東方総合

鈴奈

-Forbiddach.Sccollecy

メンバー

誕春河もえ

...

そういうことです。

「Tankateristion」

東方鈴奈庵

燃ZUN

爽春河もえ

第四十六話『禅田阿菜の哲学前編

KOSUZU

いらっしゃ...

第四十六話に禅田阿求の哲学・前編

東ス

-Frokiddoriscriller.

あなたとして

酒春酒もえ

やく...

第四十六話、後、世間求の都学前の

第四十八話「本居小数の意味可無

第四十九話木居小銭の意味後編、

第五十一話「特別電夢の誤算後編、

第五十二話、八雲姉のよう、前の

おまけページ

おまけページ

第四十七話、機械田町末の哲学校の

第五十話「世代のそういえば、

最終話、八雲姉の写真撮影

そういえば、

あとがき...

なんだ

阿求か

私だって

客よ

なんだは

無いでしょ

それじゃ

儂はこの辺で...

どうしたの?

ええ

別に何でも無い

チケン...

新しい原稿を

持ってきたわ

仕事が早いわねぇ

前の本もまだ

出たばかりなのに

今回は阿求名義の

歴史書かしら

アガサクリスQ

名義の小説じゃ

ないのね

歴史を纏めるのが

補田家の仕事ですからね

この手の

真面目な本って

あんまり人気が

無いんだけど

まあ仕事ならば

仕方が無い

つまんない

とは何よ

心の声が

聞こえて

来たの

つまんないなんて

言ってないよ

思って

いるけど

でもね

里の人間は

歴史に対して教養が

なさ過ぎると思うわ

ふんっ

人間の里はどのようにして

生まれたのか

考えてみた

ことがある?

うーん

人間は妖怪には

決して敵わないのに

何故里の人間は

平和を保てているのか

幻想郷は...

妖怪の為に

あるって事

知ってる?

そうなの?

酷い目に

遭いたくなかったら

ちゃんと勉強することね

うわぁ..

よキリン

キリン

そこのあんた

ちょいと良いかの

はい

!!

何でしょう

へえ

そうなんですかー

そうじゃ

謎の新鋭作家

アカサクリスQの

ファンなんじゃよ

新しい本を

楽しみに

待って

いるんじゃ

それを何故

私に?

まあ

それはその

判っているのなら

仕方が無いわ

おおやっぱり

そうじゃったか

判るじゃろ?

それとも

儂のこ

見込み違い

かのぉ

でも

大きな声で

言わないで

他の人には

内緒のままよ

そうよ私が

アガサクリスQよ

正体隠して

得する人なんて

犯罪者だけじゃぞ

いやあ何も

やらかして

いないわよ

ただ私には

正体を隠す

必要があるのです

あもしかして

お主.....何か

やらかしているのか?

私の...

いや

アガサクリスQの

本を読んで貰えて

有難うございます

他に用事が

無いのなら

この辺で...

ちょ

ちょっと

待ってくれ

ただ正体を曝き

たかっただけじゃ無い

お願い事があって

話しかけたんじゃ

お願い事?

どうじゃ

儂の話を聞いて

それを本に纏めて

もらえぬだろうか

何か面白い話が

あるのですか?

そうじゃ

面白い内容じゃ

それで二人で

本を作ろうと

おもうんじゃが

しかも実際に

あった話じゃ

いかがかな

―こうして

妖怪の為に

人間の里が誕生した

それとは逆に里自体も

妖怪無くして秩序が保てない

仕組みとなっている

へえ

知らなかったわ

妖怪って言うと

人間の敵だとしか

思っていなかったけど

実は人間にとっても

必要な存在だったのねぇ

おやい

霊夢さんの事も

載っているわ

阿求の書いた

この本って

里の外は

妖怪の噂が多くて

余り出たくないけど

なんだよね

という訳でも無い

みたいねぇ

妖怪にも色々いて

純粋な悪の存在

妖怪だけの解説本だと

思っていたけど...

こりゃあ

凄いのう

とんだ名家の

お嬢ちゃん

だったんだな

なるほどなぁ

わかったぞい

何をでしょう

正体を隠さないと

いけない理由がね

...

家柄に縛られる

って事もあるもんなぁ

さっきの話

ですが.....

公共の場では

話し辛かったので

儂と二人の

新しい本の話じゃな

移動にお付き合い頂き

有難うございます

いや

それじゃ無くて

取り敢えず...

私の本楽しんで

貰えましたかー!

良かったぁ

私名義では

ノンフィクションの資料本

くらいしか出さないので

小説を書けるのか

心配だったんですよぉ

おう

大変

面白かったぞい

面白いって

どんなところが

面白かったんですか?

いやー立場上

匿名で書いているけど、

やっぱり反響が自分自身に

返ってこない事がこんなに

寂しいなんて思って無かったわ

ねぇねぇどの辺が

気に入って貰えましたか?

こいつょたり

二人っきりだと

ぐいぐい来るな

そうじゃなぁ

奇想天外なトリックと

一見オムニバスに見えるが

まあ

実は複雑に影響し合っている

話の構成なんか今までにない

センスじゃと思ったよ

一話目の大旦那

死体消失事件が

未解決のままなのが

少し気になるがのう

ええ大丈夫です

アレには特別な

意味がありまして

...

...

いや...いいんじゃ

...

まそれは

内緒ですが...

有難う

ございます!

他にも何か

感想を是非!

いやー

称賛だけでなく

批評なんかも嬉しい

もんですね!

何というか

いつも自分名義で

本を出しても

無反応ですからねぇ

匿名じゃあ作者の

バックボーンが

判らないから

評価の質が下がるし

さてそろそろ

本題に移ろうかのう

新しい本というか

本に出来そうな

逸話の提供じゃ

そうそう

そうじゃな

話を聞いていると

お前さんは歴史書を

書いているようじゃな

えーっと新しい

本の提案でしたね

最初はアガサクリスQ名義の

小説の方に入れて貰おうかと

思ったんじゃが

儂の話を聞いて

お嬢ちゃんが

取捨選択し

好きな形で本に纏めて

貰うのが一番良いかと

思うんじゃがいかがかな

歴史書の方が都合

良いかもしれん

第四十六話の続く

第四十七話の禅田阿求の哲学・後編

そして

子供達は狸と一緒に

遊ぶようになりました

なる程

今度は狸と人間の

友情物語ですね

これも実話

ですか?

まあ多少脚色も

あるかもしれんがのう

今戴いた逸話は

殆ど聞いたことのない

話ばかりですねぇ

昔話というともっと

教訓めいたものか

逆に意味不明なもの

ばかりなんですが

でもじっち

実話じゃ

さっきの狸と狐の大合戦に

一人の人間が絡んでいたなんて

小説にしても面白い内容です。

まだまだ

あるぞい

一旦この辺で

良いですか?

もう一冊以上の

内容を頂いたので

ちょっと整理しないと

いけないので...

おお

そうかい

まあ

使える話が

あれば是非

狙の美炎や

同情話努力と

相性の話を

このお嬢ちゃんが

本にしてくれたら

人間は里に

親近感を持つ筈じゃ

そうしたら狸たちは

自由に人間の里に

出入りしたり出来る

様になるじゃろう

人間の里を

生耳る方法は

心の奥底を

握る事じゃ

それには本が

最適だと

思っている

誰が言ったか

人間の里を制する者は

幻想郷を制すじゃ

ふっふっ♪

狸の時代が

やってくるぞい

...見て判らない

とでも思ったのか

間違い無い

この人は化け狸だ

それもその頭領

ニッ岩マミゾウだろう

ほらもう油断して

尻尾がチラチラ

見えてるじゃないか

はい大体話を

整理しました

貴重で面白い情報

有難うございます

もう狸である事を

隠そうとすらして

ないようにも見える

ほうそれは

良かった

それで本の方は

検討して貰えるかのう

この内容なら

本にしたら間違い無く

面白いと思います

じゃあ

また追々

パターっ!?

職業柄良く遭うし

慣れているけど

やっぱり妖怪と

二人っきりは緊張

するわねぇ

しかし狸の話は

貴重で面白い

物だったわ

そういえばあいつは

よく鈴奈庵で見かけるから

小鈴に化け狸である事を

伝えるべきか

争いになったらまず

勝ち目が無いし

うーむ

決めたわ

悩むのは

この面白い内容で

本を作るべき

なのか否か

人間の里のためには

こうするしか無い

もっと先回りして

狸の侵略に対して

警鐘を鳴らすべき

なのか...

しょうがない

それが稗田家の

哲学でもある

遠いけど

行くか

やっと

着いた...

神社まで

来るなんて

珍しいわね

特にこんな

雪の厳しい冬に

ほんと参道が

あんな状態じゃあ

誰も参拝に来ないわよ

参道の雪をかいても

キリが無いんでねぇ

でも呼んでくれれば

出向いたのに

ちょっと

家の人にも

聞かれたくない

相談事が

ありまして

だから

私一人で

来たのです

あんた身体

弱いんでしょ?

え?

何か

大事そうね

なる程

マミゾウの奴悪い事を

企んでいるって訳ね

神田家が代々

書記をしていることに

目をつけたのか

でも

神田家の歴史書なんて

みんな読んでいないから

意味ないと思うけど

失礼ね

確かに歴史書は

読み物というよりは

資料なので専門家しか

読まないのは判るけど

失うわけには

いかない

ものなのです

でもまあ狙ったのが

あの人じゃ無くて

良かったかもね

あの人って?

アガサクリスQよ

知ってる?

人間に沢山

読んで貰うのが目的なら

あのくらい有名な人を

狙った方が良いのに

ゴホン

ままあ

狸の戦略は

事実を広めること

なんでしょう

あの人の作品は

フィクションだって事を

みんな知っているからねぇ

ふむ

だとすると

アガサクリスQより

私を選ぶのは当然だし、

そうかぁ

都合の良い事実を

広めて心の奥から

掌握していく

これって

確か...

それも自分達に

都合の良い

そうですね

天狗が得意とする

戦法ですね

賢い選択

だと思うわ

天狗が人間の里に

新聞を売り始めた

からなぁ

これがよっぽど

気に喰わなかったん

だろうね

自分達でも同じ事を

しようって魂胆ね

ですね

判ったわ

よく頑張って報告に

来てくれたわね

私からマミゾウに

止めるようによく

言っておくわ

.....いえ

そしてついでに

懲らしめておく

それはしなくて

大丈夫です

え?

何で?

人間の里を

巡る争いは

昔から絶えません

何と言っても

幻想郷にとって

人間の里は

共有の財産であり

掛け替えのない宝です

人間の里で力を

持つという事は

幻想郷で力を持つ

という事を意味します

なので既に多くの

妖怪達は動いています

確かに

天狗の新聞を売ったり

河童や幽霊達が

人間相手に屋台を出したり、

しているのはあるけど...

この状況で狸だけ

霊夢さんが出てきて

封じ込めるというのは逆に

争いを刺激しかねません

だから私は狸の話を

本に纏めて出します

そそうするの?

妖怪達に利用されて

いるように見せかけて

過保護に生きていく

こう見えても人間は

したたかなんですよ

まあ稗田家が

そういうなら従う

しか無いけどねぇ

これが里の人間にとって

一番幸せな状態なんです

目の前で化け狸が

狡いことやっているのに

見過ごすなんて辛いわ

でも本を出すのなら

私の処に来た理由は?

狸の本が出て霊夢さんが裏に

化け狸の影を見たとしても、

私がたぶらかされている

訳では無いよという報告です

なるほど

判ったわ

狸の本が

出ていたとしても

見て見ぬ振りをするわ

あそうだ

マミゾウ

と言えば

前々から一つ

気にかかって

いたんだけど

ーそうよねぇ

あのマミゾウは

いつの間にか鈴奈庵の

常連になっていたのよねぇ

その事って霊夢さんも

気になっていたのね

それって

本を出させる人を

見つける為だったのかな

それとも......何か

別の狙っている本が

有ったとか

あら

キリン

いらっしゃい

どうしたの?

難しい顔をして

小鈴

ちょっと

驚かないで

聞いてくれる?

え?

何?

というわけで

あの人には余り心を

許しすぎない方が

良いと思うわ

化け狸

だってー!?

あの人がぁ?

そう何か意図があって

近づいてきた事は明白だわ

気を付けないと

取って喰われちゃう

かもしれないよ

そんなぁ

うちが妖怪に

狙われて

いたなんてぇ

これから一体

どうすればいいのー?

小鈴は身近に

化け狸がいた事に

心底驚いた

そして

これからの事を

考えた

幸い阿求の歴史書を読んで妖怪が

人間社会に入り込んでいる事を

学んだばかりだったので

大きな混乱はしなかったようである

それはどの位

妖怪が人間社会に入り込んで

いるのだろうか。という考えだった

だがそれと同時に

小鈴はある考えに

捕らわれる様になった

東方鈴奈庵

_Froblader.Scrullexp.

第四十八話C本居小鈴の葛藤前編

人間の里に

妖怪の影響?

そりゃあ

もちろんあるさ

例えば

そうだなぁ

里の中だって

夜になれば

お化けも出るし

壁一つじゃあ

妖怪を完全には

遮断できないのは

当然じゃないか

昼間でも時折

目撃情報もある

この文々新聞だって

天狗が書いた新聞だし

それは確かに

そうなんですが

でも

阿求が書いた

この本によると

里の中にも

妖怪の影響が無い

訳では無いなぁ

事故的な遭遇や

一部のビジネスとしての

接触は判るんです

幻想翔練起

むしろ妖怪が居なければ

人間の里は存在し得ない

とまで言っているん

ですよねぇ

それってただ妖怪が

紛れ込んでいるという程度を越えて

もっと強く影響を及ぼしている

という言い方だと思うんですけど、

妖怪を退治する事が

日常茶飯事である魔理沙さんなら

その事について何が知っていると

思いまして

......そうだなぁ

あくまでも私は妖怪から人間を

守る仕事をしているだけなので

今の里の事情には詳しくない

ただ

人間の里は元々は

妖怪の存在を守る為に作られた

とは聞いた事がある

まだ人間が

夜の闇を

怖れていた頃

恐怖の世界を

支配していたのは

妖怪達だった

幻想郷の

縁起はこうだ

やがて科学が進み

世界から夜の闇が

失われていくと

人間が妖怪に対して

怖れなくなっていった

んじゃたち

危機を覚えた

妖怪の賢者達は

自らを人間世界から

隔離することで

存続を図った

.....それで

生まれたのが

幻想郷だそうだ

今の妖怪とは思えない程

弱気だったのねぇ

まあ

そうだなぁ

いくら恰好良く言ったって

結局は妖怪が人間を怖れて

引き籠ったって話よねぇ

それだけ

外の世界の人間は

恐ろしかったん

だろうな

それで

人間の里の

話は?

妖怪ってのは

人間の恐怖から

生まれた存在だ

暗闇で謎の音に驚いた

人間から生まれたり

誰かが家を揺らした事に

恐怖して生まれたりと様々だ

でもそれが

夜行性の

鳥の鳴き声だったり

突然の突風だったりと

その仕組みに

人間が気付いて

怖れなくなってきた

そうすると

恐怖は妖怪の仕業

だという事が

迷信だったという

事になってしまう

それは則ち

妖怪の存在が消える

という事なのさ

その理屈は

幻想郷でも

残っている

つまり

幻想郷でも

自分達を怖れる

存在を認めてくれる

人間達が居ないと

妖怪達は消えてしまう

という訳だ

そこで用意されたのが

にんげん

人間達の住む人間の里だ

!!

ここが妖怪達の

生命線なのさ

そうなん

ですか?

人間はひ弱で

妖怪に出くわすと

殺されてしまうので

集まって

暮らさないといけないこと

教えられています

となると妖怪よりも

人間の方が立場が上という

事になってしまいます

だから俄には

信じられない

のですが...

人間が妖怪より

ひ弱なのは事実だし

里から余り

出ない方が

良いのも事実だ

妖怪と人間が

争いになったら

人間の里など一瞬で

滅んでしまうだろう

そうで

無くても

天災

飢饉

疫病

何か一つでも起これば

人間の里は自ら

滅んでしまうくらい

危うい存在だ

だがしかし

さっき言ったとおり

妖怪にとって

人間の里は生命線だ

だから何が起こっても

妖怪達は必死に里を

守り続ける

里の外で妖怪退治を

している人って

妖怪にとってはどういう

存在なのかしら?

魔理沙さんや

霊夢さんみたいな

では

そこで最初に

言っていた

妖怪が居なければ

人間の里は存在し得ない

という話に

繋がっていくんだろう

ニコッ

...まぁ

退治しているんだから

妖怪の味方では無いな

うーん

何か重要な事実を

隠しているような

気がしてならないわ

あえて

聞かなかったけど

魔理沙さんは鈴奈庵に

化け狸が来ていたことに

気付いていて黙っていた

ようだし......

あの二人が

人間の敵って事は

考えにくいんだけど

どうも秘密に

していることが

多そうで

怪しい

わねぇ......

また来たの?

だって

理解できない事が

多くてさー

結局妖怪は人間の

敵なのか味方なのがすら

よく判らなくなっちゃって

妖怪は

人間の敵よ

そこは

変わらないわ

その割に

人間は妖怪無しでは

生きられないんでしょう?

つまり妖怪は

味方じゃないと

おかしいじゃない

それなのに

妖怪退治をする

人間もいる

妖怪を退治したら

結局それは人間の里を

脅かす行為なんじゃ

無いかなと

何が何だか

判らなくなって

来ちゃって

はぁ...

小鈴はまだ

幼いから

よくある錯覚に

陥っているのよ

人は誰しも

子供のうちは

全ての物には

一つの真実が

存在していると

思いがちなの

質問すれば

親や先生が

答えてくれる

ように

始まった...

でもね

それは世界が有限だと

思うように出来ている

人間の錯覚なのよ

真偽が

わからない物でも

何処かに答えが

隠されていて

調べれば必ず

出てくるってね

成長すると世界は

無限で出来ていることを

知るようになるの

何言ってるんだか

よく判らないけど

馬鹿にしている事

だけは判るわ

じゃあ

要点だけ言うね

世界が無限で

楠成されている

という事は

真実も無限に

存在する

という事なの

真実が

無限.....?

真実が無限に

存在するという事は、

最初の疑問の

答えは

自分で最適な真実を

選ばなければいけない

真実を自分達で

選んだって言うの?

妖怪は

敵だけど

必須の存在

人間にとって

妖怪は敵であるという

選択をする事が

人間の里にとって

最適だから

それが真実

なのよ

じゃあさらにいうと

敵に人間の里の命運を

握らせているって

事になるけど

それが最適な

真実ってわけ?

そうよ

何も矛盾は

しないわ

だから小鈴も

気を付けてね

気を付けるって

何を

勘違いして...

妖怪の味方したり

しないでね

ただでさえあんたは

危ないんだから

いつも

そうなのよね

人をことも

子供扱いして

年だって余り

変わらない筈なのに

それに

真実を自分で選んで良い

なんて読弁がまかり通るなら、

何でもありじゃないの

あらどうも

鈴奈庵の

小鈴ちゃんね

お久しぶり

です

はい

どちら様

でしたっけ?

ああ

百物語の時に

一緒だった

ええ

覚えてますよ

覚えて

いましたか

ニコン...

それはそれほ.....

第四十九話の本居小鈴の葛藤後編

小鈴ちゃんがねぇ

まあ確かに

危うい立ち位置に

居るからねぇ

妙な迷いが

生じていても

不思議じゃ

無いけど

臆病なくせに

好奇心だけが

高いもんだから

既に!?

利用されて

いるけどね

天狗とかに

あのままじゃあいつか

妖怪に利用されても

おかしくない

ただまあ

利用されているだけならば、

そんなに心配しないけど

そうなのか?

人間の里にいて

普通の人間の

振る舞いをしていれば

まあ本人には危害が

及ばないでしょう

あー

若干考え方が

危ういかもな

そうなのよね

でも

小鈴ちゃんが

心配なのは

そこなのよねぇ

あの子昔から

普通じゃ無いものに

憧れがあるというか

本だって

普通の人だったら

嫌がる妖魔本の方が

好きだったりするし

判りやすく言えば

妖怪に憧れがある

というか...

「霊夢さんが

私に目を付けて

いるって?

ええ

知っての通り霊夢は

妖怪退治を専門とする

人間です

特に貴方みたいな

人間から妖怪に

憧れるものを嫌います

憧れて

......なんて

いえいえ

貴方は

普通じゃ

無いものに

憧れている

前の百物語で

見ただけで

判りましたわ

それで...

霊夢さんに

目を付けられると

どうなるの?

人間の敵として

認められてしまうと

最悪消されてしまう

でしょうねぇ

でもっ

消される?

妖怪として

認められたら

ですよ

だって霊夢は

妖怪退治の

専門家ですもの

でも

私は妖怪では

無いわ

慌てないで

それを言うためだけに

来たのではないわ

私が

霊夢から貴方を

守ってあげようと

思って来たの

えっ?

ところで

というか

何故貴方が...

どうって

一応

一応って

貴方は

妖怪の事を

どう思って

いるのかしら?

人間の敵

ですが

もうちょっとよく

カメ

考えて欲しいわね

貴方が

最近出会った

妖怪達を

ふーむ

こうして

読み返してみると

妖魔本と普通の本だと

背景にある真実が

異なっている気がするわね

思い出して

みて...

ハーヤーーーや

いらっしゃい

ませー

久しぶりよのう

どうぞ

どうぞ

ごゆっくり

邪魔するぞい

いやなに

新しい本が入荷したって

聞いたからねぇ

これ

でしょうか

神田家の

一人外のフォークロア

里の外で起こる

民間伝承の本ですね

難しい内容っぽいので

読んでないですか

おお

...それじゃ

ふんふん

なる程

中々面白い

本じゃのう

妖怪にも

人間に優しい奴が

おるって判る

すがすが

清々しいほどに

白々しい

その本は貴方が

阿氷に書かせた本だって

知ってるんだからね

借りていくぞ

じゃあこの本を

それと...

そうじゃなあ

儂も常連に

なったし

お前さんの後ろにある

百鬼夜行絵巻や

そろそろ貸して

くれんかのう

その他の妖魔本を

何を

でしょう?

妖魔本?

何の事

でしょう

とほけたって

無駄じゃ

お前さんが

妖魔本マニア

だって事は

みんな知っておる

確かに多少の

品揃えはありますが

こちらの本は

一般のお客様には

貸し出しして

おりませんので...

ふっ

一般のことさま

お客様か

わし!

儂は

バカでは無い

それでまた

お前さんの耳に

儂の事が入って

いないとしたら

えっ

あっ

アガサクリスQにわざわざ

正体を気付かせに行って

本を書かせたんじゃ

あのお嬢ちゃんは

とんだ唐変木じゃな

お前さんの反応から

知っている事は判っておるが

もう一度

言おう

儂は妖怪じゃ

妖怪が妖魔本を

欲しがっているんじゃ

何も問題あるまい?

...とまあ

常連に

なったんだから

殺して欲しいものを

奪い取るのも簡単じゃが

儂はそんなことはせん

人間の里だから格好だけ

人間の振りをしていただけで

妖怪だとしても

性格は何も判らんよ

そろそろ妖魔本を

借りたいと思っただけじゃ

少し

考えさせて

ください

いくらでも

待つぞい

ただ儂と

お前さんの仲だ

良い返事を

期待しておるぞ

最近

ちょっと悩んでいる

ことがありまして

それとは別に

悩み事があるのなら

聞こうか?

有難う

ございます

ただ

ちょっと妖...

貴方には相談

できない内容でして

妖怪は人間の

敵なのか

なんて相談

できないわ

そうかい

それならば

仕方が無い

妖魔本は

妖怪の書いた

妖怪の為の本や

だが

これだけは

言っておく

妖怪が封じ込め

られてある本

その他

妖力が宿る

本の事じゃ

そのような

妖力に囲まれた

お前さんはもう

呪われておる

はい

これが

今月の新聞ね

いつも置いてくれて

有難うございます

いえいえ

なかなか

中々好評のようで

こちらも助かっています

そうそう

今度新聞では無く

私の本を置いて貰おうと

言ってたと思うんだけど

あれ

そんなこと言って

ましたっけ?

言って

なかったかしら

でもまあ

いいや

その本ね

ちょっと発売できなく

なってしまったの

いえ

というかとある理由で

私が自ら発禁にしたんだけど...

あら

そうでしたっけ

そうなん

ですか

まだ広告とか

出してなかったわよね

出していたら

訂正しないと

正直本を作っている

という事自体初耳です

じゃあ忘れて

くださいな

そういえば

この方も

妖怪なのよね

あの

ふと思ったん

ですけど

文さんって

天狗ですよねぇ

天狗から見て

それってそれに

我々人間って

なんで

どう思われて

いるのでしょうか?

そんな事を

知りたいのかしら

そうかしら

そんなに非力そうに

見えます?

人間は妖怪を

怖がっているのですが

貴方を見ているとどうも

普通の人と大差無いというか...

いや

そんなつもり

じゃなくて

ふふふ

人間は天狗を妖怪の中の

一つの種族だと思って

見ているようですが

貴方に

対してだって

冗談ですよ

我々天狗は人間を一つの

...

種族だとは見ていません

鈴奈庵の小鈴さん

として会うときと

里の外ででぁ

出会うときでは

違う対応をする

事もあるでしょう

里に居る人間と

離れた場所に住む人間

妖怪というのは

人間よりも個を

大切にする上に

山の中に入ってくる人間

外の世界の人間...

全てそれぞれに違う感情を抱き

それぞれに違う関係性を持ちます

その個という物を

肉体には委ねない

物なのです

人間みたいに

一個人を敵味方という

単純な分類をしないの

ですよ

私はそう

思います!

妖怪だって

人間に危害を与えない

状況下なら敵では無い

そう

それを聞いて

安心したわ

安心.....

ですか?

あら

言ってなかった

でしたっけ?

私は貴方を

救いに来た

妖怪

ですから

私が選ぶべき

自分で最適な真実を

選ばなければいけない

色々な

方に会って

ようやく

見えて来た

気がするわ

『真実』を

第四十九話の終

東方鈴奈庵

-Frobidaden.Scrolllexy.

第五十話の博麗霊夢の誤算・前編

カラカラ...

チチチ...

そこまでよ!

判らないとでも

思ったの?

やれやれ

ようやく気付いて

もらえたかのう

最近

饗銭箱の

中身が葉っぱで

埋まってたからね

あんたら

狸の仕業だと

思ってたわよ

気付くのが

遅いのう

饗銭箱から

葉っぱが溢れるまで

続けないといかんかと

思ったわい

なんだって

こんなくたらない

イタズラをするの?

忙しいのに

ふぁっふぉっふぁ

イタズラ

するのは

化け狸の

性分じゃ

なら妖怪を

退治するのは

巫女の本分よ!

ところで

例の件は

どうなったんじゃ?

小鈴ちゃんの

件ねぇ

残念ながら何にも

進展が無いのよ

一応な

疑っているの

かも知れんので

言っておくが

突如失踪するなんて

何があったのかしら

儂等の仕業

じゃないぞ

まあもちろん一番

疑っているけどね

そうじゃと思って

疑いを晴らすために

化け狸を使って

あちこち調べているんじゃ

自分から里を

出て行ったとこまでは

目撃されているんだが

里の外に

出てからの行方は

ようとして判らん

故意にしても

事故にしても

なんの痕跡も残さず、

消えてしまうなんて

考えにくい

もんじゃが...

化け狸の儂が

言うのも何だが

狐につままれた

ようじゃ

......

ええ

臨時休業

本当に私達では

ないです

本当なの?

正直言って

天狗を疑って

いるんだけどね

私も彼女には

近づいてましたし

疑われても仕方が

無いのですが

私がかのじょ

彼女を攫っても

なんのメリットも

ないのです

折角新聞が里で

好評だというのに

それも配布

出来なくなって

途方に暮れている

ところですし

そんなこと言っても

天狗は信じられない

のよね

貴方に限らず

色んな方向から

疑われていることは

知っています

ですので我々も

積極的に調査して

疑惑を晴らそうと

しているのですよ

しかし

残念ながら

幻想郷一の

情報網を持つ我々でも

行方が掴めていません

新聞を使っても

新しい情報も

手に入りません

痕跡も殆ど

見つかりません

我々の情報網から

逃れる手段なんて

限られていると

思うのですが...

まず

それはまたま

ラッシステムを見てるよな

ああったからこその人としているのですが

ああありませんようけっ

ここまで来てるんじゃないですか...あなたのおかげさま!!

へえええですではあまりませんでしょうか?

じゃあまりませんでしょうかそれじゃないんだけどねえ

ここであまりますか!!

まさまねますます

そうです!!

意図的に痕跡を

消しながら失踪した

相当計画的に行えば

可能かも知れません

他には圧倒的な力で抵抗する

余裕も与えずに誘拐した

限られているって

何があるのよ

争った形跡や妖気が感じられ

ないので難しいと思いますが...

他にも誰かが

嘘を吐いている

とか

まだ

私を疑って

いるのですね

じゃあこれが

一番あり得ると

思っていることを

教えてあげるわ

はぁ

幻想知から

姿を......

何らかの原因によって

けんこ

幻想郷から姿を消した

勿論

いやまさか

.....?

もしかして

小鈴ちゃんも

神隠しに?

...これが一番

可能性が高いですね

神隠しと呼ばれる

行方不明事件を

知らないわけないよね

それが一番

考えられるわ

確かに...

だとしたら

どうしたら

神隠しに

遭われている間

被害者の多くは

外の世界に

いるらしいわよ

これは被害者の

インタビューからの

推測だけど

それが故意

だとすると

もしかしたら彼女は

外の世界に居るのかもね

外の世界.....か

怪しい奴が

限られてくるなぁ

おーい霊夢

居ないのかー?

小鈴のことで大変な事に

気が付いたんだ!

大変な事って?

居たか

いやぁ

あの後鈴奈庵に入って

調べさせて貰ったんだが

いくつかの妖魔本が

無くなっていてな

中でも

百鬼夜行絵巻

だっけな

ほれ

昔に付喪神を

寄せ集めた事件が

あったじゃないか

ふーん

あれが

無くなって

いたんだよ

あの本って

危険な妖怪が封じ込められた

超一級の危険本だっただろ?

もしかしたら犯人はあの絵姿物が

目的だったんじゃやないかと思うんだ

そんなに

危険な本なの?

何言ってるんだよ

忘れたのかよ

あの絵本物から

超危険な

妖怪の妖気が

滲み出ていたのを

あんなのが妖怪の手に渡ったら

幻想郷のバワーバランスが

崩れてしまうぜ

.....って

お前

霊夢じゃないな!?

今の幻想郷の

パワーバランス

って何かしら?

妖怪が人間を

支配している

今の状態のこと?

お前は!?

それとも

何も知らない里の人間だけが

損をする状態のことかしら

小鈴じゃないか!

何日も何処に

行ってたんだよ

みんな心配

してるぞ?

って

その

絵巻物は...

私家版

百鬼夜行絵巻

最終章補遺

あの方の

言った通りね

みんなこれが

目的なんだって

霊夢さんも

魔理沙さんも

あくまで超人として

いえ

幻想郷を支配しようと

しているだけなのね

でもこれを

正しく使えば

馬鹿!

幻想郷の

パワーバランスを

正せる筈よ

その本を

読み上げるんじゃない!!

危ないぞ!

...

不覚だわ

留守にしている間に

魔理沙を倒すほどの敵が

神社に現れたなんて

辺りに

充満している

こいつは

特殊じゃぞ

この妖気

なんというか

普通の妖怪が出す

妖気じゃない

洗練されて

ないんじゃ

どう違うの?

判りやすく言えば

通常の妖気は

ナウいんじゃが

ここら一帯には

それがない

古くさい

妖気というか...

なんとも懐かしさを

覚えるのう

しみじみして

るんじゃないわよ

緊急事態なんだから

その妖気の

残り香から

謎の妖怪の

正体を掴むのよ!

...もしかしたら

小鈴失踪事件と

関わりあるかも

しれんのう

なんでそう思うの?

いやあ

良いわね

その調子で

思い出してね

もうろくババア

...

...

...

...

もうろく

...

...

この古くさい妖気最近何処かで

味わったことがあったと思ってな

僅かじゃが鈴奈庵だった

気がしてのう

なんじゃて?

...

ゴホン

待っててね

魔理沙

おい

犯人を見つけたら

必ず仇をとって

あげるから

勝手に殺すな

それにすぐに

埋めるんじゃない!

なんじゃ

生きとったのがい

犯人捜しなんか

しなくても

私が一部始終を

見ているぞ!

そんな扱いするなら

何にも教えて

やらないからな!

こめんなさーい

策五十話●続く

第五十一話の博属霊夢の誤算後編

え?

小鈴ちゃんに

やられた!?

ああ

間違い無い

夢でも見たんじゃ

ないの?

小鈴が持っていた

百鬼夜行絵巻』に

やられたんだ

コホン

小鈴が絵巻物の

謎の文字を

読み上げると

百鬼夜行絵巻から

見た事も無いような

妖怪が現れて

正確に

言うと

それでまあ...

不意打ちだったんで

為す術もなく...

気が付いたら

小鈴の姿は無かったよ

おお

そうじゃ

そうじゃ

とすると

あの妖気は

百鬼夜行絵巻の物じゃ

そんな

感じにも

見えたが

小鈴ちゃんはその

危険な百鬼夜行絵巻に

操られて徘徊している?

判らん

正直なところ

どうも私に対しても

ちゃんと受け答え

できていたし

でも小鈴ちゃんが

失踪した原因に

その絵巻物が関係して

いるのは間違いなさそうね

小鈴の意思で行動

していた様にも見えたな

コクン

間違い

ないな

百鬼夜行絵巻の

中の妖怪が

小鈴を使って

単純にそう

考えるのはどうかな

幻想郷を支配しよう

という感じっぽいぜ

百鬼夜行絵巻の

中の妖怪は

さっき見たみたいに

特殊な妖気を振りまいておる

あく

数日間も

操っておいて

小鈴の痕跡が一つも

残っていないというのは

おかしいと思わんかね

おい

お前一番疑って

いたじゃないか

そういえばなんで狸が

一緒にこの場に居るんだよ

まあ

なんというか

色々あって...

犯人じゃないと

思ったから

それはまた

勘か?

そうね

なら

いいや

痕跡が一つも

無いってのは

どういうことだ?

そのままの

意味じゃ

疑いを晴らすべく

狸を総動員させて

調べたんじゃが

何一つ変わった物は

見つからなかったよ

さっきの

古くさい妖気もな

その件だけど

嫌な予感がして

ならないんだけど...

なんじゃ?

誰かが小鈴を

操っている気がするのよ

幻想郷から

完全に姿を消したり

好きな場所に現れたり

出来る奴...

考えると

嫌な予感がして

頭が痛いわ

それは百鬼夜行絵巻とは

別の意思を持った奴が

霊夢の勘は

当たるからなぁ

......霊夢

来たぞい

起きてるか?

小鈴ちゃん?

あれ?

霊夢さんと

化け狸さん?

小鈴ちゃん

無事だったのね

二人は仲が

良かったんですね

もう心配

ないからね

私が何とか

するから.....

でも

おかしいなぁ

霊夢さんは妖怪を

退治する側の

筈なのに...

やっぱり

霊夢さんは

駄目じゃな

里の人間とは

別の存在

なんですね

ありゃもう完全に

取り憑かれておる

話しても

無駄じゃろうて

...だとすると

もう手遅れかな

私の仕事は人間が妖怪に

なるのを防ぐことだから

悔しいけど私の

仕事をしなくちゃねぇ

それは全ての

人間のためでもある

人間というのは

無慈悲な

もんじゃのう

全の為に個を

切り捨てようと

するのかい

何か勘違い

している?

私は小鈴ちゃんの

裏で笑っている

真犯人に向かって

言っているのよ

悪いけどこんなザコ

適当にあしらっておいて?

出来れば小鈴ちゃんには

傷をつけないように

こいつを

ザコじゃと?

あら

こんなのも

倒せないって言うの?

化け狸の頭領が

聞いて呆れるわ

魔理沙を叩き起こして

やらせた方がいいかもね

ふぉっふぁっ

ふお

削った判った

狸だけに

小鈴とこいつは

任せなさい

泥船に乗った

ような気持ちでな

あれー?

さてと

霊夢さん

何処に行くの?

真犯人というのは

誰なのかよく判らんが...

コキ

こいつは

ラッキーじゃな

小鈴もろとも

倒せば

約束なんで

小鈴は生かしてやる

方法を考えるか

百鬼夜行絵巻を手に入れる

最大のチャンスなんじゃが...

何とかして

絵巻物を奪って

小鈴の代わりに部下の誰かに

憑かせれば良いじゃろうな

ヒョイ

無傷という訳には

いかんだろうが

小鈴は生かせる

百鬼夜行絵巻は

合理的に手に入る

完璧じゃ

!!

なんじゃこんな

弱々しい攻撃は

こんな

古びた付喪神

たとえ

当たったって

痛くないじゃろ

なる程.....

無数の付喪神を

吸収する力

それが百鬼夜行絵巻の

鬼の力なんじゃな

付喪神など

何処にでもおるから

無限にパワーアップ

出来るのか...

異常とも思える

妖気の強さの秘密は

そこにある

こりゃあ長引くと

不利になるな

百鬼の力には

百獣の力じゃ

つまらんが一気に勝負を

付けさせて貰うぞい!

やっぱり

真犯人は

あんただったのね

真犯人

何の話

かしら?

月が綺麗だから

見ていただけなのに

ぐうぜん

偶然

今日に限って神社の屋根の上で

月を見ていたって言うの?

まあ良いわ

でも貴方が

あの娘の相手を

しなかったというのは

意外だったわ

いつも何処に居るのか

判らないくせに

相手?

戦って

退治することよ

少し計算が

狂ったわね...

小鈴ちゃんを操っている

真犯人が判っていたからね!

わざわざ

小鈴ちゃんと

戦わなくて済んで

良かったわ

さあ

覚悟

しなさい!

第五十一話の終

東方鈴奈庵

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