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Instructions:
ヴィランドサガ四幸情誠にお
YUKMURINURAMAKOTO
...
...
だからそうで
AFTERNOONKC
いいですか
幸村誠
もにれちゃん...こっ油く~~
よーし!
こっち
いいぞ
点けろ!
怒り話は戦鬼の子
こりゃ
ヤベェな
なにが
なんだか
大将!!
どこです
かァ?
おう
ここですよ
いきなり
まいったぜ
アッちゅー間に
三方火の海だ
煙で敵味方が
わからねェ
こりゃちょっと
戦どころじゃ
ないっスよ
風下が
まだ平気です
ズラかり
ましょう
山火事で
死んじゃア
ヴァルハラには
行けねェや
......敵方の
作戦じゃ
ねェよなァ
山火事な
もんかい
こいつァ
付け火だ
王子を救出に来て
自分らごと
相手を焼くつもりは
あるまいよ
ってこと
はー
第三の勢力が
すぐ近くに
いるってワケだ
ウム
燃えとる
ねー
ー
ここ何日か
雨が降らなかった
からなァ
うわー
アレ見ろ
かわいそうに
んー
むごい!!
あーあー
こちげ回って...
全くだぜ
苦しくて
つまらねェ
死に方だよ
火ダルマ
火ダルマ
いろんな死に方
あるけどよォ
オリャ焼死だけは
カンベンだなー
トルケルの奴
これで死んでくれると
こっちとしちゃ
助かるんだがな
この程度で
あの化け物は
殺せんよ
兵には多少
死者が出る
だろうがね
奴を殺す
必要はねェ
王子を盗りや
勝ちよ
ちょっとの間
火と煙で奴らが
混乱してくれれば
それでいい
その程度の策だ
よし
水かぶれ
トルフィン!
クヌート王子は
さっき遠目に
視認したな?
羽かざりの
カブトに
赤いマントだ
間違うなよ
よし
行け!
フン
......なァ
アシェラッド
んー?
トルフィンが
あの火の中から
王子を連れて
戻れなかったら
どうするよ
やっぱ
ラグナル隊の400と
手ェ組んだほうが
よかったんじゃ
ねェかな?
オレらの100と
合わせて500なら
トルケル軍と
同数はるぜ?
同数じゃ
トルケルには
勝てんよ
ラグナル隊は
王家付きの隊だ
オレより身分の高い
指揮官が
率いてるだろう
よしんば
勝てたと
して...
数も400と100だ
連合したトコで
指揮権も手柄も
あっちのもんに
なっちまうよ
トルケル相手に
タダ働きは
ごめんだぜ
どの道
イチかバチかヨ
この策でもし
クヌート王子を
焼き殺しちまったと
しても...
......
でも
やっぱ
トルフィンなら
王子を盗って
これると
思ってんだろ?
ケツまくって
知らんプリすりゃ
オレらの仕業だと
証せる奴はいねェ
なんだかんだ
言ってても
アンタけっこう
信用してんだよ
あの小僧を
よせやい
怖いもん知らずの
バカだから
使い勝手が
いいだけよ
ゲホ
ゲホ
ゴホッ
目も
開けられん
なんだこれは
トルケル側の
仕業とも
思えんが...
とにかく
風下だ!
ゲッホ
ゲホッ
敵よりもまず
この場を
脱せねば
!
殿下!
お早く!
あっ
たわけ!!
相手も
確認せんで
突きかかる奴が
あるかァッ!!
それでも
ワシの部下か!!
ラッ
ラグナル様...
殿下に
もしものことが
あったら
どうする気だ!!
大マヌケめ!!
殿下ーー!!
ラグナル様ー
殿下――!!ラグナル様ーー!!
!!!
どちらに
おいで
ですかァー
!!
ホレ
見い!
分別の
ある者は
まずああして
確認する
すっすっ
スミマセンッ
つい...
オォー
ーイ!!
味方だぞー
わかってる
かー
ー?
頼むから
イキナリ
斬りかかったり
すんなよー
殿下に
もし
殿下は
こっちだァ
ーッ!!
え?
へへ
クヌート
見つけ!
手柄手柄
王子いたぞォッ
こっちだァ!!
急げ!
ここもすぐ
火が回るぜ
トルケルの
手下か!
なんたる
ことか
大マスケは
ワシじゃ...!
殺すな
よォ!!
わかって
らィ!
大事な
人質だァ
ウワッ
とォ!?
あっぶ
ねェ...
馬?
おい!
お?
なんだ
このチビ
どっから
出てきた
なーに
ガンたれてんだ
ゴラ
殺って
いいのかな?
ナイフ2本で
ずいぶんと
ヤる気
マンマンじゃ
ねーのよ
平気だろ?
要人にゃ
見えねェ
殺っちゃえ
殺っちゃえ
人質にしても
身代金とれる
とは思えねーよ
よー
決まった!!
死んどけ
チビ!!
?
え?
アレ?
消えた
かっ
っは...
......!
あんた
クヌート王子
だな?
助けに
来た
案内する
そこで
待ってろ
助けに来た
だと......?
バカな
殿下を助けに来る
勢力など...
しかし...
なぜいつも
殿下には
こうまで
選択の余地が
ないのか...
トルフィン!
おォい!!
くっ...
......!
お前
トルフィン
だろ!?
チッ
ほら!
やーーっぱり
トルフィンだ!!
また会えると
思ってたんだ
オレ!!
大将
なんだお前ら
コイツと
やりあってた
のか?
トルケル!
手こずってる
だろう
なんたって
このトルフィンは
オレに深手を
負わせるほどの
戦士だからな
見ろこの指
体格を見て
あなどると
痛い目みるぞ
まあ待て
トルフィン
聞きたい
ことが
ふたつある
まず
この火は
お前らの
仕業だな?
...!!...
もう
ひとつ
お前は先に
自分のことを
「トールズの子」と
名乗ったな
父はトールズ
母の名は...
......
ヘルガ
違うか?
......!?
なんで
知ってる?
あはっ
はははっ!
そうか
そうかー
!!
やっぱりお前
〝ヨームの戦鬼〟の
子だったか!!
なるほど強いわけだ!?
ヨームの
戦鬼.....!
だから、
トールズ殿の
子だと!?
!
へェー
似てねェな
.....父上を
知ってるのか!?
知ってるも
何も!
世界で
唯一人の強い男
オレより
本当の
戦士だ
.......!
!
おおっと
あっチ
アチッ
どうやら
昔話をする
時間は
なさそうだな
トルフィン!
王子はひとまず
くれてやる
仕切り
直そうぜ
どうせ
向かう先は
同じ
スヴェン王軍の
本陣だ
そうだろう?
オレの追撃を
かわして
本陣まで
逃げ切れれば
お前達の勝ちだ
オレを
ガッカリ
させるなよ!
トールズの子
トルフィン!
こっちだ
急げ
やれやれ
だべ
煙は
抜けたな
ああ
トルケルの
大将は
どこだべか
合流
せにゃア
殿下ーーッ!!
ラグナル様
え?
ッ!
おっ
おメェ!!
敵でねェか!!
貴様ァ
トルケルの
手下だな!!
やるか
コラ!!
んだァ
テメェ!!
ん?
アッ
ガッ
ぎハッ
遅ェな
トルフィン
さすがに
今回ばかりは
あいつの運に
頼りすぎた
かね?
ま
いいけど
な...
オレらに
損害は
ねェし
また
来たぞ
死体の
片づけ
急げ
射つな!
オレだ!
王子を
連れて来た!
ウム!
アシェラッド
とやら
貴様の強引な
作戦のせいで
我か隊は
霧散消滅した
シッ
声
でけェよ
その罪は
重いぞ!
わかって
おろうな
どーせ
トルケルに
全滅させられ
てたさ
だが
事ここに
至っては
もはや...
殿下をお守りし
きっと軍団本宮へ
お送りせよ
ウォラフの子
アシェラッド
貴様に
王子殿下の守護を
任せるより
他はあるまい
近衛として
ご尊顔を
拝したく
存じますが...
謹んで
その旨拝命
いたします
......
つきましては
殿下...
王子ィ?
姫の
間違いじゃ
ねーのか?
第2話終わり
第23話
あふ...
...
ドドッド
す
釣れな?かな?
ご老体
カポッ
魚もそろそろ
冬ごもりの支度の
時期でしょう
あんた方はデーン人ですな?
少し訛っていらっしゃるな
釣れずともしませんの
かまわんの
ですよ
本業は
渡し
ですからな
......
なかなか達者な
イングランド語を
話されるが...
向こう岸への
渡し賃は
いくらですか
私のクニの
訛りに似ている
銀貨で
2枚
なければ
酒でも麦でも
よいが.....
さて...
あんた方全員を
この小船で
運ぶには
何日かかるやら
いや
荷はこの
手紙だけです
はっ
ほ
上客が来たと
思うたが
残念じゃ
で?
これを
対岸の
どなたへ?
元老の
んものどなたかへ
大至急
.......
リディアの子
アシェラッドからの
書状だと言って
渡して頂きたい
承知
しました
ほう...
大至急
...
アシェラッド!
おらぬか!
オイ!
ラグナルさん
お静かに
願いますよ
ビョルン
何故進軍を
止める!?
トルケルに
追いつかれて
しまうぞ!
“耳”が
仕事をしてる
からさ
こいつが
働いてる時は
物音を立てない
決まりなんだ
?
耳?
ビョルン
そのトンガリ頭に
息をさせるな
仕事の
ジャマだ
へイへイ
ね?
トンガリ
アタマ...
耳!
どんな
塩梅だ
よく
聞こえるぜ
昨日より
近づいてる
からな
まちがいない
オレらの後ろを
ピッタリ
尾けてきてる
徒歩と馬の
行軍音...
数は...
500人近く...
マジかよ
耳テメェ
つい昨日は
2日の距離だって
言ったじゃねーか
速いな
歩いて
1日の
距離だ
よほどの
強行軍
なんだろうぜ
オレの耳を
疑うのか?
ビョルン
この分だと
数日のうちにゃ
追いつかれるな
静かに
しろ!!
トルケルに
!
喋るな
お前ら!
馬だ!
丘の上!
2騎!
斥候か
完全に
捕捉
されたな
どうする気だ
アシェラッド
追わんでいい
兵のムダだ
いやァ
ムリでしょ
迎撃するなら
今のうちに
陣を張らねば
敵やしません
て
援軍を
要請しました
へ?
援軍?
それらの
到着までは
逃げ回り
ましょうや
●ウィンチェスター
現在地
イングランド西部
セヴァーン川下流東岸
西暦1013年11月
援軍だ?
敵地の
ド真ン中だぜ
ここは
だって
アシェラッドが
そう言った
もんよ
んー
まァ
ねェなァ
確かに
一番近い
友軍の
砦は?
今まで
アシェラッドが
その手のウソを
言ったこと
あるか?
マジかよ
急いだって
2週間は
かかるぞ
間に合うん
かねェ?
援軍
レスター
だろ?
つーかさァ
援軍呼んだら
ほうびも
そいつらと
山分けだろ?
いいンかそれで
トルケルは
すぐ後ろに
いるんだぜ?
そーだよ
なーー?
オレら100人だけで
やるっつってた
よなァ?
アシェラッド
てか
ダリィよ
もー
!
船に
乗りてー!
あー
なー
船が
ありゃー
なー
ロンドンからこっち
ずっと陸戦だった
からなァ
船の乗り方
忘れちまうよ
これじゃアよー
なんだ
何か
用か?
みんな
動揺
してるぜ
ちっとは
説明して
やれよ
動揺
させとけ
少しぐらい
焦ったほうが
行軍も
速くなっていい
......
何だよ
他に用が
ねェなら
お前も寝ろ
ビョルン
...
あんたここ数日
ちょっと変だぜ
アシェラッド
何
考えてる
王子の顔を
見てからだ
そうだろ?
......
.....オレァ
悪党の中で
四十余年
生きてきてな
身についた
特技がある
そいつが
どんな
奴なのか
大物か
小物か
りこうか
バカか
パッと
ツラ見ただけで
わかっちまう
のさ
クヌート王子の
ツラ見てなァ
「王者の
ツラじゃ
ねェ」
パッと
わかっちまったン
だなー
...
ってな
あァ
まァなー
女みてェな
ツラだな
だがよ
ありゃまだ
17歳だっつーじゃ
ねェか
これから
変わるんじゃ
ねーの?
......まァ..
そうだな...
......
あんた
もしかして
......
まだ若い
これからだ
行軍
準備ー
!!
グズグズ
してっと
トルケルに
追いつかれっぞ!!
おーし
起きろ
野郎ども!
まじかよ~~
まだ真っ暗
じゃねーか
よー
あー?
眠れた
かー?
いや...
なー
んだよ
話しかけん
なよ
とおくで雷
鳴ってねェ?
ひと雨
くるんか
なー
鳴って
ねーよ
つかお前
黙ってろよ
いや
喋ってねーと
眠っちまい
そーでさァ...
やべェぞ.....
アシェラッド
すぐ
そこだ
おー
わかってる
何度も
言うな
じきに
援軍との
合流地点
だぜ
ほれ
ソコ
......
援軍て
アレか?
2人!?
霧の魔物じゃ
ねーだろーな
サ...
久しいな
アシェラッド
軍団長自ら
おいで下さるとは
恐縮です
第2話終わり
第24話、対岸の国
...で
その船が
連中を乗せて
川を渡ったと
いうわけだ
どこの
船だったか
わかるか?
斥候
いやそれが
ハッキリ
とは...
なんせそん時は
山羊の乳みてェに
霧が濃かった
もんで...
ありゃ
オレ達ノルドの
造りじゃないと
思います
竜頭がなかった
あーウン
なんかヘンな
ボテッとした
船だったかも
たしか
目が描いて
あった
うん
スヴェン王の
軍船じゃ
なさそうだな
船首のトコに
ギョロッと
こう...
音もなく
霧の中から
出てきて
霧の中へ
去りました
気味ワリィ
霧の中には
悪い亡霊が
棲んでるって
昔から言うぜ
亡霊ねェ...
まァ何にしろ
トルフィン達の
足跡をたどることは
出来なくなったな
どうします
大将
対岸に渡るなら
一度ブリストルまで
戻って
船を調達せにゃ
なりませんが...
...へへ
ちィっと
奴らのことを
侮ってたな
オレ達
まさか
セヴァーン川の
向こう岸を
味方につけて
いるとは
思わなかったぜ
川向こうの住人は
イングランドから
デンマーク側に
寝返ったって
ことスか?
五城市地方
みてェに...
んー
ん?
あ
バッカお前
モノを知らねェ
なー
寝返るも何も
この川の向こうは
そもそも
イングランドじゃ
ねーんだぜ
ウェールズ
ってんだ
ウェールズ
イングランドの
西に位置する
山岳地帯である
険しい山々に
資源は乏しく
耕作に適した平地も
ごくわずか
イングランドに比べ
貧しい土地柄と
言える
その故に
ウェールズでは
ローマ支配時代の
終焉以降
令地域を統一するほどの
国家が育つことはなく、
ロバ
多数の小王国が
分裂併合しながら
割拠する状態が
数百年間
続いていた
アシェラッドの
救援要請に
応じたのは
そんな小王国の
ひとつだった
モルガン
ウェールス
モルガンクーグ王国東部
西暦1013年11月
ほめて
つかわすぞ
アシェラッド
はっぱっは、
今頃
トルケルめは
川の向こうで
歯噛みしておる
だろうて
あとはこのまま
海路を行けば
ゲインズバラへ
帰れると
いうわけだ
いえ
こっからはまた
陸路です
何を
言うとる
貴様
そこに
船が
あろうが
大国の
ものさしで
考えちゃ
いけませんよ
ラグナル殿
この国にとって
軍船3隻は
貴重な沿岸防衛戦力
なんですよ
トルケルを
撒くのに
協力してくれた
だけでも
よしとしなけりゃ
......なら
2隻で
よい
詰めれば
なんとか
100人くらい..
情勢の不穏な今
軽々しく
貸して」なんて
言えませんぜ
ダメなものは
ダメです
わがまま
言う子は
置いて
いきますよ!
ウェールズの地を
歩けと言うのか!?
馬鹿を言うな!!
「Iルズ
これ以上
殿下の御身を
危険にさらす
わけにはいかん!!
この地の民は
我々ノルド人を「ルドの海賊が
恨んどる!!
今まで
この地でどれだけ
略奪遠征を
繰り返してきたか
知っておろう!
あんなに
低く
飛んでる
いえあの
殿下
ハヤブサ
ラグナルつかまえてくれ
ラグナル
つかまえて
くれ
今
大事な話を
しております
ので...
トルケルに
追われながら
イングランドを
北上するよりや
マシですよ
それでも
心配だと
おっしゃる
なら...
トルフィン!
少なくとも
南東のこの国は
私の味方です
この者を
クスート殿下に
おつけします
おお
そなた
あの時の...
ナリは小さいが
腕は立ちます
勝手に
決めんじゃ
ねーよ
殿下とは
齢も同じです
気が合う
でしょう
ごあいさつ
しろ
トルフィン
ジロ...
アホか
メンチ切って
どーすんだよ
オメェはよー
見返りは
あるんだろうな
アシェラッド
わかった
わかった
ゲインズバラに
着いたら
相手してやる
アシェラッド
準備はよいか
はい
ただ今
ヤレヤレ
忙しいな
こちらは
モルガンクーグ王国の
将軍
グラティアヌス殿
我らの
道案内をして
下さいます
...
ほう
少し
険があるが
よい顔だ
.....軍団長殿
それは私の
部下です
クヌート
王子殿下は
こちらに
おわします
...目に
力がない
な!?
貴様!
失礼で
あろう!!
本当にその若者が
次代のイングランドを
続べる者か?
我らウェールズが
デーンの王子の逃避行に
協力する理由は
ひとつ
ウェールズへの
不可侵条約の
締結だ
貴公の
器次第だ
王子よ
誓われよ
イングランドの
王となった暁には
決してウェールズに
干渉せぬと
......
あー殿下は
こう申して
おられる
そなたらが
船3隻を
提供する
ならば
ボソ
はい
お任せ下さい
よいように
はからいます
私は
王子本人に
聞いている
のだ
づッキ
まあよい
またあとで
聞こう
それまでに
文書を
用意しておく
出発の
準備を
急がれよ
なんっじゃ
あの高慢チキ
はっっ!!
殿下と対等に
口がきけるとでも
思うとるんか!?
田舎モンめ!!
こちらの足元見おってからに!!
こちらの足元
見おって
からに!!
ほれ
押せーーッ!!
がんばれ
もー度ォ!!
行軍
行軍
また行軍
今度は
山道だよ
文句言うなよ
トルケルよりや
山道のほうが
マシだぜ
急がなくて
そー
そー
もっと
楽しい話
しよーぜェ
楽しいって
どんな?
そりゃお前
決まってン
じゃんか
スヴェン王の
ごほうびだよ
けっこう
苦労してんだ
農場のひとつも
もらいたい
もんだな
カッチョイイ
剣とか
オレ達や
あのトルケルから
王子を救ったん
だぜェ?
オレは
銀が
いい!
これっくらいの
大ダル一杯に
銀がつまってたら
サイコーだね!
名馬なんて
どーよ?
イエリングの
王宮には
金のたてがみの
馬がいるって
ウワサだぜ
王宮の
ウワサなら
オレも
聞いたぞ
おー
いいねー
王の寝室にゃ
世界中から
さらってきた
美女の奴隷が
100人もいるってよ
イスパニアの
カリフよろしく
ウハウハの
ハーレムだとさ
2、3人
もらえるかも
だぜ?
マジで!!
ワクワク
すんなー
もー
!?
他には
他には?
おーい
神父さん
よー!!
アンタたしか
王宮に
いたんだよな
王の家には
どんな物が
あったね?
.......
いや
まあ
んー
これといって
価値のありそうな
ものは
なかったですよ
ウソ!?
美女
も!?
あー
女性の奴隷は
けっこう
いましたねー
坊主には
そーゆーの
多いって
きくけど...
私の
求めている
ものに
比べれば
女に
興味が
ないのか?
いやいや
金銀も美女も
つまらない物だと
いうことです
!!
ぜひ
教えて
くれ
一体
そりゃア
何なんだ?
愛です
アイ?
はい
なんだそりゃ
聞いたこと
ねーな
食いモンじゃ
ねーの?
あオレ
知ってる
キリスト教徒が
よく言う
呪文かなんか
だよ
銀でいうと
何ポンドの
ものだ?
銀では
測れません
銀に価値を
与えるのも
愛だからです
愛が全てに
価値を
与えるのです
愛なくしては
金も銀も
馬も美女も
全てが
無価値だ
??
価値を
与える?
ワケわかんねー
銀は銀の価値
だろうがヨ
もーいいって
坊主に聞いたのが
まちがいだ
こいつら
小難しいことしか
言いやがらねェ
ハッタリ
こいてんだよ
どーせ
自分は
目利きだと
思わせたいん
だろ
無視
無視
続けて
くれよ
今の話
もう少し
聞きたいんだ
坊さん
おい
そろそろ
ブリケイニオグ王国の
領土に入る
案ずるな話はつけてある
通過に
支障はない
ご尽力
いたみ入ります
お前達のためではない
利害の
一致だ
ウェールズ諸王国は
かねてより
イングランドの...
とりわけ
マーシア伯の侵攻に
苦しめられてきた
王子殿下は
きっと左様に
約束されましょう
訂達デーン人が
月
お前達デーン人がイングランドをうばいマーシアを黙らせて
マーシアを黙らせて
くれるならば
我々に都合がいい
あれが
お前の王か
アシェラッド
お前にはもう少し
人を見る目があると
思っていたがな
血筋は
申し分
ありません
あとは.....
まァ...
若さに
期待して
います
惚れた男ほど思いどおりにはならんものです
惚れた男ほど
思いどおりには
ならんものです
あのくらいの
器のほうが
ちょうどいいのかも
しれません
私は
デーンの王には
従わぬぞ
我らは誇りある
ブリタニアの
未裔だ
グラティアヌス
殿.......
未だ伝説を
信じて
おいでですか?
アルトリウス公が
西の彼方の
妖精の島から戻られ
古のブリタニアを
復興なさるという
伝説を...
アシェラッド!
......
確かか?
さァ...
よく参られた
デーンの王子よ!
とにかく
〝耳〟の奴は
そう言ってるぜ
隣国の
使いの者だ
出迎え
ご苦労!
お待ちを!
グラティアヌス殿
!
ボン...
!?
なぜ
わかる?
部下に
耳のよい者が
おりますので
ちっ
気づいたか
だがもう
おそいぞ
デーン人ども
そこは
包囲の
ただ中だ
どうした
トルフィン
第2話終わり
第25話
オオッと
なんだァオイ!
囲まれてんじゃ
ねーか!
耳テメェ!
もっと早く
気づかなかった
のかよ!?
るせェ
待ち伏せだ!!
足音が
しなかったんだ
わかるワケ
ねェだろ!!
おー
アシェラッド
落ち着け
野郎ども!!
なんともねェ
馬だけだ
応射
するんじゃ
ねーぞ!
いわんこっちゃない!!
ホレ見た
ことか!
ブリケイニオグの
ご使者よ!
貴国の
歓迎のあいいきつは
ちと手荒いな
ほう
我らウェールズの
言葉を話すか
蛮人よ
貴様らデーン人は
言葉の通じぬ
ケダモノだと
聞いていたがな
兵をひけ
アッサー!!
グラティアヌス私は!
ウェールズ諸王国
全体の行く未を慮る
土...いいと感想貴方を尊敬している
デーン人相手に
事を構えても
我らウェールズに
益はない!!
だが我々は
貴方とは少し
考え方が
ちがうのだ
デーンの王子と
どんな約束を
交わすというのだ
グラティアヌス!
何語で
わめいてんだ
あの野郎?
やんのか
やんねーのか
ハッキリしろや
奴らの言葉が
わかるのか?
ビョルン
所詮は蛮族よ
道理は通じぬ!
いや
わかんね
まなんつーの
武力外交って
ヤツだろ
いや
こりゃア
戦には
ならねーよ
けどよ
その気だったら
最初の矢で
死人が出てた
はずだぜ
ハッタリきかせて
話し合いを有利に
進めようって
肘じゃねェの?
貴様らデーン人の
イングランドとの戦は
つぶさに見てきたぞ
我が国は
イングランドのような
愚は犯さぬ!
この10年で3度
貴様らは彼の国と
休戦協定を結び
それらをことごとく
破ってきた!
王
子
王子をとらえ我らの盾とする!
する!
どもの王
悪鬼
スヴェンといえど
世継ぎは
可愛かろう
すまんな
アシェラッド
いえ
どうせ茶番です
ゴネてみせて
我々がどうでるか
試してるのでしょう。
ふーん...
...出手も
狼の皮を被らねば
草も食めぬ
時代です
彼らに
同情
しますよ
教えるのか
それも
いいで
しょうが..
お前の
計画を
茶番が
やりたいのなら
少しつきあって
やるのも
一興でしょう
こちらにおわす
お方こそ
お方こそデンマーク国王スヴェン陛下の*子息
ご子
一息
クヌート王子殿下で
あーーる!!
者どもしかと見よ!!
これより殿下が
その方らに
お言葉を下さる
畏まって畏まんがよ
聞くがよい!!
さ
殿下
私が訳します
一発景気のいい
タンカを
なんでも
いいんですよ
一煮て食うぞ!!
とかなんとか
あの無礼者どもに
不快感を表明して
やって下さい
あなたが言えば
ヤツらァ
キンタマ縮み上がって
道を譲るでしょう
...
あ
ガキめ
アシェラッド
殿下は
ご幼少の頃より
人前で話されるのが
お嫌いなのだ
ここは
ワシが...
なりません
ラグナル殿
たとえお若くとも
一国の王子
我ら百余名の将
今この場にいる
すべての者が
王子殿下の御為に
動いているのですよ
果たすべき
責任が
ございます
......
...お優しい
方なのだ
無用の争いを
好まれぬ
だーかーら!
無用のケンカに
ならねェように
場をおさめて
くれっつってん
でしょーが!
貝みてェに
おし黙ってて
父王様の跡目が
つとまると
お思いですか!?
黙れ!!
貴様らに殿下の
何がわかる
無礼者が!!
王宮は
親子兄弟が
相食らう
狐の巣だ!!
お心を殺し!
息を殺し!
病がちだった
幼き殿下が
その中を
生きのびるのに
どれほど苦労を
なさったか...!!
目立たぬ
ようにして
今日までやって
こられたのだ!!
それでも次々
貴様らのような
奴輩が
殿下を利用せんと
すりよってくる!!
.......分を
わきまえよ
事に際して
殿下がどのように
振る舞われようとも
貴様ごときが
口を出すことは
許されぬ
どうしたァ!
デーン語で何を
言い争っておるか
......殿下は
ご機嫌斜めで
いらっしゃる
代わりにオレが
話をしよう
少し待ってろ
クヌート王子は
何と言っておる!
グラティアヌス殿
彼らに
「計画」を
伝えます
.....うむ
よかろう
私も
行こう
野郎ども
その場で待て
奴らの大将と
話つけてくる
からよ
ラグナル殿
お言葉
ごもっとも
です
殿下の御身を
案ずるあまり
つい出過ぎたことを
申しました
どうかご容赦
下さいませ
殿下
ダッセェ
お前本当に
オレと
同い年か?
......
ムス...
あの男...
は
ヒナ鳥も
いつか巣立つと
いうことを知らんな
ラグナルと
いったか
あれではかえって
ヒナによくない
「計画」の
ために
お前のやるべきことは
多いようだな
アシェラッド
まずはヒナを
巣立たせる
ことか.....
心得て
おります
第25話終わり
第26話アルトリ
下がれ
護衛は
要らぬ
でですが
アッサー様...
二度
言わせる
気か?
に守られねば
兵に守られねば敵将と交渉も出来ぬとデートしに囲われては
デーン人に思われては
デーン人に思われてはプリケイニオグ王家の恥だ
もっとだっその5倍っ
はなれろ
他の者にも近づくなと伝える
伝えろ
さて
と...
これで
話しやすく
なった
アシェラッドと
言ったかね?
事情は
わからんでもないか
困るんだよね
実際
突然に書簡で
我が国領内の
通行の許可と
兵糧の提供を
求められてもね
ふたつ返事は
できないんだよ
弱小といえど
体面ってもんが
あるからね
我が王家にも
おに便宜を
貴殿らに便宜を図ることでこのブリケイニオグ王国にどういう見取りが
どういう見返りが
とういう見込あるのか...
対等な立場での
取引であると
取引じめると確認しとかんことにはね
思ったより
話のわかる男の
ようだな...
下の者たちに
「我々の王は
100人程度のデーン人に
ビビッている」と
思われかねん
確かにな
我々の要求するまま
応えていては
あなた方も
あはん!!も格好がつかん
配慮に
欠けたことを
お詫びしよう
貴国への書簡を
書いたのは
この私だ
見返りについて
詳述しないのは
機密保持のためと
記したはずだが
ええ読みましたグラティアスス殿
それじゃ
伺いましょうか
その機密について
オレの提示する
見返りの内容に
よっちゃア...
そう
いじめんで
くれよ
戦闘
戦闘になることもあり得るかね?アッサー殿
アッサー殿
ふ
失礼した
マーク王を
メ
デン
怒らせようものなら
こんな小国など
ひとたまりもないのは
よくわかってるよ
いやなに
確認した
までさ
不思議な
ヤツだ
だれが?
そ!!
おまえ
アシェラッド
だよ
へーエ
ウチの兵団で
一番古参の
ビョルンにも
知らないことが
あるんだな
ウェールズの
言葉を
話せるなんて
知らなかった
バカ言え
知らんこと
ばっかりよ
知ってるといや
野郎が
デンマーク人だって
ことぐれェだ
フン
......
...水くせェ
野郎だ
ハハハ
るせェな
ケンカなら
買うぞ
十何年一緒に
やってきて
何も話しや
しねェ
いいじゃねェか
アシェラッドが
何者かなんて
カンケーねェさ
なんだアンタ
スネてんのか
デケェ図体して
あいつは
稼がせてくれる
いい首領だ
ツキもある
まま
落ち着けよ
ビョルン
これからも
稼がせて
くれるんなら
身上がどうでも
オレはついてくぜ
に......
にわかには...
信じ難い......
だが
嘘にしては...
直系の
リディア様の
御子だ
それに関しては
私が保証しよう
このアシェラッドには
我らローマン・ケルトの
偉大なる指導者の血が
受け継がれている
すると
貴殿は.....
デーン人では
ないと...
いうことか?
ウェールズと
デーンの
混血だ
父ウォラフはかつてウェールズ沿岸を略奪しその際リディアを
その際リディアを
愛妾としてさらった
古ブリタニアの
軍神の血脈は
絶えたと聞いていた
生まれたのが
オレだ
貴殿が...
貴殿が
アルトリウス公の
子孫だと......!?
アルトリウス
5〜6世紀に活躍した
イギリス先住ケルト人国家
ブリタニアの
軍団総指揮官である
ウェールズ年代記に
よると516年
サクソンへ占領地域
6世紀頃
侵攻者しいサクソン人
一夜のインクランド人一の軍勢を
アルトリウス率いる軍団が
ベイドン・ヒルの戦いにおいて
打ち破り
カンブリア
ブリタニアに
平和をもたらした
とある
後世に語り継がれ
アーサー王伝説の
原型になったと
される人物である
貴殿の話...
私だ
信ずるに足る
言うなにだ。証はあるか?
この男は14歳の時
リディア様とともに
ウェールズを訪れ
初めて私と会った
母ももうすぐ
死ぬ
病気
故郷かえりたいと言った
言った
連れてきた
運のない女
だったよ
長いこと
親父の寝室で
飼われ
病を得てからは
馬小屋で
飼われていた
おいたわいい.....
かつてグウェンブイヴァルの生まれ変わりとさえ言われた美しい方だったと聞く
かつてグウェシフィヴァルの
生まれ変わりとさえ言われた
美しい方だったと聞く
偉大なる血統最後の一人が
よりによって
デーン人との
混血とは...。
それにしても
失礼ながら...
惜しい
そこだよ
アッサー殿
混血
だからこそだ
オレは
ノルド人の社会に
溶け込んでいる
今度の手柄で
より高い地位にも
即くだろう
ウェールズ諸公は
日の出の勢いの
デンマーク軍内部に
テンマーク軍内部にオレという優秀な工作員を
持つことになるのだよ
このままいけばオレは
デンマーク家臣団の中で
クヌート第二王子派だ
スヴェン王の
跡目争いをするうえで
最右翼の兄王子派にも
対抗し得る旗頭と
いえるだろう
あのボンボンを
次のデンマーク王に
仕立て上げることが
できりゃァ...
このオレが
デンマークの国政を
左右する要職に
就くこともあり得る
.......
は
は
は
は
は
恐れ入った!
なんと大胆な!
よくもそんな
大ぶろしきを
広げられるものだ!
アッサー様が
笑っておられるぞ
肝の太い
お方だべ
あ...
...
ひとつ......
懸念が
ある
デーン人の中で
生まれ育った
貴殿だ
デーン人の中で生まれ育った貴殿だ
デーンの血より
アルトリウス公の血が
常に勝ると
言い切れるかね!
まそのへんは信じてもらうしかないな
血の問題は
別にしても...
オレはデーン人がきらいだ
剣はこっちだ
もうないかー
バカお前
種類ごとだ
斧と弓を
一緒にまとめたら
弓がこわれる
だろーがよ
ちゃんと
返して
くれっだろーなー
断る
武器を
手放すなど
賢い男のする
ことではない
いうと
思ったぜ
体裁だけ
ですって
この国を
通行する間だけ
連中の捕虜になった
フリするんです
反対側の国境で
「追放」される時
武器は返還されます
......
...不思議で
ならん...
それでこの国の
王家のメンツは
保たれ
いらぬケンカも
回避できるんです
妥協
しましょうよ
ラグナル殿
何故貴様の部下は
「武器を手放せ」
などという命令に
ホイホイ従うのだ
手放したとたん
皆殺しという
可能性も
あろうに
すごい
でしょ
ヴァッ
これでも私
けっこー部下に
信頼されてるん
ですよ
トルフィン
お前の
短剣もだ
ざっけんな
ハゲ
ほーお
信頼な
こいつは
別です
そガキめ
カンちがい
するな
トンガリ頭
オレァ
このハゲの
部下じゃねェ
敵だ
敵?
わかった
わかった
アンタ方は
けっこう
むこうも
2人くらいは
大目に見て
くれるだろう
おーし
進軍
再開
デーン人
だって!?
アッサー様が
捕らえなすった
らしいでよ
娘っコ達は
山サかくれろ
街道だと
見にいくべ
お〜〜〜
おっかねェ
悪党のツラだ
こっちさ
くるんか!?
人の肉を食らうというぞ
さっすが
アッサー様
だなやー
ツノ生えて
ねェべな
石投げてみるべか
やめれ
バカ!!
チッ
ムカつく
奴らだぜ
ブッ殺してェな
珍獣
扱いか
オレら
見てんじゃ
ねーぞ
タコがァ!!
やーめーろー
まだまだ
歩くんだ
体力温存
しとけ
喰うぞ
ゴルァ!!
.......
しかし
解せんな
あやつ......
友軍さえも計略の
一部として用いる男が
ウェールズに対しては
気を払っている...
......
見てんじゃ
ねーよ
お姫サマ
言いたいことは
テメェの口で
言えや
そういうことですが、このようになっているのですから、それではないのでしょうか...
臆病でっ
喋らない
ワケじゃ
舌がねェ
ワケじゃア
ねーんだろ?
ア?
ないん
だっ
僕は......
でっ....!!
しっしっ
慎重なんだ
慎重にしないと
いけないんだっ
そそてそっ
そなた達とは
違うのだ!
僕は王子だ
立場がある!
ぼ僕の発言には
政治的な意味が
生じるのだ!
異国に
おいては
なおさらだ!
父王陛下の
おゆるしもなく
不可侵条約だの
不快感の表明
だの...
できる
ワケが
ない!
オイ
しゃべってるよ
...
ば
はじめて
古きいた
僕は
......
は
慎重
なのだ...
そこそこ
マシな言いワケ
言うじゃねェか
オツムは
足りてる
ようだな
お姫サマ
こっ...
こんな無礼者っ
はっ初めてだっ!!
今まで僕に
こんな態度を
とる者など
いなかった!!
なら
いい経験じゃ
ねーか
先程の発言を取り消せ!
先程の発言を
取り消せ!
言いワケでは
ないのだぞ!
お前達などに
王族の苦労の
なにがわかる!
わめくんじゃ
ねェよ
座ってろ
う~~む...
ここ?いいと...
あの殿下が
ワシ以外の者と
会話をなさって
いる.....
くくっ...くちゅりっっ
うそ・!
この状態を
歓迎すべき
だろうか.....
ちっ
とうとう
降って
きやがった
第2話終わり
なぜ、あなたはいつまでも私たちも
そしなく私たちを見葉でたままにしておかれるのですか。
【旧約聖書】京歌5,00
最戦士と修道士
第27話
ああ
じゃあ
わかった
アレだ
つまり...
そうだなぁ...なんですか
こーゆー
ことだろ?
ヴィリバルド
修道士さんよ
オレと
この兄貴が
そうだ
オレたち兄弟は
ガキの頃から
何をする時でも
いつも一緒だ
戦場での
連携プレーじゃ
誰にも負けねェぜ
なァ
兄者
おおとも
ツーカーよ
お互い
助け合って
やってきた
常に背中を
合わせながら
戦うようにして
死角を消す
オレたちの
この信頼関係は
そうそう銀には
代えられねェよな
兄者!
あたりきよ
弟よ!
まァ
金額に
よるがな!
兄弟の
きずな
オレが背後を
預けられるのは
コイツだけよ
どうよ?
アタリ?
さァ...
どうなんで
しょうね
私の想像する
愛とは
全然違います
けど...
なんでよ!?
コレもかよ!?
あのなァ修道士
お前は戦場に
出たことないから
この戦法のスゴさが
わからねンだよ
生きるか
死ぬかって時の
こんび
ねーしょん!
できるか!?
お前に!
素晴らしい
ことだとは
思います
あなた方
兄弟にとって
かけがえの
ないもの
なのでしょうね
では私が
戦場に立ったと
して...
あなたは
私の背後を
守って下さい
ますか?
あァ?
ヤだよ
何言ってんだ
お前?
兄者と
オレだから
やれる戦法
なんだっつーの!
酒漬け坊主に
オレの背中を
任せられっかよ
.....でしょう
だから
ちがう
クソ坊主
...すいませんが
わかるように
言ってくれやがり
ませんかね?コラ
頭ワリィ
からよォ
オレァよォ
いや
そいじゃア
さー
それは
どーなのヨ?
その
酒だよ
アンタは
やたら
酒好きだ
それはアンタが
酒をアイしてるって
ことなんじゃ
ねェのかい?
......違います
それに
私は酒が
好きなわけでは
ありません
は?
じゃ
飲むなよ
ワッケ
わからんわ
コイツ
酒で
アタマが
イカれてんだ
ワケ
わからんのが
いいのか?
......
すみません
じゃ
こんなのは
どうだ?
この兵団の
古株の間じゃ
今でも
話にのぼる
昔オレらが
フェロー諸島で
船を襲った時の
ことだ
その船に
戦士がひとり
乗っててな
コレがもう
滅法強かった
オレらは総出で
かかったんだが
そいつひとりに30人が
あっちゅー間に
素手で叩き伏せられた
結局そいつは
オレらが
仕留めたが...
素手で
だぞ?
あとで
損害を調べたら
不思議なことに
味方に死者がいねェ
ひどいケガでも
骨折程度だった
なんだったん
だろーな
ありゃア...
オレァ
あの野郎に
アゴなでられたら
立てなくなったが
すぐ元に戻った
オレもだ
野郎たしかに
剣を帯びてた
よなァ?
なんで斬らねェ?
やっぱオレら
ナメられてたん
だろうか?
だとしたら
ムカつく
わー
つーか
戦士としての
礼儀ってもんが
なっとら
うお!?
その者
他に何か
しましたか?
名はなんと
いいますか?
名はなんといいますか?
な名前は
言えねェ
あーやっぱ
ワケわからんちん
同士で
ひかれるものが
あんだなー
他にって...
......
なんだよ?
その野郎も
妙なこと
言ってたぜ
「本当の戦士には
剣は要らない」
とか
なんとか
......
なんなんだよ
坊主よォ
今のはアタリか?
アイか?
オゥ
コラ!
坊主!
結局
なんなんだ
アイって?
オイ!
坊主とジャレる
ヒマあったら
テント張るの
手伝えよ!
働かざる者
食うべからず
だぜ
わーかった
わかった
今行くよ
戦士...
本当の...
剣は
必要ない...
本当の...
戦士...
第27話終わり
第28話
神様
どうしても
私達は
清くなければ
いけませんか?
父ちゃんが言ってました
父ちゃんが
言ってました
あなたは
あなたの言いつけを
守らない者なら
天使でさえ罰すると
本当
ですか?
私のような者に
あなたの思し召しは
わかりませんが
ただ私には
ただ
私には
アン!
遊んでないで
晩の仕度を
手伝っとくれ
あなたの
天の国は
とても遠くに
感じられます
今行く!
今行く!
あなたが
天に座し
私達を
見ていらっしゃる
ことが
私には
重荷でした
天気の文句を
私に言われても
困りますよ
ラグナル殿
イングランド中部
マーシア伯領
1013年12月
だいたい私や
元来が船乗り
なんですよ
海ならともかく
陸のまして
外国の天気なぞ
専門外でしてね
今年に限って
冬の入りっバナに
こんなに積もることを
予想しろってほうが
無茶ですよ
そんなことは
言うとらん
ワシは今
貴様から
運が離れとることを
言うておるのだ
アシェラッド
予定進軍路
雪に焦って
近道しようと
進路を変えた途端
この大降りじゃ
ウェセックス
ウェールズ
イングランド領の
ド真ん中で
荷車を押すことも
ままならん
貴様の兵も
少なからず
動揺しておるぞ
私の手下は
修羅場くぐって
きてンです
この程度のことじゃ
ビクビクしませんよ
今だって
命令どおりに
スラスラッと
動いてるでしょ?
......
ウェールズへ
引き返せ
マーシア
横断は
無理じゃ
どうせ冬堂するなら、
ウェールズのほうが
まだマシじゃい
気に入らんがな
.....
......ったく
雪をこいで進むなら
戦利品などの重量物は
捨てねばなりません
手下どもはそれを
納得しないでしょう
キリスト教徒と
いうヤツは
変に情け心が
あるから
始末に負えねェ
それに
ご苦労
どうだ?
......運の
落ちとる時は
何をやっても
裏目に出るぞ
アシェラッド
どっちにしろ
今夜は
露営は無理です
宿が要ります
配置万端だ
行けるぜ
ラグナル殿
何をそんなに
ためらって
おられるのです
村邑の
襲撃
略奪は
我ら
ノルド人の
伝統でしょう?
願わくは
私達の
日用の糧を
明日も
お与え下さい
私達が罪人を
松達が罪人を赦すように
ちゃんとおいしい
ちゃんとお祈りしな!
誘惑に
遭わせず
悪より
お救い下さい
私達の罪を
お赦し下さい
国と力と栄えとは
国と力と呆えとは限りなくあなたのものです
アーメン
ねー
お父ちゃん
どうして
いつも
おいのり
するのー?
んー?
ダ
イエス様がそうしろとおっしゃったからさ
イエス様がそうしろとおっしゃったからさ
イエス様の言うことに
まちがいはない
神様のお子だからな
おいのり
しないと
どうなるの?
そりゃお前
不信心者には
罰が下るんだ
死んでから
地獄に
おちるんだぞ
悪魔がウーヨウヨいるこれ
こわ〜〜〜い所だ
二度と出られん
アクマこわい
お祈りをする
よい子は
審判の日に
天国へ行ける
悪魔
いやだろ?
父ちゃんも
こわい
よく覚えて
おきなさい
審判の日
かァ...
もうじきみんな天国か地獄かどっちかに
どっちかに
連れてかれるなんて
なんかピンと
こないなァ...
家族がもしバラバラになった
なったら
イヤだわねェ
おまえ...
でもさァ
お父ちゃん
どうして神様は
急にこの世を
お裁きになろうと
するの?
一緒でも
地獄は
イヤだろ
急じゃアないぞ
大昔から
決められてたんだ
イエス様が
復活なさってから
千年後ってな
つまりあと
20年後だ
あと20年した
あと20年したら神様のお越きで悪党はみーんな地獄行きだ
地獄行きだ
た
よい人間だけが
救われて
新しい世界の
住人になるんだそ
悪党って
デーン人?
おォ
あいつら超ワル
盗んだり殺したり
娘達に乱暴したり
やっちゃいいかんこと
ぜーんぶやっとる
さ
きっと神様はああいう連中がわいてくるのね
わいてくるのを
ご存知だったん
だろうな
いいかお前達は
イエス様のいいつけを
よく守って...!!
こらアン
話の途中で
どこへ行く
おしっこ
K?
ようしよう...
うどど
うしよう!?
悪魔こわいよーーっ!!
ぼっっすん
........
あァ...
でも.....
ステキ...
また
はめちゃった...
いくら
するんだろう
この指輪...
今からでも
お金払ったら
神様はゆるして
くれるかしら...
お
お金もないのに市場目物なんか
市場見物なんか
するんじゃ
なかった.....
お金なんて
ないけど.....
あんなに
ステキなものが
いっぱいいだなんて
きっとあれは
悪魔が誘惑
したんだわ...
アタシみたいな
悪い子は
きっと審判の日に
地獄におちるん
だわ...
神様は
こうしてる今も
見てらっしゃるん
だもの...は
.....きっと
家族の中で
アタシだけ...
天国に行けないんだ
だ.....
...~~~!
うわああああん
左手に
はめても
ステキーー!!
誰.....
かっ
かくさなきゃ
コレ
!?
みなさァん逃げて下さ
下さーい!
この村は
狙われて
いまーーす!!
デーン人が
この.......
るせェ
クソ坊主!
フザけ
やがって
さるぐつわ
かましとけ!
えっ??
なんだァ
今のは?
なに?
イカレ
修道士の
声だったぞ
ホレあの
王子のオマケに
くっついてきた...
なんなんだ
あのクソ坊主
マジに
イカれてん
のか?
何語で
わめいてた?
イングランド語
か?
村の連中に
知らせようと
してたのか?
さァ
なァ
キリスト野郎の
やることァ
よくわからんこと
ばっかだからな
お
あっち
始めた
みたいだぜ
気づかれた
かな
なァに
かまうこた
ねェ
行くぞ
ちィーす
晩ゴハン
拝見ー
おー
あったけェ
生き返るワ
なんだ
ここンちは
ガキが多いな
な
なんだね
アンタ達や
突然.....
ほー
大麦の
ミルクがゆと
干し肉が少々と
あ玉ネギ
入れてやがる
ンだよ
オレきらい
なんだよな
武器に
なりそうな物
おさえとけ
閉めとけよ
さみィだろが
お父ちゃん
.....?
剣!?
ぶェ!?
マッジぃ
アンだこりゃ
ヒデェもん
食ってンな
オイ!
ちょっ...
ちょっと!
...
なんなのあなた
食べ物を
粗末にして!
母ちゃん!
だっ
たっ大丈夫かオイ!!
えーと
なんだっけ?
イングランド語
クイモノ
ゼンブ
おい
オッさん
コラ
クイモノ
ゼンブダセ
あー
そー
そー
コロスゾ
こんだけ
か?
村人は?
外に
あつめて
あるぜ
全部で
62人だ
ガキは
内24人
ガキは
2人で1人前と
して...
てことは
冬越しの食料も
50人分か...
50人
どうしよう
104人の
戦士には
足りねェな
どうしよう
みんな捕まっちゃった...
なんなの!?
あいつら.....
修道士よ
あんたは一応
王子殿下の
教師で
一応
この兵団の
客だ
一度だけ
許す
わかったな
だが
この次また
オレの作戦の
ジャマをしたら
その場で
殺す
オレァ
もともと坊主は
嫌ェなんだ
あ
あんた達や
デーン人か?
ワシらの言葉の通じる者は
通じる者は
おるんか?
鶏む!食べ物を半分せめて半分残してくれないか
半分あれば
なんとか冬は
越せる
赤ン坊もおるんだ...
どうか...
赤ン坊か
そりゃ
大変だなァ
大丈夫
あんた方のことは
考えてあるよ
冬越しの心配は
しなくていい
そ
そうか
本当に?
本当さ
来年も
さ来年も
もう冬越しの
心配はいらん
あんた方を
苦悩から
解放してやろう
アシェラッド
彼らは
非戦闘員だ
生かしておいても
こいつらに食わす
メシはねェ
それに
生かしとくってのは
監視してなきゃ
ならんってことだ
どうだ
穴は
掘れたか?
ひとりでも
脱走されれば
オレらがこんな
敵地の真ン中で
モタついてることを
敵軍にチクられる
おう
詰めれば
62人
入るぜ
そいつは
いただけねェ
アシェラッド
この者達は
キリスト教徒
だ...
だから
なンスか
王子殿下の
御為には
これが
最善ですよ
ハイ
他に質問の
ある方は?
いないね
よし
そんじゃ
野郎ども
殺れ
そのあと
どこをどう
歩いたのか
覚えていません
気がついた
時には
雪は止んで
私はひとりで
原っぱに
いました
.....神様
弟や妹や
見て
いらっしゃい
ますか?
父ちゃんや
母ちゃんや
じいちゃんは
やっぱりヤっタシのことは
お召しに
ならないの
ですね
そちらに
着きましたか?
そうよね
だって
アタシ...
みんな殺されたのに
ドキドキ
キキんキるのトレだも
だって.....
あんなにも
あんなにも
悪い人達が
いるなんて...
あんなにも...
あなたの罰を
おそれない人達が
いるなんて...!!
指輪を盗んだ
あの瞬間
みたいに...
アタシいま...
ドキドキ
してるの....
ヴィンランド・サガ4終わり
トルフインの
航路
トリフィ”一航商
WiliNoth
シア伯領の小村
行軍中、不測の雪に見
舞われたアシエラッドは
この村を襲撃し、春まで
潜伏することをもくろむ
スヴェン王星
フシェラッド兵は
手定進軍路
ドーヴァー海味
ブリケイニオク
王国
フェールズ山岳一つ。アンチョン
一つ。アシェラッド軍を1同の隊「城
岳国の王国の
軍を、入国の際「捕
虜」にし出国時に
「追放」した
毎峡
〈近〉《、ールハ
クヌート王子を捕えたトルケ
ルがデンマ一ク軍本隊を追
跡。アシェラッドはこの地で
跡。アシェラッドはこの地でトルケルを襲いクスート準取を図る。
シドたちは渡
記事をかわす
ルの追ラッシェール王国群モルにつー
ケルのめアシ、ウェー小王国一クープ
ルガンクークTE
モトルた河ズのガ入
西本英雄がお
〇X村豊早祭幅例レ光光
水着美女コンテスト
「コルグジアちゃん」
ヴァイキングッ娘『三
お母さんわたし
結婚しようと
おもうの
『もう、しませんから』におなしみ
はじめまして
高瀬ミキトって
いーまス
おい急げ
コンテスト
始まっちまうぞ
ユルヴァちゃんも
エントリーしてん
だってよーー
ごめんねイキナリ
早くお母さんのこと
安心させたくて
ミキトはー
ケータイのショップで
店長やってたん
だけどォー
うひょー
漁師になって
マグロ釣ったり
したいんだよね
うちが大変て
話したら
こっちで
働きたいって
いってくれて
テレビで見て
一男の仕事じゃん
超ォーシビィー」ってんス
思った
ユルヴァー
ナイス
ボーズ
この村の女は
働き者だから
ねぇ......
自分フットサル
やってるんでー
体には自信
ありまス
キャプテン
やってるん
だよねー
すごいでしょ
父の死は娘の心に
想像以上に深い傷を
残していた
添取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、
コミックス発売当時のまま掲載しています。
ンランド・サガ(4)
著
者
発行者
発行所
2012年9月1日発行(01)
清水保雅
幸村誠
©MAKOTOYUKMUPA202
株式会社・講談社
〒112-8001
東京都文京区音羽2:22: