しかし田舎豪族のごとき相手に陛下御自らのご出陣とは... 我らヨーム戦士団にお任せ下されば充分でありましょうに クヌート陛下には深いお考えがおありなのですフローキ殿 ヨムスボルグは「連合国」です私は家臣とは少し違う くどくど詮索せぬが家臣の分というものだ 抵抗すると思うか?ケティルどもは そうは見えなかったがな 噂に聞けばケティルめは戦地で「鉄拳」と仇名される猛者だとか 人も財産だ無闇に失いたくはない ケティルどもが王の威におののき降伏するならばそれに越したことはない 直々のご出陣はそのためですか しかしきゃつらは王陛下に無体をはたらいたのです強くこらしめて民草へのみせしめにすべきでは? 逆らうならば容赦はせぬつもりだ 追い風...されど波高く 求むる地は未だ遠きにあり ケティルの旦那のお帰りかと思ったらトールギルさんだ お客さんは、そういうわけじゃないんですそういえば... お帰りなさいトールギルさん 酒でも飲ませて寝かせとけ まァったくしょうがねェ親父だぜ ウラァ奉公人ども!魚なんぞ干してる場合じゃねェぞ! もうすぐ敵の軍団がここに来るぞ ありったけの男と武器を集めろ!!今すぐにだ!! このケティル農場まるごと奪いにな!! えっえっ!?敵って誰ですか!? 何人くらいの敵ですか!? てゆうか旦那はアレどーしちゃったんですか!? 戦争の前にウチとの取引を済ませてくれよ 巻き込まれちゃかなわん そのへんのことは親父と相談してくれ オルマール!早くこい! お前は初陣だオレの側にいて戦のやり方を覚えろ まァ相手が相手だこれが最後の戦になるかもしれねェがなハハハ! うれしいだろうオルマル お前のやりたがってた戦争だぞ! ケティルさんしっかりしてくれ! 約束忘れちゃ困りますよ そのためにオレ達ここまでアンタ方を運んでやったんだから! アルネイズぅうくすくするの...どこだ...?? アルネイズぅうぅうぅぅ... 聞いてる!?ちょっと!! いや過度な期待はせんほうがいい きっと本物のトルフィンですって 予感がするんでしょ親父 今度は人違いじゃないっていう ケティル農場内客人のねぐら 砦の防壁を修理しとけってトールギルさんが こんなもん数日で直せるかよ こんなもん数日で直せるかよ それが教えてくれねンだ っつうか相手はどこの勢力だ? っつうか相手はどこの勢力だ? 相手がどこだろうと無理だぜ この農場にゃまともな戦争経験者が足りねェもんよ 旦那が帰ってきたのかな ...目那どう思うかな... アルネイズさんの逃亡未遂を知ったら... 死人が多過ぎるからな... そんなにひどいことはしないよな? お腹に旦那の子もいるわけだし 心配だ...今どこに閉じ込められているんだろう... 乱暴されてないだろうか ...いやお前が気に病むことはないよ 蛇さんと戦ってくれたんだろ?アルネイズさんとガルザルさんのために 暴力と訣別するっていう誓いを破ってしまった オレは...蛇さんが好きだ 優しくて筋の通った人だと思う 戦わなきやならない時もあるさ 蛇さんと戦りたくなかった 戦った結果ガルザルさんを死なせてしまった うまく言えないんだけど... もっと...うまい方法があったんじゃないだろうか 誰も死なずに済む誰も殴らずに済むそんなような そんなやり方をオレは探そうとしただろうか... ガルザルさんが客人を殺した時点でもう... 一番いい方法ってなんだったんだろう いつも「最初の手段」を選び取れるようになりたい そしてどこまで「最後の手段」を選ばずにいられるか... 傷つけていい人間なんてどこにもいないんだ そうだな...その通りだ どこだ...アルネイズぅ... ちょっとしてくださいませんでしたが、 ワシの頭を抱いておくれ... アルネイズぅぅう... お早いお帰りですのねあなた 噂に聞きましたけどハラルド王が亡くなったそうじゃありませんが アルネイズぅうぅぅ... あの奴隷のアバズレ女なら縛り上げて馬小屋に放り込んでありますよ あなたがいない間にたいへんなことをしでかしたんですからね 旦那様へのご恩も忘れてね 昔の男がやってきて手引きしたんです とんでもない女さね次々に男をたらしこんで この件いいかげんに済ませちゃいけませんよあなた なぜ何もかもワシの手からこぼれていくんだ... 聞いてねェなそんな話は 会わせるわけにゃいかねェ ケティルさんがトルフィンの解放を約束したんだ! とにかく顔だけでも見たい ここにいるのがワシの捜してる 旦那に確認を取ってからだおっさん 最近それで痛い目に遭ったんだオレ達や ユーツーのきかん... そうでなきゃ拘束中の人間とは絶対に誰とも面会させねェ あんたちょっと一緒に来てくれケティルさんの所に行こう 忙しい時にすみませんなパテールさんもう少し案内をお願いします 案内はかまわんのですが... あすみません何か不都合が... こんなことを頼めるのは外部の人間のあなたしかいない 失礼ですがレイフさん奴隷購入の資金に余裕はおありですか? 旦那様は約束は守る方です ただアルネイズが難しい... トルフィンはただで譲ってもらえる約束ですし トルフィンとエイナルは一事件あったとはいえなんとかなるでしょう ...本当にあつかましいお願いなのですがレイフさん トルフィンのほかにあとふたり奴隷を身請けしてはいただけませんか? 女が目の前にいるのに見張るだけで手も出せねェなんてョ 形だけ神妙なフリしやがって とにかくお前には甘いからなあの人は お前への罰がオレ達客人に任されてなくてよかったなァ 任されてたら今頃どうなってると思うよ? お前が死にそうになったら水ぶっかけて生き返らせてな そんでまた犯しながら首を絞める それを殺された仲間の数だけ繰り返す お前が旦那のお気に入りの飼い猫じゃなかったらとっくにそうしてるぜ なァ?そのぐれェしなきゃよォ 償いの気持ちを見せてみろよアルネイズ 死んだ仲間がうかばれねェと思わねェか? お前さえ黙ってりゃ何も問題は... ボクはあのー彼女の健康状態が それがわかっててなぜ逃げる ワシのものを奪う奴は許さん ワシのかわいいアルネイズ お腹にっ赤ちゃんがいます! どうかこれ以上はお許しを...! ちっ誓って!誓って旦那様のお子です! 本当です信じて下さい!私はそんな... 一番信じていたものに裏切られたこのワシに? 何を信じろと言うのだ!?えェ!? どいつもこいつも!!盗人だ!! ワシが育てあげたものを!!ワシが大切にしているものを!! 思い知らせてくれるわ!! 盗人どもに!!この手で罰を与えてやる!! アルネイズの罪の重さなら棒打ちは当然でしょう しかしこれ以上殴れば死刑になる アルネイズはあんたの奴隷だ旦那 あんたは彼女を殺す権利を持っている いいんならオレはこの手を棒から離します あの奴隷の娘いらんのならワシに売って下さらんか!? トルフィンのほかにもうふたり奴隷がいると聞いた ふたりともトルフィンの友達だと 金は払います譲っていただきたい トルフィンとエイナルはもう用済みだ どこへなりと連れていけばいい だがアルネイズは売らん どこ行ってたんだやること山ほどあるんだぜ? あとオレ用に具足を... 助かるかどうかわからない ワシらが先祖より受け継ぎ!!今日まで守ってきたこの土地を!! このワシを奸計にはめ!!濡れ衣を着せ!!侵略の口実をでっちあげる卑劣な輩だ!! 権勢にまかせて奪うつもり ノルドの男達よ!!答えよ!! お前達の畑を盗まんとする輩に何をもって報いるべきか!! ノルドの男達よ!!答えよ!! 我らの流儀とはなんだ!! そうだ!!戦士達よ!! お前達の正義を盗賊どもに叩きつけろ!! この“鉄拳〟ケティルとともに!! あとで正確な人数を把握しとけ 王の軍団にかなうと思ってんのかコイツら... コイツらみんな旦那に借金してンだ それでも相手が王と知っていれば来なかっただろう 戦に参加すればそれを帳消しにしてやるっつって集められたのさ 来ちまったら帰れねェノルド男の見栄があるからな それに人数が揃えば気も大きくなる勝てるような気がしてくるもんだ 兵が集まるまで敵が王だと すぐにこの農場を出ないとオレ達も巻き込まれるぞトルフィン 旦那なんて呼ぶなトルフィン オレ達はもうあの野郎の奴隷じゃねェんだ レイフのおっちゃん...せっかく来てくれたのに悪いけど オレ達アルネイズさんをこのまま置いて農場を去ることは出来ない おっちゃん達はすぐに逃げて下さい 本当に...オレなんかを気にかけてくれてありがとう かわったなトルフィン.. ヨークで会った時よりずっといい顔になった 最初に見た時は人違いかと思ったぞ 大人になったんだなトルフィン できんよお前を置いてワシだけ逃げるなんて パテールさんまた... 吐いた物でのどが詰まるといかん ...パテールさんアルネイズを移動させることは可能でしょうか 意識が戻れば痛む場所や気分の良し悪しもわかるようになるんですが ...いや...今は慎重にすべきかと 正直今は私にも彼女の状態を判断しかねるのです それにお腹の子のこともある 安静にしておくに越したことはありません...せめて意識が戻るまでは... その後は?どうすんだよ 王の軍団のおでましだ... この距離で届くワケねェだろが もっと敵船を引きつけてから一斉射撃... くそっ!!退がれ退がれェ!! チキショオなんであんなトコから届くんだ!? 王陛下の上陸を支援しろ! ...どうやらケティルは余と戦う気らしいな ここに布陣しケティル側の返答を待つ クヌート王陛下は反逆者ケティルとその一族に対し 財産を保護する法律が失効される。事実、上の国外退去命令。 先生...犯罪に科す刑罰。宣告された者は特定地域内において、命や 本来死を賜るが妥当の罪状であるところ 伏してお裁きを受け入れよ ケティル一族を生かし置き下さるはひとえに王陛下のご恩情によるものである 以上死にたくなけりゃアとっとと国外へ失せろ 返答は明日の朝まで待ってやる やすやすと上陸させてしまいおって!! 図に乗るなよ若造が!! どうだ!?クヌート軍の様子は のんびり昼メシ食ってたぜナベ炊いて 奴隷と召し使いを除いてな 奴らめ大口を叩きおってかと思えば クヌートめ王自らが出向けばワシらが畏れ入ってひれ伏すとでも思うたか! アテが外れたなこの地には王などに居さぬ命知らずがごまんとおるわ! 王の首をあげた者には望みの褒美を与えるぞ!! デカいテントの周りにいる奴らありゃ従士団だな 従士の中でも王の近衛とくりゃデンマーク屈指の強者ぞろいだぜ トールギルの元戦友達だ 全員トールギルさんぐらい強ェと... じゃじゃアそれ以外の白マント達は? なんだお前見たことねェのかよ お前がそんなに目ェ見開いたの初めて見たぞキツネ こっちの半農戦士の寄せ集めとは兵の質が違いすぎる アイツらは朝から晩まで戦争のことしか考えてねェ連中だ 一戦やらなけりゃ旦那にはそれがわからねェらしい お前ら逃げたきゃ逃げろクヌート王は逃げる時間を用意してくれてる あ兄貴はどうするンですか なるべく死なせねェようにがんはってみるさ ケティル一族を縛り上げて引き渡しちまいましょうよ! そうだそうすりゃ戦争しねェで済むよ! そんなんだったらさァ! トールギルさんも縛るのか? 音に聞こえた“鉄拳〟ケティルだ 熊を素手で殴り殺した武勇伝は知ってるだろ いやトールギルさんだけじゃねェ旦那だって手強いぞ ねーもォ逃げようよー!兄貴ィ! 意地張ってもどーにもならねェッて “鉄拳”ケティルのことならよく知ってる オレに戦場の流儀を教えてくれた マジでムチャクチャ強かったぜ オレにとっちゃ兄貴みてェな人だ オレは追われる身になった ケティルの兄ィならかくまってくれると思ってよ わずかな噂をたよりにこの農場まで逃げてきたんだ やっとの思いでケティルの兄ィの顔を久々におがんでみりゃア... まったくの別人だったんだコレが まァ...強いて言や年頃と体格が似てたかな えェえ!?なんっじゃそりゃ!! 騙ってるんだよあの旦那は他人の武名を たまたま名前が同じなのをいいことにな さりとて他に行くあてもなし... オレはここで番犬として飼われることになった ずいぶんタダ飯を食わせてもらった そろそろ飯代を払わないとな... まァお前らは好きにしろ まァお前らは好きにしろ 要するに旦那は命を捧げるに値しねェペテン野郎だと言いたかったんだ カッコつけんなバカどもが お前らなんざ飯代払うヒマもなく死ぬっての うっうっうるせェやい!! ペテン野郎の飯食い逃げしたらそれこそオレら底抜けに最低じゃねェかよ! くさっても戦士だ!食った分くらいは働いてみせますよ! さっきの話ベラベラしゃべるんじゃねェぞ この丸が目標クヌート王の首だ 連中船は洲に上げちまってるし背後をまったく気にしてねェ こっちにまともな軍船がねェのを知ってやがる 地形は見晴らしがいい奇襲はきかない たぶんオレらがイェリングに置き去りにした奉公人からの情報だろう オルマルこれをどう攻める 夜襲ってのは上等な戦士のやることだ 親父の手勢のシロートどもにゃムリな戦術よ 数がいたってクソの役にも立ちゃしねェ 決まってンだろそんなもん いやあ、やっぱりいいの ...でもいいんじゃん いいのか?いや、まだから いいでしょっといいねー おらんのかトールギル! あ奴に限って逃げることはないだろうが... 旦那全軍用意整いました よし!ワシの合図で準備射撃だ しつこいぞ蛇!!兵の士気を下げるようなことを言うな!! この“鉄拳〟ケティルがあんな若造の王に何ひとつ劣るものか!! 大丈夫だこのまま行こう! そうですね。それはそれでも、もしかした 両軍戦闘のまっ最中だオレ達にかまうヒマなんかない なるべく揺らさないように 気にするな相応の金は置いてきたんだ いやそーゆー問題じゃ... トルフィンの友達だ見捨てては行けん てゆうかやる時ややるんスね親父も ワシャあのケティルの人物を見損なったここにいたらアルネイズは彼に殺されてしまう ウォォオォォワァァアァ 奴隷ひとり消えたってこのドサクサなら気づかんよ ...大旦那様にお別れを言えなかったな... 経営者の一族だから... それだけが心残りだ... ケティルなんかくたばってもかまわねェけど フフこの子達は馬車に揺られるとすぐ寝ちゃうのよね その苦しみももうすぐ終わる どうして止まるのガルザル お世話になった人達とのお別れがまだだろう 行っておいでここで待ってるから ...そうね...そうだわ トルフィンさんやエイナルさんにお礼を言わなくちゃ... とっ止ま止まって!!止まって!! オレですわかりますか!? 徹底的にやれ!力の差を見せつけろ! 意地を見せんか貴様らァ ワシの息子達はどこへ行ったのだ!? こんな時に手伝いもしないで!! 剣を背負って泳ぐなんて... 兄ちゃんみたいにはなれないよ.. 背後取ったぞクヌート王! そこらのアホに比べりゃ自分は強いほうだと思ってる イキがってる王族のガキののどをかっ切ってやった時のあの顔ときたら オレの目の前にいる横一列の敵 オレの目の前にいる横一列の敵 ちきしょうあいつら楽しんでる!! あァ殺られちまうアナグマの奴! 信じらんねェなんでアイツはヨーム戦士団にあんなに近づけるんだ キツネ!!アナグマを連れて砦へ退がれ!! 全軍に通達!!退却だ!! 冗談だろオレはまだ戦える!! 皆殺しにしてやる!!左手の仇だ!! もういいアナグマ!!周りを見ろ!! 戦意のある味方なんざひとりもいねェぞ!! クソッタレの素人どもめ!! こんなに死なねェと彼我の実力差がわからねェとはな!! 固まるなァ散り散りに逃げろォ!! 待ってくれェ足が...! ワシはそんな命令しとらんぞ!! コラァ貴様ら!!まだ始まったばかりだぞ!! それでもノルド男児か恥を知れ!! 貴様らァこんな働きで借金が帳消しになると思うのか!? アンタはもう終わりだよケティルさん 少しはオレ達みたいな無力な貧乏人の気持ちがわかったかい? どんなに理不尽な仕打ちでもアンタは王様に逆らっちゃいけなかったんだ オレ達がアンタに従ったようにな! 世界はアンタより強い奴のためにあるんだよケティルさん 私は目がよいほうではないのですが 今ケティルと思しき者が私の部下に倒されました ...そんなことね!! は!申し訳ございません陛下 ヨーム戦士団が逃げる者の背を斬っている それも命令違反だフローキに追撃するなと伝えよ なんか知らんが従士長がクヌート王の側をはなれた! 千載一遇大チャーーーンス! 後で遺族に引き渡し... お前どこから...!? まさかオレの剣を受け止めるとは 今の一撃でくじいたか... それでこそ大将首ってもんだぜ!! 遊んでやりてェのは山々だが! ...いや、いいんじゃそういうわけで すみませんなちと時間がねェ! 死ィねェヱエエエエエエ!! 従士団がごっぢに気づぎやがっだ 陛下をお守りしろォ!! そなたも重傷だまず手当てをしろ 再び部下に欲しいな... 聞いたことあるわ... 大丈夫!心配いりません 大丈夫!心配いりません あれはオレ達とは何の関わりもない戦です それにオレ達はもう奴隷じゃないこの農場とはおさらはするところです ちと寒いがいいところだぞ そこに...奴隷はいますか? かつて争いはあったしこれから先ないと言えば嘘になるだろう 私は...行かないわ... 私は今から違うところに行くの... そこに...家があるの 燃やされてしまったはずの ガルザルと子供達が私を待ってるわ お礼を言いたかったから... そっちに行っちゃダメだ!! 気をしっかりもってくれ!!アルネイズさん!! やっと自由になれるんですよ!!ねェ!! どうすればなんて言えばいい!? どうすれば...なんて言えばいい!? 彼女の魂をこの世につなぎ留める クヌート陛下が襲撃されてる!! 全員戻れ!!陛下をお守りしろォ!! よしズラかるなら今だぞ! 旦那!!生きてるかァ!? あの兵隊ども旦那の顔を知らなかったみてェだな ...生きろよ旦那... 死んで楽になるなんてアンタにゃ許されねェ... 敗軍の将の責任を取ってもらうぞ 目を開けろアルネイズさん!! 行くな!!しっかりしてくれ!! お腹の子を産んで育てなきゃ!! あなただけの命じゃないんですよ!! もう向こうへ行ったわ... 向こうで私を待ってるわ... 早く行ってあげなくちゃ... 私の大切な人はみんな... なぜ...生きなければならないの? 苦しいばかりなのに... 生きなければならないの...? どいてくれエイナル!! 死者をっ蘇らせる術だ! エイナル!!話しかけろ大声で!! アルネイズさん!!行くなァ!! オレはあなたが好きなんだ!! オレの大切な人はあなただ!! なぜ...生きなければならないの? 苦しいばかりなのに... ヴィンランドという名の...土地がある やっぱり気にしてるそういえばこんなにやってくれないですからねいいでしょうか...そんなことにしてもらえない。ここでもしれませんいいよ!! そこは暖かく豊かで... 奴隷商人も戦の炎も届かない遠い地だ そこならきっとあなたも苦しまずに生きていける アルネイズさんオレ達と一緒にそこへ行こう ヴィンランドに平和な国を作ろう なんでまだこんな所にいるんだ お前がアルネイズさんを...!! 殺す!!殺してやる!! 旦那を殺してもアルネイズは生き返らないぞ!! お前も止めろギョロ目!! 目を覚ませエイナル!! 復讐に走れば呪われるだけだ!!オレのように!! 旦那を殺したっておさまりはしねェ... そうやってこの世が地獄になっていく オレはずっとそれを見てきた あァ~~~く〜〜〜っ... さっき言ってたこと:本当なのか? 海の向こうの地へ... 「なぜ生きなければならないのか」 アルネイズにそう問われた時 すぐには言葉が出てこなかった 彼女はもう...死よりも魅力あるものを全て失くしたんだ 生きなければならない責任も全て失くした 彼女にとって死は恐怖じゃない そんなアルネイズにだから生きろ」と言えるだけの言葉が すぐには出てこなかった 死を超えるものが欲しい アルネイズに胸を張って語ることができる 死を超えた救いと安らぎが生者の世界に欲しい ヴィンランドに平和の国を作る 奴隷も戦争もない匡を作ろう ヴィンランド・サガ!?終わり スウェーデンのおガルザルとアルネイズが息子のヒャルティと平穏に暮らしていた戦が起こり、村は略奪さわ、アルネイズたちは奴隷となった ァティルの♭ルフィンが奴隷として暮らす農場・ケティルー家はレイフの船でイェリングから逃げ帰ってきた 一クの都ルとその息子のトールギル、オルマルはクヌーへの謀略に巻き込まれレイフ、エイリクソンので農場に逃げ戻った。 添取録されている内容は、作品の執筆年代・執筆された状況を考慮し、 コミックス発売当時のまま掲載しています。