とんかり帽子。どんかソ帽子。 生まれてくる子供を傷つけないように 体をぶつけあって硬い鱗毛を剥がしているのね 番を作らなければ強いままでいられるのに.. あんな子から得るものなんて何もないと思ってた 「知らざる者」はよそもので 魔法に関わっても仕方がないって 私達との違いって何なのかしら.. ...でも彼女が正しく掟を学んだら やったあ!出来ました! 以前よりもだいぶ安定した魔法が描けるようになってきたねっコ 嬉しいです!でもまだまだ.. うまく出来そうって思える魔法が少なくてとっさの時につい同じ陣を使っちゃうんです 失敗が少なくてうまく扱えて 無意識のうちに描いてしまう魔法って... 君の「得意」なんじゃないかな ほらよく使う魔法だと直線を多用してるのがわがるだろ? 曲線と比べてみてもまっすぐの線は迷いがない 初めて会った時に見せてくれたのもまっすぐ線を引く姿だったね 得意な魔法を自覚しておくと それは自分を信じるべき時に 支えてくれる自信となる 不安な時は言葉に出して自分の耳に聞かせてごらん 私の得意は..「まっすぐ描くこと!! 「私の得意はまっすぐ描くこと! 私の得意はまっすぐ描くことなんですね! そうとわかれば繰り返し! もっとまっすぐがんばりまっすぐ! 待って得って待って待つて 得意な魔法は意識しなくても上達するから 意識しないと使わないようなまだ描けない魔法を練習しなきゃ! 新しい「得意」に出会えるかもしれないだろ? なんだか今まで気付かなかったけど 前よりもっと魔法陣がすごいものに見える その成り立ちを知ったから その成り立ちを知ったから そういうのがわかるようになったんだ すごい人の魔法はすごいなあ... 賞賛のための語彙力が乏しい... すごすぎてへこむくらいすごいんだもん. 描くのは好きだけど見るのは好きじゃない 手を動かして描くばかりが優れた魔法を魔法の勉強じゃ見て研究することはないんだよリチェ目の経験を積むようなものだから... 大丈夫!?怪我はない? 激昂のままに魔法を使うのは感心しないな 学びの導に目を閉じるばかりか 師の言葉に耳まで塞いでちゃどこへも進めなくなっちまうのにな その...さっきはごめんね私... でもさっき確かに部屋に戻ったような... フデムシ居場所知ってるの? ええっどこいくのフデムシ... さっきのツボは魔法器...? 入ってきていいって言ってない フデムシを追ってて... きれいな魔法だね水晶でできたリボンみたい 名前はまだないリチェが作った そうなんだ...すごい...! この魔法好きだなあ...! 鑑賞スタイルが斬新... あっこれ下から見るとキラキラ度が更に増すね! 嬉しい...!ありがとう! どうして本を見るの嫌なの? 私は魔法のことを全然本を読むのが知らないから楽しくて... どんな人がどんな時に使おうと思って描いた魔法なのか そういうのを想像しながら読んだりするのが好きなんだ リチェはリチュの魔法のことだけ考えてたいの 描きたくないものも描かされるリチェらしい魔法じゃないのに 「同じように描いてみなさい」って言われる 他の人の魔法はいらない リチェの魔法汚されたくないから ここに来る前に別の魔法使いとの師弟関係を解消してるからね あの頑なさは自分を守る盾なんだ... 硬い毛で鎧を作る鱗狼のようで...どこまで踏み込んでいいのか... 魔法ほど単純じゃないからなぁ 俺の新作魔法「ほっか石」だ ほっかそご地よいい温かさでほのかに発熱する結晶どんな環境でも冷えず火をおこさずに暖をとることができる こいつを寝床の中に入れておくと 気休めかも知れねーが弟子どもに渡してやってくれ 足先まで温めて安眠を助けてくれるはずだ し...仕事のついでだついで 売り物の試作品だから使った感想が欲しいだけだっつの そういうことにしておいてあげるよ 夜中はちゃんと寝るっつー手本を見せてやれよ 誰かからの手紙だ... 丁度いいところに帰ってきたね ロモノーン岬の蛇の背洞窟だ とんかが帽子のアトリーに 水晶でリボンを作りたいのですか? とてもかわいい魔法ですねリチェリット リチェのリチェらしい魔法がだぁいすきですよ リチェでいてくださいね リリ兄?どこ行くの.. 行っちゃやだ...リリ兄... リチェの魔法もう見てくれないの? そろそろ起こしてきてくれるかいじき陽が昇る ロモノーン岬蛇の背洞窟入り口 ぐっっっつっすりと... 眠ってしまったわ... 試験前日はギリギリまで練習するつもりだったのに...! このほっか石のせいで...このほっかほかのせいで!! 君がよく寝れてよかったよ 足りないような気がするのは皆そうさ むしろ本番で足りないことを見付けてくるくらいの気持ちでいればいい 今の君は今の君らしくやればいい 一度でこなしてみせます私はアークロム家の人間ですから! いやはや頼もしい... うちの何度やっても上手くやれない落ちこぼれとは雲泥の差ですよ 名家アークロム家のご息女と利き手を取り替えてほしいものです 弟子は...物ではありませんよ取り替えるなんて不可能だ だから困り物なのです修理することもできませんし そんな言い方すること... ボクがダメなのが悪いんです!全部本当のことなので ていうかボクがダメなせいで先生がまた悪く言われてしまって本当に申し訳ないですこんなボクがまともな魔法使いになれるはずなんてなくてその あの...ユイニィくん? ボクが出来の悪い弟子だからずっとクックロウ先生にも迷惑かけてて いやあ遅れたな悪ィ悪ィ 一番近くの扉窓が崩れて使えなくなってたから ここまで延々と歩くハメになったぜ おおおっとハイレンジャしゃべって ココ顔のキラキラがすごい ようく見てごらん彼女はれっきとした魔法使いだよ 影借りの鏡外套まとっている間目の前にいる獣の姿の幻を見せてくれる魔法器さ はじめまして!あたしはアライラ 試験を受ける弟子以外も全員連れてきたんだな 蛇の背洞窟を入り口から出口まで無事に送り届ける護衛任務なんだ 途中で護衛対象を見失ってもダメどちらか片方だけが先に出口に着いちまってもアウト もちろん魔法を描くところを見られちまっても失格だ もし見られてしまった場合はどうすれば... ま...まさか記憶を...? 見られた場合...ねえ 魔法の秘密がバレる心配は一応ない でも試験は確実に不合格になるだろうな人間って...バレちまうから その外套着てこっからのぞいてみな グリフォン...ですか!? いや...彼らは海獣鳥さ水辺に住むのは種が違う 試験で使われる蛇の背洞窟は混沌の時代の魔法遺跡でね 中は迷宮の魔法がうずまいていて道を外れると危険なんだ じゃあ彼らを魔法から魔法で守るのが 人間はなかなか立ち入らない廃墟だか獣たちにとっては古くから繁殖地と越冬地をつなぐ渡りのルートだ 魔法使いには彼らの世界を変えてしまった責任がある だから毎年巣立った若い連中を 迷わないよう導きながら護衛してるってワケ! その外套の魔法でメルフォンには今お前達の姿が仲間に見えてるはずだ 人間の目をごまかして魔法を描くよりも ある意味難しいってことか... 脱いだり陣をダメにしちまうとすぐ逃げられるから気をつけろよ! 担当は一人一羽ずつなはいこの子はあんた リチェはこれ試験間違っ受けないてる...もん おかしいなあ申請は出てるぞ? 君も試験を受けるんだリチェ キーフリー先生リチェの先生になる前 リチェのしたいようにしていいって言った だから先生のとこ来たのに 先生もリチェの望みはどうでもよくて 大人がやりたいことやらせるんだ... どうでもいいって思わないからこそ どうでもいいなんて思わないさ 試験を受けてほしいんだよ この試験で学べることはきっと君が望むように生きるための力になる 今日は僕を信じてみてくれないかな? リチェのしたいようにするから やってみていやだったらもうやらないから リチェがリチェじゃなくなっちゃったら もう信じてあげないから そちらも大変そうですねえ... ダメな奴は言い聞かせても本当にダメで へりくっこねて「でもでもだって... はあ...本当に苦労しますよねー すみませんいまなにかしゃべりましたか? あっもうこんな私はそろそろ時間だ大講堂に戻らなければ! 弟子の試験に立ち会わずに帰るのか? だって出口で待ってるだけでしょう..前回も前々回も待つだけムダでしたし... 仕事もあるしあなた達がいれば大丈夫でしょうあとよろしくお願いしますね... うそだろ本当に帰りやがった.. 弟子は師を選ぶアトリエを権利がある変えたかったら変えていいんだよ ボクがダメなのはどこに行っても同じですよ..それにきっと そうなったらどうしよう先生がボクのこと自慢の弟子とかいってほめてくれちゃったりなんかしちゃったりして み...見直してくれるかもしれないし... ボ...ボクがんばりますね...! うん...がんばって... うーん一応大講堂に報告はするけど... 自分が誰のもとで何を学ぶかは 自分自身で選ぶものだからなあ... 出口に辿り着けたらいい さあ僕らは遅い朝ごはんでも食べようか 歴史の話でもしながらね 蛇の背洞窟のような魔法の遺跡 ココはまだあまり知らないだろう? 一結託の日」以前に描かれた禁止魔法が 世界に遺した爪跡のこと この道を行くんですか...!? 魔法から魔法で守る試験だって さあこの道をどう進む? 小さな魔法の騎士さん達は とんかが帽子のアトリーに 誰よりも高い頂に己の冠がなければ気が済まず戦場を見下ろす。ためだけに山を浮かせたダダの王 死者を蘇らせようとして銀葉樹の森をまるごとひとつ瘴気潔う影の森に変えてしまった闇魔法使いスリスタス 東に口開くゾザの海峡も 「結託の日」以前に魔法が世界を歪めてしまった土地なんだって だからその罪を繰り返さないため過ちの歴史を知るために 魔法使いの五芒星試験は 古の魔法遺跡で行われることになったんだよ あれ?心なしかココわくわくしてない? まさかこのロモノーン岬にもそんな凄...怖いお話が!? 魔法のこと知りたいので!とても!! この岬の洞窟には繊細な魔法細工の工芸に優れた ロモノーン洞国という豊かな国があった... 魔法の金細工を身にまとい尊大な態度を隠そうともしないロモノーン人は 洞窟の外の国やそこから訪れる人々を 自分たちとは分けて考え見下していた ロモノーンの豊かさに噂が噂を呼び地上からの旅人が増えた頃 彼らにとって益のある者だけを迎え入れるために 選ばれた者のみが通れる蛇の背の道を作った そしてその道を通ることを許されない無益な者は ロモノーンに決して辿り着けぬよう 洞窟に迷宮の魔法を刻んだんだ... 病める者も貧しい者も醜い者も我が国には立ち入らせぬ ロモノーンは更に美しく豊かになったが ますます高慢で排他的になり ロモノーン人同士で互いの価値を選別し始めた そなたはロモノーンにとって有益か無益か? そんな愚かな問いかけがあるか! そして無益とされた者は 価値なき肉体であるよりはと 魔法で街を飾る金紙工に変えられたんだ 流れの止まった水が濁るように閉ざされたロモノーンは淀んでいった 国の内側で憎み合い争い..疲れて 最後は山のような金細工の重みで崩壊したそうだよ 後にはただ蛇の背の道と 迷宮と化した洞窟を残してね... 簡単に恐ろしいことが出来てしまう自覚しているのだと者が少ないのも恐ろしい... 魔法は人を幸せにするものですよね? 誰かを助けたり世界を彩るための力なんですよね! 君たち未来の魔法使いがそう思ってくれるなら でもこの魔法は今日のご飯に不幸な結果を招くかもしれない 魔法は世界を彩るための力...か あーっ焦げまくってるぅぅぅ 黒いとこ取れば食べれますんまい あたしは試験監督だからここからはもう口出さないぜさあこの道をどう進む? ぐねぐねしてるけどずっと先まで一本道... 飛んでいけばすぐ終わ... どういう魔法なのよそれ! ぼ...ぼくの魔法じゃないよ これがこの道の魔法... 空間がぐちゃぐちやになってるこの洞窟の中で 唯一水平な正しい地面はこの蛇の背の上だけなんだ ここから足を踏み外すと洞窟迷宮に落ちたあげく入り口に逆戻りしてしまうんだよ 蛇の鱗を模してる円状の石畳は全部魔法陣ってこと...!? でもところどころひび割れて崩れてる... ここで使うべきは基礎魔法教本にあった... 水平な所だと留まって溜まる... 生きている箇所だけが水平なら... 正しく通れる道ってことよ さ...さすがアークロム家の人だね 正しい答え正しい魔法正しい道... そこから外れたらダメなんてそういうの一番やりたくないのに また無駄な魔法ばかり描いて...そんなんじゃまっとうな魔法使いになれないぞ どうして先生の言う通りに出来ないんだ ほらその落書きは捨てなさい! これはリチェの魔法なのに リチェはリチェを捨てたくない どの道を通ればいいかはわかったけど メルフォンがついてきてくれないわ もー落ちたら危ないんだからちゃんとついてきなさいよ ず...ずるいわよ!あざとい仕草したって出口は近付かないんだからね! で...でもその仕草が大事なんだ... メルフォンは仲間と鳴き声で会話する だからこの子たちについてきて欲しいときは 共鳴の魔法で鳴き声に似た音を出すのが正解: こうじゃなきゃダメって決まりなんてない あ...メルフォンが...! ユイニィはこの試験の経験者かもさっきからしれないけど正解正解ってうるさいし 先回りして解説するのもお節介... リチェはリチェになりたいの リチェじゃない魔法使いになりたいわけじゃない だからリチェは自分の魔法だけで この道の出口まで行ってみせる 世の中にはそんなの通用しないんだ これだって試験の問題なんだから ちゃんと決まった答えがあるんだし... ちゃんと教本の通りにやらなくちゃ... でないとまた落ちちゃうよていうか試験ってそういうものだし.. そういうものだからって決められるのが嫌なの! でも他の人が試してない魔法は失敗するかも... 出来るようにやれば出来る! 覚えていたら知恵になるし リチェのやりたいようにやればいい私には関係ない そういう学び方してる子を:一人知ってる アガットに言われなくてもそうする 危ない!風寄せの手っ...! せ...先生に毎日言われるんだ ボ...ボクもそう思う... だからボク以外の人のやり方を勉強した でもやっぱり無理なんだ だってここはロモノーン 選ばれない者を拒むために作られた道だもの... 今日って他の魔法使いさんも来たりするんですか? クックロウは帰ってしまったし...いないと思うけどどうして? ローブ姿の誰かがいたような... 誰もいるわけないか... とんかが帽子のアトリーに 流れ落ちた水が途中から道がおかしな方向に途切れていたら落ちて行ってる...石畳の裏にある魔法陣の効果もないってことね どうにかしてここを渡らなきゃ... 何か方法があるはずだわ... 魔法陣の効果があるのはこの石の上にいる時... あっちの道まで伸ばせばいい... 石のリボンを踏んだまま...!? できるやり方に変えたらできたでしょ 要するにこの道の魔法の影響を受け続ければいいんだから 危ないよ!そのままじゃ... 複製とくり返し魔法の合わせ技... 範囲は狭いけどうまくいったわ! やっぱり外套の下じゃ丁寧には描けないから 長持ちせずにすぐ消えてしまうわね... 次はお前の番...だろ? もっともつと頑張らないと...! ボボクやっぱりできないっ...! 向いてないんだ!!才能も度胸も自信も適性も特技も何一つ持ってないもの その上今年は道が崩れてて運すらないっ... 今回もきっとダメなんだーっ!! 何でもいいから描いてみなさいよ! メルフォンの鳴き声を記録した音魔法...? 水たまりを作るための雨魔法... なんでもう通り過ぎた所の新しいの魔法なのよ!描かなきゃ渡れないのに ポ...ボク..手の震えが止まらなくなっちゃうんだ だ...誰かがいるところで描いた時は一度もうまくいったことないんだ見られてると思うと汗かいて滑って震えてプレて酷い出来の魔法ばかり... ボクだってなんとかしたいけど 自分ではどうしようもないんだよ...! そ...そ...それに...震えて焦ってる所を見られてるとますますダメになっちゃうから だから今年こそ先へ進もうと 一人でならまだ集中して描くことができるし魔円手帳の持ち込みは禁止されてない 必要になりそうな「正解の魔法」をあらかじめ描いてきたんだ これなら陣を閉じるだけで発動するから 何とかまともに見えるかもって思って... 道が途切れてるなんて想定外だよ... きっと正しいやり方じゃないからバチが当たったんだ.. 何でいつもボクってこうなんだろう... 君は君になりたいって言ってたけど ボクはできるならボクをやめたいボクじゃない誰かになりたいよ...! これは「知らざる者」たちの前でもバレずに魔法を使えるかどうかを問う試験:: 悪いけどあの様子じゃ何度やっても受かるとは思えないわ ユイニィはユイニィのままでできる 今自分で答え言ってた気付いてないの? 一人だと集中して描けるなら 今一人になればいいじゃん! え...えええ...でもどうやって.. 魔法では石を伸ばしたり雨を降らせたりできるんだもん 一人になれる部屋でも何でも作れるはず! そ...その魔法が描けないんだけど... そ...そんな無茶なこと急に言われても; 咄嗟に思いついたやり方がこれって.. 情けなくて、泣けてくる あああ~やだやだいやだよ最悪だ!なんてみじめなん あの子たちきっと呆れてるだろうな... 笑われてるかもこ...こんな姿外から見たら滑稽だろうし ボボボクだって想像したら馬鹿みたいだって思うもの... 先生だってきっとボクに失望して... 誰も呆れたり笑ったり馬鹿にしたりなんてしてない できるようにやればできる...かそっか... 今ここでボクにできないって呪いをかけているのは 鏡に映ったボクだけだったんだ... この魔法陣影借りの鏡外套の...? 鏡っていうより覆いの矢と反射の矢の応用で 着ている人の姿を隠して一影」にしてから 鱗に映りこんだ獣の虚像を投影する魔法なのか... すごいなあ複数に重ねがけしてある... これならボク...もしかして...! アガットリチェそこにいろあたしが風の盾を張る! ロモノーンの魔法の罠か!? あたしも知らない古代の魔法が発現したとか: これボクの魔法ですっ! お前..その外套はどうした? 中に潜ったら影借りの鏡外套の魔法陣が見えたので.. 「鏡」の部分の魔法だけ消して 一影借り」だけの外套に変えてみたんです メルフォンからも見えなくなるから連れて行くのは難しくなるけど これなら暗闇にまぎれて隠れたままでも描ける... 鳴き声を真似した音魔法があるし.. 彼らには人間ってハレなければいいんですよね 姿を隠せたら一人になれる... 集中できる!もう人目も怖くない...! これなら描けるかもって思ったんだ! こ...こんなやり方で恥ずかしいけどでも多分... もう自分のこと嫌じゃない? ...うんちょっとだけ 次は無理とかダメとかすぐ言わないでユイニィ全然ダメじゃないから どうしてあいつに助言したの? い...言っちゃうかも...で...でもそこで終わらせないようがんはるよ! あなたは他人に関心がないんだと思ってたわ あ...あの...ありがとう!リチェさん! ユイニィは最初リチェを助けてくれたからこれでおあいこそれに... やりたいのにできない時の嫌な気持ちリチェもわかるから できない自分が嫌なのなんて当然じゃないだから成長できるのよ 未熟なままの自分を好きになるなんてあり得ないわ! 試験は自分を知るためのもの... 道は確かに一本だけど魔法の描き方は皆違う それぞれが自分の方法を探り自分の歩み方を決めて行く こういうのの繰り返しでな 試験もそんなに悪くないだろ? でもキーフリー先生が嘘ついて受けさせたの謝ってくれるまで絶対許さない 怒リチェポイント...? そうだ!キーフリーのことなんだけど 「つばあり帽」だと!?なんで...!! 「つばあり帽」...!?あれが...! 風の盾!アライラさんの防護魔法だわ 気付いてくれよキーフリー...! いいかお前ら「つばあり帽」の言葉を聞くな アライラ先生...!! とんかが帽子のアトリーに 驚いたなあ!本当に速いねえ! アガットが以前すごい勢いで突っ込んで来たのはココの飛靴のせいだったんだね〜 わわわ私アガットになんてものを... まだ使ってくれているなら きっと君の魔法を気に入ったんだ ココはまっすぐ描くの得意だし 他の魔法にも応用できるかもしれないわ 先生ダメココ聞いてない 先生どうしたのまさかそれ...! これはアライラのとんがり帽子だ この帽子は魔法使いにとってそれを送って特別なものよこすなんてよっぽどのことが起きたんだ 「つばあり帽」の接触...!? アガット達は...皆は大丈夫なんですか? オルーギオを迎えに呼ぶから君達はアトリエに戻るんだ 僕は大講堂に連絡を取った後あの中に入るから 動石像だって!?こんな旧い禁止魔法が生きているハズがない やはり「つばあり帽」の仕業...!! 相手はあの「つばあり帽」だよ!? 無理ってもう言わないって 決めたんだボクは...! この私から隠れるとは... かくれんぼは大好きなんですよ いるのはわかっているんです... ダメおとなしくしてて見つかっちゃう... 闇に身を隠す者は後ろめたい秘密を抱えた罪人が 恐怖に怯え身を守る弱者か 息を潜めて獲物を狙う狩り人..あなたはそのうちのどれでしょう? 狩り人でないことは確かですね狩り人は私ですから 助けて!吸い込まれる! ユイニィ目をつぶって! 石くずでも引き寄せてればいーんだっ リチェ逃げるわよ早く! 蛇の背洞窟にかけられた魔法のせいで飛んで逃げることはできない 石を伸ばしても距離はたかが知れてるわ 考えて工夫してそれで通用する相手じゃない アライラさんでもかなわなかったのに今の私じゃ...! アライラさんは途切れた道を渡る時足元を凍らせて歩いてた! 道をまるごと凍らせたらどの石が崩れてても関係ない すべてに魔法の効果が行き渡るはず...!! ここを滑って逃げるのよ アアアアガットさん君の飛!なんでそんなに速いんだ!? それより...先の道を凍らせて! このままじゃ追いつかれる 風の魔法で後押しして! あんまり他の魔法知らない... っ...使っていいよ! 描きためておいてよかった せっかく受けられた試験なのにどうして私達がこんな目に... 巨鱗竜に襲われて逃げた時テティアもとっさにそう言った ただの見習いがこんな危険にそう何度もあうわけない つばあり帽」が近付いてくる特別な理由は あなたの探してる者はここにはいないわよ! この前魔警団が出動したのはあの時知ってる!?記憶を消されて故郷に帰ったわ! だから私達を追っても無駄骨よ! も・もう「知らざる者」なんて 私達のアトリエにはいないんだから!! さすが長きに亘り世界に嘘をつき続けているとんがり帽子の見習いだ 嘘つきの弟子は嘘が上手い 過去のとんがり帽子は罪人で現在のとんがり帽子は力に恐れをなした弱者です 窮屈な規律の中で可能性を伸ばせずにいる... 禁止魔法は「救い」ですよ 夢見たことはありませんか? 望めば今すぐ大人にもなれて こそこそ隠れずとも魔法が描けて ずうっと子供でもいられる世界 靴を使わずとも空が飛べて どこへ行くにも思うがまま 理想の自分を手にできる世界... 私を煩わしい肉の枷からも解放してくれた.. 魔法使いが被るべき正しい帽子がどちらだったのか 我々は来たるべきその時を 少しでも早めたいのですよ そのためには犠牲もいとわない... 己がために嘘までつく大切な友が傷ついた時目の前に救える手段を差し出したら 例の娘は魔法の奇跡に果たしてすがらずにいられるでしょうか? 受けたくない試験を受けて子供は学び育つもの... これは私から彼女への試験です とんかが帽子のアトリーに 魔法陣を刺青にして彫りこんでいる 自分の意志ではなかったとしても 身体に禁止魔法を刻むのは重罪 こんなことで何もかも失うのは嫌っ!!! まだ“あの人”に何も...!! ユイニィが道の裏側から崩した 道から外れたら洞窟迷宮にとらわれる だからあいつの足元の道を崩しちゃおうって 最初からずっと浮いてたわ...! アガットさん助かったみたい..うまくいってよかったぁ 欠点を補うためにやってたことが 聞いてください先生ボクはボクが思う程ダメじゃないみたいです ボクが思う程ダメじゃないみたいです あなたが言う程ダメじゃなかったみたいです 先生は...理解してくれないかもしれないけど...皆と同じことが出来ないのは 皆と違うことが出来るきっかけなのかもしれない... その特技を活かしてずっと怯えて隠れていれば見逃してあげてもよかったのに 影をまとう者の鬱屈さがどうも君には足りなすぎる 隠れたくなる姿にしてあげますよ それってすごく変... ロモノーンの古代魔法から影響を受けるはずなのに... 「つばあり帽」が平気なんだったら まだここ危ない...! 今すぐユイニィを呼んで! 早くキーフリー先生と合流しなきゃ アガットどうしようユイニィユイニィがっ 「つばあり帽」がまた...! 外套に使われていた鱗狼の毛皮に引きずられるとは 禁止魔法は失われたせいで研究が滞ってしまっている...やはり使ってみないとわからないことばかり! 当初の予定とは違ってしまいましたが まあアレでもいいでしょう ユイニィを元に戻して! 彼を助けるのが望みならどうぞ助けてご覧なさい 魔法には望みを叶える力がある すべてはあなた達次第なんですから.. どこ行くのリチェ...! リチェはやりたくないことはやりたくないけど 仲間を見捨てるのはもっとやりたくない 怯えっぱなしのメルフォンはどうするの? 試験どころじゃないけど仲間の所へは帰してあげなきゃ それに誰かが危険を伝えないとアライラさんやユイニィのことも.. リチェはメルフォン達と出口に向かって なんでアガットが... 私の方が使える魔法が多いわ応用もきく あなたの学んできた魔法はあなたの好きに偏ってる それだけじゃ不測の事態には対処できない 厳しいことを言うけれど 今のあなたじゃユイニィの助けにはなれないわ 地面が崩れてそれで... 何の魔法かわからないけど キーフリー先生!テティア: 先生が守ってくれたんだ... メガネもこわれて顔に血が... あ...ご..ごめんなさい メガネ割れてるから危ないなって思って 我らをこんな姿に変えた... 溜き潰き風法使い... せ...先生あれってまさか... 生きたまま金細工に変えられた かつての:ロモノーン人 背中...腕もひどいケガ.. これじゃ魔法なんて描けない 私たちをかばったから... とんかが帽子のアトリーに 平均的なフデムシパパとフデムシママの間に生まれ 多くのフテムシカそうであるように自然の恵みを享受して育ち 立派で美しい尾が充分な長さに伸びた頃... この奇っ怪な「魔法使い」と呼ばれる生き物に出会った 彼らはとても興味深い生態をしていて、 日がな一日机に向かって「魔法」とかいうものを描いているかと思えば と突然奇声を上げて倒れ込み モフモフがほしい... 我が麗しの体毛に鼻先を突っ込んで吸いにくる だがこの生き物はとても魅惑的な香りのする魔墨なるものを所有しているので 吾輩のような度量の広いフデムシは彼らの共生を許してやっている ダメだよフデムシ!描き途中の魔法陣の上で寝ないで 理解しがたい彼らの行動はこれだけではない 巣がぴしょびしょで寒かったね この雨飛ばしの魔法陣の上にいればもう濡れないからね 日がな一日机に向かってこしらえた「魔法」を他の群れの生き物のために使うのだ 不思議なものはおもしろい あ~~っ!私の「とんがり帽子」が~~っ!! この奇っ怪な「魔法使い」と呼ばれる生き物について詳しく記した手記を後世のために書き残すのもいいかもしれない とんかが帽子のアトリーに 『雫とんがり帽子の植物たち』 鉄葉樹が魔法使いに恋をして、血を魔墨として、枝を杖として差し出したときれている。 魔法陣を描くのに使う「魔王」は銀葉樹から精製さああ...これまでいるねえ。生きている校は銀色をしないているが、死んだ校える。生きている友は黒くなる。この枝から気は出ていた。はふ、ふと。このから溶け出る溶液は細かいですよねから溶け出る溶液は樹血と呼ばれ、魔霊の原材料となる。言い伝えでは、俺達の赤ちゃん。言い伝えでは、 芋でありながら非常に硬い殻を持っ。じっくり焼き上げるとホクホクで美味しく仕上がる。 枝の膨らんでいるところを納ると蜜がたっぷり詰まっている。お菓子や醸造酒の原材特になる。 ゴツゴツした岩の間にも根を張る低木なリンゴの木。リンゴのように酸味があり、洋梨のように柔らかい。熟すにつれて緑色か.ら黄色になるが、稀に生る赤い実には書かあるので要注意 同じ志を持つ人切な友の、切迫した危機的状況 助けたいという想いが、強ければ強くなるほど ウェブでもアプリでも!!電子で読むモーニング。 漫画雑誌...がここでは、電子版。写真が撮りたい最新号を自動配信、有料会員登録後の号はすべて...あー、されるなど電子ならではの、かたくさん あなたの毎週「モーニング」をお楽しみください!! ☆一部、紙のモーニシグとは内容が異なります。 ☆この物語はフィクションです。実在の人物・団体・出来事などとは、一切関係ありません。 コミックス発売当時のまま掲載しています。 淡収録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、