だと動機の面で筋が通る すまないな智慧之王先生 俺の知性が冴え渡りすぎて役目を奪っちゃったかな? 七曜ってことは七人いるんだよな? ディアブロが排除したのが三人 ルミナスが粛清したのが三人 さっき本国の枢機卿から連絡があったのよ 日曜師グランを〝霊子崩壊〟で始末したと 枢機卿...ああお主に惚れ込んでいるニコラウスじゃな? 霊子崩壊って言った今!? あのグランベルを倒すか 鍵言式の術を仕込んでおいたそうです その不意の一撃をもって仕留めたと 事前に準備してたってことか それでも霊子崩壊を使える奴なんて危険すぎる なるほどのう:グランベルも老いたものよ そのような罠に嵌まるとは... グランベルというのは、日曜師グランのことなのですか? アヤツの本名はグランベルと言った 昔は光の勇者だった男でな 妾とも戦ったことがあるのよ ...勇者〟を名乗る者には因果が巡る 故にあの者も心の奥底では妾を恨んでおったのやもしれぬな けどまぁウチとしてはこれで一安心だ 魔王クレイマンファルムス王国七曜の老師 俺達にチョッカイ出していた者たちは全員滅んだわけだし 情報共有が出来て良かったよ 東の商人の存在に気づかなかったらユウキが黒幕かと疑うところだった 自由組合総帥の神楽坂優樹ですか? 確かにあの時は俺の正体やシズさんのことを知っていたアイツが一番怪しかったが、 商人を使って探られていたのなら、その限りではない。 絶対に違うとは言い切れないわね おいおい今更同郷者を疑うのか? あら私はあらゆる可能性を考慮しているだけよ それに黒幕が減んだと考えるのは早計だと思うわよ だってロイを殺した中庸道化連とやらも残っているし 肝心の東の商人達は未だ西側諸国に根を張っているのだから 七曜があの方のことだってのも辻褄が合うってだけで証拠もない 今後も要注意ということでいこう 何より智慧之王先生の同意がなかった 否定もなかったから今ある情報から考えて的外れでもないのだろうけど 真相はもっと深いところにあるのかもしれない 皆さま少し休憩になさってはいかがでしょう? 今日のオヤツはスコーンとポテトフライか またこんな美味しいもの作って: いいじゃねえか美味しいなら それで今後のことだけれど 今回の件私達の謝罪は受け入れてもらえたのよね? ああ我が国としては今後良好な関係を築きたいと思っているし、 これ以上問題にするつもりはないよ 妾は借りを作るのが嫌いなのじゃ 今回は明らかに此方に責がある よって何らかの形で賠償を行おう どういう形であれ負い目を作りたくないのだろう ルミナス様もこう仰っているし 俺達の国を正式に承認して 私としても迷惑を掛けたままというのは心苦しいわね 国交を結んでくれないか? 馴れ合うつもりはないしいずれはそこのトカゲを成敗するつもりじゃがな よしもしも両国の関係性が悪化したらヴェルドラを差し出そう お前今かなり酷いことを考えておらぬか!? 気のせいだよヴェルドラ君 君がお利口さんにしていたら何も心配することはないのだからね 待て待てお前が“君とか付ける時は大概悪辣なことを考えておるではないか!! ...暴風竜が納得していないのなら決裂だろうな 本気を出せば我が以前と違うとルミナスに認めさせるなど簡単な話よ! クァーッハッハゥハ!! じゃが暫しの間は休戦と洒落こもう それを妾からの詫びの証とするが良い 国交樹立を認めるのですか? くどいこれは妾の決定である リムル殿達が真に邪悪な者だったら俺達は既にこの世にいないわけだし ええソウエイ様はとても紳士的でした。 そうだな出来る限り偏見を無くすと リムル殿たちが信用できるというのには私も同意します 我等の教義をどう扱うのか それ次第では西方聖教会への信頼を揺るがすことになります さすがにそれは容認できません 魔物の存在を認めないというアレか 確かに俺達を認めるとなると 今までの教えはなんだったのか その教義は妾が定めたものではない 当時の指導者たちが考えた規則でしかないのじゃ って聖騎士団長も驚いてますけど、 そうか知らなかったのも無理はない 教義の大本となった原稿はかなり昔に紛失してしまったからね 教義とはルミナスを信仰する民を守る為のものなのだそうだ ルミナスやルイのような上位者はともかく 下位の吸血鬼族は人の生き血を糧としている 幸福感あふれる人間の血の方が格段に味が良いのだとか 当時―つまりルミナス教の創始前 魔物の猛威が荒れ狂う世界の中で人々は生きるのに必死だった 必然的に吸血鬼族も質の悪い生き血しか得られず それは死活問題となっていたという まぁ...辛いよな飯が不味いって つまり宗教を用い信者には安寧な生活を約束することにした 住む地を移り替え:色々あったのを機にね 引っ越したのか?なんでまた どこぞの邪竜のせいで都が滅びた故な 聖典には魔物から被害を出さぬための文言が次々と書き加えられた 我々が無辜なる民を守ることで彼らは幸福に生きていける スパイスとして魔王の脅威を演出し それから守られることで安堵し、自身の幸福を噛みしめるのだ つまり教義は人心掌握の為の方便に過ぎないわけだ 成り立ちが、どうあれ現実問題 我らはその教義に従って生きてきたのです それでもやるしかないのよ 信者や関連組織からの...反発は大きいでしょう。 サーレ達三武仙の敗北もファルムスで記者たちに目撃されたのでしょう? それに百騎以上の聖騎士がここまで遠征してきたのよ 各国に筒抜けだと思うわ しかも戦闘の結果は俺達側の勝利だ 魔物に負けて国交を強いられたと解釈されかねない ヒナタたちも糾弾されそうな立場だが それならさ俺とヒナタが相討ちだったことにしたらいいじゃん 七曜の悪だくみに気づいて休戦協定を結んだと 俺がスライムってのは知られてるけど 異世界人の転生者って情報も追加で広めれば 納得してもらいやすいんじゃないか? ああ、相討ちより、俺が負けたことにした方が受け入れられやすいかな あなたねぇ今まで人間に倒された魔王なんて本当に数少ない事例しか確認されていないのよ? 貴方はまだ魔王になりたてなんです 今舐められたらそれこそこの地にいらぬ介入を許す羽目になりますよ! そうです!リムル様が舐められるなんて許せません! 落ち着けシオンなんでお前がそっち側にいる 一国で俺達と事を構えるだけの戦力を有するのはイングラシア王国くらいだ それも百年の猶予を頂いた今 西側諸国で敵対してくる勢力は皆無と言っていいだろう まぁ仮にそんな愚か者がいたならば俺が捻り潰して見せますがね 手を出して来る者なんてそうそういないし それならば私としては異論はないわよ その申し出をありがたく利用させてもらいます この際だから七曜に毒された者たちの粛清も行うとしましょう 西方聖教会も一枚岩ではなかったか ということで難しい話は終わり 百年という限られた期間だが 最大限に活用して相互理解を深めたいと思う 出来るならそれ以降も良い関係を築けるように ちなみに今夜の献立は何なの? えうーん...すき焼きとか? 誰よりも温泉を満喫する 今夜の宴はすき焼きです! なんというか望んだ光景ではあるんだけど それでいいのか聖騎士団よ 牛鹿はよく食うがこんなに脂身が入り組んでるのは初めて見るな 大理石の模様みたいすね では我がすき焼きにおける肉のうまい喰らい方を伝授しようではないか 暴風竜のお料理指南...! 俺達ものすごい経験をしてるんじゃ... まず熱した鉄鍋で牛鹿脂をとかす 出てきた油で最初にネギを焼き ネギの香ばしさを油にうつしたらー ある程度熱が通ったら割り下を少量入れ肉にからめる 他の材料はまだ入れないのですか? そう急くな言ったであろう? まずは肉の美味い喰い方を教えると 今の内に鶏鴨の卵をとんすいに割り入れ溶いておくがよい そこに肉を入れ卵と絡めて喰らう た...卵を生で食すのですか? そうだぞこれがものすごく合うのだ こっちのデーブルの肉では... ほれほれ早くせぬと熱が通り過ぎて肉が固くなるぞ 我はただ旨い食べ方をだな... お前に勧められたら大抵の人は断れないんだよ 魔国の人はみんな普通に生卵食べてるんですか? 卵は生食の文化がなければ抵抗あるだろ 衛生管理は徹底してるけど 無理しなくていいからな なければないで純粋な肉の味を味わえるし お好みのスタイルで食ってくれ よ...よし俺は生卵付けるぞ ☆魔黒米・廃国産の米・魔素を大軍に含んだ影響で色は漆黒 美味だが魔素に耐性のないい人間には有毒。 なにせ俺は魔黒米を食べても生き延びた男 生卵くらいどうってこと いやちょっと溶けたんすけど!? とろっまろ~んみたいな? 下手か!もっと味の説明をしろ! 旨いっすよ!なんかこう... いやこんなの初めてだから説明できないですよ! 駄目だフリッツの説明じゃ訳わからん! くっ...腹を下さなければいいが 勇敢すぎるだろこいつら そういえばルミナス教って食のタブーとかないの? うわッどうっとしっまるやれて 肉も魚も酒も普通に出してるけど 選り好みできるほど食事情に余裕なんてないもの というかね魔黒米も驚いたけど、 白米って貴方ちょっと好き放題し過ぎなんじゃないの? 文句があるなら返してもらっても なんだよ白米は貴重なんだぞ?せっかく同郷の好みで用意したのに そういう話をしているんじゃないわよ 白米の品種改良だけはちょっぴりズルをしている まぁ、そんな手段では根付かないので研究は続けているけど白米好きな俺の分だけ用意してもらっているわけだ シオンの「料理人」で日本の白米に似るように結果を改竄しているのだ シオンの「料理人」で日本の白米に似るように結果を改竄しているのだ いつでもお申しつけください それにしてもこの再現度には驚く以前に呆れたわ あちらの世界とほとんど遜色ないじゃない 食事はともかく物流は遅いし 情報伝達も話にならない すき焼きなんて再現しておいてまだ足りないと? 遊べる物も場所も少なすぎる ヴェルドラが読んでる漫画だってあちらの世界の産物だし ...本気で言ってる? ルミナス様の加護を受けていない人々にとっては娯楽どころか 食事については満足してるって 生き抜くことさえ困難な世界なのよ? だからさ魔物の脅威は俺達が取り除く そして娯楽を生み出せる下地を作りたいのさ 言ったであろうヒナタよ こやつは楽しく過ごせる国を作りたいのじゃ それには人間の協力が不可欠だから自分が守ると 妾やギィ達を前に大見得を切った かましよると思ったがどうやら本気のようじゃ えっ俺魔王達の宴でそんなに大胆だった!? それも魔王の称号を得る前にな ...大志を抱くのは結構だと思うけど 具体的な方策はあるのかしら? おっ気になるかね仕方ないなー 聞いて欲しそうね... 色々と考えているんだけど そうして酔った勢いに任せてこの国の今後の構想をヒナタに語った 両律諸国での早起きかも強くする こんばもうキは成功しるんだけどね、 第二の故郷と思ってもらえたら嬉しい。 あの女にも届く気がしたのかもしれない 「安全な文号館の整備だっっ 今の通信手段って主に魔法道具の水晶だろ? 魔法が使える人にしか利用できないし緊急時に送受信できないなんて事もあるワケよ コイツを使えばたとえ結界で隔離されていてもクリアな意思疎通が可能なことは実証済みだ 「粘鋼糸」に似た性質がある おーいソウエイ聞こえる? これを線状に加工し各都市を有線で結ぶ 後は送受信の為の装置を取り付けたら 〝電話〟の完成...ということね ま厳密には違う形になると思うけどね 魔鋼をその粘鋼糸に似せて加工するのですか? こいつは使える者が限られるからな 特定の誰かに依存する仕組みじゃ抗がらないし続かない そのまま粘鋼糸を使えばいいのでは... アルビスとはどうなんです?ベニマル いらェイ殿こっちも頼む 学習で身に着けられる手段で発展させられなきゃ根付かないしな どうってなんだ別になにもない 自由学園ほど立派じゃないがウチにも学校はある その内俺の教師としての伝手も頼って人間の先生も雇うつもりだよ この世界でそこまで考える余裕は私にはなかった うわ強いっうまいけどめち強いなこの酒 遠慮なく称えてくれていいんだよ? あのね普通そういうのは国家機密扱いの情報なのだけど? 特に通信関係なんて他国の人間に話す内容じゃないわよ 酔っぱらって喋りすぎたかも! 告。酩酊を防ぐため「状態異常無効」を再起動します。 尚、この「耐性」への再千渉は当分の期間受け付けられません。 なっ!?ちょっと待って智慧之王先生 あああぁアルコールが強制的に分解されていく... まぁまぁいいじゃないれすかヒナタ様~ それだけ俺たちを信用してくれているってことなんれすから ちょっと貴方酔いすぎよ? それよりもこの肉聞くなっちゃうので貰いますね 手刀で顎を刈った...! リムルまじめな話だけど 天魔大戦よ聞いたことはない? 余り派手にやりすぎると天使から攻撃を受けるわよ 告。人魔会談の後、魔王ラミリスの話にその名が出ています。 五百年周期で発生する大戦と ああ、そういや、そんなこと言いかけてたっけ 曰く天使は文明の発達した都市を攻撃目標とするらしい その周期がおおよそ五百年なのだとか この世界長い歴史がある割に文明があまり進んでいないのはそういうことか 妾としても二度と都を破壊させはせぬ こちらに手を出すなら迎撃するさ その時は私達と共闘することになるかもね リムルよ妾との敵対を避けたいならば そやつをよく教育しておくが良い 神聖法皇国の法皇庁は隊国連邦との不可侵条約の締結を発表した その事実は、ゆっくりと浸透してゆく こうして人と魔の新たな関係が模索されていくことになるのだ 私は三公が一人ギュンター ルミナス様の執事として、常に姫の身を案じております 原作・伏瀬先生キャラクター原案:「みっぱー先生 そなたは先に戻っているが良い 一村市さん原口大樹さん やっぱりなんだかいいのか県口大樹さん神谷将とさん原田鶴は、原田氏は 同じ三公であるルイや死んだロイとは気が合わぬが では後のことは薙みましたよルイ 我等の確執に姫が煩わされるなどあってはならぬこと 故に時には協力することも考えるのです しかしこうツヤツヤになって帰ってこられると やはりブチ殺したいと思うのですこの野郎 原作者・伏瀬がどうしても描きたかった、魔王・クレイマンの新たな物語 新たなスキルを手にしクレイマンのリベンジが今始まる ワルプルギスに響き渡った断末魔の叫びー一道化の夢は一度は尽きたかと思われた。しかし運命のイタズラか、世界の選択か、クレイマン劇場は再び幕を上げる。今度のクレイマンはちょっとかわいい!?転生系スラップステイックコメディ! や原作:伏瀬漫画:カジカ航キャラクター原案:みっつばーわたる 労基に代わってお仕置きだ 一になりたい不死身の男...。その名はー 俺を殺してくれる大切な人材が!! "死にたい系"異世界ファンタジー!! ...ポンリ移籍後、初めていった場合、ここでボクリ移籍後、初めてのブログで ..瀬戸ヌグル...通野友行キャラクター原果サポノー こっそり鍛えて世界最近〜こっそりまえ世界最強 また加茂セイなぜ刀坂アキラキャラクター原案布施龍大 「転生したら」スライムスライムだった件 転生したらスライムだった 都神議よねぞうきさらぎゅり ミシリウス本はでも逮捕中!! ...虎走かけるタッタいわさきたかし «書店で見当たらない場 ☆書店で見当たらない場合は注文してください。 異世界とロイソファットが 原作:友麻碧漫画・ストカラーカキャラクター原案花目まい 引きこもり然丈人は結婚また結婚 原作:北乃ゆうひ漫画:原口真成キャラクター原案「間明田 原作:四葉々ト漫画...ダニエル 大聖女。早世人の人びり紀行円川 今日もわたしは、申し訳あり 原作マチバリ・漫画「さゆめぐり」また、キャラクター原果・奈院ゆりえ 話が違うと言われて今更もう知りませんよ〜給約敬美された公爵令線は第七王 生意的な顔に浮きました。私生とはインターネットでありますが、なにしかし、かなかったので... 原作・古森きり漫画:木乃ひのきキャラクター原案・藤未都也 悪役令けど、驚きださい... 「地味でつまらない」とと捨てられたので地球全体的な実令嬢は特別検索僕に寄せになる目指します。 作:鬱沢色素漫画「鏡ヨーマキャラクター原案:辰馬大助 原作制とは、山漫画【梨川リザ 永年雇用は可能でしょうか 原作:柚子れもん漫画「ちあき楽 原作:木嶋隆太漫画:浅井ソラキャラクター原案...フルーッ三巻 手だけの秘密で歪な関係 ...環境設置に理由は...アイスクリームカノンコ〜っ!!マガジン公式アプリ「マガポケ」にて カタン風紀委員とありがとうっけが このお世話は声だらけに秘密の同居ラブコメ! 晴れてカップリになりました!! 東京の僕・血・ンいまは、 マガジン公式アプリマガポケ」にて あなたは、この本を読んで、どんな感想をおもちになりましたか。編集部では、皆様からのご意見ご感想をお待ちしておりますので下記にどしどしお送りください。 発行者交行所発行者発行所 ◆本書のコピー、スキャン、デジタル化等の無断複製は著作権法上での例外を除き禁じられています。本書を代行業 この空間はどういう所なのであるか? んっっ!!鬼。正気に戻ると んだなぁ本編に関係しない なんでもアリの遊び場ってとこだべな そそうであるか...!我輩てっきり叶わぬを想を訴え続ける閉鎖空間かと思っていたのである そんな地獄に見えてたべか ではクロベエ殿本編では出来ない事をしてみるのは如何であるか? たとえば美少女に転生してみるとか! いやそれオラもやったけんど あぁなるほどこれは地獄だべな... "七曜"の手にかかってしまったヒナタ。フルボーション内へ完全国復築や回復職法が効かず、彼女の命の灯火は消えようとしていた。ヒナタを守りつつ七曜くとの決意を付けようとしたその時、突如現れたのは魔王ルミナス。その目的とは?そしてヒナタど土曜の命選は? 転生したらスライムどった件の そこで僕の手にかかってしまったとする。ファーション完全回復薬や回復費法が効かず、彼女の声の灯火は湯えようとしていた。ヒナタを守りつつ七凪との決意を付けようとしたその時、突如現れたのは魔王ルミナス。その目的とは?そしてビナタど七里のお昼は? そういえば、そんなことを言われることはできませんでしょうかったのですが、 他の転生したらスライムだった件の この空間はどういう所なのであるか? そそうであるか...我輩てっきり叶わぬを池を訴え続ける閉鎖空間かと思っていたのである そんな地獄に見えてたべか んだなぁ本級に関係しないなんでもアリの遊び帰ってとこだべな ではクロベエ殿本編では出来ない耳をしてみるのはや何であるか? たとえば美少女に乾生してみるとか! いやそれオラもやったけんど ああなるほどこれは地域たべな... 家この物語はフイクションです。実在の人物・団体・出来事などとは 淡収録されていいる表現は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮しコミックス発売当時のまま掲載しています 有原作その原作その他発行者 森田浩章株式会社・講談社一...~~