しがり帽子。こんかリ帽子。 乾いても満ちすぎても人は死んでしまうじゃないか 怖いなら怖いものほど知ればいい 人を焼いて殺しもすれば暖めて生かしもするだろ? 知ればこうして隣にあっても安心して眠れるようになるさ 安心して眠りにつける日なんて来るのかな 気のせい...かな... 青い光に潮の香り... ココに呼ばれた気がしたんだけど... ここは大講堂の医療塔か 海の底に戻ってきたからあんな夢を見たんだな... 水音だってこんなに響いて... え...っと何だろうこれ.. ココの作った流れる氷のうだ 額に載せたらうなされるもんで 改良が必要だって張り切ってたぞ 改良が必要だって張り切ってたぞ だから存在を側に感じたのか: ココは...皆はどこに!? まさかあの後魔警団に引き渡したりは...っ!! 今は夜だから隣の部屋で皆寝てる 君があまりにも浮かない顔をしているから 何かあったのかと思っちゃったじゃないか 本当にあいつらのためなんだよな? ココはお前にとって守るべき弟子か? つばあり帽を追うための手がかりなのか? キーフリー先生から守るだなんて...! あやつはつばあり帽と因縁がある... そのせいでそなたをつばあり帽から遠ざけるより むしろ近づけてしまうやもしれんのだ でもキーフリー先生はあんな怪我までして 私達を守ってくれました! つばあり帽が襲ってくるのは先生のせいじゃないんです それはきっと私が... そなたを狙い襲ってくるならなおのこと大講堂に留まる方が安全であろう? それにあやつが弟子を守るという大義名分を得て 私怨のままに暴走してしまわないかが心配なのだ... あやつが過去にどれだけの苦しみを抱えていたとしてももういい大人だ 師である以上そなた達を利用していい理由にはならんからの 聞いていいのかわからないんですけど...あの... つばあり帽と何かあったんですか...? ...あやつ己については語らぬか 知っておいた方がよいかもしれんな いませんもぬけの殻ですくそっあと少しだったのに 地の果てまでも追うのだ ここにいたのは間違いないのに... しかしつばあり帽どもはスリスタスの森で何を? ここは死の森影の森... 闇を隠すにはうってつけの場所だったのだろう 貴殿の協力に感謝するよベルダルート 魔警団の頼みとあらば断れまいなに大したことはしとらんよ 大したことはしてない? こんなに広範囲の雨を弾いておいてよく言う... ああここにも何もかもが黒いあちらにもスリスタスでは目立たぬが... 雨が全てを流す前に導きの魔針球に入れるのだ! 血は最もその者に属するもの 指し示された方角を追え! 奴らの居所がわかるかも! この木の...根元...? 死体かあるいは土を隠れ家か..浮かせる皆下がれ 雨が滴り水が溜まっているのに腐りゆく死者のにおいがしない...? 君大丈夫か意識は...? 証拠隠滅のために記憶を消され 右目を摘出し持ち去られ ここに来る前のキーフリーだ 生きたまま埋葬されていた幼い少年 生きているうちに見つけられたのは幸いであった 身体に禁止魔法の痕跡がなかったのも だが命以外の幸福の全てを奪われた子供が哀れでの... 魔警団は再び記憶を消して外界へ送ろうとしていたが キーフリー先生にそんな過去が.. それ以前の事は誰も知らぬ だが大講堂に来てからもあやつは己が過去を探し続けておった 夜な夜な大講堂を抜け出してつばあり帽を調べる姿は痛ましくもあったよ そして右目のありかもな 憎しみは暗く執着は深い 親友と呼べる存在ができてもあやつのそれは変わらんかった その探索も図書の塔に行ってからはぱたりと止み やっと過去から解放されたと思っていたのだが... キーフリー先生は図書の塔に入ったことがあるんだ...! でもどうして調べるのを止めちゃったんですか? 塔で答えを見つけたから? 入ったからこそ悟ったのであろうよ 右目や記憶を取り戻したところで 再びその身に宿すためには 禁止魔法が不可欠なのだと... そちらに一歩踏み出してしまえば それこそまた何もかもを失いかねん 魔法の知識培った友情...新しく得たものを何もかもな そしてそれはそなたにとっても同じこと... これで理解してもらえたかの 不用意につばあり帽に近づく危険性が 禁止魔法に手を出したら 禁止魔法でしか助けられない人がいたら...? どうしてもどうしても助けたいのにどんな魔法もうまくいかなくて 図書の塔でも他の魔法が見つからなかったとしたら あきらめなくちゃいけないの...? 魔法が何でもありの奇跡の力ではないことは 最初に杖を握った時に知ったで...?あろう 万能の力は万事に災いをもたらすもの... 私はねココ人間にできることは限られていた方が良いと思うよ... ―...ココを弟子に迎えた時 連中の手がかりが失われると言っていたな あれはココの母親を助けるためじゃなく お前がそれを必要としていたからなんだろ...? ...どうしてそう思ったの? 修理したんだよお前のメガネ ロモノーンで割れちまってたから直しといてやろうと思って... 右目側は痕跡を隠すために 遮光魔法で黒いレンズに変えていたのは知ってる 左側のレンズにまで魔法陣を描いていたのは聞いてない こんなの前はなかったよな 花嫁蝶の鱗粉を混ぜた透明な魔墨で描かれてる 弱っていく目を守る魔法だ ロモノーンで弟子達を一人で放り出してまで連中を追おうとしたのは 俺に何も言わずココを弟子に迎えたのは なあキーフリー残った左目まで見えなくなりつつあるんだとしたら そのためにお前はまたつばあり帽を... オルーギオ!キーフリー! え...どうしたんです急に いやあそなたの新しい弟子は優秀だの! 物覚えが早ければ機転もきく! 扉窓の間のドアノブをあっと言う間に見つけおった 急いで追おうにも少々手間取ってしまっての... ココを見失ってしまった! 一人で出て行ったのだ.. 別室で寝てたはずではいやそんなことよりも あなたココに何を吹き込んだんです!? あの子の問いに答えただけだ 禁止魔法でしか救えぬ者はどうしたら救えるかと 想像に難くありませんね! 扉窓の間からはどこへでも行けるぞ ココがどこへ向かったかわかるのか? とんがリ帽子。「トリー まだまだ結構距離があるなぁ... 湖の上を行けば早そうだけど 階段川が砂塵化した時みたいに 湖の水が全部なくなっちゃえば... 魚も湖に住む生き物もそんな魔法を使ったら皆死んじゃう それにあんな大きな魔法私には.. あの時はどうしてあんな事になったんだっけ わからないことばかりで 不安で怖くてたまらない あそこにさえ行ければ答えがある... あるって信じてもいいんだよね 図書の塔への窓は一度開いただけなのに どの組み合わせで開くか覚えていたなんて... 幼子の好きなモノへの集中力はほんに侮れぬのう! しかし本当にココはそこに向かったのか? 僕があの子だったらきっとそうします! 侵入者を嗅ぎつける湖の魔物...! あの崖の付近に被害が集中しているな おそらくはあのあたりに...! ここの湖を飛んで行くなんて無茶しやがって 私は..思い違いをしていたやもしれんな... 失ったものを取り戻すために あやつが手段を選ばぬのではと危惧していたが.. あの様子ではあの子のために利き腕まで失いかねんではないか 自身が怪我人であることが頭からすっぽ抜けておるの それを厭わぬようでまた別の類いのあれば心配をせねばならなくなるが あやつもすっかり師らしい顔をするようになったのだなぁ ココ無事かいいたら返事をしてくれ! もう大丈夫だこちらへおいで 本当の本当に大丈夫...? 怖いんです先生...! ずっとずっと怖いんです!! 魔法のこと知れば知るほど不安になる...! ユイニィ君の魔法:私達じゃ解けなかった 魔法は万能じゃないとベルダルートさまは言う 学ぶたびにできないことがどうしどんどんとん増えてくみたい 本当にお母さんを助けられるの? 図書の塔に行けば答えがあるのかも それすらももうわからない...! 努力が報われなかったら? 誰も助けられなかったら? 希望をつかめず空を切ったその手を いつか禁忌の方へ伸ばしてしまいそうで それならもういっそ私が 魔法使いにならなかった方が...! 誰もが望む答えを得られるとは限らない だって君があそこで見つけるべきなのは「答え」じゃないからだ あの夜君が使った魔法の絵本... それは魔法を解くための答え」じゃない むしろ出題される問題」の方なんだ 魔法のことなんて何も知らなかった君が 皆と乗り越えてきた試験みたいなものさ! そうしてひとつずつ解いてきたもの... たとえ答えが見つからなくとも 別の答えを導き出すための知恵はここにある そして考えることを諦めなければ いくらでも新しい答えを創り出せるんだ 問題を解くための新しい答えを 希望がないなんて言わないで そういう魔法使いなんだから キーフリー先生っ...! 扉窓を壊されたら厄介だなここを離れられねえ! 何とかなりませんかねベルダルート様! 大講堂外では私の力は及ばんよ それに今はミニミニベルさまだし〜 大丈夫ですか?キーフリー先生 大丈夫ココも怪我はないね? 先生の怪我の方が心配です...! 万全の状態なら君を連れて扉窓まで戻るのは訳ないんだけど... ココ僕のカバンから豆本を出してくれるかい? メダルを外したら縮小の魔法が解ける 更に中に描いてある拡大と浮遊の陣を閉じて 本が大きくなった...! よしこれで乗っても大丈夫だ そこに何の紋も描いてない 大きく陣だけを描いたページがあるね? きれいな円...先生の魔法陣ですよね そこに君が魔法を描くんだ え...でも何を描けば...あっ! 君が今まで積み重ねてきた 君が一番できできること ここから右へ飛べぱオルーギオ達のいる大講堂の扉窓だ そして左に飛べば図書の塔の第一の門... 選ぶんだココどちらへ飛ぶか 僕が時間を稼いであげられる 僕はもうきっと君の先生なんだ どの道を選んでも僕が守ろう! だから描くんだココ...! どっちにしても私が選んで私が描くの? とんがリ帽子。「トリー どちらに飛ぶか選ぶのは...私 右でも左でも決断しなきゃ 私の選択はーー...! 少し無茶をしすぎたかな... 一誰もが望む答えを得られるとは限らない」 一でも希望はある」か... あれは僕がかけてほしかった言葉だったな それがたとえ暗い暗い水の奥底に沈まなければ掴めないものだとしても 今の私が図書の塔に行くのはだって先生がまだ無理だと来てくれなければ思ったんです入口に辿り着くことすらできないんだから...! それに先生を囮にして一人だけ大講堂に戻ることも私にはできませんでした 右に飛ぶのも左に飛ぶのもやめて だって私先生が見ててくれなきゃ 私が問題を解けた時はちゃんと 言ってくれなきゃ嫌ですから! 身の安全のために戻るのでもなく 自分の目的のために進むのでもなく 目の前に居る人を助けるために君は飛ぶのか 一緒に帰って一緒に学ぼう 皆で一緒にぼくらのアトリエで はい!キーフリー先生! いやったく危ねえ仕方ねぇだろ!な...! 触れないよう気をつけろよ! 本っっっ...当に無茶しやがって...! 何でココだけ先に帰さなかった! お前一人なら時間を稼ぎつつ飛んで戻るくらいできただろ 標的がかたまって移動してどうする! 行きはちゃんと移動してたろ まあ...それはね... よよよよく考えたらその通りですよねぇぇぇ でも僕は...君が飛んで来てくれて 助けてくれて嬉しかったよ 私も...先生が来てくれてホッとしました 一人で勝手に図書の塔に行こうとしてごめんなさい!! ...仕方ないよ不安だったんだろうそれよりも君が無事でよかった あの...私やっぱり... みなまで言わずとも見ていればわかる 誰に学び何を描くかどこを目指しどう進むか 選び取るのはそなた自身だ そなたがそうと決めたなら 誰にも強要することはできはせぬよ あんな先生見た...はじめて 元はと言えばあなたが余計な事を言ってココの不安を残ったせいでは? 弟子には師を選ぶ権利が本当にあるんだぞいいのか?ココ 「先生が来てくれてホッとしたんです」 希望はあると言ってくれてホッとしたんです だってもし魔法でも出来ない事があると言われたら 希望はないのだと言われたら 私は絶望を頼りに進まなくてはならなくなってしまうから キーフリー先生でよかったって思ってます まだお前との話は終わってないからな 今は早く僕らの家に帰りたいな キーフリー師兄はお帰りになったのですねベルダルート様 今日は煙のお姿ではないのですねお部屋にいらっしゃらないから驚きました あまり無理をされるとお身体に障りますよ それに元弟子の見送りに出ていたからの そなたも来てよかったのだぞ?妹のリチェには長らく会っておらんのだろ? あの子が助けを必要としていた時に 目をそらし口をつぐむような弱い兄です 妹に...合わせる顔なんてありませんよ そなたが弱いとも勇気がないともこうして思わんがの銀の庭まで出て来れるようになった いつも人が少ないから... 銀葉樹は心より安らげると思う場所でしかその根を張らぬと言われておる だがそれと決めた場所であれば、地の果ての荒野でも深い深い海の底でも どんな環境でも生きていける魔法の樹だそうだ 生きる場所を選ぶのですか まるで人...のようですね アトリエをたしかに「家」..と呼んでおった 心から安らぎ落ちつける己が場所だと思えるのなら 辿り着いたその場所を自らの手で壊すようなことは するでないぞキーフリー: ただいまアトリエーっっ! なんだかすっごい久しぶりな気がするよ〜 不思議ねそんなに長く離れてたわけでもないのに さっき菜園の方を見てくるって外に行ったわよ とんがリ帽子。「トリー 子供達はベルダルートの再試中だから 飯を食いに水底城に出てきた訳: 昼時だから人が多い... どっかで時間つぶしてから出直そう 俺が大講堂に来てるってバレたら面倒だし... いまこいつ飛靴使わずに 驚かせてしまいましたねすみません! お姿を見かけたので思わず飛び降りてしまいました! こちらに戻ってらしたんですね 師兄って...まだ言ってんのかハイハート.. 助手にはなってもらったがお前の兄弟子になった覚えはないぞ... 大丈夫です!オルーキオ師兄は俺の心の兄弟子なんで! 本当は今からでも弟子入りして 師匠と呼びたいくらいなんで!! 俺は弟子を取るつもりはねえよ お前みたいにうるさいのは尚更な いやそういうんじゃなくて... 呼ばれなくてもいますよ! うちのお師匠目ぇ離せないんだもん! お師匠がすいませんオルーギオさん でもこちらでお会いできてよかった! お師匠が助手として任されていたお仕事の事で急ぎの手紙を送るところだったんです 仕事の事で急ぎの手紙... いやな予感しかしないんだが...!? 察しがいいですねさすがです とにかく俺達と一緒に来て下さい依頼主の待つ霧呼び城へ 今から?でもあいつらが... シノーシアとベルダルートに頼めば大丈夫か... 青くしたいのだ魔法使い 青く...ですか?クラッド侯 さよう!そなたが我が城の大広間の床にかけた光の魔法... 我が領クラッドの紋章色である宵空の青で染めあげたら 娘の婚礼はより特別なものになると思ってね ですが婚礼の儀までもうあまり日がないでしょう 今から変えるとなると時間が... 我はそなたが我が領地で魔法の儀式を行っている間 何をしていたのか知っているのだぞ魔法使い 度々こちらを放り出しては城下に降りて民の頼まれ事を下々の者に聞きタダで魔法を投けていたであろう!? あんなに暇を持て余しておいて時間がないとは言わせぬそ! 魔法のかけかたバレたかと思って焦った.. それなりの金を大講堂に納めたのだ 皆の望みを魔法で叶えるのは魔法使いに与えられた使命だろう 我の言う通りにしてもらう! 魔法使いの仕事は人々に軽んじられていますっっ!! 呪文を唱えて手をかざすだけだと思われてますもんね... 時々全てを明かして大変さを訴えたくなる... 掟に反する事を大声で言うなよ でもボヤきたくもなりますよ 今から全部ここの床を剝がしてやり直しなんて... いい案がないわけじゃない ある人の協力を得られれば...だが さすが師兄!かっこいい! 本気で師匠と呼ばせて下さいっっ!!! だから弟子は取らねえって そーいえば新しいなんで弟子魔法使いを取らないん育てるのもですか?大人の魔法使いのお役目でしょ? 師であることと他の何かを天秤にかけた時 迷いなく前者を選べる奴でなきゃ 弟子を取るには向いてない:だろ でも「他の何か」にもよりますよ 私も師匠も魔法使いも:みーんな人間ですもん! 迷うくらいにどちらも大事なら天秤にかけなくていいのが一番じゃないですか?私なら片方だけに傾かないように誰かの助けを借りたいです! だって師匠になっても自分の人生は生きたいですもんそういう友達も助けてあげたいし! なんてかっこいい弟子なんだ俺が見習いだったら、師にしたい! はいはいお師匠ステイステーイ なんだかんだ言って最後にキーフリーは ちゃんと子供達の方を選んだんだよな... 父が無理を申しつけてすみませんでした魔法使い あれは私の結婚相手がいるノウィール領への当てつけなのですよ ノウィール領の紋章色は燃えるような茜色 婚儀では相手が身にまとう予定の赤は 青き光で映える色ではないでしょうね; 姫君は目立たせクラッド領の力を内外に誇示しつつ 相手のノウィール領の印象を弱め同時に魔法使いへの牽制も込めたんだろう...と お父様は旧い考え方をお持ちだからすぐ優劣を決めたがるの 私の選んだあの人がそういうことに無関心だから余計に気に入らないのでしょう 自分の娘へのイヤガラセも込みか 無理に魔法をかけかえずともよいのです 父には私から話しておきますからこのまま何もせず帰っても... 依頼主はクラッド侯ですので 姫君にご協力頂けるのであれば 「皆」に満足を灯してみせましょう 魔法をかけ直すには時間がかかると言っておったが半日程度で済んだではないか! どういう事だ...っ? 何も変わってないではないか!! クラッド侯これで良いのです 広間の入口に立つのは護衛の騎士 宴の主役ではありません 広間の外周で踊るのも招かれた客... 宴の主役ではありません この地が青き光に包まれるのは 主役が中央に進み出た時ー... 姫君がクラッドの中心に立つ時のみでございます ミーア様の足元だけ青く...! すごい!何て幻想的な... 描き直したのはあれなら彼女を中央のタイル目立たせる事はだけで収まったもちろん 踊っている間に中心から外れてしまえば 相手のまとう赤も沈むことはない... さすがだ!オルーギオ師兄... 与えられたからと言って望まぬ場所で踊り続ける必要はありません 一歩足を外に踏み出すだけでいい そうすれば周りを照らすのは 皆にあたたかくやわらかな色の灯だ 演出がお上手なのですね 父はすっかりだまされてるわ あの満足そうな顔を見て! 城にとどまってほしいくらいよ魔法使い 古き時代では魔法使いは偉大なる王の隣に立ち 知恵と助言と魔法を授け共に民を導く存在だったと聞きます あなたのような人がいたら心強いのに ...ですが古の世は戦と混沌の時代です 魔法使いに過去の再来を望む者はおりません 望むのは未来と希望です よくやったぞ魔法使い! 望みを超える仕上がりだ! そうだ!ついでに他の部屋も.. 何もそんなに急がなくても... クラッド侯からの依頼は今後要注意ですね ミーア姫はいい人そうだったのにね 城下での行動を見張られてたのは迂闊だったな 俺も気をつけねぇと... あんたが路地裏を光る石の道にしてくれたごろつきにおかげで襲われる人の数が減ったんだよ 夜道が少し明るくなるだけでこんなに違うと思わなかったわ 魔法使いは城を飾るためでなく 本来こういう仕事をするためにいるんだ礼はいい この子を連れてっちゃくれないか! 他の子と周囲の音がちょっと苦痛なほどに違うんだよ耳が恐ろしくいいんだよ もしかしたら魔法の力を持って生まれた子かもしれない 連れてって弟子にしてやっておくれよ その子はおそらく普通の子供ですよすみませんが連れて行くわけには.. 力の制御の仕方を教えてやってくれよ!! 一歩足を踏み出せば望む場所で踊る事ができる その一歩を踏み出す術を 誰からも与えられない者も 彼の手を取るのは掟に反します ...もちろん聴こえてる音を制限する魔法布を作ってやるだけだ ああ...それなら... これで少しだけ生きやすくなるはずだ 掟に反してでもココの手を取った時 お前は何を考えていた? 医療塔では何を言いかけた? 全部聞いてやるからそしたら俺に とんがリ帽子。「トリー そう言われるのは予想してなかったよ 君は僕に...怒っていると思っていたから ああ...今だって怒ってる! 危険な状況でケガしてるのに弟子を放り出して無理をして側に居てやらなかった死ぬほど心配ことやがけた事にも怒ってる! それに...俺に何の相談もなかったこと: 頼れるような奴でいてやれなかった 君は何も悪くないのに.. でも関係なくもないだろ 俺はこのアトリエの見張りの眼で 人助けが本業の魔法使いで 同時にお前の親友だからな 馬鹿やらかしそうな時は止めてやるし 助けが必要な時は手を貸してやる どっちにしてもダチとして どっちにしてもダチとして お前を助けてやれるはず...だろ? 君は;どうしてそこまで... 俺を誰だと思ってるんだ ココはお前を師にと望んだ お前があの子にとっていい先生だったからだ! あの子の信頼を裏切るな 弟子達の前では今まで通り優しくて頼れるキーフリー先生でいてくれよ あの頃のお前には俺がもう一度つきあってやる あの日図書の塔で終わりにしたはずの探索を今また再開する理由をな! 退屈なくらい穏やかで.. あの子達の成長を見るのも魔法を教えるのも好きだ 今が幸せなんだよオルーギオ 幸せで...満たされてずっといて...幻煙樹の花粉が見せる幻の中に居るみたい 僕から過去を奪った魔法使いは それだけではなく未来までも奪おうとしている... ベルダルートにもまだ言ってないんだよ 以前より光を眩しく感じるように時々...なって奥の方が酷く痛むこともある 眼鏡に魔法をかけて強い光からは保護してるけど... だから僕は僕にまだ魔法を描く力が残っているうちに すべき事をしようと思ったんだ スリスタスでつばあり帽が研究していたあの魔法... 持ち去られた〝右目〟を取り返して皆に知られる前に破壊しないと...! お前大講堂に来る前の事は 僕らが子供の頃最後にした冒険覚えてる? 図書の塔に二人で挑んで お前だけが中に入った.. 本として作られたものだけでなく この世に在る全ての書が収められている 走り書きのメモ帳まで... 図書の塔は別名「記憶の塔」: スリスタスでの文書は魔法で破棄されていたからほとんど残ってはいなかったけど ある手記の断片を見て思い出したんだ 新しい...禁止魔法を 混沌から汲み出される新しい可能性 な...んだって?失われた時代の魔法じゃなくて... そして希望についてまわる 絶望という名の代償ー... 全てを知ってもきっと君は僕を助けようとしてくれるだろう 何を...!?お前まさか...!? でもそれではダメなんだ ウソは得意な方だと思ってたのに 大丈夫だよ君が忘れるのは僕の秘密に関しての事だけだから... 君は見抜くのが得意なんだから... キーフリー先生でいてほしい...か そろそろご飯の準備しませんかーっ? 先生怪我は大丈夫ですか あれ?オル先生寝ちゃったの? もーカゼひいちゃうよ! 疲れてたんですよ休んで下さい 何の話してたっけ... そういえば、そういえば、 すごい数の渡り星...! こんなにたくさんの渡り星なかなか見れないわよ 何かが始まる予感がします! 始まると言えば銀夜祭! 渡り星が地上を目指したら銀夜祭の季節だよ! たくさんの魔法使いが集まる魔法のおっきなおっきなお祭り! あれあれ?ココってば反応うすくない? いつもならわー魔法のお祭りなんてすごいさごい興奮が隠し切れないーーってなるのに ちょっとね考えごとしてて... どうしたの?こんな時間に 飛べるようになったから飛んで来たんだ 皆に頼みたいことがあって 魔法のお店出さないか? とんかり帽子のアトリエ♣ラぶわり 『とんかり帽子の世界◆』 ココたらを取り巻く世界のことを.少し振り返ってみましょう。 多くの魔法使いたちが暮らす大講堂の真ん中に位置する「水底城」の中心部にある。魔「大抵然」という霊の材料となる魔法の樹・銀葉樹の根付くとても静かで落ち着いた砂浜で、魔法使いたちの憩いの場でもある。 >冬空の丘でもあり、渡り空の飛ばそ季節には毎年離れで飛ぶ反色現竜が目撃される。れ色さ アトリエがある」丘駿地帯。風が強く岩の多い土地で低い小背の木が多い。蜂狼や月日、翌年風など野生動物が行き交う交差の丘でもり、波り星の 全てが黒く染まった屍の森。かっては銀葉樹の輝く銀の森だったか間魔法使いスリスタスが死者を蘇らせるべく、この地で禁止魔法での実験を繰り返し、まるごと嫌気漂う影の森に変えてしまった。 タータに誘われ、ココ達が参加することになった"銀夜祭"。 それは、大勢の魔法使いかが集う魔法の祭典! もうワクワクが止まらない!! 知らざる者も魔法使いも、そして招かれざる者たちも..。 渡り星が降り注ぐ銀の夜のお祭りに、 大丈夫です。とんから帽子。アトリエ。ひ巻 ☆この物語はフィクシヨンです。実在の人物・団体・出来事などとは、一切関係ありません。 コミックス発売当時のまま掲載しています。 淡収録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、