ヴィンランドサガロの幸村誠職 トルフィーンこの列やったら今日はもう上がろうやァ ストップストーップ!!止まって!! 切り株は抜いても深いトコの根は残ってるからなァどうしてもひっかかる しょうがない今年は浅く掘り返そう 無理して借り物の犂をこわしちゃったら大変だもんな ハンパな金持ちじゃねェぞ旦那は 「頼もしい味方」って言ってたよ 人の手とクワで同じように耕すのは大変なんだろうな そりゃもォ!コイツと馬があるとないとじゃ大違いだよ これを作ったのは農夫に違いない 農夫の大変さをよく知ってる人じゃないとこうは作れないよ ホントに野良仕事を知らないんだなトルフィン なんでも新鮮かまるでお前でっかい赤ン坊みたいだぞ わーっ!降ってきた降ってきた! お前雨の用意はあるのか 話を逸らさんでくれ父さん ワシは父さんの体を心配して言っとるんだ もう無理のきく齢じゃないんだいいかげん野良仕事はやめてくれ この前畑で倒れた時にはたまたま“蛇”が見つけてくれたからよかったものの... お前はお前の畑の心配をせェ 大体その齢で独り暮らしをすること自体無茶なんだ ケティルよお前とワシは考え方が大分ちがうこのほうがエエ 父さん!意地を張らんでくれ! 一緒におればまたケンカになる それは!違いじゃない父さんが頑固なんだ ここまで農場を大きくしたワシの努力を認めてはくれないのか!? なんか知んないけどちょっと入りづらいフンイキだな... 今の話考えておいてくれよ! なんだお前たちこんな所で 父さん!あまり勝手なことはせんでくれ これらの管理はパテールに任せてある 濡れたなついでじゃその服洗ってしまえ 洗濯ナベは向こうの部屋じゃ さっきのフンイキの中でグーグー寝てたんかこの人 ジジィ!飯作ってるだろ! ひとりで食おうったってそーはいかねェぞ! なんだお前ら?オレに夜這いか? 悪いがそっちのシュミはねェぞ まったくしょうもないヤツじゃ 飯時にだけ起きてきよる 恥ずかしいとは思わんのか昼間から大の男が働きもせずに オレ達や夜に働いてンだよ よくも堂々と飯が食えるもんじゃな 泥棒ってのァ夜に来るもんだろォ? オレ達〝客人〟がすすんで夜に巡回警備をやってっから農場の富と平和が保たれてンだよ 若い女のいる家に入りびたってなにが警備か 若い女が盗まれないように警備してンじゃねェかよ なんだ?なにしてンだこっち来て食えよ ...いいんですか...? 食え食え遠慮するようなメシじゃねェ 働いた者はその分食うてもよい 泥棒が来るってホントですか? 来るさしょっちゅうだぜ 刈り入れ直前の麦だの放し飼いの豚だのが狙われンだ 武装して来るヤツらもいる そういうのをブッとばして縛り上げるのもオレらの仕事だ 働いてンだぜェちゃんとよォ フン泥棒に盗まれる分とお前ら「客人」の食い扶持 どっこいどっこいじゃろが カチンと来るねいちいち 泥棒なんぞお前らの手を借りんでも追い払える ワシらもノルドの男じゃ剣や槍の心得はある その曲がった腰でチャンバラやるってかい 自惚れるな蛇よお前以上の使い手なんぞいくらでもおるわ 年寄りの体を心配してやってんじゃねェかよ お前なんぞに心配されるほどもうろくはしとらん カッカすんなよまた倒れるぞおじいちゃん 実際アンタがなんと言おうとな この農場の防衛戦力は規模につり合ってねェんだよ まとまった武装集団...:そうだな どうでしょう..わかりません... そんなことをこやつらに聞いてどうする 泥棒より手強いものなんぞケティルの土地には来んわい わっかんねェじゃんよそんなん その時慌てても遅ェんだぜ 安心せェどうなろうとお前らに泣きついたりはせんわ こんないい農場みんな欲しがると思うんですが... ハラルド王の威光のためじゃ 貢紙品を受け取る以上王にはケティルを保護する義務があるのだ クヌートの兄貴か... 一介の農民に独立自治できぬほどの土地を持つ必要がどこにある 事が起こってから王の軍団が来たって遅いんだぜ王の館からここまで何日かかると思ってンだ? 実際に農場を守ってンのはオレらだっつーの 大き過ぎる富は災いを呼ぶ 富を増しては失うことを恐れ その空しさにあのバカ息子は気づかん 恐れをやわらげるために金を使いまた稼ぐ ジジィは説教くせェったら... さァーて!今日も警備に行ってくっかなァ! オレが来なきゃ来ないで寂しがるクセに 大丈夫です着てればすぐがわきますから 今日は本当にごちそう様でした ヘンなふたりだったなァ 実の親子より馬が合ってるみたいだ 色々なことを学んだような気がする もう少し多めに蒔いていいよ ヤレヤレ旦那の留守中に... 麦の粉がひと袋と干し肉だそうです 道で他の足跡と混ざっちまって追跡できません バレてないとでも思ってンですかねナメられたもんだぜ そろそろお仕置きが必要だな それって大旦那様に気に入られているんですよ ...そうでしょうか? 道具や馬を貸してくれる上に同じ卓でごはんを食べるなんて! そうですね言われてみれば 大旦那様の家のカ仕事は全部やるし 労働の対価なんてないのが普通でしょ じゃなーんで気に入られたんだろ? エイナルさんいい人ですもの ...に気をつかった? ...あいつもいいやつですよ? すいません引きとめちゃって お話し相手ができて毎朝が楽しみなんですよ私 朝餉の仕度もまだだというのに油を売って 置いているんじゃないよ 今日は旦那様が民会からお帰りになります お客様を連れてこられるかもしれないから昼からの仕度はそのつもりで ま本来奴隷女には奴隷の男が お似合いの相手ってもんさね いつまでつっ立っているんだね これが麦の芽だぜトルフィン なんか...弱々しいな 普通か?こんなもんなのか? うーし!ヤル気出てきた! バリッバリ開墾して来年の作付けは倍にするぜ! こんなのからパンができるのか.. こいつを育てて売って育てて売って オレ達の自由身分を買い戻すんだ 何年かかったってきっと... オレ達はこーやって作物やってればいつか自由になる目もあるけどさァ あの娘アルネイズさんはそのへんどーなってるんだろ? 明日の朝本人に聞いてみれば? 聞いていいのかなそういうの... それより今日はコレどうするんだ? いやしばらくはやることないよ そうかじゃア伐採の続きを... 育てたまえェ実らせたまえエエッ!! 虫カビ退散ン~~ッ!!雨降らせェ...〜〜〜ッ!! 何でもいいよヤハウェの神でもフレイヤ神でもすがれるものにはみんなすがる 供物がないんだそのぶん一所懸命やるぞ! 畑仕事の出来不出来はかなりの部分神様次第なんだよ 中途半端がいちばん恥ずかしいんだぞ! おオかわっとらんのーこの農場は お袋やオルマルは元気にしてるかい オルマルなどは元気すぎて困るくらいだ お前のように戦場へ行きたくてウズウズしとる ダッハッハアイツもチビの頃からかわっとらんな 人には得手不得手があるのだトールギル オルマルに戦場は合わん 人間身に合った場所におるのが一番よい クヌート陛下のように戦場が男を変える例もある 軍中みんなもうクヌート様を殿下とは呼ばないんだよ 今や堂々たる大将ぶりだよ 気優しい方だったけどこの戦争でずいぶんお変わりになられた 試しにオルマルも戦場に出してみちゃどうだい?親父 みすみす跡継ぎに死なれるのがオチだ! ちったァ男前になって帰ってくるかもしれんぜ? あいつの腕前で戦なんぞ... お!旦那ちょうどよかった あれ?トールギル帰国したのか 民会で親父殿と会ってなついでに里帰りだ しぶといなまァだ死なねェか あんたに稽古つけてもらったおかげだよ蛇 その引いてるのは何だ? いやいやイングランド人が弱ェんだろ? コソ泥の容疑者です旦那に引き渡そうと思って ここ最近手口の似た盗みが続いてましてね オレの勘じゃまァ全部コイツの仕業かなと ガキでも盗みは盗みです いっちょう仕置きをお願いします旦那 軍団なんて言っちゃあいるが 戦士にゃホントのところ敵味方なんざどーでもいいのよ 部族ごとのまとまりはあるがそれ以上のもんじゃねェ 一度戦闘がおっ始まりやそれぞれの部族がてんで勝手に目標を攻撃すンだ 互いに勇猛さを競い合うんだよ北海一の命知らずはオレだ」ってな 戦闘の後は楽しい略奪大会こいつは早いもん勝ちだ 売れそうな女を争って味方同士で斬り合ったりなんてのはしょっちゅうさ どうだオルマル行ってみたいか戦場に もっももももちろんヨ兄ちゃん! そんなお前に戦場士産をやろうかな 構わねェが飾りもんだぞそれは ホンットビビリだなお前は オレ達や“鉄拳〟ケティルの息子なんだぞしっかりせェや 知らねェのか?親父の若い頃の伝説だぞ 戦闘が始まるとあっという間に自分の得物が怪力でこわれちまうもんだからよ その後ずっと素手で戦うらしいんだそれでいて誰よりも手柄をあげる この親父がァ~~~~~...? 古株の戦士と話をするとけっこう〝鉄拳〟の名前が出るぜ お前もっと親父を尊敬しろ 旅の疲れもあるだろうそろそろ奥で休みなさい あ食事会おひらきですか? じゃあ旦那すんませんがお休みの前にアレを片づけてもらってもいいですかね? 旦那様がお尋ねだろうが! コラ!やめんかおびえて お前達を弁護する者はいるかね? 身内はほかに母親と赤ン坊がいます 母親は病気で伏せってたんでここには連れてきませんでした父親は未確認です 父ちゃんはスノッリ... 去年の秋野菜を売りにいったまま帰ってこない ...お前達の祖父の名前は「ボー」ではないかね? 旦那様に地代の借金をしています 最近顔を見せないと思ったら... おおかた物盗りにでも遭って殺され 父ちゃんは!ちょっと出かけてるだけだ! 働き手を失った家族は周囲の家に奉公人として引き取られるのが習わしだ... しかしこの子らはまだしも病の母親と赤子...引き取る者はおるまい... ちっちと目にゴミが入ってな! どうなさいましたあなた 余罪は多数ですがとりあえず麦の粉ひと袋の盗みは白状しました オレとオレの部下が証人です おどして言わせたのではないだろうな コイツらの家に麦粉の袋が隠してあったんでね 旦那のトコの袋は底に旦那の名が書いてあるんだって言ってね この袋が空になるまでの間だけ待ってやるよ 正直に言やァ仕置きも軽く済むと思うぜ? ほとんどおどしだそれは! 身に覚えがないならこれで自白はしないでしょ? 犯人には違いねェんだななら話は早ェ いっ妹は!まだ小さいんだかんべんして! 盗みの罰はそれが相場だろ なら妹の分の罰もお前が受けろ ああ言った手前オレとしちゃ軽めでお願いしたいんだけど ワシの息子とはとうてい思えん... 何故ワシの所に盗みに入ったりしたのだ!? ワシはどうあってもお前達のことを仕置きせねばならんのだぞ!! 死刑にも等しい仕置きです盗みの罰には重すぎる 意見を申し上げてもよろしいでしょうか うむうむ言うがいいパテール! 当農場の経理を務める身といたしましても少年に重罰を与えるのはどうかと考えます スチュル年齢はいくつだ? 大人と同じ仕事を始める年齢だな 盗みの損害と父親の借金を回収すべきです この子達とその母親を奉公人として当農場に雇い入れることを提案いたします この子達に働いて返してもらいましょう 住居は今までどおり彼らの自宅 仕事は旦那様が父親に貸し与えた土地の耕作を奉公人として引き継がせます 私がスチュルに技術指導をしましょう 今後盗みを働く必要もなくなる スチュルが一人前の働き手に育てば今回の損害は回収できます 損害は回収せねばならん うむ!うむうむまったくだ 仕置きは棒打ちなどが妥当と思われます 盗んだ分は奉公で返済させるのだし... さすがに全く折檻なしというわけにゃいきませんよ旦那 借金という形での罰になっとらんかすでに シメるとこシメてかないと警備のオレらが周りにナメられる しつけてやるのもコイツらのためです それに手クセの悪いのはどこへ行っても嫌われる 小僧からだ歯を喰いしばってろ 親父!オレにやらせてくれ え~~~っお前加減を知らねェからなァ 頭とかはやめとけよマジで ワシが!!ワシがやる!! 「ニいちゃアア、ウワァァ “鉄拳”ケティルももうトシカね ノルドの男は意気地なしでは生きていけんのだ... 皆がワシに当然のように勇猛さを求めてくる お優しいことが悪いことであるはずはありませんわ お苦しみはアルネイズが知っております 何もかも全て話せるのは... お前がいなかったらこの世は闇だ... 対応制限・カラッポな男・ くそっ...なんでこんなことしてるんだ!? 今朝はまたいつにも増してうなされてたなお前.. 今朝は覚えてるのか夢の中身 アシェラッド!とか『父上!』とか言ってたぞ アシェラッドって人の名前? ほとんど忘れてしまうんだろう 恐ろしい夢ってことだけはわかる 何かとても大事なことを忘れてしまっている気がする ノドにひっかかった魚の小骨のようだ でも忘れてはいけない大事なこと... おいこの麦もうこんなでかい穂がついてるぞ 拓いたばかりで地力がいいのか.. 思ったよりマシな仕事やるなあの奴隷ども いやエイナルかあいつが来てから急に開拓が進んだ ふ冬のほうが木が軽いな ああ水気が切れてるからな ...どうかしてるぜ旦那はよ 畑仕事は一人前の男がやる仕事だぜ それを奴隷なんぞにやらせるなんて.. うーん...まァそりゃ そうだろ?こんなことはよくねェことだ たとえ旦那の指図でもな 奴隷が奉公人と同等に扱われちゃ世の中の秩序が保てねェぜ オレの父親を殺した男だ 崖から落ちたのは覚えてる アシェラッドを追ってオレは戦場へ出たんだ アシェラッドはオレじゃない男に殺された トルフィン次のワラ束放ってくれ 細かいことはわかんないけどよ お前のその今イチ元気がない理由はわかった気がするよ 仇討ちっていう日標を失ったからなんだろ? 夢にまで見るってんだからまだ心の中で整理がついてないんだろうぜ それだけじゃない... もっと...大事な何かを忘れている気がする... オレなんかにふっきれって言われてもできるもんじゃないんだろうけどさ お前の仇討ちはもう終わったんだろ? 死んだ人間を憎んだって始まらないぜ 本当の戦士になれ... 来るな!!トルフィン!! 戦以外に何も知らないし何もできない 屋根の雨もりの直し方ひとつ知らない 口を動かすヒマがあったら とっとと屋根の修理を済ませろ 今日の仕事はそれで終いではないぞ 食いでのあるのを獲れよ あっれー!うまく広がらない 年寄りに麦がゆしか食わせん気が 今は復活祭前じゃから肉は食えんのだ 同じところへ続けて投げるな これから覚えていけばエエ カラッポなら何でも入るじゃろう 生まれかわるつもりがあるならむしろカラッポのほうがエエ 生まれ...かわれるでしょうか... こう冷えると今日の魚とりはつらくなりそうだなァ おもしろいンだけど手がかじかむんだよなーアレ 名誉挽回はしたいトコだけどなァ ああァ悪い聞いてなかった 昨日大旦那様に言われたこと ...人間ってかわれるもんかな? どうしたらかわるんだろう... トルフィンお前昔は戦士だったんだよな? 戦士ってのはいわゆる.. 斧持って戦争やって略奪して酒飲んでなんぼのもんじゃいガハハのハー!! 谷はもってなかったけど... 大体あってるかもな... 元戦士だなんて思うやつァひとりもいないぜ? 「そうかな?って... 自分の顔水に映してよく見てみろよ オレは戦士の頃のお前に出会わなくてよかったと思うよ もし出会ってたらまず友達にやなれなかっただろうな それどころか出会い方がまずかったら お前に殺されてたかもしれない 今いいほうへかわっていってる途中なんだと思うぜ ...まってのは強い作物でな 少しくらい風に倒されてもまた自分で立ち上がるものなんだ それをよくわかってやがる 根こそぎ掘り返しやがった こんなことやるのあいつら以外にゃいねェ 落ち着け!やつらがやったっていう証拠がないんだ きっとシラを切るに決まってる! 証拠があったってケンカになれば罰を受けるのは奴隷のほうだ! まずパテールさんに話を通してから... 畑の地力は使っちまったのに収穫はなしだ次に蒔くはずの種麦さえとれなかった 状況がわかってねェのか? 今年の種麦代は丸ごと借金だ 次の種麦もまた借りなきゃならねェ それよりも...ヤツら... ヤツらだって農夫だろう!! 麦を育てる苦労も喜びも知っているはずなのに!! よくも...こんな...!! オレ達の麦がダメにされたんだぞ!! 奪ったり壊したりする側の人間だった... お前みたいに奉公人達に腹を立てる資格がオレにはないんだ... お前が奉公人達をブッ殺すっていうんなら 復讐なんていいことないよ ここは調べが済むまでこのままにしておきなさい 犯人の手がかりが残されているかもしれないからな 犯人に心あたりはあるか? 旦那様に報告する後は任せなさい 私をいじめる者達はなぜこんな「文にもならんことを手間をかけてやるのだろうとよく思っていたよ 差別を好む者はどこにでもいるが そうでない者も少しはいる 相当旦那に気に入られてるらしい 働き次第で解放するっていうオレ達みたいな約束が彼女と旦那の間にはないそうだ もう自由になるのをあきらめてるみたいだった 彼女を手放す気がないんだろうな旦那 気に入られりゃそんなことになるし やってらんねェよ奴隷なんて 嫌われりゃこんな仕打ちを受けるし 別の道を行こうエイナル オレ達がコソコソする理由はねェよ どうした?しょぼくれたツラして お前達の畑が荒らされたか まァそう落ち込むことはねェさ どうせ奴隷のつくった麦なんざァ 実ったところでくさくて食えやしねェんだからよ アゴ折れてんじゃないの?アレ 奴隷奴隷うるせンだよ!! わめいてねェでかかってこい うゥわ~~こわかったァくるくること! お~~~おっそろしい!父上殺されちゃってたよ! あっちこっち戦場を渡り歩いて バケモンみたいな大男と戦って! しまいにゃ奴隷ときたね! 冗談じゃないよまったく 奴隷が奉公人に劣ってるかどうか ハッキリさせようじゃねェか つきあってられっかバーカ! 奴隷のクセにこんだけハシャいだら半端な罰じゃすまされねェぞテメェら 今スンゴい夢みちゃってさァ わ!?なっなんだよコレ!? ...身を守るためにだけ使えと言ったはずだ 父上っ!!父上助けて!! すまなかった...オレのせいで:・ お前には教えなければいけないことがたくさんあったのに:: 今ならお前にもわかるだろう なんだ...ここ... ははまァだそんなトコに引っかかってンのかトルフィンよ こりねェヤツだなお前も また戻ってきやがったのか 戦士の館...なのか? ここがあの世だってのか冗談じゃねェぜ あの世ってのァもっといい所だ ここはクソどもの掃き溜めだ 戦士が最後に行きつく所... ここじゃ自分以外は全員敵なのさ 勝敗はない終わりもない お前もかつてはここの住人だった お前は一度自分が虚ろになった だからここを抜け出すことができたんだ ここに引き込んだ張本人が言うのもなんだかな ここから出られるヤツなんてそうはいねェぜ 『戦士で一杯だったお前の中の器は一度カラッポになった 今はなにが入ってる?トルフィン 怒りにまかせて人を殴った だから...またもどってきた オレはまだここの住人だ 情けない...オレは... つくづく成長しない人間だ 「オレは~~~オレは~~~ってか?ヤレヤレだな 内省も結構だが目は開けとけよすンげェのが足許に近づいてるぞ ウワッウワァアアッ!? オイオイ蹴るのかよヒデェな 恨みごとのひとつも聞いてやるのが筋じゃねェのか あなた達がどこの誰なのか...わからない... あなた達を殺したのか.. 死にたく...なかっただろうね... オラ!メソメソしてるヒマぁねェぞ! またココに堕ちたかァねェんだろが! ならそいつらをぶら下げたまま! 行けェ!!お前が殺したそいつらを連れて!! 本当の戦士になれ!!トルフィン!! お前頭ントコ大丈夫なのかトルフィン いつの間にか寝ちまってたみたいだな... 麦はメチャクチャ体はボロボロ おまけにこの後ケンカのお仕置きが待ってるときた お前があンニャロウをブン殴った時は胸がスカッとしたぜ エイナル...オレは... 今まで暴力の中で生きてきた 殴ったって何も解決しないのに.. オレはもう二度と人を傷つけない そんなバカな話がありますか旦那!! こっちゃアアゴを割られてスープしか飲めねェヤツだっているんですよ!! しめしをつけなけりゃあの奴隷どもがつけ上がる!! 旦那!これは農場の秩序にかかわる問題ですよ! ...多くの場合、ケンカというものは双方に非があるものだ お前達相手ばかり責めるのではなく 今朝パテールが荒らされた畑から見つけ出した 畑荒らしの犯人のものとみて間違いなかろう ところでトリグベいつもの上着はどうした ...どうやらこの件の調べをすすめていけば多くの者を罰さねばならなくなるようだ それはワシの望むことではない 畑は野ブタに荒らされた そういうことだわかったなお前達 くっそゥパテール... お前の言うことはもっともだ ありがとうございます旦那様 畑をダメにされ奉公人に殴られ罰まで受けてはさすがに奴隷とはいえ...な しかしお前は強いなパテール 仕事仲間から孤立することをちっとも恐れんか クワの重さで振るんじゃ トルフィンが父トールズたちと暮らしていた、戦とは無縁の静かな村。 トルフィンの生まれ育った村 トルフィンが奴隷として売られてきた、海に近い穏やかな地。広大な土地を震場主ケティルか経営している 北インクエイナルが畑を耕していた地。彼はここから奴隷として売られてきた 添取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、 コミックス発売当時のまま掲載しています。