在りし日の貴恵と圭介... いやー楽しかったわねー 俺も初めての船釣りであんなでっかい魚が釣れるとは思わなかったよ うちがすぐそこなんで釣った魚をさばいて食べましょうか 釣ったばかりの魚をすぐ食べられるなんて嬉しいな!テレビの番組でよく目にして羨ましかったんだ 誘ってくれた蓮司さんに感謝だわ どうしたの麻衣?元気ないじゃない ん?いや...別に... お父さんお酒いります? ああ悪いね帰りは電車でもかまわないが... いえ気にせずビールと日本酒どちらにしますか? 日本酒があるのかい?じゃあ刺し身と合わせたいね いや、麦茶とかありますかあ? いやあしっかりしてるな君は そうねー気も利くし今どき珍しいわ えあえっと今までこんなかっこよくて気の利くお兄ちゃん見たことないなーって... 麻衣さんはどうする?お酒 なんか元気ない...?何かあった? えいやべつに元気です元気です! じゃあ私も麦茶いただきます...! あ:私は今日はお酒はよしておきます お前、あのころ絶対結婚するって言ってたくらいだったからさ 刺し身お待たせでーす! 私ちょっと夜風に当たってきます あじゃあ俺もついて.. ごめんなさい!!すぐ戻るんで... ひとりで大丈夫です... やっぱり麻衣なにかあったわね... ちょっとあとで二人きりになって話きいてあげようかしら: あの子まだまだ恋愛偏差値高くないからねえ... 私は:その人が亡くなったおかげで蓮司さんと恋人になれたってこと...? 蓮司さんも...きっと... 実は...お父さんに聞きたいことがあるんです こんなこと聞くの...失礼だとも思うんですが... お父さんは奥さんが亡くなったこともう乗り越えているんですか? すみません...実は... 俺も昔好きだった人を事故で亡くしていて.. 乗り越えてなんかいないまだ愛しているよ それは辛かっただろうね 亡くなってからも愛し続けることが美談とは限らないと僕は思う どちらかといえば僕はいつまでも切り替えられず 麻衣にまで迷惑をかけてしまったと反省しているほどだ だから新しい人を見つけて向き合って人生を進んでいくのも立派なことなんだ 周りにいる誰かを安心させるためにもね ただそのかわり絶対に中途半端な気持ちで向き合ってはいけない それが新しい人にも亡くなるまで愛していた人のためにもなるはずだから 天然ハマチぞ!!ガクおたたき!!! 船の上で俺と小枝が話してるところ聞いたのかな 蓮司さん私と付き合う時言いましたよね 私は...その人の代わりなんですか...? これから好きになっていけばいいって... 代わりとか...そんなんじゃ... 蓮司さんの相手が私でいいのか... はっきり聞かせてください だからこれから好きになるとか そんな曖昧な言葉で私を繋ぎとめないでください 蓮司さんの本心を... 心配性だったあいつに伝えたかったからなんだ 「俺もやっと一生付き合っていきたい人を見つけた」って! あのころはありがとなー! 俺はこの人と生きていく 成長したわね...麻衣... ちょっとあんた何泣いてんのよ!な 蓮司君、今日はホントにありがとう いえこちらこそお父さんの話がきけて嬉しかったです 麻衣さん...またいつでもきてよ できるだけ会いたいからさ お熱いですねー窓開けてもいいですか? 星が綺麗プラネタリウムみたい 新島さん君と再び一の映画見に行かれたんですか...! ああ守屋君に小説借りて気になって そ...そうなんですか.. 守屋君は行ったのかい? 私はまだ行ってなくて... 映像で見るとまた一味違って改めていい話だと思ったね.. 守屋君も行ってみるといい 役者さんもいい演技してたしかなり満足だったね じゃあ今度詩織あたり誘って行ってみます: そういや最近守屋との関係はどうなんだ?何も変わってないのか? 時間は有限だって新島さんも言ってたろ? この前見た映画でも似たようなこと言ってたぜ?後悔しないよう行動することが大事って 『君と再び』って映画今テレビで話題になってるだろ?知らないか? 原作が中学生が書いたやつなんだけどさ そのわりに内容が結構深くて大人びたストーリーなんだよ あんまり期待しないで見に行ったけどよかったわ結構考えさせられたよ 新島さんは知ってます?君と再びっていう映画 丁度その話を今守屋君としてきたところだよ まさか二人で映画見に行ったんですか? 違うよ先日僕が見に行ったからその感想を話してたんだ 原作の小説は守屋君から勧められて読んだんだけど 映画もとても面白かったよ 守屋君も今度見に行きたいと言っていたよ おい宇田...!誘うなら今だぞ...! 麻衣さんかな...それとも万理華ちゃん...? いいきっかけだったのに: 新島さん誰と行ったんだろう... いや、万理華ちゃんにはちょっとあの内容は難しすぎるよね... 私を誘うっていう選択は...なかったのかな... 去年から今まで私にしては積極的に頑張ったつもりだったけど... 新島さんの私に対する気持ちは何一つ変わってない... どうしてこの差がうまらないんだろう... うおおお勇気出せ俺...! 俺見たい映画があるんだよ よかったら一緒に見ないか? 君と再び』って映画なんだけど 「まず別に無理しなくてもだめならひとりで行くから気にすんな!! 「っていつもの俺なら言っちまうだろ... でもそんなことを続けてたらいつまでたっても進展しねえ...! 一回だけでいいから一緒に映画行ってくんねえか? どうしてもお前と見たいんだ...! やべえ、守屋と二人で映画って これもうデートじゃねえか:てか守屋と会社外で会うのも初めてだし... うおお私服かわええ...! 大分あたたかくなってきたね 俺は死んだあとの世界で君を見ていた 一生会うことはできないという苦しみを無限の時間の中感じ続けていた もう一度会えるならばどんな罪を犯してもいいと思うくらい... 私はあなたを亡くした世界であなたを想った 愛していた人の死の苦しみは私から何もかもを奪い去った これから先の人生はもう余生のように思えたそれくらいこの先の人生が意味のない人生に思えた 二人で食べた料理大好きだった料理口にしてもまったく味がしなくなった 二人で通った道景色全部モノクロに感じた 自分がまだ若くこの先まだ膨大な時間が残されていることそれが残酷で まるでカンナの上を歩いて身を削っていくようだと思った! それに保合が言ってた通りなんか考えさせられたな そういえばこの映画見て 新島さんこの映画の原作の内容を参考に話してたんだな 前にハロウィンの飲み会で新島さんが言ってたこと思い出したんだけどさ その子が今小学生だとか 突然そんなこと話し出すからびっくりしたんだよ まあ酒の席の話だから冗談なんだろうけど 新島さん酒入ってもあまり雰囲気変わらねえからさ 新島さんもそんな冗談言うんだ... ...ごめんちょっと今日はもう家に戻りたくて... めちゃくちゃ今日のために近くの料理屋、チェックしておいたのに... 愛してた人愛してた日々 これからの未来をすべて失った瞬間 生きることが何も意味のないことのように思えた 奥さんのことを愛していらっしゃったんだろう... どんな気持ちでこの映画を見たんだろう... 最愛の人を突然亡くすなんて... え〜好美「君と再び」先に見ちゃったの!? ううん...ごめん... あ!もしかして新島さんと...!? いや同期の男の子と... どうしちゃったのよ?まさか、新島さん諦めたってわけじゃないわよね? ただその彼に強く誘われて断るのも申し訳なくなっちゃって なるほどね...映画見た後は食事でもしたの? 映画の内容見てちょっとひとりになりたくなって先に帰らせてもらっちゃった あ...そうなんだ... 多分その男好美のこと好きで誘ったんじゃないかしら...? 勇気出して誘ったんだったらなんか気の毒ね... ...ちょっと考えちゃって... どうしてひとりになりたくなったの? 私が初めて会った頃はとても落ち込んでたんだけど それが映画の登場人物と重なっていたたまれない気持ちになっちゃったの 今思えばそれだけ奥さんのこと愛してたんだってことを思って... たしかにね...そりゃ相当辛いわよね; 奥さんへの気持ち絶対にまだ残ってるんじゃないかな かっこいいですね...奥さん... 本当に立派な妻だよ僕にはもったいないくらいの... でも、それはそうでしょうがないのですが、これまではなかったんですよね 新島さんまだ奥さんのこと.. たとえ残っていたとしても好美の気持ちを曲げる必要はないわよ 新島さんも今は乗り越えて元気に前を向いているでしょう? 麻衣ちゃんもいるしいつまでも落ち込んでるわけにいかないって思ったのよきっと うん...私もそう思った やっぱり凄いな新島さん...って 好美のことだから麻衣ちゃんを気にして前に進めなくなっちゃってるんじゃない? 好美の考えなんてお見通しよ うん...麻衣さんにとって私は友達... 私が新島さんのこと好きって言ったら引いちゃうんじゃないかな... 確かに複雑な状況よね... この問題に向き合わないと好美は前に進めない... すみません...!残業があって遅れてしまって えっと...今の話聞いちゃってた? え?いや全然?今来たばかりで何をお話しされてたんですか?? あいえ別に...何飲みますか?麻衣さん! へえ〜もう彼氏の地元にお父さん連れてったんだ! 新島さん...お父さんはどんな感じでした? おかげで凄く釣りが好きになっちゃって... 彼もお父さんに付きっきりで私ほっといて... あでもそれがなんか嬉しいというか なんか凄く安心したんです え?それってどうなの? 確かに気まずい関係になるよりはよっほどいいわよね あと彼に改めて私のこと好きって告白してもらって:それも嬉しくて.. 何それ甘甘じゃない...! まったく心配ないわね順調すぎて... 守屋さんと詩織さんに背中を押してもらったからです...ありがとうございます! 麻衣さんが頑張ったからですよ もう結婚しちゃってもいいんじゃない?お熱いうちに 結婚なんてこの先ずっとしないんじゃないかって思ってたんですけど 今は:してもおかしくない状況になってて... 人生何が起こるかわからないな...って思います... 何が起こるかわからないから希望は捨てちゃだめよね じゃあ今日も楽しかったわ麻衣ちゃんの進展聞けて いえいつもすみません...! 麻衣ちゃんは地下鉄よね私と一緒で ちょっとだけ時間くれないかな? もしかしたら麻衣ちゃんも薄々気づいてるんじゃないかな...? お父さんですか...? 麻衣ちゃんからしたら絶対複雑よね その歳になってまさか友達がお父さんに好意を持ってるなんて まして結婚したら新しい母親になっちゃうなんて考えたら... 気に病まなくていいわ抵抗あるに決まってる もちろん好美もそのことに気づいてるし悩んでる このまま身を引くことも考えてるかもね 麻衣ちゃんは好美のことどう思ってる? ...凄く素敵な人で優しくて思いやりがあって 私からしても尊敬するところがあって 守屋さんみたいな人になれたらなってすら... だからやっぱり親友としてあの子の恋を応援したいんだ 気持ちはとっても純粋な気持ちだし それにもしも麻衣ちゃんが結婚したら今の家を出ていくかもしれない そしたらお父さんは一人になっちゃう その時お父さんに一緒に暮らしていけるパートナーがいたら麻衣ちゃんも安心するんじゃない? ましてやそれが好美ならなおさら... ありがとう麻衣ちゃん! これで..おかげで好美も前に進むことができる! 今の気持ちのままじゃ告白することもできないし気持ちを切り替えることも できなかったの...! もちろん実際、告白がうまくいくかはわからない! 好美も気持ちを整理することができると思うの! だから麻衣ちゃんも一緒に好美を応援してくれないかな 勇気出して告白することを...! 私たちが麻衣ちゃんの背中を押したように 麻衣ちゃんにも好美の背中を押すのを手伝ってほしい 今のことは私からも好美に伝えておくね! ありがとう麻衣ちゃん! どどうしよう~~... お!ついに守屋とデートしたのか!? 映画見ただけだよ... その後食事も誘ったんだが断られたわ...はは 守屋とプライベートで会っただけでも一歩前進だろ お前にしては勇気出して動いたじゃねえか こっからはどうするんだ?また何かきっかけ探して誘ってくのか? ...わかんねえただどんどん怖くなってってる ...失恋するのがだよ.. いい!!かわいいなお前 いやお前が失恋したときはまたここで一緒に呑んでやるから大丈夫っていうことだよ どちらにしろお前もはっきり言われないと切り替えができないタイフだろ? どう転んでもお前は前に進めるさ そういえばそろそろホワイトデーだろ?何か考えてるか? ああそうか...まだ考えてなかった そこでよさげなもん渡して守屋の評価上げるとかな... それかもう渡すときに告っちまってもいいんじゃないか? 丁度いいタイミングだろ? いやいや早すぎるだろどう考えても お前俺で楽しんでるだろ...最近... 当たり前だろ他人の恋愛ほど面白いもんはねえよ 麻衣さんに私が新島さん好きなこと伝えたって...? ちょ...詩織何してるのよ... そんなこと言ったら麻衣さんどんな風に思うか... もちろん慎重に時間をかけて話したわよ 麻衣ちゃんと仲良くなれたからこそこういう相談できたの 麻衣ちゃんなら好美のこと真剣に考えてくれるって...思ったから 麻衣ちゃんは応援するって言ってくれたよ? 麻衣ちゃんは好美のこと凄く尊敬しててあこがれてるって言ってた だから好美ならお父さんと一緒になること...応援できるって 真剣に私の話も聞いてくれた 好美は優しいから麻衣ちゃんの気持ち蔑ろにして告白することはできない このままじゃ好美はいつまでも前に進めないと思ったの!? でもずっとそのままでいたら時間がどんどん過ぎていく 好美が今のまんまで幸せっていうなら別だけど 好美は頭の中でもやもやしたままなのが話しててわかる... だからどんな結果になっても動いた方がいい! 時間は有限なんだから! それはホント謝るって!こめんごめん...! まあ...それはそうよね... でも私に相談なしに勝手に麻衣ちゃんに言っちゃったのは少し怒ってるかな... ただ、結果としては好美の不安材料が一つなくなったってことじゃん? あとは好美がそれを踏まえて考えてタイミングを決めちゃえばいい 私も親友として好美のこと応援してるから... うんありがとう詩織... ホント美味しそうに作るわね ちょっと脅かさないでよママ!お弁当ひっくり返しそうになっちゃった まったくあのおっさんも贅沢ねこんな小さな子に弁当作らせて ああ、一応、妻っていう設定だったか... じゃあ先にパート行ってくるわ新しい勤め先決まった報告と辞めることも伝えてくるわね うんいってらっしゃい! いや〜数カ月前じゃ考えられなかったわね 私が圭介にお弁当作ることをママが許してくれるなんて... 最近はママに隠れず作ってるから楽しいわ あそういえばママ新しい職場決まったのよ 今度何かお祝いの品でも作って贈ろうかしらね... あんたも何かあげたら? あはは別に無理しなくていいわよ じゃあ仕事頑張って.. あ貴恵ちょっと渡すものがある 今日はホワイトデーだろ?お返しだ あ〜すっかり忘れてたわありがとね! 実用的なものを選んでおいた あ万理華ちゃん新しい筆箱? こういうところちゃんとしてるのよね圭介は 記念日とか絶対忘れないし... そういえば守屋さんには何あげるのかしら... 私もチョコ貰ったし何か考えておいた方がよかったかしらね... だんだん暖かくなってきたね!寸屋君 はい...!桜もちらほら咲いてきましたね...! あありがとうございます! そういえばホワイトデーだった... 新島さんが私のためにプレゼント考えてくれたこと思うと、 特別に作ってくれたチョコも美味しかったよ 本当に守屋君は料理が上手だね 本当に仕事もできて気が利くし容姿も端麗でー きっといい奥さんになると思うよ ...いえ、そんな相手も今いないですし.. 誰かいい人が見つかるといいね また同じことの繰り返し... いつまでたっても新島さんにとって私はただの部下のまま... 告白して断られたらって思うと... 今日ホワイトデーだろ? これホワイトデーのプレゼント! 中身はあとでのお楽しみな!選ぶの悩んだから大切に使ってくれよ! はいはい家に帰ったらあけるわ あとそうだ春休み一緒に花見でも... 日直の仕事で遅れてごめーん!ホワイトデーのプレゼントあるんだよねー? 可愛いー!絶対大切にするねー! あと今度一緒にお花見しなーい? あちょうど白石と... はいヒマリ友チョコのお返し手作りクッキーよ ありがと万理華ちゃん!私はキャンディ用意したよ! それはそれだけで、それを言えないことをしてくれて... すまん時間作ってもらって 付き合ってくれ...ないか... あ~~めっちゃ緊張した ありがとな聞いてくれて でもすっきりしたわなんかずっともやもやしててさ 俺が俺らしくいられないっていうか おんなじ日常が続いてるだけで何も変わらない状態が嫌だったんだ もちろん断られること怖かったけど... 新島さんに言われたことを思い出したんだ 時間は有限大切に使ってほしいって だからどうせいつかは告白するって決めてるんなら早い方がいいって思ったんだ 守屋も好きな人がいるなら早めに動けよ時間を大切にな はあああぁぁああだめだったあああ... お前は間違いなくかっこよかったよ 今日は俺が全部奢るから好きなだけ飲め!飲んで忘れろ! あー桜の蕾も膨らんできたわね そういえば麻衣はホワイトデーはどうだったの? 蓮司さんがわざわざ東京まで来てくれてフレゼントもらったよ うん...だんだん暖かくなってきた なんか魚の名前がたくさん書いてあるマグカップ... 渋いけどまあ蓮司さんらしいわね お母さんはお父さんから何かもらった? 筆箱をもらったわマンボウの あ〜いいね学校でも使えるし それがさ聞いてくれる? タケルからもホワイトデーのフレゼントもらったんだけど タケルのフレゼントも筆箱だったのよ.. いったい私はどっちを使ったらいいのかしら... あいや私のことじゃないんだけど実は守屋さんのことで... どうしたらいいかな... このままじゃ守屋さん、本当に告白しちゃうんじゃ... 別にそれはそれで仕方ないわよ守屋さんは今圭介の事情知らないんだから 独身の圭介に告白することは全然悪くないことだし... お母さんは守屋さんにお父さんが取られちゃうっていう心配...ないの? まああぁあうあああ〜〜〜った〜ないわね... 守屋さんにだけお母さんの事情を説明するっていうのはどうかな...? 今守屋さんがお父さんのことを想っているのはお父さんが独身だからってこともあるし... 事情を話したら理解してくれて自然に諦めてくれるんじゃないかなって思って... 守屋さんには悪いけど...報われない恋をしてるのがなんかいたたまれなくて... まあ確かに守屋さんなら信頼できるけど... 信じてくれるかしらね... ママも結局本気では信じてはないみたいだし.. あと一応秘密を知ってる人の数はなるべく増やさない方がいい気もするわ 守屋さんが決意して告白してそれを圭介が断るっていうだけでいいんじゃないかしら.. それが一番守屋さんもすっきりする気がするわ 落ち込んじゃうだろうけど切り替えてまた次に進むことができるわよ守屋さんならきっと もしかしてお父さんが本気で守屋さんになびくんじゃないかって思ってるの? ほんのちょっとね...守屋さん美人だし... ないないないない絶対ないわよ...! まあ私も普段のお父さん見てたら..想像つかないね... でも守屋さんいつ告白するんだろう... 貴恵フレゼントは使ってくれてるかい? そそれよりさ今度の土曜日お花見しない? 麻衣と見てきたけどそろそろ桜も咲きそうだから 土曜は守屋君にどうしても一緒に来てほしい場所があるって誘われたんだ 二人でとは言われたけど麻衣と貴恵も一緒でいいか聞いてみるよ... 桜は来週の方が見ごろかもしれないしまた今度にしましょ どうなってしまうかわからない このまま何も変わらず時間だけが過ぎていく方がもっと怖いんだ 自分の気持ちを...! 今までずっと想ってきた 今日はありがとうございます... じゃあいきましょう.. あ子豚ですね!かわいい... 詩織のお母さんの実家が鹿児島で牧場を営んでるんです 高校生のころ一度一緒に行ったことがあってその時ぶりですね豚さん見るの... 本当に仲いいね守屋君と詩織さんは 結構相談とかにものってもらうことが多くて... 守屋君だってしっかりしているさ仕事のことだって 今日だってわざわざ休日に社内報の取材に来たということなんだよね? 偉いなあ...若いのに身を削って会社に尽くしてくれるなんて... そっか...新島さん今日も仕事のことで私が誘ってると思って来てくれたんだ... 花火大会で花火を一緒に見てくれたことも バーベキューに参加してくれたことも そうだよね...そうじゃないと二人で一緒になることなんてできないよね... バベキューにお付いてくれたときも質問さんの家でお出来てはてもらったことも 新島さんの家でお食事させてもらったことも 新島さんの家でお食事させてもらったことも 新島さんは仕事の部下として私のことを信頼してくれていたから 私に構ってくれてただけ... だめだ考えるとネガティブになっちゃう... 今日はそれを超えるために来たんだ... 今日いい返事をもらえなくても 告白することで今後が変わるかもしれない...! 自分の気持ちを伝える...! こんなに近くで羊見たのはじめてです! 大丈夫ですか新島さん! ははは子供は怖いだろうね 私でも泣いちゃうと思います 子供の目線で見る世界ってまわりのものがすごく大きく見えるじゃないか 大人になると背丈も伸びてこういう驚きが半減してしまうのが少し残念だ たしかにそうですね... いや〜子供の姿だと迫力がすごいわ〜 ふふ...貴恵が羨ましいな... 新島さんが子供の気持ちになって考えられるのはやっぱり子育てをしてきたからですか? 小さい頃は麻衣もわかりやすかったんだけど... 大人になってからはめっきり何を考えてるのかわからないことも多くなったよ この間も彼氏のことを聞いたらなぜか気を悪くさせてしまったしね... そういう年頃なのかもしれないですね... それに前も言ったかもしれないけど 妻が亡くなってからは全く麻衣の気持ちに寄り添えす反省したよ... でも今は一緒に釣りに行ったりとても仲がいいですよね...! 新島さんが乗り越えて家庭を支えていこうとしたからいい関係に戻れたんだと思います! 大切な人を亡くした哀しみを乗り越えた新島さんを... 本当に...尊敬します ありがとうございます! じゃあ早速いただこうか 南野から告白されたって? どうしよう...まだよくわからなくて悩んでる とりあえず友達からはじめてみようかな... それでもし私も好きになれたら... 好美:ショックかもしれないけど南野はやめといた方がいいかもよ? 二股三股当たり前で他校の女子にも手だしててさ... 私の友達も裏切られて何度か修羅場になってるのよね... 見た目は誠実そうだから意外に思うかもだけど... だからおすすめはしない... それからも何度か別の人に告白されたこともあったけど.. 嘘をつかれるのが怖くて交際することができないでいた.. だから将来もし結婚するなら正直で信頼できる人を見つけたいって思ってた 今回のクレームは私のミスから生まれたものです 部下の宮本はこの件に関してはなんらミスを犯していません そそうなのかい新島さん でもそんなわざわざ直接謝るほどの案件でもないんだけどね... 取引先の会社もそんな契約解除ほどの問題にはなってないし... いえ、自分のミスが原因なのは間違いないんでちゃんと知っておいて、もらいたいんです いやー今日はだいぶ満喫してしまったね 房総っていえば菜の花ですよね... はい楽しかったですとても 取材は十分できたかい... 実は今日お誘いしたのは、仕事の取材のためじゃないんです... 休日に一緒にここにきてもらいたかったんです ずっと好きでした... 混乱させてしまうってわかってたんです だけどすみません:どうしても自分の気持ちに踏ん切りがつかなくて... 僕も...気の利いたことが言えなくてすまない... 女性に告白されたのは初めてで... 大丈夫です聞いてもらっただけで... 守屋君は僕にはもったいないほどの十分素敵な人だと思っているよ もったいなくなんかないです.. しっかりしてて優しく気も使えて美人だしだから僕なんかよりもっといい男性がこの先... 私が結婚したいほど信頼できた男性は 新島さんだけなんです... 今は気持ちに応えられなくても 今後私のことを好きになってくれることがあるのなら... 私は待ちたいです... はい...待ちます... 君の時間を奪ってしまう 貴恵じゃない別の誰かという意味だか... だから守屋君は僕のことは忘れて他のいい人を見つけてほしいんだ それはもしかして何か理由が 何か理由があるのなら諦めます... でもこんな言い方...よくないのかもしれないですけど... 理由がはっきりしないなら...私は多分...待ち続けてしまうと思います... だから...何かもし私が諦めなければいけない理由があるなら... 教えてくれませんか...? それは...私一人の決断で教えられることでは... 誰か別の人が関わってるんですか? もしかして誰かすでにお付き合いしている人が... 付き合っているというか...もう結婚しているというか... 結婚...ですか...?新島さん結婚されているんですか? 今結婚しているって... しているといえばしているというか... いや...結婚はしていない 私を傷つけないために何か理由を考えたり、言葉を選んだりしてるんですよね だからどうか本当のこと教えてくれませんか? はっきり言ってもらって ごまかされたり嘘をつかれる方が私は辛いです.. ...自分も正直言えば守屋君に嘘やごまかしなどつきたくないし 他の人にだって堂々と真実を言いたいと思っている だが言えないんだ...説明するのが難しいというか...信じてもらえるかわからなくて 今までの新島さんを知って信頼しているから 新島さんの言葉どんな言葉でも信じます... だから話してくれませんか...? 守屋君なら信じてくれるかもしれないそう思っている自分もいる ありがとうございます... 絶対に他言しないと誓ってくれるかい? 守屋さんに私の秘密を話しちゃったって!? 万理華どうしたの何かあった?ゴキブリでも出た? 告白されて断ることは想定してたけど... ちょっと守屋君も意思が固くてな... いや聞いてくれ貴恵... 守屋さんの反応は...? んん...もちろん驚いていたというか... 衝撃を受けていたというか...神妙な様子だったよ ちょっと俺の断り方がヘタでな...なにせ急に告白されて少し混乱してて... さすがに守屋さんでもすぐ信じるとは思えないけど... まあ丁度最近そのことを麻衣と話してたんだけどさ 守屋さんになら話してもいいかって話 だけどやっぱり私たち家族以外に本当のことを教えるのは危険なことだと思うのよ だからどんな信頼してる人でも秘密を教えるのはよくないって結論になったのよ あなたは前堂々と言いたいって言ってたけどね ...わざわざ秘密を暴露したいわけじゃないさ お前と夫婦だってことを隠したくないと言ったんだ だからさやっぱり守屋さんには真実を告げないでおきましょうよ やっぱり今日言ったことはとっさについた嘘だったんだって... 守屋さんを傷つけないために話を考えたら頓珍漢な話になってしまったって謝りなさい うーん...あまり気が進まないな...守屋君も真剣に聞いてくれたし... 帰って冷静になったらあなたの話がどんだけ非現実的な話か理解して不審になってるわよ! ん?ああどうした麻衣? あもしかしてお母さんと電話してる...? じゃあそのまま聞いてほしいんだけど 守屋さんからなぜだか、明日お母さんと二人で会って話したいって連絡きたの どうする?いい?連絡先も教えておく? そそういえばお父さん今日どうだったの...? 大変なことになったわねまさか私の方に話がくるなんて... 多分、圭介の話の裏を取りに来るってことよね... 一体何を言われるのかしら.. もしくは逆に私が圭介に妙なことを吹き込んだと思われて叱りに来るんじゃ...ひいい まあでも私が上手く誤魔化せば圭介も罪の意識を負わなくていいだろうし 守屋さんの誤解も解けていずれ全て丸く収まるわ フラれちゃった守屋さんには申し訳ないけど:: こんにちはお久しぶりです 守屋さんめちゃくちゃ元気なさそう... というか真剣な表情...これは完全に圭介の話に不審感持ってるわね... 小学生の私にどうやって切り出そうか迷ってる...? ここはむしろ私から... け圭介おじさんから聞きました!なんか:私のことを変な風に守屋さんに伝えちゃったって...! 圭介おじさんちょっと妄想癖があるというか変なこと。突然言い出すことあるんですよね 私も時々びっくりさせられることあって... それで私も面白いから圭介おじさんに合わせちゃってたんです... 新島さんの言葉を信じてます。 生まれ変わりなんて現実にあるわけないって... そのあとも家に帰って凄く...もの凄く考えました 新島さんがそんなこと言い出すなんてって... 私にはどうしても新島さんが嘘を言ったなんて思えないんです 私新島さんをずっとずつと見てきました たとえ私をふるにしても嘘であんな言い訳をするような人じゃ絶対ないと思ってます だから新島さんは少なくともあなたを生まれ変わりと確信してるということは間違いないと思います 貴恵さん...でしたよね あなたが自分が生まれ変わりだと信じてもらうためにプロポーズの場所とか旅行先であったこととか 絶対に奥さんしか知りえないことを言ったことなど でも新島さんはこうも言っていました 何よりもあなたを奥さんだと確信したのは あなた手作りのお弁当を食べた時だって 新島さんがお昼に食べていたお弁当 あれはあなたが作ったものだったんですね 本当に素敵なお弁当でなんというか..愛情を感じました だから私も信じます... あなたは亡くなった奥さんの生まれ変わりなんですね... ダメだ...こんなに純粋に言われたら どこまで信じてくれているのかはわからないですけど... 新島圭介の妻の生まれ変わりです 私もこれ以上嘘つけない: 私もどうしてこうなったかはわかりません.. でもこうして過去の記憶が全て残っているのは確かです だから圭介には今はまだ奥さんがいるというか... もちろん世間から見たらそうはなっていないんだけど 健在だから他人と結婚したり付き合ったりする気はないということなんです 守屋さんは私から見ても素敵な女性です... だから本当のこと知って切り替えてこれから新しいいい人を見つけて欲しいと思っています...! 今日会って話したいと言ったのは あなたが貴恵さんだってちゃんと確認したかったからじゃないんです 気持ちを切り替えたくて話にきたわけでもありません あなたに言いたいことがあって来たんです ...言いたいこと...? あなたはまた旦那さんと再び結婚しようと思ってる... 生まれ変わって好きだった人に会って もう一度人生を好きな人とともに過ごそうとしてる ...私は新島さんを本気で好きです 年が離れていてもいつか結婚したい支えたいと思ってずっと想い続けてきました。 身を引くしか...ないじゃないですか? ごめんなさい...愚痴みたいになってしまって... 安心してくださいこのことは誰にも言いません 今日はこれで失礼します... やば!気づけば来週バレンタインじゃん! 付き合い長くなるとそういうイベント忘れそうになっちゃうのよねー 毎年一応手作りしてるから今年も何が作るかー チョコケーキは去年やったし:チョコドーナツも一昨年やったしな... でもなんかマンネリしてきた感があるのよねー 純粋なチョコは付き合う前から渡してるし... 圭介が好きなものに合わせるっていうのはどうかしら... 圭介が好きなものと言えば...:日本酒日本酒とチョコ? ...でもまてよどっちも発酵食品だし案外いけるかも: うまい!このチョコ凄く日本酒と合うね...! 日本酒と言えば刺し身とかのイメージが強かったけど甘いチョコとも合うなんて初めて知ったよ どうもどラももっと褒めて 天才!世界一気が利く彼女! ありがとうじゃあホワイトデーは楽しみにしてるから う...しまった...褒めたことによってハードルが上がってしまった ホワイトデーのフレゼントを持ってきた 貴恵が日本酒と相性のいいチョコをくれたから俺も相性で美味しくなるものを選んだ 景色と相性がいい食べ物ってことさ 貴恵の部屋の窓から一本桜の木が見えるだろ? 丁度最近美味しいお茶を仕入れてたのよ偶然にも もう一つ相性のいい組み合わせを見つけたよ 俺とお前の相性だ最高の組み合わせじゃないか よくそんな恥ずかしいこと堂々と口にできるわね... まあ相性がいいのは間違いないんじゃない?ボケとツッコミみたいで え?どっちがボケだい? あんたにきまってるでしょ!? ☆この物語はフィクションであり、登場する人物名、団体名等はすべて架空のものです。 麻衣の恋人・蓮司に誘われ船釣りに だが、麻衣はそこで、蓮司の元恋人が 動揺を隠しきれない麻衣は 蓮司の想いを問うが!? 大波になってしまうのか!? 高波に攫われた事実を耳にしてしまう。 順調に見えた麻衣の恋に立ったさぎ波は